(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-13
(45)【発行日】2024-03-22
(54)【発明の名称】難燃抗ドリップ性ナイロン・ポリエステル複合繊維の製成方法
(51)【国際特許分類】
D01D 5/08 20060101AFI20240314BHJP
D01D 4/00 20060101ALI20240314BHJP
D01F 1/07 20060101ALI20240314BHJP
D01F 6/92 20060101ALI20240314BHJP
D01F 6/90 20060101ALI20240314BHJP
【FI】
D01D5/08 A
D01D4/00 A
D01F1/07
D01F6/92 304H
D01F6/92 307B
D01F6/90 311B
(21)【出願番号】P 2022568582
(86)(22)【出願日】2022-01-20
(86)【国際出願番号】 CN2022072976
(87)【国際公開番号】W WO2023130512
(87)【国際公開日】2023-07-13
【審査請求日】2022-11-08
(31)【優先権主張番号】202210011860.X
(32)【優先日】2022-01-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】522437326
【氏名又は名称】浙江昊能科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100216471
【氏名又は名称】瀬戸 麻希
(72)【発明者】
【氏名】戚棟明
(72)【発明者】
【氏名】李家▲うぇい▼
(72)【発明者】
【氏名】厳小飛
(72)【発明者】
【氏名】盧宏慶
(72)【発明者】
【氏名】孫娟
(72)【発明者】
【氏名】蒋力明
(72)【発明者】
【氏名】馬建華
(72)【発明者】
【氏名】周勇
【審査官】松岡 美和
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-158904(JP,A)
【文献】特開2017-226927(JP,A)
【文献】特開2016-204807(JP,A)
【文献】特開2005-097819(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
D01D1/00-13/02
D01F1/00-6/96;9/00-9/04
D01F8/00-8/18
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
難燃抗ドリップ性ナイロン・ポリエステル複合繊維の製成方法であって、
S1:ポリエステルチップ、シリコーン樹脂、2-カルボキシエチル(フェニル)ホスフ
ィン酸および三酸化アンチモンを一定の割合で混合してスクリュー押出機に均一に添加し
て溶融押出してポリエステル溶融体を得るステップと、
S2:ナイロンチップ、テトラメチロールアセチレンジウレアおよびテトラキス(ヒドロ
キシメチル)ホスホニウムスルファートを一定の割合で混合してスクリュー押出機に均一
に添加して溶融押出してナイロン溶融体を得るステップと、
S3:予め調節シリンダ2により紡糸プレート1上の紡糸穴1-1の穴径を調節するステ
ップと、
S4:ポリエステル溶融物およびナイロン溶融物を紡糸箱に輸送し、混合した後、紡糸プ
レート1上の紡糸穴1-1を介して噴出し、冷却を経て、所要な太さの難燃抗ドリップ性
ナイロン・ポリエステル複合繊維の完成品を得るステップと、
紡糸プレート1は、紡糸箱内に取り付けられ、調節シリンダ2は、紡糸プレート1の外壁
に螺接され、調節シリンダ2の底壁に複数本の貫通する環状貫通穴2-1が開設され、こ
れら環状貫通穴2-1は調節シリンダ2に同軸上にあり、
紡糸穴1-1内にテーパ部4が固定設置され、テーパ部4の紡糸穴1-1より外側の一端
に止め部5が設けられ、
環状貫通穴2-1内に接続構成が設けられ、止め部5は接続構成に滑り可能に構成され
、
止め部5は、テーパ部4に関して対称的に配置される2枚の弧状止め板を含み、弧状止め
板の下端が環状固定板3-1の上端に接触し、
テーパ部4は、接続管4-1と変形管4-2とを含み、
接続管4-1の上端が紡糸穴1-1内に取外可能に接続され、接続管4-1と紡糸穴1-
1とが螺接され、接続管4-1の下端が紡糸穴1-1の下側まで延伸して変形管4-2に
固定され、
弧状止め板は変形管4-2の底部外壁に固定的に設けられ、変形管4-2の下端面が環状
固定板3-1の上端面と面一され、変形管4-2の下端面が接続板3-2の上端面と面一
されまたは接続板3―2の上端面より高くされ、
接続管4-1は塑性材料であり、変形管4-2は弾性材料であり、変形管4-2は直管状
の構成であり、且つ変形管4-2の中間部に折点があり、垂直方向の押圧力を受けると変
形管4-2の上下2部分が中間の折点に対して変形する、
難燃抗ドリップ性ナイロン・ポリエステル複合繊維の製成方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は繊維の製造分野に関し、より具体的には、難燃抗ドリップ性ナイロン・ポリエス
テル複合繊維の製成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
合成繊維の限界酸素指数が低く、燃えやすいため、毎年、合成繊維の燃えやすい火災が人
民の生命財産の安全に深刻な脅威をもたらしている。合成繊維の難燃性研究はすでに世界
的に注目されている。合成繊維に難燃剤を添加して難燃性を持たせることは現在合成繊維
の可燃性問題を解決する有効な方法である。1970年代以来、国内外で難燃性合成繊維の研
究と開発に多くの仕事をし、すでに多くの商品化生産を実現してきた。
ポリエステル複合繊維の燃焼過程は先に熱溶融を受け、燃焼すると同時に溶融物が滴下す
る現象があり、火源を他の媒体に移し、それによってより大きな火災をもたらすため、ポ
リエステル繊維の難燃性とその溶滴抵抗改質は特に重要である。同時にスクラバ複合繊維
は粗デニールと細デニール複合繊維を含み、異なる太さの複合繊維を製造する際には、異
なる直径の紡糸孔を備えた紡糸板を交換する必要があり、交換操作が面倒で、資源コスト
の浪費をもたらしやすい。
【発明の概要】
【0003】
1.解決する技術問題
従来技術に存在する問題に対して、本発明の目的は難燃抗ドリップ性ナイロン・ポリエス
テル複合繊維の製成方法を提供することにある。それはスクラバ複合繊維の比較的に良い
耐燃焼耐溶滴効果を実現でき、防火安全要求の高い場所に広く応用でき、そして需要に応
じて異なる太さのスクラバ複合繊維を製造することができる。
【0004】
2.技術方案
上記課題を解決するために、本発明は以下の技術的手段を採用する。
難燃抗ドリップ性ナイロン・ポリエステル複合繊維の製成方法は、
S1:ポリエステルチップ、シリコーン樹脂、2-カルボキシエチル(フェニル)ホスフ
ィン酸および三酸化アンチモンを一定の割合で混合してスクリュー押出機に均一に添加し
て溶融押出してポリエステル溶融体を得るステップと、
S2:ナイロンチップ、テトラメチロールアセチレンジウレアおよびテトラキス(ヒドロ
キシメチル)ホスホニウムスルファートを一定の割合で混合してスクリュー押出機に均一
に添加して溶融押出してナイロン溶融体を得るステップと、
S3:予め調節シリンダ2により紡糸プレート1上の紡糸穴1-1の穴径を調節するステ
ップと、
S4:ポリエステル溶融物およびナイロン溶融物を紡糸箱に輸送し、混合した後、紡糸プ
レート1上の紡糸穴1-1を介して噴出し、冷却を経て、所要な太さの難燃抗ドリップ性
ナイロン・ポリエステル複合繊維の完成品を得るステップと、
紡糸プレート1は、紡糸箱内に取り付けられ、調節シリンダ2は、紡糸プレート1の外壁
に螺接され、調節シリンダ2の底壁に複数本の貫通する環状貫通穴2-1が開設され、こ
れら環状貫通穴2-1は調節シリンダ2に同軸上にあり、
紡糸穴1-1内にテーパ部4が固定設置され、テーパ部4の紡糸穴1-1より外側の一端
に止め部5が設けられ、
環状貫通穴2-1内に接続構成が設けられ、止め部5は接続構成に滑り可能に構成される
。
好ましくは、ポリエステルチップは70-90重量部、シリコーン樹脂は15-20重量
部、2-カルボキシエチル(フェニル)ホスフィン酸30-35重量部、三酸化アンチモ
ンは1-5重量部である。
好ましくは、ナイロンチップは70-80重量部、テトラメチロールアセチレンジウレア
は25-30重量部、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルファートは10
-15重量部である。
好ましくは、接続構成は、両環状固定板3-1と、両環状固定板3-1間に固定的に設け
られる複数枚の接続板3-2とを含み、
両環状固定板3-1はそれぞれ環状貫通穴2-1の底部の両側内壁に固定的に設けられ、
接続板3―2と、テーパ部4とが近隣する。
好ましくは、止め部5は、テーパ部4に関して対称的に配置される2枚の弧状止め板を含
み、弧状止め板の下端が環状固定板3-1の上端に接触する。
好ましくは、テーパ部4は、接続管4-1と変形管4-2とを含み、
接続管4-1の上端が紡糸穴1-1内に取外可能に接続され、接続管4-1と紡糸穴1-
1とが螺接され、接続管4-1の下端が紡糸穴1-1の下側まで延伸して変形管4-2に
固定され、
弧状止め板は変形管4-2の底部外壁に固定的に設けられ、変形管4-2の下端面が環状
固定板3-1の上端面と面一され、変形管4-2の下端面が接続板3-2の上端面と面一
されまたは接続板3―2の上端面より高くされる。
好ましくは、接続管4-1は塑性材料であり、変形管4-2は弾性材料であり、変形管4
-2は直管状の構成であり、且つ変形管4-2の中間部に折点があり、垂直方向の押圧力
を受けると変形管4-2の上下2部分が中間の折点に対して変形する。
好ましくは、接続構成は、両環状固定板3-1と、複数枚の接続板3-2とを含み、
両環状固定板3-1はそれぞれ環状貫通穴2-1の底部の両側内壁に固定的に設けられる
環状固定板3-1は、接続板3-2の下側に位置され、
接続板3-2の一方端が環状貫通穴2-1の一方側の内壁に回転自在に接続され、接続板
3-2の他方端が環状貫通穴2-1の他方側の内壁に回転自在に接続され、
各隣り合う両テーパ部4の間にはそれぞれ少なくとも1枚の接続板3-2が設けられる。
【0005】
3.有利な効果
本発明の利点は、従来技術と比較して、以下の通りである。
(一)本方案はナイロン・ポリエステル複合繊維の比較的に良い難燃抗ドリップ性(耐燃
焼耐溶滴効果)を実現でき、防火安全要求の高い場所に広く応用でき、そして需要に応じ
て異なる太さのナイロン・ポリエステル複合繊維を製造することができる。
(二)接続板と環状貫通孔内壁との間の回転接続方式により、多段調節シリンダへの接続
固定を実現する一方、調節シリンダの回転中、接続板は常に変形管の出口の上方にあり、
変形管の正常な下料に阻害を与えにくく、接続板に溶融体が滴下しにくい。
(三)調節シリンダの回転上移動操作により、変形管が折畳み変形することを駆動し、調
節シリンダの上移動距離が大きいほど、変形管の折畳み変形が大きくなり、混合溶融体を
押し出すことができる孔径が小さくなる。
(四)調節シリンダと紡糸プレートとの螺合により、調節シリンダが任意の位置に移動し
て固定できる一方、調節シリンダの螺回動輪数を調整することにより変形管の押出変形の
程度を判断することができる。
(五)接続板と環状固定板との固定連結により、多段調節シリンダへの連結固定を実現す
る一方で、変径部と調節シリンダとの相対回転に影響を与えにくくできる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図3】本発明の実施例1の紡糸板、変径部及び調節シリンダ部分の断面構造概略図である。
【
図4】本発明の実施例1の変径部と調節シリンダ部分の断面構造概略図である。
【
図5】本発明の実施例1の変径部と止め部の構成図である。
【
図6】本発明の実施例1の変径部が押圧力により変形された構造を示す図である。
【
図7】本発明の実施例2の接続板と調節シリンダとの接続構造の概略図である。
【0007】
[符号の説明]
紡糸プレート 1
紡糸穴 1-1
調節シリンダ 2
環状貫通穴 2-1
両環状固定板 3-1
接続板 3-2
テーパ部 4
接続管 4-1
変形管 4-2
止め部 5
【発明を実施するための形態】
【0008】
[実施例1]
図1~6にかかる難燃抗ドリップ性ナイロン・ポリエステル複合繊維の製成方法は、以下
の工程を含む。
S1:ポリエステルチップ、シリコーン樹脂、2-カルボキシエチル(フェニル)ホスフ
ィン酸および三酸化アンチモンを一定の割合で混合してスクリュー押出機に均一に添加し
て溶融押出してポリエステル溶融体を得る。
S2:ナイロンチップ、テトラメチロールアセチレンジウレアおよびテトラキス(ヒドロ
キシメチル)ホスホニウムスルファートを一定の割合で混合してスクリュー押出機に均一
に添加して溶融押出してナイロン溶融体を得る。
S3:予め調節シリンダ2により紡糸プレート1上の紡糸穴1-1の穴径を調節する。
S4:ポリエステル溶融物およびナイロン溶融物を紡糸箱に輸送し、混合した後、紡糸プ
レート1上の紡糸穴1-1を介して噴出し、冷却を経て、所要な太さの難燃抗ドリップ性
ナイロン・ポリエステル複合繊維の完成品を得る。
【0009】
具体的に、ポリエステルチップは70-90重量部、シリコーン樹脂は15-20重量部
、2-カルボキシエチル(フェニル)ホスフィン酸30-35重量部、三酸化アンチモン
は1-5重量部である。好ましくは、ポリエステルチップは80重量部、シリコーン樹脂
は15重量部、2-カルボキシエチル(フェニル)ホスフィン酸30重量部、三酸化アン
チモンは5重量部である。シリコーン樹脂、2-カルボキシエチル(フェニル)ホスフィ
ン酸の添加により、ポリエステル溶融体は難燃抗ドリップ性を有する。三酸化アンチモン
の添加により、ポリエステルチップ、シリコーン樹脂、2-カルボキシエチル(フェニル
)ホスフィン酸および三酸化アンチモン間の有効成分を十分に発揮させる。
【0010】
また具体的に、ナイロンチップは70-80重量部、テトラメチロールアセチレンジウレ
アは25-30重量部、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルファートは1
0-15重量部である。詳しくは、ナイロンチップは70重量部、テトラメチロールアセ
チレンジウレアは30重量部、テトラキス(ヒドロキシメチル)ホスホニウムスルファー
トは10重量部である。テトラメチロールアセチレンジウレアおよびテトラキス(ヒドロ
キシメチル)ホスホニウムスルファートの添加により、ナイロン溶融体は、難燃抗ドリッ
プ性を有する。
紡糸プレート1は、紡糸箱内に取り付けられる。調節シリンダ2は、紡糸プレート1の外
壁に螺接される。調節シリンダ2の底壁に複数本の貫通する環状貫通穴2-1が開設され
、これら環状貫通穴2-1は調節シリンダ2に同軸している。紡糸穴1-1内にテーパ部
4が固定設置される。テーパ部4の紡糸穴1-1より外側の一端に止め部5が設けられる
。環状貫通穴2-1内に接続構成が設けられる。止め部5は接続構成に滑り可能に構成さ
れる。
接続構成は、両環状固定板3-1と、両環状固定板3-1間に固定的に設けられる複数枚
の接続板3-2とを含む。両環状固定板3-1はそれぞれ環状貫通穴2-1の底部の両側
内壁に固定的に設けられる。接続板3―2と、テーパ部4とが近隣する。接続板3―2と
テーパ部4との間の適当な距離を設置することにより、調節シリンダ2が紡糸プレート1
に対し時計回りに最大限まで回転した時期に、接続板3―2と近隣するテーパ部4の隣り
合うテーパ部4がまだ接続板3―2の位置まで回転していないようにできる。これにより
、接続板3―2はテーパ部4の原料投下を邪魔することがほとんどない。
止め部5は、テーパ部4に関して対称的に配置される2枚の弧状止め板を含み、弧状止め
板の下端が環状固定板3-1の上端に接触する。調節シリンダ2が紡糸プレート1に対し
て回動すると、環状固定板3-1が弧状止め板に対して回動するとともに、環状固定板3
-1が調節シリンダ2の回動とともに上向きの変位を生じ、環状固定板3-1の上向き変
位により弧状の止め部を上向きに移動させる。
テーパ部4は、接続管4-1と変形管4-2とを含む。接続管4-1の上端が紡糸穴1-
1内に取外可能に接続され、接続管4-1と紡糸穴1-1とが螺接され、接続管4-1の
下端が紡糸穴1-1の下側まで延伸して変形管4-2に固定される。弧状止め板は変形管
4-2の底部外壁に固定的に設けられ、変形管4-2の下端面が環状固定板3-1の上端
面と面一され、変形管4-2の下端面が接続板3―2の上端面と面一されまたは接続板3
―2の上端面より高くされる。
接続管4-1は塑性材料であり、変形管4-2は弾性材料である。変形管4-2は直管状
の構成であり、且つ変形管4-2の中間部に折点がある。垂直方向の押圧力を受けると変
形管4-2の上下2部分が中間の折点に対して変形する。調節シリンダ2に連動して環状
固定板3-1が上方に移動する。この駆動で、止め部5に連動して変形管4-2が変形し
て上方に移動する。それから元位置に復帰する。復帰すると、変形管4-2の弾性力によ
り変形管4-2が元の直管状構造に復帰できる。
混合溶融体の押出径を調節する場合、調節シリンダ2を時計回りに回転させ、調節シリン
ダ2を紡糸板1に対して徐々に上に移動させ、調節シリンダ2を上に移動させる過程で止
め部5を上に移動させ、一方、接続管4-1の頂部位置が固定されるため、止め部5を上
に移動させると、変形管4-2が押され、変形管4-2の上部と下部が中間折点に歪み始
め、中間折点における変形管4-2の内径が小さくなり、製造される複合繊維の太さに応
じて調節シリンダ2の時計回り回転の週数を制御し、これにより、変形管4-2の中間折
点における内径の大きさを制御することにより、その内径の大きさにより適切な太さの複
合繊維を押し出すことができる。
【0011】
[実施例2]
図7に示すように、接続構成は、両環状固定板3-1と、複数枚の接続板3-2とを含む
。両環状固定板3-1はそれぞれ環状貫通穴2-1の底部の両側内壁に固定的に設けられ
る。環状固定板3-1は、接続板3-2の下側に位置される。接続板3-2の一方端が環
状貫通穴2-1の一方側の内壁に回転自在に接続され、接続板3-2の他方端が環状貫通
穴2-1の他方側の内壁に回転自在に接続される。各隣り合う両テーパ部4の間はそれぞ
れせいぜい1枚の接続板3-2が存在する。調節シリンダ2の回転中、変形管4-2が接
続板3-2に接触すると、接続板3-2が環状貫通孔2-1の内壁を摺動するように駆動
される。接続板3-2は調節シリンダ2の固定を実現するとともに、環状貫通孔2-1内
での変形管4-2の移動に影響することがほとんどない。
接続板3-2と環状貫通孔2-1の内壁との間の回転接続方式により、多段調節シリンダ
2への接続固定を実現する一方、調節シリンダ2の回転中、接続板3-2は常に変形管4
-2の出口の上方にあり、変形管4-2の正常な材料投下の邪魔になりにくく、接続板3
-2に溶融体が滴下しにくい。