(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-14
(45)【発行日】2024-03-25
(54)【発明の名称】包装フィルムの接合装置及び包装フィルム自動交換装置
(51)【国際特許分類】
B65B 41/12 20060101AFI20240315BHJP
【FI】
B65B41/12 501G
(21)【出願番号】P 2020016275
(22)【出願日】2020-02-03
【審査請求日】2023-01-12
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 博覧会名 JAPAN PACK 2019(日本包装産業展) 主催者名 一般社団法人 日本包装機械工業会 開催日 2019年10月29日~11月1日まで
(73)【特許権者】
【識別番号】596092595
【氏名又は名称】三光機械株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100134212
【氏名又は名称】提中 清彦
(72)【発明者】
【氏名】市橋 健吾
【審査官】佐藤 秀之
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-048030(JP,A)
【文献】特開2005-335759(JP,A)
【文献】特開昭60-048858(JP,A)
【文献】特開2001-322751(JP,A)
【文献】特許第4037639(JP,B2)
【文献】特許第6574911(JP,B1)
【文献】特開2000-296950(JP,A)
【文献】特開2004-244200(JP,A)
【文献】特開2007-194407(JP,A)
【文献】国際公開第2013/175882(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65B 41/00
B65H 19/00
B65H 21/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
包装フィルムの搬送方向において先行している先行包装フィルムの終端と、
当該先行包装フィルムの終端に包装フィルムの搬送方向において続く後行包装フィルムの始端と、を接合する包装フィルムの接合装置であって、
包装フィルムの搬送方向に沿って上流側と下流側に並んで配設され、それぞれ包装フィルムを吸着可能に構成された第1吸着手段及び第2吸着手段と、
前記第1吸着手段及び第2吸着手段の間を跨ぐ状態で、少なくとも上流側に配設されている前記第1吸着手段にて
原反ロールに巻かれた状態の包装フィルムの内側に相当する内面を吸着させた後行包装フィルムを、前記第1吸着手段及び第2吸着手段の間で包装フィルムの幅方向に亘って切断して、後行包装フィルムの始端を形成する始端形成手段と、
前記第1吸着手段及び第2吸着手段を包装フィルムの厚さ方向と平行な平面内で回動させる回動手段と、
前記回動手段により前記第1吸着手段及び第2吸着手段を回動させて、前記第1吸着手段及び第2吸着手段の間を跨ぐ状態で、先行包装フィルムの終端側の内面に当接させると共に、前記第2吸着手段により当該先行包装フィルムの終端側の内面を吸着した状態で、前記第1吸着手段及び第2吸着手段の間で包装フィルムの幅方向に亘って切断して、先行包装フィルムの終端を形成する終端形成手段と、
前記第1吸着手段及び第2吸着手段による吸着を維持した状態において、包装フィルムの表面に直交する方向から見たときに、前記始端形成手段により形成された後行包装フィルムの始端と、前記終端形成手段により形成された先行包装フィルムの終端と、を覆う位置で
、接続テープリールから引き出される常温で粘着力を有する接続テープを、
当該接続テープの先端をクランプしているテープクランプを包装フィルムの幅方向に沿って移動させることにより、包装フィルムの幅方向に亘って、各包装フィルムとは非接触状態でセットする接続テープセット手段と、
前記第1吸着手段及び第2吸着手段による吸着を維持した状態において、前記接続テープセット手段によりセットされた接続テープを、
包装フィルムの幅方向の一端から他端に向けて移動するテープ押し貼りロールを介して、前記第1吸着手段及び第2吸着手段に向けて押し付けながら、前記始端形成手段により形成された後行包装フィルムの始端と、前記終端形成手段により形成された先行包装フィルムの終端と、を突き合わせた状態で貼り合わせる接続テープ押し貼り手段と、
を備えたことを特徴とする包装フィルムの接合装置。
【請求項2】
前記先行包装フィルムはロール状に巻回された先行包装フィルムロールから引き出された包装フィルムであり、
前記後行包装フィルムはロール状に巻回された後行包装フィルムロールから引き出された包装フィルムであり、
前記先行包装フィルムロールを支持する第1包装フィルム軸と、前記後行包装フィルムロールを支持する第2包装フィルム軸と、が共通の包装フィルム軸ベースに設けられ、
前記接続テープ押し貼り手段により、前記始端形成手段により形成された後行包装フィルムの始端と、前記終端形成手段により形成された先行包装フィルムの終端と、を突き合わせた状態で貼り合わせた後、包装フィルム軸ベースを回動させて、第1包装フィルム軸の位置と、第2包装フィルム軸の位置を入れ替える回動手段が備えられていることを特徴とする請求項1に記載の包装フィルムの接合装置。
【請求項3】
先行包装フィルムロールから自動充填包装機へ包装フィルムを供給する場合において、
当該先行包装フィルムロールの包装フィルムである先行包装フィルムの残量が所定に少なくなった場合に、
前記後行包装フィルムロールの包装フィルムである後行包装フィルムへ切り替えるために、前記接続テープ押し貼り手段により、前記始端形成手段により形成された後行包装フィルムの始端と、前記終端形成手段により形成された先行包装フィルムの終端と、を突き合わせた状態で貼り合わせることを特徴とする請求項2に記載の包装フィルムの接合装置。
【請求項4】
請求項3に記載の包装フィルムの接合装置を含んで構成されると共に、
当該包装フィルムの接合装置と、先行包装フィルムロールの包装フィルムを供給される自動充填包装機と、の間に、包装フィルムの搬送距離を変更することで先行包装フィルムを貯留することができるアキュームレータが備えられ、
先行包装フィルムロールの包装フィルムである先行包装フィルムの残量が所定に少なくなった場合に、
前記後行包装フィルムロールの包装フィルムである後行包装フィルムへ切り替えるために、前記接続テープ押し貼り手段により、前記始端形成手段により形成された後行包装フィルムの始端と、前記終端形成手段により形成された先行包装フィルムの終端と、を突き合わせた状態で貼り合わせが完了するまでの間、
前記アキュームレータの包装フィルムの貯留量を調整することで、自動充填包装機への包装フィルムの供給を停止することなく、供給される包装フィルムの搬送速度を所定に制御することを特徴とする包装フィルム自動交換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動包装機等において使用中の包装フィルムの終端(後端、末端;包装フィルムの送出方向上流側端部)と、次に使用に供される使用予定の包装フィルムの始端(先端;包装フィルムの送出方向下流側端部)と、を接合(接続、連結)する包装フィルムの接合技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、長尺の包装フィルムが巻回された原反ロールから包装フィルムを連続的或いは間欠的に包装フィルム搬送方向に送り出し(引き出し)、その送り出された包装フィルムを袋状にフォーミングしてその内部に内容物を充填しつつ熱シールにより密封して包装体を自動的に生産する自動充填包装機がある。
【0003】
このような自動充填包装機では、使用中の包装フィルム(原反ロール)の残量が無くなると、別の(新たな)包装フィルム(原反ロール)に交換する必要があるが、その交換の際には自動充填包装機の運転を停止させることになるため、包装体の生産効率が低下してしまうといった実情があった。
【0004】
また、新たな原反ロールから包装用フィルムを引き出して、自動充填包装機にセットするには、正常な包装体が生産できるようになるためには、位置の調整や試運転が必要となるため、停止時間が長くなると共に、廃棄する包装体(包装フィルム及び内容物)が多くなるなど歩留まりも悪くなるといった実情があった。
【0005】
このようなことから、例えば、特許文献1や特許文献2には、自動的に、使用中の包装フィルム(原反ロール)の終端(後端、末端;包装フィルムの送出方向上流側端部)と、交換する包装フィルム(原反ロール)の始端(先端;包装フィルムの送出方向下流側端部)と、を連結する技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【文献】特許第4037639号公報
【文献】特許第6574911号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1では、
図17(A)に示すように、使用中の包装フィルム(使用中包装フィルム)の終端と、次に使用に供する予定の包装フィルム(交換用包装フィルム)の始端と、を熱シール層側同士を対面させて熱溶着して貼り合わせ連結しているため、連結部分が突起状となって、連結部分の包装フィルムの厚さ方向における厚さが、他の部分よりかなり厚くなるため、包装フィルムの搬送経路において包装フィルムが斜めに進行する斜行などが発生し易く、熱シールの際にズレなどが生じて製品の品質を損なうおそれがあると共に、包装フィルムの詰まりなどが生じて取り除く必要があるなど、生産効率を低下させるおそれがあった。
【0008】
また、特許文献2の装置では、
図17(B)に示すように、使用中の包装フィルム(使用中包装フィルム)の終端と、次に使用に供する予定の包装フィルム(交換用包装フィルム)の始端と、を突き合わせ、その突き合わせ部分に覆い被せるように帯状のジョイントテープ(熱融着テープ)をセットしてヒートシールすることでジョイントテープ(熱融着テープ)により使用中包装フィルムと交換用包装フィルムとを融着接合することが記載されている。
【0009】
しかしながら、帯状のジョイントテープ(熱融着テープ)は熱を加えて溶着するとカールして(巻癖がついて)しまい、連結部分が包装フィルムの厚さ方向に波打つようになってしまうため、包装フィルムの搬送経路において包装フィルムが斜めに進行する斜行などの発生を招き易く、特許文献1のものと同様、熱シールの際にズレなどが生じて製品の品質を損なうおそれがあると共に、包装フィルムの詰まりなどが生じて取り除く必要があるなど、生産効率を低下させるおそれがあった。
【0010】
本発明は、かかる実情に鑑みなされたもので、使用中包装フィルムの終端と、交換用包装フィルムの始端と、を、接合部の段差を少なく、かつ、巻癖などの発生を抑制しながら自動的に接合することができる包装フィルムの接合装置および包装フィルム自動交換装置を提供することを目的とする。特に、例えば、自動充填包装機の運転を停止させることなく、使用中包装フィルムの終端と、交換用包装フィルムの始端と、を、接合部の段差を少なく、かつ、巻癖などの発生を抑制して、包装フィルムの詰まりや斜行などの発生を抑制することができ、以って生産効率を改善することができる包装フィルムの接合装置および包装フィルム自動交換装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
このため、本発明に係る包装フィルムの接合装置は、
包装フィルムの搬送方向において先行している先行包装フィルムの終端と、当該先行包装フィルムの終端に包装フィルムの搬送方向において続く後行包装フィルムの始端と、を接合する包装フィルムの接合装置であって、
包装フィルムの搬送方向に沿って上流側と下流側に並んで配設され、それぞれ包装フィルムを吸着可能に構成された第1吸着手段及び第2吸着手段と、
前記第1吸着手段及び第2吸着手段の間を跨ぐ状態で、少なくとも上流側に配設されている前記第1吸着手段にて原反ロールに巻かれた状態の包装フィルムの内側に相当する内面を吸着させた後行包装フィルムを、前記第1吸着手段及び第2吸着手段の間で包装フィルムの幅方向に亘って切断して、後行包装フィルムの始端を形成する始端形成手段と、
前記第1吸着手段及び第2吸着手段を包装フィルムの厚さ方向と平行な平面内で回動させる回動手段と、
前記回動手段により前記第1吸着手段及び第2吸着手段を回動させて、前記第1吸着手段及び第2吸着手段の間を跨ぐ状態で、先行包装フィルムの終端側の内面に当接させると共に、前記第2吸着手段により当該先行包装フィルムの終端側の内面を吸着した状態で、前記第1吸着手段及び第2吸着手段の間で包装フィルムの幅方向に亘って切断して、先行包装フィルムの終端を形成する終端形成手段と、
前記第1吸着手段及び第2吸着手段による吸着を維持した状態において、包装フィルムの表面に直交する方向から見たときに、前記始端形成手段により形成された後行包装フィルムの始端と、前記終端形成手段により形成された先行包装フィルムの終端と、を覆う位置で、接続テープリールから引き出される常温で粘着力を有する接続テープを、当該接続テープの先端をクランプしているテープクランプを包装フィルムの幅方向に沿って移動させることにより、包装フィルムの幅方向に亘って、各包装フィルムとは非接触状態でセットする接続テープセット手段と、
前記第1吸着手段及び第2吸着手段による吸着を維持した状態において、前記接続テープセット手段によりセットされた接続テープを、包装フィルムの幅方向の一端から他端に向けて移動するテープ押し貼りロールを介して、前記第1吸着手段及び第2吸着手段に向けて押し付けながら、前記始端形成手段により形成された後行包装フィルムの始端と、前記終端形成手段により形成された先行包装フィルムの終端と、を突き合わせた状態で貼り合わせる接続テープ押し貼り手段と、
を備えたことを特徴とする。
【0012】
本発明において、
前記先行包装フィルムはロール状に巻回された先行包装フィルムロールから引き出された包装フィルムであり、
前記後行包装フィルムはロール状に巻回された後行包装フィルムロールから引き出された包装フィルムであり、
前記先行包装フィルムロールを支持する第1包装フィルム軸と、前記後行包装フィルムロールを支持する第2包装フィルム軸と、が共通の包装フィルム軸ベースに設けられ、
前記接続テープ押し貼り手段により、前記始端形成手段により形成された後行包装フィルムの始端と、前記終端形成手段により形成された先行包装フィルムの終端と、を突き合わせた状態で貼り合わせた後、包装フィルム軸ベースを回動させて、第1包装フィルム軸の位置と、第2包装フィルム軸の位置を入れ替える回動手段が備えられていることを特徴とすることができる。
【0013】
本発明において、
先行包装フィルムロールから自動充填包装機へ包装フィルムを供給する場合において、
当該先行包装フィルムロールの包装フィルムである先行包装フィルムの残量が所定に少なくなった場合に、
前記後行包装フィルムロールの包装フィルムである後行包装フィルムへ切り替えるために、前記接続テープ押し貼り手段により、前記始端形成手段により形成された後行包装フィルムの始端と、前記終端形成手段により形成された先行包装フィルムの終端と、を突き合わせた状態で貼り合わせることを特徴とすることができる。
【0014】
また、本発明に係る包装フィルム自動交換装置は、
上記本発明に係る包装フィルムの接合装置を含んで構成されると共に、
当該包装フィルムの接合装置と、先行包装フィルムロールの包装フィルムを供給される自動充填包装機と、の間に、包装フィルムの搬送距離を変更することで先行包装フィルムを貯留することができるアキュームレータが備えられ、
先行包装フィルムロールの包装フィルムである先行包装フィルムの残量が所定に少なくなった場合に、
前記後行包装フィルムロールの包装フィルムである後行包装フィルムへ切り替えるために、前記接続テープ押し貼り手段により、前記始端形成手段により形成された後行包装フィルムの始端と、前記終端形成手段により形成された先行包装フィルムの終端と、を突き合わせた状態で貼り合わせが完了するまでの間、
前記アキュームレータの包装フィルムの貯留量を調整することで、自動充填包装機への包装フィルムの供給を停止することなく、供給される包装フィルムの搬送速度を所定に制御することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、使用中包装フィルムの終端と、交換用包装フィルムの始端と、を、接合部の段差を少なく、かつ、巻癖などの発生を抑制しながら自動的に接合することができる包装フィルムの接合装置および包装フィルム自動交換装置を提供することができる。特に、例えば、自動充填包装機の運転を停止させることなく、使用中包装フィルムの終端と、交換用包装フィルムの始端と、を、接合部の段差を少なく、かつ、巻癖などの発生を抑制して、包装フィルムの詰まりや斜行などの発生を抑制することができ、以って生産効率を改善することができる包装フィルムの接合装置および包装フィルム自動交換装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】本発明の一実施の形態に係る包装フィルムの接合装置を含んで構成された包装フィルム自動交換装置及び自動充填包装機の全体構成を示す側面図である。
【
図2】同上実施の形態に係る包装フィルム自動交換装置の全体構成を示す側面図である。
【
図3】(A)は同上包装フィルム自動交換装置の操作部を示す図であり、(B)は同上包装フィルム自動交換装置の第2包装フィルム軸に交換用包装フィルムロールをセットした状態を示す側面である。
【
図4】(A)は包装フィルム自動交換装置の包装フィルム接合装置の一部を拡大して示すの側面図であり、(B)は同上包装フィルム接合装置の第1吸着プレート及び第2吸着プレートに交換用包装フィルムを吸着させた状態を拡大して示す側面図である。
【
図5】同上実施の形態に係る包装フィルム接合装置の接続テープユニットを拡大して示す
図4(A)のA矢視図である。
【
図6】同上包装フィルム自動交換装置にセットされている使用中包装フィルムの残量が少なくなり交換用包装フィルムへの交換を開始する状態を示す側面図である。
【
図7】(A)は同上包装フィルム接合装置の第1吸着プレート及び第2吸着プレートを回動させて使用中包装フィルムの内面に当接させて吸着させる動作を説明する側面図であり、(B)は(A)の拡大図である。
【
図8】(A)は同上包装フィルム接合装置の包装フィルムのカッター部分を抜き出して示す
図7(B)のB矢視図(カッターユニットのカット開始時)であり、(B)はカッターユニットの走行時(カット時)の様子を示す
図7(B)のB矢視図(カッターユニット部分の拡大図)である。
【
図9】(A)はカッターユニットのカット完了時の様子を示す
図7(B)のB矢視図であり、(B)は同上包装フィルム接合装置のカッターユニット部分、第1吸着プレート及び第2吸着プレートを抜き出して拡大して示す側面図である。
【
図10】(A)は接続テープユニットのテープ張り渡し動作開始の様子を示す
図4(A)のA矢視図であり、(B)は接続テープユニットのテープ張り渡し完了の様子を示す
図4(A)のA矢視図である。
【
図11】(A)は接続テープユニットのテープ押し貼り動作開始の様子を示す
図4(A)のA矢視図であり、(B)は接続テープユニットのテープ押し貼り動作完了の様子を示す
図4(A)のA矢視図である。
【
図12】(A)は接続テープユニットの接続テープ両端カットの様子を示す
図4(A)のA矢視図であり、(B)は(A)のC矢視図である。
【
図13】使用中包装フィルムと交換用包装フィルムの接合が完了した状態を示す同上包装フィルム自動交換装置の全体構成を示す側面図である。
【
図14】使用中包装フィルムと交換用包装フィルムの接合が完了し第1吸着プレート及び第2吸着プレートを元の位置へ戻した状態を示す同上包装フィルム自動交換装置の全体構成を示す側面図である。
【
図15】使用中包装フィルムと交換用包装フィルムの接合が完了し交換用包装フィルムロールを使用中包装フィルムロールの位置へ回動させた状態を示す同上包装フィルム自動交換装置の全体構成を示す側面図である。
【
図16】使用中包装フィルムと交換用包装フィルムの接合が完了しアキュームレータの貯留量を元に戻した状態(初期状態)を示す同上包装フィルム自動交換装置の全体構成を示す側面図である。
【
図17】(A)は従来の包装フィルムの接合を説明する一例を示す図であり、(B)は従来の他の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下に、本発明に係る一実施の形態を、添付の図面を参照しつつ説明する。なお、以下で説明する実施の形態により、本発明が限定されるものではない。
【0018】
図1は、本発明の一実施の形態に係る包材自動交換装置(包装フィルム自動交換装置)2を備えた自動充填包装機1の側面図である。
図1に示した自動充填包装機1は、包材接合装置を含む包材自動交換装置2から連続的或いは間欠的に供給される包装フィルム(包材)を袋状にフォーミングしてその内部に内容物を充填しつつ熱シールにより密封して包装体を自動的に生産する。
なお、包材である包装フィルムは、透明又は半透明な材料から構成され、例えば、PET等のベースフィルム、このベースフィルムよりも融点の低いポリエチレン等のシーラントフィルムから構成される。但し、包装フィルムは、ベースフィルム、中間フィルム、シーラントフィルムの3層構造を有してもよい。
本実施の形態に係る包装フィルムは、シーラントフィルム(シーラント層)を加熱することで融着することができるものであれば、特に限定されるものではない。
【0019】
本実施の形態に係る包材接合装置(包装フィルムの接合装置)を含んで構成された包材自動交換装置(包装フィルム自動交換装置)2には、
図2、
図3(B)に示すように、包装フィルム軸ベースである包材軸ベース201に2つの第1包材軸202(第1包装フィルム軸),第2包材軸(第2包装フィルム軸)203が備えられていて、包材自動交換装置2では、自動充填包装機1の運転中(包装体の生産中)に、一方の第1包材軸(包材軸1)202に支持されている包装フィルムロール(原反ロール;使用中包装フィルムロール)FR1の包装フィルム(使用中包装フィルム)F1が無くなる前に、他方の第2包材軸(包材軸2)203に予め支持させてある新しい包装フィルムロール(原反ロール;交換用包装フィルムロール)FR2の包装フィルム(交換用包装フィルム)F2に自動的に切り替えることができるようになっている。
なお、本発明に係る先行包装フィルムが包装フィルム(使用中包装フィルム)F1に相当し、後行包装フィルムが包装フィルム(交換用包装フィルム)F2に相当する。また、本発明に係る先行包装フィルムロールが包装フィルムロール(原反ロール)FR1に相当し、後行包装フィルムロールが包装フィルムロール(原反ロール)FR2に相当する。
また、原反ロールに巻かれた状態の包装フィルムの内側を内面(裏面)と称し、外側の面を外面(表面)と称する。
【0020】
自動充填包装機1の運転開始前の準備から段階的に説明すると、まず、ユーザー(使用者)は、包材自動交換装置2内の第1包材軸(第1包装フィルム軸、包材軸1)202の包装フィルムF1を各ガイドロールGR1~GR16を介して、自動充填包装機1の包材送りロール208に通す(ステップ1)。
【0021】
次に、ユーザーは、自動充填包装機1の運転を開始して、包材送りロール208を介して包装フィルムF1を、包装フィルムの搬送経路に供給して、包装体の生産を開始する(ステップ2)。
なお、自動充填包装機1では、包装フィルムを袋状にフォーミングして内部に内容物を充填しつつ熱シールを施すことで、内容物を密封した包装体を生産するように構成されている。
【0022】
次々に、ユーザー(又は制御装置)は、自動充填包装機1の運転中に、操作部200の包材セット開始ボタン200A(
図3(A)参照)を押してから、交換用ストックとして、第2包材軸(第2包装フィルム軸、包材軸2)203に、交換用包装フィルムロールFR2を支持させる(セットする)(ステップ3)。
【0023】
その後、ユーザー(又は制御装置)は、操作部200の第1吸着プレート(吸着プレート1)吸着ON/OFFボタン200C及び第2吸着プレート(吸着プレート2)吸着ON/OFFボタン200D(
図3(A)参照)を操作して、第1吸着プレート(吸着プレート1)213と第2吸着プレート(吸着プレート2)214(
図4(A)参照)の真空吸着をONにする(ステップ4)。
なお、第1吸着プレート(吸着プレート1)213が本発明に係る第1吸着手段の一例に相当し、第2吸着プレート(吸着プレート2)214が本発明に係る第2吸着手段の一例に相当する。
【0024】
続いて、ユーザー(又は制御装置)は、
図4(A)に示すように、交換用包装フィルムロールFR2から交換用包装フィルムF2を引き出して、第1吸着プレート(吸着プレート1)213及び第2吸着プレート(吸着プレート2)214の双方に跨るように、その内面(裏面)を吸着させる(ステップ5)。なお、第1吸着プレート(吸着プレート1)213及び第2吸着プレート(吸着プレート2)214は、交換用包装フィルムF2の幅方向Yに沿って延在されている。
【0025】
その後、ユーザー(又は制御装置)は、
図4(B)に示すように、第1吸着プレート(吸着プレート1)213と第2吸着プレート(吸着プレート2)214の間に設けられている吸着カット溝216に沿って、カッター217により交換用包装フィルムF2をカットする(ステップ6)。カッター217は自動(制御装置による自動制御)或いは手動により押し付けながら移動可能な構成とすることができる。カッター217の移動方向(吸着カット溝216の延在方向)は、交換用包装フィルムF2の幅方向Yに沿っている。
これにより、交換用包装フィルム(後行包装フィルム)F2の始端が形成される。
【0026】
その後、ユーザー(又は制御装置)は、操作部200の第2吸着プレート(吸着プレート2)吸着ON/OFFボタン200Dを操作して、第2吸着プレート(吸着プレート2)214の真空吸着をOFF(停止)してから、交換用包装フィルムF2の切れ端F2Bを取り除く(ステップ7)。
【0027】
続いて、ユーザー(又は制御装置)は、接続テープユニット215の接続テープリール218から接続テープ219を引き出し、
図5に示すように、その先端をクランプスラードレール221に摺動自在に支持されているテープクランプ222で挟む(ステップ8)。なお、先に一度包材交換を行っている場合には、接続テープ219の切れ端が、テープクランプ222に残っているので取り除く。クランプスラードレール221は、交換用包装フィルムF2の幅方向Yに沿って延在されている。
なお、接続テープ219は、加熱などの必要のない、一般的なセロハンテープなどの粘着テープを用いることができる。また、接続部の視認性を高めて接続部がどこにあるのかなどを作業者などが確認し易いように、着色(例えば、黒色)したもの(例えば、一例ではあるがセロテープ(登録商標)No.430など)を用いることができる。
テープクランプ222は、接続テープをクランプできるものであれば特に限定されるものではないが、例えば、横押し型のトグルクランプなどを利用することができる。
【0028】
その後、ユーザー(又は制御装置)は、第2包装フィルムロールFR2のセットが完了したとして、包材セット完了ボタン200Bを押す(ステップ9)。
【0029】
図6に示すように、使用中包装フィルムロールFR1の使用中包装フィルムF1の残量が減り、使用中包装フィルムF1の幅方向端部付近に備えられている包材終了予知用エンドテープをエンドテープ検知センサ205が検知すると、その検知信号を受けて操作部200を含む制御装置では、包材送りロール206の駆動(電動モータ)を停止する(ステップ10)。
但し、包材終了予知用エンドテープ(例えば、残量を知らせるために磁気を帯びていたり、穴などが開口されたテープ)が予め配設されていない包装フィルムの場合には、包装フィルムロールの直径や包材軸の回転回数などから、包装フィルムの終了を予測する構成とすることもできる。
使用中包装フィルムF1の残量を検出する手段が、本発明に係る先行包装フィルム残量検出手段である。
【0030】
なお、包材送りロール206の回転駆動が停止されている間は、アキュームベース207を
図6の右方向に移動させることで、アキュームレータA(バッファーゾーン:使用中包装フィルムF1の複数段の折り返し領域)に貯留されている使用中包装フィルムF1の貯留分を徐々に消費(縮小)し、その消費(縮小)した分の使用中包装フィルムF1を使用して、自動充填包装機1の運転(包装体の生産)が所定の(例えば通常通りの)包装フィルムの搬送速度(包装体の生産速度)で継続することができるようになっている。
【0031】
すなわち、
図6において右方向にアキュームベース207を移動させるとアキュームレータAに貯留される包装フィルムの量が減少し、
図6において左方向にアキュームベース207を移動させるとアキュームレータAに貯留される包装フィルムの量が増加するようになっている。この貯留量の増加、減少を利用することで、アキュームレータAの下流側の包装フィルムの搬送速度を、アキュームレータAの上流側の包装フィルムの搬送速度と異ならせることが可能で、アキュームレータAの上流側の包装フィルムの搬送を停止しても、アキュームレータAの下流側の包装フィルムの搬送速度(自動充填包装機1の生産速度)を適宜な速度に制御することが可能となっている。
【0032】
包材送りロール206の回転駆動(電動モータ)を停止した後、制御装置では、
図7(A)に示すように、吸着プレート用シリンダ(エア式アクチュエータ)211を伸張させて、枢軸GR1を支点として、吸着プレートアーム210を、ストッパー223に当接するまで、
図7(A)において反時計回りに回動させる(ステップ11)。
【0033】
その後、
図7(B)に示すように、制御装置では、第2吸着プレート(吸着プレート2)214の真空吸着を開始して、使用中包装フィルムF1の内面を吸着する(ステップ12)。
【0034】
その後、
図8(A)、
図8(B)に示すように、制御装置では、カッタースライドガイド224上のカッターユニット227のカッター刃228を吸着プレートカット溝216に押し込んだ状態で、かつ、使用中包装フィルムF1を押えロール229で押圧した状態で、カッターユニット227をカッタースライドガイド224に沿って(使用中包装フィルムF1の幅方向Yに沿って)移動させて、カッター刃228により使用中包装フィルムF1をカットする(ステップ13)。
これにより、使用中包装フィルム(先行包装フィルム)F1の終端が形成される。
【0035】
図9(A)、
図9(B)に示すように、カッター刃228が包装フィルムの幅方向Yに亘ってカットすることで、使用中包装フィルムF1のカットが完了すると、吸着プレートカット溝216に向かって(吸着プレートカット溝216を間に挟んで)、使用中包装フィルムF1の終端(F1A)と、交換用包装フィルムF2の始端(F2A)と、が対面して突き合った状態になる。
【0036】
ステップ10にて切り離された使用中包装フィルムF1の残り分(切り落とし分)F1Bは、特に保持されていないので自重で下方に落下する(
図9(B)参照)。但し、下方へ引っ張る機構やシューターのような回収機構を備えるようにしてもよい。
【0037】
次に、吸着プレートカット溝216を間に挟んで、相互に対面して突き合った状態の使用中包装フィルムF1の終端(F1A)と、交換用包装フィルムF2の始端(F2A)と、を接合する処理について説明する。
【0038】
図10(A)、
図10(B)に示すように、クランプスライドガイド220に摺動自在に支持されているテープクランプ222を、該テープクランプ222がクランプしている接続テープ219が、使用中包装フィルムF1と、これに対面して突き合わされている交換用包装フィルムF2の全幅をカバーできる分だけ、クランプスライドガイド220に沿ってスライドさせる(ステップ14)。
【0039】
クランプスライドガイド220は、相互に対面して突き合った状態の使用中包装フィルムF1及び交換用包装フィルムF2の幅方向Yに沿って延在されていると共に、接続テープ219が、前記使用中包装フィルムF1の終端及び交換用包装フィルムF2の始端と接触しないように、前記使用中包装フィルムF1及び交換用包装フィルムF2の外面(表面)から所定に離間した位置(
図10(B)参照)に配設されている。
すなわち、接続テープ219は、前記使用中包装フィルムF1及び交換用包装フィルムF2の外面(表面)とは非接触状態で幅方向に亘って張り渡されている。接続テープリール218、クランプスライドガイド220、テープクランプ222などが本発明に係る接続テープセット手段の一例に相当する。
【0040】
続いて、
図11(A)に示すように、テープ押し貼りスライドガイド240にテープ押し貼りスライドテーブル241を介して摺動自在に支持されているテープ押し貼りシリンダ(直動アクチュエータ)242を伸長させて、先端に取り付けられている回転自在なテープ押し貼りロール243により、使用中包装フィルムF1の終端と、交換用包装フィルムF2の始端と、の接合部(突き合っている部位)を覆うように配設されている接続テープ219を押し付ける(ステップ15)。
【0041】
その後、テープ押し貼りシリンダ(直動アクチュエータ)242を押し付けた状態で、
図11(B)に示すように、テープ押し貼りスライドガイド240に沿って(包装フィルムの幅方向Yに沿って)テープ押し貼りロール243を移動させて、使用中包装フィルムF1の終端と、交換用包装フィルムF2の始端と、の接合部(突き合っている部位)を包装フィルムの幅方向の全幅に亘って貼り付ける(ステップ16)。
【0042】
次に、
図12(A)に示すように、使用中包装フィルムF1の終端と、交換用包装フィルムF2の始端と、の接合部(突き合っている部位)の幅方向両端付近の接続テープカット溝232(
図12(A)において右端側)、233(
図12(A)において左端側)に沿って、包装フィルムと重合していない部分の接続テープ223を、それぞれ切断する(ステップ17)。
ここでの切断は、
図12(B)に示すように、接続テープカット刃シリンダ(直動アクチュエータ)235を伸縮させて先端の接続テープカット刃234を包装フィルムの搬送方向に(接続テープカット溝232,233に沿って)移動させることで行うことができる。
なお、接続テープカット溝232,233は、第1吸着プレート(吸着プレート1)213と第2吸着プレート(吸着プレート2)214の上面(包装フィルムを載置している面)に、包装フィルムの搬送方向(包装フィルムの幅方向及び厚さ方向に直交する方向)に沿って刻設されている。
【0043】
また、
図12(B)に示した接続テープカット刃234を備えた接続テープカット刃シリンダ(直動アクチュエータ)235は、接続テープカット溝232及び接続テープカット溝233に対応してそれぞれ設けられている。但し、単一の接続テープカット刃234を備えた接続テープカット刃シリンダ(直動アクチュエータ)235を、接続テープカット溝232、233間で移動させて両端を切断する構成とすることもできる。
【0044】
接続テープ219を切断した後、テープクランプ222は、接続テープ219の切れ端(223)を把持したまま元の位置へ戻る(ステップ18)。
戻った後は、把持している接続テープ223(切れ端)を解放して、次回の動作に備えて元の位置で待機する。
【0045】
図13に示すように、使用中包装フィルムF1の終端と、交換用包装フィルムF2の始端と、の接合処理が完了したら、制御装置は、第1吸着プレート(吸着プレート1)213と第2吸着プレート(吸着プレート2)214の真空吸着を停止する(ステップ19)。
【0046】
その後、制御装置は、
図14に示すように、吸着プレート用シリンダ211を収縮させて、枢軸GR1を支点として、吸着プレートアーム210を、ストッパー212に当接するまで、
図14において時計回りに回動させる(ステップ20)。
なお、この間も、
図14に示すように、包材送りロール206の回転駆動が停止されていて、アキュームベース207の
図17の右方向への移動が継続され、これによりアキュームレーターA(バッファーゾーン:使用中包装フィルムF1の複数段の折り返し領域)に貯留されている使用中包装フィルムF1の貯留分を徐々に消費(縮小)し、その消費(縮小)した分の使用中包装フィルムF1を使用することで、自動充填包装機1の運転(包装体の生産)が通常通りの包装フィルムの搬送速度で継続されている。
【0047】
続いて、制御装置は、
図15に示すように、第1包材軸202,第2包材軸203を支持している包材軸ベース201を枢軸201A廻りを反時計廻りに180°回動させて、第1包材軸202と第2包材軸203の位置を入れ替える(ステップ21)。
これに合わせて、包材自動交換装置2の包材送りロール206の回転駆動(包材送り)を再開すると共に、アキュームベース207の
図15の左方への移動(元の位置への復帰)を開始する。
【0048】
そして、自動充填包装機1の運転(包装体の生産)を通常通りの包装フィルムの搬送速度で継続しつつ、アキュームベース207を
図15の左方へ徐々に移動させて、アキュームレーターA(バッファーゾーン:使用中包装フィルムF1の複数段の折り返し領域)の包装フィルムの貯留分を徐々に増加させながら、
図16に示すように、アキュームベース207を元の位置へ復帰させて初期の状態へと戻す(ステップ22)。
【0049】
その後は、ユーザーが、先に使用中であった包装フィルムロールFR2を第1包材軸202から取り外し、次回の包材交換に備える。
【0050】
このように、本実施の形態によれば、使用中の包装フィルム(使用中包装フィルム)の終端と、次に使用に供する予定の包装フィルム(交換用包装フィルム)の始端と、を接続テープを用いて接合するようにしたので、自動充填包装機の運転を停止させることなく、使用中包装フィルムの終端と、交換用包装フィルムの始端と、を、接合部の段差を少なく、かつ、巻癖などの発生を抑制して、包装フィルムの詰まりや斜行などの発生を抑制することができ、以って生産効率を改善することができる包装フィルムの接合方法および装置を提供することができる。
【0051】
すなわち、本実施の形態によれば、特許文献1のように、使用中の包装フィルム(使用中包装フィルム)の終端と、次に使用に供する予定の包装フィルム(交換用包装フィルム)の始端と、のシーラント層(熱シール側、融着層)側同士を対面させて熱溶着して貼り合わせて連結する場合のように、連結部分が突起状となることで、包装フィルムの斜行などが発生し易く、熱シールの際にズレなどが生じて製品の品質を損なうおそれがあると共に、包装フィルムの詰まりなどが生じて取り除く必要があるなど、生産効率を低下させるといったおそれを解消することができる。
【0052】
また、本実施の形態によれば、特許文献2のように、使用中の包装フィルム(使用中包装フィルム)の終端と、次に使用に供する予定の包装フィルム(交換用包装フィルム)の始端と、を熱融着テープをヒートシールすることで融着接合する場合のように、熱を加えられた熱融着テープがカールして(巻癖がついて)しまい、包装フィルムの斜行などの発生を招き易く、熱シールの際にズレなどが生じて製品の品質を損なうおそれがあると共に、包装フィルムの詰まりなどが生じて取り除く必要があるなど、生産効率を低下させるといったおそれを解消することができる。
【0053】
以上のように、本実施の形態によれば、使用中包装フィルムの終端と、交換用包装フィルムの始端と、を、接合部の段差を少なく、かつ、巻癖などの発生を抑制しながら自動的に接合することができる包装フィルムの接合装置および包装フィルム自動交換装置を提供することができる。特に、例えば、自動充填包装機の運転を停止させることなく、使用中包装フィルムの終端と、交換用包装フィルムの始端と、を、接合部の段差を少なく、かつ、巻癖などの発生を抑制して、包装フィルムの詰まりや斜行などの発生を抑制することができ、以って生産効率を改善することができる包装フィルムの接合装置および包装フィルム自動交換装置を提供することができる。
【0054】
以上で説明した実施の形態は、本発明を説明するための例示に過ぎず、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々変更を加え得ることは勿論である。
【符号の説明】
【0055】
1 自動充填包装機
2 包材接合装置(包装フィルムの接合装置)
201 包材軸ベース
202 第1包材軸(第1包装フィルム軸)
203 第2包材軸(第2包装フィルム軸)
207 アキュームベース
213 第1吸着プレート(吸着プレート1)
214 第2吸着プレート(吸着プレート2)
215 接続テープユニット
217 カッター
218 接続テープリール
219 接続テープ
222 テープクランプ
227 カッターユニット
228 カッター刃
234 接続テープカット刃
243 テープ押し貼りロール
F1 包装フィルム(使用中包装フィルム、先行包装フィルムロール)
F2 包装フィルム(交換用包装フィルム、後行包装フィルムロール)
FR1 包装フィルムロール(使用中包装フィルムロール、先行包装フィルムロール)
FR2 包装フィルムロール(交換用包装フィルムロール、後行包装フィルムロール)