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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-13
(45)【発行日】2024-03-22
(54)【発明の名称】移送装置、全体設備及び商品移送方法
(51)【国際特許分類】
   B66F 9/18 20060101AFI20240314BHJP
   B66F 9/24 20060101ALI20240314BHJP
【FI】
B66F9/18 B
B66F9/24 A
B66F9/24 L
【請求項の数】 29
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2020016703
(22)【出願日】2020-02-04
(65)【公開番号】P2020128300
(43)【公開日】2020-08-27
【審査請求日】2022-10-18
(31)【優先権主張番号】10 2019 201 599.9
(32)【優先日】2019-02-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】520042261
【氏名又は名称】ベーハーエス イントラロジスティクス ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】100154612
【弁理士】
【氏名又は名称】今井 秀樹
(72)【発明者】
【氏名】カール ルーラント
(72)【発明者】
【氏名】トーマス フーバー
(72)【発明者】
【氏名】クラウス プルシェク
【審査官】八板 直人
(56)【参考文献】
【文献】特開2004-189362(JP,A)
【文献】特開2013-112425(JP,A)
【文献】特開2004-231308(JP,A)
【文献】特開平05-039199(JP,A)
【文献】特開平10-120393(JP,A)
【文献】特開2004-307170(JP,A)
【文献】国際公開第2018/057728(WO,A1)
【文献】特開2002-167086(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2004/0102869(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66F 9/00-11/04
B65G 1/00;63/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項29】
商品(11)、特に材料ロールを自動的に移送する商品移送方法であって、
-把持すべき1つの商品(11)、特に材料ロールを掴む第1把持アーム装置(93)と、前記第1把持アーム装置(93)から離間して、把持すべき前記商品(11)を掴む第2把持アーム装置(94)を有する把持装置(87)を、移動装置により把持すべき前記商品(11)に移動させ、
-第1ナビゲーション装置と、当該第1ナビゲーション装置とは異なる第2ナビゲーション装置であって、前記第1ナビゲーション装置より高い位置精度を有する第2ナビゲーション装置により移送装置を誘導し、
-制御ユニット(85)を使用しながら、前記把持装置(87)を用いて前記商品(11)を自動化された方法で把持する、ステップを有する商品移送方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般貨物などの商品(品物、貨物)、特に材料ロールを移送するための自動化された移送装置に関する。本発明はさらに、このタイプの少なくとも1つの移送装置及びプラント、特に段ボールプラント(コルゲータ)を有する全体設備(全体プラント)に関する。本発明はさらに、商品、特に材料ロールの自動化移送のための商品移送方法、特に材料ロール移送方法に関する。
【背景技術】
【0002】
商品、特に材料ロールのための一般タイプの移送装置が既に従来技術から知られている。当該公知の移送装置はしばしば、それらが把持すべき商品を把持するときに高いスペース要件を必要とするという不都合を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
本発明は、一方で特に経済的な移送装置であって、他方で把持すべき商品を把持するときに少ないスペース要件のみを必要とする移送装置を提供することである。特に信頼できる把持がさらに提供されるべきである。対応する全体設備と対応する商品移送方法も同様に実現されるべきである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この目的は、本発明によれば、独立請求項1,19,28及び29で特定される特徴によって達成される。本発明の核心コンセプトは、それぞれ自動化により又は無人で作動し、把持装置を有する移送装置にある。把持アーム装置及び移動装置が特に、自動化された態様で操作できる。
【0005】
把持すべき商品を把持するための第1及び/又は第2把持アーム装置が、互いに対して少なくとも部分的に調節可能であり、特に回動可能であると有利である。
【0006】
把持装置は好ましくは全体として回転可能又は回動可能である。
【0007】
移動装置は好都合には、土台又は床に対して支持するための少なくとも1つの車輪装置、トラック装置、及び/又は移動駆動部などを有する。
【0008】
制御ユニットは好ましくは電気タイプ又は電子タイプである。当該制御ユニットは把持装置と信号接続している。
【0009】
本発明のさらなる好ましい実施形態は従属請求項に記載されている。
【0010】
従属請求項2に従う設計実施形態によって、商品が把持装置において確実に収容され、把持される。
【0011】
従属請求項3に従う設計実施形態によって、商品に確実に近づくことができ、したがって商品が把持装置において確実に収容され、把持される。
【0012】
従属請求項4によれば、制御ユニットは、把持すべき商品の公知の寸法、特に横寸法、特に直径に依存して把持装置を制御する。この目的のために、例えば寸法、特に横寸法、特に直径が移送装置によって測定される。それに代えて又は加えて、移送装置は、関連する商品についての対応する直径情報又は商品情報を走査する。この設計実施形態によって、商品が把持装置において確実に収容され、把持される。
【0013】
従属請求項5によれば、制御ユニットは、把持すべき商品の公知の寸法、特に横寸法、特に直径に依存して移動装置を制御する。この目的のために、例えば寸法、特に横寸法、特に直径が移送装置によって測定される。それに代えて又は加えて、移送装置は、関連する商品についての対応する寸法情報又は商品情報を走査する。この設計実施形態によって、商品が把持装置において確実に収容され、把持される。
【0014】
移送装置は好ましくは、特に完全に自動化により又は自動的に制御できる又は位置決めできる。
【0015】
把持装置の、移動駆動部の及び/又は移送装置の操縦装置の作動は好ましくは、把持すべき商品のそれぞれの寸法、特に横寸法、特に直径に依存して行われる。把持すべき商品の寸法、特に横寸法、特に直径が例えば商品検出装置によって及び/又は当該商品に載置されたラベル/ステッカーによって決定できると好都合である。
【0016】
商品の中心軸は好ましくは、把持すべき商品の寸法、特に横寸法、特に直径に依存して把持装置の基準位置又は中央平面に対して移動される。商品の中心軸はここで好ましくは、商品に近づくときに対応的に考慮されなければならないカーブ又は関数上を移動される。
【0017】
小さい寸法、特に横寸法、特に直径(例えば<150cm)を有する把持される商品の場合、把持装置の中央平面と商品の中心軸を含む商品の中央平面の間の横の、特に水平なずれが比較的大きい(値x)と有利である。大きい寸法、特に横寸法、特に直径(例えば≧150cm)を有する把持される商品の場合、把持装置の中央平面と商品の中心軸を含む商品の中央平面の間の横の、特に水平なずれが比較的小さい(値x)と有利である。把持される商品の寸法、特に横寸法、特に直径が大きいほど、把持装置の中央平面と商品の中心軸を含む商品の中央平面の間の横の、特に水平なずれが小さいと好ましい。
【0018】
従属請求項7に従う第1把持アーム装置がその自由端の領域で回動可能な第1軸受ジョーを有すると好都合である。第2把持アーム装置はその自由端の領域で回動可能な第2軸受ジョーを有すると好都合である。これら軸受ジョーは好ましくは自由に回動可能である。当該軸受ジョーは好ましくは活性化不能(non-activatable)である。当該軸受ジョーが把持すべき商品に従って自己整列すると好都合である。
【0019】
従属請求項7に従う把持装置は非対称的で、商品の非対称な把持を可能にする。似ていない長さの把持アーム装置のおかげで把持装置は例えば、たとえ商品が配送車両において相互に隙間なく配置されているか、相互に接触して配置されている場合でも、商品を床から持ち上げることができ及び/又は当該商品を配送車両から荷下ろしすることができる。
【0020】
把持アーム装置は好ましくは、相互に独立して又は非対称的に作動でき又は制御できる。
【0021】
第1把持アーム装置は商品を把持するとき好ましくは、実質的に同一の位置又は撓み・偏向を有する。把持される商品の直径が小さいほど、第2把持アーム装置は好ましくは第1把持アーム装置又は把持装置の中央平面に向かう方向にさらに回動される。把持される商品の寸法、特に横寸法、特に直径が小さいほど、把持される商品は好ましくは、基準平面から又は支持部材上の把持アーム装置の関節位置からさらに遠ざけられる。
【0022】
従属請求項11に従う商品検出装置は好ましくは非接触式に作動する。当該商品検出装置は好ましくは、光学商品検出装置として具体化される。
【0023】
従属請求項12に従う第1商品感知ユニットは特に、把持すべき商品の実際の寸法、特に横寸法、特に直径を検出することができる。当該第1商品感知ユニットは好ましくは、センサ又はカメラとして構成される。
【0024】
従属請求項13に従う第2商品感知ユニットは特に、把持すべき商品上の識別ラベルを検出又は読み取ることができる。当該識別ラベルは好ましくはバーコードを有し、商品を明確に識別する機能を有する。当該第2商品感知ユニットは好ましくは、センサ又はカメラとして構成される。
【0025】
第1商品感知ユニットによって実際に検出される把持すべき商品の寸法、特に横寸法、特に直径と、データベースから公知の値及び/又は識別ラベルに記載された値との比較が、例えば第2商品感知ユニットによる把持すべき商品の明確な識別によって行われると好都合である。
【0026】
把持すべき商品の商品中心軸実際位置が特に、第1及び/又は第2商品感知ユニットにより決定できる。
【0027】
従属請求項14に従う移動駆動部は好ましくは、電気駆動部として具体化される。
【0028】
独立請求項19に従う移送装置は特に迅速かつ確実に誘導(ナビゲート)することができる。
【0029】
独立請求項19によれば、誘導装置(ナビゲーション装置)は、当該ナビゲーション装置の位置精度又は場所精度に関して異なる。第1ナビゲーション装置は特に基本ナビゲーションのために機能し、例えば1cm~20cm、好ましくは1.5cm~10cm、好ましくは5cmの、好ましくは2cmの位置精度を有するのに対して、第2ナビゲーション装置は特に精密ナビゲーションのために機能し、例えば0.1cm~3cm、好ましくは0.15cm~2cm、好ましくは1cmの、好ましくは0.2cmの位置精度を有する。第1ナビゲーション装置は好ましくは、移送装置の測距・場所特定(ranging)をも可能にする。
【0030】
従属請求項20によれば、第1ナビゲーション装置は特に、移送装置を移動させるときに特に常にアクティブ(活性)である。これは好ましくは、移送装置の自動化された無人操作及び移送装置の手動操作にも当てはまる。
【0031】
従属請求項21に従う移送装置は特に効率的である。例えば、第2ナビゲーション装置は把持すべき商品の直近においてアクティブである。
【0032】
従属請求項23に従う商品識別装置は好ましくは非接触式で作動し、好ましくはセンサ又はカメラとして具体化される。当該商品識別装置は特に、移送すべき材料ロールを識別することができる。商品識別装置は、例えば対象物検出装置又は商品検出装置として及び/又は商品認識装置として具体化される。商品識別装置の作動範囲は好ましくは、20cm~10m、好ましくは30cm~8mである。
【0033】
従属請求項26に従う上位コントローラは、第1及び/又は第2ナビゲーション装置からの(位置)情報により、特に、少なくとも1つの移送装置によって移送されるすべての商品の位置を知る。
【0034】
移送装置の位置及び/又は向きが、当該移送装置の作動モードとは無関係に、上位コントローラ及びナビゲーションセンサにより連続的に監視されると好都合である。
【0035】
従属請求項2~24は、メイン請求項28,29に従う商品移送方法の好ましい発展形態を形成する。
【0036】
移送装置は、例えば商品貯蔵庫で使用できる。商品貯蔵庫は商品の個々の列の不規則な又は非対称的な配置を有する一方、人員の逃避ルートを形成する。危険がある場合、人は人逃避ルートによって商品貯蔵庫から逃げ、又は商品/列から離れて移動することができる。配達商品を扱う特に自動化された移送装置から又は扱われる配達商品からの危険はこうして確実に回避可能である。
【0037】
第1列に配置された商品と第2列に配置された商品の間の最小間隔が、当該商品の相互に面する(周囲)部分で、実質的に一定であると好都合である。好ましくは、第2列に配置された商品と第3列に配置された商品の間の最小間隔が、当該商品の相互に面する(周囲)部分で、実質的に一定である。第1列に配置された商品と第2列に配置された商品の間の最小間隔が、当該商品の相互に面する(周囲)部分で、人逃避ルートを形成しながら、第2列に配置された商品と第3列に配置された商品の間の最小間隔とは実質的に異なると好都合である。
【0038】
商品は有利には材料ロール、特に紙ロール又は厚紙ロール(ボール紙ロール)として具体化され、段ボールを形成するための段ボールプラント(コルゲータ)で使用できる。それに代えて、商品は例えば複数のパレットであるか、パレットに配置される。それに代えて、当該商品は例えばパレットケージとして具体化される。
【0039】
商品又は材料ロールは、それらの横寸法又は直径、軸方向伸長、材料などが互いに異なってもよい。貯蔵庫での商品又は材料ロールの横寸法又は直径は、30cm~250cm、好ましくは100cm~200cmである。軸方向伸長は有利には60cm~350cmにある。
【0040】
当該商品の相互に面する(周囲)部分での、第1列に配置された商品と第2列に配置された商品の間の最小間隔が、当該商品の相互に面する(周囲)部分での、第2列に配置された商品と第3列に配置された商品の間の最小間隔より大きい。
【0041】
当該商品の相互に面する(周囲)部分での、第1列に配置された商品と第2列に配置された商品の間の最小間隔が、少なくとも50%だけ、好ましくは少なくとも100%だけ、好ましくは少なくとも150%だけ、当該商品の相互に面する(周囲)部分での、第2列に配置された商品と第3列に配置された商品の間の最小間隔より大きいと有利である。当該商品の相互に面する(周囲)部分での、第1列に配置された商品と第2列に配置された商品の間の最小間隔が、せいぜい300%だけ、好ましくはせいぜい250%だけ、当該商品の相互に面する(周囲)部分での、第2列に配置された商品と第3列に配置された商品の間の最小間隔より大きいと有利である。一方で、第1列に配置された商品と第2列に配置された商品の間の最小間隔が、人逃避ルートを形成するのに十分であり、又は人が第1列に配置された商品と第2列に配置された商品の間を逃げることができるのに十分であることが重要である。他方で、第2列に配置された商品と第3列に配置された商品の間の最小間隔が、移送装置を第2列に配置された商品と第3列に配置された商品の間を移動させられるのに、又は特に第2列に配置された商品及び/又は第3列に配置された商品を把持するのに十分であることが重要である。
【0042】
移送装置はまた、配達商品を荷下ろしするときに特に容易に使用できる。
【0043】
移送装置は、例えば行程情報、目的地情報及び/又は環境情報である外部情報又は信号を受信する受信ユニットを備えた専用の通信装置を有すると好都合である。
【0044】
少なくとも1つの移送装置は有利には、少なくとも1つの専用の移動駆動部を、特に当該移送装置の少なくとも1つの駆動可能な走行ギヤの直接又は間接駆動のために有する。
少なくとも1つの移送装置は好ましくは独立して作動可能である。特に、当該少なくとも1つの移送装置は自律的に走行する(自走式である)。当該少なくとも1つの移送装置は好ましくはレールなしで走る。
【0045】
移送装置が、例えばバッテリー又は蓄電池として具体化される、専用のエネルギー貯蓄ユニットを有すると好都合である。移送装置は好ましくは操縦可能である。当該移送装置が真っ直ぐ又はカーブして走行可能であると好ましい。
【0046】
請求項で使用される不定冠詞は量の観点で限定を表さない。
【0047】
本発明の好ましい実施形態を以下で添付の図面に関連して例示の態様で記載する。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】本発明に従う全体設備の単純化された平面図を示す。
図2図1に示される全体設備の自動化された移送装置と配達車両を備えた配達装置の側面図を示す。
図3図2に示される配達装置の斜視図を示す。
図4】本発明に従う移送装置のアクティブな安全装置がさらに表された別な配達装置の平面図を示す。
図5図2及び3に示された本発明に従う配達装置の図4に似た平面図を示し、アクティブ状態の移送装置の材料ロール-対象物検出装置が示されている。
図6】下から斜めに本発明に従う移送装置の詳細な斜視図を示す。
図7】上から斜めに図6に示された本発明に従う移送装置の詳細な斜視図を示す。
図8A】移送すべき材料ロールと材料ロール感知装置とさらにコントローラと共に、図6及び7に示された本発明に従う移送装置の把持装置を通る断面図を示す。
図8B】把持装置の位置計算を示す、図8Aに対応する図を示す。
図8C】把持装置の位置計算を示す、図8Aに対応する図を示す。
図8D】把持装置の位置計算を示す、図8Aに対応する図を示す。
図9】持ち上げ装置を示すために、図7及び8Aに従う移送装置の単純化された側面図を示す。
図10】前から図1に従う全体設備の材料ロール貯蔵庫を示す図である。
図11図10に示される材料ロール貯蔵庫の平面図である。
図12図10及び11に示される材料ロール貯蔵庫の斜視図である。
図13】材料ロールを、図1に示される全体設備の移送装置に移送するための移送装置の平面図を示す。
図14図13に示される移送装置の側面図を示す。
図15図13及び14に示される移送装置のアクティブな負荷解放装置を通る断面図である。
図16】図に示された移送装置の誘導(ナビゲーション)を示すシーケンス図を示す図である。
図17】全体設備の制御を示す図である。
図18】移送装置による商品の下ろしを示すシーケンス図を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
図1に示される全体設備が、この好ましい実施形態によれば実質的に直線に延びる段ボールプラント(コルゲータ)1を有する。
【0050】
段ボールプラント1は、一方の側に積層された第1段ボールウェブを製造するための第1段ボール製造装置2を有する。
【0051】
第1段ボール製造装置2は、第1外側ライナー接合装置(第1上面ウェブ接合装置)3及び第1内側ライナー接合装置(第1中間ウェブ接合装置)4の後に配置される。第1外側ライナー接合装置3は、第1外側ライナーロールから有限の第1外側ライナーを展開する(広げる)第1展開ユニットと、第2外側ライナーロールから有限の第2外側ライナーを展開する(広げる)第2展開ユニットを有する。循環第1外側ライナー(無端第1外側ライナー)を調製するために、有限の第1外側ライナー及び第2外側ライナーが、第1外側ライナー接合装置3の接続・切断ユニットにより互いに接続される。
【0052】
第1内側ライナー接合装置4は、第1外側ライナー接合装置3と一致する方法で形成される。それは、第1内側ライナーロールから有限の第1内側ライナーを展開する(広げる)第3展開ユニットと、第2内側ライナーロールから有限の第2内側ライナーを展開する(広げる)第4展開ユニットを有する。循環第1内側ライナー(無端第1内側ライナー)を調製するために、有限の第1内側ライナー及び第2内側ライナーが、第1内側ライナー接合装置4の接続・切断ユニットにより互いに接続される。
【0053】
循環第1外側ライナー及び循環第1内側ライナーは、第1段ボール製造装置2に供給される。
【0054】
第1段ボール製造装置2は、循環第1内側ライナーから波形のしわを有する循環第1段ボールウェブを製造するために、第1溝付ローラ及び第2溝付ローラを備えた第1溝付ローラ装置を有する。それら溝付ローラは、循環第1内側ライナーを通過させて縦溝(波形)を付けるための第1ローラ隙間を形成する。
【0055】
一方の側に積層された循環第1段ボールウェブを形成するために循環第1外側ライナーを循環波形第1内側ライナー又は波形ウェブに接続するため、第1段ボール製造装置2は、好ましくは接着剤計量ローラ、接着剤コンテナ及び接着剤塗布ローラを有する第1接着剤塗布装置を有する。循環第1波形ウェブを通して接着するために、接着剤塗布ローラは第1溝付ローラと隙間を形成する。接着剤コンテナ内にある接着剤は、接着剤塗布ローラによって循環第1波形ウェブの波形のしわの先端に塗布される。接着剤計量ローラは、接着剤塗布ローラに当接し、接着剤塗布ローラ上に均一な接着剤層を形成する機能を有する。
【0056】
循環第1外側ライナーは次に、第1段ボール製造装置2における接着剤コンテナから接着剤を具備した循環第1波形ウェブと一緒に結合され、一方の側に積層された第1段ボールウェブが製造される。
【0057】
循環第1外側ライナーを、今度は第1溝付ローラに部分的に(ある領域で)当接する接着剤を具備した循環第1波形ウェブに押し付けるために、第1段ボール製造装置2は第1加圧モジュールを有する。第1加圧モジュールは有利には加圧バンドモジュールとして設計される。それは第1溝付ローラの上に配置される。第1加圧モジュールは、2つの第1偏向ローラと、2つの第1偏向ローラの周りに導かれる循環第1加圧バンドを有する。
【0058】
第1溝付ローラは、下から部分的に第1加圧モジュールの2つの第1偏向ローラの間のスペースに達し、それにより第1加圧バンドは第1溝付ローラによって偏向される。第1加圧バンドは、今度は接着剤を具備した、第1溝付ローラに当接する循環第1波形ウェブに当接する循環第1外側ライナーに押し当たる。
【0059】
一方の側に積層された循環第1段ボールウェブを中間地点で貯蔵し、緩衝するために、それは第1垂直搬送装置によって第1貯蔵装置に供給され、そこでそれは複数のループを形成する。
【0060】
段ボールプラント1はまた、第1段ボール製造装置2に対応する方法で形成された第2段ボール製造装置5を有する。
【0061】
第2段ボール製造装置5は、第1外側ライナー接合装置3又は第1内側ライナー接合装置4に対応する方法で形成される、第2外側ライナー接合装置(第2上面ウェブ接合装置)6及び第2内側ライナー接合装置(第2中間ウェブ接合装置)7の後に配置される。
【0062】
第2外側ライナー接合装置6は、第3外側ライナーロールから有限の第3外側ライナーを展開する(広げる)第5展開ユニットと、第4外側ライナーロールから有限の第4外側ライナーを展開する(広げる)第6展開ユニットを有する。循環第2外側ライナー(無端第2外側ライナー)を調製するために、有限の第3外側ライナー及び第4外側ライナーが、第2外側ライナー接合装置6の接続・切断ユニットにより互いに接続される。
【0063】
第2内側ライナー接合装置7は、第3内側ライナーロールから有限の第3内側ライナーを展開する(広げる)第7展開ユニットと、第4内側ライナーロールから有限の第4内側ライナーを展開する(広げる)第8展開ユニットを有する。循環第2内側ライナー(無端第2内側ライナー)を調製するために、有限の第3内側ライナー及び第4内側ライナーが、第2内側ライナー接合装置7の接続・切断ユニットにより互いに接続される。
【0064】
第2段ボール製造装置5は、循環第2外側ライナー及び内側ライナーから一方の側に積層された循環第2段ボールウェブを製造することができる。
【0065】
一方の側に積層された循環第2段ボールウェブは第2貯蔵装置に供給され、そこでそれは複数のループを形成する。
【0066】
段ボールプラント1はまた、第1積層ウェブロールから有限の第1積層ウェブを展開する(広げる)第9展開ユニットと、第2積層ウェブロールから有限の第2積層ウェブを展開する(広げる)第10展開ユニットとを有する積層ウェブ接合装置8を有する。循環積層ウェブ(無端積層ウェブ)を調製するために、有限の第1積層ウェブ及び有限の第2積層ウェブが、積層ウェブ接合装置8の接続・切断ユニットにより互いに接続される。
【0067】
貯蔵装置及び積層ウェブ接合装置8の下流側に、段ボールプラント1は、上下に配置された3つの予熱ローラを有する予熱装置(不図示)を有する。一方の側に積層された循環段ボールウェブ及び循環積層ウェブは予熱ローラに供給される。
【0068】
予熱装置の下流側に、段ボールプラント1は、それぞれの接着剤浴に部分的に浸った接着剤ローラを備えた接着ユニット(不図示)を有する。隣接する接着剤ローラ上に均一な接着剤層を形成するために、それぞれの接着剤ローラに当接しているのは接着剤計量ローラである。一方の側に積層された第1段ボールウェブはその波形ウェブにより第1接着剤ローラに接触しており、それによりこの波形ウェブの波形のしわは接着剤浴から接着剤を与えられる。一方の側に積層された第2段ボールウェブはその波形ウェブにより第2接着剤ローラに接触しており、それによりこの波形ウェブの波形のしわは関連する接着剤浴から接着剤を与えられる。
【0069】
接着ユニットの下流側に、段ボールプラント1は、加熱加圧装置として形成されていて、水平に延びる加熱テーブルを有する接続装置9を有する。加熱テーブルに隣接して配置されているのは、複数のガイドローラの周りに導かれた循環加圧ベルトである。加圧ベルトと加熱テーブルの間に形成されているのは、加圧隙間であり、そこを通って一方の側に積層された段ボールウェブ及び循環積層ウェブが導かれ、循環の、ここでは5層の、段ボールウェブを形成する。
【0070】
接続装置9の下流側に、段ボールプラント1は短横切り装置(short transverse cutting device)(不図示)を有する。
【0071】
短横切り装置の下流側に、段ボールプラント1は、長手切断装置/溝切り装置(不図示)を有する。
【0072】
長手切断装置/溝切り装置に関して下流側に、段ボールプラント1は、循環段ボールウェブから又はその部分ウェブから複数のシートを製造するために、横切り装置(transverse cutting device)(不図示)を有する。
【0073】
前記シートをさらに運ぶために、コンベヤベルト装置(不図示)が、横切り装置の後に配置されている。シートスタックを形成するため、堆積装置(不図示)が、コンベヤベルト装置の後に配置されている。
【0074】
段ボールプラント1から距離を置いて、全体設備は材料ロール貯蔵庫10を有し、そこに多数の材料ロール11が位置している。材料ロール11は接合装置3,4,6,7,8において使用できる。それらは、材料ロール貯蔵庫10において、互いから距離を置いて配置された複数のグループ12に組み分けされている。材料ロール11は例えば個々のグループ12において同一に配置される。
【0075】
材料ロール11は材料ロール貯蔵庫10において真っ直ぐに(直立に)配置される。それらはそのために、例えば工場床であって段ボールプラント1を支える床又は土台に対してそれらの端面で支持される。
【0076】
それぞれのグループ12は、複数の材料ロール11を備えた第1列13を有する。第1列13に隣接して、それぞれのグループ12には、複数の材料ロール11を備えた第2列14が延びている。第2列14に隣接して、それぞれのグループ12には、複数の材料ロール11を備えた第3列15が延びている。完全に貯蔵された材料ロール貯蔵庫10の場合、好ましくは、それぞれの列13,14,15には同じ数の材料ロール11がある。
【0077】
図示の好ましい実施形態の場合、1つの列13,14,15につき3つの材料ロール11がある。それに代えて、1つの列13,14,15につき異なる数の材料ロール11も可能である。それに代えて、列13,14,15毎の材料ロール11の数が異なる。
【0078】
複数の材料ロール11を備えた第1列13,14,15は互いに平行に延びる。それらは、段ボールプラント1の長手方向又は運搬方向16と垂直に延びる。したがって、それぞれの列13,14,15では、そこに配置された材料ロール11の中心軸又は長手軸が共通の垂直長手平面内にある。列13,14,15の垂直長手平面は、互いに平行に延び、且つ段ボールプラント1と垂直に延びる。
【0079】
異なる列13,14,15に配置された材料ロール11は、異なる垂直横断平面17,18,19内に位置する。垂直横断平面は互いに平行に延び、それぞれの列13,14,15に配置された材料ロール11の個々の中心軸又は長手軸を含み、長手平面と垂直に延びる。
【0080】
列13,14,15に配置された材料ロール11の相互の水平距離は同一である。それに代えて、列13,14,15に配置される材料ロール11は互いに接触する。
【0081】
第1列13に配置された材料ロール11は、隣接する第2列14に配置された材料ロール11に関して、互いに隣接して配置された材料ロール11の最大直径範囲の間の第1最小距離A12を有する。したがって、最小距離A12は、第1及び第2列13,14における材料ロール11の外側又は周囲領域の間にある。最小距離A12の第1画定線が、第1列13に配置された材料ロール11の第1接線により形成される。最小距離A12の第2画定線が、第2列14に配置された材料ロール11の第2接線により形成される。
【0082】
第2列14に配置された材料ロール11は、隣接する第3列15に配置された材料ロール11から、互いに隣接して配置された材料ロール11の最大直径範囲の間の第2最小距離A23を有する。したがって、最小距離A23は、第2及び第3列14,15における材料ロール11の外側又は周囲領域の間にある。最小距離A23の第1画定線が、第2列14に配置された材料ロール11の第1接線により形成される。最小距離A23の第2画定線が、第3列15に配置された材料ロール11の第2接線により形成される。
【0083】
最小距離A12及びA23は、互いに顕著に異なる。最小距離A12は、最小距離A23よりかなり大きい。この実施形態によれば、最小距離A12は87.5cmである。それは好ましくは、50cm~90cmであり、特に人の逃避ルートを可能にする。最小距離A23は好ましくは、0cm~30cmである。材料ロール貯蔵庫10の表面積を最適に利用するためには、それは有利にはなるべく小さく、すなわち0cmである。ゆえに、最小距離A23は、材料ロール11を移送するための移送装置、その把持装置又はその第1把持アーム装置及び/又は第2把持アーム装置の幾何学的設計に特に依存する。把持装置は特に、1又は複数の材料ロール11を確実に受容できなければならない。例えば、把持すべき1又は複数の材料ロール11に確実に届き得るように、移送装置のフレームの幅(張り出し)が考慮されなければならない。
【0084】
それぞれのグループ12の材料ロール11は、列13,14,15と平行に延びる第1対称平面20に関して対称的に配置されている。それは、そこで互いに隣接して配置された2つの第3列15の間に延びる。
【0085】
さらに、それぞれのグループ12の材料ロール11は、中央横断平面18における第1対称平面20と垂直に延びる第2対称平面21に関して対称的に配置されている。
【0086】
図11及び12が示すように、それぞれの列13,14,15は、マーキングベース23及びマーキングベース23から延びる複数のマーキングディバイダー24を有する床マーキング22内に配置されている。マーキングベース23は互いに一直線になっている。マーキングディバイダー24は互いに平行に且つマーキングベース23と垂直に延びる。それらは、マーキングベース23から出発して同じ長さを有する。
【0087】
材料ロール11は、自動化された又は無人の移送装置25によって材料ロール貯蔵庫10から取り出される(例えば図6~9参照)。
【0088】
図1が示すように、それぞれのグループ12の対向する第1横断平面17に沿って延びる閉じた移送装置循環路26がある。移送装置循環路26は、互いに隣りに配置された2つの無端部分循環路を有する。それは、個々のグループ12の間で段ボールプラント1の長手方向又は運搬方向16と垂直に延びる経路であって、部分循環路の間に延びる移送装置主経路27に接続している。それに代えて、移送装置循環路26の代わりに、反対方向に沿って通行できる移送装置経路26がある。
【0089】
移送装置循環路26は、段ボールプラント1に面する側で、段ボールプラント1の長手方向又は運搬方向16と垂直に延びる2つの移送装置横断経路28と接続する。それぞれの移送装置横断経路28は移送システム29と接続している(図1)。
【0090】
移送装置循環路26及び移送装置主経路27並びに移送装置横断経路28は好ましくは純粋に理論的に、有利にはソフトウェアナビゲーションにより算出される。障害物や対向車(反対方向の通行)の場合、経路26,27,28から逸れる。
【0091】
移送システム29は同一に設計される。それぞれの移送システム29は、移送装置25から移送される材料ロール11が材料ロール11の段ボールプラント1へのさらなる搬送のために搬送キャリッジ32に移送され得る移送エリア31を有する(図1)。
【0092】
図1にやはり表されているのは、複数の搬送キャリッジ移動経路マーカー33であり、それらは段ボールプラント1における又はそれに隣接する搬送キャリッジ32の移動経路を示し、プリセットする(予め設定する)。有利には、搬送キャリッジ移動経路マーカー33は視認でき、段ボールプラント1を支える平坦な土台にペンキで塗られる。それらは搬送キャリッジ32によって検出される。通常操作で通行するとき、搬送キャリッジ32は、複数のカーブ、分岐、交差点及び直線部分を有する搬送キャリッジ移動経路マーカー33に追従する。
【0093】
さらに、割り当て経路30がそれぞれの移送システム29に接続している。
【0094】
それぞれの割り当て経路30は、さらなる加工/処理のために材料ロール11を調製するための材料ロール調製アセンブリ147に通じる。それぞれの材料ロール11の調製は、例えばそれを解くこと又は露出すること、材料ロール11の解けを防ぐために材料ウェブの自由部分を固定する少なくとも1つの固定手段の除去又は破壊、少なくとも1つのストラップ要素(strapping element)の除去、材料ロール11からの材料ウェブの損傷部分の除去、材料ウェブへのさらなる処理のために定められた端部輪郭又はエッジの作製、少なくとも1つの(接合)接着ピースの材料ウェブへの取り付け、及び/又は、材料ウェブの端部部分の材料ロール11への固定を有する。
【0095】
それぞれの材料ロール調製アセンブリ147は、調製すべき材料ロール11であってそれに巻き付けられた材料ウェブを有する材料ロール11を受容するための受容装置を有する。受容装置は、受容された材料ロール11をその中心軸周りに又はその周囲方向に回転駆動する又は回動するための回転装置を有する。
【0096】
それぞれの材料ロール調製アセンブリ147はまた、さらなる加工/処理のために受容された材料ロール11を調製するために、少なくとも1つの材料ロール調製装置、好ましくは多数の材料ロール調製装置を有する。
【0097】
それぞれの割り当て経路30は、それぞれの材料ロール調製アセンブリ147及びバイパスによって、巡回路として設計された分配経路34に接続している。分配経路34は、段ボールプラント1と材料ロール貯蔵庫10の間に延びる。それは段ボールプラント1と平行に延びる。
【0098】
分配経路34は第1外側ライナー経路35に接合している。第1外側ライナー経路35は、分配経路34の第1分配経路部分36及び第2分配経路部分37に接続(隣接)している。第1外側ライナー経路35はほとんど循環式であり、第1外側ライナー経路部分38及び第2外側ライナー経路部分39を有する。外側ライナー経路部分38,39は互いに平行に延在し、第1外側ライナー接合装置3の展開ユニットと一直線をなしている。外側ライナー経路部分38,39はそれぞれの展開ユニットのところで段ボールプラント1を通過し、段ボールプラント1の向こう側で互いに接続している。
【0099】
第1外側ライナー接合装置3に充填し、残留する材料ロールを除去するために、搬送キャリッジ32は、第1外側ライナー経路部分38上及び第2外側ライナー経路部分39上の両方を反対方向に移動可能である。第1外側ライナー経路35に沿う一方向の搬送キャリッジ32の循環搬送もまた、第1外側ライナー接合装置3に充填し、残留する材料ロールを除去するために可能である。
【0100】
分配経路34は第1内側ライナー経路40に接合している。第1分配経路部分36及び第2分配経路部分37は、第1内側ライナー経路40に接続(隣接)している。第1内側ライナー経路40はほとんど循環式であり、第1内側ライナー経路部分41及び第2内側ライナー経路部分42を有する。内側ライナー経路部分41,42は互いに平行に、また外側ライナー経路部分38,39と平行に延在する。それらは第1内側ライナー接合装置4の展開ユニットと一直線をなしている。第1及び第2内側ライナー経路部分41,42はそれぞれの展開ユニットのところで段ボールプラント1を通過し、段ボールプラント1の向こう側で互いに接続している。
【0101】
第1内側ライナー接合装置4に充填し、残留する材料ロールを除去するために、搬送キャリッジ32は、第1内側ライナー経路部分41上及び第2内側ライナー経路部分42上の両方を反対方向に移動可能である。第1内側ライナー経路40に沿う一方向の搬送キャリッジ32の循環搬送もまた、第1内側ライナー接合装置4に充填し、残留する材料ロールを除去するために可能である。
【0102】
分配経路34は第2外側ライナー経路43に接合している。第1分配経路部分36及び第2分配経路部分37は、第2外側ライナー経路43に接続(隣接)している。第2外側ライナー経路43はほとんど循環式であり、第1外側ライナー経路部分44及び第2外側ライナー経路部分45を有する。外側ライナー経路部分44,45は互いに平行に、また外側ライナー経路部分38,39と平行に延在する。それらは第2外側ライナー接合装置6の展開ユニットと一直線をなしている。第1及び第2外側ライナー経路部分44,45はそれぞれの展開ユニットのところで段ボールプラント1を通過し、段ボールプラント1の向こう側で互いに接続している。
【0103】
第2外側ライナー接合装置6に充填し、残留する材料ロールを除去するために、搬送キャリッジ32は、第1外側ライナー経路部分44上及び第2外側ライナー経路部分45上の両方を反対方向に移動可能である。第2外側ライナー経路43に沿う一方向の搬送キャリッジ32の循環搬送もまた、第2外側ライナー接合装置6に充填し、残留する材料ロールを除去するために可能である。
【0104】
分配経路34は第2内側ライナー経路46に接合している。第1分配経路部分36及び第2分配経路部分37は、第2内側ライナー経路46に接続(隣接)している。第2内側ライナー経路46はほとんど循環式であり、第1内側ライナー経路部分47及び第2内側ライナー経路部分48を有する。内側ライナー経路部分47,48は互いに平行に、また外側ライナー経路部分38,39と平行に延在する。それらは第2内側ライナー接合装置7の展開ユニットと一直線をなしている。第1及び第2内側ライナー経路部分47,48はそれぞれの展開ユニットのところで段ボールプラント1を通過し、段ボールプラント1の向こう側で互いに接続している。
【0105】
第2内側ライナー接合装置7に充填し、残留する材料ロールを除去するために、搬送キャリッジ32は、第1内側ライナー経路部分47上及び第2内側ライナー経路部分48上の両方を反対方向に移動可能である。第2内側ライナー経路46に沿う一方向の搬送キャリッジ32の循環搬送もまた、第2内側ライナー接合装置7に充填し、残留する材料ロールを除去するために可能である。
【0106】
分配経路34は積層ウェブ経路49に接合している。第1分配経路部分36及び第2分配経路部分37は、積層ウェブ経路49に接続(隣接)している。積層ウェブ経路49はほとんど循環式であり、第1積層ウェブ経路部分50及び第2積層ウェブ経路部分51を有する。積層ウェブ経路部分50,51は互いに平行に、また外側ライナー経路部分38,39と平行に延在する。それらは積層ウェブ接合装置8の展開ユニットと一直線をなしている。第1及び第2積層ウェブ経路部分50,51はそれぞれの展開ユニットのところで段ボールプラント1を通過し、段ボールプラント1の向こう側で互いに接続している。
【0107】
積層ウェブ接合装置8に充填し、残留する材料ロールを除去するために、搬送キャリッジ32は、第1積層ウェブ経路部分50上及び第2積層ウェブ経路部分51上の両方を反対方向に移動可能である。積層ウェブ経路49に沿う一方向の搬送キャリッジ32の循環搬送もまた、積層ウェブ接合装置8に充填し、残留する材料ロールを除去するために可能である。
【0108】
外側ライナー経路35,43、内側ライナー経路40,46及び積層ウェブ経路49は、互いから距離を置いて分配経路34に接続し、互いから距離を置いて延びる。
【0109】
複数の搬送キャリッジ32は同一に設計されている。それぞれの搬送キャリッジ32はフレーム又はシャーシの形態の固いベースフレーム52を有する(図13~15)。ベースフレーム52は、横たわっている材料ロール11のための材料ロール容器53及び搬送キャリッジ32を土台上で移動させるための多数の車輪ユニット54並びに通信装置(不図示)を支える。
【0110】
通信装置によって受信した信号又は情報に依存して、搬送キャリッジ32は移動を設定できる。対応的に、それらの経路又は目的地に関連する情報もまた搬送キャリッジ32に伝送される。搬送キャリッジ32は真っ直ぐに又はカーブ形状に移動できる。
【0111】
ベースフレーム52は2つの長手サイド55と2つの横断サイド56を有する。長手サイド55は互いに平行に延びる。それらは材料ロール容器53と平行に延びる。横断サイド56もまた互いに平行に延びる。長手サイド55及び横断サイド56は互いに直角に指向している。
【0112】
ベースフレーム52に配置されているのは、電気モータを有する自律の移動駆動部(不図示)である。
【0113】
それぞれの移動駆動部と駆動接続しているのは、回転可能に又は回転駆動可能に設置された動輪(不図示)である。複数の動輪の回転軸は互いに一直線をなしている。それらは長手サイド55と垂直に延びる。動輪は搬送キャリッジ32の長手方向に関して真ん中に位置している。それらは操縦できず、搬送キャリッジ32の移動中土台に対して支持されている。
【0114】
やはりベースフレーム52のそれぞれの角領域に配置されているのは、それぞれに二連車輪(twin wheels)を有するステアリングホイールユニット57である。二連車輪は回転可能に搭載されている。それぞれのステアリングホイールユニット57は垂直操縦車軸58の回りに独立して偏向できる。ステアリングホイールユニット57は、特に360°、自由に偏向できる。操縦車軸58は互いに平行に延びる。
【0115】
材料ロール容器53は、それぞれベースフレーム52に垂直に移動可能に設置された、上方に開口した少なくとも1つのチャネル部分(溝部分)59によって形成されている。前記少なくとも1つのチャネル部分59は、横断サイド56に隣接して長手サイド55の間に延びる。その最深受容地点は長手サイド55の間の中間に位置する。それは対照的に形成されている。前記少なくとも1つのチャネル部分59は、長手サイド55に隣接するその最高地点を有する。それは、ベースフレーム52の横断サイド56に隣接して又は長手方向に開口している。
【0116】
材料ロール容器53は、底部で、少なくとも1つの水平に延びる支持板60を支える。
【0117】
さらにベースフレーム52に配置されているのは、蓄電池(不図示)である。蓄電池は移動駆動部のための電気エネルギー用の再充電貯蔵部である。
【0118】
さらにベースフレーム52に配置されているのは、2つの移動駆動部を互いに独立的に作動させることができる搬送キャリッジコントローラ(不図示)である。搬送キャリッジコントローラもまた通信装置と信号接続している。
【0119】
搬送キャリッジ32の電子部品又は電気部品は適切な方法で互いに電気的に接続している。
【0120】
前方領域で、さらにベースフレーム52に配置されているのは、スキャナー、特にレーザースキャナーとして設計された安全装置(不図示)である。安全装置は搬送キャリッジコントローラと信号接続している。危険が検知された場合に、それは搬送キャリッジ32をすぐに停止させられる。
【0121】
移動中に前方にある搬送キャリッジ32の横断サイド56に隣接して、ベースフレーム52に前方に配置されているのは、センサとして設計された移動経路検出装置(不図示)である。移動経路検出装置は細長い形状を有し、水平に延びる。それは搬送キャリッジ32の長手方向と垂直に延びる。それは、プリセットされた移動経路を検出でき、搬送キャリッジコントローラと信号接続している。それに代えて、移動経路又は目的地がソフトウェアによって搬送キャリッジ32のためにプリセットされてもよい。
【0122】
さらに、搬送キャリッジ32は材料ロール検出センサ(不図示)を有する。材料ロール検出センサは、搬送キャリッジ32が荷物を積んでいるか積んでいないかを検出できる。材料ロール検出センサは材料ロール容器53内にあり、搬送キャリッジコントローラと信号接続している。
【0123】
搬送キャリッジ32は、少なくとも1つの移動駆動部に電力を供給することで移動できる。必要な電気エネルギーは蓄電池から得られる。移動駆動部は、移動経路検出装置を介して及び/又は通信装置を介して間接的に対応する走行信号(traveling signal)を受信する。
【0124】
2つの動輪が同じ量だけ反対方向に駆動される場合、搬送キャリッジ32はその場所で回転する。一方の動輪が他方の動輪よりも強力に駆動される場合、搬送キャリッジ32はカーブして走行する。そのとき、ステアリングホイールユニット57はそれぞれの操縦車軸58の周りに自動的にそれら自体を調節する。2つの動輪が同一に同じ方向に駆動される場合、搬送キャリッジ32は真っ直ぐ前に走行する。ステアリングホイールユニット57は、真っ直ぐ前に進むことに対応して自動的にそれら自体を設定する。
【0125】
移送装置主経路27は、セミトレーラユニット62を有する配達装置61において始まる(図1~5)。セミトレーラユニット62は新たな複数の材料ロール11を配達するために使用される。セミトレーラユニット62はセミトレーラ牽引車63及びセミトレーラ64を有する。
【0126】
今度は、セミトレーラ牽引車63はシャーシ、エンジン、変速機及びセミトレーラ64用の継手を有する。
【0127】
セミトレーラ64は、トレーラを形成し、床又は地面に対して支持された後車軸65を有する。それは、材料ロール11を担持するための平坦な荷積みエリア(loading area)66を有する。材料ロール11は、セミトレーラ64に沿う少なくとも1つの列で荷積みエリア66に立つ。それら材料ロールは、セミトレーラ64の長手方向に互いから距離を置いて水平に配置される。それに代えて、それらは周囲で互いに接触している。セミトレーラ64は、ターポーリン68を支え荷積みスペース(loading space)69を空間的に画定するターポーリンフレーム67を有する。ターポーリン68は、両側で、好ましくは後ろでも開けることができ、それが荷積みスペース69へのアクセスを可能にする。荷積みスペース69は荷積みエリア66によって下方で空間的に画定されている。
【0128】
床上の停止マーキング70がセミトレーラユニット62用の意図される停止位置をプリセットする。停止マーキング70は、セミトレーラユニット62の長手方向の意図される停止位置をその長手方向72に又は走行方向にプリセットする長手方向停止線71を有する。さらに、停止マーキング70は2つの平行な横断停止線73を有し、横断停止線は、互いから距離を置いて延び、セミトレーラユニット62の長手方向72又は走行方向と垂直に意図される横断停止位置をプリセットする。停止マーキング70は好ましくは、セミトレーラユニット62の底面積に実質的に一致する長方形輪郭を有する。
【0129】
図2,3,5に従う配達装置61はまた、安全光バリアとして設計される配達安全装置又は荷下ろし安全装置74を有し、当該安全装置は、意図される停止位置に駐車されたセミトレーラユニット62に隣接する配達エリア又は荷下ろしエリア75に人が入ることを防止する。配達安全装置又は荷下ろし安全装置74は、セミトレーラユニット62の運転手又はオペレータ端末76を使用する他の人により作動される。オペレータ端末76はセミトレーラ牽引車63に隣接して位置している。運転手又は他の人はオペレータ端末76を使用して、ターポーリン68が取り外されたときに新たに配達される材料ロール11がセミトレーラユニット62から荷下ろしされるように、配達安全装置74を作動させる。配達安全装置74が作動されたときに初めて、移送装置25が配達エリア75に入る。
【0130】
移送装置25は自動化された又は無人の産業車両又はフォークリフトトラックとして形成される(図6~9)。産業車両25は、前輪77及び後輪78に支持されていて、運転席80及び前方の油圧持ち上げ装置81を支えるフレーム79を有する。前輪77及び後輪78は土台に対して支持されている。後輪78は偏向可能である。
【0131】
フレーム79はまた、バッテリー又は蓄電池(不図示)と、それに電気的に接続した、好ましくは後輪78と駆動接続した少なくとも1つの移動駆動部(不図示)を有する。
【0132】
フレーム79はまた油圧ユニット82を支える(図9)。一方で、油圧ユニット82は、油圧持ち上げ装置81に作動液(hydraulic fluid)を供給するために、フレーム79により支えられた油圧タンクに流体接続している。それは、油圧ポンプと、当該油圧ポンプ及び油圧持ち上げ装置81の少なくとも1つの持ち上げシリンダー83に流体接続した油圧制御装置とを有する。作動油(hydraulic oil)が特に使用される。
【0133】
運転席80に配置されているのは、運転手シート84aと、必要ならば、運転手のための産業車両25の操作要素である。
【0134】
油圧ユニット82はまた好ましくは、産業車両25の操縦装置を操作するよう機能する。運転席80には、操縦装置を作動させるハンドル84bもある。油圧制御装置はまた、操縦装置に流体接続している。それは、油圧ポンプ、特に前記少なくとも1つの持ち上げシリンダー83及び操縦装置を制御するよう機能する。産業車両25がカーブして走行できるように、操縦装置は後輪78を偏向するために使用できる。
【0135】
産業車両25はさらに、油圧制御装置に信号接続している電気産業車両制御ユニット85を有する。
【0136】
油圧持ち上げ装置81は、産業車両25の前方に配置された垂直に延在する持ち上げマスト86を有し、当該持ち上げマストは、材料ロール11の確実な把持及び持ち上げさらには保持のために上方に及び下方に移動できる把持装置87を有する。
【0137】
把持装置87は、図14において例示で示される結合装置88によって持ち上げマスト86に配置されている。結合装置88は、持ち上げマスト86に接続した接続装置89と、当該接続装置に可動に接続した担持装置90を有する。接続装置89は、持ち上げマスト86に沿って案内されて移動できる。それは例えばスライドとして設計される。担持装置90は、接続装置89に対して回動軸91の回りに回動できる。さらに、把持装置87全体が回転可能である。それは、板状の担持体92を有する。
【0138】
担持装置90は、板状の担持体92を有する。担持体92に(関節式に)連結しているのは、第1把持アーム装置93及び第2把持アーム装置94である。把持アーム装置93,94は、互いから距離を置いて担持体92に(関節式に)連結し、配置されている。それらは、互いに平行に延びる回動軸を有し、互いに対して相対的に回動可能である(図8A)。
【0139】
第1把持アーム装置93は、第1把持アーム95と、当該第1把持アーム95の自由端に自由に回動可能に配置された第1接触ジョー96を有する。第1把持アーム95は、長さ可変の第1調節シリンダユニット97によって回動できる。第1調節シリンダユニット97は、第1把持アーム95と担持体92の間に配置され、関節式にそれらに接続している。
【0140】
第2把持アーム装置94は、第2把持アーム98と、当該第2把持アーム98の自由端に自由に回動可能に配置された第2接触ジョー99を有する。第2把持アーム98は、長さ可変の第2調節シリンダユニット100によって回動できる。第2調節シリンダユニット100は、第2把持アーム98と担持体92の間に配置され、関節式にそれらに接続している。
【0141】
把持アーム95,98は湾曲しており、それにより実質的に部分的に円形の材料ロール受容スペースを画定する。接触ジョー96,99は有利には同一構造を有する。それらの接触面は互いに対向している。
【0142】
第2把持アーム98は第1把持アーム95よりもかなり長い。それは好ましくは、第1把持アーム95よりも、少なくとも30%、好ましくは少なくとも40%、好ましくは少なくとも50%長い。それは第1把持アーム95よりも、せいぜい120%、好ましくはせいぜい100%、好ましくはせいぜい80%長い。把持装置87は非対称的であり、それによりそれは非常に狭いスペースで使用できる。把持アーム装置93,94は異なる長さ又はサイズを有する。接触ジョー96,99の接触面は通常は、担持体92から異なる距離を有する。
【0143】
それぞれの調節シリンダユニット97,100は、産業車両25の油圧制御装置に接続しており、それを作動させる。
【0144】
結合装置88はさらに、第1材料ロール感知ユニット101と第2材料ロール感知ユニット102を有する材料ロール感知装置を担持する(特に図8A~8D)。材料ロール感知ユニット101,102は互いから距離を置いて横に配置されている。それらは、担持体92上の調節シリンダユニット97,100の関節の位置に隣接して配置されている。材料ロール感知ユニット101,102は、それらが移送すべき又は把持すべき材料ロール11を感知できるように指向されている。それらは、産業車両25に対して前方に向いている。それらはまた、互いに対して斜めに配置されている。材料ロール感知ユニット101,102は、互いに向かって傾斜して配置され、それでそれらの感知範囲が互いに重なる又は覆う。
【0145】
それぞれの材料ロール感知ユニット101,102は、産業車両制御ユニット85に信号接続している。
【0146】
運転席80の頂部に配置されているのは、産業車両25を誘導するナビゲーションセンサ103である。ナビゲーションセンサ103は産業車両制御ユニット85に信号接続している。
【0147】
結合装置88は、産業車両25に対して前方に向いた対象物検出装置104を担持する。対象物検出装置104は、産業車両制御ユニット85に信号接続している。
【0148】
持ち上げマスト86は、水平に延びる傾斜軸105の周りに底部でその傾斜を調節できる。それは運転席80に対して前及び後ろに回動できる。持ち上げマスト86に割り当てられているのは、持ち上げマスト86の現在の傾斜を感知できる、従って把持装置87の現在の傾斜をも感知できる傾斜センサ106である。傾斜センサ106はフレーム79に配置されている。傾斜センサ106は、産業車両制御ユニット85に信号接続している。
【0149】
油圧持ち上げ装置81は、産業車両25の油圧ラインに配置された作動液圧力変化検出装置107を有する。作動液圧力変化検出装置107は、何らかの負荷の変化が生じたときに油圧持ち上げ装置81の作動液の圧力変化を検出できる(図9)。作動液圧力変化検出装置107は、産業車両制御ユニット85に信号接続している。
【0150】
産業車両25はそのうえ、産業車両制御ユニット85に信号接続していて、危険が検出されると産業車両25を即座に停止できる多数の安全レーザー走査装置108を有する。第1安全レーザー走査装置108がフレーム79の後部に配置され、産業車両25に対して後ろに向いている。第2安全レーザー走査装置108が持ち上げマスト86の底部に配置され、産業車両25に対して前に向いている。さらにフレーム79に配置されているのは、それぞれ横に外側に向いた複数の第3安全レーザー走査装置108である。このように装備された産業車両25は、例えば、図4に示される配達装置61の場合に使用される。このような配達装置61はいかなる安全光バリア74を用いずに管理できる。安全レーザー走査装置108は、オペレータ端末76に信号接続した中央コントローラ123に信号接続している。
【0151】
産業車両25のそれぞれの駆動車軸109は、駆動車軸安全エンコーダ110に割り当てられており、駆動車軸安全エンコーダは、駆動部の回転数及び角度に関する情報又は対応する駆動車軸109の情報を供給することができる。駆動車軸安全エンコーダ110は、産業車両制御ユニット85に信号接続している。こうして産業車両25は特に上手く操縦できる。
【0152】
産業車両25の操縦車軸111が、操縦車軸111の位置及び角度に関する情報を供給できる操縦車軸安全エンコーダ112に割り当てられている。操縦車軸安全エンコーダ112は、産業車両制御ユニット85に信号接続している。こうして産業車両25は特に上手く操縦できる。
【0153】
結合装置88は、把持アーム装置93,94の位置及び角度に関する情報を供給できる把持アーム角度エンコーダ113に割り当てられている。それぞれの把持アーム角度エンコーダ113は、産業車両制御ユニット85に信号接続している。こうして把持装置87は特に確実に使用でき、把持すべき材料ロール11に対して整列される。
【0154】
担持装置90はさらに、持ち上げマスト86に対する把持装置87の傾斜を感知できる傾斜センサ114を担持する。傾斜センサ114は、産業車両制御ユニット85に信号接続している。こうして把持装置87は特に確実に使用でき、把持すべき材料ロール11に対して整列される。
【0155】
さらに、担持装置90は、垂直面に対する把持装置87の傾斜を検出するために、傾斜センサ115を担持する。傾斜センサ115は、産業車両制御ユニット85に信号接続している。こうして把持装置87は特に確実に使用でき、把持すべき材料ロール11に対して整列される。
【0156】
それぞれの移送システム29は、それぞれの移送エリア31において、高さにおいて移動可能な硬い上昇体117を有する搬送キャリッジ負荷解放装置116(図15)を有する。それが使用されない時、上昇体117は隣接する土台と面一である。それぞれの上昇体117は、クッション装置118によって案内されて高さにおいて移動可能である。クッション装置は、このために、アクチュエータ119により空気などの気体で膨らまされてもよい。それぞれの上昇体117は例えば、少なくとも1cm、好ましくは少なくとも3cm、好ましくは少なくとも5cm上昇されてもよい。それは好ましくは、せいぜい20cm、好ましくはせいぜい15cm、好ましくはせいぜい10cm上昇されてもよい。上昇体117を下降させるために、気体が、再び関連するアクチュエータ119により制御によってクッション装置118から放出されてもよい。クッション装置118に代えて、例えばスピンドル又は油圧装置が使用できる。
【0157】
それぞれの上昇体117は、例えば板状又はブロック状であり、長方形の上側係合面を有する。それぞれの係合面は、少なくとも1つのチャネル部分59の横寸法に略一致する第1寸法を有する。それは、全体の搬送キャリッジ32の横寸法よりも小さい。第1寸法と垂直な、係合面の第2寸法が、例えば少なくとも1つのチャネル部分59の縦寸法に一致する。
【0158】
それぞれの移送システム29はさらに、2つの材料ロール向き感知センサ120を有する。材料ロール向き感知センサ120は、それぞれの移送エリア31における又はそれに隣接する移送される材料ロール11の向きを感知することができる。材料ロール向き感知センサ120は、横に隔てて、好ましくは共通の高さで互いに隣接して配置される。使用中、それらは、材料ロール11の軸方向端部領域を感知する。したがって、特に、とりわけ水平面における、材料ロール11の傾斜位置が感知できる。それぞれの材料ロール向き感知センサ120は計算ユニット121と信号接続しており、計算ユニット121は今度は、必要な場合はこの材料ロール11に基づいてそれを整列するためのそれぞれの移送エリア31の搬送キャリッジ32と信号接続している。
【0159】
それぞれの移送エリア31は、材料ロール向き感知センサ120に沿って延びる保護フェンス122によって保護されている。危険が検出されると、移送がすぐに停止される。
【0160】
全体設備の操作を以下でより詳細に記載する。
【0161】
セミトレーラユニット62が運転手によってその意図される停止位置に運ばれて、セミトレーラユニット62から荷下ろしするための隙間が、ターポーリン68の対応する取り外し後に運転手又はオペレータ端末76を使用する他の人により付与されると、産業車両25は、荷積みスペース69から材料ロール11を自力で荷下ろしし始める。セミトレーラユニット62の荷下ろしは好ましくは外側から横に実施される。産業車両25は、無人で又は完全に自動的に操作できる(図1~5)。それはその通信装置によって対応的に作動されている。
【0162】
産業車両25の対象物検出装置104は、セミトレーラユニット62を検出できる。特に、対象物検出装置104は、荷積みエリア66、材料ロール11及びターポーリンフレーム67並びに場合によりターポーリン68を検出できる。
【0163】
材料ロール感知ユニット101,102は、把持すべき材料ロール11の様々な周囲部分を感知できる。感知される周囲部分は共通の高さに位置する。第1材料ロール感知ユニット101の第1感知範囲は、第2材料ロール感知ユニット102の第2感知範囲よりはるかに大きい。それは好ましくは、100°~150°の角度を含む材料ロール11の第1周囲部分を感知する。第2材料ロール感知ユニット102の第2感知範囲は好ましくは、10°~50°の角度を含む材料ロール11の第2周囲部分を感知する。第2感知範囲は完全に第1感知範囲内にある。
【0164】
第1材料ロール感知ユニット101は特に、把持すべき材料ロール11の実際の直径を感知することができる。第2材料ロール感知ユニット102は特に、材料ロール11の周囲に配置された識別ラベルを感知し又は読み取ることができる。それは好ましくは、バーコードを含み、把持すべき材料ロール11の独自の識別のために機能する。
【0165】
第2材料ロール感知ユニット102による材料ロール11の独自の識別によって、第1材料ロール感知ユニット101は、材料ロール11の実際に感知された直径を、データベースからの公知の直径値及び/又は識別ラベル上に特定された直径値と比較する。
【0166】
図2,3,5に従う実施形態の場合、配達安全装置74はアクティブ(活性)である。それに代えて又は加えて、安全レーザー走査装置108がアクティブ(活性)である。それらは、危険が検出されるとすぐに産業車両25を停止することができる。
【0167】
把持すべき材料ロール11を把持するために、先ず、把持装置87が開いており、第1把持アーム装置93が、その第1接触ジョー96によって把持すべき材料ロール11の周囲に接触させられる。第1把持アーム装置93はこの場合、把持すべき材料ロール11の直径に依存する所定の位置に有る。大きい直径(例えば、≧150cm)を有する材料ロール11の場合、第1把持アーム装置93は外側の又は広い位置を占める。小さい直径(例えば、≦150cm)を有する材料ロール11の場合、第1把持アーム装置93は内側の又は狭い位置を占める。第1接触ジョー96は把持すべき材料ロール11に周囲に当接する。これは、産業車両25の適切な配置と操縦によって行われる。把持装置87は、持ち上げマスト86に沿って適切な高さに移動されている。
【0168】
把持すべき直立した材料ロール11が把持装置87内にあるとき、実際の把持のために、第2把持アーム装置94は、第2調節シリンダユニット100を作動させることで固定された第1把持アーム装置93の方向に回動され、それにより把持装置87は閉じられる。次いで、第2把持アーム装置94は、その第2接触ジョー99により把持すべき材料ロール11に接触しながら、材料ロール受容スペースを減少させる。材料ロール11は把持装置87によってクランプ式に(挟まれて)又は摩擦接触により保持される。接触ジョー96,99を通って延びる接触軸は、産業車両25の長手軸に関して水平面内で斜めに延びる。把持アーム装置93,94はこの場合、好ましくは共通の実質的に水平な平面内にある。持ち上げマスト86は垂直面に関して傾斜していない。
【0169】
把持装置87の、移動駆動部の及び/又は移送装置25の操縦装置の、作動は、把持すべき材料ロール11のそれぞれの直径に依存して実行される。把持すべき材料ロール11の直径は例えば、第1材料ロール感知センサ101によって又は第2材料ロール感知センサ102によるこの材料ロール11に配置されたラベルによって決定できる。第1把持アーム装置93の固定された又は予め位置決めされた位置及び把持すべき材料ロール11の直径に依存して、把持すべき材料ロール11の理論的な意図される中心軸が得られる。意図される中心軸は、第1及び第2材料ロール感知ユニット101,102によって、実際の把持すべき材料ロール11の実際の中心軸と比較される。意図される位置の中心軸は、把持装置87の非対称性及び把持アーム装置93,94の作動における非対称性のためにシフトする(ずれる)。これらの値に依存して、特に第2把持アーム装置93又は94、移動駆動部及び/又は移送装置25の操縦装置は、それらが材料ロール11を確実に把持し、実質的に材料ロール11の反対側の周囲領域で材料ロール11を掴むように作動される。
【0170】
材料ロール11の直径に依存して、材料ロール11の中心軸は、把持装置87の中央面125又は零点に関してシフトする。この場合材料ロール11の中心軸は、材料ロール11に近づく際に対応的に考慮されるべきであるカーブ又は関数上をシフトする。図8Cが示すように、小さい直径を有する把持される材料ロール11の場合、把持装置87の中央面125と、材料ロール11の中心軸を含む材料ロール11の中央面126の間の横の水平なずれは比較的大きい(x値)。図8Dが示すように、大きい直径を有する把持される材料ロール11の場合、把持装置87の中央面125と、材料ロール11の中心軸を含む材料ロール11の中央面126の間の横の水平なずれは比較的小さい(x値)。把持される材料ロール11の直径が大きいほど、把持装置87の中央面125と、材料ロール11の中心軸を含む材料ロール11の中央面126の間の横の水平なずれは小さい。材料ロール11を把持するとき、第1把持アーム95は、実質的に同一の固定された又は予め位置決めされた位置又は偏向を有する。把持される材料ロール11の直径が小さいほど、第2把持アーム98は第1把持アーム95又は把持装置87の中央面125の方向にさらに回動される。把持される材料ロール11の直径が小さいほど、把持される材料ロール11は、基準平面124から又は担持体92上の把持アーム95,98の関節の位置からさらに遠ざかる。
【0171】
材料ロール11の持ち上げの間、作動液圧力変化検出装置107は油圧持ち上げ装置81の作動液の圧力変化を検出する。作動液の圧力上昇の最高点に達したとき、作動液圧力変化検出装置107は材料ロール11の完全に持ち上げられた状態を検出する。そのとき、材料ロール11は荷積みエリア66から完全に持ち上げられている。そのとき、確実な荷下ろしと、必要に応じて、セミトレーラユニット62の付属品、端部特徴、張力ベルト、荷積み土台などの持ち上げを保証するために、だがセミトレーラユニット62の天井への損傷を防ぐために、油圧持ち上げ装置81は材料ロール11をさらに20mm持ち上げる。この目的のために、それは産業車両制御ユニット85により適切に作動されている。
【0172】
材料ロール11を取り出すために、産業車両25は逆進し、それによりセミトレーラユニット62から離れて移動する。
【0173】
そのとき、産業車両25は把持される材料ロール11を材料ロール貯蔵庫10に直立位置に運ぶ。そうするために、それは移送装置主経路27上を移送装置循環経路26まで進み、次いでそれぞれのグループ12に進む。産業車両25は、材料ロール11を所定の位置に直立位置に置く。対象物検出装置104は所定の位置での配置を支援する。配置の間、把持装置87は材料ロール11と共に下げられる。作動液圧力変化検出装置107はまた、いつ材料ロール11が配置されたかを検出する。材料ロール11はそれらが必要とされるまで材料ロール貯蔵庫10に留まる。
【0174】
上位コントローラが、段ボールプラント1における段ボールの製造のために材料ロール貯蔵庫10から使用されるべき材料ロール11の取り出しを開始する。段ボールプラント1の操作に必要な複数の材料ロール11が、産業車両25によって材料ロール貯蔵庫10から取り出される。それらは、移送装置主経路27によって第1移送システム29に又は移送装置主経路27及び移送装置横断経路28によって第2移送システム29に供給される。
【0175】
それぞれの移送エリア31では、材料ロール11の移送が、個々のトラック25から、提供された搬送キャリッジ32へ実行される。そうする際、一方で、把持装置87はその先の位置から90°回転され、それにより把持される材料ロール11が横たわった、水平な位置を占める。さらに、担持装置90は回動軸91の周りに外に回動される。次に、把持装置87は下げられ、開かれる。
【0176】
材料ロール11を材料ロール容器53に配置する前に、クッション装置118はアクチュエータ119により膨らまされ、上昇体117の持ち上げ又は垂直移動を生じさせる。上昇体117は、少なくとも1つの支持板60又は少なくとも1つのチャネル部分59に下から係合し、搬送キャリッジ32が負荷・荷重から解放され、全ての車輪ユニット54が土台から持ち上げられる。そのとき、車輪ユニット54は吊り下げられる。負荷の導入が持ち上げられた上昇体117に直接生じる。クッション装置118は、硬い搬送キャリッジ32への負荷を和らげるために広い可撓性のあるピースである。
【0177】
材料ロール容器53内に配置された材料ロール11は材料ロール検出センサに載り、それは材料ロール11による負荷を検出する。それは水平に延びる。材料ロール11は少なくとも1つのチャネル部分59に載る。材料ロール11の部分的な周囲領域にわたって、少なくとも1つのチャネル部分59は底部で及び/又は横で(側面で)それに当接する。
【0178】
アクチュエータ119によって上昇体117を下降させた後、搬送キャリッジ32は次に必要ならば、隣接する材料ロール調製アセンブリ147に進み、そこで配達される材料ロール11が受容され、調製される。
【0179】
調製の完了後、調製された材料ロール11は次に、搬送キャリッジ32によってこの材料ロール11を必要とする対応する展開ユニットに進む。それに代えて、バイパスが使用され、材料ロール調製アセンブリ147が迂回される。
【0180】
中央制御装置は次に、荷を積んだ搬送キャリッジ32を、材料ロールを必要とする接合装置3,4,6,7,8に送る。
【0181】
搬送キャリッジ32は次に、対応する経路上を接合装置3,4,6,7,8まで進む。
【0182】
それぞれの産業車両25はまた手動で制御できる。全体設備において、多数の産業車両25及び搬送キャリッジ32が使用される。産業車両25の操縦シリンダーの手動操縦と自動操縦又は自動作動の間の切り替えが有利には可能である。移送すべき材料ロール11の操作の重大な又は異なる状況が有るとき、手動操作への切り替えが好ましくは実行される。
【0183】
信号接続は例えば無線又は結線として設計されてもよい。信号接続によって、信号が伝送される又は送信される。
【0184】
全体設備は、略完全に自動化によって操作できる。
【0185】
産業車両25の好ましい誘導(ナビゲーション)を図16に関連してより詳細に記載する。
【0186】
第1ステップ127では、誘導すべき産業車両25は上位コントローラから運転指令を受信する。
【0187】
次のステップ128では、産業車両制御ユニット85は、運転指令を実行するために産業車両25のための適切な走行経路を計算し又は決定する。
【0188】
次のステップ129では、産業車両25の産業車両制御ユニット85は、理想的な線又は目標線(nominal line)からのずれに関して又は当該ずれを減少するために、産業車両25の操縦装置(ステアリング)及び/又は移動駆動部をオプションで作動する。
【0189】
ステップ131では、産業車両25に配置され、好ましくは2次元360°ライダー(光検出及び測距)センサとして構成されたナビゲーションセンサ103による測距と、産業車両25の制御を初めに引き継ぐナビゲーションコンピュータへの産業車両25の位置データの伝送が永続的に又は常に行われる。産業車両25の基本ナビゲーションはこうして実施される。
【0190】
ステップ129の後続のステップ147では、接近すべき材料ロール11の目標座標と実際座標が同一であるかどうかに関連するクエリが生じる。このクエリは、産業車両25の対象物検出装置104の及び/又は当該産業車両25の材料ロール検出装置の結果としてクエリ137に一致する。このクエリ137は以下でまだ議論する。
【0191】
接近すべき材料ロール11の目標座標と実際座標が同一でない場合、産業車両25がその目標位置又はターゲット位置に到達したかどうかに関するクエリが、上述の基本ナビゲーションにより次のステップ130において生じる。
【0192】
ステップ130に従うクエリが、産業車両25が上述の基本ナビゲーションによりそのターゲット位置に達したことを示す場合、接近すべき材料ロール11が識別された又は到達したかどうかに関連するクエリがステップ132に従って生じる。このチェックは好ましくは、産業車両25の対象物検出装置104及び/又は当該産業車両25の材料ロール検出装置によって行われる。当該チェックは、ステップ127に従う運転指令の受信後に永続的に又は常に行われる。運転指令の受信時に対象物検出装置104及び/又は材料ロール検出装置は、永続的に又は常に材料ロール11を探索し、識別された材料ロール11のために識別座標又は位置座標を産業車両制御ユニット85に伝送する。対象物検出装置104は例えば3次元カメラとして具体化される。
【0193】
ステップ130に従うクエリが、産業車両25が上述の基本ナビゲーションによりその目標位置に達していないことを示す場合、ステップ129へ戻る。
【0194】
ステップ132に従うクエリが、接近すべき材料ロール11が識別されていない又は到達していないことを示す場合、次のステップ133でエラーが出力される。
【0195】
ステップ132に従うクエリが、接近すべき材料ロール11が識別された又は到達したことを示す場合、次のステップ134において、「ターゲット」に到達したことに従うフィードバックがステップ132への応答として上位コントローラに出力される。
【0196】
ステップ147に従うクエリが、接近すべき材料ロール11の目標座標と実際座標が同一であることを示す場合、ステップ134が直ちに続く。
【0197】
ステップ135により、ステップ129への応答として、接近すべき材料ロール11の探索が対象物検出装置104及び/又は材料ロール検出装置によって行われる。前述したように、この探索はステップ127に従う運転指令の受信時に永続的に又は常に行われる。
【0198】
ステップ136では、接近すべき材料ロール11が対象物検出装置104及び/又は材料ロール検出装置によって識別されたかどうかに関連するクエリが生じる。
【0199】
ステップ136に従うクエリが、接近すべき材料ロール11が識別されなかったことを示す場合、ステップ135に戻る。ステップ135が繰り返される。
【0200】
ステップ136に従うクエリが、接近すべき材料ロール11が識別されたことを示す場合、接近すべき材料ロール11の目標座標及び実際座標が同一であるかどうかに関連するチェックが次のステップ137で行われる。
【0201】
ステップ137に従うチェックが、接近すべき材料ロール11の目標座標及び実際座標が同一でないことを示す場合、ステップ136に戻る。正しくない材料ロール11がターゲットとされていた。ステップ136が繰り返される。
【0202】
ステップ137に従うチェックが、接近すべき材料ロール11の目標座標及び実際座標が同一であることを示す場合、対象物検出装置104及び/又は材料ロール検出装置によるコントローラのテストが次のステップ138で行われる。正しい材料ロール11に接近した。
【0203】
次のステップ139では、産業車両25がそのターゲット位置に到達したかどうかに関連するクエリが生じる。
【0204】
ステップ139に従うクエリが、産業車両25がそのターゲット位置に到達しなかったことを示す場合、ステップ138に戻る。ステップ138が繰り返される。
【0205】
ステップ139に従うクエリが、産業車両25がそのターゲット位置に到達したことを示す場合、ステップ134が直ちに続く。
【0206】
ほとんど材料ロール11が適切な位置で発見されるまで、ナビゲーションセンサ103による誘導が産業車両25を制御する。その後、材料ロール11が把持されて(精密ナビゲーション)、材料ロール11の成功した受容が上位コントローラに伝えられるまで、対象物検出装置104及び/又は材料ロール検出装置が移動駆動部及び/又は産業車両25の操縦(ステアリング)を引き継ぐ。
【0207】
産業車両25の前述したナビゲーションは好ましくは、セミトレーラユニット62から材料ロール11を下ろすとき、材料ロール11を材料ロール貯蔵庫10に置くとき、及び/又は材料ロール11を材料ロール貯蔵庫10に収容するときに使用される。既に述べたように、この目的のために、対象物検出装置104及び/又はその材料ロール検出装置、及び/又は別な対象物検出装置及び/又はその別な材料ロール検出装置が有利には使用される。別な対象物検出装置104又は材料ロール検出装置は、特に把持された材料ロール11の場合に視野が覆い隠される場合に必要である。
【0208】
前記対象物検出装置104又はその前記材料ロール検出装置は、材料ロール11を荷下ろしするための自由アクセスを検出し、材料ロール11の最終位置決めにおける正確な下ろし位置を占め、制御できる(例えば、セミトレーラユニット上の荷積み土台を検出した時など)。
【0209】
材料ロール11は常に識別でき、当該材料ロール11の位置データがナビゲーションセンサ103による永続的測距のために永続的に分かり、これによりデータベースが永続的にアップデートされる。少なくとも2次元ライダー装置による測距及び誘導と組み合わせた少なくとも1つの3次元カメラの使用と、その座標を用いた材料ロール11の定義及び識別がこうして好ましくは、産業車両25の作動モード(自動/手動)とは独立して行われる。
【0210】
材料ロール11のそれぞれの位置は好ましくは、材料ロール貯蔵庫10におけるマーカー位置に割り当てられる。運転指令の場合、産業車両25はアプローチ方向及び高さ情報を通信され、これは特に多数の材料ロール11が材料ロール貯蔵庫10において互いに重ねて配置されるときに当てはまる。
【0211】
倉庫基準位置などの建物基準位置が好ましくは座標を割り当てるために与えられる。
【0212】
移送すべき材料ロールの明確な識別の際に、精密ナビゲーションが行われるか、移送装置25の移動の制御を引き継ぐと好都合である。
【0213】
移送すべき材料ロール11の識別が好ましくは、材料データと一緒にデータベースに管理される座標(ボリューム重心又はベース領域の中心など)及び/又は寸法によって行われる。
【0214】
全体設備の好ましい制御をさらに図17に関連して以下に視覚化する。
【0215】
段ボールプラント1は、段ボールプラントコントローラ140によって制御できる。段ボールプラントコントローラ140は、上位又は中央コントローラ141に信号接続している。信号又は情報は双方向に伝送できる。
【0216】
上位コントローラ141はまた、材料ロール貯蔵庫10を管理するための貯蔵庫管理装置142に信号接続している。信号又は情報は双方向に伝送できる。
【0217】
上位コントローラ141はまた、安全コントローラ143に信号接続している。信号又は情報は双方向に伝送できる。
【0218】
上位コントローラ141はさらに、産業車両制御ユニット85、オペレータ端末76、移送システム29のコントローラ144、及び搬送キャリッジ32の搬送キャリッジコントローラ145に信号接続している。信号又は情報はそれぞれ双方向に伝送できる。
【0219】
産業車両制御ユニット85はさらに、産業車両測距及びナビゲーションユニット146に信号接続している。信号又は情報は双方向に伝送できる。
【0220】
産業車両制御ユニット85はさらに、安全コントローラ143に信号接続している。信号又は情報は双方向に伝送できる。
【0221】
オペレータ端末76はさらに、安全コントローラ143に信号接続している。信号又は情報は双方向に伝送できる。安全コントローラ143は特に配達商品安全装置又は荷下ろし安全装置74にも信号接続している。
【0222】
移送システム29のコントローラ144はさらに、安全コントローラ143に信号接続している。信号又は情報は双方向に伝送できる。
【0223】
搬送キャリッジコントローラ145は安全コントローラ143に信号接続している。信号又は情報は双方向に伝送できる。安全コントローラは特に安全レーザー操作装置108にも信号接続している。
【0224】
安全コントローラ143はさらに、段ボールプラントコントローラ140に信号接続している。信号又は情報は双方向に伝送できる。
【0225】
産業車両25による材料ロール11の好ましい下ろし(載置)を図18に関連して以下により詳細に記載する。
【0226】
第1ステップ148では、誘導すべき産業車両25は上位コントローラから運転指令を受信する。
【0227】
次のステップ149では、産業車両制御ユニット85は、運転指令を実行するために産業車両25のための適切な走行経路を計算し又は決定する。
【0228】
次のステップ150では、産業車両25の産業車両制御ユニット85は、理想的な線又は目標線からのずれに関して又は当該ずれを減少するために、産業車両25の操縦装置及び/又は移動駆動部を場合によって作動する。
【0229】
ステップ151に従い、産業車両25に配置され、好ましくは2次元360°ライダー(光検出及び測距)センサとして構成されたナビゲーションセンサ103による測距と、産業車両25の制御を初めに引き継ぐナビゲーションコンピュータへの産業車両25の位置データの伝送が永続的に又は常に行われる。産業車両25の基本ナビゲーションはこうして実施される。
【0230】
次のステップ152では、産業車両25が上述の基本ナビゲーションによってその目標位置又はターゲット位置に到達したかどうかに関するクエリが生じる。
【0231】
ステップ152に従うクエリが、産業車両25が上述の基本ナビゲーションによってその目標位置に到達しなかったことを示す場合、ステップ150に戻る。
【0232】
ステップ152に従うクエリが、産業車両25が上述の基本ナビゲーションによってその目標位置に到達したことを示す場合、ステップ153において、下ろし位置又は下ろしスペースの評価が対象物検出装置104及び/又は材料ロール検出装置によって行われる。
【0233】
ステップ154では下ろし位置が自由にアクセス可能であるかどうか評価される。
【0234】
評価が、下ろし位置が自由にアクセス可能でないと示す場合、ステップ155でエラーが出力される。産業車両25の手動操作がこの場合必要となる。
【0235】
評価が、下ろし位置が自由にアクセス可能であると示す場合、産業車両25の制御又は対象物検出装置104及び/又は材料ロール検出装置による当該産業車両25の制御が、材料ロール11の載置高さを考慮しつつ、次のステップ156で行われる。産業車両25の精密ナビゲーションがこうして実施される。
【0236】
材料ロール11が下ろされたかどうかに関するチェックが次のステップ157で行われる。材料ロール11が下ろされた場合、次のステップ158において、「ターゲット」に到達したというフィードバックが上位コントローラに行われる。
【0237】
産業車両25の作動モードとは独立した、把持される材料ロール11の位置座標による商品識別と基本ナビゲーション及び精密ナビゲーションの上述の組み合わせが特に有利である。
【0238】
1つの別な実施形態によれば、前述した段ボールとはその多数の層において異なる段ボールが製造される。この目的のために使用される段ボールプラント1は適切に改良される。
【0239】
個々の側面又は主題は独立した発明の一部である。
【符号の説明】
【0240】
11 商品
25 移送装置
79 フレーム
87 把持装置
85 制御ユニット
93 第1把持アーム装置
94 第2把持アーム装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8A
図8B
図8C
図8D
図9
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図18