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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-14
(45)【発行日】2024-03-25
(54)【発明の名称】空気調和装置
(51)【国際特許分類】
   F25B 1/00 20060101AFI20240315BHJP
   F24F 5/00 20060101ALI20240315BHJP
   F24F 11/84 20180101ALI20240315BHJP
   F25B 13/00 20060101ALI20240315BHJP
   F25B 29/00 20060101ALI20240315BHJP
【FI】
F25B1/00 399Y
F24F5/00 101Z
F24F11/84
F25B1/00 101Z
F25B1/00 304Z
F25B13/00 104
F25B29/00 361Z
【請求項の数】 16
(21)【出願番号】P 2022539682
(86)(22)【出願日】2020-11-02
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-03-06
(86)【国際出願番号】 KR2020015132
(87)【国際公開番号】W WO2021137408
(87)【国際公開日】2021-07-08
【審査請求日】2022-07-07
(31)【優先権主張番号】10-2019-0178470
(32)【優先日】2019-12-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100109841
【弁理士】
【氏名又は名称】堅田 健史
(74)【代理人】
【識別番号】230112025
【弁護士】
【氏名又は名称】小林 英了
(74)【代理人】
【識別番号】230117802
【弁護士】
【氏名又は名称】大野 浩之
(74)【代理人】
【識別番号】100131451
【弁理士】
【氏名又は名称】津田 理
(74)【代理人】
【識別番号】100167933
【弁理士】
【氏名又は名称】松野 知紘
(74)【代理人】
【識別番号】100174137
【弁理士】
【氏名又は名称】酒谷 誠一
(74)【代理人】
【識別番号】100184181
【弁理士】
【氏名又は名称】野本 裕史
(72)【発明者】
【氏名】ソン,チウ
(72)【発明者】
【氏名】サ,ヨンチョル
(72)【発明者】
【氏名】キム,カクジョン
(72)【発明者】
【氏名】シン,イリョン
【審査官】庭月野 恭
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-101854(JP,A)
【文献】特開平04-187954(JP,A)
【文献】特開2004-251570(JP,A)
【文献】特開2017-096597(JP,A)
【文献】特開平08-094205(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2016/0209085(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F25B 1/00-49/04
F24F 1/00-13/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
空気調和装置であって、
圧縮機及び室外熱交換器を備え、冷媒が循環する室外機と、
水が循環する室内機と、
前記冷媒と水の熱交換を行う熱交換器と、
前記室外機の高圧気管から延びて、前記熱交換器の一側に連結される高圧ガイド管と、
前記室外機の低圧気管から延びて、前記高圧ガイド管に接合される低圧ガイド管と、
前記室外機の液管から延びて、前記熱交換器の他側に連結される液ガイド管と、
前記高圧気管のバイパス分岐部と前記液ガイド管のバイパス接合点を連結して、前記高圧気管に存在する高圧の冷媒を前記液ガイド管にバイパスするバイパス配管と、
前記バイパス配管に設置されるバイパス弁と、
前記高圧ガイド管に設置されて開閉動作する高圧弁と、
前記低圧ガイド管に設置されて開閉動作する低圧弁と、
前記液ガイド管に設置されて冷媒の流量を調節する流量弁と、を備えてなり、
前記バイパス接合点は、前記熱交換器と前記流量弁との間の地点に形成される、空気調和装置。
【請求項2】
前記室内機の冷房運転時、前記バイパス弁を開放して、前記高圧気管の高圧の冷媒を前記液ガイド管にバイパスする、請求項1に記載の空気調和装置。
【請求項3】
前記室内機の冷房運転時、前記バイパス弁は閉鎖されて、前記高圧気管の高圧の冷媒を前記液ガイド管にバイパスすることを制限する、請求項1に記載の空気調和装置。
【請求項4】
前記熱交換器は、複数備えられ、
前記複数の熱交換器の一部の熱交換器は、冷媒を凝縮する凝縮器として機能し、残りの熱交換器は、冷媒が蒸発する蒸発器として機能するとき、
前記バイパス弁は開放されて、前記高圧気管の高圧の冷媒が蒸発器として機能する熱交換器にバイパスされる、請求項1に記載の空気調和装置。
【請求項5】
一側端部は、前記高圧ガイド管と前記低圧ガイド管が合わさる冷媒分岐点を形成し、
他側端部は、前記熱交換器の冷媒流路と連結される冷媒配管を更に備える、請求項1に記載の空気調和装置。
【請求項6】
前記冷媒配管に設置されて冷媒の温度を感知する気相冷媒センサーと、
前記液ガイド管に設置されて冷媒の温度を感知する液冷媒センサーと、
前記気相冷媒センサー及び前記液冷媒センサーで感知された温度に基づいて前記バイパス弁の開度を調節する制御部と、を更に備える、請求項に記載の空気調和装置。
【請求項7】
前記制御部は、
前記気相冷媒センサー又は前記液冷媒センサーで感知された温度が第1基準温度以下であるか否かを判断し、
前記気相冷媒センサー又は液冷媒センサーで感知された温度が第1基準温度以下の場合、前記バイパス弁を開放させる、請求項に記載の空気調和装置。
【請求項8】
前記制御部は、
前記気相冷媒センサー及び前記液冷媒センサーで感知された冷媒の温度を再度感知し、
前記気相冷媒センサー及び前記液冷媒センサーで感知された冷媒の温度がそれぞれ第2基準温度以上であるか否かを判断する、請求項に記載の空気調和装置。
【請求項9】
前記制御部は、
前記気相冷媒センサー及び前記液冷媒センサーで感知された冷媒の温度がそれぞれ第2基準温度未満の場合、前記バイパス弁の開度を増加させる、請求項に記載の空気調和装置。
【請求項10】
前記制御部は、
前記気相冷媒センサー及び前記液冷媒センサーで感知された温度がそれぞれ第2基準温度以上の場合、前記バイパス弁の開度を減少させる、請求項に記載の空気調和装置。
【請求項11】
前記制御部は、
前記気相冷媒センサー及び前記液冷媒センサーで感知された温度がそれぞれ第2基準温度以上の場合、前記バイパス弁の開度が基準開度以上であるか否かを判定し、
前記バイパス弁の開度が基準開度以上の場合、前記バイパス弁の開度を減少させる、請求項に記載の空気調和装置。
【請求項12】
空気調和装置であって、
圧縮機及び室外熱交換器を備え、冷媒が循環する室外機と、
水が循環する室内機と、
前記冷媒と水の熱交換を行う第1熱交換器及び第2熱交換器と、
前記室外機の高圧気管から延びて、前記第1熱交換器の一側に連結される第1高圧ガイド管と、
前記室外機の高圧気管から延びて、前記第2熱交換器の一側に連結される第2高圧ガイド管と、
前記室外機の低圧気管から延びて、前記第1高圧ガイド管に接合される第1低圧ガイド管と、
前記室外機の低圧気管から延びて、前記第2高圧ガイド管に接合される第2低圧ガイド管と、
前記室外機の液管から延びて、前記第1熱交換器の他側に連結される第1液ガイド管と、
前記室外機の液管から延びて、前記第2熱交換器の他側に連結される第2液ガイド管と、
前記高圧気管の高圧の冷媒を前記第1液ガイド管又は前記第2液ガイド管にバイパスするバイパス配管と、
前記バイパス配管に設置されるバイパス弁と、
前記第1高圧ガイド管及び前記第2高圧ガイド管にそれぞれ設置される第1高圧弁と第2高圧弁と、
前記第1低圧ガイド管及び前記第2低圧ガイド管にそれぞれ設置される第1低圧弁と第2低圧弁と、
前記第1液ガイド管及び前記第2液ガイド管にそれぞれ設置される第1流量弁と第2流量弁と、を備えてなり、
前記バイパス配管は、
前記高圧気管の第1バイパス分岐部から分岐される共通配管と、
前記共通配管の第2バイパス分岐部から分岐されて、前記第1液ガイドの第1バイパス接合点に連結される第1バイパス配管と、
前記共通配管の第2バイパス分岐部から分岐されて、前記第2液ガイド管の第2バイパス接合点に連結される第2バイパス配管と、を備え、
前記第1バイパス接合点は、前記第1熱交換器と前記第1流量弁との間の地点に形成され、
前記第2バイパス接合点は、前記第2熱交換器と前記第2流量弁との間の地点に形成される、空気調和装置。
【請求項13】
前記バイパス弁は、
前記第1バイパス配管に設置される第1バイパス弁と、
前記第2バイパス配管に設置される第2バイパス弁と、を備える、請求項12に記載の空気調和装置。
【請求項14】
前記室内機の冷房運転時、前記第1バイパス弁及び前記第2バイパス弁のうち少なくとも一つ以上を開放して、前記高圧気管の高圧の冷媒を前記第1液ガイド管及び前記第2液ガイド管のうち少なくとも一つ以上にバイパスする、請求項13に記載の空気調和装置。
【請求項15】
一側端部は、前記第1高圧ガイド管と前記第1低圧ガイド管が合わさる第1冷媒分岐点を形成し、他側端部は、前記第1熱交換器の冷媒流路と連結される第1冷媒配管と、
一側端部は、前記第2高圧ガイド管と前記第2低圧ガイド管が合わさる第2冷媒分岐点を形成し、他側端部は、前記第2熱交換器の冷媒流路と連結される第2冷媒配管と、を更に備える、請求項12に記載の空気調和装置。
【請求項16】
前記第1冷媒配管及び前記第2冷媒配管にそれぞれ設置されて冷媒の温度を感知する気相冷媒センサーと、
前記第1液ガイド管及び前記第2液ガイド管にそれぞれ設置されて冷媒の温度を感知する液冷媒センサーと、
前記気相冷媒センサー及び前記液冷媒センサーで感知された温度に基づいてバイパス弁の開度を調節する制御部と、を更に備える、請求項15に記載の空気調和装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、空気調和装置(AIR CONDITIONING APPARATUS;エアーコンデショニング装置;空気調和装置;空気調(節)整機;冷房暖房湿度調節機)に関するものである。
【背景技術】
【0002】
空気調和装置は、所定の空間の空気を用途および目的に応じて、最適な状態に維持するための機器である。一般に、前記空気調和装置は、圧縮機、凝縮器、膨張装置および蒸発器を含み、冷媒の圧縮、凝縮、膨張および蒸発過程を行う冷凍サイクルが駆動されて、前記所定の空間の暖房または冷房を行うことができる。
【0003】
前記所定の空間は、前記空気調和装置が使用される場所に応じて様々に提案され得る。一例として、前記所定の空間は、家庭または事務空間であり得る。
【0004】
前記空気調和装置が冷房運転を行う場合、室外機に備えられる室外熱交換器が凝縮器の機能を果たし、室内機に備えられる室内熱交換器が蒸発器の機能を果たす。一方、前記空気調和装置が暖房運転を行う場合、前記室内熱交換器は、凝縮器の機能を果たし、前記室外熱交換器は、蒸発器の機能を果たす。
【0005】
最近は、環境規制政策に応じて空気調和装置に使用される冷媒の種類を制限し、冷媒使用量を減らす傾向が現れている。
【0006】
冷媒使用量を減らすために、冷媒と所定の流体との間で熱交換を行い、冷房または暖房を行う技術が提案されている。一例として、所定の流体には水が含まれ得る。
【0007】
先行文献である米国特許US2015-0176864(特許文献1:2015年06月25日に公開)には、冷媒と水の熱交換を通じて冷房または暖房を行う空気調和装置が開示される。
【0008】
前記先行文献に開示された空気調和装置は、冷媒と水が熱交換する複数の熱交換器と、それぞれの熱交換器が蒸発器または凝縮器として作動するように冷媒流路に連結される2つの弁装置が備えられる。すなわち、従来の空気調和装置は、前記弁装置の制御を通じて前記熱交換器の作動モードを決定することができる。
【0009】
また、従来の空気調和装置は、室外機と熱交換装置とを連結する3つの配管をさらに含む。前記3つの配管は、高圧の気相冷媒が流動する高圧気管と、低圧の気相冷媒が流動する低圧気管と、液冷媒が流動する液管と、を含む。
【0010】
一方、上記のような3つの配管構造で冷房運転する場合、室外機で凝縮された冷媒は液管に流動して熱交換器で蒸発され、蒸発された冷媒は低圧気管を流動して室外機に流入され得る。
【0011】
ただし、この過程で、熱交換器で蒸発された冷媒の温度が非常に低い場合(例えば、冷媒の温度が0度以下に低くなる場合)、熱交換器を流れる水が凍結され、これにより熱交換器が凍破される問題が発生することがある。熱交換器が凍結されると、内部漏れによって水と冷媒が混ざり合い、結果的にシステムに大きな問題を引き起こすことがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【文献】US2015-0176864号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
本発明は、上記のような問題点を改善するために提案されたものであって、本発明の目的は、室内機の冷房運転時に、冷媒と水が熱交換される熱交換器が凍破されることを防止できる空気調和装置を提供することにある。
【0014】
本発明の他の目的は、室内機が冷房運転および暖房運転を同時に行う同時型運転を行う場合であっても、熱交換器が凍破されることを防止できる空気調和装置を提供することにある。
【0015】
本発明のまた他の目的は、複数の室内機の運転時、複数の熱交換器のうち銅波が発生し得る熱交換器を判断し、当該熱交換器側にのみ高温の冷媒を送ることができる空気調和装置を提供することにある。
【0016】
本発明のまた他の目的は、室内機の運転モードに応じてバイパス弁の開度を調節することにより、熱交換器の性能を維持しながら熱交換器の凍破を防止できる空気調和装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
上記のような目的を達成するための本発明の実施例に係る空気調和装置は、圧縮機および室外熱交換器を含み、冷媒が循環する室外機と、水が循環する室内機と、前記冷媒と水の熱交換を行う熱交換器と、前記室外機の高圧気管から延びて、前記熱交換器の一側に連結される高圧ガイド管と、前記室外機の低圧気管から延びて、前記高圧ガイド管に接合される低圧ガイド管と、前記室外機の液管から延びて、前記熱交換器の他側に連結される液ガイド管と、を含む(備える;構成する;構築する;設定する;包接する;包含する;含有する)。
【0018】
特に、前記空気調和装置は、前記高圧気管のバイパス分岐部と液ガイド管のバイパス接合点を連結して、前記高圧気管に存在する高圧の冷媒を前記液ガイド管にバイパスするバイパス配管および前記バイパス配管に設置されるバイパス弁を提供する。したがって、前記バイパス配管によって前記高圧気管を流れる高温高圧の冷媒が前記熱交換器側にバイパスされるので、前記熱交換器が凍破されることを防止することができる。
【0019】
前記室内機の冷房運転時、前記バイパス弁が開放されて、前記高圧気管の高圧の冷媒が前記液ガイド管にバイパスされ得る。そして、前記室内機の暖房運転時、前記バイパス弁は閉鎖されて、前記高圧気管の高圧の冷媒が前記液ガイド管にバイパスされることが制限され得る。
【0020】
前記熱交換器は、複数備えられ、前記複数の熱交換器の一部の熱交換器は、冷媒を凝縮する凝縮器として機能し、残りの熱交換器は、冷媒が蒸発する蒸発器として機能するとき、前記バイパス弁は開放されて、前記高圧気管の高圧の冷媒が前記蒸発器として機能する熱交換器にバイパスされ得る。
【0021】
すなわち、室内機の同時運転時、前記バイパス弁は開放され、前記高圧気管の高圧の冷媒が前記蒸発器として機能する熱交換器に流入され得るので、熱交換器が凍破されることを防止することができる。
【0022】
前記空気調和装置は、前記高圧ガイド管に設置されて開閉動作する高圧弁、前記低圧ガイド管に設置されて開閉動作する低圧弁、および前記液ガイド管に設置されて冷媒の流量を調節する流量弁をさらに含むことができる。
【0023】
このとき、前記バイパス接合点は、前記熱交換器と前記流量弁との間の地点に形成され得る。
【0024】
前記空気調和装置の一側端部は、前記高圧ガイド管と前記低圧ガイド管が合わさる冷媒分岐点を形成し、他側端部は、前記熱交換器の冷媒流路と連結される冷媒配管をさらに含むことができる。
【0025】
前記空気調和装置は、前記冷媒配管に設置されて冷媒の温度を感知する気相冷媒センサーと、前記液ガイド管に設置されて冷媒の温度を感知する液冷媒センサーと、前記気相冷媒センサーおよび前記液冷媒センサーで感知された温度に基づいて前記バイパス弁の開度を調節する制御部と、をさらに含むことができる。
【0026】
前記制御部は、前記気相冷媒センサーまたは前記液冷媒センサーで感知された温度が第1基準温度以下であるか否かを判断し、前記気相冷媒センサーまたは液冷媒センサーで感知された温度が第1基準温度以下である場合、前記バイパス弁を開放させることができる。
【0027】
また、前記制御部は、前記気相冷媒センサーおよび前記液冷媒センサーで感知された冷媒の温度を再度感知し、前記気相冷媒センサーおよび前記液冷媒センサーで感知された冷媒の温度がそれぞれ第2基準温度以上であるか否かを判断することができる。
【0028】
前記制御部は、前記気相冷媒センサーおよび前記液冷媒センサーで感知された冷媒の温度がそれぞれ第2基準温度未満である場合、前記バイパス弁の開度を増加させることができる。
【0029】
逆に、前記制御部は、前記気相冷媒センサーおよび前記液冷媒センサーで感知された温度がそれぞれ第2基準温度以上の場合、前記バイパス弁の開度を減少させることができる。
【0030】
または、前記制御部は、前記気相冷媒センサーおよび前記液冷媒センサーで感知された温度がそれぞれ第2基準温度以上の場合、前記バイパス弁の開度が基準開度以上であるか否かを判定し、前記バイパス弁の開度が基準開度以上の場合、前記バイパス弁の開度を減少させることができる。
【0031】
本発明の他の実施例に係る空気調和装置は、圧縮機および室外熱交換器を含み、冷媒が循環する室外機と、水が循環する室内機と、前記冷媒と水の熱交換を行う第1熱交換器および第2熱交換器と、前記室外機の高圧気管から延びて、前記第1熱交換器の一側に連結される第1高圧ガイド管と、前記室外機の高圧気管から延びて、前記第2熱交換器の一側に連結される第2高圧ガイド管と、を含む。
【0032】
また、前記空気調和装置は、前記室外機の低圧気管から延びて、前記第1高圧ガイド管に接合される第1低圧ガイド管と、前記室外機の低圧気管から延びて、前記第2高圧ガイド管に接合される第2低圧ガイド管と、前記室外機の液管から延びて、前記第1熱交換器の他側に連結される第1液ガイド管と、前記室外機の液管から延びて、前記第2熱交換器の他側に連結される第2液ガイド管と、をさらに含むことができる。
【0033】
特に、前記空気調和装置は、前記高圧気管の高圧の冷媒を前記第1液ガイド管または前記第2液ガイド管にバイパスするバイパス配管および前記バイパス配管に設置されるバイパス弁を含み、前記バイパス配管は、前記高圧気管の第1バイパス分岐部から分岐される共通配管と、前記共通配管の第2バイパス分岐部から分岐されて、前記第1液ガイドの第1バイパス接合点に連結される第1バイパス配管と、前記共通配管の第2バイパス分岐部から分岐されて、前記第2液ガイド管の第2バイパス接合点に連結される第2バイパス配管と、を含むことができる。
【0034】
したがって、前記バイパス配管によって前記高圧気管を流れる高温高圧の冷媒が前記第1熱交換器または前記第2熱交換器側にバイパスされるので、前記熱交換器が凍破されることを防止することができる。
【0035】
具体的には、前記バイパス弁は、前記第1バイパス配管に設置される第1バイパス弁および前記第2バイパス配管に設置される第2バイパス弁を含むことができる。
【0036】
前記空気調和装置は、前記室内機の冷房運転時、前記第1バイパス弁および前記第2バイパス弁のうち少なくとも一つ以上を開放して、前記高圧気管の高圧の冷媒を前記第1液ガイド管および前記第2液ガイド管のうち少なくとも一つ以上にバイパスすることができる。したがって、高圧気管の高圧の冷媒は、第1熱交換器および第2熱交換器のうちいずれか一つ以上に選択的に流入され得る。
【0037】
前記空気調和装置は、前記第1高圧ガイド管および前記第2高圧ガイド管にそれぞれ設置される第1高圧弁と第2高圧弁と、前記第1低圧ガイド管および前記第2低圧ガイド管にそれぞれ設置される第1低圧弁と第2低圧弁と、前記第1液ガイド管および前記第2液ガイド管にそれぞれ設置される第1流量弁と第2流量弁と、をさらに含むことができる。
【0038】
このとき、前記第1バイパス接合点は、前記第1熱交換器と前記第1流量弁との間の地点に形成され、前記第2バイパス接合点は、前記第2熱交換器と前記第2流量弁との間の地点に形成され得る。
【0039】
前記空気調和装置は、一側端部は、前記第1高圧ガイド管と前記第1低圧ガイド管が合わさる第1冷媒分岐点を形成し、他側端部は、前記第1熱交換器の冷媒流路と連結される第1冷媒配管と、一側端部は、前記第2高圧ガイド管と前記第2低圧ガイド管が合わさる第2冷媒分岐点を形成し、他側端部は、前記第2熱交換器の冷媒流路と連結される第2冷媒配管と、をさらに含むことができる。
【0040】
また、前記空気調和装置は、前記第1冷媒配管および前記第2冷媒配管にそれぞれ設置されて冷媒の温度を感知する気相冷媒センサーと、前記第1液ガイド管および前記第2液ガイド管にそれぞれ設置されて冷媒の温度を感知する液冷媒センサーと、前記気相冷媒センサーおよび前記液冷媒センサーで感知された温度に基づいてバイパス弁の開度を調節する制御部と、をさらに含むことができる。
【0041】
1つ以上の実施例の詳細は、添付の図面および以下の説明に記載される。その他の特徴は、説明および図面、ならびに特許請求の範囲から明らかになるであろう。
【発明の効果】
【0042】
上記のような構成をなす本発明の実施例に係る空気調和装置によると、次のような効果がある。
【0043】
第1に、室内機の冷房運転時、冷媒と水が熱交換する熱交換器が凍破されることを防止できるという利点がある。
【0044】
特に、高圧気管と液ガイド管を連結するバイパス配管を通じて高圧気管の高温の冷媒が液ガイド管を介して熱交換器に流入されるため、高温の冷媒によって熱交換器の内部温度が増加することがある。
【0045】
第2に、複数の室内機が冷房運転および暖房運転を同時に行う同時型運転を行う場合であっても、熱交換器が凍破されることを防止することができる。
【0046】
具体的には、複数の熱交換器の冷媒流路の入口側と出口側にそれぞれ温度センサーを設置して、各熱交換器に流入される冷媒の温度および各熱交換器から排出される冷媒の温度を感知することができる。これにより、室内機運転時、凍破が発生し得る熱交換器を判断し、当該熱交換器側にのみ高温の冷媒を選択的に送ることができるという利点がある。
【0047】
第3に、温度センサーを介して熱交換器の冷媒温度を持続的に感知し、これに対応してバイパス弁の開度を調節することにより、熱交換器の性能を維持しながら凍破を防止できるという利点がある。
【0048】
第4に、暖房運転中に圧縮機のオイル不足現象が発生するとき、気管内に積み重ねられたオイルを回収するためのオイル回収運転時、バイパス弁の開度調節を通じて熱交換器が凍破されることを効果的に防止できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0049】
図1図1は、本発明の実施例に係る空気調和装置を示す概略図である。
図2図2は、本発明の実施例に係る空気調和装置の構成を示すサイクル線図である。
図3図3は、本発明の実施例に係る空気調和装置の冷房運転時の熱交換装置における冷媒の流動の様子を示すサイクル線図である。
図4図4は、本発明の実施例に係る空気調和装置の冷房運転時の熱交換器の凍破を防止するための制御方法を示すフローチャートである。
図5図5は、本発明の実施例に係る空気調和装置の同時運転時の熱交換装置における冷媒の流動の様子を示すサイクル線図である。
図6図6は、本発明の実施例に係る空気調和装置の同時運転時の熱交換器の凍破を防止するための制御方法を示すフローチャートである。
図7図7は、本発明の実施例に係る空気調和装置のオイル回収運転時の熱交換装置における冷媒の流動の様子を示すサイクル線図である。
図8図8は、本発明の実施例に係る空気調和装置のオイル回収運転時の熱交換器の凍破を防止するための制御方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0050】
以下、本発明のいくつかの実施例を例示的な図面を通して詳細に説明する。図面の構成要素に参照符号を追加するにおいて、同一の構成要素については、たとえ他の図面に表示されても可能な限り同一の符号を付すことに留意 しなければならない。また、本発明の実施例の説明するにおいて、関連する公知の構成または機能の具体的な説明が本発明の実施例の理解を妨げると判断される場合には、その詳細な説明は省略する。
【0051】
また、本発明の実施例の構成要素を説明するにおいて、第1、第2、A、B、(a、(b)等の用語を使用することができる。このような用語は、その構成要素を他の構成要素と区別するためのものであるだけで、その用語によって該当の構成要素の本質や、順番または順序などが限定されない。ある構成要素が他の構成要素に「連結」、「結合」、または「接続」されると記載された場合、その構成要素は、その他の構成要素に直接的に連結されるかまたは結合され得るが、各構成要素の間にまた他の構成要素が「連結」、「結合」、または「接続」され得ると理解されるべきである。
【0052】
図1は、本発明の実施例に係る空気調和装置を示す概略図であり、図2は、本発明の実施例に係る空気調和装置の構成を示すサイクル線図である。
【0053】
図1および図2を参照すると、本発明の実施例に係る空気調和装置1は、室外機10と、室内機50と、前記室外機10と前記室内機50に連結される熱交換装置100と、を含むことができる。
【0054】
前記室外機10と前記熱交換装置100は、第1流体によって流動的に連結され得る。一例として、前記第1流体は、冷媒を含むことができる。
【0055】
前記冷媒は、前記熱交換装置100に備えられる熱交換器の冷媒側流路および前記室外機10を流動することができる。
【0056】
前記室外機10は、圧縮機11および室外熱交換器15を含むことができる。
【0057】
前記室外熱交換器15の一側には、室外ファン16が備えられ、外気を前記室外熱交換器15側に吹き、前記室外ファン16の駆動により外気と前記室外熱交換器15の冷媒間で熱交換を行うことができる。
【0058】
前記室外機10は、メイン膨張弁18(EEV)をさらに含むことができる。
【0059】
前記空気調和装置1は、前記室外機10と前記熱交換装置100とを連結する3つの配管20、25、27をさらに含むことができる。
【0060】
前記3つの配管20、25、27は、高圧の気相冷媒が流動する高圧気管20と、低圧の気相冷媒が流動する低圧気管25と、液冷媒が流動する液管27と、を含むことができる。
【0061】
すなわち、前記室外機10と前記熱交換装置100は「3配管連結構造」を有し、冷媒は、3つの配管20、25、27によって前記室外機10と前記熱交換装置100を循環することができる。
【0062】
前記熱交換装置100と前記室内機50は、第2流体によって流動的に連結される得る。一例として、前記第2流体は、水を含むことができる。
【0063】
前記水は、前記熱交換装置100に備えられる熱交換器の水流路および前記室内機50を流動することができる。
【0064】
前記熱交換装置100は、複数の熱交換器101、102を含むことができる。前記熱交換器は、一例として板状熱交換器を含むことができる。
【0065】
前記室内機50は、複数の室内機61、62、63、64を含むことができる。
【0066】
本実施例において、室内機の台数には制限がないことを明らかにし、図1では一例として、4つの室内機61、62、63、64が熱交換装置100に連結されたものが示される。
【0067】
前記複数の室内機61、62、63、64は、第1室内機61と、第2室内機62と、第3室内機63と、第2室内機64と、を含むことができる。
【0068】
前記空気調和装置1は、前記熱交換装置100と前記室内機50とを連結する配管30、31、32、33をさらに含むことができる。
【0069】
前記配管30、31、32、33は、前記熱交換装置100と各室内機61、62、63、64とを連結する第1室内機連結管30乃至第4室内機連結管33を含むことができる。
【0070】
水は、前記室内機連結管30、31、32、33を介して前記熱交換装置100と前記室内機50を循環することができる。勿論、前記室内機の台数が増加すると、前記熱交換装置100と室内機とを連結する配管の数は増加するであろう。
【0071】
このような構成によれば、前記室外機10と前記熱交換装置100を循環する冷媒と、前記熱交換装置100と前記室内機50を循環する水は、前記熱交換装置100に備えられる熱交換器101、102を介して熱交換される。
【0072】
前記熱交換を通じて冷却または加熱された水は、前記室内機50に備えられる室内熱交換器61a、62a、63a、64aと熱交換して室内空間の冷房または暖房を行うことができる。
【0073】
一方、本実施例において、1つの熱交換器に2台以上の室内機が連結されることが可能である。または、1つの熱交換器に1台の室内機を連結さされる得ることもある。この場合、複数の熱交換器は、複数の室内機の数と同じ数で備えられ得る。
【0074】
以下では、前記熱交換装置100について図面を参照して詳細に説明する。
【0075】
前記熱交換装置100は、各室内機61、62、63、64と流動的に連結される第1熱交換器および第2熱交換器101、102を含むことができる。
【0076】
前記第1熱交換器101および第2熱交換器102は、同じ構造に形成され得る。
【0077】
前記各熱交換器101、102は、一例として板状熱交換器を含むことができ、水流路と冷媒流路が交互に積層されるように構成され得る。
【0078】
前記各熱交換器101、102は、冷媒流路と水流路とを含むことができる。
【0079】
各冷媒流路は、前記室外機10と流動的に連結され、前記室外機10から排出された冷媒が前記冷媒流路に流入されるか、前記冷媒流路を通過した冷媒が前記室外機10に流入され得る。
【0080】
各水流路は、各室内機61、62、63、64と連結され、各室内機61、62、63、64から排出された水が前記水流路に流入され、前記水流路を通過した水は、前記各室内機61、62、63、64に流入され得る。
【0081】
前記熱交換装置100は、前記第1熱交換器101と前記第2熱交換器102を出入りする冷媒の流動方向と流量を調節するための切換ユニットRを含むことができる。
【0082】
詳細に、前記切換ユニットRは、前記熱交換器101、102の一側に結合される冷媒配管110、115および前記熱交換器101、102の他側に結合される液ガイド管141、142を含むことができる。
【0083】
冷前記媒配管110、115と前記液ガイド管141、142は、前記水と熱交換するために前記熱交換器101、102に備えられる冷媒流路と連結され得る。
【0084】
前記冷媒配管110、115と前記液ガイド管141、142は、前記冷媒が前記熱交換器101、102を通過できるように案内することができる。
【0085】
詳細に、前記冷媒配管110、115は、前記第1熱交換器101の一側に結合される第1冷媒配管110および前記第2熱交換器102の一側に結合される第2冷媒配管115を含むことができる。
【0086】
前記液ガイド管141、142は、前記第1熱交換器101の他側に結合される第1液ガイド管141および前記第2熱交換器102の他側に結合される第2液ガイド管142を含むことができる。
【0087】
一例として、冷媒は、前記第1冷媒配管110および前記第1液ガイド管141によって、前記第1熱交換器101を循環することができる。そして、冷媒は、前記第2冷媒配管115および前記第2液ガイド管142によって前記第2熱交換器102を循環することができる。
【0088】
前記液ガイド管141、142は、前記液管27と連結され得る。
【0089】
詳細に、前記液管27は、前記第1液ガイド管141と前記第2液ガイド管142とに分岐される液管分岐点27aを形成することができる。
【0090】
すなわち、前記第1液ガイド管141は、前記液管分岐点27aから前記第1熱交換器101に延び、前記第2液ガイド管142は、前記液管分岐点27aから前記第2熱交換器102に延びることができる。
【0091】
前記空気調和シンチ1は、前記冷媒配管110、115に設置される気相冷媒センサー111、116および前記液ガイド管141、142に設置される液冷媒センサー146、147をさらに含むことができる。
【0092】
前記気相冷媒センサー111、116および前記液冷媒センサー146、147は、共に「冷媒センサー」と称することができる。
【0093】
そして、前記冷媒センサーは、前記冷媒管110、115と前記液ガイド管141、142を流動する冷媒の状態を感知することができる。一例として、前記冷媒センサーは、冷媒の温度と圧力を感知することができる。
【0094】
前記気相冷媒センサー111、116は、前記第1冷媒管110に設置される第1気相冷媒センサー111および前記第2冷媒管115に設置される第2気相冷媒センサー116を含むことができる。
【0095】
前記液冷媒センサー146、147は、前記第1液ガイド管141に設置される第1液冷媒センサー146および前記第2液ガイド管142に設置される第2液冷媒センサー147を含むことができる。
【0096】
前記空気調和装置1は、前記液ガイド管141、142に設置される流量弁143、144をさらに含むことができる。
【0097】
前記流量弁143、144は、開度調節を通じて冷媒の流量を調節することができる。前記流量弁143、144は、電子膨張弁(EEV)を含むことができる。そして、前記流量弁143、144は、開度調節を通じて通過する冷媒の圧力を調節することができる。
【0098】
前記電子膨張弁は、開度調節を介して前記膨張弁143、144を通る冷媒の圧力を降下させることができる。一例として、前記電子膨張弁143、144が完全に開放されると(full-open状態)、冷媒は減圧なしで通過することができ、前記膨張弁143、144の開度が小さくなると、冷媒は減圧が行われ得る。前記冷媒の減圧の程度は、前記開度が小さくなるほど大きくなる。
【0099】
前記流量弁143、144は、前記第1液ガイド管141に設置される第1流量弁143および前記第2液ガイド管142に設置される第2流量弁144)を含むことができる。
【0100】
前記空気調和装置1は、前記流量弁143、144の両側に設置されるストレーナー148a、148b、149a、149bをさらに含むことができる。
【0101】
前記ストレーナー148a、148b、149a、149bは、前記液ガイド管141、142を流動する冷媒の老廃物を濾過するための装置である。一例として、前記ストレーナー148a、148b、149a.149bは、金属網で形成され得る。
【0102】
前記ストレーナー148a、148b、149a.149bは、前記第1アクイド管141に設置される第1ストレーナー148a、148bおよび前記第2アクイド管142に設置される第2ストレーナー149a.149bを含むことができる。
【0103】
前記第1ストレーナー148a、148bは、前記第1流量弁143の一側に設置されるストレーナー148aと、前記第1流量弁143の他側に設置されるストレーナー148bとを含むことができる。これによると、前記冷媒の流動方向が転換されても、前記老廃物を濾過することができるという利点がある。
【0104】
同様に、前記第2ストレイテナー149a、149bは、前記第2流量弁144の一側に設置されるストレーナー149aおよび前記第2流量弁144の他側に設置されるストレーナー149bを含むことができる。
【0105】
前記冷媒管110、115は、高圧気管20と低圧気管25に連結され得る。そして、前記液ガイド管141、142は、前記液管27と連結され得る。
【0106】
詳細に、前記冷媒管110、115は、一側端部に冷媒分岐点112、117を形成することができる。そして、前記冷媒分岐点112、117には、前記高圧気管20と低圧気管25が互いに接合されるように連結され得る。
【0107】
すなわち、前記冷媒管110、115の一側端部は、冷媒分岐点112、117が形成され、他側端部は、熱交換器101、102の冷媒出入口と結合することができる。
【0108】
前記切替ユニットRは、前記高圧気管20から前記冷媒管110、115に延びる高圧ガイド管121、122をさらに含むことができる。
【0109】
すなわち、前記高圧ガイド管121、122は、前記高圧気管20と前記冷媒管110、115を連結することができる。
【0110】
前記高圧ガイド管121、122は、前記高圧気管20の高圧分岐点20aから分岐されて前記冷媒配管110、115に延びることができる。
【0111】
詳細に、前記高圧ガイド管121、122は、前記高圧分岐点20aから前記第1冷媒管110に延びる第1高圧ガイド管121および前記高圧分岐点20aから前記第2冷媒管115に延びる第2高圧ガイド管122を含むことができる。
【0112】
前記第1高圧ガイド管121は、前記第1冷媒分岐点112に連結され、前記第2高圧ガイド管122は、前記第2冷媒分岐点117に連結され得る。
【0113】
すなわち、前記第1高圧ガイド管121は、前記高圧分岐点20aから前記第1冷媒分岐点112まで延び、前記第2高圧ガイド管122は、前記高圧分岐点20aから前記第2冷媒分岐点117まで延びることができる。
【0114】
前記空気調和装置1は、前記高圧ガイド管121、122に設置される高圧弁123、124をさらに含むことができる。
【0115】
前記高圧弁123、124は、開閉動作を通じて、前記高圧ガイド管121、122への冷媒の流動を制限することができる。
【0116】
前記高圧弁123、124は、前記第1高圧ガイド管121に設置される第1高圧弁123および前記第2高圧ガイド管122に設置される第2高圧弁124を含むことができる。
【0117】
前記第1高圧弁123は、前記高圧分岐点20aと前記第1冷媒分岐点112との間に設置することができる。
【0118】
前記第2高圧弁124は、前記高圧分岐点20aと前記第2冷媒分岐点117との間に設置することができる。
【0119】
前記第1高圧弁123は、前記高圧気管20と前記第1冷媒管110の間の冷媒の流動を制御することができる。そして、前記第2高圧弁124は、前記高圧気管20と前記第2冷媒管115の間の冷媒の流動を制御することができる。
【0120】
前記切替ユニットRは、前記低圧気管25から前記冷媒管110、115に延びる低圧ガイド管125、126をさらに含むことができる。
【0121】
すなわち、前記低圧ガイド管125、126は、前記低圧気管25と前記冷媒管110、115とを連結することができる。
【0122】
前記低圧ガイド管125、126は、前記低圧気管25の低圧分岐点25aから分岐されて前記冷媒管110、115に延びることができる。
【0123】
詳細に、前記低圧ガイド管125、126は、前記低圧分岐点25aから前記第1冷媒管110に延びる第1低圧ガイド管125および前記低圧分岐点25aから前記第2冷媒管115に延びる第2低圧ガイド管122を含むことができる。
【0124】
前記第1低圧ガイド管125は、前記第1冷媒分岐点112に連結され、前記第2低圧ガイド管126は、前記第2冷媒分岐点117に連結され得る。
【0125】
すなわち、前記第1低圧ガイド管125は、前記低圧分岐点25aから前記第1冷媒分岐点112まで延び、前記第2低圧ガイド管126は、前記低圧分岐点25aから第2冷媒分岐点117まで延びることができる。したがって、前記冷媒分岐点112、117では、前記高圧ガイド管121、122および前記低圧ガイド管125、126が互いに接合されるように連結され得る。
【0126】
前記空気調和装置1は、前記低圧ガイド管125、126に設置される低圧弁127、128をさらに含むことができる。
【0127】
前記低圧弁127、128は、開閉動作を通じて、前記低圧ガイド管125、126への冷媒の流動を制限することができる。
【0128】
前記低圧弁127、128は、前記第1低圧ガイド管125に設置される第1低圧弁127および前記第2低圧ガイド管126に設置される第2低圧弁128を含むことができる。
【0129】
前記第1低圧弁127は、前記第1冷媒分岐点112と後述する第1平圧配管131が連結される地点との間に設置され得る。
【0130】
前記第2低圧弁128は、前記第2冷媒分岐点117と後述する第2平圧配管132が連結される地点との間に設置され得る。
【0131】
前記切替ユニットRは、前記低圧ガイド管125、126に分岐されて前記冷媒管110に延びる平圧配管131、132をさらに含むことができる。
【0132】
前記平圧配管131、132は、前記第1冷媒管110の一地点から分岐されて前記第1低圧ガイド管125に延びる前記第1平圧配管131および前記第2冷媒管115の一地点から分岐されて前記第2低圧ガイド管126に延びる前記第2平圧配管132を含むことができる。
【0133】
前記平圧配管131、132と前記低圧ガイド管125、126が連結される地点は、前記低圧分岐点25aと前記低圧弁127、128との間に位置することができる。
【0134】
すなわち、前記第1平圧配管131は、前記第1冷媒管110から分岐されて前記低圧分岐点25aと前記第1低圧弁127との間に位置する第1低圧ガイド管125に延びることができる。
【0135】
同様に、前記第2平圧配管132は、前記第2冷媒管115から分岐されて前記低圧分岐点25aと前記第2低圧弁128との間に位置する第2低圧ガイド管126に延びることができる。
【0136】
前記空気調和装置1は、前記平圧配管131、132に設置される平圧弁135、136および平圧ストレーナー137、138をさらに含むことができる。
【0137】
前記平圧弁135、136は、開度調節を通じて、前記冷媒管110、115の冷媒を前記低圧ガイド管125、126にバイパスさせることができる。
【0138】
前記平圧弁135、136は、電子膨張弁(EEV)を含むことができる。
【0139】
前記平圧弁135、136は、前記第1平圧配管131に設置される前記第1平圧弁135および前記第2平圧配管132に設置される前記第2平圧弁136を含むことができる。
【0140】
前記平圧ストレーナー137、138は、前記第1平圧配管131に設置される第1平圧ストレーナー137および前記第2平圧配管132に設置される第2平圧ストレーナー138を含むことができる。
【0141】
前記平圧ストレーナー137、138は、前記平圧弁135、136と前記冷媒管110、115との間に位置することができる。これによると、前記冷媒管110、115から前記平圧弁135、136に流動する冷媒の老廃物を濾過するか、異物を防止することができる。
【0142】
一方、前記平圧配管131、132および前記平圧弁135、136は、「平圧回路」と称することができる。
【0143】
前記平圧回路は、前記熱交換器101、102の作動モードが切り替える場合、前記冷媒管110、115の高圧冷媒と低圧冷媒の間の圧力差を減少させるように作動することができる。
【0144】
ここで、前記熱交換器101、102の作動モードは、凝縮器として作動する凝縮器モードと蒸発器として作動する蒸発器モードを含むことができる。
【0145】
一例として、前記熱交換器101、102が凝縮器から蒸発器に作動モードを切り替える場合、前記高圧弁123、124は閉鎖(close)され、前記低圧弁127、128は開放(open)され得る。
【0146】
前記平圧弁135、136の開度調節は、時間の経過によって徐々に進行され得る。これにより、前記高圧弁123、124と前記低圧弁127との開度制御も行われ得る。
【0147】
前記平圧配管131、132に流入された冷媒により、前記冷媒配管110、115の圧力は低くなることがある。
【0148】
これによると、前記平圧弁135、136の開放により、前記低圧ガイド管125、126と前記冷媒配管110、115の圧力差が所定の範囲内に小さくなって平圧を形成することができる。
【0149】
そして、前記平圧弁135、136は再び閉鎖され得る。したがって、前記熱交換器101、102を通過した低圧冷媒は、大きい圧力差なしに前記低圧ガイド管125、126に流動することができる。
【0150】
結局、前記熱交換器101、102は、安定して蒸発器として作動が切り替わるので、上述した圧力差に起因する騒音発生問題と耐久性問題を解決することができる。
【0151】
前記空気調和装置1は、前記高圧気管20と前記低圧気管25とを連結するバイパス配管200、210、220をさらに含むことができる。
【0152】
前記バイパス配管200、210、220は、前記高圧気管20を流れる高圧の冷媒を前記熱交換器101、102側にバイパスして前記熱交換器101、102が凍破されることを防ぐ機能を果たす。
【0153】
例えば、前記熱交換器101、102は、水と冷媒が熱交換する過程で前記冷媒の温度が非常に低い場合(例えば、冷媒の温度が0度以下になる場合)、前記水の温度が0度以下に低くなって、凍破が発生することがある。前記熱交換器101、102が凍破されると、内部漏洩によって水と冷媒が混ざり合い、結果的にシステムの大きな問題を引き起こすことがある。
【0154】
したがって、本発明では、このような熱交換器の凍破を防止するために、前記熱交換器101、102に凍破が発生する危険がある場合、前記バイパス配管200、210、220を介して高温高圧の冷媒を前記熱交換器101、102に提供することができる。
【0155】
詳細に、前記バイパス配管200、210、220は、前記高圧気管20の一地点から分岐される共通配管200と、前記共通配管200から分岐されて前記第1液ガイド管141に連結される第2バイパス配管220と、前記共通配管200から分岐されて前記第2液ガイド管142と連結される第3バイパス配管230と、を含むことができる。
【0156】
前記共通配管200は、前記高圧気管20の第1バイパス分岐点20bから分岐されて延びることができる。前記共通配管200には、前記高圧気管20の高圧の冷媒が流れることがある。
【0157】
前記第2バイパス配管210は、前記共通配管200の第2バイパス分岐点141bから分岐されて、前記第1液ガイド管141の第1バイパス接合点141aに延びることができる。
【0158】
前記第1バイパス接合点141aは、前記第1液ガイド管141で前記第1流量弁143と前記第1熱交換器101との間の地点に形成され得る。
【0159】
具体的には、前記第1バイパス接合点141aは、前記第1流量弁143と前記第1ストレーナー148bとの間に該当する地点に形成され得る。
【0160】
または、前記第1バイパス接合点141aは、前記第1流量弁143と前記第1液冷媒センサー146との間に該当する地点に形成され得る。
【0161】
前記第3バイパス配管220は、前記共通配管200の第2バイパス分岐点141bから分岐されて、前記第2液ガイド管141の第2バイパス接合点142aに連結され得る。
【0162】
前記第2バイパス接合点142aは、前記第2液ガイド管142で前記第2流量弁144と前記第2熱交換器102との間の地点に形成され得る。
【0163】
具体的には、前記第2バイパス接合点142aは、前記第2流量弁144と前記第2ストレーナー149bとの間に該当する地点に形成され得る。
【0164】
または、前記第2バイパス接合点142aは、前記第2流量弁144と前記第2液冷媒センサー147との間に該当する地点に形成され得る。
【0165】
空気調和装置1は、バイパス配管210、220に設置されるバイパス弁215、225をさらに含むことができる。
【0166】
前記バイパス弁215、225は、開度調節を通じて冷媒の流量を調節することができる。
【0167】
前記バイパス弁215、225は、電子膨張弁(EEV)を含むことができる。そして、前記バイパス弁215、225は、開度調節を通じて通過する冷媒の圧力を調節することができる。
【0168】
前記バイパス弁215は、前記第2バイパス配管210に設置される第1バイパス弁215と、前記第3バイパス配管220に設置される第2バイパス弁225を含む。
【0169】
したがって、前記第1バイパス弁215および前記第2バイパス弁225の開閉により、前記高圧気管20を流れる高圧の冷媒を前記第1熱交換器101または前記第2熱交換器102に選択的に送ることができる。これにより、第1熱交換器101および第2熱交換器102が凍破されることを防止することができる。
【0170】
前記空気調和装置1は、制御部(図示せず)をさらに含むことができる。
【0171】
前記制御部(図示せず)は、複数の室内機61、62、63、64から要求される冷房または暖房モードに応じて熱交換器101、102の作動モードを切り替えるように上述した高圧弁123、124、低圧弁127、128、平圧弁135、136、および流量弁143、144の動作を制御することができる。
【0172】
また、前記制御部は、前記冷媒センサーで感知された冷媒温度に基づいて前記バイパス弁215、225の開度を調節することができる。
【0173】
前記熱交換装置100は、前記熱交換器101、102の水流路に連結される熱交換器流入管161、163と熱交換器排出管162、164とをさらに含むことができる。
【0174】
前記熱交換器流入管161、163は、前記第1熱交換器101の水流路入口に連結される第1熱交換器流入管161と前記第2熱交換器102の水流路入口に連結される第2熱交換器流入管163とを含む。
【0175】
前記熱交換器排出管162、164は、前記第1熱交換器101の水流路出口に連結される第1熱交換器排出管162と前記第2熱交換器102の水流路出口に連結された第2熱交換器排出管164とを含む。
【0176】
前記第1熱交換器流入管161には、第1ポンプ151が備えられ、前記第2熱交換器流入管163には、第2ポンプ152が備えられ得る。
【0177】
前記第1熱交換器流入管161には、第1接合管181が連結され得る。前記第2熱交換器流入管163には、第2接合管182が連結され得る。
【0178】
前記第1熱交換器排出管162には、第3接合管183が連結され得る。前記第2熱交換器排出管164には、第4接合管184が連結され得る。
【0179】
前記第1接合管181には、前記各室内熱交換器61a、62a、63a、64aから排出された水が流動する第1水排出管171が連結され得る。
【0180】
前記第2接合管182には、前記各室内熱交換器61a、62a、63a、64aから排出された水が流動する第2水排出管172が連結され得る。
【0181】
前記第1水排出管171および前記第2水排出管172は、並列に配置され、前記室内熱交換器61a、62a、63a、64aと連通する共通水排出管651、652、653、654に連結され得る。
【0182】
前記第1水排出管171、前記第2水排出管172、および前記各共通水排出管651、652、653、654は、一例として三方弁173によって連結され得る。
【0183】
したがって、前記三方弁173によって前記共通水排出管651、652、653、654の水は、前記第1水排出管171と前記第2水排出管172のいずれか一つを流動することができる。
【0184】
前記共通水排出管651、652、653、654は、前記各室内熱交換器61a、62a、63a、64aの排出配管と連結され得る。
【0185】
前記第3接合管183には、前記各室内熱交換器61a、62a、63a、64aに流入される水が流動する第1水流入管165a、165b、165c、165dが連結され得る。
【0186】
前記第4接合管184には、前記各室内熱交換器61a、62a、63a、64aに流入される水が流動する第2水流入管167dが連結され得る。
【0187】
前記第1水流入管165a、165b、165c、165dと前記第2水流入管167dは、並列に配置され、前記室内熱交換器61a、62a、63a、64aと連通する共通流入管611、621、631、641と連結され得る。
【0188】
前記各第1水流入管165a、165b、165c、165dには、第1弁166が備えられ、前記各第2水流入管167dには、第2弁167が備えられ得る。
【0189】
一方、前記複数の室内機61、62、63、64の作動モードが全て同じ運転は「専用運転」と称する。前記専用運転は、前記複数の室内機61、62、63、64の室内熱交換器61a、62a、63a、64aが専ら蒸発器として作動するか、または凝縮器として作動する場合と理解できる。ここで、前記複数の室内熱交換器61a、62a、63a、64aは、停止(OFF)された熱交換器ではなく作動(ON)する熱交換器を基準とする。
【0190】
そして、前記複数の室内機61、62、63、64の作動モードが互いに異なる運転は「同時運転」と称する。同時運転は、前記複数の室内熱交換器61a、62a、63a、64aの一部が凝縮器として作動し、残りの一部が蒸発器として作動する場合と理解できる。
【0191】
図3は、本発明の実施例に係る空気調和装置の冷房運転時の熱交換装置における冷媒の流動の様子を示すサイクル線図である。
【0192】
図3を参照すると、前記空気調和装置1が冷房運転されると(複数の室内機が冷房運転されると)、前記室外機10の室外熱交換器15で凝縮された高圧の液冷媒は、前記液管27を介して前記切換ユニットRに流入される。
【0193】
前記液管27に流入された冷媒のうち一部の冷媒は、前記液管分岐点27aで分岐されて前記第1液ガイド管141に流入され、他の一部の冷媒は、前記液管分岐点27aで分岐されて前記第2液ガイド管142に流入される。
【0194】
前記第1液ガイド管141に流入された凝縮冷媒は、前記第1流量弁143を通過しながら膨張され得る。そして、前記膨張冷媒は、前記第1熱交換器101を通過しながら水の熱を吸収して蒸発され得る。
【0195】
前記第1熱交換器101に流入される冷媒の温度は、前記第1液冷媒センサー146によって感知され得る。
【0196】
前記第1熱交換器101から排出される蒸発冷媒は、前記第1冷媒管101を介して第1低圧ガイド管125に流入されて、前記低圧気管25に流動することができる。ここで、前記第1低圧弁127は開放され、前記第1高圧弁123は閉鎖される。
【0197】
前記第1熱交換器101から排出される冷媒の温度は、前記第1気相冷媒センサー111によって感知され得る。
【0198】
同様に、前記第2液ガイド管142に流入された凝縮冷媒は、前記第2流量弁144を通過しながら膨張され得る。そして、前記膨張冷媒は、前記第2熱交換器102を通過しながら水の熱を吸収して蒸発され得る。
【0199】
前記第2熱交換器102に流入される冷媒の温度は、前記第2液冷媒センサー147によって感知され得る。
【0200】
前記第2熱交換器102から排出される蒸発冷媒は、前記第2冷媒管115を介して第2低圧ガイド管126に流入されて、前記低圧気管25に流動することができる。このとき、前記第2低圧弁128は開放され、前記第2高圧弁124は閉鎖される。
【0201】
前記第2熱交換器102から排出される冷媒の温度は、前記第2気相冷媒センサー116によって感知され得る。
【0202】
前記低圧気管27に流入された冷媒は、前記室外機10の圧縮機11に吸入され、前記室外機10の室外熱交換器15で凝縮され得る。このような冷媒サイクルが循環され得る。
【0203】
図4は、本発明の実施例に係る空気調和装置の冷房運転時の熱交換器の凍破を防止するための制御方法を示すフローチャートである。
【0204】
図4においては、冷房運転時、第1熱交換器101が凍破されることを防止する方法について例を挙げて説明する。しかし、これに限定されず、第2熱交換器102が凍破されることを防止する方法も同一に適用され得る。
【0205】
図3および図4を一緒に参照すると、ステップS10で前記空気調和装置1は冷房運転を行う。
【0206】
上述したように、前記室外機10の室外熱交換器15は、凝縮器として機能し、複数の室内機61、62、63、64は、冷房のために運転され得る。このとき、前記第1熱交換器101および前記第2熱交換器102は、冷媒を蒸発させる蒸発器として機能することができる。
【0207】
すなわち、前記室外熱交換器15で凝縮された冷媒は、前記第1熱交換器101および前記第2熱交換器102を通過しながら蒸発され得る。
【0208】
ステップS20で前記空気調和装置1は、第1気相冷媒センサー111および第1液冷媒センサー146を介して冷媒の温度を感知する。
【0209】
前記第1熱交換器101に流入される冷媒の温度は、前記第1液冷媒センサー146によって感知され、前記第1熱交換器101から排出される冷媒の温度は、前記第1気相冷媒センサー111によって感知され得る。
【0210】
ステップS30で前記空気調和装置1は、第1気相冷媒センサー111または第1液冷媒センサー146で感知された温度が第1基準温度以下であるか否かを判断することができる。
【0211】
詳細に、前記空気調和装置1は、前記第1熱交換器101の凍破の危険を感知するために、前記第1熱交換器101に流入される冷媒の温度および前記第1熱交換器101から排出される冷媒の温度が第1基準温度以下であるか否かを判断する。
【0212】
前記第1熱交換器101に流入される冷媒の温度または前記第1熱交換器101から排出される冷媒の温度が非常に低いと、前記第1熱交換器101を流れる水が凍って凍破が発生することがある。このとき、第1基準温度は、一例として水が凍る温度である0度となることがある。
【0213】
第1気相冷媒センサー111または第1液冷媒センサー146で感知された温度が第1基準温度以下の場合、ステップS40で前記空気調和装置1は、第1基準温度以下と感知された時間が基準時間以上維持されるか否かを判断する。
【0214】
すなわち、第1基準温度以下と感知された時間が基準時間以上維持される場合、第1熱交換器101が凍破される可能性が大きいので、第1基準温度以下と感知された状態が維持される時間を確認することができる。このとき、前記基準時間は、一例として1分となることがある。
【0215】
第1基準温度以下と感知された時間が基準時間以上の場合、ステップS50で前記空気調和装置1は、第1バイパス弁215を開放させる。
【0216】
詳細に、前記空気調和装置1は、前記第1熱交換器101が凍破される危険がある場合、前記第1バイパス弁215を開放させて前記第1熱交換器101に高温高圧の冷媒を流入させるようにする。
【0217】
前記空気調和装置1は、前記第1バイパス弁215の開度を初期開度値として設定することができる。ここで、前記初期開度値は、前記第1バイパス弁215の最大開度角となることがある。一例として、前記初期開度値は、500パルス(pls)となることがある。
【0218】
前記第1バイパス弁215が開放されると、前記高圧気管20を流れる高温高圧の冷媒は、前記共通配管200および前記第2バイパス配管210を介して前記第1熱交換器101側に流入され得る。これにより、前記第1熱交換器101の内部温度が徐々に上昇して熱交換器が凍破されることを防止することができる。
【0219】
ステップS60で前記空気調和装置1は、一定時間経過後、第1気相冷媒センサー111および第1液冷媒センサー146を介して冷媒の温度を感知する。
【0220】
そして、ステップS70で前記空気調和装置1は、第1気相冷媒センサー111および第1液冷媒センサー146で感知された温度が第2基準温度以上であるか否かを判断する。
【0221】
ここで、前記第2基準温度は、一例として3度となることがある。
【0222】
すなわち、前記空気調和装置1は、前記第1気相冷媒センサー111および前記第1液冷媒センサー146で感知された温度がそれぞれ3度以上になると、熱交換器が凍破される危険がほとんどないと判断することができる。
【0223】
万一、第1気相冷媒センサー111および第1液冷媒センサー146で感知された温度が第2基準温度未満の場合、ステップS80で前記空気調和装置1は、第1バイパス弁215の開度を増加させる。
【0224】
例えば、前記第1気相冷媒センサー111および前記第1液冷媒センサー146で感知された温度が第2基準温度(例えば:3度)未満の場合には、依然として熱交換器が凍破される危険があると判断して、前記第1バイパス弁215の開度を50パルスだけ増加させることができる。
【0225】
一方、第1気相冷媒センサー111および第1液冷媒センサー146で感知された温度が第2基準温度以上の場合、ステップS90で前記空気調和装置1は、第1バイパス弁215の開度が基準開度値以上であるか否かを判断し、第1バイパス弁215の開度が基準開度値以上であると、ステップS100で前記第1バイパス弁215の開度を減少させる。
【0226】
詳細に、前記第1気相冷媒センサー111および前記第1液冷媒センサー146で感知された温度がそれぞれ第2基準温度(例えば:3度)以上の場合には、熱交換器が凍破される危険がないと判断することができる。
【0227】
ただし、前記第1バイパス弁215の開度値が大きすぎると、前記第1熱交換器101に流入される高圧の冷媒量が多くなり、結果的に熱交換器性能が低下することがある。したがって、前記第1熱交換器101に流入される高圧の冷媒量を調節することにより、熱交換器の凍破を防止するとともに熱交換器の性能を維持する必要がある。
【0228】
例えば、前記空気調和装置1は、前記第1バイパス弁215の開度が40~60パルス以上であると、前記第1バイパス弁215の開度を50パルスだけ減少させることができる。そして、前記空気調和装置1は、ステップS60に再び進入することができる。
【0229】
このようなアルゴリズムにより、前記第1バイパス弁215の開度値を適切に調節することができる。
【0230】
万一、第1バイパス弁215の開度が基準開度値(例えば:40パルス)未満であると、前記空気調和装置1は、本アルゴリズムを終了することができる。
【0231】
一方、ステップS70で第1気相冷媒センサー111および第1液冷媒センサー146で感知された温度が第2基準温度以上の場合、ステップS90を省略して直ちにステップS100に進入して第1バイパス弁215の開度を減少させることもできる。
【0232】
図5は、本発明の実施例に係る空気調和装置の同時運転時の熱交換装置における冷媒の流動の様子を示すサイクル線図である。
【0233】
図5を参照すると、前記空気調和装置1が同時運転されると(複数の室内機の一部は冷房運転され、他の一部は暖房運転されると)、前記室外機10の圧縮機11で圧縮された高温の気相冷媒は、前記高圧気管20を介して前記切換ユニットRに流入される。
【0234】
前記高圧気管20に流入された冷媒は、前記第1高圧ガイド管121を介して前記第1冷媒配管110に流入される。このとき、前記第1高圧弁123は開放され、第1低圧弁127は閉鎖される。
【0235】
前記第1冷媒配管110に流入された圧縮冷媒は、前記第1熱交換器101に流入され、水と熱交換して凝縮され得る。
【0236】
ここで、前記冷媒の熱を吸収した水は、暖房運転が必要な室内機61、62を循環することができる。
【0237】
前記第1熱交換器101に流入される冷媒の温度は、前記第1気相冷媒センサー111によって感知され得る。
【0238】
前記第1熱交換器101から排出される冷媒の温度は、前記第1液冷媒センサー146によって感知され得る。
【0239】
前記第1熱交換器101を通過した凝縮冷媒は、前記第1液ガイド管141を介して前記液管分岐点27aに流動することができる。そして、前記凝縮冷媒は、前記液管分岐点27aで分岐されて、前記第2液ガイド管142を介して前記第2流量弁144を通過することができる。
【0240】
ここで、前記第2流量弁144は、開度調節を通じて冷媒を膨張させる膨張弁として作動することができる。
【0241】
前記第2流量弁144を通過した膨張冷媒は、前記第2熱交換器102を通過しながら水と熱交換して蒸発され得る。
【0242】
ここで、前記冷媒との熱交換により冷却された水は、冷房運転が必要な室内機63、64を循環することができる。
【0243】
前記第2熱交換器102を通過した蒸発冷媒は、第2冷媒配管115を経て前記第2低圧ガイド管126に流動することができる。
【0244】
このとき、前記第2低圧弁128は開放され、前記第2高圧弁124は閉鎖される。
【0245】
そして、前記蒸発冷媒は、前記低圧気管25に流入されて前記室外機10の圧縮機11に回収され得る。
【0246】
前記第2熱交換器102に流入される冷媒の温度は、前記第2液冷媒センサー147によって感知され得る。
【0247】
前記第2熱交換器102から排出される冷媒の温度は、前記第2気相冷媒センサー116によって感知され得る。
【0248】
図6は、本発明の実施例に係る空気調和装置の同時運転時の熱交換器の凍破を防止するための制御方法を示すフローチャートである。
【0249】
図6においては、同時運転時、第2熱交換器102が凍破されることを防止する方法について例を挙げて説明する。
【0250】
図5および図6を一緒に参照すると、ステップS110で前記空気調和装置1は、同時運転を行う。
【0251】
上述したように、複数の室内機61、62、63、64のうち一部の室内機61、62は、暖房のために運転され、残りの室内機63、64は、冷房のために運転され得る。このとき、前記第1熱交換器101は、冷媒を凝縮させる凝縮器として機能し、前記第2熱交換器102は、冷媒を蒸発させる蒸発器として機能することができる。
【0252】
すなわち、前記室外機10の圧縮機11で圧縮された高温の冷媒は、前記第1熱交換器101で凝縮され、前記第2熱交換器102で蒸発され得る。
【0253】
ステップS120で前記空気調和装置1は、第2気相冷媒センサー116および第2液冷媒センサー147を介して冷媒の温度を感知する。
【0254】
前記第2熱交換器102に流入される冷媒の温度は、前記第2液冷媒センサー147によって感知され、前記第2熱交換器102から排出される冷媒の温度は、前記第2気相冷媒センサー116によって感知され得る。
【0255】
ここで、前記第2熱交換器102を流れる冷媒の温度を感知する理由は、同時運転時に前記第2熱交換器102が蒸発器として機能するので、前記第2熱交換器102のみが同破される危険があるためである。すなわち、この場合、前記第1熱交換器101は、凝縮器として機能するので、凍破される危険がない。
【0256】
ステップS130で前記空気調和装置1は、第2気相冷媒センサー116または第2液冷媒センサー147で感知された温度が第1基準温度以下であるか否かを判断することができる。
【0257】
詳細に、前記空気調和装置1は、前記第2熱交換器102の凍破危険を感知するために、前記第2熱交換器102に流入される冷媒の温度および前記第2熱交換器102から排出される冷媒の温度が第1基準温度以下であるか否かを判断する。
【0258】
前記第2熱交換器102に流入される冷媒の温度または前記第2熱交換器102から排出される冷媒の温度が非常に低いと、前記第2熱交換器102を流れる水が凍って凍破が発生することがある。このとき、前記第1基準温度は、一例として水が凍る温度である0度となることがある。
【0259】
第2気相冷媒センサー116または第2液冷媒センサー147で感知された温度が第1基準温度以下の場合、ステップS140で前記空気調和装置1は、第1基準温度以下と感知された時間が基準時間以上維持されるか否かを判断する。
【0260】
すなわち、第1基準温度以下と感知された時間が基準時間以上維持される場合、第2熱交換器102が凍破される可能性が大きいので、第1基準温度以下と感知された状態が維持される時間を確認することができる。このとき、前記基準時間は、一例として1分となることがある。
【0261】
第1基準温度以下と感知された時間が基準時間以上の場合、ステップS150で前記空気調和装置1は、第2バイパス弁225を開放させる。
【0262】
詳細に、前記空気調和装置1は、前記第2熱交換器102が凍破される危険がある場合、前記第2バイパス弁225を開放させて前記第2熱交換器102に高温の冷媒を流入させるようにする。
【0263】
前記空気調和装置1は、前記第2バイパス弁225の開度を初期開度値として設定することができる。ここで、前記初期開度値は、前記第2バイパス弁225の最大開度角となることがある。一例として、前記初期開度値は、500パルス(pls)となることがある。
【0264】
前記第2バイパス弁225が開放されると、前記高圧気管20を流れる高温高圧の冷媒は、前記共通配管200および前記第3バイパス配管210を介して前記第2熱交換器102側に流入され得る。これにより、前記第2熱交換器102の内部温度が徐々に上昇して熱交換器が凍破されることを防止することができる。
【0265】
ステップS160で前記空気調和装置1は、一定時間経過後、第2気相冷媒センサー116および第2液冷媒センサー147を介して冷媒の温度を感知する。
【0266】
そして、ステップS170で前記空気調和装置1は、第2気相冷媒センサー116および第2液冷媒センサー147で感知された温度が第2基準温度以上であるか否かを判断する。
【0267】
ここで、前記第2基準温度は、一例として3度となることがある。
【0268】
すなわち、前記空気調和装置1は、前記第2気相冷媒センサー116および前記第2液冷媒センサー147で感知された温度がそれぞれ3度以上になると、熱交換器が凍破される危険がほとんどないと判断することができる。
【0269】
万一、第2気相冷媒センサー116および第2液冷媒センサー147で感知された温度が第2基準温度未満の(H)場合、ステップS180で前記空気調和装置1は,第2バイパス弁225の開度を増加させる。
【0270】
例えば、前記第2気相冷媒センサー116および前記第2液冷媒センサー147で感知された温度が第2基準温度(例えば:3度)未満の場合には、熱交換器が凍破される危険性あると判断して、前記第2バイパス弁225の開度を50パルスだけ増加させることができる。
【0271】
一方、第2気相冷媒センサー116および第2液冷媒センサー147で感知された温度が第2基準温度以上の場合、ステップS190で前記空気調和装置1は、第2バイパス弁225の開度が基準開度値以上であるか否かを判断し、第2バイパス弁225の開度が基準開度値以上であると、ステップS200で前記第2バイパス弁225の開度を減少させる。
【0272】
詳細に、前記第2気相冷媒センサー116および前記第2液冷媒センサー147で感知された温度がそれぞれ第2基準温度(例えば:3度)以上の場合には、熱交換器が凍破される危険がないと判断することができる。
【0273】
ただし、前記第2バイパス弁225の開度値が大きすぎると、前記第2熱交換器102に流入される高温の冷媒量が多くなり、結果的に熱交換器性能が低下することがある。したがって、前記第2熱交換器102に流入される高温の冷媒量を調節することにより、熱交換器の凍破を防止するとともに熱交換器の性能を維持する必要がある。
【0274】
例えば、前記空気調和装置1は、前記第2バイパス弁225の開度が40~60パルス以上であると、前記第2バイパス弁225の開度を50パルスだけ減少させることができる。そして、前記空気調和装置1は、ステップS160に再び進入することができる。
【0275】
このようなアルゴリズムにより、第2バイパス弁225の開度値を調節することができる。
【0276】
万一、第2バイパス弁225の開度が基準開度値(例えば:40パルス)未満であると、前記空気調和装置1は、本アルゴリズムを終了することができる。
【0277】
一方、ステップS170で第2気相冷媒センサー116および第2液冷媒センサー147で感知された温度が第2基準温度以上の場合、ステップS190を省略して直ちにステップS200に進入して第2バイパス弁225の開度を減少させることができる。
【0278】
図7は、本発明の実施例に係る空気調和装置のオイル回収運転時の熱交換装置における冷媒の流動の様子を示すサイクル線図である。
【0279】
図7を参照すると、前記空気調和装置1は、暖房運転中にオイル回収運転を行うことができる。
【0280】
ここで、オイル回収運転とは、長時間暖房運転時に圧縮機のオイル不足現象が発生するとき、配管および熱交換器を含む気管に溜まったオイルを回収するための運転モードと理解できる。
【0281】
すなわち、前記空気調和装置1がオイル回収運転されると、冷暖房切換弁(図示せず)を介して冷房モードに切替えることができる。このとき、オイルを回収するための時間を短縮するために圧縮機の運転周波数が増加することがある。
【0282】
前記空気調和装置1がオイル回収運転されると、前記室外機10の室外熱交換器15で凝縮された高圧の液冷媒は、前記液管27を介して前記切換ユニットRへ流入される。
【0283】
前記液管27に流入された冷媒の一部の冷媒は、前記液管分岐点27aで分岐されて前記第1液ガイド管141に流入され、他の一部の冷媒は、前記液管分岐点27aで分岐されて前記第2液ガイド管142に流入される。
【0284】
前記第1液ガイド管141に流入された凝縮冷媒は、前記第1流量弁143を通過しながら膨張され得る。そして、前記膨張冷媒は、前記第1熱交換器101を通過しながら水の熱を吸収して蒸発され得る。
【0285】
前記第1熱交換器101に流入される冷媒の温度は、前記第1液冷媒センサー146によって感知され得る。
【0286】
前記第1熱交換器101から排出された蒸発冷媒は、前記第1冷媒配管110を介して前記第1低圧ガイド管125に流入されて前記低圧気管25に流動することができる。このとき、前記第1低圧弁127は開放され、前記第1高圧弁123は閉鎖される。
【0287】
前記第1熱交換器101から排出される冷媒の温度は、前記第1気相冷媒センサー111によって感知され得る。
【0288】
同様に、前記第2液ガイド管142に流入された凝縮冷媒は、前記第2流量弁144を通過しながら膨張され得る。そして、前記膨張冷媒は、前記第2熱交換器102を通過しながら水の熱を吸収して蒸発され得る。
【0289】
前記第2熱交換器102に流入される冷媒の温度は、前記第2液冷媒センサー147によって感知され得る。
【0290】
前記第2熱交換器102から排出された蒸発冷媒は、前記第2冷媒配管115を介して前記第2低圧ガイド管126に流入されて前記低圧気管25に流動することができる。このとき、前記第2低圧弁128は開放され、前記第2高圧弁124は閉鎖される。
【0291】
前記第2熱交換器102から排出される冷媒の温度は、前記第2気相冷媒センサー116によって感知され得る。
【0292】
前記低圧気管27に流入された冷媒は、前記室外機10の圧縮機11に吸入され、前記室外機10の室外熱交換器15で凝縮され得る。このような冷媒サイクルが循環され得る。
【0293】
図8は、本発明の実施例に係る空気調和装置のオイル回収運転時の熱交換器の凍破を防止するための制御方法を示すフローチャートである。
【0294】
図8においては、オイル回収運転時、第1熱交換器101が凍破されることを防止する方法について例を挙げて説明する。しかし、これに限定されず、第2熱交換器102が凍破されることを防止する方法も同一に適用され得る。
【0295】
図7および図8を一緒に参照すると、ステップS210で前記空気調和装置1は、オイル回収運転を行う。
【0296】
上述したように、前記空気調和装置1は、暖房運転中に圧縮機のオイル不足現象が発生すると、気管内に溜まったオイルを回収するためにオイル回収運転を行うことができる。
【0297】
前記空気調和装置1は、暖房運転から冷房運転に切り替わり、前記室外機10の室外熱交換器15は凝縮器として機能し、複数の室内機61、62、63、64は、冷房のために運転することができる。このとき、前記第1熱交換器101および前記第2熱交換器102は、冷媒を蒸発させる蒸発器として機能することができる。
【0298】
すなわち、前記室外熱交換器15で凝縮された冷媒は、前記第1熱交換器101および前記第2熱交換器102を通過しながら蒸発され得る。
【0299】
ステップS220で前記空気調和装置1は、第1気相冷媒センサー111および第1液冷媒センサー146を介して冷媒の温度を感知する。
【0300】
前記第1熱交換器101に流入される冷媒の温度は、前記第1液冷媒センサー146によって感知され、前記第1熱交換器101から排出される冷媒の温度は、前記第1気相冷媒センサー111によって感知され得る。
【0301】
ステップS230で前記空気調和装置1は、第1気相冷媒センサー111または第1液冷媒センサー146で感知された温度が第1基準温度以下であるか否かを判断することができる。
【0302】
詳細に、前記空気調和装置1は、第1熱交換器101の凍破危険を感知するために、前記第1熱交換器101に流入される冷媒の温度および前記第1熱交換器101から排出される冷媒の温度が第1基準温度以下であるか否かを判断する。
【0303】
前記第1熱交換器101に流入される冷媒の温度または前記第1熱交換器101から排出される冷媒の温度が非常に低いと、前記第1熱交換器101を流れる水が凍って凍破が発生することがある。このとき、前記第1基準温度は、一例として水が凍る温度である0度となることがある。
【0304】
第1気相冷媒センサー111または第1液冷媒センサー146で感知された温度が第1基準温度以下の場合、ステップS240で前記空気調和装置1は、第1基準温度以下と感知された時間が基準時間以上維持されるか否かを判断する。
【0305】
すなわち、第1基準温度以下で感知された時間が基準時間以上維持される場合、第1熱交換器101が凍破される可能性が大きいので、第1基準温度以下と感知された状態が維持される時間を確認ことができる。このとき、前記基準時間は、一例として1分となることがある。
【0306】
第1基準温度以下と感知された時間が基準時間以上の場合、ステップS250で前記空気調和装置1は、第1バイパス弁215を開放させる。
【0307】
詳細に、前記空気調和装置1は、前記第1熱交換器101が凍破される危険がある場合、前記第1バイパス弁215を開放させて前記第1熱交換器101に高温高圧の冷媒を流入させるようにする。
【0308】
前記空気調和装置1は、前記第1バイパス弁215の開度を初期開度値として設定することができる。ここで、前記初期開度値は、前記第1バイパス弁215の最大開度角とすることがある。一例として、前記初期開度値は、500パルス(pls)となることがある。
【0309】
前記第1バイパス弁215が開放されると、前記高圧気管20を流れる高温高圧の冷媒は、前記共通配管200および前記第2バイパス配管210を介して前記第1熱交換器101側に流入され得る。これにより、前記第1熱交換器101の内部温度が徐々に上昇して熱交換器が凍破されることを防止することができる。
【0310】
ステップS60で前記空気調和装置1は、一定時間経過後、第1気相冷媒センサー111および第1液冷媒センサー146を介して冷媒の温度を再度感知する。
【0311】
そして、ステップS270で前記空気調和装置1は、第1気相冷媒センサー111および第1液冷媒センサー146で感知された温度が第2基準温度以上であるか否かを判断する。
【0312】
ここで、前記第2基準温度は、一例として3度となることがある。
【0313】
すなわち、前記空気調和装置1は、前記第1気相冷媒センサー111および前記第1液冷媒センサー146で感知された温度がそれぞれ3度以上になると、熱交換器が凍破される危険がほとんどないと判断することができる。
【0314】
万一、第1気相冷媒センサー111および第1液冷媒センサー146で感知された温度が第2基準温度未満の場合、ステップS80で前記空気調和装置1は、第1バイパス弁215の開度を増加させる。
【0315】
例えば、前記第1気相冷媒センサー111および前記第1液冷媒センサー146で感知された温度が第2基準温度(例えば:3度)未満の場合には、熱交換器が凍破される危険性あると判断して、前記第1バイパス弁215の開度を100パルスだけ増加させることができる。
【0316】
一方、第1気相冷媒センサー111および第1液冷媒センサー146で感知された温度が第2基準温度以上の場合、ステップS290で前記空気調和装置1は、第1バイパス弁215の開度が基準開度値以上であるか否かを判断し、第1バイパス弁215の開度が基準開度値以上であると、ステップS300で前記第1バイパス弁215の開度を減少させる。
【0317】
詳細に、前記第1気相冷媒センサー111および前記第1液冷媒センサー146で感知された温度がそれぞれ第2基準温度(例えば:3度)以上の場合には、熱交換器が凍破される危険がないと判断することができる。
【0318】
ただし、前記第1バイパス弁215の開度値が大きすぎると、前記第1熱交換器101に流入される高圧の冷媒量が多くなり、結果的に熱交換器性能が低下することがある。したがって、前記第1熱交換器101に流入される高圧の冷媒量を調節することにより、熱交換器の凍破を防止するとともに熱交換器の性能を維持する必要がある。
【0319】
例えば、前記空気調和装置1は、前記第1バイパス弁215の開度が40~60パルス以上であると、前記第1バイパス弁215の開度を100パルスだけ減少させることができる。そして、前記空気調和装置1は、ステップS260に再び進入することができる。
【0320】
このようなアルゴリズムにより、前記第1バイパス弁215の開度値を調節することができる。
【0321】
万一、第1バイパス弁215の開度が基準開度値(例えば:40パルス)未満であると、前記空気調和装置1は、本アルゴリズムを終了することができる。
【0322】
一方、ステップS270で第1気相冷媒センサー111および第1液冷媒センサー146で感知された温度が第2基準温度以上の場合、ステップS290を省略して直ちにステップS300に進入して第1バイパス弁215の開度を減少させることもできる。
【0323】
特に、オイル回収運転時には、オイルを速やかに回収するために圧縮機の運転周波数を増加させることができる。圧縮機の運転周波数が増加すると、低圧が低くなって、結果的に高圧と低圧の圧力差が大きくなり、熱交換器を通過する冷媒の温度が急激に低くなることがある。
【0324】
したがって、オイル回収運転時には、熱交換器が凍破される可能性がさらに大きくなるので、本実施例で上述した冷房運転または同時運転に比べて、第1バイパス弁の開度値を大幅に調節することにより、熱交換器が凍破されることを効果的に防止することができる。
【0325】
実施例は、そのいくつかの例示的な実施例を参照して説明されたが、この原理の思想および範囲内に属する当業者によって、他の多くの修正および実施例を考案できることを理解されるべきである。より具体的には、本発明、図面および添付の請求の範囲内で、構成部品の組み合わせおよび/または配置において様々な変形および修正が可能である。構成部品および/または配置の変形および修正に加えて、代替の使用法も当業者には明らかであろう。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8