(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-13
(45)【発行日】2024-03-22
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、ゲーム装置、ゲームシステム、およびゲーム処理方法
(51)【国際特許分類】
A63F 13/46 20140101AFI20240314BHJP
A63F 13/55 20140101ALI20240314BHJP
A63F 13/58 20140101ALI20240314BHJP
A63F 13/822 20140101ALI20240314BHJP
A63F 13/30 20140101ALI20240314BHJP
【FI】
A63F13/46
A63F13/55
A63F13/58
A63F13/822
A63F13/30
(21)【出願番号】P 2022123323
(22)【出願日】2022-08-02
【審査請求日】2023-04-06
(73)【特許権者】
【識別番号】000233778
【氏名又は名称】任天堂株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100158780
【氏名又は名称】寺本 亮
(74)【代理人】
【識別番号】100121359
【氏名又は名称】小沢 昌弘
(74)【代理人】
【識別番号】100130269
【氏名又は名称】石原 盛規
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 慎太郎
【審査官】池田 剛志
(56)【参考文献】
【文献】特開2015-008966(JP,A)
【文献】中国特許出願公開第111957044(CN,A)
【文献】特開2021-081336(JP,A)
【文献】特開2015-216971(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00-13/98
A63F 9/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータを、
仮想空間内において、第1グループ、第2グループ、第3グループのいずれかに所属する複数のキャラクタをそれぞれ制御するキャラクタ制御手段と、
前記第1グループに属するキャラクタがゲームステージに登場する第1登場領域を当該ゲームステージの中央付近に設定し、前記第2グループおよび前記第3グループに属するキャラクタがそれぞれゲームステージに出現する第2登場領域および第3登場領域を当該第1登場領域より当該ゲームステージの端部側にそれぞれ設定する登場領域設定手段と、
各キャラクタの動作に基づいて、各キャラクタが所属するグループの対応色を前記ゲームステージに描画する描画手段と、
前記グループの何れかに所属するキャラクタが当該所属グループの対応色に描画されている領域にいる場合に、当該領域に当該キャラクタがいない場合よりもゲームにおいて有利となるように当該キャラクタを動作させる動作制御手段と、
各キャラクタの動作に基づいて前記第1グループの勝利条件である第1条件が満たされる場合には当該第1グループを前記ゲームにおける勝者と判定し、各キャラクタの動作に基づいて前記第2グループおよび前記第3グループの勝利条件である第2条件が満たされる場合には、当該第2グループおよび当該第3グループを当該ゲームにおける勝者と判定するゲーム結果判定手段として機能させる、ゲームプログラム。
【請求項2】
前記ゲーム結果判定手段は、前記第1グループの対応色に描画された領域の面積と、前記第2グループの対応色に描画された領域の面積と、前記第3グループの対応色に描画された領域の面積とに基づいて、前記第1条件または前記第2条件が満たされるか判定し、前記ゲームにおける勝者を判定する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記ゲーム結果判定手段は、前記第1グループの対応色に描画された領域の面積が前記第2グループの対応色に描画された領域の面積および前記第3グループの対応色に描画された領域の面積の何れよりも大きい場合に前記第1条件が満たされたとして当該第1グループの勝利と判定し、前記第1グループの対応色に描画された領域の面積が前記第2グループの対応色に描画された領域の面積および前記第3グループの対応色に描画された領域の面積の何れかよりも小さい場合に前記第2条件が満たされたとして当該第2グループおよび当該第3グループの勝利と判定する、請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記ゲーム結果判定手段は、前記第1グループの対応色に描画された領域の面積と、前記第2グループの対応色に描画された領域の面積および前記第3グループの対応色に描画された領域の面積を合算した面積とに基づいて、前記第1条件または前記第2条件が満たされるか判定し、前記ゲームにおける勝者を判定する、請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記各キャラクタのうち退場条件を満たすキャラクタを前記ゲームステージ上から退場させ、当該退場させたキャラクタが所属しているグループに設定されている前記登場領域に当該キャラクタを再登場させる再登場制御手段として、さらに前記コンピュータを機能させる、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記再登場制御手段は、前記各キャラクタを前記ゲームステージ上から退場させてから所定の待機時間経過後に前記登場領域から再登場させ、前記第1グループに属するキャラクタにおける当該待機時間よりも、前記第2グループおよび前記第3グループに属するキャラクタにおける当該待機時間を短く設定する、請求項5に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記キャラクタ制御手段は、前記第1グループに所属させるキャラクタの数を、前記第2グループに所属させるキャラクタの数よりも多く、かつ、前記第3グループに所属させるキャラクタの数よりも多く設定する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
前記キャラクタ制御手段は、前記第1グループに所属させるキャラクタの数を、前記第2グループに所属させるキャラクタの数と前記第3グループに所属させるキャラクタの数とを加算した数に設定する、請求項7に記載のゲームプログラム。
【請求項9】
前記ゲームステージの中央付近に第1オブジェクトを配置する第1オブジェクト配置手段と、
前記第1オブジェクトに対して前記各キャラクタのいずれかが第1の動作を行った場合であって、当該第1の動作が確保条件を満たす場合、当該第1オブジェクトに対応する第2オブジェクトを、当該確保条件を満たす当該第1の動作を行ったキャラクタが属するグループに関連付けて、前記ゲームステージにおける所定の位置に配置する第2オブジェクト配置手段として、さらに前記コンピュータを機能させ、
前記描画手段は、前記ゲームステージにおける前記第2オブジェクトの周辺に、当該第2オブジェクトに関連付けられるグループの対応色を描画する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項10】
前記第1オブジェクトに対する前記第1の動作は、前記第2グループに属するキャラクタ、または、前記第3グループに属するキャラクタが実行可能である、請求項9に記載のゲームプログラム。
【請求項11】
前記第1オブジェクト配置手段は、ゲーム開始から第1の時間経過後と、前記第1の動作が行われてから第2の時間経過後とに、それぞれ前記第1オブジェクトを出現させて配置する、請求項9に記載のゲームプログラム。
【請求項12】
前記第2オブジェクト配置手段は、前記第1の動作として、前記ゲームステージに配置されている前記第1オブジェクトを基準とする所定の範囲内にキャラクタが位置し続ける動作を行った場合、前記確保条件を満たしたと判定して前記第2オブジェクトを配置する、請求項9に記載のゲームプログラム。
【請求項13】
前記第2オブジェクト配置手段は、前記所定の範囲内にキャラクタが位置し続ける時間カウントが閾値時間に到達した場合、前記確保条件を満たしたと判定して前記第2オブジェクトを配置し、
前記第2オブジェクト配置手段は、前記所定の範囲内にキャラクタが位置し続ける動作が継続した前記時間カウントが前記閾値時間未満であった場合、当該時間カウントを初期化するとともに、次の時間カウントにおいて当該閾値時間を短縮して設定する、請求項12に記載のゲームプログラム。
【請求項14】
前記描画手段は、前記ゲームが終了するまで、前記第2オブジェクトの周辺に前記対応色を描画し続ける、請求項9に記載のゲームプログラム。
【請求項15】
前記キャラクタに対応付けられる特定動作用パラメータが所定値に到達した場合、ユーザの操作入力に応じて、当該キャラクタによる特定の動作を可能とする特定動作制御手段として、さらに前記コンピュータを機能させ、
前記特定動作制御手段は、前記第2オブジェクトによる前記対応色の描画に応じて、当該第2オブジェクトが関連付けられたグループに属する全キャラクタの前記特定動作用パラメータを増加させる、請求項9に記載のゲームプログラム。
【請求項16】
前記キャラクタに対応付けられる特定動作用パラメータが所定値に到達した場合、ユーザの操作入力に応じて、当該キャラクタによる特定の動作を可能とする特定動作制御手段として、さらに前記コンピュータを機能させ、
前記特定動作制御手段は、
前記キャラクタの動作に基づいた前記対応色の描画に応じて、当該キャラクタの前記特定動作用パラメータを増加させ、
既に前記対応色が描画されている領域にさらに同じ対応色が描画された場合、当該描画に応じて前記特定動作用パラメータを増加することは行わず、
既に前記第2グループの対応色が描画されている領域に前記第3グループの対応色が描画された場合、当該第3グループに属するキャラクタ全員または当該描画を行ったキャラクタの前記特定動作用パラメータを増加させ、
既に前記第3グループの対応色が描画されている領域に前記第2グループの対応色が描画された場合、当該第2グループに属するキャラクタ全員または当該描画を行ったキャラクタの前記特定動作用パラメータを増加させる、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項17】
ユーザの操作入力に基づいた投票に応じて、当該操作入力を行ったユーザが操作するキャラクタを3つのグループ候補の何れかに振り分けることによる複数のグループ候補を設定するグループ候補設定手段として、さらに前記コンピュータを機能させ、
前記グループ候補設定手段は、前記3つのグループ候補のうち、2つのグループ候補に振り分けられたキャラクタ間の対戦によるゲームの結果に基づいて、その中から前記第1グループに所属するキャラクタが選択される第1グループ候補、その中から前記第2グループに所属するキャラクタが選択される第2グループ候補、およびその中から前記第3グループに所属するキャラクタが選択される第3グループ候補に、当該3つのグループ候補をそれぞれ設定する、請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項18】
前記グループ候補設定手段は、異なるグループ候補間のマッチング条件を充足しない場合、前記3つのグループ候補のうち、同じグループ候補に振り分けられたキャラクタ間の対戦によるゲームの結果も用いて、前記第1グループ候補、前記第2グループ候補、および前記第3グループ候補を設定する、請求項17に記載のゲームプログラム。
【請求項19】
前記3つのグループ候補それぞれに振り分けられたキャラクタの成績を、それぞれのグループ候補毎に集計して当該グループ候補の順位を算出する順位算出手段として、さらに前記コンピュータを機能させ、
前記グループ候補設定手段は、前記算出された順位に基づいて、前記第1グループ候補、前記第2グループ候補、および前記第3グループ候補を設定する、請求項17に記載のゲームプログラム。
【請求項20】
前記第1グループ候補、前記第2グループ候補、および前記第3グループ候補を前記グループ候補設定手段が設定するまでの第1期間が終了後、前記第1グループ、前記第2グループ、および前記第3グループから成る3つのグループによる対戦ゲームを可能とする第2期間に移行する期間設定手段として、さらに前記コンピュータを機能させる、請求項17に記載のゲームプログラム。
【請求項21】
前記グループ候補設定手段は、前記3つのグループ候補それぞれに振り分けられたキャラクタの前記第1期間における成績を用いた評価に基づいて、最も優秀なグループ候補を前記第1グループ候補に設定する、請求項20に記載のゲームプログラム。
【請求項22】
前記第2期間において、前記第1グループ、前記第2グループ、および前記第3グループから成る3つのグループによる対戦ゲームを行うか、当該3つのグループから選ばれた2つのグループによる対戦ゲームを行うかの対戦形態を選択する対戦形態選択手段として、さらに前記コンピュータを機能させ、
前記対戦形態選択手段は、前記第2グループまたは前記第3グループに所属しているキャラクタを操作するユーザの操作入力に基づいて、前記対戦形態を選択する、請求項20に記載のゲームプログラム。
【請求項23】
前記投票の数に基づく評価、各グループ候補から選出されたグループによる対戦ゲームの勝敗に基づく評価、および各グループ候補それぞれに振り分けられたキャラクタの成績に基づく評価の少なくとも1つに基づいて、前記第1グループ候補、前記第2グループ候補、および前記第3グループ候補の順位を算出する順位算出手段として、さらに前記コンピュータを機能させる、請求項17に記載のゲームプログラム。
【請求項24】
仮想空間内において、第1グループ、第2グループ、第3グループのいずれかに所属する複数のキャラクタをそれぞれ制御するキャラクタ制御手段と、
前記第1グループに属するキャラクタがゲームステージに登場する第1登場領域を当該ゲームステージの中央付近に設定し、前記第2グループおよび前記第3グループに属するキャラクタがそれぞれゲームステージに登場する第2登場領域および第3登場領域を当該第1登場領域より当該ゲームステージの端部側にそれぞれ設定する登場領域設定手段と、
各キャラクタの動作に基づいて、各キャラクタが所属するグループの対応色を前記ゲームステージに描画する描画手段と、
前記グループの何れかに所属するキャラクタが当該所属グループの対応色に描画されている領域にいる場合に、当該領域に当該キャラクタがいない場合よりもゲームにおいて有利となるように当該キャラクタを動作させる動作制御手段と、
各キャラクタの動作に基づいて前記第1グループの勝利条件である第1条件が満たされる場合には当該第1グループを前記ゲームにおける勝者と判定し、各キャラクタの動作に基づいて前記第2グループおよび前記第3グループの勝利条件である第2条件が満たされる場合には、当該第2グループおよび当該第3グループを当該ゲームにおける勝者と判定するゲーム結果判定手段とを備える、ゲーム装置。
【請求項25】
仮想空間内において、第1グループ、第2グループ、第3グループのいずれかに所属する複数のキャラクタをそれぞれ制御するキャラクタ制御手段と、
前記第1グループに属するキャラクタがゲームステージに登場する第1登場領域を当該ゲームステージの中央付近に設定し、前記第2グループおよび前記第3グループに属するキャラクタがそれぞれゲームステージに登場する第2登場領域および第3登場領域を当該第1登場領域より当該ゲームステージの端部側にそれぞれ設定する登場領域設定手段と、
各キャラクタの動作に基づいて、各キャラクタが所属するグループの対応色を前記ゲームステージに描画する描画手段と、
前記グループの何れかに所属するキャラクタが当該所属グループの対応色に描画されている領域にいる場合に、当該領域に当該キャラクタがいない場合よりもゲームにおいて有利となるように当該キャラクタを動作させる動作制御手段と、
各キャラクタの動作に基づいて前記第1グループの勝利条件である第1条件が満たされる場合には当該第1グループを前記ゲームにおける勝者と判定し、各キャラクタの動作に基づいて前記第2グループおよび前記第3グループの勝利条件である第2条件が満たされる場合には、当該第2グループおよび当該第3グループを当該ゲームにおける勝者と判定するゲーム結果判定手段とを備える、ゲームシステム。
【請求項26】
仮想空間内において、第1グループ、第2グループ、第3グループのいずれかに所属する複数のキャラクタをそれぞれ制御するキャラクタ制御ステップと、
前記第1グループに属するキャラクタがゲームステージに登場する第1登場領域を当該ゲームステージの中央付近に設定し、前記第2グループおよび前記第3グループに属するキャラクタがそれぞれゲームステージに登場する第2登場領域および第3登場領域を当該第1登場領域より当該ゲームステージの端部側にそれぞれ設定する登場領域設定ステップと、
各キャラクタの動作に基づいて、各キャラクタが所属するグループの対応色を前記ゲームステージに描画する描画ステップと、
前記グループの何れかに所属するキャラクタが当該所属グループの対応色に描画されている領域にいる場合に、当該領域に当該キャラクタがいない場合よりもゲームにおいて有利となるように当該キャラクタを動作させる動作制御ステップと、
各キャラクタの動作に基づいて前記第1グループの勝利条件である第1条件が満たされる場合には当該第1グループを前記ゲームにおける勝者と判定し、各キャラクタの動作に基づいて前記各キャラクタの動作に基づいて前記第2グループおよび前記第3グループの勝利条件である第2条件が満たされる場合には、当該第2グループおよび当該第3グループを当該ゲームにおける勝者と判定するゲーム結果判定ステップとを含む、ゲーム処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数のキャラクタが属するグループ間で対戦を行うゲームを実行するゲームプログラム、ゲーム装置、ゲームシステム、およびゲーム処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、2つのグループが同時に対戦するゲーム処理を行う情報処理システムがある(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1で開示された情報処理システムでは、2つのグループ間による対戦が行われるが、3つ以上のグループが参加して対戦するゲームでは、各グループのユーザがゲームにおける行動目標を立てづらく、各グループのユーザが何等かの要因で偶然に攻撃対象としたグループがどのグループとなるかで勝敗が決してしまう等、勝利するために各ユーザが採るべき戦術の選択が難しい。
【0005】
それ故、本発明の目的は、3つ以上のグループが参加して対戦するゲームの戦術性を向上させるゲームプログラム、ゲーム装置、ゲームシステム、およびゲーム処理方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明は例えば以下の(1)~(23)のような構成を採用し得る。
【0007】
(1)
本発明のゲームプログラムの一構成例は、キャラクタ制御手段、登場領域設定手段、描画手段、動作制御手段、およびゲーム結果判定手段として、コンピュータを機能させる。キャラクタ制御手段は、仮想空間内において、第1グループ、第2グループ、第3グループのいずれかに所属する複数のキャラクタをそれぞれ制御する。登場領域設定手段は、第1グループに属するキャラクタがゲームステージに登場する第1登場領域を当該ゲームステージの中央付近に設定し、第2グループおよび第3グループに属するキャラクタがそれぞれゲームステージに出現する第2登場領域および第3登場領域を当該第1登場領域より当該ゲームステージの端部側にそれぞれ設定する。描画手段は、各キャラクタの動作に基づいて、各キャラクタが所属するグループの対応色をゲームステージに描画する。動作制御手段は、グループの何れかに所属するキャラクタが当該所属グループの対応色に描画されている領域にいる場合に、当該領域に当該キャラクタがいない場合よりもゲームにおいて有利となるように当該キャラクタを動作させる。ゲーム結果判定手段は、各キャラクタの動作に基づいて第1グループの勝利条件である第1条件が満たされる場合には第1グループをゲームにおける勝者と判定し、各キャラクタの動作に基づいて第2グループおよび第3グループの勝利条件である第2条件が満たされる場合には、当該第2グループおよび当該第3グループを当該ゲームにおける勝者と判定する。
【0008】
上記(1)の構成によれば、3つのグループが参加する対戦ゲームにおいて、ゲームステージ中央付近を登場領域とする第1グループの陣営と、当該登場領域よりゲームステージの端部側を登場領域とする第2および第3グループの陣営との間の対戦として、当該第2グループおよび当該第3グループの勝利条件を設定する。これにより、3つのグループが参加するゲームにおいて、各グループのユーザの取るべき行動目標が明確となるため、3つのグループ間の対戦の戦術性を向上できる。
【0009】
(2)
上記(1)の構成において、ゲーム結果判定手段は、第1グループの対応色に描画された領域の面積と、第2グループの対応色に描画された領域の面積と、第3グループの対応色に描画された領域の面積とに基づいて、第1条件または第2条件が満たされるか判定し、ゲームにおける勝者を判定してもよい。
【0010】
上記(2)の構成によれば、各グループの対応色の描画領域の面積をゲームの勝敗の決定に用いることにより、各グループの勝利条件を明確にすることができる。
【0011】
(3)
上記(1)または(2)の構成において、ゲーム結果判定手段は、第1グループの対応色に描画された領域の面積が第2グループの対応色に描画された領域の面積および第3グループの対応色に描画された領域の面積の何れよりも大きい場合に第1条件が満たされたとして当該第1グループの勝利と判定し、第1グループの対応色に描画された領域の面積が第2グループの対応色に描画された領域の面積および第3グループの対応色に描画された領域の面積の何れかよりも小さい場合に第2条件が満たされたとして当該第2グループおよび当該第3グループの勝利と判定してもよい。
【0012】
上記(3)の構成によれば、第2グループの対応色の描画領域および第3グループの対応色の描画領域の何れかが第1グループの対応色の描画領域より大きい場合に第2グループおよび第3グループの勝利となる勝利条件を用いることにより、第2グループおよび第3グループが共有する勝利条件を設定することができる。
【0013】
(4)
上記(1)乃至(3)の何れか1つの構成において、ゲーム結果判定手段は、第1グループの対応色に描画された領域の面積と、第2グループの対応色に描画された領域の面積および第3グループの対応色に描画された領域の面積を合算した面積とに基づいて、第1条件または第2条件が満たされるか判定し、ゲームにおける勝者を判定してもよい。
【0014】
上記(4)の構成によれば、第2グループの対応色の描画領域および第3グループの対応色の描画領域を合算した面積をゲームの勝敗の決定に用いることにより、第2グループおよび第3グループが共有する勝利条件を設定することができる。
【0015】
(5)
上記(1)または(2)の構成において、各キャラクタのうち退場条件を満たすキャラクタをゲームステージ上から退場させ、当該退場させたキャラクタが所属しているグループに設定されている登場領域に当該キャラクタを再登場させる再登場制御手段として、さらにコンピュータを機能させてもよい。
【0016】
上記(5)の構成によれば、グループ毎に異なる領域からキャラクタを再登場させることができ、グループ毎にキャラクタが配置されやすい領域を設定することができる。
【0017】
(6)
上記(5)の構成において、再登場制御手段は、各キャラクタをゲームステージ上から退場させてから所定の待機時間経過後に登場領域から再登場させ、第1グループに属するキャラクタにおける当該待機時間よりも、第2グループおよび第3グループに属するキャラクタにおける当該待機時間を短く設定してもよい。
【0018】
上記(6)の構成によれば、ゲームの勝敗において第1グループが有利になる状況を緩和することができる。
【0019】
(7)
上記(1)乃至(6)の何れか1つの構成において、キャラクタ制御手段は、第1グループに所属させるキャラクタの数を、第2グループに所属させるキャラクタの数よりも多く、かつ、第3グループに所属させるキャラクタの数よりも多く設定してもよい。
【0020】
上記(7)の構成によれば、ゲームにおいて第1グループと第2グループおよび第3グループとの間の戦力のバランスをとることができる。
【0021】
(8)
上記(7)の構成において、キャラクタ制御手段は、第1グループに所属させるキャラクタの数を、第2グループに所属させるキャラクタの数と第3グループに所属させるキャラクタの数とを加算した数に設定してもよい。
【0022】
上記(8)の構成によれば、ゲームにおいて第1グループと第2グループおよび第3グループとの間の均衡を保つことが可能となる。
【0023】
(9)
上記(1)乃至(8)の何れか1つの構成において、ゲームステージの中央付近に第1オブジェクトを配置する第1オブジェクト配置手段と、第1オブジェクトに対して各キャラクタの何れかが第1の動作を行った場合であって、当該第1の動作が確保条件を満たす場合、当該第1オブジェクトに対応する第2オブジェクトを、当該確保条件を満たす当該第1の動作を行ったキャラクタが属するグループに関連付けて、ゲームステージにおける所定の位置に配置する第2オブジェクト配置手段として、さらにコンピュータを機能させてもよい。この場合、描画手段は、ゲームステージにおける第2オブジェクトの周辺に、当該第2オブジェクトに関連付けられるグループの対応色を描画してもよい。
【0024】
上記(9)の構成によれば、ゲームの勝敗において第2オブジェクトが関連付けられるグループを有利にすることができる。
【0025】
(10)
上記(9)の構成において、第1オブジェクトに対する第1の動作は、第2グループに属するキャラクタ、または、第3グループに属するキャラクタが実行可能でもよい。
【0026】
上記(10)の構成によれば、ゲームの勝敗において第1グループが有利になる状況を緩和することができる。
【0027】
(11)
上記(9)または(10)の構成において、第1オブジェクト配置手段は、ゲーム開始から第1の時間経過後と、第1の動作が行われてから第2の時間経過後とに、それぞれ第1オブジェクトを出現させて配置してもよい。
【0028】
上記(11)の構成によれば、第2オブジェクトを確保するための戦略が立てやすくなり、戦略性に富んだゲームを実現することができる。
【0029】
(12)
上記(7)乃至(9)の何れか1つの構成において、第2オブジェクト配置手段は、第1の動作として、ゲームステージに配置されている第1オブジェクトを基準とする所定の範囲内にキャラクタが位置し続ける動作を行った場合、確保条件を満たしたと判定して第2オブジェクトを配置してもよい。
【0030】
上記(12)の構成によれば、出現する第1オブジェクトを基準とするキャラクタの動作による戦略を増やすことができるため、さらに戦略性に富んだゲームを実現することができる。
【0031】
(13)
上記(12)の構成において、第2オブジェクト配置手段は、所定の範囲内にキャラクタが位置し続ける時間カウントが閾値時間に到達した場合、確保条件を満たしたと判定して第2オブジェクトを配置してもよい。第2オブジェクト配置手段は、所定の範囲内にキャラクタが位置し続ける動作が継続した時間カウントが閾値時間未満であった場合、当該時間カウントを初期化するとともに、次の時間カウントにおいて当該閾値時間を短縮して設定してもよい。
【0032】
上記(13)の構成によれば、第2オブジェクトを確保するためのキャラクタの動作を繰り返すことにより、第2オブジェクトを確保することをしだいに容易にすることができる。
【0033】
(14)
上記(9)乃至(13)の何れか1つの構成において、描画手段は、ゲームが終了するまで、第2オブジェクトの周辺に対応色を描画し続けてもよい。
【0034】
上記(14)の構成によれば、ゲームの勝敗において第2オブジェクトに関連付けられるグループをより有利にすることができる。
【0035】
(15)
上記(9)乃至(14)の何れか1つの構成において、キャラクタに対応付けられる特定動作用パラメータが所定値に到達した場合、ユーザの操作入力に応じて、当該キャラクタによる特定の動作を可能とする特定動作制御手段として、さらにコンピュータを機能させてもよい。特定動作制御手段は、第2オブジェクトによる対応色の描画に応じて、当該第2オブジェクトが関連付けられたグループに属する全キャラクタの特定動作用パラメータを増加させてもよい。
【0036】
上記(15)の構成によれば、第2オブジェクトが関連付けられたグループに所属するキャラクタに、特定の動作を行わせやすくなる。
【0037】
(16)
上記(1)乃至(15)の何れか1つの構成において、キャラクタに対応付けられる特定動作用パラメータが所定値に到達した場合、ユーザの操作入力に応じて、当該キャラクタによる特定の動作を可能とする特定動作制御手段として、さらにコンピュータを機能させてもよい。特定動作制御手段は、キャラクタの動作に基づいた対応色の描画に応じて、当該キャラクタの特定動作用パラメータを増加させ、既に対応色が描画されている領域にさらに同じ対応色が描画された場合、当該描画に応じて特定動作用パラメータを増加することは行わず、既に第2グループの対応色が描画されている領域に第3グループの対応色が描画された場合、当該第3グループに属するキャラクタ全員または当該描画を行ったキャラクタの特定動作用パラメータを増加させ、既に第3グループの対応色が描画されている領域に第2グループの対応色が描画された場合、当該第2グループに属するキャラクタ全員または当該描画を行ったキャラクタの特定動作用パラメータを増加させてもよい。
【0038】
上記(16)の構成によれば、第2グループおよび第3グループにそれぞれ所属しているキャラクタが、当該共闘している別のグループの描画領域に描画を行うことを交互に繰り返すことにより、特定の動作が可能となる恩恵を当該キャラクタそれぞれが受けることができる。
【0039】
(17)
上記(1)乃至(16)の何れか1つの構成において、ユーザの操作入力に基づいた投票に応じて、当該操作入力を行ったユーザが操作するキャラクタを3つのグループ候補の何れかに振り分けることによる複数のグループ候補を設定するグループ候補設定手段として、さらにコンピュータを機能させてもよい。グループ候補設定手段は、3つのグループ候補のうち、2つのグループ候補に振り分けられたキャラクタ間の対戦によるゲームの結果に基づいて、その中から第1グループに所属するキャラクタが選択される第1グループ候補、その中から第2グループに所属するキャラクタが選択される第2グループ候補、およびその中から第3グループに所属するキャラクタが選択される第3グループ候補に、当該3つのグループ候補をそれぞれ設定してもよい。
【0040】
上記(17)の構成によれば、ユーザの投票により、それぞれのユーザが操作するキャラクタが所属し得るグループに振り分けることができる。
【0041】
(18)
上記(17)の構成において、グループ候補設定手段は、異なるグループ候補間のマッチング条件を充足しない場合、3つのグループ候補のうち、同じグループ候補に振り分けられたキャラクタ間の対戦によるゲームの結果も用いて、第1グループ候補、第2グループ候補、および第3グループ候補を設定してもよい。
【0042】
上記(18)の構成によれば、容易に対戦をマッチングすることができる。
【0043】
(19)
上記(17)または(18)の構成において、3つのグループ候補それぞれに振り分けられたキャラクタの成績を、それぞれのグループ候補毎に集計して当該グループ候補の順位を算出する順位算出手段として、さらにコンピュータを機能させてもよい。グループ候補設定手段は、算出された順位に基づいて、第1グループ候補、第2グループ候補、および第3グループ候補を設定してもよい。
【0044】
上記(19)の構成によれば、対戦ゲームにおける陣営の人気差によるマッチメイクのしづらさを最小限に抑えることができる。
【0045】
(20)
上記(17)乃至(19)の何れか1つの構成において、第1グループ候補、第2グループ候補、および第3グループ候補をグループ候補設定手段が設定するまでの第1期間が終了後、第1グループ、第2グループ、および第3グループから成る3つのグループによる対戦ゲームを可能とする第2期間に移行する期間設定手段として、さらにコンピュータを機能させてもよい。
【0046】
上記(20)の構成によれば、対戦態様が異なる複数の期間を設けることにより、バリエーションに富んだ対戦ゲームを行うことができる。
【0047】
(21)
上記(20)の構成において、グループ候補設定手段は、3つのグループ候補それぞれに振り分けられたキャラクタの第1期間における成績を用いた評価に基づいて、最も優秀なグループ候補を第1グループ候補に設定してもよい。
【0048】
上記(21)の構成によれば、成績上位のグループに複数の成績下位グループが共闘して敵対する構図の対戦ゲームを実現することができる。
【0049】
(22)
上記(20)または(21)の構成において、第2期間において、第1グループ、第2グループ、および第3グループから成る3つのグループによる対戦ゲームを行うか、当該3つのグループから選ばれた2つのグループによる対戦ゲームを行うかの対戦形態を選択する対戦形態選択手段として、さらにコンピュータを機能させてもよい。対戦形態選択手段は、第2グループまたは第3グループに所属しているキャラクタを操作するユーザの操作入力に基づいて、対戦形態を選択してもよい。
【0050】
上記(22)の構成によれば、成績下位側のグループに所属しているキャラクタを操作するユーザにより、対戦形態を選択することができる。
【0051】
(23)
上記(17)乃至(22)の何れか1つの構成において、投票の数に基づく評価、各グループ候補から選出されたグループによる対戦ゲームの勝敗に基づく評価、および各グループ候補それぞれに振り分けられたキャラクタの成績に基づく評価の少なくとも1つに基づいて、第1グループ候補、第2グループ候補、および第3グループ候補の順位を算出する順位算出手段として、さらにコンピュータを機能させてもよい。
【0052】
上記(23)の構成によれば、総合的な結果に基づいて、グループの順位を算出することができる。
【0053】
また、本発明は、ゲーム装置、ゲームシステム、およびゲーム処理方法の形態で実施されてもよい。
【発明の効果】
【0054】
本発明によれば、3つのグループが参加するゲームにおいて、3つのグループ間の対戦の戦術性を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【
図1】本実施形態におけるゲームシステム1の一例において、本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態を示す図
【
図2】本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図
【
図6】本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図
【
図7】ゲームシステム1の内部構成の一例を示すブロック図
【
図8】仮想空間においてプレイヤキャラクタPCがキャラクタCaを攻撃する第1段階のゲーム画像の一例を示す図
【
図9】仮想空間においてプレイヤキャラクタPCがキャラクタCaを攻撃する第2段階のゲーム画像の一例を示す図
【
図10】敵陣営描画領域内においてプレイヤキャラクタPCが動作するゲーム画像の一例を示す図
【
図11】自陣営描画領域内においてプレイヤキャラクタPCが動作するゲーム画像の一例を示す図
【
図12】仮想空間における自陣営描画領域をプレイヤキャラクタPCが増加させる動作の第1段階を示すゲーム画像の一例を示す図
【
図13】仮想空間における自陣営描画領域をプレイヤキャラクタPCが増加させる動作の第2段階を示すゲーム画像の一例を示す図
【
図14】3つのグループが参加して行われる対戦ゲームの俯瞰画像の一例を示す図
【
図16】仮想空間においてプレイヤキャラクタPCが第1オブジェクトOBJ1を取得する動作を行うゲーム画像の一例を示す図
【
図17】仮想空間において第2オブジェクトOBJ2が設置されたゲーム画像の一例を示す図
【
図19】本実施例において本体装置2のDRAM85に設定されるデータ領域の一例を示す図
【
図20】ゲームシステム1で実行されるゲーム処理の一例を示すフローチャート
【
図21】
図20におけるステップS124において行われるオブジェクト動作制御処理の詳細の一例を示すサブルーチン
【発明を実施するための形態】
【0056】
以下、本実施形態の一例に係るゲームシステムについて説明する。本実施形態におけるゲームシステム1の一例は、本体装置(情報処理装置;本実施形態ではゲーム装置本体として機能する)2と左コントローラ3および右コントローラ4とを含む。本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4がそれぞれ着脱可能である。つまり、ゲームシステム1は、左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ本体装置2に装着して一体化された装置として利用できる。また、ゲームシステム1は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4とを別体として利用することもできる(
図2参照)。以下では、本実施形態のゲームシステム1のハードウェア構成について説明し、その後に本実施形態のゲームシステム1の制御について説明する。
【0057】
図1は、本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4を装着した状態の一例を示す図である。
図1に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、それぞれ本体装置2に装着されて一体化されている。本体装置2は、ゲームシステム1における各種の処理(例えば、ゲーム処理)を実行する装置である。本体装置2は、ディスプレイ12を備える。左コントローラ3および右コントローラ4は、ユーザが入力を行うための操作部を備える装置である。
【0058】
図2は、本体装置2から左コントローラ3および右コントローラ4をそれぞれ外した状態の一例を示す図である。
図1および
図2に示すように、左コントローラ3および右コントローラ4は、本体装置2に着脱可能である。なお、以下において、左コントローラ3および右コントローラ4の総称として「コントローラ」と記載することがある。
【0059】
図3は、本体装置2の一例を示す六面図である。
図3に示すように、本体装置2は、略板状のハウジング11を備える。本実施形態において、ハウジング11の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、ディスプレイ12が設けられる面)は、大略的には矩形形状である。
【0060】
なお、ハウジング11の形状および大きさは、任意である。一例として、ハウジング11は、携帯可能な大きさであってよい。また、本体装置2単体または本体装置2に左コントローラ3および右コントローラ4が装着された一体型装置は、携帯型装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が手持ち型の装置となってもよい。また、本体装置2または一体型装置が可搬型装置となってもよい。
【0061】
図3に示すように、本体装置2は、ハウジング11の主面に設けられるディスプレイ12を備える。ディスプレイ12は、本体装置2が生成した画像を表示する。本実施形態においては、ディスプレイ12は、液晶表示装置(LCD)とする。ただし、ディスプレイ12は任意の種類の表示装置であってよい。
【0062】
また、本体装置2は、ディスプレイ12の画面上にタッチパネル13を備える。本実施形態においては、タッチパネル13は、マルチタッチ入力が可能な方式(例えば、静電容量方式)のものである。ただし、タッチパネル13は、任意の種類のものであってよく、例えば、シングルタッチ入力が可能な方式(例えば、抵抗膜方式)のものであってもよい。
【0063】
本体装置2は、ハウジング11の内部においてスピーカ(すなわち、
図6に示すスピーカ88)を備えている。
図3に示すように、ハウジング11の主面には、スピーカ孔11aおよび11bが形成される。そして、スピーカ88の出力音は、これらのスピーカ孔11aおよび11bからそれぞれ出力される。
【0064】
また、本体装置2は、本体装置2が左コントローラ3と有線通信を行うための端子である左側端子17と、本体装置2が右コントローラ4と有線通信を行うための右側端子21を備える。
【0065】
図3に示すように、本体装置2は、スロット23を備える。スロット23は、ハウジング11の上側面に設けられる。スロット23は、所定の種類の記憶媒体を装着可能な形状を有する。所定の種類の記憶媒体は、例えば、ゲームシステム1およびそれと同種の情報処理装置に専用の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)である。所定の種類の記憶媒体は、例えば、本体装置2で利用されるデータ(例えば、アプリケーションのセーブデータ等)、および/または、本体装置2で実行されるプログラム(例えば、アプリケーションのプログラム等)を記憶するために用いられる。また、本体装置2は、電源ボタン28を備える。
【0066】
本体装置2は、下側端子27を備える。下側端子27は、本体装置2がクレードルと通信を行うための端子である。本実施形態において、下側端子27は、USBコネクタ(より具体的には、メス側コネクタ)である。上記一体型装置または本体装置2単体をクレードルに載置した場合、ゲームシステム1は、本体装置2が生成して出力する画像を据置型モニタに表示することができる。また、本実施形態においては、クレードルは、載置された上記一体型装置または本体装置2単体を充電する機能を有する。また、クレードルは、ハブ装置(具体的には、USBハブ)の機能を有する。
【0067】
図4は、左コントローラ3の一例を示す六面図である。
図4に示すように、左コントローラ3は、ハウジング31を備える。本実施形態においては、ハウジング31は、縦長の形状、すなわち、上下方向(すなわち、
図1および
図4に示すy軸方向)に長い形状である。左コントローラ3は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング31は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に左手で把持可能な形状および大きさをしている。また、左コントローラ3は、横長となる向きで把持されることも可能である。左コントローラ3が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0068】
左コントローラ3は、アナログスティック32を備える。
図4に示すように、アナログスティック32は、ハウジング31の主面に設けられる。アナログスティック32は、方向を入力することが可能な方向入力部として用いることができる。ユーザは、アナログスティック32を傾倒することによって傾倒方向に応じた方向の入力(および、傾倒した角度に応じた大きさの入力)が可能である。なお、左コントローラ3は、方向入力部として、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、本実施形態においては、アナログスティック32を押下する入力が可能である。
【0069】
左コントローラ3は、各種操作ボタンを備える。左コントローラ3は、ハウジング31の主面上に4つの操作ボタン33~36(具体的には、右方向ボタン33、下方向ボタン34、上方向ボタン35、および左方向ボタン36)を備える。さらに、左コントローラ3は、録画ボタン37および-(マイナス)ボタン47を備える。左コントローラ3は、ハウジング31の側面の左上に第1Lボタン38およびZLボタン39を備える。また、左コントローラ3は、ハウジング31の側面の、本体装置2に装着される際に装着される側の面に第2Lボタン43および第2Rボタン44を備える。これらの操作ボタンは、本体装置2で実行される各種プログラム(例えば、OSプログラムやアプリケーションプログラム)に応じた指示を行うために用いられる。
【0070】
また、左コントローラ3は、左コントローラ3が本体装置2と有線通信を行うための端子42を備える。
【0071】
図5は、右コントローラ4の一例を示す六面図である。
図5に示すように、右コントローラ4は、ハウジング51を備える。本実施形態においては、ハウジング51は、縦長の形状、すなわち、上下方向に長い形状である。右コントローラ4は、本体装置2から外された状態において、縦長となる向きで把持されることも可能である。ハウジング51は、縦長となる向きで把持される場合に片手、特に右手で把持可能な形状および大きさをしている。また、右コントローラ4は、横長となる向きで把持されることも可能である。右コントローラ4が横長となる向きで把持される場合には、両手で把持されるようにしてもよい。
【0072】
右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、方向入力部としてアナログスティック52を備える。本実施形態においては、アナログスティック52は、左コントローラ3のアナログスティック32と同じ構成である。また、右コントローラ4は、アナログスティックに代えて、十字キーまたはスライド入力が可能なスライドスティック等を備えるようにしてもよい。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、ハウジング51の主面上に4つの操作ボタン53~56(具体的には、Aボタン53、Bボタン54、Xボタン55、およびYボタン56)を備える。さらに、右コントローラ4は、+(プラス)ボタン57およびホームボタン58を備える。また、右コントローラ4は、ハウジング51の側面の右上に第1Rボタン60およびZRボタン61を備える。また、右コントローラ4は、左コントローラ3と同様、第2Lボタン65および第2Rボタン66を備える。
【0073】
また、右コントローラ4は、右コントローラ4が本体装置2と有線通信を行うための端子64を備える。
【0074】
図6は、本体装置2の内部構成の一例を示すブロック図である。本体装置2は、
図3に示す構成の他、
図6に示す各構成要素81~91、97、および98を備える。これらの構成要素81~91、97、および98のいくつかは、電子部品として電子回路基板上に実装されてハウジング11内に収納されてもよい。
【0075】
本体装置2は、プロセッサ81を備える。プロセッサ81は、本体装置2において実行される各種の情報処理を実行する情報処理部であって、例えば、CPU(Central Processing Unit)のみから構成されてもよいし、CPU機能、GPU(Graphics Processing Unit)機能等の複数の機能を含むSoC(System-on-a-chip)から構成されてもよい。プロセッサ81は、記憶部(具体的には、フラッシュメモリ84等の内部記憶媒体、あるいは、スロット23に装着される外部記憶媒体等)に記憶される情報処理プログラム(例えば、ゲームプログラム)を実行することによって、各種の情報処理を実行する。
【0076】
本体装置2は、自身に内蔵される内部記憶媒体の一例として、フラッシュメモリ84およびDRAM(Dynamic Random Access Memory)85を備える。フラッシュメモリ84およびDRAM85は、プロセッサ81に接続される。フラッシュメモリ84は、主に、本体装置2に保存される各種のデータ(プログラムであってもよい)を記憶するために用いられるメモリである。DRAM85は、情報処理において用いられる各種のデータを一時的に記憶するために用いられるメモリである。
【0077】
本体装置2は、スロットインターフェース(以下、「I/F」と略記する。)91を備える。スロットI/F91は、プロセッサ81に接続される。スロットI/F91は、スロット23に接続され、スロット23に装着された所定の種類の記憶媒体(例えば、専用メモリカード)に対するデータの読み出しおよび書き込みを、プロセッサ81の指示に応じて行う。
【0078】
プロセッサ81は、フラッシュメモリ84およびDRAM85、ならびに上記各記憶媒体との間でデータを適宜読み出したり書き込んだりして、上記の情報処理を実行する。
【0079】
本体装置2は、ネットワーク通信部82を備える。ネットワーク通信部82は、プロセッサ81に接続される。ネットワーク通信部82は、ネットワークを介して外部の装置と通信(具体的には、無線通信)を行う。本実施形態においては、ネットワーク通信部82は、第1の通信態様としてWi-Fiの規格に準拠した方式により、無線LANに接続して外部装置と通信を行う。また、ネットワーク通信部82は、第2の通信態様として所定の通信方式(例えば、独自プロトコルによる通信や、赤外線通信)により、同種の他の本体装置2との間で無線通信を行う。なお、上記第2の通信態様による無線通信は、閉ざされたローカルネットワークエリア内に配置された他の本体装置2との間で無線通信可能であり、複数の本体装置2の間で直接通信することによってデータが送受信される、いわゆる「ローカル通信」を可能とする機能を実現する。
【0080】
本体装置2は、コントローラ通信部83を備える。コントローラ通信部83は、プロセッサ81に接続される。コントローラ通信部83は、左コントローラ3および/または右コントローラ4と無線通信を行う。本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との通信方式は任意であるが、本実施形態においては、コントローラ通信部83は、左コントローラ3との間および右コントローラ4との間で、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信を行う。
【0081】
プロセッサ81は、上述の左側端子17、右側端子21、および下側端子27に接続される。プロセッサ81は、左コントローラ3と有線通信を行う場合、左側端子17を介して左コントローラ3へデータを送信するとともに、左側端子17を介して左コントローラ3から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、右コントローラ4と有線通信を行う場合、右側端子21を介して右コントローラ4へデータを送信するとともに、右側端子21を介して右コントローラ4から操作データを受信する。また、プロセッサ81は、クレードルと通信を行う場合、下側端子27を介してクレードルへデータを送信する。このように、本実施形態においては、本体装置2は、左コントローラ3および右コントローラ4との間で、それぞれ有線通信と無線通信との両方を行うことができる。また、左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に装着された一体型装置または本体装置2単体がクレードルに装着された場合、本体装置2は、クレードルを介してデータ(例えば、画像データや音声データ)を据置型モニタ等に出力することができる。
【0082】
ここで、本体装置2は、複数の左コントローラ3と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。また、本体装置2は、複数の右コントローラ4と同時に(換言すれば、並行して)通信を行うことができる。したがって、複数のユーザは、左コントローラ3および右コントローラ4のセットをそれぞれ用いて、本体装置2に対する入力を同時に行うことができる。一例として、第1ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第1セットを用いて本体装置2に対して入力を行うと同時に、第2ユーザが左コントローラ3および右コントローラ4の第2セットを用いて本体装置2に対して入力を行うことが可能となる。
【0083】
また、ディスプレイ12は、プロセッサ81に接続される。プロセッサ81は、(例えば、上記の情報処理の実行によって)生成した画像および/または外部から取得した画像をディスプレイ12に表示する。
【0084】
本体装置2は、コーデック回路87およびスピーカ(具体的には、左スピーカおよび右スピーカ)88を備える。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に接続されるとともに、プロセッサ81に接続される。コーデック回路87は、スピーカ88および音声入出力端子25に対する音声データの入出力を制御する回路である。
【0085】
本体装置2は、電力制御部97およびバッテリ98を備える。電力制御部97は、バッテリ98およびプロセッサ81に接続される。また、図示しないが、電力制御部97は、本体装置2の各部(具体的には、バッテリ98の電力の給電を受ける各部、左側端子17、および右側端子21)に接続される。電力制御部97は、プロセッサ81からの指令に基づいて、バッテリ98から上記各部への電力供給を制御する。
【0086】
また、バッテリ98は、下側端子27に接続される。外部の充電装置(例えば、クレードル)が下側端子27に接続され、下側端子27を介して本体装置2に電力が供給される場合、供給された電力がバッテリ98に充電される。
【0087】
図7は、本体装置2と左コントローラ3および右コントローラ4との内部構成の一例を示すブロック図である。なお、本体装置2に関する内部構成の詳細については、
図6で示しているため
図7では省略している。
【0088】
左コントローラ3は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部101を備える。
図7に示すように、通信制御部101は、端子42を含む各構成要素に接続される。本実施形態においては、通信制御部101は、端子42を介した有線通信と、端子42を介さない無線通信との両方で本体装置2と通信を行うことが可能である。通信制御部101は、左コントローラ3が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。すなわち、左コントローラ3が本体装置2に装着されている場合、通信制御部101は、端子42を介して本体装置2と通信を行う。また、左コントローラ3が本体装置2から外されている場合、通信制御部101は、本体装置2(具体的には、コントローラ通信部83)との間で無線通信を行う。コントローラ通信部83と通信制御部101との間の無線通信は、例えばBluetooth(登録商標)の規格に従って行われる。
【0089】
また、左コントローラ3は、例えばフラッシュメモリ等のメモリ102を備える。通信制御部101は、例えばマイコン(マイクロプロセッサとも言う)で構成され、メモリ102に記憶されるファームウェアを実行することによって各種の処理を実行する。
【0090】
左コントローラ3は、各ボタン103(具体的には、ボタン33~39、43、44、および47)を備える。また、左コントローラ3は、アナログスティック(
図7では「スティック」と記載する)32を備える。各ボタン103およびアナログスティック32は、自身に対して行われた操作に関する情報を、適宜のタイミングで繰り返し通信制御部101へ出力する。
【0091】
通信制御部101は、各入力部(具体的には、各ボタン103、および、アナログスティック32)から、入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報、またはセンサによる検出結果)を取得する。通信制御部101は、取得した情報(または取得した情報に所定の加工を行った情報)を含む操作データを本体装置2へ送信する。なお、操作データは、所定時間に1回の割合で繰り返し送信される。なお、入力に関する情報が本体装置2へ送信される間隔は、各入力部について同じであってもよいし、同じでなくてもよい。
【0092】
上記操作データが本体装置2へ送信されることによって、本体装置2は、左コントローラ3に対して行われた入力を得ることができる。すなわち、本体装置2は、各ボタン103およびアナログスティック32に対する操作を、操作データに基づいて判別することができる。
【0093】
左コントローラ3は、電力供給部108を備える。本実施形態において、電力供給部108は、バッテリおよび電力制御回路を有する。図示しないが、電力制御回路は、バッテリに接続されるとともに、左コントローラ3の各部(具体的には、バッテリの電力の給電を受ける各部)に接続される。
【0094】
図7に示すように、右コントローラ4は、本体装置2との間で通信を行う通信制御部111を備える。また、右コントローラ4は、通信制御部111に接続されるメモリ112を備える。通信制御部111は、端子64を含む各構成要素に接続される。通信制御部111およびメモリ112は、左コントローラ3の通信制御部101およびメモリ102と同様の機能を有する。したがって、通信制御部111は、端子64を介した有線通信と、端子64を介さない無線通信(具体的には、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信)との両方で本体装置2と通信を行うことが可能であり、右コントローラ4が本体装置2に対して行う通信方法を制御する。
【0095】
右コントローラ4は、左コントローラ3の各入力部と同様の各入力部を備える。具体的には、各ボタン113、および、アナログスティック52を備える。これらの各入力部については、左コントローラ3の各入力部と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0096】
右コントローラ4は、電力供給部118を備える。電力供給部118は、左コントローラ3の電力供給部108と同様の機能を有し、同様に動作する。
【0097】
以上に説明したように、本実施形態におけるゲームシステム1については左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2から着脱可能である。また、クレードルに左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に装着された一体型装置や本体装置2単体を装着することによって据置型モニタ等の外部表示装置に画像(および音声)を出力可能である。以下の説明では、ディスプレイ12に画像を表示する利用態様におけるゲームシステム1を用いて説明する。なお、ディスプレイ12に画像を表示する利用態様におけるゲームシステム1を用いる場合、左コントローラ3および右コントローラ4が本体装置2に固定された態様(例えば、本体装置2、左コントローラ3、および右コントローラ4が1つの筐体で一体化された態様)のゲームシステム1が用いられてもかまわない。
【0098】
ゲームシステム1における左コントローラ3および/または右コントローラ4の各操作ボタンやスティックの操作、あるいは本体装置2のタッチパネル13に対するタッチ操作等に応じて、ディスプレイ12に表示される仮想空間を用いたゲームプレイが行われる。本実施例では、一例として、上記操作ボタン、スティック、およびタッチパネル13を用いたユーザ操作に応じて、仮想空間内で動作するプレイヤキャラクタPCを用いたゲームプレイが可能となる。
【0099】
図8~
図13を用いてゲームシステム1において行われるゲーム処理のゲームルール概要について説明する。なお、
図8は、仮想空間においてプレイヤキャラクタPCがキャラクタCaを攻撃する第1段階のゲーム画像の一例を示す図である。
図9は、仮想空間においてプレイヤキャラクタPCがキャラクタCaを攻撃する第2段階のゲーム画像の一例を示す図である。
図10は、敵陣営描画領域内においてプレイヤキャラクタPCが動作するゲーム画像の一例を示す図である。
図11は、自陣営描画領域内においてプレイヤキャラクタPCが動作するゲーム画像の一例を示す図である。
図12は、仮想空間における自陣営描画領域をプレイヤキャラクタPCが増加させる動作の第1段階を示すゲーム画像の一例を示す図である。
図13は、仮想空間における自陣営描画領域をプレイヤキャラクタPCが増加させる動作の第2段階を示すゲーム画像の一例を示す図である。
【0100】
本体装置2のネットワーク通信部82は、インターネット等の通信ネットワークを介して他のゲームシステム1に各種データを送信し、当該通信ネットワークを介して他のゲームシステム1から送信されたデータを受信する。本実施例のゲームでは、プレイヤキャラクタPC(自キャラクタ)および対戦相手キャラクタ(敵キャラクタ)にそれぞれのグループ毎に異なる色が対応付けられている。上記対戦ゲームでは、3次元仮想空間内でプレイヤキャラクタPCを操作して、ゲームステージを所属グループの対応色で塗り、対戦相手キャラクタも同様にゲームステージに所属グループの対応色で塗る。
【0101】
プレイヤキャラクタPCには、他のユーザが操作する少なくとも1体以上の仲間キャラクタがいてもよい。この場合、プレイヤキャラクタPCと仲間キャラクタとでグループが構成され、同じグループに所属するプレイヤキャラクタPCの対応色と仲間キャラクタの対応色とは同じである。これにより、複数のユーザによる協力プレイが可能となる。また、対戦相手キャラクタにもその仲間キャラクタがいてよく、それらのキャラクタによって対戦相手グループが構成され、対戦相手グループに所属するキャラクタの対応色は同じである。各キャラクタは、3以上のグループに分かれていてもよく、グループ毎に異なる対応色が設定されてもよい。
【0102】
対戦相手キャラクタは、通信可能な他のゲームシステム1を操作するユーザの操作入力によって動作してもよいし、プレイヤキャラクタPCおよび/またはその仲間キャラクタの動作に基づいてCPUの制御によって動作してもよい。対戦相手キャラクタが他のユーザの操作入力に基づいて動作する場合は、他のユーザとの対戦プレイが実現される。また、仲間キャラクタについても、通信可能な他のゲームシステム1を操作するユーザの操作入力によって動作してもよいし、プレイヤキャラクタPCおよび/または対戦相手キャラクタの動作に基づいてCPUの制御によって動作してもよい。仲間キャラクタが他のユーザの操作入力に基づいて動作する場合は、他のユーザとの協力プレイが実現される。いずれの態様であっても、プレイヤキャラクタPC、仲間キャラクタ、および敵キャラクタを含む各キャラクタは、共通の3次元仮想空間内で動作することができる。
【0103】
図8において、仮想空間のゲームステージ上でプレイヤキャラクタPCが所属するグループとキャラクタCaが所属するグループとの2つのグループ間で対戦するゲームの画像がディスプレイ12に表示されている。ゲームシステム1のユーザは、上記一体化された態様のゲームシステム1全体を動かす操作、左コントローラ3および/または右コントローラ4の各操作ボタンやスティックの操作、あるいは本体装置2のタッチパネル13に対するタッチ操作等によって、プレイヤキャラクタPCを操作することができる。また、キャラクタCaは、上述した対戦相手キャラクタであり、一例として、ゲームシステム1と通信可能な他のゲームシステム1のユーザの操作によってその動作が制御される。キャラクタCaは、他の例として、その動作がCPU(例えば、プロセッサ81)によって自動制御されてもよい。
【0104】
本実施例では、仮想空間に登場する複数のキャラクタ(プレイヤキャラクタPCを含む)は、複数のグループの何れかに所属している。本実施例では、典型的には異なるグループに所属するキャラクタ同士が対戦するゲームが行われ、各グループに所属するキャラクタから複数のキャラクタがそれぞれ選出されて対戦が行われる。一例として、Aグループ、Bグループ、およびCグループの3つのグループが用意されている。そして、
図8に示す例では、Aグループに所属する複数のキャラクタとBグループに所属する複数のキャラクタとが対戦するゲームが行われており、キャラクタCaがAグループに所属し、プレイヤキャラクタPCがBグループに所属している。
【0105】
例えば、所定の操作ボタンが押下されるユーザの操作入力に応じて、ディスプレイ12に表示されているプレイヤキャラクタPCが攻撃動作を行う。例えば、プレイヤキャラクタPCが所持している武器の方向が対戦相手グループに所属するキャラクタ(例えば、キャラクタCa)に向いている場合に所定の操作ボタンが押下されると、当該武器から当該キャラクタに向けて弾Bが発射される攻撃動作が行われる。
【0106】
図9に示すように、プレイヤキャラクタPCの攻撃動作による弾Bが対戦相手グループに所属しているキャラクタCaに当たった場合、当該キャラクタCaにダメージを与えられて当該キャラクタCaのヒットポイント等が低下する。そして、上記ダメージよりキャラクタCaのヒットポイント等が0になった場合、キャラクタCaは、一旦仮想空間から退場して、自グループの登場領域(本例では、後述するAグループの登場領域EAa)からゲームステージ上に再登場する。
【0107】
プレイヤキャラクタPCは、対戦相手グループに所属する他のキャラクタから攻撃を受けることもある。上記他のキャラクタの攻撃動作による弾BがプレイヤキャラクタPCに当たった場合、プレイヤキャラクタPCにダメージを与えられてヒットポイント等が低下する。そして、上記ダメージよりプレイヤキャラクタPCのヒットポイント等が0になった場合、プレイヤキャラクタPCは、一旦仮想空間から退場して、自グループの登場領域(本例では、後述するBグループの登場領域EAb)からゲームステージ上に再登場する。
【0108】
また、対戦相手グループに所属するキャラクタに対する攻撃が成功して、当該キャラクタのヒットポイント等を低下させた場合、当該攻撃効果に基づいて、当該攻撃を行ったキャラクタに設定されているパラメータが上昇してもよい。第1の例として、上記攻撃を行ったキャラクタにおける所属グループに対する貢献度を示す貢献度パラメータが上昇してもよい。上記貢献度パラメータは、上記対戦ゲームにおける各キャラクタの評価を行うためのパラメータであり、ゲーム終了時の各キャラクタの得点として機能する。第2の例として、プレイ中のゲームにおいて、上記攻撃を行ったキャラクタが特定の動作を行うことを可能とする特定動作パラメータが上昇してもよい。上記特定動作パラメータは、所定値に到達した場合に当該到達したキャラクタによる特定の動作(例えば、特殊攻撃アクション)を可能とするパラメータであり、当該特定の動作を行うことにより当該特定の動作を行ったキャラクタが上記ゲームにおいて有利となるように作用する。本実施例では、
図8および
図9に例示されているように、現時点における特定動作パラメータの状況を示すゲージGがキャラクタ近傍に表示されており、当該ゲージGが満たされた場合、当該ゲージGが表示されているキャラクタがユーザの操作入力に応じて特定の動作が可能となる。
【0109】
また、
図10に示すように、プレイヤキャラクタPCを含む各キャラクタは、仮想空間における移動によってダメージを受けることがある。例えば、本実施例では、仮想空間に設置されているゲームフィールド上にプレイヤキャラクタPCが所属するグループが塗った領域である「自陣営描画領域」、対戦相手グループが塗った領域である「敵陣営描画領域」、および何れの領域にも属さない「中立領域」が設定されている。上記敵陣営描画領域は、当該描画領域を形成した対戦相手グループに所属しないキャラクタ(例えば、プレイヤキャラクタPC)が侵入した場合、当該キャラクタに所定のダメージを与える。例えば、敵陣営描画領域に侵入してダメージが与えられたキャラクタは、侵入時間や侵入回数等に基づいてヒットポイント等が低下する。また、上記自陣営描画領域は、当該描画領域を塗ったグループに所属しないキャラクタ(例えば、キャラクタCa)が侵入した場合、当該キャラクタに所定のダメージを与える。例えば、自陣営描画領域に侵入してダメージが与えられたキャラクタは、侵入時間や侵入回数等に基づいてヒットポイント等が低下する。
【0110】
なお、仮想空間における移動によってプレイヤキャラクタPCを含む各キャラクタがダメージを受ける状況は、対戦相手グループの描画領域に侵入した場合以外でもよい。例えば、キャラクタが落下する、水没する、転倒する、挟まれる、激突する、動作に失敗する、衝撃を受ける等、仮想空間内における様々な状況において、当該キャラクタにダメージが与えられてヒットポイント等が低下してもよい。
【0111】
また、プレイヤキャラクタPCを含む各キャラクタは、当該キャラクタがそれぞれ所属するグループが塗った領域にいる場合、当該領域にいない場合よりも上記対戦ゲームにおいて有利になるように動作する。例えば、
図11に示すように、ゲームフィールド上に描画された「自陣営描画領域」内では、当該描画領域を塗ったグループに所属するキャラクタ(例えば、プレイヤキャラクタPC)は、潜伏しつつ泳いで移動することができる。他の例として、キャラクタがそれぞれ所属するグループが塗った領域にいる場合、当該領域にいない場合よりも当該キャラクタの移動速度が速くなる、当該領域にいない場合よりも対戦相手グループからの攻撃ダメージを受けにくい、当該キャラクタのヒットポイント等が回復する、当該キャラクタが当該描画領域内に姿を隠すことができる等、上記対戦ゲームを有利に進めることができる。このような恩恵は、対戦相手グループが塗った描画領域内(例えば、プレイヤキャラクタPCから見た敵陣営描画領域内)や中立領域では得ることはできない。
【0112】
また、
図12および
図13に示すように、プレイヤキャラクタPCを含む各キャラクタは、当該各キャラクタが所属するグループの対応色をゲームステージ(ゲームステージ上に設置された建造物や地形等のオブジェクトを含む。以下の説明では、これらゲームステージ上のオブジェクトを含むものとして単にゲームステージとする)上に塗ることにより、当該グループの描画領域を形成することができる。一例として、
図8~
図13では、プレイヤキャラクタPCが所属するBグループの描画領域(自陣営描画領域)を、Bグループの対応色で描画された白色領域で示している。また、対戦相手グループであるAグループの描画領域(敵陣営描画領域)を、Aグループの対応色で描画された網目領域で示している。なお、本実施例における「ゲームステージ」は、仮想空間においてキャラクタが移動できる範囲内の地面や地形等で構成され、これらの上に設置された建造物や樹木等も含む概念である。上記描画領域を形成する処理の一例として、ゲームシステム1は、ゲームステージ表面に対応する「塗り反映用テクスチャ」において、対応色が塗られた塗り対象となる座標の色情報を更新する処理を行ってもよい。
【0113】
図12に示すように、ユーザの操作入力に応じたプレイヤキャラクタPCが攻撃動作により発射された弾Bを用いて、ゲームステージ上をプレイヤキャラクタPCが所属するグループの対応色に塗ることができる。例えば、本実施例では、ユーザがプレイヤキャラクタPCを操作することによって描画イベントを発生させて、仮想空間におけるゲームステージを自グループの対応色に塗ることにより、当該塗られた領域が当該対応色で描画される。具体的には、仮想空間内のプレイヤキャラクタPCの位置、向き、描画イベントの種類(用いる道具や武器の種類)に応じた領域が、自グループの対応色で塗られて描画される。本実施例における描画イベントの種類としては、武器を用いた発射、道具を用いた塗布等がある。
【0114】
上記武器を用いた発射では、プレイヤキャラクタPCの位置を起点として、プレイヤキャラクタPCが向いている方向にインクを発射したときのインクの着水領域にインクが塗られる。例えば、
図12に示す例では、弾Bが他のオブジェクトやゲームステージと衝突することにより、当該弾Bを構成する対応色のインクが着弾点周辺にまき散らされて当該対応色のインクで塗ることができる。上記武器を用いた発射には複数種類の発射方法があってよく、発射方向が操作入力に応じて左右および上下に調整可能であってよく、発射強度も操作入力に応じて調整可能であってもよい。なお、上記武器を用いた発射によって放たれるインクは、弾状で連射されてもよく、線状や放射状に放たれる、プレイヤキャラクタPCの周辺にインクがまき散らされる等、様々な態様で仮想空間に放たれてもよい。
【0115】
上記武器を用いた発射は、対戦相手グループのキャラクタに向けて発射された場合、当該発射したインクが当該キャラクタに命中すると攻撃の成功となる。攻撃が成功すると、攻撃を受けたキャラクタがその周辺に攻撃をされたインクをまき散らす。これにより、攻撃を受けたキャラクタの周辺のゲームステージが、攻撃を行ったキャラクタが所属するグループの対応色に塗られる。このように、対戦相手グループに所属するキャラクタへの攻撃アクションによっても、自グループの対応色の描画領域を拡大することができる。
【0116】
上記道具を用いた塗布では、プレイヤキャラクタPCが仮想空間を移動することで、移動方向における道具の塗布能力に応じた幅(例えば、ローラや刷毛の幅)分に、自グループの対応色のインクが塗られる。
【0117】
プレイヤキャラクタPCは、対戦相手グループが塗った描画領域内(敵陣営描画領域内)や中立領域に自グループの対応色のインクを塗った場合、自グループの描画領域(自陣営描画領域)を拡大することができる。例えば、仮想空間において、あるグループの対応色で塗られた描画領域は、他のグループの対応色が上塗りされることで、塗り替えることができる。すなわち、仮想空間のゲームステージは、最後に塗られた色で描画され、対戦相手グループの対応色に塗られた描画領域であっても、自グループの対応色を上塗りすることによってその領域が自グループの対応色となり、その逆も同様である。
【0118】
例えば、
図12および
図13に示すように、プレイヤキャラクタPCが武器を用いて弾Bを敵陣営描画領域(Aグループ描画領域)に向けて発射することにより、弾Bがゲームステージにおける敵陣営描画領域内に放たれることにより、当該弾Bを構成する対応色のインクが敵陣営描画領域内の着弾点周辺にまき散らされる。これにより、上記着弾点周辺の敵陣営描画領域内は、Bグループの対応色に上塗りされる。そして、Bグループの対応色で上塗りされた領域は、Aグループの描画領域から削られてBグループの描画領域となるため、プレイヤキャラクタPCが所属するグループが塗る描画領域として拡大することができる。
【0119】
本実施例においては、キャラクタが所属するグループの描画領域が、当該キャラクタの描画イベントにより拡大した場合、当該拡大した面積に基づいて、当該描画イベントを行ったキャラクタに設定されているパラメータが上昇してもよい。第1の例として、上記描画イベントを行ったキャラクタにおける所属グループに対する貢献度を示す上記貢献度パラメータが上記拡大面積に基づいて上昇してもよい。第2の例として、上記描画イベントを行ったキャラクタに設定されている上記特定動作パラメータが上記拡大面積に基づいて上昇してもよい。なお、上記パラメータが上昇する対象となるキャラクタは、上記描画イベントを行ったキャラクタのみでもよいし、当該キャラクタのグループに所属するキャラクタ全員であってもよい。
【0120】
また、グループの勝利条件の1つとして、描画領域の面積や描画領域の位置が用いられてもよい。グループの勝利条件の一例として、対戦ゲーム開始後の所定時間経過時点において、描画領域の面積が多いグループを勝者としてもよい。グループの勝利条件の他の例として、ゲームステージにおける所定の領域を自グループの描画領域としている時間が所定時間以上継続したグループを勝者としてもよい。このように、ゲームステージに塗られる描画領域がグループの勝敗に直結する勝利条件が設定されることにより、上述したプレイヤキャラクタPCによる描画イベントの重要度をさらに高めることができる。
【0121】
また、グループの勝利条件の他の例として、キャラクタを搭載可能な乗り物オブジェクトが対戦相手グループのゴールに到達した場合、当該到達したグループを勝者としてもよい。また、キャラクタが持ち運び可能な可搬オブジェクトが対戦相手グループのゴールに持ち込まれた場合、当該可搬オブジェクトを持ち込んだグループを勝者としてもよい。さらに、ゲームステージ内にばらまかれた複数の収集オブジェクトを対戦相手グループのゴールに入れた数が多いグループを勝者としてもよい。
【0122】
図14~
図18を用いてゲームシステム1において3つのグループが参加して行われるゲーム処理の概要について説明する。なお、
図14は、3つのグループが参加して行われる対戦ゲームの俯瞰画像の一例を示す図である。
図15は、登場領域EAの他の例を説明するための図である。
図16は、仮想空間において、プレイヤキャラクタPCが後述する第1オブジェクトOBJ1を取得する動作を行うゲーム画像の一例を示す図である。
図17は、仮想空間において、後述する第2オブジェクトOBJ2が設置されたゲーム画像の一例を示す図である。
図18は、一連の対戦ゲームが進行する一例を示す図である。
【0123】
図14において、仮想空間のゲームステージST上において3つのグループが対戦するゲームが行われている。本実施例では、防衛側の1つのグループ(Aグループ)と攻撃側で共闘する2つのグループ(BグループおよびCグループ)とが敵対する対戦ゲームが行われる。なお、本実施例では、対戦ゲーム中におけるユーザの操作入力により、その時点での仮想空間全体の各グループの対応色の描画状態が表示され、一例として
図14に示すゲームステージST全体の俯瞰画像が表示される。
図14に例示している対戦ゲームの俯瞰画像と同時に、各グループの描画領域の面積をグラフや数値で表してもよい。
【0124】
上記対戦ゲームでは、
図8~
図13を用いて説明した対戦ゲームルールが同様に適用され、
図14のゲーム画像例では、防衛陣営描画領域がAグループ描画領域として描画され、攻撃陣営描画領域がBグループ描画領域およびCグループ描画領域として描画されている。Aグループ描画領域は、上記対戦ゲームにおいて防衛側となるAグループに所属するキャラクタCaによってAグループの対応色に塗られた領域であり、防衛陣営のキャラクタが塗った防衛陣営描画領域として機能する。Bグループ描画領域は、上記対戦ゲームにおいて攻撃側となるBグループに所属するキャラクタCbによってBグループの対応色に塗られた領域であり、攻撃陣営のキャラクタが塗った攻撃陣営描画領域として機能する。そして、Cグループ描画領域は、上記対戦ゲームにおいてBグループと同じ攻撃側となるCグループに所属するキャラクタCcによってCグループの対応色に塗られた領域であり、攻撃陣営のキャラクタが塗った攻撃陣営描画領域として機能する。
【0125】
上述したAグループと共闘するBおよびCグループとが敵対する対戦ゲームでは、Aグループに所属して当該対戦ゲームに参加するキャラクタCaの数が、Bグループに所属して当該対戦ゲームに参加するキャラクタCbの数よりも多く、かつ、Cグループに所属して当該対戦ゲームに参加するキャラクタCcの数よりも多く設定される。これにより、上記対戦ゲームにおいて防衛陣営と攻撃陣営との間の戦力のバランスをとることができる。一例として、Aグループに所属して当該対戦ゲームに参加するキャラクタCaの数が、Bグループに所属して当該対戦ゲームに参加するキャラクタCbの数と、Cグループに所属して当該対戦ゲームに参加するキャラクタCcの数とを加算した数に設定される。これにより、上記対戦ゲームにおいて防衛陣営と攻撃陣営との間の均衡を保つことが可能となる。具体的には、本実施例では、Aグループに所属して当該対戦ゲームに参加するキャラクタCaが4体、Bグループに所属して当該対戦ゲームに参加するキャラクタCbが2体、Cグループに所属して当該対戦ゲームに参加するキャラクタCcが2体に、それぞれ設定される。
【0126】
3つのグループによる対戦ゲームにおいても、グループ間の攻撃アクションが可能となる。例えば、防衛陣営のAグループに所属するキャラクタCaが敵対する攻撃陣営のBグループに所属するキャラクタCbまたはCグループに所属するキャラクタCcへの攻撃に成功した場合、当該キャラクタCbまたはキャラクタCcにダメージを与えられて当該キャラクタのヒットポイント等が低下する。また、攻撃陣営のBグループに所属するキャラクタCbが敵対する防衛陣営のAグループに所属するキャラクタCaへの攻撃に成功した場合、当該キャラクタCaにダメージを与えられて当該キャラクタCaのヒットポイント等が低下する。さらに、攻撃陣営のCグループに所属するキャラクタCcが敵対する防衛陣営のAグループに所属するキャラクタCaへの攻撃に成功した場合、当該キャラクタCaにダメージを与えられて当該キャラクタCaのヒットポイント等が低下する。
【0127】
なお、本実施例においては、同じグループ内のキャラクタ同士で攻撃が行われた場合や共闘するグループにそれぞれ所属するキャラクタ同士で攻撃が行われた場合、上記攻撃とは異なり攻撃を受けたキャラクタのヒットポイント等の低下が行われず、当該攻撃が無効とされてもよい。他の実施例として、同じグループ内のキャラクタ同士で攻撃が行われた場合や共闘するグループにそれぞれ所属するキャラクタ同士で攻撃が行われた場合、上記攻撃と同様に攻撃を受けたキャラクタのヒットポイント等の低下が行われて、当該攻撃が有効とされてもよい。
【0128】
また、3つのグループによる対戦ゲームにおいても、各キャラクタは、相手陣営の描画領域に侵入した場合にダメージを受けることがある。例えば、防衛陣営のAグループに所属するキャラクタCaが敵対する防衛陣営の攻撃陣営描画領域(Bグループ描画領域およびCグループ描画領域)に侵入した場合に、侵入時間や侵入回数等に基づいて当該キャラクタCaのヒットポイント等が低下する。また、攻撃陣営のBグループに所属するキャラクタCbが敵対する防衛陣営の防衛陣営描画領域(Aグループ描画領域)に侵入した場合に、侵入時間や侵入回数等に基づいて当該キャラクタCbのヒットポイント等が低下する。さらに、攻撃陣営のCグループに所属するキャラクタCcが敵対する防衛陣営の防衛陣営描画領域(Aグループ描画領域)に侵入した場合に、侵入時間や侵入回数等に基づいて当該キャラクタCcのヒットポイント等が低下する。
【0129】
また、3つのグループによる対戦ゲームにおいても、各キャラクタは、それぞれ所属するグループが塗った領域にいる場合、当該領域にいない場合よりも上記対戦ゲームにおいて有利になるように動作する。なお、本実施例においては、共闘している別のグループの描画領域にキャラクタが侵入した場合、当該キャラクタがダメージを受けてもよいし、当該描画領域に侵入していない場合よりも上記対戦ゲームにおいて有利になるように動作してもよいし、当該描画領域に侵入していない場合と変わらない状態となってもよい。共闘している別のグループの描画領域にキャラクタが侵入することにより、当該キャラクタがダメージを受ける、または当該キャラクタが当該描画領域に侵入していない場合と変わらない状態となる場合、共闘関係にあるにもかかわらず互いの描画領域ではキャラクタが恩恵を得られないこととなり、今までにないゲーム環境を提供することが可能となる。
【0130】
また、3つのグループによる対戦ゲームにおいても、各キャラクタは、当該各キャラクタが所属するグループの対応色をゲームステージST上に塗ることにより、当該グループの描画領域をそれぞれ形成することができる。例えば、Aグループに所属するキャラクタCaが描画イベントを発生させて、ゲームステージSTをAグループの対応色に塗ることにより、Aグループ描画領域(防衛陣営描画領域)が描画される。Bグループに所属するキャラクタCbが描画イベントを発生させて、ゲームステージSTをBグループの対応色に塗ることにより、Bグループ描画領域(攻撃陣営描画領域)が描画される。そして、Cグループに所属するキャラクタCcが描画イベントを発生させて、ゲームステージSTをCグループの対応色に塗ることにより、Cグループ描画領域(攻撃陣営描画領域)が描画される。そして、キャラクタが所属するグループの描画領域が、キャラクタの描画イベントにより当該キャラクタが所属するグループの描画領域が拡大した場合、当該拡大した面積に基づいて、当該描画イベントを行ったキャラクタに設定されている上記貢献度パラメータや上記特定動作パラメータが上昇する。なお、上記パラメータが上昇する対象となるキャラクタは、上記描画イベントを行ったキャラクタのみでもよいし、当該キャラクタのグループに所属するキャラクタ全員であってもよい。
【0131】
なお、共闘している攻撃陣営のグループに所属しているキャラクタが、同じ攻撃陣営の別のグループの描画領域にインクを上塗りすることにより、当該キャラクタが所属するグループの描画領域を拡大することも可能である。そして、共闘しているグループの描画領域にインクを上塗りしたキャラクタに設定されている上記貢献度パラメータや上記特定動作パラメータを当該拡大した描画領域の面積に応じて上昇させてもよい。これによって、共闘しているグループにそれぞれ所属しているキャラクタが、当該共闘している別のグループの描画領域にインクを上塗りすることを交互に繰り返すことにより、上記パラメータが交互に上昇する恩恵を当該キャラクタそれぞれが受けることができる。
【0132】
また、3つのグループによる対戦ゲームにおいても、各キャラクタのヒットポイント等が0になった場合、当該キャラクタが一旦仮想空間から退場して、自グループの登場領域からゲームステージ上にそれぞれ再登場する。本実施例では、
図14に示すように、防衛陣営となったAグループに属するキャラクタCaがゲームステージSTに再登場する防衛陣営グループ登場領域EAaが当該ゲームステージSTの中央付近に設定される。そして、2つのグループが共闘する攻撃陣営となったBおよびCグループにそれぞれ属するキャラクタCbおよびCcがそれぞれゲームステージSTに再登場する攻撃陣営グループ登場領域EAbおよびEAcが上記防衛陣営グループ登場領域EAaより当該ゲームステージSTの端部側にそれぞれ設定される。また、各グループに所属するキャラクタが対戦ゲーム開始時点において初期配置されてゲームステージSTに登場するそれぞれの領域についても、上述した各登場領域に設定される。なお、各登場領域は、どのようなサイズであってもよく、ポイントとして設定されるものであってもよい。
【0133】
他の例の1つとして、
図15に例示するように、一旦キャラクタが仮想空間から退場した後、当該キャラクタに対応付けて設定される、仮想空間における空中に存在する復帰地点RPに移動し、当該キャラクタのグループに対応付けて設定される、ゲームステージST上の登場領域EA内の任意の地点に向けて移動することで、当該キャラクタをゲームステージSTに再登場させてもよい。なお、上記他の例において、登場領域EAは、相対的に広い領域に設定されてもよい。一例として、
図15に示すように、防衛陣営グループ登場領域EAaが当該ゲームステージSTの左右領域を除く中央部の大部分の領域に設定され、攻撃陣営グループ登場領域EAbおよびEAcが上記防衛陣営グループ登場領域EAaを除く当該ゲームステージSTの左右側の大部分の領域にそれぞれ設定されてもよい。また、復帰地点RPは、それぞれ対応する登場領域EAの上空(すなわち、Aグループの復帰地点RPaがAグループの登場領域EAaの上空、Bグループの復帰地点RPbがBグループの登場領域EAbの上空、Cグループの復帰地点RPcがCグループの登場領域EAcの上空)であってもよいし、当該対応する登場領域EAの上空ではないゲームステージST上であってもよいし、
図15に示すようにゲームステージST外となる位置の上空であってもよい。また、キャラクタが再登場する際における仮想カメラ(視点)の位置は、上記キャラクタが視野に含まれるように当該キャラクタの移動に追従するように設定されてもよい。
【0134】
図14および
図15に示す例では、攻撃陣営となったBグループに属するキャラクタCbの攻撃陣営グループ登場領域EAbがゲームステージSTの左端部側に設定され、攻撃陣営となったCグループに属するキャラクタCcの攻撃陣営グループ登場領域EAcがゲームステージSTの右端部側に設定される。これによって、ゲームステージST上において、防衛陣営グループ登場領域EAaが攻撃陣営グループ登場領域EAbと攻撃陣営グループ登場領域EAcとによって挟まれるように設定されることになる。したがって、防衛陣営に所属するキャラクタ(Aグループに所属するキャラクタCa)が登場する領域が、敵対する攻撃陣営に属するキャラクタ(BおよびCグループに所属するキャラクタCbおよびCc)がそれぞれ登場する領域に挟まれて設定される。
【0135】
また、防衛陣営に所属するキャラクタ(Aグループに所属するキャラクタCa)が一旦仮想空間から退場してからゲームステージST上に再登場するまでの時間よりも、敵対する攻撃陣営に属するキャラクタ(BおよびCグループに所属するキャラクタCbおよびCc)が当該退場してから再登場するまでの時間を短く設定してもよい。これによって、防衛陣営グループに所属するキャラクタは、共闘する攻撃陣営グループに所属するキャラクタに比べて不利になる条件で上記対戦ゲームを戦うことになる。
【0136】
本実施例における3つのグループによる対戦ゲームでは、攻撃陣営グループ専用の仮想オブジェクトがゲームステージST上に配置されてもよい。上記仮想オブジェクトは、ゲームステージSTにおける当該仮想オブジェクトの周辺に、当該仮想オブジェクトを確保するグループの対応色を塗る機能を有してもよい。
【0137】
例えば、
図16に示すように、ゲームステージSTの中央付近に第1オブジェクトOBJ1が配置され、当該第1オブジェクトOBJ1に対して攻撃陣営グループに所属するキャラクタが所定の確保動作(トライ動作)を行い、所定の確保動作に成功した場合、当該キャラクタが属するグループに上記仮想オブジェクトを確保する権利が与えられる。そして、
図17に示すように、確保した第1オブジェクトOBJ1に対応する第2オブジェクトOBJ2が、上記仮想オブジェクトとしてゲームステージSTにおける所定の出現位置に出現して設置される。なお、本実施例では、確保された第1オブジェクトOBJ1に代えて、上記確保動作を行ったキャラクタが属するグループが確保する第2オブジェクトOBJ2が、上記仮想オブジェクトとしてゲームステージSTにおける所定の出現位置に出現して設置されるが、第1オブジェクトOBJ1と第2オブジェクトOBJ2とが同じオブジェクトであってもよいし、上記確保動作が行われた第1オブジェクトOBJ1がゲームステージST上に設置されたままの状態で第2オブジェクトOBJ2がさらに確保されて出現してもかまわない。
【0138】
第2オブジェクトOBJ2は、ゲームステージST上の所定位置に設置される。第2オブジェクトOBJ2は、当該第2オブジェクトOBJ2を確保したグループの対応色で上記設置位置周辺のゲームステージST上を自動的に塗り続けるマシンとして機能する。例えば、
図16および
図17に示すように、Cグループに所属するキャラクタCcが第1オブジェクトOBJ1を確保した場合、当該第1オブジェクトOBJ1に対応する第2オブジェクトOBJ2が当該Cグループに確保されてゲームステージST上の所定の位置に設置されて、当該Cグループの対応色を当該設置位置周辺のゲームステージST上を当該対戦ゲームが終了するまで自動的に塗り続ける。これにより、第1オブジェクトOBJ1を確保したグループは、上記対戦ゲームを有利に進めることが可能となる。
【0139】
なお、第1オブジェクトOBJ1は、共闘している攻撃陣営グループ(例えば、BおよびCグループ)に所属するキャラクタによって確保可能であり、防衛陣営グループ(例えば、Aグループ)に所属するキャラクタは確保することができない。したがって、防衛陣営グループは、第2オブジェクトOBJ2を確保することができない。
【0140】
また、第1オブジェクトOBJ1は、上記対戦ゲームにおいて所定回数(例えば、2回)に限って出現してもよい。例えば、上記対戦ゲーム開始後の所定時間経過後(例えば、20秒経過後)に第1オブジェクトOBJ1の最初の出現が行われ、当該第1回目に出現した第1オブジェクトOBJ1が確保された後の所定時間経過後(例えば、5秒経過後)に第1オブジェクトOBJ1の最後の出現が行われてもよい。これにより、ゲームステージST上に出現する第2オブジェクトOBJ2が出現する回数も、上記第1オブジェクトOBJ1が出現する所定回数(例えば、2回)に制限されることになる。
【0141】
上述したように、第1オブジェクトOBJ1が出現する位置は、ゲームステージSTの中央付近であり、例えば、
図14に示す出現位置EP1となる。第1オブジェクトOBJ1が複数回出現する場合も、同じゲームステージSTの中央付近となる出現位置EP1から出現する。一方、第2オブジェクトOBJ2が出現する位置は、確保するグループにより異なる位置から出現してもよい。例えば、共闘する攻撃陣営グループの一方が1個目の第2オブジェクトOBJ2を確保した場合、当該1個目の第2オブジェクトOBJ2は、ゲームステージST上における当該確保したグループの登場領域側となる出現位置に出現する。そして、攻撃陣営グループの同じ一方が2個目の第2オブジェクトOBJ2を確保した場合、当該2個目の第2オブジェクトOBJ2は、ゲームステージST上の中央付近となる出現位置に出現する。なお、第2オブジェクトOBJ2によって対応色が塗られる描画領域の面積は、設置される位置毎に異なってもよい。
【0142】
一例として、攻撃陣営であるBグループが1個目の第2オブジェクトOBJ2を確保した場合、当該Bグループ1個目の第2オブジェクトOBJ2は、
図14に示すBグループ側出現位置EP2-1b(例えば、ゲームステージSTの左側領域中央付近)に出現する。そして、攻撃陣営であるBグループが2個目の第2オブジェクトOBJ2を確保した場合、当該Bグループ2個目の第2オブジェクトOBJ2は、
図14に示す中央出現位置EP2-2(例えば、ゲームステージSTの中央付近)に出現する。一方、攻撃陣営であるCグループが1個目の第2オブジェクトOBJ2を確保した場合、当該Cグループ1個目の第2オブジェクトOBJ2は、
図14に示すCグループ側出現位置EP2-1c(例えば、ゲームステージSTの右側領域中央付近)に出現する。そして、攻撃陣営であるCグループが2個目の第2オブジェクトOBJ2を確保した場合、当該Cグループ2個目の第2オブジェクトOBJ2は、
図14に示す中央出現位置EP2-2に出現する。
【0143】
また、第1オブジェクトOBJ1を確保するためのキャラクタの確保動作は、所定の時間を要する動作であってもよい。一例として、上記確保動作は、ゲームステージSTに配置されている第1オブジェクトOBJ1を基準とする所定の範囲内にキャラクタが位置し続ける動作が所定の確保完了時間継続した場合に、当該第1オブジェクトOBJ1が当該キャラクタに確保されるものであってもよい。
【0144】
上記確保完了時間は、キャラクタの動作に応じて変化するものであってもよい。例えば、第1オブジェクトOBJ1を基準とする所定の範囲内にキャラクタが位置し続ける動作が継続した時間カウントが、その時点で設定されている確保完了時間未満であった場合、当該時間カウントが一旦初期化される。この時間カウントが初期化される際、次の上記確保動作に対して時間カウントされる場合に用いられる確保完了時間が、前回の時間カウントで用いられた確保完了時間より短縮されてもよい。なお、上記確保完了時間の短縮は、同じグループに所属するキャラクタによる確保動作に限って行われてもよいし、共闘する攻撃陣営グループに所属するキャラクタの何れの確保動作であっても行われてもよい。
【0145】
また、第2オブジェクトOBJ2が対応色を塗ることにより拡大した描画領域に基づいて、当該第2オブジェクトOBJ2を確保するグループに所属するキャラクタに対応付けられるパラメータを上昇させてもよい。例えば、第2オブジェクトOBJ2が対応色を塗ることにより拡大した描画領域の面積や、当該第2オブジェクトOBJ2を確保したことそれ自体に基づいて、当該第2オブジェクトOBJ2を確保するグループに所属する全キャラクタに設定されている上記貢献度パラメータや上記特定動作パラメータをそれぞれ上昇させてもよい。
【0146】
本実施例における3つのグループによる対戦ゲーム結果の判定においては、攻撃陣営側の2つのグループの勝利条件が共有されることにより、当該2つのグループ間の共闘が実現されてもよい。例えば、防衛陣営グループの勝利条件である第1条件が満たされる場合には当該防衛陣営グループを上記対戦ゲームにおける勝者と判定し、攻撃陣営グループを構成する2つのグループが共有する勝利条件である第2条件が満たされる場合には、当該攻撃陣営グループを構成する2つのグループを上記対戦ゲームにおける勝者と判定してもよい。
【0147】
上記第1条件および上記第2条件となる勝利条件の第1の例として、対戦ゲーム開始後の所定時間経過時点において、描画領域の面積が多い陣営を勝者としてもよい。具体的には、防衛陣営グループの対応色に塗られた描画領域の面積が、攻撃陣営グループの2つのグループそれぞれの対応色に塗られた描画領域の面積を合算した面積より大きい場合、上記第1条件を充足したとして当該防衛陣営グループが勝者とされる。一方、攻撃陣営グループの2つのグループそれぞれの対応色に塗られた描画領域の面積を合算した面積が、防衛陣営グループの対応色に塗られた描画領域の面積より大きい場合、上記第2条件を充足したとして当該攻撃陣営グループを構成する2つのグループが勝者とされる。
【0148】
なお、上記第1の例では、上記面積の合算を用いなくてもよい。例えば、防衛陣営グループの対応色に塗られた描画領域の面積が、攻撃陣営グループの2つのグループそれぞれの対応色に塗られた描画領域の面積の何れよりも大きい場合、上記第1条件を充足したとして当該防衛陣営グループが勝者としてもよい。一方、攻撃陣営グループの2つのグループそれぞれの対応色に塗られた描画領域の面積の少なくとも一方が、防衛陣営グループの対応色に塗られた描画領域の面積より大きい場合、上記第2条件を充足したとして当該攻撃陣営グループを構成する2つのグループが勝者としてもよい。
【0149】
上記第1条件および上記第2条件となる勝利条件の第2の例として、ゲームステージSTにおける所定の目標領域を自グループの描画領域となっている時間が所定時間以上継続した場合、当該グループの陣営を勝者としてもよい。具体的には、上記目標領域が防衛陣営グループの対応色に塗られた描画領域となっている時間が所定時間以上継続した場合、上記第1条件を充足したとして当該防衛陣営グループが勝者とされる。一方、上記目標領域が攻撃陣営グループの2つのグループそれぞれの対応色に塗られた描画領域の何れかとなっている時間が所定時間以上継続した場合、上記第2条件を充足したとして当該攻撃陣営グループを構成する2つのグループが勝者とされる。
【0150】
上記第1条件および上記第2条件となる勝利条件の第3の例として、キャラクタを搭載可能な乗り物オブジェクトが対戦相手陣営のゴールに到達した場合、当該到達した陣営を勝者としてもよい。具体的には、防衛陣営グループのゴールと攻撃陣営グループのゴールとの間を、搭載したキャラクタが所属するグループの対戦相手陣営グループのゴールに向かって動く乗り物オブジェクトにおいて、当該乗り物オブジェクトが攻撃陣営グループのゴールに到達した場合、上記第1条件を充足したとして当該防衛陣営グループが勝者とされる。一方、上記乗り物オブジェクトにおいて、当該乗り物オブジェクトが防衛陣営グループのゴールに到達した場合、上記第2条件を充足したとして当該攻撃陣営グループを構成する2つのグループが勝者とされる。
【0151】
上記第1条件および上記第2条件となる勝利条件の第4の例として、キャラクタが持ち運び可能な可搬オブジェクトが対戦相手陣営のゴールに持ち込まれた場合、当該可搬オブジェクトを持ち込んだ陣営を勝者としてもよい。具体的には、防衛陣営グループに所属するキャラクタが、ゲームステージST内に配置された可搬オブジェクトを持って攻撃陣営グループのゴールに到達した場合、上記第1条件を充足したとして当該防衛陣営グループが勝者とされる。一方、攻撃陣営グループを構成する2つのグループの何れか所属するキャラクタが、上記可搬オブジェクトを持って防衛陣営グループのゴールに到達した場合、上記第2条件を充足したとして当該攻撃陣営グループを構成する2つのグループが勝者とされる。
【0152】
上記第1条件および上記第2条件となる勝利条件の第4の例として、収集オブジェクトを対戦相手陣営のゴールに入れた数が多い陣営を勝者としてもよい。具体的には、防衛陣営グループに所属するキャラクタが、ゲームステージST内にばらまかれた複数の収集オブジェクトを拾って攻撃陣営グループに入れた数が、攻撃陣営グループの2つのグループそれぞれに所属するキャラクタが防衛陣営グループのゴールに当該可搬オブジェクトを入れた数より多い場合、上記第1条件を充足したとして当該防衛陣営グループが勝者とされる。一方、攻撃陣営グループを構成する2つのグループそれぞれに所属するキャラクタが上記可搬オブジェクトを拾って防衛陣営グループのゴールに入れた数が、防衛陣営グループに所属するキャラクタが上記可搬オブジェクトを攻撃陣営グループのゴールに入れた数より多い場合、上記第2条件を充足したとして当該攻撃陣営グループを構成する2つのグループが勝者とされる。
【0153】
次に、
図18を参照して、上述した対戦ゲームが行われてグループの最終順位が算出されるまでの一連のゲームの流れの例について説明する。本実施例におけるゲームの流れは、大略的に「投票期間」、「第1期間」、「第2期間」、および「集計期間」に分けられる。これらの期間を開始および終了させるスケジュール管理、グループを構成するキャラクタの管理、グループ間の対戦マッチングの管理、グループの成績や勝敗等の管理等については、各ゲームシステム1が通信可能な他の情報処理装置(例えば、ネットワークを介して通信可能なサーバであり、以下、単にサーバと記載する)によって行われてもよい。
【0154】
「投票期間」は、上記一連のゲームの流れにおける最初の期間であり、各ユーザの操作入力に基づいた投票に応じて、当該操作入力を行ったユーザが操作するキャラクタを3つのグループ候補の何れかに上記サーバが振り分けることによる複数のグループ候補が設定される。例えば、「投票期間」では、各ユーザを3つのグループ候補に振り分けるための3つの選択肢が上記サーバにより提示され、各ユーザが当該選択肢の1つを選択する投票を行うことによって、どのグループ候補に加入するか上記サーバにより振り分けられる。例えば、上記3つのグループ候補は、Aグループとして上記対戦ゲームに参加するためのAグループ候補、Bグループとして上記対戦ゲームに参加するためのBグループ候補、およびCグループとして上記対戦ゲームに参加するためのCグループ候補を有している。そして、ユーザが3つの選択肢から選択肢Aを選択する投票を行うことにより当該投票を行ったユーザが操作するプレイヤキャラクタPCがAグループ候補に振り分けられ、ユーザが3つの選択肢から選択肢Bを選択する投票を行うことにより当該投票を行ったユーザが操作するプレイヤキャラクタPCがBグループ候補に振り分けられ、ユーザが3つの選択肢から選択肢Cを選択する投票を行うことにより当該投票を行ったユーザが操作するプレイヤキャラクタPCがCグループ候補に振り分けられる。なお、「投票期間」は、上記サーバによって各ゲームシステム1からの各ユーザの投票結果が集計される期間であり、所定の期間が経過することにより終了する。
【0155】
「第1期間」は、上記一連のゲームの流れにおける「投票期間」の次の期間であり、各ユーザからの対戦希望に基づく上記サーバによる対戦マッチング管理により、2つのグループ間の対戦ゲームが行われる。例えば、「第1期間」では、ユーザの操作入力に基づいた各グループ候補に所属するキャラクタによる対戦希望が集計されて、マッチング条件を充足する2つのグループ間の対戦がマッチングされる。具体的には、上記サーバは、上記対戦希望を各グループ候補別に分類し、当該対戦希望の数や対戦の実績等に基づいて対戦する2つのグループ候補をランダムで決定する。そして、上記サーバは、対戦する2つのグループ候補の一方(例えば、Aグループ候補)から上記対戦希望をしている所定人数(例えば4体)のキャラクタを、対戦ゲームを行う一方グループ(Aグループ)の構成員として選出する。また、上記サーバは、対戦する2つのグループ候補の他方(例えば、Bグループ候補)から上記対戦希望をしている所定人数(例えば4体)のキャラクタを、対戦ゲームを行う他方グループ(例えば、Bグループ)の構成員として選出する。そして、上記サーバは、選出された2つのグループの構成員同士を対戦マッチング結果(すなわち、キャラクタ4体の陣営対キャラクタ4体の陣営の対戦マッチング結果)として各ゲームシステム1に出力することにより、当該対戦マッチング結果に基づく対戦ゲーム、すなわちマッチングされた2つのグループ間による対戦ゲームを開始させる。
【0156】
なお、「第1期間」において、同じグループ候補内から2つのグループの構成員を選出することにより、選出された2つのグループの構成員同士による対戦ゲームがマッチングされてもよい。例えば、マッチングする相手となる他のグループ候補からの対戦希望がない、または対戦希望の数が不足している等によって異なるグループ候補同士ではマッチング条件を充足しない場合、上記サーバは、対戦希望が行われている同じグループ候補内から、所定人数(例えば4体)のキャラクタを対戦ゲームが行われる一方グループの構成員として選出するとともに、所定人数(例えば4体)のキャラクタを当該対戦ゲームが行われる他方グループの構成員として選出する。そして、上記サーバは、選出された2つのグループの構成員同士を対戦マッチング結果(すなわち、同じグループ候補から選出されたキャラクタ4体の陣営対キャラクタ4体の陣営の対戦マッチング結果)として各ゲームシステム1に出力してもよい。
【0157】
上記「第1期間」において、上記サーバは、上記対戦希望に応じて、上述した対戦マッチングを適宜行って、当該対戦マッチングによる対戦結果を各ゲームシステム1から取得して集計する。そして、上記サーバは、所定の期間が経過することにより「第1期間」を終了し、「第1期間」中における上記対戦結果等に基づいて、各グループ候補の順位を算出する。
【0158】
「第2期間」は、上記一連のゲームの流れにおける「第1期間」の次の期間であり、上記サーバによる対戦マッチング管理に基づいて3つのグループ間の対戦ゲームが可能となる。例えば、上記サーバは、「第1期間」において算出された各グループ候補の順位に基づいて、3つのグループ候補を3つのグループ間の対戦ゲームにおける防衛陣営と攻撃陣営とに振り分ける。具体的には、上記サーバは、「第1期間」において算出された順位が第1位のグループ候補(例えば、Aグループ候補)から選出されるキャラクタを、3つのグループ間の対戦ゲームにおける防衛陣営グループ(例えば、Aグループ)に所属させる。また、上記サーバは、「第1期間」において算出された順位が第2位のグループ候補(例えば、Bグループ候補)から選出されるキャラクタを、3つのグループ間の対戦ゲームにおける攻撃陣営の2つのグループの一方(例えば、Bグループ)に所属させる。そして、上記サーバは、「第1期間」において算出された順位が第3位のグループ候補(例えば、Cグループ候補)から選出されるキャラクタを、3つのグループ間の対戦ゲームにおける攻撃陣営の2つのグループの他方(例えば、Cグループ)に所属させる。
【0159】
上記サーバは、3つのグループ間の対戦ゲームにおける攻撃陣営となるグループ候補(例えば、BおよびCグループ候補)のキャラクタを操作するユーザから3つのグループ間の対戦希望が出力された場合、当該3つのグループ間の対戦をマッチングする。例えば、上記サーバは、上記3つのグループ間の対戦希望を受領した場合、攻撃陣営となる2つのグループ候補の一方(例えば、Bグループ候補)から当該対戦希望をしている所定人数(例えば2体)のキャラクタと、同じ攻撃陣営となる2つのグループ候補の他方(例えば、Cグループ候補)から当該対戦希望をしている所定人数(例えば2体)のキャラクタとを、上記対戦ゲームにおいて共闘する攻撃陣営グループ(BおよびCグループ)の構成員として選出する。また、上記サーバは、防衛陣営となるグループ候補(例えば、Aグループ候補)から所定人数(例えば4体)のキャラクタを、上記対戦ゲームにおいて攻撃陣営グループと敵対する防衛陣営グループ(Aグループ)の構成員として選出する。なお、防衛陣営となるグループ候補から防衛陣営グループとして選出されるキャラクタは、3つのグループ間の対戦希望が行われているキャラクタであってもよいし、当該対戦希望が行われていないキャラクタであってもよい。そして、上記サーバは、選出された3つのグループの構成員による3つのグループ間の対戦マッチング結果(すなわち、キャラクタ4体の陣営対キャラクタ2体+キャラクタ2体の陣営の対戦マッチング結果)を各ゲームシステム1に出力することにより、当該対戦マッチング結果に基づく対戦ゲーム、すなわちマッチングされた3つのグループ間による対戦ゲームを開始させる。
【0160】
なお、「第2期間」においても、上述した2つのグループ間における対戦ゲームがマッチングされて行われてもよい。上記サーバは、2つのグループ間の対戦希望を集計して、上記「第1期間」と同様に2つのグループ間の対戦がマッチング(すなわち、キャラクタ4体の陣営対キャラクタ4体の陣営の対戦マッチング)されてもよい。なお、「第1期間」において第1位となったグループ候補、すなわち3つのグループ間の対戦において防衛側陣営グループとなり得るグループ候補に属するキャラクタを操作するユーザが3つのグループ間の対戦希望を出力していない場合であっても、他のグループ候補による3つのグループ間の対戦希望により、強制的に3つのグループ間の対戦がマッチングされてもよい。順位が上位のグループ候補のキャラクタを操作するユーザは、現状維持を狙うために3つのグループ間の対戦を避けることも考えられるが、下位のグループ候補による対戦希望によって強制的に3つのグループ間の対戦にマッチングされることにより、3つのグループ間の対戦に容易にマッチングすることができる。また、2つのグループ間の対戦ゲームのグループ構成キャラクタ数(例えば、4体)と3つのグループ間の対戦ゲームの防衛陣営グループの構成キャラクタ数(例えば、4体)とが同じである場合、2つのグループ間の対戦希望を当該構成キャラクタ数のキャラクタが行っている場合に3つのグループ間の対戦へ、構成キャラクタ数を変更することなく強制的に移行することができる。
【0161】
また、上述した説明では、「第1期間」において算出された順位が第1位のグループ候補から選出されるキャラクタを防衛陣営グループに所属させ、第2位および第3位のグループ候補から選出されるキャラクタをそれぞれ攻撃陣営グループに所属させることにより、3つのグループ間の対戦ゲームのマッチングが行われているが、他の態様により当該マッチングが行われてもよい。一例として、「第1期間」において算出された順位が第1位のグループ候補から選出されるキャラクタを防衛陣営グループに所属させ、第2位のグループ候補から選出されるキャラクタをそれぞれ攻撃陣営グループの2つのグループにそれぞれ所属させることにより、3つのグループ間の対戦ゲームのマッチングが行われてもよい。他の例として、「第1期間」において算出された順位が第1位のグループ候補から選出されるキャラクタを防衛陣営グループに所属させ、第3位のグループ候補から選出されるキャラクタをそれぞれ攻撃陣営グループの2つのグループにそれぞれ所属させることにより、3つのグループ間の対戦ゲームのマッチングが行われてもよい。これらの場合、攻撃陣営グループの2つのグループにそれぞれ所属するキャラクタが同じグループ候補から選出されることになるが、当該2つのグループの対応色を別に設定することにより、同様の対戦ゲームを行うことが可能となる。
【0162】
「第2期間」において、上記サーバは、上記対戦希望に応じて、上述した対戦マッチングを適宜行って、当該対戦マッチングによる対戦結果を各ゲームシステム1から取得する。そして、上記サーバは、所定の期間が経過することにより「第2期間」を終了して、上記一連のゲームの流れにおける「集計期間」を開始する。
【0163】
「集計期間」において、上記サーバは、「第1期間」および「第2期間」における対戦マッチングによる対戦結果を各ゲームシステム1から取得して集計する。そして、上記サーバは、「投票期間」における投票結果や集計した対戦結果等に基づいて、各グループ候補の最終順位を算出する。一例として、上記サーバは、「投票期間」における投票結果により、得票率が高いグループ候補に相対的に高いポイントを与える。また、上記サーバは、上記対戦結果により、勝率が高いグループ候補に相対的に高いポイントを与える。そして、上記サーバは、獲得ポイントが多いグループ候補から順に第1位、第2位、および第3位を最終順位として決定する。また、上記サーバは、上記対戦結果により各グループ候補のユーザが得た貢献度パラメータも上記順位を決める要素としてもよい。なお、上記サーバは、グループ候補の最終順位に基づいて、当該グループ候補に加入している各ユーザに報酬を与えてもよい。また、上記サーバは、上記一連のゲーム中において得られたキャラクタの貢献度パラメータに基づいて、当該キャラクタを操作するユーザにさらに報酬を与えてもよい。
【0164】
次に、
図19~
図21を参照して、本実施形態においてゲームシステム1で実行される具体的な処理の一例について説明する。
図19は、本実施例において本体装置2のDRAM85に設定されるデータ領域の一例を示す図である。なお、DRAM85には、
図19に示すデータの他、他の処理で用いられるデータも記憶されるが、詳細な説明を省略する。
【0165】
DRAM85のプログラム記憶領域には、ゲームシステム1で実行される各種プログラムPaが記憶される。本実施形態においては、各種プログラムPaは、他のゲームシステムやサーバと通信するための通信プログラム、左コントローラ3および/または右コントローラ4から取得したデータに基づいた情報処理(例えば、ゲーム処理)を行うためのアプリケーションプログラム等が記憶される。なお、各種プログラムPaは、フラッシュメモリ84に予め記憶されていてもよいし、ゲームシステム1に着脱可能な記憶媒体(例えば、スロット23に装着された記憶媒体)から取得されてDRAM85に記憶されてもよいし、インターネット等のネットワークを介して他の装置から取得されてDRAM85に記憶されてもよい。プロセッサ81は、DRAM85に記憶された各種プログラムPaを実行する。
【0166】
また、DRAM85のデータ記憶領域には、ゲームシステム1において実行される通信処理や情報処理等の処理において用いられる各種のデータが記憶される。本実施例においては、DRAM85には、操作データDa、プレイヤキャラクタデータDb、キャラクタデータDc、第1オブジェクトデータDd、第2オブジェクトデータDe、描画状況データDf、再登場時間カウントデータDg、確保時間カウントデータDh、仮想カメラデータDi、マッチングデータDj、ゲーム結果データDk、通信データDm、および画像データDn等が記憶される。
【0167】
操作データDaは、本体装置2、左コントローラ3、および/または右コントローラ4からそれぞれ適宜取得した操作データである。上述したように、本体装置2、左コントローラ3、および/または右コントローラ4からそれぞれ取得される操作データには、各入力部(具体的には、各ボタン、アナログスティック、各センサ)からの入力に関する情報(具体的には、操作に関する情報、または、センサによる検出結果)が含まれている。本実施例では、本体装置、左コントローラ3、および/または右コントローラ4からそれぞれ所定周期で操作データが取得されており、当該取得した操作データを用いて操作データDaが適宜更新される。なお、操作データDaの更新周期は、後述するゲームシステム1で実行される処理の周期である1フレーム毎に更新されてもよいし、操作データが取得される周期毎に更新されてもよい。
【0168】
プレイヤキャラクタデータDbは、ゲームシステム1のユーザが操作するプレイヤキャラクタPCの仮想空間における位置、方向、姿勢、状態、所属グループ、対応色、各種パラメータ等を示すデータである。
【0169】
キャラクタデータDcは、他のゲームシステム1のユーザが操作するキャラクタの仮想空間における位置、方向、姿勢、状態、所属グループ、対応色、各種パラメータ等を示すデータである。
【0170】
第1オブジェクトデータDdは、仮想空間における第1オブジェクトOBJ1の位置、方向、姿勢、状態等を示すデータである。第2オブジェクトデータDeは、仮想空間における第2オブジェクトOBJ2の位置、方向、姿勢、状態、確保グループ等を示すデータである。
【0171】
描画状況データDfは、仮想空間において設定されている各グループの描画領域および「中立領域」の位置および面積をそれぞれ示すデータである。
【0172】
再登場時間カウントデータDgは、仮想空間にキャラクタを再登場させるまでの時間カウントを示すデータである。確保時間カウントデータDhは、第1オブジェクトOBJ1を確保する動作が継続している時間カウントを示すデータである。
【0173】
仮想カメラデータDiは、仮想空間に設定される仮想カメラの位置、姿勢等を示すデータである。
【0174】
マッチングデータDjは、サーバによって対戦マッチングされた内容を示すデータである。
【0175】
ゲーム結果データDkは、ゲームシステム1において行われた対戦ゲームの結果を示すデータである。
【0176】
通信データDmは、無線通信を介して、他のゲームシステム1やサーバから受信したデータや他のゲームシステム1やサーバに送信するデータであり、当該他のゲームシステム1を用いて操作された他のユーザの操作データ、当該他のゲームシステム1において制御されているキャラクタの位置や動作等に関するデータ、サーバの処理結果を示すデータ、ゲームシステム1を用いて操作された操作データ、プレイヤキャラクタPCの位置や動作等に関するデータ、サーバにより要求されるデータ、サーバに要請するデータ等で構成される。
【0177】
画像データDnは、対戦ゲームの際に本体装置2のディスプレイ12に画像(例えば、プレイヤキャラクタPCの画像、キャラクタの画像、仮想オブジェクトの画像、ゲームステージの画像、描画領域の画像、背景画像等)を表示するためのデータである。
【0178】
次に、
図20および
図21を参照して、本実施例におけるゲーム処理の詳細な一例を説明する。
図20は、ゲームシステム1で実行されるゲーム処理の一例を示すフローチャートである。
図21は、
図20におけるステップS124において行われるオブジェクト動作制御処理の詳細の一例を示すサブルーチンである。本実施例においては、
図20および
図21に示す一連の処理は、プロセッサ81が各種プログラムPaに含まれる通信プログラムや所定のアプリケーションプログラム(ゲームプログラム)を実行することによって行われる。また、
図20および
図21に示すゲーム処理が開始されるタイミングは任意である。
【0179】
なお、
図20および
図21に示すフローチャートにおける各ステップの処理は、単なる一例に過ぎず、同様の結果が得られるのであれば、各ステップの処理順序を入れ替えてもよいし、各ステップの処理に加えて(または代えて)別の処理が実行されてもよい。また、本実施形態では、上記フローチャートの各ステップの処理をプロセッサ81が実行するものとして説明するが、上記フローチャートにおける一部のステップの処理を、プロセッサ81以外のプロセッサや専用回路が実行するようにしてもよい。また、本体装置2において実行される処理の一部は、本体装置2と通信可能な他の情報処理装置(例えば、本体装置2とネットワークを介して通信可能なサーバ)によって実行されてもよい。すなわち、
図20および
図21に示す各処理は、本体装置2を含む複数の情報処理装置が協働することによって実行されてもよい。
【0180】
図20において、プロセッサ81は、ゲーム処理における初期設定を行い(ステップS121)、次のステップに処理を進める。例えば、上記初期設定では、プロセッサ81は、以下に説明する処理を行うためのパラメータを初期化して、各データを更新する。一例として、プロセッサ81は、対戦ゲームを行うためにマッチングされた情報をサーバから受信してマッチングデータDjを更新する。また、プロセッサ81は、対戦ゲームに参加する他のユーザが操作するゲームシステム1に当該対戦ゲームを開始するためのデータを送信するとともに、当該他のユーザが操作するゲームシステム1から当該対戦ゲームを開始するためのデータを受信する処理を行い、当該受信したデータを用いて通信データDmを更新する。また、プロセッサ81は、仮想空間のゲームステージ上に各キャラクタ等を配置することによって初期状態の仮想空間を生成するとともに、上記対戦ゲームに参加するキャラクタの所属グループをそれぞれ設定して、プレイヤキャラクタデータDbおよびキャラクタデータDcを更新する。また、プロセッサ81は、初期状態の仮想空間におけるデフォルト位置に所定の姿勢の仮想カメラを配置して仮想カメラデータDiを更新する。
【0181】
次に、プロセッサ81は、本体装置2、左コントローラ3、および/または右コントローラ4から操作データを取得して操作データDaを更新し(ステップS122)、次のステップに処理を進める。
【0182】
次に、プロセッサ81は、キャラクタ動作処理を行い(ステップS123)、次のステップに処理を進める。例えば、プロセッサ81は、操作データDaに基づいて、プレイヤキャラクタPCに対する指示内容を設定し、当該指示内容に応じてプレイヤキャラクタPCを動作させて、プレイヤキャラクタデータDbを更新する。また、プロセッサ81は、通信データDmに基づいて、他のユーザによって操作されるキャラクタをそれぞれ動作させて、キャラクタデータDcを更新する。なお、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタPCおよびキャラクタが貢献度パラメータや特定動作パラメータが変化する動作を行う場合、当該動作に応じてパラメータを変化させ、当該変化後のパラメータを用いてプレイヤキャラクタデータDbおよびキャラクタデータDcを更新する。また、プロセッサ81は、他のキャラクタからの攻撃等によって仮想空間から退場したキャラクタがいる場合、当該キャラクタが仮想空間から退場した状態にプレイヤキャラクタデータDbまたはキャラクタデータDcを設定するとともに、再登場時間カウントデータDgが示す再登場時間に所定時間(例えば、1フレーム時間)分加算し、加算した再登場時間を用いて再登場時間カウントデータDgを更新する。
【0183】
次に、プロセッサ81は、オブジェクト動作制御処理を行い(ステップS124)、ステップS125に処理を進める。以下、
図21を参照して、上記ステップS124において行われるオブジェクト動作制御処理について説明する。
【0184】
図21において、プロセッサ81は、仮想空間に第1オブジェクトOBJ1を出現させるタイミングであるか否かを判定する(ステップS161)。例えば、プロセッサ81は、現時点が第1オブジェクトOBJ1を仮想空間に出現させるタイミングである場合や第1オブジェクトOBJ1を仮想空間に出現させる演出中である場合、上記ステップS161において肯定判定する。そして、プロセッサ81は、仮想空間に第1オブジェクトOBJ1を出現させるタイミングである場合、ステップS162に処理を進める。一方、プロセッサ81は、仮想空間に第1オブジェクトOBJ1を出現させるタイミングでない場合、ステップS163に処理を進める。
【0185】
ステップS162において、プロセッサ81は、第1オブジェクト出現処理を実行し、ステップS163に処理を進める。例えば、プロセッサ81は、第1オブジェクトOBJ1をゲームステージ上の出現位置(例えば、
図14に示す出現位置EP1)に出現させて、第1オブジェクトデータDdを更新する。例えば、上記ステップS162における第1オブジェクト出現処理においては、第1オブジェクトOBJ1を仮想空間の上空からゲームステージ上の出現位置の方に近づけた後、当該出現位置に第1オブジェクトOBJ1を設置するという動作が行われるように第1オブジェクトOBJ1が制御される。したがって、上記ステップS162においては、プロセッサ81は、所定時間(例えば、1フレーム時間)分の第1オブジェクト出現処理を実行して処理を終了し、処理ループが繰り返されることで、第1オブジェクト出現処理による上記動作が進むこととなる。
【0186】
ステップS163において、プロセッサ81は、第1オブジェクトOBJ1を確保する動作をキャラクタが行っているか否かを判定する。例えば、本実施例では、攻撃陣営グループに所属するキャラクタがゲームステージに設置されている第1オブジェクトOBJ1を基準とする所定の範囲内に位置し続ける動作を行っている場合、当該第1オブジェクトOBJ1を確保する動作をキャラクタが行っていると判定される。そして、プロセッサ81は、第1オブジェクトOBJ1を確保する動作をキャラクタが行っている場合、ステップS164に処理を進める。一方、プロセッサ81は、第1オブジェクトOBJ1を確保する動作をキャラクタが行っていない場合、ステップS165に処理を進める。
【0187】
ステップS164において、プロセッサ81は、確保中処理を実行し、ステップS165に処理を進める。例えば、プロセッサ81は、確保時間カウントデータDhが示す確保時間に所定時間(例えば、1フレーム時間)分加算し、加算した確保時間を用いて確保時間カウントデータDhを更新することにより、確保中処理を実行する。
【0188】
ステップS165において、プロセッサ81は、第1オブジェクトOBJ1を確保する動作を行っているキャラクタが当該動作を中断したか否かを判定する。そして、プロセッサ81は、キャラクタが上記確保する動作を中断した場合、ステップS166に処理を進める。一方、プロセッサ81は、第1オブジェクトOBJ1を確保する動作をキャラクタが継続中である場合や上記確保時間のカウントが行われていない場合、ステップS167に処理を進める。
【0189】
ステップS166において、プロセッサ81は、確保時間リセット処理を実行し、ステップS167に処理を進める。例えば、プロセッサ81は、確保時間カウントデータDhが示す確保時間を初期化して更新するとともに、確保完了を判定するために設定されている確保完了時間を所定時間分短縮することにより、確保時間リセット処理を実行する。
【0190】
ステップS167において、プロセッサ81は、第1オブジェクトOBJ1の確保が完了したか否かを判定する。例えば、プロセッサ81は、確保時間カウントデータDhが示す確保時間が現時点で設定されている確保完了時間に到達した場合、上記ステップS167において肯定判定する。そして、プロセッサ81は、第1オブジェクトOBJ1の確保が完了した場合、ステップS168に処理を進める。一方、プロセッサ81は、第1オブジェクトOBJ1の確保が完了していない場合、ステップS169に処理を進める。
【0191】
ステップS168において、プロセッサ81は、オブジェクト取得処理を行い、ステップS169に処理を進める。例えば、プロセッサ81は、第1オブジェクトOBJ1を仮想空間から消去するとともに、確保動作を完了したキャラクタが所属するグループが第1オブジェクトOBJ1に対応する第2オブジェクトOBJ2を確保する状態に設定して、第1オブジェクトデータDdおよび第2オブジェクトデータDeを更新する。また、プロセッサ81は、確保完了時間の設定および確保時間カウントデータDhを初期化する。
【0192】
ステップS169において、プロセッサ81は、仮想空間に第2オブジェクトOBJ2を出現させるタイミングであるか否かを判定する。例えば、プロセッサ81は、現時点が上記ステップS168を実行した直後である場合や第2オブジェクトOBJ2を仮想空間に出現させる演出中である場合、上記ステップS169において肯定判定する。そして、プロセッサ81は、仮想空間に第2オブジェクトOBJ2を出現させるタイミングである場合、ステップS170に処理を進める。一方、プロセッサ81は、仮想空間に第2オブジェクトOBJ2を出現させるタイミングでない場合、当該サブルーチンによる処理を終了する。
【0193】
ステップS170において、プロセッサ81は、第2オブジェクト出現処理を実行し、当該サブルーチンによる処理を終了する。例えば、プロセッサ81は、確保するグループおよび当該グループの確保数に応じて、第2オブジェクトOBJ2をゲームステージ上の出現位置(例えば、
図14に示す出現位置EP2-1b、EP2-1c、またはEP2-2)に出現させて、第2オブジェクトデータDeを更新する。例えば、上記ステップS170における第2オブジェクト出現処理においては、第2オブジェクトOBJ2を仮想空間の上空からゲームステージ上の出現位置の方に近づけた後、当該出現位置に第2オブジェクトOBJ2を設置するという動作が行われるように第2オブジェクトOBJ2が制御される。したがって、上記ステップS170においては、プロセッサ81は、所定時間(例えば、1フレーム時間)分の第2オブジェクト出現処理を実行して処理を終了し、処理ループが繰り返されることで、第2オブジェクト出現処理による上記動作が進むこととなる。
【0194】
図20に戻り、上記ステップS124におけるオブジェクト動作制御処理の後、プロセッサ81は、色情報更新処理を行い(ステップS125)、次のステップに処理を進める。例えば、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタデータDbおよびキャラクタデータDcに基づいて、キャラクタがインクを塗る動作を行っている場合、当該キャラクタが所属するグループの対応色がゲームステージ上に塗られることによる描画領域を拡大させるとともに、当該拡大に応じて他のグループの描画領域または「中立領域」を縮小させて、描画状況データDfを更新する。また、プロセッサ81は、第2オブジェクトデータDeに基づいて、ゲームステージ上に設置を完了している第2オブジェクトOBJ2の周辺に当該第2オブジェクトOBJ2を確保するグループの対応色がゲームステージ上に塗られることによる描画領域を拡大させるとともに、当該拡大に応じて他のグループの描画領域または「中立領域」を縮小させて、描画状況データDfを更新する。一例として、プロセッサ81は、ゲームステージ表面に対応する「塗り反映用テクスチャ」において、対応色が塗られた塗り対象となる座標の色情報を更新する処理を行うことにより上記色情報更新処理を行い、描画領域が上記拡大および縮小した後の各グループの描画領域の面積を算出して、描画状況データDfを更新する。また、プロセッサ81は、上記描画領域の拡大に応じて上昇するプレイヤキャラクタPCおよびキャラクタの貢献度パラメータや特定動作パラメータを変化させ、当該変化後のパラメータを用いてプレイヤキャラクタデータDbおよびキャラクタデータDcを更新する。
【0195】
次に、プロセッサ81は、仮想空間にキャラクタを再登場させるか否かを判定する(ステップS126)。例えば、プロセッサ81は、再登場時間カウントデータDgが示す再登場時間が、当該再登場の対象となっているキャラクタが所属するグループの再登場閾値に到達した場合やキャラクタを仮想空間に再登場させる演出中である場合、上記ステップS126において肯定判定する。そして、プロセッサ81は、仮想空間にキャラクタを再登場させる場合、ステップS127に処理を進める。一方、プロセッサ81は、仮想空間にキャラクタを再登場させない場合、ステップS128に処理を進める。
【0196】
ステップS127において、プロセッサ81は、仮想空間にキャラクタを再登場させる処理を実行し、ステップS128に処理を進める。例えば、プロセッサ81は、再登場の対象となっているキャラクタが所属するグループの登場領域(例えば、
図14に示す登場領域EAa、EAb、またはEAc)に当該キャラクタを出現させて、プレイヤキャラクタデータDbまたはキャラクタデータDcを更新する。例えば、上記ステップS127におけるキャラクタ再登場処理においては、再登場の対象となっているキャラクタを仮想空間の上空からゲームステージ上の登場領域の方に近づけた後、当該登場領域に配置するという動作が行われるように当該キャラクタが制御される。したがって、上記ステップS127においては、プロセッサ81は、所定時間(例えば、1フレーム時間)分のキャラクタ再登場処理を実行して処理を終了し、処理ループが繰り返されることで、キャラクタ再登場処理による上記動作が進むこととなる。
【0197】
ステップS128において、プロセッサ81は、表示制御処理を行い、次のステップに処理を進める。例えば、プロセッサ81は、仮想カメラデータDiに基づいた位置(例えば、プレイヤキャラクタPCの背後)に配置された仮想カメラから仮想空間を見た仮想空間画像を生成し、当該仮想空間画像を表示装置(例えば、ディスプレイ12)の表示画面に表示する処理を行う。
【0198】
なお、上記ステップS128における表示制御処理においては、プロセッサ81は、プレイヤキャラクタデータDbおよびキャラクタデータDcに基づいて、各キャラクタの特定動作パラメータの状況を示すゲージGが、上記仮想空間画像における当該キャラクタそれぞれの近傍に表示されるように設定してもよい。また、プロセッサ81は、上記仮想空間画像と同時に、各グループの描画領域の面積をグラフや数値で表す画像を表示画面に表示する処理を行ってもよい。また、プロセッサ81は、操作データDaに基づいて、仮想空間において仮想カメラを移動させて、仮想カメラデータDiを更新してもよい。
【0199】
次に、プロセッサ81は、送受信処理を行い(ステップS129)、次のステップに処理を進める。例えば、プロセッサ81は、対戦ゲームに参加している他のユーザが操作するゲームシステム1から当該対戦ゲームに関するデータ(例えば、他のユーザの操作データ、他のユーザのキャラクタの位置や動作等に関するデータ等)を受信する処理を行い、当該受信したデータを用いて通信データDmを更新する。また、プロセッサ81は、自機における対戦ゲームに関するデータ(例えば、自機のユーザの操作データ、自機のユーザのプレイヤキャラクタPCの位置や動作等に関するデータ等)を送信用データとして通信データDmに格納するとともに、所定の送信周期に基づいて当該送信用データを他のユーザが操作するゲームシステム1に送信する。
【0200】
次に、プロセッサ81は、ゲームを終了するか否かを判定する(ステップS130)。上記ステップS130おいてゲームを終了する条件としては、例えば、上記対戦ゲームの結果が確定したことや、ユーザがゲームを終了する操作を行ったこと等がある。プロセッサ81は、ゲームを終了しない場合に上記ステップS122に戻って処理を繰り返し、ゲームを終了する場合にステップS131に処理を進める。
【0201】
ステップS131において、プロセッサ81は、ゲーム結果判定処理を行い、当該フローチャートによる処理を終了する。例えば、プロセッサ81は、上記対戦ゲームにおける勝敗を判定して、当該判定結果に基づく演出画像を表示装置(例えば、ディスプレイ12)の表示画面に表示する処理を行う。また、プロセッサ81は、上記対戦ゲームの内容(対戦ゲームの勝敗、参加グループ毎の成績、参加キャラクタ毎の成績等)をサーバに送信する。
【0202】
このように、本実施例においては、3つのグループが参加する対戦ゲームにおいて、ゲームステージ中央付近を登場領域とする1つのグループの陣営と、ゲームステージの端部側を登場領域とする2つのグループの陣営との間の対戦とすることにより、グループ間の対戦のバランスの調整が容易となり、対戦するグループのマッチングが成立しやすくなる。例えば、本実施例では、均等な状況での3つのグループ間の対戦ではなく、ゲームステージ中央付近に登場領域が設定された1つのグループの防衛陣営と、当該防衛陣営を挟む登場領域がそれぞれ設定された2つのグループの攻撃陣営とが対戦する構成とすることで、3つのグループが参加するゲームで対立構造が明確となり、各グループのユーザの取るべき行動目標が明確となるため、3つのグループ間の対戦の戦術性を向上できるとともに、2つのグループ間の対戦ゲームを3つのグループ間の対戦ゲームに少ない変更で対応させることができる。また、ゲームステージの中央付近に攻撃陣営が確保可能な第1オブジェクトOBJ1を出現させることにより、攻撃陣営および防衛陣営の役割を際立たせることができる。さらに、防衛陣営グループになるか攻撃陣営グループになるかについて、一連のゲームの流れにおける途中経過(「第1期間」)における成績の優劣に基づいて振り分けられることにより、対戦ゲームにおける攻守の人気差によるマッチメイクのしづらさを最小限に抑えることができる。
【0203】
なお、上述した実施例では、1つのグループで構成される防衛陣営グループに所属するキャラクタ数が、2つのグループで構成される攻撃陣営グループにおける各グループにそれぞれ所属するキャラクタ数より多くなる。このキャラクタ数の差違により、攻撃陣営グループを構成する2つのグループがそれぞれの対応色で塗る描画領域より、防衛陣営グループを構成する1つのグループがその対応色で塗る描画領域の方が大きくなり、対戦ゲームの勝敗において防衛陣営グループが有利となる。また、所属しているキャラクタ数が多いグループは、他のグループとゲームステージ上で直接相対する場合にキャラクタ数が当該他のグループより多い状況となることが多く、その意味でも対戦ゲームの勝敗において防衛陣営グループが有利となる。上述したように、第2オブジェクトOBJ2を攻撃陣営グループの2つのグループのみ確保可能としたり、攻撃陣営グループの2つのグループに所属するキャラクタが仮想空間に再登場するまでの時間を防衛陣営グループより短くしたり等により、上述した状況を緩和しているが、他の態様により上述した状況を緩和するための調整が行われてもよい。
【0204】
また、ゲームシステム1は、どのような装置であってもよく、一般的なパーソナルコンピュータ、据置型ゲーム機、携帯電話機、スマートフォン、携帯ゲーム機、PDA(Personal Digital Assistant)、カメラ、タブレット等のデバイスであってもかまわない。
【0205】
また、上述した説明では情報処理(ゲーム処理)をゲームシステム1でそれぞれ行う例を用いたが、上記処理ステップの少なくとも一部を他の装置で行ってもかまわない。例えば、ゲームシステム1がさらに他の装置(例えば、別のサーバ、他の画像表示装置、他のゲーム装置、他の携帯端末)と通信可能に構成されている場合、上記処理ステップは、さらに当該他の装置が協働することによって実行してもよい。このように、上記処理ステップの少なくとも一部を他の装置で行うことによって、上述した処理と同様の処理が可能となる。また、上述した情報処理(ゲーム処理)は、少なくとも1つの情報処理装置により構成される情報処理システムに含まれる1つのプロセッサまたは複数のプロセッサ間の協働により実行されることが可能である。また、上記実施例においては、ゲームシステム1のプロセッサ81が所定のプログラムを実行することによって情報処理を行うことが可能であるが、ゲームシステム1が備える専用回路によって上記処理の一部または全部が行われてもよい。
【0206】
ここで、上述した変形例によれば、いわゆるクラウドコンピューティングのシステム形態や分散型の広域ネットワークおよびローカルネットワークのシステム形態でも本発明を実現することが可能となる。例えば、分散型のローカルネットワークのシステム形態では、据置型の情報処理装置(据置型のゲーム装置)と携帯型の情報処理装置(携帯型のゲーム装置)との間で上記処理を協働により実行することも可能となる。なお、これらのシステム形態では、上述した処理をどの装置で行うかについては特に限定されず、どのような処理分担をしたとしても本発明を実現できることは言うまでもない。
【0207】
また、上述した情報処理で用いられる処理順序、設定値、判定に用いられる条件等は、単なる一例に過ぎず他の順序、値、条件であっても、本実施例を実現できることは言うまでもない。
【0208】
また、上記プログラムは、外部メモリ等の外部記憶媒体を通じてゲームシステム1に供給されるだけでなく、有線または無線の通信回線を通じて当該装置に供給されてもよい。また、上記プログラムは、当該装置内部の不揮発性記憶装置に予め記録されていてもよい。なお、上記プログラムを記憶する情報記憶媒体としては、不揮発性メモリの他に、CD-ROM、DVD、あるいはそれらに類する光学式ディスク状記憶媒体、フレキシブルディスク、ハードディスク、光磁気ディスク、磁気テープ、などでもよい。また、上記プログラムを記憶する情報記憶媒体としては、上記プログラムを記憶する揮発性メモリでもよい。このような記憶媒体は、コンピュータ等が読み取り可能な記録媒体ということができる。例えば、コンピュータ等に、これらの記録媒体のプログラムを読み込ませて実行させることにより、上述で説明した各種機能を提供させることができる。
【0209】
以上、本発明を詳細に説明してきたが、前述の説明はあらゆる点において本発明の例示に過ぎず、その範囲を限定しようとするものではない。本発明の範囲を逸脱することなく種々の改良や変形を行うことができることは言うまでもない。本発明は、特許請求の範囲によってのみその範囲が解釈されるべきであることが理解される。また、当業者は、本発明の具体的な実施例の記載から、本発明の記載および技術常識に基づいて等価な範囲を実施することができることが理解される。また、本明細書において使用される用語は、特に言及しない限り、当該分野で通常用いられる意味で用いられることが理解されるべきである。したがって、他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての専門用語および技術用語は、本発明の属する分野の当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。矛盾する場合、本明細書(定義を含めて)が優先する。
【産業上の利用可能性】
【0210】
以上のように、本発明は、3つ以上のグループが参加して対戦するゲームの戦術性を向上させることが可能なゲームプログラム、ゲーム装置、ゲームシステム、およびゲーム処理方法を提供することである。
【符号の説明】
【0211】
1…ゲームシステム
2…本体装置
3…左コントローラ
4…右コントローラ
6…据置型モニタ
11…ハウジング
12…ディスプレイ
81…プロセッサ
82…ネットワーク通信部
83…コントローラ通信部
85…DRAM
107、117…振動子