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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-13
(45)【発行日】2024-03-22
(54)【発明の名称】スロットルグリップ装置
(51)【国際特許分類】
   B62K 23/04 20060101AFI20240314BHJP
   F02D 11/02 20060101ALI20240314BHJP
   G05G 1/10 20060101ALI20240314BHJP
   G05G 5/05 20060101ALI20240314BHJP
【FI】
B62K23/04
F02D11/02 R
G05G1/10 Z
G05G5/05
【請求項の数】 5
(21)【出願番号】P 2022201910
(22)【出願日】2022-12-19
(62)【分割の表示】P 2018196872の分割
【原出願日】2018-10-18
(65)【公開番号】P2023033297
(43)【公開日】2023-03-10
【審査請求日】2022-12-19
(73)【特許権者】
【識別番号】000213954
【氏名又は名称】朝日電装株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095614
【弁理士】
【氏名又は名称】越川 隆夫
(72)【発明者】
【氏名】大城 幸男
【審査官】渡邊 義之
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-13833(JP,A)
【文献】特開2011-121390(JP,A)
【文献】特開2009-227178(JP,A)
【文献】特開2011-174417(JP,A)
【文献】特開2018-90065(JP,A)
【文献】特開2015-81564(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62K 21/00- 23/08
B62K 1/00- 11/14
F02D 9/00- 11/10
G05G 1/10
G05G 5/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
運転者による回転操作が可能とされ、初期位置から所定方向に正回転及び当該所定方向とは逆方向の逆回転が可能とされたスロットルグリップと、
前記スロットルグリップと連結され、当該スロットルグリップの正回転及び逆回転に連動して回転し得る連動部材と、
前記連動部材を回転自在に保持するケースと、
前記スロットルグリップが正回転したとき、前記連動部材及びスロットルグリップを初期位置に向かって付勢する第1付勢手段と、
前記スロットルグリップが逆回転したとき、前記連動部材及びスロットルグリップを初期位置に向かって付勢する第2付勢手段と、
前記連動部材の回転角度を検出して前記スロットルグリップの回転角度を検出し得る回転角度検出手段と、
を具備し、前記回転角度検出手段で検出された前記スロットルグリップの正回転時の回転角度に応じて車両のエンジンを制御可能とされるとともに、前記スロットルグリップが逆回転したとき車両の所定の機能を作動又は非作動とし得るスロットルグリップ装置であって、
前記第1付勢手段及び第2付勢手段は、ねじりコイルばねから成り、当該第1付勢手段及び第2付勢手段のコイル部が前記連動部材の軸方向にオーバーラップしつつ同軸円周上に配設されるとともに、前記連動部材は、前記第1付勢手段を収容する円環状の第1収容部と、前記第2付勢手段を収容する円環状の第2収容部とを有し、前記第1収容部と第2収容部とは、前記連動部材において同心円上に形成され、且つ、前記連動部材に一体形成された壁部で区分けされて前記第1付勢手段及び第2付勢手段をそれぞれ保持したことを特徴とするスロットルグリップ装置。
【請求項2】
前記第2付勢手段は、第1付勢手段より外径側に配設されたことを特徴とする請求項1記載のスロットルグリップ装置。
【請求項3】
前記第2付勢手段にて生じる付勢力が前記第1付勢手段にて生じる付勢力より大きく設定されたことを特徴とする請求項1又は請求項2記載のスロットルグリップ装置。
【請求項4】
前記連動部材と連動して回転し得る回転部材を具備するとともに、前記連動部材は、前記スロットルグリップの回転力を前記回転部材に伝達するためのギア部が形成されたことを特徴とする請求項3記載のスロットルグリップ装置。
【請求項5】
前記第2付勢手段は、前記スロットルグリップが逆回転したとき、コイル部が捩られて前記連動部材及びスロットルグリップを初期位置に向かって付勢するとともに、前記スロットルグリップが正回転したとき、コイル部が捩られず静止状態が維持されることを特徴とする請求項1~4の何れか1つに記載のスロットルグリップ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スロットルグリップの回転操作に基づいて車両のエンジンが制御されるスロットルグリップ装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近時の二輪車においては、スロットルグリップの回転角度をポテンショメータ等のスロットル開度センサにて検出し、その検出値を電気信号として当該二輪車が搭載する電子制御装置等に送るよう構成されたものが普及されるに至っている。そして、かかる検出信号に基づき電子制御装置が所定の演算を行い、その演算結果に基づいてエンジンの点火時期、吸気バルブ若しくはスロットルバルブの開閉が制御されるようになっている。
【0003】
例えば、特許文献1には、走行速度を一定に保持する定車速保持装置(オートクルーズ装置)を具備するとともに、スロットルグリップを所定方向に正回転させたとき、その回転角度に応じて車両のエンジンを制御するとともに、スロットルグリップを所定方向とは反対の方向に回転させたとき、定車速保持装置の車速保持制御を停止(キャンセル)させるスロットルグリップ装置が開示されている。
【0004】
かかる従来のスロットルグリップ装置は、スロットルグリップを所定方向に正回転させたとき連動して回転する連動部材と、スロットルグリップを所定方向とは反対の方向に回転させたとき連動して摺動する摺動部材と、連動部材を初期位置に向かって付勢する第1付勢手段と、摺動部材を初期位置に向かって付勢する第2付勢手段とを具備するとともに、連動部材内に摺動部材及び第2付勢手段が配設されていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【文献】特開2015-81564号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上記従来のスロットルグリップ装置においては、第2付勢手段として複数のコイルスプリングを使用しているため、構成が複雑化してしまうとともに、第1付勢手段及び第2付勢手段を組み付ける際の作業性が悪化してしまう虞があった。また、近時においては、スロットルグリップ装置におけるケースの小型化、特に薄型化が要求されており、このような要求を満たす必要もあった。
【0007】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、第1付勢手段及び第2付勢手段の構成の簡素化及び組み付け性の容易化を図るとともに、ケースを薄型化することができるスロットルグリップ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
請求項1記載の発明は、運転者による回転操作が可能とされ、初期位置から所定方向に正回転及び当該所定方向とは逆方向の逆回転が可能とされたスロットルグリップと、前記スロットルグリップと連結され、当該スロットルグリップの正回転及び逆回転に連動して回転し得る連動部材と、前記連動部材を回転自在に保持するケースと、前記スロットルグリップが正回転したとき、前記連動部材及びスロットルグリップを初期位置に向かって付勢する第1付勢手段と、前記スロットルグリップが逆回転したとき、前記連動部材及びスロットルグリップを初期位置に向かって付勢する第2付勢手段と、前記連動部材の回転角度を検出して前記スロットルグリップの回転角度を検出し得る回転角度検出手段とを具備し、前記回転角度検出手段で検出された前記スロットルグリップの正回転時の回転角度に応じて車両のエンジンを制御可能とされるとともに、前記スロットルグリップが逆回転したとき車両の所定の機能を作動又は非作動とし得るスロットルグリップ装置であって、前記第1付勢手段及び第2付勢手段は、ねじりコイルばねから成り、当該第1付勢手段及び第2付勢手段のコイル部が前記連動部材の軸方向にオーバーラップしつつ同軸円周上に配設されるとともに、前記連動部材は、前記第1付勢手段を収容する円環状の第1収容部と、前記第2付勢手段を収容する円環状の第2収容部とを有し、前記第1収容部と第2収容部とは、前記連動部材において同心円上に形成され、且つ、前記連動部材に一体形成された壁部で区分けされて前記第1付勢手段及び第2付勢手段をそれぞれ保持したことを特徴とする。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載のスロットルグリップ装置において、前記第2付勢手段は、第1付勢手段より外径側に配設されたことを特徴とする。
【0010】
請求項3記載の発明は、請求項1又は請求項2記載のスロットルグリップ装置において、前記第2付勢手段にて生じる付勢力が前記第1付勢手段にて生じる付勢力より大きく設定されたことを特徴とする。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項3記載のスロットルグリップ装置において、前記連動部材と連動して回転し得る回転部材を具備するとともに、前記連動部材は、前記スロットルグリップの回転力を前記回転部材に伝達するためのギア部が形成されたことを特徴とする。
【0012】
請求項5記載の発明は、請求項1~4の何れか1つに記載のスロットルグリップ装置において、前記第2付勢手段は、前記スロットルグリップが逆回転したとき、コイル部が捩られて前記連動部材及びスロットルグリップを初期位置に向かって付勢するとともに、前記スロットルグリップが正回転したとき、コイル部が捩られず静止状態が維持されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1の発明によれば、第1付勢手段及び第2付勢手段は、ねじりコイルばねから成り、当該第1付勢手段及び第2付勢手段のコイル部が連動部材の軸方向にオーバーラップしつつ同軸円周上に配設されたので、第1付勢手段及び第2付勢手段の構成の簡素化及び組み付け性の容易化を図るとともに、ケースを薄型化することができる。
また、連動部材は、第1付勢手段を収容する円環状の第1収容部と、第2付勢手段を収容する円環状の第2収容部とを有し、第1収容部と第2収容部とは、連動部材において同心円上に形成され、且つ、連動部材に一体形成された壁部で区分けされて第1付勢手段及び第2付勢手段をそれぞれ保持したので、第1付勢手段及び第2付勢手段を精度よく位置決めさせて組み付けすることができる。
【0014】
請求項2の発明によれば、第2付勢手段は、第1付勢手段より外径側に配設されたので、コイル部の線径や巻き数が任意に設定されたねじりコイルばねを第2付勢手段として組み付けることができ、スロットルグリップが逆回転した際に付与される付勢力を任意に設定できる。
【0015】
請求項3の発明によれば、第2付勢手段にて生じる付勢力が第1付勢手段にて生じる付勢力より大きく設定されたので、スロットルグリップの正回転に対する回転操作を円滑に行わせることができ、且つ、スロットルグリップの逆回転が意図せず行われてしまうのを抑制することができる。
【0016】
請求項4の発明によれば、連動部材と連動して回転し得る回転部材を具備するとともに、連動部材は、スロットルグリップの回転力を回転部材に伝達するためのギア部が形成されたので、連動部材が、第1付勢手段及び第2付勢手段の収容機能と、回転部材に対する回転力の伝達機能とを兼ね備えることができる。
【0017】
請求項5の発明によれば、第2付勢手段は、スロットルグリップが逆回転したとき、コイル部が捩られて連動部材及びスロットルグリップを初期位置に向かって付勢するとともに、スロットルグリップが正回転したとき、コイル部が捩られず静止状態が維持されるので、スロットルグリップの正回転時に第2付勢手段による付勢力が生じてしまうのをより確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
図1】本発明の第1の実施形態に係るスロットルグリップ装置に適用されるスロットルグリップ及び収容ケース部を示す斜視図
図2】同スロットルグリップ装置の外観を示す正面図及び側面図
図3図2におけるIII-III線断面図
図4】同スロットルグリップ装置のケース及びケースに組み付けられた部品を示す正面図及び裏面図
図5】同スロットルグリップ装置のケース及びケースに組み付けられた部品(蓋部材を取り外した状態)を示す正面図
図6図5におけるVI-VI線断面図
図7】同スロットルグリップ装置のケースを示す斜視図
図8】同スロットルグリップ装置のケースに第1付勢手段及び第2付勢手段、並びに回転部材を組み付けた状態を示す正面図
図9】同スロットルグリップ装置における抵抗力付与手段を示す側面図
図10】同スロットルグリップ装置の第1付勢手段を示す斜視図
図11】同スロットルグリップ装置の第2付勢手段を示す斜視図
図12】同スロットルグリップ装置の連動部材を示す3面図
図13】同スロットルグリップ装置の連動部材を示す斜視図
図14】同スロットルグリップ装置の連動部材に第1付勢手段及び第2付勢手段を組み付けた状態を示す斜視図
図15】同スロットルグリップ装置のスロットルグリップを示す正面図及び側面図
図16】本発明の第2の実施形態に係るスロットルグリップ装置の外観を示す正面図及び側面図
図17図16におけるXVII-XVII線断面図
図18】同スロットルグリップ装置のケースを示す斜視図
図19】同スロットルグリップ装置のケースに第1付勢手段及び第2付勢手段を組み付けた状態を示す正面図
図20】同スロットルグリップ装置の連動部材を示す3面図
図21】同スロットルグリップ装置の連動部材を示す斜視図
図22】同スロットルグリップ装置の連動部材に第1付勢手段及び第2付勢手段を組み付けた状態を示す斜視図
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら具体的に説明する。
第1の実施形態に係るスロットルグリップ装置は、図1、2に示すように、二輪車のハンドルバーHに取り付けられたスロットルグリップGの回転角度を検出し、その検出信号を二輪車が搭載するECU等電子制御装置に送るためのもので、図2~15に示すように、スロットルグリップGと、ケース1と、連動部材2と、回転部材3と、磁気センサ4(回転角度検出手段)と、第1付勢手段5と、第2付勢手段6と、抵抗力付与手段7とを有して構成されている。
【0020】
ケース1は、二輪車(車両)のハンドルバーHの先端側(スロットルグリップGの基端側)に取り付けられた収容ケース部C内(図1、2参照)に配設されたもので、本スロットルグリップ装置を構成する各種部品を収容するとともに、連動部材2及び回転部材3を回転自在に保持するものである。具体的には、本実施形態に係るケース1は、図7、8に示すように、第1収容凹部1aと、第2収容凹部1bと、第3収容凹部1cとが形成されている。なお、符号8は、連動部材2の周縁部及び回転部材3を覆う蓋部材を示している。
【0021】
そして、第1収容凹部1a及び第2収容凹部1bには、図5、6に示すように、連動部材2及び回転部材3がそれぞれ回転自在に組み付けられるとともに、第3収容凹部1cには、図9に示すように、複数のスプリングs及び抵抗力付与手段7が組み付けられる。また、抵抗力付与手段7は、第1収容凹部1aに組み付けられた連動部材2の面fに対してスプリングsの付勢力によって押圧されており、当該連動部材2の回転時に面f上を摺動して抵抗力が付与されるようになっている。
【0022】
スロットルグリップGは、運転者が把持しつつ回転操作が可能とされたもので、図1、2に示すように、初期位置から軸La回りに所定方向の正回転a及び当該所定方向とは逆方向の逆回転bが可能とされている。かかるスロットルグリップGの基端側には、図15に示すように、一対の係合部Gaが形成されており、これら係合部Gaが連動部材2の被係合部2aに係合(図3等参照)することにより、スロットルグリップGと連動部材2とが連結されるようになっている。
【0023】
連動部材2は、スロットルグリップGに形成された係合部Gaと係合し得る被係合部2aを有し、当該スロットルグリップGと連結されるとともに、スロットルグリップGの正回転a及び逆回転bに連動して回転し得るものである。具体的には、本実施形態に係る連動部材2は、図12~14に示すように、一方の面において被係合部2aが形成されるとともに、他方の面において、第1付勢手段5を収容する円環状の第1収容部2c、第2付勢手段6を収容する円環状の第2収容部2dが形成された円環状部材から成る。
【0024】
また、本実施形態においては、第2収容部2dの方が第1収容部2cより外径側に位置しており、第2付勢手段6が第1付勢手段5より外径側に配設されるようになっている。さらに、本実施形態においては、第1収容部2cと第2収容部2dとが連動部材2に一体形成された壁部2eで区分け(画成)されており、第1付勢手段5及び第2付勢手段6が第1収容部2c及び第2収容部2dにそれぞれ確実に保持されるよう構成されている。
【0025】
またさらに、連動部材2の側面には、回転部材3の外周面に形成されたギアと噛み合うギア部2bが形成されている。そして、スロットルグリップGの回転操作により連動部材2が回転すると、その回転力がギア部2bを介して回転部材3に伝達されるようになっている。かかる回転部材3は、連動部材2と連動して回転し得るもので、連動部材2が回転すると、その回転角度に応じた回転角度まで軸Lbを中心として回転するようになっている。この回転部材3には、図6に示すように、磁石mが取り付けられており、当該回転部材3の回転に伴って磁石mから生じる磁力が変化するよう構成されている。
【0026】
磁気センサ4(回転角度検出手段)は、図6に示すように、回転部材3の軸Lbの延長線上の位置に配設されたセンサから成り、回転部材3に取り付けられた磁石mから生じる磁気の変化を検出することにより、スロットルグリップGの回転角度を検出可能とされている。具体的には、磁気センサ4は、磁石mの磁場変化(磁束密度の変化)に応じた出力電圧を得ることができるもので、例えばホール効果を利用した磁気センサであるホール素子(具体的には、磁石mの磁場(磁束密度)に比例した出力電圧を得ることができるリニアホールIC)等により構成されている。
【0027】
しかして、スロットルグリップGが正回転aするのに伴って連動部材2が同方向に回転すると、回転部材3も連動して回転し、当該回転部材3に取り付けられた磁石mも回転部材3と同一方向に同一角度だけ回転する。これにより、その回転角度によって磁場が変化するので、当該回転角度に応じた出力電圧を得ることができ、当該出力電圧に基づき連動部材2の回転角度(即ち、スロットルグリップGの回転角度)を検出することが可能とされている。このように検出されたスロットルグリップGの回転角度は、二輪車に搭載されたECU(エンジン・コントロール・ユニット)に対して電気信号として送信され、送信されたスロットルグリップGの回転角度に応じて車両のエンジンが制御され得るようになっている。
【0028】
一方、スロットルグリップGが逆回転bするのに伴って連動部材が同方向に回転すると、回転部材3も連動して回転し、当該回転部材3に取り付けられた磁石mも回転部材3と同一方向に同一角度だけ回転する。これにより、その回転角度によって磁場が変化するので、当該回転角度に応じた出力電圧を得ることができ、スロットルグリップGの逆回転bを検出することができる。
【0029】
このように、スロットルグリップGの逆回転bが検出されると、二輪車が具備する所定の機能を作動又は非作動とすることができるようになっている。本実施形態においては、走行速度を一定に保持する定車速保持装置(オートクルーズ装置)を備えた二輪車に適用されており、スロットルグリップGを逆回転b(初期位置からスロットルを全開させる正回転aの方向とは逆方向の回転操作)させると、当該定車速の保持制御を停止(キャンセル)させ得るよう構成されている。
【0030】
第1付勢手段5は、スロットルグリップGが正回転aしたとき、連動部材2及びスロットルグリップGを初期位置に向かって付勢するもので、図10に示すように、コイル部5a、一端5b及び他端5cを有したねじりコイルばねから成る。かかる第1付勢手段5は、図8、14に示すように、コイル部5aが連動部材2の第1収容部2cに収容されるとともに、他端5cが連動部材2の係止部2gに係止されるようになっている。
【0031】
第2付勢手段6は、スロットルグリップGが逆回転bしたとき、連動部材2及びスロットルグリップGを初期位置に向かって付勢するもので、図11に示すように、コイル部6a、一端6b及び他端6cを有したねじりコイルばねから成る。かかる第2付勢手段6は、図8、14に示すように、コイル部6aが連動部材2の第2収容部2dに収容されるとともに、他端6cが連動部材2の係止部2f(具体的には、係止部2fの他方の側面2fb)に係止されるようになっている。
【0032】
本実施形態においては、第2付勢手段6を構成する線材の径(線径)が第1付勢手段5を構成する線材の径(線径)より大きなものとされており、且つ、第2付勢手段6を構成するコイル部6aの巻き数が第1付勢手段5を構成するコイル部6aの巻き数より少ないものとされている。したがって、第2付勢手段6にて生じる付勢力(応力)が第1付勢手段5にて生じる付勢力(応力)より大きく設定することができるので、スロットルグリップGの正回転aに対する回転操作を円滑に行わせることができ、且つ、スロットルグリップGの逆回転bが意図せず行われてしまうのを抑制することができる。
【0033】
一方、本実施形態に係るケース1は、図7、8に示すように、第1付勢手段5の一端5bを係止する係止部1eと、第2付勢手段6の一端6bを係止する係止部1dとが形成されている。しかるに、係止部1eは、正回転aの方向に対して第1付勢手段5の一端5bを係止しつつ逆回転bの方向に対して第1付勢手段5の一端5bを係止しない(フリー)状態とされるとともに、係止部1dは、正回転aの方向に対して第2付勢手段6の一端6bを係止しない(フリーな)状態とされつつ逆回転bの方向に対して第2付勢手段6の一端6bを係止するようになっている。
【0034】
また、本実施形態に係る連動部材2の係止部2fは、連動部材2に一体的に突出形成されて一方の側面2fa及び他方の側面2fbを有した突出部から成り、連動部材2が正回転aすると、係止部1dで係止された第2付勢手段6の一端6bを係止部2fの一方の側面2faが押圧して当該一端部6bを連動部材2の回転に追従させるとともに、連動部材2が逆回転bすると、係止部2fの他方の側面2fbに係止された第2付勢手段6の他端6cを連動部材2の回転に追従させるようになっている。
【0035】
これにより、第1付勢手段5は、スロットルグリップGが正回転aしたとき、一端5bが係止部1eに係止されてケース1に固定されつつ他端5cが係止部2gに係止されて連動部材2の回転に追従するので、コイル部5aが捩られて連動部材2及びスロットルグリップGを初期位置に向かって付勢することとなる。一方、第1付勢手段5は、スロットルグリップGが逆回転bしたとき、他端5cが係止部2gに係止されて連動部材2の回転に追従するものの、一端5bがフリーな状態(係止されない状態)であることから、コイル部5aが捩られず連動部材2と共に回転し、付勢力が生じないようになっている。
【0036】
さらに、第2付勢手段6は、スロットルグリップGが逆回転bしたとき、一端6bが係止部1dに係止されてケース1に固定されつつ他端6cが係止部2fの他方の側面2fbに押圧されて連動部材2の回転に追従するので、コイル部6aが捩られて連動部材2及びスロットルグリップGを初期位置に向かって付勢することとなる。一方、第2付勢手段6は、スロットルグリップGが正回転aしたとき、一端6bが係止部2fの一方の側面2faで押圧されてケース1の係止部1dによる係止が解除され、連動部材2の回転に追従するとともに、係止部2fの他方の側面2fbに対する他端6cの係止が維持されるので、コイル部5bが捩られず(第2付勢手段6が)連動部材2と共に回転し、付勢力が生じないようになっている。
【0037】
ここで、本実施形態に係る第1付勢手段5及び第2付勢手段6は、既述のように、ねじりコイルばねから成り、図3、6に示すように、第1付勢手段5及び第2付勢手段6のコイル部(5a、6a)が連動部材2の軸La方向にオーバーラップしつつ同軸円周上(軸Laを共通の中心とした同心円上)に配設されている。すなわち、第1付勢手段5が連動部材2の内径側に位置する第1収容部2cに収容されるとともに、第2付勢手段6が連動部材の外径側に位置する第2収容部2dに収容されており、これら第1付勢手段5及び第2付勢手段6が同心円上にそれぞれ位置して軸La方向にオーバーラップして(重なり合って)配設されているのである。
【0038】
本実施形態によれば、第1付勢手段5及び第2付勢手段6は、ねじりコイルばねから成り、当該第1付勢手段5及び第2付勢手段6のコイル部(5a、6a)が連動部材2の軸La方向にオーバーラップしつつ同軸円周上に配設されたので、第1付勢手段5及び第2付勢手段6の構成の簡素化及び組み付け性の容易化を図るとともに、ケース1を薄型化(ケース1の厚さ寸法を小さく)することができる。特に、第1付勢手段5及び第2付勢手段6のコイル部(5a、6a)が同軸円周上に配設されたので、ケース1及び連動部材2に第1付勢手段5及び第2付勢手段6を一括して組み付けることができ、組み付け作業性をより一層向上させることができる。
【0039】
また、本実施形態に係る第2付勢手段6は、第1付勢手段5より外径側に配設されたので、コイル部6aの線径や巻き数が任意に設定されたねじりコイルばねを第2付勢手段6として組み付けることができ、スロットルグリップGが逆回転した際に付与される付勢力を任意に設定できる。さらに、本実施形態に係る連動部材2は、第1付勢手段5を収容する円環状の第1収容部2cと、第2付勢手段6を収容する円環状の第2収容部2dとを有し、第1収容部2cと第2収容部2dとが連動部材2に一体形成された壁部2eで区分けされたので、第1付勢手段5及び第2付勢手段6を精度よく位置決めさせて組み付けすることができる。
【0040】
またさらに、連動部材2と連動して回転し得る回転部材3を具備するとともに、連動部材2は、スロットルグリップGの回転力を回転部材3に伝達するためのギア部2bが形成されたので、連動部材2が、第1付勢手段5及び第2付勢手段6の収容機能と、回転部材3に対する回転力の伝達機能とを兼ね備えることができる。
【0041】
特に本実施形態に係る第2付勢手段6は、スロットルグリップGが逆回転bしたとき、コイル部6aが捩られて連動部材2及びスロットルグリップGを初期位置に向かって付勢するとともに、スロットルグリップGが正回転aしたとき、コイル部6aが捩られず連動部材2と共に回転するので、スロットルグリップGの正回転a時に第2付勢手段6による付勢力が生じてしまうのを確実に防止することができる。
【0042】
次に、本発明に係る第2の実施形態について説明する。
本実施形態に係るスロットルグリップ装置は、第1の実施形態と同様、二輪車のハンドルバーHに取り付けられたスロットルグリップGの回転角度を検出し、その検出信号を二輪車が搭載するECU等電子制御装置に送るためのもので、図16~22に示すように、スロットルグリップGと、ケース9と、連動部材10と、回転部材3と、磁気センサ4(回転角度検出手段)と、第1付勢手段5と、第2付勢手段6と、抵抗力付与手段7とを有して構成されている。なお、第1の実施形態と同様の構成部品には、同一の符号を付すこととし、それらの詳細な説明を省略する。
【0043】
ケース9は、二輪車(車両)のハンドルバーHの先端側(スロットルグリップGの基端側)に取り付けられた収容ケース部C内(図16、17参照)に配設されたもので、本スロットルグリップ装置を構成する各種部品を収容するとともに、連動部材10及び回転部材3を回転自在に保持するものである。具体的には、本実施形態に係るケース9は、図18、19に示すように、第1収容凹部9aと、第2収容凹部9bと、第3収容凹部9cとが形成されている。
【0044】
そして、第1収容凹部9a及び第2収容凹部9bには、第1の実施形態と同様、連動部材10及び回転部材3がそれぞれ回転自在に組み付けられるとともに、第3収容凹部9cには、複数のスプリングs及び抵抗力付与手段7(第1の実施形態参照)が組み付けられる。また、抵抗力付与手段7は、第1収容凹部9aに組み付けられた連動部材10の面fに対してスプリングsの付勢力によって押圧されており、当該連動部材10の回転時に面f上を摺動して抵抗力が付与されるようになっている。
【0045】
連動部材10は、スロットルグリップGに形成された係合部Gaと係合し得る被係合部10aを有し、当該スロットルグリップGと連結されるとともに、スロットルグリップGの正回転a及び逆回転bに連動して回転し得るものである。具体的には、本実施形態に係る連動部材10は、図20~22に示すように、一方の面において被係合部10aが形成されるとともに、他方の面において、第1付勢手段5を収容する円環状の第1収容部10c、第2付勢手段6を収容する円環状の第2収容部10dが形成された円環状部材から成る。
【0046】
また、本実施形態においては、第2収容部10dの方が第1収容部10cより外径側に位置しており、第2付勢手段6が第1付勢手段5より外径側に配設されるようになっている。さらに、本実施形態においては、第1収容部10cと第2収容部10dとが連動部材10に一体形成された壁部10eで区分け(画成)されており、第1付勢手段5及び第2付勢手段6が第1収容部10c及び第2収容部10dにそれぞれ確実に保持されるよう構成されている。
【0047】
第1付勢手段5は、第1の実施形態と同様、スロットルグリップGが正回転aしたとき、連動部材10及びスロットルグリップGを初期位置に向かって付勢するもので、図10に示すように、コイル部5a、一端5b及び他端5cを有したねじりコイルばねから成る。かかる第1付勢手段5は、図19、22に示すように、コイル部5aが連動部材10の第1収容部10cに収容されるとともに、他端5cが連動部材10の係止部10gに係止されるようになっている。
【0048】
第2付勢手段6は、第1の実施形態と同様、スロットルグリップGが逆回転bしたとき、連動部材10及びスロットルグリップGを初期位置に向かって付勢するもので、図11に示すように、コイル部6a、一端6b及び他端6cを有したねじりコイルばねから成る。かかる第2付勢手段6は、図19、22に示すように、コイル部6aが連動部材10の第2収容部10dに収容されるとともに、他端6cが連動部材10の係止部10fに係止されるようになっている。
【0049】
一方、本実施形態に係るケース9は、図18、19に示すように、第1付勢手段5の一端5bを係止する係止部9eと、第2付勢手段6の一端6bを係止する係止部9dとが形成されている。しかるに、係止部9eは、正回転aの方向に対して第1付勢手段5の一端5bを係止しつつ逆回転bの方向に対して第1付勢手段5の一端5bを係止しない(フリー)状態とされるとともに、係止部9dは、正回転aの方向及び逆回転bの方向の両方に対して第2付勢手段6の一端6bを係止するようになっている。
【0050】
また、本実施形態に係る連動部材10の係止部10gは、連動部材10に一体形成された凸部から成り、連動部材10が逆回転bすると、係止部10fが他端部6cを同方向に押圧して当該他端部6cを連動部材10の回転に追従させるとともに、連動部材10が正回転aすると、係止部10fが他端部6cから離間することとなり、当該他端部6cが連動部材10に追従しないで静止した状態が維持されるようになっている。
【0051】
これにより、第1付勢手段5は、スロットルグリップGが正回転aしたとき、一端5bが係止部9eに係止されてケース1に固定されつつ他端5cが係止部10gに係止されて連動部材10の回転に追従するので、コイル部5aが捩られて連動部材10及びスロットルグリップGを初期位置に向かって付勢することとなる。一方、第1付勢手段5は、スロットルグリップGが逆回転bしたとき、他端5cが係止部10gに係止されて連動部材10の回転に追従するものの、一端5bがフリーな状態(係止されない状態)であることから、コイル部5aが捩られず連動部材10と共に回転し、付勢力が生じないようになっている。
【0052】
さらに、第2付勢手段6は、スロットルグリップGが逆回転bしたとき、一端6bが係止部9dに係止されてケース1に固定されつつ他端6cが係止部10fに押圧されて連動部材10の回転に追従するので、コイル部6aが捩られて連動部材10及びスロットルグリップGを初期位置に向かって付勢することとなる。一方、第2付勢手段6は、スロットルグリップGが正回転aしたとき、一端6bが係止部9dに係止されてケース1に固定されつつ他端6cが係止部10fに対して離間するので、コイル部5bが捩られず(第2付勢手段6の)静止状態が維持され、付勢力が生じないようになっている。
【0053】
ここで、本実施形態に係る第1付勢手段5及び第2付勢手段6は、第1の実施形態と同様、ねじりコイルばねから成り、図17に示すように、第1付勢手段5及び第2付勢手段6のコイル部(5a、6a)が連動部材10の軸La方向にオーバーラップしつつ同軸円周上(軸Laを共通の中心とした同心円上)に配設されている。すなわち、第1付勢手段5が連動部材10の内径側に位置する第1収容部10cに収容されるとともに、第2付勢手段6が連動部材の外径側に位置する第2収容部10dに収容されており、これら第1付勢手段5及び第2付勢手段6が同心円上にそれぞれ位置して軸La方向にオーバーラップして(重なり合って)配設されているのである。
【0054】
本実施形態によれば、第1付勢手段5及び第2付勢手段6は、ねじりコイルばねから成り、当該第1付勢手段5及び第2付勢手段6のコイル部(5a、6a)が連動部材10の軸La方向にオーバーラップしつつ同軸円周上に配設されたので、第1付勢手段5及び第2付勢手段6の構成の簡素化及び組み付け性の容易化を図るとともに、ケース9を薄型化(ケース9の厚さ寸法を小さく)することができる。特に、第1付勢手段5及び第2付勢手段6のコイル部(5a、6a)が同軸円周上に配設されたので、ケース9及び連動部材10に第1付勢手段5及び第2付勢手段6を一括して組み付けることができ、組み付け作業性をより一層向上させることができる。
【0055】
また、本実施形態に係る第2付勢手段6は、第1付勢手段5より外径側に配設されたので、コイル部6aの線径や巻き数が任意に設定されたねじりコイルばねを第2付勢手段6として組み付けることができ、スロットルグリップGが逆回転した際に付与される付勢力を任意に設定できる。さらに、本実施形態に係る連動部材10は、第1付勢手段5を収容する円環状の第1収容部10cと、第2付勢手段6を収容する円環状の第2収容部10dとを有し、第1収容部10cと第2収容部10dとが連動部材10に一体形成された壁部10eで区分けされたので、第1付勢手段5及び第2付勢手段6を精度よく位置決めさせて組み付けすることができる。
【0056】
またさらに、連動部材10と連動して回転し得る回転部材3を具備するとともに、連動部材10は、スロットルグリップGの回転力を回転部材3に伝達するためのギア部10bが形成されたので、連動部材10が、第1付勢手段5及び第2付勢手段6の収容機能と、回転部材3に対する回転力の伝達機能とを兼ね備えることができる。
【0057】
特に本実施形態に係る第2付勢手段6は、スロットルグリップGが逆回転bしたとき、コイル部6aが捩られて連動部材10及びスロットルグリップGを初期位置に向かって付勢するとともに、スロットルグリップGが正回転aしたとき、コイル部6aが捩られず静止状態が維持されるので、スロットルグリップGの正回転a時に第2付勢手段6による付勢力が生じてしまうのをより確実に防止することができる。
【0058】
以上、本実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば連動部材(2、10)に磁石mを形成し、当該磁石mの磁気変化に基づいてスロットルグリップGの回転角度を検出するものであってもよく、その場合、回転部材3を不要とすることができる。また、本実施形態においては、第2付勢手段6が第1付勢手段5より外径側に配設されているが、第2付勢手段6が第1付勢手段5より内径側に配設されたものであってもよい。
【0059】
さらに、本実施形態においては、スロットルグリップGを逆回転させると、定車速保持装置(オートクルーズ装置)の定車速の保持制御を停止(キャンセル)させるよう構成されているが、スロットルグリップGの逆方向の回転を検知すると、車両が具備する所定の機能を作動又は非作動するものであれば足りる。例えば、スロットルグリップGの逆方向の回転により、イモビシステムやスマートエントリシステムにおける認証開始、エンジンを始動させるスタータの作動、ハザード等の緊急時点灯手段の作動等を行わせるものとしてもよい。なお、適用される車両は、本実施形態の如く二輪車に限定されるものではなく、ハンドルバーHを有した他の車両(例えばATVやスノーモービル等)に適用してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0060】
第1付勢手段及び第2付勢手段は、ねじりコイルばねから成り、当該第1付勢手段及び第2付勢手段のコイル部が連動部材の軸方向にオーバーラップしつつ同軸円周上に配設されるとともに、連動部材は、第1付勢手段を収容する円環状の第1収容部と、第2付勢手段を収容する円環状の第2収容部とを有し、第1収容部と第2収容部とが連動部材に一体形成された壁部で区分けされたスロットルグリップ装置であれば、外観形状が異なるもの或いは他の機能が付加されたもの等にも適用することができる。
【符号の説明】
【0061】
1 ケース
1a 第1収容凹部
1b 第2収容凹部
1c 第3収容凹部
1d 係止部
1e 係止部
2 連動部材
2a 被係合部
2b ギア部
2c 第1収容部
2d 第2収容部
2e 壁部
2f 係止部
2g 係止部
3 回転部材
4 磁気センサ(回転角度検出手段)
5 第1付勢手段(ねじりコイルばね)
5a コイル部
5b 一端
5c 他端
6 第2付勢手段(ねじりコイルばね)
6a コイル部
6b 一端
6c 他端
7 抵抗力付与手段
8 蓋部材
9 ケース
9a 第1収容部
9b 第2収容部
9c 第3収容部
9d 係止部
9e 係止部
10 連動部材
10a 被係合部
10b ギア部
10c 第1収容部
10d 第2収容部
10e 壁部
10f 係止部
10g 係止部
G スロットルグリップ
Ga 係合部
C 収容ケース部
m 磁石
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22