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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-14
(45)【発行日】2024-03-25
(54)【発明の名称】通風コンテナ用ベンチレータ
(51)【国際特許分類】
   B65D 88/12 20060101AFI20240315BHJP
【FI】
B65D88/12 T
【請求項の数】 2
(21)【出願番号】P 2020127295
(22)【出願日】2020-07-28
(65)【公開番号】P2022024605
(43)【公開日】2022-02-09
【審査請求日】2023-06-12
(73)【特許権者】
【識別番号】712004783
【氏名又は名称】株式会社総合車両製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110001999
【氏名又は名称】弁理士法人はなぶさ特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】西村 哲
(72)【発明者】
【氏名】岡 成豊
【審査官】田中 一正
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-053556(JP,A)
【文献】実開昭61-119983(JP,U)
【文献】米国特許出願公開第2008/0280553(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65D 88/12
B65D 25/22
F24F 7/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体に設けられて内側通気口と外側通気口とを連通する通気路と、
前記通気路の開閉状態を前記外側通気口から視認可能に配置される開閉表示板と、
前記本体の幅方向へ延びて前記内側通気口を閉塞する閉塞部材と、
前記閉塞部材が取り付けられる閉塞部材受と、
前記閉塞部材を閉塞位置へ向かって付勢する付勢手段と、
前記付勢手段の付勢力に抗して移動させた前記閉塞部材を開放位置で保持する保持手段と、
を備える通風コンテナ用ベンチレータであって、
前記保持手段は、
前記閉塞部材受に設けられて前記閉塞部材に対して平行をなすガイドバーと、
前記ガイドバーの移動を案内するガイドと、
を備え、
前記ガイドは、前記ガイドバーの両側端部が挿入されて鉤形に延びるガイド溝を有し、
前記閉塞部材受には、前記ガイドバーが挿通される筒部が設けられ、
前記筒部の内径は、前記ガイドバーの外径の2倍程度に設定されることを特徴とする通風コンテナ用ベンチレータ。
【請求項2】
前記ガイド溝は、一端に形成された閉塞側端部と、他端に形成されて前記ガイドバーの端部を受けて前記閉塞部材を開放位置に保持する開放側端部と、を有し、前記開放側端部は、前記閉塞側端部に対してコンテナ室外側に設けられることを特徴とする請求項1に記載の通風コンテナ用ベンチレータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、鉄道輸送に使用される通風コンテナ用ベンチレータに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、上壁部に設けられた上壁開口部を塞ぐ蓋部材と、蓋部材を上壁部へ付勢する付勢手段と、蓋部材を付勢手段の付勢力に抗して上壁部から離間した位置に固定する固定手段と、を備えた通風コンテナ用ベンチレータが記載されている。当該ベンチレータでは、スライドラッチの固定ノブ及び可動ノブを操作して固定手段による固定を解除し、開位置(開放位置)に固定された蓋部材を閉位置(閉塞位置)へ移動させる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2010-195465号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、通風コンテナは、側壁(扉)を薄厚化することで、内容積(内法寸法)を増大させることができる。ここで、ベンチレータを薄厚化させることで、ベンチレータを収容する通風コンテナの側壁、特にコンテナ室内側の壁材(ラワン合板等)を薄厚化することができるが、特許文献1に記載されたベンチレータは、スライドラッチ(市販品)の固定ノブ及び可動ノブが手前側(室内側)へ突出しているので、薄厚化、延いては通風コンテナの側壁の薄厚化が困難である。
【0005】
本発明は、薄厚化された通風コンテナ用ベンチレータを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の通風コンテナ用ベンチレータは、本体に設けられて内側通気口と外側通気口とを連通する通気路と、前記通気路の開閉状態を前記外側通気口から視認可能に配置される開閉表示板と、前記本体の幅方向へ延びて前記内側通気口を閉塞する閉塞部材と、前記閉塞部材が取り付けられる閉塞部材受と、前記閉塞部材を閉塞位置へ向かって付勢する付勢手段と、前記付勢手段の付勢力に抗して移動させた前記閉塞部材を開放位置で保持する保持手段と、を備える通風コンテナ用ベンチレータであって、前記保持手段は、前記閉塞部材受に設けられて前記閉塞部材に対して平行をなすガイドバーと、前記ガイドバーの移動を案内するガイドと、を備え、前記ガイドは、前記ガイドバーの両側端部が挿入されて鉤形に延びるガイド溝を有し、前記閉塞部材受には、前記ガイドバーが挿通される筒部が設けられ、前記筒部の内径は、前記ガイドバーの外径の2倍程度に設定されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、通風コンテナ用ベンチレータを薄厚化、延いては通風コンテナの側壁を薄厚化することが可能であり、通風コンテナの内容積を増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態のベンチレータをコンテナ室内側から見た正面図である。
図2図1におけるA-A断面図であって、防水パッキンが閉塞位置に位置する状態を示す。
図3】本体単体の図1におけるB-B断面図である。
図4】本体単体の図1におけるC-C断面図である。
図5】ガイドの展開図である。
図6】ベンチレータの開閉動作の説明図である。
図7】ベンチレータの開閉動作の説明図である。
図8】ベンチレータの開閉動作の説明図であって、防水パッキンが開放位置に保持された状態を示す。
図9】ガイド溝の他の形態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
本発明の本実施形態を添付した図を参照して説明する。
以下、コンテナ内板(図示省略)とコンテナ外板3(図2参照)との間に設けられる通風コンテナ用ベンチレータ1(以下「ベンチレータ1」と称する)を説明する。なお、図1図2における上下方向を「上下方向」と称する。また、図1における左右方向(本体11の幅方向)を「左右方向」と称する。さらに、図2における左側を「コンテナ室内側」及び右側を「コンテナ室外側」と称する。
【0010】
図1図2に示されるように、ベンチレータ1は、薄板を板金加工することで形成された本体11を有する。本体11の上部には、左右方向へ延びてコンテナ室内側に開口する溝形断面(図2参照)の凹部12が形成される。凹部12は、上下方向へ間隔をあけて対向する上側板13及び下側板14と、上側板13のコンテナ外側の端縁と下側板14のコンテナ室外側の端縁との間に設けられてコンテナ外板3に当接される外側板15と、を有する。なお、凹部12の下側板14のコンテナ室内側の端縁には、下方向へ延びる内側板16が設けられる。また、凹部12の上側板13のコンテナ室内側の端縁には、上方向へ延びてコンテナ外板3にリベット接合される取付板19が設けられる。
【0011】
図3に示されるように、凹部12の下側板14には、コンテナ室内側に開口する内側通気口6が設けられる。内側通気口6は、左右方向に長い長方形に開口する。他方、図2に示されるように、本体11の下端部には、コンテナ室外側に開口する外側通気口7が設けられる。本体11の内側板16と通風コンテナの外板3との間には、内側通気口6と外側通気口7とを連通する通気路5が設けられる。ベンチレータ1は、通気路5内に樹脂製のフィルタ8が設けられ、外側通気口7から通気路5内へ浸入した水が内側通気口6に到達しないように構成されている。なお、フィルタ8の下端部は、本体11の内側板16に接合された断面がL形のフィルタ支持部材9によって支持される。図4に示されるように、フィルタ支持部材9には、通気用の開口27及び後述するロッド46が挿通されるロッド挿通孔28が設けられる。
【0012】
図1図2に示されるように、ベンチレータ1は、内側通気口6を閉塞させる防水パッキン21(閉塞部材)を備える。防水パッキン21の下面には、本体11の凹部12の下側板14に気密に当接される当接面22が設けられる。ベンチレータ1は、防水パッキン21の当接面22とは反対側の面(上面)を受ける防水パッキン受23(閉塞部材受)を備える。防水パッキン21は、上面が防水パッキン受23に接着されることで当該防水パッキン受23に取り付けられる。防水パッキン受23は、左右方向へ延びて下向きに開口する溝形断面(図2参照)の部材からなる。防水パッキン受23の上面24には、左右方向へ延びるリブ25が立設される。
【0013】
図2に示されるように、ベンチレータ1は、通気路5(内側通気口6)が開放された状態であるか、閉塞された状態であるかを通風コンテナの外側から視認するための開閉表示板45を備える。開閉表示板45は、防水パッキン受23の中央からフィルタ8を貫通させて垂設されたロッド46の下端部に固定される固定片47を有する。開閉表示板45は、防水パッキン21が図2に示される閉塞位置に位置するとき、外側通気口7から視認可能に配置され、他方、防水パッキン21が図8に示される開放位置に位置するとき、コンテナ外板3及び該コンテナ外板3に接合された水切り板48によって遮蔽されるように構成される。なお、開閉表示板45のコンテナ室外側の面(符号省略)には、視認性が高い色の塗装、或いはテープが貼着される。
【0014】
ベンチレータ1は、防水パッキン受23に取り付けられた防水パッキン21を閉塞位置へ向かって付勢するパッキン付勢ばね30(付勢手段)を備える。パッキン付勢ばね30は、圧縮コイルばねからなり、フィルタ支持部材9と開閉表示板45の固定片47との間に露出されたロッド46の下端部の外周に設けられる。即ち、パッキン付勢ばね30は、本体11に接合されたフィルタ支持部材9と開閉表示板45の固定片47との間に介装される。フィルタ支持部材9と開閉表示板45の固定片47との間で圧縮されたパッキン付勢ばね30の弾性力は、固定片47、ロッド46、及び防水パッキン受23を介して、防水パッキン21を閉塞位置へ向かって下方向へ付勢するように作用する。
【0015】
図1図2に示されるように、ベンチレータ1は、パッキン付勢ばね30を圧縮することで生じた弾性力(付勢手段の付勢力)に抗して上方向へ移動させた防水パッキン21を開放位置で保持する保持機構51(保持手段)を備える。保持機構51は、防水パッキン21に対して平行をなす円形断面のガイドバー52と、該ガイドバー52の左右方向両側の端部53,54を案内するガイド31と、を有する。ガイドバー52は、防水パッキン受23のリブ25の中央の上端部に接合された円筒形のガイドバー受55(筒部)に挿入される。本実施形態では、ガイドバー受55を左右方向へ分割したが、ガイドバー受は単一の筒部材とすることができる。また、本実施形態では、ガイドバー受55の内径は、ガイドバー52の外径の2倍程度に設定されている。
【0016】
ガイド31は、薄板を板金加工することで形成される。ここで、図5は、ガイド31の展開図である。図1図2図5を参照すると、ガイド31は、左右対称に形成され、本体11の凹部12の上側面13に固定される固定板32と、固定板32の左右方向両側端縁から下方へ延びる一対のガイド板33,34と、を有する。また、ガイド31は、左側のガイド板33に対向して設けられた左側板35と、ガイド板33と左側板35とのコンテナ室内側の端縁間を延びる左側隠蔽板37と、右側のガイド板34に対向して設けられた右側板36と、ガイド板34と右側板36とのコンテナ室内側の端縁間を延びる右側隠蔽板38と、を有する。なお、左側板35及び右側板36には、組立時にガイドバー52を挿通させるガイドバー挿通孔39及び39が設けられる。また、ガイドバー挿通孔39は、左側板35と右側板36とのいずれか一方に設けられていれば機能する。
【0017】
左側のガイド板33には、ガイドバー52の左側端部53が挿入されるガイド溝61が形成される。ガイド溝61は、ガイドバー52の左側端部53を、防水パッキン21の閉塞位置に対応する閉塞側端部62と、該閉塞側端部62に対して上方且つコンテナ室外側に設けられて防水パッキン21の開放位置に対応する開放側端部63と、の間で案内する鉤形の案内経路を有する。なお、ガイド溝61は、防水パッキン21が閉塞位置に位置しているとき、即ち、防水パッキン21の当接面22が本体11の凹部12の下側板14に当接されて防水パッキン21によって内側通気口6が閉塞された状態で、ガイドバー52の左側端部53がガイド溝61の閉塞側端部62から僅かに浮くように形成される。
【0018】
ガイド溝61は、下端(一端)の閉塞側端部62から鉛直線に対してコンテナ室内側へ傾斜して上方向へ延びる傾斜路64と、反対側の端(他端)の開放側端部63から上方へ垂直に延びる垂直路65と、傾斜路64の上端と垂直路65の上端とを繋ぐ曲線状の旋回路66と、からなる。前述したように、ガイド31は左右対称であるから、右側のガイド板34にも、左側のガイド板33のガイド溝61に対応するガイド溝61が形成される。ここでは、右側のガイド板34のガイド溝61に、左側のガイド板33のガイド溝61と同一の符号を付与して、右側のガイド板34のガイド溝61の詳細な説明を省略する。
【0019】
次に、本実施形態の作用を説明する。
図1及び図2に、防水パッキン21が閉塞位置に保持されたベンチレータ1を示す。この状態で、防水パッキン21は、パッキン付勢ばね30の弾性力(付勢手段の付勢力)によって、本体11の凹部12の下側板14に押し付けられて、下側板14に開口する内側通気口6を気密に閉塞する。この閉塞位置では、ガイドバー52の左側端部53及び右側端部54は、ガイド板33,34に形成されたガイド溝61,61の閉塞側端部62,62(近傍)に位置する。
【0020】
防水パッキン21を閉塞位置(図2参照)から開放位置(図8参照)へ移動させるには、防水パッキン受23のリブ25を操作して、パッキン付勢ばね30の弾性力に抗して防水パッキン受23を持ち上げる。するとガイドバー52の左側端部53及び右側端部54は、図6に示されるように、ガイド溝61,61の閉塞側端部62,62から離れて、鉛直線に対してコンテナ室内側へ傾斜して上方向へ延びる傾斜路64,64に沿って移動する。ここで、左側端部53及び右側端部54が傾斜路64,64に沿って移動する過程で、ロッド46は、鉛直からコンテナ室内側へ傾斜するが、内側通気口6及びフィルタ支持部材9のロッド挿通孔28で抉られることがないように構成されている。
【0021】
次に、ガイドバー52の左側端部53及び右側端部54は、ガイド溝61,61の傾斜路64,64の上端(旋回路66,66のコンテナ室内側端)から、コンテナ室外側へ略円弧軌道で延びる旋回路66,66に沿って移動する。ここで、左側端部53及び右側端部54が旋回路66,66に沿って移動する過程で、ロッド46は、コンテナ室内側へ傾斜した状態から鉛直を経てコンテナ室外側へ傾斜するが、内側通気口6及びフィルタ支持部材9のロッド挿通孔28に抉られることがないように構成されている。
【0022】
ガイドバー52の左側端部53及び右側端部54が、ガイド溝61,61の旋回路66,66のコンテナ室外側端(垂直路65,65の上端)に到達した時点で、左側端部53及び右側端部54(防水パッキン受23)をパッキン付勢ばね30の弾性力(付勢手段の付勢力)に従って垂直路65,65に沿って下方向へ移動させる。そして、図8に示されるように、ガイドバー52の左側端部53及び右側端部54を、ガイド溝61,61の開放側端部62,62で受けることにより、防水パッキン21は開放位置で保持される。
【0023】
なお、防水パッキン21を開放位置から閉塞位置へ移動させるには、ガイドバー52の左側端部53及び右側端部54が、ガイド溝61,61を開放側端部63,63から閉塞側端部62,62まで逆の経路をたどるように、防水パッキン受23のリブ25を操作することにより、ベンチレータ1の内側通気口6を閉塞させることができる。
【0024】
ここで、特許文献1に記載された従来のベンチレータ(以下「従来のベンチレータ」と称する)は、スライドラッチ(保持機構)の固定ノブ及び可動ノブ(操作部)がコンテナ室内側へ突出しているので、薄厚化が困難であった。
【0025】
これに対し、本実施形態では、防水パッキン受23(閉塞部材受)に取り付けられた左右方向へ延びるガイドバー52の左側端部53及び右側端部54を、鉤形の案内経路を形成するガイド溝61,61の閉塞側端部62と開放側端部63との間で移動させるように保持機構51(保持手段)を構成したので、保持機構51の、本体11の外側板15からコンテナ室内側(図2における左側)への高さを低く抑えることが可能であり、延いてはベンチレータ1を薄厚化することができる。その結果、通風コンテナの側壁を薄厚化することが可能であり、延いては通風コンテナの内容積を増大させることができる。また、本実施形態では、ガイド溝61の他端の開放側端部63を一端の閉塞側端部62に対してコンテナ室外側に設けたことにより、ガイド31がコンテナ室内側へ張り出すことを抑制することができる。
【0026】
また、従来のベンチレータでは、防水パッキン受に立設された一対のガイドポストを、ばね受に接合された一対のスリーブに挿入して、防水パッキンを上下方向へ案内するように構成したので、ガイドポストと対応するスリーブとの同軸度を確保する必要があり、製造コストが増大すると共に、組立性が低下する要因になっていた。
【0027】
これに対し、本実施形態では、薄板を板金加工することで形成したガイド31のガイド溝61,61に沿ってガイドバー52の左側端部53及び右側端部54を移動させるように保持機構51(保持手段)を構成したので、従来のベンチレータに対して部品点数を減らすことが可能であり、製造コストを削減すると共に組立性を向上させることができる。また、本実施形態では、従来のベンチレータで2つ使用されていたパッキン付勢ばね30を1つに減らすことが可能であり、ベンチレータ1を構成する部品点数をさらに削減することができる。
【0028】
また、本実施形態では、ガイドバー受55の内径をガイドバー52の外径に対して十分に大きく形成したので(本実施形態では「2倍」程度)、ベンチレータ1の開閉操作が容易である。
【0029】
なお、実施形態は、前述した形態に限定されるものではなく、例えば、次のように構成することができる。
本実施形態では、閉塞側端部62から鉛直線に対してコンテナ室内側へ傾斜して上方向へ延びる傾斜路64と、開放側端部63から上方へ垂直に延びる垂直路65と、傾斜路64の上端と垂直路65の上端とを繋ぐ曲線状の旋回路66と、によってガイド溝61(案内経路)を形成したが、ガイド溝61は、閉塞側端部62と開放側端部63との間の案内経路として機能する、即ち、ロッド46のコンテナ内外方向(図2における「左右方向」)への振れを最小限に抑えられるのであれば、鉤形は、例示した形状(図2参照)に形成しなくてもよい。
例えば、傾斜路64の上端と垂直路65の上端とを水平に延びる直線路で繋いだ案内経路によってガイド溝61を鉤形に形成することができる。
また、図9に示されるように、ガイド溝61は、垂直路65の下端部をコンテナ室外側(図9における「右側」)へ延長して延長部67を形成し、該延長部67をガイド板33(34)のコンテナ室外側の端縁に開口させるように、案内経路を形成してもよい。この場合、ガイドバー52は、本体11の外側板15に当接することでガイド溝61の開放側端部に保持される。
【0030】
本実施形態では、本体11の取付板19をコンテナ外板3にリベット接合したが、溶接によって接合してもよい。
本実施形態では、閉塞部材に防水パッキン21を用いたが、水密性(要求される防水性)が確保されるのであれば、パッキン(弾性部材)に替えて、例えば、平鋼や溝形断面の板金部材を用いて、内側通気口6を閉塞させるように構成してもよい。
本実施形態では、フィルタ8を通気路5の全域にわたって設けたが、機能を確保できる範囲で、外側通気口7近傍のみにフィルタ8を設けるようにしてもよい。
本実施形態では、断面がL形のフィルタ支持部材9によってフィルタ8の下面を支持するように構成したが、断面が溝形のフィルタ支持部材9によってフィルタ8の下面及び上面を支持するように構成してもよい。この場合、フィルタ8の上下方向への移動を抑止することができる。
【符号の説明】
【0031】
1 ベンチレータ、5 通気路、6 内側通気口、7 外側通気口、21 防水パッキン(閉塞部材)、23 防水パッキン受(閉塞部材受)、30 パッキン付勢ばね(付勢手段)、31 ガイド、51 保持機構51(保持手段)、52 ガイドバー、53 左側端部、54 右側端部、61 ガイド溝
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9