(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-13
(45)【発行日】2024-03-22
(54)【発明の名称】モアレパターンを形成するオーバーレイマーク、これを用いたオーバーレイ測定方法、オーバーレイ測定装置、及び半導体素子の製造方法
(51)【国際特許分類】
G03F 7/20 20060101AFI20240314BHJP
G03F 9/00 20060101ALI20240314BHJP
G01B 11/00 20060101ALI20240314BHJP
【FI】
G03F7/20 521
G03F9/00 H
G01B11/00 H
G01B11/00 G
(21)【出願番号】P 2023086251
(22)【出願日】2023-05-25
【審査請求日】2023-05-25
(31)【優先権主張番号】10-2022-0132945
(32)【優先日】2022-10-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】515309575
【氏名又は名称】オーロステクノロジー, インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100109553
【氏名又は名称】工藤 一郎
(72)【発明者】
【氏名】イ ヒュンチュル
(72)【発明者】
【氏名】チャン ヒュンジン
【審査官】田中 秀直
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2021/050363(WO,A1)
【文献】特開2007-103928(JP,A)
【文献】特開2022-058401(JP,A)
【文献】特開2017-040941(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03F 7/20
G03F 9/00
G01B 11/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つ以上のパターン層間の相対的なズレを決定する、イメージベースのオーバーレイ測定用オーバーレイマークであって、
第1パターン層と共に形成され、第1方向に沿って第1ピッチを有し、180度回転対称な一対の第1格子パターンを含む第1オーバーレイマーク;並びに
第2パターン層と共に形成され、前記第1方向に沿って前記第1ピッチとは異なる第2ピッチを有し、前記第1格子パターンの一部と重畳し、180度回転対称な一対の第2格子パターンと、前記第1方向に沿って前記第1ピッチ及び前記第2ピッチとは異なる第3ピッチを有し、前記第1格子パターンの一部と重畳し、180度回転対称な一対の第3格子パターンと、を含む第2オーバーレイマーク;を含み、
重畳した前記第1格子パターンと前記第2格子パターンは、第1対称中心(COS1)を基準に180度回転対称な一対の第1モアレパターンを形成し、
重畳した前記第1格子パターンと前記第3格子パターンは、第2対称中心(COS2)を基準に180度回転対称な一対の第2モアレパターンを形成し、
オーバーレイ誤差が0であるとき、前記第1対称中心(COS1)と前記第2対称中心(COS2)とは一致し、前記第1対称中心(COS1)と前記第2対称中心(COS2)との前記第1方向への誤差は、前記第1パターン層と前記第2パターン層との前記第1方向へのオーバーレイ誤差を示す、モアレパターンを形成するオーバーレイマーク。
【請求項2】
前記第2格子パターンと前記第3格子パターンとが並んで配置される、請求項1に記載のモアレパターンを形成するオーバーレイマーク。
【請求項3】
前記第2ピッチと前記第3ピッチのうちの一つは前記第1ピッチに比べて大きく、もう一つは前記第1ピッチに比べて小さい、請求項1に記載のモアレパターンを形成するオーバーレイマーク。
【請求項4】
前記第1格子パターンは複数の第1バーを含み、前記第2格子パターンは複数の第2バーを含み、前記第3格子パターンは複数の第3バーを含み、
前記第1バーの長さは、前記第2バーの長さと前記第3バーの長さとの和以上である、請求項1に記載のモアレパターンを形成するオーバーレイマーク。
【請求項5】
前記第1モアレパターンと前記第2モアレパターンのピッチは、オーバーレイ測定装置の光学解像度よりも大きく、
前記第1~第3格子パターンのピッチは、前記オーバーレイ測定装置の光学解像度よりも小さいことを特徴とする、請求項1に記載のモアレパターンを形成するオーバーレイマーク。
【請求項6】
前記第1オーバーレイマークは、
前記第1パターン層と共に形成され、前記第1方向と直交する第2方向に沿って第4ピッチを有し、180度回転対称な一対の第4格子パターンをさらに含み、
前記第2オーバーレイマークは、
前記第2パターン層と共に形成され、前記第2方向に沿って前記第4ピッチとは異なる第5ピッチを有し、前記第4格子パターンの一部と重畳し、180度回転対称な一対の第5格子パターンと、前記第2方向に沿って前記第4ピッチ及び前記第5ピッチとは異なる第6ピッチを有し、前記第4格子パターンの一部と重畳し、180度回転対称な一対の第6格子パターンをさらに含み、
重畳した前記第4格子パターンと前記第5格子パターンは、第3対称中心(COS3)を基準に180度回転対称な一対の第3モアレパターンを形成し、
重畳した前記第4格子パターンと前記第6格子パターンは、第4対称中心(COS4)を基準に180度回転対称な一対の第4モアレパターンを形成し、
オーバーレイ誤差が0であるとき、前記第3対称中心(COS3)と前記第4対称中心(COS4)とは一致し、前記第3対称中心(COS3)と前記第4対称中心(COS4)との前記第2方向への誤差は、前記第1パターン層と前記第2パターン層との前記第2方向へのオーバーレイ誤差を示す、請求項1に記載のモアレパターンを形成するオーバーレイマーク。
【請求項7】
複数の連続するパターン層間のオーバーレイを測定する方法であって、
複数の連続するパターン層を形成すると同時に、形成されたオーバーレイマークによって形成されたモアレパターンイメージを取得するステップと、
前記モアレパターンイメージを分析するステップと、を含み、
前記オーバーレイマークは、請求項1~6のいずれか一項に記載のモアレパターンを形成するオーバーレイマークであることを特徴とする、オーバーレイ測定方法。
【請求項8】
半導体素子の製造方法であって、
複数の連続するパターン層を形成すると同時に、オーバーレイマークを形成するステップと、
前記オーバーレイマークを用いてオーバーレイ値を測定するステップと、
測定されたオーバーレイ値を、複数の連続するパターン層を形成するための工程制御に用いるステップと、を含み、
前記オーバーレイマークは、請求項1~6のいずれか一項に記載のモアレパターンを形成するオーバーレイマークであることを特徴とする、半導体素子の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モアレパターンを形成するオーバーレイマーク、これを用いたオーバーレイ測定方法、オーバーレイ測定装置、及び半導体素子の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体基板上には、複数のパターン層が順次形成される。また、ダブルパターニングなどを介して一つの層の回路が2つのパターンに分けられて形成されることもある。所望の半導体素子を製造するためには、これらのパターン層または一つの層の複数のパターンが所定の位置に正確に形成されなければならない。
したがって、パターン層が正確に整列されたかを確認するために、パターン層と同時に形成されるオーバーレイマークが使用される。
オーバーレイマークを用いてオーバーレイを測定する方法は、次の通りである。まず、以前工程、例えば、エッチング工程で形成されたパターン層に、パターン層の形成と同時に、オーバーレイマークの一部である一つの構造物を形成する。そして、後続工程、例えばフォトリソグラフィー工程において、フォトレジストにオーバーレイマークの残りの構造物を形成する。
そして、オーバーレイ測定装置を介して以前工程に形成されたパターン層のオーバーレイ構造物(フォトレジスト層を透過してイメージを取得)とフォトレジスト層のオーバーレイ構造物のイメージを取得し、これらのイメージの中心同士間のオフセット値を計測してオーバーレイ値を測定する。
より具体的には、特開2020-112807には、基板に形成されたオーバーレイマークのイメージをキャプチャし、キャプチャされたイメージから複数のワーキングゾーンは選択し、選択されたワーキングゾーンのそれぞれに対して情報を有する信号を形成し、これらを比較することにより、互いに異なる層または互いに異なるパターン間の相対的なズレを決定する方法が開示されている。
また、韓国特許第10-1604789号には、オーバーレイマークのイメージを取得し、取得されたイメージの中心を基準にオーバーレイマークの180度回転イメージを取得した後、2つのイメージを比較して、一致すれば、現在イメージの中心をオーバーレイマークの中心とし、一致しなければ、一致するまで位置を変更し、オーバーレイマークのイメージを取得しながら上記のステップを繰り返すオーバーレイ測定方法が開示されている。
また、韓国公開特許第2000-0006182号には、互いに重なり合う反復的なオーバーレイマークでモアレパターンを形成し、これを光学的に観察して、整列時のモアレパターンと観察されたモアレパターンとを比較してオーバーレイを測定する方法が開示されている。
また、米国公開特許第2021-0072650号には、互いに重なり合うX軸方向の1次元格子パターンとY軸方向の1次元格子パターンを用いて、180度回転対称な4対のモアレパターンを形成し、これらを用いてX軸方向とY軸方向のオーバーレイを測定する方法が開示されている。
これらのモアレパターンのイメージを用いる方式は、層間の誤整列を増幅して表すという点で、オーバーレイマーク自体のイメージを用いる方式に比べて有利である。ところが、このような方式は、モアレパターンを形成するための格子パターンに高い精度を要求する。従来のモアレパターンを形成するオーバーレイマークは、オーバーレイマスクの中心部に配置される格子パターンと、外郭に配置される格子パターンを別々に分割して互いに異なるピッチで形成するため、精度を維持することが難しいという問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2020-112807号公報
【文献】韓国特許第10-1604789号公報
【文献】韓国公開特許第2000-0006182号公報
【文献】米国公開特許第2021-0072650号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、上述した問題点を改善するためのものであって、格子パターンの精度を高めてモアレパターンのノイズ及び誤差を減少させることが可能なオーバーレイマーク、これを用いた新規なオーバーレイ測定方法、オーバーレイ測定装置、及び半導体素子の製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記の目的を達成するために、本発明は、2つ以上のパターン層間の相対的なズレを決定する、イメージベースのオーバーレイ測定用オーバーレイマークであって、 第1パターン層と共に形成され、第1方向に沿って第1ピッチを有し、180度回転対称な一対の第1格子パターンを含む第1オーバーレイマーク;並びに第2パターン層と共に形成され、前記第1方向に沿って前記第1ピッチとは異なる第2ピッチを有し、前記第1格子パターンの一部と重畳し、180度回転対称な一対の第2格子パターンと、前記第1方向に沿って前記第1ピッチ及び前記第2ピッチとは異なる第3ピッチを有し、前記第1格子パターンの一部と重畳し、180度回転対称な一対の第3格子パターンと、を含む第2オーバーレイマーク;を含む、モアレパターンを形成するオーバーレイマークを提供する。
重畳した前記第1格子パターンと前記第2格子パターンは、第1対称中心COS1を基準に180度回転対称な一対の第1モアレパターンを形成する。
また、重畳した前記第1格子パターンと前記第3格子パターンは、第2対称中心COS2を基準に180度回転対称な一対の第2モアレパターンを形成する。
オーバーレイ誤差が0であるとき、前記第1対称中心COS1と前記第2対称中心COS2とは一致する。
また、前記第1対称中心COS1と前記第2対称中心COS2との前記第1方向への誤差は、前記第1パターン層と前記第2パターン層との前記第1方向へのオーバーレイ誤差を示す。
また、本発明は、前記第2格子パターンと前記第3格子パターンとが並んで配置される、モアレパターンを形成するオーバーレイマークを提供する。
また、前記第2ピッチと前記第3ピッチのうちの一つは、前記第1ピッチに比べて大きく、もう一つは前記第1ピッチに比べて小さい、モアレパターンを形成するオーバーレイマークを提供する。
また、前記第1格子パターンは複数の第1バーを含み、前記第2格子パターンは複数の第2バーを含み、前記第3格子パターンは複数の第3バーを含み、前記第1バーの長さは前記第2バーの長さと前記第3バーの長さとの和以上である、モアレパターンを形成するオーバーレイマークを提供する。
また、前記第1モアレパターンと前記第2モアレパターンのピッチは、オーバーレイ測定装置の光学解像度よりも大きく、前記第1~第3格子パターンのピッチは、前記オーバーレイ測定装置の光学解像度よりも小さいことを特徴とする、モアレパターンを形成するオーバーレイマークを提供する。
また、前記第1オーバーレイマークは、前記第1パターン層と共に形成され、前記第1方向と直交する第2方向に沿って第4ピッチを有し、180度回転対称な一対の第4格子パターンをさらに含み、
前記第2オーバーレイマークは、前記第2パターン層と共に形成され、前記第2方向に沿って前記第4ピッチとは異なる第5ピッチを有し、前記第4格子パターンの一部と重畳し、180度回転対称な一対の第5格子パターンと、前記第2方向に沿って前記第4ピッチ及び前記第5ピッチとは異なる第6ピッチを有し、前記第4格子パターンの一部と重畳し、180度回転対称な一対の第6格子パターンをさらに含み、
重畳した前記第4格子パターンと前記第5格子パターンは、第3対称中心COS3を基準に180度回転対称な一対の第3モアレパターンを形成し、
重畳した前記第4格子パターンと前記第6格子パターンは、第4対称中心COS4を基準に180度回転対称な一対の第4モアレパターンを形成し、
オーバーレイ誤差が0であるとき、前記第3対称中心COS3と前記第4対称中心COS4とは一致し、前記第3対称中心COS3と前記第4対称中心COS4との前記第2方向への誤差は、前記第1パターン層と前記第2パターン層との前記第2方向へのオーバーレイ誤差を示す、モアレパターンを形成するオーバーレイマークを提供する。
また、本発明は、複数の連続するパターン層間のオーバーレイを測定する方法であって、複数の連続するパターン層にパターンを形成すると同時に、形成されたオーバーレイマークによって形成されたモアレパターンイメージを取得するステップと、前記モアレパターンイメージを分析するステップと、を含み、前記オーバーレイマークは、上述したモアレパターンを形成するオーバーレイマークであることを特徴とする、オーバーレイ測定方法を提供する。
また、本発明は、半導体素子の製造方法であって、複数の連続するパターン層を形成すると同時に、オーバーレイマークを形成するステップと、前記オーバーレイマークを用いてオーバーレイ値を測定するステップと、測定されたオーバーレイ値を、複数の連続するパターン層を形成するための工程制御に用いるステップと、を含み、前記オーバーレイマークは、上述したモアレパターンを形成するオーバーレイマークであることを特徴とする、半導体素子の製造方法を提供する。
また、本発明は、複数の連続するパターン層を形成すると同時に、形成されたオーバーレイマークを照明する照明光学系と、前記オーバーレイマークからの反射光を集光させてモアレパターンイメージを結像させる結像光学系と、前記結像光学系によって結像された前記モアレパターンイメージを取得するイメージ検出器と、を含み、前記イメージ検出器によって得られた前記モアレパターンイメージを処理して複数の連続するパターン層間のオーバーレイを測定するオーバーレイ測定装置であって、前記オーバーレイマークは、上述したモアレパターンを形成するオーバーレイマークであることを特徴とする、オーバーレイ測定装置を提供する。
【発明の効果】
【0006】
本発明によるオーバーレイマーク、これを用いた新規なオーバーレイ測定方法、オーバーレイ測定装置、及び半導体素子の製造方法は、下部又は上部の2つに分割された格子パターンを単一ピッチの広い面積の1つの格子パターンに単純化して格子パターンの精度を高め、ノイズを減少させることができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図1】本発明の一実施形態によるオーバーレイマークの平面図である。
【
図2】
図1に示された第1オーバーレイマークの平面図である。
【
図3】
図1に示された第2オーバーレイマークの平面図である。
【
図4】
図1に示されたオーバーレイマークのA-A線に沿った断面図である。
【
図5】
図1に示されたオーバーレイマークのB-B線に沿った断面図である。
【
図6】本発明の一実施形態によるオーバーレイ測定装置の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、添付図面を参照して本発明の一実施形態を詳細に説明する。しかし、本発明の実施形態は、様々な他の形態に変形することができ、本発明の範囲が以下に上述の実施形態に限定されるものと解釈されてはならない。本発明の実施形態は、当技術分野における通常の知識を有する者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。よって、図面における要素の形状などは、より明確な説明を強調するために誇張されたものであり、図面上において同じ符号で表示された要素は、同じ要素を意味する。
図1は本発明の一実施形態によるオーバーレイマークの平面図、
図2は
図1に示された第1オーバーレイマークの平面図、
図3は
図1に示された第2オーバーレイマークの平面図、
図4は
図1に示されたオーバーレイマークのA-A線に沿った断面図、
図5は
図1に示されたオーバーレイマークのB-B線に沿った断面図である。
図1は、第1オーバーレイマーク100と第2オーバーレイマーク200とが整列された状態のオーバーレイマーク10を示す。第1オーバーレイマーク100は第1パターン層(
図1では下層)と共に形成され、第2オーバーレイマーク200は第2パターン層(
図1では上層)と共に形成される。
図2に示すように、第1オーバーレイマーク100は一対の第1格子パターン110を備える。一対の第1格子パターン110は、第1オーバーレイマーク100の対称中心C
1を基準に180度回転対称をなす。
第1格子パターン110は、第1方向(
図2ではX軸方向)に沿って第1ピッチP
1を有する。第1格子パターン110は、複数の薄い第1バー112を含む。
図3に示すように、第2オーバーレイマーク200は、一対の第2格子パターン210と一対の第3格子パターン220とを備える。一対の第2格子パターン210は、第2オーバーレイマーク200の対称中心C
2を基準に180度回転対称をなす。一対の第3格子パターン220も、第2オーバーレイマーク200の対称中心C
2を基準に180度回転対称をなす。
第2格子パターン210と第3格子パターン220とは、互いに並んで配置される。第2格子パターン210は、第2オーバーレイマーク200の中心部に配置され、第3格子パターン220の外側に配置される。第2格子パターン210と第3格子パターン220は、それぞれ第1格子パターン110の一部と重畳する。第2格子パターン210と第3格子パターン220は、概して第1格子パターン110の外郭によって定義される区間の内部に配置される。
第2格子パターン210は、X軸方向に沿って第2ピッチP
2を有する。第2格子パターン210は、複数の薄い第2バー212を含む。第2ピッチP
2は、第1ピッチP
1とは異なる。
第3格子パターン220は、X軸方向に沿って第3ピッチP
3を有する。第3格子パターン220は、複数の薄い第3バー222を含む。第3ピッチP
3は、第1ピッチP
1と異なり、第2ピッチP
2とも異なる。
第2格子パターン210を構成する第2バー212の長さと、第3格子パターン220を構成する第3バー222の長さとの和は、第1格子パターン110を構成する第1バー112の長さに比べて小さい値を有する。
第3ピッチP
3と第2ピッチP
2のうちの一つは第1ピッチP
1に比べて大きく、もう一つは第1ピッチP
1に比べて小さいことが好ましい。
図4及び
図5に示すように、本実施形態では、第2ピッチP
2が第1ピッチP
1に比べて小さく、第3ピッチP
3が第1ピッチP
1に比べて大きい。逆に形成してもよい。
図1に示すように、互いに重畳した第1格子パターン110と第2格子パターン210上に光を照射すると、周期的なパターンを重ねるときに発生する干渉現象によって、第1モアレパターンM
1が形成される。第1モアレパターンM
1は第1対称中心COS
1を備える。第1モアレパターンM
1は、第1対称中心COS
1を基準に180度回転対称である。
このとき、第1モアレパターンM
1のピッチP
M1は、下記の数式1のように、第1格子パターン210のピッチP
1と第2格子パターン210のピッチP
2によって決定される。数式1から分かるように、第1モアレパターンM
1のピッチP
M1は、第1格子パターン110のピッチP
1と第2格子パターン210のピッチP
2に比べて遥かに大きい値となる。
【数1】
【0009】
ここで、第1モアレパターンM
1のピッチP
M1は、オーバーレイ測定装置の光学解像度よりも大きく、第1格子パターン110のピッチP
1と第2格子パターン210のピッチP
2は、オーバーレイ測定装置の光学解像度よりも小さいことが好ましい。これは、格子パターン110、120、特に、上層である第2格子パターン210から反射された光による干渉などの影響によってモアレパターンM
1にノイズが生じることを最小化するためである。
また、第1格子パターン110に対する第2格子パターン210の格子要素(バー)の配列方向(本実施形態では、X軸方向)への相対移動は、第1モアレパターンM
1の移動を引き起こす。そして、第2格子パターン210の相対移動距離と第1モアレパターンM
1の移動距離との比である第1モアレゲインG
M1は、下記の数式2によって決定される。
【数2】
【0010】
数式2から分かるように、第2格子パターン210が少しだけ移動しても、第1モアレパターンM
1は、相対的に遥かに長い距離を移動する。よって、微細なオーバーレイ誤差もモアレパターンのイメージから測定することができる。
本実施形態において、第1ピッチP
1は、第2ピッチP
2に比べて大きいので、第1モアレゲインG
M1は正数となる。すなわち、第1モアレパターンM
1は、第2格子パターン210の移動方向と同じ方向に移動する。
そして、第1格子パターン110と第3格子パターン220とは、第2モアレパターンM
2を形成する。第2モアレパターンM
2は、第2対称中心COS
2を備える。第2モアレパターンM
2は、第2対称中心COS
2を基準に180度回転対称である。
第2モアレパターンM
2のピッチP
M2は
、下記の数式3のように、第1格子パターン110のピッチP
1と第3格子パターン220のピッチP
3によって決定される。
【数3】
【0011】
そして、第3格子パターン220の相対移動距離と第2モアレパターンM
2の移動距離との比である第2モアレゲインG
M2は、下記の数式4によって決定される。
ここで、第2モアレパターンM
2のピッチP
M2は、オーバーレイ測定装置の光学解像度よりも大きく、第3格子パターン220のピッチP
3は、オーバーレイ測定装置の光学解像度よりも小さいことが好ましい。これは、格子パターンから反射された光による干渉などの影響によってモアレパターンにノイズが生じることを最小限に抑えるためである。
【数4】
【0012】
数式4から分かるように、第3格子パターン220が少しだけ移動しても、第2モアレパターンM
2は、相対的に遥かに長い距離を移動する。本実施形態において、第3ピッチP
3は第1ピッチP
1に比べて大きいので、第2モアレゲインG
M2は負数になる。すなわち、第2モアレパターンM
2は第3格子パターン220の移動方向とは反対方向に移動する。したがって、本実施形態では、第2オーバーレイマーク200が第1オーバーレイマーク100に対して移動するとき、第1モアレパターンM
1と第2モアレパターンM
2が互いに反対方向に移動する。
図1に示すように、整列時には、第1モアレパターンM
1の対称中心COS
1と第2モアレパターンM
2の対称中心COS
1とが一致する(重畳する)。オーバーレイマーク10が整列されていないときには、第1モアレパターンM
1の対称中心COS
1と第2モアレパターンM
2の対称中心COS
2とが互いに一致しない。
第1モアレパターンM
1の対称中心COS
1と第2モアレパターンM
2の対称中心COS
2との第1方向(X軸方向)への差異を利用すると、第1方向へのオーバーレイ誤差ΔXを測定することができる。
図2及び
図3に示すように、第1オーバーレイマーク100は、一対の第4格子パターン120をさらに備える。また、第2オーバーレイマーク200は、一対の第5格子パターン230と、一対の第6格子パターン240とをさらに備える。
第4格子パターン120、第5格子パターン230及び第6格子パターン240は、第2方向へのオーバーレイ誤差ΔYの測定に用いられる。
図2に示すように、一対の第4格子パターン120は、第1オーバーレイマーク100の対称中心C
1を基準に180度回転対称をなす。
第4格子パターン120は、第2方向(
図1ではY軸方向)に沿って第4ピッチP
4を有する。第4格子パターン120は、複数の薄い第4バー122を含む。
図1及び
図2では、第4バー122の幅及び第4ピッチP
4が第1バー112の幅及び第1ピッチP
1と同じであることを示しているが、互いに異なってもよい。
図3に示すように、一対の第5格子パターン230は、第2オーバーレイマークの対称中心C
2を基準に180度回転対称をなす。一対の第6格子パターン240も、第2オーバーレイマークの対称中心C
2を基準に180度回転対称をなす。
第5格子パターン230と第6格子パターン240とは互いに並んで配置される。第5格子パターン230は、第2オーバーレイマーク200の中心部に配置され、第6格子パターン240の外側に配置される。第5格子パターン230と第6格子パターン240は、それぞれ第4格子パターン120の一部と重畳する。第5格子パターン230と第6格子パターン240は、概して第4格子パターン120の外郭によって定義される区間の内部に配置される。
第5格子パターン230は、Y軸方向に沿って第5ピッチP
5を有する。第5格子パターン230は、複数の薄い第5バー232を含む。第5ピッチP
5は、第4ピッチP
4とは異なる。
図1及び
図3では、第5バー232の幅及び第5ピッチP
5が第2バー212の幅及び第2ピッチP
2と同じであることを示しているが、互いに異なってもよい。
第6格子パターン240は、Y軸方向に沿って第6ピッチP
6を有する。第6格子パターン240は、複数の薄い第6バー242を含む。第6ピッチP
6は、第4ピッチP
4と異なり、第5ピッチP
5とも異なる。
図1及び
図3では、第6バー242の幅及び第6ピッチP
6が第3バー222の幅及び第3ピッチP
3と同じであることを示しているが、互いに異なってもよい。
第5格子パターン230を構成する第5バー232の長さと、第6格子パターン240を構成する第6バー242の長さとの和は、第4格子パターン120を構成する第4バー122の長さに比べて小さい値を有する。
第5ピッチP
5と第6ピッチP
6のうちの一つは第4ピッチP
4に比べて大きく、もう一つは第4ピッチP
4に比べて小さいことが好ましい。
本実施形態では、第5ピッチP
5が第4ピッチP
4に比べて小さく、第6ピッチP
6が第4ピッチP
4に比べて大きい。逆に形成してもよい。
図1に示すように、互いに重畳した第4格子パターン120と第5格子パターン230上に光を照射すると、周期的なパターンを重ねるときに生じる干渉現象によって、第3モアレパターンM
3が形成される。第3モアレパターンM
3は、第3対称中心COS
3を備える。第3モアレパターンM
3は、第3対称中心COS
3を基準に180度回転対称である。第3対称中心COS
3は第1対称中心COS
1と一致することができる。
このとき、第3モアレパターンM
3のピッチP
M3は、下記の数式5のように、第4格子パターン120のピッチP
4と第5格子パターン230のピッチP
5によって決定される。数式5から分かるように、第3モアレパターンM
3のピッチP
M3は、第4格子パターン120のピッチP
4と第5格子パターン230のピッチP
5に比べて遥かに大きい値となる。
【数5】
【0013】
ここで、第3モアレパターンM
3のピッチP
M3は、オーバーレイ測定装置の光学解像度よりも大きく、第4格子パターン120のピッチP
4と第5格子パターン230のピッチP
5は、オーバーレイ測定装置の光学解像度よりも小さいことが好ましい。これは、格子パターン120、230、特に、上層である第5格子パターン230から反射された光による干渉等の影響によってモアレパターンM
3にノイズが生じることを最小化するためである。
また、第4格子パターン120に対する第5格子パターン230の格子要素(複数のバー)の配列方向(本実施形態では、Y軸方向)への相対移動は、第3モアレパターンM
3の移動を引き起こす。そして、第5格子パターン230の相対移動距離と第3モアレパターンM
3の移動距離との比である第3モアレゲインG
M3は、下記の数式6によって決定される。
【数6】
【0014】
数式6から分かるように、第5格子パターン230が少しだけ移動しても、第3モアレパターンM
3は、相対的に遥かに長い距離を移動する。よって、微細なオーバーレイ誤差もモアレパターンのイメージから測定することができる。
そして、第4格子パターン120と第6格子パターン240とは、第4モアレパターンM
4を形成する。第4モアレパターンM
4は、第4対称中心COS
4を備える。第4モアレパターンM
4は、第4対称中心COS
4を基準に180度回転対称である。
第4モアレパターンM
4のピッチP
M4は、下記の数式7のように、第4格子パターン120のピッチP
4と第6格子パターン240のピッチP
6によって決定される。
【数7】
【0015】
そして、第6格子パターン240の相対移動距離と第4モアレパターンM
4の移動距離との比である第4モアレゲインG
M4は、下記の数式8によって決定される。
ここで、第4モアレパターンM
4のピッチP
M4は、オーバーレイ測定装置の光学解像度よりも大きく、第6格子パターン240のピッチP
6は、オーバーレイ測定装置の光学解像度よりも小さいことが好ましい。これは、格子パターンから反射された光による干渉などの影響によってモアレパターンにノイズが生じることを最小限に抑えるためである。
【数8】
【0016】
数式8から分かるように、第6格子パターン240が少しだけ移動しても、第4モアレパターンM
4は、相対的に遥かに長い距離を移動する。
整列時には、第3モアレパターンM
3の対称中心COS
3と第4モアレパターンM
4の対称中心COS
4とが一致する(重畳する)。オーバーレイマーク10が整列されていないときには、第3モアレパターンM
3の対称中心COS
3と第4モアレパターンM
4の対称中心COS
4とが互いに一致しない。
第3モアレパターンM
3の対称中心COS
3と第4モアレパターンM
4の対称中心COS
4の第2方向(Y軸方向)への差異を利用すると、第2方向へのオーバーレイ誤差ΔYを測定することができる。
以下、上述したオーバーレイマーク10を用いたオーバーレイ測定方法について説明する。
オーバーレイ測定方法は、オーバーレイマーク10によって形成されたモアレパターンイメージを取得するステップと、モアレパターンイメージを分析するステップと、を含む。オーバーレイマーク10は、2つの連続するパターン層を形成すると同時に形成される。
モアレパターンイメージを取得するステップは、オーバーレイ測定装置を用いて第1~第4モアレパターンM
1、M
2、M
3、M
4のイメージを一度に取得するステップである。例えば、
図1のようなイメージを取得するステップである。
図6は、本発明の一実施形態によるオーバーレイ測定装置の概略図である。
図6に示すように、オーバーレイ測定装置1000は、半導体ウェーハW上のオーバーレイマークを照明する照明光学系1010と、オーバーレイマークからの反射光を集光させてオーバーレイマークイメージを結像させる結像光学系1020と、結像光学系1020によって結像されたオーバーレイマークイメージを取得するイメージ検出器1030と、を含む。オーバーレイ測定装置1000は、取得されたオーバーレイマークイメージを処理して、複数の連続するパターン層間のオーバーレイを測定することができる。
照明光学系1010は、様々な光学要素を用いて構成することができる。例えば、照明光学系1010は、照明源1011と、ビームスプリッタ1013と、対物レンズ1015とを含むことができる。また、他のレンズや絞りなどの光学要素をさらに含んでもよい。
照明源1011は、オーバーレイマークを照らす照明を生成する役割を果たす。照明源1011は、広い波長帯域の光を生成することが可能な光源と、透過する光の波長帯域を調節することが可能な可変光学フィルタと、を含むことができる。
ビームスプリッタ1013は、照明源1011と対物レンズ1015との間に配置され、照明源1011からの照明を対物レンズ1015に伝達する役割を果たす。
対物レンズ1015は、照明を半導体ウェーハWの表面の測定位置に集光させ、測定位置から反射された反射光を収集する役割を果たす。対物レンズ1015は、レンズ焦点アクチュエータ1017に設置される。レンズ焦点アクチュエータ1017は、対物レンズ1015と半導体ウェーハWとの距離の調節に使用される。
結像光学系1020は、様々な光学要素を用いて構成することができる。例えば、結像光学系1020はチューブレンズ1021を含むことができる。また、結像光学系1020は、照明光学系1010の対物レンズ1015とビームスプリッタ1013とを用いることができる。また、他のレンズや絞りなどの光学要素をさらに含んでもよい。
対物レンズ1015で収集された反射光は、ビームスプリッタ1013を透過した後にチューブレンズ1021によってイメージ検出器1030に集光する。
イメージ検出器1030は、照明によるオーバーレイマークからの反射光を受光してオーバーレイマークイメージを生成する役割を果たす。イメージ検出器1030は、CCDカメラまたはCMOSカメラであり得る。
モアレパターンイメージを分析するステップは、取得されたモアレパターンイメージから第1モアレパターンM
1のX軸方向中心と第2モアレパターンM
2のX軸方向中心とのオフセットを測定するステップと、第3モアレパターンM
3のY軸方向中心と第4モアレパターンM
4のY軸方向中心とのオフセットを測定するステップと、を含むことができる。
第1モアレパターンM
1のX軸方向中心と第2モアレパターンM
2のX軸方向中心とのオフセットを測定するステップは、次のステップを含むことができる。
まず、第1モアレパターンM
1の対称中心COS
1のX値と取得されたモアレパターンイメージの基準点、例えば、モアレパターンイメージの中心COIのX値との差を求める。COIは、イメージ領域自体の中心であって、対をなすモアレパターンの対称中心とは無関係である。
図1では、便宜上、COIが第1モアレパターンM
1の対称中心COS
1と一致することを示しているが、大部分が一致しない。
図1に示すように、取得されたモアレパターンイメージから上方の一つの第1モアレパターンM
1の一部領域R
1を選択する。そして、取得されたモアレパターンイメージの中心COIを基準に180度対称となる領域R
2も選択する。この領域R
2は、下方のもう一つの第1モアレパターンM
1に位置する。
そして、選択された2つの領域R
1、R
2の二次元イメージを互いに比較して、第1モアレパターンM
1の中心のX値と、取得されたモアレパターンイメージCOIの中心のX値との差異を求める。
次に、同様の方法で、第2モアレパターンM
2の第2対称中心COS
2のX値と取得されたモアレパターンイメージの中心COIのX値との差異を求める。
次いで、先に求めた第1モアレパターンM
1の第1対称中心COS
1のX値と取得されたモアレパターンイメージの中心COIのX値との差異、及び第2モアレパターンM
2の第2対称中心COS
2のX値と取得されたモアレパターンイメージの中心COIのX値との差異を用いて、X軸方向のオーバーレイ値を求める。
この差異値ΔM
xは、モアレゲイン値によって拡大された値であるので、下記の数式9のように、モアレゲイン値で割ると、実際のX軸方向のオーバーレイ誤差ΔXを求めることができる。
【数9】
【0017】
ここで、ΔXはX軸方向のオーバーレイ誤差であり、ΔMxは第1対称中心COS
1と第2対称中心COS
2とのX軸方向の差である。本実施形態の如く、第1モアレゲインG
M1と第2モアレゲインG
M2の符号が互いに反対である場合には、モアレゲインによって拡大される割合が大きいという利点がある。
次に、同様の方法によって、第3モアレパターンM
3の第3対称中心COS
3のY値と取得されたモアレパターンイメージの中心COIのY値との差異を求める
。そして、第4モアレパターンM
4の第4対称中心COS
4のY値と取得されたモアレパターンイメージの中心COIのY値との差異を求める。
次いで、先に求めた第3対称中心COS
3のY値と取得されたモアレパターンイメージの中心COIのY値との差異、及び第4モアレパターンM
4の第4対称中心COS
4のY値と取得されたモアレパターンイメージの中心COIのY値との差異を用いて、Y軸方向のオーバーレイ値を求める。この差異値ΔM
Yはモアレゲイン値によって拡大された値であるので、下記の数式10のように、モアレゲイン値で割ると、実際のY軸方向のオーバーレイ値ΔYを求めることができる。
【数10】
【0018】
ここで、△YはY軸方向のオーバーレイ誤差であり、△M
Yは第3対称中心COS
3と第4対称中心COS
4とのY軸方向の差である。
以下では、
図1に示された、オーバーレイマーク10を用いた半導体素子の製造方法について説明する。オーバーレイマーク10を用いた半導体素子の製造方法は、オーバーレイマーク10を形成するステップから始まる。2つの連続するパターン層を形成すると同時にオーバーレイマーク10を形成する。
オーバーレイマーク10を形成するステップは、スキャナ方式の露光装置を用いてオーバーレイマーク10を形成するステップであってもよい。
次に、オーバーレイマーク10を用いてオーバーレイ値を測定する。オーバーレイ値を測定するステップは、上述したオーバーレイ測定方法と同様である。
最後に、測定されたオーバーレイ値を、2つの連続するパターン層または1つのパターン層に別々に形成された2つのパターンを形成するための工程制御に用いる。すなわち、導出されたオーバーレイを工程制御に活用して、連続するパターン層または2つのパターンが所定の位置に形成されるようにする。
以上で説明された実施形態は、本発明の好適な実施形態を説明したものに過ぎず、本発明の権利範囲は、説明された実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想と特許請求の範囲内で当該分野の当業者によって様々な変更、変形または置換が可能であり、それらの実施形態も本発明の範囲に属すると理解されるべきである。
【符号の説明】
【0019】
M1 第1モアレパターン
M2 第2モアレパターン
M3 第3モアレパターン
M4 第4モアレパターン
COS1 第1対称中心
COS2 第2対称中心
10 オーバーレイマーク
100 第1オーバーレイマーク
110 第1格子パターン
120 第4格子パターン
200 第2オーバーレイマーク
210 第2格子パターン
220 第3格子パターン
230 第5格子パターン
240 第6格子パターン
【要約】
【課題】モアレパターンを形成するオーバーレイマーク、これを用いたオーバーレイ測定方法及び半導体素子の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明は2つ以上のパターン層間の相対的なズレを決定するイメージベースのオーバーレイ測定用オーバーレイマークであって、第1パターン層と共に形成され、第1方向に沿って第1ピッチを有し、180度回転対称な一対の第1格子パターンを含む第1オーバーレイマーク;及び第2パターン層と共に形成され、第1方向に沿って前記第1ピッチとは異なる第2ピッチを有し、第1格子パターンの一部と重畳し、180度回転対称な一対の第2格子パターンと、第1方向に沿って第1ピッチ及び第2ピッチとは異なる第3ピッチを有し、第1格子パターンの一部と重畳し、180度回転対称な一対の第3格子パターンを含む第2オーバーレイマーク;を含むモアレパターンを形成するオーバーレイマークを提供する。
【選択図】
図1