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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-14
(45)【発行日】2024-03-25
(54)【発明の名称】継手装置
(51)【国際特許分類】
   A61F 2/64 20060101AFI20240315BHJP
   A61F 2/70 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
A61F2/64
A61F2/70
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2019562277
(86)(22)【出願日】2018-06-06
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2020-08-06
(86)【国際出願番号】 EP2018064918
(87)【国際公開番号】W WO2018228892
(87)【国際公開日】2018-12-20
【審査請求日】2021-05-31
【審判番号】
【審判請求日】2023-01-18
(31)【優先権主張番号】102017112911.1
(32)【優先日】2017-06-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】DE
(73)【特許権者】
【識別番号】506153712
【氏名又は名称】オットー・ボック・ヘルスケア・プロダクツ・ゲーエムベーハー
(74)【代理人】
【識別番号】110003708
【氏名又は名称】弁理士法人鈴榮特許綜合事務所
(72)【発明者】
【氏名】オウベルガー、ローランド
(72)【発明者】
【氏名】ブロイアー-ルシュ、クリスティアン
(72)【発明者】
【氏名】クレッパー、セバスティアン
【合議体】
【審判長】佐々木 正章
【審判官】佐々木 一浩
【審判官】栗山 卓也
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2011/0071452(US,A1)
【文献】特開昭52-124363(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 2/00
A61F 2/02-2/80
A61F 3/00-4/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
装具もしくは義肢の、または装具もしくは義肢用の継手装置であって、
・上部分(10)と、
・下部分(20)と、
・継手(30)であって、継手軸(35)を有し、前記継手軸(35)の周りで前記上部分(10)が前記下部分(20)に対して相対的に旋回可能に軸支されている、継手と、
・前記上部分(10)の前記下部分(20)に対する相対的な旋回に影響を与えるように形成されたアクチュエータ(40)と、
を備え、
・前記アクチュエータ(40)は、前記上部分(10)においては上部分固定箇所(41)で、および前記下部分(20)においては下部分固定箇所(42)で軸支されている、
継手装置において、
前記上部分(10)と前記下部分(20)との間で、前記上部分固定箇所(41)、前記下部分固定箇所(42)および前記継手軸(35)とは異なる少なくとも2つの継手(50、60)が配置されていて、前記継手(50、60)は、前記アクチュエータ(40)の前記上部分固定箇所(41)と前記下部分固定箇所(42)とに対する旋回を可能にし、かつ、前記継手(50、60)は、それぞれ少なくとも1つの旋回軸(55、65)を形成し、前記旋回軸のうちの少なくとも一方は、前記継手軸(35)に対して平行ではないように方向づけられ
第1旋回軸(55)は、前記継手軸(35)に対して直交した平面中にあり、正中線側-横側に近似の方向での傾斜を可能にし、第2旋回軸(65)は、継手装置の縦伸長方向に伸長していることを特徴とする、継手装置。
【請求項2】
前記第1旋回軸(55)は、前記第2旋回軸(65)に対して直交して方向づけられていることを特徴とする、請求項に記載の継手装置。
【請求項3】
双方の旋回軸(55、65)は、互いに対して、および前記継手軸(35)に対して平行には方向づけられていないことを特徴とする、請求項1または2に記載の継手装置。
【請求項4】
前記旋回軸(55、65)は、共通の平面中にあることを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載の継手装置。
【請求項5】
前記アクチュエータ(40)は、線形アクチュエータとして形成されていることを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載の継手装置。
【請求項6】
前記アクチュエータ(40)は、電気、空気圧もしくは油圧駆動部として、油圧もしくは空気圧ダンパとして、または、電気、空気圧、機械もしくは磁性ブレーキとして形成されていることを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載の継手装置。
【請求項7】
前記旋回軸(55、65)と、前記継手軸(35)とは、1つの共通の点で交差することを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載の継手装置。
【請求項8】
前記旋回軸(55、65)のうちの少なくとも1つは、前記継手軸(35)に対して直交して方向づけられた旋回平面(350)中にあることを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載の継手装置。
【請求項9】
前記アクチュエータ(40)は、保持部(70)に接続されていて、前記保持部(70)中には前記旋回軸(55、65)のうちの少なくとも1つが形成されていることを特徴とする、請求項1~のいずれか1項に記載の継手装置。
【請求項10】
前記保持部(70)は保持板(70a)を有し、前記保持板は、前記下部分(20)に回転不能に据え付けられていることを特徴とする、請求項に記載の継手装置。
【請求項11】
前記継手軸(35)は、前記上部分(10)と前記保持部(70)との間で形成されていることを特徴とする、請求項9または10に記載の継手装置。
【請求項12】
前記アクチュエータ(40)は線形アクチュエータとして形成されていて、前記保持部(70)において、前記継手軸(35)から距離をおいた軸受箇所(74)で軸支されていることを特徴とする、請求項11のいずれか1項に記載の継手装置。
【請求項13】
前記アクチュエータ(40)は、枠部(80)に据え付けられていて、前記枠部は、前記上部分(10)または前記下部分(20)にリバーシブルに配置されるための固定装置(81)を有することを特徴とする、請求項12のいずれか1項に記載の継手装置。
【請求項14】
前記保持部(70)は、前記枠部(80)に旋回可能に固定されていて、前記継手軸(35)および/または前記旋回軸(55)は、前記枠部(80)と前記保持部(70)との間で形成されていることを特徴とする、請求項を引用する請求項13に記載の継手装置。
【請求項15】
前記アクチュエータ(40)は、前記継手軸(35)の周りでの旋回の際に、前記枠部(80)により規定される平面中での移動を行うことを特徴とする、請求項13に記載の継手装置。
【請求項16】
少なくとも1つのセンサー(90)が、前記継手装置、前記アクチュエータ(40)、前記枠部(80)および/または前記保持部(70)における角度位置、距離、力、モーメント、空間位置および/または加速を検出するために配置されていることを特徴とする、請求項15に記載の継手装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、装具もしくは義肢用の、または装具もしくは義肢の継手装置であって、上部分と、下部分と、継手(これは、継手軸を有し、この継手軸の周りで上部分が下部分に対して相対的に旋回可能に軸支されている)と、上部分の下部分に対する相対的な旋回に影響を与えるように形成されたアクチュエータとを備え、このアクチュエータは、上部分においては上部分固定箇所で、および下部分においては下部分固定箇所で軸支されている継手装置に関する。
【背景技術】
【0002】
継手装置は、装具または義肢中に採用されうる。装具は、なかんずくまだ存在する四肢の機能を支援または維持するために採用される。このために、装具は、まだ存在する四肢に据え付けられる。下肢の装具、例えば膝関節に被せられる装具の場合、大腿と下腿とにレールが置かれ、これらのレールが、装具の膝継手を介して互いに連結されている。足首装具の場合には、足が、装具の足首継手を介して下腿レールに連結されている足部分に固定される。同様の点が、股関節装具または、3つ以上の自然関節にまたがる装具にも該当する。さらに、装具は、上肢にも採用されうる。
【0003】
欠如する手足は、義肢により置き換えられうる。自然の関節、例えば膝関節が欠如している場合、欠如した自然の膝関節は、義肢の膝継手により置き換えられる。義肢の膝継手の上部分は、大腿断端において、大腿ソケットを介して据え付けられる。大腿部分には、義肢の膝継手の下部分が旋回可能に固定されている。下腿部分には、下腿管と、義肢足とが、必要な場合には、義肢の足首継手を備えて配置されている。
【0004】
装具においても義肢においても、個々の部品の移動に影響を与えるために、例えば旋回移動を支援するまたは妨げるために、アクチュエータを採用することができる。移動支援は、エネルギー貯蔵部からエネルギーを供給することを介して行われ、例えばバネ機構を介して、またはモータ駆動部を介して行われるが、これは、通常、電気エネルギーを格納するためのエネルギー貯蔵部からエネルギーを提供する。移動を妨げるために、例えば、屈曲または伸展移動を減衰させるために、またはブレーキをかけるために、ダンパ、例えば油圧ダンパまたは空気圧式ダンパが採用される。各継手装置中にはストッパー部材が採用されることができ、これにより、屈曲であれ伸展であれ、最大位置に達した際には、確実に穏やかに当たる。
【0005】
下方四肢用の継手装置は、例えば特許文献1から公知である。
【0006】
とりわけ装具分野では、しかし義肢分野においても、従来、既存の適合部品を、保存されている体の部位に対して平行に取り付け、旋回軸を互いに一致させねばならない点は、必須であった。とりわけアクチュエータ、例えばダンパまたは駆動部が四肢の側方に配置されている場合、これにより構築体積が大きくなってしまうが、この理由は、これらの部品が人体の輪郭に沿って配置できなかったからである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【文献】独国特許出願公開10 2015 113 799 A1号明細書
【発明の概要】
【0008】
本発明の課題は、各利用者に容易に合わせることができ、可能な限り必要とされる体積が小さい継手装置を提供することである。
【0009】
本発明によれば、この課題は、主請求項の特徴を備えた継手装置により解決される。本発明の有利な構成およびさらなる構成は、従属請求項、明細書および図面中に開示する。
【0010】
この装具もしくは義肢用の、または装具もしくは義肢の継手装置は、上部分と、下部分と、継手(これは、継手軸を有し、この継手軸の周りで上部分が下部分に対して相対的に旋回可能に軸支されている)と、上部分の下部分に対する相対的な旋回に影響を与えるように形成されたアクチュエータとを備え、このアクチュエータは、上部分においては上部分固定箇所で、および下部分においては下部分固定箇所で軸支されている継手装置において、上部分固定箇所と下部分固定箇所との間で、少なくとも2つの継手が配置されていて、これらの継手は、アクチュエータの上部分固定箇所と下部分固定箇所とに対する旋回を可能にし、かつ、これらの継手は、それぞれ少なくとも1つの旋回軸を形成し、旋回軸のうちの少なくとも一方は、継手軸に対して平行ではないように方向づけられている。アクチュエータは、上部分と下部分とに直接固定されているには及ばず、中間片、固定部品、延長部またはさらなる構成部品を介して、下部分固定箇所または上部分固定箇所にそれぞれ軸支されていることができる。上部分固定箇所と下部分固定箇所との間に少なくとも2つの継手が配置されていることにより、上部分固定箇所が下部分固定箇所に対してまっすぐ配向されていない場合でも、従ってアクチュエータが継手軸に対して傾斜してまたは回転して方向づけられている場合でも、アクチュエータを、可能な限り人体に近く、ないし上部分または下部分に近くに置いて固定することができる。従って、アクチュエータの蝶番留め、ならびに、アクチュエータの力を受容しおよび装具の場合には力を手足に伝える機械構造を、人体の輪郭へ合わせることが可能であるように実施し、適合部品を成型するための手作業が不要であるようにすることが可能である。同様の点が、義肢にも該当し、この場合、機械的な構造は、通常、上部分としてのソケットと、これに継手で軸支された下部分とからなり、アクチュエータを介して、減衰力または駆動力を、上部分と下部分とに伝達する。通常、装具部品は様々な形状および角度での標準的な部品として提供されるので、これらは、機械加工、例えば変形または短縮により、各四肢例えば脚の輪郭に合わせなければならない。類似の点が、義肢にも該当するが、義肢のソケットは、しばしば個々に作成される部品として特注で作成され、または、試験用義肢ソケットとして個々に人体の輪郭に合わせられうる。アクチュエータを義肢または装具に据え付けるためには、伸展または屈曲移動に従う部品が、通常旋回軸に対して垂直である平面中を動くように、しばしば機械的な後加工が必須であり、またはスペーサが設けられている。アクチュエータの上部分固定箇所および下部分固定箇所に対する旋回時に、少なくとも1つの旋回軸(このうちの少なくとも1つは継手軸に対して平行に方向づけられていない)を形成する少なくとも2つの継手を配置または形成することにより、アクチュエータの角度を、人体の輪郭に対して最適に合わせることが可能である。
【0011】
本発明のさらなる構成では、第1旋回軸は、継手軸に対して直交して方向づけられていて、その結果、継手軸に対して垂直方向での傾斜が可能になる。これにより、旋回軸に対して垂直に方向づけられた平面からの傾斜を容易に行うことができる。
【0012】
本発明のさらなる構成では、第1旋回軸は、第2旋回軸に対して直交して方向づけられているように設けられている。さらなる構成では、双方の旋回軸は、互いに対して平行ではなく、および継手軸に対しても平行に方向づけられていず、これにより、継手軸に対する、および各固定箇所に対するアクチュエータの方向づけがほぼ任意に設定可能になりうる。
【0013】
双方の旋回軸は、好ましくは共通の平面中にあり、好ましくは1つの点で交差する。双方の旋回軸のこの交点は、必ずしも継手軸上の点であるには及ばないが、しかし、好適には継手軸上にあり、その結果、3つ全ての軸が、共通の点で交差する。
【0014】
好適にはアクチュエータは、線形アクチュエータとして形成されていて、上部分を下部分に対して相対的に能動的に旋回させるか、または上部分の下部分に対する相対的な旋回移動を減衰させ、または制動する。
【0015】
アクチュエータは、各移動を能動的に支援する場合には電気、空気圧もしくは油圧駆動部として、または、アクチュエータが制動または減衰作用を有するべき場合には、油圧もしくは空気圧ダンパとして、もしくは、電気、空気圧、機械もしくは磁性ブレーキとして形成されていることができる。
【0016】
本発明のさらなる構成では、旋回軸のうちの少なくとも1つは、継手軸に対して直交して方向づけられた旋回平面中にある。これにより、継手軸の周りの移動に対して悪影響を与えることなく、旋回軸の周りでアクチュエータが回転することができる。
【0017】
本発明のさらなる構成では、アクチュエータは、保持部に固定されていて、この保持部は、継手軸と、上部分固定箇所または下部分固定箇所との間に配置されている。この場合、この保持部中には旋回軸のうちの少なくとも1つが形成されている。この保持部は、従って中間片であり、これは、下部分または上部分に据え付けられていて、または据え付けられうる。保持部には、アクチュエータの一部分が固定されていて、この一部分は、例えば線形アクチュエータの場合、筐体、または筐体中に入りおよび筐体から外に出て移動する操作ロッドであり、例えばピストンロッド、またはモータにより外に出ることができる部品である。そして、アクチュエータのそれぞれ他端は、継手装置の別の部品、すなわち下部分または上部分に固定されていることができ、アクチュエータの力を各部品に伝達することができる。アクチュエータと上部分または下部分との間での固定をするように保持部を構成することにより、標準化可能で事前に作成されるモジュールを提供し、これを上部分または下部分で各固定箇所に据え付け、アクチュエータとの結合箇所または軸受箇所を形成することが可能となる。これにより、コスト効率の良い標準構成部品を用いることができ、これにより、標準部品を各利用者の個別の人体の輪郭を合わせることができる。
【0018】
力およびモーメントを、上部分または下部分に効果的に伝達することができるように、保持部は保持板を有することができ、この保持板は、上部分または下部分に回転不能に据え付けられている。さらに、保持部を上部分または下部分に回転不能に据え付けるにより、アクチュエータは、上部分または下部分において十分安定的にガイドされる。
【0019】
アクチュエータが線形アクチュエータとして形成されている場合、好適には軸受箇所が継手軸から距離をとって、保持部に設けられていて、ここで、アクチュエータは、筐体または保持部にある外に出ることができるロッドで軸支されている。これにより、継手軸の周りでモーメントを作用させるまたはこれを受容することが可能であり、これにより、上部分を下部分に対して相対的に旋回させるまたは影響を与えることができる。
【0020】
本発明のさらなる構成では、アクチュエータは、枠部に据え付けられていて、この枠部は、上部分または下部分にリバーシブルに配置するための1つまたは複数の固定装置を有する。この枠部を介して、例えば制御部、センサーまたは別の部品がこの上に固定される場合に、標準化されたインタフェースを作ることが可能である。さらに、この枠部を介して、アクチュエータ用のインタフェースを製造することができ、その結果、異なる上部分または下部分に対して、事前に、固定装置用の固定接続部を装備することができ、その結果、枠部において異なる部品をテストすることができる。とりわけ試験用装具または試験用義肢のためには、この種の枠部を備えた構成が有利であるが、その理由は、各部品を、異なる上部分、下部分に、または、各枠部における異なる部品にも簡単に固定することができるからであり、その結果、上部分、下部分または適合部品において機械的変更を必要とせず、または、複数のスペーサ部材の採用を必要とせず、複数の組み合わせが可能になる。
【0021】
本発明のさらなる構成では、保持部は、枠部に旋回可能に固定されていて、継手軸および/または旋回軸は、枠部と保持部との間で形成されている。保持部と枠部とは、従って上部分と下部分との間で、力およびモーメントを伝達する本来の継手を形成する。保持部と枠部とからなる組み合わせは、上部分および下部分に依存せず構成されうる。義肢の上部分または下部分は、例えば義肢ソケット、およびこれに抹消端で続くさらなる義肢の構成部品、例えば下腿管、義肢足部、または上肢の場合には前腕管である一方、義肢では、レールまたは固定シェルでの上部分および下部分が、各手足または体の部位に据え付けられるために形成されている。
【0022】
本発明のさらなる構成では、アクチュエータは、移動軸の周りでの旋回の際に、枠部により据え付けられた平面中での移動を行う。アクチュエータの移動は、この際、枠部の移動と結合されている。
【0023】
本発明のさらなる構成では、少なくとも1つのセンサーが、継手装置、アクチュエータ、枠部および/または保持部における角度位置、距離、力、モーメント、空間位置および/または加速を検出するために配置されていて、これにより、アクチュエータの活動を制御することができる。このために、1つまたは複数のセンサーは、電子制御装置、および場合によっては、利用者用のインタフェースと結合されている。この結合は、有線でまたは無線で行われうる。このインタフェース中では、有線または無線インタフェースが、アクチュエータの制御パラメータを設定するために配置されていることができる。同様に、エネルギー供給部が、制御部用におよび駆動部用に必要とされる電気エネルギーを提供するために、バルブを調節するために、または、電磁界を発生させるために、継手装置とりわけ枠部に設けられることができる。
【0024】
以下に、本発明の実施形態を、添付の図に基づきより詳細に説明する。:
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】装具の形態での継手装置の概略側面図である。
図2】上部分が下部分に対して垂直に配向されている正面図である。
図3】横側に傾いたアクチュエータの配置を示す図である。
図4】正中線側に傾いたアクチュエータの配置を示す図である。
図5】保持部に継手として連結された枠部の形態での継手装置の平面図である。
図6】本発明の変形例を示す図である。
図7】本発明の変形例を示す図である。
図8】本発明の変形例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
図1は、装具における継手装置を側面図で示し、これは、上部分10を備え、この上部分は、大腿に据え付けるためのシェルまたはレールとして形成されている。この上部分10に対して継手軸35の周りで旋回可能に、下部分20が配置されていて、これも同様にシェルとしてまたは少なくとも1つのレールとして形成されている。上部分10と下部分20とは、不図示の固定部材を介して、各手足に配置されている。この実施形態では、膝装具を設けていて、これが利用者の脚部に当てられる。したがって、この上部分10は、大腿シェルとしてまたは大腿レールとして、場合によっては2つのレールの組み合わせとして形成されていて、これは、正中線側および横側で大腿に配置されている一方で、下部分20は下腿シェルとしてまたは下腿レールとして形成されている。
【0027】
継手軸35は、各関節の、本実施形態では膝関節の、自然の旋回軸の領域中にある。膝関節における自然の関節軸は、その複雑な構造がゆえに変わりうるので、継手軸35は、自然の関節軸の領域中または妥協関節軸にある。
【0028】
上部分10と下部分20との間には、アクチュエータ40が配置されていて、これを介して、継手軸35の周りでの伸展移動または屈曲移動に影響を与えることができる。このアクチュエータ40は、受動アクチュエータとして、とりわけ電気で、空気圧で、機械的にまたは磁力で作動可能な油圧ダンパ、空気圧式ダンパまたはブレーキ装置として形成されうる。このアクチュエータ40を、電気で、空気圧でまたは油圧で働く駆動部として構成することも同様に可能である。各駆動部には、エネルギー供給装置44が割り当てられていて、これを介して各駆動部に必要とされるエネルギーが供給される。エネルギー供給装置としては、蓄圧器、弾性部材またはバッテリーまたは蓄電池が設けられていることができる。これ以外のエネルギー貯蔵部を設けることも可能である。同様に、駆動部40をブレーキとしても採用することも可能である。図示した実施形態では、アクチュエータ40は、線形アクチュエータとして形成されていて、筐体を有し、この筐体中に、ピストン、またはこれ以外の線形で移動可能な動力伝達部が配置されている。ピストンの場合には、これは、ピストンロッドと連結されていて、その端部は、保持部70における抹消端軸受箇所74に軸支されている。筐体は、枠部80における上方軸受箇所84において配置されている。枠部80と保持部70とを介して、上方固定箇所41と下方固定箇所42とが形成され、その結果、アクチュエータ40は、枠部80と保持部70とを介して、上部分固定箇所41および下部分固定箇所42で上部分10と下部分20とに軸支されている。上方の軸受箇所84を、直接上部分10上に設けることも可能である。同様に、枠部と保持部とを逆に配置して、または、アクチュエータ40を筐体とともに、下部分20にある保持部70に据え付けることも可能である。
【0029】
図示した実施形態では、枠部80と保持部70とを介して継手30を形成する。保持部70の内側であって、かつ保持部70にある軸受箇所74と下部分固定箇所42との間には、2つの継手が配置されていて、概略的な図示であるがゆえに、これらのうちの旋回軸55、65のみを示す。旋回軸55、65の周りでは、保持部70およびこれに伴ってアクチュエータ40も、下部分20に対して相対的に旋回することができ、旋回軸55、65の周りでのその旋回領域は、ストッパーを介して制限されている。図示した実施形態では、3つ全ての軸、すなわち継手軸35と旋回軸55、65とが、互いに対して垂直である。しかし、これは、必ずしもその通りでなくてもよい。好適には、3つ全ての軸35、55、65が1つの点で交差するが、これにより、継手軸35の周りでの旋回移動に悪影響を与えることなく、正中線側および横側で旋回可能に得て、かつ下部分20ないし手足の縦伸長の周りでの回転を実施することができる。
【0030】
図2は、図1に記載の構成の正面図である。図2では、上部分固定箇所41と下部分固定箇所42とをより良く認識することができる。継手軸35は、自然の関節を通って実質的に水平方向で伸張している。この装具は、アクチュエータ40に対向する側で従動継手12を有し、これにより、上部分10の下部分20に対する相対的なガイドが改良可能になる。図2中では、ベルトの形態での固定手段25も認識可能で、これを介して、下部分20が下腿に据え付け可能である。対応する固定手段が、上部分10に設けられている。図2の構成では、脚部は真っすぐで、これに応じて、上部分10と下部分20とは互いに対して真っすぐに配向されていて、上部分10と下部分20との各縦伸長は、共通の平面で、または互いに対して平行のまたは実質的に平行の平面で延在している。上部分10と下部分20との外側表面は、実質的に継手軸35に対して垂直の平面にあり、その結果、アクチュエータ40も、枠部30と保持部70とも、人体に対してないし上部分10および下部分20に対して、非常に近接して据え付けられうる。旋回軸55、65のうちの1つの周りで回転可能または旋回可能であることは、ずれを補償するためには必要ではない、またはわずかに必要であるのみである。
【0031】
図3中では、上部分の構成についての可能な変形例を図示している。上部分10は、継手軸35に対して垂直に方向づけられている旋回平面350を、側方で超えて突出していて、アクチュエータ40は枠部80と共に、旋回平面350から約35度傾斜している。この傾斜を補償するために、保持部70中に継手が設けられていて、この継手が旋回軸55の周りでの旋回を可能にする。アクチュエータ40が旋回平面350から出て旋回することにより、活動時に垂直の旋回軸65の周りでの旋回を行わせるトルクを引き起こす。この旋回軸の周りで回転可能な継手60をこのように実施することにより、継手30が屈曲するまたは伸展した際に、アクチュエータ40の回転を回避することが可能となる。
【0032】
対応する構成を図4に示すが、この図では、アクチュエータ40の横側の偏向ではなく、正中線側での偏向が行われる。
【0033】
図2~4では、それぞれ異なる従動継手12を図示したが、図2では玉継手であり、図3ではヒンジ継手であり、図4ではカルダン継手である。
【0034】
図5は、線形アクチュエータとしてのアクチュエータ40の詳細図であるが、このアクチュエータは、バルブユニット47、制御電子系100を介して制御されうる油圧ダンパの形態のものである。電子系ユニット100は、センサー90と結合されていて、これは、図示した実施形態では、力および角度位置を検出する。角度センサー90は継手軸35の付近に、および力センサー90はアクチュエータ40の上方軸受箇所84付近に図示されている。軸受箇所84は、枠部80に形成されていて、この枠部上に、アクチュエータ40も、制御ユニット100も、使用者用インタフェース110も配置されている。制御ユニット100には、追加的なセンサー装置が配置されていて、これは、空間位置を検出する。いわゆる空間位置センサーは、枠部80またはアクチュエータ40の空間中における位置についての、とりわけ重力方向に対する相対的な方向づけについてのデータを供給する。
【0035】
枠部80は例えば形状安定プラスチック、場合によっては繊維強化プラスチックまたは金属から形成されうるが、この枠部80には、ジャーナルまたは貫通孔の形態での複数の固定装置81が存在し、これらを介して、枠部80は不図示の上部分10にリバーシブルに据え付けられうる。枠部80には、さらなる部品、とりわけエネルギー貯蔵部も配置することができる。枠部80には、様々な軸受箇所84が準備可能であり、これにより、様々なアクチュエータまたは部品を枠部80に簡単に据え付けることができる。
【0036】
継手軸35の周りで旋回可能になるように、枠部80には保持部70が配置されていて、この保持部70が枠部80とともに継手装置を形成している。この保持部70は、保持板70aにある固定装置71を介して、不図示の下部分20に好ましくは回転不能に据え付けられている。この固定装置71は、リベットまたはねじなど、好適には形状締結で作用する固定部材として形成することができる。この固定装置71を介して、保持板70aを介した保持部70が、下部分20にリバーシブルに据え付けられうる。
【0037】
保持部70内には、2つの継手50、60が形成されていて、これらが、軸受箇所74を保持板70aに対して相対的に旋回させうる。第1継手50は、第1旋回軸55の周りの旋回を可能にする。この第1旋回軸55は、継手軸35と直交した平面中にあり、枠部80と保持部70とが、装具の外側の側方に配置されている際に、正中線側-横側に近似の方向での傾斜を可能にする。同じ平面中には、第2旋回軸65があり、この第2旋回軸は、第2継手60を通って形成される。旋回軸65は、実質的に継手装置の縦伸長方向に伸張し、好適には継手軸35を貫通する。同様に好適であるのは、第1旋回軸55が継手軸35を通って貫通する場合である。双方の旋回軸55、65は、互いに直角の角度にありえるが、これでなければならないとのことはなく、図示した実施形態では、双方の旋回軸55、65は、互いに対して垂直に置かれてはいない。継手50、60は、保持部70に形成されていて、この保持部は、保持板70aに回転可能に連結されている。この保持板は保持部70の一部分であり、かつ下部分20に回転不能に連結されている。
【0038】
さらに、保持部70には、継手軸35から距離をとった位置に、抹消端の軸受箇所74がピストンロッドを保持部70に軸受するために形成されている。この軸受箇所74は、継手軸35に対して実質的に平行である軸の周りの旋回を可能にする。
【0039】
上部分10および下部分20へのアクチュエータ40の固定は、一方では枠部80を介して、他方では保持部70を介して行われる。枠部80と保持板70aとは、これらの固定装置71、81を介して、それぞれ上部分固定箇所41と下部分固定箇所42とを形成する。線形アクチュエータ40は、軸受箇所84を介して回転可能に枠部80に据え付けられている。同様に、保持板70aおよび枠部80は、回転不能に下部分20ないし上部分10に据え付けられていて、その結果、継手軸35の周りでの旋回の場合、ピストンロッドは線形アクチュエータ40の筐体中に入るないしここから外へ出る。
【0040】
図2~4を参照すると明らかになるのは、とりわけ装具分野で、しかしながら、義肢分野でも、人体に可能な限り小さい追加となる体積体をつけるために、用いられる部品を、まだ保存されている体の部位の可能な限り近くに取り付けられるべきとの状況が生じうる。アクチュエータ40を介して、移動例えば歩行の様々な局面で、屈曲および伸展方向へのモーメントの目標に応じた支援を、支援またはガイドが必要である場合にそれぞれ行うことができる。このために、アクチュエータ40は、継手装置に蝶番で留められ、アクチュエータの線形移動が、移動を支援するまたはこれに対抗するモーメントを引き起こす。従来は、スペーサを介して常に確実にアクチュエータ40を旋回平面350中に方向づけることが必須であった一方、本発明による継手装置では、手作業、例えば変形または中間片の配置を必要とすることなく、アクチュエータ40の蝶番留め、および、これ以外の負荷の伝達のための機械構造を、人体の輪郭に合わせることができる、または装具または義肢のそれぞれ異なる構成に合わせることができる。この際、継手軸35に対して垂直に方向づけられた旋回平面350から反れた平面中で、線形アクチュエータ40の移動が行われる。1つの平面中にのみ配置することにより、必要となる構築体積を小さく保つことが可能になる。この種の継手装置により、小型であるメカトロニクス装具または義肢を構築できる。義肢分野では、例えば、断端が非常に長い患者または小さい患者への採用が可能になる。ヒンジ継手を備えた単純な義肢継手を、本発明による継手装置を側方で組み入れることにより、改良された機能性を備えることができる。同様の点が、足首関節または臀部の義肢にも該当し、基本的に上肢用の義肢についても該当する。とりわけ枠部80と保持板70aとを備えたモジュール様式の場合の継手装置を介して、試験用義肢または試験用装具を容易に製造することができる。さらに、異なるアクチュエータ、例えばダンパまたは駆動部を、好適な標準化された固定点において、上部分および下部分に簡単に据え付けることができ、その結果、各患者で多様な部品を試験することができる。
【0041】
本発明による継手装置では、アクチュエータ40の位置付けと、上部分および下部分の形態での負荷伝達のための機械構造とを、その角度配向について、3つ全ての空間方向で変動させることができ、とりわけ正面平面では、前後軸の周りで、手作業の必要なくまたはスペーサ部材を必要とせず、これを行うことができる。使用者の人体の輪郭に対して最適化されたアクチュエータの角度位置が見つかると、この最適な角度位置を、外部の従動継手12により固定することができる。この従動継手12は対側で、とりわけ正中線側に配置されているが、この理由は、アクチュエータユニットは通常、患者の横側に配置されているからである。装具の回転軸、例えば継手軸35は、好適には、2つの点、1つはアクチュエータ40側の継手装置30において、1つは対側の従動継手12において実現される。
【0042】
本発明による構成によれば、アクチュエータは、レーン上を移動することができ、このレーンは、関節の妥協回転軸に対して垂直である平面により規定される旋回平面350からは反れている。追加の継手50、60により、アクチュエータ40の回転は回避され、移動において張り出す体積は最小限になり、これにより必要とされる構築体積を、従来公知の実施形態の場合よりも小さくすることができる。上部分10および下部分20に対する機械部品の配向は、装具または義肢を作り上げる途中で規定される。装具の場合には、機械従動継手12を介して、装具を安定させ、その自由度を十分規定する。
【0043】
図6~8で、本発明のさらなる変形例を図示するが、この変形例では、枠部80にあるアクチュエータ40は、被覆材の後ろに覆い隠されている。外からアクセス可能であるのは、図6からわかるように、インタフェース110であり、これは枠部に固定された制御装置100と、使用者または外部コンピュータ装置との間のインタフェースである。上方にある近接端軸受箇所84も、下方にある抹消端軸受箇所74も同様に認識可能である。保持部70は、2つの継手50、60を有し、双方の継手50、60の旋回軸55、65は、旋回平面350中で継手軸35に対して直交している。継手軸35は、保持部70と枠部80との間のカルダン継手様式の連結により形成され、従動継手12を介して据え付けられる。双方の旋回軸55、65は継手軸35中で交差する。
【0044】
図7は、この継手装置の背面図であり、この継手装置は、枠部80と、保持部70と、それぞれ側方で正中線側に突出している固定装置71、81(例えばボルトまたはねじ収容部)とを備えている。継手軸35も、筐体の内側で枠部80にある線形アクチュエータ40も、抹消端の軸受箇所74も認識できる。
【0045】
図8は、枠部80を、正中線側からすなわち装具の方向から見た側面図である。継手軸35は、図面平面に直交してこれから突出して伸張し、この図面平面は、したがって旋回平面350を形成する。線形アクチュエータの抹消端の軸受箇所74は、継手軸35に対して距離をとって配置されていて、これにより、継手軸35の周りでモーメントを作り、ないし力を受容することができる。装具側の枠部80では、全部で3つの固定装置81が形成されていて、これらを介して、枠部80を安定的におよび回転不能に上部分に固定することが可能である。保持板70aには、2つの固定装置71が配置されていて、これらを介して保持板70aを回転不能におよび位置安定で、不図示の下部分に据え付けることができる。固定装置71、81を介して、継手装置(これは、この場合、枠部80および保持部70を介して形成される)のリバーシブルな固定が行われる。
【0046】
枠部80を介した配置ではなく、アクチュエータは、直接上部分または下部分に固定されることもできる。

以下に、本願出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1] 装具もしくは義肢の、または装具もしくは義肢用の継手装置であって、
・上部分(10)と、
・下部分(20)と、
・継手(30)であって、継手軸(35)を有し、前記継手軸(35)の周りで前記上部分(10)が前記下部分(20)に対して相対的に旋回可能に軸支されている、継手と、
・前記上部分(10)の前記下部分(20)に対する相対的な旋回に影響を与えるように形成されたアクチュエータ(40)と、
を備え、
・前記アクチュエータ(40)は、前記上部分(10)においては上部分固定箇所(41)で、および前記下部分(20)においては下部分固定箇所(42)で軸支されている、
継手装置において、
前記上部分固定箇所(41)と前記下部分固定箇所(42)との間で、少なくとも2つの継手(50、60)が配置されていて、前記継手(50、60)は、前記アクチュエータ(40)の前記上部分固定箇所(41)と前記下部分固定箇所(42)とに対する旋回を可能にし、かつ、前記継手(50、60)は、それぞれ少なくとも1つの旋回軸(55、65)を形成し、前記旋回軸のうちの少なくとも一方は、前記継手軸(35)に対して平行ではないように方向づけられていることを特徴とする、継手装置。
[2] 第1旋回軸(55)は、前記継手軸(35)に対して直交して方向づけられていることを特徴とする、[1]に記載の継手装置。
[3] 前記第1旋回軸(55)は、第2旋回軸(65)に対して直交して方向づけられていることを特徴とする、[1]または[2]に記載の継手装置。
[4] 双方の旋回軸(55、65)は、互いに対して、および前記継手軸(35)に対して平行には方向づけられていないことを特徴とする、[1]~[3]のいずれか1項に記載の継手装置。
[5] 前記旋回軸(55、65)は、共通の平面中にあることを特徴とする、[1]~[4]のいずれか1項に記載の継手装置。
[6] 前記アクチュエータ(40)は、線形アクチュエータとして形成されていることを特徴とする、[1]~[5]のいずれか1項に記載の継手装置。
[7] 前記アクチュエータ(40)は、電気、空気圧もしくは油圧駆動部として、油圧もしくは空気圧ダンパとして、または、電気、空気圧、機械もしくは磁性ブレーキとして形成されていることを特徴とする、[1]~[6]のいずれか1項に記載の継手装置。
[8] 前記旋回軸(55、65)と、前記継手軸(35)とは、1つの共通の点で交差することを特徴とする、[1]~[7]のいずれか1項に記載の継手装置。
[9] 前記旋回軸(55、65)のうちの少なくとも1つは、前記継手軸(35)に対して直交して方向づけられた旋回平面(350)中にあることを特徴とする、[1]~[8]のいずれか1項に記載の継手装置。
[10] 前記アクチュエータ(40)は、保持部(70)に固定されていて、前記保持部は、前記継手軸(35)と、前記上部分固定箇所(41)または前記下部分固定箇所(42)との間に配置されていて、前記保持部(70)中には前記旋回軸(55、65)のうちの少なくとも1つが形成されていることを特徴とする、[1]~[9]のいずれか1項に記載の継手装置。
[11] 前記保持部(70)は保持板(70a)を有し、前記保持板は、前記上部分(10)または前記下部分(20)に回転不能に据え付けられていることを特徴とする、[10]に記載の継手装置。
[12] 前記継手軸(35)は、前記上部分(10)と前記保持部(70)との間で、または前記下部分(20)と前記保持部(70)との間で形成されていることを特徴とする、[10]または[11]に記載の継手装置。
[13] 前記アクチュエータ(40)は線形アクチュエータとして形成されていて、前記保持部(70)において、前記継手軸(35)から距離をおいた軸受箇所(74)で軸支されていることを特徴とする、[10]~[12]のいずれか1項に記載の継手装置。
[14] 前記アクチュエータ(40)は、枠部(80)に据え付けられていて、前記枠部は、前記上部分(10)または前記下部分(20)にリバーシブルに配置されるための固定装置(81)を有することを特徴とする、[1]~[13]のいずれか1項に記載の継手装置。
[15] 前記保持部(70)は、前記枠部(80)に旋回可能に固定されていて、前記継手軸(35)および/または前記旋回軸(55)は、前記枠部(80)と前記保持部(70)との間で形成されていることを特徴とする、[10]または[14]に記載の継手装置。
[16] 前記アクチュエータ(40)は、前記移動軸(35)の周りでの旋回の際に、前記枠部(80)により据え付けられた平面中での移動を行うことを特徴とする、[10]~[15]のいずれか1項に記載の継手装置。
[17] 少なくとも1つのセンサー(90)が、前記継手装置、前記アクチュエータ(40)、前記枠部(80)および/または前記保持部(70)における角度位置、距離、力、モーメント、空間位置および/または加速を検出するために配置されていることを特徴とする、[1]~[16]のいずれか1項に記載の継手装置。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8