(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-14
(45)【発行日】2024-03-25
(54)【発明の名称】タッチ制御方法、装置、電子機器及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
G06F 3/041 20060101AFI20240315BHJP
【FI】
G06F3/041 570
(21)【出願番号】P 2020205044
(22)【出願日】2020-12-10
【審査請求日】2020-12-10
【審判番号】
【審判請求日】2023-02-20
(31)【優先権主張番号】202010621905.6
(32)【優先日】2020-06-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】516180667
【氏名又は名称】北京小米移動軟件有限公司
【氏名又は名称原語表記】Beijing Xiaomi Mobile Software Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】No.018, Floor 8, Building 6, Yard 33, Middle Xierqi Road, Haidian District, Beijing 100085, China
(74)【代理人】
【識別番号】110002734
【氏名又は名称】弁理士法人藤本パートナーズ
(72)【発明者】
【氏名】呉 倉志
(72)【発明者】
【氏名】鄭 智仁
【合議体】
【審判長】岩間 直純
【審判官】富澤 哲生
【審判官】山内 裕史
(56)【参考文献】
【文献】欧州特許出願公開第3454185(EP,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/03, 3/041 - 3/047
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
タッチ制御方法であって、端末機器のタッチ制御ドライバモジュールに適用され、前記端末機器はアプリケーションプロセッサをさらに含み、前記方法は、
垂直同期信号を受信するステップと、
タッチ制御操作に対応する位置情報を収集するステップと、
前記垂直同期信号に応じて前記位置情報の報告頻度を決定して、一つの信号区間内に前記位置情報が1回報告されるようにするステップであって、前記信号区間は、隣接する2つの垂直同期信号で構成される区間であるステップと、
前記報告頻度に従って前記位置情報を前記アプリケーションプロセッサに報告するステップと、を含み、
前記垂直同期信号に応じて前記位置情報の報告頻度を決定するステップは、
1つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、前記信号区間内で報告された位置情報を決定するステップ、及び/又は、
少なくとも2つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、前記少なくとも2つの信号区間における各信号区間内で報告された位置情報を決定するステップであって、各信号区間内で少なくとも1つの位置情報が収集されるステップ、を含む、
ことを特徴とするタッチ制御方法。
【請求項2】
前記タッチ制御操作に対応する位置情報を収集するステップは、
予め設定された頻度に従ってユーザにより入力されたタッチ制御操作に対応する位置情報を収集するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のタッチ制御方法。
【請求項3】
前記1つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、前記信号区間内で報告された位置情報を決定するステップは、
1つの信号区間内に少なくとも2つの位置情報を収集したことに応答して、前記少なくとも2つの位置情報の1つの位置情報を選択して報告するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のタッチ制御方法。
【請求項4】
前記1つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、前記信号区間内で報告された位置情報を決定するステップは、
1つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、1つの新しい位置情報を決定して報告するステップを含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のタッチ制御方法。
【請求項5】
前記1つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、1つの新しい位置情報を決定して報告するステップは、
前記信号区間内に予め設定されたレポートポイント時刻ラインを取得するステップと、
前記信号区間における少なくとも2つの位置情報に応じて、第1の接続ラインを決定するステップと、
レポートポイント時刻ラインと第1の接続ラインの交点を、報告するための新しい位置情報として決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項
4に記載のタッチ制御方法。
【請求項6】
前記少なくとも2つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、前記少なくとも2つの信号区間における各信号区間内で報告された位置情報を決定するステップであって、各信号区間内で少なくとも1つの位置情報が収集されるステップは、
前記少なくとも2つの信号区間における各信号区間内で予め設定されたレポートポイント時刻ラインを取得するステップと、
前記少なくとも2つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、第2の接続ラインを決定するステップと、
各信号区間におけるレポートポイント時刻ラインと前記第2の接続ラインの交点を対応する信号区間内で報告するための位置情報として決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項1に記載のタッチ制御方法。
【請求項7】
タッチ制御方法であって、端末機器のアプリケーションプロセッサに適用され、前記端末機器はタッチ制御ドライバモジュールをさらに含み、前記方法は、
垂直同期信号を前記タッチ制御ドライバモジュールに送信するステップと、
前記タッチ制御ドライバモジュールにより報告された位置情報を受信するステップであって、前記報告された位置情報における各位置情報は、隣接する2つの垂直同期信号で構成される1つの信号区間内に対応されるステップと、を含み、
前記位置情報の報告頻度は、前記タッチ制御ドライバモジュールが同期信号に基づいて、
1つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、前記信号区間内で報告された位置情報を決定するステップ、及び、
少なくとも2つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、前記少なくとも2つの信号区間における各信号区間内で報告された位置情報を決定するステップであって、各信号区間内で少なくとも1つの位置情報が収集されるステップ、のうち少なくとも一つを実行することによって決定される、
ことを特徴とするタッチ制御方法。
【請求項8】
前記端末機器はディスプレイドライバモジュールをさらに含み、
前記垂直同期信号を前記タッチ制御ドライバモジュールに送信するステップは、
垂直同期信号を前記ディスプレイドライバモジュールに送信し、前記ディスプレイドライバモジュールが前記垂直同期信号を前記タッチ制御ドライバモジュールに送信するステップを含む、
ことを特徴とする請求項
7に記載のタッチ制御方法。
【請求項9】
前記報告された位置情報及び前記垂直同期信号に応じて、可視の位置情報を決定することによって、可視の各位置情報と隣接する垂直同期信号の間の時間間隔が等しくなるようにするステップをさらに含む、
ことを特徴とする請求項
7に記載のタッチ制御方法。
【請求項10】
前記報告された位置情報及び前記垂直同期信号に応じて、可視の位置情報を決定することによって、可視の各位置情報と隣接する垂直同期信号の間の時間間隔が等しくなるようにするステップは、
各信号区間における可視時刻ラインを取得するステップと、
各信号区間内で報告された位置情報に応じて、第3の接続ラインを決定するステップと、
各信号区間における可視時刻ラインと前記第3の接続ラインの交点を対応する信号区間における可視の位置情報として決定するステップと、を含む、
ことを特徴とする請求項
9に記載のタッチ制御方法。
【請求項11】
タッチ制御装置であって、端末機器のタッチ制御ドライバモジュールに適用され、前記端末機器はアプリケーションプロセッサをさらに含み、前記装置は、
垂直同期信号を受信するための第1の受信モジュールと、
タッチ制御操作に対応する位置情報を収集するための収集モジュールと、
前記垂直同期信号に応じて前記位置情報の報告頻度を決定して、一つの信号区間内に前記位置情報が1回報告されるようにするための頻度モジュールであって、前記信号区間は、隣接する2つの垂直同期信号で構成される区間である頻度モジュールと、
前記報告頻度に従って前記位置情報を前記アプリケーションプロセッサに報告するための報告モジュールと、を含み、
前記頻度モジュールは、
1つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、前記信号区間内で報告された位置情報を決定するための第1の報告ユニット、及び/又は、
少なくとも2つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、前記少なくとも2つの信号区間における各信号区間内で報告された位置情報を決定するための第2の報告ユニットであって、各信号区間内で少なくとも1つの位置情報が収集される第2の報告ユニット、を含む、
ことを特徴とするタッチ制御装置。
【請求項12】
前記収集モジュールは、
予め設定された頻度に従ってユーザにより入力されたタッチ制御操作に対応する位置情報を収集することに用いられる、
ことを特徴とする請求項
11に記載のタッチ制御装置。
【請求項13】
前記第1の報告ユニットは、
1つの信号区間内に少なくとも2つの位置情報を収集したことに応答して、前記少なくとも2つの位置情報の1つの位置情報を選択して報告することに用いられる、
ことを特徴とする請求項
11に記載のタッチ制御装置。
【請求項14】
前記第1の報告ユニットは、
1つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、1つの新しい位置情報を決定して報告することに用いられる、
ことを特徴とする請求項
11に記載のタッチ制御装置。
【請求項15】
前記第1の報告ユニットは、1つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、1つの新しい位置情報を決定することに用いられる場合に、
前記信号区間内に予め設定されたレポートポイント時刻ラインを取得し、
前記信号区間における少なくとも2つの位置情報に応じて、第1の接続ラインを決定し、
レポートポイント時刻ラインと第1の接続ラインの交点を、報告するための新しい位置情報として決定する、
ことを特徴とする請求項
14に記載のタッチ制御装置。
【請求項16】
第2の報告ユニットは、
前記少なくとも2つの信号区間における各信号区間内で予め設定されたレポートポイント時刻ラインを取得し、
前記少なくとも2つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、第2の接続ラインを決定し、
各信号区間におけるレポートポイント時刻ラインと前記第2の接続ラインの交点を対応する信号区間内で報告するための位置情報として決定することに用いられる、
ことを特徴とする請求項
11に記載のタッチ制御装置。
【請求項17】
タッチ制御装置であって、端末機器のアプリケーションプロセッサに適用され、前記端末機器はタッチ制御ドライバモジュールをさらに含み、前記装置は、
垂直同期信号を前記タッチ制御ドライバモジュールに送信するための送信モジュールと、
前記タッチ制御ドライバモジュールにより報告された位置情報を受信するための第2の受信モジュールであって、前記報告された位置情報における各位置情報は、隣接する2つの垂直同期信号で構成される1つの信号区間内に対応される第2の受信モジュールと、を含み、
前記位置情報の報告頻度は、前記タッチ制御ドライバモジュールが同期信号に基づいて、
1つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、前記信号区間内で報告された位置情報を決定すること、及び、
少なくとも2つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、前記少なくとも2つの信号区間における各信号区間内で報告された位置情報を決定することであって、各信号区間内で少なくとも1つの位置情報が収集されること、のうち少なくとも一つを実行することによって決定される、
ことを特徴とするタッチ制御装置。
【請求項18】
前記端末機器は、ディスプレイドライバモジュールをさらに含み、
前記送信モジュールは、
垂直同期信号を前記ディスプレイドライバモジュールに送信し、前記ディスプレイドライバモジュールが前記垂直同期信号を前記タッチ制御ドライバモジュールに送信することに用いられる、
ことを特徴とする請求項
17に記載のタッチ制御装置。
【請求項19】
前記報告された位置情報及び前記垂直同期信号に応じて、可視の位置情報を決定することによって、可視の各位置情報と隣接する垂直同期信号の間の時間間隔が等しくなるようにするための可視モジュールをさらに含む、
ことを特徴とする請求項
17に記載のタッチ制御装置。
【請求項20】
前記可視モジュールは、
各信号区間における可視時刻ラインを取得し、
各信号区間内で報告された位置情報に応じて、第3の接続ラインを決定し、
各信号区間における可視時刻ラインと前記第3の接続ラインの交点を対応する信号区間における可視の位置情報として決定することに用いられる、
ことを特徴とする請求項
19に記載のタッチ制御装置。
【請求項21】
電子機器であって、
プロセッサと、
前記プロセッサが実行可能なコンピュータ指令を記憶するメモリと、
を含み、
前記プロセッサが前記コンピュータ指令を実行する場合、請求項1~
6のいずれかに記載の方法または請求項
7~
10のいずれかに記載の方法が実行される、
ことを特徴とする電子機器。
【請求項22】
コンピュータプログラムが記憶されている読み取り可能な記憶媒体であって、
当該コンピュータプログラムが実行される場合、請求項1~
6のいずれかに記載の方法または請求項
7~
10のいずれかに記載の方法が実行される、
ことを特徴とする読み取り可能な記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、端末機器分野に関し、具体的にタッチ制御方法、装置、電子機器及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の進歩に伴い、ユーザ操作に対する端末機器の応答速度及び応答精度はますます高くなる。ユーザが端末機器に対してタッチ制御操作した後、タッチ制御部材(例えば、ディスプレイ)は、ユーザのタッチ制御操作に対応する位置情報を収集し、その位置情報をアプリケーションプロセッサにおけるアプリケーション層または制御層等に報告する必要がある。それによって、アプリケーション層または制御層は、タッチ制御操作に応じて対応する画像を出力する。関連技術において、タッチ制御部材のレポートポイントの頻度が高いため、アプリケーションプロセッサにおけるアプリケーション層または制御層等がタスクの中断、位置データの受信、及びタスクの再開を頻繁に引き起こして、端末機器の消費電力を大幅に増加させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
関連技術の問題を克服するために、本開示の実施例は、関連技術の欠点を解決するタッチ制御方法、装置、電子機器及び記憶媒体を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例の第1の側面によれば、端末機器のタッチ制御ドライバモジュールに適用されるタッチ制御方法を提供し、前記端末機器はアプリケーションプロセッサをさらに含み、前記方法は、
垂直同期信号を受信するステップと、
タッチ制御操作に対応する位置情報を収集するステップと、
前記垂直同期信号に応じて前記位置情報の報告頻度を決定して、一つの信号区間内に前記位置情報が1回報告されるようにするステップであって、前記信号区間は、隣接する2つの垂直同期信号で構成される区間であるステップと、
前記報告頻度に従って前記位置情報を前記アプリケーションプロセッサに報告するステップと、を含む。
【0005】
一つの実施例において、前記タッチ制御操作に対応する位置情報を収集するステップは、
予め設定された頻度に従ってユーザにより入力されたタッチ制御操作に対応する位置情報を収集するステップを含む。
【0006】
一つの実施例において、前記垂直同期信号に応じて前記位置情報の報告頻度を決定するステップは、
1つの信号区間内で収集された少なくとも1つの位置情報に応じて、前記信号区間内で報告された位置情報を決定するステップ、及び/又は、
少なくとも2つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、前記少なくとも2つの信号区間における各信号区間内で報告された位置情報を決定するステップであって、各信号区間内で少なくとも1つの位置情報が収集されるステップ、を含む。
【0007】
一つの実施例において、前記1つの信号区間内で収集された少なくとも1つの位置情報に応じて、前記信号区間内で報告された位置情報を決定するステップは、
1つの信号区間内に1つの位置情報を収集したことに応答して、前記位置情報を報告するステップを含む。
【0008】
一つの実施例において、前記1つの信号区間内で収集された少なくとも1つの位置情報に応じて、前記信号区間内で報告された位置情報を決定するステップは、
1つの信号区間内に少なくとも2つの位置情報を収集したことに応答して、前記少なくとも2つの位置情報の1つの位置情報を選択して報告するステップを含む。
【0009】
一つの実施例において、前記1つの信号区間内で収集された少なくとも1つの位置情報に応じて、前記信号区間内で報告された位置情報を決定するステップは、
1つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、1つの新しい位置情報を決定して報告するステップを含む。
【0010】
一つの実施例において、前記1つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、1つの新しい位置情報を決定して報告するステップは、
前記信号区間内に予め設定されたレポートポイント時刻ラインを取得するステップと、
前記信号区間における少なくとも2つの位置情報に応じて、第1の接続ラインを決定するステップと、
レポートポイント時刻ラインと第1の接続ラインの交点を、報告するための新しい位置情報として決定するステップと、を含む。
【0011】
一つの実施例において、前記少なくとも2つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、前記少なくとも2つの信号区間における各信号区間内で報告された位置情報を決定するステップであって、各信号区間内で少なくとも1つの位置情報が収集されるステップは、
前記少なくとも2つの信号区間における各信号区間内で予め設定されたレポートポイント時刻ラインを取得するステップと、
前記少なくとも2つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、第2の接続ラインを決定するステップと、
各信号区間におけるレポートポイント時刻ラインと前記第2の接続ラインの交点を対応する信号区間内で報告するための位置情報として決定するステップと、を含む。
【0012】
本開示の実施例の第2の側面によれば、端末機器のアプリケーションプロセッサに適用されるタッチ制御方法を提供し、前記端末機器はタッチ制御ドライバモジュールをさらに含み、前記方法は、
垂直同期信号を前記タッチ制御ドライバモジュールに送信するステップと、
前記タッチ制御ドライバモジュールにより報告された位置情報を受信するステップであって、前記報告された位置情報における各位置情報は、隣接する2つの垂直同期信号で構成される1つの信号区間内に対応されるステップと、を含む。
【0013】
一つの実施例において、前記端末機器はディスプレイドライバモジュールをさらに含み、
前記垂直同期信号を前記タッチ制御ドライバモジュールに送信するステップは、
垂直同期信号を前記ディスプレイドライバモジュールに送信し、前記ディスプレイドライバモジュールが前記垂直同期信号を前記タッチ制御ドライバモジュールに送信するステップを含む。
【0014】
一つの実施例において、
前記報告された位置情報及び前記垂直同期信号に応じて、可視の位置情報を決定することによって、可視の各位置情報と隣接する垂直同期信号の間の時間間隔が等しくなるようにするステップをさらに含む。
【0015】
一つの実施例において、前記報告された位置情報及び前記垂直同期信号に応じて、可視の位置情報を決定することによって、可視の各位置情報と隣接する垂直同期信号の間の時間間隔が等しくなるようにするステップは、
各信号区間における可視時刻ラインを取得するステップと、
各信号区間内で報告された位置情報に応じて、第3の接続ラインを決定するステップと、
各信号区間における可視時刻ラインと前記第3の接続ラインの交点を対応する信号区間における可視の位置情報として決定するステップと、を含む。
【0016】
本開示の実施例の第3の側面によれば、端末機器のタッチ制御ドライバモジュールに適用されるタッチ制御装置を提供し、前記端末機器はアプリケーションプロセッサをさらに含み、前記装置は、
垂直同期信号を受信するための第1の受信モジュールと、
タッチ制御操作に対応する位置情報を収集するための収集モジュールと、
前記垂直同期信号に応じて前記位置情報の報告頻度を決定して、一つの信号区間内に前記位置情報が1回報告されるようにするための頻度モジュールであって、前記信号区間は、隣接する2つの垂直同期信号で構成される区間である頻度モジュールと、
前記報告頻度に従って前記位置情報を前記アプリケーションプロセッサに報告するための報告モジュールと、を含む。
【0017】
一つの実施例において、前記収集モジュールは、
予め設定された頻度に従ってユーザにより入力されたタッチ制御操作に対応する位置情報を収集することに用いられる。
【0018】
一つの実施例において、前記頻度モジュールは、
1つの信号区間内で収集された少なくとも1つの位置情報に応じて、前記信号区間内で報告された位置情報を決定するための第1の報告ユニット、及び/又は、
少なくとも2つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、前記少なくとも2つの信号区間における各信号区間内で報告された位置情報を決定するための第2の報告ユニットであって、各信号区間内で少なくとも1つの位置情報が収集される第2の報告ユニット、を含む。
【0019】
一つの実施例において、前記第1の報告ユニットは、
1つの信号区間内に1つの位置情報を収集したことに応答して、前記位置情報を報告することに用いられる。
【0020】
一つの実施例において、前記第1の報告ユニットは、
1つの信号区間内に少なくとも2つの位置情報を収集したことに応答して、前記少なくとも2つの位置情報の1つの位置情報を選択して報告することに用いられる。
【0021】
一つの実施例において、前記第1の報告ユニットは、
1つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、1つの新しい位置情報を決定して報告することに用いられる。
【0022】
一つの実施例において、前記第1の報告ユニットは、1つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、1つの新しい位置情報を決定することに用いられる場合に、
前記信号区間内に予め設定されたレポートポイント時刻ラインを取得し、
前記信号区間における少なくとも2つの位置情報に応じて、第1の接続ラインを決定し、
レポートポイント時刻ラインと第1の接続ラインの交点を、報告するための新しい位置情報として決定する。
【0023】
一つの実施例において、第2の報告ユニットは、
前記少なくとも2つの信号区間における各信号区間内で予め設定されたレポートポイント時刻ラインを取得し、
前記少なくとも2つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、第2の接続ラインを決定し、
各信号区間におけるレポートポイント時刻ラインと前記第2の接続ラインの交点を対応する信号区間内で報告するための位置情報として決定することに用いられる。
【0024】
本開示の実施例の第4の側面によれば、端末機器のアプリケーションプロセッサに適用されるタッチ制御装置を提供し、前記端末機器はタッチ制御ドライバモジュールをさらに含み、前記装置は、
垂直同期信号を前記タッチ制御ドライバモジュールに送信するための送信モジュールと、
前記タッチ制御ドライバモジュールにより報告された位置情報を受信するための第2の受信モジュールであって、前記報告された位置情報における各位置情報は、隣接する2つの垂直同期信号で構成される1つの信号区間内に対応される第2の受信モジュールと、を含む。
【0025】
一つの実施例において、前記端末機器はディスプレイドライバモジュールをさらに含み、
前記送信モジュールは、
垂直同期信号を前記ディスプレイドライバモジュールに送信し、前記ディスプレイドライバモジュールが前記垂直同期信号を前記タッチ制御ドライバモジュールに送信することに用いられる。
【0026】
一つの実施例において、
前記報告された位置情報及び前記垂直同期信号に応じて、可視の位置情報を決定することによって、可視の各位置情報と隣接する垂直同期信号の間の時間間隔が等しくなるようにするための可視モジュールをさらに含む。
【0027】
一つの実施例において、前記可視モジュールは、
各信号区間における可視時刻ラインを取得し、
各信号区間内で報告された位置情報に応じて、第3の接続ラインを決定し、
各信号区間における可視時刻ラインと前記第3の接続ラインの交点を対応する信号区間における可視の位置情報として決定することに用いられる。
【0028】
本開示の実施例の第5の側面によれば、電子機器を提供し、
プロセッサと、
前記プロセッサが実行可能なコンピュータ指令を記憶するメモリと、
を含み、
前記プロセッサが前記コンピュータ指令を実行する場合、第1の側面におけるいずれかに記載のタッチ制御方法または第2の側面におけるいずれかに記載のタッチ制御方法が実行される。
【0029】
本開示の実施例の第6の側面によれば、コンピュータプログラムが記憶されている読み取り可能な記憶媒体を提供し、当該コンピュータプログラムが実行される場合、第1の側面におけるいずれかに記載の方法または第2の側面におけるいずれかに記載の方法が実行される。
【発明の効果】
【0030】
本開示の実施例によって提供される技術的手段は、以下の有益な効果を含むことができる。
本開示は、アプリケーションプロセッサ及び/又はディスプレイドライバモジュールで送信された垂直同期信号を受信することにより、アプリケーションプロセッサ及び/又はディスプレイドライバモジュールが画像を更新する頻度、及び画像を更新する具体的な時刻(各垂直同期信号の送信時刻は、画像更新の時刻である)を取得することができ、タッチ制御操作に対応する位置情報を収集した後、直接報告することでなく、垂直同期信号に応じて位置情報の報告頻度を決定し、つまり、位置情報の報告頻度を更新画像の頻度とマッチングし、すなわち画像が更新されるたびに1つの位置情報を報告し、最後に上記の頻度に従って位置情報をアプリケーションプロセッサに報告する。位置情報の報告頻度と垂直同期信号をマッチングして、一つの信号区間内で前記位置情報を1回報告することにより、レポートポイントの頻度を低減するだけでなく、レポートポイントの均一性も保証し、アプリケーションプロセッサがタスクを中断し、データを受信し、タスクを再開するステップを減らして、端末機器の消費電力を低減する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
ここの図面は、本明細書に組み込まれて本明細書の一部を構成し、本開示に適する実施例を示しており、明細書と共に、本開示の原理を説明することに用いられる。
【
図1】本開示の一例示的な実施例により示されるタッチ制御ドライバモジュールに適用されるタッチ制御方法のフローチャートである。
【
図2】本開示の一例示的な実施例により示される位置情報の報告頻度を決定する方式の概略図である。
【
図3】本開示の他の例示的な実施例により示される位置情報の報告頻度を決定する他の方式の概略図である。
【
図4】本開示の一例示的な実施例により示されるアプリケーションプロセッサに適用されるタッチ制御方法のフローチャートである。
【
図5】本開示の一例示的な実施例により示されるタッチ制御ドライバモジュールに垂直同期信号を直接送信する概略図である。
【
図6】本開示の一例示的な実施例により示されるタッチ制御ドライバモジュールに垂直同期信号を間接的に送信する概略図である。
【
図7】本開示の一例示的な実施例により示される可視の位置情報を決定する概略図である。
【
図8】本開示の一例示的な実施例により示されるタッチ制御ドライバモジュールに適用されるタッチ制御装置の概略構成図である。
【
図9】本開示の一例示的な実施例により示されるアプリケーションプロセッサに適用されるタッチ制御装置の概略構成図である。
【
図10】本開示の一例示的な実施例により示される電子機器のブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
ここで、例示的な実施例を詳細に説明し、その例が図面に示される。以下の説明が図面に関するものである場合、特に明記しない限り、異なる図面における同一数字は、同一または類似の要素を指す。以下の例示的な実施例に記載される実施例は、本開示と一致するすべての実施例を表すものではない。むしろ、それらは、添付の特許請求の範囲に詳述される本発明の一部と一致する装置の例に過ぎない。
【0033】
本開示に使用された用語は、単に特定の実施例を記述するためのものに過ぎず、本開示を限定するものではない。本開示及び特許請求の範囲に使用された単数形である「一種」、「前記」、及び「当該」も、他の意味を表すと明らかに記載しない限り、複数形も含む。さらに、本開示に使用された用語「及び/または」とは、1つまたは複数の列挙された関連項目の任意または全ての可能な組合せを含むことであると理解されるべきである。
【0034】
本開示において、第1、第2、第3などの用語を用いて各種情報を記述する可能性があるが、これらの情報はこれらの用語によっては限定されないと理解されるべきである。これらの用語は、単に同一種類の情報を互いに区分するためのものに過ぎない。例えば、本開示の範囲を逸脱しない場合、第1情報は、第2情報と称されてもよく、同様に、第2情報は、第1情報と称されてもよい。文脈によっては、例えば、ここで使用される言葉である「場合」は、「…ときに」または「…際に」または「決定に応答する」と解釈されてもよい。
【0035】
科学技術の進歩に伴い、ユーザ操作に対する端末機器の応答速度及び応答精度はますます高くなる。ユーザが端末機器に対してタッチ制御操作を行なった後、タッチ制御部材(例えば、ディスプレイ)は、ユーザのタッチ制御操作に対応する位置情報を収集し、その位置情報をアプリケーションプロセッサにおけるアプリケーション層または制御層等に報告する必要があり、アプリケーション層または制御層は、タッチ制御操作に応じて対応する画像を出力するようにする。関連技術において、タッチ制御部材のレポートポイントの頻度が高いと、アプリケーションプロセッサにおけるアプリケーション層または制御層等が頻繁にタスクを中断し、位置データを受信し、タスクを再開し、端末機器の消費電力を大幅に増加する。
【0036】
具体的には、タッチ制御操作に対応する位置情報は、タッチ制御部材によって収集された後、まずタッチ制御ドライバモジュールに送信され、次に層ごとに送信される。タッチ制御データが生成される場合、ハードウェア層のMCUは、中断(INT)信号を上位層に送信し、上位層がI2CまたはSPIの通信インターフェースを介してタッチ制御の座標およびその他のデータを受信するようにする。アプリケーション層(Application)が特定のフレームの画像出力を実行しているとき、その下のタッチ制御ファームウェアは実際に2つの中断を生成し、2つの座標が報告される。上記の中断動作により、上位層の制御ハードウェアプログラムが中断され、元の作業を一時的なメモリスペースに移動して記憶する(1番目の電力消費)必要があり、今回の中断が実行された後、元の実行中のハードウェアが移動及びアクセスの動作が行われ(2番目の電力消費)、これにより、このような移動プロセスでは、ハードウェアで追加の電力消費が発生する。
【0037】
これに基づいて、第1の側面において、本開示の少なくとも1つの実施例は、端末機器のタッチ制御ドライバモジュールに適用されるタッチ制御方法を提供する。
図1を参照すると、
図1は当該タッチ制御方法のフローを示し、ステップS101~ステップS104を含む。
【0038】
ここで、前記端末機器は、アプリケーションプロセッサ及びディスプレイドライバモジュールをさらに含む。前記端末機器には、スマートフォン、タブレットコンピュータ、デスクトップ/ラップトップ/ハンドヘルドコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、ネットブック、および携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)、拡張現実(augmented reality、AR)/仮想現実(virtual reality、VR)デバイスなど、タッチスクリーンを含むデバイスであり、本開示の実施例は、端末機器の特定の形式を制限しない。
【0039】
ステップS101においては、垂直同期信号を受信する。
【0040】
ここで、前記垂直同期信号は、アプリケーションプロセッサ(AP)とディスプレイドライバモジュールがフレームをディスプレイするための同期信号であり、垂直同期信号により、グラフィックカードドライバモジュールによって駆動されるディスプレイの更新と、アプリケーションプロセッサによって更新される描画画像とが同期に行うことができる。つまり、アプリケーションプロセッサ(AP)は、垂直同期信号をディスプレイドライバモジュールに継続的に送信し、各垂直同期信号がグラフィックカードドライバモジュールに送信された後、アプリケーションプロセッサは1フレームの画像を更新し、同時にグラフィックカードドライバモジュールはディスプレイを駆動して1フレームの画像を更新する。
【0041】
当該ステップにおいて、アプリケーションプロセッサは、ディスプレイドライバモジュールに各垂直同期信号を送信するとともに、タッチ制御ドライバモジュールに各垂直同期信号を送信し、具体的な送信方式は、直接的な送信または間接的な送信を採用することができる。したがって、タッチ制御ドライバモジュールは垂直同期信号を受信し、つまり、アプリケーションプロセッサ及びディスプレイドライバモジュールは画像更新の頻度及び具体的な時刻をタッチ制御ドライバモジュールにリアルタイムで通知して、タッチ制御ドライバモジュールが上記の頻度と時刻とをマッチングしてレポートポイントする。
【0042】
ステップS102においては、タッチ制御操作に対応する位置情報を収集する。
【0043】
ここで、タッチ制御操作は、ユーザが端末機器のディスプレイに基づいて入力したものであり、つまり、ユーザはディスプレイの特定の位置をタッチ制御し、ユーザのタッチ制御位置は変化し続ける。タッチ制御ドライバモジュールは、ディスプレイ内のセンサをリアルタイムでスキャンして、ユーザのタッチ制御操作に対応する位置情報を取得することができる。位置情報は座標で表すことができ、具体的には、ディスプレイのピクセルに行ラベルと列ラベルを付けることができ、各タッチ制御操作に対応する位置は1つまたは複数のピクセルに対応し、すなわちこの1つまたは複数のピクセルの座標(各ピクセルの座標は、その行ラベル+列座標である)によって当該タッチ制御操作に対応する位置を表す。
【0044】
一つの実施例において、予め設定された頻度に従ってユーザにより入力されたタッチ制御操作に対応する位置情報を収集する。具体的には、予め設定された頻度は60Hz、90Hz、120Hzまたは180Hzであってもよい。
【0045】
ステップS103においては、前記垂直同期信号に応じて前記位置情報の報告頻度を決定して、一つの信号区間内に前記位置情報が1回報告されるようにし、ここで、前記信号区間は、隣接する2つの垂直同期信号で構成される区間である。
【0046】
ここで、一つの信号区間は、アプリケーションプロセッサ及びディスプレイドライバモジュールが1フレームの画像を更新することに必要な時間である。画像を更新する頻度と位置情報を収集する頻度は、同じでもよく、異なっていてもよいし、上記の2つの頻度が同じである場合、画像の各フレームを更新して反映できる位置情報(言い換えれば、画像の各フレームを描画することで参照される位置情報)の数は同じであり、上記の2つの頻度が異なる場合、画像の各フレームを更新して反映できる位置情報(言い換えれば、画像の各フレームを描画することで参照される位置情報)の数は異なる。
【0047】
当該ステップにおいて、タッチ制御ドライバモジュールが位置情報を収集した後、垂直同期信号に応じて位置情報の報告頻度を決定し、つまり、2つの垂直同期信号の間の時間内に、1つの位置情報のみが報告される。このように、画像を更新する頻度と位置情報を収集する頻度が同じかどうかに関係なく、画像の各フレームを更新して反映できる位置情報(言い換えれば、画像の各フレームを描画することで参照される位置情報)の数は同じであり、したがって、スライドをスムーズにすることができ、画像の各フレームを更新して1つの位置情報のみが反映されるため、上位層のハードウェアを制御するプログラムは1回だけ中断され、端末機器の消費電力を低減する。
【0048】
ステップS104においては、前記報告頻度に従って前記位置情報を前記アプリケーションプロセッサに報告する。
【0049】
当該ステップにおいて、まず中断信号を報告する必要があり、アプリケーションプロセッサが中断信号を受信した後、進行中のプログラムまたはタスクを中断し、そしてI2CまたはSPIの通信インターフェースを介して報告された位置情報を受信する。
【0050】
本開示の実施例は、アプリケーションプロセッサ及び/又はディスプレイドライバモジュールで送信された垂直同期信号を受信することにより、アプリケーションプロセッサ及び/又はディスプレイドライバモジュールが画像を更新する頻度、及び画像を更新する具体的な時刻(各垂直同期信号の送信時刻は、画像更新の時刻である)を取得することができ、タッチ制御操作に対応する位置情報を収集した後、直接報告することでなく、垂直同期信号に応じて位置情報の報告頻度を決定し、つまり、位置情報の報告頻度を更新画像の頻度とマッチングし、すなわち画像が更新されるたびに1つの位置情報を報告し、最後に上記の頻度に従って位置情報をアプリケーションプロセッサに報告する。位置情報の報告頻度と垂直同期信号をマッチングして、一つの信号区間内で前記位置情報を1回報告することにより、レポートポイントの頻度を低減するだけでなく、レポートポイントの均一性も保証し、アプリケーションプロセッサがタスクを中断し、データを受信し、タスクを再開するステップを減らして、端末機器の消費電力を低減する。
【0051】
本開示のいくつかの実施例において、下記の2つの方式に従って位置情報の報告頻度を決定することができる。
1番目は、1つの信号区間内で収集された少なくとも1つの位置情報に応じて、前記信号区間内で報告された位置情報を決定する。
2番目は、少なくとも2つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、前記少なくとも2つの信号区間における各信号区間内で報告された位置情報を決定し、ここで、各信号区間内で少なくとも1つの位置情報が収集される。
【0052】
ここで、1番目の方式において、1つの信号区間の位置情報を収集した後、当該信号区間内で報告された位置情報を算出する。収集された位置情報または位置情報の一つを直接報告することができ、つまり、1つの信号区間内に1つの位置情報を収集したことに応答して、前記位置情報を報告し、及び/又は1つの信号区間内に少なくとも2つの位置情報を収集したことに応答して、前記少なくとも2つの位置情報の1つの位置情報を選択して報告する。1つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、1つの新しい位置情報を決定して報告することもできる。
【0053】
図2を参照すると、一つの例示において、201~207は7つの垂直同期信号であり、208~213は上記の7つの垂直同期信号で形成された6つの信号区間である。信号区間209、210、211及び212は2つの位置情報を収集し、すなわち信号区間209は位置情報214及び216を収集し、信号区間210は位置情報217及び219を収集し、信号区間211は位置情報220及び222を収集し、信号区間212は位置情報223及び225を収集する。上記の4つの信号区間は、その区間で収集された2つの位置情報に応じて1つの新しい位置情報を決定して報告し、すなわち信号区間209は、収集された位置情報214及び216に応じて位置情報215を決定し、信号区間210は、収集された位置情報217及び219に応じて位置情報218を決定し、信号区間211は、収集された位置情報220及び222に応じて位置情報221を決定し、信号区間212は、収集された位置情報223及び225に応じて位置情報224を決定する。上記の4つの信号区間における報告するための新しい位置情報を決定する方式は同じであり、以下では信号区間209を例として説明し、信号区間209でサポートポイント時刻ライン226を予め設定し、そして信号区間209で収集された2つの位置情報214と216を接続して、接続ライン227を形成し、接続ライン227とサポートポイント時刻ライン226の交点を、報告するための新しい位置情報215として決定する。他の信号区間は同じ方式を採用して新しい位置情報を決定し、
図2には他の区間のサポートポイント時刻ライン及び接続ラインが示さていない。
【0054】
本開示の実施例において、上記の1番目の方式に従って決定された報告するための位置情報は、1対1の決定方式を採用し、位置情報の収集後すぐに位置情報を決定することで、位置情報の報告の遅れや遅延時間を減らし、サポートポイントのリアルタイム性及び報告効率を向上させる。
【0055】
ここで、2番目の方式において、少なくとも2つの信号区間の位置情報を収集した後、各信号区間内で少なくとも1つの位置情報を収集したために、合計少なくとも2つの位置情報を収集し、収集された少なくとも2つの位置情報に応じて各区間で報告された位置情報を算出する。
【0056】
一つの例示において、
図3を参照すると、301~307は7つの垂直同期信号であり、308~313は上記の7つの垂直同期信号で形成された6つの信号区間である。信号区間309は1つの位置情報314を収集し、信号区間310は2つの位置情報316及び318を収集し、信号区間311は1つの位置情報319を収集し、信号区間312は2つの位置情報321及び323を収集する。上記の4つの信号区間で収集された6つの位置情報に応じてその中の各信号区間内で報告された位置情報を決定し、つまり信号区間309で報告された位置情報を315として決定し、信号区間310で報告された位置情報を317として決定し、信号区間311で報告された位置情報を320として決定し、信号区間312で報告された位置情報を322として決定する。具体的には、まず各信号区間内でサポートポイント時刻ラインを設定する必要があり、すなわち信号区間309でサポートポイント時刻ライン324を設定し、信号区間310でサポートポイント時刻ライン325を設定し、信号区間311でサポートポイント時刻ライン326を設定し、信号区間312でサポートポイント時刻ライン327を設定し、そして収集されたすべての位置情報に応じて1つの接続ラインを決定して、すべての位置情報が可能な限り接続ライン上にあるようにし(各位置情報から接続ラインまでの距離の合計を最小化する)、すなわち位置情報314、316、318、319、321及び323に応じて接続ライン328を決定し、最後に接続ラインと各サポートポイント時刻ラインの交点を、報告するための位置情報として決定し、すなわち接続ライン328とサポートポイント時刻ライン324の交点315を信号区間309における報告するための位置情報として決定し、接続ライン328とサポートポイント時刻ライン325の交点317を信号区間310における報告するための位置情報として決定し、接続ライン328とサポートポイント時刻ライン326の交点320を信号区間311における報告するための位置情報として決定し、接続ライン328とサポートポイント時刻ライン327の交点322を信号区間312における報告するための位置情報として決定する。
【0057】
本開示の実施例において、上記の2番目の方式に従って決定された報告するための位置情報は、多対多の決定方式を採用しており、隣接する信号区間内で収集された位置情報の相互影響を十分に考慮し、報告された位置情報の精度と平滑性を向上させる。
【0058】
第2の側面において、本開示の少なくとも1つの実施例は、端末機器のアプリケーションプロセッサに適用されるタッチ制御方法を提供し、
図4を参照すると、それは当該タッチ制御方法のフローを示し、ステップS401及びステップS402を含む。
【0059】
ここで、前記端末機器は、タッチ制御ドライバモジュール及びディスプレイドライバモジュールをさらに含む。前記端末機器には、スマートフォン、タブレットコンピュータ、デスクトップ/ラップトップ/ハンドヘルドコンピュータ、ノートブックコンピュータ、ウルトラモバイルパーソナルコンピュータ(ultra-mobile personal computer、UMPC)、ネットブック、および携帯電話、パーソナルデジタルアシスタント(personal digital assistant、PDA)、拡張現実(augmented reality、AR)/仮想現実(virtual reality、VR)デバイスなど、タッチスクリーンを含むデバイスであり、本開示の実施例は、端末機器の特定の形式を制限しない。
【0060】
ステップS401においては、垂直同期信号を前記タッチ制御ドライバモジュールに送信する。
【0061】
ここで、前記垂直同期信号は、アプリケーションプロセッサ(AP)とディスプレイドライバモジュールがフレームをディスプレイするための同期信号であり、垂直同期信号により、グラフィックカードドライバモジュールによって駆動されるディスプレイの更新と、アプリケーションプロセッサによって更新される描画画像とが同期に行うことができる。つまり、アプリケーションプロセッサ(AP)は、垂直同期信号をディスプレイドライバモジュールに継続的に送信し、各垂直同期信号がグラフィックカードドライバモジュールに送信された後、アプリケーションプロセッサは1フレームの画像を更新し、同時にグラフィックカードドライバモジュールはディスプレイを駆動して1フレームの画像を更新する。
【0062】
当該ステップにおいて、アプリケーションプロセッサは、ディスプレイドライバモジュールに各垂直同期信号を送信するとともに、タッチ制御ドライバモジュールに各垂直同期信号を送信し、具体的な送信方式は、直接的な送信または間接的な送信を採用することができる。したがって、タッチ制御ドライバモジュールは垂直同期信号を受信し、つまり、アプリケーションプロセッサ及びディスプレイドライバモジュールは画像更新の頻度及び具体的な時刻をタッチ制御ドライバモジュールにリアルタイムで通知して、タッチ制御ドライバモジュールが上記の頻度と時刻とをマッチングしてレポートポイントする。
【0063】
図5を参照すると、それはアプリケーションプロセッサがタッチ制御ドライバモジュールに垂直同期信号を直接に送信する方式を示し、すなわちアプリケーションプロセッサAPは、ディスプレイドライバモジュールDDIC及びタッチ制御ドライバモジュールTouchに垂直同期信号vsyncを同時に送信する。
【0064】
図6を参照すると、それはアプリケーションプロセッサがタッチ制御ドライバモジュールに垂直同期信号を間接に送信する方式を示し、すなわちアプリケーションプロセッサAPは、垂直同期信号vsyncを前記ディスプレイドライバモジュールDDICに送信し、前記ディスプレイドライバモジュールDDICは、前記垂直同期信号vsyncを前記タッチ制御ドライバモジュールTouchに送信する。このような方式において、ディスプレイドライバモジュールDDICとタッチ制御ドライバモジュールTouchを1つのタッチ制御及びディスプレイドライバモジュールTDDIに統合して実現することができる。
【0065】
ステップS402においては、前記タッチ制御ドライバモジュールにより報告された位置情報を受信し、ここで、前記報告された位置情報における各位置情報は、隣接する2つの垂直同期信号で構成される1つの信号区間内に対応される。
【0066】
当該ステップにおいて、タッチ制御ドライバモジュールはタッチ制御操作に対応する位置情報をリアルタイムで収集し、垂直同期信号に応じて前記位置情報の報告頻度を決定し、そして決定された報告頻度に従って位置情報を報告し、具体的に報告する場合、まず中断信号INTを報告する必要があり(
図5及び
図6には、タッチ制御ドライバモジュールTouchがアプリケーションプロセッサAPにINTを送信するプロセスが示されている)、アプリケーションプロセッサが中断信号を受信した後、進行中のプログラムまたはタスクを中断し、そしてI2CまたはSPIの通信インターフェースを介して報告された位置情報を受信する。タッチ制御ドライバモジュールで決定された報告頻度は、位置情報が1つの信号区間内で1回報告されるものであるために、アプリケーションプロセッサで受信された各位置情報は、1つの信号区間内に対応される。
【0067】
本開示の実施例において、垂直同期信号をタッチ制御ドライバモジュールに送信することにより、タッチ制御ドライバモジュールは、アプリケーションプロセッサ及び/又はディスプレイドライバモジュールが画像を更新する頻度、及び画像を更新する具体的な時刻(各垂直同期信号の送信時刻は、画像更新の時刻である)を取得することができ、決定された報告頻度に従ってタッチ制御ドライバモジュールにより報告された位置情報を受信し、つまり画像のフレームが更新されるたびに1つの位置情報を受信するため、レポートポイントの頻度を低減するだけでなく、レポートポイントの均一性も保証し、アプリケーションプロセッサがタスクを中断し、データを受信し、タスクを再開するステップを減らして、端末機器の消費電力を低減する。
【0068】
本開示のいくつかの実施例において、位置情報を受信した後、前記報告された位置情報及び前記垂直同期信号に応じて、可視の位置情報を決定することによって、可視の各位置情報と隣接する垂直同期信号の間の時間間隔が等しくなるようにするステップをさらに含む。
【0069】
ここで、隣接する垂直同期信号との間の時間間隔が等しいことは、各信号区間内の可視の位置情報と信号区間の左側の垂直同期信号の間の時間距離が等しいと同時に、各信号区間内の可視の位置情報と信号区間の右側の垂直同期信号の間の時間距離が等しいことを指す。可視の位置情報を確認することにより、各位置情報または各レポートポイントで構成された接続ラインをスムーズにして、ユーザの端末機器のディスプレイをタッチ制御する使用手触りを向上させることができる。
【0070】
図7を参照すると、一つの例示において、701~707は7つの垂直同期信号であり、708~713は上記の7つの垂直同期信号で形成された6つの信号区間である。信号区間709、710、711及び712は2つの位置情報を収集し、すなわち信号区間709は位置情報714及び715を収集し、信号区間710は位置情報717及び718を収集し、信号区間711は位置情報720及び721を収集し、信号区間712は位置情報723及び724を収集する。上記の4つの信号区間は、それで収集された2つの位置情報に応じて1つの新しい位置情報を決定して報告し、すなわち信号区間709は、収集された位置情報714及び715に応じて位置情報716を決定し、信号区間710は、収集された位置情報717及び718に応じて位置情報719を決定し、信号区間711は、収集された位置情報720及び721に応じて位置情報722を決定し、信号区間712は、収集された位置情報723及び724に応じて位置情報725を決定する。上記の4つの信号区間は、前記報告された位置情報及び前記垂直同期信号に応じて可視の位置情報を決定し、すなわち信号区間709は、報告された位置情報716に応じて可視の位置情報726を決定し、信号区間710は、報告された位置情報719に応じて可視の位置情報727を決定し、信号区間711は、報告された位置情報722に応じて可視の位置情報728を決定し、信号区間712は、報告された位置情報725に応じて可視の位置情報729を決定し、ここで、可視の位置情報726と左側の垂直同期信号702との間の時間距離、可視の位置情報727と左側の垂直同期信号703との間の時間距離、可視の位置情報728と左側の垂直同期信号704との間の時間距離及び可視の位置情報729と左側の垂直同期信号705との間の時間距離が等しく、可視の位置情報726と右側の垂直同期信号703との間の時間距離、可視の位置情報727と右側の垂直同期信号704との間の時間距離、可視の位置情報728と右側の垂直同期信号705との間の時間距離及び可視の位置情報729と右側の垂直同期信号706との間の時間距離が等しい。具体的には、下記の方式に従って各信号区間内の可視の位置情報を決定し、まず、各信号区間内の可視時刻ライン、すなわち信号区間709の可視時刻ライン730、信号区間710の可視時刻ライン731、信号区間711の可視時刻ライン732及び信号区間712の可視時刻ライン733を、均一に予め設定し、その後、報告されたすべての位置情報に応じて1つの接続ラインを決定し、すべての位置情報ができる限り接続ライン上にある(各位置情報から接続ラインまでの距離の合計を最小化する)ようにし、すなわち報告された位置情報716、719、722及び723に応じて接続ライン734を決定し、最後に、接続ラインと各可視時刻ラインの交点を可視の位置情報として決定し、すなわち接続ライン734と各可視時刻ライン716の交点726を信号区間709の可視の位置情報として決定し、接続ライン734と各可視時刻ライン719の交点727を信号区間710の可視の位置情報として決定し、接続ライン734と各可視時刻ライン722の交点728を信号区間711の可視の位置情報として決定し、接続ライン734と各可視時刻ライン725の交点729を信号区間712の可視の位置情報として決定する。
【0071】
本開示の実施例の第3の側面によれば、端末機器のタッチ制御ドライバモジュールに適用されるタッチ制御装置を提供し、前記端末機器はアプリケーションプロセッサをさらに含み、
図8を参照すると、それは当該タッチ制御装置の概略構成図を示し、前記装置は、
垂直同期信号を受信するための第1の受信モジュール801と、
タッチ制御操作に対応する位置情報を収集するための収集モジュール802と、
前記垂直同期信号に応じて前記位置情報の報告頻度を決定して、一つの信号区間内に前記位置情報が1回報告されるようにするための頻度モジュール803であって、前記信号区間は、隣接する2つの垂直同期信号で構成される区間である頻度モジュール803と、
前記報告頻度に従って前記位置情報を前記アプリケーションプロセッサに報告するための報告モジュール804と、を含む。
【0072】
本開示のいくつかの実施例において、前記収集モジュールは、特に、
予め設定された頻度に従ってユーザにより入力されたタッチ制御操作に対応する位置情報を収集することに用いられる。
【0073】
本開示のいくつかの実施例において、前記頻度モジュールは、
1つの信号区間内で収集された少なくとも1つの位置情報に応じて、前記信号区間内で報告された位置情報を決定するための第1の報告ユニット、及び/又は、
少なくとも2つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、前記少なくとも2つの信号区間における各信号区間内で報告された位置情報を決定するための第2の報告ユニットであって、各信号区間内で少なくとも1つの位置情報が収集される第2の報告ユニット、を含む。
【0074】
本開示のいくつかの実施例において、前記第1の報告ユニットは、特に、
1つの信号区間内に1つの位置情報を収集したことに応答して、前記位置情報を報告し、
1つの信号区間内に少なくとも2つの位置情報を収集したことに応答して、前記少なくとも2つの位置情報の1つの位置情報を選択して報告することに用いられる。
【0075】
本開示のいくつかの実施例において、前記第1の報告ユニットは、特に、
1つの信号区間内で収集された少なくとも2つの位置情報に応じて、1つの新しい位置情報を決定して報告することに用いられる。
【0076】
上記の実施例における装置に関して、各モジュールが操作を実行する特定の方法は、第1の側面における当該方法に関連する実施例で詳細に説明されているため、ここでは詳述しない。
【0077】
本開示の実施例の第4の側面によれば、端末機器のアプリケーションプロセッサに適用されるタッチ制御装置を提供し、前記端末機器はタッチ制御ドライバモジュールをさらに含み、
図9を参照すると、それは当該タッチ制御装置の概略構成図を示し、前記装置は、
垂直同期信号を前記タッチ制御ドライバモジュールに送信するための送信モジュール901と、
前記タッチ制御ドライバモジュールにより報告された位置情報を受信するための第2の受信モジュール902であって、前記報告された位置情報における各位置情報は、隣接する2つの垂直同期信号で構成される1つの信号区間内に対応される第2の受信モジュール902と、を含む。
【0078】
本開示のいくつかの実施例において、前記端末機器はディスプレイドライバモジュールをさらに含み、
前記送信モジュールは、特に、
垂直同期信号を前記ディスプレイドライバモジュールに送信し、前記ディスプレイドライバモジュールが前記垂直同期信号を前記タッチ制御ドライバモジュールに送信することに用いられる。
【0079】
本開示のいくつかの実施例において、前記タッチ制御装置は、
前記報告された位置情報及び前記垂直同期信号に応じて、可視の位置情報を決定することによって、可視の各位置情報と隣接する垂直同期信号の間の時間間隔が等しくなるようにするための可視モジュールをさらに含む。
【0080】
上記の実施例における装置に関して、各モジュールが操作を実行する特定の方法は、第1の側面における当該方法に関連する実施例で詳細に説明されているため、ここでは詳述しない。
【0081】
本開示の実施例の第5の側面によれば、
図10を参照すると、それは例示的に電子機器のブロック図を示す。例えば、1000は、携帯電話、コンピュータ、デジタル放送端末、メッセージング送受装置、ゲームコンソール、タブレット装置、医療装置、フィットネス装置、パーソナルデジタルアシスタントなどであってもよい。
【0082】
図10を参照し、装置1000は、処理ユニット1002、メモリ1004、電源ユニット1006、マルチメディアユニット1008、オーディオユニット1010、入/出力(I/O)インターフェース1012、センサユニット1014、及び通信ユニット1016のうち1つ又は複数を含むことができる。
【0083】
処理ユニット1002は、通常、装置1000の全体の操作、例えば、表示、電話の呼び出し、データ通信、カメラ操作、及び記録操作に関連する操作を制御する。処理ユニット1002は、上記方法の実施例における全部又は一部のステップを完成するために、命令を実行する1つ又は複数のプロセッサ1020を含むことができる。また、処理ユニット1002は、処理ユニット1002と他のユニットとの間のインタラクションを容易にするように、1つ又は複数のモジュールを含むことができる。例えば、処理ユニット1002は、マルチメディアユニット1008と処理ユニット1002との間のインタラクションを容易にするように、マルチメディアモジュールを含むことができる。
【0084】
メモリ1004は、各種タイプのデータを記憶して装置1000での操作をサポートするように構成される。これらのデータの例は、装置1000で操作するためのあらゆるアプリケーションプログラム又は方法の命令、連絡者データ、電話帳データ、メッセージ、ピクチャ、及びビデオなどを含む。メモリ1004は、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、電気的消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EEPROM)、消去可能プログラマブル読み出し専用メモリ(EPROM)、プログラム可能な読み出し専用メモリ(PROM)、読み出し専用メモリ(ROM)、磁気メモリ、フラッシュメモリ、ディスク又は光ディスクのような、任意タイプの揮発性又は非揮発性記憶装置又はこれらの組合せによって実装することができる。
【0085】
電源ユニット1006は、装置1000の各種のユニットに電力を提供する。電源ユニット1006は、電源管理システムと、1つ又は複数の電源と、装置1000の電力の生成、管理及び配分に関連する他のユニットとを含んでもよい。
【0086】
マルチメディアユニット1008は、前記装置1000とユーザとの間に1つの出力インターフェースを提供するスクリーンを含む。一部の実施例において、スクリーンは、液晶ディスプレイ(LCD)とタッチパネル(TP)とを含んでもよい。スクリーンがタッチパネルを含む場合に、スクリーンは、ユーザからの入力信号を受信するためのタッチスクリーンとして実装することができる。タッチパネルには、タッチパネルに対するタッチ、スライド及びジェスチャを感知する1つ又は複数のタッチセンサが含まれている。前記タッチセンサは、タッチ又はスライド動作の境界を感知することができるほか、前記タッチ又はスライド操作に関する持続時間及び圧力を感知することができる。一部の実施例において、マルチメディアユニット1008は、フロントカメラ及び/又はバックカメラを含む。装置1000が操作モードにあり、例えば、撮影モード又はビデオモードにある場合に、フロントカメラ及び/又はバックカメラは、外部のマルチメディアのデータを受信することができる。各フロントカメラ及びバックカメラは、1つの固定的な光学レンズシステムであってもよく、焦点距離と光学ズーム機能を備えてもよい。
【0087】
オーディオユニット1010は、オーディオ信号を出力及び/又は入力するように構成される。例えば、オーディオユニット1010は、1つのマイク(MIC)を含む。装置1000が操作モード、例えば、呼び出しモード、記録モード及び音声認識モードにある場合に、マイクは、外部のオーディオ信号を受信するように構成される。受信したオーディオ信号は、さらにメモリ1004に記憶され、又は通信ユニット1016を介して送信される。一部の実施例において、オーディオユニット1010は、オーディオ信号を出力する1つのスピーカをさらに含む。
【0088】
I/Oインターフェース1012は、処理ユニット1002とペリフェラルインターフェースモジュールとの間にインターフェースを提供する。上記ペリフェラルインターフェースモジュールは、キーボード、クリックホイール、ボタンなどであってもよい。これらのボタンは、ホームボタン、音量ボタン、開始ボタン、及びロックボタンなどを含むが、これらに限定されない。
【0089】
センサユニット1014は、各方面の状態評価を装置1000に提供する1つ又は複数のセンサを含む。例えば、センサユニット1014は、装置1000の開/閉状態、及びユニットの相対的位置決めを検出することができ、例えば、前記ユニットが装置1000のディスプレイ及びキーパッドである。センサユニット1014は、さらに、装置1000又は装置1000の1つのユニットの位置変化、ユーザと装置1000との間の接触の有無、装置1000の方位又は加速/減速及び装置1000の温度変化を検出することができる。センサユニット1014は、いずれの物理的接触もない場合、近くの物体の存在を検出するように構成される近接センサを含むことができる。センサユニット1014は、光センサ、例えば、結像用途に使用されるCMOS又はCCDイメージセンサをさらに含むことができる。一部の実施例において、該センサユニット1014は、加速度センサ、ジャイロセンサ、磁気センサ、圧力センサ、又は温度センサを含むことができる。
【0090】
通信ユニット1016は、装置1000と他の装置との間の有線又は無線通信を容易にするように構成される。装置1000は、例えば、WiFi、2G又は3G、4G又は5G又はそれらの組み合わせなどの通信規格に基づいた無線ネットワークにアクセスすることができる。例示的な一実施例において、通信ユニット1016は、ブロードキャストチャネルを介して外部のブロードキャスト管理システムからのブロードキャスト信号又はブロードキャスト関連情報を受信する。例示的な一実施例において、前記通信ユニット1016は、短距離通信を容易にするための近距離通信(NFC)モジュールをさらに含む。例えば、NFCモジュールは、無線周波数認識(RFID)技術、赤外線データ結合(IrDA)技術、超広帯域(UWB)技術、ブルートゥース(BT)技術、及び他の技術に基づいて、実装することができる。
【0091】
例示的な実施例において、装置1000は、上記電子機器の給電方法を実行するための1つ又は複数の特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラマブルロジックデバイス(PLD)、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、コントローラ、マイクロコントローラ、マイクロプロセッサ、又は他の電子ユニットによって実装することができる。
【0092】
第6の側面において、本開示は、例示的な実施例において、命令を含む非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供し、当該非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、例えば、命令を含むメモリ1004であり、上記命令が装置1000のプロセッサ1020によって実行されて、上記方法を実行することができる。例えば、非一時的なコンピュータ読み取り可能な記憶媒体は、ROM、ランダムアクセスメモリ(RAM)、CD-ROM、磁気テープ、フロッピ-ディスク、光データ記憶装置などであってもよい。
【0093】
当業者は、明細書を考慮して本願に記載の発明を実践した後、本発明の他の実施形態を容易に考えられる。本発明は、本願に記載された全ての変形、用途又は適応的な変化を含むだけでなく、これらの変形、用途又は適応的な変化が本発明の一般的な原理に従うとともに、本発明に開示されていない当該技術分野における周知知識又は常用の技術手段が追加されたことも含む。明細書と実施例とは例示的なものであり、本発明の真の範囲と主旨は以下の特許請求の範囲に記載されている。
【0094】
本発明は、既に上記で説明し、図面に示された特定な構造を限定するものだけではなく、その原理及び主旨から逸脱しない限り、各種の補正、変化を行うことができる。本発明の範囲は、特許請求の範囲により限定されるものである。