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  • 特許-シート剥離装置およびシート剥離方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-13
(45)【発行日】2024-03-22
(54)【発明の名称】シート剥離装置およびシート剥離方法
(51)【国際特許分類】
   B65H 41/00 20060101AFI20240314BHJP
   H01L 21/683 20060101ALI20240314BHJP
【FI】
B65H41/00 A
H01L21/68 N
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020072106
(22)【出願日】2020-04-14
(65)【公開番号】P2021170566
(43)【公開日】2021-10-28
【審査請求日】2023-02-10
(73)【特許権者】
【識別番号】000102980
【氏名又は名称】リンテック株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000637
【氏名又は名称】弁理士法人樹之下知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】丸山 孝之
【審査官】三浦 みちる
(56)【参考文献】
【文献】特開2011-023612(JP,A)
【文献】特開2017-050364(JP,A)
【文献】特開2010-103220(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65H 41/00
H01L 21/683
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
剥離用テープを繰り出し、当該剥離用テープを保持部材で保持する保持手段と、
前記保持手段で保持された剥離用テープを、被着体に貼付された接着シートに押圧して貼付する押圧部材を有する押圧手段と、
前記接着シートに貼付された剥離用テープに張力を付与し、前記被着体から前記接着シートを剥離する剥離手段と、
前記押圧部材に対して前記剥離用テープの繰出方向に並設され、前記接着シートを剥離した剥離用テープを切断する切断部材を有する切断手段とを備え、
前記保持部材は、前記剥離用テープの繰出方向に交差する交差方向に前記押圧部材と並設され、前記押圧部材と前記切断部材との間以外の位置で前記剥離用テープを保持することを特徴とするシート剥離装置。
【請求項2】
剥離用テープを繰り出し、当該剥離用テープを保持部材で保持する保持工程と、
前記保持工程で保持された剥離用テープを、被着体に貼付された接着シートに押圧部材で押圧して貼付する押圧工程と、
前記接着シートに貼付された剥離用テープに張力を付与し、前記被着体から前記接着シートを剥離する剥離工程と、
前記押圧部材に対して前記剥離用テープの繰出方向に並設された切断部材で、前記接着シートを剥離した剥離用テープを切断する切断工程とを実施し、
前記保持工程では、前記剥離用テープの繰出方向に交差する交差方向に前記押圧部材と並設された保持部材によって、前記押圧部材と前記切断部材との間以外の位置で前記剥離用テープを保持することを特徴とするシート剥離方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート剥離装置およびシート剥離方法に関する。
【背景技術】
【0002】
被着体に貼付された接着シートに剥離用テープを貼付し、当該剥離用テープに張力を付与して被着体から接着シートを剥離するシート剥離装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-50364号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたシート剥離装置10(シート剥離装置)では、吸引手段23F(保持部材)が、剥離用テープPT(剥離用テープ)を接着シートAS(接着シート)に押圧して貼付する押圧ヘッド25C(押圧部材)と、剥離用テープを切断する切断刃72(切断部材)との間の位置で剥離用テープを保持するので、押圧手段と切断手段との間隔が広くなる。このため、剥離用テープにおける繰出方向の先端部から被着体に貼付される貼付部までの長さが長くなり、剥離用テープを無駄に消費するという不都合を発生する。
【0005】
本発明の目的は、剥離用テープを無駄に消費することを防止することができるシート剥離装置およびシート剥離方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、請求項に記載した構成を採用した。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、保持部材が押圧部材と切断部材との間以外の位置で剥離用テープを保持するため、押圧部材と切断部材との間隔が広くならず、剥離用テープの先端部から貼付部までの長さが短くなるので、剥離用テープを無駄に消費することを防止することができる。
また、剥離用テープの繰出方向に交差する交差方向に保持部材を押圧部材と並設すれば、保持部材で保持した剥離用テープを押圧部材で確実に押圧することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本発明の一実施形態に係るシート剥離装置の説明図。
図2】シート剥離装置の動作説明図。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の一実施形態を図1、2に基づいて説明する。
なお、本実施形態におけるX軸、Y軸、Z軸は、それぞれが直交する関係にあり、X軸およびY軸は、所定平面内の軸とし、Z軸は、前記所定平面に直交する軸とする。さらに、本実施形態では、Y軸と平行な図1の手前方向から観た場合を基準とし、方向を示した場合、「上」がZ軸の矢印方向で「下」がその逆方向、「左」がX軸の矢印方向で「右」がその逆方向、「前」がY軸と平行な図1中手前方向で「後」がその逆方向とする。
【0010】
本発明のシート剥離装置EAは、剥離用テープPTを繰り出し、当該剥離用テープPTを保持部材としての吸引手段17で保持する保持手段10と、保持手段10で保持された剥離用テープPTを、被着体WKに貼付された接着シートASに押圧して貼付する押圧部材22を有する押圧手段20と、接着シートASに貼付された剥離用テープPTに張力を付与し、被着体WKから接着シートASを剥離する剥離手段30と、押圧部材22に対して剥離用テープPTの繰出方向である右方向に並設され、接着シートASを剥離した剥離用テープPTを切断する切断部材としての切断刃42を有する切断手段40とを備え、接着シートASが剥離された被着体WKを支持する支持手段50の近傍に配置されている。
【0011】
保持手段10は、回転軸11Aを中心に回転可能な回転アーム11Bに支持され、剥離用テープPTを支持する支持ローラ11と、駆動機器としての回動モータ12の図示しない出力軸に支持された駆動ローラ13と、回転アーム11Bを駆動ローラ13方向に付勢する付勢手段としてのばね14と、駆動機器としての直動モータ15の出力軸15Aに支持された収容手段16と、収容手段16内に収容された減圧ポンプや真空エジェクタ等の吸引手段17と、駆動機器としての直動モータ18の出力軸18Aに支持され、剥離用テープPTを収容手段16の底面16Aに当接させる補助ローラ19とを備えている。
底面16Aには、前後方向に所定間隔をあけて設けられ、吸引手段17に接続する複数の吸引孔16Bと、当該複数の吸引孔16Bの間に設けられ、前後方向に延設された貫通孔16Cと、貫通孔16Cよりも剥離用テープPTの繰出方向先端側に設けられ、前後方向に延設された貫通孔16Dとが形成されている。
吸引手段17は、押圧部材22と切断刃42との間以外の位置で剥離用テープPTを保持するものであって、本実施形態では、図1中AAを付した図に示すように、剥離用テープPTの繰出方向に交差する交差方向である前後方向に押圧部材22と並設されている。
【0012】
押圧手段20は、収容手段16内に収容された駆動機器としてのリニアモータ21と、リニアモータ21のスライダ21Aに支持され、収容手段16の貫通孔16Cから突没可能に設けられた押圧部材22と、押圧部材22に設けられたコイルヒータやヒートパイプの加熱側等の加熱手段23とを備えている。
【0013】
剥離手段30は、駆動機器としてのリニアモータ31と、リニアモータ31のスライダ31Aに支持された駆動機器としての回動モータ32と、回動モータ32の図示しない出力軸に支持された押え付けローラ33と、駆動機器としての直動モータ34の出力軸34Aに回転可能に支持されたピンチローラ35と、駆動機器としてのリニアモータ36のスライダ36Aに回転可能に支持された案内ローラ37とを備えている。
【0014】
切断手段40は、収容手段16内に収容された駆動機器としてのリニアモータ41と、リニアモータ41のスライダ41Aに支持され、収容手段16の貫通孔16Dから突没可能に設けられた切断刃42とを備えている。
【0015】
支持手段50は、駆動機器としてのリニアモータ51と、リニアモータ51のスライダ51Aに支持され、減圧ポンプや真空エジェクタ等の図示しない減圧手段によって吸着保持が可能な支持面52A有するテーブル52とを備えている。
【0016】
以上のシート剥離装置EAの動作を説明する。
先ず、図1中実線で示す初期位置に各部材が配置されたシート剥離装置EAに対し、当該シート剥離装置EAの使用者(以下、単に「使用者」という)が同図のように剥離用テープPTをセットし、当該剥離用テープPTにおける繰出方向の先端部PT1および被着体WKに貼付される貼付部PT2を所定位置に位置させた後、図示しない操作パネルやパーソナルコンピュータ等の入力手段を介して自動運転開始の信号を入力する。すると、保持手段10が吸引手段17を駆動し、当該吸引手段17での剥離用テープPTの吸着保持を開始する。
【0017】
次いで、使用者または、多関節ロボットやベルトコンベア等の図示しない搬送手段が、図1中実線で示すように、接着シートASが貼付された被着体WKを支持面52A上の所定の位置に載置すると、支持手段50が図示しない減圧手段を駆動し、支持面52Aでの被着体WKの吸着保持を開始する。その後、支持手段50がリニアモータ51を駆動し、テーブル52を左方に移動させ、図1中二点鎖線で示すように、接着シートASの左端部が押圧部材22の直下に位置した時点で、リニアモータ51の駆動を停止する。次に、保持手段10が直動モータ18を駆動し、図1中二点鎖線で示すように、補助ローラ19を収容手段16の下方から退避させた後、回動モータ12および直動モータ15を駆動し、剥離用テープPTを繰り出しながら、収容手段16を接着シートASの直上の所定位置まで下降させる。そして、押圧手段20が加熱手段23およびリニアモータ21を駆動し、加熱された押圧部材22を下降させ、図2(A)に示すように、保持手段10で保持された剥離用テープPTの貼付部PT2を被着体WKに貼付された接着シートASの左端部に押圧して貼付する。
【0018】
接着シートASへの剥離用テープPTの貼付が完了すると、保持手段10が吸引手段17の駆動を停止した後、押圧手段20がリニアモータ21を駆動するとともに、保持手段10が直動モータ15を駆動し、押圧部材22および収容手段16を初期位置に復帰させる。次いで、剥離手段30が直動モータ34を駆動し、ピンチローラ35と押え付けローラ33とで剥離用テープPTを所定の押圧力で挟み込む。その後、支持手段50がリニアモータ51を駆動し、図2(B)に示すように、テーブル52を左方に移動させ、接着シートASの左端部を押え付けローラ33の最下部の直下に位置させる。次に、保持手段10が回動モータ12を駆動し、剥離用テープPTを所定長さ巻き取るとともに、リニアモータ31を駆動し、図2(B)中二点鎖線で示すように、押え付けローラ33の最下部で剥離用テープPTを折り曲げながらその折り曲げ部を押圧する。そして、剥離手段30および支持手段50が回動モータ32およびリニアモータ36、51を駆動し、図2(C)中実線で示すように、テーブル52を左方に移動させながら、押え付けローラ33を反時計回転方向に回転させるとともに、案内ローラ37を右方に移動させ、剥離用テープPTに張力を付与する。これにより、接着シートASは、剥離用テープPTに続いて押え付けローラ33の最下部で押え付けられながら被着体WKから剥離され、案内ローラ37によって右方に案内される。
【0019】
図2(C)中二点鎖線で示すように、被着体WKから接着シートAS全体が剥離されると、剥離手段30および支持手段50が回動モータ32およびリニアモータ36、51の駆動を停止する。次いで、保持手段10が直動モータ18を駆動し、補助ローラ19を初期位置に復帰させた後、吸引手段17を駆動し、当該吸引手段17での剥離用テープPTの吸着保持を開始する。その後、切断手段40がリニアモータ41を駆動し、図2(D)に示すように、切断刃42を下降させ、接着シートASを剥離した剥離用テープPTを切断し、剥離用テープPTに新たな先端部PT1を形成する。なお、接着シートASは、その自重によって箱や袋等の図示しない回収手段内に落下して回収される。次に、使用者または図示しない搬送手段がテーブル52上の被着体WKを次工程に搬送すると、各手段がそれぞれの駆動機器を駆動し、各部材を初期位置に復帰させ、以降同様の動作が繰り返される。
【0020】
以上のような実施形態によれば、吸引手段17が押圧部材22と切断刃42との間以外の位置で剥離用テープPTを保持するため、押圧部材22と切断刃42との間隔が広くならず、剥離用テープPTの先端部PT1から貼付部PT2までの長さが短くなるので、剥離用テープPTを無駄に消費することを防止することができる。
【0021】
以上のように、本発明を実施するための最良の構成、方法等は、前記記載で開示されているが、本発明は、これに限定されるものではない。すなわち、本発明は、主に特定の実施形態に関して特に図示され、かつ説明されているが、本発明の技術的思想および目的の範囲から逸脱することなく、以上述べた実施形態に対し、形状、材質、数量、その他の詳細な構成において、当業者が様々な変形を加えることができるものである。また、上記に開示した形状、材質などを限定した記載は、本発明の理解を容易にするために例示的に記載したものであり、本発明を限定するものではないから、それらの形状、材質などの限定の一部もしくは全部の限定を外した部材の名称での記載は、本発明に含まれる。
【0022】
例えば、保持手段10は、回転アーム11B、回動モータ12、駆動ローラ13、およびばね14に代えてまたは併用して、駆動機器としての回動モータの出力軸で支持ローラ11を支持し、当該回動モータで支持ローラ11を回転させる構成を採用してもよいし、付勢手段としてばね14に代えてまたは併用して、ゴム、樹脂等の弾性部材、駆動機器や、駆動ローラ13とで剥離用テープPTを挟み込むピンチローラを採用してもよいし、単数または3つ以上の吸引手段17を備えていてもよいし、補助ローラ19に代えてまたは併用して、棒状部材、板状部材、エアの吹き付けで等で剥離用テープPTを底面16Aに当接させる構成を採用してもよいし、剥離用テープPTを吸引手段17のみで保持可能であれば、補助ローラ19を備えていなくてもよい。
保持手段10は、回転アーム11Bを駆動ローラ13方向に付勢することなく剥離用テープPTを支持してもよく、この場合、駆動ローラ13とで剥離用テープPTを挟み込むピンチローラ等を採用すればよい。
吸引孔16Bおよび吸引手段17は、収容手段16における前後方向の中央の位置に配置されてもよいし、押圧手段20および貫通孔16Cと位置を入れ替えて配置されてもよい。
吸引手段17は、収容手段16に収容されていなくてもよいし、吸引孔16Bを介さずに直接剥離用テープPTを吸着保持してもよいし、減圧ポンプや真空エジェクタに配管を介して接続されたノズルやパッド等を採用してもよいし、押圧部材22と切断刃42との間以外の位置で、剥離用テープPTの繰出方向とその交差方向とに交わる方向に押圧部材22と並設されてもよく、例えば、押圧部材22の前方および後方の少なくとも一方の吸引手段17が押圧部材22に並設され、他方が押圧部材22に対して剥離用テープPTの繰出方向上流側(左方)に並設されていてもよい。
保持部材は、吸引手段17に代えてまたは併用してメカチャックやチャックシリンダ等の把持手段、クーロン力、接着剤(接着シート、接着テープ)、粘着剤(粘着シート、粘着テープ)、磁力、ベルヌーイ吸着、駆動機器等で剥離用テープPTを保持する構成を採用してもよい。
【0023】
押圧手段20は、収容手段16に収容されていなくてもよいし、剥離用テープPTとして感圧接着性のものが採用された場合、加熱手段23があってもよいし、なくてもよい。
【0024】
剥離手段30は、回動モータ12の駆動、回動モータ32の駆動およびリニアモータ51の駆動のうち、少なくとも1つの駆動で接着シートASを剥離してもよいし、接着シートASにおける被着体WKから剥離された領域を被着体WKに貼付されている領域に接触するように押え付けてもよいし、接触しないように押え付けてもよいし、接着シートASの左端部、中間部、右端部等、どの位置で接着シートASを押え付けてもよいし、押え付けローラ33の最下部以外の位置で接着シートASの折り曲げ部を押え付けてもよいし、ピンチローラ35に代えてまたは併用して、板状部材やエアの吹き付け等で押え付けローラ33とで剥離用テープPT等を挟み込んでもよいし、直動モータ34以外の駆動機器でピンチローラ35を移動させてもよいし、リニアモータ36以外の駆動機器で案内ローラ37を移動させてもよいし、案内ローラ37に代えてまたは併用して、棒状部材、エアの吹き付け等で接着シートASを案内する構成を採用してもよい。
【0025】
切断手段40は、収容手段16に収容されていなくてもよい。
【0026】
支持手段50は、被着体WKを移動させずにまたは移動させつつ、剥離用テープPTを移動させてもよいし、リニアモータ51に代えてまたは併用して、多関節ロボット等の他の駆動機器で被着体WKと剥離用テープPTとを移動させてよいし、本発明のシート剥離装置EAに備わっていてもよいし、備わっていなくてもよい。
【0027】
本発明における手段および工程は、それら手段および工程について説明した動作、機能または工程を果たすことができる限りなんら限定されることはなく、まして、前記実施形態で示した単なる一実施形態の構成物や工程に全く限定されることはない。例えば、保持手段は、剥離用テープを繰り出し、当該剥離用テープを保持部材で保持するものであればどのような工程でもよく、出願当初の技術常識に照らし合わせてその技術範囲内のものであればなんら限定されることはない(その他の手段および工程も同じ)。
【0028】
接着シートAS、剥離用テープPTおよび被着体WKの材質、種別、形状等は、特に限定されることはない。例えば、接着シートASおよび被着体WKは、円形、楕円形、三角形や四角形等の多角形、その他の形状であってもよいし、接着シートASおよび剥離用テープPTは、感圧接着性、感熱接着性等の接着形態のものであってもよい。また、接着シートASは、例えば、接着剤層だけの単層のもの、基材と接着剤層との間に中間層を有するもの、基材の上面にカバー層を有する等3層以上のもの、更には、基材を接着剤層から剥離することのできる所謂両面接着シートのようなものであってもよく、両面接着シートは、単層又は複層の中間層を有するものや、中間層のない単層又は複層のものであってよい。また、被着体WKとしては、例えば、食品、樹脂容器、シリコン半導体ウエハや化合物半導体ウエハ等の半導体ウエハ、回路基板、光ディスク等の情報記録基板、ガラス板、鋼板、陶器、木板または樹脂等の単体物であってもよいし、それら2つ以上で形成された複合物であってもよく、任意の形態の部材や物品なども対象とすることができる。なお、接着シートASは、機能的、用途的な読み方に換え、例えば、情報記載用ラベル、装飾用ラベル、保護シート、ダイシングテープ、ダイアタッチフィルム、ダイボンディングテープ、記録層形成樹脂シート等の任意のシート、フィルム、テープ等でもよい。
【0029】
前記実施形態における駆動機器は、回動モータ、直動モータ、リニアモータ、単軸ロボット、2軸または3軸以上の関節を備えた多関節ロボット等の電動機器、エアシリンダ、油圧シリンダ、ロッドレスシリンダおよびロータリシリンダ等のアクチュエータ等を採用することができる上、それらを直接的又は間接的に組み合せたものを採用することもできる。
前記実施形態において、ローラ等の回転部材が採用されている場合、当該回転部材を回転駆動させる駆動機器を備えてもよいし、回転部材の表面や回転部材自体をゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、回転部材の表面や回転部材自体を変形しない部材で構成してもよいし、ローラの代わりに回転するまたは回転しないシャフトやブレード等の他の部材を採用してもよいし、押圧ローラや押圧ヘッド等の押圧手段や押圧部材といった被押圧物を押圧するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、ローラ、丸棒、ブレード材、ゴム、樹脂、スポンジ等の部材を採用したり、大気やガス等の気体の吹き付けにより押圧する構成を採用したりしてもよいし、押圧するものをゴムや樹脂等の変形可能な部材で構成してもよいし、変形しない部材で構成してもよいし、支持手段が採用されている場合、メカチャックやチャックシリンダ等の把持手段、クーロン力、接着剤(接着シート、接着テープ)、粘着剤(粘着シート、粘着テープ)、磁力、ベルヌーイ吸着、吸引吸着、駆動機器等で被支持部材を支持する構成を採用してもよいし、切断手段や切断部材等の被切断部材を切断または、被切断部材に切込や切断線を形成するものが採用されている場合、上記で例示したものに代えてまたは併用して、カッター刃、レーザカッタ、イオンビーム、火力、熱、水圧、電熱線、気体や液体等の吹付け等で切断するものを採用したり、適宜な駆動機器を組み合わせたもので切断するものを移動させて切断するようにしたりしてもよい。
【符号の説明】
【0030】
EA…シート剥離装置
10…保持手段
17…吸引手段(保持部材)
20…押圧手段
22…押圧部材
30…剥離手段
40…切断手段
42…切断刃(切断部材)
AS…接着シート
PT…剥離用テープ
WK…被着体
図1
図2