(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-13
(45)【発行日】2024-03-22
(54)【発明の名称】切羽面液圧支保架台位置精度チェック方法
(51)【国際特許分類】
E21D 11/40 20060101AFI20240314BHJP
G01C 15/00 20060101ALI20240314BHJP
【FI】
E21D11/40 A
G01C15/00 104A
G01C15/00 103C
(21)【出願番号】P 2023061963
(22)【出願日】2023-04-06
【審査請求日】2023-04-06
(31)【優先権主張番号】202211107579.2
(32)【優先日】2022-09-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518411338
【氏名又は名称】山東科技大学
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】孟 昭勝
(72)【発明者】
【氏名】曽 慶良
(72)【発明者】
【氏名】高 魁東
(72)【発明者】
【氏名】張 ▲シン▼
(72)【発明者】
【氏名】李 青海
(72)【発明者】
【氏名】江 東海
【審査官】五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】特開平6-307199(JP,A)
【文献】特許第6026916(JP,B2)
【文献】特許第2612522(JP,B2)
【文献】特開平5-118189(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E21D 11/00-19/06
E21D 23/00-23/26
G01C 15/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
切羽面液圧支保架台位置精度チェック方法であって、ここで、端部の液圧支保を全体基準とし、先行の隣接する液圧支保に対して後続液圧支保を対象支保とし、後続の隣接する液圧支保に対して先行液圧支保を基準支保とし、
前記液圧支保の架台(11)には、レーザ照射装置とレーザ受光装置とが設けられており、前記レーザ照射装置は、
前記対象支保に向
けられたレーザ照射器(34)を含み、前記レーザ照射器(34)の円心位置において中心強光源(341)が設けられ、中心強光源(341)の外側において環状弱光源(342)が周方向に沿って均等に配置され、前記中心強光源(341)の半径がr1とし、環状弱光源(342)のエッジ包絡線の包絡半径がr2とし、
レーザ受光装置は、
前記基準支保に向
けられた第1レーザ受光器(51)を含み、前記第1レーザ受光器(51)の円心位置において中心受光領域(511)が設けられ、第1レーザ受光器(51)の残りの領域においてレーザ受光モジュール(512)が埋められ、前記中心受光領域(511)の半径がr3とし、第1レーザ受光器(51)の半径がr4とし、
中心受光領域(511)及びレーザ受光モジュール(512)が、中心強光源(341)のレーザを受光
した場合、
受光した中心受光領域(511)及び/又はレーザ受光モジュール(512)はハイレベル信号を発生し、環状弱光源(342)のレーザを受光
した場合、受光した中心受光領域(511)及び/又はレーザ受光モジュール(512)はローレベル信号を発生し、レーザが照射されていない
場合、中心受光領域(511)及びレーザ受光モジュール(512)はレベル信号を発生しない、切羽面液圧支保架台位置精度チェック方法。
【請求項2】
S1.
前記対象支保
の前記基準支保に対する位置
の誤差
をΔ、L1水準閾値
をδ1(δ1=r1+r3)、L2水準閾値
をδ2(δ2=r1+r4)、L3水準閾値
をδ3(δ3=r2+r4)と定義する、
スッテプS1と、
S2.
前記対象支保の
位置検出
結果に対し、誤差水準を分類する、
(1)
前記レーザ受光装置の中心受光領域(511)が、前記レーザ照射器(34)の中心強光源(341)からのレーザを受光し、プロセッサにハイレベル信号を送信した場合、Δ≦δ1
であり、検出結果がL1水準であると判定し、
(2)
前記レーザ受光装置の中心受光領域(511)以外の前記レーザ受光モジュール(512)が、前記中心強光源(341)からのレーザを受光し、プロセッサにハイレベル信号を送信した場合、δ1<Δ≦δ2
であり、検出結果がL2水準であると判定し、
(3)
前記レーザ受光装置の前記レーザ受光モジュール(512)が、前記環状弱光源(342)からのレーザを受光し、プロセッサにローレベル信号を送信した場合、δ2<Δ≦δ3
であり、検出結果がL3水準であると判定し、
(4)
前記中心受光領域(511)及び前記レーザ受光モジュール(512)が、前記レーザ照射器(34)からのレーザ信号を受光していない場合、Δ>δ3
であり、検出結果がL4水準であると判定する、ステップS2と、を含む、請求項1に記載の切羽面液圧支保架台位置精度チェック方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は液圧支保位置姿勢検出分野に関し、特に切羽面液圧支保位置精度チェック方法に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、液圧支保の天板、底板の姿勢検出にはすでに多くの監視方法が知られており、多くの場合、傾斜角センサやストラップダウン慣性航法などの方式が使用されているが、傾斜角センサを用いて天板、底板で液圧支保の姿勢や角度を検出する場合に、その傾斜角誤差が累積して増大し、さらに、傾斜角センサによる液圧支保の姿勢検出には、角度の急激な変化に対してひずみが生じ、かつ、精度が一般的に高くないなど、いくつかの課題が存在している。従来の液圧支保に対する位置姿勢調整を行った後、その位置姿勢を確認するための精度チェック方法が不足しており、作業信頼性に悪影響を与える。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、上記の問題を解決し、切羽面液圧支保架台位置精度チェック方法を提供することを目的とし、採用される技術的方案は以下のとおりである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
切羽面液圧支保架台位置精度チェック方法であって、ここで、端部の液圧支保を全体基準とし、先行の隣接する液圧支保に対して後続液圧支保を対象支保とし、後続の隣接する液圧支保に対して先行液圧支保を基準支保としと、架台には、レーザ照射装置とレーザ受光装置とが設けられており、前記レーザ照射装置は、対象支保に向かって設けられたレーザ照射器を含み、前記レーザ照射器の円心位置において中心強光源が設けられ、中心強光源の外側において環状弱光源が周方向に沿って均等に配置され、前記中心強光源の半径がr1とし、環状弱光源のエッジ包絡線の包絡半径がr2とし、レーザ受光装置は、基準支保に向かって設けられた第1レーザ受光器を含み、前記第1レーザ受光器の円心位置において中心受光領域が設けられ、第1レーザ受光器の残りの領域においてレーザ受光モジュールが埋められ、前記中心受光領域の半径がr3とし、第1レーザ受光器の半径がr4とし、中心強光源のレーザを受光する際に、照射された中心受光領域及び/又はレーザ受光モジュールはハイレベル信号を発生し、環状弱光源のレーザを受光する際に、照射された中心受光領域及び/又はレーザ受光モジュールはローレベル信号を発生し、レーザが照射されていない際に、中心受光領域及びレーザ受光モジュールはレベル信号を発生しない。
【0005】
上記の方案に基づいて、切羽面液圧支保架台位置精度チェック方法は、
S1.対象支保の位置検出誤差Δ、L1水準閾値δ1(δ1=r1+r3)、L2水準閾値δ2(δ2=r1+r4)、L3水準閾値δ3(δ3=r2+r4)を定義する。
【0006】
S2.対象支保のポーズ精度に対し、誤差水準を分類する、
(1)連続的な複数の対象支保の間で、Δ≦δ1の場合に、検出結果がL1水準であると判定し、
(2)対象支保がδ1<Δ≦δ2の場合に、検出結果がL2水準であると判定し、
【0007】
(3)対象支保がδ2<Δ≦δ3の場合に、検出結果がL3水準であると判定し、
(4)対象支保がΔ>δ3の場合に、検出結果がL4水準であると判定する、ステップS2と、を含む。
【0008】
上記の方案に基づいて、前記レーザ照射装置は、支持ベースと、第1モータと、支持台と、レーザ照射器と、第2モータと、をさらに含み、前記支持ベースが架台に固定して連結され、第1モータが垂直方向に沿って支持ベースに設けられ、支持台が第1モータの上方に連結されると共に、第1モータの駆動によって水平方向に回動可能であり、レーザ照射器が支持台に回動可能に設けられると共に、第2モータが水平方向に沿って支持台に取り付けられ、第2モータがレーザ照射器を回動駆動し、架台には、第3モータと、伸長軸と、第2レーザ受光器と、を含む累積誤差検査装置がさらに設けられており、前記第3モータが水平方向に沿って架台に設けられると共に、伸長軸を回動駆動し、第2レーザ受光器が伸長軸に固定して連結され、前記第2レーザ受光器が、第1レーザ受光器と同じ構成を有する。
【0009】
上記の方案に基づいて、誤差水準分類を行った後、累積誤差検査を行い、ここで、累積誤差検査を行うことは、
第2レーザ受光器の中心座標をD1j(D1jx, D1jy, D1jz)と定義する場合、
【0010】
式(1)によって得られた2つの結果のうち、対象支保架台から明らかに外れた座標を排除することで、第2レーザ受光器の中心座標D
1j(D
1jx, D
1jy, D
1jz)を得、レーザ照射器の基準支保座標系での座標をD
0c(D
0cx, D
0cy, D
0cz)と定義し、中心強光源を第2レーザ受光器の中心受光領域に合わせる際に、第1モータ及び第2モータの回転の角度がそれぞれA
1及びA
2となる必要があり、A
1及びA
2は式(7)に示すようになるステップS3を含む。
【0011】
【0012】
上記の方案に基づいて、最大許容誤差をΔ1と定義し、Δ1値を予め設定しておき、
(1)L1水準誤差結果については、検出結果が十分に正確であり、誤差検査を行う必要がないと判定し、
【0013】
(2)L2水準誤差結果に対しては、検出結果が比較的に正確であり、X1台の液圧支保おきに累積誤差検査を行い、X1=[Δ1/δ2]となると判定し、
【0014】
(3)L3水準誤差結果については、検出結果が比較的粗く、X2台の液圧支保おきに累積誤差検査を行い、X2=[Δ1/δ3]となると判定し、
【0015】
(4)L4水準誤差結果については、検出が故障したと判定し、プロセッサは、操作者が手動で修復するように指導するために故障信号を送信する。
【0016】
上記の方案に基づいて、L2水準誤差結果については、後続の液圧支保に対するチェック結果にL3水準結果及びL4水準結果が存在しない場合に、後続の結果をL2水準に合わせて処理し、L3水準誤差結果については、先行支保にL2水準結果。
上記の方案に基づいて、がすでに存在する場合に、先行のL2水準結果をL3水準に一括して処理する。
【発明の効果】
【0017】
本発明の有益な効果は以下切羽面液圧支保群の直線度に対し、隣接する支保の位置精度チェック及び間隔をおく支保の累積誤差検査を行うことによって、液圧支保に対する位置記述の正確性を高め、切羽面液圧支保群の位置の直線度を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図2】本発明のレーザ照射装置の構成を示す模式図である。
【
図3】本発明のレーザ照射器の光源分布を示す模式図である。
【
図4】本発明のレーザ受光装置の構成を示す模式図である。
【
図5】本発明のレーザ受光装置の各取り付け状態図である。
【
図6】本発明の第1レーザ受光器の構成を示す模式図である。
【
図7】本発明のレーザ照射装置のモータの回転角度を示す模式図である。
【
図8】本発明のレーザチェック閾値δ1の結果を示す模式図である。
【
図9】本発明のレーザチェック閾値δ2の結果を示す模式図である。
【
図10】本発明のレーザチェック閾値δ3の結果を示す模式図である。
【
図11】本発明の状態記述のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下、図面及び実施例を参照して本発明についてさらに説明する。
【0020】
本発明では、別に明確な規定や限定がない限り、「取り付ける」、「連結」、「接続」、「固定」などの用語は広義に理解すべきであり、例えば、固定接続、取り外し可能な接続、又は一体化であってもよく、直接連結、中間部品を介した間接的な連結、2つの構成要素の内部連通又は2つの構成要素の相互作用関係であってもよい。当業者にとっては、具体的な状況に応じて上記の用語の本発明での具体的な意味を理解することができる。
【0021】
なお、本発明の説明において、「中心」、「長さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」などの用語により示される方位又は位置関係は図面に示される方位又は位置関係に基づくものであり、本発明を説明しやすくし、説明を簡潔にするために過ぎず、係る装置又は構成要素が必ずしも特定の方位を有したり、特定の方位で構成、操作されたりすることを指示又は示唆するものではなく、よって、本発明を制限するものとして理解すべきではない。さらに、「第1」、「第2」という用語は説明するために過ぎず、相対重要性を指示又は示唆したり、係る技術的特徴の数を暗黙的に示すものとして理解すべきではない。よって、「第1」、「第2」により限定される特徴は、1つ又は複数の当該特徴を明示的又は暗黙的に含んでもよい。本発明の説明においては、特に断らない限り、「複数」とは2つ以上を意味する。
【0022】
本発明では、特に明確な規定や限定がない限り、第1特徴が第2特徴の「上」又は「下」にあるとは、第1特徴と第2特徴が直接接触していてもよいし、第1特徴と第2特徴が直接接触せずにこれらの別の特徴を介して接触していてもよい。さらに、第1特徴が第2特徴の「上」、「上方」及び「上面」にあるとは、第1特徴が第2特徴の真上や斜め上にあるか、単に第1特徴の水平方向の高さが第2特徴よりも高いことを意味する。第1特徴が第2特徴の「下」、「下方」及び「下面」にあるとは、第1特徴が第2特徴の真下や斜め下にあるか、単に第1特徴の水平方向の高さが第2特徴よりも低いことを意味する。
【0023】
図1~
図4に示すように、切羽面液圧支保架台位置精度チェック方法では、端部の液圧支保を全体基準とし、先行の隣接する液圧支保に対して後続液圧支保を対象支保とし、後続の隣接する液圧支保に対して先行液圧支保を基準支保とし、架台11にレーザ照射装置とレーザ受光装置とが設けられており、前記レーザ照射装置は、対象支保に向かって設けられたレーザ照射器34を含み、前記レーザ照射器34の円心位置において中心強光源341が設けられ、中心強光源341の外側において環状弱光源342が周方向に沿って均等に配置され、前記中心強光源341の半径がr1とし、環状弱光源342のエッジ包絡線の包絡半径がr2とし、レーザ受光装置は、基準支保に向かって設けられた第1レーザ受光器51を含み、前記第1レーザ受光器51の円心位置において中心受光領域511が設けられ、第1レーザ受光器51の残りの領域においてレーザ受光モジュール512が埋められ、前記中心受光領域511の半径がr3とし、第1レーザ受光器51の半径がr4とし、レーザ受光モジュール512は面積が小さいほど、分布密度が高く、検出結果が正確である。中心強光源341のレーザを受光する際に、照射された中心受光領域511及び/又はレーザ受光モジュール512はハイレベル信号を発生し、環状弱光源342のレーザを受光する際に、照射された中心受光領域511及び/又はレーザ受光モジュール512はローレベル信号を発生し、レーザが照射されていない際に、中心受光領域511及びレーザ受光モジュール512はレベル信号を発生しない。具体的には、前記レーザ照射装置は、支持ベース(31と、第1モータ32と、支持台33と、レーザ照射器34と、第2モータ35と、をさらに含み、前記支持ベース31が架台11に固定して連結され、第1モータ32が垂直方向に沿って支持ベース31に設けられ、支持台33が第1モータ32の上方に連結されると共に、第1モータ32の駆動によって水平方向に回動可能であり、レーザ照射器34が支持台33に回動可能に設けられると共に、第2モータ35が水平方向に沿って支持台33に取り付けられ、第2モータ35がレーザ照射器34を回動駆動する。
【0024】
図11に示すように、切羽面液圧支保架台位置精度チェック方法は、以下のステップS1~S3を含む。
【0025】
S1において、対象支保に対する位置検出誤差Δと、
図14に示すように、L1水準閾値δ1(δ1=r1+r3)と、
図15に示すように、L2水準閾値はδ2(δ2=r1+r4)と、
図8に示すように、L3水準閾値δ3(δ3=r2+r4)とそれぞれ定義する。
【0026】
S2において、対象支保姿勢検出精度に対して誤差水準分類を行う。
【0027】
(1)連続的な複数の対象支保の間で、Δ≦δ1の場合、レーザ受光装置の中心受光領域511はレーザ照射装置の中心強光源341からのレーザを受光し、プロセッサにハイレベル信号を送信し、検出結果がL1水準であると判定する。
【0028】
(2)対象支保がδ1<Δ≦δ2の場合に、レーザ受光装置の中心受光領域511以外の環状受光モジュール512は中心強光源341からのレーザを受光し、プロセッサにハイレベル信号を送信し、検出結果がL2水準であると判定し、後続の結果に下記のL3水準結果及びL4水準結果が存在しない場合に、後後の結果をL2水準に合わせて処理する。
【0029】
(3)対象支保がδ2<Δ≦δ3の場合に、レーザ受光装置の環状受光モジュール512は環状弱光源342からのレーザを受光し、プロセッサにローレベル信号を送信し、検出結果がL3水準であると判定する。
【0030】
(4)対象支保がΔ>δ3の場合に、第1レーザ受光器51はレーザ照射器34からのレーザ信号を受光しておらず、検出結果がL4水準であると判定する。
【0031】
上記のチェックが隣接する液圧支保について行われるので、切羽面液圧支保全体の直線度を確保するために、誤差水準分類を行った後、累積誤差検査をさらに行う。
図9に示すように、架台11には、第3モータ41と、伸長軸42と、第2レーザ受光器43とを含む累積誤差検査装置が設けられており、前記第3モータ41が水平方向に沿って架台11に設けられると共に、伸長軸42を回動駆動し、第2レーザ受光器43が伸長軸42に固定して連結され、前記第2レーザ受光器43が、第1レーザ受光器51と同じ構成を有する。
図10に示すように、第2レーザ受光器43が干渉を及ぼすことを防止するために、デフォルト状態では伸長軸が水平状態であり、累積誤差検査を行う際に、レーザ照射器34と第2レーザ受光器43とを連携して使用するために、第3モータ41によって伸長軸42を垂直(又は略垂直)状態となるまで回動駆動する。
【0032】
累積誤差検査のステップは次のとおりである。
【0033】
S3において、第2レーザ受光器(43)の中心座標をD1j(D1jx, D1jy, D1jz)と定義する場合、
【0034】
式(1)によって得られた2つの結果のうち、対象支保架台(11)から明らかに外れた座標を排除することで、第2レーザ受光器(43)の中心座標D
1j(D
1jx, D
1jy, D
1jz)を得、レーザ照射器(34)の基準支保座標系での座標をD
0c(D
0cx, D
0cy, D
0cz)と定義し、中心強光源を第2レーザ受光器(43)の中心受光領域に合わせる際に、第1モータ(32)及び第2モータ(35)の回転の角度はそれぞれA
1及びA
2となる必要があり、
図5に示すように、A
1及びA
2は式(7)に示すようになる。
【0035】
最大許容誤差をΔ1と定義し、切羽面液圧支保の直線度に応じてΔ1値を予め設定しておき、
【0036】
(1)L1水準誤差結果については、検出結果が十分に正確であり、誤差検査を行う必要がないと判定し、
【0037】
(2)L2水準誤差結果に対しては、検出結果が比較的に正確であり、X1台の液圧支保おきに累積誤差検査を行い、チェック結果が累積誤差閾値以上である場合に、直線度が合格していないことを示しており、手動でゆがみ矯正を行って誤差をクリアする必要があり、X1=[Δ1/δ2]となり、後続の液圧支保に対するチェック結果にL3及びL4水準結果が存在しないと、後続の結果をL2水準に合わせて処理する。
【0038】
(3)L3水準誤差結果については、検出結果が比較的粗く、X2台の液圧支保おきに累積誤差検査を行い、チェック結果が累積誤差閾値以上である場合に、直線度が合格していないことを示しており、手動でゆがみ矯正を行って誤差をクリアする必要があり、X2=[Δ1/δ3]となり、先行支保にL2水準結果がすでに存在する場合、先行のL2水準結果をL3水準に一括して処理する。
【0039】
(4)L4水準誤差結果については、検出が故障したと判定し、プロセッサは、操作者が手動で修復するように指導するために故障信号を送信する。
【0040】
以上は本発明を例示的に説明したが、本発明は上記の具体的な実施例に限定されず、本発明に基づいて行われる全ての変更や変形は本発明の特許範囲に属する。
【要約】 (修正有)
【課題】切羽面液圧支保架台位置精度チェック方法を提供する。
【解決手段】切羽面液圧支保架台位置精度チェック方法は、対象支保に対する位置検出誤差Δと、L1水準閾値δ1と、L2水準閾値δ2と、L3水準閾値δ3と、それぞれ定義するステップS1と、(1)連続的な複数の対象支保の間で、Δ≦δ1の場合に、検出結果がL1水準であると判定し、(2)対象支保がδ1<Δ≦δ2の場合に、検出結果がL2水準であると判定し、(3)対象支保がδ2<Δ≦δ3の場合に、検出結果がL3水準であると判定し、(4)対象支保がΔ>δ3の場合に、検出結果がL4水準であると判定する、ステップS2と、を含む。切羽面液圧支保群の直線度に対し、隣接する支保の位置精度チェック及び間隔をおく支保の累積誤差検査を行うことによって、液圧支保に対する位置記述の正確性を高め、切羽面液圧支保群の位置の直線度を確保することができる。
【選択図】
図11