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特許7454697マルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法及びその通信装置、並びに、コンピュータプログラム及び電子機器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-13
(45)【発行日】2024-03-22
(54)【発明の名称】マルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法及びその通信装置、並びに、コンピュータプログラム及び電子機器
(51)【国際特許分類】
   H04W 76/40 20180101AFI20240314BHJP
   H04W 4/06 20090101ALI20240314BHJP
   H04W 92/24 20090101ALI20240314BHJP
【FI】
H04W76/40
H04W4/06
H04W92/24
【請求項の数】 35
(21)【出願番号】P 2022554218
(86)(22)【出願日】2021-06-15
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-05-22
(86)【国際出願番号】 CN2021099938
(87)【国際公開番号】W WO2022012242
(87)【国際公開日】2022-01-20
【審査請求日】2022-10-14
(31)【優先権主張番号】202010694101.9
(32)【優先日】2020-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】514187420
【氏名又は名称】テンセント・テクノロジー・(シェンジェン)・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ション,チュンシャン
【審査官】青木 健
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2020/0092923(US,A1)
【文献】Tencent,KI #1, New Sol: MBS Multicast UE Context Activation and MBS Session Management without using UE IP address,3GPP TSG SA WG2 #139e S2-2004496,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_139e_Electronic/Docs/S2-2004496.zip>,2020年06月12日
【文献】Juniper Networks, BBC,Alignment on the use of terminologies for delivery methods,3GPP TSG SA WG2 #139e S2-2004162,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_139e_Electronic/Docs/S2-2004162.zip>,2020年05月22日
【文献】Ericsson,KI#6, New Solution: Support Local MBS Service,3GPP TSG SA WG2 #139e S2-2004501,Internet<URL:https://www.3gpp.org/ftp/tsg_sa/WG2_Arch/TSGS2_139e_Electronic/Docs/S2-2004501.zip>,2020年06月15日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W 4/00 - 99/00
H04B 7/24 - 7/26
3GPP TSG RAN WG1-4
SA WG1-4
CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第iレベル(i=1,…,Nであり、Nは正の整数)の制御プレーンノードが実行する、マルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法であって、
前記第iレベルの制御プレーンノードに対応する第iレベルのユーザプレーンノードを選択するステップであって、前記第iレベルの制御プレーンノードは、マルチキャスト・ブロードキャストサービスセッション伝送ツリー(MBSセッション伝送ツリー)における第Nレベルの制御プレーンノード以外の任意のレベルの制御プレーンノードである、ステップと、
前記第iレベルのユーザプレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、前記第iレベルのユーザプレーンノードからフィードバックされたユーザプレーンMBSセッション確立応答を受信するステップと、
前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードにMBSセッション開始要求を送信することにより、前記子制御プレーンノード、前記第iレベルのユーザプレーンノードに子ユーザプレーンノードを割り当てるステップであって、前記MBSセッション開始要求には、前記第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報と、前記第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBSインターネットプロトコルマルチキャスト伝送アドレス(第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレス)及びマルチキャスト方式でMBSサービスデータを伝送するための第1共通トンネルエンドポイント識別子(C-TEID)とが含まれ、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスは、前記子ユーザプレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するよう指示するためのものである、ステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項2】
前記第iレベルの制御プレーンノードが前記MBSセッション伝送ツリーにおける第1レベルの制御プレーンノードではなく、且つ前記第iレベルのユーザプレーンノードが、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートする場合、
前記ユーザプレーンMBSセッション確立要求には、MBS IPマルチキャスト配信情報が含まれ、前記MBS IPマルチキャスト配信情報には、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードで割り当てられた第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第2C-TEIDが含まれ、前記第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレスは、前記第iレベルのユーザプレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、前記第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するよう指示するためのものである、
請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第iレベルのユーザプレーンノードが、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートする場合、
前記ユーザプレーンMBSセッション確立要求には、前記第iレベルのユーザプレーンノードに完全トンネルエンドポイント識別子(F-TEID)を割り当てることを要求する指示情報が含まれ、
前記ユーザプレーンMBSセッション確立応答には、前記第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられたF-TEIDが含まれ、前記F-TEIDは、前記第iレベルのユーザプレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータをポイントツーポイント方式で受信させるためのものであり、又は、
前記ユーザプレーンMBSセッション確立応答は、前記第iレベルのユーザプレーンノードが、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートすることを指示するものであり、前記第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられたF-TEIDを含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記第iレベルのユーザプレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信する前に、
前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求を受信し、前記親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求から前記MBS IPマルチキャスト配信情報を取得するステップをさらに含む、
請求項2に記載の方法。
【請求項5】
前記ユーザプレーンMBSセッション確立要求には、新たなMBS IPマルチキャスト配信情報を割り当てるよう前記第iレベルのユーザプレーンノードに指示するための指示情報が含まれ、
前記ユーザプレーンMBSセッション確立応答には、前記第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第1C-TEIDが含まれる、
請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードにMBSセッション開始要求を送信した後、
前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答を受信するステップであって、前記MBSセッション開始応答には、指示情報が含まれる、ステップをさらに含み、
前記指示情報には、前記第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報と、第1完全トンネルエンドポイント識別子リスト情報(第1F-TEIDリスト情報)と、マルチキャスト方式での伝送の起動を表すための第1フィールド情報とが含まれ、前記第1フィールド情報は、前記子制御プレーンノードが前記第iレベルのユーザプレーンノードに割り当てた子ユーザプレーンノードのうち、前記第iレベルのユーザプレーンノードのMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートする子ユーザプレーンノードが存在することを表し、前記第1F-TEIDリスト情報には、前記第iレベルのユーザプレーンノードのMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートする子ユーザプレーンノードで割り当てられたF-TEIDが含まれ、又は、
前記指示情報には、前記第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報が含まれ、且つ前記第1F-TEIDリスト情報及び第1フィールド情報が含まれなく、この場合、前記指示情報は、前記子制御プレーンノードが前記第iレベルのユーザプレーンノードに割り当てた子ユーザプレーンノードのいずれも、前記第iレベルのユーザプレーンノードのMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートすることを指示するためのものであり、又は、
前記指示情報には、前記第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報と、前記第1F-TEIDリスト情報とが含まれ、且つ前記第1フィールド情報が含まれなく、この場合、前記指示情報は、前記子制御プレーンノードが前記第iレベルのユーザプレーンノードに割り当てた子ユーザプレーンノードのいずれも、前記第iレベルのユーザプレーンノードのMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートすることを指示するためのものであり、又は、
前記指示情報には、前記第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報と、マルチキャスト伝送の使用を停止するフィールド情報とが含まれ、且つ前記第1F-TEIDリスト情報が含まれなく、この場合、前記指示情報は、前記子制御プレーンノードが前記第iレベルのユーザプレーンノードに子ユーザプレーンノードを割り当てていないことを指示するためのものである、
請求項1に記載の方法。
【請求項7】
第iレベルの制御プレーンノードに対応する少なくとも2つの第iレベルのユーザプレーンノードが選択された場合、前記MBSセッション開始応答には、指示情報リストが含まれ、前記指示情報リストには、全ての第iレベルのユーザプレーンノードのそれぞれに対応する前記指示情報が含まれる、
請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記MBSセッション開始応答には、失敗識別情報リストがさらに含まれ、前記失敗識別情報リストは、子ユーザプレーンノードが割り当てられていないターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードを指示するためのものである、
請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記MBSセッション開始応答に基づいて、子ユーザプレーンノードが割り当てられていないターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードが存在すると決定した場合、前記ターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードにユーザプレーンMBSセッション削除要求を送信するステップをさらに含む、
請求項7に記載の方法。
【請求項10】
前記ターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードからフィードバックされたユーザプレーンMBSセッション削除応答を受信するステップであって、前記ユーザプレーンMBSセッション削除応答は、前記ターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードが前記ユーザプレーンMBSセッション削除要求を受信した後に送信したものであり、前記ターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードは、前記ターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードに対応するマルチキャスト伝送グループに加入している場合、前記ユーザプレーンMBSセッション削除要求を受信した後に、前記ターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードに対応するマルチキャスト伝送グループから脱退する、ステップをさらに含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項11】
前記第iレベルの制御プレーンノードに少なくとも2つの子制御プレーンノードがある場合、
前記第iレベルの制御プレーンノードの全ての子制御プレーンノードのそれぞれからフィードバックされたMBSセッション開始応答を受信した後、子ユーザプレーンノードが割り当てられていないターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードが存在するか否かを決定するステップをさらに含む、
請求項9に記載の方法。
【請求項12】
前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答を受信した後、
前記指示情報に前記第1F-TEIDリスト情報が含まれる場合、前記指示情報に含まれる第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報に基づいて、前記第iレベルのユーザプレーンノードにユーザプレーンMBSセッション修正要求を送信することにより、前記第iレベルのユーザプレーンノードに、ポイントツーポイント方式で、前記第1F-TEIDリスト情報に含まれる各々のF-TEIDに対応する子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータをそれぞれ伝送するよう指示するステップをさらに含み、
前記指示情報に前記第1フィールド情報がさらに含まれる場合、前記ユーザプレーンMBSセッション修正要求は、さらに、前記第iレベルのユーザプレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータを送信するには、マルチキャスト伝送方式を同時に使用するよう指示するために用いられ、
前記指示情報に前記第1フィールド情報が含まれない場合、前記ユーザプレーンMBSセッション修正要求は、さらに、前記第iレベルのユーザプレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータを送信するには、マルチキャスト伝送方式を使用する必要がないことを指示するために用いられる、
請求項6に記載の方法。
【請求項13】
第iレベルの制御プレーンノードに対応する少なくとも2つの第iレベルのユーザプレーンノードが選択された場合、前記MBSセッション開始応答に含まれる各々の第iレベルのユーザプレーンノードに対応する指示情報に基づいて、前記ユーザプレーンMBSセッション修正要求を送信する必要がある第iレベルのユーザプレーンノードに、前記ユーザプレーンMBSセッション修正要求を送信するステップをさらに含む、
請求項12に記載方法。
【請求項14】
前記第iレベルの制御プレーンノードが前記MBSセッション伝送ツリーにおける第1レベルの制御プレーンノードではない場合、前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答を受信した後、
前記子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答に基づいて、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにMBSセッション開始応答をフィードバックするステップであって、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答には、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードの識別情報が含まれる、ステップをさらに含む、
請求項6に記載の方法。
【請求項15】
前記第iレベルの制御プレーンノードに少なくとも2つの子制御プレーンノードがある場合、前記第iレベルの制御プレーンノードの全ての子制御プレーンノードのそれぞれからフィードバックされたMBSセッション開始応答を受信してから、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにMBSセッション開始応答をフィードバックする、
請求項14に記載の方法。
【請求項16】
前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答には、第2F-TEIDリスト情報と、マルチキャスト方式での伝送の起動を表すための第2フィールド情報とがさらに含まれ、前記第2フィールド情報は、前記第iレベルのユーザプレーンノードのうち、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートするユーザプレーンノードが存在することを表し、前記第2F-TEIDリスト情報には、前記第iレベルのユーザプレーンノードのうち、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートするユーザプレーンノードで割り当てられたF-TEIDが含まれ、又は、
前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答には、前記第2F-TEIDリスト情報及び前記第2フィールド情報が含まれなく、この場合、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答は、前記第iレベルのユーザプレーンノードのいずれも、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートすることを指示するためのものであり、又は、
前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答には、前記第2F-TEIDリスト情報がさらに含まれ、且つ前記第2フィールド情報が含まれなく、この場合、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答は、前記第iレベルのユーザプレーンノードのいずれも、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートすることを指示するためのものであり、又は、
前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答には、前記第2F-TEIDリスト情報が含まれず、且つマルチキャスト伝送の使用を停止するフィールド情報が含まれ、この場合、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答は、前記第iレベルのユーザプレーンノードが割り当てられていないことを指示するためのものである、
請求項14に記載の方法。
【請求項17】
第iレベルの制御プレーンノードに対応する少なくとも2つの第iレベルのユーザプレーンノードが選択された場合、
前記第iレベルのユーザプレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信する前記ステップは、前記第iレベルの制御プレーンノードに対応する各々の第iレベルのユーザプレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立要求をそれぞれ送信するステップを含み、
前記第iレベルのユーザプレーンノードからフィードバックされたユーザプレーンMBSセッション確立応答を受信する前記ステップは、前記第iレベルの制御プレーンノードに対応する各第iレベルのユーザプレーンノードのそれぞれからフィードバックされたユーザプレーンMBSセッション確立応答を受信するステップを含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項18】
第iレベルの制御プレーンノードに対応する少なくとも2つの第iレベルのユーザプレーンノードが選択された場合、前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードに送信されたMBSセッション開始要求には、各第iレベルのユーザプレーンノードそれぞれの識別情報と、各第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第1C-TEIDとが含まれ、
異なる第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスが異なる、
請求項1に記載の方法。
【請求項19】
第iレベルの制御プレーンノードに対応する少なくとも2つの第iレベルのユーザプレーンノードが選択された場合、前記子制御プレーンノードは、前記少なくとも2つの第iレベルのユーザプレーンノードに異なる子ユーザプレーンノードをそれぞれ割り当て、第iレベルのユーザプレーンノードに割り当てられた各子ユーザプレーンノードは、他のユーザプレーンノードの子ノードとして割り当てられない、
請求項1に記載の方法。
【請求項20】
第iレベルの制御プレーンノードに対応する第iレベルのユーザプレーンノードを選択する前記ステップは、
前記第iレベルの制御プレーンノードが前記MBSセッション伝送ツリーにおける第1レベルの制御プレーンノードではない場合、前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードの情報に基づいて、前記第iレベルのユーザプレーンノードを選択するステップであって、前記子制御プレーンノードの情報は、位置及び数のうちの少なくとも1つを含む、ステップと、
前記第iレベルの制御プレーンノードが前記MBSセッション伝送ツリーにおける第1レベルの制御プレーンノードである場合、ネットワーク設定に基づいて、第1レベルのユーザプレーンノードを選択するステップと、を含む、
請求項1に記載の方法。
【請求項21】
前記MBSセッション伝送ツリーにおける第1レベルの制御プレーンノード以外の他の制御プレーンノードには、少なくとも1つの親制御プレーンノードがある、
請求項1に記載の方法。
【請求項22】
前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードが基地局又は基地局の集中ユニットであり、前記第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードが基地局又は基地局の分散ユニットである場合、前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードにMBSセッション開始要求を送信する前記ステップは、
アクセス及びモビリティ管理機能(AMF)に情報伝送メッセージを送信するステップであって、前記情報伝送メッセージには、アクセスネットワーク識別子及び第1MBSセッションコンテナが含まれ、前記第1MBSセッションコンテナは、前記AMFに、前記アクセスネットワーク識別子に対応する基地局又は基地局の集中ユニットに前記MBSセッション開始要求を送信するよう指示するためのものである、ステップを含む、
請求項1乃至請求項21のいずれか1項に記載の方法。
【請求項23】
前記基地局又は基地局の集中ユニットは、登録されたMBSマルチキャストサービスのユーザ機器情報又はMBSブロードキャストサービスのサービスエリアに基づいて、前記第iレベルのユーザプレーンノードに基地局ユーザプレーン情報又は少なくとも1つの基地局の分散ユニットを前記第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードとして割り当て、前記ユーザ機器情報は、位置及び数のうちの少なくとも1つを含む、
請求項22に記載の方法。
【請求項24】
アクセス及びモビリティ管理機能(AMF)に情報伝送メッセージを送信した後、
前記AMFから送信された情報通知メッセージを受信するステップであって、前記情報通知メッセージには、第2MBSセッションコンテナが含まれ、前記第2MBSセッションコンテナには、前記基地局又は基地局の集中ユニットからフィードバックされたMBSセッション開始応答が含まれる、ステップをさらに含む、
請求項22に記載の方法。
【請求項25】
前記AMFは、前記基地局又は基地局の集中ユニットと第iレベルの制御プレーンノードとを接続できるAMFである、
請求項22に記載の方法。
【請求項26】
第iレベル(i=1,…,Nであり、Nは正の整数)のユーザプレーンノードが実行する、マルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法であって、
マルチキャスト・ブロードキャストサービスセッション伝送ツリー(MBSセッション伝送ツリー)における前記第iレベルの制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求を受信するステップであって、前記第iレベルの制御プレーンノードは、前記MBSセッション伝送ツリーにおける第Nレベルの制御プレーンノード以外の任意のレベルの制御プレーンノードであり、前記ユーザプレーンMBSセッション確立要求には、MBSインターネットプロトコルマルチキャスト配信情報(MBS IPマルチキャスト配信情報)が含まれ、前記MBS IPマルチキャスト配信情報は、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードからのものであり、前記MBS IPマルチキャスト配信情報には、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードから提供された第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第2C-TEIDが含まれる、ステップと、
前記第iレベルの制御プレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックするステップであって、前記ユーザプレーンMBSセッション確立応答には、前記第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第1C-TEIDが含まれ、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスは、前記第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信させるために、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するよう指示するためのものである、ステップと、
前記第iレベルのユーザプレーンノードが、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートする場合、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、前記第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入する、ステップと、
を含むことを特徴とする方法。
【請求項27】
前記第iレベルのユーザプレーンノードが、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートする場合、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータをポイントツーポイント方式で受信する完全トンネルエンドポイント識別子(F-TEID)を割り当てるステップをさらに含む、
請求項26に記載の方法。
【請求項28】
前記第iレベルの制御プレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックした後、
前記第iレベルの制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション修正要求を受信するステップであって、前記ユーザプレーンMBSセッション修正要求には、第1完全トンネルエンドポイント識別子リスト情報(第1F-TEIDリスト情報)が含まれ、前記第1F-TEIDリスト情報には、前記第iレベルのユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートする子ユーザプレーンノードで割り当てられたF-TEIDが含まれる、ステップと、
前記第1F-TEIDリスト情報に基づいて、ポイントツーポイント方式で、前記第1F-TEIDリスト情報に含まれる各々のF-TEIDに対応する子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータをそれぞれ伝送し、前記ユーザプレーンMBSセッション修正要求に基づいて、第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータを送信するには、マルチキャスト伝送方式を同時に使用するか否かを決定するステップと、をさらに含む、
請求項26に記載の方法。
【請求項29】
前記第iレベルの制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション削除要求を受信すると、前記第iレベルの制御プレーンノードにユーザプレーンMBSセッション削除応答を送信するステップをさらに含み、
前記第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入している場合、前記ユーザプレーンMBSセッション削除要求を受信した後、前記第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループから脱退する、
請求項26に記載の方法。
【請求項30】
前記第iレベルの制御プレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックした後、
他の制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求を受信すると、前記他の制御プレーンノードに拒否メッセージをフィードバックすることにより、前記他の制御プレーンノードに、このユーザプレーンノードが既に選択されたことを指示するステップをさらに含む、
請求項26に記載の方法。
【請求項31】
複数の制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求を受信すると、前記複数の制御プレーンノードの中から1つの制御プレーンノードを選択してユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックし、前記複数の制御プレーンノードのうちの残りの制御プレーンノードに拒否メッセージをフィードバックすることにより、前記残りの制御プレーンノードに、このユーザプレーンノードが既に選択されたことを指示するステップをさらに含む、
請求項26に記載の方法。
【請求項32】
マルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信装置であって、
第iレベル(i=1,…,Nであり、Nは正の整数)の制御プレーンノードに対応する第iレベルのユーザプレーンノードを選択するように構成される選択ユニットであって、前記第iレベルの制御プレーンノードは、MBSセッション伝送ツリーにおける最後のレベルの制御プレーンノード以外の任意のレベルの制御プレーンノードである、選択ユニットと、
前記第iレベルのユーザプレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、前記第iレベルのユーザプレーンノードからフィードバックされたユーザプレーンMBSセッション確立応答を受信するように構成される第1やり取りユニットと、
前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードにMBSセッション開始要求を送信することにより、前記子制御プレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードに子ユーザプレーンノードを割り当てさせるように構成される第2やり取りユニットであって、前記MBSセッション開始要求には、前記第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報と、前記第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBSインターネットプロトコルマルチキャスト伝送アドレス(第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレス)及び第1C-TEIDとが含まれ、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスは、前記子ユーザプレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するよう指示するためのものである、第2やり取りユニットと、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項33】
マルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信装置であって、
マルチキャスト・ブロードキャストサービスセッション伝送ツリー(MBSセッション伝送ツリー)における第iレベル(i=1,…,Nであり、Nは正の整数)の制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求を受信するように構成される受信ユニットであって、前記第iレベルの制御プレーンノードは、前記MBSセッション伝送ツリーにおける最後のレベルの制御プレーンノード以外の任意のレベルの制御プレーンノードであり、前記ユーザプレーンMBSセッション確立要求には、MBSインターネットプロトコルマルチキャスト配信情報(MBS IPマルチキャスト配信情報)が含まれ、前記MBS IPマルチキャスト配信情報は、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードからのものであり、前記MBS IPマルチキャスト配信情報には、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードから提供された第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第2C-TEIDが含まれる、受信ユニットと、
前記第iレベルの制御プレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックするように構成される送信ユニットであって、前記ユーザプレーンMBSセッション確立応答には、第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第1C-TEIDが含まれ、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスは、前記第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するよう指示するためのものである、送信ユニットと、
前記第iレベルのユーザプレーンノードが、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートする場合、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、前記第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するように構成される処理ユニットと、
を含むことを特徴とする装置。
【請求項34】
請求項1乃至請求項25のいずれか1項に記載の方法、又は、請求項26乃至請求項31のいずれか1項に記載の方法をコンピュータに実現させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項35】
電子機器であって、
1つ又は複数のプロセッサと、
1つ又は複数のプログラムが記憶される記憶装置と、を備え、前記1つ又は複数のプログラムは、前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに、請求項1乃至請求項25のいずれか1項に記載の方法、又は、請求項26乃至請求項31のいずれか1項に記載の方法を実現させることを特徴とする電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、2020年7月17日に中国特許庁に提出された、出願番号が202010694101.9であり、発明の名称が「マルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法、装置、媒体、及び電子機器」である中国特許出願に基づく優先権を主張する。
【0002】
本願は、コンピュータ及び通信の技術分野に関し、具体的には、マルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法、装置、媒体、及び電子機器に関する。
【背景技術】
【0003】
5Gマルチキャスト・ブロードキャストサービス(MBS:Multicast and Broadcast Service)システムでは、制御プレーンとユーザプレーンが分離されており、即ち、制御プレーンノードとユーザプレーンノードが同一のネットワークノードではなくなっている。この場合、ユーザプレーンMBSセッション伝送ツリーの確立は、さまざまな問題に直面する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本願の実施例は、マルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法、装置、媒体、及び電子機器を提供しており、さらに、少なくともある程度で、制御プレーンとユーザプレーンが分離された通信システムアーキテクチャにおいて、ユーザプレーンMBSセッション伝送ツリーの確立を実現できるとともに、MBSサービスデータの伝送効率を向上させることもできる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本願のその他の特性及び利点は、以下の詳細な説明により明らかになり、又は、部分的に本願の実践により把握される。
【0006】
本願の実施例の一態様によれば、マルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法が提供されている。前記方法は、第iレベル(i=1,…,Nであり、Nは正の整数)の制御プレーンノードに対応する第iレベルのユーザプレーンノードを選択するステップであって、前記第iレベルの制御プレーンノードが、MBSセッション伝送ツリーにおける最後のレベルの制御プレーンノード以外の任意のレベルの制御プレーンノードである、ステップと、前記第iレベルのユーザプレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、前記第iレベルのユーザプレーンノードからフィードバックされたユーザプレーンMBSセッション確立応答を受信するステップと、前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードにMBSセッション開始要求を送信することにより、前記子制御プレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードに子ユーザプレーンノードを割り当てさせるステップであって、前記MBSセッション開始要求には、前記第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報と、前記第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBSインターネットプロトコル(IP)マルチキャスト伝送アドレス及びマルチキャスト方式でMBSサービスデータを伝送するための第1共通トンネルエンドポイント識別子(C-TEID)とが含まれ、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスが、前記子ユーザプレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するよう指示するためのものである、ステップと、を含む。
【0007】
本願の実施例の一態様によれば、マルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法が提供されている。前記方法は、マルチキャスト・ブロードキャストサービス(MBS)セッション伝送ツリーにおける第iレベル(i=1,…,N、Nは正の整数)の制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求を受信するステップであって、前記第iレベルの制御プレーンノードが、前記MBSセッション伝送ツリーにおける最後のレベルの制御プレーンノード以外の任意のレベルの制御プレーンノードであり、前記ユーザプレーンMBSセッション確立要求には、MBS インターネットプロトコル(IP)マルチキャスト配信情報が含まれ、前記MBS IPマルチキャスト配信情報が、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードからのものであり、前記MBS IPマルチキャスト配信情報には、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードから提供された第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第2C-TEIDが含まれる、ステップと、前記第iレベルの制御プレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックするステップであって、前記ユーザプレーンMBSセッション確立応答には、第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第1C-TEIDが含まれ、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスが、前記第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するよう指示するためのものである、ステップと、前記第iレベルのユーザプレーンノードが、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートする場合、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、前記第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するステップと、を含む。
【0008】
本願の実施例の一態様によれば、マルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信装置が提供されている。前記装置は、第iレベル(i=1,…,Nであり、Nは正の整数)の制御プレーンノードに対応する第iレベルのユーザプレーンノードを選択するように構成される選択ユニットであって、前記第iレベルの制御プレーンノードが、MBSセッション伝送ツリーにおける最後のレベルの制御プレーンノード以外の任意のレベルの制御プレーンノードである、選択ユニットと、前記第iレベルのユーザプレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、前記第iレベルのユーザプレーンノードからフィードバックされたユーザプレーンMBSセッション確立応答を受信するように構成される第1やり取りユニットと、前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードにMBSセッション開始要求を送信することにより、前記子制御プレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードに子ユーザプレーンノードを割り当てさせるように構成される第2やり取りユニットであって、前記MBSセッション開始要求には、前記第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報と、前記第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBSインターネットプロトコル(IP)マルチキャスト伝送アドレス及び第1C-TEIDとが含まれ、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスが、前記子ユーザプレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するよう指示するためのものである、第2やり取りユニットと、を含む。
【0009】
本願の実施例の一態様によれば、マルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信装置が提供されている。前記装置は、マルチキャスト・ブロードキャストサービス(MBS)セッション伝送ツリーにおける第iレベル(i=1,…,N、Nは正の整数)の制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求を受信するように構成される受信ユニットであって、前記第iレベルの制御プレーンノードが、前記MBSセッション伝送ツリーにおける最後のレベルの制御プレーンノード以外の任意のレベルの制御プレーンノードであり、前記ユーザプレーンMBSセッション確立要求には、MBS インターネットプロトコル(IP)マルチキャスト配信情報が含まれ、前記MBS IPマルチキャスト配信情報が、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードからのものであり、前記MBS IPマルチキャスト配信情報には、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードから提供された第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第2C-TEIDが含まれる、受信ユニットと、前記第iレベルの制御プレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックするように構成される送信ユニットであって、前記ユーザプレーンMBSセッション確立応答には、第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第1C-TEIDが含まれ、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスが、前記第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するよう指示するためのものである、送信ユニットと、前記第iレベルのユーザプレーンノードが、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートする場合、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、前記第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するように構成される処理ユニットと、を含む。
【0010】
本願の実施例の一態様によれば、コンピュータプログラムを記憶したコンピュータ可読媒体が提供されており、前記コンピュータプログラムは、プロセッサによって実行されると、上記の実施例に記載のマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法を実現させる。
【0011】
本願の実施例の一態様によれば、電子機器が提供されている。前記電子機器は、1つ又は複数のプロセッサと、1つ又は複数のプログラムが記憶される記憶装置と、を備え、前記1つ又は複数のプログラムが、前記1つ又は複数のプロセッサによって実行されると、前記1つ又は複数のプロセッサに、上記の実施例に記載のマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法を実現させる。
【0012】
本願の実施例の一態様によれば、コンピュータ命令を含むコンピュータプログラム製品又はコンピュータプログラムが提供されている。該コンピュータ命令は、コンピュータ可読記憶媒体に記憶される。コンピュータ機器のプロセッサは、コンピュータ可読記憶媒体から該コンピュータ命令を読み取り、プロセッサが該コンピュータ命令を実行すると、該コンピュータ機器に上記の各種の任意選択的な実施例で提供されるマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法を実行させる。
【発明の効果】
【0013】
本願のいくつかの実施例で提供される構成では、第iレベルの制御プレーンノードが、まず、第iレベルのユーザプレーンノードを選択してから、第iレベルのユーザプレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、第iレベルのユーザプレーンノードからフィードバックされたユーザプレーンMBSセッション確立応答を受信する。その後、第iレベルの制御プレーンノードは、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードにMBSセッション開始要求を送信する。このMBSセッション開始要求には、第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報と、第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第1C-TEIDとが含まれる。第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードは、MBSセッション開始要求を受信した後、第iレベルのユーザプレーンノードに子ユーザプレーンノードを割り当てる。そして、この子ユーザプレーンノードは、第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入して、第iレベルのユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信することができる。ここから分かるように、本願の実施例の構成によれば、制御プレーンとユーザプレーンが分離された通信システムアーキテクチャで、ユーザプレーンMBSセッション伝送ツリーの確立を実現できるとともに、子ユーザプレーンノードが、親ユーザプレーンノードで割り当てられたMBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入して、親ユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信することができるので、MBSサービスデータの伝送効率を向上させることもできる。
理解すべきものとして、上記の一般的な説明及び以下の詳細な説明は、例示的で解釈的なものに過ぎず、本願を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
ここでの図面は、明細書に組み込まれて、本明細書の一部を構成し、本願に適合する実施例を示し、明細書とともに本願の原理を解釈するために用いられる。明らかに、以下の説明における図面は本願のいくつかの実施例を示しているに過ぎず、当業者にとって、創造的な労働をすることなく、これらの図面から他の図面を得ることもできる。図面では、
【0015】
図1】ユニキャスト通信システム及びマルチキャスト通信システムのデータ伝送フローの模式図を示す。
図2】MBMSのマルチキャストコンテキストのアクティブ化プロセスの模式図を示す。
図3】IPv4のネットワークアドレスの分類の模式図を示す。
図4】IPv4のマルチキャストアドレスの構造の模式図を示す。
図5】IPv6のマルチキャストアドレスの構造の模式図を示す。
図6】IPv4のヘッダの構造の模式図を示す。
図7】IGMPv1のプロトコルヘッダのフォーマット、IGMPv2のプロトコルヘッダのフォーマット、及びIGMPv3のメンバーレポートメッセージのフォーマットの模式図を示す。
図8】MBMSマルチキャストサービスのMBMS登録プロセスの模式図を示す。
図9】MBMSセッション開始プロセスの模式図を示す。
図10】MBSシステムのアーキテクチャの模式図を示す。
図11】MBSシステムの構成の模式図を示す。
図12】本願の一実施例によるマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法のフローチャートを示す。
図13】本願の一実施例によるマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法のフローチャートを示す。
図14】本願の一実施例によるマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法のフローチャートを示す。
図15】本願の一実施例による制御プレーンとユーザプレーンが分離されたMBSの通信方法のフローチャートを示す。
図16】本願の一実施例による制御プレーンとユーザプレーンが分離されたMBSの通信方法のフローチャートを示す。
図17】NG-RANにおけるgNBと5GCとの接続関係の模式図を示す。
図18】本願の一実施例による制御プレーンとユーザプレーンが分離されたMBSの通信方法のフローチャートを示す。
図19】本願の実施例の構成のカスケード方式の模式図を示す。
図20】本願の一実施例による制御プレーンとユーザプレーンが分離されたMBSの通信方法のフローチャートを示す。
図21】本願の一実施例によるマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信装置のブロック図を示す。
図22】本願の一実施例によるマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信装置のブロック図を示す。
図23】本願の実施例を実現することに好適な電子機器のコンピュータシステムの構成の模式図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図面を参照して、例示的な実施形態をより完全に説明する。しかしながら、例示的な実施形態は、様々な形式で実施されることができ、ここで述べられる模範例に限定されるものとして理解されるべきではない。逆に、これらの実施形態を提供することにより、本願がより全面的且つ完全になり、例示的な実施形態の構想が全面的に当業者に伝えられる。
【0017】
なお、説明される特徴、構成、又は特性は、任意の適切な方式で1つ又は複数の実施例に組み合わせることができる。以下の説明において、多くの具体的な細部を提供することにより、本願の実施例に対する十分な理解を提供する。しかしながら、当業者が認識すべきものとして、本願の構成を実施するには、特定の細部のうち1つ又は複数がなくてもよいし、又は、他の方法、構成要素、装置、ステップなどを採用してもよい。他の場合には、本願の各態様をあいまいにしないように、公知の方法、装置、実現、又は動作を詳しく示したり説明したりしない。
【0018】
図面に示されているブロック図は、単なる機能エンティティであり、必ずしも物理的に独立したエンティティに対応する必要はない。即ち、これらの機能エンティティは、ソフトウェアで実現されてもよく、あるいは、1つ又は複数のハードウェアモジュール又は集積回路で実現されてもよく、あるいは、異なるネットワーク及び/又はプロセッサ装置及び/又はマイクロコントローラ装置で実現されてもよい。
【0019】
図面に示されているフローチャートは、例示的な説明に過ぎず、必ずしも全ての内容及び動作/ステップを含むわけではなく、説明された順序で実行する必要もない。例えば、ある動作/ステップは、分解することができ、ある動作/ステップは、マージ又は部分的にマージすることができるので、実際に実行される順序は、実際の状況に応じて変更される可能性がある。
【0020】
説明すべきものとして、本明細書で言及される「複数」は、2つ又は2つ以上を指す。「及び/又は」は、関連オブジェクトの関連関係を記述するものであり、3種類の関係があり得ることを表す。例えば、A及び/又はBは、Aが単独で存在する場合、A及びBが同時に存在する場合、Bが単独で存在する場合という3つの場合を表すことができる。文字「/」は、一般的に、前後の関連オブジェクトが「又は」の関係にあることを表す。
【0021】
第2世代移動通信技術(2G)、第3世代移動通信技術(3G)、及び第4世代移動通信技術(4G)の無線通信システムは、ブロードキャスト(Broadcast)及びマルチキャスト(Multicast)という2種類のサービスに分けられるマルチメディアブロードキャスト・マルチキャストサービス(MBMS:Multimedia Broadcast and Multicast Service)をサポートする。ただし、2G及び3Gのシステムのみがマルチキャストサービスをサポートし、4Gのシステムが規格ではマルチキャストサービスをサポートしないが、2G、3G、及び4Gのシステムは、いずれもブロードキャストサービスをサポートする。
【0022】
ブロードキャスト及びマルチキャストのサービスに加えて、ネットワークノード間の通信方式にはユニキャストも含まれる。「ユニキャスト」は、1対1の通信であり、送信者が異なる受信者に異なるコンテンツを伝送できるという利点があるが、送信者が複数の受信者に同じコンテンツを伝送する必要がある場合、複数の同じデータをエンドツーエンドで個別に伝送する必要があり、効率が低い。具体的には、図1に示すように、ユニキャストソースがユニキャスト方式で複数の受信者にデータを送信する場合、複数の同じデータをエンドツーエンド方式で個別に伝送する必要がある(図1において、異なる線タイプは、異なるデータフローを示す)。
【0023】
「マルチキャスト」は、送信者が同じコンテンツを複数の受信者に伝送することである。オンラインビデオ会議、オンラインビデオオンデマンドには、マルチキャスト方式を採用するのが特に好適である。その理由として、ユニキャスト方式を採用すると、受信者の数だけ何度も伝送プロセスが行われ、明らかに効率が極めて低いが、送信先を区別することなく、全部で送信するようなブロードキャスト方式を採用すると、データの伝送を1回で完了できるものの、特定のデータ受信者を区別する目的を達成できない。ここから分かるように、マルチキャスト方式を採用すると、1回で複数の受信者に同じデータを送信することを実現できるとともに、特定の対象のみにデータを伝送する目的を達成できる。具体的には、図1に示すように、マルチキャストソースは、1回で複数の受信者に同じデータを送信することができる。
【0024】
「ブロードキャスト」も、同じコンテンツを複数の受信者に伝送することであるが、伝送時に受信者の選択が行われないため、必要以上の機器にもデータの伝送が行われる場合があり得、ネットワークリソースの浪費を引き起こす。また、一部の受信者は、ブロードキャストされたコンテンツに「興味」がない場合があり得るため、ブロードキャストされたコンテンツを受信すると、受信されたデータパケットを捨てざるを得なく、さらに、端末リソースの浪費も引き起こす。
【0025】
ブロードキャストサービスとマルチキャストサービスとの根本的な違いは、システムにおけるユーザ機器(UE:User Equipment)のいずれもブロードキャストサービスに参加でき、且つサブスクライブする必要がないが、マルチキャストサービスのUEがサブスクライブ及び認証の後にしか参加できないという点にある。また、注意すべきものとして、マルチキャストサービス及びブロードキャストサービスには、様々な種類があり、マルチキャストサービスの場合、UEは、IPマルチキャストアドレスによって、相応のサービスのマルチキャストグループに加入する。1つのブロードキャストグループに対応するブロードキャストサービスは、その特定のサービスエリアを有する。
【0026】
第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP(登録商標):3rd Generation Partnership Project)プロトコルのTS23.246の8.2節では、MBMSのマルチキャストコンテキストのアクティブ化プロセスが定義されている。具体的には、図2に示すように、このプロセスは、以下のステップを含む。
【0027】
ステップS201では、UEが、1つのアクセスポイント名(APN:Access Point Name)を選択して、1つのパケットデータプロトコル(PDP:Packet Data Protocol)コンテキスト(Context)を確立する。その後、1つのインターネットプロトコル(IP)アドレスがUEに割り当てられる。説明の便宜上、このステップにおいてUEにより選択されたAPNをAPN0で識別する。
【0028】
ステップS202では、UEが、1つのIP Multicast Address(このIPマルチキャストアドレスは、1つのマルチキャストサービスを識別するためのものである)を選択した後、UEがこのマルチキャストグループに加入したいことを指示するために、ゲートウェイGPRSサポートノード(GGSN:Gateway GPRS Support Node)にIGMPジョイン(Join)データパケットを送信する。
【0029】
ステップS203では、GGSNが、ブロードキャスト・マルチキャストサービスセンター(BM-SC:Broadcast Multicast Service Center)にMBMS許可要求を送信し、BM-SCからフィードバックされたMBMS許可応答を受信する。ここで、BM-SCは、UEのサブスクライブデータに基づいて、UEがこのマルチキャストグループに加入できるか否かを認証し、UEがこのマルチキャストグループに加入できると確認した場合、UEがこのマルチキャストグループに加入するために使用されるAPN(このAPNをAPN1で識別する)をMBMS許可応答に付する。その後、ステップS204a、S204b、S205によって、UEが使用するAPN1をUEに伝達する。
【0030】
ステップS206では、UEが、BM-SCから提供されたAPN1に基づいて、1つの新たなMBMSセッション(Session)を開始し、即ち、IP Multicast Addressと、APN1と、UEのMBMS能力とが含まれるMBMSコンテキストアクティブ化要求を送信する。このMBMS能力は、例えば、サービス品質(QoS:Quality of Service)能力であってもよい。
【0031】
ステップS207では、サービングGPRSサポートノード(SGSN:Serving GPRS Support Node)が、UEのサブスクライブAPN1があるか否かをチェックし、チェックが合格できない場合、SGSNがGGSNにMBMS通知拒否要求を送信し、GGSNがSGSNにMBMS通知拒否応答を送信する。説明すべきものとして、UEのサブスクライブデータは、ホーム加入者サーバ(HSS:Home Subscriber Server)に保存されるが、図2には、SGSNとHSSとのやり取りプロセスが示されていない。また、図2におけるステップS208及びステップS209の具体的なプロセスは、TS23.246の8.2節で定義されたMBMSコンテキストのアクティブ化プロセスを参照する。
【0032】
ステップS210では、UEがSGSNのチェックに合格した場合、SGSNが、APN1に基づいて他のGGSN(即ち、MulticastサービスをサポートするGGSN)を選択し、UEのIDと、UE Location IDと、IP Multicast Addressと、APN1と、UEのアクセス情報(例えば、2Gであるか、それとも、3Gであるか)とが含まれるMBMSコンテキスト作成要求メッセージをこのGGSNに送信する。
【0033】
ここで、UEのIDは、国際的な加入者識別番号(IMSI:International Mobile Subscriber Identity)、又は移動局国際的なサービス総合ディジタル網番号(MSISDN:Mobile Station International Integrated Service Digital Network Number)であってもよい。UE位置(Location)IDは、無線アクセス技術(RAT:Radio Access Technology)ID、又は共通ゲートウェイインタフェース(CGI:Common Gateway Interface)、又はサービスエリア識別子(SAI:Service Area Identity)などであってもよい。
【0034】
ステップS211では、GGSNがBM-SCにMBMS許可要求を送信し、BM-SCが、UEのサブスクライブ情報に基づいてUEに許可を与え、GGSNにMBMS許可応答をフィードバックする。
【0035】
ステップS212では、アクセスが許可され、且つ、GGSNには、IP Multicast Addressが指示するいかなるUEのコンテキストもなく、即ち、このUEがこのGGSNにおいてIP Multicast Addressによって識別されるマルチキャストサービスに1番目にアクセスするものである場合、GGSNが、その上位ノードBM-SCに登録を行うことにより、後続にIP multicast Address宛のマルチキャストサービスデータを送信する際に、それをこのGGSNに送信する必要があることを指示する。(注意すべきものとして、異なるUEが異なるGGSNを選択する可能性があるため、BM-SCは、マルチキャストデータを下向きに送信する際に、これらのGGSNに同じマルチキャストデータを同時に送信する必要がある。)
【0036】
ステップS213では、GGSNが、このUEの、このIP Multicast Addressに対応するMBMSコンテキストを作成した後、MBMSコンテキスト作成に成功したことを指示するために、SGSNにMBMSコンテキスト作成応答を送信する。
【0037】
ステップS214では、ステップS212に類似して、SGSNには、IP Multicast Addressが指示するいかなるUEのコンテキストもなく、即ち、このUEがこのSGSNにおいてIP Multicast Addressによって識別されるマルチキャストサービスに1番目にアクセスするものである場合、SGSNが、上位ノードGGSNに登録を行うことにより、後続にIP multicast Address宛のマルチキャストサービスデータを送信する際に、それをこのSGSNに送信する必要があることを指示する。(注意すべきものとして、異なるUEが異なるSGSNを選択する可能性があるため、このGGSNは、マルチキャストデータを下向きに送信する際に、これらのSGSNに同じマルチキャストデータを同時に送信する必要がある。)
【0038】
図2におけるステップS215からステップS217の具体的なプロセスは、TS23.246の8.2節で定義されたMBMSコンテキストのアクティブ化プロセスを参照する。
【0039】
図2に示されたフローから分かるように、2G又は3GのUEは、まず、APN0によって1つのPDP Contextを確立し、1つのIPアドレスが割り当てられ、次に、このIPアドレスで、マルチキャストに加入するIGMP Joinデータパケットをネットワークに送信する。GGSNは、このIGMPデータパケットをキャプチャした後、BM-SCに1つのシグナリング(即ち、MBMS許可要求)を送信する必要がある。さらに、BM-SCは、UEに1つのAPN1を割り当てる。その後、UEは、このAPN1でMBMSコンテキストアクティブ化要求メッセージを送信する。これにより、1つのMBMSコンテキストをアクティブ化することができる。
【0040】
前述したIPマルチキャストアドレスは、IPv4のマルチキャストアドレスであり得るし、IPv6のマルチキャストアドレスであってもよい。図3に示すように、IPv4のネットワークアドレスは、クラスAアドレス、クラスBアドレス、クラスCアドレス、クラスDアドレス、及びクラスEアドレスに分けられる。そのうち、クラスAアドレスの1番目のバイト(8ビット)はネットワーク番号であり、残りの3バイト(24ビット)はホスト番号であり、クラスAアドレスの範囲は0.0.0.0から127.255.255.255である。クラスBアドレスの1番目のバイト及び2番目のバイトはネットワーク番号であり、残りの2バイトはホスト番号であり、クラスBアドレスの範囲は、128.0.0.0から191.255.255.255である。クラスCアドレスの先頭3バイトはネットワーク番号であり、4番目のバイトはホスト番号であり、クラスCアドレスの範囲は、192.0.0.0から223.255.255.255である。クラスDアドレスはマルチキャストアドレスであり、その先頭4ビットは「1110」であり、クラスDアドレスの範囲は、224.0.0.0から239.255.255.255である。クラスEアドレスは予約アドレスであり、その先頭5ビットは「11110」であり、クラスEアドレスの範囲は、240.0.0.0から247.255.255.255である。
【0041】
図4に示すように、IPv4のマルチキャストアドレスには、3種類の構造があり得る。この3種類の構造は、それぞれ、周知(Well-Known)のマルチキャストアドレス、グローバルスコープ(Globally-Scoped)のマルチキャストアドレス、及びローカルスコープ(Locally-Scoped)のマルチキャストアドレスに適する。
【0042】
IPv6のマルチキャストアドレスの構造は、図5に示す通りである。1番目のバイト(8ビット)は、該アドレスがマルチキャストアドレスであることを表し、次の4ビットは、フラグ(Flag)フィールドであり、さらに次の4ビットは、スコープ(Scope)フィールドであり、最後の112ビットは、グループ識別子(Group ID)である。
【0043】
そのうち、フラグフィールドの1番目のビットは、0であり、将来使用するために予約されており、2番目のビットは、該マルチキャストアドレスにランデブーポイント(RP:Rendezvous Point)が埋め込まれているか否かを指示する。RPは、マルチキャストネットワークにおける指定のマルチキャストフローの配信ポイントである。例えば、2番目のビットが0である場合は、ランデブーポイントが埋め込まれていないことを表し、2番目のビットが1である場合は、ランデブーポイントが埋め込まれていることを表す。フラグフィールドの3番目のビットは、該マルチキャストアドレスにプレフィックス情報が埋め込まれているか否かを指示する。例えば、3番目のビットが0である場合は、プレフィックス情報が埋め込まれていないことを表し、3番目のビットが1である場合は、プレフィックス情報が埋め込まれていることを表す。フラグフィールドの最後のビットは、該マルチキャストアドレスが、永久に割り当てられるマルチキャストアドレス(permanently assigned address)であるか、それとも、一時的なマルチキャストアドレス(transient multicast address)であるかを指示する。例えば、最後のビット値が0である場合は、永久に割り当てられるマルチキャストアドレスであることを表し、最後のビット値が1である場合は、一時的なマルチキャストアドレスであることを表す。
【0044】
スコープ(Scope)フィールドは、マルチキャストアドレスの範囲を限定することを役割とし、値及び説明が表1に示す通りである。
【表1】
【0045】
マルチキャスト通信では、マルチキャストアドレスを宛先IPアドレス(即ち、IPヘッダにおける宛先IPアドレス)とすることのみができるが、マルチキャストアドレスを送信元IPアドレスとすることができない。MBMS(2G、3G)及びMBS(5G)のマルチキャストサービスにおいて、マルチキャストデータパケットは、いずれも、ネットワーク側から下向きにUEに送信されたものであり、即ち、マルチキャストデータパケットは、いずれも、下り(DL:Downlink)データパケットであり、UEは、それに対応するマルチキャストアドレスによって、ネットワーク側にデータを送信することができない。つまり、UEは、このマルチキャストアドレスを宛先IPアドレスとして、上りのIPパケットを送信することができない。即ち、上り(UL:Uplink)のマルチキャストデータはない。
【0046】
ネットワークで伝送されるIPパケットは、IPヘッダ及びデータという2つの部分によって構成される。IPv4ヘッダの構造は、図6に示すように、主に、「バージョン」フィールド、「ヘッダ長」フィールド、「サービスタイプ」フィールド、「全長」フィールド、「識別子」フィールド、「フラグ」フィールド、「フラグメントオフセット」フィールド、「生存時間」フィールド、「プロトコル」フィールド、「ヘッダチェックサム」フィールド、「送信元アドレス」フィールド、「宛先アドレス」フィールド、「オプション」フィールドを含む。
【0047】
そのうち、「バージョン」フィールドは、4ビットを占め、IPプロトコルのバージョンを指し、例えば、バージョン番号が4(即ち、IPv4)である。「ヘッダ長」フィールドは、4ビットを占める。「サービスタイプ」フィールドは、8ビットを占め、より良いサービスを得るためのものである。「全長」フィールドは、16ビットを占め、ヘッダとデータとの総和の長さを指す。「識別子」フィールドは、16ビットを占め、データグラムの識別子を生成するためのカウンターである。「フラグ」フィールドは、3ビットを占める。「フラグ」フィールドの最下位ビットはMF(More Fragment)である。MF=1の場合は、後に「継続フラグメントがある」ことを表し、MF=0の場合は、最後のフラグメントであることを表す。「フラグ」フィールドの真ん中の1ビットはDF(Don’t Fragment)である。DF=0の場合にのみ、フラグメント化が許される。「フラグメントオフセット」フィールドは、12ビットを占め、長いパケットのフラグメント化後のあるフラグメントの元のパケットにおける相対位置を指す。「生存時間」フィールドは、即ちTTL(Time To Live)であり、8ビットを占める。TTLフィールドは、送信側によって初期設定されるフィールドである。「プロトコル」フィールドは、8ビットを占め、このデータグラムに付されているデータにどのプロトコルを使用するかを指示するためのものであり、その値が「1」である場合は、インターネット制御メッセージプロトコル(ICMP:Internet Control Message Protocol)であることを表し、その値が「2」である場合は、IGMPプロトコルであることを表し、その値が「6」である場合は、伝送制御プロトコル(TCP:Transmission Control Protocol)であることを表し、その値が「17」である場合は、ユーザデータグラムプロトコル(UDP:User Datagram Protocol)であることを表し、その値が「50」である場合は、カプセル化セキュリティペイロード(ESP:Encapsulating Security Payload)プロトコルであることを表し、その値が「51」である場合は、認証ヘッダ(AH:Authentication header)プロトコルであることを表す。「ヘッダチェックサム」フィールドは、16ビットを占め、データグラムのヘッダのみを検査し、データ部分を検査しない。「送信元アドレス」フィールド及び「宛先アドレス」フィールドは、それぞれ4ビットを占め、送信元アドレス及び宛先アドレスをそれぞれ記録するためのものである。
【0048】
上記で言及されたIGMPプロトコルには、IGMPv1、IGMPv2、及びIGMPv3という3つのプロトコルバージョンがあり、それらに対応する規格は、それぞれ、RFC1054、RFC2236、及びRFC3376である。IGMPv1のプロトコルヘッダのフォーマット及びIGMPv2のプロトコルヘッダのフォーマットは、図7に示す通りである。そのうち、IGMPv1のプロトコルヘッダは、4ビットのIGMPバージョンフィールドと、4ビットのIGMPメッセージタイプフィールド(このフィールドの値が1である場合は、Host Membership Query、即ちホストメンバーシップクエリタイプであることを表し、その値が2である場合は、Host Membership Report、即ちホストメンバーシップレポートタイプであることを表す)と、8ビットの未使用フィールド(このフィールドに対して、送信時に0を埋め、受信時に無視する)と、16ビットのIGMPチェックサムフィールド(メッセージの伝送時には、このチェックワードを計算してこのフィールドに挿入し、パケットの受信時には、パケットを処理する前にこのフィールドを検査する)と、32ビットのマルチキャストアドレスフィールドとを含む。
【0049】
IGMPv2のプロトコルヘッダは、8ビットのメッセージタイプフィールド、8ビットの最大応答時間フィールド、16ビットのIGMPチェックサムフィールド、及び32ビットのマルチキャストアドレスフィールドを含む。
【0050】
そのうち、IGMPv2のプロトコルヘッダのメッセージタイプフィールドが指示するタイプには、以下のいくつかの種類がある。0x11 = Membership Queryは、IGMPメンバーシップクエリメッセージを表し、0x12 = Version 1 Membership Reportは、IGMPv1のメンバーシップレポートメッセージを表し、0x16 = Version 2 Membership Reportは、IGMPv2のメンバーシップレポートメッセージを表し、0x17 = Leave Groupは、離脱メッセージを表す。IGMPv2では、古い4ビットのバージョンフィールドと、古い4ビットのタイプフィールドとが連結されて1つの新しい8ビットのタイプフィールドとなり、(バージョン1及びバージョン2の)メンバーシップクエリメッセージ、並びにバージョン1のメンバーシップレポートメッセージのタイプコードをそれぞれ0x11及び0x12にセットすることにより、IGMPバージョン1及びバージョン2のパケットフォーマットの後方互換性が維持されている。
【0051】
IGMPv2のプロトコルヘッダの最大応答時間フィールドは、応答報告の送信までの最長時間(1/10秒を単位とする)を指示するためのものであり、デフォルト値が10秒である。IGMPv1に類似して、メッセージの伝送時には、チェックサムを計算してIGMPv2のプロトコルヘッダのチェックサムフィールドに埋め込み、メッセージの受信時には、IGMPメッセージの伝送中にエラーが発生したか否かを判断するために、メッセージを処理する前にチェックサムを検査する。
【0052】
引き続いて図7を参照すると、IGMPv3におけるメンバーシップレポートメッセージ(Membership Report)のフォーマットは、タイプフィールド(メンバーシップレポートメッセージであるため、タイプ=0x22)、予約フィールド、チェックサムフィールド、グループレコード数フィールド、及びグループレコードフィールドを含む。ここで、図2に示されたIGMP Joinデータパケットは、IGMPのMembership Reportメッセージによって実現されるものである。IGMPv3の場合、IGMP JoinメッセージのIPパケットにおける宛先IPアドレスは加入先のIPマルチキャストアドレスではなく、加入先のIPマルチキャストアドレスはメッセージのパラメータに含まれる。
【0053】
規格TS23.246の8.4節では、MBMSマルチキャストサービスに適用されるMBMS登録プロセスが定義されている。具体的には、図8に示すように、このプロセスは、以下のステップを含む。ステップS801では、無線ネットワークコントローラ(RNC:Radio Network Controller)がSGSNにMBMS登録要求を送信する。ステップS802では、SGSNがGGSNにMBMS登録要求を送信する。ステップS803では、GGSNがBM-SCにMBMS登録要求を送信する。ステップS804では、BM-SCが、GGSNにMBMS登録応答をフィードバックし、それと同時にMBMSセッション開始プロセスを実行することができる。ステップS805では、GGSNが、SGSNにMBMS登録応答をフィードバックし、それと同時にMBMSセッション開始プロセスを実行することができる。ステップS806では、SGSNが、RNCにMBMS登録応答をフィードバックし、それと同時にMBMSセッション開始プロセスを実行することができる。ここから分かるように、MBMS登録プロセスの主な機能は、上から下への制御ベアラ確立(MBMS Bearer Context)のシグナリングツリーを形成することである。2G、3Gの規格では、制御プレーンとユーザプレーンが分離されないため、制御プレーンにMBMSベアラ制御プレーンの伝送ツリーが形成されることは、後続に上から下へのMBMSベアラの伝送ツリーを確立できることと同等である(注意すべきものとして、MBMSベアラの伝送ツリーは、MBMS Session Startプロセスで確立される)。また、4Gはマルチキャストサービスをサポートしないため、4G規格にMBMS登録プロセスは存在しない。
【0054】
規格TS23.246の8.3節では、MBMSセッション開始プロセスが定義されている。具体的には、図9に示すように、このプロセスは、以下のステップを含む。ステップS901では、BM-SCがGGSNにMBMSセッション開始要求を送信し、GGSNがBM-SCにMBMSセッション開始応答をフィードバックする。ステップS902では、GGSNがSGSNにMBMSセッション開始要求を送信し、その後、SGSNがGGSNにMBMSセッション開始応答をフィードバックする。ステップS903では、SGSNが基地局コントローラ(BSC:Base Station Controller)/RNCにMBMSセッション開始要求を送信し、その後、BSC/RNCがSGSNにMBMSセッション開始応答をフィードバックする。ステップS904では、UEとRSC/RNCとの間でMBMSセッション開始プロセスを行う。ステップS903aでは、BSC/RNCがIGMPv3のメンバーシップレポートメッセージを送信する。
【0055】
ここで、MBMSのマルチキャストサービスの場合、MBMS登録プロセス及びMBSセッション開始プロセスは、両方とも、Per UE Per IP Multicastではなく、Per IP Multicast(各IPマルチキャスト毎)のプロセスであり、このIP Multicastのために、上から下への制御プレーンのMBMSベアラコンテキストのシグナリングツリーと、上から下へのMBMSベアラの伝送ツリーとを確立する。MBMSのブロードキャストサービスの場合、MBMS登録プロセスはなく、MBSセッション開始プロセスは、Per UE Per IP Broadcastではなく、Per IP Broadcast(各IPブロードキャスト毎)のプロセスであり、このIP Broadcastのために、上から下への制御プレーンのMBMSベアラコンテキストのシグナリングツリーと、上から下へのMBMSベアラの伝送ツリーとを確立する。
【0056】
しかしながら、MBMSのマルチキャストサービスの場合、登録フローを最適化するために、UEによるMBMS UE Contextアクティブ化プロセス中に、MBMS登録の一部のプロセス、例えば、図2に示されたステップS212及びステップS214を併せて実行してもよい。しかし、これは、SGSN及びGGSNにおける1番目のUEがこのIP Multicastサービスをアクティブ化する場合にのみ実行され、2番目のUEが同じSGSN及びGGSNにおいてこのIP Multicastをアクティブ化する場合には、図2に示されたステップS212及びステップS214は実行されない。
【0057】
MBMSのマルチキャストサービス及びブロードキャストサービスにとって、1つの重要な機能は、マルチキャストサービス及びブロードキャストサービスのユーザプレーンの伝送ツリーを形成し、ユーザプレーンの伝送ループの形成(即ち、あるノードに到達するには複数の異なる伝送経路が存在すること)を防止するとともに、MBMSの切れた枝の出現(即ち、あるノードに下流ノードがないことが出現すること)を防止することである。
【0058】
2G~3Gシステムでは、複数のSGSNによって1つのプール(Pool)を構成することができる。GGSNについて、規格ではPoolが定義されていないが、実際の配置時には、システムの高い信頼性を提供するために1つのGGSN Poolが存在する。このように、異なるUEは、同一のBSC/RNCにアクセスして、同じMBMS IP Multicastをアクティブ化すると、BSC/RNCによって、同一のSGSN Pool内の異なるSGSN上に選択される可能性がある。しかし、これらのUEが使用するAPNは同じであるので、これらの同一のSGSN Pool内の異なるSGSNは異なるGGSNを選択するが、SGSNが同じGGSNに接続される可能性がある。3GPP(登録商標)の規格では、RNCがIuインタフェースを使用する場合にのみ、SGSN Poolの使用を選択することが許され、MBMSに対して、GGSNがGPRSトンネリングプロトコルユーザプレーン(GTP-U:GPRS Tunneling Protocol-User plane)を使用してRNCに直接接続される必要があり、ユーザプレーンがSGSNを通過することが許されないように規定されている。このように、同一のRNC上の異なるユーザが同じAPNおよびIP Multicastを使用して異なるSGSNを選択したとしても、そのユーザプレーンは最終的に同じであり、複数の異なるユーザプレーンが存在することはない。
【0059】
しかしながら、BSCにとって、それにMBMSセッション開始要求メッセージを送信する複数のSGSNが存在する場合がある。この場合について、規格TS23.236では、BSC/RNCが他のSGSNのMBMSセッション開始要求メッセージを拒否することにより、ユーザプレーンが1つのみであることを実現するように定義されている。同様に、複数のGGSNが1つのSGSNにMBMSセッション開始要求メッセージを送信する場合、SGSNは、ベアラプレーンを確立するために1つのGGSNしか選択できず、さらにMBMS伝送ループの出現を防止する。
【0060】
BSC/RNCが1つのSGSNのベアラプレーン確立を拒否すると、このSGSNに下流ノードがないことを引き起こす可能性がある。この場合、SGSNは、DeRegistration(登録キャンセル)技術(具体的には、規格TS23.236の8.6.0節を参照すればよい)によって、自身をGGSNの下流ノードから削除することを実現するしかない。これにより、GGSNがこのSGSNにMBMSのマルチキャストデータを送信するが、このSGSNが下向きに送信できないという問題を防止し、MBMS伝送の切れた枝の出現を回避する。同様に、SGSNがGGSNのベアラプレーン確立を拒否すると、このGGSNに下流ノードがないことを引き起こす可能性がある。この場合、GGSNは、DeRegistration技術によって、自身をBM-SCの下流ノードから削除することを実現するしかない。これにより、BM-SCがこのGGSNにMBMSのマルチキャストデータを送信することを防止し、MBMS伝送の切れた枝の出現を回避する。
【0061】
即ち、MBMSマルチキャストサービスの場合、最終的な伝送ポイントUEを除いたいかなるノードにも、1つの下流ノードがある。あるノードに下流ノードがない場合、このノードは、この伝送ツリーから離れるべきである(DeRegistrationプロセスに対応する)。例えば、ある基地局下のMBMS UEが全て他の基地局に移動した場合、この基地局は、SGSNにDeRegistration操作を行う必要があり、あるSGSN下の全てのMBMS接続基地局がDeRegistration操作を行った場合、このSGSNは、GGSNにDeRegistration操作を行う必要があり、あるGGSN下の全てのMBMS接続SGSNがDeRegistration操作を行った場合、このGGSNは、BM-SCにDeRegistration操作を行う必要がある。
【0062】
また、MBMSサービス(ブロードキャストサービス及びマルチキャストサービスを含む)の伝送経路はツリー構造であり、各々の親ノードの下には1つ又は複数の子ノードがあるので、親ノードと子ノードのベアラは、親と子の間のGTPトンネル(GTP Tunnel)に基づいてもよい。しかし、子ノードの数が特に多い場合には、親ノードが多数の子ノードに同じIP Multicastデータを同時に送信する必要があり、GTPトンネルを介して伝送する方式では効率が非常に低いことは明らかである。ネットワーク側の親ノードと子ノードとの間の伝送効率を向上させるために、親ノードは、1つのローカルなIP Multicastアドレス(このアドレスは、MBMS MulticastサービスのMulticastアドレスではない)を割り当ててもよい。このトランスポート層のIP Multicastアドレスは、子ノード(例えば、基地局)と親ノード(例えば、MBMS GW又はGGSN)との間でMBMSサービスデータを効率的に伝送するためのものである。この場合には、親ノードがこのトランスポート層のマルチキャストアドレスを介してMBMSサービスデータを送信するだけで、全ての子ノードがMBMSサービスデータを受信することができ、親ノードのデータ処理量が大幅に軽減される。
【0063】
上述したマルチキャストに基づくベアラ伝送最適化技術を使用するには、親ノードが1つのローカルなIP Multicastトランスポート層アドレスを割り当てる必要があり、子ノードは、親ノードによって割り当てられたこのIP Multicastトランスポート層アドレスを受信した後、IGMP Joinプロセスによってこのトランスポート層のマルチキャストグループに加入する必要がある。マルチキャストをサポートしない子ノードがあるため、一部の子ノードがトランスポート層マルチキャスト方式でMBMSサービスデータを受信し、他の一部の子ノードが個別にポイントツーポイントのGTP Tunnel方式を使用する場合があり得、この場合には、子ノードが下りGTP-UのIPアドレス及びTEIDを割り当てる。もちろん、親ノードは、子ノードの数が少ないことを発見すると、マルチキャスト伝送方式を採用しないと決定してもよい。
【0064】
MBMSシステムでは、制御プレーンとユーザプレーンが分離されなく、つまり、いずれのネットワークノードもユーザプレーンと制御プレーンの両方の機能を含むため、あるネットワークノードがマルチキャスト伝送技術をサポートしない場合、GTP-UのIPアドレス及びTEIDを直接返信することにより、親ノードは、そのノードがマルチキャスト伝送をサポートしないことを知ることができる。しかし、5G MBSシステムでは、制御プレーンとユーザプレーンが分離されており、制御プレーンノードとユーザプレーンノードが同一のネットワークノードではなくなっている。この場合、MBSセッション伝送ツリーの確立は、さまざまな問題に直面する。
【0065】
また、5G MBSの最新の研究報告では、図10及び図11に示すような2つのシステムアーキテクチャが定義されている。そのうち、図10に示されたシステムアーキテクチャは、現在の5Gアーキテクチャに機能を重ね合わせ、即ち、現在の5Gアーキテクチャを変更することなく、5Gアーキテクチャの機能及びインタフェースを強化することにより、5G MBSサービスをサポートするものである。このアーキテクチャは、ソフトウェアのアップグレードによって5G MBSへのサポートが可能になるというメリットがある。図11に示されたシステムアーキテクチャは、真新しいアーキテクチャであり、即ち、現在の5Gアーキテクチャを変更することなく、いくつかの新たなネットワーク機能ノードを追加したものである。このアーキテクチャは、現在の5Gアーキテクチャへの影響が最小化されるというメリットがあるが、例えば、次世代無線アクセスネットワーク(NG-RAN:Next Generation Radio Access Network)、アクセス及びモビリティ管理機能(AMF:Access and Mobility Management Function)、統合データ管理(UDM:Unified Data Management)、ユーザデータリポジトリ(UDR:User Data Repository)、ネットワークエクスポージャー機能(NEF:Network Exposure Function)、PCFなどのいくつかのネットワーク機能ノードの強化も必要となる可能性がある。
【0066】
図10において、SMFは、Session Management Function、即ち、セッション管理機能であり、UPFは、User Plane Function、即ち、ユーザプレーン機能であり、AFは、Application Function、即ち、アプリケーション機能である。図11において、MB-UPFは、即ち、Multicast/Broadcast-UPFであり、MB-SMFは、即ち、Multicast/Broadcast-SMFであり、MBSUは、即ち、マルチキャスト/ブロードキャストサービスユーザプレーン(Multicast/Broadcast Service User Plane)であり、MBSFは、即ち、マルチキャスト/ブロードキャストサービス機能(Multicast/Broadcast Service Function)である。
【0067】
以下の実施例では、5G MBSシステムのユーザプレーンMBSセッション伝送ツリーに関する技術的内容を紹介し、以下のように詳しく述べる。
図12は、本願の一実施例によるマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法のフローチャートを示している。このマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法は、第iレベルの制御プレーンノード、例えば、図10のSMF又は図11のMB-SMFが実行することができる。このマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法は、少なくともステップS1210からステップS1230を含む。以下のように詳細に紹介する。
【0068】
ステップS1210では、第iレベル(i=1,…,Nであり、Nは正の整数)の制御プレーンノードに対応する第iレベルのユーザプレーンノードを選択し、この第iレベルの制御プレーンノードがMBSセッション伝送ツリーにおける最後のレベルの制御プレーンノード以外の任意のレベルの制御プレーンノードである。
【0069】
本願の一実施例において、第iレベルの制御プレーンノードがMBSセッション伝送ツリーにおける第1レベルの制御プレーンノードではない場合、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードの情報に基づいて、第iレベルのユーザプレーンノードを少なくとも1つ選択してもよい。ここで、子制御プレーンノードの情報は、子制御プレーンノードの位置、及び子制御プレーンノードの数のうちの少なくとも1つを含む。MBSマルチキャストサービスの場合、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードの情報は、各MBS UE Contextで構成されるものであり、MBSブロードキャストサービスの場合、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードの情報は、第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにより提供されるものであるか、又は、ネットワーク設定によって得られるものである。
【0070】
本願の一実施例において、第iレベルの制御プレーンノードがMBSセッション伝送ツリーにおける第1レベルの制御プレーンノードである場合、ネットワーク設定に基づいて、第1レベルのユーザプレーンノードを少なくとも1つ選択してもよい。
【0071】
本願の一実施例において、MBSセッション伝送ツリーにおける第1レベルの制御プレーンノード以外の他の制御プレーンノードには、少なくとも1つの親制御プレーンノードがある。即ち、本願の実施例において、MBSセッション伝送ツリーにおける制御プレーンノードには、1つ又は複数の親制御プレーンノードがあり得る。しかし、MBSセッション伝送ツリーにおける1つのユーザプレーンノードには、親ユーザプレーンノードが1つしかあり得ない。
【0072】
ステップS1220では、第iレベルのユーザプレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、第iレベルのユーザプレーンノードからフィードバックされたユーザプレーンMBSセッション確立応答を受信する。
【0073】
本願の一実施例において、第iレベルの制御プレーンノードに対応する少なくとも2つの第iレベルのユーザプレーンノードが選択された場合、第iレベルの制御プレーンノードに対応する各第iレベルのユーザプレーンノードのそれぞれにユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、第iレベルの制御プレーンノードに対応する各第iレベルのユーザプレーンノードのそれぞれからフィードバックされたユーザプレーンMBSセッション確立応答を受信する。
【0074】
本願の一実施例において、第iレベルの制御プレーンノードがMBSセッション伝送ツリーにおける第1レベルの制御プレーンノードではなく、且つ第iレベルのユーザプレーンノードが、第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートする場合、第iレベルのユーザプレーンノードに送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求には、MBS IPマルチキャスト配信情報が含まれ、このMBS IPマルチキャスト配信情報には、第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードで割り当てられた第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第2C-TEIDが含まれ、この第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレスは、第iレベルのユーザプレーンノードに、第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するよう指示するためのものである。
【0075】
本願の一実施例において、第iレベルのユーザプレーンノードに送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求に含まれるMBS IPマルチキャスト配信情報は、第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求からのものである。
【0076】
本願の一実施例において、第iレベルのユーザプレーンノードが、第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートする場合、ユーザプレーンMBSセッション確立要求には、第iレベルのユーザプレーンノードにF-TEIDを割り当てることを要求する情報が含まれ、ユーザプレーンMBSセッション確立応答には、第iレベルのユーザプレーンノードに割り当てられたF-TEIDが含まれ、このF-TEIDは、第iレベルのユーザプレーンノードに、第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータをポイントツーポイント方式で受信させるためのものである。
【0077】
本願の一実施例において、第iレベルの制御プレーンノードは、第iレベルのユーザプレーンノードが、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないかどうかを知っていない場合、又は、第iレベルの制御プレーンノードは、第iレベルのユーザプレーンノードが、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないことを知っているとしても、意思決定を行わない場合、第iレベルのユーザプレーンノードは、ユーザプレーンMBSセッション確立応答によって、第iレベルのユーザプレーンノードが、第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートすることを指示し、第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられたF-TEIDを含めてもよい。
【0078】
引き続いて図12を参照すると、ステップS1230では、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードにMBSセッション開始要求を送信することにより、この子制御プレーンノードに、第iレベルのユーザプレーンノードに子ユーザプレーンノードを割り当てさせ、このMBSセッション開始要求には、第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報と、第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第1C-TEIDとが含まれ、この第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスが、第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードに、第iレベルのユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するよう指示するためのものである。
【0079】
本願の一実施例において、第iレベルの制御プレーンノードから第iレベルのユーザプレーンノードへ送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求には、新たなMBS IPマルチキャスト配信情報を割り当てるよう第iレベルのユーザプレーンノードに指示するための指示情報が含まれ、第iレベルのユーザプレーンノードは、返信するユーザプレーンMBSセッション確立応答に、第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第1C-TEIDを含める。
【0080】
本願の一実施例において、第iレベルの制御プレーンノードは、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードにMBSセッション開始要求を送信した後、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答を受信してもよい。このMBSセッション開始応答には、指示情報が含まれる。この指示情報に含まれる内容には、以下のようないくつかの場合があり得る。
【0081】
場合1:本願の一実施例において、該指示情報には、第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報と、第1F-TEIDリスト情報と、マルチキャスト方式での伝送の起動を表すための第1フィールド情報とが含まれ、この第1フィールド情報は、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードが第iレベルのユーザプレーンノードに割り当てた子ユーザプレーンノードのうち、第iレベルのユーザプレーンノードのMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートする子ユーザプレーンノードが存在することを表し、この第1F-TEIDリスト情報には、第iレベルのユーザプレーンノードのMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートする全ての子ユーザプレーンノードのそれぞれで割り当てられたF-TEIDが含まれ、このF-TEIDは、子ユーザプレーンノードに、第iレベルのユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータをポイントツーポイント方式で受信させるためのものである。任意選択的に、第1フィールド情報は、Multicast Enableであってもよい。
【0082】
場合2:本願の一実施例において、該指示情報には、第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報が含まれ、且つ上記第1F-TEIDリスト情報及び上記第1フィールド情報が含まれない。この場合、該指示情報は、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードが第iレベルのユーザプレーンノードに割り当てた子ユーザプレーンノードのいずれも、第iレベルのユーザプレーンノードのMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートすることを指示するためのものである。
【0083】
場合3:本願の一実施例において、該指示情報には、第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報と、上記第1F-TEIDリスト情報とが含まれ、且つ上記第1フィールド情報が含まれない。この場合、該指示情報は、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードが第iレベルのユーザプレーンノードに割り当てた子ユーザプレーンノードのいずれも、第iレベルのユーザプレーンノードのMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートすることを指示するためのものである。
【0084】
場合4:本願の一実施例において、該指示情報には、第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報と、マルチキャスト伝送の使用を停止するフィールド情報とが含まれ、且つ上記第1F-TEIDリスト情報が含まれない。この場合、該指示情報は、子制御プレーンノードが第iレベルのユーザプレーンノードに子ユーザプレーンノードを割り当てていないことを指示するためのものである。任意選択的に、マルチキャスト伝送の使用を停止するフィールド情報は、Multicast Enableの値にDisableを設定したものであってもよい。
【0085】
本願の一実施例において、第iレベルの制御プレーンノードが少なくとも2つの第iレベルのユーザプレーンノードを選択した場合、MBSセッション開始応答には、指示情報リストが含まれてもよい。この指示情報リストには、全ての第iレベルのユーザプレーンノードのそれぞれに対応する指示情報が含まれる。
【0086】
本願の一実施例において、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答には、失敗識別情報リストが含まれる可能性もある。この失敗識別情報リストは、子ユーザプレーンノードが割り当てられていないターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードを指示するためのものである。
【0087】
本願の一実施例において、第iレベルの制御プレーンノードは、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答に基づいて、子ユーザプレーンノードが割り当てられていないターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードが存在すると決定した場合、このターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードにユーザプレーンMBSセッション削除要求を送信してもよい。この実施例の構成は、即ち、ユーザプレーンMBSセッション伝送ツリーにおける切れた枝を削除するものである。
【0088】
本願の一実施例において、第iレベルの制御プレーンノードは、子ユーザプレーンノードが割り当てられていないターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードにユーザプレーンMBSセッション削除要求を送信した後、このターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードからフィードバックされたユーザプレーンMBSセッション削除応答を受信してもよい。このユーザプレーンMBSセッション削除応答は、ターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードがユーザプレーンMBSセッション削除要求を受信した後に送信したものである。ここで、ターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードは、ターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードに対応するマルチキャスト伝送グループに加入している場合、ユーザプレーンMBSセッション削除要求を受信した後に、ターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードに対応するマルチキャスト伝送グループから脱退する。
【0089】
本願の一実施例において、第iレベルの制御プレーンノードに少なくとも2つの子制御プレーンノードがある場合、第iレベルの制御プレーンノードは、第iレベルの制御プレーンノードの全ての子制御プレーンノードのそれぞれからフィードバックされたMBSセッション開始応答を受信してから、子ユーザプレーンノードが割り当てられていないターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードが存在するか否かを決定する。これにより、受信された一部の子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答に基づくと、子ユーザプレーンノードが割り当てられていないターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードが存在するか否かの判断に偏りが生じることを回避する。
【0090】
本願の一実施例において、第iレベルの制御プレーンノードは、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答を受信した後、このMBSセッション開始応答に基づいて、第iレベルのユーザプレーンノードがどの方式で第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータをそれぞれ伝送するかを決定してもよい。
【0091】
具体的には、MBSセッション開始応答における指示情報に上記第1F-TEIDリスト情報が含まれる場合、第iレベルの制御プレーンノードは、該指示情報に含まれる第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報に基づいて、第iレベルのユーザプレーンノードにユーザプレーンMBSセッション修正要求を送信することにより、第iレベルのユーザプレーンノードに、ポイントツーポイント方式で、第1F-TEIDリスト情報に含まれる各々のF-TEIDに対応する子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータをそれぞれ伝送するよう指示してもよい。ここで、該指示情報に上記第1フィールド情報がさらに含まれる場合、ユーザプレーンMBSセッション修正要求は、さらに、第iレベルのユーザプレーンノードに、第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータを送信するには、マルチキャスト伝送方式を同時に使用するよう指示するために用いられ、指示情報に上記第1フィールド情報が含まれない場合、ユーザプレーンMBSセッション修正要求は、さらに、第iレベルのユーザプレーンノードに、第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータを送信するには、マルチキャスト伝送方式を使用する必要がないことを指示するために用いられる。
【0092】
説明すべきものとして、MBSセッション開始応答における指示情報に上記第1F-TEIDリスト情報及び第1フィールド情報が含まれない場合は、第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードのいずれもマルチキャスト伝送の受信をサポートすることを表すので、第iレベルのユーザプレーンノードは、マルチキャスト伝送方式で第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータを伝送することができる。
【0093】
本願の一実施例において、第iレベルの制御プレーンノードに対応する少なくとも2つの第iレベルのユーザプレーンノードが選択された場合、MBSセッション開始応答に含まれる各々の第iレベルのユーザプレーンノードに対応する指示情報に基づいて、ユーザプレーンMBSセッション修正要求を送信する必要がある第iレベルのユーザプレーンノードに、ユーザプレーンMBSセッション修正要求を送信してもよい。具体的には、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答に基づいて、ある第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードのうちの一部の子ユーザプレーンノードが、該第iレベルのユーザプレーンノードのMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートすると決定した場合は、該第iレベルのユーザプレーンノードが、ユーザプレーンMBSセッション修正要求を送信する必要がある第iレベルのユーザプレーンノードであることを表す。
【0094】
本願の一実施例において、第iレベルの制御プレーンノードがMBSセッション伝送ツリーにおける第1レベルの制御プレーンノードではない場合、第iレベルの制御プレーンノードは、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答を受信した後、子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答に基づいて、第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにMBSセッション開始応答をフィードバックする必要がある。ここで、第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答には、第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードの識別情報が含まれる。もちろん、第iレベルの制御プレーンノードに少なくとも2つの子制御プレーンノードがある場合、第iレベルの制御プレーンノードの全ての子制御プレーンノードのそれぞれからフィードバックされたMBSセッション開始応答を受信してから、第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにMBSセッション開始応答をフィードバックする必要がある。
【0095】
第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答に類似して、本願の一実施例において、第iレベルの制御プレーンノードから第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードへフィードバックされたMBSセッション開始応答には、第2F-TEIDリスト情報と、マルチキャスト方式での伝送の起動を表すための第2フィールド情報とが含まれてもよい。この第2フィールド情報は、第iレベルのユーザプレーンノードのうち、第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートするユーザプレーンノードが存在することを表し、この第2F-TEIDリスト情報には、第iレベルのユーザプレーンノードのうち、第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートするユーザプレーンノードで割り当てられたF-TEIDが含まれる。
【0096】
本願の他の実施例において、第iレベルの制御プレーンノードから第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードへフィードバックされたMBSセッション開始応答には、上記第2F-TEIDリスト情報及び上記第2フィールド情報が含まれない。この場合、第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答は、第iレベルのユーザプレーンノードのいずれも、第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートすることを指示するためのものである。
【0097】
本願の他の実施例において、第iレベルの制御プレーンノードから第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードへフィードバックされたMBSセッション開始応答には、上記第2F-TEIDリスト情報が含まれ、且つ上記第2フィールド情報が含まれない。この場合、第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答は、第iレベルのユーザプレーンノードのいずれも、第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートすることを指示するためのものである。
【0098】
本願の他の実施例において、第iレベルの制御プレーンノードから第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードへフィードバックされたMBSセッション開始応答には、上記第2F-TEIDリスト情報が含まれず、且つマルチキャスト伝送の使用を停止するフィールド情報が含まれる。この場合、第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答は、第iレベルのユーザプレーンノードが割り当てられていないことを指示するためのものである。
【0099】
本願の一実施例において、第iレベルの制御プレーンノードが少なくとも2つの第iレベルのユーザプレーンノードを選択した場合、第iレベルの制御プレーンノードから第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードへ送信されたMBSセッション開始要求には、各第iレベルのユーザプレーンノードそれぞれの識別情報と、各第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第1C-TEIDとが含まれる。一般的には、異なる第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスが異なる。
【0100】
本願の一実施例において、第iレベルの制御プレーンノードが少なくとも2つの第iレベルのユーザプレーンノードを選択した場合、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードは、少なくとも2つの第iレベルのユーザプレーンノードに異なる子ユーザプレーンノードをそれぞれ割り当て、第iレベルのユーザプレーンノードに割り当てられた各子ユーザプレーンノードは、他のユーザプレーンノードの子ノードとして割り当てられない。即ち、本願の実施例において、ユーザプレーンMBSセッション伝送ツリーにおける各々のユーザプレーンノードには、1つのみの親ユーザプレーンノードがあるが、複数の子ユーザプレーンノードがあり得る。
【0101】
本願の一実施例において、前述した実施例における第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノード、及び第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードは、基地局であってもよい。基地局も制御プレーンとユーザプレーンが分離されたものである場合、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードは、基地局の集中ユニット(Centralized Unit、CUと略称される)であってもよく、第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードは、基地局の分散ユニット(Distributed Unit、DUと略称される)であってもよい。
【0102】
この場合、第iレベルの制御プレーンノードが第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードにMBSセッション開始要求を送信するプロセスは、第iレベルの制御プレーンノード(例えば、SMF又はMB-SMF)がAMFに情報伝送メッセージを送信することであってもよい。この情報伝送メッセージには、アクセスネットワーク識別子及び第1MBSセッションコンテナが含まれ、第1MBSセッションコンテナは、AMFに、このアクセスネットワーク識別子に対応する基地局又は基地局の集中ユニットにMBSセッション開始要求を送信するよう指示するためのものである。第iレベルの制御プレーンノードがAMFに情報伝送メッセージを送信した後、AMFから送信された情報通知メッセージを受信してもよい。この情報通知メッセージには、第2MBSセッションコンテナが含まれ、この第2MBSセッションコンテナには、基地局又は基地局の集中ユニットからフィードバックされたMBSセッション開始応答が含まれる。
【0103】
ここでのAMFは、基地局又は基地局の集中ユニットと第iレベルの制御プレーンノード(例えば、SMF又はMB-SMF)とを接続できるAMFである。
【0104】
本願の一実施例において、基地局又は基地局の集中ユニットは、登録されたMBSマルチキャストサービスのユーザ機器情報(MBSマルチキャストサービスの場合)、又はMBSブロードキャストサービスのサービスエリア(MBSブロードキャストサービスの場合)に基づいて、第iレベルのユーザプレーンノードに基地局ユーザプレーン情報又は少なくとも1つの基地局の分散ユニットを第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードとして割り当ててもよい。ここで、ユーザ機器情報は、ユーザ機器の位置及びユーザ機器の数のうちの少なくとも1つを含む。
【0105】
図12は、第iレベルの制御プレーンノードの観点から本願の実施例のマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法を述べるものである。以下、図13及び図14を参照して、第iレベルのユーザプレーンノードの観点から本願の実施例のマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法をさらに説明する。
【0106】
図13は、本願の一実施例によるマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法のフローチャートを示している。このマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法は、第iレベルのユーザプレーンノード、例えば、図10のUPF又は図11のMB-UPFが実行することができる。このマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法は、少なくともステップS1310からステップS1330を含む。以下のように詳細に紹介する。
【0107】
ステップS1310では、MBSセッション伝送ツリーにおける第iレベル(i=1,…,Nであり、Nは正の整数)の制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求を受信し、第iレベルの制御プレーンノードがMBSセッション伝送ツリーにおける最後のレベルの制御プレーンノード以外の任意のレベルの制御プレーンノードであり、このユーザプレーンMBSセッション確立要求には、MBS IPマルチキャスト配信情報が含まれ、このMBS IPマルチキャスト配信情報が第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードからのものであり、このMBS IPマルチキャスト配信情報には、第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードから提供された第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第2C-TEIDが含まれる。
【0108】
ステップS1320では、第iレベルの制御プレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックし、ユーザプレーンMBSセッション確立応答には、第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第1C-TEIDが含まれ、第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスが、第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードに、第iレベルのユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するよう指示するためのものである。
【0109】
本願の一実施例において、第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードは、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードで割り当てられたものであり、異なる第iレベルのユーザプレーンノードに割り当てられた子ユーザプレーンノードが異なる。具体的には、前述した実施例の構成を参照する。
【0110】
ステップS1330では、第iレベルのユーザプレーンノードが、第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートする場合、第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入する。
【0111】
本願の一実施例において、第iレベルのユーザプレーンノードが、第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートする場合、第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータをポイントツーポイント方式で受信するF-TEIDを割り当てた後、このF-TEIDをユーザプレーンMBSセッション確立応答に追加して第iレベルの制御プレーンノードにフィードバックする。
【0112】
本願の一実施例において、第iレベルのユーザプレーンノードが第iレベルの制御プレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックした後、図14に示すように、上記方法は、以下のステップをさらに含んでもよい。
【0113】
ステップS1410では、第iレベルの制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション修正要求を受信し、このユーザプレーンMBSセッション修正要求には、第1F-TEIDリスト情報が含まれ、この第1F-TEIDリスト情報には、第iレベルのユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートする子ユーザプレーンノードのそれぞれで割り当てられたF-TEIDが含まれる。
【0114】
本願の一実施例において、第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードが、第iレベルのユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートする場合、第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードと、第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードとの間でのユーザプレーンMBSセッション確立プロセス中に、第iレベルのユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートする子ユーザプレーンノードは、F-TEIDを割り当て、その後、ユーザプレーンMBSセッション確立応答によってこのF-TEIDを第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードにフィードバックする。
【0115】
ステップS1420では、第1F-TEIDリスト情報に基づいて、ポイントツーポイント方式で、第1F-TEIDリスト情報に含まれる各々のF-TEIDに対応する子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータをそれぞれ伝送し、ユーザプレーンMBSセッション修正要求に基づいて、第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータを送信するには、マルチキャスト伝送方式を同時に使用するか否かを決定する。
【0116】
本願の一実施例において、ユーザプレーンMBSセッション修正要求に、マルチキャスト方式での伝送の起動を表すための第1フィールド情報が含まれる場合、該ユーザプレーンMBSセッション修正要求は、さらに、第iレベルのユーザプレーンノードに、第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータを送信するには、マルチキャスト伝送方式を同時に使用するよう指示するために用いられ、ユーザプレーンMBSセッション修正要求に上記第1フィールド情報が含まれない場合、ユーザプレーンMBSセッション修正要求は、さらに、第iレベルのユーザプレーンノードに、第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータを送信するには、マルチキャスト伝送方式を使用する必要がないことを指示するために用いられる。具体的には、前述した実施例の構成を参照し、これ以上の説明を省略する。
【0117】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、第iレベルのユーザプレーンノードは、第iレベルの制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション削除要求を受信すると、第iレベルの制御プレーンノードにユーザプレーンMBSセッション削除応答を送信する。ここで、第iレベルのユーザプレーンノードは、第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入している場合、ユーザプレーンMBSセッション削除要求を受信した後、第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループから脱退する。この実施例の構成は、即ち、ユーザプレーンMBSセッション伝送ツリーにおける切れた枝を削除するものである。
【0118】
本願の一実施例において、第iレベルのユーザプレーンノードは、第iレベルの制御プレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックした後、他の制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求を受信すると、他の制御プレーンノードに拒否メッセージをフィードバックすることにより、このユーザプレーンノード(即ち、第iレベルのユーザプレーンノード)が既に選択されたことをこの他の制御プレーンノードに指示する。即ち、1つのユーザプレーンノードは、他のユーザプレーンノードの子ノードとして、1つのみの制御プレーンノードが選択することができるが、複数の制御プレーンノードのそれぞれが選択することができない。
【0119】
本願の一実施例において、第iレベルのユーザプレーンノードは、複数の制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求を受信すると、これらの複数の制御プレーンノードの中から1つの制御プレーンノードを選択してユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックし、これらの複数の制御プレーンノードのうちの残りの制御プレーンノードに拒否メッセージをフィードバックすることにより、このユーザプレーンノードが既に選択されたことを該残りの制御プレーンノードに指示する。同様に、1つのユーザプレーンノードは、他のユーザプレーンノードの子ノードとして、1つのみの制御プレーンノードが選択することができるので、複数の制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求を受信すると、ユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックするために、そのうちの1つしか選択できない。
【0120】
上記は、第iレベルの制御プレーンノード及び第iレベルのユーザプレーンノードの観点から本願の実施例の構成をそれぞれ説明したが、以下、各エンティティのやり取りの観点から本願の実施例の構成の実現の詳細について詳しく述べる。
【0121】
本願の一実施例において、5GのMBSセッション伝送ツリーは、各々のユーザプレーンの親ユーザプレーンノードが1つのみであることを保証する必要があるが、ユーザプレーンが制御プレーンによって制御されるため、制御プレーンの親制御プレーンノードが1つのみではない場合があり得る。この場合、子制御プレーンノードは、異なる親制御プレーンノードに異なる1つ又は複数の子ユーザプレーンノードをそれぞれ提供してもよい。つまり、同一の親制御プレーンノードに対応する異なる親ユーザプレーンノードであっても、これらの親ユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードは、互いに独立したものである。
【0122】
ここで、1つの親制御プレーンノードに複数の子ユーザプレーンノードが割り当てられ、この複数の子ユーザプレーンノードのうち、一部の子ユーザプレーンノードが、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートし、他の一部の子ユーザプレーンノードが、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないが、ポイントツーポイント方式でMBSサービスデータを受信することをサポートする場合、マルチキャスト伝送データの受信をサポートしない子ユーザプレーンノードは、GTP-UのIPアドレス+TEID(F-TEIDで表す)を割り当ててもよい。これにより、ポイントツーポイント方式でこれらの子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータを伝送することができる。
【0123】
具体的には、図15は、本願の一実施例による制御プレーンとユーザプレーンが分離されたMBSの通信方法を示している。ここで、以下の内容に記載のF-CPは、親制御プレーン(Father-Control Plane)を表し、S-CPは、子制御プレーン(Son-Control Plane)を表し、F-UPは、親ユーザプレーン(Father-User Plane)を表し、S-UPは、子ユーザプレーン(Son-User Plane)を表す。
【0124】
図15を参照すると、上記方法は、以下のステップを含む。
【0125】
ステップS1501では、F-CP1がF-CP1の親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求(即ち、Nfcp_MBSSessionStart Request)を受信し、このMBSセッション開始要求には、一時的なモバイルグループアイデンティティ(TMGI:Temporary Mobile Group Identity)、MBSセッション期間(MBS Session Duration)、MBS QoSフロー識別子(QFIs:QoS Flow Identifier)、QoSプロファイル(QoS Profile)、UP ID(このUP IDは、F-CP1の親制御プレーンノードと同じレベルのユーザプレーンノードの識別子である)、MBS IPマルチキャスト配信情報(MBS IP Multicast Distribution)、MBSサービスデータ伝送時間(MBS Time to Data Transfer)、MBSサービスエリア(MBS Service Area)が含まれる。
【0126】
ここで、TMGIは、1つのマルチキャスト又はブロードキャストの一時的なグループ識別子を表し、MBS Session Durationは、今回のMBSセッションの時間長を表し、MBS Time to Data Transferは、MBSサービスデータの送信開始時間を表し、QoS Profileは、5G QoS識別子(5QI:5G QoS Identifier)、最大フロービットレート(MFBR:Maximum Flow Bit Rate)、保証フロービットレート(GFBR:Guaranteed Flow Bit Rate)、割り当てと保持の優先順位(ARP:Allocation and Retention Priority)などを含み、MBS IP Multicast Distributionは、IPマルチキャスト伝送アドレス(このIPマルチキャスト伝送アドレスは、F-CP1の親制御プレーンノードと同じレベルのユーザプレーンノード(即ち、前述したUP IDで識別されるユーザプレーンノード)で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスであり、区別を容易にするために、IP1と記す)及びC-TEIDを含み(簡略化のために、図15には、F-CP1及びF-CP2の親制御プレーンノードが描かれておらず、F-UP11及びF-UP21の親ユーザプレーンノードも描かれていない)、MBS Service Areaは、このMBSサービスがブロードキャストサービスである場合のサービスエリアである。
【0127】
ステップS1502では、F-CP1が、F-CP1の子制御プレーンノードの情報に基づいて、複数のF-UPFの中から、1つ又は複数のF-UPFを、F-CP1と同じレベルのユーザプレーンノードとして選択すると決定する。この実施例では、F-CP1と同じレベルのユーザプレーンノードを1つのみ選択したと仮定する(F-UP11と記す)。そして、F-CP1は、F-UP11にユーザプレーンMBSセッション確立要求(即ち、N4 MBSSessionEstablishment Request)を送信し、F-UP11は、F-CP1にユーザプレーンMBSセッション確立応答(即ち、N4 MBSSessionEstablishment Response)をフィードバックする。
【0128】
本願の一実施例において、MBSマルチキャストサービスの場合、F-CP1の子制御プレーンノードの情報は、各MBS UE Contextで構成されるものであり、MBSブロードキャストサービスの場合、F-CP1の子制御プレーンノードの情報は、F-CP1の親制御プレーンノードにより提供されるものであるか、又は、ネットワークからサービスエリア設定によって得られるものである。F-CP1の子制御プレーンノードの情報は、F-CP1の子制御プレーンノードの数及び位置情報などを含む。
【0129】
本願の一実施例において、F-CP1から、選択されたF-UP11へ送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求には、パケット検出ルール(PDR:Packet Detection Rule)、QoS施行ルール(QER:QoS Enforcement Rule)、転送アクションルール(FAR:Forwarding Action Rule)、MBS IP Multicast Distribution、下りノードに新たなMBS IPマルチキャスト配信情報を割り当てる(Allocate New MBS IP Multicast Distribution for Downlink Node)指示、F-TEIDの割り当てを要求する指示が含まれる可能性がある。F-UP11からフィードバックされたユーザプレーンMBSセッション確立応答には、Allocate MBS IP Multicast Distribution for Downlink node、F-TEIDが含まれる。
【0130】
ここで、ユーザプレーンMBSセッション確立要求におけるPDRは、1つ又は複数の異なるMBS QoS Flowを指示するために、1つ又は複数のMBS IP Multicast Address + UDP Portを含み、QERは、PDRに対応するMFBR、GFBR、及び下りフローレベルマーキング(DL Flow Level Marking)を含み、MBS IP Multicast Distributionは、TMGIに対応するMBS IP Multicast Distributionであり、F-CP1が受信した、F-CP1の親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求からのものであり、それに含まれるMBS IPマルチキャスト伝送アドレスがIP1である。
【0131】
ユーザプレーンMBSセッション確立要求におけるAllocate New MBS IP Multicast Distribution for Downlink Node指示は、子ユーザプレーンノードが存在するため、F-UP11が新たなMBS IP Multicast Distributionを割り当てる必要があることをF-UP11に指示するためのものである。ユーザプレーンMBSセッション確立応答におけるAllocate MBS IP Multicast Distribution for Downlink nodeは、F-UP11で割り当てられた新なMBS IP Multicast Distributionを含み、この新なMBS IP Multicast Distributionは、新たなIPマルチキャスト伝送アドレス(区別を容易にするために、この新たなIPマルチキャスト伝送アドレスは、IP2と記す)及びC-TEIDを含む。
【0132】
説明すべきものとして、MBS IP Multicast Distributionは、各々の親ユーザプレーンノードが各々の親ユーザプレーンノードの全ての子ユーザプレーンノードに割り当てたものである。異なる親ユーザプレーンノードは、異なるMBS IP Multicast Distributionを割り当てる。
【0133】
また、ネットワーク設定により、F-UP11が、マルチキャスト方式で伝送されたMBSサービスデータの受信をサポートしないが、ポイントツーポイント方式でMBSサービスデータを受信することをサポートする場合、F-CP1から送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求メッセージには、F-TEIDの割り当てを要求する指示が含まれる。これにより、F-UP11に、F-UP11の親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータをポイントツーポイント方式で受信するためにF-TEIDを割り当てるよう要求する。F-UP11は、F-TEIDを割り当てた後、割り当てたF-TEIDをユーザプレーンMBSセッション確立応答に付する。
【0134】
ユーザプレーンMBSセッション確立要求には、F-TEIDの割り当てを要求する指示が含まれず、即ち、F-CP1が意思決定を行わないが、ユーザプレーンノードF-UP11が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしない場合、F-UP11は、同様に、F-TEIDを割り当て、割り当てたF-TEIDをユーザプレーンMBSセッション確立応答に付する必要がある。
【0135】
ステップS1503では、F-UP11が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、F-UP11の親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータを受信するために、IPマルチキャスト伝送アドレスIP1に対応するマルチキャスト伝送グループへの加入を申請する。
【0136】
ステップS1504では、F-CP1が、F-CP1の子制御プレーンノードの情報に基づいて、各子制御プレーンノードのそれぞれにMBSセッション開始要求(即ち、Nscp_MBSSessionStart Request)を送信する。即ち、ステップS1504からステップS1508は、子制御プレーンノード毎に個別に実行される。この実施例では、1つの子制御プレーンノードS-CPへの送信を例にして説明する。
【0137】
F-CP1からF-CP1の子制御プレーンノードS-CPへ送信されたMBSセッション開始要求には、以下のパラメータ、即ち、TMGI、MBS Session Duration、MBS QFIs、QoS Profile、F-UP11 ID、MBS IP Multicast Distribution、MBS Time to Data Transfer、MBS Service Areaが含まれる。ここで、F-CP1から送信されたMBSセッション開始要求におけるMBS IP Multicast Distributionは、ステップS1502で割り当てられたものであり、それに含まれるIPマルチキャスト伝送アドレスがIP2である。
【0138】
S-CPが、F-CP1から送信されたMBSセッション開始要求を受信した後、ステップS1502に類似して、S-CPは、S-CPの子制御プレーンノードの情報に基づいて、複数のS-UPの中から、F-UP11の1つ又は複数のS-UPを選択する。この実施例では、S-UP1及びS-UP2が選択されたと仮定する。そして、ステップS1505a及びステップS1505bをそれぞれ実行する。
【0139】
ステップS1505aでは、S-CPが、選択されたS-UP1にユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、S-UP1がS-CPにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする。
【0140】
本願の一実施例において、S-CPから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求にも、PDR、QER、FAR、MBS IP Multicast Distribution、F-UP11 ID、Allocate New MBS IP Multicast Distribution for Downlink Node指示、F-TEIDの割り当てを要求する指示などが含まれる可能性がある。S-UP1からフィードバックされたユーザプレーンMBSセッション確立応答には、Allocate MBS IP Multicast Distribution for Downlink node及びF-TEIDが含まれる。
【0141】
ここで、S-CPから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求におけるMBS IP Multicast Distributionは、ステップS1504で受信されたMBSセッション開始要求からのものであり、それに含まれるIPマルチキャスト伝送アドレスがIP2である。S-CPからS-UP1へ送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求におけるAllocate New MBS IP Multicast Distribution for Downlink Node指示は、S-UP1に、マルチキャスト伝送方式でMBSサービスデータをS-UP1の子ユーザプレーンノードに送信するために、新たなMBS IP Multicast Distributionを割り当てるよう指示するためのものである。S-UP1による具体的な割り当てプロセスは、ステップS1502の説明を参照する。同様に、S-UP1がマルチキャスト伝送をサポートしない場合、F-TEIDを割り当ててもよく、このF-TEIDもS-UP1で割り当てられたものである。
【0142】
ステップS1505bでは、S-CPが、選択されたS-UP2にユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、S-UP2がS-CPにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする。具体的なプロセスは、ステップS1505aに類似し、これ以上の説明を省略する。
【0143】
ステップS1506では、S-UP1及びS-UP2が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、F-UP11から送信されたMBSサービスデータを受信するために、F-UP11で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレス(即ち、IP2)に対応するマルチキャスト伝送グループにそれぞれ加入する。
【0144】
ステップS1507では、S-CPがF-CP1にMBSセッション開始応答(即ち、Nscp_MBSSessionStart Response)を送信し、このMBSセッション開始応答には、F-UP11 IDが含まれる。
【0145】
ここで、S-UP1及びS-UP2のうち、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないS-UPがある場合、S-CPからF-CP1へ送信されたMBSセッション開始応答には、F-UP11に対応するList of F-TEID(子ユーザプレーンノードに対するものであるため、区別を容易にするために、以下、それをList of F-TEIDsupと記す)が含まれる。このList of F-TEIDsupには、S-UP1及びS-UP2のうち、マルチキャスト伝送の受信をサポートしないが、ポイントツーポイント方式でMBSサービスデータを受信することをサポートするS-UPで割り当てられたF-TEIDが含まれる。S-UP1及びS-UP2のうち、マルチキャスト伝送の受信をサポートするS-UPが一部ある場合、F-UP11の子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータを伝送するには、マルチキャスト伝送及びポイントツーポイント伝送の技術を同時に使用する必要があることをF-UP11に指示するために、MBSセッション開始応答にMulticast Enableを含める必要がある。
【0146】
特に、S-CPからF-CP1へ送信されたMBSセッション開始応答にList of F-TEIDsupが含まれない場合は、S-CPにより選択された全ての子ユーザプレーンノードが、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートすることを表すので、MBSセッション開始応答にMulticast Enableというフラグを付する必要がない。
【0147】
特に、S-CPからF-CP1へ送信されたMBSセッション開始応答には、List of F-TEIDsupが含まれるが、Multicast Enableというフラグが含まれない場合は、S-CPにより選択された全ての子ユーザプレーンノードが、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないが、ポイントツーポイント方式で伝送されたMBSサービスデータの受信をサポートすることを表す。
特に、S-CPからF-CP1へ送信されたMBSセッション開始応答には、List of F-TEIDsupが含まれず、且つMulticast EnableがDisableとして設定されている場合は、子制御プレーンノードS-CPが、対応する子ユーザプレーンノードをF-UP11に割り当てていないことを表す(1つの可能な原因として、選択したい子ユーザプレーンノードには、親ユーザプレーンノードが既に割り当てられた。この場合、これらの子ユーザプレーンノードを選択することができない)。この場合、子制御プレーンノードS-CPは、指示のために、MBSセッション開始応答によってFailure Codeを返信してもよい。
【0148】
説明すべきものとして、S-CPにより選択された子ユーザプレーンノードのうち、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしない子ユーザプレーンノードが1つのみである場合、S-CPからF-CP1へ送信されたMBSセッション開始応答には、List of F-TEIDsupが含まれず、この子ユーザプレーンノードで割り当てられたF-TEIDのみが含まれてもよい。
【0149】
ステップS1508では、ステップS1507におけるMBSセッション開始応答にF-UP11 ID及びF-TEIDパラメータ(例えば、あるS-UPで割り当てられたF-TEID、又はいくつかのS-UPに対応するList of F-TEIDsup)が含まれる場合、F-CP1がF-UP11にユーザプレーンMBSセッション修正要求(即ち、N4 MBSSessionModification Request)を送信し、F-UP11がF-CP1にユーザプレーンMBSセッション修正応答をフィードバックする。ここで、このユーザプレーンMBSセッション修正要求には、マルチキャスト伝送の受信をサポートしないが、ポイントツーポイント方式でMBSサービスデータを受信することをサポートするS-UPに対応するList of F-TEIDsupが含まれる。これにより、F-UP11に、マルチキャスト伝送の受信をサポートしないが、ポイントツーポイント方式でMBSサービスデータを受信することをサポートするS-UPのそれぞれにMBSサービスデータを伝送するには、ポイントツーポイント方式を追加して使用するよう指示する。ステップS1507におけるMBSセッション開始応答にMulticast Enableの指示が含まれない場合、F-UP11に、マルチキャスト伝送方式を使用しないよう指示する。ステップS1507におけるMBSセッション開始応答にMulticast Enableの指示が含まれる場合、F-UP11に、マルチキャスト伝送方式及びポイントツーポイント伝送方式を同時に使用するよう指示する。
【0150】
説明すべきものとして、ステップS1507におけるMBSセッション開始応答に1つのみのF-TEIDが含まれ、F-UP11がF-UP11の子ユーザプレーンノードの具体的な数を知っていない場合、F-UP11は、ポイントツーポイント方式のみを使用して、このF-TEIDに対応するS-UPにMBSサービスデータを伝送してもよい。同時に、F-UP11は、ステップS1508におけるユーザプレーンMBSセッション修正要求に基づいて、マルチキャスト伝送アドレス(即ち、IP2)を同時に使用して、他のS-UPにMBSサービスデータを伝送してもよい。
【0151】
ステップS1507におけるMBSセッション開始応答には、F-TEIDが含まれず、且つMulticast EnableがDisableとして設定されていない場合は、F-UP11がマルチキャスト伝送方式を引き続いて使用することを表す。この場合、ステップS1508を実行する必要はない。
【0152】
ステップS1509では、各子制御プレーンノードのいずれに対してもステップS1504からステップS1508を実行した後、F-CP1が、全ての子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答に基づいて、F-CP1の親制御プレーンノードにMBSセッション開始応答(即ち、Nfcp_MBSSessionStart Response)を送信する。
【0153】
ステップS1507に類似して、F-CP1からF-CP1の親制御プレーンノードへ返信されたMBSセッション開始応答には、UP IDが含まれ(このUP IDは、F-CP1の親制御プレーンノードと同じレベルのユーザプレーンノードの識別子である)、且つList of F-TEIDがさらに含まれる可能性がある(区別を容易にするために、それをList of F-TEIDfupと記す)。F-CP1が同じレベルの1つのみのユーザプレーンノードF-UP11を選択したので、F-CP1からF-CP1の親制御プレーンノードへ返信されたMBSセッション開始応答にList of F-TEIDfupが含まれる場合、そのList of F-TEIDfupには、F-UP11で割り当てられたF-TEIDのみが含まれる。
【0154】
説明すべきものとして、この実施例において、F-CP1が同じレベルの1つのみのユーザプレーンノードF-UP11を選択したので、F-CP1からF-CP1の親制御プレーンノードへ返信されたMBSセッション開始応答には、F-UP11で割り当てられたF-TEIDが含まれない場合は、F-UP11が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートすることを表す。この場合、F-CP1からF-CP1の親制御プレーンノードへ返信されたMBSセッション開始応答にMulticast Enableを含める必要はない。F-CP1からF-CP1の親制御プレーンノードへ返信されたMBSセッション開始応答には、F-UP11で割り当てられたF-TEIDが含まれる場合は、F-UP11が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないことを表す。この場合、F-CP1に同じレベルの1つのみのユーザプレーンノードF-UP11があるので、同様に、F-CP1からF-CP1の親制御プレーンノードへ返信されたMBSセッション開始応答にMulticast Enableを含める必要はない。
【0155】
ここで、ステップS1501からステップS1509は、F-CP1が、F-CP1の親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求を受信した後の処理プロセスである。この処理プロセスにおいて、F-CP1は、同じレベルの1つのユーザプレーンノードF-UP11を選択したが、F-CP1の子制御プレーンノードS-CPは、S-CPと同じレベルの2つの子ユーザプレーンノードS-UP1及びS-UP2を選択した。
【0156】
引き続いて図15を参照すると、上記方法は、以下のステップをさらに含む。
【0157】
ステップS1510では、F-CP2が、F-CP2の親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求を受信し、このMBSセッション開始要求には、TMGI、MBS Session Duration、MBS QFIs、QoS Profile、UPx ID、MBS IP Multicast Distribution、MBS Time to Data Transfer、MBS Service Areaが含まれる。ここで、具体的なパラメータの意味は、前述したステップS1501の説明を参照する。区別を容易にするために、F-CP2で受信されたMBSセッション開始要求におけるMBS IP Multicast Distributionに含まれるIPマルチキャスト伝送アドレスは、IPxと記すことができる。
【0158】
ステップS1511では、F-CP2が、F-CP2の子制御プレーンノードの情報に基づいて、複数のF-UPFの中から、1つ又は複数のF-UPFを、F-CP2と同じレベルのユーザプレーンノードとして選択すると決定する。この実施例では、F-CP2と同じレベルの1つのみのユーザプレーンノードF-UP21が選択されたと仮定する。そして、F-CP2は、F-UP21にユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、F-UP21は、F-CP2にユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする。
【0159】
具体的な説明は、前述したステップS1502に関する内容を参照する。ステップS1502に類似して、F-CP2とF-UP21との間で、ユーザプレーンMBSセッション確立要求及びユーザプレーンMBSセッション確立応答のやり取りによって、F-UP21は、新たなIPマルチキャスト伝送アドレス(区別を容易にするために、IP3と記す)を割り当てた。
【0160】
また、同様に、F-UP21が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしない場合、F-UP21は、ポイントツーポイント方式でMBSサービスデータを受信するためのF-TEIDを割り当て、割り当てたF-TEIDをユーザプレーンMBSセッション確立応答に付する。
【0161】
ステップS1512では、F-UP21が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、F-UP21の親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータを受信するために、IPマルチキャスト伝送アドレスIPxに対応するマルチキャスト伝送グループへの加入を申請する。
【0162】
ステップS1513では、F-CP2が、F-CP2の子制御プレーンノードの情報に基づいて、各子制御プレーンノードのそれぞれにMBSセッション開始要求を送信する。即ち、ステップS1513からステップS1517は、子制御プレーンノード毎に個別に実行される。この実施例では、1つの子制御プレーンノードS-CPへの送信を例にして説明する。
【0163】
同様に、F-CP2からF-CP2の子制御プレーンノードS-CPへ送信されたMBSセッション開始要求にも、MBS IP Multicast Distributionが含まれ、このMBS IP Multicast Distributionは、ステップS1511で割り当てられたものであり、それに対応するユーザプレーンノード識別子がF-UP21 IDであり、それに含まれるIPマルチキャスト伝送アドレスがIP3である。
【0164】
説明すべきものとして、ステップS1513とステップS1504との間に前後関係がなく、これらは、F-CP2とF-CP1が並列にそれぞれ実行するステップであってもよい。
【0165】
S-CPが、F-CP2から送信されたMBSセッション開始要求を受信した後、前述したステップに類似して、S-CPは、S-CPの子制御プレーンノードの情報に基づいて、複数のS-UPの中から、F-UP21のために1つ又は複数のS-UPを選択する。この実施例では、S-UP3及びS-UP4が選択されたと仮定する。そして、ステップS1514a及びステップS1514bをそれぞれ実行する。
【0166】
説明すべきものとして、S-CPがF-UP21のために選択したS-UPは、S-CPがF-UP11のために選択したS-UPと異なる。言い換えれば、本願の実施例において、制御プレーンでは、1つの子制御プレーンノードに複数の親制御プレーンノードがあり得、例えば、子制御プレーンノードS-CPには、2つの親制御プレーンノードF-CP1及びF-CP2がある。しかし、1つの子ユーザプレーンノードに複数の親ユーザプレーンノードがあることは許されない。このように、1つの子ユーザプレーンノードは、既に1つの親ユーザプレーンノードがあるようになった後、子ユーザプレーンノードの選択対象から除外される。このため、S-CPは、F-UP21のために、S-UP3及びS-UP4しか選択できない。S-UP1及びS-UP2が既にF-UP11の子ユーザプレーンノードとして選択されたので、S-CPは、S-UP1及びS-UP2をF-UP21の子ユーザプレーンノードとして選択することができない。
【0167】
ステップS1514aでは、S-CPが、選択されたS-UP3にユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、S-UP3がS-CPにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする。ステップS1514bでは、S-CPが、選択されたS-UP4にユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、S-UP4がS-CPにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする。具体的なプロセスは、ステップS1505aに類似し、これ以上の説明を省略する。
【0168】
ステップS1515では、S-UP3及びS-UP4が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、F-UP21から送信されたMBSサービスデータを受信するために、F-UP21で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレス(即ち、IP3)に対応するマルチキャスト伝送グループにそれぞれ加入する。
【0169】
ステップS1516では、S-CPがF-CP2にMBSセッション開始応答を送信し、このMBSセッション開始応答には、F-UP21 IDが含まれる。このステップの具体的な説明は、前述したステップS1507に類似し、これ以上の説明を省略する。
【0170】
ステップS1517では、F-CP2がF-UP21にユーザプレーンMBSセッション修正要求を送信し、F-UP21がF-CP2にユーザプレーンMBSセッション修正応答をフィードバックする。このステップの具体的な説明は、前述したステップS1508に類似し、これ以上の説明を省略する。
【0171】
ステップS1518では、各子制御プレーンノードのいずれに対してもステップS1513からステップS1517を実行した後、F-CP2が、全ての子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答に基づいて、F-CP2の親制御プレーンノードにMBSセッション開始応答を送信する。このステップの具体的な説明は、前述したステップS1509に類似し、これ以上の説明を省略する。
【0172】
ここで、ステップS1510からステップS1518は、F-CP2が、F-CP2の親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求を受信した後の処理プロセスである。この処理プロセスにおいて、F-CP2は、同じレベルの1つのユーザプレーンノードF-UP21を選択したが、F-CP2の子制御プレーンノードS-CPは、S-CPと同じレベルの2つの子ユーザプレーンノードS-UP3及びS-UP4を選択した。
【0173】
ステップS1501からステップS1518から分かるように、本願の実施例において、子制御プレーンノードS-CPには、複数の親制御プレーンノードF-CP1及びF-CP2があるが、S-CPにより制御される子ユーザプレーンノードS-UPには、1つのみの親ユーザプレーンノードがある。
【0174】
また、ステップS1501におけるメッセージと、ステップS1510におけるメッセージは、並列に送信されたものである可能性がある。このため、ステップS1501~ステップS1509とステップS1510~ステップS1518は、並列に実行される可能性がある。このように、ユーザプレーンMBSセッション確立プロセス中に、1つのユーザプレーンノードには、同時に2つの制御プレーンノードからユーザプレーンMBSセッション確立要求メッセージが送信された場合、又は、1つのユーザプレーンノードが、既に1つの制御プレーンノードにより選択された後、さらに、他の制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求メッセージを受信した場合があり得る。1つのユーザプレーンノードが同時に2つの制御プレーンノード(もちろん、それ以上であってもよいが、ここで2つを例にして説明する)から送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求メッセージを受信した場合、該ユーザプレーンノードは、ユーザプレーンMBSセッション確立応答メッセージにおいて、そのうちの1つの制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求に正常に応答するとともに、他のユーザプレーンMBSセッション確立応答メッセージにおいて、他の制御プレーンノードを拒否(Reject)することにより、このユーザプレーンノードが既に選択されたことを指示してもよい。1つのユーザプレーンノードは、1つの制御プレーンノードによって、既に親ユーザプレーンノードがあるようになった後、さらに、他の制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求メッセージを受信した場合、他のユーザプレーンMBSセッション確立応答メッセージにおいて、該他の制御プレーンノードをRejectすることにより、このユーザプレーンノードが既に選択されたことを指示する。
【0175】
このようなMBSセッション伝送ツリーの確立完了後、以下のステップを実行することができる。
【0176】
ステップS1519aでは、F-UP11が、F-UP11の親ユーザプレーンノードから送信された下りMBSサービスデータを受信する。次に、ステップS1520aによって、受信された該下りMBSサービスデータをS-UP1及びS-UP2に伝送する。
【0177】
説明すべきものとして、親ユーザプレーンノードがある各ユーザプレーンノードは、前述したステップで決定されたマルチキャスト伝送方式又はポイントツーポイント伝送方式でMBSサービスデータを受信する必要がある。例えば、S-UP1及びS-UP2について、マルチキャスト伝送方式のみを採用すると決定された場合、S-UP1及びS-UP2は、F-UP11から送信されたMBSサービスデータをマルチキャスト伝送方式で受信し、ポイントツーポイント伝送方式のみを採用すると決定された場合、S-UP1及びS-UP2のそれぞれは、F-UP11から送信されたMBSサービスデータをポイントツーポイント伝送方式で受信する。
【0178】
子ユーザプレーンノードがある各ユーザプレーンノードは、前述したステップで決定されたマルチキャスト伝送方式又はポイントツーポイント伝送方式で、各子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータを伝送する必要がある。例えば、F-UP11について、マルチキャスト伝送方式のみを採用すると決定された場合、F-UP11は、マルチキャスト伝送方式でMBSサービスデータをF-UP11の全ての子ユーザプレーンノード(この実施例では、即ち、S-UP1及びS-UP2)に伝送し、ポイントツーポイント伝送方式のみを採用すると決定された場合、F-UP11は、F-UP11の各子ユーザプレーンノード(この実施例では、即ち、S-UP1及びS-UP2)のそれぞれにMBSサービスデータをポイントツーポイント伝送方式で伝送する。
【0179】
ステップS1519bでは、F-UP21が、F-UP21の親ユーザプレーンノードから送信された下りMBSサービスデータを受信する。次に、ステップS1520bによって、受信された該下りMBSサービスデータをS-UP3及びS-UP4に伝送する。ここで、各ユーザプレーンノードは、前述したステップで決定されたマルチキャスト伝送方式又はポイントツーポイント伝送方式でMBSサービスデータを伝送する。これと同時に、各ユーザプレーンノードは、前述したステップで決定されたマルチキャスト伝送方式又はポイントツーポイント伝送方式でMBSサービスデータを受信する。
【0180】
図15に示された実施例では、親制御プレーンノードから子制御プレーンノードへ送信されたMBSセッション開始要求に1つのみの親ユーザプレーンノードの情報が含まれる。以下、図16を参照して、本願の他の実施例では、親制御プレーンノードから子制御プレーンノードへ送信されたMBSセッション開始要求に複数の親ユーザプレーンノードの情報を含めることができることを紹介する。
【0181】
具体的には、図16は、本願の一実施例による制御プレーンとユーザプレーンが分離されたMBSの通信方法を示している。同様に、以下の内容に記載のF-CPは、親制御プレーン(Father-Control Plane)を表し、S-CPは、子制御プレーン(Son-Control Plane)を表し、F-UPは、親ユーザプレーン(Father-User Plane)を表し、S-UPは、子ユーザプレーン(Son-User Plane)を表す。
【0182】
図16を参照すると、上記方法は、以下のステップを含む。
ステップS1601では、F-CP1が、F-CP1の親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求を受信する。具体的なプロセスは、前述したステップS1501に類似し、これ以上の説明を省略する。ここで、このMBSセッション開始要求におけるMBS IP Multicast Distributionに含まれるIPマルチキャスト伝送アドレスをIP1と記す。
【0183】
F-CP1は、F-CP1の親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求を受信した後、F-CP1の子制御プレーンノードの情報に基づいて、複数のF-UPFの中から、1つ又は複数のF-UPFを、F-CP1と同じレベルのユーザプレーンノードとして選択すると決定してもよい。この実施例では、F-UP11及びF-UP12と記される2つのユーザプレーンノードが選択されたと仮定する。そして、ステップS1602a及びステップS1602bをそれぞれ実行する。
【0184】
ステップS1602aでは、F-CP1がF-UP11にユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、F-UP11がF-CP1にユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする。このプロセスは、前述した実施例におけるステップS1502のプロセスに類似し、これ以上の説明を省略する。ここで、ステップS1602aにおいてF-UP11で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスをIP2と記す。
【0185】
ステップS1602bでは、F-CP1がF-UP12にユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、F-UP12がF-CP1にユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする。このプロセスは、前述した実施例におけるステップS1502のプロセスに類似し、これ以上の説明を省略する。ここで、ステップS1602bにおいてF-UP12で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスをIP3と記す。
【0186】
ステップS1603では、F-UP11及びF-UP12が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、F-UP11及びF-UP12の親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータを受信するために、IPマルチキャスト伝送アドレスIP1に対応するマルチキャスト伝送グループへの加入を申請する。
【0187】
ステップS1604では、F-CP1が、F-CP1の子制御プレーンノードの情報に基づいて、各子制御プレーンノードのそれぞれにMBSセッション開始要求を送信する。即ち、ステップS1604からステップS1608は、子制御プレーンノード毎に個別に実行される。この実施例では、1つの子制御プレーンノードS-CPへの送信を例にして説明する。
【0188】
F-CP1からF-CP1の子制御プレーンノードS-CPへ送信されたMBSセッション開始要求には、以下のパラメータ、即ち、TMGI、MBS Session Duration、MBS QFIs、QoS Profile、MBS Time to Data Transfer、List of {F-UP ID,MBS伝送情報}、 MBS Service Areaが含まれる。ここで、MBS伝送情報は、即ち、MBS IP Multicast Distribution (IP Multicast Distribution address,C-TEID)である。この実施例では、F-CP1が、F-CP1と同じレベルの2つのユーザプレーンノードF-UP11及びF-UP12を選択したので、List of {F-UP ID,MBS伝送情報}には、F-UP11 ID及びF-UP11 IDに対応するMBS IP Multicast Distributionと、F-UP12 ID及びF-UP12 IDに対応するMBS IP Multicast Distributionとが含まれる。F-UP11 IDに対応するMBS IP Multicast Distributionは、F-UP11で割り当てられたものであり、それに含まれるIPマルチキャスト伝送アドレスがIP2であり、F-UP12 IDに対応するMBS IP Multicast Distributionは、F-UP12で割り当てられたものであり、それに含まれるIPマルチキャスト伝送アドレスがIP3である。
【0189】
説明すべきものとして、F-UP12で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスIP3と、F-UP11で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスIP2とが同じであってはいけないが、割り当てられたC-TEIDが同じであってもよい。
【0190】
S-CPが、F-CP1から送信されたMBSセッション開始要求を受信した後、ステップS1502に類似して、S-CPは、S-CPの子制御プレーンノードの情報に基づいて、複数のS-UPの中から、F-UP11のために1つ又は複数のS-UPを選択するとともに、F-UP12のために1つ又は複数のS-UPを選択する。この実施例では、F-UP11のためにS-UP11及びS-UP12が選択され、F-UP12のためにS-UP21及びS-UP22が選択され、即ち、F-UP11及びF-UP12のために異なる子ユーザプレーンノードが選択されたと仮定する。そして、ステップS1605a及びステップS1605bをそれぞれ実行する。
【0191】
ステップS1605aでは、S-CPが、選択されたS-UP11及びS-UP12のそれぞれに、F-UP11で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスIP2が含まれるユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、S-UP11及びS-UP12のそれぞれがS-CPにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする(紙面を節約するために、図16ではS-UP11とS-UP12を一緒に描いている)。具体的なプロセスは、ステップS1505aに類似し、これ以上の説明を省略する。
【0192】
ステップS1605bでは、S-CPが、選択されたS-UP21及びS-UP22のそれぞれに、F-UP12で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスIP3が含まれるユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、S-UP21及びS-UP22のそれぞれがS-CPにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする(紙面を節約するために、図16ではS-UP21とS-UP22を一緒に描いている)。具体的なプロセスは、ステップS1505aに類似し、これ以上の説明を省略する。
【0193】
ステップS1606aでは、S-UP11及びS-UP12が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、F-UP11から送信されたMBSサービスデータを受信するために、F-UP11で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレス(即ち、IP2)に対応するマルチキャスト伝送グループにそれぞれ加入する。
【0194】
ステップS1606bでは、S-UP21及びS-UP22が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、F-UP12から送信されたMBSサービスデータを受信するために、F-UP12で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレス(即ち、IP3)に対応するマルチキャスト伝送グループにそれぞれ加入する。
【0195】
ステップS1607では、S-CPがF-CP1にMBSセッション開始応答を送信する。マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないS-UPがある場合、MBSセッション開始応答には、このS-UPで割り当てられた、F-UPに対応するF-TEIDが含まれ、List of {F-UP ID,List of F-TEIDsup,Multicast Enable}が形成される。この実施例では、List of {F-UP ID,List of F-TEIDsup,Multicast Enable}には、F-UP11に対するList of F-TEIDsup及びMulticast Enableと、F-UP12に対するList of F-TEIDsup及びMulticast Enableとが含まれる。
【0196】
ステップS1507に類似して、いくつかのS-UPが、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートするが、他のいくつかのS-UPが、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないので、このList of F-TEIDsupは、マルチキャスト伝送の受信をサポートしないが、ポイントツーポイント方式でMBSサービスデータを受信することをサポートするS-UPのみに対応するものである。このため、1つのF-UPの全てのS-UPが、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、このF-UPに対応するList of F-TEIDsupはない。それ以外の説明は、ステップS1507に関する内容を参照する。
【0197】
また、S-CPは、そのうちの1つ/いくつかのF-UP IDにいかなる子ユーザプレーンノードも割り当てないと決定した場合、この1つ/いくつかのF-UP IDに対応するMulticast EnableにDisableを設定してもよい。もちろん、MBSセッション開始応答において、子ユーザプレーンノードが割り当てられていない親ユーザプレーンノードを指示するために、Failed List of {F-UP}を採用してもよい。
【0198】
ステップS1608aでは、F-CP1が、MBSセッション開始応答に含まれるList of {F-UP ID,List of F-TEIDsup,Multicast Enable}に基づいて、F-UP11にユーザプレーンMBSセッション修正要求を送信し、F-UP11がF-CP1にユーザプレーンMBSセッション修正応答をフィードバックする。このステップの具体的な説明は、前述したステップS1508に類似し、これ以上の説明を省略する。
【0199】
ステップS1608bでは、F-CP1が、MBSセッション開始応答に含まれるList of {F-UP ID,List of F-TEIDsup,Multicast Enable}に基づいて、F-UP12にユーザプレーンMBSセッション修正要求を送信し、F-UP12がF-CP1にユーザプレーンMBSセッション修正応答をフィードバックする。このステップの具体的な説明は、前述したステップS1508に類似し、これ以上の説明を省略する。
【0200】
ステップS1609では、各子制御プレーンノードのいずれに対してもステップS1604からステップS1608を実行した後、F-CP1が、全ての子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答に基づいて、F-CP1の親制御プレーンノードにMBSセッション開始応答を送信する。
【0201】
ここで、F-CP1が、F-CP1と同じレベルの2つのユーザプレーンノードF-UP11及びF-UP12を選択したので、F-UP11及びF-UP12のうち、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないF-UPがある場合、F-CP1からF-CP1の親制御プレーンノードへ返信されたMBSセッション開始応答には、F-UP11及びF-UP12の親ユーザプレーンノードのUP IDに対応するList of F-TEID(親ユーザプレーンノードに対するものであるため、区別を容易にするために、以下、それをList of F-TEIDfupと記す)が含まれる。このList of F-TEIDfupには、F-UP11及びF-UP12のうち、マルチキャスト伝送の受信をサポートしないが、ポイントツーポイント方式でMBSサービスデータを受信することをサポートするF-UPで割り当てられたF-TEIDが含まれる。F-UP11及びF-UP12のうち、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートするF-UPが一部ある場合、F-UP11及びF-UP12にMBSサービスデータを伝送するには、マルチキャスト伝送及びポイントツーポイント伝送の技術を同時に使用する必要があることをF-UP11及びF-UP12の親ユーザプレーンノードに指示するために、MBSセッション開始応答にMulticast Enableを含める必要がある。
【0202】
特に、F-CP1からF-CP1の親制御プレーンノードへ返信されたMBSセッション開始応答にList of F-TEIDfupが含まれない場合は、F-CP1により選択された、F-CP1と同じレベルのユーザプレーンノードのいずれも、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートすることを表すので、該MBSセッション開始応答にMulticast Enableというフラグを付する必要がない。
【0203】
特に、F-CP1からF-CP1の親制御プレーンノードへ返信されたMBSセッション開始応答には、List of F-TEIDfupが含まれるが、Multicast Enableというフラグが含まれない場合は、F-CP1により選択された、F-CP1と同じレベルの全てのユーザプレーンノードが、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないが、ポイントツーポイント方式で伝送されたMBSサービスデータの受信をサポートすることを表す。
特に、F-CP1からF-CP1の親制御プレーンノードへ返信されたMBSセッション開始応答には、List of F-TEIDfupが含まれず、且つMulticast EnableがDisableとして設定されている場合は、F-CP1が、F-CP1と同じレベルのユーザプレーンノードを選択していないことを表す。この場合、F-CP1は、指示のために、MBSセッション開始応答によってFailure Codeを返信してもよい。
【0204】
説明すべきものとして、F-CP1により選択された、F-CP1と同じレベルのユーザプレーンノードのうち、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないユーザプレーンノードが1つのみである場合、MBSセッション開始応答には、List of F-TEIDfupが含まれず、マルチキャスト伝送の受信をサポートしないが、ポイントツーポイント方式でMBSサービスデータを受信することをサポートするこのユーザプレーンノードで割り当てられたF-TEIDのみが含まれてもよい。
【0205】
ここで、ステップS1601からステップS1609は、F-CP1が、F-CP1の親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求を受信した後の処理プロセスである。この処理プロセスにおいて、F-CP1は、F-CP1と同じレベルの2つのユーザプレーンノードF-UP11及びF-UP12を選択し、F-CP1の子制御プレーンノードS-CPは、F-UP11のために、S-CPと同じレベルの2つの子ユーザプレーンノードS-UP11及びS-UP12を選択し、F-UP12のために、S-CPと同じレベルの2つの子ユーザプレーンノードS-UP21及びS-UP22を選択した。
【0206】
引き続いて図16を参照すると、上記方法は、以下のステップをさらに含む。
【0207】
ステップS1610では、F-CP2が、F-CP2の親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求を受信し、このMBSセッション開始要求には、TMGI、MBS Session Duration、MBS QFIs、QoS Profile、UPx ID、MBS IP Multicast Distribution、MBS Time to Data Transfer、MBS Service Areaが含まれる。ここで、具体的なパラメータの意味は、前述したステップS1501の説明を参照する。区別を容易にするために、F-CP2で受信されたMBSセッション開始要求におけるMBS IP Multicast Distributionに含まれるIPマルチキャスト伝送アドレスは、IPxと記すことができる。
【0208】
ステップS1611では、F-CP2が、F-CP2の子制御プレーンノードの情報に基づいて、複数のF-UPFの中から、1つ又は複数のF-UPFを、F-CP2と同じレベルのユーザプレーンノードとして選択すると決定する。この実施例では、F-CP2と同じレベルの1つのみのユーザプレーンノードF-UP21が選択されたと仮定する。そして、F-CP2は、F-UP21にユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、F-UP21は、F-CP2にユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする。
【0209】
具体的な説明は、前述したステップS1502に関する内容を参照する。ステップS1502に類似して、F-CP2とF-UP21との間で、ユーザプレーンMBSセッション確立要求及びユーザプレーンMBSセッション確立応答のやり取りによって、F-UP21は、新たなIPマルチキャスト伝送アドレス(区別を容易にするために、IP4と記す)を割り当てた。
【0210】
また、同様に、F-UP21が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしない場合、F-UP21は、ポイントツーポイント方式でMBSサービスデータを受信するためのF-TEIDを割り当て、割り当てたF-TEIDをユーザプレーンMBSセッション確立応答に付する。
【0211】
ステップS1612では、F-UP21が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、F-UP21の親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータを受信するために、IPマルチキャスト伝送アドレスIPxに対応するマルチキャスト伝送グループへの加入を申請する。
【0212】
ステップS1613では、F-CP2が、F-CP2の子制御プレーンノードの情報に基づいて、各子制御プレーンノードのそれぞれにMBSセッション開始要求を送信する。即ち、ステップS1613からステップS1617は、子制御プレーンノード毎に個別に実行される。この実施例では、1つの子制御プレーンノードS-CPへの送信を例にして説明する。
【0213】
同様に、F-CP2からF-CP2の子制御プレーンノードS-CPへ送信されたMBSセッション開始要求にも、MBS IP Multicast Distributionが含まれ、このMBS IP Multicast Distributionは、ステップS1611で割り当てられたものであり、それに対応するユーザプレーンノード識別子がF-UP21 IDであり、それに含まれるIPマルチキャスト伝送アドレスがIP4である。
【0214】
説明すべきものとして、ステップS1613とステップS1604との間に前後関係がなく、これらは、F-CP2とF-CP1が並列にそれぞれ実行するステップであってもよい。
【0215】
S-CPが、F-CP2から送信されたMBSセッション開始要求を受信した後、前述したステップに類似して、S-CPは、S-CPの子制御プレーンノードの情報に基づいて、複数のS-UPの中から、F-UP21のために1つ又は複数のS-UPを選択する。この実施例では、S-UP31及びS-UP32が選択されたと仮定する。そして、ステップS1614を実行する。
【0216】
説明すべきものとして、S-CPがF-UP21のために選択したS-UPは、S-CPがF-UP11及びF-UP12のために選択したS-UPと異なる。言い換えれば、本願の実施例において、制御プレーンでは、1つの子制御プレーンノードに複数の親制御プレーンノードがあり得、例えば、子制御プレーンノードS-CPには、2つの親制御プレーンノードF-CP1及びF-CP2がある。しかし、1つの子ユーザプレーンノードに複数の親ユーザプレーンノードがあることは許されない。このように、1つの子ユーザプレーンノードは、既に1つの親ユーザプレーンノードがあるようになった後、子ユーザプレーンノードの選択対象から除外される。
【0217】
ステップS1614では、S-CPが、選択されたS-UP31及びS-UP32のそれぞれにユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、S-UP31及びS-UP32のそれぞれがS-CPにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする。具体的なプロセスは、ステップS1505aに類似し、これ以上の説明を省略する。
【0218】
ステップS1615では、S-UP31及びS-UP32が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、F-UP21から送信されたMBSサービスデータを受信するために、F-UP21で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレス(即ち、IP4)に対応するマルチキャスト伝送グループにそれぞれ加入する。
【0219】
ステップS1616では、S-CPがF-CP2にMBSセッション開始応答を送信し、このMBSセッション開始応答には、F-UP21 IDが含まれる。このステップの具体的な説明は、前述したステップS1507に類似し、これ以上の説明を省略する。
【0220】
ステップS1617では、F-CP2がF-UP21にユーザプレーンMBSセッション修正要求を送信し、F-UP21がF-CP2にユーザプレーンMBSセッション修正応答をフィードバックする。このステップの具体的な説明は、前述したステップS1508に類似し、これ以上の説明を省略する。
【0221】
ステップS1618では、各子制御プレーンノードのいずれに対してもステップS1613からステップS1617を実行した後、F-CP2が、全ての子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答に基づいて、F-CP2の親制御プレーンノードにMBSセッション開始応答を送信する。このステップの具体的な説明は、前述したステップS1509に類似し、これ以上の説明を省略する。
ここで、ステップS1610からステップS1618は、F-CP2が、F-CP2の親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求を受信した後の処理プロセスである。この処理プロセスにおいて、F-CP2は、F-CP2と同じレベルの1つのユーザプレーンノードF-UP21を選択し、F-CP2の子制御プレーンノードS-CPは、S-CPと同じレベルの2つの子ユーザプレーンノードS-UP31及びS-UP32を選択した。
【0222】
ステップS1601からステップS1618から分かるように、本願の実施例において、子制御プレーンノードS-CPには、複数の親制御プレーンノードF-CP1及びF-CP2があるが、S-CPにより制御される子ユーザプレーンノードS-UPには、1つのみの親ユーザプレーンノードがある。
【0223】
また、ステップS1601におけるメッセージと、ステップS1610におけるメッセージは、並列に送信されたものである可能性がある。このため、ステップS1601~ステップS1609とステップS1610~ステップS1618は、並列に実行される可能性がある。このように、ユーザプレーンMBSセッション確立プロセス中に、1つのユーザプレーンノードには、同時に2つの制御プレーンノードからユーザプレーンMBSセッション確立要求メッセージが送信された場合、又は、1つのユーザプレーンノードが、既に1つの制御プレーンノードにより選択された後、さらに、他の制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求メッセージを受信した場合があり得る。1つのユーザプレーンノードが同時に2つの制御プレーンノード(もちろん、それ以上であってもよいが、ここで2つを例にして説明する)から送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求メッセージを受信した場合、該ユーザプレーンノードは、ユーザプレーンMBSセッション確立応答メッセージにおいて、そのうちの1つの制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求に正常に応答するとともに、他のユーザプレーンMBSセッション確立応答メッセージにおいて、他の制御プレーンノードを拒否(Reject)することにより、このユーザプレーンノードが既に選択されたことを指示してもよい。1つのユーザプレーンノードは、1つの制御プレーンノードによって、既に親ユーザプレーンノードがあるようになった後、さらに、他の制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求メッセージを受信した場合、他のユーザプレーンMBSセッション確立応答メッセージにおいて、該他の制御プレーンノードをRejectすることにより、このユーザプレーンノードが既に選択されたことを指示する。
【0224】
このようなMBSセッション伝送ツリーの確立完了後、以下のステップを実行することができる。
【0225】
ステップS1619aでは、F-UP11が、F-UP11の親ユーザプレーンノードから送信された下りMBSサービスデータを受信する。次に、ステップS1620aによって、受信された該下りMBSサービスデータをS-UP11及びS-UP12に伝送する。ここで、各ユーザプレーンノードは、前述したステップで決定されたマルチキャスト伝送方式又はポイントツーポイント伝送方式でMBSサービスデータを伝送する。これと同時に、各ユーザプレーンノードは、前述したステップで決定されたマルチキャスト伝送方式又はポイントツーポイント伝送方式でMBSサービスデータを受信する。
【0226】
ステップS1619bでは、F-UP12が、F-UP12の親ユーザプレーンノードから送信された下りMBSサービスデータを受信する。次に、ステップS1620bによって、受信された該下りMBSサービスデータをS-UP21及びS-UP22に伝送する。ここで、各ユーザプレーンノードは、前述したステップで決定されたマルチキャスト伝送方式又はポイントツーポイント伝送方式でMBSサービスデータを伝送する。これと同時に、各ユーザプレーンノードは、前述したステップで決定されたマルチキャスト伝送方式又はポイントツーポイント伝送方式でMBSサービスデータを受信する。
【0227】
ステップS1619cでは、F-UP21が、F-UP21の親ユーザプレーンノードから送信された下りMBSサービスデータを受信する。次に、ステップS1620cによって、受信された該下りMBSサービスデータをS-UP31及びS-UP32に伝送する。ここで、各ユーザプレーンノードは、前述したステップで決定されたマルチキャスト伝送方式又はポイントツーポイント伝送方式でMBSサービスデータを伝送する。これと同時に、各ユーザプレーンノードは、前述したステップで決定されたマルチキャスト伝送方式又はポイントツーポイント伝送方式でMBSサービスデータを受信する。
【0228】
図16に示された実施例では、親制御プレーンノードから子制御プレーンノードへ送信されたMBSセッション開始要求に複数の親ユーザプレーンノードの情報が含まれる。任意選択的に、5Gシステムにおいて、NR(New Radio)基地局(gNB)は、制御プレーンとユーザプレーンが分離されたものであってもよく、即ち、gNB-CU(集中ユニット、Centralized Unit)は、子制御プレーンノードとしてもよく、gNB-DU(分散ユニット、Distributed Unit)は、子ユーザプレーンノードとしてもよく、1つの基地局の制御プレーンは、1つ又は複数の基地局のユーザプレーンを制御することができる。具体的には、図17に示すように、NG-RANにおけるgNBは、NGインタフェースを介して5Gコアネットワーク(5GC:5g Core network)に接続される。NG-RANにおけるgNBは、制御プレーンとユーザプレーンが分離されたものであってもよく、基地局制御プレーン(即ち、gNB-CU)と基地局ユーザプレーン(即ち、gNB-DU)との間のインタフェースは、F1インタフェースであってもよく、gNB間のインタフェースは、Xn-Cインタフェースであってもよい。
【0229】
本願の一実施例において、gNB-CU及びgNB-DUを、図16に示された実施例に適用すると、図18に示す実施例を得ることができる。ネットワークノードSMF又はMB-SMFは、NR基地局と直接通信することができないので、やり取りのためにAMFが導入されている。
【0230】
図18を参照すると、上記方法は、以下のステップを含んでもよい。
【0231】
ステップS1801では、F-CP1が、F-CP1の親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求を受信する。具体的なプロセスは、前述したステップS1501に類似し、これ以上の説明を省略する。ここで、このMBSセッション開始要求におけるMBS IP Multicast Distributionに含まれるIPマルチキャスト伝送アドレスをIP1と記す。
【0232】
F-CP1は、F-CP1の親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求を受信した後、F-CP1に対応するgNBの情報(例えば、位置や数など)に基づいて、複数のF-UPFの中から、1つ又は複数のF-UPFを、F-CP1と同じレベルのユーザプレーンノードとして選択すると決定してもよい。この実施例では、F-UP11及びF-UP12と記される2つのユーザプレーンノードが選択されたと仮定する。そして、ステップS1802a及びステップS1802bをそれぞれ実行する。
【0233】
ステップS1802aでは、F-CP1がF-UP11にユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、F-UP11がF-CP1にユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする。このプロセスは、前述した実施例におけるステップS1502のプロセスに類似し、これ以上の説明を省略する。ここで、ステップS1802aにおいてF-UP11で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスをIP2と記す。
【0234】
ステップS1802bでは、F-CP1がF-UP12にユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、F-UP12がF-CP1にユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする。このプロセスは、前述した実施例におけるステップS1502のプロセスに類似し、これ以上の説明を省略する。ここで、ステップS1802bにおいてF-UP12で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスをIP3と記す。
【0235】
ステップS1803では、F-UP11及びF-UP12が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、F-UP11及びF-UP12の親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータを受信するために、IPマルチキャスト伝送アドレスIP1に対応するマルチキャスト伝送グループへの加入を申請する。
【0236】
ステップS1804aでは、F-CP1がAMFに情報伝送メッセージ(即ち、Namf_Communication_NonUeN2MessageTransfer)を送信する。
【0237】
F-CP1からAMFへ送信された情報伝送メッセージには、以下のパラメータ、即ち、RAN ID、N2 MBSセッションコンテナ(MBS Session Container)が含まれる。ここで、N2 MBS Session Containerには、(N2 MBS Session Start Request(TMGI,MBS QFIs,QoS Profile,List of {F-UP ID,MBS伝送情報}))が含まれる。MBS伝送情報は、即ち、MBS IP Multicast Distribution (IP Multicast Distribution address,C-TEID)である。この実施例では、F-CP1が、F-CP1と同じレベルの2つのユーザプレーンノードF-UP11及びF-UP12を選択したので、List of {F-UP ID,MBS伝送情報}には、F-UP11 ID及びF-UP11 IDに対応するMBS IP Multicast Distributionと、F-UP12 ID及びF-UP12 IDに対応するMBS IP Multicast Distributionとが含まれる。F-UP11 IDに対応するMBS IP Multicast Distributionは、F-UP11で割り当てられたものであり、それに含まれるIPマルチキャスト伝送アドレスがIP2であり、F-UP12 IDに対応するMBS IP Multicast Distributionは、F-UP12で割り当てられたものであり、それに含まれるIPマルチキャスト伝送アドレスがIP3である。
【0238】
説明すべきものとして、F-UP12で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスIP3と、F-UP11で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスIP2とが同じであってはいけないが、割り当てられたC-TEIDが同じであってもよい。
【0239】
F-CP1からAMFへ送信された情報伝送メッセージに含まれるMBSセッションコンテナは、AMFに、N2 MBS Session Start Request(TMGI,MBS QFIs,QoS Profile,List of {F-UP ID,MBS伝送情報})の関連内容を、RAN IDで識別されたgNBに送信させることを表す。F-CP1のMBS Session Contextに複数のRAN IDが記録される場合、後続のステップS1804bからステップS1808bは、各RAN IDで識別されたgNB毎に個別に実行される。
【0240】
ステップS1804bでは、AMFが、ステップS1804aにおける情報伝送メッセージに含まれるRAN IDに基づいて、それに対応するgNB-CUに、ステップS1804aにおける各パラメータ、即ち、TMGI、MBS QFIs、QoS Profile、List of {F-UP ID,MBS伝送情報}が含まれるMBSセッション開始要求を送信する。
【0241】
gNB-CUが、AMFから送信されたMBSセッション開始要求を受信した後、gNB-CUは、登録されたMBS Multicast Service UEの数及び位置(MBS Multicast Serviceの場合)、又はMBS Broadcast Service Area(MBS Broadcast Serviceの場合)に基づいて、複数のgNB-DUの中から、F-UP11及びF-UP12のために1つ又は複数のgNB-DUをそれぞれ選択する。この実施例では、F-UP11のためにgNB-DU11及びgNB-DU12が選択され、F-UP12のためにgNB-DU21及びgNB-DU22が選択され、即ち、F-UP11及びF-UP12のために異なるgNB-DUが選択されたと仮定する。そして、ステップS1805a及びステップS1805bをそれぞれ実行する。
【0242】
ステップS1805aでは、gNB-CUが、選択されたgNB-DU11及びgNB-DU12のそれぞれに、F-UP11で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスIP2が含まれるユーザプレーンMBSセッション確立要求(即ち、F1 MBS Session Establishment Request)を送信し、gNB-DU11及びgNB-DU12のそれぞれがgNB-CUにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする(紙面を節約するために、図18ではgNB-DU11とgNB-DU12を一緒に描いている)。具体的なプロセスは、ステップS1505aにおけるS-CPとS-UPとの間のやり取りプロセスに類似し、これ以上の説明を省略する。
【0243】
ステップS1805bでは、gNB-CUが、選択されたgNB-DU21及びgNB-DU22のそれぞれに、F-UP12で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスIP3が含まれるユーザプレーンMBSセッション確立要求(即ち、F1 MBS Session Establishment Request)を送信し、gNB-DU21及びgNB-DU22のそれぞれがgNB-CUにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする(紙面を節約するために、図18ではgNB-DU21とgNB-DU22を一緒に描いている)。具体的なプロセスは、ステップS1505aにおけるS-CPとS-UPとの間のやり取りプロセスに類似し、これ以上の説明を省略する。
【0244】
ステップS1806aでは、gNB-DU11及びgNB-DU12が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、F-UP11から送信されたMBSサービスデータを受信するために、F-UP11で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレス(即ち、IP2)に対応するマルチキャスト伝送グループにそれぞれ加入する。
【0245】
ステップS1806bでは、gNB-DU21及びgNB-DU22が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、F-UP12から送信されたMBSサービスデータを受信するために、F-UP12で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレス(即ち、IP3)に対応するマルチキャスト伝送グループにそれぞれ加入する。
【0246】
説明すべきものとして、前述した実施例に類似して、ネットワーク設定により、gNB-DUが、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないが、ポイントツーポイント方式でMBSサービスデータを受信することをサポートする場合、対応するF-TEIDを割り当てる必要がある。このF-TEIDは、gNB-CUにより割り当てられるか、又はgNB-DUにより割り当てられる。
【0247】
ステップS1807aでは、gNBが、ステップS1804aで受信された情報伝送メッセージに含まれるQFIs及びQoS Profileに基づいて、無線エアインタフェースリソースを割り当てる。
【0248】
ステップS1807bでは、gNB-CUがAMFにMBSセッション開始応答を送信する。マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないgNB-DUがある場合、MBSセッション開始応答には、このgNB-DUで割り当てられた、F-UPに対応するF-TEID(区別を容易にするために、それをF-TEIDgnb-duと記す)が含まれ、List of {F-UP ID,List of F-TEIDgnb-du,Multicast Enable}が形成される。この実施例では、List of {F-UP ID,List of F-TEIDgnb-du,Multicast Enable}には、F-UP11に対するList of F-TEIDgnb-du及びMulticast Enableと、F-UP12に対するList of F-TEIDgnb-du及びMulticast Enableとが含まれる。
【0249】
ステップS1507に類似して、いくつかのgNB-DUが、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートするが、他のいくつかのgNB-DUが、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないので、このList of F-TEIDgnb-duは、マルチキャスト伝送の受信をサポートしないが、ポイントツーポイント方式でMBSサービスデータを受信することをサポートするgNB-DUのみに対応するものである。このため、1つのF-UPの全てのgNB-DUが、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、このF-UPに対応するList of F-TEIDgnb-duはない。それ以外の説明は、ステップS1507に関する内容を参照する。
【0250】
また、gNB-CUは、そのうちの1つ/いくつかのF-UP IDにいかなる子ユーザプレーンノードも割り当てないと決定した場合、この1つ/いくつかのF-UP IDに対応するMulticast EnableにDisableを設定してもよい。もちろん、MBSセッション開始応答において、gNB-DUが割り当てられていない親ユーザプレーンノードを指示するために、Failed List of {F-UP}を採用してもよい。
【0251】
ステップS1807cでは、AMFが、ステップS1807bで受信されたMBSセッション開始応答に基づいて、F-CP1に情報通知メッセージNamf_Communication_NonUeN2InfoNotifyを送信する。ここで、この情報通知メッセージには、N2 MBS Session container(N2 MBS Session Start Response(List of (F-UP ID,List of F-TEIDgnb-du,Multicast Enable)))が含まれる。
【0252】
ステップS1808aでは、F-CP1が、受信された情報通知メッセージに含まれるList of {F-UP ID,List of F-TEIDgnb-du,Multicast Enable}に基づいて、F-UP11にユーザプレーンMBSセッション修正要求を送信し、F-UP11がF-CP1にユーザプレーンMBSセッション修正応答をフィードバックする。このステップの具体的な説明は、前述したステップS1508に類似し、これ以上の説明を省略する。
【0253】
ステップS1808bでは、F-CP1が、受信された情報通知メッセージに含まれるList of {F-UP ID,List of F-TEIDgnb-du,Multicast Enable}に基づいて、F-UP12にユーザプレーンMBSセッション修正要求を送信し、F-UP12がF-CP1にユーザプレーンMBSセッション修正応答をフィードバックする。このステップの具体的な説明は、前述したステップS1508に類似し、これ以上の説明を省略する。
【0254】
ステップS1809では、各RAN IDで識別されたgNBのいずれに対してもステップS1804aからステップS1808bを実行した後、F-CP1が、全てのgNB-CUからフィードバックされたMBSセッション開始応答に基づいて、F-CP1の親制御プレーンノードにMBSセッション開始応答を送信する。
ステップS1609に類似して、F-CP1からF-CP1の親制御プレーンノードへ返信されたMBSセッション開始応答には、F-CP1の親制御プレーンノードと同じレベルのユーザプレーンノードのUP IDが含まれ、List of F-TEIDfup及びMulticast Enableがさらに含まれる可能性がある。
【0255】
ここで、ステップS1801からステップS1809は、F-CP1が、F-CP1の親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求を受信した後の処理プロセスである。この処理プロセスにおいて、F-CP1は、F-CP1と同じレベルの2つのユーザプレーンノードF-UP11及びF-UP12を選択し、F-CP1に対応するgNB-CUは、F-UP11のために、gNB-CUと同じレベルの2つの子ユーザプレーンノードgNB-DU11及びgNB-DU12を選択し、F-UP12のために、gNB-CUと同じレベルの2つの子ユーザプレーンノードgNB-DU21及びgNB-DU22を選択した。
【0256】
引き続いて図18を参照すると、上記方法は、以下のステップをさらに含む。
【0257】
ステップS1810では、F-CP2が、F-CP2の親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求を受信する。具体的なプロセスは、前述したステップS1501に類似し、これ以上の説明を省略する。ここで、このMBSセッション開始要求におけるMBS IP Multicast Distributionに含まれるIPマルチキャスト伝送アドレスをIPxと記す。
【0258】
ステップS1811では、F-CP2が、F-CP2の親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求を受信した後、F-CP2に対応するgNBの情報(例えば、位置や数など)に基づいて、複数のF-UPFの中から、1つ又は複数のF-UPFを、F-CP2と同じレベルのユーザプレーンノードとして選択すると決定してもよい。この実施例では、1つのみのユーザプレーンノードF-UP21が選択されたと仮定する。そして、F-CP2は、F-UP21にユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、F-UP21は、F-CP2にユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする。
【0259】
具体的な説明は、前述したステップS1502に関する内容を参照する。ステップS1502に類似して、F-CP2とF-UP21との間で、ユーザプレーンMBSセッション確立要求及びユーザプレーンMBSセッション確立応答のやり取りによって、F-UP21は、新たなIPマルチキャスト伝送アドレス(区別を容易にするために、IP4と記す)を割り当てた。
【0260】
また、同様に、F-UP21が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしない場合、F-UP21は、ポイントツーポイント方式でMBSサービスデータを受信するためのF-TEIDを割り当て、割り当てたF-TEIDをユーザプレーンMBSセッション確立応答に付する。
【0261】
ステップS1812では、F-UP21が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、F-UP21の親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータを受信するために、IPマルチキャスト伝送アドレスIPxに対応するマルチキャスト伝送グループへの加入を申請する。
【0262】
ステップS1813aでは、F-CP2がAMFに情報伝送メッセージ(即ち、Namf_Communication_NonUeN2MessageTransfer)を送信する。この情報伝送メッセージの具体的な説明は、前述したステップS1804aに類似し、これ以上の説明を省略する。しかし、説明すべきものとして、F-CP2が、F-CP2と同じレベルの1つのユーザプレーンノードF-UP21を選択したので、情報伝送メッセージには、F-UP21 IDと、F-UP21 IDに対応するMBS IP Multicast Distributionとが含まれ、このMBS IP Multicast Distributionに含まれるIPマルチキャスト伝送アドレスがIP4である。F-CP2のMBS Session Contextに複数のRAN IDが記録される場合、後続のステップS1813bからステップS1817は、各RAN IDで識別されたgNB毎に個別に実行される。
【0263】
説明すべきものとして、ステップS1813aとステップS1804aとの間に前後関係がなく、これらは、F-CP2とF-CP1が並列にそれぞれ実行するステップであってもよい。
【0264】
ステップS1813bでは、AMFが、ステップS1813aにおける情報伝送メッセージに含まれるRAN IDに基づいて、それに対応するgNB-CUに、ステップS1813aにおける各パラメータが含まれるMBSセッション開始要求を送信する。
【0265】
gNB-CUが、AMFから送信されたMBSセッション開始要求を受信した後、gNB-CUは、登録されたMBS Multicast Service UEの数及び位置(MBS Multicast Serviceの場合)、又はMBS Broadcast Service Area(MBS Broadcast Serviceの場合)に基づいて、複数のgNB-DUの中から、F-UP21のために1つ又は複数のgNB-DUをそれぞれ選択する。この実施例では、F-UP21のためにgNB-DU31及びgNB-DU32が選択され、即ち、F-UP21のために選択されたgNB-DUが、F-UP11及びF-UP12のために選択されたgNB-DUと異なると仮定する。
【0266】
ステップS1814では、gNB-CUが、選択されたgNB-DU31及びgNB-DU32のそれぞれに、F-UP21で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスIP4が含まれるユーザプレーンMBSセッション確立要求(即ち、F1 MBS Session Establishment Request)を送信し、gNB-DU31及びgNB-DU32のそれぞれがgNB-CUにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする(紙面を節約するために、図18ではgNB-DU31とgNB-DU32を一緒に描いている)。具体的なプロセスは、ステップS1505aに類似し、これ以上の説明を省略する。
【0267】
ステップS1815では、gNB-DU31及びgNB-DU32が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、F-UP21から送信されたMBSサービスデータを受信するために、F-UP21で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレス(即ち、IP4)に対応するマルチキャスト伝送グループにそれぞれ加入する。
【0268】
説明すべきものとして、前述した実施例に類似して、ネットワーク設定により、gNB-DUが、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないが、ポイントツーポイント方式でMBSサービスデータを受信することをサポートする場合、対応するF-TEIDを割り当てる必要がある。このF-TEIDは、gNB-CUにより割り当てられるか、又はgNB-DUにより割り当てられる。
【0269】
ステップS1816aでは、gNBが、ステップS1813aで受信された情報伝送メッセージに含まれるQFIs及びQoS Profileに基づいて、無線エアインタフェースリソースを割り当てる。
【0270】
ステップS1816bでは、gNB-CUがAMFにMBSセッション開始応答を送信する。マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないgNB-DUがある場合、MBSセッション開始応答には、このgNB-DUで割り当てられた、F-UP21に対応するF-TEIDgnb-duが含まれる。それ以外の説明は、ステップS1507に関する内容を参照すればよい。
【0271】
ステップS1816cでは、AMFが、ステップS1816bで受信されたMBSセッション開始応答に基づいて、F-CP2に情報通知メッセージNamf_Communication_NonUeN2InfoNotifyを送信する。ここで、この情報通知メッセージには、(N2 MBS Session container(N2 MBS Session Start Response(F-UP21 ID,List of F-TEIDgnb-du,Multicast Enable)))が含まれる。
【0272】
ステップS1817では、F-CP2が、受信された情報通知メッセージに含まれるF-UP21 ID及びList of F-TEIDgnb-duに基づいて、F-UP21にユーザプレーンMBSセッション修正要求を送信し、F-UP21がF-CP2にユーザプレーンMBSセッション修正応答をフィードバックする。このステップの具体的な説明は、前述したステップS1508に類似し、これ以上の説明を省略する。
【0273】
ステップS1818では、各RAN IDで識別されたgNBのいずれに対してもステップS1813bからステップS1817を実行した後、F-CP2が、全てのgNB-CUからフィードバックされたMBSセッション開始応答に基づいて、F-CP2の親制御プレーンノードにMBSセッション開始応答を送信する。
【0274】
ステップS1509に類似して、F-CP2からF-CP2の親制御プレーンノードへ返信されたMBSセッション開始応答には、F-CP2の親制御プレーンノードと同じレベルのユーザプレーンノードのUPx IDが含まれ、List of F-TEIDfupがさらに含まれる可能性がある。
【0275】
ここで、ステップS1810からステップS1818は、F-CP2が、F-CP2の親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求を受信した後の処理プロセスである。この処理プロセスにおいて、F-CP2は、F-CP2と同じレベルの1つのユーザプレーンノードF-UP21を選択し、F-CP2に対応するgNB-CUは、gNB-CUと同じレベルの2つの子ユーザプレーンノードgNB-DU31及びgNB-DU32を選択した。
【0276】
ステップS1801からステップS1818から分かるように、本願の実施例において、gNB-CUには、複数の親制御プレーンノードF-CP1及びF-CP2があり得るが、gNB-CUにより制御されるgNB-DUには、1つのみの親ユーザプレーンノードがある。
【0277】
また、ステップS1801におけるメッセージと、ステップS1810におけるメッセージは、並列に送信されたものである可能性がある。このため、ステップS1801~ステップS1809とステップS1810~ステップS1818は、並列に実行される可能性がある。このように、ユーザプレーンMBSセッション確立プロセス中に、1つのユーザプレーンノードには、同時に2つの制御プレーンノードからユーザプレーンMBSセッション確立要求メッセージが送信された場合、又は、1つのユーザプレーンノードが、既に1つの制御プレーンノードにより選択された後、さらに、他の制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求メッセージを受信した場合があり得る。1つのユーザプレーンノードが同時に2つの制御プレーンノード(もちろん、それ以上であってもよいが、ここで2つを例にして説明する)から送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求メッセージを受信した場合、該ユーザプレーンノードは、ユーザプレーンMBSセッション確立応答メッセージにおいて、そのうちの1つの制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求に正常に応答するとともに、他のユーザプレーンMBSセッション確立応答メッセージにおいて、他の制御プレーンノードを拒否(Reject)することにより、このユーザプレーンノードが既に選択されたことを指示してもよい。1つのユーザプレーンノードは、1つの制御プレーンノードによって、既に親ユーザプレーンノードがあるようになった後、さらに、他の制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求メッセージを受信した場合、他のユーザプレーンMBSセッション確立応答メッセージにおいて、該他の制御プレーンノードをRejectすることにより、このユーザプレーンノードが既に選択されたことを指示する。
【0278】
このようなMBSセッション伝送ツリーの確立完了後、以下のステップを実行することができる。
【0279】
ステップS1819aでは、F-UP11が、F-UP11の親ユーザプレーンノードから送信された下りMBSサービスデータを受信する。次に、ステップS1820aによって、受信された該下りMBSサービスデータをgNB-DU11及びgNB-DU12に伝送する。ここで、各ユーザプレーンノードは、前述したステップで決定されたマルチキャスト伝送方式又はポイントツーポイント伝送方式でMBSサービスデータを伝送する。これと同時に、各ユーザプレーンノードは、前述したステップで決定されたマルチキャスト伝送方式又はポイントツーポイント伝送方式でMBSサービスデータを受信する。
【0280】
ステップS1819bでは、F-UP12が、F-UP12の親ユーザプレーンノードから送信された下りMBSサービスデータを受信する。次に、ステップS1820bによって、受信された該下りMBSサービスデータをgNB-DU21及びgNB-DU22に伝送する。ここで、各ユーザプレーンノードは、前述したステップで決定されたマルチキャスト伝送方式又はポイントツーポイント伝送方式でMBSサービスデータを伝送する。これと同時に、各ユーザプレーンノードは、前述したステップで決定されたマルチキャスト伝送方式又はポイントツーポイント伝送方式でMBSサービスデータを受信する。
【0281】
ステップS1819cでは、F-UP21が、F-UP21の親ユーザプレーンノードから送信された下りMBSサービスデータを受信する。次に、ステップS1820cによって、受信された該下りMBSサービスデータをgNB-DU31及びgNB-DU32に伝送する。ここで、各ユーザプレーンノードは、前述したステップで決定されたマルチキャスト伝送方式又はポイントツーポイント伝送方式でMBSサービスデータを伝送する。これと同時に、各ユーザプレーンノードは、前述したステップで決定されたマルチキャスト伝送方式又はポイントツーポイント伝送方式でMBSサービスデータを受信する。
【0282】
図18に示された実施例の構成は、主に、NR基地局をMBSセッション伝送ツリーに導入した後に、制御プレーン伝送ツリー及びユーザプレーン伝送ツリーを確立するプロセスである。説明すべきものとして、図15図16、及び図18に示された実施例では、MBSセッション伝送ツリーにおける2つのレベルのノード間のやり取りプロセスのみを紹介しているが、3つ以上のレベルのノードが含まれるMBSセッション伝送ツリーについては、そのうちの任意の2つのレベルのノード間のやり取りプロセスは、図15図16、及び図18に示された実施例を参照して実現することができる。例えば、図19に示すように、1901及び1902に示された2つのレベルのノードは、図15又は図16に示された2つのレベルのノードであってもよい。1901における子制御プレーンノードS-CP及び子ユーザプレーンノードS-UPと、1902における親制御プレーンノードF-CP及び親ユーザプレーンノードF-UPとを、同一のエンティティとしてそれぞれ重ね合わせた後、図19の1903に示すように、3つのレベルのMBSセッション伝送ツリーを実現することができる。ここで、GF-CPは、F-CPの親制御プレーンノードであり、GF-UPは、F-UPの親ユーザプレーンノードである。このような方式によれば、任意数のレベルのMBSセッション伝送ツリーを実現することができる。
【0283】
図18に示された実施例について、基地局がネットワーク側の最後のレベルとすることしかできないので、基地局が含まれる任意数のレベルのMBSセッション伝送ツリーを実現するために、図18に示された実施例と、図15及び図16に示された実施例とを組み合わせてもよい。
【0284】
図15図16、及び図18には、本願の実施例によるMBSセッション伝送ツリーの確立プロセスが示されているが、MBSセッションの確立プロセスにおいて、ユーザプレーン伝送ツリーも、切れた枝が出現する可能性があるので、切れた枝の削除操作を行う必要がある。
【0285】
具体的には、図20に示すように、上記方法は、以下のステップを含んでもよい。
【0286】
ステップS2001では、F-CP1が、F-CP1の親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求を受信する。具体的なプロセスは、前述したステップS1501に類似し、これ以上の説明を省略する。ここで、このMBSセッション開始要求におけるMBS IP Multicast Distributionに含まれるIPマルチキャスト伝送アドレスをIP1と記す。
【0287】
F-CP1は、F-CP1の親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求を受信した後、F-CP1の子制御プレーンノードの情報に基づいて、複数のF-UPFの中から、1つ又は複数のF-UPFを、F-CP1と同じレベルのユーザプレーンノードとして選択すると決定してもよい。この実施例では、2つのユーザプレーンノードF-UP11及びF-UP12が選択されたと仮定する。そして、ステップS2002a及びステップS2002bをそれぞれ実行する。
【0288】
ステップS2002aでは、F-CP1がF-UP11にユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、F-UP11がF-CP1にユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする。このプロセスは、前述した実施例におけるステップS1502のプロセスに類似し、これ以上の説明を省略する。ここで、ステップS2002aにおいてF-UP11で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスをIP2と記す。
【0289】
ステップS2002bでは、F-CP1がF-UP12にユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、F-UP12がF-CP1にユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする。このプロセスは、前述した実施例におけるステップS1502のプロセスに類似し、これ以上の説明を省略する。ここで、ステップS2002bにおいてF-UP12で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスをIP3と記す。
【0290】
ステップS2003では、F-UP11及びF-UP12が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、F-UP11及びF-UP12の親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータを受信するために、IPマルチキャスト伝送アドレスIP1に対応するマルチキャスト伝送グループへの加入を申請する。
【0291】
ステップS2004では、F-CP1が、F-CP1の子制御プレーンノードの情報に基づいて、各子制御プレーンノードのそれぞれにMBSセッション開始要求を送信する。即ち、ステップS2004からステップS2008は、子制御プレーンノード毎に個別に実行される。この実施例では、1つの子制御プレーンノードS-CPへの送信を例にして説明する。
【0292】
F-CP1からF-CP1の子制御プレーンノードS-CPへ送信されたMBSセッション開始要求には、以下のパラメータ、即ち、TMGI、MBS Session Duration、MBS QFIs、QoS Profile、MBS Time to Data Transfer、List of {F-UP ID,MBS伝送情報}、MBS Service Areaが含まれる。ここで、MBS伝送情報は、即ち、MBS IP Multicast Distribution (IP Multicast Distribution address,C-TEID)である。この実施例では、F-CP1が、F-CP1と同じレベルの2つのユーザプレーンノードF-UP11及びF-UP12を選択したので、List of {F-UP ID,MBS伝送情報}には、F-UP11 ID及びF-UP11 IDに対応するMBS IP Multicast Distributionと、F-UP12 ID及びF-UP12 IDに対応するMBS IP Multicast Distributionとが含まれる。F-UP11 IDに対応するMBS IP Multicast Distributionは、F-UP11で割り当てられたものであり、それに含まれるIPマルチキャスト伝送アドレスがIP2であり、F-UP12 IDに対応するMBS IP Multicast Distributionは、F-UP12で割り当てられたものであり、それに含まれるIPマルチキャスト伝送アドレスがIP3である。
【0293】
説明すべきものとして、F-UP12で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスIP3と、F-UP11で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスIP2とが同じであってはいけないが、割り当てられたC-TEIDが同じであってもよい。
【0294】
S-CPが、F-CP1から送信されたMBSセッション開始要求を受信した後、ステップS1502に類似して、S-CPは、S-CPの子制御プレーンノードの情報に基づいて、複数のS-UPの中から、F-UP11のために1つ又は複数のS-UPを選択するとともに、F-UP12のために1つ又は複数のS-UPを選択する。この実施例では、F-UP11のためにS-UP11及びS-UP12が選択されたが、F-UP12のためにいかなる子ユーザプレーンノードも選択されていないと仮定する。そして、ステップS2005を実行する。
【0295】
ステップS2005では、S-CPが、選択されたS-UP11及びS-UP12のそれぞれに、F-UP11で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレスIP2が含まれるユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、S-UP11及びS-UP12のそれぞれがS-CPにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックする(紙面を節約するために、図20ではS-UP11とS-UP12を一緒に描いている)。具体的なプロセスは、ステップS1505aに類似し、これ以上の説明を省略する。
【0296】
ステップS2006では、S-UP11及びS-UP12が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、F-UP11から送信されたMBSサービスデータを受信するために、F-UP11で割り当てられたIPマルチキャスト伝送アドレス(即ち、IP2)に対応するマルチキャスト伝送グループにそれぞれ加入する。
【0297】
ステップS2007では、S-CPがF-CP1にMBSセッション開始応答を送信する。マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないS-UPがある場合、MBSセッション開始応答には、このS-UPで割り当てられた、F-UPに対応するF-TEIDが含まれ、List of {F-UP ID,List of F-TEIDsup,Multicast Enable}が形成される。この実施例では、List of {F-UP ID,List of F-TEIDsup,Multicast Enable}には、F-UP11に対するList of F-TEIDsup及びMulticast Enableと、F-UP12に対するMulticast Enable(値はDisable)とが含まれる。F-UP12がF-TEIDを割り当てていないとともに、それに対応するMulticast EnableがDisableとして設定されているので、F-UP12のために子ユーザプレーンノードが選択されていないことを表す。
【0298】
ステップS1507に類似して、いくつかのS-UPが、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートするが、他のいくつかのS-UPが、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないので、このList of F-TEIDsupは、マルチキャスト伝送の受信をサポートしないが、ポイントツーポイント方式でMBSサービスデータを受信することをサポートするS-UPのみに対応するものである。このため、1つのF-UPの全てのS-UPが、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートする場合、このF-UPに対応するList of F-TEIDsupはない。それ以外の説明は、ステップS1507に関する内容を参照する。
【0299】
また、S-CPは、そのうちの1つ/いくつかのF-UP IDにいかなる子ユーザプレーンノードも割り当てないと決定した場合、この1つ/いくつかのF-UP IDに対応するMulticast EnableパラメータにDisableを設定してもよく、それ以外に、MBSセッション開始応答において、子ユーザプレーンノードが割り当てられていない親ユーザプレーンノードを指示するために、Failed List of {F-UP}を採用してもよい。
【0300】
ステップS2008aでは、F-CP1が、MBSセッション開始応答に含まれるList of {F-UP ID,List of F-TEIDsup,Multicast Enable}に基づいて、F-UP11にユーザプレーンMBSセッション修正要求を送信し、F-UP11がF-CP1にユーザプレーンMBSセッション修正応答をフィードバックする。このステップの具体的な説明は、前述したステップS1508に類似し、これ以上の説明を省略する。
【0301】
説明すべきものとして、F-CP1が、F-CP1の全ての子制御プレーンノードのいずれもF-UP11に子ユーザプレーンノードを割り当てていないと決定した場合、F-CP1がF-UP11にユーザプレーンMBSセッション削除要求を送信し、F-UP11が、このユーザプレーンMBSセッション削除要求を受信した後、IGMP Leaveデータパケットを送信し、F-UP11の親ユーザプレーンノードで割り当てられたマルチキャスト伝送アドレスIP1が示すマルチキャスト伝送グループから削除し、F-CP1にユーザプレーンMBSセッション削除応答を返信する(このプロセスは図示されていない)。
【0302】
ステップS2008bでは、F-CP1が、F-CP1の全ての子制御プレーンノードから返信されたMBSセッション開始応答を受信した後、F-CP1の全ての子制御プレーンノードのいずれもF-UP12に子ユーザプレーンノードを割り当てていないと決定した場合、F-UP12にユーザプレーンMBSセッション削除要求(即ち、N4 MBSSessionDelete Request)を送信し、F-UP12が、このユーザプレーンMBSセッション削除要求を受信した後、F-UP12の親ユーザプレーンノードで割り当てられたマルチキャスト伝送アドレス(即ち、IP1)が示すマルチキャスト伝送グループから削除することを指示するIGMP Leaveデータパケットを送信し、F-CP1にユーザプレーンMBSセッション削除応答を返信する。
【0303】
説明すべきものとして、ステップS2004からステップS2008がF-CP1の子制御プレーンノード毎に個別に実行され、F-CP1の1つの子制御プレーンノードからステップS2007で返信されたMBSセッション開始応答が、F-UP12に子ユーザプレーンノードが割り当てられていないことを示すことだけで、ステップS2008bのMBSセッション削除操作の実行を起動してはならない。F-CP1が、全ての子制御プレーンノードの返答を受信してから、どのユーザプレーンノードに子ユーザプレーンノードが割り当てられていないかを判断して、このユーザプレーンノードとのMBSセッションを削除するか否かを決定するようにすべきである。
【0304】
ステップS2009では、各子制御プレーンノードのいずれに対してもステップS2004からステップS2008を実行した後、F-CP1が、全ての子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答に基づいて、F-CP1の親制御プレーンノードにMBSセッション開始応答を送信する。
【0305】
ステップS1509に類似して、F-CP1からF-CP1の親制御プレーンノードへ返信されたMBSセッション開始応答には、F-CP1の親制御プレーンノードと同じレベルのユーザプレーンノードUP IDが含まれ、且つList of F-TEIDがさらに含まれる可能性がある(区別を容易にするために、それをList of F-TEIDfupと記す)。F-CP1がF-CP1と同じレベルの2つのユーザプレーンノードF-UP11及びF-UP12を選択したが、S-CPがF-UP12に子ユーザプレーンノードを割り当てていないので、F-CP1からF-CP1の親制御プレーンノードへ返信されたMBSセッション開始応答にList of F-TEIDfupが含まれる場合、そのList of F-TEIDfupには、F-UP11で割り当てられたF-TEIDのみが含まれる。
【0306】
説明すべきものとして、F-CP1からF-CP1の親制御プレーンノードへ返信されたMBSセッション開始応答には、F-UP11で割り当てられたF-TEIDが含まれない場合は、F-UP11が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートすることを表す。この場合、F-CP1からF-CP1の親制御プレーンノードへ返信されたMBSセッション開始応答にMulticast Enableを含める必要はない。F-CP1からF-CP1の親制御プレーンノードへ返信されたMBSセッション開始応答には、F-UP11で割り当てられたF-TEIDが含まれる場合は、F-UP11が、マルチキャスト方式で伝送されたデータの受信をサポートしないが、ポイントツーポイント方式で送信されたMBSサービスデータの受信をサポートすることを表す。この場合、F-CP1と同じレベルの1つのみのユーザプレーンノードF-UP11があるので、F-CP1からF-CP1の親制御プレーンノードへ返信されたMBSセッション開始応答にMulticast Enableを含める必要もない。
【0307】
MBSセッション伝送ツリーの確立完了後、以下のステップを実行することができる。
【0308】
ステップS2010では、F-UP11が、F-UP11の親ユーザプレーンノードから送信された下りMBSサービスデータを受信する。次に、ステップS2011によって、受信された該下りMBSサービスデータをS-UP11及びS-UP12に伝送する。ここで、各ユーザプレーンノードは、前述したステップで決定されたマルチキャスト伝送方式又はポイントツーポイント伝送方式でMBSサービスデータを伝送する。これと同時に、各ユーザプレーンノードは、前述したステップで決定されたマルチキャスト伝送方式又はポイントツーポイント伝送方式でMBSサービスデータを受信する。
【0309】
図20に示された実施例では、F-CP1が、F-CP1と同じレベルの2つのユーザプレーンノードF-UP11及びF-UP12を選択したが、F-CP1の子制御プレーンノードS-CPがF-UP12に子ユーザプレーンノードを割り当てておらず、即ち、ユーザプレーン伝送ツリーに切れた枝が出現したので、存在している切れた枝を削除する必要がある。
【0310】
本願の上記実施例の構成では、F-CPで親制御プレーンノードを表し、F-UPで親ユーザプレーンノードを表し、S-CPで子制御プレーンノードを表し、S-UPで子ユーザプレーンノードを表す。図10に示されたシステムアーキテクチャでは、SMFの代わりにF-CPを、UPFの代わりにF-UPを用いることができる。この場合、S-CPとS-UPが連携してアクセスネットワークノードの代わりになる。
【0311】
図11に示されたシステムアーキテクチャでは、MBSFの代わりにF-CPを、MBSUの代わりにF-UPを用いることができる。この場合、MB-SMFの代わりにS-CPを、MB-UPFの代わりにS-UPを用いることができる。又は、MB-SMFの代わりにF-CPを、MB-UPFの代わりにF-UPを用いることができる。この場合、S-CPとS-UPが連携してNG-RANの代わりになる。
【0312】
説明すべきものとして、図10及び図11には、2つの5G MBSの基本的なアーキテクチャ図が示されている。この基本的なアーキテクチャ図では、強化処理を行ってもよい。例えば、図10に示されたアーキテクチャについて、複数のUPF、複数のSMFがある可能性があり、図11に示されたアーキテクチャについて、MB-SMF及びMB-UPFもそれぞれ複数ある可能性がある。
【0313】
本願の上記実施例の構成によれば、ユーザプレーンMBSセッション確立プロセスを実現し、ユーザプレーンMBSセッションの伝送ループの出現を防止し、ユーザプレーンMBSセッション伝送ツリーに切れた枝が出現する問題を回避することができる。また、ユーザプレーンMBSセッション確立プロセスにおいて、制御プレーンとユーザプレーンが分離された場合、同一の親制御プレーンノードが複数の親ユーザプレーンノードを同時に提供する問題を解決することができる。
【0314】
以下、本願の装置の実施例を紹介する。この装置は、本願の上記実施例におけるマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法を実行するために用いることができる。本願の装置の実施例に披露されていない細部について、本願の上記のマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信方法の実施例を参照する。
【0315】
図21は、本願の一実施例によるマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信装置のブロック図を示す。この通信装置は、第iレベルの制御プレーンノードの内部に設けることができる。
【0316】
図21を参照すると、本願の一実施例によるマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信装置2100は、選択ユニット2102と、第1やり取りユニット2104と、第2やり取りユニット2106とを含む。
【0317】
選択ユニット2102は、第iレベル(i=1,…,Nであり、Nは正の整数)の制御プレーンノードに対応する第iレベルのユーザプレーンノードを選択するように構成され、前記第iレベルの制御プレーンノードは、MBSセッション伝送ツリーにおける最後のレベルの制御プレーンノード以外の任意のレベルの制御プレーンノードであり、第1やり取りユニット2104は、前記第iレベルのユーザプレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、前記第iレベルのユーザプレーンノードからフィードバックされたユーザプレーンMBSセッション確立応答を受信するように構成され、第2やり取りユニット2106は、前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードにMBSセッション開始要求を送信することにより、前記子制御プレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードに子ユーザプレーンノードを割り当てさせるように構成され、前記MBSセッション開始要求には、前記第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報と、前記第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第1C-TEIDとが含まれ、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスは、前記子ユーザプレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するよう指示するためのものである。
【0318】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、前記第iレベルの制御プレーンノードが前記MBSセッション伝送ツリーにおける第1レベルの制御プレーンノードではなく、且つ前記第iレベルのユーザプレーンノードが、マルチキャスト方式で前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータを受信することをサポートする場合、前記ユーザプレーンMBSセッション確立要求には、MBS IPマルチキャスト配信情報が含まれ、前記MBS IPマルチキャスト配信情報には、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードで割り当てられた第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第2C-TEIDが含まれ、前記第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレスは、前記第iレベルのユーザプレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、前記第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するよう指示するためのものである。
【0319】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、前記第iレベルのユーザプレーンノードが、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートする場合、前記ユーザプレーンMBSセッション確立要求には、前記第iレベルのユーザプレーンノードにF-TEIDを割り当てることを要求する指示情報が含まれ、前記ユーザプレーンMBSセッション確立応答には、前記第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられたF-TEIDが含まれ、前記F-TEIDは、前記第iレベルのユーザプレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータをポイントツーポイント方式で受信させるためのものであり、又は、
【0320】
前記ユーザプレーンMBSセッション確立応答は、前記第iレベルのユーザプレーンノードが、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートすることを指示するものであり、前記第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられたF-TEIDを含む。
【0321】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、第1やり取りユニット2104は、さらに、前記第iレベルのユーザプレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信する前に、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求を受信し、前記親制御プレーンノードから送信されたMBSセッション開始要求から前記MBS IPマルチキャスト配信情報を取得するように構成される。
【0322】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、前記ユーザプレーンMBSセッション確立要求には、新たなMBS IPマルチキャスト配信情報を割り当てるよう前記第iレベルのユーザプレーンノードに指示するための指示情報が含まれ、前記ユーザプレーンMBSセッション確立応答には、前記第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第1C-TEIDが含まれる。
【0323】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、第2やり取りユニット2106は、さらに、前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードにMBSセッション開始要求を送信した後、前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答を受信するように構成され、前記MBSセッション開始応答には、指示情報が含まれ、
【0324】
前記指示情報には、前記第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報と、第1F-TEIDリスト情報と、マルチキャスト方式での伝送の起動を表すための第1フィールド情報とが含まれ、前記第1フィールド情報は、前記子制御プレーンノードが前記第iレベルのユーザプレーンノードに割り当てた子ユーザプレーンノードのうち、前記第iレベルのユーザプレーンノードのMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートする子ユーザプレーンノードが存在することを表し、前記第1F-TEIDリスト情報には、前記第iレベルのユーザプレーンノードのMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートする子ユーザプレーンノードで割り当てられたF-TEIDが含まれ、又は、
【0325】
前記指示情報には、前記第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報が含まれ、且つ前記第1F-TEIDリスト情報及び前記第1フィールド情報が含まれなく、この場合、前記指示情報は、前記子制御プレーンノードが前記第iレベルのユーザプレーンノードに割り当てた子ユーザプレーンノードのいずれも、前記第iレベルのユーザプレーンノードのMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートすることを指示するためのものであり、又は、
【0326】
前記指示情報には、前記第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報と、前記第1F-TEIDリスト情報とが含まれ、且つ前記第1フィールド情報が含まれなく、この場合、前記指示情報は、前記子制御プレーンノードが前記第iレベルのユーザプレーンノードに割り当てた子ユーザプレーンノードのいずれも、前記第iレベルのユーザプレーンノードのMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートすることを指示するためのものであり、又は、
前記指示情報には、前記第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報と、マルチキャスト伝送の使用を停止するフィールド情報とが含まれ、且つ前記第1F-TEIDリスト情報が含まれなく、この場合、前記指示情報は、前記子制御プレーンノードが前記第iレベルのユーザプレーンノードに子ユーザプレーンノードを割り当てていないことを指示するためのものである。
【0327】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、第iレベルの制御プレーンノードに対応する少なくとも2つの第iレベルのユーザプレーンノードが選択された場合、前記MBSセッション開始応答には、指示情報リストが含まれ、前記指示情報リストには、全ての第iレベルのユーザプレーンノードのそれぞれに対応する前記指示情報が含まれる。
【0328】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、前記MBSセッション開始応答には、失敗識別情報リストがさらに含まれ、前記失敗識別情報リストは、子ユーザプレーンノードが割り当てられていないターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードを指示するためのものである。
【0329】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、第1やり取りユニット2104は、さらに、前記MBSセッション開始応答に基づいて、子ユーザプレーンノードが割り当てられていないターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードが存在すると決定した場合、前記ターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードにユーザプレーンMBSセッション削除要求を送信するように構成される。
【0330】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、第1やり取りユニット2104は、さらに、前記ターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードからフィードバックされたユーザプレーンMBSセッション削除応答を受信するように構成され、前記ユーザプレーンMBSセッション削除応答は、前記ターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードが前記ユーザプレーンMBSセッション削除要求を受信した後に送信したものであり、ここで、前記ターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードは、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードに対応するマルチキャスト伝送グループに加入している場合、前記ユーザプレーンMBSセッション削除要求を受信した後に、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードに対応するマルチキャスト伝送グループから脱退する。
【0331】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、前記第iレベルの制御プレーンノードに少なくとも2つの子制御プレーンノードがある場合、第1やり取りユニット2104は、さらに、前記第2やり取りユニット2106で受信された前記第iレベルの制御プレーンノードの全ての子制御プレーンノードのそれぞれからフィードバックされたMBSセッション開始応答に基づいて、子ユーザプレーンノードが割り当てられていないターゲットの第iレベルのユーザプレーンノードが存在するか否かを決定するように構成される。
【0332】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、第1やり取りユニット2104は、さらに、第2やり取りユニット2106が、前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答を受信した後、前記指示情報に前記第1F-TEIDリスト情報が含まれる場合、前記指示情報に含まれる第iレベルのユーザプレーンノードの識別情報に基づいて、前記第iレベルのユーザプレーンノードにユーザプレーンMBSセッション修正要求を送信することにより、前記第iレベルのユーザプレーンノードに、ポイントツーポイント方式で、前記第1F-TEIDリスト情報に含まれる各々のF-TEIDに対応する子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータをそれぞれ伝送するよう指示するように構成され、
【0333】
前記指示情報に前記第1フィールド情報がさらに含まれる場合、前記ユーザプレーンMBSセッション修正要求は、さらに、前記第iレベルのユーザプレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータを送信するには、マルチキャスト伝送方式を同時に使用するよう指示するために用いられ、
【0334】
前記指示情報に前記第1フィールド情報が含まれない場合、前記ユーザプレーンMBSセッション修正要求は、さらに、前記第iレベルのユーザプレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータを送信するには、マルチキャスト伝送方式を使用する必要がないことを指示するために用いられる。
【0335】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、第1やり取りユニット2104は、さらに、第iレベルの制御プレーンノードに対応する少なくとも2つの第iレベルのユーザプレーンノードが選択された場合、前記MBSセッション開始応答に含まれる各々の第iレベルのユーザプレーンノードに対応する指示情報に基づいて、前記ユーザプレーンMBSセッション修正要求を送信する必要がある第iレベルのユーザプレーンノードに、前記ユーザプレーンMBSセッション修正要求を送信するように構成される。
【0336】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、前記第iレベルの制御プレーンノードが前記MBSセッション伝送ツリーにおける第1レベルの制御プレーンノードではない場合、前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答を受信した後、第2やり取りユニット2106は、さらに、前記子制御プレーンノードからフィードバックされたMBSセッション開始応答に基づいて、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにMBSセッション開始応答をフィードバックするように構成され、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答には、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードの識別情報が含まれる。
【0337】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、前記第iレベルの制御プレーンノードに少なくとも2つの子制御プレーンノードがある場合、前記第iレベルの制御プレーンノードの全ての子制御プレーンノードのそれぞれからフィードバックされたMBSセッション開始応答を受信してから、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにMBSセッション開始応答をフィードバックする。
【0338】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答には、第2F-TEIDリスト情報と、マルチキャスト方式での伝送の起動を表すための第2フィールド情報とがさらに含まれ、前記第2フィールド情報は、前記第iレベルのユーザプレーンノードのうち、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートするユーザプレーンノードが存在することを表し、前記第2F-TEIDリスト情報には、前記第iレベルのユーザプレーンノードのうち、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートするユーザプレーンノードで割り当てられたF-TEIDが含まれ、又は、
【0339】
前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答には、前記第2F-TEIDリスト情報及び前記第2フィールド情報が含まれなく、この場合、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答は、前記第iレベルのユーザプレーンノードのいずれも、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートすることを指示するためのものであり、又は、
【0340】
前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答には、前記第2F-TEIDリスト情報がさらに含まれ、且つ前記第2フィールド情報が含まれなく、この場合、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答は、前記第iレベルのユーザプレーンノードのいずれも、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードのMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートすることを指示するためのものであり、又は、
【0341】
前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答には、前記第2F-TEIDリスト情報が含まれず、且つマルチキャスト伝送の使用を停止するフィールド情報が含まれ、この場合、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードにフィードバックされたMBSセッション開始応答は、前記第iレベルのユーザプレーンノードが割り当てられていないことを指示するためのものである。
【0342】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、第iレベルの制御プレーンノードに対応する少なくとも2つの第iレベルのユーザプレーンノードが選択された場合、第1やり取りユニット2104は、前記第iレベルの制御プレーンノードに対応する各第iレベルのユーザプレーンノードのそれぞれにユーザプレーンMBSセッション確立要求を送信し、前記第iレベルの制御プレーンノードに対応する各第iレベルのユーザプレーンノードのそれぞれからフィードバックされたユーザプレーンMBSセッション確立応答を受信するように構成される。
【0343】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、第iレベルの制御プレーンノードに対応する少なくとも2つの第iレベルのユーザプレーンノードが選択された場合、前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードに送信されたMBSセッション開始要求には、各第iレベルのユーザプレーンノードそれぞれの識別情報と、各第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第1C-TEIDとが含まれ、異なる第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスが異なる。
【0344】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、第iレベルの制御プレーンノードに対応する少なくとも2つの第iレベルのユーザプレーンノードが選択された場合、前記子制御プレーンノードは、前記少なくとも2つの第iレベルのユーザプレーンノードに異なる子ユーザプレーンノードをそれぞれ割り当て、第iレベルのユーザプレーンノードに割り当てられた各子ユーザプレーンノードは、他のユーザプレーンノードの子ノードとして割り当てられない。
【0345】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、選択ユニット2102は、前記第iレベルの制御プレーンノードが前記MBSセッション伝送ツリーにおける第1レベルの制御プレーンノードではない場合、前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードの情報に基づいて、前記第iレベルのユーザプレーンノードを選択し、前記第iレベルの制御プレーンノードが前記MBSセッション伝送ツリーにおける第1レベルの制御プレーンノードである場合、ネットワーク設定に基づいて第1レベルのユーザプレーンノードを選択するように構成され、前記子制御プレーンノードの情報は、位置及び数のうちの少なくとも1つを含む。
【0346】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、前記MBSセッション伝送ツリーにおける第1レベルの制御プレーンノード以外の他の制御プレーンノードには、少なくとも1つの親制御プレーンノードがある。
【0347】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、前記第iレベルの制御プレーンノードの子制御プレーンノードが基地局又は基地局の集中ユニットであり、前記第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードが基地局又は基地局の分散ユニットである場合、第2やり取りユニット2106は、AMFに情報伝送メッセージを送信するように構成され、前記情報伝送メッセージには、アクセスネットワーク識別子及び第1MBSセッションコンテナが含まれ、前記第1MBSセッションコンテナは、前記AMFに、前記アクセスネットワーク識別子に対応する基地局又は基地局の集中ユニットに前記MBSセッション開始要求を送信するよう指示するためのものである。
【0348】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、前記基地局又は基地局の集中ユニットは、登録されたMBSマルチキャストサービスのユーザ機器情報又はMBSブロードキャストサービスのサービスエリアに基づいて、前記第iレベルのユーザプレーンノードに基地局ユーザプレーン情報又は少なくとも1つの基地局の分散ユニットを前記第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードとして割り当て、前記ユーザ機器情報は、位置及び数のうちの少なくとも1つを含む。
【0349】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、第2やり取りユニット2106は、さらに、アクセス及びモビリティ管理機能AMFに情報伝送メッセージを送信した後、前記AMFから送信された情報通知メッセージを受信するように構成され、前記情報通知メッセージには、第2MBSセッションコンテナが含まれ、前記第2MBSセッションコンテナには、前記基地局又は基地局の集中ユニットからフィードバックされたMBSセッション開始応答が含まれる。
【0350】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、前記AMFは、前記基地局又は基地局の集中ユニットと第iレベルの制御プレーンノードとを接続できるAMFである。
【0351】
図22は、本願の一実施例によるマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信装置のブロック図を示す。この通信装置は、第iレベルのユーザプレーンノードの内部に設けることができる。
【0352】
図22に示すように、本願の一実施例によるマルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信装置2200は、受信ユニット2202と、送信ユニット2204と、処理ユニット2206と、を含む。
【0353】
ここで、受信ユニット2202は、MBSセッション伝送ツリーにおける第iレベル(i=1,…,N、Nは正の整数)の制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求を受信するように構成され、前記第iレベルの制御プレーンノードは、前記MBSセッション伝送ツリーにおける最後のレベルの制御プレーンノード以外の任意のレベルの制御プレーンノードであり、前記ユーザプレーンMBSセッション確立要求には、MBS IPマルチキャスト配信情報が含まれ、前記MBS IPマルチキャスト配信情報は、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードからのものであり、前記MBS IPマルチキャスト配信情報には、前記第iレベルの制御プレーンノードの親制御プレーンノードから提供された第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第2C-TEIDが含まれ、送信ユニット2204は、前記第iレベルの制御プレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックするように構成され、前記ユーザプレーンMBSセッション確立応答には、第iレベルのユーザプレーンノードで割り当てられた第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレス及び第1C-TEIDが含まれ、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスは、前記第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードに、前記第iレベルのユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、前記第1MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するよう指示するためのものであり、処理ユニット2206は、前記第iレベルのユーザプレーンノードが、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータをマルチキャスト方式で受信することをサポートする場合、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードからマルチキャスト方式で送信されたMBSサービスデータを受信するために、前記第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入するように構成される。
【0354】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、処理ユニット2206は、さらに、前記第iレベルのユーザプレーンノードが、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートする場合、前記第iレベルのユーザプレーンノードの親ユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータをポイントツーポイント方式で受信するF-TEIDを割り当てるように構成される。
【0355】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、受信ユニット2202は、さらに、前記送信ユニットが前記第iレベルの制御プレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックした後、前記第iレベルの制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション修正要求を受信するように構成され、前記ユーザプレーンMBSセッション修正要求には、第1F-TEIDリスト情報が含まれ、前記第1F-TEIDリスト情報には、前記第iレベルのユーザプレーンノードから送信されたMBSサービスデータを、マルチキャスト方式で受信することをサポートしないが、ポイントツーポイント方式で受信することをサポートする子ユーザプレーンノードで割り当てられたF-TEIDが含まれ、前記マルチキャスト・ブロードキャストサービスの通信装置は、前記第1F-TEIDリスト情報に基づいて、前記第1F-TEIDリスト情報に含まれる各々のF-TEIDに対応する子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータをそれぞれ伝送し、前記ユーザプレーンMBSセッション修正要求に基づいて、第iレベルのユーザプレーンノードの子ユーザプレーンノードにMBSサービスデータを送信するには、マルチキャスト伝送方式を同時に使用するか否かを決定するように構成される伝送ユニットをさらに含む。
【0356】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、処理ユニット2206は、さらに、前記第iレベルの制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション削除要求を受信すると、前記第iレベルの制御プレーンノードにユーザプレーンMBSセッション削除応答を送信するように構成され、前記第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループに加入している場合、前記ユーザプレーンMBSセッション削除要求を受信した後、前記第2MBS IPマルチキャスト伝送アドレスに対応するマルチキャスト伝送グループから脱退する。
【0357】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、処理ユニット2206は、さらに、前記送信ユニットが前記第iレベルの制御プレーンノードにユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックした後、他の制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求を受信すると、前記他の制御プレーンノードに拒否メッセージをフィードバックすることにより、前記他の制御プレーンノードに、このユーザプレーンノードが既に選択されたことを指示するように構成される。
【0358】
本願のいくつかの実施例において、前述した構成によれば、送信ユニット2204は、さらに、複数の制御プレーンノードから送信されたユーザプレーンMBSセッション確立要求を受信すると、前記複数の制御プレーンノードの中から1つの制御プレーンノードを選択してユーザプレーンMBSセッション確立応答をフィードバックし、前記複数の制御プレーンノードのうちの残りの制御プレーンノードに拒否メッセージをフィードバックすることにより、前記残りの制御プレーンノードに、このユーザプレーンノードが既に選択されたことを指示するように構成される。
【0359】
図23は、本願の実施例を実現することに好適な電子機器のコンピュータシステムの構成の模式図を示す。
【0360】
説明すべきものとして、図23に示す電子機器のコンピュータシステム2300は、一例に過ぎず、本願の実施例の機能及び使用範囲にいかなる制限も与えるべきではない。
【0361】
図23に示すように、コンピュータシステム2300は、中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)2301を含み、CPU2301は、読み出し専用メモリ(ROM:Read-Only Memory)2302に記憶されたプログラム、又は、記憶部2308からランダムアクセスメモリ(RAM:Random Access Memory)2303にロードされたプログラムに基づいて、各種の適当な動作及び処理、例えば、上記実施例における方法を実行することができる。RAM2303には、システム動作に必要な各種のプログラム及びデータがさらに含まれる。CPU2301、ROM2302、及びRAM2303は、バス2304を介して互いに接続される。入力/出力(I/O:Input /Output)インタフェース2305もバス2304に接続される。
【0362】
I/Oインタフェース2305には、キーボード、マウスなどを含む入力部2306と、例えば、陰極線管(CRT:Cathode Ray Tube)、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)など、及びスピーカーなどを含む出力部2307と、ハードディスクなどを含む記憶部2308と、例えば、ローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)カード、モデムなどのネットワークインタフェースカードを含む通信部2309とが接続される。通信部2309は、インターネットのようなネットワークを介して、通信処理を実行する。ドライバー2310も、必要に応じて、I/Oインタフェース2305に接続される。例えば、磁気ディスク、光ディスク、磁気光学ディスク、半導体メモリなどの取り外し可能な媒体2311は、必要に応じて、取り外し可能な媒体2311から読み取られたコンピュータプログラムが必要に応じて記憶部2308にインストールされるように、ドライバー2310に取り付けられる。
【0363】
特に、本願の実施例によれば、上記でフローチャートを参照して説明されたプロセスは、コンピュータソフトウェアプログラムとして実現されてもよい。例えば、本願の実施例は、コンピュータ可読媒体に搭載されたコンピュータプログラムが含まれるコンピュータプログラム製品を含み、該コンピュータプログラムには、フローチャートに示される方法を実行するためのコンピュータプログラムが含まれる。このような実施例では、該コンピュータプログラムは、通信部2309によって、ネットワークからダウンロード及びインストールされ、及び/又は、取り外し可能な媒体2311からインストールされてもよい。該コンピュータプログラムは、中央処理装置(CPU)2301によって実行されると、本願のシステムで限定された各種の機能を実行させる。
【0364】
説明すべきものとして、本願の実施例に示されるコンピュータ可読媒体は、コンピュータ可読信号媒体又はコンピュータ可読記憶媒体、あるいは、上記の両者の任意の組み合わせであってもよい。コンピュータ可読記憶媒体は、例えば、電気、磁気、光、電磁気、赤外線、又は半導体のシステム、装置、又はデバイス、あるいは、上記の任意の組み合わせであってもよいが、これらに限定されない。コンピュータ可読記憶媒体のより具体的な例は、1つ又は複数の導線がある電気接続、ポータブルコンピュータ磁気ディスク、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読み出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM:Erasable Programmable Read Only Memory)、フラッシュメモリ、光ファイバー、ポータブルコンパクトディスク読み出し専用メモリ(CD-ROM:Compact Disc Read-Only Memory)、光記憶デバイス、磁気記憶デバイス、あるいは、上記の任意の適切な組み合わせを含んでもよいが、これらに限定されない。本願では、コンピュータ可読記憶媒体は、プログラムを含み又は記憶した任意の有形の媒体であってもよく、該プログラムは、命令実行システム、装置、又はデバイスによって使用されるか、あるいは、これらと組み合わせて使用されてもよい。一方、本願では、コンピュータ可読信号媒体は、ベースバンドで又はキャリアの一部として伝播されるデータ信号を含んでもよく、該データ信号には、コンピュータ読み取り可能なコンピュータプログラムが搭載される。このような伝播されるデータ信号は、電磁気信号、光信号、又は上記の任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない様々な形態をとることができる。コンピュータ可読信号媒体は、コンピュータ可読記憶媒体以外の任意のコンピュータ可読媒体であってもよく、該コンピュータ可読媒体は、命令実行システム、装置、又はデバイスによって使用されるか、あるいは、これらと組み合わせて使用されるためのプログラムを送信、伝播、又は伝送することができる。コンピュータ可読媒体に含まれるコンピュータプログラムは、無線、有線など、又は上記の任意の適切な組み合わせを含むがこれらに限定されない、任意の適切な媒体で伝送されてもよい。
【0365】
図面中のフローチャート及びブロック図は、本願の各種の実施例によるシステム、方法、及びコンピュータプログラム製品の実現可能なシステムアーキテクチャ、機能、及び動作を図示している。そのうち、フローチャート又はブロック図における各ブロックは、モジュール、プログラムセグメント、又はコードの一部を表すことができ、上記モジュール、プログラムセグメント、又はコードの一部には、所定の論理機能を実現するための1つ又は複数の実行可能命令が含まれる。別の注意すべきものとして、代替としてのいくつかの実現では、ブロックに記載された機能は、図面に記載された順序とは異なる順序で行われてもよい。例えば、連続して示される2つのブロックは、実際には、基本的に並列して実行される場合があり、関連する機能によっては、逆の順序で実行される場合もある。別の注意すべきものとして、ブロック図又はフローチャートにおける各ブロック、及び、ブロック図又はフローチャートにおけるブロックの組み合わせは、所定の機能又は動作を実行するための専用の、ハードウェアに基づくシステムで実現されてもよく、あるいは、専用ハードウェアとコンピュータ命令との組み合わせで実現されてもよい。
【0366】
本願の実施例の説明に係るユニットは、ソフトウェアで実現されてもよく、ハードウェアで実現されてもよく、説明されたユニットは、プロセッサに設置されてもよい。ここで、これらのユニットの名称は、ある場合には該ユニット自体を限定するものではない。
【0367】
別の態様として、本願では、コンピュータ可読媒体も提供されており、該コンピュータ可読媒体は、上記実施例で説明された電子機器に含まれるものであってもよいし、該電子機器に組み立てされることなく単独で存在するものであってもよい。上記コンピュータ可読媒体には、1つ又は複数のプログラムが搭載され、上記1つ又は複数のプログラムは、該電子機器によって実行されると、該電子機器に、上記実施例に記載の方法を実現させる。
【0368】
注意すべきものとして、上記の詳細な説明では、動作を実行するための機器の若干のモジュール又はユニットが言及されているが、このような分割は強制的ではない。実際には、本願の実施形態によれば、上述した2つ以上のモジュール又はユニットの特徴及び機能は、1つのモジュール又はユニットに具体化されてもよい。逆に、上述した1つのモジュール又はユニットの特徴及び機能は、複数のモジュールまたはユニットによって具体化されるように、さらに分割されてもよい。
【0369】
上記の実施形態の説明によれば、当業者には容易に理解されるように、ここに記載された例示的な実施形態は、ソフトウェアによって実現されてもよいし、ソフトウェアと必要なハードウェアとの組み合わせによって実現されてもよい。このため、本願の実施形態による構成は、ソフトウェア製品の形で具現されてもよい。該ソフトウェア製品は、不揮発性記憶媒体(CD-ROM、Uディスク、モバイルハードディスクなどであってもよい)又はネットワークに記憶されてもよく、コンピュータ機器(パーソナルコンピュータ、サーバ、タッチ端末、又はネットワーク機器などであってもよい)に、本願の実施形態による方法を実行させる若干の命令を含む。
【0370】
当業者は、明細書を考慮して、ここで開示された実施形態を実施した後、本願の他の実施形態を容易に想到し得る。本願は、本願の任意の変形、用途、又は適応的な変更が包括されることを趣旨とする。これらの変形、用途、又は適応的な変更は、本願の一般的な原理に従い、本願に開示されていない本技術分野における技術常識又は慣用の技術的手段を含む。
【0371】
理解すべきものとして、本願は、上記で説明されて図面に示された精確な構造に限定されるものではなく、その範囲から逸脱することなく様々な修正及び変更が可能である。本願の範囲は、添付の特許請求の範囲によってのみ限定される。
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