(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-13
(45)【発行日】2024-03-22
(54)【発明の名称】鞄に用いられるジッパー構造及びトロリーケース
(51)【国際特許分類】
A44B 19/16 20060101AFI20240314BHJP
A45C 13/10 20060101ALI20240314BHJP
A45C 5/14 20060101ALI20240314BHJP
B29C 65/02 20060101ALI20240314BHJP
【FI】
A44B19/16
A45C13/10 J
A45C5/14 A
B29C65/02
(21)【出願番号】P 2022524156
(86)(22)【出願日】2020-11-30
(86)【国際出願番号】 CN2020132562
(87)【国際公開番号】W WO2021121014
(87)【国際公開日】2021-06-24
【審査請求日】2022-04-22
(31)【優先権主張番号】201922246100.3
(32)【優先日】2019-12-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】522165049
【氏名又は名称】美律科技(福建)有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100146374
【氏名又は名称】有馬 百子
(72)【発明者】
【氏名】侯 議順
(72)【発明者】
【氏名】余 群
【審査官】西尾 元宏
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-187907(JP,A)
【文献】特許第5847862(JP,B2)
【文献】中国実用新案第204969939(CN,U)
【文献】登録実用新案第3216841(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45C 5/03
A45C 5/14
A45C 13/10
A44B 19/16
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
前ジッパーテープ(31)
、後ジッパーテープ(32)
、および、前記前ジッパーテープ(31)と前記後ジッパーテープ(32)との間で摺動するスライダ(33)を含むジッパーストリップ(3)を有する鞄に用いられるジッパー構造であって、
前ゲルテープ(1)と後ゲルテープ(2)をさらに含み、前記前ゲルテープ(1)は熱圧によって鞄のフロントケース(10)に接着され、前記後ゲルテープ(2)は熱圧によって前記鞄のリアケース(20)に接着され、
前記前ジッパーテープ(31)は前ジッパー固定コイル(4)によって前記前ゲルテープ(1)に接続され、前記後ジッパーテープ(32)は後ジッパー固定コイル(5)によって前記後ゲルテープ(2)に接続され、
前記前ジッパー固定コイル(4)の第1係止ストリップ部(41)は前記前ゲルテープ(1)の第1係止溝(11)内に挿通され、前記後ジッパー固定コイル(5)の第2係止ストリップ部(51)は前記後ゲルテープ(2)の第2係止溝(21)内に挿通されており、
前裏地固定コイル(6)と後裏地固定コイル(7)をさらに含み、前記前裏地固定コイル(6)は前記鞄の前裏地(91)に接続され、前記後裏地固定コイル(7)は鞄の後裏地(92)に接続され、前記前ゲルテープ(1)には、前記前裏地固定コイル(6)の第3係止ストリップ部(61)が挿通することが可能な第3係止溝(12)が設けられ、前記後ゲルテープ(2)には、前記後裏地固定コイル(7)の第4係止ストリップ部(71)が挿通することが可能な第4係止溝(22)が設けられており、
前記第1係止溝(11)と前記第3係止溝(12)とが前記前ゲルテープ(1)に形成された壁を挟んで互いに対向しており、前記第2係止溝(21)と前記第4係止溝(22)とが前記後ゲルテープ(2)に形成された壁を挟んで互いに対向してお
り、
前記前ゲルテープ(1)には、間隔を置いて第1延出部(14)と第2延出部(15)が設けられ、前記第1延出部(14)と前記第2延出部(15)との間には、第1クランプ溝(16)が形成され、第1クランプ溝(16)には前記フロントケース(10)の端部がマッチングして挿入され、前記フロントケース(10)の端部は熱圧により前記第1クランプ溝(16)に接着されており、前記後ゲルテープ(2)には、間隔を置いて第3延出部(24)と第4延出部(25)が設けられ、前記第3延出部(24)と前記第4延出部(25)の間には、第2クランプ溝(26)が形成され、前記第2クランプ溝(26)には前記リアケース(20)の端部がマッチングして挿入され、前記リアケース(20)の端部は熱圧により前記第2クランプ溝(26)に接着されており、
前記前ゲルテープ(1)の端部にはメス型接合部(13)が設けられ、前記後ゲルテープ(2)の端部にはオス型接合部(23)が設けられ、前記ジッパーストリップ(3)が閉鎖される時、前記メス型接合部(13)と前記オス型接合部(23)は噛み合い、
前記前ゲルテープ(1)および前記後ゲルテープ(2)にはそれぞれ、互いに向かい合う形状の段差が設けられており、前記段差により、前記前ゲルテープ(1)と前記後ゲルテープには、互いに向かい合う側壁が形成されており、
前記メス型接合部(13)と前記オス型接合部(23)が噛み合った状態で、互いに向かい合う前記側壁の距離は、前記スライダ(33)の幅に一致し、前記スライダ(33)は、互いに向かい合う前記側壁の間に収容され、
前記第1係止溝(11)は、前記前ゲルテープ(1)の前記側壁に設けられ、前記第1係止溝(11)の深さ方向は、前記前ゲルテープ(1)のうち前記側壁と前記メス型接合部(13)との間の面と平行であり、前記第1係止溝(11)は、前記前ジッパー固定コイル(4)を、前記前ゲルテープ(1)のうち前記側壁と前記メス型接合部(13)との間の面と平行に保持し、前記第2係止溝(21)は、前記後ゲルテープ(2)の前記側壁に設けられ、前記第2係止溝(21)の深さ方向は、前記後ゲルテープ(2)のうち前記側壁と前記オス型接合部(23)との間の面と平行であり、前記第2係止溝(21)は、前記後ジッパー固定コイル(5)を、前記後ゲルテープ(2)のうち前記側壁と前記オス型接合部(23)との間の面と平行に保持する
ことを特徴とする鞄に用いられるジッパー構造。
【請求項2】
前記第3係止溝(21)および第4係止溝(22)は、前記側壁の外側に設けられており、前記第3係止溝(21)および第4係止溝(22)の深さ方向は、前記段差の高さ方向に平行であり、前記第3係止溝(21)は、第3係止ストリップ部(61)を前記側壁に平行に保持し、前記第4係止溝(22)は、第4係止ストリップ部(71)を前記側壁に平行に保持する
ことを特徴とする請求項1に記載の鞄に用いられるジッパー構造。
【請求項3】
前記前裏地固定コイル(6)は前記前裏地(91)に縫製され、前記後裏地固定コイル(7)は前記後裏地(92)に縫製されている、ことを特徴とする請求項1に記載の鞄に用いられるジッパー構造。
【請求項4】
請求項1~
3のいずれか1項に記載の鞄に用いられるジッパー構造を採用するトロリーケース。
【請求項5】
後マスクシート(8)をさらに含み、前記後マスクシート(8)は前記トロリーケースに設置され、前記後マスクシート(8)は、前記前ゲルテープ(1)の縫目箇所と前記後ゲルテープ(2)の縫目箇所を被覆するために用いられ、前記後マスクシート(8)の両端は支持作用を発揮するピン(81)であり、前記後マスクシート(8)の中央部はソフトゲル部(82)である、ことを特徴とする請求項
4に記載のトロリーケース。
【請求項6】
前記トロリーケースの外面に垂直に配列される複数の装飾ストリップ(80)が設置され、前記装飾ストリップ(80)はブレード状である、ことを特徴とする請求項
4に記載のトロリーケース。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鞄技術分野に関し、具体的には、鞄に用いられるジッパー構造及びトロリーケースに関する。
【背景技術】
【0002】
トロリーケースとは、プルロッドとホイールを有するトランクであり、その底部にホイールが設置されるため、ユーザは直接に引っ張って歩くことができ、非常に使いやすく、省力性に優れる。現在、市販されるトロリーケースは、ジッパー式トロリーケース(ジッパーケースと略称される)とフレーム式トロリーケース(フレームケースと略称される)の二種類に大きく分けることができ、そのうち、ジッパーケースは軽量でユーザに好評されるが、従来のジッパーケースを製造する場合、ジッパーを手動縫製する必要があり、より多くの人手が必要で、自動化製造を実現することができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
これに鑑み、本発明は、トロリーケースを自動化製造することができる鞄に用いられるジッパー構造及びトロリーケースを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記目的を実現するために、本発明は以下のような技術案を提供する。前ジッパーテープと後ジッパーテープを含むジッパーストリップを有する鞄に用いられるジッパー構造であって、前ゲルテープと後ゲルテープをさらに含み、前記前ゲルテープは熱圧によって鞄のフロントケースに接着され、前記後ゲルテープは熱圧によって前記鞄のリアケースに接着され、前記前ジッパーテープは前ジッパー固定コイルによって前記前ゲルテープに接続され、前記後ジッパーテープは後ジッパー固定コイルによって前記後ゲルテープに接続される。
【0005】
さらに、前記前ゲルテープに間隔を置いて第1延出部と第2延出部が設けられ、前記第1延出部と前記第2延出部との間には、前記フロントケースがマッチングして挿入することが可能な第1クランプ溝が形成される。
【0006】
さらに、前記後ゲルテープに間隔を置いて第3延出部と第4延出部が設けられ、前記第3延出部と前記第4延出部との間には、前記リアケースがマッチングして挿入することが可能な第2クランプ溝が形成される。
【0007】
さらに、前記前ジッパー固定コイルの第1係止ストリップ部は前記前ゲルテープの第1係止溝内に挿通され、前記後ジッパー固定コイルの第2係止ストリップ部は前記後ゲルテープの第2係止溝内に挿通される。
【0008】
さらに、前裏地固定コイルと後裏地固定コイルをさらに含み、前記前裏地固定コイルは前記鞄の前裏地に接続され、前記後裏地固定コイルは鞄の後裏地に接続され、前記前ゲルテープには、前記前裏地固定コイルの第3係止ストリップ部が挿通することが可能な第3係止溝が設けられ、前記後ゲルテープには、前記後裏地固定コイルの第4係止ストリップ部が挿通することが可能な第4係止溝が設けられる。
【0009】
さらに、前記前ゲルテープにメス型接合部が設けられ、前記後ゲルテープにオス型接合部が設けられ、前記ジッパーストリップが閉鎖される時、前記メス型接合部と前記オス型接合部は噛み合う。
【0010】
またさらに、前記前裏地固定コイルは前記前裏地に縫製され、前記後裏地固定コイルは前記後裏地に縫製される。
【0011】
本発明は、上述したいずれか1項に記載の鞄に用いられるジッパー構造を採用するトロリーケースをさらに提供する。
【0012】
さらに、後マスクシートをさらに含み、前記後マスクシートは前記トロリーケースに設置され、前記後マスクシートは、前記前ゲルテープの縫目箇所と前記後ゲルテープの縫目箇所被覆するために用いられ、前記後マスクシートの両端は支持作用を発揮するピンであり、前記後マスクシートの中央部はソフトゲル部である。
【0013】
さらに、前記トロリーケースの表面に垂直に配列される複数の装飾ストリップが設置され、前記装飾ストリップはブレード状である。
【発明の効果】
【0014】
上記の技術案から分かるように、本発明の利点は以下の通りである。
【0015】
従来技術に比べて、本発明は、製品構造を改良することにより従来の手動縫製を排除し、ジッパーケースを自動化製造することができ、通常の軟質ゲルテープを硬質の前ゲルテープと後ゲルテープに変更させて、且つ前ゲルテープにメス型接合部を増設し、後ゲルテープにオス型接合部を増設することにより、本ジッパーケースはフレームケースの強度を備え、荷物がいっぱいになった時により安定でジッパーケースのガタツキ現象がなく、また、前ゲルテープと後ゲルテープの厚さ及び断面形状は、ケースの様々なサイズに応じて調整されることが可能である。
【0016】
上述した目的、特徴及び利点以外に、本発明は他の目的、特徴及び利点をさらに有する。以下は、添付図面を参照して、本発明をさらに詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0017】
本発明の実施例又は従来技術における技術案をより明確に説明するために、以下は、実施例又は従来技術の記述において使用する必要がある添付図面を簡単に紹介する。明らかに、以下の記述における添付図面は単に本発明の幾つかの実施例に過ぎず、当業者にとって、創造的な労力を払わない前提で、これらの添付図面に基づいて他の添付図面を取得することもできる。添付図面において、
【
図1】本発明のトロリーケースの立体構造概略図である。
【
図3】本発明のトロリーケースの断面構造概略図である。
【
図4】
図3におけるX箇所の拡大構造概略図である。
【
図5】本発明の実施例一における前ゲルテープと後ゲルテープの構造概略図である。
【
図6】本発明の実施例二における第2前ゲルテープと第2後ゲルテープの構造概略図である。
【
図7】本発明のトロリーケースのまた一つの立体構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下は、本発明の実施例における添付図面を結び付けながら、本発明の実施例における技術案を明確、完全に記述する。明らかに、記述される実施例は本発明の一部の実施例に過ぎず、すべての実施例ではない。本発明における実施例に基づいて、当業者は創造的な労力を払わない前提で得られた全ての他の実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0019】
実施例一:
図1、
図2に示すトロリーケースは、ケース、ホイールユニット30、第1ハンドル40、カスタムズロック50、スライダタブ60、第2ハンドル70及び一対の後マスクシート8を含み、ケースはフロントケース10とリアケース20を含み、フロントケース10の内側に前裏地91が設置され、リアケース20の内側に後裏地92が設置され、リアケース20にプルロッドが設置され、ホイールユニット30はフロントケース10とリアケース20の底部に設置され、第1ハンドル40はフロントケース10の頂部に設置され、カスタムズロック50はフロントケース10の一つの側面に設置され、スライダタブ60とカスタムズロック50は組み合わせて使用され、第2ハンドル70は、リアケース20におけるカスタムズロック50が位置する一方側の同じ側の側面に設置され、一対の後マスクシート8は間隔を置いてトロリーケースにおけるカスタムズロック50が位置する一方側の反対側に設置され、後マスクシート8の一方端はフロントケース10に接続され、後マスクシート8の他端はリアケース20に接続され、後マスクシート8の両端は支持作用を発揮するピン81であり、後マスクシート8の中央部はソフトゲル部82であり、トロリーケースを開く時に、ソフトゲル部82の変形性が強く、トロリーケースは任意の角度で開かれてもソフトゲル部82は破断することがない。なお、トロリーケースは、鞄に用いられるジッパー構造をさらに含む。
【0020】
図2、
図3、
図4に示すように、上述した、鞄に用いられるジッパー構造は、前ゲルテープ1、後ゲルテープ2、ジッパーストリップ3、前ジッパー固定コイル4、後ジッパー固定コイル5、前裏地固定コイル6及び後裏地固定コイル7を含み、ジッパーストリップ3は、前ジッパーテープ31、前ジッパーテープ31に噛み合う後ジッパーテープ32、及び前ジッパーテープ31と後ジッパーテープ32との間に摺動して接続されるスライダ33を含み、前ゲルテープ1に間隔を置いて第1延出部14と第2延出部15が設けられ、第1延出部14と第2延出部15との間には、フロントケース10の第1挿着部101をマッチングさせて挿入することが可能な第1クランプ溝16が形成され、後ゲルテープ2に間隔を置いて第3延出部24と第4延出部25が設けられ、第3延出部24と第4延出部25との間には、リアケース20の第2挿着部201をマッチングさせて挿入することが可能な第2クランプ溝26が設けられ、前ジッパー固定コイル4は接続される第1係止ストリップ部41と第1接続ストリップ部42を含み、前ゲルテープ1には、前ジッパー固定コイル4の第1係止ストリップ部41が挿通することが可能な第1係止溝11が設けられ、前ジッパー固定コイル4の第1接続ストリップ部42は前ジッパーテープ31に接続され、後ジッパー固定コイル5は接続される第2係止ストリップ部51と第2接続ストリップ部52を有し、後ゲルテープ2には、後ジッパー固定コイル5の第2係止ストリップ部51が挿通することが可能な第2係止溝21が設けられ、後ジッパー固定コイル5の第2接続ストリップ部52と後ジッパーテープ32は接続され、前裏地固定コイル6は接続される第3係止ストリップ部61と第3接続ストリップ部62を有し、前ゲルテープ1には、前裏地固定コイル6の第3係止ストリップ部61が挿通することが可能な第3係止溝12が設けられ、前裏地固定コイル6の第3接続ストリップ部62は前裏地91に接続され、後裏地固定コイル7は接続される第4係止ストリップ部71と第4接続ストリップ部72を有し、後ゲルテープ2には、後裏地固定コイル7の第4係止ストリップ部71が挿通することが可能な第4係止溝22が設けられ、後裏地固定コイル7の第4接続ストリップ部72は後裏地92に接続され、スライダタブ60はスライダ33に取り付けられる。
【0021】
好ましくは、
図4、
図5に示すように、前ゲルテープ1と後ゲルテープ2は硬質のゲルテープであり、前ゲルテープ1にメス型接合部13が設けられ、後ゲルテープ2にオス型接合部23が設けられ、ケースを閉めてジッパーストリップ3を閉鎖する時、メス型接合部13とオス型接合部23は噛み合って、ケースをより緊密に接着させて、荷物がいっぱいになった時により安定で、ジッパーケースのガタツキ現象がない。
【0022】
好ましくは、
図7に示すように、前ジッパー固定コイル4と前裏地固定コイル6が前ゲルテープ1内に挿通され、後ジッパー固定コイル5と後裏地固定コイル7が後ゲルテープ2内に挿通された後、後マスクシート8によってリンク箇所を被覆し、後マスクシート8は、ジッパーストリップ3がリンク箇所から離脱することを防止することもできる。
【0023】
好ましくは、
図1、
図7に示すように、トロリーケースの外面に垂直に配列される複数の装飾ストリップ80が設置され、装飾ストリップ80はブレード状であり、不規則な仕上げによって立体感を向上させる。
【0024】
図2、
図3に示すように、構造原理は以下の通りである。前ゲルテープ1と後ゲルテープ2は押し出し成型部品であり、熱圧成型によってケースの外形形状と同じように成型され、前ゲルテープ1をフロントケース10に組み立て、前ゲルテープ1とフロントケース10は熱圧によって接着され、後ゲルテープ2はリアケース20に組み立て、後ゲルテープ2とリアケース20は熱圧によって接着され、従来のジッパーケースにおいて三つの層のストリップを縫製する縫製加工のプロセスを代替する。前ジッパー固定コイル4の第1接続ストリップ部42を前ジッパーテープ31に縫製し、後ジッパー固定コイル5の第2接続ストリップ部52を後ジッパーテープ32に縫製し、縫製する時に自動化、無人化製造を実現することができ、機械を調整した後に自動的に縫製することができ、縫製した後にトロリーケースのケースの周囲長に応じた長さに裁断する。そして、前ジッパー固定コイル4の第1係止ストリップ部41を前ゲルテープ1の第1係止溝11内に挿通し、後ジッパー固定コイル5の第2係止ストリップ部51を後ゲルテープ2の第2係止溝21内に挿通し、ジッパーを締結し、従来のジッパーケースにおいてジッパーを縫製するプロセスを代替する。前裏地91を前裏地固定コイル6の第3接続ストリップ部62に縫製し、後裏地92を後裏地固定コイル7の第4接続ストリップ部72に縫製し、縫製する時に自動化、無人化製造を実現することができ、調節した後に自動的に縫製する。縫製した後にトロリーケースのケースの周囲長に応じた長さに裁断する。そして、前裏地固定コイル6の第3係止ストリップ部61を前ゲルテープ1の第3係止溝12内に挿通し、後裏地固定コイル7の第4係止ストリップ部71を後ゲルテープ2の第4係止溝22内に挿通し、裏地を締結し、従来のジッパーケースにおいて裏地を縫製するプロセスを代替する。以上から分かるように、本製品の構造は従来の手動縫製を排除し、ジッパーケースを自動化製造することができる。
【0025】
実施例二:
図6に示すように、本実施例と実施例一との相違点として、本実施例においては、ケースのサイズに応じて前ゲルテープ1と後ゲルテープ2の厚さ及び断面形状を調整する。具体的には、第2前ゲルテープ1Aと第2後ゲルテープ2Aを採用する。
【0026】
以上は本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を制限するためのものではない。当業者にとって、本発明は様々な変更と変化を有することができる。本発明の精神と趣旨から脱逸しない範囲でなされた全ての修正、同等置換、改良などは、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるものとする。
【符号の説明】
【0027】
フロントケース10、第1挿着部101、リアケース20、第2挿着部201、ホイールユニット30、第1ハンドル40、カスタムズロック50、スライダタブ60、第2ハンドル70、装飾ストリップ80、前ゲルテープ1、第2前ゲルテープ1A、第1係止溝11、第3係止溝12、メス型接合部13、第1延出部14、第2延出部15、第1クランプ溝16、後ゲルテープ2、第2後ゲルテープ2A、第2係止溝21、第4係止溝22、オス型接合部23、第3延出部24、第4延出部25、第2クランプ溝26、ジッパーストリップ3、前ジッパーテープ31、後ジッパーテープ32、スライダ33、前ジッパー固定コイル4、第1係止ストリップ部41、第1接続ストリップ部42、後ジッパー固定コイル5、第2係止ストリップ部51、第2接続ストリップ部52、前裏地固定コイル6、第3係止ストリップ部61、第3接続ストリップ部62、後裏地固定コイル7、第4係止ストリップ部71、第4接続ストリップ部72、後マスクシート8、ピン81、ソフトゲル部82、前裏地91、後裏地92。