(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-14
(45)【発行日】2024-03-25
(54)【発明の名称】光学撮像レンズ
(51)【国際特許分類】
G02B 13/04 20060101AFI20240315BHJP
G02B 13/18 20060101ALN20240315BHJP
【FI】
G02B13/04
G02B13/18
(21)【出願番号】P 2023205693
(22)【出願日】2023-12-05
【審査請求日】2023-12-05
(31)【優先権主張番号】202310668286.X
(32)【優先日】2023-06-07
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】320011719
【氏名又は名称】エーエーシー オプティックス (ソシュウ) カンパニーリミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001139
【氏名又は名称】SK弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100130328
【氏名又は名称】奥野 彰彦
(74)【代理人】
【識別番号】100130672
【氏名又は名称】伊藤 寛之
(72)【発明者】
【氏名】兪仁龍
(72)【発明者】
【氏名】周順達
【審査官】堀井 康司
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2022/0206263(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第114660781(CN,A)
【文献】国際公開第2020/262488(WO,A1)
【文献】国際公開第2013/046567(WO,A1)
【文献】特開2021-001993(JP,A)
【文献】特開2019-179155(JP,A)
【文献】特開2013-073162(JP,A)
【文献】特開2008-134494(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G02B 9/00-17/08
G02B 21/02-21/04
G02B 25/00-25/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
光学撮像レンズであって、
物体側から像側へ順に、負の屈折力を有する第1レンズと、負の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、負の屈折力を有する第5レンズと、正の屈折力を有する第6レンズと
から構成され、
前記第1レンズの屈折率がn1であり、前記光学撮像レンズの焦点距離がfであり、前記第2レンズの焦点距離がf2であり、前記第3レンズの焦点距離がf3であり、前記第4レンズの焦点距離がf4であり、前記第6レンズの物体側面の中心曲率半径がR11であり、前記第6レンズの像側面の中心曲率半径がR12であり、前記第3レンズの軸上厚さがd5であり、前記第3レンズの像側面から前記第4レンズの物体側面までの軸上距離がd6であり、次の関係式を満たす、ことを特徴とする光学撮像レンズ。
1.70≦n1≦2.20
-2.30≦f2/f≦-1.60
-1.80≦R11/R12≦-0.50
0.10≦f3/f4≦0.50
8.00≦d5/d6≦30.00
【請求項2】
前記第4レンズと前記第5レンズの合成焦点距離がf45であり、前記第4レンズの軸上厚さがd7であり、前記第4レンズの像側面から前記第5レンズの物体側面までの軸上距離がd8であり、前記第5レンズの軸上厚さがd9であり、次の関係式を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の光学撮像レンズ。
-20.00≦f45/(d7+d8+d9)≦-4.00
【請求項3】
前記第3レンズの屈折率がn3であり、次の関係式を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の光学撮像レンズ。
1.70≦n3≦2.20
【請求項4】
前記第1レンズの物体側面は近軸位置で凸面であり、前記第1レンズの像側面は近軸位置で凹面であり、
前記光学撮像レンズの光学全長がTTLであり、前記第1レンズの焦点距離がf1であり、前記第1レンズの物体側面の中心曲率半径がR1であり、前記第1レンズの像側面の中心曲率半径がR2であり、前記第1レンズの軸上厚みがd1であり、次の関係式を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の光学撮像レンズ。
-11.38≦f1/f≦-2.62
0.83≦(R1+R2)/(R1-R2)≦2.81
0.03≦d1/TTL≦0.29
【請求項5】
前記第2レンズの物体側面は近軸位置で凹面であり、前記第2レンズの像側面は近軸位置で凹面であり、
前記光学撮像レンズの光学全長がTTLであり、前記第2レンズの物体側面の中心曲率半径がR3であり、前記第2レンズの像側面の中心曲率半径がR4であり、前記第2レンズの軸上厚みがd3であり、次の関係式を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の光学撮像レンズ。
0.04≦(R3+R4)/(R3-R4)≦0.92
0.02≦d3/TTL≦0.08
【請求項6】
前記第3レンズの物体側面は近軸位置で凸面であり、前記第3レンズの像側面は近軸位置で凸面であり、
前記光学撮像レンズの光学全長がTTLであり、前記第3レンズの物体側面の中心曲率半径がR5であり、前記第3レンズの像側面の中心曲率半径がR6であり、次の関係式を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の光学撮像レンズ。
1.11≦f3/f≦6.09
-0.69≦(R5+R6)/(R5-R6)≦-0.17
0.09≦d5/TTL≦0.37
【請求項7】
前記第4レンズの物体側面は近軸位置で凸面であり、前記第4レンズの像側面は近軸位置で凸面であり、
前記光学撮像レンズの光学全長がTTLであり、前記第4レンズの物体側面の中心曲率半径がR7であり、前記第4レンズの像側面の中心曲率半径がR8であり、前記第4レンズの軸上厚さがd7であり、次の関係式を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の光学撮像レンズ。
2.71≦f4/f≦32.42
-0.40≦(R7+R8)/(R7-R8)≦0.58
0.02≦d7/TTL≦0.13
【請求項8】
前記第5レンズの物体側面は近軸位置で凹面であり、前記第5レンズの像側面は近軸位置で凹面であり、
前記光学撮像レンズの光学全長がTTLであり、前記第5レンズの焦点距離がf5であり、前記第5レンズの物体側面の中心曲率半径がR9であり、前記第5レンズの像側面の中心曲率半径がR10であり、前記第5レンズの軸上厚みがd9であり、次の関係式を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の光学撮像レンズ。
-9.35≦f5/f≦-1.54
-0.74≦(R9+R10)/(R9-R10)≦0.31
0.01≦d9/TTL≦0.06
【請求項9】
前記第6レンズの物体側面は近軸位置で凸面であり、前記第6レンズの像側面は近軸位置で凸面であり、
前記光学撮像レンズの光学全長がTTLであり、前記第6レンズの焦点距離がf6であり、前記第6レンズの軸上厚さがd11であり、次の関係式を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の光学撮像レンズ。
0.99≦f6/f≦3.98
0.04≦d11/TTL≦0.21
【請求項10】
前記光学撮像レンズの絞り値がFnoであり、前記光学撮像レンズの視野角がFOVであり、次の関係式を満たす、ことを特徴とする請求項1に記載の光学撮像レンズ。
Fno≦2.00
FOV≧196.00°
【請求項11】
前記第1レンズはガラス材質である、ことを特徴とする請求項1に記載の光学撮像レンズ。
【請求項12】
前記第3レンズはガラス材質である、ことを特徴とする請求項1に記載の光学撮像レンズ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学レンズ分野に関し、特に、スマートフォンやデジタルカメラなどの携帯型スマートデバイス、モニタ、PCレンズ、車載カメラレンズなどの撮像装置に適用する光学撮像レンズに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートデバイスの台頭に伴い、撮像レンズの小型化の需要が高まり、一般的な撮像レンズの感光素子は、電荷結合素子(Charge Coupled Device:CCD)または相補型金属酸化膜半導体(Complementary Metal-Oxide Semiconductor Sensor:CMOSセンサ)に限り、かつ感光素子の画素サイズの微細化に加え、現在のスマートデバイスの機能性・薄型化などの外観が開発傾向により、良好な結像品質を有する小型化された撮像レンズが現在の市場の主流となっている。
【0003】
従来、携帯電話のカメラに搭載されるレンズは、より良好な結像品質を得るため、3枚、4枚、あるいは5枚のレンズ構造が主流であった。しかし、技術の発展とユーザニーズの多様化に伴い、感光素子の画素面積は縮小し、システムの結像品質に対する要求も向上し続けているため、レンズ設計に6枚式レンズ構造が徐々に登場し、一般的な6枚式レンズは良好な光学性能を有するが、その光学焦点距離、レンズ間隔、レンズ形状の設定は依然として一定の不合理である。その結果、レンズ構造は、良好な光学性能を持ちながら、大きな絞り・超広角の設計要件を満たすことができない。
【発明の概要】
【0004】
本発明では上記問題に鑑み、良好な光学性能を持ちながら、大きな絞り・超広角の設計要件を満たす光学撮像レンズを提供することを目的とした。
【0005】
上記技術的課題を解決するために、本発明の一実施形態は、光学撮像レンズを提供する。前記光学撮像レンズは、物体側面から像側へ順に、負の屈折力を有する第1レンズと、負の屈折力を有する第2レンズと、正の屈折力を有する第3レンズと、正の屈折力を有する第4レンズと、負の屈折力を有する第5レンズと、正の屈折力を有する第6レンズとを備え、
前記第1レンズの屈折率がn1であり、前記光学撮像レンズの焦点距離がfであり、前記第2レンズの焦点距離がf2であり、前記第3レンズの焦点距離がf3であり、前記第4レンズの焦点距離がf4であり、前記第6レンズの物体側面の中心曲率半径がR11であり、前記第6レンズの像側面の中心曲率半径がR12であり、前記第3レンズの軸上厚さがd5であり、前記第3レンズの像側面から前記第4レンズの物体側面までの軸上距離がd6であり、次の関係式を満たす。
1.70≦n1≦2.20
-2.30≦f2/f≦-1.60
-1.80≦R11/R12≦-0.50
0.10≦f3/f4≦0.50
8.00≦d5/d6≦30.00
【0006】
好ましくは、前記第4レンズと前記第5レンズの合成焦点距離がf45であり、前記第4レンズの軸上厚さがd7であり、前記第4レンズの像側面から前記第5レンズの物体側面までの軸上距離がd8であり、前記第5レンズの軸上厚さがd9であり、次の関係式を満たす。
-20.00≦f45/(d7+d8+d9)≦-4.00
【0007】
好ましくは、前記第3レンズの屈折率がn3であり、次の関係式を満たす。
1.70≦n3≦2.20
【0008】
好ましくは、前記第1レンズの物体側面は近軸位置で凸面であり、前記第1レンズの像側面は近軸位置で凹面であり、
前記光学撮像レンズの光学全長がTTLであり、前記第1レンズの焦点距離がf1であり、前記第1レンズの物体側面の中心曲率半径がR1であり、前記第1レンズの像側面の中心曲率半径がR2であり、前記第1レンズの軸上厚みがd1であり、次の関係式を満たす。
-11.38≦f1/f≦-2.62
0.83≦(R1+R2)/(R1-R2)≦2.81
0.03≦d1/TTL≦0.29
【0009】
好ましくは、前記第2レンズの物体側面は近軸位置で凹面であり、前記第2レンズの像側面は近軸位置で凹面であり、
前記光学撮像レンズの光学全長がTTLであり、前記第2レンズの物体側面の中心曲率半径がR3であり、前記第2レンズの像側面の中心曲率半径がR4であり、前記第2レンズの軸上厚みがd3であり、次の関係式を満たす。
0.04≦(R3+R4)/(R3-R4)≦0.92
0.02≦d3/TTL≦0.08
【0010】
好ましくは、前記光学撮像レンズの光学全長がTTLであり、前記第3レンズの物体側面は近軸位置で凸面であり、前記第3レンズの像側面は近軸位置で凸面であり、
前記第3レンズの物体側面の中心曲率半径がR5であり、前記第3レンズの像側面の中心曲率半径がR6であり、次の関係式を満たす。
1.11≦f3/f≦6.09
-0.69≦(R5+R6)/(R5-R6)≦-0.17
0.09≦d5/TTL≦0.37
【0011】
好ましくは、前記第4レンズの物体側面は近軸位置で凸面であり、前記第4レンズの像側面は近軸位置で凸面であり、
前記光学撮像レンズの光学全長がTTLであり、前記第4レンズの物体側面の中心曲率半径がR7であり、前記第4レンズの像側面の中心曲率半径がR8であり、前記第4レンズの軸上厚さがd7であり、次の関係式を満たす。
2.71≦f4/f≦32.42
-0.40≦(R7+R8)/(R7-R8)≦0.58
0.02≦d7/TTL≦0.13
【0012】
好ましくは、前記第5レンズの物体側面は近軸位置で凹面であり、前記第5レンズの像側面は近軸位置で凹面であり、
前記光学撮像レンズの光学全長がTTLであり、前記第5レンズの焦点距離がf5であり、前記第5レンズの物体側面の中心曲率半径がR9であり、前記第5レンズの像側面の中心曲率半径がR10であり、前記第5レンズの軸上厚みがd9であり、次の関係式を満たす。
-9.35≦f5/f≦-1.54
-0.74≦(R9+R10)/(R9-R10)≦0.31
0.01≦d9/TTL≦0.06
【0013】
好ましくは、前記第6レンズの物体側面は近軸位置で凸面であり、前記第6レンズの像側面は近軸位置で凸面であり、
前記光学撮像レンズの光学全長がTTLであり、前記第6レンズの焦点距離がf6であり、前記第6レンズの軸上厚さがd11であり、次の関係式を満たす。
0.99≦f6/f≦3.98
0.04≦d11/TTL≦0.21
【0014】
好ましくは、前記光学撮像レンズの絞り値がFnoであり、前記光学撮像レンズの視野角がFOVであり、次の関係式を満たす。
Fno≦2.00
FOV≧196.00°
【0015】
好ましくは、前記第1レンズはガラス材質である。
【0016】
好ましくは、前記第3レンズはガラス材質である。
【0017】
本発明の有益な効果は、本発明による光学撮像レンズは、その第1レンズの屈折率、第2レンズの焦点距離と光学撮像レンズの焦点距離との比、第6レンズ物側面の中心曲率半径と第6レンズ像側面の中心曲率半径、第3レンズの焦点距離と第4レンズの焦点距離との比、および第3レンズにおける軸上厚さと、第3レンズの像側面から第4レンズの物側面までの軸上距離との比を限定することにより、光学撮像レンズに良好な光学性能を持たせるとともに、大絞り・超広角の特性を持たせることができ、特に、高画素用のCCD、CMOSなどの撮像素子で構成される携帯電話用撮像レンズ部品、ウェブカメラレンズおよび車載カメラレンズに好適である。
【図面の簡単な説明】
【0018】
本発明の実施形態における技術手段をより明確に説明するために、以下では、実施形態の説明に使用する必要がある図面を簡単に説明する。なお、以下の説明における図面は、本発明のいくつかの実施形態にすぎない。当業者は、創造的な作業を行うことなく、これらの図面に基づいてほかの図面を得ることができる。
【0019】
【
図1】実施形態1に係る光学撮像レンズの構成模式図である。
【
図2】
図1に示めされる光学撮像レンズの軸方向収差模式図である。
【
図3】
図1に示めされる光学撮像レンズの倍率収差模式図である。
【
図4】
図1に示される光学撮像レンズの像面湾曲および歪みの模式図である。
【
図5】実施形態2に係る光学撮像レンズの構成模式図である。
【
図6】
図5に示めされる光学撮像レンズの軸方向収差模式図である。
【
図7】
図5に示めされる光学撮像レンズの倍率収差模式図である。
【
図8】
図5に示される光学撮像レンズの像面湾曲および歪みの模式図である。
【
図9】実施形態3に係る光学撮像レンズの構成模式図である。
【
図10】
図9に示めされる光学撮像レンズの軸方向収差模式図である。
【
図11】
図9に示めされる光学撮像レンズの倍率収差模式図である。
【
図12】
図9に示される光学撮像レンズの像面湾曲および歪みの模式図である。
【
図13】実施形態4に係る光学撮像レンズの構成模式図である。
【
図14】
図13に示めされる光学撮像レンズの軸方向収差模式図である。
【
図15】
図13に示めされる光学撮像レンズの倍率収差模式図である。
【
図16】
図13に示される光学撮像レンズの像面湾曲および歪みの模式図である。
【
図17】実施形態5に係る光学撮像レンズの構成模式図である。
【
図18】
図17に示めされる光学撮像レンズの軸方向収差模式図である。
【
図19】
図17に示めされる光学撮像レンズの倍率収差模式図である。
【
図20】
図17に示される光学撮像レンズの像面湾曲および歪みの模式図である。
【
図21】比較実施形態に係る光学撮像レンズの構成模式図である。
【
図22】
図21に示めされる光学撮像レンズの軸方向収差模式図である。
【
図23】
図21に示めされる光学撮像レンズの倍率収差模式図である。
【
図24】
図21に示される光学撮像レンズの像面湾曲および歪みの模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明の目的、技術手段および利点をより明確にするために、以下、本発明の様々な実施形態を添付図面と併せて詳細に説明する。なお、当業者であれば、本発明の様々な実施形態において、読者が本発明をより良く理解できるようにするために、多くの技術的詳細が提案されていることを理解することができる。しかしながら、これらの技術的詳細および以下の実施形態に基づく種々の変形および変更がなくても、本発明が保護されると主張する技術的解決策を実現することができる。
【0021】
(第1実施形態)
添付図面を参照すると、本発明は、光学撮像レンズ10を提供する。
図1は、本発明の第1実施形態に係る光学撮像レンズ10を示し、この光学撮像レンズ10は、6つのレンズを備える。具体的には、この光学撮像レンズ10は、物体側面から像側面へ順に、第1レンズL1、第2レンズL2、第3レンズL3、絞りS1、第4レンズL4、第5レンズL5、第6レンズL6、および像面Siを備える。また、第6レンズL6と像面Siとの間には、第1光学フィルタ(Filter)GF1、第2光学フィルタGF2などの光学素子が設けられてもよい。
【0022】
本実施形態では、第1レンズL1はガラス材質であり、第2レンズL2はプラスチック材質であり、第3レンズL3はガラス材質であり、第4レンズL4はプラスチック材質であり、第5レンズL5はプラスチック材質であり、第6レンズL6はプラスチック材質である。
【0023】
本実施形態では、前記第1レンズL1の屈折率をn1と定義し、次の関係式を満たし、第1レンズL1に高屈折率材料を用いるようにすることで、光学撮像レンズ10の前端口径の低減および結像品質の向上に有利である。
1.70≦n1≦2.20
【0024】
また、前記光学撮像レンズ10の焦点距離をfとし、前記第2レンズL2の焦点距離をf2と定義し、前記第2レンズL2は負の屈折力を有し、次の関係式を満たす。前記第2レンズL2と前記光学撮像レンズ10の焦点距離の比を規定することにより、システムの光学焦点距離を合理的に配分することで、より良好な結像品質と低感度を両立することが可能となる。
-2.30≦f2/f≦-1.60
【0025】
前記第6レンズL6の物体側面の中心曲率半径をR11とし、前記第6レンズL6の像側面の中心曲率半径をR12と定義し、次の関係式を満たす。前記第6レンズの形状を規定することにより、この関係式の範囲内でレンズを通過する光の屈折度を緩和し、色収差を効率よく補正することができ、色収差を|LC|≦5.mにすることができる。
-1.80≦R11/R12≦-0.50
【0026】
前記第3レンズL3の焦点距離をf3とし、前記第4レンズL4の焦点距離をf4と定義し、次の関係式を満たす。前記第3レンズと前記第4レンズの焦点距離の比を規定し、システムの焦点距離を合理的に配分することにより、前記中心視野の像面湾曲オフセットが0.03mm未満となるように、システムの像面湾曲量を効果的にバランスさせることができる。
0.10≦f3/f4≦0.50
【0027】
前記第3レンズL3の軸上厚みをd5とし、前記第3レンズL3の像側面から前記第4レンズL4の物体側面までの軸上距離をd6と定義し、次の関係式を満たす。前記第3レンズの軸上厚みと前記第3レンズの像側面から前記第4レンズの物体側面までの軸上距離との比を規定することにより、この関係の範囲内で光学システムの全長を短縮することができる。
8.00≦d5/d6≦30.00
【0028】
本実施形態に係る光学撮像レンズ10の第1レンズL1の屈折率、第2レンズL2の焦点距離と光学撮像レンズ10の焦点距離との比、第6レンズL6の物体側面の中心曲率半径と第6レンズL6の像側面の中心曲率半径との比、第3レンズL3の焦点距離と第4レンズL4の焦点距離との比、および第3レンズL3の軸上厚みと第3レンズL3の像側面から第4レンズL4の物体側面までの軸上距離との比は、いずれも上記関係式を満たすとき、光学撮像レンズ10は、良好な光学性能を有するとともに、大絞り・超広角の特性を有することができ、特に、高画素用のCCD、CMOSなどの撮像素子で構成される携帯電話用撮像レンズ部品、ウェブカメラレンズおよび車載カメラレンズに好適である。
【0029】
本実施形態において、より好ましくは、前記第4レンズL4と前記第5レンズL5との合成焦点距離をf45とし、前記第4レンズL4の軸上厚さをd7とし、前記第4レンズL4の像側面から前記第5レンズL5の物体側面までの軸上距離をd8とし、前記第5レンズの軸上厚さをd9とすると、次の関係式を満たす:-20.00≦f45/(d7+d8+d9)≦-4.00。この関係の範囲内であれば、光学全長を効果的に短縮しながら、組み合わせレンズが像側端での軸外収差を補正するのに十分な負の屈折力を維持することができるとともに、光学全長を効果的に短縮することが有効であると考えられる。
【0030】
本実施形態では、より好ましくは、前記第3レンズL3の屈折率がn3であり、次の関係式を満たす。第3レンズL3を高屈折材料を用いることを規定することにより、光のスムーズな遷移に寄与し、画質を向上させることができる。
1.70≦n3≦2.20
【0031】
本実施形態では、第1レンズL1の物体側面は近軸位置で凸面であり、第1レンズL1の像側面は近軸位置で凹面であり、第1レンズL1は負の屈折力を有する。
【0032】
前記第1レンズL1の焦点距離をf1と定義し、次の関係式を満たす:-11.38≦f1/f≦-2.62。第1レンズL1の負の屈折力を規定し、上限規定値を超えると、レンズの超薄型化への展開には資するものの、第1レンズL1の負の屈折力が強すぎて、収差等を補うことが困難であると同時に、レンズの広角化への展開には資せず、逆に、下限規定値を超えると、第1レンズL1の負の屈折力が弱くなりすぎ、レンズの超薄型化への展開が困難になる。好ましくは、-7.11≦f1/f≦-3.27である。
【0033】
第1レンズL1の物体側面の中心曲率半径R1と、第1レンズL1の像側面の中心曲率半径R2とは、次の関係式を満たす:0.83≦(R1+R2)/(R1-R2)≦2.81。第1レンズL1の形状を合理的に制御することで、第1レンズL1によるシステムの球面収差を効率的に補正することができる。好ましくは1.32≦(R1+R2)/(R1-R2)≦2.25である。
【0034】
前記光学撮像レンズ10の光学全長がTTLであり、第1レンズL1の軸上厚さがd1であり、次の関係を満たす:0.03≦d1/TTL≦0.29。このような制御によれば、超薄型の実現に寄与することができる。好ましくは、0.05≦d1/TTL≦0.23である。
【0035】
本実施形態では、第2レンズL2の物体側面は近軸位置で凹面であり、像側面は近軸位置で凹面である。
【0036】
第2レンズL2の物体側面の中心曲率半径R3と、第2レンズL2の像側面の中心曲率半径R4は、次の関係式を満たす:0.04≦(R3+R4)/(R3-R4)≦0.92。第2レンズL2の形状を規定することにより、この関係の範囲内であると、超薄広角側への展開に伴い、軸上色収差の問題を補正するのに有利である。好ましくは、0.07≦(R3+R4)/(R3-R4)≦0.74である。
【0037】
第2レンズL2の軸上厚さがd3であり、次の関係式を満たす:0.02≦d3/TTL≦0.08。このような制御によれば、超薄型化を実現することに有利である。好ましくは、0.03≦d3/TTL≦0.06である。
【0038】
本実施形態では、第3レンズL3の物体側面は近軸位置で凸面であり、像側面は近軸位置で凸面であり、第3レンズL3は正の屈折力を有する。
【0039】
前記第3レンズL3の焦点距離は、次の関係式を満たす:1.11≦f3/f≦6.09。光学焦点距離を適度に配分することにより、より良好な結像品質と低感度を両立させることができる。好ましくは、1.78≦f3/f≦4.87である。
【0040】
前記第3レンズL3の物体側面の中心曲率半径をR5とし、前記第3レンズL3の像側面の中心曲率半径をR6とすると、次の関係式を満たす:-0.69≦(R5+R6)/(R5-R6)≦-0.17。第3レンズL3の形状を規定することにより、第3レンズL3の成形に有利であり、第3レンズL3の表面曲率が大きすぎることによる成形欠陥や応力を回避することができる。また、好ましくは、-0.43≦(R5+R6)/(R5-R6)≦-0.21である。
【0041】
第3レンズL3の軸上厚さは、次の関係式を満たす:0.09≦d5/TTL≦0.37。このような制御によれば、超薄型化を実現することに有利である。また、好ましくは、0.14≦d5/TTL≦0.30である。
【0042】
本実施形態では、第4レンズL4の物体側面は近軸位置で凸面であり、像側面は近軸位置で凸面であり、第4レンズL4は正の屈折力を有する。
【0043】
前記第4レンズL4の焦点距離は、次の関係式を満たす:2.71≦f4/f≦32.42。光学焦点距離の適正な配分により、より良好な結像品質と低感度を有するシステムを実現することができる。好ましくは、4.34≦f4/f≦25.93である。
【0044】
前記第4レンズL4の物体側面の中心曲率半径をR7とし、前記第4レンズL4の像側面の中心曲率半径をR8としたとき、次の関係式を満たす:-0.40≦(R7+R8)/(R7-R8)≦0.58。第4レンズL4の形状を規定することにより、この関係の範囲内にあるとき、超薄型化・広角化の発展に伴い、軸外画角の収差などの問題を補正するのに有効である。好ましくは、-0.25≦(R7+R8)/(R7-R8)≦0.47である。
【0045】
第4レンズL4の軸上厚さは、次の関係式を満たす:0.02≦d7/TTL≦0.13。このような制御によれば、超薄型化を実現することに有利である。また、好ましくは、0.03≦d7/TTL≦0.10である。
【0046】
本実施形態では、第5レンズL5の物体側面は近軸位置で凹面であり、像側面は近軸位置で凹面であり、第5レンズL5は負の屈折力を有する。
【0047】
前記第5レンズL5の焦点距離をf5と定義すると、次の関係式を満たす:-9.35≦f5/f≦-1.54。第5レンズL5に対する限定することで、撮像レンズの光角を効果的に平坦にし、公差感度を下げることができる。また、好ましくは、-5.85≦f5/f≦-1.92である。
【0048】
前記第5レンズL5の物体側面の中心曲率半径がR9であり、前記第5レンズL5の像側面の中心曲率半径がR10であり、次の関係式を満たす:-0.74≦(R9+R10)/(R9-R10)≦0.31。第5レンズL5の形状を規定することにより、この関係の範囲内にあるとき、超薄型化・広角化の発展に伴い、軸外画角の収差などの問題を補正するのに有効である。また、好ましくは、-0.46≦(R9+R10)/(R9-R10)≦0.25である。
【0049】
第5レンズL5の軸上厚みは、次の関係式を満たす:0.01≦d9/TTL≦0.06。このような制御によれば、超薄型化を実現することに有利である。好ましくは、0.01≦d9/TTL≦0.04である。
【0050】
本実施形態では、第6レンズL6の物体側面は近軸位置で凸面であり、像側面は近軸位置で凸面であり、第6レンズL6は正の屈折力を有する。
【0051】
前記第6レンズL6の焦点距離をf6と定義すると、次の関係式を満たす:0.99≦f6/f≦3.98。光学焦点距離の適正な配分により、より良好な結像品質と低感度を有するシステムを実現することができる。また、好ましくは、1.58≦f6/f≦3.19である。
【0052】
第6レンズL6の軸上厚さがd11であり、次の関係を満たす:0.04≦d11/TTL≦0.21。このような制御によれば、超薄型化を実現することに有利である。また、好ましくは、0.07≦d11/TTL≦0.16である。
【0053】
本実施形態において、光学撮像レンズ10の光学全長TTLが23.24mm以下であり、超薄型化の実現に有利である。また、好ましくは、TTLは22.18mm以下である。
【0054】
このような設計によれば、光学撮像レンズ10の光学全長TTLを可能な限り短くすることができ、小型化の特徴を維持することができる。
【0055】
さらに、前記光学撮像レンズの絞り値(絞りF数)をFnoとし、すなわち、有効焦点距離と入射瞳径の比とし、次の関係式を満たす:Fno≦2.00。これによれば、大きな絞りの実現に寄与し、結像性能を良好とする。また、前記光学撮像レンズの視野をFOVとし、次の関係式を満たす:FOV≧196.00°。これにより、広角化の実現に有利である。すなわち、上記関係を満足する場合、光学撮像レンズ10は、良好な光学結像性能を有しながら、大きな絞り、超広角の設計要件を実現することができる。この光学撮像レンズ10は、特に高画素用のCCD、CMOSなどの撮像素子で構成される携帯電話用撮像レンズ部品、ウェブカメラレンズおよび車載カメラレンズに好適である。
【0056】
以下、本発明の光学撮像レンズ10を実施例により説明する。各実施例に記載される符号は以下のとおりである。なお、焦点距離、軸上距離、中心曲率半径、軸上厚み、反曲点位置、停留点位置の単位はmmである。
【0057】
TTL:光学全長(第1レンズL1の物体側面から像面Siまでの軸上距離)であり、単位はmmである;
【0058】
絞り値Fno:光学撮像レンズの有効焦点距離と入瞳直径との比である。
【0059】
好ましくは、前記レンズの物体側面および/または像側面には、高品質な結像要求を満たすために、反曲点および/または停留点が設けられてもよい。また、具体的な実施形態については、以下に説明する。
【0060】
表1および表2は、本発明の第1実施形態に係る光学撮像レンズ10の設計データを示す表である。
【0061】
【0062】
ここで、各符号の意味は以下のとおりである。
S1:絞り;
R:光学面の中心における中心曲率半径;
R1:第1レンズL1の物体側面の中心曲率半径;
R2:第1レンズL1の像側面の中心曲率半径;
R3:第2レンズL2の物体側面の中心曲率半径;
R4:第2レンズL2の像側面の中心曲率半径;
R5:第3レンズL3の物体側面の中心曲率半径;
R6:第3レンズL3の像側面の中心曲率半径;
R7:第4レンズL4の物体側面の中心曲率半径;
R8:第4レンズL4の像側面の中心曲率半径;
R9:第5レンズL5の物体側面の中心曲率半径;
R10:第5レンズL5の像側面の中心曲率半径;
R11:第6レンズL6の物体側面の中心曲率半径;
R12:第6レンズL6の像側面の中心曲率半径;
R13:第1光学フィルタGF1の物体側面の中心曲率半径;
R14:第1光学フィルタGF1の像側面の中心曲率半径;
R15:第2光学フィルタGF2の物体側面の中心曲率半径;
R16:第2光学フィルタGF2の像側面の中心曲率半径;
d:レンズの軸上厚みとレンズ間の軸上距離;
d0:絞りS1から第1レンズL1の物体側面までの軸上距離;
d1:第1レンズL1の軸上厚み;
d2:第1レンズL1の像側面から第2レンズL2の物体側面までの軸上距離;
d3:第2レンズL2の軸上厚み;
d4:第2レンズL2の像側面から第3レンズL3の物体側面までの軸上距離;
d5:第3レンズL3の軸上厚み;
d6:第3レンズL3の像側面から第4レンズL4の物体側面までの軸上距離;
d7:第4レンズL4の軸上厚み;
d8:第4レンズL4の像側面から第5レンズL5の物体側面までの軸上距離;
d9:第5レンズL5の軸上厚み;
d10:第5レンズL5の像側面から第6レンズL6の物体側面までの軸上距離;
d11:第6レンズL6の軸上厚み;
d12:第6レンズL6の像側面から第7レンズL7の物体側面までの軸上距離;
d13:第1光学フィルタGF1の軸上厚み;
d14:第1光学フィルタGF1の像側面から光学フィルタGFの物体側面までの軸上距離;
d15:第2光学フィルタGF2の軸上厚み;
d16:第2光学フィルタGF2の像側面から光学フィルタGFの物体側面までの軸上距離;
nd:d線の屈折率(d線は波長550nmの緑色光である);
nd1:第1レンズL1のd線の屈折率;
nd2:第2レンズL2のd線の屈折率;
nd3:第3レンズL3のd線の屈折率;
nd4:第4レンズL4のd線の屈折率;
nd5:第5レンズL5のd線の屈折率;
nd6:第6レンズL6のd線の屈折率;
ndg1:第1光学フィルタGF1のd線の屈折率;
ndg2:第2光学フィルタGF2のd線の屈折率;
vd:アッベ数;
v1: 第1レンズL1のアッベ数;
v2:第2レンズL2のアッベ数;
v3:第3レンズL3のアッベ数;
v4:第4レンズL4のアッベ数;
v5:第5レンズL5のアッベ数;
v6:第6レンズL6のアッベ数;
vg1:第1光学フィルタGF1のアッベ数;
vg2:第2光学フィルタGF2のアッベ数。
【0063】
表2は、本発明の第1の実施形態に係る光学撮像レンズ10の各レンズの非球面データを示す表である。
【0064】
【0065】
なお、各レンズ面の非球面は、便宜上、下記式(1)で示される非球面を用いる。ただし、本発明は、この式(1)で表される非球面の多項式形式に限定されるものではない。
【0066】
[式1]
z=(cr2)/{1+[1-(k+1)(c2r2)]1/2}+A4r4+A6r6+A8r8+A10r10+A12r12+A14r14+A16r16+A18r18+A20r20 (1)
【0067】
ここで、kは円錐係数であり、A4、A6、A8、A10、A12、A14、A16、A18、A20は非球面係数であり、cは光学面の中心における曲率であり、rは非球面曲線における点と光軸との垂直距離であり、zは非球面深さ(非球面における距離光軸がrの点と非球面光軸における頂点に接する切面との垂直距離)である。
【0068】
表3は、本発明の第1実施形態に係る光学撮像レンズ10における各レンズの反曲点の設計データを示す表である。ここで、P1R1、P1R2は、それぞれ第1レンズL1の物体側面および像側面を表し、P2R1、P2R2は、それぞれ第2レンズL2の物体側面および像側面を表し、P3R1、P3R2は、それぞれ第3レンズL3の物体側面および像側面を表し、P4R1、P4R2は、それぞれ第4レンズL4の物体側面および像側面を表し、P5R1、P5R2は、それぞれ第5レンズL5の物体側面および像側面を表し、P6R1、P6R2は、それぞれ第6レンズL6の物体側面および像側面を表す。また、「反曲点位置」欄に対応するデータは、各レンズの表面に設定された反曲点から光学撮像レンズ10の光軸までの垂直距離である。
【0069】
【0070】
図2および
図3は、波長650nm、610nm、555nm、510nm、470nmの光が第1実施形態の光学撮像レンズ10を通過した後の軸方向収差および倍率色収差を示す模式図である。
図4は、波長550nmの光が第1実施形態の光学撮像レンズ10を通過した後の像面湾曲および歪みを示す模式図である。
図4における像面湾曲Sは弧矢方向の像面湾曲であり、Tは子午方向の像面湾曲である。
【0071】
後に現れる表19には、各実施形態1、2、3、4、5、比較例における各種の数値と条件式(関係式)で規定されたパラメータに対応する値が示めされる。
【0072】
表19に示めされるように、第1実施形態は各条件式を満足する。
【0073】
本実施形態では、前記光学撮像レンズ10の入瞳直径EMPDが0.734mmであり、前記光学撮像レンズ10の全視野像高IHが2.883mmであり、前記光学撮像レンズ10の対角線方向の視野角FOVが196.00°であり、前記光学撮像レンズ10の絞り値Fnoが2.00であり、前記光学撮像レンズ10は、大きな絞り・超広角の設計要件を満たし、軸上・軸外色収差が適切に補正され、優れた光学特性を有する。
【0074】
(第2実施形態)
第2実施形態は、基本的に第1実施形態と同様であり、符号は第1実施形態と同じ意味を表す。この第2実施形態の光学撮像レンズ20の構造形態は、
図5をご参照ください。以下、相違点のみを列挙する。
【0075】
表4および表5は、本発明の第2実施形態に係る光学撮像レンズ20の設計データを示す表である。
【0076】
【0077】
表5は、本発明の第2実施形態に係る光学撮像レンズ20における各レンズの非球面データを示す表である。
【0078】
【0079】
表6は、本発明の第2実施形態に係る光学撮像レンズ20における各レンズの反曲点の設計データを示す表である。
【0080】
【0081】
図6および
図7は、波長650nm、610nm、555nm、510nm、470nmの光が第2実施形態の光学撮像レンズ20を通過した後の軸方向収差および倍率色収差を示す模式図である。
図8は、波長550nmの光が第2実施形態の光学撮像レンズ20を通過した後の像面湾曲および歪みを示す模式図である。
図8における像面湾曲Sは弧矢方向の像面湾曲であり、Tは子午方向の像面湾曲である。
【0082】
表19に示されるように、第2実施形態は各条件式を満足する。
【0083】
本実施形態では、前記光学撮像レンズ20の入瞳直径EMPDが0.649mmであり、前記光学撮像レンズ20の全視野像高IHが2.299mmであり、前記光学撮像レンズ20の対角線方向の視野角FOVが196.00°であり、前記光学撮像レンズ20の絞り値Fnoが2.00であり、前記光学撮像レンズ20は、大きな絞り・超広角の設計要件を満たし、軸上・軸外色収差が適切に補正され、優れた光学特性を有する。
【0084】
(第3の実施形態)
第3実施形態は、基本的に第1実施形態と同様であり、符号は第1実施形態と同じ意味を表す。この第3実施形態の光学撮像レンズ30の構造形態は、
図9をご参照ください。以下、相違点のみを列挙する。
【0085】
表7および表8は、本発明の第3実施形態に係る光学撮像レンズ30の設計データを示す表である。
【0086】
【0087】
表8は、本発明の第3実施形態に係る光学撮像レンズ30における各レンズの非球面データを示す表である。
【0088】
【0089】
表9は、本発明の第3実施形態に係る光学撮像レンズ30における各レンズの反曲点の設計データを示す表である。
【0090】
【0091】
図10および
図11は、波長650nm、610nm、555nm、510nm、470nmの光が第3実施形態の光学撮像レンズ30を通過した後の軸方向収差および倍率色収差を示す模式図である。
図12は、波長550nmの光が第3実施形態の光学撮像レンズ30を通過した後の像面湾曲および歪みを示す模式図である。
図12における像面湾曲Sは弧矢方向の像面湾曲であり、Tは子午方向の像面湾曲である。
【0092】
以下、表19には、本実施形態における各条件式に対応する数値を上記条件式に従って示めされる。本実施形態に係る光学撮像レンズ30は、上記条件式を満足することは明らかである。
【0093】
本実施形態では、前記光学撮像レンズ30の入瞳直径EMPDが0.688mmであり、前記光学撮像レンズ30の全視野像高IHが2.188mmであり、前記光学撮像レンズ30の対角線方向の視野角FOVが196.00°であり、前記光学撮像レンズ30の絞り値Fnoが2.00であり、前記光学撮像レンズ30は、大きな絞り・超広角の設計要件を満たし、軸上・軸外色収差が適切に補正され、優れた光学特性を有する。
【0094】
(第4の実施形態)
第4実施形態は、基本的に第1実施形態と同様であり、符号は第1実施形態と同じ意味を表す。この第4実施形態の光学撮像レンズ40の構造形態は、
図13をご参照ください。以下、相違点のみを列挙する。
【0095】
表10および表11は、本発明の第4実施形態に係る光学撮像レンズ40の設計データを示す表である。
【0096】
【0097】
表11は、本発明の第4実施形態に係る光学撮像レンズ40における各レンズの非球面データを示す表である。
【0098】
【0099】
表12は、本発明の第4実施形態に係る光学撮像レンズ40における各レンズの反曲点の設計データを示す表である。
【0100】
【0101】
図14および
図15は、波長650nm、610nm、555nm、510nm、470nmの光が第4実施形態の光学撮像レンズ40を通過した後の軸方向収差および倍率色収差を示す模式図である。
図16は、波長550nmの光が第4実施形態の光学撮像レンズ40を通過した後の像面湾曲および歪みを示す模式図である。
図16における像面湾曲Sは弧矢方向の像面湾曲であり、Tは子午方向の像面湾曲である。
【0102】
以下、表19には、本実施形態における各条件式に対応する数値を上記条件式に従って示めされる。本実施形態に係る光学撮像レンズ40は、上記条件式を満足することは明らかである。
【0103】
本実施形態では、前記光学撮像レンズ40の入瞳直径EMPDが0.616mmであり、前記光学撮像レンズ40の全視野像高IHが2.428mmであり、前記光学撮像レンズ40の対角線方向の視野角FOVが196.00°であり、前記光学撮像レンズ40の絞り値Fnoが2.00であり、前記光学撮像レンズ40は、大きな絞り・超広角の設計要件を満たし、軸上・軸外色収差が適切に補正され、優れた光学特性を有する。
【0104】
(第5実施形態)
【0105】
第5実施形態は、基本的に第1実施形態と同様であり、符号は第1実施形態と同じ意味を表す。この第5実施形態の光学撮像レンズ50の構造形態は、
図17をご参照ください。以下、相違点のみを列挙する。
【0106】
表13および表14は、本発明の第5実施形態に係る光学撮像レンズ50の設計データを示す表である。
【0107】
【0108】
表14は、本発明の第5実施形態に係る光学撮像レンズ50における各レンズの非球面データを示す表である。
【0109】
【0110】
表15は、本発明の第5実施形態に係る光学撮像レンズ50における各レンズの反曲点の設計データを示す表である。
【0111】
【0112】
図18および
図19は、波長650nm、610nm、555nm、510nm、470nmの光が第5実施形態の光学撮像レンズ50を通過した後の軸方向収差および倍率色収差を示す模式図である。
図20は、波長550nmの光が第5実施形態の光学撮像レンズ50を通過した後の像面湾曲および歪みを示す模式図である。
図20における像面湾曲Sは弧矢方向の像面湾曲であり、Tは子午方向の像面湾曲である。
【0113】
以下、表19には、本実施形態における各条件式に対応する数値を上記条件式に従って示めされる。本実施形態に係る光学撮像レンズ50は、上記条件式を満足することは明らかである。
【0114】
本実施形態では、前記光学撮像レンズ50の入瞳直径EMPDが0.867mmであり、前記光学撮像レンズ50の全視野像高IHが2.771mmであり、前記光学撮像レンズ50の対角線方向の視野角FOVが196.00°であり、前記光学撮像レンズ50の絞り値Fnoが2.00であり、前記光学撮像レンズ50は、大きな絞り・超広角の設計要件を満たし、軸上・軸外色収差が適切に補正され、優れた光学特性を有する。
【0115】
(比較実施形態)
図21は、比較実施形態に係る光学撮像レンズ60を示す図である。
【0116】
表16および表17は、本発明の比較実施形態に係る光学撮像レンズ60の設計データを示す表である。
【0117】
【0118】
【0119】
表18は、本発明の比較実施形態に係る光学撮像レンズ60における各レンズの反曲点の設計データを示す表である。
【0120】
【0121】
図22および
図23は、波長650nm、610nm、555nm、510nm、470nmの光が比較実施形態の光学撮像レンズ60を通過した後の軸方向収差および倍率色収差を示す模式図である。
図24は、波長550nmの光が比較実施形態の光学撮像レンズ60を通過した後の像面湾曲および歪みを示す模式図である。
図24における像面湾曲Sは弧矢方向の像面湾曲であり、Tは子午方向の像面湾曲である。
【0122】
以下、表19には、本比較実施形態における各条件式に対応する数値を上記条件式に従って示めされる。比較実施形態に係る光学撮像レンズ60は、上記条件式1.70≦n1≦2.20を満足しないことは明らかである。
【0123】
本実施形態では、前記光学撮像レンズ60の入瞳直径EMPDが0.724mmであり、前記光学撮像レンズ60の全視野像高IHが2.863mmであり、前記光学撮像レンズ60の対角線方向の視野角FOVが196.00°であり、前記光学撮像レンズ60の絞り値Fnoが2.00である。前記光学撮像レンズ60は、各収差が十分に補正されていなく、優れた光学特性を有していない。
【0124】
【0125】
上記の各実施形態は、本発明を実現するための具体的な実施形態であり、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、実用化において形態および細部において様々な変更を加えることが可能であることは、当業者には理解され得る。
【要約】 (修正有)
【課題】良好な光学性能を持ちながら、大きな絞り・超広角の設計要件を満たす光学撮像レンズを提供する。
【解決手段】物体側面から像側へ順に、負の屈折力を有する第1レンズL1と、負の屈折力を有する第2レンズL2と、正の屈折力を有する第3レンズL3と、正の屈折力を有する第4レンズL4と、負の屈折力を有する第5レンズL5と、正の屈折力を有する第6レンズL6とを備え、次の関係式を満たす:1.70≦n1≦2.20;-2.30≦f2/f≦-1.60;-1.80≦R11/R12≦-0.50;0.10≦f3/f4≦0.50;8.00≦d5/d6≦30.00。
【選択図】
図1