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特許7454244食品加熱装置およびそれを使用した食品加熱方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-13
(45)【発行日】2024-03-22
(54)【発明の名称】食品加熱装置およびそれを使用した食品加熱方法
(51)【国際特許分類】
   F24C 1/00 20060101AFI20240314BHJP
   F24C 13/00 20060101ALI20240314BHJP
【FI】
F24C1/00 310B
F24C1/00 330Z
F24C1/00 340Z
F24C13/00 Z
【請求項の数】 14
(21)【出願番号】P 2020568459
(86)(22)【出願日】2020-08-19
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-07-07
(86)【国際出願番号】 US2020046977
(87)【国際公開番号】W WO2021034921
(87)【国際公開日】2021-02-25
【審査請求日】2021-07-15
(31)【優先権主張番号】62/889,164
(32)【優先日】2019-08-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】520477223
【氏名又は名称】ヨー-カイ・エクスプレス・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】YO-KAI EXPRESS INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100132241
【弁理士】
【氏名又は名称】岡部 博史
(74)【代理人】
【識別番号】100113170
【弁理士】
【氏名又は名称】稲葉 和久
(72)【発明者】
【氏名】チー・フン・リン
【審査官】川口 聖司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許第04906485(US,A)
【文献】中国特許出願公開第107208899(CN,A)
【文献】国際公開第2007/063845(WO,A1)
【文献】特開2003-074864(JP,A)
【文献】特開2017-089943(JP,A)
【文献】特開2008-271883(JP,A)
【文献】特開2004-121431(JP,A)
【文献】登録実用新案第3219689(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47J 9/00-47/20
F24C 1/00
F24C 13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
食品加熱装置であって、
ケーシング、配置板および底部パネルを備える配置装置であって、前記配置板が、前記ケーシング内に配置され、食品製品を配置するように構成されており、前記底部パネルが、前記ケーシング内に固定され、複数のスロット開口部を備える、前記配置装置と、
蒸気部、熱湯部および噴射部材を備える加熱装置であって、前記蒸気部および前記熱湯部が前記噴射部材と連通しており、前記噴射部材が前記ケーシングを通過し、前記配置板に対して上下に移動可能に設けられており、前記噴射部材がさらに前記食品製品に挿入されて前記食品製品の内部を均一に加熱し、前記蒸気部および前記熱湯部が、前記食品製品を加熱するように、前記噴射部材を介して前記配置板上の前記食品製品に蒸気および熱湯の両者を噴射するように構成されている、前記加熱装置と、
前記スロット開口部に対応して設けられており、前記食品製品から溢れる水を排出するように使用される、チャネルと、
を備える、食品加熱装置。
【請求項2】
スライドブロックおよびスライドシャフトを備える移動装置であって、前記スライドブロックが前記スライドシャフト上に移動可能に設けられている移動装置をさらに備え、
前記噴射部材が前記スライドブロックに接続されている、請求項1に記載の食品加熱装置。
【請求項3】
前記移動装置が挟持部材をさらに備え、前記挟持部材が、前記スライドブロックに固定され、前記噴射部材を挟持する、請求項2に記載の食品加熱装置。
【請求項4】
前記移動装置が固定ベースをさらに備え、前記固定ベースが前記ケーシング上に固定され、前記噴射部材が前記固定ベースおよび前記ケーシングを移動可能に通過する、請求項3に記載の食品加熱装置。
【請求項5】
前記配置装置がドアパネルおよび駆動シャフトをさらに備え、前記駆動シャフトが、前記ドアパネルに接続され、前記ドアパネルを移動するように構成されている、請求項1に記載の食品加熱装置。
【請求項6】
前記配置板が前記ドアパネルに固定され、前記駆動シャフトが、前記配置板を駆動して、前記ケーシングに対して出入りするように前記ドアパネルを移動させるように構成されている、請求項5に記載の食品加熱装置。
【請求項7】
前記配置板が中空領域およびフレームを備え、前記フレームが中空領域を取り囲み、前記中空領域は前記食品製品が通過することを可能にするように構成され、前記フレームが前記食品製品を支持するように構成されている、請求項5に記載の食品加熱装置。
【請求項8】
前記ケーシングに設けられ、前記ケーシングの内部と連通している空気抽出装置をさらに備える、請求項5に記載の食品加熱装置。
【請求項9】
制御モジュールおよび走査装置であって、前記制御モジュールが前記走査装置および前記加熱装置に信号接続され、前記走査装置が、前記食品製品に関連する情報を読み取るように構成されている、制御モジュールおよび走査装置をさらに備える、請求項1に記載の食品加熱装置。
【請求項10】
食品加熱方法であって、
配置板が露出されるように、配置装置のケーシングから前記配置板を移動させるステップと、
露出された前記配置板上に食品製品を配置するステップと、
前記配置板が前記ケーシングに閉鎖された状態に移行するように、前記配置板を前記ケーシングに戻すステップと、
加熱装置の噴射部材をさらに前記食品製品に挿入して前記食品製品の内部に入れて、前記食品製品を加熱するように、前記噴射部材を介して前記配置板上の前記食品製品に、蒸気部によって蒸気を噴射するとともに、熱湯部によって熱湯を噴射するステップであって、前記蒸気部および前記熱湯部が前記噴射部材と連通しており、前記噴射部材が前記ケーシングを通過し、前記配置板に対して上下に移動可能に設けられているステップと、
複数のスロット開口および対応するチャネルを介して、前記食品製品から溢れる水を排出するステップと、
を備える、食品加熱方法。
【請求項11】
前記蒸気および熱湯を噴射するステップの前に、
走査装置によって前記食品製品に関連する加熱情報を読み取るステップであって、前記走査装置が制御モジュールに信号接続され、前記制御モジュールが、前記加熱情報に基づいて、前記加熱装置の前記蒸気部および前記熱湯部を制御するように構成されている、読み取るステップをさらに備える、請求項10に記載の食品加熱方法。
【請求項12】
前記加熱情報が、蒸気および熱湯の噴射時点、持続時間、温度範囲、またはそれらの組み合わせを含む、請求項11に記載の食品加熱方法。
【請求項13】
前記蒸気および熱湯を噴射するステップが、
蒸気および熱湯を同時にまたは連続的に生成し、前記食品製品の内部の食品を加熱するように、前記噴射部材を介して前記食品製品の内部に同時にまたは連続的に蒸気および熱湯を噴射するステップと、をさらに備える、請求項10に記載の食品加熱方法。
【請求項14】
前記蒸気および熱湯を噴射するステップが、
前記噴射部材を上下に移動させて、蒸気、熱湯、またはそれらの組み合わせを前記食品製品中により均一に分散させるステップをさらに備える、請求項13に記載の食品加熱方法。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本特許出願は、2019年8月20日に出願された米国仮特許出願第62/889,164号の利点および優先権を主張する。これらの全内容は、参照により本明細書に援用される。
【技術分野】
【0002】
本発明は、一般には、食品加熱技術に関し、より具体的には、食品加熱装置および食品加熱装置を使用した食品加熱方法に関する。
【背景技術】
【0003】
現在の食品加熱装置は、電子レンジ、オーブン、蒸し器および電気調理器を含む。これらの食品加熱装置は、特定の種類および範囲の食品にそれぞれに適している一方、それぞれに制限を有する。例えば、現在の食品加熱装置によって麺類や濃厚スープなどの冷凍食品を加熱することは適切ではなく、これらの冷凍食品は、従来の手動調理手順によってより適切に加熱されるであろう。
【発明の概要】
【0004】
上記問題点を考慮して、本発明の1つの目的は、より多くの種類の加熱されるべき食品に適しており、加熱プロセスに手作業を必要とせずに加熱効率を高めることができる食品加熱装置を提供することである。
【0005】
本発明の1つの目的は、より多くの種類の加熱されるべき食品に適しており、加熱プロセスに手作業を必要とせずに加熱効率を高めることができる食品加熱方法を提供することである。
【0006】
前述の目的を達成するために、本発明の一態様では、食品加熱装置は、配置装置および加熱装置を含む。配置装置は、ケーシングおよび配置板を含む。配置板は、ケーシング内に配置され、食品製品を配置するように構成されている。加熱装置は、蒸気部、熱湯部、および噴射部材を含む。蒸気部および熱湯部は、噴射部材と連通している。噴射部材は、ケーシングを通過して配置板に対応して移動可能に設けられている。蒸気部および熱湯部は、食品製品を加熱するように、噴射部材を介して配置板上の食品製品に蒸気および熱湯を噴射するように構成されている。
【0007】
本発明の一実施形態では、食品加熱装置は、移動装置をさらに含む。移動装置は、スライドブロックおよびスライドシャフトを含む。スライドブロックはスライドシャフト上に移動可能に設けられている。噴射部材はスライドブロックに接続されている。
【0008】
本発明の一実施形態では、移動装置は挟持部材をさらに含む。挟持部材は、スライドブロックに固定され、噴射部材を挟持する。
【0009】
本発明の一実施形態では、移動装置は固定ベースをさらに含む。固定ベースはケーシングに固定されている。噴射部材は固定ベースおよびケーシングを移動可能に通過する。
【0010】
本発明の一実施形態では、配置装置はドアパネルおよび駆動シャフトをさらに含む。駆動シャフトは、ドアパネルに接続されており、ドアパネルを移動させるように構成されている。
【0011】
本発明の一実施形態では、配置板は、ドアパネルに固定される。駆動シャフトは、ドアパネルを移動させ、配置板を駆動して、ケーシングに対して出入りするように構成されている。
【0012】
本発明の一実施形態では、配置板は中空領域およびフレームを含む。フレームは、中空領域を取り囲む。中空領域は食品製品が通過することを可能にするように構成される。フレームは食品製品を支持するように構成されている。
【0013】
本発明の一実施形態では、配置装置は底板をさらに含む。底板は、ケーシング内に固定されており、複数のスロット開口部を含む。
【0014】
本発明の一実施形態では、食品加熱装置は空気抽出装置をさらに含む。空気抽出装置は、ケーシングに設けられており、ケーシングの内部と連通している。
【0015】
本発明の一実施形態では、食品加熱装置は制御モジュールおよび走査装置をさらに含む。制御モジュールは、走査装置および加熱装置に信号接続される。走査装置は、食品製品に関連する情報を読み取るように構成されている。
【0016】
本発明の別の態様では、食品加熱方法は、以下のステップを含む。最初に、配置板が露出されるように、配置板が配置装置のケーシングから移動される。次に、露出された配置板上に食品製品が配置される。次に、配置板は、配置板が囲まれるようにケーシング内に戻される。最後に、食品製品を加熱するように、加熱装置の噴射部材を介して配置板上の食品製品に、蒸気部によって蒸気が噴射され、熱湯部によって熱湯が噴射される。蒸気部および熱湯部は、噴射部材と連通している。噴射部材は、ケーシングを通過し、配置板に対応して移動可能に設けられている。
【0017】
本発明の一実施形態では、食品製品に関連する加熱情報は走査装置によって読み取られる。走査装置は制御モジュールに信号接続される。制御モジュールは、加熱情報に基づいて、加熱装置の蒸気部および熱湯部を制御するように構成されている。
【0018】
本発明の一実施形態では、加熱情報は、蒸気および熱湯の噴射時点、持続時間、温度範囲、またはそれらの組み合わせを含む。
【0019】
本発明の一実施形態では、噴射部材は、噴射部材が下向きに移動してさらに食品製品に挿入するようにケーシングを通過するように駆動される。蒸気および熱湯は、同時にまたは連続的に生成され、食品製品の内部の食品を加熱するように、噴射部材を介して食品製品の内部に同時にまたは連続的に噴射される。
【0020】
本発明の一実施形態では、噴射部材は、上下に移動して、蒸気、熱湯、またはそれらの組み合わせを食品製品内により均一に分散させる。
【0021】
結論として、本発明の実施形態にかかる食品加熱装置および食品加熱方法は、蒸気および熱湯によって加熱対象の食品を加熱することにより、より多くの種類の加熱対象の食品に適しており、加熱プロセスに手作業を必要とせずに加熱効率を高めることができる。
【0022】
本発明の詳細な特徴および利点は、以下の実施形態によって詳細に説明される。実施形態の開示は、当業者が本発明の技術的内容を理解し、それに応じて本発明を実施するのに十分である。さらに、本特許出願の説明の開示された内容、特許請求の範囲および図面に基づいて、当業者は、本発明の目的および利点を容易に理解することができる。
【0023】
前述した発明の概要および本発明についての以下の詳細な説明は、添付の図面と併せて読むと、よりよく理解されるであろう。図面では、以下のとおりである。
【図面の簡単な説明】
【0024】
図1】本発明の一実施形態にかかる食品加熱装置の概略図
図2】その内部構造をよりよく提示するために支持フレームが省略されている、別の角度からの図1の食品加熱装置の概略図
図3】その内部構造をよりよく提示するために配置装置のケーシングが省略されている、図2の食品加熱装置の概略図
図4図3の食品加熱装置の動作の第1の概略図
図5図3の食品加熱装置の動作の第2の概略図
図6図3の食品加熱装置の動作の第3の概略図
図7】本発明の一実施形態にかかる食品加熱方法のフローチャート
図8】本発明の一実施形態にかかる食品加熱装置のブロック図
【発明を実施するための形態】
【0025】
以下の実施形態は、添付の図面とともに読まれた場合、本開示の上記および他の技術的内容、特徴、および効果を明確に示すように作られている。特定の実施形態による説明を通じて、当業者は、上記の目的を達成するために採用された本開示の技術的手段および効果をさらに理解するであろう。さらに、本明細書に開示される内容は、当業者によって容易に理解および実装されることができるため、本開示の概念から逸脱しない全ての均等の変形または変更は、添付の特許請求の範囲に含まれるものとする。
【0026】
さらに、「第1」、「第2」などの明細書および特許請求の範囲に記載されている序数は、クレームに記載された要素を説明することのみを意図しており、記載された要素が任意の先行する序数を有することも、記載された要素と別に記載された要素との間、または製造方法のステップ間のシーケンスを有することも、暗示しないまたは表さない。これらの序数の使用は、特定の指定を有する1つの記載された要素を、同じ指定を有する別に記載された要素と区別するためだけのものである。
【0027】
さらに、「上(above)」、「上(over)」、または「上(on)」などの明細書および特許請求の範囲に記載された用語は、他の要素と直接的に接触することだけでなく、他の要素と間接的に接触することも意図している。
【0028】
図1を参照すると、図1は、本発明の一実施形態にかかる食品加熱装置10の概略図を示している。この実施形態では、食品加熱装置10は、例えば、卓上または適切な台上に配置されることができる卓上装置とすることができるが、これに限らない。食品加熱装置10は、ハウジング11、配置装置100、および加熱装置200を含む。配置装置100および加熱装置200は、主にハウジング11内に配置されている。配置装置100は、加熱される食品を配置するように構成されることができ、加熱装置200は、配置装置100内の食品を加熱するように構成されることができ、関連する説明は後述する。図1に示すように、この実施形態では、食品加熱装置100は、フロントパネル12および支持フレーム13をさらに含む。フロントパネル12は、ハウジング11の一部であり、配置装置100は、フロントパネル12に対応して配置されている。支持フレーム13は、ハウジング11に設けられ、ハウジング11およびハウジング11に配置された関連要素を支持することができる。
【0029】
図2を参照すると、図2は、その内部構造をよりよく示すために支持フレーム13が省略されている、図1の食品加熱装置10の別の角度からの概略図である。図1および図2に示すように、この実施形態では、配置装置100は、ケーシング110を含む。加熱装置200は、蒸気部210、熱湯部220、および噴射部材230を含む。蒸気部210および熱湯部220は、噴射部材230と連通しており、噴射部材230は、ケーシング110に入るようにケーシング110を通過する。例えば、蒸気部210および熱湯部220は、1つ以上の金属管(図示せず)を介して噴射部材230に個別に接続されることができる。蒸気部210によって生成された蒸気は、対応する金属管を通過して噴射部材230に入ることができる。熱湯部220によって生成された熱湯は、同様に、対応する金属管を通過して、噴射部材230に入ることができる。
【0030】
図3を参照すると、図3は、その内部構造をよりよく提示するために配置装置100のケーシング110が省略されている、図2の食品加熱装置10の概略図を示している。図1から図3に示すように、この実施形態では、配置装置100は、配置板120をさらに含む。配置板120は、ケーシング110内に配置され、加熱される食品を配置するように構成されている。噴射部材230は、ケーシング110を通過するように構成され、移動能力を有し、配置板120に対応して設けられている。例えば、図3から観察されるように、噴射部材230は、ケーシング110内の配置板120に対して上下に移動することができる。蒸気部210および熱湯部220は、食品製品20を加熱するように、噴射部材230を介して加熱される食品に蒸気および熱湯を噴射するように構成されている。
【0031】
図3に示すように、この実施形態では、食品加熱装置10は、移動装置300をさらに含む。移動装置300は、スライドブロック310およびスライドシャフト320を含む。スライドブロック310は、スライドシャフト320上に移動可能に設けられ、噴射部材230は、スライドブロック310に接続されている。例えば、スライドブロック310がスライドシャフト320に沿って上下に移動すると、スライドブロック310は、噴射部材230をともに上下に移動するように駆動する。いくつかの実施形態では、スライドブロック310は、モータに接続されることができる。モータは、制御命令に応答して、スライドブロック310を駆動して、スライドシャフト320に沿って移動することができる。モータの詳細、およびモータとスライドブロック310との間の接続関係は、既知の技術によって実施され得るため、本明細書では省略されている。
【0032】
図3に示すように、この実施形態では、移動装置300は、挟持部材330をさらに含む。挟持部材330は、スライドブロック310に固定され、噴射部材230を挟持する。すなわち、噴射部材230は、挟持部材330によってスライドブロック310に接続されている。いくつかの実施形態では、挟持部材330は、選択的に締めたり緩めたりすることができる。通常の状態では、挟持部材330は、挟持部材330がスライドシャフト320に沿ってスライドブロック310とともに移動すると、噴射部材230が、対応して挟持部材330とともに移動するように、噴射部材230をしっかりと挟持する。しかしながら、噴射部材230の交換が必要な場合、挟持部材330は、緩められて噴射部材230の交換を容易にすることができる。
【0033】
図2および図3に示すように、この実施形態では、移動装置300は、固定ベース340をさらに含む。固定ベース340は、ケーシング110に固定され、貫通孔341を含む。貫通孔341は、固定ベース340を貫通し、ケーシング110の開口部(図示せず)と位置合わせされている。したがって、噴射部材230は、固定ベース340の貫通孔341およびケーシング110の開口部を移動可能に通過して、ケーシング110の内部に入ることができる。
【0034】
図2および図3に示すように、この実施形態では、配置装置100は、ドアパネル130および駆動シャフト140をさらに含む。駆動シャフト140は、ドアパネル130に接続され、ドアパネル130を移動させるように構成される。ドアパネル130は、フロントパネル12に対応して設けられている。いくつかの実施形態では、駆動シャフト140は、モータに接続されることができ、モータは、制御命令に応答して駆動シャフト140を駆動することができる。駆動シャフト140は、ケーシング110の内部が開放状態に移行するように、ドアパネル130を駆動して、ドアパネル130をケーシング110またはフロントパネル12から離すことができる。あるいは、駆動シャフト140は、ケーシング110の内部が閉鎖状態に移行するように、ドアパネル130を駆動して、ケーシング110に接近して接続されることができる。モータの詳細、およびモータと駆動シャフト140との間の接続関係は、既知の技術によって実施され得るため、本明細書では省略されている。
【0035】
図2および図3に示すように、この実施形態では、配置板120は、ドアパネル130に固定されている。したがって、駆動シャフト140がモータによって駆動されてドアパネル130を移動させるとき、ドアパネル130の移動に応じて配置板120が駆動され、配置板120がケーシング110から外へ移動するかまたはケーシング110の内へ移動する。さらに、この実施形態では、配置板120は、中空領域121およびフレーム122を含む。フレーム122は、中空領域121を取り囲む。加熱される食品は、中空領域121およびフレーム122によって配置板120上に配置されることができ、関連する説明は後述する。
【0036】
本発明は、さらに、食品加熱方法を提供する。図4図5図6および図7を参照すると、図4は、図3の食品加熱装置10の動作の第1の概略図を示し、図5は、図3の食品加熱装置10の動作の第2の概略図を示し、図6は、図3の食品加熱装置10の動作の第3の概略図を示し、図7は、本発明の一実施形態にかかる食品加熱方法のフローチャートである。
【0037】
食品加熱方法は、以下のステップを含む。最初に、ステップS10において、ユーザが食品加熱装置10を使用することを望む場合、制御命令は、例えば、フロントパネル12に設けられた制御パネル(図示せず)によってまたはリモートコントロールによって食品加熱装置に送信されることができるが、これに限らない。この場合、図4に示すように、駆動シャフト140は、ケーシング110の内部空間が開放状態に移行するように、ドアパネル130がフロントパネル12から離れるようにドアパネル130を駆動する。それに対応して、配置板120は、ドアパネル130とともに移動し、配置板120が露出されるようにケーシング110の内部空間から離れる。さらに、スライドブロック310は、噴射部材230が上方に移動するように噴射部材230を駆動する。
【0038】
いくつかの実施形態では、食品加熱装置10が使用されていないとき、または待機状態にあるとき、スライドブロック310および噴射部材230は、最も高い位置に保持されることができる。すなわち、噴射部材230は、ケーシング110の内部空間にはまだ入っていない状態にある。
【0039】
次に、図5に示すように、ステップS20において、加熱される食品を保持する食品製品20は、露出された配置板120上に配置されることができる。中空領域121は、食品製品20の下部が通過することを可能にし、フレーム122は、食品製品20の上部外縁部分を支持することができる。
【0040】
次に、図6に示すように、ステップS30において、駆動シャフト140はドアパネル130がケーシング110と接触するまで移動してフロントパネル12に近付くように、ドアパネル130を引っ張って、ケーシング110の内部空間を閉鎖状態に移行させる。これに対応して、配置板120は、ドアパネル130とともに移動し、配置板120がケーシング110に閉鎖された状態に移行するようにケーシング110の内部空間に入る。
【0041】
さらに、ステップS40において、スライドブロック310は、噴射部材230が下向きに移動するように、噴射部材230を駆動する。噴射部材230は、固定ベース340およびケーシング110を通過し、さらに食品製品20に挿入される。例えば、食品製品20の上部は、シーリングフィルムであり、噴射部材230は、シーリングフィルムを穿孔し、食品製品20の内部に入る。この時点で、加熱装置200は、制御命令に応答して作動される。蒸気部210および熱湯部220は、蒸気および熱湯を同時にまたは連続的に生成し、食品製品20の内部に保持される食品を加熱するように、噴射部材230を介して同時にまたは連続的に蒸気および熱湯を食品製品20の内部に噴射することができる。
【0042】
いくつかの実施形態では、蒸気および熱湯を食品製品20の内部に同時にまたは連続的に噴射する蒸気部210および熱湯部220のプロセス中において、スライドブロック310は、制御命令に応答して上下に移動する。したがって、噴射部材230も、蒸気および熱湯を噴射するプロセス中において対応して上下に移動し、それによって、蒸気、熱湯、または熱湯および蒸気を食品製品20内により均一に分散させる。
【0043】
図2から図6に示すように、この実施形態では、配置装置100は、底部パネル150をさらに含む。底部パネル150は、ケーシング110に固定され、複数のスロット開口部151を含む。噴射部材230を介して食品製品20に蒸気および熱湯を噴射する蒸気部210および熱湯部220のプロセス中において、食品製品20から溢れ得る水は排出され、底部パネル150のスロット開口部151および対応するチャネルを介してケーシング110から流出する。
【0044】
図2から図6に示すように、この実施形態では、食品加熱装置10は、空気抽出装置400をさらに含む。空気抽出装置400は、空気抽出チャネル410を含み、ケーシング110上に設けられている。空気抽出装置400の空気抽出チャネル410は、ケーシング110の内部と連通している。したがって、加熱プロセス中において、空気抽出装置400は、過剰な蒸気を引き出して、凝縮物がケーシング110の上部で凝縮するのを防ぐことができる。
【0045】
図8を参照すると、図8は、本発明の一実施形態にかかる食品加熱装置10のブロック図を示している。この実施形態では、食品加熱装置10は、制御モジュール500および走査装置600をさらに含む。制御モジュール500は、配置装置100、加熱装置200、移動装置300、空気抽出装置400、および走査装置600に信号接続されている。制御モジュール500は、制御命令を受信することができ、それに応じて、配置装置100、加熱装置200、移動装置300、および空気抽出装置400の動作を制御することができる。さらに、例えば、走査装置600は、食品製品200に関連する情報を読み取るように構成されて使用されることができ、制御モジュール500は、上述した加熱情報に基づいて加熱装置200の蒸気部210および熱湯部220を対応して制御することができるが、これらに限らない。
【0046】
例えば、食品製品20は、二次元コードを備えることができる。二次元コードは、食品製品20において加熱される食品の加熱情報を含み、加熱情報は、例えば、蒸気および熱湯の噴射時点、持続時間および温度範囲である。例えば、走査装置600は、フロントパネル12に設けられた光学リーダーであり、ユーザは、走査装置600について食品製品20上の二次元コードを走査装置600と位置合わせして、二次元コードに含まれる関連情報を読み取って分析することができる。さらに、制御モジュール500は、二次元コードの関連情報に基づいて、対応するコンポーネントの動作を設定および制御する。
【0047】
結論として、本発明の実施形態にかかる食品加熱装置は、蒸気および熱湯によって加熱対象の食品を加熱することにより、より多くの種類の加熱対象の食品に適しており、加熱プロセスに手作業を必要とせずに加熱効率を高めることができる。加熱される食品が麺類や濃厚スープなどの食品であるかどうかにかかわらず、食品加熱装置は、加熱される食品を蒸気および熱湯によって素早く加熱することができるため、利便性を大幅に向上させる。
【0048】
本発明の技術的内容は、上記のような好ましい実施形態によって開示されているが、本発明の範囲は、それに限定されるものではないことが理解されるべきである。当業者によって本発明の精神から逸脱することなく行われた僅かな変更および変形は、本発明の範囲内に含まれる。したがって、本発明の保護の範囲は、添付の特許請求の範囲に基づくものである。
【0049】
本発明の好ましい実施形態が本明細書に示されて説明されてきたが、そのような実施形態は、例としてのみ提供され、組み合わせて実施されることができることが当業者にとって明らかであろう。本発明から逸脱することなく、当業者にとっては、多数の変形、変更、および置換が考えられるであろう。本明細書に記載の本発明の実施形態に対する様々な代替案は、本発明を実施する際に使用されることができることを理解されたい。以下の特許請求の範囲は、本発明の範囲を定義し、これらの特許請求の範囲内の方法および構造ならびにそれらの均等物がそれによってカバーされることが意図されている。
図1
図2
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図7
図8