(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-13
(45)【発行日】2024-03-22
(54)【発明の名称】閉合駆動機構及びそれを含む医療用ステープラー
(51)【国際特許分類】
A61B 17/115 20060101AFI20240314BHJP
A61B 17/068 20060101ALI20240314BHJP
【FI】
A61B17/115
A61B17/068
(21)【出願番号】P 2022512846
(86)(22)【出願日】2020-08-27
(86)【国際出願番号】 CN2020111794
(87)【国際公開番号】W WO2021037155
(87)【国際公開日】2021-03-04
【審査請求日】2022-02-24
(31)【優先権主張番号】201910806818.5
(32)【優先日】2019-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201921425066.X
(32)【優先日】2019-08-29
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】515172670
【氏名又は名称】天臣国▲際▼医▲療▼科技股▲フン▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】Touchstone International Medical Science Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】278 Dongping Street,Suzhou Industrial Park,Suzhou,Jiangsu,215123 China
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】単 ▲騰▼
【審査官】和田 将彦
(56)【参考文献】
【文献】特開平09-164144(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 17/115
A61B 17/068 ー 17/072
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
医療用ステープラーに用いられる閉合駆動機構であって、
第1のスライダーと、ホルダーと、閉合駆動部品と、プッシュブロックとを含み、
前記第1のスライダーが前記閉合駆動部品に接続され、前記第1のスライダーが第1の嵌合部を含み、前記ホルダー
が第2の嵌合部と
前記第2の嵌合部に接続された第1のリフトアップ部とを含み、前記プッシュブロックが前記第1のリフトアップ部の下に位置する第2のリフトアップ部を含み、
初期状態で、前記第1のスライダーをステープラーの遠端側の方向に移動させることで前記第1のスライダーの
前記第1の嵌合部が前記ホルダーの
前記第2の嵌合部の下に位置し、
次に、
前記ホルダーを下に押圧して前記第2の嵌合部を下に移動させて前記第1の嵌合
部に嵌合
させ、この状態で前記プッシュブロックをリフトアップする場合、前記プッシュブロックの
前記第2のリフトアップ部が前記ホルダーの前記第1のリフトアップ部を上にリフトアップし、前記第2の嵌合部が上にリフトアップされて前記第1の嵌合部から離れ、
前記ホルダーと前記ステープラーのハウジングとの間に第4のバイアス部品が設けられ、前記第4のバイアス部品から前記ホルダーに対して上に向けるバイアス力を与え
、
前記プッシュブロックが操作部をさらに含み、前記プッシュブロックの前記操作部の第1の側が前記ステープラーの前記ハウジングの外側に突出し、
前記プッシュブロックの前記第2のリフトアップ部は、前記操作部の第2の側に突出するリフトアームであり、
前記第1の側と前記第2の側とは、前記操作部の対向する両側である
ことを特徴とする閉合駆動機構。
【請求項2】
初期状態で前記プッシュブロックの
前記第2のリフトアップ部が前記ホルダーの前記第1のリフトアップ部に接触しない
ことを特徴とする請求項1に記載の閉合駆動機構。
【請求項3】
前記第1の嵌合部の初期位置が前記第2の嵌合部の近端側に位置し、前記閉合駆動機構が可動ハンドル及び押圧部品をさらに含み、前記押圧部品の初期位置が前記ホルダーの近端側に位置し、
初期状態で前記可動ハンドルを握ると、前記第1のスライダーが前記ステープラーの遠端側の方向に移動して前記第1の嵌合部を前記第2の嵌合部の下に移動させ、前記押圧部品が前記ステープラーの遠端側の方向に移動し前記ホルダーを下に押圧して前記第2の嵌合部を下に移動させて前記第1の嵌合部に嵌合し、前記第1のスライダーが前記閉合駆動部品を前記ステープラーの近端側に移動させて前記
ステープラーのステープルヘッダ部を閉合させる
ことを特徴とする請求項1に記載の閉合駆動機構。
【請求項4】
前記閉合駆動機構が作動レバーをさらに含み、前記押圧部品が前記作動レバーの遠端側に設けられ、初期状態で前記可動ハンドルを握ると、前記可動ハンドルが前記作動レバーを前記ステープラーの遠端側に移動させるように駆動する
ことを特徴とする請求項3に記載の閉合駆動機構。
【請求項5】
前記ホルダーが第2のスライダー及び第3のスライダーを含み、前記第2のスライダーが前記第2の嵌合部及び前記第1のリフトアップ部を含み、初期状態で前記可動ハンドルを握ると、前記押圧部品が前記第3のスライダーを下に押圧することにより、前記第3のスライダーが前記第2のスライダーを下に移動させ
、
前記第4のバイアス部品から前記第3のスライダーに対して上に向けるバイアス力を与える
ことを特徴とする請求項3に記載の閉合駆動機構。
【請求項6】
前記第2のスライダーと前記第3のスライダーとの間に第1のバイアス部品が設けられ、前記第1のバイアス部品から前記第2のスライダーに対して下に向けるバイアス力を与え、
前記第1の嵌合部が前記第2の嵌合部に嵌合される状態で前記プッシュブロックを上にリフトアップする場合、前記第2のスライダーが前記第3のスライダーに対して上に移動し、前記第1のバイアス部品が変形する
ことを特徴とする請求項5に記載の閉合駆動機構。
【請求項7】
前記ステープラーの前記ステープルヘッダ部が閉合する場合、前記プッシュブロックの
前記第2のリフトアップ部が前記第2のスライダーの前記第1のリフトアップ部に接触しない、又は、
前記ステープラーの前記ステープルヘッダ部が閉合する場合、前記プッシュブロックの
前記第2のリフトアップ部が前記ホルダーの前記第1のリフトアップ部に接触するが、前記第2のリフトアップ部から前記第2のスライダーに作用する力が前記第1のバイアス部品を変形させない
ことを特徴とする請求項6に記載の閉合駆動機構。
【請求項8】
前記第3のスライダーの内部に収容スロットが設けられ、前記第2のスライダーが前記収容スロットに設けられている
ことを特徴とする請求項5に記載の閉合駆動機構。
【請求項9】
前記プッシュブロックと前記ステープラーの
前記ハウジングとの間に第2のバイアス部品が設けられ、前記第2のバイアス部品から前記プッシュブロックに対して下に向けるバイアス力を与え、
前記プッシュブロックを上にリフトアップする場合、前記第2のバイアス部品が変形する
ことを特徴とする請求項3に記載の閉合駆動機構。
【請求項10】
前記閉合駆動部品の近端側に第3のバイアス部品が設けられ、前記第3のバイアス部品から前記閉合駆動部品に対して前記ステープラーの遠端側の方向に向けるバイアス力を与える
ことを特徴とする請求項3に記載の閉合駆動機構。
【請求項11】
前記第1の嵌合部がボスであり、前記第2の嵌合部が溝である、又は、
前記第1の嵌合部が溝であり、前記第2の嵌合部がボスである
ことを特徴とする請求項1に記載の閉合駆動機構。
【請求項12】
請求項1~
11のいずれかに記載の閉合駆動機構を含む
ことを特徴とする医療用ステープラー。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、医療器具技術分野に関し、特に、閉合駆動機構及びそれを含む医療用ステープラーに関する
【背景技術】
【0002】
消化管の疾患は人間に最も多い疾患の一つであり、治療において、医師の手動操作の代わりに医療用ステープラーを使用して、消化管などの生理学的組織を吻合する。医療用ステープラーは、よく見かける外科手術器具であり、軸方向に内で綴じるという方式を多く使用している。手術する時に、食道、胃、腸管などの生理学的組織の端対端又は端対側の吻合を行う。吻合する時に、2つの組織セグメントを収束して医療用ステープラー内に収容し、触発を完了させた後、組織に円形の吻合口を形成することによって人体通路を再構築する。
【0003】
従来の技術において、医療用ステープラーは、医療用ステープラー主体と、可動接続される前記医療用ステープラー主体の操作ハンドルと、前記主体に合わせるステープルヘッダ部とを含む。前記ステープルヘッダ部は、対向するステープルカートリッジ及びステープルアンビルを含む。手術する場合、まず、可動ハンドルを握り、閉合駆動機構でステープルヘッダ部の閉合プルタブを引っ張ってステープラーの近端側に移動させることで、ステープルカートリッジとステープルアンビル部品を閉合した後、操作ハンドルを再度握り、吻合ステープルを押圧して組織に移動させ、ステープルカートリッジにおける吻合ステープルをステープルアンビル部品で成形させ、組織を吻合し、同時に、カッターがステープラーの近端側から遠端側に移動して組織を切る。本開示において、遠端側と近端側とが操作者に対するものであり、操作者に近い端が近端側であり、操作者に遠い端、即ち、手術位置に近い端が遠端側である。
【0004】
従来の閉合駆動機構において、構造が複雑であり、ステープラーの触発過程において、閉合プルタブがステープラー遠端側の方向への変位する可能性があり、ステープルカートリッジとステープルアンビルとの閉合効果を影響し、手術による効果に悪い影響を与えることがある。なお、従来の閉合駆動機構において、ステープラーを触発した後、ステープルカートリッジとステープルアンビルの閉合をそのまま保持し、医者がステープラーの操作が完了した後、カッターホルダーを引き戻す必要があり、これにより、カッターをカッタースロットに沿って初期位置に戻させ、カッターを引き戻す過程において、ステープルカートリッジとステープルアンビルとの閉合をそのまま保持する場合、カッターがステープルカートリッジとステープルアンビルとの間の組織の対抗により初期位置にスムーズに戻れることができない。
【発明の概要】
【0005】
本開示の目的は、従来技術の技術課題に対して、ホルダーと第1のスライダーとの嵌合でステープルヘッダ部の閉合する時の閉合駆動部品の位置を限定し、さらに、ステープラーを触発した後、プッシュブロックのリフトアップによりホルダーを第1のスライダーから離れ、閉合駆動部品の移動によりステープルヘッダ部を開放する閉合駆動機構及びそれを含む医療用ステープラーを提供する。
【0006】
本開示の実施例は、医療用ステープラーに用いられる閉合駆動機構を提供し、前記閉合駆動機構が第1のスライダーと、ホルダーと、閉合駆動部品と、プッシュブロックとを含み、前記第1のスライダーが前記閉合駆動部品に接続され、前記第1のスライダーが第1の嵌合部を含み、前記ホルダーがこれに接続された第2の嵌合部と第1のリフトアップ部とを含み、前記プッシュブロックが前記第1のリフトアップ部の下に位置する第2のリフトアップ部を含み、
前記ステープラーのステープルヘッダ部が閉合する場合、前記第1のスライダーの第1の嵌合部が前記ホルダーの第2の嵌合部の下に位置し、且つ、前記第1の嵌合部が前記第2の嵌合部に嵌合し、この状態で前記プッシュブロックをリフトアップする場合、前記プッシュブロックの第2のリフトアップ部が前記ホルダーの第1のリフトアップ部を上にリフトアップし、前記第2の嵌合部が上にリフトアップされて前記第1の嵌合部から離れる。
いくつかの実施例において、初期状態で前記プッシュブロックの第2のリフトアップ部が前記ホルダーの第1のリフトアップ部に接触しない。
【0007】
いくつかの実施例において、前記第1の嵌合部の初期位置が前記第2の嵌合部の近端側に位置し、前記閉合駆動機構が可動ハンドル及び押圧部品をさらに含み、前記押圧部品の初期位置が前記ホルダーの近端側に位置し、
初期状態で前記可動ハンドルを握ると、前記第1のスライダーがステープラーの遠端側の方向に移動して、前記第1の嵌合部が前記第2の嵌合部の下に移動し、前記押圧部品が前記ステープラーの遠端側の方向に移動し前記ホルダーを下に押圧して前記第2の嵌合部を下に移動させて前記第1の嵌合部に嵌合し、前記第1のスライダーが前記閉合駆動部品を前記ステープラーの近端側に移動させて前記ステープルヘッダ部を閉合させる。
【0008】
いくつかの実施例において、前記閉合駆動機構が作動レバーをさらに含み、前記押圧部品が前記作動レバーの遠端側に設けられ、初期状態で前記可動ハンドルを握ると、前記可動ハンドルが前記作動レバーを前記ステープラーの遠端側に移動させるように駆動する。
【0009】
いくつかの実施例において、前記ホルダーが第2のスライダー及び第3のスライダーを含み、前記第2のスライダーが前記第2の嵌合部及び前記第1のリフトアップ部を含み、初期状態で前記可動ハンドルを握ると、前記押圧部品が前記第3のスライダーを下に押圧することにより、前記第3のスライダーが前記第2のスライダーを下に移動させる。
【0010】
いくつかの実施例において、前記第2のスライダーと前記第3のスライダーとの間に第1のバイアス部品が設けられ、前記第1のバイアス部品から前記第2のスライダーに対して下に向けるバイアス力を与え、
前記第1の嵌合部が前記第2の嵌合部に嵌合される状態で前記プッシュブロックを上にリフトアップする場合、前記第2のスライダーが前記第3のスライダーに対して上に移動し、前記第1のバイアス部品が変形する。
【0011】
いくつかの実施例において、前記ステープラーのステープルヘッダ部が閉合する場合、前記プッシュブロックの第2のリフトアップ部が前記第2のスライダーの第1のリフトアップ部に接触しない、又は、
前記ステープラーのステープルヘッダ部が閉合する場合、前記プッシュブロックの第2のリフトアップ部が前記ホルダーの第1のリフトアップ部に接触するが、前記第2のリフトアップ部から前記第2のスライダーに作用する力が前記第1のバイアス部品を変形させない。
【0012】
いくつかの実施例において、前記第3のスライダーの内部に収容スロットが設けられ、前記第2のスライダーが前記収容スロットに設けられている。
【0013】
いくつかの実施例において、前記プッシュブロックと前記ステープラーのハウジングとの間に第2のバイアス部品が設けられ、前記第2のバイアス部品から前記プッシュブロックに対して下に向けるバイアス力を与え、
前記プッシュブロックを上にリフトアップする場合、前記第2のバイアス部品が変形する。
【0014】
この実施例において、前記閉合駆動部品の近端側に第3のバイアス部品が設けられ、前記第3のバイアス部品から前記閉合駆動部品に対して前記ステープラーの遠端側の方向に向けるバイアス力を与える。
【0015】
いくつかの実施例において、前記プッシュブロックが操作部をさらに含み、前記プッシュブロックの操作部の第1の側が前記ステープラーのハウジングの外側に突出する。
【0016】
いくつかの実施例において、前記プッシュブロックの第2のリフトアップ部は、前記操作部の第2の側に突出するリフトアームである。
【0017】
いくつかの実施例において、前記ホルダーと前記ステープラーのハウジングとの間に第4のバイアス部品が設けられ、前記第4のバイアス部品から前記ホルダーに対して上に向けるバイアス力を与える。
【0018】
いくつかの実施例において、前記第1の嵌合部がボスであり、前記第2の嵌合部が溝であり、又は、
前記第1の嵌合部が溝であり、前記第2の嵌合部がボスである。
【0019】
本開示の実施例は、また、前記閉合駆動機構を含む医療用ステープラーを提供する。
【0020】
本開示に係る閉合駆動機構及びそれを含む医療用ステープラーは、以下の利点を有する
本開示は、医療用ステープラーに用いられる閉合駆動機構を提供し、ステープラーを触発する前に、閉合駆動部品でステープルヘッダ部を引っ張って閉合させた後、ホルダーと第1のスライダーとの嵌合により閉合駆動部品の位置を限定し、ステープラーを触発する時に閉合プルタブがステープラーの遠端側の方向に移動することを回避し、ステープラーを触発した後、ステープルヘッダ部を開放する必要がる時に、プッシュブロックをリフトアップし、プッシュブロックのリフトアップによりホルダーを第1のスライダーから離れ、この時に閉合駆動部品の位置を限定しないため、閉合駆動部品が初期位置に戻ることができ、ステープルカートリッジとステープルアンビルを開放させ、カッターを非常にスムーズに引き戻すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
本開示の他の特徴、目的、および利点は、以下の添付図面を参照して非限定的な実施形態の詳細な説明を読むことにより、より明らかになるであろう。
【
図1】本開示の第1の実施例における初期状態でのステープラーの一部の構成図である。
【
図2】
図1においてステープラーハウジングを取り外した状態の構成図である。
【
図3】本開示の第1の実施例における初期状態での第1のスライダーとホルダーの位置の模式図である。
【
図4】本開示の第1の実施例における初期状態での第1のスライダーとホルダーの斜視図である。
【
図5】本開示の第1の実施例における初期状態でのホルダーとプッシュブロックとの嵌合の構成図である。
【
図6】本開示の第1の実施例におけるステープルヘッダ部の閉合時のステープラーの一部の構成図である。
【
図7】本開示の第1の実施例におけるステープルヘッダ部の閉合時の第1のスライダーのホルダーの構成図である。
【
図8】本開示の第1の実施例におけるステープルヘッダ部の閉合時の閉合駆動機構の斜視図である。
【
図9】本開示の第1の実施例におけるステープルヘッダ部の閉合時のホルダーの構成図である。
【
図10】本開示の第1の実施例におけるステープルヘッダ部の閉合時のホルダーのプッシュブロックと第1のスライダーとの嵌合の構成図である。
【
図11】本開示の第1の実施例におけるステープルヘッダ部の閉合時のプッシュブロックの構成図である。
【
図12】本開示の第1の実施例におけるプッシュブロックのリフトアップ時のホルダーと第1のスライダーとの嵌合の斜視図である。
【
図13】本開示の第1の実施例におけるプッシュブロックリのフトアップ時のホルダーと第1のスライダーとの嵌合の構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
次に、添付の図面を参照して、例示の実施形態をより詳細に説明する。しかし、例示の実施形態は、様々な形態で実施することができ、本明細書に記載された実施形態に限定されると解釈すべきではなく、むしろ、これらの実施形態を提供することで、本開示を包括的かつ完全なものとし、例示の実施形態のアイデアを当業者に包括的に伝えることができる。図中の同一付記号は、同一または類似の構造を示すものであり、繰り返しの説明を省略する。
【0023】
本開示は、従来技術の課題を解決するために、医療用ステープラーに用いられる閉合駆動機構及び該ステープルカートリッジを含む医療用ステープラーを提供する。前記ステープラーがステープルヘッダ部とステープラー主体を含み、前記ステープラー主体に前記ステープルヘッダ部を閉合するための閉合プルタブが設けられている。前記閉合駆動機構が医療用ステープラーに用いられ、前記閉合駆動機構が第1のスライダー、ホルダー、閉合駆動部品及びプッシュブロックを含み、前記閉合駆動部品が前記閉合プルタブに接続され、前記ステープルヘッダ部を開放/閉合させる。具体的、前記閉合駆動部品が閉合位置及び開放位置を有し、前記閉合駆動部品が前記閉合位置に位置する時に、前記ステープルヘッダ部が閉合し、前記閉合駆動部品が前記開放位置に位置する時に、前記ステープルヘッダ部が開放する。前記第1のスライダーが前記閉合駆動部品に接続され、前記第1のスライダーが第1の嵌合部を含み、前記ホルダーがこれに接続された第2の嵌合部と第1のリフトアップ部とを含み、前記プッシュブロックが前記第1のリフトアップ部の下に位置する第2のリフトアップ部を含む。
【0024】
前記ステープラーのステープルヘッダ部が閉合する場合、前記第1のスライダーの第1の嵌合部がホルダーの第2の嵌合部の下に位置し、且つ、前記第1の嵌合部が第2の嵌合部に嵌合し、前記ホルダーにより、前記閉合駆動部品が前記閉合位置に保持され、前記ステープルヘッダ部が閉合に保持し予期せず開かない。前記ステープラーを触発した後、ステープルヘッダ部を開放する必要がある時に、操作者がプッシュブロックをリフトアップし、前記プッシュブロックの第2のリフトアップ部が前記ホルダーの第1のリフトアップ部を上にリフトアップし、前記第1のリフトアップ部がそれに接続された前記第2の嵌合部を上にリフトアップさせて前記第1の嵌合部から離れ、これにより、前記ホルダーが第1のスライダーの位置を限定せず、つまり、第1のスライダーに接続された閉合駆動部品の位置を限定せず、閉合駆動部品がホルダーの保持作用を失って開放位置に移動することができ、前記ステープルヘッダ部を開放し、この時、カッターを非常にスムーズに引き戻すことができる。
【0025】
以下、
図1~13を参照して本開示の実施形態における閉合駆動機構及びステープラーの構成を説明する。
【0026】
図1~5に示すように、本開示の第1の実施例において、前記ステープラーがステープラー主体1及びステープラー主体1の遠端側に位置するステープルヘッダ部(図示せず)を含み、ステープラー主体1がハウジング13及び固定ハンドル11を含み、ステープラー主体1の内部にステープルヘッダ部を閉合/開放するための閉合プルタブ12設けられ、閉合プルタブ12が初期状態に場合、ステープルヘッダ部が開放し、閉合プルタブ12がステープラー近端側に移動する場合、ステープルヘッダ部が閉合し、閉合プルタブ12がステープラー遠端側に再度に移動する場合、ステープルヘッダ部が再度に開放する。前記閉合駆動機構が第1のスライダー5、ホルダー、閉合駆動部品83及びプッシュブロック4を含み、前記第1のスライダー5が前記閉合駆動部品83に接続され、前記第1のスライダー5が第1の嵌合部を含み、前記ホルダーがこれに接続された第2の嵌合部と第1のリフトアップ部64とを含み、前記プッシュブロック4が前記第1のリフトアップ部64の下に位置する第2のリフトアップ部41を含む。
【0027】
本開示において、遠端側と近端側とが操作者に対するものであり、ここで、遠端側とが操作者に遠い端であり、近端側とが操作者に近い端である。例えば、
図1及び
図2の視角から、ステープラー主体1の遠端側が図の左端であり、ステープラー主体1の右端側が図の右端であり、作動レバー2の遠端側が図の左端であり、作動レバー2の近端側が図の右端である。なお、本開示において、上及び上方向は、作動レバー2に対して、前記ラック22から離れる側に向かうことであり、下又は下方向は、その逆であり、例えば、
図2の視角において、上方向は、図の上端である。
【0028】
この実施例において、前記第1のスライダー5の前記第1の嵌合部が第1の溝51であり、前記ホルダーの第2の嵌合部がボス61である。他の実施形態において、第1の嵌合部がボスであり、前記第2の嵌合部が溝であっても良い。以下、この実施例の第1の嵌合部及び第2の嵌合部の構成を例として説明する。
【0029】
図3及び
図4に示すように、この実施例において、前記ホルダーが第2のスライダー6及び第3のスライダー7を含み、前記第3のスライダー7の内部に収容スロット71が設けられ、前記第2のスライダー6が前記収容スロット71に設けられる。前記第2のスライダー6が前記ボス61及び前記第1のリフトアップ部64を含む。前記第2のスライダー6と前記第3のスライダー7との間に第1のバイアス部品が設けられ、前記第1のバイアス部品から前記第2のスライダー6に対して下に向けるバイアス力を与える。前記第3のスライダー7と前記ステープラーのハウジングに第4のバイアス部品が直接に設けられ、前記第4のバイアス部品から前記第3のスライダー7に対して上に向けるバイアス力を与える。この実施例において、前記第1のバイアス部品は、前記収容スロット71の内壁と前記第2のスライダー6との間に設けられた第1の圧縮バネ74であり、前記第4のバイアス部品は、前記第3のスライダー7の底部に設けられた第2の圧縮バネ75である。本開示がこれに限定されず、他の実施形態において、第1のバイアス部品と第4のバイアス部品とは、テンションスプリング、金属弾性シートなどの弾性構成を使用しても良い。
【0030】
図5に示すように、前記プッシュブロック4が操作部42をさらに含み、前記プッシュブロック4の第2のリフトアップ部41は、前記操作部42の第2の側に突出するリフトアームである。前記プッシュブロック4の操作部42の第1の側が前記ステープラーのハウジングの外側に突出し、医者は、機械の外側でプッシュブロック4の操作部42を直接操作することができる。前記プッシュブロック4と前記ステープラーのハウジングとの間に第2のバイアス部品が設けられ、前記第2のバイアス部品から前記プッシュブロック4に対して下に向けるバイアス力を与える。この実施例において、前記第2のバイアス部品は、前記プッシュブロック4の上に設けられた第3の圧縮バネ43である。本開示がこれに限定されず、他の実施形態において、第2のバイアス部品は、圧縮バネ、金属弾性シートなどの弾性構成を利用しても良い。
図10及び
図11に示すように、前記プッシュブロック4に第1の案内部44が設けられ、ハウジング13(ハウジング13が
図1に示す)にこれに合わせる第2の案内部(図示せず)が設けられ、前記第1の案内部44及び前記第2の案内部は、ボス及び溝構成であり、且つ、前記プッシュブロック4が前記第3の圧縮バネ43の方向に沿って設けられる。
図10に示すように、第1の案内部44と第2の案内部との案内により、プッシュブロック4が図のA方向又はA方向に対向する方向に沿って移動することができる。前記プッシュブロック4の底部即ち前記第3の圧縮バネ43から離れる側が前記ハウジング13に当接して、前記プッシュブロック4を前記ハウジングから離れさせない。
【0031】
さらに、前記閉合駆動部品83の近端側に第3のバイアス部品が設けられ、前記第3のバイアス部品から前記閉合駆動部品83に対して前記ステープラーの遠端側の方向に向けるバイアス力を与える。この実施例において、前記第3のバイアス部品は、前記閉合駆動部品83の近端側に設けられた第3の圧縮バネ84であり、他の実施形態において、前記第3のバイアス部品は、テンションスプリング、金属弾性シート等の他の弾性構成を利用しても良い。
【0032】
前記第1のスライダー5がステアリングコンポーネントを介しいて閉合駆動部品83に接続される。前記ステアリングコンポーネントがステアリングサポートビーム82及び引縄81を含み、前記ステアリングサポートビーム82がハウジング13に固定設けられ、好ましくは、前記ステアリングサポートビーム82がプーリーであり、これにより、前記引縄81の移動時の対抗を低減する。前記プーリー82が前記第1のスライダー5の近端側に位置し、前記引縄81が前記プーリー82の外部に外篏され、且つ前記引縄81が前記第1のスライダー5と前記閉合駆動部品83との間に接続される。好ましくは、前記引縄81の両端に固定端がそれぞれ設けられる。第1のスライダー5の近端側に第2の溝52が設けられ、前記引縄81の1つの固定端が第2の溝52に着脱可能に取り付けられている。前記引縄81の他の固定端が前記閉合駆動部品83に着脱可能に取り付けられている。引縄81とプーリー82の構成により、第1のスライダー5の動きを逆方向の駆動力に変換して閉合駆動部品83に伝送することができる。
【0033】
この実施例において、前記閉合駆動機構が可動ハンドル3及び押圧部品をさらに含み、前記押圧部品は、作動レバー2の遠端側に設けられたフランジ23である。初期状態において、前記第1のスライダー5の第1の溝51の初期位置が前記ホルダーのボス61の近端側に位置し、前記押圧部品の初期位置が前記ホルダーの近端側に位置する。
【0034】
図6~11に示すように、初期状態で前記可動ハンドル3を握ると、前記可動ハンドル3の回転移動によりリンク32をステープラーの遠端側の方向に移動させ、さらに、前記リンク32が前記第1のスライダー5をプッシュしてステープラーの遠端側の方向に移動させ、前記第1の溝51が前記ボス61の下に移動した。前記ステアリングコンポーネントが前記第1のスライダー5のステープラーの遠端側の方向への動きを閉合駆動部品83のステープラーの近端側の方向への動きに変換して、前記閉合駆動部品83を開放位置から閉合位置に移動させ、さらに、閉合プルタブ12を引っ張ってステープラーの近端側に移動させ、さらに、前記ステープラーのステープルヘッダ部を閉合する。
図6に示すように、この時、前記第3の圧縮バネ84が前記閉合駆動部品83の作用により圧縮変形される。
【0035】
同時に、初期状態で可動ハンドル3を握って回転させると、可動ハンドル3の掴み具31が作動レバー2の推進歯21に接触し、ステープラー遠端方向に推進歯21をプッシュし、作動レバー2をステープラー遠端側の方向に移動させ、前記作動レバー2がフランジ23を前記ステープラーの遠端側の方向に移動させて前記第3のスライダー7に接触した後、前記第3のスライダー7を下に押圧し、前記第3のスライダー7が前記第2のスライダー6を下に移動させ、前記第2のスライダー6のボス61が前記第1のスライダー5の第1の溝51に嵌合されることにより、前記第1のスライダー5のステープラーの近端側への移動を妨げ、閉合駆動部品83を閉合位置に保持し、ステープルヘッダ部の閉合時の安定性を確保する。
図6及び
図7に示すように、この時、前記フランジ23が前記第3のスライダー7に対して下に作用する圧力により、前記第3のスライダー7が前記第2の圧縮バネ75を下に圧縮し、前記第2の圧縮バネ75が圧縮変形する。好ましくは、初期状態において、前記第2のスライダー6の第1のリフトアップ部64と前記プッシュブロック4の第2のリフトアップ部41との間に一定の距離を有し、即ち、第2のスライダー6の第1のリフトアップ部64がプッシュブロック4の第2のリフトアップ部41に接触せず、
図10及び
図11に示すように、前記可動ハンドル3を握ってステープルヘッダ部を閉合状態に保持すると、前記第2のスライダー6のボス61が前記第1のスライダー5の第1の溝51に嵌合され、この時、前記第2のスライダー6の第1のリフトアップ部64と前記プッシュブロック4の第2のリフトアップ部41との間に小さな距離が有し、即ち、第1のリフトアップ部64が第2のリフトアップ部41に接触しないが、プッシュブロック4をリフトアップする時にプッシュブロック4が上に移動して第1のリフトアップ部64に接触してリフトアップするように確保し、又は、前記第2のスライダー6の第1のリフトアップ部64が前記プッシュブロック4の第2のリフトアップ部41に軽く接触するが、第2のリフトアップ部41から第1のリフトアップ部64に対する作用力が第1の圧縮バネ74を圧縮しても第1の圧縮バネ74を変形させない。このように、前記プッシュブロック4に押圧力を与えない時に、前記第2のリフトアップ部41により前記第2のスライダー6のボス61と前記第1のスライダー5の第1の溝51との嵌合を妨げず、安定の閉合を確保する。
【0036】
図8に示すように、前記フランジ23の遠端側面は、その近端側辺から遠端側辺に上に傾斜するフランジ第1の傾斜面24であり、前記第3のスライダー7の近端側面は、前記フランジ第1の傾斜面24に合わせる第3のスライダー第1の傾斜面72である。フランジ第1の傾斜面24と第3のスライダー第1の傾斜面72との互いの案内により、フランジ23がステープラー遠端側に移動する時に、第3のスライダー7に接触してスムーズに押圧することができる。
【0037】
図4及び
図9に示すように、前記第1のスライダー5の遠端側面は、その遠端側辺から近端側辺に上に傾斜する第1のスライダーの第1の傾斜面53であり、前記第1のスライダーの第1の傾斜面53は、その近端側から遠端側に下に傾斜する傾斜面であり、前記第2のスライダー6のボス61の近端側面は、前記第1のスライダーの第1の傾斜面53に合わせるボス傾斜面62である。第1のスライダーの第1の傾斜面53とボス傾斜面62との互いの案内により、第2のスライダー6のボス61が第1のスライダー5の第1の溝51に進入するように良く案内する。さらに、前記第1のスライダー5の第1の溝51が第1のボス61の形状に合わせる形状を有し、即ち、第1の溝51の近端側面は、その遠端側辺から近端側辺に上に傾斜する第1のスライダーの第2の傾斜面54である。
【0038】
前記第1のスライダー5の第1の溝51の遠端側面が第1のストッパ面55として形成され、これに合わせて、第2のスライダー6のボス61の遠端側面が第2のストッパ面63として形成され、第1のストッパ面55と第2のストッパ面63とのいずれも垂直面である。初期位置に位置する時に、前記第1のストッパ面55が前記第2のストッパ面63に間隔を空けて設定される。第1のストッパ面55と第2のストッパ面63との2つの垂直面により、ボス61が第1の溝51に位置する場合、第1のスライダー5の近端側への移動を妨げる。
【0039】
ステープルヘッダ部が閉合した後、
図6に示すステープラーの状態で、可動ハンドル3を再度握ると、可動ハンドル3が握られて回転され、その掴み具31がラック22に接触し、ラック22をプッシュして作動レバー2をプッシュしてステープラーの遠端方向に移動させ、作動レバー2に触発部品25が設けられ、触発部品25がステープラーの遠端方向に移動する過程にステープラーを触発し、ステープラーが組織を吻合して切る。ステープラーの触発過程において、フランジ23の押圧により、第2のスライダー6のボス61が第1のスライダー5の第1の溝51にずっと保持されるため、ステープラーの触発過程においてステープルヘッダ部の閉合の安定性を保持する。
【0040】
ステープラーが触発した時、ステープルヘッダ部を開放してステープルカートリッジとステープルアンビルを分離する必要がある場合、ホルダーを第1のスライダー5から離れる必要があり、即ち、この実施例において、第2のスライダー6のボス61を第1のスライダー5の第1の溝51から離れる必要がある。
【0041】
図10に示すステープルヘッダ部の閉合時の閉合駆動機構の各部品の合わせる状態において、医者が
図10のA矢印で示す方向に沿ってプッシュブロック4の操作部42をリフトアップして、プッシュブロック4を上に移動させる時に、プッシュブロック4の第2のリフトアップ部41が第2のスライダー6の第1のリフトアップ部64を上にリフトアップし、第2のスライダー6を上に移動させる。
図12及び
図13に示すように、第2のスライダー6がプッシュブロック4により上にリフトアップされる場合、第1のスライダー7がフランジ23の押圧により高度が変化されないため、第2のスライダー6が第1のスライダー7に対して上に移動の傾向があり、第1の圧縮バネ74を圧縮して変形され、第2のスライダー6のボス61が上に移動して第1のスライダー5の第1の溝51から離れる。同時に、プッシュブロック4のリフトアップ過程において、プッシュブロック4が第3の圧縮バネ43を圧縮して圧縮変形させ、第2のスライダー6がプッシュブロック4により上にリフトアップされ、第2のスライダー6のボス61と第1のスライダー5の第1の溝51を分離する。
図13に示すように、第2のスライダー6が第1のスライダー5の位置を限定しないため、第3の圧縮バネ84がステープラー遠端側に対する変形の回復力により、閉合駆動部品83が引縄81を引っ張ってステープラーの遠端側の方向に移動させ、ステアリングサポートビーム82のステアリングにより、閉合駆動部品83の動きにより前記第2のスライダー6をステープラーの近端側に移動させる。この時、閉合駆動部品83が閉合プルタブ12をステープラーの遠端側に移動させ、ステープラーのステープルヘッダ部が開放し、ステープルアンビルとステープルカートリッジとを分離し、ステープルアンビルとステープルカートリッジとの間の組織を開放し、カッターをスムーズに引き戻すことができる。
【0042】
図1~13は本開示の1つの実施例における閉合駆動機構の構成を示すが、本開示の保護範囲を限定しない。他の実施形態において、各部品が各種の変形を行い、これらも本開示の保護範囲に含まれる。例えば、第2のスライダー6と第3のスライダー7との位置関係は、収容スロットによる方式に限定せず、第3のスライダー7にガイド溝が設けられ、第2のスライダー6がガイド溝に設けられ、さらに、ガイド溝に弾性部品が設けられ、第1のスライダー7の下への移動により第2のスライダー6を下に移動させ、第1のスライダー7が固定される時に、第2のスライダー6が第1のスライダー7に対して上への移動の傾向を有しても良い。プッシュブロック4の第2のリフトアップ部の構成がリフトアームに限定されず、突出ブロック、円すい台等の構成を利用しても良い。押圧部品が作動レバー2上のフランジ構成に限定されず、触発部品25を利用して第3のスライダー7を押圧しても良く、又は、可動ハンドル3を握ると遠端側に移動するボス構成を追加して押圧部品等としても良い。
【0043】
本開示に係る閉合駆動機構及びそれを含む医療用ステープラーは、以下の利点を有する。
【0044】
本開示は、医療用ステープラーに用いられる閉合駆動機構を提供し、ステープラーを触発する前に、閉合駆動部品でステープルヘッダ部を引っ張って閉合させた後、ホルダーと第1のスライダーとの嵌合により閉合駆動部品の位置を限定し、ステープラーを触発する時に閉合プルタブがステープラーの遠端側の方向に移動することを回避し、ステープラーを触発した後、ステープルヘッダ部を開放する必要がる時に、プッシュブロックをリフトアップし、プッシュブロックのリフトアップによりホルダーを第1のスライダーから離れ、この時に閉合駆動部品の位置を限定しないため、閉合駆動部品が初期位置に戻ることができ、ステープルカートリッジとステープルアンビルを開放させ、カッターを非常にスムーズに引き戻すことができる。
【0045】
以上は、特定の好ましい実施形態に関連して本開示をさらに詳細に説明したものであり、本開示の特定の実施形態がこれらの説明に限定されない。本開示が属する技術分野の通常の技術者にとって、本開示の概念から逸脱することなく行うことができる多くの単純な誘導体または置換があり、これらはすべて本開示の保護範囲に入ると考えられるべきである。