(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-13
(45)【発行日】2024-03-22
(54)【発明の名称】吸収性物品
(51)【国際特許分類】
A61F 13/15 20060101AFI20240314BHJP
A61F 13/53 20060101ALI20240314BHJP
A61F 13/535 20060101ALI20240314BHJP
【FI】
A61F13/15 143
A61F13/15 141
A61F13/53 300
A61F13/535 100
A61F13/535 200
(21)【出願番号】P 2020094303
(22)【出願日】2020-05-29
【審査請求日】2023-04-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000183462
【氏名又は名称】日本製紙クレシア株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 景
(72)【発明者】
【氏名】小川 秀憲
【審査官】須賀 仁美
(56)【参考文献】
【文献】特開昭57-142256(JP,A)
【文献】特開2017-158654(JP,A)
【文献】特開2017-176508(JP,A)
【文献】特開2002-369838(JP,A)
【文献】特開2016-120192(JP,A)
【文献】特表2015-500713(JP,A)
【文献】実開昭63-100021(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F13/15-13/84
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
液透過性のトップシートと、液不透過性かつ通気性のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に配置される吸収体と、を備える吸収性物品であって、
前記吸収体と前記バックシートとの層間において、
相対的に前記バックシート側に配置された消臭小袋と、相対的に前記吸収体側に配置され、前記消臭小袋を覆う体液吸収小袋と、をさらに備え、
前記消臭小袋は、水溶性樹脂フィルムからなる袋内に、液状マスキング剤を飽和状態まで含侵した紙基材を封入したものであり、
前記体液吸収小袋は、親水性不織布により構成された袋体本体と、前記袋体本体の内部に封入された高吸収性ポリマーと、を備え、長さが30mm以上110mm以下、幅が9mm以上
20mm以下である、吸収性物品。
【請求項2】
前記バックシートの非肌側面に設けられた粘着層をさらに備え、
前記粘着層は、厚み方向において、前記消臭小袋及び前記体液吸収小袋と重ならない領域に配置されている、請求項1に記載の吸収性物品。
【請求項3】
前記消臭小袋及び前記体液吸収小袋は、それぞれ扁平な形状を有し、前記体液吸収小袋は前記消臭小袋よりも大寸である、請求項1又は2に記載の吸収性物品。
【請求項4】
前記水溶性樹脂がポリビニルアルコールである、請求項1~3のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【請求項5】
前記液状マスキング剤が液状香料である、請求項1~4のいずれか1項に記載の吸収性物品。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸収性物品に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、吸収性物品は、液透過性のトップシートと、液不透過性のバックシートと、トップシート及びバックシートの間に配置された吸収体と、で構成されており、これにより、尿等の体液は、トップシートを通って吸収体に吸収される。これらの吸収性物品には、成人用又は幼児用であるかどうかを問わず、テープタイプの紙おむつ、パンツタイプの紙おむつ、尿取りパッド、軽失禁パッド等、用途に応じて様々な種類が存在する。
【0003】
吸収性物品は、尿や軟便等の体液を吸収及び保持するという機能的な特性上、体液臭が着用者及びその周囲に広がったり、着用者の衣類に付着したりするという問題がある。特に、介護負担の軽減等の観点から、吸収性物品(又は吸収体)の大型化や吸収体の体液吸収能力の向上等により、1枚の吸収性物品で複数回の体液を吸収しようとしている現状では、その問題は一層顕在化しつつある。
【0004】
特許文献1には、紙おむつの交換時期を知らせることを目的として、トップシートと、バックシートと、これらの間に配置された吸収体と、を含み、吸収体の内部に液状香料等の芳香物をPVAフィルムからなる容器内に封入した気密性水溶解性の容器が挿入された紙おむつが開示されている。そして、特許文献には、紙おむつの着用者が体液を排出するのに伴って、該容器が体液の水分により溶解し、香気が立つことに基づいて、体液臭をマスキングしつつ、紙おむつの交換時期を知ることができると記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1では、液状香料入りの容器が直接吸収体中に挿入されていることから、該容器の保護が不十分になり、着用するための取り扱い時等に負荷される外力や着用者の着衣との摩擦等により、使用前に該容器が破れて液状香料が外部に漏出したり、該容器を構成する水溶性フィルムが溶けたときに、液体香料が吸収体中に留まらず、肌側に流れて着用者の皮膚に付着し、体液臭のマスキング効果が不十分になったり、といったおそれがあった。
【0007】
本発明の目的は、体液吸収前に香料等のマスキング剤が放出されず、体液吸収後に香料が適量継続的に放出され、効果的に体液臭を抑制することができる吸収性物品を得ることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意研究を重ねた結果、従来技術のように液状香料をそのまま水溶性容器内に封入するのではなく、液状の香料等のマスキング剤を紙基材に含侵させて水溶性樹脂フィルムで構成された小袋内に封入するとともに、吸水性物品内において該マスキング剤入り小袋(以下「消臭小袋」ともいう)を、内部に高吸収性ポリマーを封入し、吸収体よりも大幅に小寸の体液吸収小袋で覆う構造を採ることにより、所望の吸収性物品が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわち本発明は下記の吸収性物品に係る。
【0009】
(1)液透過性のトップシートと、液不透過性かつ通気性のバックシートと、前記トップシートと前記バックシートとの間に配置される吸収体と、を備える吸収性物品であって、
前記吸収体と前記バックシートとの層間において、
相対的に前記バックシート側に配置された消臭小袋と、相対的に前記吸収体側に配置され、前記消臭小袋を覆う体液吸収小袋と、をさらに備え、
前記消臭小袋は、水溶性樹脂のフィルムからなる袋内に、液状マスキング剤を飽和状態まで含侵した紙基材を封入したものであり、
前記体液吸収小袋は、親水性不織布により構成された袋体本体と、前記袋体本体の内部に封入された高吸収性ポリマーと、を備え、長さが30mm以上110mm以下、幅が9mm以上20mm以下である、吸収性物品。
(2)前記バックシートの非肌側面に設けられた粘着層をさらに備え、前記粘着層は、厚み方向において、前記消臭小袋及び前記体液吸収小袋と重ならない領域に配置されている、上記(1)の吸収性物品。
(3)前記消臭小袋及び前記体液吸収小袋は、それぞれ扁平な形状を有し、前記体液吸収小袋は前記消臭小袋よりも大寸である、上記(1)又は(2)の吸収性物品。
(4)前記水溶性樹脂がポリビニルアルコールである、上記(1)~(3)のいずれかの吸収性物品。
(5)前記液状マスキング剤が液状香料である、上記(1)~(4)のいずれかの吸収性物品。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、体液吸収前に香料等のマスキング剤が放出されず、体液吸収後に香料が適量継続的に放出され、効果的に体液臭を抑制することができる吸収性物品が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本発明の第1実施形態に係る吸収性物品の構成を模式的に示す平面図である。
【
図2】
図1に示すX
1-X
1切断線における幅方向模式断面図である。
【
図3】第1実施形態に係る吸収性物品の要部の構成を拡大して示す模式平面図である。
【
図4】体液吸収小袋の構成を模式的に示す平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書において、吸収性物品の着用とは、体液の吸収前後を問わず、吸収性物品を身体に装着した状態をいう。吸収性物品において、長手方向とは吸収性物品を身体に着用したときに着用者の股間部を介して身体の前後に亘る、図中Yで示す方向であり、幅方向とは長手方向に対して直交する、図中Xで示す方向であり、厚み方向とは各構成部材を積層する方向である。肌側面とは、吸収性物品1の着用時において、着用者の肌に当接する表面及び肌を臨む表面であり、非肌側面とは、着用者の衣服に接触する表面又は衣服を臨む表面である。体液とは、尿や血液、軟便中の水分等の体内から体外に排出された液体をいう。
【0013】
<吸収性物品>
以下、図面を参照しつつ、本実施形態について説明する。
図1は第1実施形態に係る吸収性物品1を示す。
図2は吸収性物品1の断面図である。
図3は消臭小袋19の吸収体17側に体液吸収小袋(以下「SAP小袋」ともいう)18を積層したマスキング積層体を示す。
図4はSAP小袋18を示す。これらの図面は本実施形態の吸収性物品中の各構成部材の形状や寸法、大小関係等を規定するものではない。
【0014】
本実施形態の吸収性物品1は、ベビー用又は成人用を問わず種々の吸収性物品として使用できるが、代表的には、軽失禁パッド、尿吸収パッド、パンツ型紙おむつ、テープ止め紙おむつ等が挙げられる。アウターとしての各種紙おむつと、インナーとしての吸収性物品1とを組み合わせてもよい。吸収性物品1の、長さ方向の寸法、及び幅方向の寸法はいずれも特に限定されないが、例えば、100mm以上800mm以下の範囲、及び50mm以上500mm以下の範囲である。吸収性物品1の寸法を前記の範囲に調整することで、種々の用途の吸収性物品が得られる。
【0015】
吸収性物品1は、
図1及び
図2に示すように、吸収性物品1を着用したときに相対的に肌側に位置する、液透過性のトップシート25と、トップシート25に対向して配置され、吸収性物品1を着用したときに相対的に非肌側に位置する液不透過性のバックシート30と、トップシート25とバックシート30との間に配置された吸収体17と、バックシート30の非肌側面に配置された粘着層60と、トップシート25の肌側表面に設けられた一対の立体ギャザー40と、を備える。吸収体17はトップシート25とバックシート30との間に挟まれた構造となり、尿等の体液はトップシート25を通して吸収体17に吸収及び保持される。吸収性物品1の用途やタイプに応じて、レッグギャザー、ウエストギャザー、サイドフラップ等を適宜設けることができる。
【0016】
さらに、本実施形態では、吸収体17は、幅方向中央部を長手方向に延びるスリット35を有し、スリット35の一方の開口部はトップシート25の非肌側面に接し、他方の開口部はバックシート30の肌側面に接している。スリット35については後述する。そして、スリット35の他方の開口部に露出するバックシート30の肌側面には、相対的に吸収体17側に位置するSAP小袋18と相対的にバックシート30側に位置する消臭小袋19とのマスキング積層体が配置されている(
図3)。SAP小袋18は、消臭小袋19のトップシート25側表面を覆うように配置されている。
【0017】
バックシート30の肌側面と消臭小袋19と、及び消臭小袋19とSAP小袋18とは、ホットメルト接着剤等を用いて互いに固着されていてもよい。また、SAP小袋18の縁辺部をバックシート30の肌側面に固着してもよい。また、本実施形態では、
図1に示すように、スリット35の開口部のバックシート30の肌側面に沿って5個のマスキング積層体が一列に配置されているが、これに限定されず、単数又は5を除く複数のマスキング積層体を配置することができ、また、スリットを有しない吸収体とバックシートとの間に単数又は複数のマスキング積層体を配置してもよい。
【0018】
本実施形態によれば、バックシート30の肌側面に配置された消臭小袋19の肌側面をSAP小袋18で覆い、SAP小袋18として、親水性不織布からなる袋中に高吸収性ポリマー12を封入したものを用い、消臭小袋19として、液状マスキング剤を飽和状態で含侵させた紙基材を水溶性樹脂フィルムからなる袋中に封入したものを用いる。このような構成によれば、体液を吸収して消臭小袋19が溶けるのと同時に、SAP小袋18内のSAPがゲル化し、マスキング剤の肌側への移動が防止され、通気性のバックシート30を通じてマスキング香及び/又は後述のハーモナイズド香が発散し、適度な強さで外部に香るため、目立たず体液臭を防ぐことができる。また、消臭小袋19がSAP小袋18とバックシート30とで保護され、消臭小袋19の使用前の破れを有意に防止することができる。また、液状のマスキング剤を紙基材に飽和状態で含侵させることで、吸収性物品1を粗雑に扱ったりして消臭小袋19が破れたとしても、液状のマスキング剤がバックシート30を通して染み出し、着用者の肌や着衣に付着して着用感を損なうことがない。また、水溶性樹脂フィルムは、ガスバリア性(酸素透過度の低い)のあるポリビニルアルコール樹脂であると、吸収前に消臭小袋からマスキング剤が散逸することが防止されるため、好ましい。
【0019】
また、SAP小袋18と消臭小袋19とを、厚み方向において粘着層60と重ならない領域に配置すると、液状のマスキング剤の水平方向の移動が非常にすくなくなるため、液状のマスキング剤が粘着層のある領域まで流れることがなく、液状のマスキング剤、特に香料による粘着層の劣化が防止される。SAP小袋18の寸法が消臭小袋19よりも十分に大きい場合には、液状のマスキング剤の水平方向への移動を防止する効果が特に大きい。
【0020】
以下、シート状又は板状の各構成部材について、トップシート25、吸収体17、SAP小袋18、消臭小袋19、バックシート30、立体ギャザー40、粘着層60の順でさらに詳しく説明する。なお、これらの構成部材は、シート状及び板状以外の立体構造を有していてもよい。
【0021】
(トップシート)
トップシート25は、吸収体17に向けて体液を速やかに通過させる液透過性のシート状部材であり、吸収体17を挟んで、バックシート30に対向して配置される。トップシート25は、着用者の肌に当接する場合があることから、柔らかな感触で、肌に刺激を与えないような性質を有する基材が好ましい。該基材としては、例えば、親水性不織布、同種又は異種の親水性不織布の積合体である複合不織布、開口ポリエチレンフィルム等の開口性フィルム、ウレタンフォーム等の発泡フィルム等が挙げられる。親水性不織布は、例えば、ポリプロピレンやポリエチレン等の合成樹脂からなる合成繊維、レーヨン等の再生繊維、綿等の天然繊維を用いて、エアスルー法、サーマルボンド法、スパンレース法、スパンボンド法等の公知の方法で加工することにより得られる。
【0022】
また、トップシート25には、液透過性を向上させるために、表面にエンボス加工や穿孔加工を施してもよい。これらのエンボス加工や穿孔加工を施すための方法としては、公知の方法を制限なく実施することができる。また、肌への刺激を低減させるため、トップシート25には、ローション、酸化防止剤、抗炎症成分、pH調整剤、抗菌剤、保湿剤等を含有させてもよい。
【0023】
強度、加工性及び液戻り量の観点から、トップシート25の坪量は、15g/m2以上40g/m2以下であることが好ましい。トップシート25の形状は特に制限されず、漏れがないように体液を吸収体17へと誘導するために必要とされる、吸収体17の一部又は全部を覆う形状であればよい。
【0024】
(吸収体)
本実施形態の吸収体17は、幅方向中央部を長手方向に延びるスリット35を有している。スリット35により、例えば、吸収体17中での体液の拡散性が向上し、体液が吸収体17の周縁部分、特に長手方向の周縁部分にまで行き渡り、吸収性物品1の吸収性能や、体液吸収量が向上する。また、スリット35にSAP小袋18と消臭小袋19とのマスキング積層体を設けることにより、吸収性物品1の厚みを薄くすることができるという利点もある。
【0025】
スリット35の本数は本実施形態の1本に限定されず、複数本でもよい。また、スリット35の前述した効果を十分に発揮させ、かつ吸収体17の強度を保持する等の観点から、スリット35の長さ寸法は吸収体17の長さ寸法の50%以上90%以下であり、スリット35の幅方向寸法は2mm以上20mm以下であり、スリット35を複数本有する場合に、幅方向に隣り合うスリット35の間隔は10mm以上40mm以下である。
【0026】
本実施形態の吸収体17には、例えば、吸収基材を主成分とするもの、吸収基材とそれに混合される吸収成分とを含むもの等がある。吸収基材としては、生理用ナプキン、おむつ、尿パッド等の吸収性物品に含まれる吸収基材を特に限定なく使用でき、例えば、フラップフパルプ、コットン、レーヨン、親水性シート、アセテートトウの開繊体等が挙げられる。吸収基材は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。これらの吸収基材の中でも、通液性、吸収性、風合い等の観点から、フラッフパルプ、親水性シート等が好ましい。フラッフパルプとしては、例えば、木材パルプ、合成繊維や、合成樹脂繊維等の非木材パルプ等の綿状の解繊物等が挙げられる。親水性シートとしては、例えば、ティシュ、吸収紙、親水性不織布等が挙げられる。フラッフパルプの坪量は、吸収性能及び肌触りの観点から、例えば50g/m2以上800g/m2以下の範囲である。また、他の吸収基材の坪量も、フラッフパルプの坪量に準じて選択される。
【0027】
吸収体17に使用される吸収成分としては、例えば、高吸水性ポリマー(以下「SAP」ともいう)等が挙げられる。SAPとしては、体液を吸収しかつ逆流を防止できるものであれば特に制限はなく、ポリアクリル酸塩、ポリアスパラギン酸塩、(デンプン-アクリル酸)グラフト共重合体、(アクリル酸-ビニルアルコール)共重合体、(イソブチレン-無水マレイン酸)共重合体及びそのケン化物等が挙げられる。これらの中でも、重量あたりの吸収量の観点から、ポリアクリル酸塩が好ましく、ポリアクリル酸ナトリウムがより好ましい。SAPは1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用できる。
【0028】
高吸収性ポリマーの形態は特に限定されないが、ゲルブロッキング等の発生を抑制する観点から、好ましくは粒子状であり、より好ましくは中位粒子径を有する粒子状である。高吸収性ポリマー12の中位粒子径は、例えば、50μm以上600μm以下の範囲又は50μm以上550μm以下の範囲である。吸収体17におけるSAPの坪量は、吸収性能及び肌触りの観点から、例えば10g/m2以上500g/m2以下の範囲であり、吸収体17中のSAP含有量は例えば吸収体17全量の15質量%以上50質量%以下の範囲である。
【0029】
吸収体17の形態としては、例えば、吸収基材中にSAP粒子を混合分散して形成した積層マットの形態が挙げられる。また、SAP粒子の漏洩防止や吸収体17の形状の安定化の目的から、吸収体17をキャリアシートに包んでもよい。キャリアシートとしては、例えば、ティシュ、吸収紙や、エアレイド不織布等の親水性不織布が挙げられる。
【0030】
吸収体17の平面形状は特に限定されず、例えば、砂時計状、略長方形状(矩形状)、I字状、長円形状、楕円形状、長方形の4角が丸まった角丸四角形等の形状とすることができる。また、本実施形態の吸収体17は、長手方向寸法(又は長手方向最大寸法)及び幅方向寸法(又は幅方向最大寸法)は特に限定されず、吸収性物品1の用途や形態等に応じて適宜選択できるが、長手方向寸法は、例えば、100mm以上800mm以下の範囲、又は150mm以上500mm以下の範囲であり、また、吸収体17の幅方向寸法は、例えば、50mm以上500mm以下の範囲、又は60mm以上400mm以下の範囲である。吸収体17の厚みは、例えば、1mm以上5mm以下の範囲又は2mm以上3mm以下の範囲である。
【0031】
(SAP小袋)
図4に示す本実施形態のSAP小袋18は、略長方形の平面形状を有し、親水性不織布から構成された袋体本体10と、袋体本体10の内部に封入された粒子状の高吸収性ポリマー12と、を含むものである。SAP小袋18は、例えば、略長方形の親水性不織布の縁辺を幅(短辺)方向に2つ折りにして重ね合わせ、その内部に高吸収性ポリマー12を充填し、重ね合わせた縁辺から所定幅の領域を接着してシール層11を形成し、内部に高吸収性ポリマー12を封入することにより作製できる。シール層11の形成は、例えば、ヒートシール、超音波溶着、ホットメルト系接着剤を用いた接着等により形成できる。SAP小袋18の平面形状は、本実施形態の長方形状に限定されず、例えば、正方形、円形、長円形、楕円形、三角形、四角形の4角が丸まった角丸四角形等でもよい。
【0032】
SAP小袋18は、
図4に示すように、長辺の寸法bが例えば30mm以上110mm以下の範囲又は30mm以上70mm以下の範囲であり、短辺の寸法aが例えば9mm以上20mm以下の範囲又は9mm以上15mm以下の範囲である。また、SAP小袋18の厚みは特に限定されないが、寸法a及び寸法bを前述のように従来の吸収体よりも著しく小型化する観点等から、例えば1.0mm以上2.5mm以下の範囲であり、SAP小袋18全体としては扁平な立体形状を有している。このような、扁平な立体形状は、消臭小袋19のトップシート25側表面を覆うのに有利である。また、SAP小袋18は、前述のように薄く、小寸であることから、吸収性物品1の構造を変えることなく、その内部に挿入することができる。
【0033】
寸法bが30mm未満及び/又は寸法aが9mm未満であると、消臭小袋19のトップシート25側の全表面を覆い切れない傾向がある。また、袋体本体10内に封入できる高吸収性ポリマー12の量が減少し、所望の体液吸収量を確保するために、SAP小袋18を多く使用することが必要になり、SAP小袋18の小寸化により得られる長所が損なわれる傾向がある。寸法bが110mmを超え及び/又は寸法aが20mmを超えると、吸収性物品1の厚みが大きくなり、着用感が低下する傾向がある。また、1つのSAP小袋18内に封入される高吸収性ポリマー12の量が多くなり、吸収体や吸収性物品内で局所的なゲルブロッキング等が発生し、体液吸収量や繰り返し体液を吸収したときの体液吸収速度等が低下する傾向がある。
【0034】
SAP小袋18は、優れた体液吸収能を有し、全方位から体液を吸収できることから、消臭小袋19に到達する体液の量を減らすことができる。その結果、消臭小袋19の外層の水溶性樹脂フィルムが段階的に溶解することで、マスキング剤のマスキング香等が長時間持続し、体液を繰返し吸収するときでも、体液臭のマスキング効果等が得られる。
【0035】
袋体本体10を構成する親水性不織布としては特に限定されず、例えば、エアスルー不織布、サーマルボンド不織布、スパンレース不織布、スパンボンド不織布、パルプ含有不織布等が挙げられる。これらの不織布は、例えば、ポリプロピレン、ポリエチレン、ポリエステル等の合成樹脂からなる繊維、レーヨン等の再生繊維、綿等の天然繊維等の1種又は2種以上を含んで構成される。これらの中でも、体液吸収性及び強度、柔軟性、成形性等の観点から、エアスルー不織布、パルプ含有不織布等が好ましい。
【0036】
パルプ含有不織布とは、例えば、米国特許第5284703号明細書に開示されているような、不織布の少なくとも一方の表面にパルプ繊維ウェブを積層したものである。その一例をあげれば、不織布の一方の表面において不織布を構成する繊維とパルプ繊維とが絡み合ってパルプ繊維ウェブが一体化されると共に、パルプ繊維の一部が不織布を厚み方向に突き抜けて他方の面に露出した状態になっており、不織布とパルプ繊維ウェブとが極めて強固に結合し、一体化したものである。ここで、「一体化」とは、吸収性物品を使いきるまでの間に、不織布とパルプ繊維ウェブとが、パルプ含有不織布の機能を低下させる程度に剥離しないことを意味する。前述のパルプ含有不織布は、例えば、不織布に対してパルプ繊維を水流交絡法により吹き付けることにより製造できる。
【0037】
パルプ含有不織布中の不織布としては特に限定されないが、好ましくはスパンボンド不織布、より好ましくはポリプロピレン繊維を含むスパンボンド不織布、さらに好ましくはポリプロピレン繊維からなるスパンボンド不織布である。不織布の坪量は7g/m2以上30g/m2以下の範囲であり、パルプ繊維ウェブの坪量は例えば30g/m2以上50g/m2以下の範囲である。パルプ含有不織布の坪量は、強度や風合い等の観点から、例えば40g/m2以上60g/m2以下の範囲又は40g/m2以上50g/m2以下の範囲である。一実施形態では、パルプ繊維ウェブが袋体本体10の外側を向き、不織布が袋体本体10の内側を向くように構成される。この構成により、袋体本体10の吸液性が向上する。
【0038】
袋体本体10に封入される高吸収性ポリマー12としては、吸収体17に用いられる高吸収性ポリマーを用いることができる。また、高吸収性ポリマー12の粒径は特に限定されないが、SAP袋体18の薄肉性を損なわない観点から、例えば中位粒子径として50μm以上600μm以下の範囲である。
【0039】
SAP小袋18の一実施形態は、高吸収性ポリマー12をそのまま袋体本体10内に封入したものである。SAP小袋18の他の実施形態は、高吸収性ポリマー12をティシュ、吸収紙、エアレイド不織布等のキャリアシートに包んだ状態で袋体本体10内に封入したものである。他の実施形態において、高吸収性ポリマー12をキャリアシート表面に両面テープや接着剤等で固定してもよい。また、高吸収性ポリマー12は粒子状の形態で袋体本体10内に封入することが好ましい。
【0040】
SAP小袋18の1個当たりの高吸収性ポリマー12の封入量は、0.03g以上0.3g以下の範囲又は0.05g以上0.15g以下の範囲である。高吸収性ポリマー12の封入量を前記の範囲とすれば、体液吸収後も高吸収性ポリマー12が大きく膨潤してゴツゴツした感触が生じることがなく、SAP小袋18の厚みの増加もほとんどない。したがって、SAP小袋18を含む吸収性物品1の体液吸収後の風合いや着用感、フィット感を向上させることができる。
【0041】
高吸収性ポリマー12の封入量が0.03g未満では、高吸収性ポリマー12の1個当たりの体液吸収量が低下し、前述のSAP小袋18の長所の少なくとも1つが損なわれる傾向がある。高吸収性ポリマー12の封入量が0.3gを超えると、吸収性物品1又は吸収体17内で局所的なゲルブロッキングが起こり易くなり、体液吸収量や体液を繰り返し吸収した後の吸収速度が低下する傾向がある。
【0042】
(消臭小袋)
本実施形態の消臭小袋19は、吸収性物品1の体液吸収に伴って、外層の水溶性樹脂フィルムが体液中の水分により溶解し、体液臭のマスキング効果及び/又はハーモナイズド効果を示す。ハーモナイズド効果とは、体液臭と調和するマスキング剤を選択し、体液臭を強引に抑え込むのではなく、最終的にイメージする「良い香り」の構成要素の一つとして体液臭を取り込んでしまうという効果である。言い換えれば、体液臭と調和して、人があまり気にならない臭い又は香りに変える効果である。
【0043】
本実施形態の消臭小袋19は、液状マスキング剤を飽和状態で含侵させた紙基材20を、水溶解性樹脂フィルムからなる袋に封入したものである。ここで液状マスキング剤とは、大気圧下で液状を呈するマスキング剤である。また、液状マスキング剤の飽和状態とは、液状マスキング剤が紙基材20に最大限含侵され、大気圧下で一部が液状化して紙基材20から漏出しない状態をいう。これは、液状マスキング剤及び紙基材20の種類によって異なるが、紙基材20の液状マスキング剤への浸漬時間を変化させて複数回の実験を実施することにより、容易に設定できる。液状マスキング剤を飽和状態で紙基材20に含侵させる方法としては、例えば、減圧下液状マスキング剤に紙基材20を所定時間浸漬した後、紙基材20を取り出し、大気圧下で所定時間放置する方法等が挙げられる。
【0044】
図3は、消臭小袋19のトップシート25側表面をSAP小袋18で覆った、マスキング積層体を示している。消臭小袋19は、例えば
図3に示すように、略長方形の水溶性樹脂フィルムの縁辺を幅(短辺)方向に2つ折りにして重ね合わせ、その内部に液状マスキング剤を飽和状態で含侵した紙基材20を収納し、重ね合わせた縁辺から所定幅の領域を接着してシール層19aを形成し、内部に液状マスキング剤を飽和状態で含侵した紙基材20を封入することにより作製できる。シール層19aの形成は、例えば、ヒートシール、超音波溶着等により形成できる。消臭小袋19の平面形状は、本実施形態の長方形状に限定されず、例えば、正方形、円形、長円形、楕円形、三角形、四角形の4角が丸まった角丸四角形等でもよい。消臭小袋19の立体形状は、本実施形態では肉薄の扁平形状である。
【0045】
図3に示す消臭小袋19の寸法は、長手方向寸法が例えば30mm以上60mm以下の範囲であり、幅方向寸法が例えば10mm以上50mm以下の範囲である。前記各範囲から寸法を選択することにより、SAP小袋18で覆われやすくなるとともに、吸収性物品1の使用期間全般にわたってマスキング効果及び/又はハーモナイズド効果を発揮し得る量の液状マスキング剤を含む大きさの紙基材20を収納可能になる。
【0046】
紙基材20の寸法は、消臭小袋19、紙基材20の材質等に応じて適宜選択できるが、長手方向寸法が例えば20mm以上40mm以下の範囲であり、幅方向寸法が5mm以上10mm以下である。このような範囲の紙基材20を用いることにより、吸収性物品1の使用期間全般にわたってマスキング効果及び/又はハーモナイズド効果を発揮し得る量の液状マスキング剤を含侵させることができる。紙基材20としては、液状マスキング剤を含侵可能なものであれば特に制限されず、例えば、吸水紙(例えばティシューペーパー、トイレットペーパー、ペーパータオル等)、ライナ原紙、板紙、クラフト紙、上質紙、ろ紙、上述のパルプ含有不織布等が挙げられる。これらの中でも、液状マスキング剤の揮発性が良好なろ紙が好ましい。
【0047】
また、紙基材20に含侵される液状マスキング剤としては、大気圧下で液状である消臭剤、脱臭剤、香料(天然香料及び合成香料)等を特に限定なく使用できるが、体液臭に対するマスキング効果や、特にハーモナイズド効果等の観点から香料が好ましい。香料の具体例としては、例えば、リュウゼン香、安息香、海狸香、霊猫香、丁字油、ガルバナム、ジャスミンアブソリュート、メリロット、ミモザ、ムスクトンキン、ローズマリー油、白檀油、ベチバー油、バイオレットリーフアブソリュート等の天然香料、高級アルコール、アルデヒド、ベンズアルデヒド、安息香酸、ケイ皮酸、ケイ皮アルデヒド、ケイ皮アルコール、エステル、ケトン、サリチル酸と関連化合物、バニリン等の合成香料、これらの2種以上の混合物等が挙げられる。香料の市販品も広く使用することができる。また、本実施形態では、香料成分が溶剤中に溶解した香料を用いてもよい。香料は必要に応じて2種以上を混合して使用してもよい。
【0048】
液状マスキング剤を飽和状態で含侵させた紙基材20を封入する袋を構成する水溶性樹脂フィルムとしては特に制限されないが、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリビニルメチレンエーテル等の水溶性ビニル樹脂、ポリエチレンオキシド等のポリエーテル樹脂、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース等のセルロース樹脂、ポリ(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル樹脂、アルギン酸、プルラン、キサンタン等の多糖高分子化合物等からなるフィルムが挙げられる。これらの中でも、耐油性、ガスバリア性が高く、ヒートシール加工が容易であるといった観点から、ポリビニルアルコールフィルムが好ましい。水溶性樹脂フィルムは市販品を使用でき、例えば、クラリアVF-HP270(商品名、フィルムの膜厚40μm、株式会社クラレ製)等が挙げられる。
【0049】
(バックシート)
バックシート30は、吸収体10が保持している体液が衣類を濡らさないような液不透過性、及び消臭小袋19が体液中の水分に溶解して発せられるマスキング香を透過させる通気性を備えた基材を用いて形成されればよく、樹脂フィルムや、樹脂フィルムと不織布とを積層した複合シートといった材料から形成される。複合シートに用いられる不織布としては、製法を特に限定せず、例えば、スパンボンド不織布やメルトブロー不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布の積層体である複合不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布の積層体である複合不織布及びこれらの複合材料が挙げられる。また、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンとポリプロピレンとの複合フィルム等が挙げられる。樹脂フィルムは通常通気性の低いものが多いが、その場合には、樹脂溶融物に炭酸カルシウム等の充填剤を添加及び混合し、次いでフィルム化すること等により、通気性の樹脂フィルムを得ることができる。また、強度及び加工性の点から、バックシート30の坪量は、例えば、15g/m2以上40g/m2以下の範囲である。
【0050】
(立体ギャザー)
また、吸収性物品1は、
図1に示すように、使用者の排泄した体液の横漏れを防止するため、吸収性物品1の長手方向に沿って、トップシート25の肌側面の両側端部に、一対の立体ギャザー40を備えている。吸収性物品1の幅方向における立体ギャザー40の一端はバックシート30の肌側面の幅方向両端付近に固着され、さらに幅方向途中部における起立部の根本は、トップシート25の肌側面に固定され、その幅方向他端はトップシート25に固定されない自由端40aとなる。この自由端40a付近に立体ギャザー用弾性伸縮部材(不図示)を長手方向に沿って設けることで、立体ギャザー40の自由端40aに起立性を付与し、着用者の体型に合わせて変形可能なものとなる。
【0051】
立体ギャザー40の幅方向一端の固定位置は本実施形態に限定されず、例えば、バックシート30の非肌側面の両側端部付近)、トップシート25とバックシート30とを部分的又は全体的に接合した袋体の幅方向両端、トップシート25の肌側面等でもよい。このとき、立体ギャザー40の幅方向途中部をトップシート25の肌側面の両側端部付近に固定してもよい。なお、本実施形態の吸収性物品1は、立体ギャザーを含まない実施形態をも包含する。
【0052】
立体ギャザー40としては、例えば、疎水性繊維にて形成された撥水性又は液不透過性の不織布、例えば、スパンボンド不織布、メルトブロー不織布、スパンボンド不織布/メルトブロー不織布/スパンボンド不織布の積層体である複合不織布等が使用される。立体ギャザー用弾性部材としては、例えば、ポリウレタン糸、帯状のポリウレタンフィルム、糸状又は帯状の天然ゴム等が使用される。
【0053】
本実施形態の吸収性物品1は、バックシート30の非肌側面に、着用者の着衣内で吸収性物品1のずれ等を防止するための、粘着層60を備える。本実施形態の粘着層60は、一般的な接着剤の層として構成される。このような粘着層60は、香料等との接触により劣化し、接着力が低下するか又は失われる場合がある。また、粘着層60に含まれる成分により消臭小袋19の外層である水溶性樹脂フィルムが破れ、マスキング剤の不要な発散が起こる場合がある。従って、本実施形態では、吸収性物品1の厚み方向において、マスキング積層体(SAP小袋18と消臭小袋19との積層体)と、粘着層60と、が重ならない位置にそれぞれ配置されることが好ましい。なお、粘着層60は本実施形態に限定されず、例えば、面ファスナー等で構成してもよい。
【0054】
<吸収性物品の製造方法>
吸収性物品1は、公知の製造方法により製造できるが、例えば、バックシート30の肌側面に単数又は複数のマスキング積層体を配置する工程と、吸収体17をトップシート25とバックシート30との間に配置する工程と、トップシート25とバックシート30とを一部又は全周に亘ってホットメルト接着剤やヒートエンボス、超音波エンボス、高周波エンボス等を用いて固定する工程と、トップシート25の所定位置に立体ギャザー40を配置する工程と、バックシート30の所定位置に粘着層60を配置する工程と、を含む製造方法が挙げられる。吸収性物品1が尿取りパッドや軽失禁パッドである場合は、これを包装体に個別包装した後、長手方向に3つ折りにして折りたためばよい。また、レッグギャザー、ウエストギャザー、サイドフラップ等を必要に応じて設けることができる。
【0055】
以上、本発明を、実施形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記の実施形態に記載の発明の範囲には限定されないことは言うまでもなく、上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。また、そのような変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【符号の説明】
【0056】
10 袋体本体
11、19a シール層
12 高吸収性ポリマー
17 吸収体
18 体液吸収小袋(SAP小袋)
19 消臭小袋
20 紙基材
25 トップシート
30 バックシート
35 スリット
40 立体ギャザー
40a 立体ギャザーの自由端
50 吸収性物品
60 粘着層