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▶ コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-13
(45)【発行日】2024-03-22
(54)【発明の名称】放出システムを統合した皮膚処置ヘッド
(51)【国際特許分類】
   A61H 7/00 20060101AFI20240314BHJP
   A46B 11/02 20060101ALI20240314BHJP
【FI】
A61H7/00 300G
A46B11/02
A61H7/00 300K
【請求項の数】 15
(21)【出願番号】P 2021523675
(86)(22)【出願日】2019-10-28
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2022-01-17
(86)【国際出願番号】 EP2019079313
(87)【国際公開番号】W WO2020094430
(87)【国際公開日】2020-05-14
【審査請求日】2022-10-25
(31)【優先権主張番号】18204478.4
(32)【優先日】2018-11-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】590000248
【氏名又は名称】コーニンクレッカ フィリップス エヌ ヴェ
【氏名又は名称原語表記】Koninklijke Philips N.V.
【住所又は居所原語表記】High Tech Campus 52, 5656 AG Eindhoven,Netherlands
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ファン エス,ミヘル
(72)【発明者】
【氏名】グラーゼンブルク,ヨースト トーマス
(72)【発明者】
【氏名】ビュルテン,ヤニー
(72)【発明者】
【氏名】ウルフ,ハロルド
【審査官】岡本 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2015/174844(WO,A2)
【文献】国際公開第2009/141510(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61H 7/00
A46B 11/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ボディケア装置のハウジングに機能的に結合するように構成されたユニットであって、前記ハウジングは、前記ユニットが前記ハウジングに機能的に結合されたときに、軸を中心として前記ユニットを少なくとも部分的に回転させるように構成されたアクチュエータを含み、前記ユニットは、皮膚処置ヘッドに機能的に結合されるようにさらに構成されるか、又は、前記ユニットは、前記皮膚処置ヘッドを含み、前記ユニットは、
- 第1のコネクタ要素であり、前記軸に沿って前記ハウジングと前記ユニットとの機能的結合を提供するために、前記ハウジングの外部にある対応する第2のコネクタ要素に着脱可能に結合するための第1のコネクタ要素と、
- 液体及び半液体を含む群から選択された材料を受けるためのチャンバ容積を有するチャンバであり、前記チャンバは第1のチャンバ開口部を含み、前記第1のチャンバ開口部は逆止弁を含む、チャンバと、
- 前記軸に沿って前記第1のコネクタ要素に対して移動可能であるように構成された機械的アクチュエータであり、前記機械的アクチュエータは、前記軸に平行な前記第1のコネクタ要素の方向における前記皮膚処置ヘッドに加わる力を前記材料に伝達して、前記第1のチャンバ開口部を介して前記材料の少なくとも一部を前記チャンバから排出させるように構成され、前記機械的アクチュエータは、前記機械的アクチュエータが前記材料に力を伝達しない中立位置を含む前記第1のコネクタ要素に対する複数の位置において構成可能である、機械的アクチュエータと、
を含む、ユニット。
【請求項2】
前記第1のチャンバ開口部は、ダックビルバルブを含む、請求項1に記載のユニット。
【請求項3】
前記皮膚処置ヘッドは、皮膚処置ヘッド表面を含み、前記皮膚処置ヘッドは、1つ以上の皮膚処置要素を含み、前記1つ以上の皮膚処置要素は、前記皮膚処置ヘッド表面から離れた第2の面を画定する遠位端を含み、前記第1のチャンバ開口部はノズルを含み、前記皮膚処置ヘッドが前記ユニットによって含まれているか又は前記ユニットに機能的に結合されているときに、前記ノズルは、前記皮膚処置ヘッド表面と前記第2の面との間で配置されている、請求項1又は2に記載のユニット。
【請求項4】
前記皮膚処置ヘッドは、皮膚処置要素として複数のブリストルを含み、前記ノズルは、前記ブリストル間に配置されるか、又は、前記皮膚処置ヘッドは、皮膚処置要素として複数のマッサージ要素を含み、前記ノズルは、前記マッサージ要素間に配置されるか、又は、前記皮膚処置ヘッドは、皮膚処置要素としてスポンジ様要素を含み、前記ノズルは、前記スポンジ様要素内に延びている、請求項3に記載のユニット。
【請求項5】
前記材料での前記チャンバ容積の充填範囲の少なくとも一部にわたって前記材料に連続圧力を提供するように構成されたばね懸架式要素をさらに含む、請求項1乃至4のいずれか一項に記載のユニット。
【請求項6】
前記チャンバは、前記チャンバ容積の少なくとも一部を囲むチャンバエンクロージャを含み、前記チャンバエンクロージャは、円筒形状を有するチャンバ壁を含み、前記チャンバ壁の少なくとも一部は圧縮可能である、請求項1乃至5のいずれか一項に記載のユニット。
【請求項7】
前記ユニットは、前記チャンバと前記第1のチャンバ開口部との間に流体連通を提供するためのチャネルシステムをさらに含む、請求項1乃至6のいずれか一項に記載のユニット。
【請求項8】
前記ユニットは、前記チャンバと前記第1のチャンバ開口部との間の流体連通を制御するための第1の弁をさらに含み、前記第1のコネクタ要素は、前記第1の弁を制御するようにも構成され、前記ハウジング及び前記ユニットが機能的に結合されていないときに前記第1の弁は閉じており、前記ハウジング及び前記ユニットが機能的に結合されているときに前記第1の弁は開いている、請求項7に記載のユニット。
【請求項9】
前記チャネルシステムは、弁システムをさらに含み、前記弁システムは、スライド要素、及び、前記スライド要素を摺動可能に受けるためのスリーブ要素を含み、
- 前記弁システムは、前記スリーブ要素に対する前記スライド要素の少なくとも2つの配置で構成可能であり、第1の構成において、前記第1の弁は閉じられ、第2の構成において、前記第1の弁は開いており、
- 前記チャネルシステムは、前記弁システムを前記第1の構成において維持するように構成されたばね要素をさらに含み、さらに、前記ばね要素は、少なくとも前記弁システムの前記第2の構成に達することができるまで圧縮可能であり、
- 前記第1のコネクタ要素は、前記スリーブ要素及び前記スライド要素のうち1つに機能的に結合され、前記第1のコネクタ要素は、前記ハウジング及び前記ユニットが機能的に結合されたときに、前記弁システムを前記第2の構成において保持するようにさらに構成されている、請求項8に記載のユニット。
【請求項10】
前記チャンバは、複数の前記第1のチャンバ開口部を含む、請求項1乃至9のいずれか一項に記載のユニット。
【請求項11】
皮膚を処置するためのボディケア装置であって、前記ボディケア装置は、請求項1乃至10のいずれか一項に記載の前記ハウジング、前記ユニット、及び前記皮膚処置ヘッドを含み、前記皮膚処置ヘッドは、前記ユニットによって含まれているか又は前記ユニットに機能的に結合されている、ボディケア装置。
【請求項12】
請求項1乃至10のいずれか一項に記載の前記ユニット、前記ハウジング、及び前記皮膚処置ヘッドを含む部品キットであって、前記皮膚処置ヘッドは、前記ユニットによって含まれているか又は前記ユニットに機能的に結合することができる、部品キット。
【請求項13】
請求項11に記載の前記ボディケア装置と容器とを含む部品キットであって、前記容器は、液体及び半液体を含む群から選択された材料を含有する、部品キット。
【請求項14】
請求項11に記載の前記ボディケア装置の作動方法であって、(a)前記機械的アクチュエータが、前記軸に平行な前記第1のコネクタ要素の方向における前記皮膚処置ヘッドに加わる力を前記材料に伝達して、前記第1のチャンバ開口部を介して前記材料の少なくとも一部を前記チャンバから排出させるステップ、並びに、(b)前記ハウジングのアクチュエータが前記皮膚処置ヘッドを回転させるステップを含む作動方法。
【請求項15】
前記材料は、化粧品材料、スキンケア材料、及び医薬品材料のうち1つ以上を含む、請求項14に記載の作動方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ボディケア装置のためのユニットに関する。本発明はまた、そのようなボディケア装置に関する。本発明はさらに、そのようなボディケア装置のハウジングと、そのようなボディケア装置のためのユニットとを含む部品キットに関する。さらに、本発明は、そのようなボディケア装置を使用して皮膚の一部を処置する方法に関する。
【背景技術】
【0002】
流体分配ブラシは、当技術分野において知られている。例えば、特許文献1は、パッド及びブリストルが存在する開口部を有するハウジングを含むブラシを記載している。ハウジングは、内部空間及びハンドルを画定する。内部空間には、流体リザーバ、ポンプシリンダチューブ及びプランジャを有するポンプアセンブリ、並びに、互いに気密且つ流体的に接続された配管アレイが配置される。好ましい実施形態では、複数のシリコーンのダックビル放出弁が、配管アレイの端部に提供され、ブリストルの間でパッド上に置かれる。リザーバから放出弁への、及び、放出弁からの流体の移動を可能にするために、アクチュエータレバーが提供され、ユーザによって操作されるように適応している。アクチュエータレバーは、第1の位置と第2の位置との間を移動し、放出弁を介して流体を分配するためのポンピング動作を生成するように適応している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】国際公開第2018/064688号
【文献】国際公開第2014/009177号(A1)
【発明の概要】
【0004】
特定の用途に対して、化粧品、オイル、消毒薬、スクラブ剤、水等の添加剤と組み合わせてブラシ(又は、ブラシ/スポンジ/ゴムの組み合わせ)が、例えば、これらを皮膚に塗布する及び広げるために必要とされ得る。添加剤は、例えば、ボディクリーム等の化粧品、洗浄、剥離、又は水和等を目的とした化粧品等であり得る。
【0005】
現在の作動方法において、化粧品等の添加剤は、身体に、及び/又は、身体にさらに塗布される前に、ブラシに塗布される。従って、2つのステップがユーザによって行われる必要がある。
【0006】
ブラシが少なくとも部分的に回転するボディケア装置の適用を仮定すると、ブラシの回転を開始した後に、ブラシに添加された添加剤が周囲に(遠心効果で)広がるという別のマイナス面があり得る。
【0007】
これらのあり得る問題に対しては、簡単な解決法はないように思われる。
【0008】
従って、好ましくはさらに少なくとも部分的に上記の欠点のうち1つ以上を取り除く代替のボディケア装置又はユニットを提供することが本発明の一態様である。本発明は、先行技術の欠点の少なくとも1つを克服若しくは改善するか、又は、有用な代替物を提供することを目標にすることができる。
【0009】
数ある中でも、複数の実施形態において、化粧品等の添加剤は、ブラシ(又は他の1つ又は複数の皮膚処置要素)の後ろに割り当てられたバッファー(「チャンバ」又は「チャンバ容積」)において貯蔵されてもよい。分配システムが、例えば皮膚に押し付けられて、作動させられた場合に化粧品等の添加剤を放出するように構築されてもよい。使用されていない場合、添加剤は、システムの内側で貯蔵され、使える状態になっている。
【0010】
従って、第1の態様において、本発明は、ユニットを提供し(ユニットは、特に、ボディケア装置のハウジングに機能的に結合するように構成され、ハウジングは、ユニットがハウジングに機能的に結合されているときに、軸(A)を中心としてユニットを少なくとも部分的に回転させるように構成されたアクチュエータを含み)、ユニットは、皮膚処置ヘッドに機能的に結合されるように(さらに)構成されるか、又は、ユニットは、皮膚処置ヘッドを含み、ユニットは:
- 第1のコネクタ要素(ハウジングとユニットとの機能的結合を提供するために、ハウジングの対応する第2のコネクタ要素に着脱可能に結合するための第1のコネクタ要素);
- 液体及び半液体を含む群から選択された材料を受けるためのチャンバ容積を有するチャンバであり、チャンバは第1のチャンバ開口部を含み、特定の実施形態において、第1のチャンバ開口部は逆止弁を含む、チャンバ;
- 第1のコネクタ要素に対して移動可能であるように構成された機械的アクチュエータであり、機械的アクチュエータは、第1のコネクタ要素の方向における皮膚処置ヘッドに加わる力を材料に伝達して、特に、第1のチャンバ開口部を介して材料の少なくとも一部をチャンバから排出させるように構成され、特に、機械的アクチュエータは、(機械的アクチュエータが材料に力を伝達しない中立位置を含む)第1のコネクタ要素に対する複数の位置において構成可能である、機械的アクチュエータ;
を含む。
【0011】
そのようなユニットでは、回転する処置ヘッドを有するボディケア装置を使用することが可能であり、ボディケア装置は、処置ヘッドを介して皮膚上に材料を分配することができる。さらに、そのようなユニットでは、装置の動作中に材料を皮膚上に分配することが可能であるが、装置が使用されていない場合、又は、皮膚に押し付けられていない場合は、材料は分配されなくてもよく、ユニット内に留まる。
【0012】
本発明は、特に、ボディケア装置のための新しいユニットを対象としている。
【0013】
特に、ボディケア装置は、複数の実施形態において、皮膚処置ヘッドを少なくとも部分的に回転させるように構成されたアクチュエータを含むハウジングを含む。しかし、本発明において、皮膚処置ヘッドは、ハウジングに機能的に結合されたユニットに機能的に結合されてもよく、又は、該ユニットによって含まれてもよい。従って、本発明において、ハウジングは、ユニットがハウジングに機能的に結合されたときに、軸(A)を中心としてユニットを少なくとも部分的に回転させるように構成されたアクチュエータを含む。
【0014】
従って、皮膚処置ヘッドは、ユニットによって含まれてもよく又はユニットに機能的に結合されてもよい。従って、後者の実施形態において、皮膚処置ヘッドは、特に、皮膚処置ヘッドに着脱可能に結合されてもよい。そのような実施形態において、異なるタイプの皮膚処置ヘッドが、ユニットに機能的に結合されてもよく(或いはそのように選ばれてもよく)、及び/又は、皮膚処置ヘッドは、より新しい皮膚処置ヘッドと交換されてもよい。従って、複数の実施形態において、ユニットは、特に、皮膚処置ヘッドに機能的に結合されるように構成されるか、又は、ユニットは、皮膚処置ヘッドを含む。
【0015】
従って、特に、本発明は、第1の態様において、ユニット自体を対象としている。しかし、ユニットは、特に、ボディケア装置において使用されるように構成されているため、ユニットはまた、本明細書において、ボディケア装置及び/又は皮膚処置ヘッドに関して定められてもよい。
【0016】
複数の実施形態において、ユニットは第1のコネクタ要素を含み、第1のコネクタ要素は、ハウジング及びユニットの機能的結合を提供するために、ハウジングの対応する第2のコネクタ要素に着脱可能に結合する。従って、第1のコネクタ要素及び第2のコネクタ要素は、特に、着脱可能な方法で互いに機能的結合を提供するように構成される。例えば、クリックシステム又はクリック回転システムが使用されてもよく、ユニットは、ハウジングに結合することができ、取り外すこともできる。しかし、動作中、ユニットはハウジングに機能的に結合されたままである。そのような機能的結合を提供するための解決策は、当技術分野において知られており;これらの種類のクリック回転システムは、現在、エピレータヘッド、ブラシ、カルス除去ヘッド等のような、あらゆる種類のヘッドを既存のハンドルに取り付ける/既存のハンドルから取り外すために使用されている。
【0017】
第2のコネクタ要素は、特に、アクチュエータによって作動される回転可能な要素を含む。
【0018】
さらに、複数の実施形態において、ユニットは、材料を受けるためのチャンバ容積を有するチャンバを含む。チャンバ容積は、例えば、1~20cm等、0.5~50cmであってもよいが、他の容積も可能であり得る。
【0019】
特に、材料は、液体及び半液体を含む群から選択される。例えば、材料は石鹸又はシャンプーを含んでもよく、これは、例えば液体であってもよい。材料はクリームを含んでもよく、これは、例えば半液体であってもよい。「半液体」という用語は、特に、液体及び固体の両方の性質を有する材料を指すことができる。
【0020】
材料は、特に、中程度の圧力下でチャンバから排出することを可能にする粘度を有してもよい。従って、特に、材料は液体である。複数の実施形態において、材料は、(25°及び周囲大気において)5,000 cPまで等、0.8~10,000 cPの範囲から選択された粘度等、0.75~25,000 cPの範囲から選択された粘度を有してもよい。複数の実施形態において、材料は、(25°及び周囲大気において)少なくとも1.5 cP、少なくとも2 cP等、少なくとも3 cp等、少なくとも5 cP等、少なくとも10 cP等の粘度を有してもよい。水は、0.894 cPの粘度を有し、例えば、チョコレートシロップは、10,000~25,000 cPの範囲の粘度を有する。「材料」という用語は、異なる材料の組み合わせを指すこともできる。材料のさらなる態様が、以下に記載される。材料は、必ずしもユニット内又はユニットを含むボディケア装置内に含まれるわけではないことに留意されたい。これは、単に使用中に起こることかもしれない。
【0021】
チャンバは、第1のチャンバ開口部を含む。この開口部を介して、材料を、処置ヘッドのブラシ間等、チャンバの外部に排出することができる。特に、この開口部は、圧力がチャンバ内の材料に加えられたときに材料が外部に流出することができるように構成され、圧力が加えられないときには、材料はチャンバ内に留まる。さらに、開口部は、特に、本質的に、他の材料が開口部を介してチャンバに(容易に)入ることができないように構成されてもよい。従って、チャンバ開口部は、特に、一方向弁又は逆止弁を含む。従って、特に、第1のチャンバ開口部は、逆止弁を含む。特定の例において、第1のチャンバ開口部は、ダックビルバルブを含む。
【0022】
上述したように、特に、複数の実施形態において、材料は、本質的に皮膚に直接放出されるのではなく、例えば、ブラシ間、又は、マッサージ要素(マッサージボール(若しくはビーズ)等)又はスポンジ等の他の1つ又は複数の皮膚処置要素間に放出される。従って、特に、材料は、皮膚処置要素の支持体とこれらの要素の頂部との間に放出されてもよい。
【0023】
従って、複数の実施形態において、皮膚処置ヘッドは、皮膚処置ヘッド表面を含み、皮膚処置ヘッドは、1つ以上の皮膚処置要素を含み、1つ以上の皮膚処置要素は、皮膚処置ヘッド表面から離れた第2の面を画定する遠位端を含み、第1のチャンバ開口部はノズルを含み、ノズルは、皮膚処置ヘッドがユニットによって含まれているか又はユニットに機能的に結合されているときに、皮膚処置ヘッド表面と第2の面との間に配置される。従って、ノズルは、皮膚処置ヘッド表面から突出してもよいが、特に、皮膚処置要素が皮膚処置ヘッド表面から延びる高さ又は長さよりも低くあってもよい。
【0024】
1つ又は複数の皮膚処置要素は、例えば、ブリストル、マッサージ要素、スポンジ等を含んでもよい。皮膚処置要素は、(死んだ皮膚細胞を「こすり取る」ための)剥離要素、(死んだ皮膚細胞を「こすり取る」及び/又は毛穴の黒ずみを開くための)スクラブ要素、(皮膚(の深層部)に化粧品を添加するための)水和要素、(内生毛の上の皮膚の薄層を開き、再びこれらを皮膚から取り除くための)内生毛予防要素、(例えば、化粧品を皮膚の上に分布する等、様々な機能のための)ゴム要素等の1つ以上の機能性を有してもよい。
【0025】
皮膚処置ヘッドはまた、スポンジを有する領域を囲むマッサージ要素、又はブリストルを有する領域を囲むマッサージ要素、又はスポンジを有する領域を囲むブリストル等、複数の異なるタイプの皮膚処置要素を含んでもよい。従って、特定の実施形態において、皮膚処置ヘッドは、皮膚処置要素として複数のブリストルを含んでもよく、ここで、ノズルは、ブリストル間に配置される。代替的又は追加的に、皮膚処置ヘッドは、皮膚処置要素として複数のマッサージ要素を含み、ノズルは、マッサージ要素間に配置される。さらに、代替的又は追加的に、皮膚処置ヘッドは、皮膚処置要素としてスポンジ様要素を含み、ノズルは、スポンジ様要素内に延びる。
【0026】
マッサージ要素は、例えば、(皮膚処置ヘッドに対して(1つ以上の軸に沿って)回転することができる)回転可能なマッサージボールを含んでもよい。
【0027】
複数の実施形態において、チャンバは、材料の導入のために使用することができる第2の開口部を有してもよい。そのような第2の開口部は、ターンクロージャ(turn closure)を用いて等、材料の導入後に閉じることができる。さらなる特定の実施形態において、(ターン)クロージャが取り外された場合に材料をチャンバに導入することができ、且つ、チャンバが(ターン)クロージャで閉じられた場合に材料を、逆止弁等のチャンバ開口部を介してのみチャンバから流出することができるように、逆止弁等のチャンバ開口部が(ターン)クロージャに統合される。プラグ又はスクリューキャップ等、ターンクロージャ以外のクロージャも使用することができる。
【0028】
チャンバは、複数の実施形態において、詰め替え可能であってもよい。さらに他の実施形態において、チャンバは、本質的に、外部に材料を提供するためのチャンバ開口部を除いて、閉じられてもよい。そのような実施形態では、溶接溶融クロージャが存在してもよい。さらに別の実施形態において、チャンバは使い捨て用品を含んでもよく、又は、チャンバは、バッグ又は小袋等の使い捨て用品によって形成されてもよい。使い捨て用品は、チャンバ開口部を含んでもよく、又は、チャンバ開口部との機能的結合を作り出すことができるようにユニットで構成可能であってもよい。
【0029】
また、上述したように、皮膚処置装置の使用中に、材料をチャンバから排出しなければならない場合がある。これは、ユーザが皮膚に対して皮膚処置ヘッドを(穏やかに)押し付け、皮膚に加わる力が材料に加わる力に変換されるときに達成することができる。例えば、チャンバは圧縮されてもよく、それによって材料がチャンバから排出されてもよい。皮膚に対する圧力が除去された後で、材料に加わる力も終止され、材料はチャンバからさらに排出されることはない。このように、力の変換は、特に機械的な変換であり、(ボタンを押すような)さらなる動作なしに、又は、例えば、材料の電子デバイスに基づく作動なしに、効果を可能にする。
【0030】
従って、複数の実施形態において、ユニットは、第1のコネクタ要素に対して移動可能に構成された機械的アクチュエータをさらに含み、機械的アクチュエータは、第1のコネクタ要素の方向(及び軸(A)に対して平行な方向)における皮膚処置ヘッドに加わる力を材料に伝達して、材料の少なくとも一部を第1のチャンバ開口部を介してチャンバから排出するように構成され、機械的アクチュエータは、機械的アクチュエータが材料に力を伝達しない中立位置を含む第1のコネクタ要素に対する複数の位置において構成可能である。
【0031】
従って、複数の実施形態において、機械的アクチュエータは、本質的に、ハウジングに対して移動可能に構成されてもよい。さらに、複数の実施形態において、機械的アクチュエータは、第1のコネクタ要素の方向(及び軸(A)に対して平行な方向)における皮膚処置ヘッドに対する力が加えられるときに、容積チャンバの容積を減少させるように構成されてもよい。従って、特に、機械的アクチュエータは、(第1のコネクタ要素の方向(及び軸(A)に対して平行な方向)における)皮膚処置ヘッドに対する力を加えることによって)容積減少機構がユーザによって作動されるときに、容積チャンバの容積を減少させるように構成されてもよい。従って、機械的アクチュエータは、複数の実施形態において、容積減少機構であってもよく、又は、容積減少機構を含んでもよい。
【0032】
使用中、ユーザは(皮膚に対してボディケア装置の皮膚処置ヘッドを)一時的に押し付け、それによって、皮膚の処置中に使用することができる材料を放出することができる。新たな又はより多くの材料が必要であることにユーザが気づいたとき、ユーザは再度、皮膚に対して皮膚処置ヘッドを一時的に押し付けることができ、それによって、新たな又はより多くの材料が(当然ながら、材料がなくなるまで)チャンバ開口部を介して放出される。
【0033】
「材料を排出する」又は「材料を放出する」のような表現及び類似の表現は、特に、材料の一部の排出又は放出を指し、すなわち、(材料の)投与を指すことがある。
【0034】
チャンバ(の容積)における材料の体積は経時的に減少し得るため、材料が永久的に圧力下にあるが、チャンバ開口部を介してチャンバから自発的に放出されないようなときが有用であり得る。従って、複数の実施形態において、ユニットは、材料でのチャンバ容積の充填範囲の少なくとも一部にわたって材料に連続圧力を提供するように構成されたばね懸架式要素をさらに含んでもよい。「充填範囲」という用語は、(チャンバが周囲圧力のみを受ける場合の)チャンバの全容積に対する材料の全体積を指す。ばね懸架式要素は、ばね及び膜を含んでもよく、膜は、材料とばねの間のバリヤとして構成される。
【0035】
異なるタイプの機械的作動を、チャンバから材料を排出するために選ぶことができる。
【0036】
複数の実施形態において、チャンバは、チャンバ容積の少なくとも一部を囲むチャンバエンクロージャを含み、チャンバエンクロージャは、円筒形状を有するチャンバ壁を含み、チャンバ壁の少なくとも一部は圧縮可能である。特に、複数の実施形態において、チャンバエンクロージャの少なくとも一部は、ハウジングの方向における力の材料への伝達を容易にするために、可撓性及び圧縮性のうち1つ以上であってもよい。従って、(例えば皮膚に対して皮膚処置ヘッドを押し付けることにより)チャンバを圧縮することによって、材料をチャンバから放出することができる。従って、複数の実施形態において、チャンバエンクロージャ又はその少なくとも一部は、機械的アクチュエータとして構成されてもよい。特定の実施形態において、チャンバ壁は、特に、第1のコネクタ要素の方向(及び軸(A)に対して平行な方向)において圧縮可能である。従って、安全な方法で、材料をチャンバ内に貯蔵することができる。従って、複数の実施形態において、機械的アクチュエータに関する「移動可能」という用語及び類似の用語は、「圧縮可能」も意味し得る。
【0037】
特に、ユニットは、本質的に円形の断面を有する。さらに、特に、複数の実施形態において、ユニットは、ハウジングに機能的に結合された場合に軸(A)と本質的に一致する回転軸を有してもよい。軸(A)はまた、回転軸として示されてもよい。
【0038】
非圧縮性状態(中立)と本質的に完全に圧縮された状態との間で、複数の(又は複数の実施形態では本質的に無段階の)他の状態が利用可能であってもよい。従って、機械的アクチュエータは、機械的アクチュエータが力を材料に伝達しない中立位置を含む第1のコネクタ要素に対する複数の位置において構成可能であってもよく、例えば、最終状態では、(容積又は材料に対する力をさらに減少させることなく)それ以上の力を加えることはできない。
【0039】
ユニットが使用されていないときに、(意図しない)外部からの圧力が、望ましくない材料の放出につながる可能性がある。これは、ハウジングに機能的に結合されたときにのみ材料が放出されるのを可能にすることによって防止することができる。また、この目的を達成するために、ユニットは、チャンバと第1のチャンバ開口部との間に流体連通を提供するためのチャネルシステムをさらに含んでもよい。このようにして、材料は、チャネルシステムの1つ以上のチャネルを介してチャンバ開口部を介してのみチャンバを出ることができる。特定の実施形態において、ユニットは、チャンバと第1のチャンバ開口部との間の流体連通を制御するための第1の弁をさらに含んでもよく、第1のコネクタ要素は、第1の弁を制御するようにも構成され、ハウジング及びユニットが機能的に結合されていない場合に第1の弁は閉じ、ハウジング及びユニットが機能的に結合されている場合に第1の弁は開く。
【0040】
第1の弁は、チャネルシステムによって含まれてもよく、ハウジング及びユニットが機能的に結合されていない場合に閉じてもよく、ハウジング及びユニットが機能的に結合されている場合に開いてもよい。この目的を達成するために、第1のコネクタ要素は、第1の弁を制御するようにも構成される。第1のコネクタ要素は、(ハウジングとユニットとの間で)機能的結合がなされるときに第1の弁に直接力を加えることができるか、又は、ハウジングとユニットを機能的に結合するときに加えられる力(の一部)を弁に伝達する1つ以上の中間要素が存在してもよい。異なる実施形態が可能であり得る。
【0041】
例えば、複数の実施形態において、チャネルシステムは、弁システムをさらに含んでもよく、弁システムは、スライド要素、及び、スライド要素を摺動可能に受けるためのスリーブ要素を含み:
- 弁システムは、スリーブ要素に対するスライド要素の少なくとも2つの配置で構成可能であり、第1の構成において、第1の弁は閉じられ、第2の構成において、第1の弁は開いており;
- チャネルシステムは、弁システムを第1の構成において維持するように構成されたばね要素をさらに含み、さらに、ばね要素は、少なくとも弁システムの第2の構成に達することができるまで圧縮可能であり;
- 第1のコネクタ要素は、スリーブ要素及びスライド要素のうち1つに機能的に結合され、第1のコネクタ要素は、ハウジング及びユニットが機能的に結合されたときに、弁システムを第2の構成において保持するようにさらに構成されている。
【0042】
例えば、スライド要素は、第1の構成において、スリーブ要素の開口部及び/又はチャネルと流体連通していない開口部及び/又はチャネルを含んでもよい。しかし、第2の構成において、スライド要素の開口部及び/又はチャネルは、スリーブ要素の開口部及び/又はチャネルと流体連通している。従って、第1の構成では、弁システム(又はチャネルシステム)の弁は閉じられ、第2の構成では、弁システム(又はチャネルシステム)の弁は開いている。後者の構成においてのみ、チャンバからの材料は、チャンバ開口部と流体接触している。本明細書において、「開口部」又は「チャネル」という用語は、複数の(異なる)開口部又は複数の(異なる)チャネルをそれぞれ(独立して)指すこともできる。
【0043】
スリーブ要素及びスライド要素は、例えば、摺動可能なオスメス接続として構成されてもよい。従って、スリーブ要素は、特に、円形の断面を有するロッドを有する中空の円形形状、又は、六角形の断面を有するロッドを有する中空の六角形状等、対応する形状を有してもよい。
【0044】
ユニットの複数の実施形態において、スライド要素が、スリーブに対して摺動してもよく;ユニットの他の複数の実施形態において、スリーブ要素が、スライド要素の上を摺動してもよい。
【0045】
皮膚処置ヘッドの上に材料をより良好に分散させるため等、複数のチャンバ開口部を有することが望ましい場合がある。従って、複数の実施形態において、チャンバは、複数の第1のチャンバ開口部を含む。上述のように、これらの第1のチャンバ開口部の各々が、例えば、ダックビルバルブ等の逆止弁であってもよい。
【0046】
さらに別の実施形態において、ユニットは、チャンバと第2のチャンバ開口部との流体連通を制御するための第2の弁をさらに含んでもよく、機械的アクチュエータは、第2の弁を制御するように構成され、第2の弁は、機械的アクチュエータが中立位置において構成されたときに閉じられる(第2の弁は、機械的アクチュエータが中立位置において構成されないときには閉じられない)。
【0047】
ユニットは、ユニットによって含まれるか又はそれに機能的に結合される皮膚処置ヘッドと共に、ボディケア装置の一部であってもよい。従って、さらに別の態様において、本発明は、皮膚を処置するためのボディケア装置も提供し、ボディケア装置は、本明細書において定められているように、ハウジング、ユニット、及び皮膚処置ヘッドを含み(ハウジングは、ユニットがハウジングに機能的に結合された場合に、軸(A)を中心としてユニットを少なくとも部分的に回転させるように構成されたアクチュエータをさらに含み)、皮膚処置ヘッドは、ユニットによって含まれているか又はユニットに機能的に結合されている。
【0048】
従って、ユニットに関する上記(及び以下)の実施形態は、皮膚処置ヘッドにも適用され得る。
【0049】
特に、複数の実施形態において、皮膚処置ヘッドは、皮膚処置ヘッド表面を含み、皮膚処置ヘッドは、1つ以上の皮膚処置要素を含み、1つ以上の皮膚処置要素は、皮膚処置ヘッド表面から離れた第2の面を画定する遠位端を含み、第1のチャンバ開口部はノズルを含み、ノズルは、皮膚処置ヘッド表面と第2の面との間に配置される。さらに、特に、複数の実施形態において、皮膚処置ヘッドは、皮膚処置要素として複数のブリストルを含み、ここで、ノズルはブリストル間に配置されるか、又は、皮膚処置ヘッドは、皮膚処置要素として複数のマッサージ要素を含み、ここで、ノズルはマッサージ要素間に配置されるか、又は、皮膚処置ヘッドは、皮膚処置要素としてスポンジ様要素を含み、ここで、ノズルはスポンジ様要素内に延びている。しかし、ユニット(又はキット若しくは方法)に関して本明細書において示される他の実施形態も同様に適用することができる。
【0050】
さらに別の態様において、本発明は、本明細書において定められるユニット、ハウジング、及び皮膚処置ヘッドを含む部品キットも提供し、皮膚処置ヘッドは、ユニットによって含まれているか又はユニットに機能的に結合され得る。しかし、本明細書において示されるユニット(又はボディケア装置若しくは方法)に関する他の実施形態も同様に部品キットに対して適用することができる。
【0051】
複数の実施形態において、キットは、容器をさらに含んでもよく、容器は、液体及び半液体を含む群から選択された材料を含有する。容器は、複数の実施形態において、フラスコ、チューブ、バッグ、パウチ、缶等を含む群から選択されてもよい。材料の例は、他の箇所に記載されている。部品キットにおいて、チャンバは、複数の実施形態においては(予め)充填されてもよく、他の実施形態においては充填されなくてもよい。
【0052】
さらに別の態様において、本発明は、本明細書において定められるボディケア装置と、容器とを含む部品キットも提供し、容器は、液体及び半液体を含む群から選択された材料を含有する。容器は、チャンバを充填又は補充するために使用することができる。
【0053】
さらに別の態様において、本発明は、本明細書において定められるボディケア装置を使用して皮膚の一部を処置する方法も提供し、当該方法は、(a)チャンバに含有された液体及び半液体を含む群から選択された材料を、(i)皮膚の一部及び(ii)皮膚処置ヘッドのうち1つ以上に提供するステップ、(b)皮膚処置ヘッドを皮膚の一部に適用し、皮膚処置ヘッドを回転させるステップ、並びに、任意的に(c)皮膚の一部にわたって皮膚処置ヘッドを動かすステップを含む。皮膚への適用のため、又は、いくらかさらなる圧力を提供するため、永久的若しくは一時的に、材料を、ユニットから放出することができ、このようにして皮膚に接触することができる。上述のように、チャンバからの材料は、特に、(皮膚処置要素がそこから延びる)処置ヘッド表面と、処置ヘッド要素の遠位端によって画定される第2の面との間で放出されてもよい。当該方法は、特に、美容方法であってもよい。
【0054】
特定の実施形態において、材料は、化粧品材料、スキンケア材料、及び医薬品材料のうち1つ以上を含む。材料は、活性成分を含んでもよい。活性成分は、例えば、木炭を含んでもよい。イネ科等、植物のイネ目からの木炭で良好な結果を得ることができる。イネ目は、単子葉植物における顕花植物の1つの目であり、草(イネ科)、ブロメリア、及びカヤツリグサ科草本等、植物の科を含む。
【0055】
さらなる特定の実施形態が、以下に記載される。
【0056】
ボディケア装置は、フェイシャルクリーニング(「クレンジング」としても示される)装置として構成されてもよい。従って、特にボディケア装置は、フェイシャルクリーニング装置であってもよい。しかし、ボディケア装置は、他の皮膚洗浄用途のために構成することもできる。皮膚の異なる部分には、任意的に、複数の処置ヘッドを提供することができ、各処置ヘッドは、特に、皮膚の特定の部分に充てられる。代替的又は追加的に、ボディケア装置は、制御システムを含んでもよく、この制御システムは、アクチュエータを制御し、例えば、回転速度、発振周波数、縦振動周波数等のような異なる設定で、異なる処置スキームを提供するように構成されている。
【0057】
「制御」という用語及び類似の用語は、特に、少なくとも要素の挙動を決定すること又は要素の実行を監督することを指す。従って、本明細書において「制御」及び類似の用語は、例えば、測定、表示、作動、開放、シフト、温度の変化等、要素に挙動を課すこと(要素の挙動を決定すること又は要素の実行を監督すること)等を指すことがある。その上、「制御」という用語及び類似の用語は、監視をさらに含んでもよい。従って、「制御」という用語及び類似の用語は、要素に挙動を課すこと、及び、要素に挙動を課し、要素を監視することを含んでもよい。要素の制御は、制御システムを用いて行うことができ、これは、「コントローラ」として示すこともできる。従って、制御システム及び要素は、少なくとも一時的に又は永久的に機能的に結合することができる。要素は、制御システムを含んでもよい。複数の実施形態において、制御システム及び要素は、物理的に結合されなくてもよい。制御は、有線及び/又は無線制御を介して行うことができる。「制御システム」という用語は、複数の異なる制御システムを指すこともでき、これらの制御システムは、特に、機能的に結合されており、例えば、1つの制御システムはマスタ制御システムであってもよく、1つ以上の他の制御システムはスレーブ制御システムであってもよい。制御システムは、ユーザインターフェースを含んでもよく、又は、ユーザインターフェースに機能的に結合されてもよい。
【0058】
システム、又は器具、又は装置は、「モード」、又は「動作モード」、又は「動作のモード」で動作を実行することができる。同様に、方法において、動作、又は段階、又はステップを、「モード」、又は「動作モード」、又は「動作のモード」で実行することができる。「モード」という用語は、「制御モード」として示すこともできる。これは、システム、又は器具、又は装置が、別の制御モード又は複数の他の制御モードを提供するように適応してもよいことを除外しない。同様に、これは、モードを実行する前及び/又はモードを実行した後に、1つ以上の他のモードを実行することができることを除外することはない。
【0059】
しかし、複数の実施形態では、少なくとも制御モードを提供するように適応した制御システムが利用可能であり得る。他のモードが利用可能であれば、そのようなモードの選択は、特に、ユーザインターフェースを介して実行されてもよいが、センサ信号又は(時間)スキームに依存してモードを実行するような他のオプションも可能であり得る。動作モードは、複数の実施形態において、単一の動作モード(すなわち、さらなる同調性のない「オン」)でのみ動作することができるシステム、又は器具、又は装置も指し得る。
【0060】
特に、ボディケア装置は、ハンドヘルド装置であってもよい。しかし、ボディケア装置は、高齢者又は病院内の人々のような人々を支援又は処置するように構成されたロボットに統合することもできる。この装置は、特に、ヒト(乳幼児を含む)の皮膚を処置するように構成される。従って、異なる処置ヘッド及び/又は異なる処置スキームもまた、例えば年齢に応じて等、異なるタイプの人々に対して使用することができる。従って、本発明は、ボディケア装置及び1つ以上の処置ヘッド、特に複数の異なる処置ヘッド(特に、取り外し可能な処置ヘッドと共に使用するように構成されたボディケア装置と共に)を含む部品キットも提供する。
【0061】
本質的に、ボディケア装置は、ハウジング、及び、ハウジングと(ユニットを介して)関連する皮膚処置ヘッドを含む。皮膚処置ヘッドは、一般に、アクチュエータと機能的に結合された軸を介して、ハウジングと(ユニットを介して)関連している。処置ヘッドは、永久的な方法又は解放可能な方法で、軸と等、ハウジングと(ユニットを介して)関連してもよい。後者のオプションでは、皮膚の異なる部位を処置する場合又は処置ヘッドが(例えば、腐食により)機能性を失った場合に、例えば、衛生学的な理由のため等、望ましいと考えられる場合に処置ヘッドを交換してもよい。従って、特に、皮膚処置ヘッドは、ハウジングと(ユニットを介して)関連して取り外し可能である。例えば、スナップオンスナップオフ手段又はスクリュースレッド接続が適用され得るが、他のオプションも可能であり得る。類似の手段を、複数の実施形態において、ユニット及びハウジングを機能的に結合するために適用することができる。
【0062】
上述のように、ハウジングは、軸(A)を中心として皮膚処置ヘッドを回転させるように構成されたアクチュエータをさらに含む。特に、アクチュエータは、(装置の使用中に)処置ヘッドを(少なくとも部分的に)回転させるように構成される。特に、回転は、フル回転(すなわち、回転角360°)であってもよい。しかし、さらに他の実施形態において、回転は部分回転であってもよく、処置ヘッドは、振動するように軸Aを中心として回転してもよい。そのような実施態様において、回転角は、特に、15~30°の範囲等、少なくとも30°等、少なくとも10°である。従って、処置ヘッドは、特に、ハウジングと回転可能に関連している。処置ヘッドは、アクチュエータによってハウジングに対して回転させることができる。従って、「軸を中心として皮膚処置ヘッドを(少なくとも部分的に)回転させるように構成され」という表現は、複数の実施形態において、フル回転(「軸を中心として皮膚処置ヘッドを回転させるように構成された」)、すなわち、360°の回転角を指してもよく、他の実施形態において、部分回転、すなわち、例えば、10~30°の回転角にわたる振動(「軸を中心として皮膚処置ヘッドを少なくとも部分的に回転させるように構成された」)を指してもよい。どちらのタイプの実施形態においても、処置ヘッドは、(回転の)軸を中心として(少なくとも部分的に)回転する。従って、アクチュエータは、軸を中心として皮膚処置ヘッドを回転させるよう(360°の回転角)に構成されてもよく、及び/又は、アクチュエータは、軸を中心として皮膚処置ヘッドを振動させるよう(回転角<360°、特に<<360°)に構成されてもよい。
【0063】
さらに他の実施形態において、処置ヘッドは、異なる速度及び/又は異なる角度で回転し得る異なる部分を含んでもよい。従って、アクチュエータは、処置ヘッドの異なる部分を、特にある範囲の回転速度(方向を含む)及び回転角から選択された異なる回転条件で回転させるように構成することもできる。
【0064】
しかし、アクチュエータは、特に回転軸に平行であってもよい振動運動等、他の運動を処置ヘッドに加えるために使用することもできる。従って、複数の実施形態において、アクチュエータは、軸(A)に平行に皮膚処置ヘッドを振動させるようにさらに構成される。「アクチュエータ」という用語は、複数のアクチュエータを指すこともできる。異なるアクチュエータが、異なる運動のために構成されてもよい。類似のシステムの非限定的な例が、参照により本明細書に援用する特許文献2において記載されている。
【0065】
(本明細書において「回転軸」としても示される回転の軸を中心とした)処置ヘッドの回転のための有用な回転速度は、特に120~280rpmの範囲のような、50~300rpmの範囲等、350rpmまでの範囲から選択することができる。
【0066】
振動に有用な周波数は、特に90~160Hzの範囲等、60~300Hzの範囲のような、350Hzまでの範囲から選択することができる。
【0067】
振動運動の場合に、静止位置に対する(軸に平行な)変位は、例えば、(単一方向で)0.01~2mmまでの範囲、特に約0.05~1mmのピークトゥピークから選択することができる。振動に対する周波数は、50~300Hzの範囲等、20~350Hzの範囲から選択される等、350Hzまでの範囲から選択することができる。
【0068】
複数の実施形態において、皮膚処置ヘッド(又は「ブラシ」)は、複数のブリストルを含む。
【0069】
ブリストルは、10~500のタフトの範囲のように、20~200のタフトの範囲のように、少なくとも10のタフト等、タフトで構成することができる。ヘッドは、例えば、少なくとも100のブリストル等、10~10,000の範囲のブリストルを含んでもよい。タフトは、例えば、5~25のブリストルのように、2~50のブリストルを含んでもよい。
【0070】
処置ヘッドは、実質的に平坦であってもよく、すなわち、平坦な表面であってもよく、又は、(円筒形の表面のような)一次元における湾曲、又は、球形のセグメントのような二次元の湾曲等、湾曲面を有してもよい。この表面は、本明細書において「処置ヘッド表面」としても示される。この表面は、複数の実施形態において、1~100cm、特に1.5~50cmの範囲の面積サイズを有してもよい。さらに、処置ヘッドは、複数の実施形態において、特に、円形断面を有してもよく、特に、円形断面の中心に回転軸を有してもよい。
【0071】
特定の実施形態において、ブリストルは、特に4~30mm、なおさら特に8~20mmの範囲から選択される、上記の処置ヘッド表面に対するブリストルの高さ(h1)を有する。さらに、複数の実施形態において、ブリストルは、特に、20~300μm、なおさら特に30~150μmの範囲から選択されるブリストルの厚さを有する。そのようなブリストルで、所望の可撓性及び強度を、望ましくはユーザによって得ることができる。ブリストルの高さは、処置ヘッド表面にわたって変化し得る。例えば、ブリストルの高さは、処置ヘッドの端で大きく、中心(回転軸)に近いほど小さくてもよい。従って、ブリストルの高さは、半径に沿って、高いから低いまで又は低いから高いまで変化し得る。例えば、ブリストルは、湾曲ブラシを提供するように構成されてもよい。特に、ブリストルは、(当技術分野において知られている)PA612等、ポリアミドを含む。
【0072】
皮膚を処置するための装置は、ハウジングと、縦軸及び皮膚処置部を受けるための端部を有するハウジング内に位置するシャフトと、シャフトをその縦軸を中心として回転させ、任意的に、縦軸に沿った方向において振動させるように構成された駆動手段とを含んでもよく、駆動手段は、シャフトを回転させるための回転駆動ユニットと、シャフトを振動させるための振動発生器とを含み、振動発生器は、シャフトが振動発生器に対して回転可能であるようにシャフトの周囲に配置され、振動発生器は、ソレノイドとフラックスアセンブリとを含み、フラックスアセンブリは、ソレノイドに対してシャフトに沿って移動可能である。
【0073】
この配置は、使用中に、皮膚処置部がシャフトの端部に取り付けられると、皮膚処置部が皮膚に対して実質的に垂直に動き、これが、皮膚に対する洗浄及びマッサージ効果を改善するという利点を提供する。さらに、振動発生器は、回転駆動ユニットに結合されないため、振動運動は、シャフトの回転に独立して制御することができる。
【0074】
特に、回転駆動ユニット及び振動発生器は、ユーザ入力に応答して、シャフトの回転速度及び振動周波数を互いに独立して変化させることができるように構成される。
【0075】
従って、有利に、ユーザは、個人的な好みに周波数及び回転の速度を調整することができる。特に、フラックスアセンブリは、内側及び外側のフラックスコンセントレータと、その間に位置する磁石とを含む。フラックスアセンブリの配置は、磁石によって発せられる磁力を集中させる。
【0076】
複数の実施形態において、外側のフラックスコンセントレータは、周辺のサイドパネルを有するベースパネルで作製され、内側のフラックスコンセントレータは、周辺のサイドパネル内で受けられ、磁石は、内部のフラックスコンセントレータとベースパネルとの間に配置され、ソレノイドを受けるために、内側のフラックスコンセントレータと周辺のサイドパネルとの間にギャップが形成される。
【0077】
好都合に、装置は、シャフトを保持する第1及び第2の支持体をさらに含み、フラックスアセンブリは、第1及び第2の支持体の間でシャフトの周囲に位置し、ソレノイドが、支持体の1つに取り付けられる。
【0078】
有利に、フラックスアセンブリは、誤ってシャフトから落下することがないように、第1及び第2の支持体の間で保持される。
【0079】
好都合に、シャフトが縦軸を中心として支持体に対して回転可能であるが、支持体のうち少なくとも1つに対して縦軸に沿って動かないよう妨げられるように、シャフトは第1及び第2の支持体によって保持される。
【0080】
この配置は、フラックスアセンブリが支持体のうち少なくとも1つに衝突するときに、フラックスアセンブリの軸方向移動がシャフトに伝達されるのを可能にする。
【0081】
シャフトは円周方向の溝を含んでもよく、この溝において、支持体のうち1つが、溝に位置する支持体に対して縦軸に沿ってシャフトが動かないよう妨げるように位置する。
【0082】
有利に、フラックスアセンブリが溝に位置する支持体に衝突するとき、支持体は軸方向に動き、軸方向移動をシャフトに伝達する。
【0083】
特に、支持体のうち1つは、フラックスアセンブリが振動するときに衝突するストップを有するように形成される。ストップがフラックスアセンブリの衝突を受けるため、ストップを有するように形成された支持体の摩耗が有利に低減される。
【0084】
一実施形態において、ばねは、フラックスアセンブリが振動するに従い衝突を低減するように、第1及び第2の支持体とフラックスアセンブリとの間に位置する。
【0085】
この配置は、有利に、フラックスアセンブリが第1又は第2の支持体に衝突するときに生じる可聴ノイズを低減する。
【0086】
装置は、駆動手段に電力を供給する電源をさらに含んでもよい。有利に、この配置は、単一の電源が駆動手段に電力を供給するのを可能にし、装置のサイズ及び重量を低減している。複数の実施形態において、装置は、電源によって供給される電流を交流に変更するためのインバータをさらに含んでもよい。これは、磁石に引き付けられこと及び反発することが交互になるように、ソレノイドの極性を変化させる。好都合に、装置は、複数の実施形態において、交流の周波数を変更するための周波数変換器を含んでもよい。
【0087】
有利に、周波数変換器は、シャフト、従って、タフトの振動運動の強度をユーザの個人的な好みに変更することができるように、ユーザの入力に応答して周波数を変更するように構成される。
【0088】
上記の実施形態は、所望の場合、振動運動を導入するためのオプションを記載する。しかし、回転軸に平行な振動運動を導入するためのオプションを選ぶこともでき;本発明は、上記のこれらの特定の実施形態に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0089】
次に、本発明の実施形態が、添付の図面を参照して、単なる例として記載される。図面において、対応する参照記号は、対応する部分を示している。
図1】ボディケア装置の一実施形態の概略図である。
図2図2a~2dは、ユニットの一部の実施形態の概略図である。
図3図3a~3dは、ユニットの一部のさらなる実施形態及び態様の概略図である。
図4図4a~4bは、一部のあり得る弁の概略図である。
図5図5a~5dは、ユニットの一部のさらなる実施形態及び態様の概略図である。
図6】ユニットの実施形態の一部のさらなる態様の概略図である。
図7図7a~7dは、ユニットの実施形態の一部のさらなる態様の概略図である。
図8】部品キットの実施形態の概略図である。
図9】皮膚処置ヘッドの実施形態のさらなる態様の概略図である。 図面は、必ずしも縮尺通りに描かれているわけではない。
【発明を実施するための形態】
【0090】
図1は、参照番号1で示されている装置の一実施形態を概略的に描いており、この装置は、特に、顔の皮膚等、皮膚を洗浄する際に使用するためのものであるが、追加的又は代替的に、例えば皮膚の水和、皮膚の剥離等、他の使用も可能であり得る(上記も参照されたい)。ここで、特に皮膚を処置するための装置は、ハウジング100と、該ハウジング100と回転可能に関連している皮膚処置ヘッド200とを含む。ハウジング100は、上記の皮膚処置ヘッド200を回転させるように構成されたアクチュエータ110を囲んでいる。さらに、ハウジングは、この実施形態において、再充電可能電池321を含む(が、他のオプションも可能であり得る)。またさらに、ハウジング100は、1つ以上のLEDインジケータ323及びユーザインターフェース324を含んでもよい。さらに、ハウジングは、当技術分野において知られているソケット等、電池を充電するための電力を受けるための手段322を含んでもよい。
【0091】
皮膚処置ヘッド200は、処置ヘッド200に関連するブリストル211を含む。ブリストル211は、タフトで構成されてもよく、上記も参照されたい。
【0092】
アクチュエータ110は、特に、軸A(回転の軸)を中心として皮膚処置ヘッド200を回転させるように構成される。この軸は、装置の本体軸に対して平行であってもよいが、必ずしも平行であるわけではない。
【0093】
ここで、この概略的に描かれた実施形態において、皮膚処置ヘッド200は、複数のブリストル211を含む第1の領域210を含んでいる。皮膚処置ヘッド200は、多孔性の可撓性材料221を含む第2の領域220も含む。多孔性の可撓性材料221は、天然スポンジ又は合成スポンジ等、スポンジ222を含んでもよい。参照番号201は、処置ヘッド表面を示している。ブリストル211は、この表面から延びている。
【0094】
図1は、皮膚処置ヘッド200が皮膚処置ヘッド表面201を含む一実施形態を概略的に描いている。皮膚処置ヘッド200は、1つ以上の皮膚処置要素、ここではブリストル211を含み、1つ以上の皮膚処置要素210は、皮膚処置ヘッド表面201から離れた第2の面202を画定する遠位端を含む。1つ又は複数の皮膚処置要素は、皮膚処置ヘッド表面201から延びてもよい。
【0095】
ここで、ブリストルのみを有する、スポンジのみを有する、マッサージ要素のみを有する、又はこれらのうち2つ以上の組み合わせを有する実施形態も含まれる。
【0096】
上記の概略的に描かれた実施形態では、ユニット300が利用可能であってもよく、これは、以下においてさらに解明される。
【0097】
このアイデアでは、化粧品等の添加剤が、ブラシの後ろに割り当てられたバッファーに貯蔵される。分配システムが、例えば皮膚に押し付けられる等、作動された場合に化粧品等の添加剤を放出するように構築される。使用されていない場合、添加剤は、システムの内側に貯蔵され、使える状態になっている。放出システムは、ダックビルバルブに基づいてもよく、作動方法は、以下の段落において記載される。
【0098】
従って、図1は、ハウジング100、ユニット300、及び皮膚処置ヘッド200を含む皮膚を処置するためのボディケア装置1の一実施形態も概略的に描いている。ここで、皮膚処置ヘッド200は、ユニット300によって含まれている。複数の実施形態において、皮膚処置ヘッドは、ユニット300に着脱可能に接続されてもよい。
【0099】
参照番号120は、(ハウジング100の)第2のコネクタ要素を指し、これは、(以下も参照されたいユニット300の対応する第1のコネクタ要素を介して)ハウジング100とユニット300を機能的に結合するために使用することができる。
【0100】
図2a~2dは、一実施形態を概略的に描いている。図2aは、主な構成要素が、例えば、シェーバーハンドル又は(ボディケア)ハンドルを取り付けるためのコネクタ、手動で操作されるポンプ/バッファーシステム、並びに、スポンジ及び/又はゴムであり得るブラシ、又はこれら3つの組み合わせ、又は他のオプションであり得る一実施形態を概略的に描いている。図2bは、ブラシがコネクタに向かって押され、例えば、皮膚上で、ポンプ/バッファーシステムが圧縮され、化粧品、オイル、消毒薬、スクラブ、水等、特定の量の材料が放出されるときを概略的に描いている。図2cは、押されない場合、ポンプ/バッファーシステムが再びその初期形状まで拡大することを概略的に描いている。図2dは、例えば、側面において、それを介してバッファーが充填され得る(予め充填されたオプション)及び/又は再充填され得る(詰め替え可能なオプション)弁が見える一実施形態を概略的に描いている。
【0101】
図2a~2bは(及び図3a~3c、5a~5c、6、7a~7b、8も)、ユニット300の一実施形態を概略的に描いている。ユニット300は、ボディケア装置1のハウジング100に機能的に結合するように構成され、図1を参照されたい。上述のように、ハウジング100はアクチュエータ110を含み、アクチュエータ110は、ユニット300がハウジング100に機能的に結合されているときに、軸Aを中心としてユニット300を少なくとも部分的に回転させるように構成されている。ユニット300は、皮膚処置ヘッド200に機能的に結合されるようにさらに構成されるか、又は、ユニット300は、皮膚処置ヘッド200を含む。概略的に描かれている実施形態のほとんどにおいて、皮膚処置ヘッド200は、ユニット300によって含まれるように概略的に描かれている。
【0102】
数ある中でも、ユニット300は、複数の実施形態において、ハウジング100の対応する第2のコネクタ要素120に着脱可能に結合して、ハウジング100とユニット300の機能的結合を提供するための第1のコネクタ要素310を含む。これは、例えば、スクリュースレッド接続部を含む等、着脱可能なオスメス接続部であり得る。
【0103】
さらに、複数の実施形態において、ユニット300は、液体及び半液体を含む群から選択された材料を受けるためのチャンバ容積405を有するチャンバ400を含む。チャンバ400は、第1のチャンバ開口部410(例えば、図3a~3c等を参照されたい)を含み、第1のチャンバ開口部410は、逆止弁412を含む。
【0104】
さらに、ユニット300は、複数の実施形態において、第1のコネクタ要素310に対して移動可能に構成された機械的アクチュエータ500を含んでもよい。機械的アクチュエータ500は、第1のコネクタ要素310の方向(及び、軸Aに対して平行な方向)における皮膚処置ヘッド200に加わる力を材料10に伝達して、第1のチャンバ開口部410を介して材料の少なくとも一部をチャンバ400から排出するように構成される。機械的アクチュエータ500は、機械的アクチュエータ500が力を材料10に伝達しない中立位置(図2a)及び機械的アクチュエータ500が力を材料10に伝達する位置(図2bを参照されたい)を含む第1のコネクタ要素310に対する複数の位置において構成可能である。ここで、機械的アクチュエータ500は、圧縮可能なチャンバ400であってもよく、チャンバは、圧縮可能なチャンバ壁(第1のコネクタ要素310の方向(及び、軸Aに対して平行な方向)において圧縮可能である)を有してもよい。
【0105】
図3a~3cは、数ある中でも、ポンプ/バッファー機構の実施形態を説明するためのさらなる実施形態を概略的に描いている。化粧品、オイル、消毒薬、スクラブ、水等、ある量の材料がバッファーの内側にある。(小型の)一方向弁(例えば、「ダックビル」又は「ケチャップボトルバルブ」)等、バッファー又はチャンバ開口部のうち1つ以上が利用可能であってもよく、図4a~4bも参照されたい。これらのチャンバ開口部を介して、化粧品、オイル、消毒薬、スクラブ、水等の材料を放出することができる。複数の実施形態において、化粧品、オイル、消毒薬、スクラブ、水等の材料を有するバッファーに連続圧力を加えるために、追加のばね懸架式要素が必要とされ得る。
【0106】
図3b及び3cは、ユニット300が、材料でのチャンバ容積405の充填範囲の少なくとも一部にわたって材料に連続圧力を提供するように構成されたばね懸架式要素450をさらに含む一実施形態を概略的に描いている。
【0107】
図3a~3cだけでなく、他の図も、第1のチャンバ開口部410が、ダックビルバルブ等の逆止弁412を含む実施形態を概略的に描いている。
【0108】
さらに、図3a~3cだけでなく、他の図も、皮膚処置ヘッド200が皮膚処置ヘッド表面201を含む実施形態も概略的に描いている。皮膚処置ヘッド200は、1つ以上の皮膚処置要素210を含み、1つ以上の皮膚処置要素210は、皮膚処置ヘッド表面201から離れた第2の面202を画定する遠位端217を含む。第1のチャンバ開口部410はノズル411を含み、ノズル411は、ここで概略的に描かれているように、皮膚処置ヘッド200がユニット300によって含まれているか又はユニット300に機能的に結合されている場合に、皮膚処置ヘッド表面201と第2の面202との間に配置される。
【0109】
図3a~3cは(ただし、2a~2d等の他の図も)、チャンバ400が、チャンバ容積405の少なくとも一部を囲むチャンバエンクロージャ415を含む実施形態を概略的に描いている。特に、チャンバエンクロージャ415は、円筒形状を有するチャンバ壁417を含み、チャンバ壁417の少なくとも一部が圧縮可能である。従って、複数の実施形態において、チャンバ壁は、例えば、シリコーン等の可撓性で圧縮可能な材料から作製されてもよい。
【0110】
図3a~3cは、チャンバ400が(ノズル411を有する)複数の第1のチャンバ開口部410を含む実施形態も概略的に描いている。
【0111】
図3a~3cは、皮膚処置ヘッド200が皮膚処置要素210として複数のブリストル211を含み、ノズル411がブリストル211間に配置される実施形態も概略的に描いている。
【0112】
図4aは、閉じた状態(左)及び開いた状態(右)のダックビルバルブの一実施形態を概略的に描いている。図4bは、二重式のダックビルバルブ(又は「ケチャップバルブ」)の一実施形態を概略的に描いている。
【0113】
複数の実施形態において、ユニットはまた、ハンドル上に取り付けられたときにのみ添加剤/化粧品を配置するように構築されてもよい。一実施形態が、図5a~5dにおいて概略的に描かれている。複数の実施形態において、ユニットは、ハンドル上にクリックされたときにのみ、ブリストルの毛の間に、可撓性の、例えばシリコーンゴムのバッファー又はチャンバから材料を配置することができる。ユニットを接続する機構のみが、その後、チューブを開いて(図5dも参照されたい)、ダックビルバルブを含む等、チャンバ開口部を通して材料をガイドすることができる。図5aは、閉じた状態を示しており、図5b及び5cは、開いた状態を示しており;左側では閉じた状態、右側では開いた状態が示されている図5dも参照されたい。ユニットが圧縮されるとき、ダックビルバルブ又は他の弁を介してある用量の材料が放出され、従って、この弁は開いている(図5cを参照されたい)。図5a~5dは、従って、ハウジングの第2のコネクタ要素120が再び接続部310から取り出されるときに、ばね又は他のタイプのばね要素が、スリーブ要素に対してスライド要素を動かし(以下も参照されたい)、これが行われると、ダックビルバルブが閉じる一実施形態も示している。
【0114】
図5a~5dは、ユニット300が、チャンバ400と第1のチャンバ開口部410との間に流体連通を提供するためのチャネルシステム600をさらに含む実施形態を概略的に描いている。これらの図は、ユニット300が、チャンバ400と第1のチャンバ開口部410との間の流体連通を制御するための第1の弁610をさらに含み、第1のコネクタ要素310が、第1の弁610を制御するようにも構成されている実施形態も示している。第1の弁610は、ハウジング100とユニット300とが機能的に結合されていない場合に閉じられ(図5a及び図5dの左側を参照されたい)、第1の弁610は、ハウジング100とユニット300とが機能的に結合されている場合に開く(図5b、5c、及び図5dの右側を参照されたい)。
【0115】
図5a~5dにおいて示されているように、複数の実施形態において、チャネルシステム600は、弁システム630をさらに含む。弁システム630は、スライド要素650と、スライド要素650を摺動可能に受けるためのスリーブ要素640とを含む。弁システム630は、スリーブ要素640に対するスライド要素650の少なくとも2つの配置において構成可能であり、第1の構成では、第1の弁610は閉じられ(図5dの左側)、第2の構成では、第1の弁610は開いている(図5dの右側)。図5dにおいて概略的に描かれているように、複数の実施形態において、スリーブ要素は、スライド要素の上を摺動することができる。
【0116】
図5a~5cにおいて概略的に描かれているように、チャネルシステム600は、弁システム630を第1の構成において維持するように構成されたばね要素660をさらに含んでもよく、さらに、弁システム630の少なくとも第2の構成に達することができるまで、ばね要素660は圧縮可能である。概略的に描かれているように、第1のコネクタ要素310は、スリーブ要素640及びスライド要素650のうち1つに機能的に結合される。第1のコネクタ要素310は、ハウジング100及びユニット300が機能的に結合されている場合に、弁システム630を第2の構成において保持するようさらに構成されてもよい(図5b及び5cを参照されたい)。
【0117】
図5cでは、図5bに対して、チャンバ400は圧縮されている。従って、機械的アクチュエータが、第1のコネクタ要素310の方向における皮膚処置ヘッド200に加わる力を材料に伝達して、第1のチャンバ開口部410を介して材料の少なくとも一部をチャンバ400から排出する一実施形態が示されている。従って、機械的アクチュエータ500は、第1のコネクタ要素310に対して移動可能に構成され、機械的アクチュエータ500は、機械的アクチュエータ500が力を材料10に伝達しない中立位置(図5bを参照されたい)を含む第1のコネクタ要素310に対する複数の位置において構成可能である。
【0118】
ユニットはまた、図6において概略的に描かれているように、複数のチャンバ開口部を含んでもよい。
【0119】
図7a~7bは、チャンバの充填量が少なくなるときに、追加の膜構造がバッファー内の材料に対する圧力を保持すると考えられることを示す一実施形態を概略的に描いている。
【0120】
従って、図7a~7bは、材料10でのチャンバ容積405の充填範囲の少なくとも一部にわたって材料10に連続圧力を提供するように構成されたばね懸架式要素450をさらに含む一実施形態を概略的に描いている。
【0121】
図8は、ユニット300、ハウジング100、及び皮膚処置ヘッド200を含む部品キットの一実施形態を概略的に描いている。皮膚処置ヘッド200は、ユニット300によって含まれてもよく、又は、ユニット300に機能的に結合することができる。ここでは、皮膚処置ヘッド200がユニット300に機能的に結合され得る一実施形態が示されている。図8は、部品キットが容器700をさらに含む一実施形態も概略的に描いている。容器は材料10を含有し、この材料10は、特に、液体及び半液体を含む群から選択される。
【0122】
上述のように、本発明は、本明細書において定められるボディケア装置1及び容器700を含む部品キットも提供し、容器700は、液体及び半液体を含む群から選択された材料10を含有する。
【0123】
図9だけでなく、明示的に図3a~3c及び図5a~5c、6、及び7a~7cも、皮膚処置ヘッド200が皮膚処置要素210として複数のブリストル211を含み、ノズル411がブリストル211間に配置されるか、又は皮膚処置ヘッド200が皮膚処置要素210として複数のマッサージ要素213を含み、ノズル411がマッサージ要素213間に配置されるか、又は皮膚処置ヘッド200が皮膚処置要素210としてスポンジ様要素222を含み、ノズル411がスポンジ様要素222内に延びる実施形態を概略的に描いている。数ある中でも、図9は、ノズル411がマッサージ要素213間に配置されているか、又は皮膚処置ヘッド200が皮膚処置要素210としてスポンジ様要素222を含み、ノズル411がスポンジ様要素222内に延びている一実施形態を概略的に描いている。
【0124】
「複数」という用語は、2つ以上を指す。
【0125】
本明細書における「実質的に」又は「本質的に」という用語及び類似の用語は、当業者によって理解されるであろう。「実質的に」又は「本質的に」という用語はまた、「全体的に」、「完全に」、「全て」等を有する実施形態を含んでもよい。従って、複数の実施形態において、形容詞的な「実質的に」又は「本質的に」を除去することもできる。該当する場合には、「実質的に」という用語又は「本質的に」という用語は、95%以上、特に99%以上、さらに特に99.5%以上、100%を含む等、90%以上にも関係し得る。
【0126】
「含む」という用語は、「含む」という用語が「から成る」を意味する実施形態も含む。
【0127】
「及び/又は」という用語は、特に、「及び/又は」の前後に記載される項目のうち1つ以上に関する。例えば、「項目1及び/又は項目2」という表現及び類似の表現は、項目1及び項目2のうち1つ以上に関してもよい。「含む」という用語は、一実施形態において、「から成る」を指すことができるが、別の実施形態において、「少なくとも記載された種及び任意的に1つ以上の他の種を有する」を指すこともできる。
【0128】
さらに、本明細書及び特許請求の範囲において第1、第2、及び第3等の用語は、類似の要素を区別するために使用され、必ずしも順番又は時系列順を記述するために使用されているわけではない。そのように使用されている用語は、適切な状況下で交換可能であり、本明細書において記述されている本発明の実施形態は、本明細書において記述又は例示された順序以外の順序で操作できることが理解されたい。
【0129】
本明細書では、動作中の装置、器具、又はシステムを、数ある中でも、記載することができる。当業者には明らかなように、本発明は、作動方法、又は動作中の装置、器具、若しくはシステムに限定されない。
【0130】
上記の実施形態は本発明を限定しているのではなく例示しており、当業者は付随の特許請求の範囲から逸脱することなく別の実施形態を多数設計することができるということに留意するべきである。
【0131】
特許請求の範囲において、括弧内に置かれたいかなる参照番号も特許請求の範囲を限定するとして解釈するべきではない。
【0132】
「含む」という動詞及びその変化形の使用は、請求項に述べられたもの以外の要素又はステップの存在を除外しない。文脈上明白に他の意味に解釈すべき場合を除いて、本明細書及び特許請求の範囲全体を通じて、「含む」及び「含んでいる」等の単語は、排他的又は網羅的な意味とは対照的に、包括的な意味で解釈されることになり;すなわち、「含むが、これに限定されない」という意味で解釈されることにな。
【0133】
要素の前の不定冠詞は、複数のそのような要素の存在を除外しない。
【0134】
本発明は、いくつか異なる要素を含むハードウェアによって、及び、適切にプログラムされたコンピュータによって実行することができる。いくつかの手段を列挙する装置の請求項、又は器具の請求項、又はシステムの請求項において、これらの手段のうちいくつかを、ハードウェアの1つの同じアイテムによって具体化することができる。特定の処置が相互に異なる従属請求項に記載されているという単なる事実は、これらの処置の組み合わせを役立つように利用することができないということを示しているわけではない。
【0135】
本発明は、装置、器具、又はシステムを制御することができるか、又は、本明細書に記載の方法又はプロセスを実行することができる制御システムも提供する。またさらに、本発明は、装置、器具、又はシステムに機能的に結合されているか又はそれらによって含まれているコンピュータ上で実行されるときに、そのような装置、器具、又はシステムの1つ以上の制御可能な要素を制御するコンピュータプログラムプロダクトも提供する。
【0136】
本発明は、さらに、本明細書に記載されている及び/又は添付の図面に示されている特徴づけ機構のうち1つ以上を含む装置、器具、又はシステムに適用される。本発明は、さらに、本明細書に記載されている及び/又は添付の図面に示されている特徴づけ機構のうち1つ以上を含む方法又はプロセスに関係している。
【0137】
本願において議論された様々な態様は、さらなる利点を提供するために組み合わせることができる。さらに、当業者は、実施形態を組み合わせることができ、3つ以上の実施形態を組み合わせることもできることを理解することになる。さらに、特徴のうち一部が、1つ以上の分割出願の基礎を形成することができる。
図1
図2A
図2B
図2C
図2D
図3A
図3B
図3C
図4A
図4B
図5A
図5B-5C】
図5D
図6
図7A
図7B
図8
図9