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特許7454340判定装置、停止範囲表示灯の制御装置、停止範囲表示灯の制御方法、及び停止範囲表示灯の制御プログラム
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  • 特許-判定装置、停止範囲表示灯の制御装置、停止範囲表示灯の制御方法、及び停止範囲表示灯の制御プログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-13
(45)【発行日】2024-03-22
(54)【発明の名称】判定装置、停止範囲表示灯の制御装置、停止範囲表示灯の制御方法、及び停止範囲表示灯の制御プログラム
(51)【国際特許分類】
   B61L 25/02 20060101AFI20240314BHJP
   B61L 3/02 20060101ALI20240314BHJP
【FI】
B61L25/02 C
B61L3/02 A
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2019130538
(22)【出願日】2019-07-12
(65)【公開番号】P2021014213
(43)【公開日】2021-02-12
【審査請求日】2022-06-13
(73)【特許権者】
【識別番号】503405689
【氏名又は名称】ナブテスコ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】中元 慎介
(72)【発明者】
【氏名】阿久津 昌兵
【審査官】岩田 健一
(56)【参考文献】
【文献】特開2013-212760(JP,A)
【文献】特開平06-321099(JP,A)
【文献】特開2016-222075(JP,A)
【文献】特開2015-209194(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B61L 25/02
B61L 3/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
列車の編成両数と前記編成両数の列車が軌道上の特定の位置を通過する速度とが対応付けられた列車情報を記憶する記憶部と、
速度センサによって検出された列車が特定の位置を通過したときの速度と前記列車情報とから列車の編成両数を判定する判定部とを備える
判定装置。
【請求項2】
前記速度センサは、プラットホームの長手方向の異なる位置に複数設けられ、
前記判定部は、複数の前記速度センサによって検出された列車の複数の速度に基づいて決定された前記特定の位置を通過したときの列車の速度から列車の編成両数を判定する
請求項1に記載の判定装置。
【請求項3】
前記判定部は、前記特定の位置を通過したときの列車の速度が所定値以上のときに列車の編成両数を判定しない
請求項1又は2に記載の判定装置。
【請求項4】
列車の編成両数と前記編成両数の列車が軌道上の特定の位置を通過する速度とが対応付けられた列車情報を記憶する記憶部と、
速度センサによって検出された列車が特定の位置を通過したときの速度と前記列車情報とから列車の編成両数を判定する判定部と、
前記判定部の判定結果に基づいて列車の編成両数に対応する列車の目標停止範囲を示す表示灯を点灯させる点灯制御部とを備える
停止範囲表示灯の制御装置。
【請求項5】
プラットホームには、前記表示灯が複数設けられ、
前記点灯制御部は、前記判定結果に基づいて前記複数の表示灯の中から列車に対応する前記表示灯を点灯させる
請求項に記載の停止範囲表示灯の制御装置。
【請求項6】
列車の目標停止範囲と前記目標停止範囲に停止する列車が軌道上の複数の異なる位置を通過する速度とが対応付けられた列車情報を記憶する記憶部と、
異なる位置の速度センサの検出結果と前記列車情報とから列車の目標停止範囲をそれぞれ判定する判定部と、
前記判定部が判定した目標停止範囲に対応する表示灯を点灯させ前記判定部が判定した目標停止範囲が異なっているときには最後に点灯させた表示灯以外を消灯する点灯制御部とを備える
停止範囲表示灯の制御装置。
【請求項7】
列車の編成両数と前記編成両数の列車が軌道上の特定の位置を通過する速度とが対応付けられた列車情報を記憶する記憶ステップと、
速度センサによって検出された列車が特定の位置を通過したときの速度と前記列車情報とから列車の編成両数を判定する判定ステップと、
前記判定ステップの判定結果に基づいて列車の編成両数に対応する列車の目標停止範囲を示す表示灯を点灯させる点灯ステップとを制御装置により実行する
停止範囲表示灯の制御方法。
【請求項8】
列車の目標停止範囲と前記目標停止範囲に停止する列車が軌道上の複数の異なる位置を通過する速度とが対応付けられた列車情報を記憶部が記憶する記憶ステップと、
異なる位置の速度センサの検出結果と前記列車情報とから列車の目標停止範囲をそれぞれ判定する判定ステップと、
判定された目標停止範囲に対応する表示灯を点灯させる点灯ステップと、
判定された目標停止範囲が異なっているときには最後に点灯させた表示灯以外を消灯する消灯ステップとを制御装置により実行する
停止範囲表示灯の制御方法。
【請求項9】
列車の編成両数と前記編成両数の列車が軌道上の特定の位置を通過する速度とが対応付けられた列車情報を記憶する記憶ステップと、
速度センサによって検出された列車が特定の位置を通過したときの速度と前記列車情報とから列車の編成両数を判定する判定ステップと、
前記判定ステップの判定結果に基づいて列車の編成両数に対応する列車の目標停止範囲を示す表示灯を点灯させる点灯ステップとを制御装置に実行させる
停止範囲表示灯の制御プログラム。
【請求項10】
列車の編成両数と前記編成両数の列車が軌道上の複数の異なる位置を通過する速度とが対応付けられた列車情報を記憶部が記憶する記憶ステップと、
異なる位置の速度センサの検出結果と前記列車情報とから列車の編成両数をそれぞれ判定する判定ステップと、
判定された編成両数に対応する表示灯を点灯させる点灯ステップと、
判定された編成両数が異なっているときには最後に点灯させた表示灯以外を消灯する消灯ステップとを制御装置に実行させる
停止範囲表示灯の制御プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、判定装置、停止範囲表示灯の制御装置、停止範囲表示灯の制御方法、及び停止範囲表示灯の制御プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の定位置停止検出装置は、目標停止範囲である定位置範囲に車両が停止したことを検出する。この定位置検出装置は、車両に設けられた検出対象物と、検出対象物の通過を検出する複数の位置検出センサとを備え、複数の位置検出センサの検出結果に従って車両が定位置範囲に停止したか否かを判定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特許第3437544号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1に記載の定位置停止検出装置は、定位置範囲に対して複数の位置検出センサを設置するため、列車の定位置範囲毎に停止検出を行うための多数の位置検出センサが必要となる。
【0005】
なお、特許文献1は、列車が目標停止範囲に停止したか否かを検出する技術である。そこで、上位システムから情報を取得することなく、列車に対応する目標停止範囲を表示する表示灯を作動させることが求められている。
【0006】
本発明は、こうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、上位システムから情報を取得することなく、列車に対応する目標停止範囲を表示する表示灯を作動させることのできる判定装置、停止範囲表示灯の制御装置、停止範囲表示灯の制御方法、及び停止範囲表示灯の制御プログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決する判定装置は、列車の編成両数と前記編成両数の列車が軌道上の特定の位置を通過する速度とが対応付けられた列車情報を記憶する記憶部と、速度センサによって検出された列車が特定の位置を通過したときの速度と前記列車情報とから列車の編成両数を判定する判定部とを備える。
【0008】
上記構成によれば、特定の位置を通過したときの列車の速度を検出して、検出した速度に対応する列車の編成両数を列車情報から判定することができる。このため、上位システムから情報を取得することなく、列車の編成両数を判定することができる。よって、判定した列車の編成両数を用いることで、列車に対応する目標停止範囲を表示する表示灯を作動させることができる。
【0009】
上記判定装置について、前記速度センサは、プラットホームの長手方向の異なる位置に複数設けられ、前記判定部は、複数の前記速度センサによって検出された列車の複数の速度に基づいて決定された前記特定の位置を通過したときの列車の速度から列車の編成両数を判定することが好ましい。上記構成によれば、複数の速度センサによって検出された複数の速度に基づいて特定の位置を通過したときの列車の速度を決定するため、冗長化することができる。
【0010】
上記判定装置について、前記判定部は、前記特定の位置を通過したときの列車の速度が所定値以上のときに列車の編成両数を判定しないことが好ましい。
上記構成によれば、特定の位置を通過したときの列車の速度が所定値以上のときに列車の編成両数を判定しない。このため、駅に停止せずに通過する列車の判定を除外することができる。
【0011】
上記課題を解決する停止範囲表示灯の制御装置は、列車の目標停止範囲と前記目標停止範囲に停止する列車が軌道上の特定の位置を通過する速度とが対応付けられた列車情報を記憶する記憶部と、速度センサによって検出された列車が特定の位置を通過したときの速度と前記列車情報とから列車の目標停止範囲を判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて列車の目標停止範囲を示す表示灯を点灯させる点灯制御部とを備える。
【0012】
上記構成によれば、特定の位置を通過したときの列車の速度を検出して、検出した速度に対応する列車の目標停止範囲を列車情報から判定することができる。よって、上位システムから情報を取得することなく、列車に対応する目標停止範囲を表示する表示灯を作動させることができる。
【0013】
上記課題を解決する停止範囲表示灯の制御装置は、列車の編成両数と前記編成両数の列車が軌道上の特定の位置を通過する速度とが対応付けられた列車情報を記憶する記憶部と、速度センサによって検出された列車が特定の位置を通過したときの速度と前記列車情報とから列車の編成両数を判定する判定部と、前記判定部の判定結果に基づいて列車の編成両数に対応する列車の目標停止範囲を示す表示灯を点灯させる点灯制御部とを備える。
【0014】
上記構成によれば、特定の位置を通過したときの列車の速度を検出して、検出した速度に対応する列車の編成両数を列車情報から判定することができ、判定した列車の編成両数に対応する目標停止範囲を表示する表示灯を作動させることができる。よって、上位システムから情報を取得することなく、列車に対応する目標停止範囲を表示する表示灯を作動させることができる。
【0015】
上記停止範囲表示灯の制御装置について、プラットホームには、前記表示灯が複数設けられ、前記点灯制御部は、前記判定結果に基づいて前記複数の表示灯の中から列車に対応する前記表示灯を点灯させることが好ましい。上記構成によれば、判定結果に基づいて列車に対応する表示灯を点灯させることができる。
【0016】
上記課題を解決する停止範囲表示灯の制御装置は、列車の目標停止範囲と前記目標停止範囲に停止する列車が軌道上の複数の異なる位置を通過する速度とが対応付けられた列車情報を記憶する記憶部と、異なる位置の速度センサの検出結果と前記列車情報とから列車の目標停止範囲をそれぞれ判定する判定部と、前記判定部が判定した目標停止範囲に対応する表示灯を点灯させ前記判定部が判定した目標停止範囲が異なっているときには最後に点灯させた表示灯以外を消灯する点灯制御部とを備える。
【0017】
上記構成によれば、特定の位置を通過したときの列車の速度を検出して、検出した速度に対応する列車の目標停止範囲を列車情報からそれぞれ判定して、目標停止範囲に対応する表示灯を点灯させるとともに、異なっていた表示灯を消灯する。よって、上位システムから情報を取得することなく、列車に対応する目標停止範囲を表示する表示灯を作動させることができる。
【0018】
上記課題を解決する停止範囲表示灯の制御方法は、列車の目標停止範囲と前記目標停止範囲に停止する列車が軌道上の特定の位置を通過する速度とが対応付けられた列車情報を記憶部に記憶する記憶ステップと、速度センサによって検出された前記列車の速度と前記列車情報とから列車の目標停止範囲を判定する判定ステップと、前記判定ステップの判定結果に基づいて列車の目標停止範囲を示す表示灯を点灯させる点灯ステップとを備える。
【0019】
上記方法によれば、特定の位置を通過したときの列車の速度を検出して、検出した速度に対応する列車の目標停止範囲を列車情報から判定することができる。よって、上位システムから情報を取得することなく、列車に対応する目標停止範囲を表示する表示灯を作動させることができる。
【0020】
上記課題を解決する停止範囲表示灯の制御方法は、列車の目標停止範囲と前記目標停止範囲に停止する列車が軌道上の複数の異なる位置を通過する速度とが対応付けられた列車情報を記憶部が記憶する記憶ステップと、異なる位置の速度センサの検出結果と前記列車情報とから列車の目標停止範囲をそれぞれ判定する判定ステップと、判定された目標停止範囲に対応する表示灯を点灯させる点灯ステップと、判定された目標停止範囲が異なっているときには最後に点灯させた表示灯以外を消灯する消灯ステップとを備える。
【0021】
上記方法によれば、異なる位置を通過したときの列車の速度を検出して、検出した速度に対応する列車の目標停止範囲を列車情報からそれぞれ判定して、目標停止範囲に対応する表示灯を点灯させるとともに、異なっていた表示灯を消灯する。よって、上位システムから情報を取得することなく、列車に対応する目標停止範囲を表示する表示灯を作動させることができる。
【0022】
上記課題を解決する停止範囲表示灯の制御プログラムは、列車の目標停止範囲と前記目標停止範囲の列車が軌道上の特定の位置を通過する速度とが対応付けられた列車情報を記憶する記憶ステップと、速度センサによって検出された列車が特定の位置を通過したときの速度と前記列車情報とから列車の目標停止範囲を判定する判定ステップと、前記判定ステップの判定結果に基づいて列車の目標停止範囲を示す表示灯を点灯させる点灯ステップとを有する。
【0023】
上記プログラムによれば、列車の速度を検出して、検出した速度に対応する列車の目標停止範囲を列車情報からそれぞれ判定して、目標停止範囲に対応する表示灯を点灯させるとともに、異なっていた表示灯を消灯する。よって、上位システムから情報を取得することなく、列車に対応する目標停止範囲を表示する表示灯を作動させることができる。
【0024】
上記課題を解決する停止範囲表示灯の制御プログラムは、列車の編成両数と前記編成両数の列車が軌道上の複数の異なる位置を通過する速度とが対応付けられた列車情報を記憶部が記憶する記憶ステップと、異なる位置の速度センサの検出結果と前記列車情報とから列車の編成両数をそれぞれ判定する判定ステップと、判定された編成両数に対応する表示灯を点灯させる点灯ステップと、判定された編成両数が異なっているときには最後に点灯させた表示灯以外を消灯する消灯ステップとを有する。
【0025】
上記プログラムによれば、異なる位置を通過したときの列車の速度を検出して、検出した速度に対応する列車の目標停止範囲を列車情報からそれぞれ判定して、目標停止範囲に対応する表示灯を点灯させるとともに、異なっていた表示灯を消灯する。よって、上位システムから情報を取得することなく、列車に対応する目標停止範囲を表示する表示灯を作動させることができる。
【発明の効果】
【0026】
本発明によれば、よって、上位システムから情報を取得することなく、目標停止範囲を表示する表示灯を作動させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0027】
図1】判定装置、停止範囲表示灯の制御装置、及び停止範囲表示灯の制御方法の第1実施形態の概略構成を示すブロック図。
図2】同実施形態における列車の位置と列車の速度との関係を示す図。
図3】同実施形態の停止範囲表示灯の制御装置の処理を示すフローチャート。
図4】同実施形態の判定装置及び停止範囲表示灯の制御装置の処理を示すフローチャート。
図5】停止範囲表示灯の制御装置の第2実施形態の処理を示すフローチャート。
図6】同実施形態の判定装置及び停止範囲表示灯の制御装置の処理を示すフローチャート。
図7】判定装置、停止範囲表示灯の制御装置、及び停止範囲表示灯の制御方法の第3実施形態の概略構成示すブロック図。
【発明を実施するための形態】
【0028】
(第1実施形態)
以下、図1図4を参照して、判定装置、停止範囲表示灯の制御装置、停止範囲表示灯の制御方法、及び停止範囲表示灯の制御プログラムの第1実施形態について説明する。なお、第1実施形態では、判定装置が停止範囲表示灯の制御装置に含まれ、停止範囲表示灯の制御装置は停止範囲表示灯の制御方法及び停止範囲表示灯の制御プログラムによって表示灯を制御している。
【0029】
図1に示すように、駅1は、列車Tが走行する軌道2と、列車Tの乗客が乗降を行うプラットホーム3とを備えている。プラットホーム3には、プラットホーム3を覆う屋根4が設置されている。
【0030】
駅1には、列車Tが停止する目標停止位置Pを表示する第1停止位置表示5及び第2停止位置表示6が軌道2の近傍に設置されている。第1停止位置表示5及び第2停止位置表示6は、目標停止位置Pに停車する編成両数Cの数字が書かれた板である。第1停止位置表示5は、4両編成の列車Tが停止する位置を示す「4」の表示である。第2停止位置表示6は、2両編成の列車Tが停止する位置を示す「2」の表示である。なお、編成両数Cは、列車Tの一編成を構成する車両の数のことである。
【0031】
駅1のプラットホーム3の屋根4には、目標停止位置Pの前後を含む目標停止範囲Aを照らす第1停止範囲表示灯11及び第2停止範囲表示灯12が複数設置されている。第1停止範囲表示灯11は、第1停止位置P1の前後を含む第1目標停止範囲A1を照らす表示灯である。第2停止範囲表示灯12は、第2停止位置P2の前後を含む第2目標停止範囲A2を照らす表示灯である。
【0032】
駅1のプラットホーム3の屋根4には、列車Tの通過速度Vを検出する第1速度センサ21及び第2速度センサ22が設けられている。第1速度センサ21及び第2速度センサ22は、プラットホーム3の長手方向の異なる位置に設けられている。第1速度センサ21は、第2速度センサ22よりもプラットホーム3の後端側、入口側に位置している。第1速度センサ21及び第2速度センサ22は、各センサが設置された所定位置を通過する列車の速度を検出する。
【0033】
駅1には、第1停止範囲表示灯11及び第2停止範囲表示灯12を制御する表示灯制御装置30が設けられている。表示灯制御装置30は、列車Tの編成両数Cに応じた列車Tの通過速度Vを予め対応付けておき、検出された列車Tの通過速度Vから列車Tの編成両数Cを推定し、推定結果に対応する第1停止範囲表示灯11及び第2停止範囲表示灯12を表示制御する。
【0034】
表示灯制御装置30は、列車情報Dを記憶する記憶部31を備えている。列車情報Dは、第1速度センサ21及び第2速度センサ22が検出したプラットホーム3に入線する列車Tの通過速度Vと列車Tの編成両数Cとが対応付けられた情報である。
【0035】
ここで、図2に示すように、第1編成両数C1の列車Tは、第1停止位置P1に停止する4両編成である。第1編成両数C1の列車Tの所定検出位置PVにおける通過速度Vは、第1通過速度V1である。また、第2編成両数C2の列車Tは、第2停止位置P2に停止する2両編成である。第2編成両数C2の列車Tの所定検出位置PVにおける通過速度Vは、第2通過速度V2である。所定検出位置PVは、第1速度センサ21及び第2速度センサ22に対してそれぞれ設けられてもよいし、第1速度センサ21及び第2速度センサ22に関係なく設けられてもよい。記憶部31には、第1速度センサ21及び第2速度センサ22に対応する第1通過速度V1と第2通過速度V2とが予め記憶されている。記憶部31には、上記の所定検出位置PVにおける通過速度V(V1,V2)と編成両数C(C1,C2)とが対応付けられた列車情報Dが記憶されている。なお、所定検出位置PVが特定の位置に相当する。
【0036】
図1に示すように、表示灯制御装置30は、第1速度センサ21及び第2速度センサ22によって検出された所定検出位置PVにおける通過速度Vと列車情報Dとから列車Tの編成両数Cを判定する判定部32とを備えている。判定部32は、第1速度センサ21及び第2速度センサ22によって検出された複数の速度に基づいて所定検出位置PVを通過する列車Tの通過速度Vを決定する。すなわち、判定部32は、第1速度センサ21及び第2速度センサ22における検出速度と所定検出位置PVにおける速度との関係を予め有しており、第1速度センサ21及び第2速度センサ22における検出速度から換算して所定検出位置PVにおける速度を決定する。
【0037】
判定部32は、第1速度センサ21及び第2速度センサ22が検出した列車Tの通過速度Vが第2通過速度V2以下である(V≦V2)と判定したときには、第2編成両数C2と判定する。判定部32は、列車Tの通過速度Vが第1通過速度V1以下である(V≦V1)と判定したときには、第1編成両数C1と判定する。判定部32は、列車Tの通過速度Vが第1通過速度V1よりも大きい(V>V1)と判定したときには、判定不能と判定する。
【0038】
判定部32は、所定検出位置PVを通過する列車Tの通過速度Vが所定値V0以上のときに、列車Tの編成両数Cを判定しない。すなわち、列車Tの通過速度Vが所定値V0以上ということは、列車Tが当該駅1に停車せずに通過する又は、目標停止位置Pを超える、オーバーランの可能性がある。このため、判定部32は、列車Tが目標停止位置で停止する可能性が低いので列車Tの編成両数Cを判定しない。
【0039】
表示灯制御装置30は、判定部32の判定結果に基づいて列車Tの編成両数Cに対応する列車Tの目標停止範囲を示す第1停止範囲表示灯11及び第2停止範囲表示灯12を点灯させる点灯制御部33を備えている。点灯制御部33は、判定結果に基づいて第1停止範囲表示灯11及び第2停止範囲表示灯12の中から対応する第1停止範囲表示灯11及び第2停止範囲表示灯12を点灯制御する。また、点灯制御部33は、判定部32が判定した列車Tの編成両数Cに対応した列車Tの目標停止範囲Aが異なっている場合には最後に点灯させた第1停止範囲表示灯11及び第2停止範囲表示灯12以外を消灯する。
【0040】
次に、図3及び図4を併せて参照して、表示灯制御装置30の作用について説明する。
図3に示すように、表示灯制御装置30は、列車Tの通過速度Vを検出する(ステップS1)。すなわち、表示灯制御装置30は、第1速度センサ21及び第2速度センサ22によって列車Tの通過速度Vを検出する。例えば、2両編成の第2編成両数C2の列車Tが第2停止位置P2に停止する速度でプラットホーム3に入線すると、第1速度センサ21及び第2速度センサ22が第2通過速度V2を検出する。
【0041】
表示灯制御装置30は、列車Tの通過速度Vが所定値V0以上であるか否かを判定する(ステップS2)。すなわち、判定部32は、列車Tが目標停止位置Pで停止するか否かを判定するために判定する。例えば、第1速度センサ21及び第2速度センサ22が第2通過速度V2を検出すると、第2通過速度V2が所定値V0よりも低い(V2<V0)ので、処理を継続する。
【0042】
そして、判定部32は、列車Tの通過速度Vが所定値V0以上であると判定したときは(ステップS2:YES)、列車Tが目標停止位置Pで停止する可能性が低いので、処理を終了する。
【0043】
一方、判定部32は、列車Tの通過速度Vが所定値V0未満であると判定したときは(ステップS2:NO)、列車Tが目標停止位置Pで停止する可能性が高いので、編成両数Cを判定する(ステップS3)。なお、ステップS3が判定ステップに相当する。
【0044】
ここで、ステップS3の編成両数判定について説明する。
図4に示すように、表示灯制御装置30は、列車Tの通過速度Vが第2通過速度V2以下であるか否かを判定する(ステップS31)。
【0045】
判定部32は、列車Tの通過速度Vが第2通過速度V2以下である(V≦V2)と判定したときには(ステップS31:YES)、列車Tが第2停止位置P2で停止する可能性が高いため、第2編成両数C2と判定して(ステップS34)、処理を終了する。
【0046】
判定部32は、列車Tの通過速度Vが第2通過速度V2よりも大きい(V>V2)と判定したときには(ステップS31:NO)、列車Tの通過速度Vが第1通過速度V1未満であるか否かを判定する(ステップS32)。
【0047】
判定部32は、列車Tの通過速度Vが第1通過速度V1以下である(V≦V1)と判定したときには(ステップS32:YES)、列車Tが第1停止位置P1で停止する可能性が高いため、第1編成両数C1と判定して(ステップS35)、処理を終了する。
【0048】
判定部32は、列車Tの通過速度Vが第1通過速度V1よりも大きい(V>V1)と判定したときには(ステップS32:NO)、列車Tが第1停止位置P1にも第2停止位置P2にも停止することができないので、判定不能と判定して(ステップS33)、処理を終了する。なお、図3のステップS2において通過速度Vが所定値V0未満であることを判定しているので、通過速度Vは第1通過速度V1よりも大きく所定値V0未満である(V1<V<V0)。
【0049】
図3に示すように、表示灯制御装置30は、表示灯を選択する(ステップS4)。すなわち、点灯制御部33は、判定部32が判定した編成両数Cに基づいて第1停止範囲表示灯11及び第2停止範囲表示灯12から選択する。編成両数Cが第1編成両数C1であれば第1停止範囲表示灯11を選択し、編成両数Cが第2編成両数C2であれば第2停止範囲表示灯12を選択する。
【0050】
表示灯制御装置30は、表示灯を点灯する(ステップS5)。すなわち、点灯制御部33は、ステップS4で選択された第1停止範囲表示灯11又は第2停止範囲表示灯12を点灯制御する(点灯ステップ)。
【0051】
表示灯制御装置30は、複数の表示灯が点灯しているか否かを判定する(ステップS6)。すなわち、第1速度センサ21と第2速度センサ22とがノイズ等によって異なる通過速度Vを検出したときには、異なる車両編成Cと判定して、第1停止範囲表示灯11と第2停止範囲表示灯12との両方を点灯する可能性がある。そのため、点灯制御部33は、複数の表示灯が点灯しているか否かを判定する。
【0052】
点灯制御部33は、複数の表示灯が点灯していないと判定したときには(ステップS6:NO)、処理を終了する。すなわち、点灯制御部33は、第1速度センサ21と第2速度センサ22との検出が一致しているため判定された編成両数Cが一致し正常であると判定して、処理を終了する。
【0053】
点灯制御部33は、複数の表示灯が点灯していると判定したときには(ステップS6:YES)、最後に点灯させた表示灯以外を消灯する(ステップS7)。すなわち、点灯制御部33は、第1速度センサ21と第2速度センサ22との検出が一致していないため判定された編成両数Cが異なり異常であると判定して、複数の表示灯が点灯した状態を解消するため最後に点灯させた表示灯以外を消灯する(消灯ステップ)。例えば、第1速度センサ21が第1通過速度V1を検出して判定部32が第1目標停止範囲A1と判定し、第2速度センサ22が第2通過速度V2を検出して判定部32が第2目標停止範囲A2と判定したときは異常である。そこで、プラットホーム3の入口寄りの第1速度センサ21の方が通過速度Vが高く検出される可能性があるので、プラットホーム3の入口から離れている第2速度センサ22の通過速度Vの検出結果を優先することで正しい目標停止範囲Aの表示灯を点灯することができる。
【0054】
次に、本実施形態の効果について説明する。
(1)所定検出位置PVを通過したときの列車Tの通過速度Vを検出して、検出した通過速度Vに対応する列車Tの編成両数Cを列車情報Dから判定することができる。このため、上位システムから情報を取得することなく、列車Tの編成両数Cを判定することができる。よって、判定した列車Tの編成両数Cを用いることで、列車Tに対応する目標停止範囲Aを表示する第1停止範囲表示灯11及び第2停止範囲表示灯12を作動させることができる。
【0055】
(2)第1速度センサ21及び第2速度センサ22によって検出された複数の通過速度Vに基づいて所定検出位置PVを通過したときの列車Tの通過速度Vを決定するため、冗長化することができる。また、急ブレーキ等で所定検出位置PVにおける検出速度が通常と異なった場合でも正しい編成両数Cを判定する可能性が高くなる。
【0056】
(3)列車Tの通過速度Vが所定値V0以上のとき(V≧V0)に列車Tの編成両数Cを判定しない。このため、プラットホーム3を通過する列車Tの判定を除外することができる。
【0057】
(4)所定検出位置PVを通過したときの列車Tの通過速度Vを検出して、検出した通過速度Vに対応する列車Tの編成両数Cを列車情報Dから判定することができ、判定した列車Tの編成両数Cに対応する目標停止範囲Aを表示する表示灯を作動させることができる。よって、上位システムから情報を取得することなく、列車Tに対応する目標停止範囲Aを表示する第1停止範囲表示灯11及び第2停止範囲表示灯12を作動させることができる。
【0058】
(第2実施形態)
以下、図5及び図6を参照して、判定装置、停止範囲表示灯の制御装置、停止範囲表示灯の制御方法、及び停止範囲表示灯の制御プログラムの第2実施形態について説明する。この実施形態の判定装置、停止範囲表示灯の制御装置、及び停止範囲表示灯の制御方法は、検出した通過速度Vから列車の目標停止範囲を判定する点が上記第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。なお、第2実施形態では、判定装置が停止範囲表示灯の制御装置に含まれ、停止範囲表示灯の制御装置は停止範囲表示灯の制御方法及び停止範囲表示灯の制御プログラムによって表示灯を制御している。
【0059】
図1に示すように、表示灯制御装置30は、列車Tの目標停止範囲Aに応じた列車Tの通過速度Vを予め対応付けておき、検出された列車Tの通過速度Vから列車Tの目標停止範囲Aを推定し、推定結果に対応する第1停止範囲表示灯11及び第2停止範囲表示灯12を表示制御する。
【0060】
記憶部31に記憶された列車情報Dは、第1速度センサ21及び第2速度センサ22が検出したプラットホーム3に入線する列車Tの通過速度Vと列車Tの目標停止範囲Aとが対応付けられた情報である。
【0061】
表示灯制御装置30の判定部32は、第1速度センサ21及び第2速度センサ22によって検出された通過速度Vと列車情報Dとから列車Tの目標停止範囲Aを判定する。判定部32は、第1速度センサ21及び第2速度センサ22が検出した列車Tの通過速度Vが第2通過速度V2以下である(V≦V2)と判定したときには、第2目標停止範囲A2と判定する。判定部32は、列車Tの通過速度Vが第1通過速度V1以下である(V≦V1)と判定したときには、第1目標停止範囲A1と判定する。判定部32は、列車Tの通過速度Vが第1通過速度V1よりも大きい(V>V1)と判定したときには、判定不能と判定する。
【0062】
次に、図5及び図6を併せて参照して、表示灯制御装置30の作用について説明する。
図5に示すように、ステップS2までは第1実施形態と同様の処理を行う。
表示灯制御装置30は、通過速度Vに基づいて目標停止範囲Aを判定する(ステップS13)。なお、ステップS13が判定ステップに相当する。
【0063】
ここで、ステップS13の目標停止範囲判定について説明する。
図6に示すように、表示灯制御装置30は、列車Tの通過速度Vが第2通過速度V2以下である(V≦V2)と判定したときには(ステップS41:YES)、列車Tが第2停止位置P2で停止する可能性が高いため、第2目標停止範囲A2と判定して(ステップS44)、処理を終了する。
【0064】
表示灯制御装置30は、列車Tの通過速度Vが第2通過速度V2よりも大きい(V>V2)と判定したときには(ステップS41:NO)、列車Tの通過速度Vが第1通過速度V1未満であるか否かを判定する(ステップS42)。
【0065】
表示灯制御装置30は、列車Tの通過速度Vが第1通過速度V1以下である(V≦V1)と判定したときには(ステップS42:YES)、列車Tが第1停止位置P1で停止する可能性が高いため、第1目標停止範囲A1と判定して(ステップS45)、処理を終了する。
【0066】
表示灯制御装置30は、列車Tの通過速度Vが第1通過速度V1よりも大きい(V>V1)と判定したときには(ステップS42:NO)、列車Tが第1停止位置P1にも第2停止位置P2にも停止することができないので、判定不能と判定して(ステップS43)、処理を終了する。
【0067】
図5に示すように、ステップS4以降は第1実施形態と同様の処理を行う。
次に、本実施形態の効果について説明する。なお、第1実施形態の(2)、(3)の効果に加え、以下の効果を奏する。
【0068】
(5)所定検出位置PVを通過したときの列車Tの通過速度Vを検出して、検出した通過速度Vに対応する列車Tの目標停止範囲Aを列車情報Dから判定することができる。よって、上位システムから情報を取得することなく、列車Tに対応する目標停止範囲Aを表示する第1停止範囲表示灯11及び第2停止範囲表示灯12を作動させることができる。
【0069】
(第3実施形態)
以下、図7を参照して、判定装置、停止範囲表示灯の制御装置、停止範囲表示灯の制御方法、及び停止範囲表示灯の制御プログラムの第3実施形態について説明する。この実施形態の判定装置と停止範囲表示灯の制御装置とは別々の装置となっている点が上記第1実施形態と異なっている。以下、第1実施形態との相違点を中心に説明する。なお、第3実施形態では、停止範囲表示灯の制御装置は停止範囲表示灯の制御方法及び停止範囲表示灯の制御プログラムによって表示灯を制御している。
【0070】
図7に示すように、駅1には、列車Tの通過速度Vに基づいて編成両数Cを判定する判定装置40が設けられている。判定装置40は、プラットホーム3に設けられる第1速度センサ21及び第2速度センサ22が検出したプラットホーム3に入線する列車Tの通過速度Vと列車Tの編成両数Cとが対応付けられた列車情報Dを記憶する記憶部41を備えている。記憶部41には、第1実施形態の記憶部31と同様の情報が記憶されている。
【0071】
判定装置40は、第1速度センサ21及び第2速度センサ22によって検出された通過速度Vと列車情報Dとから列車Tの編成両数Cを判定する判定部42を備えている。判定部42は、第1実施形態の判定部32と同様の判定処理を行う。
【0072】
駅1には、第1停止範囲表示灯11及び第2停止範囲表示灯12を制御する表示灯制御装置50が設けられている。表示灯制御装置50は、点灯制御部51を備えている。点灯制御部51は、判定装置40が判定した判定結果を取得して、判定結果に基づいて第1停止範囲表示灯11及び第2停止範囲表示灯12の中から対応する第1停止範囲表示灯11及び第2停止範囲表示灯12を点灯制御する。また、点灯制御部51は、判定部42が判定した列車Tの編成両数Cに対応した列車Tの目標停止範囲Aが異なっている場合には最後に点灯させた第1停止範囲表示灯11及び第2停止範囲表示灯12以外を消灯する。
【0073】
次に、第3実施形態の効果について説明する。なお、第1実施形態の(1)~(4)の効果に加え、以下の効果を奏する。
(6)判定装置40と表示灯制御装置50とが別々の装置となっている。このため、例えば既設されている表示灯制御装置50に判定装置40の判定結果を提供することで、上位システムから情報を取得することなく、第1停止範囲表示灯11及び第2停止範囲表示灯12を作動させることができる。
【0074】
(他の実施形態)
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記各実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0075】
・上記第1,2実施形態において、列車情報Dを記憶する記憶部31を表示灯制御装置30に備えたが、列車情報Dを記憶する記憶部をインターネット等のネットワーク上、例えばクラウドに設けてもよい。
【0076】
・上記第3実施形態において、列車情報Dを記憶する記憶部41を判定装置40に備えたが、列車情報Dを記憶する記憶部をインターネット等のネットワーク上、例えばクラウドに設けてもよい。
【0077】
・上記各実施形態では、第1速度センサ21及び第2速度センサ22をプラットホーム3に設けた。しかしながら、第1速度センサ21及び第2速度センサ22をプラットホーム3に限らず、列車Tが軌道2上で停止する位置の近傍に設けてもよい。
【0078】
・上記各実施形態では、第1速度センサ21及び第2速度センサ22によって列車Tの通過速度Vを検出した。しかしながら、第1速度センサ21及び第2速度センサ22のいずれか一方のみ、言い換えれば1つの速度センサのみで列車Tの通過速度Vを検出してもよい。また、3つ以上の速度センサで列車Tの通過速度Vを検出してもよい。
【0079】
・上記各実施形態では、第1速度センサ21及び第2速度センサ22によって列車Tの通過速度Vを検出したが、列車Tの通過速度Vを検出することができれば、他の検出手段で列車Tの通過速度Vを検出してもよい。例えば、列車Tに取付けたマーカーとプラットホーム3側に設置したマーカー読取器の構成で、マーカーの位置を逐次読み取り、マーカーの速度を計算して、列車Tの通過速度Vを検出する。
【0080】
・上記各実施形態では、列車Tの通過速度Vに基づいて目標停止範囲Aを点灯した。しかしながら、列車Tの減速度を検出して、列車Tの減速度に基づいて目標停止範囲Aを点灯してもよい。
【0081】
・上記各実施形態では、駅1に目標停止位置Pが2つの場合について説明したが、駅1に目標停止位置Pが1つでも3つ以上でも目標停止位置Pの数と同数の停止範囲表示灯を設置して、列車Tの通過速度Vに基づいて目標停止範囲Aを照らせばよい。
【0082】
・上記各実施形態では、第1停止範囲表示灯11及び第2停止範囲表示灯12が第1目標停止範囲A1と第2目標停止範囲A2とをそれぞれ照らす構成とした。しかしながら、第1目標停止範囲A1と第2目標停止範囲A2とに設置された発光手段が点灯する構成としてもよい。
【符号の説明】
【0083】
1…駅、2…軌道、3…プラットホーム、4…屋根、5…第1停止位置表示、6…第2停止位置表示、11…第1停止範囲表示灯、12…第2停止範囲表示灯、21…第1速度センサ、22…第2速度センサ、30…表示灯制御装置、31…記憶部、32…判定部、33…点灯制御部、40…判定装置、41…記憶部、42…判定部、50…表示灯制御装置、51…点灯制御部、A…目標停止範囲、A1…第1目標停止範囲、A2…第2目標停止範囲、C…編成両数、C1…第1編成両数、C2…第2編成両数、D…列車情報、P…目標停止位置、P1…第1目標停止位置、P2…第2目標停止位置、PV…所定検出位置、T…列車、V…通過速度、V0…所定値、V1…第1通過速度、V2…第2通過速度。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7