(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-13
(45)【発行日】2024-03-22
(54)【発明の名称】売上データ処理装置、売上データ処理方法、および売上データ処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 40/12 20230101AFI20240314BHJP
【FI】
G06Q40/12
(21)【出願番号】P 2021006632
(22)【出願日】2021-01-19
【審査請求日】2022-12-15
(31)【優先権主張番号】P 2020046571
(32)【優先日】2020-03-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】398040527
【氏名又は名称】株式会社オービック
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】千葉 海
(72)【発明者】
【氏名】上野 剛光
【審査官】永野 一郎
(56)【参考文献】
【文献】特開2001-076256(JP,A)
【文献】特開2012-226479(JP,A)
【文献】特開2006-044232(JP,A)
【文献】特開平04-000597(JP,A)
【文献】特開2008-139951(JP,A)
【文献】特開平11-039569(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
制御部を備える売上データ処理装置であって、
売上分析における所定の切り口に応じた売上科目別の総売上高を保持する売上実績データと、
売上分析において控除される調整項目別の発生金額を保持する調整項目データと、
にアクセス可能であり、
前記制御部は、
前記売上実績データを基に、全売上科目の総売上高の合計に対する一売上科目の総売上高の比の値を売上科目別に算出する第一算出手段と、
前記調整項目データを基に、各調整項目の発生金額を、前記第一算出手段で算出した各売上科目の比の値に従って各売上科目に按分することにより、調整項目ごとに売上科目別の按分金額を算出する第二算出手段と、
前記売上実績データが保持する各売上科目の総売上高から、前記第二算出手段で算出した全調整項目の売上科目別の按分金額の合計を差し引くことにより、全調整項目の発生金額を考慮した売上高を売上科目別に算出する第三算出手段と、
を備えること、
を特徴とする売上データ処理装置。
【請求項2】
前記調整項目データには、会計時には発生しない前記調整項目別の前記発生金額を保持することを特徴とする請求項1に記載の売上データ処理装置。
【請求項3】
売上分析における所定の切り口に応じた売上科目別の総売上高を保持する売上実績データと、売上分析において控除される調整項目別の発生金額を保持する調整項目データと、にアクセス可能な、制御部を備える情報処理装置で実行される売上データ処理方法であって、
前記制御部で実行される、
前記売上実績データを基に、全売上科目の総売上高の合計に対する一売上科目の総売上高の比の値を売上科目別に算出する第一算出ステップと、
前記調整項目データを基に、各調整項目の発生金額を、前記第一算出ステップで算出した各売上科目の比の値に従って各売上科目に按分することにより、調整項目ごとに売上科目別の按分金額を算出する第二算出ステップと、
前記売上実績データが保持する各売上科目の総売上高から、前記第二算出ステップで算出した全調整項目の売上科目別の按分金額の合計を差し引くことにより、全調整項目の発生金額を考慮した売上高を売上科目別に算出する第三算出ステップと、
を含むこと、
を特徴とする売上データ処理方法。
【請求項4】
売上分析における所定の切り口に応じた売上科目別の総売上高を保持する売上実績データと、売上分析において控除される調整項目別の発生金額を保持する調整項目データと、にアクセス可能な、制御部を備える情報処理装置に実行させるための売上データ処理プログラムであって、
前記制御部に実行させるための、
前記売上実績データを基に、全売上科目の総売上高の合計に対する一売上科目の総売上高の比の値を売上科目別に算出する第一算出ステップと、
前記調整項目データを基に、各調整項目の発生金額を、前記第一算出ステップで算出した各売上科目の比の値に従って各売上科目に按分することにより、調整項目ごとに売上科目別の按分金額を算出する第二算出ステップと、
前記売上実績データが保持する各売上科目の総売上高から、前記第二算出ステップで算出した全調整項目の売上科目別の按分金額の合計を差し引くことにより、全調整項目の発生金額を考慮した売上高を売上科目別に算出する第三算出ステップと、
を含むこと、
を特徴とする売上データ処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、売上データ処理装置、売上データ処理方法、および売上データ処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば多様な値引きの施策を行う外食業において、値引きの按分処理は、手作業で行われていた。
【0003】
特許文献1には、「POSサーバ11は、演算式(売上額=総売上額-固定費-変動費合計)を計算することにより、各店舗(テナント)毎の売上額(いわば経費を除いた純売上額)を算出する」と記載されている(段落0023参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、電子決済等の増加に伴う値引き種の増加や事業の拡大に伴う売上種別の増加に伴い、作業量が増え、決算処理の遅れや数値の算出間違いが発生するケースがあった。そのため、精緻な売上の分析を行うことが困難であったという問題点があった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、例えば売上科目別金額に応じた値引き額等の調整金額の按分処理を行うことで、精緻な売上の分析を行うことができる売上データ処理装置、売上データ処理方法、および売上データ処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る売上データ処理装置は、制御部を備える売上データ処理装置であって、売上分析における所定の切り口に応じた売上科目別の総売上高を保持する売上実績データと、売上分析において控除される調整項目別の発生金額を保持する調整項目データと、にアクセス可能であり、前記制御部は、前記売上実績データを基に、全売上科目の総売上高の合計に対する一売上科目の総売上高の比の値を売上科目別に算出する第一算出手段と、前記調整項目データを基に、各調整項目の発生金額を、前記第一算出手段で算出した各売上科目の比の値に従って各売上科目に按分することにより、調整項目ごとに売上科目別の按分金額を算出する第二算出手段と、前記売上実績データが保持する各売上科目の総売上高から、前記第二算出手段で算出した全調整項目の売上科目別の按分金額の合計を差し引くことにより、全調整項目の発生金額を考慮した売上高を売上科目別に算出する第三算出手段と、を備えること、を特徴とする。
【0008】
また、本発明に係る売上データ処理方法は、売上分析における所定の切り口に応じた売上科目別の総売上高を保持する売上実績データと、売上分析において控除される調整項目別の発生金額を保持する調整項目データと、にアクセス可能な、制御部を備える情報処理装置で実行される売上データ処理方法であって、前記制御部で実行される、前記売上実績データを基に、全売上科目の総売上高の合計に対する一売上科目の総売上高の比の値を売上科目別に算出する第一算出ステップと、前記調整項目データを基に、各調整項目の発生金額を、前記第一算出ステップで算出した各売上科目の比の値に従って各売上科目に按分することにより、調整項目ごとに売上科目別の按分金額を算出する第二算出ステップと、前記売上実績データが保持する各売上科目の総売上高から、前記第二算出ステップで算出した全調整項目の売上科目別の按分金額の合計を差し引くことにより、全調整項目の発生金額を考慮した売上高を売上科目別に算出する第三算出ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【0009】
また、本発明に係る売上データ処理プログラムは、売上分析における所定の切り口に応じた売上科目別の総売上高を保持する売上実績データと、売上分析において控除される調整項目別の発生金額を保持する調整項目データと、にアクセス可能な、制御部を備える情報処理装置に実行させるための売上データ処理プログラムであって、前記制御部に実行させるための、前記売上実績データを基に、全売上科目の総売上高の合計に対する一売上科目の総売上高の比の値を売上科目別に算出する第一算出ステップと、前記調整項目データを基に、各調整項目の発生金額を、前記第一算出ステップで算出した各売上科目の比の値に従って各売上科目に按分することにより、調整項目ごとに売上科目別の按分金額を算出する第二算出ステップと、前記売上実績データが保持する各売上科目の総売上高から、前記第二算出ステップで算出した全調整項目の売上科目別の按分金額の合計を差し引くことにより、全調整項目の発生金額を考慮した売上高を売上科目別に算出する第三算出ステップと、を含むこと、を特徴とする。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、例えば売上科目別金額に応じた値引き額等の調整金額の按分処理を行うことで、精緻な売上の分析を行うことができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、売上データ処理装置100の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】
図2は、売上データ処理装置100で実行される処理の流れの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、四則演算科目マスタメンテ画面の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、四則演算科目マスタメンテ画面等の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、本実施形態の実装例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、本発明は本実施形態により限定されるものではない。特に、本実施形態は、外食業、具体的には多様な値引きの施策を行う外食業での利用を想定したものであるが、本発明は、外食業での利用に限定されるものではない。
【0013】
[1.構成・処理]
本実施形態に係る売上データ処理装置100の構成および売上データ処理装置100で実行される処理の一例について、
図1等を参照して説明する。
図1は、売上データ処理装置の構成の一例を示すブロック図である。
図2は、売上データ処理装置100で実行される処理の流れの一例を示す図である。
【0014】
売上データ処理装置100は、市販のデスクトップ型パーソナルコンピュータである。なお、売上データ処理装置100は、デスクトップ型パーソナルコンピュータのような据置型情報処理装置に限らず、市販されているノート型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistants)、スマートフォン、タブレット型パーソナルコンピュータなどの携帯型情報処理装置であってもよい。
【0015】
売上データ処理装置100は、制御部102と通信インターフェース部104と記憶部106と入出力インターフェース部108と、を備えている。売上データ処理装置100が備えている各部は、任意の通信路を介して通信可能に接続されている。
【0016】
通信インターフェース部104は、ルータ等の通信装置及び専用線等の有線又は無線の通信回線を介して、売上データ処理装置100をネットワーク300に通信可能に接続する。通信インターフェース部104は、他の装置と通信回線を介してデータを通信する機能を有する。ここで、ネットワーク300は、売上データ処理装置100とサーバ200とを相互に通信可能に接続する機能を有し、例えばインターネットやLAN(Local Area Network)等である。なお、記憶部106に格納されるデータは、例えばサーバ200に格納されてもよい。
【0017】
入出力インターフェース部108には、入力装置112及び出力装置114が接続されている。出力装置114には、モニタ(家庭用テレビを含む)の他、スピーカやプリンタを用いることができる。入力装置112には、キーボード、マウス、及びマイクの他、マウスと協働してポインティングデバイス機能を実現するモニタを用いることができる。なお、以下では、出力装置114をモニタ114とし、入力装置112をキーボード112またはマウス112として記載する場合がある。
【0018】
記憶部106には、各種のデータベース、テーブル、及びファイルなどが格納される。記憶部106には、OS(Operating System)と協働してCPU(Central Processing Unit)に命令を与えて各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録される。記憶部106として、例えば、RAM(Random Access Memory)・ROM(Read Only Memory)等のメモリ装置、ハードディスクのような固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び光ディスク等を用いることができる。
【0019】
記憶部106には、例えば、四則演算マスタ106a、売上実績データ106b、および調整項目データ106cなどが格納される。
【0020】
四則演算マスタ106aには、例えば
図2に示すように、後述する構成比率を算出するための算出式が設定される。なお、
図2に示す四則演算マスタ106aにおいて、項目「科目名1」の列が算出式の分子に相当し、項目「科目名2」の列が算出式の分母に相当する。また、四則演算マスタ106aは、
図3,4に示すマスタメンテ画面MA,MBを利用してメンテナンスすることができる。例えば、項目「売上(料理)」に係る構成比率の算出式は、マスタメンテ画面MB上でメンテナンスすることができる。そして、例えばマスタメンテ画面MBに示された算出式の設定により、例えば、構成比率の算出結果MCを得ることができる。なお、
図4にも示す通り、計算に2つ以上の項目(特に3つ以上の項目)を使用する場合は、計算順序で設定を分けることで対応することができる。また、四則演算マスタ106aは、例えば、管理会計システム(アプリケーションソフトウェア)にて設定されたものでもよい。
【0021】
売上実績データ106bは、例えば
図2に示すように、売上分析における所定の切り口(例えば外食業であれば、例えば「料理」「飲料」「MCD(Marketing Commercial Distribution)」など)に応じた売上科目別の総売上高を保持する。なお、売上実績データ106bは、例えば、各種システム(アプリケーションソフトウェア)より連携され、集信された総売上高に関するものでもよい。
【0022】
調整項目データ106cは、例えば
図2に示すように、売上分析において控除される調整項目(例えば多様な値引きの施策を行う外食業(具体的には、店舗やEC(Electronic Commerce)サイトなどでの売り上げに対して値引きを行う外食業など)であれば、例えば「社員割引」「値引」「試食」「販促」「ロス」「検体」など)別の発生金額を保持する。なお、調整項目データ106cは、例えば、各種システム(アプリケーションソフトウェア)より連携され、集信された値引き額等に関するものでもよい。
【0023】
制御部102は、売上データ処理装置100を統括的に制御するCPU等である。制御部102は、OS等の制御プログラム・各種の処理手順等を規定したプログラム・所要データなどを格納するための内部メモリを有し、格納されているこれらのプログラムに基づいて種々の情報処理を実行する。
【0024】
制御部102は、機能概念的に、第一算出部102a、第二算出部102b、および第三算出部102cなどを備える。
【0025】
第一算出部102aは、売上実績データ106bを基に、全売上科目の総売上高の合計に対する一売上科目の総売上高の比の値を売上科目別に算出する。具体的には、第一算出部102aは、売上実績データ106bを基に、四則演算マスタ106aに設定された算出式に従って、構成比率を売上科目別に算出する。なお、具体的な算出例は、
図2に示す処理1を参照されたい。
【0026】
第二算出部102bは、調整項目データ106cを基に、各調整項目の発生金額を、第一算出部102aで算出した各売上科目の比の値に従って各売上科目に按分することにより、調整項目ごとに売上科目別の按分金額を算出する。具体的には、第二算出部102bは、調整項目データ106cを基に、各調整項目の発生金額を、第一算出部102aで算出した各売上科目の構成比率に従って各売上科目に按分することにより、調整項目ごとに売上科目別の按分金額を算出する。なお、具体的な算出例は、
図2に示す処理2を参照されたい。
【0027】
第三算出部102cは、売上実績データ106bが保持する各売上科目の総売上高から、第二算出部102bで算出した全調整項目の売上科目別の按分金額の合計を差し引くことにより、全調整項目の発生金額を考慮した売上高を売上科目別に算出する。なお、具体的な算出例は、
図2に示す処理3を参照されたい。
【0028】
以上、本実施形態により、多様な値引きの施策を行う外食業において、店舗やECサイトでの売上計上に発生する値引き額を売上科目の総計に応じて按分を行うことで、精緻な売上の分析を行うことが可能となった。具体的には、まず、店頭POS(Point Of Sale)システムなどでの売上計上、及び値引き明細の計上を行い(※補足:この段階では値引き明細はどの売上に対する値引きかの判断はできない。)、つぎに、月末時点のセグメント別の売上計上科目の多寡に応じて値引き明細の按分を行うことで、精緻な売上の分析を行うことが可能となった。
【0029】
なお、本実施形態における第一算出部102a、第二算出部102b、および第三算出部102cが実行する処理は、
図5に示すシステム構成にて実装されてもよい。具体的には、
図5に示すシステム構成での実装の場合、(1)第一算出部102aが、科目別の売上実績データから四則演算マスタを基に構成比率の算出を行い、(2)第二算出部102bが、当該算出した構成比率を基に、値引きなどの調整項目の按分金額の算出を行い、(3)第三算出部102cが、当該算出した売上科目別の按分金額を、会計システム(アプリケーションソフトウェア)に取り込み可能なフォーマットにて出力し、その取込を行うことにより、各調整項目の発生金額を加味した売上金額を確認可能としてもよい。ここで、
図5において、販売管理データは、販売管理システム(アプリケーションソフトウェア)にて管理されるものであり、会計データは、財務会計システム(アプリケーションソフトウェア)にて管理されるものであり、グループ管理会計データは、グループ管理会計システム(アプリケーションソフトウェア)にて管理されるものである。また、
図5において、「仕入外部データ受入」との表記は、財務会計システム(アプリケーションソフトウェア)が有する、必要な調整仕訳を作成して財務会計側へ戻す機能を指すものであり、「汎用Excel出力または標準帳票データ」との表記および「四則演算処理」との表記は、グループ管理会計システム(アプリケーションソフトウェア)が有する機能を指すものである。
【0030】
[2.国連が主導する持続可能な開発目標(SDGs)への貢献]
本実施形態により、業務効率化や企業の適切な経営判断を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標8及び9に貢献することが可能となる。
【0031】
また、本実施形態により、廃棄ロス削減や、ペーパレス・電子化を推進することに寄与することができるので、SDGsの目標12、13及び15に貢献することが可能となる。
【0032】
また、本実施形態により、統制、ガバナンス強化に寄与することができるので、SDGsの目標16に貢献することが可能となる。
【0033】
[3.他の実施形態]
本発明は、上述した実施形態以外にも、特許請求の範囲に記載した技術的思想の範囲内において種々の異なる実施形態にて実施されてよいものである。
【0034】
例えば、実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。
【0035】
また、本明細書中や図面中で示した処理手順、制御手順、具体的名称、各処理の登録データや検索条件等のパラメータを含む情報、画面例、データベース構成については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。
【0036】
また、売上データ処理装置100に関して、図示の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。
【0037】
例えば、売上データ処理装置100が備える処理機能、特に制御部にて行われる各処理機能については、その全部または任意の一部を、CPUおよび当該CPUにて解釈実行されるプログラムにて実現してもよく、また、ワイヤードロジックによるハードウェアとして実現してもよい。尚、プログラムは、本実施形態で説明した処理を情報処理装置に実行させるためのプログラム化された命令を含む一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されており、必要に応じて売上データ処理装置100に機械的に読み取られる。すなわち、ROMまたはHDD(Hard Disk Drive)などの記憶部などには、OSと協働してCPUに命令を与え、各種処理を行うためのコンピュータプログラムが記録されている。このコンピュータプログラムは、RAMにロードされることによって実行され、CPUと協働して制御部を構成する。
【0038】
また、このコンピュータプログラムは、売上データ処理装置100に対して任意のネットワークを介して接続されたアプリケーションプログラムサーバに記憶されていてもよく、必要に応じてその全部または一部をダウンロードすることも可能である。
【0039】
また、本実施形態で説明した処理を実行するためのプログラムを、一時的でないコンピュータ読み取り可能な記録媒体に格納してもよく、また、プログラム製品として構成することもできる。ここで、この「記録媒体」とは、メモリーカード、USB(Universal Serial Bus)メモリ、SD(Secure Digital)カード、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)、EEPROM(登録商標)(Electrically Erasable and Programmable Read Only Memory)、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、MO(Magneto-Optical disk)、DVD(Digital Versatile Disk)、および、Blu-ray(登録商標) Disc等の任意の「可搬用の物理媒体」を含むものとする。
【0040】
また、「プログラム」とは、任意の言語または記述方法にて記述されたデータ処理方法であり、ソースコードまたはバイナリコード等の形式を問わない。なお、「プログラム」は必ずしも単一的に構成されるものに限られず、複数のモジュールやライブラリとして分散構成されるものや、OSに代表される別個のプログラムと協働してその機能を達成するものをも含む。なお、実施形態に示した各装置において記録媒体を読み取るための具体的な構成および読み取り手順ならびに読み取り後のインストール手順等については、周知の構成や手順を用いることができる。
【0041】
記憶部に格納される各種のデータベース等は、RAM、ROM等のメモリ装置、ハードディスク等の固定ディスク装置、フレキシブルディスク、及び、光ディスク等のストレージ手段であり、各種処理やウェブサイト提供に用いる各種のプログラム、テーブル、データベース、及び、ウェブページ用ファイル等を格納する。
【0042】
また、売上データ処理装置100は、既知のパーソナルコンピュータまたはワークステーション等の情報処理装置として構成してもよく、また、任意の周辺装置が接続された当該情報処理装置として構成してもよい。また、売上データ処理装置100は、当該装置に本実施形態で説明した処理を実現させるソフトウェア(プログラムまたはデータ等を含む)を実装することにより実現してもよい。
【0043】
更に、装置の分散・統合の具体的形態は図示するものに限られず、その全部または一部を、各種の付加等に応じてまたは機能負荷に応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。すなわち、上述した実施形態を任意に組み合わせて実施してもよく、実施形態を選択的に実施してもよい。
【産業上の利用可能性】
【0044】
本発明は、特に、店舗展開を行う小売業、サービス業などにおいて有用である。
【符号の説明】
【0045】
100 売上データ処理装置
102 制御部
102a 第一算出部
102b 第二算出部
102c 第三算出部
104 通信インターフェース部
106 記憶部
106a 四則演算マスタ
106b 売上実績データ
106c 調整項目データ
108 入出力インターフェース部
112 入力装置
114 出力装置
200 サーバ
300 ネットワーク