(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-14
(45)【発行日】2024-03-25
(54)【発明の名称】内視鏡、内視鏡システム及びワイヤレス内視鏡システム
(51)【国際特許分類】
A61B 1/07 20060101AFI20240315BHJP
【FI】
A61B1/07 731
(21)【出願番号】P 2021539705
(86)(22)【出願日】2019-08-09
(86)【国際出願番号】 JP2019031644
(87)【国際公開番号】W WO2021028969
(87)【国際公開日】2021-02-18
【審査請求日】2022-01-28
(73)【特許権者】
【識別番号】000000376
【氏名又は名称】オリンパス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123962
【氏名又は名称】斎藤 圭介
(72)【発明者】
【氏名】浅岡 延好
(72)【発明者】
【氏名】田村 和昭
【審査官】永田 浩司
(56)【参考文献】
【文献】特開2012-050504(JP,A)
【文献】特開2003-126034(JP,A)
【文献】特開2003-185855(JP,A)
【文献】特開2011-072424(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
細長で可撓性を有する挿入部と、
前記挿入部の後端に設けられた操作部と、を有し、
前記挿入部は、前記挿入部の先端に設けられた先端部と、
前記先端部の後端に設けられた湾曲部と、
前記湾曲部の後端から前記操作部の前端まで延びる可撓管部と、を
有し、
前記挿入部の後端よりも前記操作部側に、光源が配置され、
前記先端部に、光変換ユニットが配置され、
前記光変換ユニットは、保持部材と、反射部材と、光変換部材と、を有し、
前記保持部材に、凹部が形成され、
前記凹部に、前記反射部材と、前記光変換部材と、が配置され、
前記光変換部材は、あらゆる方向に進行する散乱光を生じさせること及びあらゆる方向に進行する蛍光を生じさせることの少なくとも一方を行う光変換部材であり、
前記光源と前記光変換部材の間に、導光部材が配置され、
前記光源から射出された光は、前記導光部材の入射端面に入射し、
前記導光部材の射出端面から射出された光は、前記光変換部材に照射され、
前記導光部材は、前記入射端面を有する第1導光領域と、前記射出端面を有する第2導光領域と、を有し、
前記入射端面の直径は、前記射出端面の直径よりも大きく、
前記第2導光領域の少なくとも一部が、前記挿入部に含まれていることを特徴とする内視鏡。
【請求項2】
前記凹部及び前記反射部材は、前記入射端面の直径よりも直径の小さな貫通孔を有し、
前記導光部材が前記貫通孔に挿入されることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡。
【請求項3】
一対の光コネクタが、前記光源と前記導光部材との間に配置され、
前記光コネクタは、導光部材と、保持部材と、を有し、
前記光コネクタの前記導光部材の直径は、前記入射端面の直径と同じであることを特徴とする請求項1又は2に記載の内視鏡。
【請求項4】
光カプラが、前記光源と前記導光部材との間に配置され、
前記光カプラは、コアと、クラッドと、を有し、
前記コアの直径は、前記入射端面の直径と同じであることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の内視鏡。
【請求項5】
前記内視鏡は、ワイヤレス内視鏡である請求項1から4の何れか1項に記載の内視鏡。
【請求項6】
請求項1から4の何れか1項に記載の内視鏡と、
処理装置と、を有することを特徴とする内視鏡システム。
【請求項7】
請求項5に記載のワイヤレス内視鏡と、
処理装置と、を有することを特徴とするワイヤレス内視鏡システム。
【請求項8】
以下の条件式(1)を満足することを特徴とする請求項5に記載の内視鏡。
LEF1<ΔEF (1)
ここで、
LEF1は、前記導光部材における光結合効率であって、LEF1=Iout/Iinで表され、
ΔEFは、前記光変換部材における変換効率の差であって、ΔEF=|EFa-EFb|で表され、
Iinは、前記入射端面に入射する光の強度、
Ioutは、前記射出端面から射出される光の強度、
EFaは、前記射出端面の直径がφaのときの変換効率、
EFbは、前記射出端面の直径がφbのときの変換効率、
前記変換効率は、Q/Pで表され、
Pは、前記光変換部材に照射される光の強度、
Qは、前記光変換部材から放出される光の強度、
φaは、前記入射端面の直径、
φbは、前記射出端面の直径、
である。
【請求項9】
前記光変換部材は、波長変換部材であり、
前記光源から、第1の波長域の光が射出され、
前記波長変換部材で、前記第1の波長域の光から第2の波長域の光が生成され、
前記第2の波長域の光には、前記第1の波長域より長い波長の光が含まれ、
以下の条件式(1’)を満足することを特徴とする請求項5に記載の内視鏡。
LEF1<ΔEF’ (1’)
ここで、
LEF1は、前記導光部材における光結合効率であって、LEF1=Iout/Iinで表さ
れ、
ΔEF’は、前記波長変換部材における変換効率の差であって、ΔEF’=|EFa’-EFb’|で表され、
Iinは、前記入射端面に入射する光の強度、
Ioutは、前記射出端面から射出される光の強度、
EFa’は、前記射出端面の直径がφaのときの変換効率、
EFb’は、前記射出端面の直径がφbのときの変換効率、
前記変換効率は、Q’/P’で表され、
P’は、前記波長変換部材に照射される前記第1の波長域の光の強度、
Q’は、前記第2の波長域の光の強度、又は、前記第2の波長域の光の強度と前記波長変換部材を透過した前記第1の波長域の光の強度の和、
φaは、前記入射端面の直径、
φbは、前記射出端面の直径、
である。
【請求項10】
以下の条件式(2)を満足することを特徴とする請求項5に記載の内視鏡。
(φb/φa)
2×(NAb/NAa)
2<1/2+(1/2)×{(φb/(2×d))
2+1}
-1/2 (2)
ここで、
φaは、前記入射端面の直径、
φbは、前記射出端面の直径、
NAaは、前記入射端面における開口数、
NAbは、前記射出端面における開口数、
dは、前記射出端面から前記光変換部材までの距離、
である。
【請求項11】
前記光変換部材は、波長変換部材であり、
以下の条件式(2’)を満足することを特徴とする請求項5に記載の内視鏡。
(φb/φa)
2×(NAb/NAa)
2<1/2+(1/2)×{(φb/(2×d’))
2+1}
-1/2 (2’)
ここで、
φaは、前記入射端面の直径、
φbは、前記射出端面の直径、
NAaは、前記入射端面における開口数、
NAbは、前記射出端面における開口数、
d’は、前記射出端面から前記波長変換部材までの距離、
である。
【請求項12】
以下の条件式(3)を満足することを特徴とする請求項
4に記載の内視鏡。
LEF1cou<ΔEF (3)
ここで、
LEF1cou=LEF1+ΔLEFcou
LEF1は、前記導光部材における光結合効率であって、LEF1=Iout/Iinで表され、
ΔLEFcouは、前記光カプラにおける光結合効率の差であって、ΔLEFcou=|LEFcoua-LEFcoub|で表され、
Iinは、前記入射端面に入射する光の強度、
Ioutは、前記射出端面から射出される光の強度、
LEFcouaは、前記コアの直径がφaのときの光結合効率、
LEFcoubは、前記コアの直径がφbのときの光結合効率、
ΔEFは、前記光変換部材における変換効率の差であって、ΔEF=|EFa-EFb|で表され、
EFaは、前記射出端面の直径がφaのときの変換効率、
EFbは、前記射出端面の直径がφbのときの変換効率、
前記変換効率は、Q/Pで表され、
Pは、前記光変換部材に照射される光の強度、
Qは、前記光変換部材から放射される光の強度、
φaは、前記入射端面の直径、
φbは、前記射出端面の直径、
である。
【請求項13】
前記光変換部材は、波長変換部材であり、
前記光源から、第1の波長域の光が射出され、
前記波長変換部材で、前記第1の波長域の光から第2の波長域の光が生成され、
前記第2の波長域の光には、第1の波長域より長い波長の光が含まれ、
以下の条件式(3’)を満足することを特徴とする請求項
4に記載の内視鏡。
LEF1cou<ΔEF’ (3’)
ここで、
LEF1cou=LEF1+ΔLEFcou
LEF1は、前記導光部材における光結合効率であって、LEF1=Iout/Iinで表され、
ΔLEFcouは、前記光カプラにおける光結合効率の差であって、ΔLEFcou=|LEFcoua-LEFcoub|で表され、
Iinは、前記入射端面に入射する光の強度、
Ioutは、前記射出端面から射出される光の強度、
LEFcouaは、前記コアの直径がφaのときの光結合効率、
LEFcoubは、前記コアの直径がφbのときの光結合効率、
ΔEF’は、前記波長変換部材における変換効率の差であって、ΔEF’=|EFa’-EFb’|で表され、
EFa’は、前記射出端面の直径がφaのときの変換効率、
EFb’は、前記射出端面の直径がφbのときの変換効率、
前記変換効率は、Q’/P’で表され、
P’は、前記波長変換部材に照射される前記第1の波長域の光の強度、
Q’は、前記第2の波長域の光の強度、又は、前記第2の波長域の光の強度と前記波長変換部材を透過した前記第1の波長域の光の強度の和、
φaは、前記入射端面の直径、
φbは、前記射出端面の直径、
である。
【請求項14】
以下の条件式(4)を満足することを特徴とする請求項
3に記載の内視鏡。
LEF1cne<ΔEF (4)
ここで、
LEF1cne=LEF1+ΔLEFcne
LEF1は、前記導光部材における光結合効率であって、LEF1=Iout/Iinで表され、
ΔLEFcneは、前記光コネクタにおける光結合効率の差であって、ΔLEFcne=|LEFcnea-LEFcneb|で表され、
Iinは、前記入射端面に入射する光の強度、
Ioutは、前記射出端面から射出される光の強度、
LEFcneaは、前記光コネクタの前記導光部材の直径がφaのときの光結合効率、
LEFcnebは、前記光コネクタの前記導光部材の直径がφbのときの光結合効率、
ΔEFは、前記光変換部材における変換効率の差であって、ΔEF=|EFa-EFb|で表され、
EFaは、前記射出端面の直径がφaのときの変換効率、
EFbは、前記射出端面の直径がφbのときの変換効率、
前記変換効率は、Q/Pで表され、
Pは、前記光変換部材に照射される光の強度、
Qは、前記光変換部材から放出される光の強度、
φaは、前記入射
端面の直径、
φbは、前記射出
端面の直径、
である。
【請求項15】
前記光変換部材は、波長変換部材であり、
前記光源から、第1の波長域の光が射出され、
前記波長変換部材で、前記第1の波長域の光から第2の波長域の光が生成され、
前記第2の波長域の光には、前記第1の波長域の光より長い波長の光が含まれ、
以下の条件式(4’)を満足することを特徴とする請求項
3に記載の内視鏡。
LEF1cne<ΔEF’ (4’)
ここで、
LEF1cne=LEF1+ΔLEFcne
LEF1は、前記導光部材における光結合効率であって、LEF1=Iout/Iinで表され、
ΔLEFcneは、前記光コネクタにおける光結合効率の差であって、ΔLEFcne=|LEFcnea-LEFcneb|で表され、
Iinは、前記入射端面に入射する光の強度、
Ioutは、前記射出端面から射出される光の強度、
LEFcneaは、前記光コネクタの前記導光部材の直径がφaのときの光結合効率、
LEFcnebは、前記光コネクタの前記導光部材の直径がφbのときの光結合効率、
ΔEF’は、前記波長変換部材における変換効率の差であって、ΔEF’=|EFa’-EFb’|で表され、
EFa’は、前記射出端面の直径がφaのときの変換効率、
EFb’は、前記射出端面の直径がφbのときの変換効率、
前記変換効率は、Q’/P’で表され、
P’は、前記波長変換部材に照射される前記第1の波長域の光の強度、
Q’は、前記第2の波長域の光の強度、又は、前記第2の波長域の光の強度と前記波長変換部材を透過した前記第1の波長域の光の強度の和、
φaは、前記入射
端面の直径、
φbは、前記射出
端面の直径、
である。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、内視鏡、内視鏡システム及びワイヤレス内視鏡システムに関する。
【背景技術】
【0002】
光学装置として、内視鏡が知られている。内視鏡は、細長い管状部を有する。軟性内視鏡では、管状部に軟質の管状部が用いられている。硬性内視鏡では、管状部に硬質の管状部が用いられている。管状部の少なくとも一部は、例えば、体内又は金属管内に挿入される。
【0003】
内視鏡では、管状部の内部に光ファイバが配置されている。照明光は、光ファイバ内を進行し、管状部の先端から射出される。光ファイバの直径が大きいと、照明光を効率よく光ファイバに入射させることができる。
【0004】
光ファイバの直径が大きいと、管状部の太さが太くなる。管状部の太さが太くなると、体内又は金属管内への挿入が容易にできない。管状部が軟質の管状部の場合、管状部を曲げることが困難になる。
【0005】
また、管状部の内部には、撮像素子と光学系が配置されている。更に、管状部の内部に、処置具を出し入れする貫通孔が形成されている場合もある。そのため、光ファイバの直径が太くなると、レイアウトの自由度が少なくなる。
【0006】
導光部材を用いた照明ユニットが、特許文献1、特許文献2、及び特許文献3に開示されている。
【0007】
特許文献1の照明ユニットは、光ファイバと、光拡散素子と、を有する。光ファイバには、テーパ部が設けられている。テーパ部では、光拡散素子側に向かって、直径が徐々に小さくなっている。
【0008】
照明ユニットは、先端部に配置されている。先端部は、挿入部の先端に位置している。挿入部は、先端部、湾曲部、及び可撓管部を有する。
【0009】
特許文献2の照明ユニットは、光ファイバと、光学フィルタと、レンズと、を有する。光ファイバの先端領域には、外周に、金属めっき層が形成されている。先端領域では、光ファイバの直径が小さくなっている。
【0010】
照明ユニットは、内視鏡先端部に配置されている。内視鏡先端部は、内視鏡本体の先端に位置している。内視鏡本体は、体腔内の挿入可能であって、内視鏡先端部から内視鏡基端部までの間で可撓性を有している。
【0011】
特許文献3の照明ユニットは、複数のLDチップと、導光部材と、反射鏡と、発光体と、を有する。複数のLDチップは並列に配置されている。導光部材では、一端の直径が、他端の直径よりも大きい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】特開2012-050607号公報
【文献】国際公開第2013/061590号
【文献】特許第5172987号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
特許文献1の照明ユニットでは、テーパ部までの光ファイバの直径が大きい。上述のように、照明ユニットは、先端部に配置されている。この場合、直径が大きい光ファイバが、先端部、湾曲部、及び可撓管部に配置される。そのため、挿入部の太さが太くなる。その結果、体内又は金属管内への挿入が容易にできない。また、レイアウトの自由度が少なくなる。
【0014】
特許文献2の照明ユニットでは、先端領域までの光ファイバの直径が大きい。上述のように、照明ユニットは、内視鏡先端部に配置されている。この場合、直径が大きい光ファイバが、内視鏡本体に配置される。そのため、内視鏡本体の太さが太くなる。その結果、体内又は金属管内への挿入が容易にできない。また、レイアウトの自由度が少なくなる。
【0015】
光ファイバの直径を小さくすると、照明光を、効率良く光ファイバに入射させることができない。
【0016】
特許文献3の照明ユニットでは、複数のLDチップは並列に配置されている。そのため、照明ユニット自体の大きさが大きい。この場合、照明ユニットを管状部の先端に配置すると、管状部の太さが太くなる。その結果、体内又は金属管内への挿入が容易にできない。また、レイアウトの自由度が少なくなる。
【0017】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであって、管状部の太さが細く、且つ、管状部内の導光部材に照明光を効率良く入射させることができる内視鏡、内視鏡システム及びワイヤレス内視鏡システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0018】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る内視鏡は、
細長で可撓性を有する挿入部と、
挿入部の後端に設けられた操作部と、を有し、
挿入部は、挿入部の先端に設けられた先端部と、
先端部の後端に設けられた湾曲部と、
湾曲部の後端から操作部の前端まで延びる可撓管部と、を
有し、
挿入部の後端よりも操作部側に、光源が配置され、
先端部に、光変換ユニットが配置され、
光変換ユニットは、保持部材と、反射部材と、光変換部材と、を有し、
保持部材に、凹部が形成され、
凹部に、反射部材と、光変換部材と、が配置され、
光変換部材は、あらゆる方向に進行する散乱光を生じさせること及びあらゆる方向に進行する蛍光を生じさせることの少なくとも一方を行う光変換部材であり、
光源と光変換部材の間に、導光部材が配置され、
光源から射出された光は、導光部材の入射端面に入射し、
導光部材の射出端面から射出された光は、光変換部材に照射され、
導光部材は、入射端面を有する第1導光領域と、射出端面を有する第2導光領域と、を有し、
入射端面の直径は、射出端面の直径よりも大きく、
第2導光領域の少なくとも一部が、挿入部に含まれていることを特徴とする。
【0019】
また、本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係る内視鏡システムは、
上述の内視鏡と、
処理装置と、を有することを特徴とする。
【0020】
また、本発明の少なくとも幾つかの実施形態に係るワイヤレス内視鏡システムは、
上述のワイヤレス内視鏡と、
処理装置と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、管状部の太さが細く、且つ、管状部内の導光部材に照明光を効率良く入射させることができる内視鏡、内視鏡システム及びワイヤレス内視鏡システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図10】波長変換ユニットの第2例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
実施例の説明に先立ち、本発明のある態様にかかる実施形態の作用効果を説明する。なお、本実施形態の作用効果を具体的に説明するに際しては、具体的な例を示して説明することになる。しかし、後述する実施例の場合と同様に、それらの例示される態様はあくまでも本発明に含まれる態様のうちの一部に過ぎず、その態様には数多くのバリエーションが存在する。したがって、本発明は例示される態様に限定されるものではない。
【0024】
(本実施形態の光学装置1)
本実施形態の光学装置は、保持部と、管状部と、を有する光学装置であって、光学装置は、更に、光源と、屈折率が1よりも大きい媒質で形成された導光部材と、光変換部材と、を有し、保持部は、管状部よりも光源側に位置し、光源から射出された光は、導光部材の入射端面に入射し、導光部材の射出端面から射出された光は、光変換部材に照射され、導光部材は、入射端面を有する第1導光領域と、射出端面を有する第2導光領域と、を有し、入射端面の直径は、射出端面の直径よりも大きく、第2導光領域の少なくとも一部が、管状部に含まれていることを特徴とする。
【0025】
以下の説明で用いられる図には、導光部材だけが描かれている図が含まれている。導光部材は、光を伝搬する部材である。例えば、導光部材として光ファイバを用いることで、光を伝搬できる。光ファイバは、コアとクラッドを有する。光はコアを伝搬するので、コアが導光部材に該当する。よって、各図では、コアだけが図示されていると見なすことができる。
【0026】
図1は本実施形態の光学装置を示す図である。
図1(a)は、光学装置の第1例の外観を示す図である。
図1(b)は、光学装置の第2例の外観を示す図である。
【0027】
第1例の光学装置は、軟性内視鏡である。
図1(a)に示すように、光学装置1は、保持部2と、管状部3と、を有する。管状部3は、軟質の管状部である。光学装置1は、撮像素子を有する。光学装置1では、撮像素子で取得した画像データは、無線で処理装置(不図示)に送信される。よって、光学装置1は、ワイヤレス内視鏡である。
【0028】
第2例の光学装置は、硬性内視鏡である。
図1(b)に示すように、光学装置4は、保持部5と、管状部6と、光源ユニット7と、を有する。管状部6は、硬質の管状部である。光学装置4には、撮像装置が接続される。光学装置4では、撮像装置で取得した画像データは、有線で処理装置8に送信される。よって、光学装置1は、非ワイヤレス内視鏡である。
【0029】
処理装置8では、必要に応じて画像処理が行われる。処理装置8には、表示装置9が接続されている。表示装置9には、撮像素子で取得した画像、又は画像処理を行った画像が表示される。
【0030】
光学装置1と光学装置4は、各々、光源と、導光部材と、光変換部材と、を有する。光源、導光部材、及び光変換部材の配置について説明する。
【0031】
図2は本実施形態の光学装置を示す図である。
図2(a)は、光学装置の内部構成の第1例を示す図である。
図2(b)は、光学装置の内部構成の第2例を示す図である。
【0032】
光変換部材は、波長変換作用、光拡散作用、又は波長変換作用と光拡散作用の両方を有する。光変換部材として、波長変換部材、拡散部材、又は波長変換部材と拡散部材の両方を用いることができる。
【0033】
第1例では、光変換部材として波長変換部材が用いられている。第2例では、光変換部材として拡散部材が用いられている。
【0034】
第1例では、
図2(a)に示すように、光学装置10は、光源11と、導光部材12と、波長変換部材13と、を有する。導光部材12は、屈折率が1よりも大きい媒質で形成されている。導光部材12では、入射端面12aから射出端面12bまでを、単一の媒質で形成している。
【0035】
光源11から、第1の波長域の光L1が射出される。第1の波長域の光L1は、導光部材12に到達する。光源11から導光部材12までの間には、例えば、レンズを配置することができる。レンズを配置することで、第1の波長域の光L1を、効率良く導光部材12に入射させることができる。
【0036】
導光部材12は、第1導光領域12’と、第2導光領域12”と、を有する。第1導光領域12’は、入射端面12aを有する。第2導光領域12”は、射出端面12bを有する。
【0037】
第1導光領域12’の形状は、円錐台である。第1導光領域12’は、円錐の頂点が第2導光領域12”側に位置するように形成されている。第2導光領域12”の形状は、円柱である。尚これらに限定されず角錐台と角柱であっても良いが、前述の円錐台と円柱が最も好ましい。
【0038】
第1の波長域の光L1は、入射端面12aを通過して、第1導光領域12’に入射する。第1導光領域12’では、第1の波長域の光L1は、入射端面12aから第2導光領域12”に向かって進行する。
【0039】
上述のように、導光部材12は、屈折率が1よりも大きい媒質で形成されている。よって、第1導光領域12’では、第1の波長域の光L1の一部は、円錐台の側面で全反射を繰り返しながら第2導光領域12”に到達する。
【0040】
第2導光領域12”では、第1の波長域の光L1は、第1導光領域12’から射出端面12bに向かって進行する。
【0041】
上述のように、導光部材12は、屈折率が1よりも大きい媒質で形成されている。よって、第2導光領域12”では、第1の波長域の光L1の一部は、円柱の側面で全反射を繰り返しながら射出端面12bに向かって進行する。
【0042】
射出端面12bに到達した第1の波長域の光L1は、射出端面12bから射出される。その結果、第1の波長域の光L1は、波長変換部材13に照射される。
【0043】
第1の波長域の光L1のうち、一部の光は、波長変換部材13を透過する。波長変換部材13を透過した光は、波長変換部材13で波長変換されていない。よって、波長変換部材13からは、第1の波長域の光L1が射出される。
【0044】
第1の波長域の光L1のうち、残りの光は、波長変換部材13で波長変換される。すなわち、波長変換部材13で、第1の波長域の光L1から第2の波長域の光L2が生成される。第2の波長域の光L2には、第1の波長域より長い波長の光が含まれている。
【0045】
このように、波長変換部材13からは、第1の波長域の光L1と第2の波長域の光L2が射出される。よって、光学装置10では、第1の波長域の光L1と第2の波長域の光L2とを用いて、照明を行うことができる。
【0046】
上述のように、光学装置10では、第1導光領域12’の形状は、円錐台である。円錐台では、円錐の頂点が第2導光領域12”側に位置している。
【0047】
円錐台の底面を入射端面12aとすると、円錐台の底面が光源11側に位置し、円錐台の上面が第2導光領域12”側に位置している。円錐台では、底面の直径は、上面の直径よりも大きい。よって、第1導光領域12’では、入射端面12aから第2導光領域12”に向かって、直径が徐々に小さくなっている。
【0048】
第2導光領域12”の形状は、円柱である。よって、第2導光領域12”では、直径は変化しない。
【0049】
円錐台の上面の直径は、第2導光領域12”の直径と等しい。第2導光領域12”の直径は、射出端面12bの直径と等しい。上述のように、円錐台では、底面の直径は、上面の直径よりも大きい。よって、入射端面12aの直径は、射出端面12bの直径よりも大きい。
【0050】
導光部材12では、入射端面12aが、光源11側に位置している。入射端面12aの直径は、導光部材12において最大の直径である。そのため、光源11から射出された第1の波長域の光L1を、効率良く、入射端面12aに入射させることができる。
【0051】
上述のように、導光部材12では、入射端面12aから射出端面12bまでを、単一の媒質で形成している。この場合、入射端面12aから射出端面12bまでの間に、物理的な境界は形成されない。よって、導光部材12では、第1導光領域12’に入射した第1の波長域の光L1を、効率良く、第2導光領域12”に入射させることができる。
【0052】
第2導光領域12”に入射した第1の波長域の光L1は、波長変換部材13に照射される。この場合、明るい光を波長変換部材13に照射できるので、波長変換部材13から射出される光、すなわち、第2の波長域の光L2の明るさを明るくすることができる。よって、明るい照明光を得ることができる。
【0053】
第2導光領域12”の直径は、入射端面12aの直径よりも小さい。導光部材12では、円柱の直径を非常に小さくすることができる。そのため、第2導光領域12”に可撓性を持たせることができる。
【0054】
光学装置10では、第1導光領域12’の長さは、第2導光領域12”の長さよりも短い。また、第2導光領域12”の少なくとも一部が、管状部に含まれている。
【0055】
上述のように、第2導光領域12”の直径は非常に小さい。第2導光領域12”の少なくとも一部が管状部に含まれることで、光学装置1では管状部3の太さを細くすることができ、光学装置4では管状部6の太さを細くすることができる。
【0056】
管状部3の少なくとも一部は、例えば、体内又は金属管内に挿入される。管状部3の太さが細いので、管状部3を容易に体内又は金属管内に挿入することができる。また、光学装置1では、管状部3を容易に曲げることができる。
【0057】
管状部6の少なくとも一部は、例えば、体内又は金属管内に挿入される。管状部6の太さが細いので、管状部6を容易に体内又は金属管内に挿入することができる。
【0058】
波長変換部材13では、表面を散乱面にすることができる。また、波長変換部材13に、微細粒子が含ませることができる。このようにすることで、第1の波長域の光L1と第2の波長域の光L2を、拡散させることができる。
【0059】
導光部材12として、例えば、テーパ光ファイバを用いることができる。テーパ光ファイバは、光ファイバ母材を過熱しながら延伸することで、製造することができる。テーパ光ファイバでは、入射端面の直径が射出端面の直径と異なる。
【0060】
テーパ光ファイバでは、入射端面から射出端面に向かって外径が小さくなる。外径は徐々に小さくなっても、段階的に小さくなっても良い。
【0061】
第2例では、
図2(b)に示すように、光学装置14は、光源11と、導光部材15と、拡散部材16と、を有する。導光部材15は、屈折率が1よりも大きい媒質で形成されている。導光部材15では、入射端面17aから射出端面18bまでを、2つの媒質で形成している。
【0062】
導光部材15は、導光部材17と、導光部材18と、で形成されている。第1導光部材17は、入射端面17aと、射出端面17bと、を有する。第2導光部材18は、入射端面18aと、射出端面18bと、を有する。
【0063】
導光部材17と導光部材18は、例えば、オプティカルコンタクトで接続されている。オプティカルコンタクトでは、射出端面17bと入射端面18aとで接合面が形成される。接合剤を用いて、導光部材17と導光部材18とを接続することもできる。
【0064】
導光部材15は、第1導光領域15’と、第2導光領域15”と、を有する。第1導光領域15’は、導光部材17によって形成されている。第2導光領域15”は、導光部材18によって形成されている。第1導光領域15’は、入射端面17aを有する。第2導光領域15”は、射出端面18bを有する。
【0065】
導光部材17の形状、すなわち、第1導光領域15’の形状は、円錐台である。第1導光領域15’は、円錐の頂点が第2導光領域15”側に位置するように形成されている。導光部材18の形状、すなわち、第2導光領域15”の形状は、円柱である。
【0066】
光源11から、第1の波長域の光L1が射出される。第1の波長域の光L1は、入射端面17aを通過して、第1導光領域15’に入射する。第1導光領域15’では、第1の波長域の光L1は、入射端面17aから射出端面17bに向かって進行する。
【0067】
導光部材17は、屈折率が1よりも大きい媒質で形成されている。よって、第1導光領域15’では、第1の波長域の光L1の一部は、円錐台の側面で全反射を繰り返しながら第2導光領域15”に到達する。
【0068】
第1の波長域の光L1は、入射端面18aを通過して、第2導光領域15”に入射する。第2導光領域15”では、第1の波長域の光L1は、入射端面18aから射出端面18bに向かって進行する。
【0069】
導光部材18は、屈折率が1よりも大きい媒質で形成されている。よって、第2導光領域15”では、第1の波長域の光L1の一部は、円柱の側面で全反射を繰り返しながら射出端面18bに向かって進行する。
【0070】
射出端面18bに到達した第1の波長域の光L1は、射出端面18bから射出される。その結果、第1の波長域の光L1は、拡散部材16に照射される。
【0071】
拡散部材16は、例えば、拡散面を持つ透明な媒質で形成されているか、又は、微細粒子を含む透明な媒質で形成されている。拡散面又は微細粒子によって、第1の波長域の光L1を拡散させることができる。よって、光学装置14では、拡散された第1の波長域の光L1を用いて、照明を行うことができる。
【0072】
導光部材15では、入射端面17aが、光源11側に位置している。入射端面17aの直径は、導光部材15において最大の直径である。そのため、光源11から射出された第1の波長域の光L1を、効率良く、入射端面17aに入射させることができる。
【0073】
上述のように、導光部材15では、入射端面17aから射出端面18bまでを、2つの媒質で形成している。そのため、入射端面17aから射出端面18bまでの間に、物理的な境界、例えば、オプティカルコンタクトによる接合面、又は、接合剤による接合面が形成される。
【0074】
しかしながら、この境界は、光に対しては、ほとんど影響を及ぼさない。よって、導光部材15では、第1導光領域15’に入射した第1の波長域の光L1を、効率良く、第2導光領域15”に入射させることができる。
【0075】
第2導光領域15”に入射した第1の波長域の光L1は、拡散部材16に照射される。この場合、明るい光を拡散部材16に照射できるので、拡散部材16から射出される光、すなわち、第1の波長域の光L1の明るさを明るくすることができる。よって、明るい照明光を得ることができる。
【0076】
光学装置14では、第1導光領域15’の長さは、第2導光領域15”の長さよりも短い。また、第2導光領域15”少なくとも一部が、管状部に含まれている。
【0077】
上述のように、第2導光領域15”の直径は非常に小さい。第2導光領域15”の少なくとも一部が管状部に含まれることで、光学装置1では管状部3の太さを細くすることができ、光学装置4では管状部6の太さを細くすることができる。
【0078】
光学装置10では、波長変換部材13の隣に拡散部材16を配置することができる。光学装置14では、拡散部材16の隣に波長変換部材13を配置することができる。
【0079】
光学装置1、光学装置4、光学装置10、及び光学装置14では、光源から射出された光を、効率良く、光変換部材に照射できる。よって、これらの光学装置では、高い光の利用効率が得られる。
【0080】
光学装置1のようなワイヤレス内視鏡では、光学装置1内に電源が配置されている。そのため、少ない電力で光学装置1を作動できる方が良い。特に、光源に供給する電力は、少ない方が好ましい。
【0081】
上述のように、光学装置1では、光の利用効率が高いので、照明光の損失が少ない。そのため、光源に供給する電力を少なくすることができる。その結果、熱の発生を抑制することができる。また、熱が発生しても、放熱機構を小さくできる。よって、光学装置1を小型にすることができる。
【0082】
以下、光学装置の好ましい実施形態について説明する。上述のように、本実施形態の光学装置では、光変換部材に、波長変換部材、拡散部材、又は波長変換部材と拡散部材の両方を用いることができる。以下では、光変換部材に波長変換部材を用いた場合について説明する。
【0083】
本実施形態の光学装置は、照明装置、又は照明ユニットとして用いることができる。
【0084】
(本実施形態の光学装置2)
本実施形態の光学装置では、保持部は、管状部の最大外周よりも大きい外周を有し、管状部は、先端部と、基端部と、を有し、光変換部材は、先端部に配置され、保持部は、基端部側に位置し、第1導光領域の全体は、管状部よりも保持部側に位置していることが好ましい。
【0085】
図3は本実施形態の光学装置を示す図である。
図2(a)と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。
【0086】
光学装置20は、ワイヤレス内視鏡である。光学装置20は、保持部21と、管状部22と、を有する。管状部22は、軟質の管状部である。保持部21は、管状部22の最大外周よりも大きい外周を有する。光学装置20では、第2導光領域12”の全体が、管状部22に含まれている。
【0087】
管状部22は、先端部23と、基端部24と、を有する。波長変換部材13は、先端部23に位置している。保持部21は、基端部24側に位置している。第1導光領域12’の全体は、管状部22よりも保持部21側に位置している。
【0088】
光学装置20では、光源11は、保持部21に配置されている。保持部21は操作部25を有する。また、保持部21と管状部22との間に中間部26が設けられている。中間部26には、処置具を挿入する開口部、又は、管状部22の座屈を防止する折れ止め部を設けることができる。
【0089】
管状部22は、第2導光領域12”で占められている。第2導光領域12”の直径は、非常に小さい。そのため、光学装置20では、管状部22の太さを細くすることができる。管状部22の少なくとも一部は、例えば体内又は金属管内に挿入される。よって、管状部22を容易に挿入することができる。
【0090】
また、光源11と第2導光領域12”との間に、第1導光領域12’が位置している。そのため、光源11から射出された第1の波長域の光L1を、効率良く、第1導光領域12’に入射させることができる。
【0091】
更に、第1の波長域の光L1を、効率良く、第1導光領域12’から第2導光領域12”に進行させることができる。この場合、明るい光を波長変換部材13に照射できるので、明るい照明光を得ることができる。
【0092】
上述のように、保持部21は、管状部22の最大外周よりも大きい外周を有する。よって、外周の大きさの違いで、保持部21と管状部22を区別できる。
【0093】
第1導光領域12’は、管状部22よりも保持部21側に位置している。そのために、管状部22よりも保持部21側には、第1導光領域12’を位置させることができるだけの空間が確保されている。保持部21の外周は、この空間を含むように設定されていれば良い。
【0094】
或いは、入射端面12a、管状部22の断面、及び保持部21の断面を重ね合わせた場合に、入射端面12aが保持部21の断面に含まれるようにしても良い。
【0095】
図4は本実施形態の光学装置を示す図である。
図2(a)と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。
【0096】
光学装置30は、ワイヤレス内視鏡である。光学装置30は、保持部31と、管状部32と、を有する。管状部32は、軟質の管状部である。保持部31は、管状部32の最大外周よりも大きい外周を有する。光学装置30では、第2導光領域12”の一部が、管状部32に含まれている。
【0097】
管状部32は、先端部33と、基端部34と、を有する。波長変換部材13は、先端部33に位置している。保持部31は、基端部34側に位置している。第1導光領域12’の全体は、管状部32よりも保持部31側に位置している。
【0098】
光学装置30では、光源11は、保持部31に配置されている。保持部31は操作部35を有する。また、保持部31と管状部32との間に中間部36が設けられている。光学装置30では、中間部36にも、第2導光領域12”が含まれている。
【0099】
管状部32は、第2導光領域12”で占められている。第2導光領域12”の直径は、非常に小さい。そのため、光学装置30では、管状部32の太さを細くすることができる。管状部32の少なくとも一部は、例えば体内又は金属管内に挿入される。よって、管状部32を容易に挿入することができる。
【0100】
また、光源11と第2導光領域12”との間に、第1導光領域12’が位置している。そのため、光源11から射出された第1の波長域の光L1を、効率良く、第1導光領域12’に入射させることができる。
【0101】
更に、第1の波長域の光L1を、効率良く、第1導光領域12’から第2導光領域12”に進行させることができる。この場合、明るい光を波長変換部材13に照射できるので、明るい照明光を得ることができる。
【0102】
また、中間部36も、第2導光領域12”で占められている。よって、中間部36の太さを、管状部32の太さと同じにすることができる。すなわち、中間部36の太さを細くすることができる。その結果、中間部36の少なくとも一部を、例えば体内又は金属管内に挿入することができる。
【0103】
中間部36は、硬質の管状部にすることができる。中間部36の長さが管状部32の長さに比べて非常に長い場合、光学装置30は硬性内視鏡と見なすことができる。中間部36の長さが管状部32の長さに比べて非常に短い場合、光学装置30は軟性内視鏡と見なすことができる。
【0104】
図5は本実施形態の光学装置を示す図である。2(a)と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。
【0105】
光学装置40は、ワイヤレス内視鏡である。光学装置40は、保持部41と、管状部42と、を有する。管状部42は、硬質の管状部である。保持部41は、管状部42の最大外周よりも大きい外周を有する。光学装置40では、第2導光領域12”の全体が、管状部42に含まれている。
【0106】
管状部42は、先端部43と、基端部44と、を有する。波長変換部材13は、先端部43に位置している。保持部41は、基端部44側に位置している。第1導光領域12’の全体は、管状部42よりも保持部41側に位置している。
【0107】
光学装置40では、光源11は、保持部41に配置されている。保持部41は接続部を有する。接続部を介して、撮像装置45を保持部41に装着することができる。撮像装置45は、撮像素子を有する。撮像装置45では、取得された画像データが、無線で処理装置に送信される。撮像装置45として、有線式の撮像装置を用いても良い。この場合、光学装置40は、非ワイヤレス内視鏡になる。
【0108】
光学装置40では、保持部41と管状部42は、直接接続されている。しかしながら、保持部41と管状部42との間に中間部を設けるか、又は保持部41の一部を中間部にしても良い。中間部には、処置具を挿入する開口部を設けることができる。
【0109】
管状部42は、第2導光領域12”で占められている。第2導光領域12”の直径は、非常に小さい。そのため、光学装置40では、管状部42の太さを細くすることができる。管状部42の少なくとも一部は、例えば体内又は金属管内に挿入される。よって、管状部42を容易に挿入することができる。
【0110】
また、光源11と第2導光領域12”との間に、第1導光領域12’が位置している。そのため、光源11から射出された第1の波長域の光L1を、効率良く、第1導光領域12’に入射させることができる。
【0111】
更に、第1の波長域の光L1を、効率良く、第1導光領域12’から第2導光領域12”に進行させることができる。この場合、明るい光を波長変換部材13に照射できるので、明るい照明光を得ることができる。
【0112】
(本実施形態の光学装置3)
本実施形態の光学装置では、保持部は、管状部の最大外周よりも大きい外周を有し、第2導光領域の全体が、管状部に含まれ、管状部は、先端部と、基端部と、を有し、光変換部材は、先端部に配置され、保持部は、基端部側に位置し、第1導光領域の少なくとも一部は、管状部に含まれていることが好ましい。
【0113】
図6は本実施形態の光学装置を示す図である。
図2(a)と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。
【0114】
光学装置50は、ワイヤレス内視鏡である。光学装置50は、保持部51と、管状部52と、を有する。管状部52は、硬質の管状部である。保持部51は、管状部52の最大外周よりも大きい外周を有する。光学装置50では、第2導光領域12”の全体が、管状部52に含まれている。
【0115】
管状部52は、先端部53と、基端部54と、を有する。波長変換部材13は、先端部53に位置している。保持部51は、基端部54側に位置している。第1導光領域12’の全体は、管状部52に含まれている。
【0116】
光学装置50では、光源11は、保持部51に配置されている。保持部51と管状部52は、直接接続されている。しかしながら、保持部51と管状部52との間に中間部を設けるか、又は保持部51の一部を中間部にしても良い。中間部には、処置具を挿入する開口部を設けることができる。
【0117】
管状部52の少なくとも一部は、例えば体内又は金属管内に挿入される。上述のように、光学装置50では、第1導光領域12’の全体と第2導光領域12”の全体が、管状部52に含まれている。そのため、例えば、光学装置40に比べると、管状部52の太さは、やや太くなる。
【0118】
しかしながら、直径が大きな金属管等では、管状部52を問題なく挿入することができる。また、第1導光領域12’の全体を保持部51に位置させた場合に比較して、保持部51の長さを短くできる。
【0119】
また、光源11と第2導光領域12”との間に、第1導光領域12’が位置している。そのため、光源11から射出された第1の波長域の光L1を、効率良く、第1導光領域12’に入射させることができる。
【0120】
更に、第1の波長域の光L1を、効率良く、第1導光領域12’から第2導光領域12”に進行させることができる。この場合、明るい光を波長変換部材13に照射できるので、明るい照明光を得ることができる。
【0121】
図7は本実施形態の光学装置を示す図である。
図2(a)と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。
【0122】
光学装置60は、ワイヤレス内視鏡である。光学装置60は、保持部61と、管状部62と、を有する。管状部62は、硬質の管状部である。保持部61は、管状部62の最大外周よりも大きい外周を有する。光学装置60では、第2導光領域12”の全体が、管状部62に含まれている。
【0123】
管状部62は、先端部63と、基端部64と、を有する。波長変換部材13は、先端部63に位置している。保持部61は、基端部64側に位置している。第1導光領域12’の一部は、管状部62に含まれている。
【0124】
光学装置60では、光源11は、保持部61に配置されている。保持部61と管状部62は、直接接続されている。しかしながら、保持部61と管状部62との間に中間部を設けるか、又は保持部61の一部を中間部にしても良い。中間部には、処置具を挿入する開口部を設けることができる。
【0125】
管状部62の少なくとも一部は、例えば体内又は金属管内に挿入される。上述のように、光学装置60では、第1導光領域12’の一部と第2導光領域12”の全体が、管状部62に含まれている。そのため、例えば、光学装置40に比べると、管状部62の太さは、やや太くなる。
【0126】
しかしながら、直径が大きな金属管等では、管状部62を問題なく挿入することができる。また、第1導光領域12’の全体を保持部61に位置させた場合と比較して、保持部61の長さを短くできる。
【0127】
また、光源11と第2導光領域12”との間に、第1導光領域12’が位置している。そのため、光源11から射出された第1の波長域の光L1を、効率良く、第1導光領域12’に入射させることができる。
【0128】
更に、第1の波長域の光L1を、効率良く、第1導光領域12’から第2導光領域12”に進行させることができる。この場合、明るい光を波長変換部材13に照射できるので、明るい照明光を得ることができる。
【0129】
(本実施形態の光学装置4)
本実施形態の光学装置では、管状部は、第1管状部と、第2管状部と、で形成され、第1管状部は、第1先端部と、第1基端部と、を有し、第2管状部は、第2先端部と、第2基端部と、を有し、光変換部材は、第1先端部に配置され、保持部は、第1基端部と第2先端部との間に位置し、第2基端部側に接続部が位置し、第2導光領域の全体が、管状部に含まれ、第1導光領域は、第2管状部よりも接続部側に位置していることが好ましい。
【0130】
図8は本実施形態の光学装置を示す図である。
図2(a)と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。
【0131】
光学装置70は、非ワイヤレス内視鏡である。光学装置70は、保持部71と、管状部72と、を有する。管状部72は、軟質の管状部である。管状部72は、第1管状部73と、第2管状部74と、で形成されている。
【0132】
第1管状部73は、第1先端部75と、第1基端部76と、を有する。第2管状部74は、第2先端部77と、第2基端部78と、を有する。
【0133】
波長変換部材13は、第1先端部75に位置している。保持部71は、第1基端部76と第2先端部77との間に位置している。第2基端部78側に、接続部79が位置している。
【0134】
接続部79には、光源ユニット80が接続されている。光源ユニット80に、光源11が配置されている。
【0135】
光学装置70では、第2導光領域12”の全体が、管状部72に含まれている。第1導光領域12’は、第2管状部74よりも接続部79側に位置している。第1導光領域12’は、接続部79に位置していても、光源ユニット80に位置していても良い。
【0136】
第1管状部73は、第2導光領域12”で占められている。第2導光領域12”の直径は、非常に小さい。そのため、光学装置70では、第1管状部73の太さを細くすることができる。第1管状部73の少なくとも一部は、例えば体内又は金属管内に挿入される。よって、第1管状部73を容易に挿入することができる。
【0137】
また、光源11と第2導光領域12”との間に、第1導光領域12’が配置されている。そのため、光源11から射出された第1の波長域の光L1を、効率良く、第1導光領域12’に入射させることができる。
【0138】
更に、第1の波長域の光L1を、効率良く、第1導光領域12’から第2導光領域12”に進行させることができる。この場合、明るい光を波長変換部材13に照射できるので、明るい照明光を得ることができる。
【0139】
また、第2管状部74は、第2導光領域12”で占められている。第2導光領域12”の直径は、非常に小さい。そのため、光学装置70では、第2管状部74の太さを細くすることができる。その結果、光学装置70の取り扱いが容易になる。
【0140】
(光学装置の先端部)
上述のように、本実施形態の光学装置では、明るい照明光を得ることができる。光源から射出された光を、効率よく導光部材に入射できること、及び、入射した光を効率よく進行させることができることがその理由である。更に、以下の理由により、明るい照明光を得ることができる。
【0141】
以下の説明では、ピーク波長が415nmの光を「励起光L415」、ピーク波長が450nmの光を「励起光L450」、ピーク波長が540nmの光を「放射光L540」、ピーク波長が575nmの光を「放射光L575」という。
【0142】
本実施形態の光学装置では、管状部の先端部に、光変換ユニットが配置されている。光変換ユニットは、波長変換部材を有する。この場合、光変換ユニットは、波長変換ユニットとして機能する。
【0143】
図9は、波長変換ユニットの第1例を示す図である。
図9(a)は、第2導光領域12”の直径が小さい場合を示す図である。
図9(b)は、第2導光領域12”の直径が大きい場合を示す図である。
【0144】
図9(a)に示すように、波長変換ユニット90は、保持部材91と、反射部材92と、波長変換部材93と、を有する。また、
図9(b)に示すように、波長変換ユニット95は、保持部材96と、反射部材97と、波長変換部材93と、を有する。
【0145】
波長変換ユニット95の構造は、波長変換ユニット90の構造とほぼ同じである。よって、波長変換ユニット95の構造の説明は省略する。
【0146】
波長変換ユニット90では、保持部材91の一端に、凹部が形成されている。凹部には、反射部材92が配置されている。反射部材92によって、凹部の内周面に反射面が形成される。
【0147】
反射部材92は中空の部材である。波長変換部材93は、中空の部分に配置されている。中空の部分は、例えば、透明な媒質で満たすことができる。これにより、波長変換部材93を保持することができる。
【0148】
保持部材91の他端には、凹部に向かって貫通孔が形成されている。貫通孔に、導光部材94が挿入されている。波長変換ユニット95では、貫通孔に、導光部材98が挿入されている。
【0149】
凹部の形状は円錐台なので、反射部材92は、円錐台の側面と同じ形状を有している。凹部では、一端の直径は、他端の直径よりも小さい。よって、反射部材92では、一端(以下、「入射端面Ri」という)の直径は、他端(以下、「射出端面Ro」という)の直径よりも小さい。
【0150】
入射端面Riは、貫通孔側に位置している。入射端面Riの直径は、貫通孔の直径、すなわち、導光部材94の第2導光領域の直径と同じである。
【0151】
図2(a)に示すように、光源11から、第1の波長域の光L1が射出される。第1の波長域の光L1は、導光部材12から射出される。
図9(a)では、導光部材94から第1の波長域の光L1が射出される。第1の波長域の光L1は、波長変換部材93に照射される。波長変換部材93には、蛍光体が用いられている。蛍光体では、照射された光の波長よりも長い波長の光、すなわち、第2の波長域の光L2が発生する。
【0152】
蛍光体としては、YAG:Ce蛍光体(以下、「YAG蛍光体」という)を用いることができる。YAG蛍光体は、Y3Al5O12で表される組成を持つ。YAG蛍光体に、第1の波長域の光L1として励起光L450を照射すると、YAG蛍光体から、第2の波長域の光L2として放射光L575が発生する。
【0153】
ただし、照射された光の一部は、YAG蛍光体を通過する。よって、波長変換部材93からは、励起光L450と放射光L575が射出される。励起光L450は青色の光で、放射光L575は黄色の光である。よって、射出端面Roから、ほぼ白色に近い光が射出される。
【0154】
波長変換部材93に照射された励起光L450の一部は、波長変換部材93で反射される。波長変換ユニット90では、反射された励起光L450の一部は、導光部材94に向かって進行する。波長変換ユニット95では、反射された励起光L450の一部は、導光部材98に向かって進行する。
【0155】
放射光L575は蛍光である。蛍光は、あらゆる方向に向かって進行する。そのため、波長変換ユニット90では、放射光L575の一部は、導光部材94に向かって進行する。波長変換ユニット95では、放射光L575の一部は、導光部材98に向かって進行する。
【0156】
図9(a)では、導光部材94に入射する励起光L
450と放射光L
575(以下、「光束LBS」という)が、点線の矢印で示されている。
図9(b)では、導光部材98に入射する励起光L
450と放射光L
575(以下、「光束LBL」という)が実線の矢印で示されている。
【0157】
光束LBSは導光部材94に入射するので、射出端面Roから射出されない。また、光束LBLは導光部材98に入射するので、射出端面Roから射出されない。よって、光束LBSと光束LBLは、共に、照明光として用いることができない。矢印の大きさは、照明光として用いられない光束の大きさを表している。
【0158】
上述のように、導光部材94の第2導光領域の直径は、導光部材98の第2導光領域の直径よりも小さい。よって、点線の矢印の大きさは、実線の矢印の大きさよりも小さい。すなわち、光束LBSの大きさは、光束LBLの大きさよりも小さい。よって、波長変換ユニット90では、導光部材に入射する光を、波長変換ユニット95に比べて少なくすることができる。その結果、波長変換ユニット90では、波長変換ユニット95に比べて、照明光の損失を少なくすることができる。
【0159】
波長変換部材93に、拡散作用を持たせることができる。例えば、波長変換部材93に拡散面を設けるか、又は微細粒子を含ませることで、拡散作用が得られる。波長変換部材93が拡散作用を有する場合、励起光L450の散乱光と放射光L575の散乱光(以下、「散乱光LBY」という)が生じる。
【0160】
散乱光LBYは、あらゆる方向に向かって進行する。そのため、波長変換ユニット90では、散乱光LBYの一部は、導光部材94に向かって進行する。波長変換ユニット95でも、散乱光LBYの一部は、導光部材98に向かって進行する。よって、光束LBSと光束LBLの各々に、散乱光LBYの一部が含まれる。
【0161】
波長変換部材93の代わりに、拡散部材を用いることができる。この場合、光変換ユニットは、光拡散ユニットとして機能する。拡散部材では蛍光は生じないが、散乱光が生じる。散乱光は、あらゆる方向に向かって進行する。そのため、波長変換ユニット90では、散乱光の一部は、導光部材94に向かって進行する。波長変換ユニット95でも、散乱光の一部は、導光部材98に向かって進行する。よって、拡散部材を用いると、光束LBSと光束LBLの各々に、散乱光の一部が含まれる。
【0162】
上述のように、光束LBSの大きさは、光束LBLの大きさよりも小さい。よって、波長変換ユニット90では、導光部材に入射する光を、波長変換ユニット95に比べて少なくすることができる。その結果、波長変換ユニット90では、波長変換ユニット95に比べて、照明光の損失を少なくすることができる。
【0163】
また、凹部の内周面には、反射面が形成されている。反射面の面積が大きいほど、射出端面Roに向かって進む第1の波長域の光L1の割合と第2の波長域の光L2の割合は大きくなる。
図9(b)に示すように、波長変換ユニット95では範囲D1に反射面が存在しないのに対して、波長変換ユニット90では範囲D1に相当する場所に反射面が存在する。そのため、波長変換ユニット90では、波長変換ユニット95に比べて、第2の波長域の光L2を射出端面Roに向かわせる割合を大きくすることができる。
【0164】
本実施形態の光学装置では、第1導光領域は、第2導光領域よりも保持部側に配置されている。そのため、第2導光領域の直径を、非常に小さくすることができる。この場合、第2導光領域に入射する第2の波長域の光L2の割合を、減らすことができ、また、第2の波長域の光L2を射出端面Roに向かわせる割合を大きくすることができる。その結果、本実施形態の光学装置では、明るい照明光を得ることができる。
【0165】
図10は、波長変換ユニットの第2例を示す図である。
図10(a)は、第2導光領域12”の直径が小さい場合を示す図である。
図10(b)は、第2導光領域12”の直径が大きい場合を示す図である。
【0166】
図10(a)に示すように、波長変換ユニット100は、保持部材101と、反射部材102と、波長変換部材103と、を有する。また、
図10(b)に示すように、波長変換ユニット105は、保持部材106と、反射部材107と、波長変換部材103と、を有する。
【0167】
波長変換ユニット105の構造は、波長変換ユニット100の構造とほぼ同じである。よって、波長変換ユニット105の構造の説明は省略する。
【0168】
波長変換ユニット100では、保持部材101の一端に、凹部が形成されている。凹部には、反射部材102が配置されている。反射部材102によって、凹部の内周面に反射面が形成される。
【0169】
反射部材102は中空の部材である。波長変換部材103は、中空の部分に配置されている。中空の部分は、例えば、透明な媒質で満たすことができる。これにより、波長変換部材103を保持することができる。
【0170】
保持部材101の他端には、凹部に向かって貫通孔が形成されている。貫通孔に、導光部材104が挿入されている。波長変換ユニット105では、貫通孔に、導光部材108が挿入されている。
【0171】
凹部の形状は円錐台なので、反射部材102は、円錐台の側面と同じ形状を有している。凹部では、一端の直径は、他端の直径よりも小さい。よって、反射部材102では、入射端面Riの直径は、射出端面Roの直径よりも小さい。
【0172】
入射端面Riは、貫通孔側に位置している。入射端面Riの直径は、貫通孔の直径、すなわち、導光部材104の第2導光領域の直径よりも大きい。そのため、反射部材102の入射端面Riには、円環状の反射面102aが形成されている。導光部材104は、反射面102aの内縁側に位置している。
【0173】
図10(a)では、導光部材104から第1の波長域の光L1が射出される。第1の波長域の光L1は、波長変換部材103に照射される。波長変換部材103には、蛍光体が用いられている。蛍光体では、照射された光の波長よりも長い波長の光、すなわち、第2の波長域の光L2が発生する。
【0174】
蛍光体としては、Eu(ユーロピウム)賦活のサイアロン系蛍光体(以下、「サイアロン蛍光体」という)を用いることができる。サイアロン蛍光体に、第1の波長域の光L1として励起光L415を照射すると、サイアロン蛍光体から、第2の波長域の光L2として放射光L540が発生する。
【0175】
ただし、照射された光の一部は、サイアロン蛍光体を通過する。よって、波長変換部材103からは、励起光L415と放射光L540が射出される。励起光L415は青紫色の光で、放射光L540は緑色の光である。よって、射出端面Roから、ほぼ青緑色に近い光が射出される。
【0176】
波長変換部材103に照射された励起光L415の一部は、波長変換部材103で反射される。波長変換ユニット100では、反射された励起光L415の一部は、導光部材104に向かって進行する。波長変換ユニット105では、反射された励起光L415の一部は、導光部材108に向かって進行する。
【0177】
放射光L540は蛍光である。蛍光は、あらゆる方向に向かって進行する。そのため、波長変換ユニット100では、放射光L540の一部は、導光部材104に向かって進行する。波長変換ユニット105でも、放射光L540の一部は、導光部材108に向かって進行する。
【0178】
波長変換部材103に、拡散作用を持たせることができる。例えば、波長変換部材103に拡散面を設けるか、又は微細粒子を含ませることで、拡散作用が得られる。波長変換部材103が拡散作用を有する場合、励起光L415の散乱光と放射光L540の散乱光(以下、「散乱光LBG」という)が生じる。
【0179】
散乱光LBGは、あらゆる方向に向かって進行する。そのため、波長変換ユニット100では、散乱光LBGの一部は、導光部材104に向かって進行する。波長変換ユニット105でも、散乱光LBGの一部は、導光部材108に向かって進行する。
【0180】
波長変換部材103の代わりに、拡散部材を用いることができる。拡散部材では蛍光は生じないが、散乱光が生じる。散乱光は、あらゆる方向に向かって進行する。そのため、波長変換ユニット100では、散乱光の一部は、導光部材104に向かって進行する。波長変換ユニット105でも、散乱光の一部は、導光部材108に向かって進行する。
【0181】
上述のように、導光部材104の第2導光領域の直径は、導光部材108の第2導光領域の直径よりも小さい。よって、波長変換ユニット100では、導光部材に入射する光を、波長変換ユニット105に比べて少なくすることができる。その結果、波長変換ユニット100では、波長変換ユニット105に比べて、照明光の損失を少なくすることができる。
【0182】
また、凹部には、反射面102aが形成されている。反射面102aの面積が大きいほど、射出端面Roに向かって進む第1の波長域の光L1の割合と第2の波長域の光L2の割合は大きくなる。
図10(b)に示すように、波長変換ユニット105では範囲D2に反射面102aが存在しないのに対して、波長変換ユニット100では範囲D2に相当する場所に反射面102aが存在する。そのため、波長変換ユニット100では、波長変換ユニット105に比べて、第2の波長域の光L2を射出端面Roに向かわせる割合を大きくすることができる。
【0183】
本実施形態の光学装置では、第1導光領域は、第2導光領域よりも保持部側に配置されている。そのため、第2導光領域の直径を、非常に小さくすることができる。この場合、第2導光領域に入射する第2の波長域の光L2の割合を、減らすことができ、また、第2の波長域の光L2を射出端面Roに向かわせる割合を大きくすることができる。その結果、本実施形態の光学装置では、明るい照明光を得ることができる。
【0184】
(本実施形態の光学装置5)
本実施形態の光学装置では、一つの筐体内に、光源と、導光部材と、光変換部材と、が配置されていることが好ましい。
【0185】
例えば、
図3に示す光学装置20では、保持部21、中間部26、及び管状部22は、機械的に連結されている。この場合、保持部21、中間部26、及び管状部22で、一つの筐体が形成されていると見なすことができる。よって、光学装置20では、一つの筐体内に、光源11、導光部材12、及び波長変換部材13が配置されている。
【0186】
光学装置30、光学装置40、光学装置50、及び光学装置60でも、一つの筐体内に、光源11、導光部材12、及び波長変換部材13が配置されている。
【0187】
(本実施形態の光学装置6)
本実施形態の光学装置は、第1筐体と、第2筐体と、を有し、第1筐体内に、光源が配置され、第2筐体内に、導光部材と、光変換部材と、が配置され、第1筐体と第2筐体は、互いに独立していることが好ましい。
【0188】
例えば、
図8に示す光学装置70では、光源ユニット80は、接続部79を介して、管状部72と分離することができる。この場合、光源ユニット80で、一つの筐体が形成されていると見なすことができる。
【0189】
また、接続部79、管状部72、及び保持部71は、機械的に連結されている。この場合、接続部79、管状部72、及び保持部71で、一つの筐体が形成されていると見なすことができる。
【0190】
このように、光学装置70は、2つの筐体、すなわち、第1筐体と、第2筐体と、を有する。光学装置70では、第1筐体内に、光源11が配置されている。また、第2筐体内に、導光部材12と波長変換部材13とが配置されている。
【0191】
接続部79には、光源ユニット80が接続されている。よって、光源ユニット80は、接続部79、管状部72、及び保持部71に対して独立している。このように、光学装置70では、第1筐体と第2筐体は、互いに独立している。
【0192】
(本実施形態の光学装置7)
本実施形態の光学装置は、以下の条件式(1)を満足することが好ましい。
LEF1<ΔEF (1)
ここで、
LEF1は、導光部材における光結合効率であって、LEF1=Iout/Iinで表され、
ΔEFは、光変換部材における変換効率の差であって、ΔEF=|EFa-EFb|で表され、
Ioutは、入射端面に入射する光の強度、
Iinは、射出端面から射出される光の強度、
EFaは、射出端面の直径がφaのときの変換効率、
EFbは、射出端面の直径がφbのときの変換効率、
変換効率は、Q/Pで表され、
Pは、光変換部材に照射される光の強度、
Qは、光変換部材から放出される光の強度、
φaは、入射端面の直径、
φbは、射出端面の直径、
である。
【0193】
本実施形態の光学装置では、光変換部材は、波長変換部材であり、光源から、第1の波長域の光が射出され、波長変換部材で、第1の波長域の光から第2の波長域の光が生成され、第2の波長域の光には、第1の波長域より長い波長の光が含まれ、以下の条件式(1’)を満足することが好ましい。
LEF1<ΔEF’ (1’)
ここで、
LEF1は、導光部材における光結合効率であって、LEF1=Iout/Iinで表され、
ΔEF’は、波長変換部材における変換効率の差であって、ΔEF’=|EFa’-EFb’|で表され、
Ioutは、入射端面に入射する光の強度、
Iinは、射出端面から射出される光の強度、
EFa’は、射出端面の直径がφaのときの変換効率、
EFb’は、射出端面の直径がφbのときの変換効率、
変換効率は、Q’/P’で表され、
P’は、波長変換部材に照射される第1の波長域の光の強度、
Q’は、第2の波長域の光の強度、又は、第2の波長域の光の強度と波長変換部材を透過した第1の波長域の光の強度の和、
φaは、入射端面の直径、
φbは、射出端面の直径、
である。
【0194】
条件式(1)又は(1’)を満足することで、光源から射出された光を有効に利用することができる。
【0195】
(本実施形態の光学装置8)
本実施形態の光学装置は、以下の条件式(2)を満足することが好ましい。
(φa/φb)2×(NAa/NAb)2<1/2+(1/2)×{(φb/(2×d))2+1}-1/2 (2)
ここで、
φaは、入射端面の直径、
φbは、射出端面の直径、
NAaは、入射端面における開口数、
NAbは、射出端面における開口数、
dは、射出端面から光変換部材までの距離、
である。
【0196】
本実施形態の光学装置では、光変換部材は、波長変換部材であり、以下の条件式(2’)を満足することが好ましい。
(φa/φb)2×(NAa/NAb)2<1/2+(1/2)×{(φb/(2×d’))2+1}-1/2 (2’)
ここで、
φaは、入射端面の直径、
φbは、射出端面の直径、
NAaは、入射端面における開口数、
NAbは、射出端面における開口数、
d’は、射出端面から波長変換部材までの距離、
である。
【0197】
条件式(2)又は(2’)を満足することで、光源から射出された光を有効に利用することができる。
【0198】
(本実施形態の光学装置9)
本実施形態の光学装置では、光カプラが、光源と導光部材との間に配置され、光カプラは、コアと、クラッドと、を有し、コアの直径は、入射端面の直径と同じであることが好ましい。
【0199】
図11は本実施形態の光学装置を示す図である。本実施形態の光学装置では、波長域が異なる2つの照明光を用いることができる。
図11(a)は、一方の照明光による照明を示す図である。
図11(b)は、他方の照明光による照明を示す図である。
【0200】
光学装置110は、光カプラ111と、導光部材12と、導光部材118と、波長変換部材93と、波長変換部材103と、光源119と、を有する。
【0201】
導光部材118は、導光部材12と同一である。導光部材118は、第1導光領域118’と、第2導光領域118”と、を有する。
【0202】
光カプラ111は、光源119と導光部材12との間、及び、光源119と導光部材118との間に配置されている。
【0203】
光カプラ111は、コア112と、クラッド113と、を有する。コア112は、屈折率が1よりも大きい媒質で形成されている。クラッド113は、コアの屈折率よりも小さい屈折率を有する。
【0204】
光カプラ111は、入射部114と、入射部115と、射出部116と、射出部117と、を有する。
【0205】
光源119は、入射部114側、又は、入射部115側に配置できる。光学装置110では、光源119は、入射部114側に配置されている。
【0206】
射出部116側には、導光部材12が位置している。射出部116では、コア112と導光部材12は、単一の媒質で形成されている。よって、射出部116では、コア112と導光部材12との間に、物理的な境界は形成されていない。
【0207】
導光部材12の周りには、クラッド12CLが位置している。射出部116では、クラッド113とクラッド12CLも、単一の媒質で形成されている。よって、射出部116では、クラッド113とクラッド12CLとの間に、物理的な境界は形成されていない。
【0208】
射出部117側には、導光部材118が位置している。射出部117では、コア112と導光部材118は、単一の媒質で形成されている。よって、射出部117では、コア112と導光部材118との間に、物理的な境界は形成されていない。
【0209】
導光部材118の周りには、クラッド118CLが位置している。射出部117では、クラッド113とクラッド118CLも、単一の媒質で形成されている。よって、射出部117では、クラッド113とクラッド118CLとの間に、物理的な境界は形成されていない。
【0210】
導光部材12とクラッド12CLは、射出部116を過熱しながら延伸することで、形成することができる。導光部材118とクラッド118CLは、射出部117を過熱しながら延伸することで、形成することができる。
【0211】
導光部材12の射出端面側には、波長変換部材93が配置されている。導光部材118の射出端面側には、波長変換部材103が配置されている。
【0212】
導光領域12’の最大直径は、入射部114におけるコア112の直径、及び入射部115におけるコア112の直径と同じである。また、第1導光領域118’の最大直径は、入射部114におけるコア112の直径、及び入射部115におけるコア112の直径と同じである。
【0213】
このように、入射部114におけるコア112の直径と入射部115におけるコア112の直径は、第1導光領域12’の最大直径と第1導光領域118’の最大直径を表している。
【0214】
光源119から入射部114までの間には、例えば、レンズを配置することができる。レンズを配置することで、光源119から射出された光を、効率良く、入射部114のコア112に入射させることができる。
【0215】
上述のように、入射部114におけるコア112の直径は、第1導光領域12’の最大直径と第1導光領域118’の最大直径を表している。よって、光源119から射出された光を入射部114のコア112に入射させることで、光源119から射出された光を、効率良く、導光部材12と導光部材118に入射させることができる。
【0216】
また、入射部115におけるコア112の直径は、第1導光領域12’の最大直径と第1導光領域118’の最大直径を表している。よって、光源から射出された光を入射部115のコア112に入射させることで、光源から射出された光を、効率良く、導光部材12と導光部材118に入射させることができる。
【0217】
この場合、明るい光を波長変換部材93と波長変換部材103に照射できるので、明るい照明光を得ることができる。そのため、鮮明な光学像が形成される。また、光学像から鮮明な画像を取得することができる。
【0218】
また、第2導光領域12”の直径と第2導光領域118”の直径は、非常に小さい。そのため、光学装置110では、管状部の太さを細くすることができる。管状部の少なくとも一部は、例えば体内又は金属管内に挿入される。よって、管状部を容易に挿入することができる。
【0219】
上述のように、光カプラ111では、コア112の直径は、第2導光領域12”の直径と第2導光領域118”の直径よりも大きい。そのため、光カプラ111を、容易に製造することができる。
【0220】
光源119は、照明光L3と照明光L5を射出することができる。照明光L3の波長域と、照明光L5の波長帯は異なる。照明光L3と照明光L5は、同時に光源119から射出されない。一方の照明光が光源119から射出されているとき、他方の照明光は光源119から射出されない。
【0221】
光学装置110では、波長変換部材として、
図9(a)に示す波長変換部材93と、
図10(a)に示す波長変換部材103が用いられている。よって、照明光L3として励起光L
450を用い、照明光L5として励起光L
415を用いることができる。
【0222】
照明光L3による照明について説明する。
図11(a)に示すように、光源119から、照明光L3が射出される。照明光L3は、入射部114から光カプラ111に入射する。照明光L3は2つの光路を進む光に分かれる。一方の光路を進んだ照明光L3は、射出部116から射出される。他方の光路を進んだ照明光L3は、射出部117から射出される。
【0223】
射出部116から導光部材12に入射した照明光L3は、導光部材12を進行して、波長変換部材93に照射される。射出部117から導光部材118に入射した照明光L3は、導光部材118を進行して、波長変換部材103に照射される。
【0224】
波長変換部材93に照明光L3が照射されると、波長変換部材93から蛍光L4が生じる。その結果、波長変換部材93から、照明光L3と蛍光L4が射出される。波長変換部材103に照明光L3が照射されても、波長変換部材103から蛍光は生じない。よって、波長変換部材103から、照明光L3だけが射出される。
【0225】
照明光L3に励起光L450が用いられた場合、蛍光L4として放射光L575が波長変換部材93から射出される。その結果、波長変換部材93からは、ほぼ白色に近い光が射出される。また、波長変換部材103からは、青色の光が射出される。照明光L3の光強度を適切に設定することで、白色光による観察が行える。
【0226】
照明光L5による照明について説明する。
図11(b)に示すように、光源119から、照明光L5が射出される。照明光L5は、光カプラ111に入射する。照明光L5は、光カプラ111を照明光L3と同じように進行する。よって、詳細な説明は省略する。
【0227】
波長変換部材93に照明光L5が照射されても、蛍光は生じない。よって、波長変換部材93から、照明光L5だけが射出される。波長変換部材103に照明光L5が照射されると、波長変換部材103から蛍光L6が生じる。その結果、波長変換部材103から、照明光L5と蛍光L6が射出される。
【0228】
照明光L5に励起光L415が用いられた場合、蛍光L6として放射光L540が波長変換部材103から射出される。その結果、波長変換部材103からは、ほぼ青緑色に近い光が射出される。また、波長変換部材93からは、紫色の光が射出される。照明光L5の光強度を適切に設定することで、NBI(Narrow Band Imaging)を行うことができる。
【0229】
上述のように、光学装置110では、明るい照明光を得ることができる。そのため、白色光による観察とNBIの両方で、鮮明な光学像が形成される。また、光学像から鮮明な画像を取得することができる。
【0230】
波長変換部材93と波長変換部材103の一方、又は、波長変換部材93と波長変換部材103の両方を、拡散部材に置き換えることができる。この場合も、明るい照明光を得ることができる。そのため、鮮明な光学像が形成される。また、光学像から鮮明な画像を取得することができる。
【0231】
図12は本実施形態の光学装置を示す図である。本実施形態の光学装置では、波長域が異なる2つの照明光を用いることができる。
図12(a)は、一方の照明光による照明を示す図である。
図12(b)は、他方の照明光による照明を示す図である。
図11(a)と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。
【0232】
光学装置120は、光カプラ111と、導光部材12と、導光部材118と、波長変換部材93と、波長変換部材103と、光源121と、光源122と、を有する。
【0233】
入射部114側に、光源121が配置されている。入射部115側に、光源122が配置されている。光カプラ111は、光源121と導光部材12との間、及び、光源122と導光部材118との間に配置されている。
【0234】
射出部116側には、導光部材12が位置している。射出部116では、コア112と導光部材12は、単一の媒質で形成されていない。よって、射出部116では、コア112と導光部材12との間に、物理的な境界が形成されている。
【0235】
射出部116では、クラッド113とクラッド12CLも、単一の媒質で形成されていない。よって、射出部116では、クラッド113とクラッド12CLとの間に、物理的な境界が形成されている。
【0236】
射出部117側には、導光部材118が位置している。射出部117では、コア112と導光部材118は、単一の媒質で形成されていない。よって、射出部117では、コア112と導光部材118との間に、物理的な境界が形成されている。
【0237】
射出部117では、クラッド113とクラッド118CLも、単一の媒質で形成されていない。よって、射出部117では、クラッド113とクラッド118CLとの間に、物理的な境界が形成されている。
【0238】
入射端面12aの直径は、コア112の直径と同じである。また、入射端面118aの直径は、コア112の直径と同じである。このように、コア112の直径は、入射端面12aの直径と入射端面118aの直径を表している。
【0239】
光源121から入射部114までの間には、例えば、レンズを配置することができる。レンズを配置することで、光源121から射出された光を、効率良く、入射部114のコア112に入射させることができる。
【0240】
光源122から入射部114までの間には、例えば、レンズを配置することができる。レンズを配置することで、光源122から射出された光を、効率良く、入射部115のコア112に入射させることができる。
【0241】
上述のように、コア112の直径は、入射端面12aの直径と入射端面118aの直径を表している。よって、光源121から射出された光を入射部114のコア112に入射させることで、光源121から射出された光を、効率良く、導光部材12と導光部材118に入射させることができる。
【0242】
また、光源122から射出された光を入射部115のコア112に入射させることで、光源122から射出された光を、効率良く、導光部材12と導光部材118に入射させることができる。
【0243】
この場合、明るい光を波長変換部材93と波長変換部材103に照射できるので、明るい照明光を得ることができる。そのため、鮮明な光学像が形成される。また、光学像から鮮明な画像を取得することができる。
【0244】
また、第2導光領域12”の直径と第2導光領域118”の直径は、非常に小さい。そのため、光学装置120では、管状部の太さを細くすることができる。管状部の少なくとも一部は、例えば体内又は金属管内に挿入される。よって、管状部を容易に挿入することができる。
【0245】
上述のように、光カプラ111では、コア112の直径は、第2導光領域12”の直径と第2導光領域118”の直径よりも大きい。そのため、光カプラ111を、容易に製造することができる。
【0246】
光源121は、照明光L3を射出することができる。光源122は、照明光L5を射出することができる。照明光L3と照明光L5は、同時に射出されない。一方の照明光が光源から射出されているとき、他方の照明光は光源から射出されない。
【0247】
図12(a)に示すように、光源121から照明光L3が射出されている場合、波長変換部材93から照明光L3と蛍光L4が射出され、波長変換部材103から照明光L3だけが射出される。
【0248】
図12(b)に示すように、光源122から照明光L5が射出されている場合、波長変換部材93から照明光L5だけが射出され、波長変換部材103から照明光L5と蛍光L6が射出される。
【0249】
その結果、光学装置120では、光学装置110と同様に、明るい照明光を得ることができる。そのため、白色光による観察とNBIの両方で、鮮明な光学像が形成される。また、光学像から鮮明な画像を取得することができる。
【0250】
(本実施形態の光学装置10)
本実施形態の光学装置は、以下の条件式(3)を満足することが好ましい。
LEF1cou<ΔEF (3)
ここで、
LEF1cou=LEF1+ΔLEFcou
LEF1は、導光部材における光結合効率であって、LEF1=Iout/Iinで表され、
ΔLEFcouは、光カプラにおける光結合効率の差であって、ΔLEFcou=|LEFcoua-LEFcoub|で表され、
Ioutは、入射端面に入射する光の強度、
Iinは、射出端面から射出される光の強度、
LEFcouaは、コアの直径がφaのときの光結合効率、
LEFcoubは、コアの直径がφbのときの光結合効率、
ΔEFは、光変換部材における変換効率の差であって、ΔEF=|EFa-EFb|で表され、
EFaは、射出端面の直径がφaのときの変換効率、
EFbは、射出端面の直径がφbのときの変換効率、
変換効率は、Q/Pで表され、
Pは、光変換部材に照射される光の強度、
Qは、光変換部材から放射される光の強度、
φaは、入射端面の直径、
φbは、射出端面の直径、
である。
【0251】
本実施形態の光学装置では、光変換部材は、波長変換部材であり、光源から、第1の波長域の光が射出され、波長変換部材で、第1の波長域の光から第2の波長域の光が生成され、第2の波長域の光には、第1の波長域より長い波長の光が含まれ、以下の条件式(3’)を満足することが好ましい。
LEF1cou<ΔEF’ (3’)
ここで、
LEF1cou=LEF1+ΔLEFcou
LEF1は、導光部材における光結合効率であって、LEF1=Iout/Iinで表され、
ΔLEFcouは、光カプラにおける光結合効率の差であって、ΔLEFcou=|LEFcoua-LEFcoub|で表され、
Ioutは、入射端面に入射する光の強度、
Iinは、射出端面から射出される光の強度、
LEFcouaは、コアの直径がφaのときの光結合効率、
LEFcoubは、コアの直径がφbのときの光結合効率、
ΔEF’は、波長変換部材における変換効率の差であって、ΔEF’=|EFa’-EFb’|で表され、
EFa’は、射出端面の直径がφaのときの変換効率、
EFb’は、射出端面の直径がφbのときの変換効率、
変換効率は、Q’/P’で表され、
P’は、波長変換部材に照射される第1の波長域の光の強度、
Q’は、第2の波長域の光の強度、又は、第2の波長域の光の強度と波長変換部材を透過した第1の波長域の光の強度の和、
φaは、入射端面の直径、
φbは、射出端面の直径、
である。
【0252】
条件式(3)又は(3’)を満足することで、光源から射出された光を有効に利用することができる。
【0253】
(本実施形態の光学装置11)
本実施形態の光学装置では、一対の光コネクタが、光源と導光部材との間に配置され、光コネクタは、導光部材と、保持部材と、を有し、光コネクタの導光部材の直径は、入射端面の直径と同じであることが好ましい。
【0254】
図13は本実施形態の光学装置を示す図である。
図13(a)は、光学装置の構成を示す図である。
図13(b)は、光コネクタの構成を示す図である。
図2(a)と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。
【0255】
図13(a)に示すように、光学装置130は、光源11と、一対の光コネクタ131と、導光部材12と、波長変換部材13と、を有する。一対の光コネクタ131は、光コネクタ132と、光コネクタ133と、を有する。
【0256】
一対の光コネクタ131は、導光部材12よりも光源11側に位置している。よって、一対の光コネクタ131は、光源11と導光部材12との間に配置されている。
【0257】
光コネクタ132は光源11側に位置し、光コネクタ133は導光部材12側に位置している。光コネクタ132は、導光部材134と、クラッド134CLと、を有する。光コネクタ133は、導光部材135と、クラッド135CLと、を有する。導光部材134と導光部材135は、屈折率が1よりも大きい媒質で形成されている。
【0258】
一対の光コネクタ131の具体的な構造について説明する。
図13(b)に示すように、光コネクタ132は、光ファイバ136と、保持部材137と、を有する。光ファイバ136は、導光部材134と、クラッド134CLと、を有する。
【0259】
光コネクタ133は、光ファイバ138と、保持部材139と、を有する。光ファイバ138は、導光部材135と、クラッド135CLと、を有する。
【0260】
保持部材137と保持部材139は、光アダプタADPを介して接続される。光アダプタADPには貫通孔が形成されている。保持部材137と保持部材139を貫通孔に挿入することで、導光部材134と導光部材135とを接続することができる。
【0261】
図13(a)に戻って説明する。導光部材134の周りには、クラッド134CLが位置している。導光部材135の周りには、クラッド135CLが位置している。
【0262】
導光部材135と導光部材12は、単一の媒質で形成されている。よって、導光部材135と導光部材12との間に、物理的な境界は形成されていない。クラッド135CLとクラッド12CLも、単一の媒質で形成されている。よって、クラッド135CLとクラッド12CLとの間に、物理的な境界は形成されていない。
【0263】
導光部材12の射出端面側には、波長変換部材13が配置されている。
【0264】
第1導光領域12’の最大直径は、導光部材135の直径と同じである。導光部材135の直径は、導光部材134の直径と同じである。よって、第1導光領域12’の最大直径は、導光部材134の直径と同じである。このように、導光部材134の直径は、第1導光領域12’の最大直径を表している。
【0265】
光源11から導光部材134までの間には、例えば、レンズを配置することができる。レンズを配置することで、光源11から射出された光を、効率良く、導光部材134に入射させることができる。
【0266】
上述のように、導光部材134の直径は、第1導光領域12’の最大直径を表している。よって、光源11から射出された光を導光部材134に入射させることで、光源11から射出された光を、効率良く、導光部材12に入射させることができる。
【0267】
この場合、明るい光を波長変換部材13に照射できるので、明るい照明光を得ることができる。そのため、鮮明な光学像が形成される。また、光学像から鮮明な画像を取得することができる。
【0268】
波長変換部材13は、拡散部材に置き換えることができる。この場合も、明るい照明光を得ることができる。そのため、鮮明な光学像が形成される。また、光学像から鮮明な画像を取得することができる。
【0269】
また、第2導光領域12”の直径は、非常に小さい。そのため、光学装置130では、管状部の太さを細くすることができる。管状部の少なくとも一部は、例えば体内又は金属管内に挿入される。よって、管状部を容易に挿入することができる。
【0270】
光学装置130は、一対の光コネクタ131を備えている。この場合、光学装置130は、例えば、光アダプタADPで、2つの筐体に分けることができる。そのため、一方の筐体に対して、他方の筐体を様々な場所に配置することができる。
【0271】
一方の筐体は、光源11を有する。他方の筐体、導光部材12と、波長変換部材13と、を有する。2つの筐体の接続は、光コネクタ132と光コネクタ133の接続によって行われる。
【0272】
光コネクタ132と光コネクタ133を接続することで、導光部材134と導光部材135が接続される。その結果、光源11から射出された光は、導光部材134と導光部材135で伝搬される。導光部材134と導光部材135が接続されたとき、導光部材134と導光部材135との間に位置ずれが生じると、光の損失が生じる。
【0273】
光学装置130では、導光部材134の直径と導光部材135の直径は、第2導光領域12”の直径よりも大きい。そのため、導光部材134と導光部材135との間に位置ずれが生じても、接続時の光の損失を少なくすることができる。
【0274】
図14は本実施形態の光学装置を示す図である。
図11(a)と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。
【0275】
光学装置140は、光カプラ111と、一対の光コネクタ141と、一対の光コネクタ142と、導光部材12と、導光部材118と、波長変換部材93と、波長変換部材103と、光源119と、を有する。
【0276】
一対の光コネクタ141は、光コネクタ143と、光コネクタ144と、を有する。一対の光コネクタ142は、光コネクタ145と、光コネクタ146と、を有する。
【0277】
一対の光コネクタ141は、導光部材12よりも光源119側に位置している。よって、一対の光コネクタ141は、光源119と導光部材12との間に配置されている。
【0278】
一対の光コネクタ142は、導光部材118よりも光源119側に位置している。よって、一対の光コネクタ142は、光源119と導光部材118との間に配置されている。
【0279】
光源119と導光部材12との間に、光カプラ111と、一対の光コネクタ141と、が配置されている。光カプラ111は、一対の光コネクタ141よりも光源119側に位置している。
【0280】
光源119と導光部材118との間に、光カプラ111と、一対の光コネクタ142と、が配置されている。光カプラ111は、一対の光コネクタ142よりも光源119側に位置している。
【0281】
射出部116側には、光コネクタ143が位置している。射出部116では、コア112と光コネクタ143の導光部材は、単一の媒質で形成されている。よって、射出部116では、コア112と光コネクタ143の導光部材との間に、物理的な境界は形成されていない。
【0282】
光コネクタ143の隣には、光コネクタ144が位置している。光コネクタ144の導光部材と導光部材12は、単一の媒質で形成されている。よって、光コネクタ144の導光部材と導光部材12との間に、物理的な境界は形成されていない。
【0283】
射出部117側には、光コネクタ145が位置している。射出部117では、コア112と光コネクタ145の導光部材は、単一の媒質で形成されている。よって、射出部117では、コア112と光コネクタ145の導光部材との間に、物理的な境界は形成されていない。
【0284】
光コネクタ145の隣には、光コネクタ146が位置している。光コネクタ146の導光部材と導光部材118は、単一の媒質で形成されている。よって、光コネクタ146の導光部材と導光部材118との間に、物理的な境界は形成されていない。
【0285】
第1導光領域12’の最大直径は、光コネクタ144の導光部材の直径と同じである。光コネクタ144の導光部材の直径は、光コネクタ143の導光部材の直径と同じである。
【0286】
更に、光コネクタ143の導光部材の直径は、入射部114におけるコア112の直径、及び入射部115におけるコア112の直径と同じである。よって、第1導光領域12’の最大直径は、入射部114におけるコア112の直径、及び入射部115におけるコア112の直径と同じである。
【0287】
光コネクタ143の導光部材の直径と入射部114におけるコア112の直径が異なると、光コネクタ143の導光部材と入射部114におけるコア112との間で、光量損失が生じる。その結果、結合効率が低下する。
【0288】
ただし、光量損失又は
結合光率の低下が許容できる程度の大きさであれば、光コネクタ143の導光部材の直径と入射部114におけるコア112の直径は、同じであると見なすことができる。光コネクタ143の導光部材の直径と入射部115におけるコア112の直径についても、同様である。また、
図12(b)に示す光カプラとの接続についても同様である。
【0289】
第1導光領域118’の最大直径は、光コネクタ146の導光部材の直径と同じである。光コネクタ146の導光部材の直径は、光コネクタ145の導光部材の直径と同じである。
【0290】
更に、光コネクタ145の導光部材の直径は、入射部114におけるコア112の直径、及び入射部115におけるコア112の直径と同じである。よって、第1導光領域118’の最大直径は、入射部114におけるコア112の直径、及び入射部115におけるコア112の直径と同じである。
【0291】
このように、入射部114におけるコア112の直径と入射部115におけるコア112の直径は、第1導光領域12’の最大直径と第1導光領域118’の最大直径を表している。
【0292】
よって、光源119から射出された光を入射部114のコア112に入射させることで、光源119から射出された光を、効率良く、導光部材12と導光部材118に入射させることができる。
【0293】
また、光源から射出された光を入射部115のコア112に入射させることで、光源から射出された光を、効率良く、導光部材12と導光部材118に入射させることができる。
【0294】
この場合、明るい光を波長変換部材93と波長変換部材103に照射できるので、明るい照明光を得ることができる。そのため、鮮明な光学像が形成される。また、光学像から鮮明な画像を取得することができる。
【0295】
図14では、光源119から照明光L3が射出されたときの様子が示されている。上述のように、光源119は、照明光L3だけでなく、照明光L5も射出させることができる。よって、光学装置140では、白色光による観察とNBIを行うことができる。どちらの場合でも、明るい照明光を得ることができる。
【0296】
波長変換部材93と波長変換部材103の一方、又は、波長変換部材93と波長変換部材103の両方を、拡散部材に置き換えることができる。この場合も、明るい照明光を得ることができる。
【0297】
光学装置140は、一対の光コネクタを有している。そのため、装置を2つの筐体に分けることができる。この場合、一方の筐体に対して、他方の筐体を様々な場所に配置することができる。2つの筐体の接続は、一対の光コネクタ141と一対の光コネクタ142によって行われる。
【0298】
光学装置140では、接続時の光の損失が少なく、明るい照明光を得ることができる。そのため、鮮明な光学像が形成される。また、光学像から鮮明な画像を取得することができる。
【0299】
図15は本実施形態の光学装置を示す図である。
図12(a)と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。
【0300】
光学装置150は、光カプラ111と、一対の光コネクタ151と、一対の光コネクタ152と、導光部材12と、導光部材118と、波長変換部材93と、波長変換部材103と、光源121と、光源122と、を有する。
【0301】
一対の光コネクタ151は、光コネクタ153と、光コネクタ154と、を有する。一対の光コネクタ152は、光コネクタ155と、光コネクタ156と、を有する。
【0302】
一対の光コネクタ151は、導光部材12よりも光源121側に位置している。よって、一対の光コネクタ151は、光源121と導光部材12との間に配置されている。
【0303】
一対の光コネクタ152は、導光部材118よりも光源122側に位置している。よって、一対の光コネクタ152は、光源122と導光部材118との間に配置されている。
【0304】
光源121と導光部材12との間に、光カプラ111と、一対の光コネクタ151と、が配置されている。光カプラ111は、一対の光コネクタ151よりも光源121側に位置している。
【0305】
光源122と導光部材118との間に、光カプラ111と、一対の光コネクタ152と、が配置されている。光カプラ111は、一対の光コネクタ152よりも光源122側に位置している。
【0306】
射出部116側には、光コネクタ153が位置している。射出部116では、コア112と光コネクタ153の導光部材は、単一の媒質で形成されていない。よって、光コネクタ153の導光部材とコア112との間に、物理的な境界が形成されている。
【0307】
光コネクタ153の隣には、光コネクタ154が位置している。光コネクタ154の導光部材と導光部材12は、単一の媒質で形成されていない。よって、光コネクタ154の導光部材と導光部材12との間に、物理的な境界が形成されている。
【0308】
射出部117側には、光コネクタ155が位置している。光コネクタ155の導光部材とコア112は、単一の媒質で形成されていない。よって、光コネクタ155の導光部材とコア112との間に、物理的な境界が形成されている。
【0309】
光コネクタ155の隣には、光コネクタ156が位置している。光コネクタ156の導光部材と導光部材118は、単一の媒質で形成されていない。よって、光コネクタ156の導光部材と導光部材118との間に、物理的な境界が形成されている。
【0310】
入射端面12aの直径は、光コネクタ154の導光部材の直径と同じである。光コネクタ154の導光部材の直径は、光コネクタ153の導光部材の直径と同じである。
【0311】
更に、光コネクタ153の導光部材の直径は、コア112の直径と同じである。よって、入射端面12aの最大直径は、コア112の直径と同じである。
【0312】
入射端面118aの直径は、光コネクタ156の導光部材の直径と同じである。光コネクタ156の導光部材の直径は、光コネクタ155の導光部材の直径と同じである。
【0313】
更に、光コネクタ155の導光部材の直径は、コア112の直径と同じである。よって、入射端面118aの直径は、コア112の直径と同じである。
【0314】
このように、コア112の直径は、入射端面12aの最大直径と入射端面118aの直径を表している。
【0315】
よって、光源121から射出された光を入射部114のコア112に入射させることで、光源121から射出された光を、効率良く、導光部材12と導光部材118に入射させることができる。
【0316】
また、光源122から射出された光を入射部115のコア112に入射させることで、光源122から射出された光を、効率良く、導光部材12と導光部材118に入射させることができる。
【0317】
この場合、明るい光を波長変換部材93と波長変換部材103に照射できるので、明るい照明光を得ることができる。そのため、鮮明な光学像が形成される。また、光学像から鮮明な画像を取得することができる。
【0318】
図15では、光源121から照明光L3が射出されたときの様子が示されている。上述のように、光源122から、照明光L5が射出される。よって、光学装置150では、白色光による観察とNBIを行うことができる。どちらの場合でも、明るい照明光を得ることができる。
【0319】
波長変換部材93と波長変換部材103の一方、又は、波長変換部材93と波長変換部材103の両方を、拡散部材に置き換えることができる。この場合も、明るい照明光を得ることができる。
【0320】
光学装置150は、一対の光コネクタを有している。そのため、装置を2つの筐体に分けることができる。この場合、一方の筐体に対して、他方の筐体を様々な場所に配置することができる。2つの筐体の接続は、一対の光コネクタ151と一対の光コネクタ152によって行われる。
【0321】
光学装置150では、接続時の光の損失が少なく、明るい照明光を得ることができる。そのため、鮮明な光学像が形成される。また、光学像から鮮明な画像を取得することができる。
【0322】
(本実施形態の光学装置12)
本実施形態の光学装置は、以下の条件式(4)を満足することが好ましい。
LEF1cne<ΔEF (4)
ここで、
LEF1cne=LEF1+ΔLEFcne
LEF1は、導光部材における光結合効率であって、LEF1=Iout/Iinで表され、
ΔLEFcneは、光コネクタにおける光結合効率の差であって、ΔLEFcne=|LEFcnea-LEFcneb|で表され、
Ioutは、入射端面に入射する光の強度、
Iinは、射出端面から射出される光の強度、
LEFcneaは、光コネクタの導光部材の直径がφaのときの光結合効率、
LEFcnebは、光コネクタの導光部材の直径がφbのときの光結合効率、
ΔEFは、光変換部材における変換効率の差であって、ΔEF=|EFa-EFb|で表され、
EFaは、射出端面の直径がφaのときの変換効率、
EFbは、射出端面の直径がφbのときの変換効率、
変換効率は、Q/Pで表され、
Pは、光変換部材に照射される光の強度、
Qは、光変換部材から放出される光の強度、
φaは、入射端面の直径、
φbは、射出端面の直径、
である。
【0323】
光変換部材は、波長変換部材であり、光源から、第1の波長域の光が射出され、波長変換部材で、第1の波長域の光から第2の波長域の光が生成され、第2の波長域の光には、第1の波長域より長い波長の光が含まれ、以下の条件式(4’)を満足することが好ましい。
LEF1cne<ΔEF’ (4’)
ここで、
LEF1cne=LEF1+ΔLEFcne
LEF1は、導光部材における光結合効率であって、LEF1=Iout/Iinで表され、
ΔLEFcneは、光コネクタにおける光結合効率の差であって、ΔLEFcne=|LEFcnea-LEFcneb|で表され、
Ioutは、入射端面に入射する光の強度、
Iinは、射出端面から射出される光の強度、
LEFcneaは、光コネクタの導光部材の直径がφaのときの光結合効率、
LEFcnebは、光コネクタの導光部材の直径がφbのときの光結合効率、
ΔEF’は、波長変換部材における変換効率の差であって、ΔEF’=|EFa’-EFb’|で表され、
EFa’は、射出端面の直径がφaのときの変換効率、
EFb’は、射出端面の直径がφbのときの変換効率、
変換効率は、Q’/P’で表され、
P’は、波長変換部材に照射される第1の波長域の光の強度、
Q’は、第2の波長域の光の強度、又は、第2の波長域の光の強度と波長変換部材を透過した第1の波長域の光の強度の和、
φaは、入射端面の直径、
φbは、射出端面の直径、
である。
【0324】
条件式(4)又は(4’)を満足することで、光源から射出された光を有効に利用することができる。
【0325】
波長変換部材に照射される第1の波長域の光は、導光部材の射出端面から射出された光である。よって、条件式(1’)、(3’)、(4’)におけるP’は、「導光部材の射出端面から射出された第1の波長域の光の強度」ということができる。
【0326】
図9(a)に示すように、波長変換ユニットは、入射端面Riと射出端面Roを有する。波長変換ユニットでは、射出端面Roから射出された光が照明光として用いられる。
【0327】
上述のように、波長変換部材では、第1の波長域の光から第2の波長域の光が生成される。第2の波長域の光は蛍光なので、あらゆる方向に向かって進行する。
【0328】
波長変換部材は、入射端面Ri側に位置する面と、射出端面Ro側に位置する面と、を有する。よって、波長変換部材では、入射端面Ri側に位置する面と射出端面Ro側に位置する面から、第2の波長域の光が射出される。
【0329】
条件式(1’)、(3’)、(4’)におけるQ’は、照明光として利用できる光の強度である。上述のように、照明光として利用できる光は、射出端面Roから射出された光である。射出端面Roから射出された光は、射出端面Ro側に位置する面から射出された光である。よって、照明光として利用できる光は、射出端面Ro側に位置する面から射出された光である。
【0330】
Q’における第2の波長域の光の強度は、射出端面Ro側に位置する面から射出された光の強度を意味している。第1の波長域の光の強度についても同様である。
【0331】
(本実施形態の光学装置13)
本実施形態の光学装置は、保持部と、管状部と、を有する筐体を有し、光源、一対の光コネクタ、導光部材、及び光変換部材が、筐体に配置されていることが好ましい。
【0332】
図16は本実施形態の光学装置を示す図である。
図3(a)と同じ構成、及び
図13(a)と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。
【0333】
光学装置160は、ワイヤレス内視鏡である。光学装置160は、筐体161を有する。筐体161は、保持部21と、管状部22と、中間部26と、を有する。中間部26は、必要に応じて設けることができる。
【0334】
筐体161の内部には、光源11、レンズ162、光コネクタ132、光アダプタADP、光コネクタ133、導光部材12、及び波長変換部材13が配置されている。光コネクタ132と光コネクタ133とで、一対の光コネクタが形成されている。
【0335】
光源11から射出された光は、レンズ162で集光される。集光位置に、光コネクタ132の導光部材が配置されている。よって、光源11から射出された光を、光コネクタ132の導光部材に入射させることができる。
【0336】
図16では、光コネクタ132と光コネクタ133は、光アダプタADPに接続されていない。光コネクタ132と光コネクタ133を光アダプタADPに接続することで、光コネクタ132の導光部材と光コネクタ133の導光部材が接続される。その結果、光コネクタ132の導光部材に入射した光を、光コネクタ133の導光部材に入射させることができる。
【0337】
光コネクタ133の導光部材と導光部材12は、単一の媒質で形成されている。よって、光コネクタ133から射出した光は、導光部材12に入射する。導光部材12に入射した光は、導光部材12から射出される。導光部材12から射出された光は、波長変換部材13に照射される。
【0338】
光学装置160では、1つの筐体161の内部に、一対の光コネクタが配置されている。よって、製造時に、コネクタを境に光源11側と導光部材12側を切り離して製造できる。そのため、製造の自由度を増やすことができる。また、リペアが容易となる。
【0339】
(本実施形態の光学装置14)
本実施形態の光学装置は、第1筐体と、第2筐体と、を有し、第1筐体は、一方の光コネクタを有し、第2筐体は、他方の光コネクタを有することが好ましい。
【0340】
図17は本実施形態の光学装置を示す図である。
図8と同じ構成、及び
図16と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。
【0341】
光学装置170は、非ワイヤレス内視鏡である。光学装置170は、第1筐体171と、第2筐体172と、を有する。第1筐体171は、光源ユニット80を有する。第2筐体172は、保持部71と、第1管状部73と、第2管状部74と、を有する。
【0342】
第1筐体171の内部には、光源11、レンズ162、光コネクタ132、及び光アダプタADPが配置されている。第2筐体172の内部には、導光部材12、と波長変換部材13と、が配置されている。
【0343】
第1管状部73と第2管状部74は、第2導光領域12”で占められている。第2管状部74の先端に、光コネクタ133が位置している。第1導光領域12’は、光コネクタ133の近傍に位置している。
【0344】
光学装置170では、第1管状部73と第2管状部74は、第2導光領域12”で占められている。そのため、第1管状部73と第2管状部74を細くすることができる。その結果、第1管状部73を、容易に体内又は金属管内に挿入することができる。また、第2筐体172の取り扱いが容易になる。
【0345】
光学装置170では、第1筐体171と第2筐体172が、一対の光コネクタで接続されている。よって、製造時に、第1筐体と第2筐体を切り離して製造できる。そのため、製造の自由度を増やすことができる。また、リペアが容易となる。
【0346】
第1筐体を、複数の第2筐体に対して使用できるようにしても良い。この場合、複数種類の第2筐体から1つの第2筐体を選択して、選択した第2筐体を第1筐体に接続すれば良い。使用後に第2筐体を廃棄する場合であっても、第1筐体を繰り返し使用することができる。
【0347】
(本実施形態の光学装置15)
図18は本実施形態の光学装置を示す図である。
図17と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。
【0348】
光学装置180は、非ワイヤレス内視鏡である。光学装置180は、第1筐体181と、第2筐体182と、を有する。第1筐体181は、光源ユニット80を有する。第2筐体182は、保持部71と、第1管状部73と、第2管状部74と、を有する。
【0349】
第1筐体181の内部には、光源11、レンズ162、光コネクタ183、光アダプタADP、及び光コネクタ184、光コネクタ132、及び光アダプタADPが配置されている。第2筐体182の内部には、導光部材12と、波長変換部材13と、が配置されている。
【0350】
第1管状部73は、第2導光領域12”で占められている。第2管状部74の先端に光コネクタ133が位置している。第1導光領域12’は、第2筐体172の内部に位置している。
【0351】
光学装置180では、第1管状部73は、第2導光領域12”で占められている。そのため、第1管状部73を細くすることができる。その結果、第1管状部73を、容易に体内又は金属管内に挿入することができる。
【0352】
光学装置170と同様に、第1管状部73と第2管状部74が第2導光領域12”で占められるようにしても良い。
【0353】
光学装置180では、第1筐体181の内部に、一対の光コネクタが配置されている。よって、製造時に、第1筐体と第2筐体を切り離して製造できる。そのため、製造の自由度を増やすことができる。また、リペアが容易となる。
【0354】
(本実施形態の光学装置16)
本実施形態の光学装置は、光変換ユニットを有し、光変換ユニットは、保持部材と、反射部材と、光変換部材と、を有し、保持部材に、凹部が形成され、凹部に、反射部材と、光変換部材と、が配置され、凹部の一方の端面の直径は、凹部の他方の端面の直径よりも小さく、凹部の一方の端面は、射出端側に位置していることが好ましい。
【0355】
光変換ユニットについては、波長変換ユニットの第1例(波長変換ユニット90)、波長変換ユニットの第2例(波長変換ユニット100)、及び光拡散ユニットで説明したので、説明は省略する。
【0356】
波長変換部材に、微細粒子が含まれていても良い。微細粒子によって、光を拡散させることができる。また、波長変換部材とは別に、拡散部材が配置されていても良い。例えば、波長変換ユニット90では、波長変換部材93の隣に拡散部材を配置すれば良い。拡散部材だけが配置されていても良い。
【0357】
また、波長変換部材は、複数配置されていても良い。例えば、波長変換ユニット100では、波長変換部材103の隣に、波長変換部材93を配置すれば良い。
【0358】
(本実施形態の光学装置17)
本実施形態の光学装置では、光源と導光部材との間に、別の導光部材を配置することができる。
【0359】
図19は本実施形態の光学装置を示す図である。
図19(a)は、光学装置の内部構成の第3例を示す図である。
図19(b)は、光学装置の内部構成の第4例を示す図である。
図19(c)は、光学装置の内部構成の第5例を示す図である。
図2(a)と同じ構成については同じ番号を付し、説明は省略する。
【0360】
第3例では、
図19(a)に示すように、光学装置190は、光源11と、レンズ191と、導光部材192と、導光部材12と、波長変換部材13と、を有する。
【0361】
光源11から射出された光は、レンズ191で集光される。集光位置に、導光部材192が配置されている。よって、光源11から射出された光を、導光部材192に入射させることができる。
【0362】
導光部材192に入射した光は、導光部材192から射出される。導光部材192から射出された光は、導光部材12に入射する。
【0363】
導光部材192は、入射端面192aと、射出端面192bと、を有する。入射端面192aの直径と射出端面192bの直径は、同じである。射出端面192bの直径と入射端面12aの直径は、同じである。
【0364】
入射端面192aから射出端面12bまでの間では、入射端面192aの直径、射出端面192bの直径、及び入射端面12aの直径が、最大の直径である。
【0365】
光学装置190では、最大の直径を持つ端面が、光源11側に位置している。そのため、光源11から射出された光を、効率良く、導光部材に入射させることができる。
【0366】
第4例では、
図19(b)に示すように、光学装置200は、光源11と、レンズ191と、導光部材201と、導光部材
202と、波長変換部材13と、を有する。
【0367】
光源11から射出された光は、レンズ191で集光される。集光位置に、導光部材201が配置されている。よって、光源11から射出された光を、導光部材201に入射させることができる。
【0368】
導光部材201に入射した光は、導光部材201から射出される。導光部材201から射出された光は、導光部材202に入射する。
【0369】
導光部材201は、入射端面201aと、射出端面201bと、を有する。導光部材202は、入射端面202aと、射出端面202bと、を有する。
【0370】
入射端面201aの直径は、射出端面201bの直径よりも大きい。入射端面202aの直径は、射出端面202bの直径よりも大きい。射出端面201bの直径と入射端面202aの直径は、同じである。
【0371】
入射端面201aから射出端面202bまでの間では、入射端面201aの直径が、最大の直径である。
【0372】
光学装置200では、最大の直径を持つ端面が、光源11側に位置している。そのため、光源11から射出された光を、効率良く、導光部材に入射させることができる。
【0373】
第5例では、
図19(c)に示すように、光学装置210は、光源11と、レンズ191と、導光部材211と、レンズ212と、導光部材213と、波長変換部材13と、を有する。
【0374】
光源11から射出された光は、レンズ191で集光される。集光位置に、導光部材211が配置されている。よって、光源11から射出された光を、導光部材211に入射させることができる。
【0375】
導光部材211に入射した光は、導光部材211から射出される。導光部材211から射出された光は、レンズ212で集光される。集光位置に、導光部材213が配置されている。よって、導光部材211から射出された光を、導光部材213に入射させることができる。
【0376】
導光部材211は、入射端面211aと、射出端面211bと、を有する。導光部材213は、入射端面213aと、射出端面213bと、を有する。
【0377】
入射端面211aの直径は、射出端面211bの直径よりも大きい。入射端面213aの直径は、射出端面213bの直径よりも大きい。射出端面211bの直径は、入射端面213aの直径よりも大きい。
【0378】
入射端面211aから射出端面213bまでの間では、入射端面211aの直径が、最大の直径である。
【0379】
光学装置210では、最大の直径を持つ端面が、光源11側に位置している。そのため、光源11から射出された光を、効率良く、導光部材に入射させることができる。
【0380】
本実施形態の光学装置では、導光部材は、入射端面から出射端面に向けて細径化されているテーパ光ファイバであることが好ましい。
【0381】
(本実施形態の光学装置17)
本実施形態のワイヤレス内視鏡は、細長で可撓性を有する挿入部と、挿入部の後端に設けられた操作部と、を有し、挿入部は、挿入部の先端に設けられた先端部と、先端部の後端に設けられた湾曲部と、湾曲部の後端から操作部の前端まで延びる可撓管部と、を有し、挿入部の後端よりも操作部側に、光源が配置され、先端部に、光変換部材が配置され、光源と光変換部材の間に、屈折率が1よりも大きい媒質で形成された導光部材が配置され、光源から射出された光は、導光部材の入射端面に入射し、導光部材の射出端面から射出された光は、光変換部材に照射され、導光部材は、入射端面を有する第1導光領域と、射出端面を有する第2導光領域と、を有し、入射端面の直径は、射出端面の直径よりも大きく、第1導光領域の長さは、第2導光領域の長さよりも短く、第2導光領域の少なくとも一部が、挿入部に含まれていることを特徴とする。
【0382】
図20はワイヤレス内視鏡を示す図である。ワイヤレス内視鏡300は、ワイヤレス内視鏡本体310(以下、「本体310」という)と、バッテリ320と、を有する。バッテリ320は、本体310に着脱自在に装着(接続)される。
【0383】
本体310は、挿入部330と、操作部340と、を有する。挿入部330は、細長で可撓性を有する。操作部340は、挿入部の後端(基端)330Rに設けられている。
【0384】
挿入部330は、先端部331と、湾曲部332と、可撓管部333と、を有する。先端部331は、挿入部の先端330Fに設けられている。湾曲部332は、先端部の後端331Rに設けられている。可撓管部333は、湾曲部の後端332Rから操作部の前端340Fまで延びている。
【0385】
操作部340には、湾曲操作ノブ341が設けられている。湾曲操作ノブ341で、湾曲部332を上下、左右の方向に湾曲させることができる。また、操作部の前端340F付近には、処置具挿入口342が設けられている。処置具挿入口342から、処置具を挿入することができる。
【0386】
挿入部の後端330Rよりも操作部340側に、光源350が配置されている。先端部331に、光変換部材351が配置されている。光源350と光変換部材351の間に、導光部材352が配置されている。導光部材352は、屈折率が1よりも大きい媒質で形成されている。
【0387】
光源350から射出された光は、導光部材352の入射端面に入射する。導光部材352の射出端面から射出された光は、光変換部材351に照射される。
【0388】
導光部材352は、第1導光領域352’と、第2導光領域352”と、を有する。第1導光領域352’は入射端面352aを有する。第2導光領域352”は、射出端面352bを有する。
【0389】
入射端面352aの直径は、射出端面352bの直径よりも大きい。第2導光領域352”の直径は、射出端面352bの直径と等しい。第1導光領域352’の長さは、第2導光領域352”の長さよりも短い。
【0390】
ワイヤレス内視鏡300では、挿入部330は第2導光領域352”で占められている。第2導光領域352”の直径は、非常に小さい。そのため、ワイヤレス内視鏡300では、挿入部330の太さを細くすることができる。挿入部330の少なくとも一部は、例えば体内又は金属管内に挿入される。よって、挿入部330を容易に挿入することができる。
【0391】
また、光源350と第2導光領域352”との間に、第1導光領域352’が位置している。そのため、光源350から射出された光を、効率良く、第1導光領域352’に入射させることができる。
【0392】
更に、第1導光領域352’に入射した光を、効率良く、第1導光領域352’から第2導光領域352”に進行させることができる。この場合、明るい光を光変換部材351に照射できるので、明るい照明光を得ることができる。
【0393】
(本実施形態の内視鏡システム)
本実施形態の内視鏡システムは、本実施形態の光学装置又は本実施形態のワイヤレス内視鏡と、処理装置と、を有することを特徴とする。
【0394】
光学装置の第1例(
図1(a))で説明したように、光学装置1は、撮像素子を有する。また、光学装置の第2例(
図1(b))で説明したように、光学装置4には、撮像装置が接続される。よって、光学装置1では、無線で、撮像素子で取得した画像データを出力することができる。光学装置4では、有線で、撮像装置で取得した画像データを出力することができる。
【0395】
そこで、画像データを受信できる処理装置を、光学装置とは別に用意する。このようにすることで、画像データを取得することができる。
【0396】
本実施形態の光学装置が内視鏡の場合、本実施形態の光学装置に、各種の装置、例えば、処理装置を組み合わせることで、内視鏡システムを構築することができる。
【産業上の利用可能性】
【0397】
本発明は、管状部の太さが細く、且つ、管状部内の導光部材に照明光を効率良く入射させることができる内視鏡、内視鏡システム及びワイヤレス内視鏡システムに適している。
【符号の説明】
【0398】
1 光学装置
2 保持部
3 管状部
4 光学装置
5 保持部
6 管状部
7 光源ユニット
8 処理装置
9 表示装置
10、14 光学装置
11 光源
12 導光部材
12a 入射端面
12b 射出端面
12’、15’ 第1導光領域
12”、15” 第2導光領域
12CL クラッド
13 波長変換部材
15、17、18 導光部材
16 拡散部材
17a、18a 入射端面
17b、18b 射出端面
20、30、40、50、60、70 光学装置
21、31、41、51、61、71 保持部
22、32、42、52、62、72 管状部
23、33、43、53、63 先端部
24、34、44、54、64 基端部
25、35 操作部
26、36 中間部
45 撮像装置
73 第1管状部
74 第2管状部
75 第1先端部
76 第1基端部
77 第2先端部
78 第2基端部
79 接続部
80 光源ユニット
90、95、100、105 波長変換ユニット
91、96、101、106 保持部材
92、97、102、107 反射部材
102a 反射面
93、103 波長変換部材
94、98、104、108 導光部材
110、120 光学装置
111 光カプラ
112 コア
113 クラッド
114、115 入射部
116、117 射出部
118 導光部材
118CL クラッド
118’ 第1導光領域
118” 第2導光領域
118a 入射端面
118、119、121、122 光源
130、140、150 光学装置
131、141、142、151、152 一対の光コネクタ
132、133、143、144、145、146、153、154、155、156
光コネクタ
134、135 導光部材
134CL、135CL クラッド
136、138 光ファイバ
137、139 保持部材
160、170、180 光学装置
161 筐体
162 レンズ
171、181 第1筐体
172、182 第2筐体
183、184 光コネクタ
190、200、210 光学装置
191、212 レンズ
192、201、202、211、213 導光部材
192a、201a、202a、211a、213a 入射端面
192b、201b、202b、211b、213b 射出端面
300 ワイヤレス内視鏡
310 ワイヤレス内視鏡本体
320 バッテリ
330 挿入部
330F 挿入部の先端
330R 挿入部の後端(基端)
331 先端部
331R 先端部の後端
332 湾曲部
332R 湾曲部の後端
333 可撓管部
340 操作部
340F 操作部の前端
341 湾曲操作ノブ
342 処置具挿入口
350 光源
351 光変換部材
352 導光部材
352’ 第1導光領域
352” 第2導光領域
352a 入射端面
352b 射出端面
L1 第1の波長域の光
L2 第2の波長域の光
L3、L5 照明光
L4、L6 蛍光
LBS、LBL 光束
Ri 入射端面
Ro 射出端面
ADP 光アダプタ