(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-13
(45)【発行日】2024-03-22
(54)【発明の名称】特許情報管理システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/18 20120101AFI20240314BHJP
【FI】
G06Q50/18 310
(21)【出願番号】P 2023147136
(22)【出願日】2023-09-11
【審査請求日】2023-10-13
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和5年8月25日にアイ・ピー・ファイン株式会社が運営するブログ(ameblo.jp)上で掲載された製品カタログ
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 令和5年7月24日にオンラインで実施された製品リリース
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】303053839
【氏名又は名称】アイ・ピー・ファイン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100098545
【氏名又は名称】阿部 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100189717
【氏名又は名称】太田 貴章
(72)【発明者】
【氏名】古川 智昭
(72)【発明者】
【氏名】津村 惠美子
(72)【発明者】
【氏名】辻 麻美子
(72)【発明者】
【氏名】浅川 秀行
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-157464(JP,A)
【文献】特開2014-059601(JP,A)
【文献】特開2019-075060(JP,A)
【文献】特表2018-530092(JP,A)
【文献】特開2017-167725(JP,A)
【文献】国際公開第2022/004714(WO,A1)
【文献】特開2021-033478(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2010/0325584(US,A1)
【文献】夏目 健一郎,WIPOの無料特許情報データベースPATENTSCOPE,情報管理 第56巻 第7号,日本,独立行政法人科学技術振興機構,2013年10月01日,p.425-439
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
設定したテーマに基づいて収集した特許公報データを蓄積し、蓄積した前記特許公報データの内容を評価し、評価結果を前記特許公報データと関連付けて蓄積する特許情報管理システムであって、
コンピュータが、
前記テーマに基づく公報一覧リストに、国際公開公報によるWO案件データが含まれているかを判断するWO存在確認ステップと、
前記WO存在確認ステップで前記WO案件データが存在する場合には、前記WO案件データに対応する国内特許公報であるJP案件データが前記公報一覧リストに含まれているかを判断する対応JP存在確認ステップと、
前記対応JP存在確認ステップで、前記JP案件データが存在する場合には、前記WO案件データと前記JP案件データとを相互リンクする関連付けステップと、
前記対応JP存在確認ステップで、前記JP案件データが存在しない場合には、前記WO案件データに対応する国内出願番号が存在するか否かを定期的に確認する対応JP出願番号確認ステップと、
前記対応JP出願番号確認ステップで、前記WO案件データに対応する前記国内出願番号が存在する場合には、前記WO案件データに対応するJP対応データを作成して、前記公報一覧リストに追加するJP対応データ作成ステップと
を実行する
ことを特徴とする特許情報管理システム。
【請求項2】
前記コンピュータが、
前記対応JP存在確認ステップで、前記JP案件データが存在しない場合には、前記国内出願番号の存在を定期的に確認することを必要とするか否かを、ユーザに対して選択させる経過監視選択ステップ
を更に
実行し、
前記コンピュータは、
前記経過監視選択ステップで、前記ユーザが前記国内出願番号の存在を定期的に確認することを必要とすることを選択した場合に、前記対応JP出願番号確認ステップを実行する
ことを特徴とする請求項1に記載の特許情報管理システム。
【請求項3】
前記コンピュータが、
前記対応JP出願番号確認ステップで、前記WO案件データに対応する前記国内出願番号が存在する場合には、前記ユーザに対して通知を行う通知ステップ
を
実行する
ことを特徴とする請求項2に記載の特許情報管理システム。
【請求項4】
前記国際公開公報について日本国内に移行されて付与される前記国内出願番号を国際公開番号と関連付けて定期的に国内移行データベースに蓄積し、
前記対応JP出願番号確認ステップでは、前記国内移行データベースを用いて、前記WO案件データに対応する前記国内出願番号を確認する
ことを特徴とする請求項1に記載の特許情報管理システム。
【請求項5】
前記コンピュータが、
前記WO案件データが基準日から所定期間が経過したかを判断する監視期間判断ステップ
を
実行し、
前記監視期間判断ステップで前記所定期間が経過したときには、前記対応JP出願番号確認ステップを行うことなく、国内移行無しの処理を行う
ことを特徴とする請求項1に記載の特許情報管理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、設定したテーマに基づいて収集した特許公報データを蓄積し、蓄積した特許公報データの内容を評価し、評価結果を特許公報データと関連付けて蓄積する特許情報管理システムに関する。
【背景技術】
【0002】
本出願人は、特許公報に関する評価情報を共有化でき、全体の進捗状況を的確に把握できるとともに、継続的な評価処理を迅速的確に行うことができる特許情報処理装置を既に提案している(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、テーマに基づく公報一覧リストに国際公開公報が含まれており、特に未だ国内移行がなされていない場合には、ユーザにとっては、その国際公開公報に対するその後の監視負担が大きい。
【0005】
そこで、本発明は、ユーザによる国際公開公報に対するその後の監視負担を軽減できる特許情報管理システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の本発明の特許情報管理システムは、設定したテーマに基づいて収集した特許公報データを蓄積し、蓄積した前記特許公報データの内容を評価し、評価結果を前記特許公報データと関連付けて蓄積する特許情報管理システムであって、コンピュータが、前記テーマに基づく公報一覧リストに、国際公開公報によるWO案件データが含まれているかを判断するWO存在確認ステップS21と、前記WO存在確認ステップS21で前記WO案件データが存在する場合には、前記WO案件データに対応する国内特許公報であるJP案件データが前記公報一覧リストに含まれているかを判断する対応JP存在確認ステップS22と、前記対応JP存在確認ステップS22で、前記JP案件データが存在する場合には、前記WO案件データと前記JP案件データとを相互リンクする関連付けステップS23と、前記対応JP存在確認ステップS22で、前記JP案件データが存在しない場合には、前記WO案件データに対応する国内出願番号が存在するか否かを定期的に確認する対応JP出願番号確認ステップS25と、前記対応JP出願番号確認ステップS25で、前記WO案件データに対応する前記国内出願番号が存在する場合には、前記WO案件データに対応するJP対応データを作成して、前記公報一覧リストに追加するJP対応データ作成ステップS28とを実行することを特徴とする。
請求項2記載の本発明は、請求項1に記載の特許情報管理システムにおいて、前記コンピュータが、前記対応JP存在確認ステップS22で、前記JP案件データが存在しない場合には、前記国内出願番号の存在を定期的に確認することを必要とするか否かを、ユーザに対して選択させる経過監視選択ステップS24を更に実行し、前記コンピュータは、前記経過監視選択ステップS24で、前記ユーザが前記国内出願番号の存在を定期的に確認することを必要とすることを選択した場合に、前記対応JP出願番号確認ステップS25を実行することを特徴とする。
請求項3記載の本発明は、請求項2に記載の特許情報管理システムにおいて、前記コンピュータが、前記対応JP出願番号確認ステップS25で、前記WO案件データに対応する前記国内出願番号が存在する場合には、前記ユーザに対して通知を行う通知ステップS27を更に実行することを特徴とする。
請求項4記載の本発明は、請求項1に記載の特許情報管理システムにおいて、前記国際公開公報について日本国内に移行されて付与される前記国内出願番号を国際公開番号と関連付けて定期的に国内移行データベース12に蓄積し、前記対応JP出願番号確認ステップS25では、前記国内移行データベース12を用いて、前記WO案件データに対応する前記国内出願番号を確認することを特徴とする。
請求項5記載の本発明は、請求項1に記載の特許情報管理システムにおいて、前記コンピュータが、前記WO案件データが基準日から所定期間が経過したかを判断する監視期間判断ステップS31を更に実行し、前記監視期間判断ステップS31で前記所定期間が経過したときには、前記対応JP出願番号確認ステップS25を行うことなく、国内移行無しの処理を行うことを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、テーマに基づく公報一覧リストに、国際公開公報によるWO案件データが含まれており、特に未だ国内移行がなされていない場合に、国内移行されると、WO案件データに対応するJP対応データが作成されて公報一覧リストに追加されることで、ユーザによる国際公開公報に対するその後の監視負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施例における特許情報管理システムのフローチャート
【
図2】本実施例における特許情報管理システムでの案件データの表示イメージ図
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の第1の実施の形態による特許情報管理システムは、コンピュータが、テーマに基づく公報一覧リストに、国際公開公報によるWO案件データが含まれているかを判断するWO存在確認ステップと、WO存在確認ステップでWO案件データが存在する場合には、WO案件データに対応する国内特許公報であるJP案件データが公報一覧リストに含まれているかを判断する対応JP存在確認ステップと、対応JP存在確認ステップで、JP案件データが存在する場合には、WO案件データとJP案件データとを相互リンクする関連付けステップと、対応JP存在確認ステップで、JP案件データが存在しない場合には、WO案件データに対応する国内出願番号が存在するか否かを定期的に確認する対応JP出願番号確認ステップと、対応JP出願番号確認ステップで、WO案件データに対応する国内出願番号が存在する場合には、WO案件データに対応するJP対応データを作成して、公報一覧リストに追加するJP対応データ作成ステップとを実行するものである。本実施の形態によれば、テーマに基づく公報一覧リストに、国際公開公報によるWO案件データが含まれており、特に未だ国内移行がなされていない場合に、国内移行されると、WO案件データに対応するJP対応データが作成されて公報一覧リストに追加されることで、ユーザによる国際公開公報に対するその後の監視負担を軽減できる。
【0010】
本発明の第2の実施の形態は、第1の実施の形態による特許情報管理システムにおいて、コンピュータが、対応JP存在確認ステップで、JP案件データが存在しない場合には、国内出願番号の存在を定期的に確認することを必要とするか否かを、ユーザに対して選択させる経過監視選択ステップを更に実行し、コンピュータは、経過監視選択ステップで、ユーザが国内出願番号の存在を定期的に確認することを必要とすることを選択した場合に、対応JP出願番号確認ステップを実行するものである。本実施の形態によれば、国際公開公報に対する監視対象を、ユーザが必要とする案件に限ることで、特許公報データに対する評価結果を反映させることができ、ユーザの監視負担を軽減できる。
【0011】
本発明の第3の実施の形態は、第2の実施の形態による特許情報管理システムにおいて、コンピュータが、対応JP出願番号確認ステップで、WO案件データに対応する国内出願番号が存在する場合には、ユーザに対して通知を行う通知ステップを更に実行するものである。本実施の形態によれば、ユーザは、監視対象案件について早期に国内移行を把握でき、ユーザの監視負担を軽減できる。
【0012】
本発明の第4の実施の形態は、第1の実施の形態による特許情報管理システムにおいて、国際公開公報について日本国内に移行されて付与される国内出願番号を国際公開番号と関連付けて定期的に国内移行データベースに蓄積し、対応JP出願番号確認ステップでは、国内移行データベースを用いて、WO案件データに対応する国内出願番号を確認するものである。本実施の形態によれば、国内出願番号を国際公開番号と関連付けて定期的に国内移行データベースに蓄積することで、監視対象案件について確実に国内移行を把握できる。
【0013】
本発明の第5の実施の形態は、第1の実施の形態による特許情報管理システムにおいて、コンピュータが、WO案件データが基準日から所定期間が経過したかを判断する監視期間判断ステップを更に実行し、監視期間判断ステップで所定期間が経過したときには、対応JP出願番号確認ステップを行うことなく、国内移行無しの処理を行うものである。本実施の形態によれば、国内移行無しの状態を把握でき、ユーザの監視負担を軽減できる。
【実施例】
【0014】
以下に、本発明の特許情報管理システムの一実施例について説明する。
図1は本発明の一実施例における特許情報管理システムのフローチャートである。
本実施例における特許情報管理システムは、設定したテーマに基づいて収集した特許公報データを蓄積する情報データベース11と、国際公開公報について日本国内に移行されて付与される国内出願番号を国際公開番号と関連付けて定期的に蓄積する国内移行データベース12とを有している。
【0015】
情報データベース11には、蓄積した特許公報データの内容についてユーザが評価した評価結果を特許公報データと関連付けて蓄積する。
また、特許情報管理システムは監視機能を有しており、蓄積した特許公報データについて、出願審査請求手続、拒絶理由通知、意見書提出、補正書提出、査定謄本送達、特許料納付、及び権利消滅など、経過情報についても情報データベース11に蓄積される。
本実施例において、特許公報データには、特許公報、公開特許公報、及び国際公開公報を含む。
【0016】
コンピュータは、テーマに基づく公報一覧リストに、国際公開公報によるWO案件データが含まれているかを判断するWO存在確認ステップ(S21)と、WO存在確認ステップ(S21)でWO案件データが存在する場合(S21でYes)には、WO案件データに対応する国内特許公報であるJP案件データが公報一覧リストに含まれているかを判断する対応JP存在確認ステップ(S22)と、対応JP存在確認ステップ(S22)で、JP案件データが存在する場合(S22でYes)には、WO案件データとJP案件データとを相互リンクする関連付けステップ(S23)と、を実行する。なお、WO案件データとJP案件データとの相互リンクとは、WO案件データからJP案件データを把握でき、JP案件データからWO案件データを把握できるように関連付けがなされていればよいが、WO案件データからJP案件データに移行でき、JP案件データからWO案件データに移行できることが好ましい。
WO案件データに対応するJP案件データは、国際出願から日本国内に移行された出願である。
【0017】
更に、コンピュータは、対応JP存在確認ステップ(S22)で、JP案件データが存在しない場合(S22でNo)には、国内出願番号の存在を定期的に確認することを必要とするか否かを、ユーザに対して選択させる経過監視選択ステップ(S24)を実行する。
コンピュータは、経過監視選択ステップ(S24)で、ユーザが国内出願番号の存在を定期的に確認することを必要とすることを選択した場合(S24でYes)に、対応JP出願番号確認ステップ(S25)を実行する。
対応JP出願番号確認ステップ(S25)では、対応JP存在確認ステップ(S22)で、JP案件データが存在しない場合(S22でNo)に、WO案件データに対応する国内出願番号が存在するか否かを国内移行データベース12を用いて定期的に確認する。
【0018】
コンピュータは、対応JP出願番号確認ステップ(S25)を実行後、WO案件データに対応する国内出願番号が存在する場合(S26でYes)には、通知ステップ(S27)、JP対応データ作成ステップ(S28)、WO案件データ変更ステップ(S29)、及びJP対応データ監視設定ステップ(S30)を実行する。
通知ステップ(S27)では、ユーザに対して、WO案件データに対応する国内出願番号が付与されたことを通知する。通知は、特許情報管理システムによってメールで送信することが好ましい。
JP対応データ作成ステップ(S28)では、WO案件データに対応するJP対応データを作成して、公報一覧リストに追加する。JP対応データは、国内出願番号以外については、WO案件データを用いて作成する。
WO案件データ変更ステップ(S29)では、WO案件データで設定されていた「監視必要(又は通知あり)」を、「監視なし」に変更し、その後は対応JP出願番号確認ステップ(S25)を行わない。
JP対応データ監視設定ステップ(S30)では、JP対応データ作成ステップ(S28)で新たに作成したJP対応データについて「監視中」に設定し、経過情報を継続的に取得する。
【0019】
コンピュータは、対応JP出願番号確認ステップ(S25)を実行後、WO案件データに対応する国内出願番号が存在しない(S26でNo)場合には、監視期間判断ステップ(S31)で、WO案件データが基準日から所定期間が経過したかを判断し、WO案件データが基準日から所定期間が経過していなければ(S31でNo)、継続して定期的に対応JP出願番号確認ステップ(S25)を実行する。WO案件データが基準日から所定期間が経過した場合(S31でYes)には、日本国内への移行は行われなかったと判断して、移行無し処理を行う(S32)。
所定期間を判断する基準日には、WO案件データについての優先日を用いることが好ましいが、国際公開日を用いることもできる。所定期間は、国内移行できる期間が確実に経過した期間を設定することが好ましい。
移行無し処理(S32)は、WO案件データで設定されていた「監視必要(又は通知あり)」を、「監視なし(又は移行なし)」に変更し、その後は対応JP出願番号確認ステップ(S25)を行わない。なお、移行無し処理(S32)では、通知ステップ(S27)と同様に、ユーザに対して、WO案件データに対応する国内出願が行われなかったことを通知することが好ましい。
【0020】
なお、コンピュータは、WO存在確認ステップ(S21)でWO案件データが存在しない場合(S21でNo)には、対応JP存在確認ステップ(S22)を実行せず、ユーザが国内出願番号の存在を定期的に確認することを必要としないことを選択した場合(S24でNo)には、対応JP出願番号確認ステップ(S25)を実行しない。
【0021】
図2は、本実施例における特許情報管理システムでの案件データの表示イメージ図である。
図2(a)は、ユーザが国内出願番号の存在を定期的に確認することを必要とすることを選択した場合(S24でYes)で、WO案件データが基準日から所定期間が経過していない場合(S31でNo)におけるWO案件データの表示イメージを示している。
図2(b)は、JP対応データ作成ステップ(S28)において、WO案件データに対応するJP対応データを作成して公報一覧リストに追加された状態を示しており、WO案件データでは、設定されていた「監視必要(又は通知あり)」が「監視なし」に変更され、新たに作成したJP対応データについては「監視中」に設定されている。また、WO案件データでは「JP」表示を行い、JP対応データでは「WO」表示を行っている。例えば、WO案件データにおける「JP」を指示することでJP対応データに移行でき、JP対応データにおける「WO」を指示することでWO案件データに移行できることで相互リンクを行うことができる。なお、JP対応データは、国内出願番号以外については、WO案件データを用いて作成している。
【0022】
以上のように、本実施例によれば、コンピュータが、テーマに基づく公報一覧リストに、国際公開公報によるWO案件データが含まれているかを判断するWO存在確認ステップ(S21)と、WO存在確認ステップ(S21)でWO案件データが存在する場合には、WO案件データに対応する国内特許公報であるJP案件データが公報一覧リストに含まれているかを判断する対応JP存在確認ステップ(S22)と、対応JP存在確認ステップ(S22)で、JP案件データが存在する場合には、WO案件データとJP案件データとを相互リンクする関連付けステップ(S23)と、対応JP存在確認ステップ(S22)で、JP案件データが存在しない場合には、WO案件データに対応する国内出願番号が存在するか否かを定期的に確認する対応JP出願番号確認ステップ(S25)と、対応JP出願番号確認ステップ(S25)で、WO案件データに対応する国内出願番号が存在する場合には、WO案件データに対応するJP対応データを作成して、公報一覧リストに追加するJP対応データ作成ステップ(S28)とを実行することで、テーマに基づく公報一覧リストに、国際公開公報によるWO案件データが含まれており、特に未だ国内移行がなされていない場合に、WO案件データに対応するJP対応データが作成されて公報一覧リストに追加されるので、ユーザによる国際公開公報に対するその後の監視負担を軽減できる。
また、本実施例によれば、コンピュータが、対応JP存在確認ステップ(S22)で、JP案件データが存在しない場合には、国内出願番号の存在を定期的に確認することを必要とするか否かを、ユーザに対して選択させる経過監視選択ステップ(S24)を更に実行し、コンピュータが、経過監視選択ステップ(S24)で、ユーザが国内出願番号の存在を定期的に確認することを必要とすることを選択した場合に、対応JP出願番号確認ステップ(S25)を実行することで、国際公開公報に対する監視対象を、ユーザが必要とする案件に限ることができ、特許公報データに対する評価結果を反映させてユーザの監視負担を軽減できる。
また、本実施例によれば、コンピュータが、対応JP出願番号確認ステップ(S25)で、WO案件データに対応する国内出願番号が存在する場合には、ユーザに対して通知を行う通知ステップ(S27)を更に実行することで、ユーザは、監視対象案件について早期に国内移行を把握でき、ユーザの監視負担を軽減できる。
また、本実施例によれば、国際公開公報について日本国内に移行されて付与される国内出願番号を国際公開番号と関連付けて定期的に国内移行データベース12に蓄積し、対応JP出願番号確認ステップ(S25)では、国内移行データベース12を用いて、WO案件データに対応する国内出願番号を確認することで、監視対象案件について確実に国内移行を把握できる。
また、本実施例によれば、コンピュータが、WO案件データが基準日から所定期間が経過したかを判断する監視期間判断ステップ(S31)を更に実行し、監視期間判断ステップ(S31)で所定期間が経過したときには、対応JP出願番号確認ステップ(S25)を行うことなく、国内移行無しの処理を行うことで、国内移行無しの状態を把握でき、ユーザの監視負担を軽減できる。
【産業上の利用可能性】
【0023】
本発明によれば、国際公開公報に対するその後の監視負担を軽減できる。
【符号の説明】
【0024】
11 情報データベース
12 国内移行データベース
S21 WO存在確認ステップ
S22 対応JP存在確認ステップ
S23 関連付けステップ
S24 経過監視選択ステップ
S25 対応JP出願番号確認ステップ
S27 通知ステップ
S28 JP対応データ作成ステップ
S29 WO案件データ変更ステップ
S30 JP対応データ監視設定ステップ
S31 監視期間判断ステップ
【要約】
【課題】ユーザによる国際公開公報に対するその後の監視負担を軽減できる特許情報管理システムを提供すること。
【解決手段】コンピュータがテーマに基づく公報一覧リストに、国際公開公報によるWO案件データが含まれているか判断するWO存在確認ステップS21、WO案件データがある場合、WO案件データに対応する国内特許公報であるJP案件データが公報一覧リストに含まれているか判断する対応JP存在確認ステップS22、JP案件データがある場合、WO案件データとJP案件データとを相互リンクする関連付けステップS23、JP案件データがない場合、WO案件データに対応する国内出願番号があるか定期的に確認する対応JP出願番号確認ステップS25、WO案件データに対応する国内出願番号がある場合、WO案件データに対応するJP対応データを作成し、公報一覧リストに追加するJP対応データ作成ステップS28を実行する。
【選択図】
図1