(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-15
(45)【発行日】2024-03-26
(54)【発明の名称】ディスペンサーシステム及び使用方法
(51)【国際特許分類】
B67D 1/08 20060101AFI20240318BHJP
【FI】
B67D1/08 Z
(21)【出願番号】P 2020549039
(86)(22)【出願日】2019-03-12
(86)【国際出願番号】 GB2019050679
(87)【国際公開番号】W WO2019175560
(87)【国際公開日】2019-09-19
【審査請求日】2022-03-11
(32)【優先日】2018-03-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(32)【優先日】2019-01-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】520348565
【氏名又は名称】イーバー イニシアチブズ リミテッド
【氏名又は名称原語表記】EBAR INITIATIVES LTD
(74)【代理人】
【識別番号】110001302
【氏名又は名称】弁理士法人北青山インターナショナル
(72)【発明者】
【氏名】ペッティファー,サミュエル
(72)【発明者】
【氏名】ビーソン,ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】ゴッドフライ,ダニエル
(72)【発明者】
【氏名】アール,ニコラス
(72)【発明者】
【氏名】エドモンズ,クライヴ
(72)【発明者】
【氏名】ブルックス,キース
(72)【発明者】
【氏名】オカラガン,カイル
【審査官】落合 弘之
(56)【参考文献】
【文献】特開2005-298066(JP,A)
【文献】米国特許第01965246(US,A)
【文献】特開2015-199546(JP,A)
【文献】米国特許第04938261(US,A)
【文献】国際公開第2012/123768(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B67D 1/08
B67C 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
容器内に飲料を計量分配するためのシステムにおいて、前記システムは:
少なくとも1つのディスペンサーユニット
を含み、前記ディスペンサーユニットは、
ディスペンサー本体と、
ディスペンサーヘッドであって:
少なくとも1つの流体ポートと;
前記容器の少なくとも一部分と前記ディスペンサーヘッドとの間に封止を形成するように構成されている可動封止部材と
を含む、ディスペンサーヘッド
を含み、
前記少なくとも1つのディスペンサーユニットは、前記容器のリップ及び/又はリムを前記可動封止部材と位置合わせし、前記容器のリップ及び/又はリムにおいて前記容器を支持するように構成された前記ディスペンサー本体に取り付けられた少なくとも1つの支持部材を含み、
前記可動封止部材は、飲料が前記容器内にポンプ作用で注がれている間に、封止を維持するように構成されていることを特徴とする、システム。
【請求項2】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記少なくとも1つの支持部材は、前記ディスペンサー本体に移動可能に取り付けられていることを特徴とする、システム。
【請求項3】
請求項1に記載のシステムにおいて、前記容器のベース又は側面において、前記容器に接触する、それを保持する、位置決めする、及び/又は支持するように構成された少なくとも1つのベース又は側面支持部材を含むことを特徴とする、システム。
【請求項4】
請求項1乃至3のいずれか1項に記載のシステムにおいて、前記可動封止部材は、前記可動封止部材が前記容器から離間される第1の状態と、前記可動封止部材が前記容器の少なくとも一部分と接触して封止を形成する第2の状態との間で可動であるように構成されていることを特徴とする、システム。
【請求項5】
請求項1乃至4のいずれか1項に記載のシステムにおいて、前記可動封止部材は、前記容器の口、リップ及び/又はリムの内面、外面又は上面に接触する、それを把持する及び/又はクランプするように構成されていることを特徴とする、システム。
【請求項6】
請求項1乃至5のいずれか1項に記載のシステムにおいて、前記可動封止部材は、実質的に垂直方向に動くように構成されていることを特徴とする、システム。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のシステムにおいて、前記少なくとも1つの流体ポートは、飲料出口及び/又は圧力ポートを含み、前記少なくとも1つの圧力ポートは、少なくとも1つの圧力源に接続され、
前記少なくとも1つの圧力源は
、不活性ガス、空気、二酸化炭素および/またはこれらのガスの混合物からなる群から選択されるガスを供給するためのガス供給部であることを特徴とする、システム。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれか1項に記載のシステムにおいて、前記可動封止部材は、前記容器の内部と外部との間の圧力差を維持するように構成されていることを特徴とする、システム。
【請求項9】
請求項7に記載のシステムにおいて、前記飲料出口は、ディップチューブ及び/又はノズルに接続されていることを特徴とする、システム。
【請求項10】
請求項1乃至9のいずれか1項に記載のシステムにおいて、前記可動封止部材及び/又はディスペンサーヘッドは、前記少なくとも1つの支持部材に対して可動であることを特徴とする、システム。
【請求項11】
容器内に飲料を計量分配するための方法において、前記方法は:
飲料ディスペンサーシステムを提供するステップであって、前記飲料ディスペンサーシステムは、
少なくとも1つのディスペンサーユニット
を含み、前記少なくとも1つのディスペンサーユニットは、
ディスペンサー本体と、
ディスペンサーヘッドであって:
少なくとも1つの流体ポートと;
可動封止部材と
を含む、ディスペンサーヘッドと
を含み、
前記少なくとも1つのディスペンサーユニットは、前記容器のリップ及び/又はリムを前記可動封止部材と位置合わせ
するために、前記容器のリップ及び/又はリムにおいて
前記容器に接触して前記容器を支持するように構成された少なくとも1つの支持部材を含む、ステップ;
前記少なくとも1つの支持部材を前記容器のリップ及び/又はリムと接触させるステップ;
前記可動封止部材を動かして、前記容器のリップ及び/又はリムと接触させ、前記ディスペンサーヘッドと前記容器との間に封止を形成するようにするステップ;
加圧流体によって前記容器の内部体積部を加圧するステップ、及び
前記少なくとも1つの流体ポートを通して、前記容器の前記内部体積部に前記飲料をポンプ作用で注ぐステップ
を含み、
前記可動封止部材は、飲料が前記容器内にポンプ作用で注がれている間に、封止を維持するように構成されていることを特徴とする、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、前記ディスペンサーヘッドと前記容器との間に封止が形成されると、前記容器の内部と外部との間に差圧を形成することを含むことを特徴とする、方法。
【請求項13】
請求項11又は12に記載の方法において、前記容器内に圧をかけた状態で前記飲料を計量分配することを含むことを特徴とする、方法。
【請求項14】
請求項11乃至13のいずれか1項に記載の方法において、前記飲料を前記容器にポンプ作用で注いでいる間、又は前記飲料が前記容器内にポンプ作用で注がれた後、前記容器の前記内部体積部から加圧流体を排出させる又は除去することを含むことを特徴とする、方法。
【請求項15】
請求項11乃至14のいずれか1項に記載の方法において、前記封止が形成されている間中、前記容器を静止して保持し、前記容器を加圧する及び/又は前記飲料をポンプ作用で注ぐことを含むことを特徴とする、方法。
【請求項16】
請求項11乃至15のいずれか1項に記載の方法において、前記飲料を前記容器内にポンプ作用で注いだ後、前記
可動封止部材を前記容器の前記リム、上縁又は内縁から離れるように動かし、前記ディスペンサーヘッドと前記容器との間の前記封止を壊すことを含むことを特徴とする、方法。
【請求項17】
請求項11乃至16のいずれか1項に記載の方法において、前記飲料を5秒未満で前記容器内に計量分配することを含むことを特徴とする、方法。
【請求項18】
炭酸又は発泡性飲料を複数の容器内へ計量分配する方法において、前記方法は:
飲料ディスペンサーシステムを提供するステップであって、前記飲料ディスペンサーシステムは、
複数のディスペンサーユニット
を含み、各ディスペンサーユニットは、
少なくとも1つの支持部材と、
ディスペンサーヘッドであって、
少なくとも1つの流体ポート;及び
可動封止部材;
を含む、ディスペンサーヘッド
を含み、
前記少なくとも1つの支持部材
は、容器のリップ及び/又はリムを前記可動封止部材と位置合わせ
するために、前記容器のリップ及び/又はリムにおいて前記
容器に接触して前記容器を支持するように構成された、ステップ;
少なくとも1つの容器を1つ以上のディスペンサユニットに配置するステップ;
各容器のリップ及び/又はリムを前記可動封止部材と位置合わせするために、各容器のリップ及び/又はリムにおいて各容器を各ディスペンサユニットの支持部材と接触させて支持するステップ;
各ディスペンサユニットの前記可動封止部材を
各容器の少なくとも一部分に接触するように動かして、
各ディスペンサーヘッドと
各容器との間に封止を形成するようにするステップ;
各容器の内部体積部をガスで加圧するステップ;及び
前記少なくとも1つの流体ポートを通して
各容器の前記内部体積部に前記炭酸又は発泡性飲料をポンプ作用で注ぐステップ
を含み、
前記可動封止部材は、前記炭酸又は発泡性飲料が
各容器内にポンプ作用で注がれている間に、封止を維持するように構成されていることを特徴とする、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、飲料の計量分配に関し、特に、消費するための炭酸又は発泡性(effervescent)飲料を計量分配することに関する。本発明の態様は、飲み物の容器に炭酸又は発泡性飲料を迅速に計量分配するためのシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
アルコール及びノンアルコールの炭酸の飲み物などの飲料は、バー、競技場、映画館、劇場及びスタジアムを含むエンターテイメント会場で購入される。これらの会場は、エンターテイメントイベントの期間中に、数千人収容することがあるため、短期間に大量の飲料を計量分配して販売する必要がある。
【0003】
現在の飲料ディスペンサーシステムは、一般に、加圧された樽やタンクに炭酸又は発泡性飲料を貯蔵している。樽又はタンクは、ディスペンサーヘッドに接続され、及び飲料は、熟練オペレータによって手動でグラスやカップに計量分配される。或いは、後混合式のシステムにおいては、水に炭酸ガスを入れ、且つ水を計量分配する前に、フレーバー付きシロップと混合する。しかしながら、これらのシステムには、エンターテイメントイベントの期間中に多数の顧客に出すためには、いくつかの問題及び制限がある。
【0004】
エンターテイメントイベントの性質に起因して、多数の顧客が同時に、すなわちイベント前、又は短い休憩時間の間に、飲料を購入しようとすることはよくある。これにより、熟練オペレータは、短い時間枠の間中、多数の飲み物を計量分配しようとすることになるかもしれない。これは、飲料を迅速に受け取ってイベントに戻って楽しみたがっている多数の顧客に対応するというプレッシャーを会場スタッフにかける。
【0005】
残念ながら、現在のディスペンサーシステムは、迅速に計量分配することができない。これらのシステムの体積流量の増加は、発泡性(fizzy)飲料を過度に泡立たせてしまうこととなる可能性がある。これは、さらに、オペレータが、泡立ちが治まるのを待つ必要があるか、又は飲料を廃棄して代わりのものを計量分配する必要があるかのいずれかであるため、飲料を計量分配する速度をさらに遅くしてしまう。これにより、どんなときでも、飲み物が計量分配され得る速度、及び顧客の処理量を制限する。
【0006】
一部の会場では、忙しい時間中の高需要に応えるために、注文を受ける前に、低需要の静かな時間中に大量の飲み物を予め注いでおくことによって、この問題に対処しようとするかもしれない。しかしながら、この手法は、飲み物が販売されるまでに時間が空くため、汚染される可能性があり、飲み物の品質に影響を及ぼす。計量分配された飲み物はまた、急速に温まり始めて炭酸が抜け、消費者の喜びを低下させて、顧客に飲み物の支払いを行う気をなくさせ得る。これは、会場及び醸造者又は飲み物のブランドの評判及び利益に悪影響を与え得る。
【0007】
さらに、予め注がれた飲み物を多数用意することは、会場の保管場所の問題を生じ、且つ飲み物が全く売れなかった場合には、大量の廃棄物を生じ得る。
【発明の概要】
【0008】
本発明の態様の目的は、従来技術の飲料ディスペンサーシステムの上述の欠点を未然に防ぐか又は少なくとも軽減することにある。
【0009】
本発明の態様の目的は、飲料を迅速に且つ高品質に計量分配できる、ロバストで且つ信頼性の高い飲料計量分配システムを提供することにある。
【0010】
本発明の態様のさらなる目的は、飲料を過度に泡立たせることを軽減させるか又は回避するために、逆圧下で、炭酸又は発泡性飲料を迅速に計量分配できるようにし得る、飲料計量分配システムを提供することにある。
【0011】
本発明の態様の別の目的は、複数の炭酸又は発泡性飲料を連続的に及び/又は同時に計量分配できるようにし得る、セルフサービスの飲料計量分配システムを提供することにある。
【0012】
本発明の態様の目的は、飲料に過度の泡を形成することなく、炭酸又は発泡性飲料を迅速に計量分配する方法を提供することにある。
【0013】
さらに、本発明の目標は、以下の説明から明らかになる。
【0014】
本発明の第1の態様によれば、容器内に飲料を計量分配するためのシステムにおいて、システムは:
少なくとも1つのディスペンサーユニット
を含み、少なくとも1つのディスペンサーユニットは、
ディスペンサーヘッド
を含み、ディスペンサーヘッドは:
飲料出口;
少なくとも1つの圧力ポート
容器の少なくとも一部分とディスペンサーヘッドとの間に封止障壁を形成するように構成されている可動封止部材
を含む、システムが提供される。
【0015】
容器とディスペンサーヘッドとの間に封止障壁を形成できる飲料計量分配システムを提供することによって、容器の内部と外部との間に差圧を生じるのを容易にして、容器の内部に飲料を迅速に計量分配できるようにし得る。
【0016】
好ましくは、システム又は少なくとも1つのディスペンサーユニットは、容器を支持するように構成された少なくとも1つの支持部材を含む。
【0017】
好ましくは、少なくとも1つの支持部材は、容器の口、リップ及び/又はリムにおいて、容器に接触する、それを保持する、位置決めする、及び/又は支持するように構成されている。少なくとも1つの支持部材は、容器の口、リップ及び/又はリムの内面、外面及び/又は上面に接触するように構成され得る。
【0018】
少なくとも1つの支持部材は、容器のベース又は側面において、容器に接触する、それを保持する、位置決めする、及び/又は支持するように構成され得る。
【0019】
少なくとも1つの支持体は、容器を可動封止部材と面一に位置決め及び/又は整列させて、効果的なシールを保証するように構成され得る。少なくとも1つの支持体は、容器のリップ及び/又はリムを可動封止部材と整列させるように容器を位置決めするように構成され得る。
【0020】
少なくとも1つの支持部材は、容器がディスペンサーユニット内に装入又は位置決めされると、容器の口、リップ及び/又はリムの内面、外面及び/又は上面を支持部材に載置できるような形状及び/又は寸法にされ得る。
【0021】
容器の少なくとも一部分とディスペンサーヘッドとの間に封止障壁を形成するように構成されている可動封止部材を含むシステムを提供することによって、容器の位置は、封止障壁が形成されており、飲料を計量分配し、及び封止障壁を取り除く間、変化しない。これは、飲料の攪拌又はこぼれを回避又は軽減し得る。
【0022】
可動封止部材は、封止部材が容器から離間される第1の状態と、封止部材が容器の少なくとも一部分と接触して封止障壁を形成する第2の状態との間で可動であるように構成され得る。
【0023】
容器の少なくとも一部分は、容器の口、リップ及び/又はリムとし得る。封止部材は、容器の口、リップ及び/又はリムの内面、外面又は上面に接触、把持及び/又はクランプし得る。
【0024】
封止部材は封止要素を含み得る。封止要素は、弾性材料及び/又は食品に使用しても安全な材料を含み得る。封止要素は、シリコーン、ゴム、プラスチック又は樹脂からなる群から選択される材料で作製され得る。任意の好適な弾性材料及び/又は食品に使用しても安全な材料が使用され得る。
【0025】
容器の口、リップ及び/又はリムの内面、外面又は上面に接触、把持及び/又はクランプするように構成された可動封止部材を提供することによって、第1の状態にある封止部材と第2の状態にある封止部材との間の距離は、短距離とし得る。これにより、システムが封止障壁を迅速に形成できるようにし、それにより、時間を節約する。
【0026】
封止部材は、実質的に垂直及び/又は水平方向に動くように構成され得る。好ましくは、封止部材は、ほぼ垂直方向に動くように構成されている。封止部材の第1の状態と第2の状態との間の垂直方向の距離は、約2mm~200mmの範囲にあるとし得る。好ましくは、封止部材の第1の状態と第2の状態との間の距離は、約10mm~15mmの範囲にあるとし得る。
【0027】
容器の口、リップ及び/又はリムの内面、外面又は上面に接触、把持及び/又はクランプするように構成された可動封止部材を提供することによって、封止力が容器の小領域に限定されて加えられる。これにより、容器本体全体に力が加えられることを回避する。
【0028】
システムは、スクリーン、ドア及び/又は跳ねよけを含み得る。スクリーン、ドア及び/又は跳ねよけは、飲料を計量分配している最中、ユーザから容器を隔離し得る。計量分配している最中、容器からユーザを隔離することによって、複数の部分を動かしたり又は容器を破損したりすることからの、ユーザに対する安全性リスクを軽減する。こぼれ又は跳ねも軽減する。ユーザによるディスペンサーの複数の部分へのアクセスが限定されていることにより、ディスペンサーの衛生状態も高める。
【0029】
容器は:飲用容器、ボトル、マグ、カップ、ジョッキ、グラス、ビーカー、タンブラー又はタンカードからなる群から選択され得る。容器は、硬質若しくは軟質プラスチック、ガラス、セラミック、厚紙、紙、蝋紙又は発泡体を含む材料の範囲から作製され得る。容器は、使い捨てでも又は再利用可能でもよい。
【0030】
計量分配される飲料の量は、568mlのUKパイントでも、又は473mlのUSパイントでもよい。計量分配される飲料の量は、UK又はUSパイントの一部でもよい。計量分配される飲料の量は、調整可能に設定され得る。
【0031】
飲料は、10秒未満で容器内に計量分配され得る。好ましくは、飲料は、5秒未満で容器内に計量分配され得る。さらに好ましくは、飲料は、3秒未満で容器内に計量分配され得る。
【0032】
飲料は、炭酸及び/又は発泡性飲料とし得る。飲料は、アルコール及び/又はノンアルコールとし得る。好ましくは、飲料はビールである。ビールは、ラガー、エール、小麦ビール、スタウト、ポーター及び/又はモルトからなる群から選択され得る。
【0033】
圧力ポートはまた、飲料出口の機能を果たし得る。圧力ポートに接続された弁が、ポートを通過する媒質を制御し得る。
【0034】
容器とディスペンサーヘッドとの間に封止障壁を形成できるシステムを提供することによって、逆圧下で飲料を計量分配するのを容易にし得る。
【0035】
少なくとも1つの圧力ポートは、少なくとも1つの圧力源に接続され得る。圧力源は、容器の内部と外部との間に圧力差を生じるように構成され得る。内部圧力は外部圧力よりも高いとし得る。内部圧力は、飲料を計量分配している間、維持されて、製品の酸化又は汚染を防止し得る。炭酸又は発泡性飲料では、これにより、飲料からの炭酸又は気泡の損失を防止し得る。
【0036】
好ましくは、飲料出口は少なくとも1つの飲料源に接続される。少なくとも1つの飲料源は、加圧としても又は非加圧としてもよい。少なくとも1つの飲料源は、樽又は貯蔵タンクとし得る。
【0037】
飲料源は2部システムとし得、ここで、カーボネータにおいて水などの第1の流体に炭酸ガスが入れられ、且つこれは、計量分配前に、シロップなどの第2の流体と混合される。
【0038】
飲料出口は、ディップチューブ及び/又はノズルに接続され得る。ディップチューブ及び/又はノズルは、短くても、又は容器の底部まで延在してもよい。ディップチューブ及び/又はノズルは、直線でも、又は容器の側面に対して角度がつけられていてもよい。
【0039】
ノズルは、全体的に円錐形を有し得る。ノズルは、その表面に複数の流体輸送路を含み得る。流体輸送路は、飲料を容器の内面に接触するように送る及び/又は方向付けるような形状及び寸法にされ得る。
【0040】
少なくとも1つの圧力源はガス供給部とし得る。好ましくは、少なくとも1つの圧力源は、封止部材が第2の状態にあるとき、容器の内外体積部間に圧力差を形成するように構成されている。
【0041】
ガス供給部は:不活性ガス、空気、二酸化炭素及び/又はガス混合物からなる群から選択され得る。
【0042】
可動封止部材は、封止部材を第1の状態と第2の状態との間で動かすように構成されたアクチュエータに接続され得る。
【0043】
好ましくは、封止部材は、ディスペンサーヘッドに取り付けられる。ディスペンサーヘッドは、封止部材を動かすように可動とし得る。好ましくは、ディスペンサーヘッドは、封止部材をほぼ垂直方向に動かすように、ほぼ垂直方向に可動とし得る。封止部材及び/又はディスペンサーヘッドは、少なくとも1つの支持部材に対して可動である。封止部材及び/又はディスペンサーヘッドは、少なくとも1つの支持部材、及び/又は少なくとも1つの支持部材によって支持される容器に対して、ほぼ垂直方向に可動である。
【0044】
システムは、複数の支持部材を含み得る。第1の支持部材が、容器の口、リップ及び/又はリムにおいて、容器に接触する及び/又はそれを保持するように構成され得、及び第2の支持部材が、容器の側面及び/又はベースに接触する及び/又はそれを保持するように構成され得る。
【0045】
ベース支持部材は、ディスペンサーに取り外し自在に取り付け可能とし得る。異なる寸法及び/又は形状の複数のベース支持部材は、ディスペンサー内で容器の高さ及び/又は位置を調整するために設けられ得る。容器の形状及びサイズに適合するように適切なベース支持体を選択することによって、容器は、ディスペンサーヘッドが確実に容器と効果的なシールを生じ得るように、上げたり下げたりされてもよい。それゆえ、異なる容器の形状及びサイズの範囲が、ディスペンサーにおいて使用され得る。
【0046】
ベース支持部材は、容器を支持し得る任意の好適な材料で作製され得る。好ましくは、ベース支持部材は、透明、半透明又は半不透明(semi-opaque)な材料で作製される。ベース支持部材は、プラスチック又はガラスで作製され得る。
【0047】
ベース支持体は、光がその構造を透過できるようにし得る。ディスペンサーシステムによって、異なる光の色がベース支持体を透過するようにして、計量分配動作のステータスを示し得る。
【0048】
システムは、制御装置を含み得る。制御装置は、ディスペンサーヘッド及び/又は封止部材の動きを制御するように構成され得る。制御装置は、飲料出口を通した飲料のポンプ作用での注入(pumping)を制御するように構成され得る。制御装置は、少なくとも1つの圧力ポートを通した容器の加圧を制御するように構成され得る。制御装置は、少なくとも1つの圧力ポートを通した容器からのガス及び過剰な飲料の排出を制御するように構成され得る。
【0049】
システムは、飲料ディスペンサーの性能を監視し且つ計量分配パラメータの「リアルタイム」の調整を可能にするセンサーを含み得る。パラメータは、流量、ポンプ作用での送給量(pumping rates)、流れ/ポンプ作用時間、容器の閾値逆圧、及び温度などの冷却パラメータを含み得る。計量分配パラメータの制御をもたらすことによって、炭酸化レベル、温度及び/又は「泡」の高さが、所望のパラメータ内で維持され得るか、又はユーザの好みに合わせられ得る。
【0050】
容器は、計量分配機器に手動で又は自動的に装入され得る。自動装入は、制御装置によって制御され得、ユーザが操作しなくても、飲料用容器を配置できるようにする。
【0051】
制御装置は、飲料計量分配ユニットの安全な自動操作を促すようにプログラムされ得る。制御装置は、計量分配している最中、容器へのアクセス及び/又はその放出を防止するために、安全ロックを作動するようにプログラムされ得る。制御装置は、計量分配システムの様々な構成要素に指示し、且つ様々なセンサー(圧力、温度、流れ、近接性)からの出力を監視し得る。
【0052】
制御装置は、リモートコンピュータによってプログラムされた単純なボードを含み得る。或いは、プログラミングは、ネットワークを通じてリモートで、飲料ディスペンサー内に設置されたローカルコンピュータユニットに対して実行され得る。
【0053】
制御装置は、サイクルの間に計量分配された飲料の数を監視し、且つ飲料源がその後のさらなる計量分配よって飲料を全く生じないか又は品質の劣る飲料を生じる下限量閾値に達したと計算すると、計量分配動作を中断する能力を有するように構成され得る。
【0054】
制御装置は、ユーザ(顧客)に対して指示をもたらし/ユーザ(顧客)からの指示を受信するコンピュータ機器に接続され得る。
【0055】
制御装置は、ドア(存在する場合)を開放して、自動的に計量分配された飲料をユーザ/顧客に受け渡すように構成され得る。
【0056】
好ましくは、システムは、セルフサービスのシステムである。容器を装入すること、飲料を計量分配すること、及び計量分配された飲料を受け渡すことは、自動化される。
【0057】
本発明の第2の態様によれば、容器内に飲料を計量分配するためのシステムにおいて、システムは:
少なくとも1つのディスペンサーユニット
を含み、少なくとも1つのディスペンサーユニットは、
容器を支持するように構成された少なくとも1つの支持部材と、
ディスペンサーヘッドと
を含み、ディスペンサーヘッドは:
飲料出口;
少なくとも1つの圧力ポート、
可動封止部材であって、封止部材が容器から離間される第1の状態と、封止部材が容器の少なくとも一部分と接触して封止障壁を形成する第2の状態との間で動くように構成されている可動封止部材
を含む、システムが提供される。
【0058】
本発明の第2の態様の実施形態は、本発明の第1の態様又はその実施形態の1つ以上の特徴を含み得る、又はその逆も同様である。
【0059】
本発明の第3の態様によれば、容器内に飲料を計量分配するためのシステムにおいて、システムは:
少なくとも1つのディスペンサーユニット
を含み、少なくとも1つのディスペンサーユニットは、
容器を支持するように構成された少なくとも1つの支持部材と、
可動ディスペンサーヘッドと
を含み、可動ディスペンサーヘッドは:
飲料出口;
少なくとも1つの圧力ポート
封止部材
を含み;
ディスペンサーヘッドは、封止部材が容器から離間される第1の状態と、封止部材が容器の少なくとも一部分と接触する第2の状態との間で可動である、システムが提供される。
【0060】
好ましくは、少なくとも1つの圧力源は、ディスペンサーヘッドが第2の状態にあるとき、容器の内外体積部間に差圧を形成するように構成されている。
【0061】
好ましくは、封止部材は、ディスペンサーヘッドに取り付けられている。ディスペンサーヘッドは、封止部材を動かすように可動とし得る。封止部材及び/又はディスペンサーヘッドは、少なくとも1つの支持部材に対して可動である。
【0062】
本発明の第3の態様の実施形態は、第1又は第2の本発明の態様又はその実施形態の1つ以上の特徴を含み得る、又はその逆も同様である。
【0063】
本発明の第4の態様によれば、容器内に飲料を計量分配するためのシステムにおいて、システムは:
容器を支持するように構成された少なくとも1つの支持部材;
飲料出口;
少なくとも1つの圧力源、及び
可動封止部材であって、封止部材が容器から離間される第1の状態と、封止部材が容器のリム、上縁又は内縁に接触して封止障壁を形成する第2の状態との間で可動である可動封止部材
を含み、
少なくとも1つの圧力源は、封止障壁が形成されると、容器の内外体積部間に差圧を形成するように構成されている、システムが提供される。
【0064】
本発明の第4の態様の実施形態は、第1、第2又は第3の本発明の態様又はそれらの実施形態の1つ以上の特徴を含み得る、又はその逆も同様である。
【0065】
本発明の第5の態様によれば、容器内に飲料を計量分配するためのシステムにおいて、システムは:
複数のディスペンサーユニットを含む支持フレーム
を含み;
各ディスペンサーユニットは、
容器を支持するように構成された少なくとも1つの支持部材と;
飲料出口及び少なくとも1つの圧力ポートを含むディスペンサーヘッドと;
容器の少なくとも一部分とディスペンサーヘッドとの間に封止障壁を形成するように構成されている可動封止部材と
を含む、システムが提供される。
【0066】
本発明の第5の態様の実施形態は、第1~第4の本発明の態様又はそれらの実施形態の1つ以上の特徴を含み得る、又はその逆も同様である。
【0067】
本発明の第6の態様によれば、炭酸又は発泡性飲料を容器内に計量分配するシステムにおいて、システムは:
少なくとも1つのディスペンサーユニット
を含み、ディスペンサーユニットは、
容器を支持するように構成された少なくとも1つの支持部材と、
ディスペンサーヘッドと
を含み、ディスペンサーヘッドは:
飲料出口;
封止部材であって、封止部材が容器から離間される第1の状態と、封止部材が、容器のリム、上縁又は内縁に接触して、封止障壁を形成する第2の状態との間で可動である封止部材;及び
容器の内外体積部間に差圧を形成するように構成された少なくとも1つの圧力ポート
を含む、システムが提供される。
【0068】
本発明の第6の態様の実施形態は、第1~第5の本発明の態様又はそれらの実施形態の1つ以上の特徴を含み得る、又はその逆も同様である。
【0069】
本発明の第7の態様によれば、容器内に飲料を計量分配する方法において、方法は:
少なくとも1つのディスペンサーユニットを含む飲料ディスペンサーシステムを提供するステップであって、少なくとも1つのディスペンサーユニットは、
少なくとも1つの支持部材と;
飲料出口;
少なくとも1つの圧力ポート、及び
封止部材
を含む、ディスペンサーヘッドと
を含む、ステップ;
少なくとも1つの支持部材を使用して容器を支持するステップ;
ディスペンサーヘッドと容器との間に封止障壁を形成するように、封止部材を、容器の少なくとも一部分と接触するように動かすステップ;
容器の内部体積部をガスで加圧するステップ、及び
飲料出口を通して容器の内部体積部に飲料をポンプ作用で注ぐステップ
を含む、方法が提供される。
【0070】
方法は、飲料を容器内にポンプ作用で注いでいる間に、容器の内部体積部から加圧ガスを排出させる又は除去するステップを含み得る。方法は、少なくとも1つの圧力ポートを通して加圧ガスを排出させる又は除去することを含み得る。
【0071】
方法は、飲料が容器内にポンプ作用で注がれた後、容器の内部体積部から加圧ガスを排出させる又は除去することを含み得る。
【0072】
ガスは:不活性ガス、空気、二酸化炭素及び/又はガス混合物からなる群から選択され得る。
【0073】
容器の少なくとも一部分は、容器の口、リップ及び/又はリムとし得る。封止部材は、容器の口、リップ及び/又はリムの内面、外面又は上面に接触、把持及び/又はクランプし得る。
【0074】
方法は、ディスペンサーヘッドを動かすことによって、封止部材を動かすことを含み得る。方法は、飲料を容器内にポンプ作用で注いだ後、容器のリム、上縁又は内縁から離れるように封止部材を動かして、ディスペンサーヘッドと容器との間の封止障壁を壊すことを含み得る。
【0075】
方法は、容器の内外体積部間に圧力差を形成するように容器の内部体積部を加圧することを含み得る。
【0076】
方法は、容器内の圧力を大気圧よりも高くしてから、飲料を容器内にポンプ作用で注ぐことを含み得る。方法は、飲料を容器内にポンプ作用で注いでいる間又は注いだ後、容器内の圧力を大気圧まで減圧させることを含み得る。
【0077】
方法は、10秒未満で飲料を計量分配することを含み得る。好ましくは、方法は、5秒未満で飲料を計量分配することを含み得る。さらに好ましくは、方法は、3秒未満で飲料を計量分配することを含み得る。
【0078】
飲料ディスペンサーシステムは、セルフサービスのシステムとし得る。方法のステップは自動化され得る。自動化されたステップは、制御装置によって制御され得る。
【0079】
本発明の第7の態様の実施形態は、第1~第6の本発明の態様又はそれらの実施形態のいずれかの1つ以上の特徴を含み得る、又はその逆も同様である。
【0080】
本発明の第8の態様によれば、炭酸又は発泡性飲料を容器内に計量分配する方法において、方法は:
少なくとも1つのディスペンサーユニットを含む飲料ディスペンサーシステムを提供するステップであって、ディスペンサーユニットは、
少なくとも1つの支持部材と;
飲料出口;
少なくとも1つの圧力ポート;及び
封止部材
を含む、ディスペンサーヘッドと
を含む、ステップ;
少なくとも1つの支持部材に容器を載せるステップ;
ディスペンサーヘッドと容器との間に封止障壁を形成するために、容器のリム、上縁又は内縁と封止部材を接触させるように、ディスペンサーヘッドを動かすステップ;
容器の内部体積部をガスで加圧するステップ、及び
飲料出口を通して容器の内部体積部に飲料をポンプ作用で注ぐステップ
を含む、方法が提供される。
【0081】
本発明の第8の態様の実施形態は、第1~第7の本発明の態様又はそれらの実施形態のいずれかの1つ以上の特徴を含み得る、又はその逆も同様である。
【0082】
本発明の第9の態様によれば、炭酸又は発泡性飲料を容器内に計量分配する方法において、方法は:
少なくとも1つのディスペンサーユニットを含む飲料ディスペンサーシステムを提供するステップであって、少なくとも1つのディスペンサーユニットは、
少なくとも1つの支持部材と;
飲料出口;
少なくとも1つの圧力ポート;及び
封止部材
を含む、ディスペンサーヘッドと
を含む、ステップ;
少なくとも1つの支持部材を使用して容器を支持するステップ;
ディスペンサーヘッドと容器との間に封止障壁を形成するために、容器のリム、上縁又は内縁と封止部材を接触させるように、ディスペンサーヘッドを動かすステップ;
容器の内部体積部をガスで加圧するステップ、及び
飲料出口を通して容器の内部体積部に飲料をポンプ作用で注ぐステップ
を含む、方法が提供される。
【0083】
本発明の第9の態様の実施形態は、第1~第8の本発明の態様又はそれらの実施形態いずれかの1つ以上の特徴を含み得る、又はその逆も同様である。
【0084】
本発明の第10の態様によれば、炭酸又は発泡性飲料を複数の容器内に計量分配する方法において、方法は:
複数のディスペンサーユニットを含む飲料ディスペンサーシステムを提供するステップであって、各ディスペンサーユニットは、
容器を支持するように構成された少なくとも1つの支持部材と、
飲料出口;
少なくとも1つの圧力ポート;及び
封止部材;
を含む、ディスペンサーヘッドと
を含む、ステップ、
第1のディスペンサーユニットに第1の容器を載せるステップ;
ディスペンサーヘッドと第1の容器との間に封止障壁を形成するために、封止部材を、第1の容器の少なくとも一部分と接触するように動かすステップ;
第1の容器の内部体積部をガスで加圧するステップ;及び
飲料出口を通して第1の容器の内部体積部に飲料をポンプ作用で注ぐステップ
を含む、方法が提供される。
【0085】
方法は、第2又はさらなる容器内に飲料を計量分配するステップを繰り返すことを含み得る。方法は、第1の容器が満たされた後で、第1のディスペンサーユニットを使用して、飲料を第2の容器内に計量分配することを含み得る。方法は、第1のディスペンサーユニットが第1の容器内に計量分配するのに続いて、又はそれと同時に、第2のディスペンサーを使用して、飲料を第2の容器内に計量分配することを含み得る。
【0086】
容器の少なくとも一部分は、容器の口、リップ及び/又はリムとし得る。封止部材は、容器の口、リップ及び/又はリムの内面、外面又は上面に接触、把持及び/又はクランプし得る。
【0087】
本発明の第10の態様の実施形態は、第1~第9の本発明の態様又はそれらの実施形態のいずれかの1つ以上の特徴を含み得る、又はその逆も同様である。
【0088】
本発明の第11の態様によれば、容器内に飲料を計量分配するためのシステムにおいて、システムは:
容器を支持するように構成された少なくとも1つの支持部材と、
少なくとも1つのディスペンサーヘッドであって、容器の少なくとも一部分と少なくとも1つのディスペンサーヘッドとの間に封止障壁を形成するように構成されている少なくとも1つの可動シールを含む、少なくとも1つのディスペンサーヘッドと
を含む、システムが提供される。
【0089】
本発明の第11の態様の実施形態は、第1~第10の本発明の態様又はそれらの実施形態のいずれかの1つ以上の特徴を含み得る、又はその逆も同様である。
【0090】
本発明の第12の態様によれば、容器内に飲料を計量分配する方法において、方法は:
飲料ディスペンサーシステムを提供するステップであって、飲料ディスペンサーシステムは、
少なくとも1つの支持部材と、
少なくとも1つの封止部材
を含む、少なくとも1つのディスペンサーヘッドと
を含む、ステップ、
少なくとも1つの支持部材を使用して容器を支持するステップ;
ディスペンサーヘッドと容器との間に封止障壁を形成するように、封止部材を、容器の少なくとも一部分と接触するように動かすステップ;
容器の内部体積部をガスで加圧するステップ、及び
飲料出口を通して容器の内部体積部に飲料をポンプ作用で注ぐステップ
を含む、方法が提供される。
【0091】
本発明の第12の態様の実施形態は、第1~第11の本発明の態様又はそれらの実施形態のいずれかの1つ以上の特徴を含み得る、又はその逆も同様である。
【0092】
本発明の第13の態様によれば、容器内に飲料を計量分配するためのシステムにおいて、システムは:
少なくとも1つのディスペンサーユニット
を含み、少なくとも1つのディスペンサーユニットは、
ディスペンサーヘッド
を含み、ディスペンサーヘッドは:
少なくとも1つの流体ポート;及び
容器の少なくとも一部分とディスペンサーヘッドとの間に封止障壁を形成するように構成されている可動封止部材
を含む、システムが提供される。
【0093】
少なくとも1つの流体ポートは、好ましくは、飲料出口及び/又は圧力ポートである。少なくとも1つの流体ポートに弁が接続されて、流体ポートが飲料出口及び/又は圧力ポートとして機能するかどうかを制御し得る。弁は、流体ポートが圧力ポートである第1の状態と、流体ポートが飲料出口である第2の状態との間で動作され得る。
【0094】
システムは、容器を支持するように構成された少なくとも1つの支持部材を含み得る。
【0095】
本発明の第13の態様の実施形態は、本発明の第1~第12の態様又はそれらの実施形態のいずれかの1つ以上の特徴を含み得る、又はその逆も同様である。
【0096】
ここで、例としてのみ、図面を参照して本発明の様々な実施形態を説明する。
【図面の簡単な説明】
【0097】
【
図1】
図1は、本発明の実施形態によるディスペンサーシステムを斜視図で示す。
【
図2】
図2Aは、
図1のディスペンサーシステムのディスペンサー装置の構成要素を拡大斜視図で示し、
図2Bは、
図1のディスペンサーシステムのディスペンサー装置の構成要素を拡大斜視図で示し、
図2Cは、
図1のディスペンサーシステムのディスペンサー装置の構成要素を拡大斜視図で示し、
図2Dは、
図1のディスペンサーシステムのディスペンサー装置の構成要素を拡大斜視図で示し、
図2Eは、
図1のディスペンサーシステムのディスペンサー装置の構成要素を拡大斜視図で示し、
図2Fは、
図1のディスペンサーシステムのディスペンサー装置の構成要素を拡大斜視図で示す。
【
図3】
図3Aは、
図1のディスペンサー装置の実施形態において使用され得る代替的な支持要素の上から見下ろした図であり、
図3Bは、
図1のディスペンサー装置の実施形態において使用され得る代替的な支持要素の上から見下ろした図であり、
図3Cは、
図1のディスペンサー装置の実施形態において使用され得る代替的な支持要素の上から見下ろした図である。
【
図4】
図4Aは、飲料計量分配状態で示す、本発明の実施形態による
図1のディスペンサー装置のディスペンサー機構の概略図であり、
図4Bは、容器装入状態で示す、本発明の実施形態による
図1のディスペンサー装置のディスペンサー機構の概略図である。
【
図5】
図5Aは、
図1の実施形態において使用され得る封止要素配置構成の概略図であり、
図5Bは、
図1の実施形態において使用され得る封止要素配置構成の概略図であり、
図5Cは、
図1の実施形態において使用され得る封止要素配置構成の概略図である。
【
図6】
図6Aは、
図1の実施形態において使用され得る代替的な封止要素配置構成の概略図であり、
図6Bは、
図1の実施形態において使用され得る代替的な封止要素配置構成の概略図であり、
図6Cは、
図1の実施形態において使用され得る代替的な封止要素配置構成の概略図である。
【
図7】
図7Aは、様々な動作段階で示す、本発明の実施形態による
図1のディスペンサーシステムのディスペンサー機構の概略図であり、
図7Bは、様々な動作段階で示す、本発明の実施形態による
図1のディスペンサーシステムのディスペンサー機構の概略図であり、
図7Cは、様々な動作段階で示す、本発明の実施形態による
図1のディスペンサーシステムのディスペンサー機構の概略図であり、
図7Dは、様々な動作段階で示す、本発明の実施形態による
図1のディスペンサーシステムのディスペンサー機構の概略図であり、
図7Eは、様々な動作段階で示す、本発明の実施形態による
図1のディスペンサーシステムのディスペンサー機構の概略図であり、
図7Fは、様々な動作段階で示す、本発明の実施形態による
図1のディスペンサーシステムのディスペンサー機構の概略図であり、
図7Gは、様々な動作段階で示す、本発明の実施形態による
図1のディスペンサーシステムのディスペンサー機構の概略図であり、
図7Hは、様々な動作段階で示す、本発明の実施形態による
図1のディスペンサーシステムのディスペンサー機構の概略図であり、
図7Iは、様々な動作段階で示す、本発明の実施形態による
図1のディスペンサーシステムのディスペンサー機構の概略図である。
【
図8】
図8Aは、容器装入状態で示す、本発明の実施形態による
図1のディスペンサーシステムにおいて使用され得る代替的なディスペンサー機構の概略図であり、
図8Bは、飲料計量分配状態で示す、本発明の実施形態による
図1のディスペンサーシステムにおいて使用され得る代替的なディスペンサー機構の概略図である。
【
図9】
図9は、
図1のディスペンサーシステムの回路の概略図である。
【
図10】
図10Aは、本発明の実施形態によるディスペンサーシステムの概略的な斜視図であり、
図10Bは、本発明の実施形態によるディスペンサーシステムの概略的な斜視図であり、
図10Cは、本発明の実施形態によるディスペンサーシステムの概略的な斜視図である。
【
図15】
図15Aは、本発明の実施形態によるディスペンサーシステムの概略的な断面図であり、
図15Bは、本発明の実施形態によるディスペンサーシステムの概略的な断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0098】
以下の説明では、同様の部分には、明細書及び図面を通して同じ参照符号を付す。図面は必ずしも縮尺通りではなく、いくつかの部分の割合は、本発明の実施形態の詳細及び特徴をより良く示すために、誇張されている。
【0099】
図1はディスペンサーシステム10を示す。システムは、図示の2つのディスペンサー14a及び14bを備えるディスペンサー本体12を有する。ディスペンサーは、ディスペンサー14a及び14bの下方に位置するドリップトレイ20を有する。各ディスペンサーは容器支持体16を有する。支持体16は、容器内に飲料を計量分配するために、容器18を保持及び支持するように構成されている。
図1には、2つのディスペンサー14a及び14bのみを示すが、システムは、ディスペンサー本体12に複数のディスペンサーを含んでもよい。
【0100】
この例では、支持体16は、
図2A~2Dに最もよく示すように、2つの半円形の半体16a、16bに分けられている。このクラムシェル式の支持設計では、支持体16の第1の半体16aは、蝶番式ドア20の内面19に取り付けられている。支持体16の第2の半体16bは、ディスペンサー14a、14bの壁21に取り付けられている。ドアは、蝶番23によってディスペンサー本体12に接続される。ドア20は窓20aを有して、容器への充填を監視できるようにする。任意選択的に、ドア又はディスペンサーにはベースプレート27が置かれて、容器を追加的に支持し得る。
図2Aは、一方のディスペンサー14aではドア20が開放状態にあること、及び他方のディスペンサー14bではドア20が閉鎖状態にあることを示す。
【0101】
図2B及び
図2Dに示すように、蝶番式ドア20が開放位置にあるとき、容器の上縁又はリム18aは、支持体16の第1の半体16aによって部分的に支持される。
図2C(上から見下ろした図)及び
図2Eに示すように、ドアが閉鎖されているとき、支持体の第1の半体16a及び第2の半体16bは接触して円形の支持体16を形成し、これが、容器のリムの円周を取り囲んで、容器の上縁又はリムを十分に支持する。支持要素16が、容器のリムの全周に沿って連続的に延びている。
図2Eのドア20は、明瞭にするために透き通した状態で示されている。
【0102】
図2Fは、容器18の上縁又はリム18aに対して、矢印「F」に沿って垂直方向に下がったり上がったりするように設計されているディスペンサーヘッドマニホールド30の底面の斜視図を示す。ディスペンサーヘッド30は、封止板32を含み、封止板32の一区域に封止要素34を有する。この例では、封止板32のこの一区域は、底面33にある。
【0103】
封止要素34は、支持体16及び/又は容器18の上縁、内縁又はリム18aに圧接されるとき及び/又はそれに対してクランプされるとき、封止障壁を形成するように設計され且つそのような寸法にされている。この例では、封止要素34は、シリコーンやゴムなどの弾性材料で作製され、且つ平坦な封止面を有する。
【0104】
封止要素34は、シールが形成されると、容器の内部と外部との間の圧力差を維持するように設計されている。容器の内部と外部との間に圧力差をもたらすことによって、逆圧を使用して、最小限の泡立ちで容器に飲料を迅速に計量分配し得る。
【0105】
図3A~3Cは、上から見下ろした図から示す、容器支持体16の代替的な設計を示す。容器支持体は、容器のタイプ及び/又は形状に基づいて選択され得る。容器支持体は取り外されて、容器のタイプ及び/又は形状に好適となるように、異なる支持設計に取り替えられてもよい。
図3aでは、支持体の半体116a及び116bの上面116cは平坦であり、且つシリコーンやゴム材料などの弾性材料及び/又はわずかに変形可能な材料から作製された固体である。支持体の代替的な設計は、
図3B及び
図3Cに示されており、これら図面は、支持体の半体の上面116cにある孔36又は半径方向の溝38を示す。支持材は、不可入性固体材料(solid impenetrable material)で構成される必要はない。孔又は溝は、支持体のわずかな圧縮を促し、且つシールの形成を支援し得る。代替的な設計では、支持体は、容器を支持するいくつものセグメントを含み得る。
【0106】
上述の例では、支持体16は、容器18のリムを支持するような寸法にされているドア20の一部を形成している。しかしながら、ドアの提供は任意選択的である。
図4A及び
図4Bは、ドアのないディスペンサー用の容器支持体を示す。或いは、支持部材は、機器本体から延在し、且つ計量分配が完了すると、引っ込んでもよい。
【0107】
図4A及び
図4Bは、容器支持体16の代替的な設計を示す。この例では、支持体は、3つの支持部材26a、26b及び26cを含む。第1の支持部材26aは、ディスペンサー14a、14bの壁21に取り付けられている。第2の支持部材26bは、ディスペンサー本体に旋回式に取り付けられている第1の端部26dと、第2の端部26eとを有する。第3の支持部材26dは、ディスペンサー本体に旋回式に取り付けられている第1の端部26fと、第2の端部26gとを有する。
【0108】
図4Bに示すように、容器がディスペンサーに置かれるか又は装入されると、容器の上縁又はリム18aは、第1の支持部材26aによって部分的に支持される。この例では、第1の支持部材は半円形であり、且つ容器を支持する。
【0109】
図4Aに示すようにドアが閉鎖されるとき、第2及び第3の支持部材が旋回されて、それらの第2の端部26e及び26gが接触して半円形の支持体を形成するようにする。第1の支持部材と一緒に、第2及び第3の部材は、容器の円周を取り囲み、且つ容器の上縁又はリムを完全に支持する。
【0110】
この設計では、ドアは必要ではなく、及び容器は、ディスペンサー内に直接位置決め又は装入される。
【0111】
上述の例では、封止要素34は全体的に平面を有するとして示されてきた。しかしながら、
図5A~5Cに示すように、代替的な封止要素が使用されてもよい。封止要素は、容器のタイプ及び/又は形状に基づいて選択され得る。封止要素は取り外されて、容器のタイプ及び/又は形状に好適となるように、異なる封止要素と取り替えられてもよい。
【0112】
図5Aは、封止要素34aが封止位置及び非封止位置にある実施形態を示す。封止要素34aは、上述の例と同様に、ディスペンサーヘッド30の封止板32に位置する。しかしながら、この実施形態では、第2の封止要素37が、容器支持体16の上面に層として提供される。容器18がディスペンサー内に位置決めされるか又は装入されると、容器の上縁又はリム18aは、第2の封止要素16dで支持される。
【0113】
ディスペンサーヘッドが、
図5Aに示すように下げられると、封止要素34aと封止要素37との間にシールが形成される。容器の上縁又はリム18aは、封止要素34aと封止要素37との間に挟まれる。
【0114】
図5Bは、封止要素34bが封止位置にある実施形態を示す。封止要素34bは、どちらかといえば異形成形品と、平坦なシールとを有する。異形成形品封止要素34bは、支持体16及び容器の上縁又はリム18aに押圧されると、封止材をより良好に圧縮するのを容易にし得る。
【0115】
図5Cは、封止要素34cが封止位置及び非封止位置にある実施形態を示す。封止要素34cは、上述の例に示すような封止板の一区域に制限されない。この実施形態では、封止要素34cは、封止板の底面全体に設けられている。
【0116】
上述の例では、封止要素は、容器18の上縁に接触するとして示されてきた。しかしながら、
図6A~6Cに示すように、代替的な設計は、容器リムの内面に接触するようにされている。
【0117】
図6Aは、封止要素34dがディスペンサーヘッド32の封止板32の外縁32aに置かれている実施形態を示す。容器18がディスペンサー内に位置決めされるか又は装入されると、容器の上縁又はリム18aは、支持体16に支持される。
【0118】
図6Aに示すようにディスペンサーヘッドが下げられると、封止要素34と容器の上縁の内面との間にシールが形成される。
【0119】
図6Bは、封止要素34eが封止板32と圧縮板42との間に挟まれている代替的なシール設計を示す。
図6Aに示すようにディスペンサーヘッドが下げられると、圧縮板が作動されて、封止板32と圧縮板42との間で封止要素34eを圧縮する。封止要素34eが圧縮するにつれ、封止要素は半径方向に拡張し、封止板32と容器18の上縁18aの内面18bとの間に封止障壁を形成する。
【0120】
図6Cは、封止要素34fが膨張でき且つ封止板32の外縁に取り付けられている別のシール設計を示す。
図6Cに示すように、ディスペンサーヘッドは下げられて、封止板及びしぼんだ状態にある封止要素が、容器のリムの内側で容器の上縁の内面に隣接するようにする。その後、封止要素34fは膨張されて半径方向に拡張し、封止要素34fと容器の上縁の内面18bとの間にシールを形成する。
【0121】
図7A~7Iは、ディスペンサー装置10から使い捨てのプラスチックカップ容器に炭酸飲料を計量分配するステップを概略的に示す。
【0122】
図7Aに示すように、ディスペンサー14aは容器支持体16a及び16bを有する。この例では、支持体16aは、容器18のリム18aを支持するような寸法にされているドア20の一部を形成する。ドア20は、蝶番23によってディスペンサー本体12に接続される。ドア20は窓20aを有して、容器18への充填を監視できるようにする。
【0123】
窓は、透明プラスチック又は他の材料から作製され、且つユーザに計量分配プロセスがはっきり見えるようにし、これは、ユーザにとって比類なく見た目が魅力的で美しい。ドア20は、誤動作が起こった場合に、飲料がディスペンサーから飛び散るのを防止するという目的に適う。
【0124】
容器18の重量は、支持体16a、16bによって十分に支持される。任意選択的に、容器のベース18cの真下に第2の支持体27が置かれて、容器を追加的に支持する。
【0125】
ディスペンサー機構50はディスペンサーヘッド30を含む。ディスペンサーヘッド30は、アクチュエータ36、この例では空気圧シリンダーに接続された封止板32を含む。封止板32は、その底面33に封止要素34を含む。
【0126】
封止要素34は、封止要素34が容器18のリムに圧接されると、容器18と封止板32との間に封止障壁を形成するように設計され且つそのような寸法にされている。この例では、封止要素34はシリコーン材料製である。封止要素34は、封止障壁が形成されると、容器18の内部と外部との間の圧力差を維持するように設計されている。
【0127】
封止板32は、飲料注入ポート60及び圧力制御ポート62を有する。この例では、封止板の底面にある飲料注入ポート60に、任意選択的なディップチューブ45が接続される。
【0128】
図7Bに示すように、容器18が、ドア20の内側で容器支持体16a内に位置決めされる。その後、
図7Cに示すようにドア20を閉め、且つ計量分配機構を作動させる。
【0129】
図7Dに示すように、空気圧シリンダー36を作動させて、そのアーム36aを延在させて封止板32を下げ、封止要素34を容器と接触させる。封止要素34は、容器18のリム18aに対して押圧されて、封止障壁を形成する。空気圧シリンダーは、その領域において、容器18のリム18aに588N(60kg)の下向きの力をもたらして、確実に封止障壁が形成されるようにし、容器の内部体積部に逆圧が加えられるようにする。
【0130】
封止障壁によって、容器の内外体積部間に圧力差が生じることができるようにされるため、容器の外部は大気圧である一方、内部体積部は加圧される。ドアは、ディスペンサー本体との気密シールをもたらさないため、大気圧以外の圧力に維持しない。
【0131】
マニホールドアセンブリにロッキング機構が設けられて、ロッキング機構が封止板32、封止要素34及び/又はドア20に係合するようにして、封止障壁が封止板32と容器との間に形成されている間は、封止要素34及び/又はドア20を開けることができないようにしてもよい。
【0132】
ロック及びセンサーを含む安全システムは、ドア20及び/又は支持体16に接続され、且つディスペンサー14a、14bに組み込まれることができ、例えば、蝶番式ドア20がぴったりと合うようにそろえられて閉じられていない場合、又は容器20が支持体16と接触して置かれていない場合、アクチュエータ36の作動及び飲料計量分配動作が開始しないか又は停止されている。
【0133】
図7Dに示すように、容器18のリム18aは、支持体16と封止要素34との間に挟まれている。これにより、確実に、効果的なシールが生じるようにされ、及び容器は、飲料を計量分配するための適所にしっかりと保持される。容器は、炭酸飲料中に保持されている気泡又はガスが液体から出てくるのを回避するために、可能な限り動かされないことが重要である。
【0134】
ひとたびシールが形成されたら、ディスペンサーシステムを作動させて、
図7Eに矢印「A」で示されているように、圧力制御ポート62を介して加圧空気70を容器18に充填する。ディスペンサーシステムは、容器のタイプ及び材料に依存して0.3~6バールの容器内部圧力範囲まで、容器に加圧空気70を連続的に加える。この例では、1.2バールの容器内部圧力で使い捨てのプラスチック製パイントグラスが使用される。
【0135】
その後、ディスペンサーシステムを作動させて、
図7Fに矢印「B」によって示されているように、飲料注入ポート60を通して及び任意選択的なディップチューブ45を通して、加圧容器に飲料72をポンプ作用で注ぐ。飲料72が容器内にポンプ作用で注がれると、加圧空気70は、
図7F及び
図7Gにおいて矢印「C」によって表されるように、容器から圧力制御ポート62を通って移動されて、容器から除去される。
【0136】
計量分配プロセスに続く選択した期間後、残っている空気が圧力制御ポート62を通して放出される。
図7Hに示すように、空気圧シリンダー36を作動させて、アーム36Aを引っ込め、且つ封止板32を容器18から離れるように上方向に上げる。封止要素34が容器18のリム18aから持ち上げられたら、封止板32と容器との間の封止障壁が壊れる。飲料72を大気圧に曝露することによって、気泡が炭酸飲料72から抜け出すため、気泡が形成される。
【0137】
その後、
図7Iに示すように、蝶番23で旋回させることによってドア20を開けて、容器18及びそこに入れられている飲料72へのアクセスをもたらす。ユーザは、容器18を掴んで、ドア20及び支持体16aから離れるように持ち上げることができる。
【0138】
図8A及び
図8Bは、ドアを有していないディスペンサー14a、14b用の計量分配機構50を概略的に示す。ステップは、
図7A~7Hで説明したステップと同様である。しかしながら、容器支持体16は、
図4Aで説明したように、ディスペンサー本体に置かれている。
【0139】
図9は、本発明の実施形態による飲料ディスペンサーシステム用の圧力及び流れ回路を示す。システム内の全ての弁、センサー及びアクチュエータに接続されており、それらを監視及び制御する制御装置が、明瞭にするために除かれている。
【0140】
回路200は、空気供給部212及び飲料源214を含む。空気供給部212は、3つの流動線212a、212b、212cを含む。流動線212aは、レギュレータ222を経由して、流体ポンプ220に接続される。流動線212aは、流体ポンプ220を作動させるように構成されている。
【0141】
流動線212bは、レギュレータ237及び弁239を経由して、アクチュエータ236に接続される。アクチュエータは、ディスペンサーヘッド230の作動及び動きを空気圧制御するように構成されている。
【0142】
流動線212cは、レギュレータ235、三方弁233及び逆止弁231を経由して、ディスペンサーヘッド230にある圧力ポート262に接続される。圧力ポート262へ送給される圧縮空気の目的は、容器218内に逆圧を生じることであり、それにより、飲料溶液からガスが抜け出して過度な泡又は気泡の形成を起こすことなく、飲料を容器218に迅速に計量分配できるようにする。
【0143】
飲料源214、この例では加圧された樽は、流動線214aに接続されている。流動線214aは、弁214bを経由してポンプ220に接続される。ポンプ220は、ディスペンサーヘッド230にある飲料注入ポート260を経由して、飲料を飲料源214から容器218内にポンプ作用で注ぐように構成されている。
【0144】
ポンプ220は、流動線220aにおいて、より低い圧力又は圧力低下を検出すると、作動されるように設計されている。これは、弁221が開くと、生じる。
【0145】
使用中、オペレータが、ディスペンサー装置の容器支持体(図示せず)に容器218を置く。
【0146】
計量分配サイクルの開始前、制御装置は、安全システムのステータスをチェックし、このチェックは、容器218が存在することを確認するために内部ドアセンサー246をチェックすること、及びドアが閉じていることを確認するためにドア安全スイッチのステータスをチェックすることを含む。いずれかのセンサーが、否を示す値を報告する場合、計量分配サイクルは停止して、ユーザがエラーを直すまで待機する。
【0147】
安全システムから正の信号があると、制御装置は弁239を開放して、アクチュエータ236を起動させてディスペンサーヘッド230を動かす。ディスペンサーヘッド230は、容器218の方へ下げられて、マニホールドの封止板及び封止要素232が容器218と封止障壁を形成するようにする。
【0148】
ひとたびシールが形成されたら、制御装置は弁233を作動させて、空気供給部212とディスペンサーマニホールドにある出口との間の通路を開放する。そのため、加圧空気が容器を満たす。弁233は、電動式空気弁である。
【0149】
制御装置は、空気注入が停止される圧力を制御する。圧力レベルは、電子又は手動制御式のレギュレータによって、調整可能に設定される。圧力は、0.4バールから、5バールを上回る可能性がある容器の最大圧力定格まで及び得る。
【0150】
ディスペンサーヘッド230内に置かれた圧力センサー(図示せず)が、加えられた逆圧をシールが保持していることを確認するために、容器218の内部圧力を監視する。予め決められた期間内で必要な逆圧まで高めるのに失敗する場合には、制御装置は、計量分配サイクルを中止する。逆圧マニホールドの近くに位置するデジタルディスプレイが、容器218内の逆圧のリアルタイムの圧力レベルを提供し得る。
【0151】
容器218が、必要な逆圧を首尾よく保持する場合、弁221を開放するための信号が送信され、それにより、ポンプ220を作動させて、飲料源214から、可撓性プラスチックチューブ製の流動線220a及び220cを通して、計量分配マニホールドにある飲料注入ポート260まで、及び容器218内へと、飲料をポンプ作用で注ぐ。可撓性プラスチックチューブは十分に「弛んで」いるため、チューブをぴんと張ることなく、アクチュエータ236によって計量分配マニホールドを上げ下げできるようにする。
【0152】
ポンプ220は、制御装置が弁221を閉鎖して、予めプログラムされた経過時間後にポンプ220が動作停止されるまで、飲料をポンプ作用で送給し続ける。その代わりに、又はそれに加えて、流動線214a、220a、220c又はディスペンサーヘッド230に流量計が設けられて、必要量の飲料が計量分配されたことを測定しても、又は容器内の飲料レベルが必要なレベルに達したことをセンサーが認識してもよい。
【0153】
飲料をポンプ作用で送給している間、加圧容器に飲料を加えることによって、容器218の内部圧力を高める。三方弁233は、排出の圧力閾値によって設定される。容器内の内部圧力レベルが、この圧力閾値を上回る場合、容器からの圧縮空気は、所望の内部圧力レベルに再び到達するまで、弁233によって圧力ポート262を通って排出通路233bに沿って放出される。
【0154】
容器218が満たされるとき、容器内の加圧空気の量は飲料によって入れ換えられ、且つ加圧空気は通路233bを通して排出される。
【0155】
飲料は、計量分配サイクルの期間中、容器内へと迅速に計量分配される。飲料に炭酸ガスが入れられている場合、計量分配している最中の容器内の逆圧が、炭酸飲料内に溶解若しくは混合されているガスが溶液から出るのを実質的に防止するため、泡立ちは軽減されるか、又は最小限にされる。
【0156】
ひとたび飲料計量分配相が完了したら、三方出口値233は、制御装置によって排出通路233bを開放するように切り替えられる。加圧空気によってもたらされた逆圧は、容器内のいずれかの過剰な飲料と一緒に、通路233bを通して廃棄物容器へと排出される。それに続いて又はそれと同時に、制御装置は、アクチュエータ236を作動させて、計量分配マニホールドを容器218から離れるように持ち上げ、封止板と容器との間の封止障壁を壊す。
【0157】
ひとたび計量分配マニホールド230が引き出されたら、ドア30は手動で開放され、オペレータが、充填済み容器218を回収できるようにし得る。或いは、ひとたび計量分配マニホールド230が引き出されたら、ドア30は機構によって自動的に開放されて、計量分配された飲料をユーザに受け渡し得る。
【0158】
回路200は、異なる飲料タイプ又はディスペンサーシステムに対応するように修正され得る。
【0159】
例えば、飲料が非加圧槽に貯蔵されるか、又は飲料源214内の圧力が、ポンプ220に到達するには不十分である場合、
図9に点線で示すように、別個の飲料圧力システム250が使用されてもよい。飲料圧力源252は、ポンプ220の前に、弁214bに接続される。圧力システム250は、流動線252aを加圧して、飲料源214から弁214b(開放時)を通してポンプ220へと飲料を提供するように構成されている。飲料圧力源は、加圧ガスキャニスター、コンプレッサータンク、アキュムレータタンク又は加圧ガスボトルとし得る。
【0160】
飲料圧力源は、不活性ガス、ガス混合物、清浄な空気又は二酸化炭素とし得る。飲料圧力源は、1つ以上の減圧マニホールドを経由して槽に加えられ、槽の圧力及び/又は炭酸化を維持し得るか又は高め得る。
【0161】
加圧槽又は非加圧槽は、炭酸清涼飲料用のカーボネータで使用される後混合濃縮物を含み得る。他の飲料源は、約1m3の容量の中型容器(IBCs;Intermediate Bulk Containers)などの「袋状の(bagged)」バルクコンテナから、35m3までに及ぶ容量の、移動できるタンカーまでを含み得る。
【0162】
別の方法では、
図9の点線に示すように、回路は、飲料コンディショニングシステム280を提供するように修正され得る。飲料コンディショニングシステム280は、飲料のパラメータ、例えば温度を調整及び制御できるようにする。本例では、飲料コンディショニングシステムは、特定の飲料を、消費に最適な所望の温度で計量分配できるようにする温度コンディショニングシステムである。
【0163】
飲料コンディショニングシステム280は、通路220b(これは通路220aの代替的な通路である)内でポンプ220の下流に接続された冷却機器282を含む。通路220bは、弁221及び通路220cを通してディスペンサーヘッド230にある飲料注入ポート260に流体連通している。
【0164】
冷却機器282は、冷蔵液体/アイスバンク(refrigerated liquid/ice bank)内でぐるぐる巻きにされたチューブを含み得る。巻きの数及び長さは、最適な冷却速度及び度合いを保証して、一貫した標的飲料出口温度をもたらすように選択され得る。
【0165】
冷却機器は、冷媒冷却コンプレッサーを含み得、冷媒冷却コンプレッサーの冷却速度(rate)は、異なる計量分配量においても所望の飲料温度を維持するために、制御装置によって動的に制御される。コンディショニング/冷却機器は、ディスペンサー機器の本体の内部又は外部に配置され得る。
【0166】
ディスペンサーの動作は、上述したものと同じである。しかしながら、ポンプ220を離れた後、飲料は、通路220b及び220dに沿って冷却機器282を通過し、その後、弁221、通路220c、ディスペンサーヘッド230及び飲料注入ポート260を経由して容器218に計量分配される。
【0167】
流れセンサー、圧力センサー及び/又は温度センサーは、流動線220bに沿って展開されて、飲料の流動状態の監視を容易にし得る。上述の全ての管及び流動線は、固定されても又は可撓性であってもよく、及び食品等級のプラスチック又はステンレス鋼などの飲食物環境での使用に承認されている材料から形成される。
【0168】
上述の説明は、単一の計量分配点(ディスペンサーヘッド230の飲料注入ポート260に関する。しかしながら、複数の計量分配点が飲料計量分配装置に組み込まれて、少なくとも1つの制御装置によって制御されることができる。
【0169】
装置の好ましい実施形態では、3/8インチの管径が用いられる。しかしながら、より大口径の管(1/2インチ以上)が、より多量の体積流量を促し且つ飲料と管内壁との間の摩擦を低減させるために使用され得ることが理解される。
【0170】
図10A、
図10B及び
図10Cは、本発明の実施形態によるディスペンサーシステム300を示す。システムは、図示の2つのディスペンサーユニット314a及び314bを備えるディスペンサー本体312を有する。ディスペンサーは、ディスペンサー314a及び314bの下方に位置するドリップトレイ320を有する。各ディスペンサーは、容器支持体316を有する。支持体316は、容器内に飲料を計量分配するために、容器318を保持し、位置決めし、且つ支持するように構成されている。
図10Aには、明瞭にするために1つの容器のみを示す。
図10B及び
図10Cには2つの容器が示されている。
図10A、
図10B及び
図10Cに示されているディスペンサーシステムは、2つのディスペンサーユニット314a及び314bを有し、システムは、ディスペンサー本体312内に複数のディスペンサーを含んでもよい。
【0171】
この例では、支持体316は、2つの半円形の支持部材又は把持部316a、316bに分けられる。このクラムシェル式の支持設計では、支持部材316a及び316bは、ディスペンサーに旋回式に取り付けられ、且つ容器を正しい位置に位置決定して、計量分配している最中、容器を支持するように設計されている。
【0172】
図10A及び
図10Bに示すように、容器がディスペンサーに配置又は装入されると、センサー342が、容器の存在を検出する。ユーザは、好ましい飲み物を選択する及び/又は支払いをし、それにより、ディスペンサーシステムを作動させる。スクリーン350が下げられて、容器へのユーザのアクセスを制限する。スクリーン350は、安全ガードの機能を果たし、計量分配している最中にユーザがディスペンサーの構成要素に触れないようにし、且つ容器が破損する場合にユーザを保護する。スクリーンはまた、跳ねよけの機能を果たす。
図10Cは、下げられた位置にあるスクリーンを示す。この例では、スクリーン350は、障害物を検出する場合に動きを止める電子抵抗安全バーを有する。
【0173】
スクリーン350が下げられると、支持部材316a及び316bは、互いの方に向かう方向に旋回されて、容器の周りで閉鎖する。同時に、支持部材316a及び316bが容器の円周を取り囲んで、確実に容器が計量分配するための正しい位置にあるようにする。支持部材は、
図10Cに示すように、容器の上縁又はリムを完全に支持する。
【0174】
各ディスペンサー314a、314bのディスペンサーヘッドマニホールド330は、容器318の上縁又はリム318aに対して、矢印「F」に沿って垂直方向に下げたり上げたりするように設計されている。この例では、空気圧システムは、ディスペンサーヘッドアセンブリを容器の頂部リムへと下げるように動かすように使用される。ディスペンサーヘッドアセンブリは、レールに取り付けられ、それにより、ディスペンサーヘッドアセンブリを空気圧又は他の好適な手段によって上げたり下げたりできる。
【0175】
ディスペンサーヘッド330は封止板332を含み、封止板の一区域に封止要素334を有する。
【0176】
支持部材316a及び316bは、容器を支持し且つ容器318の上縁又はリム318aを封止板と整列させて、封止要素と効果的なシールを生じさせることができるようにするように設計されている。この例では、シールは、空気圧システムが容器のリムへ約1160Nのかなりの下向きの力を加えるときに、1.8バールまでの差圧(「逆圧」)を維持するように設計されている。
【0177】
封止要素は、支持体316及び/又は容器318の上縁、内縁又はリム318aに圧接及び/又はクランプされるときに、封止障壁を形成するように設計され且つそのような寸法にされている。この例では、封止要素334は、シリコーンやゴムなどの弾性材料で作製され、且つ平らな封止面を有する。
【0178】
封止要素は、シールが形成されると、容器の内部と外部との間の圧力差を維持するように設計されている。容器の内部と外部との間に圧力差をもたらすことによって、逆圧を使用して、過度に泡立たせることなく、飲料を容器に迅速に計量分配し得る。
【0179】
ひとたび計量分配が完了したら、ディスペンサーヘッドマニホールドが持ち上げられて、容器とのシールを壊す。掴み用支持部材316a及び316bが開いて、互いに離れるように旋回し、且つスクリーンが持ち上げられる。
【0180】
【0181】
容器318は、ディスペンサーシステム内に直接位置決め又は装入され、並びに支持部材316a及び316bは、互いの方へ向かう方向に旋回されて、容器318の周りで閉鎖する。支持部材316a及び316bは円周を取り囲み、確実に容器がディスペンサーヘッドに対して計量分配するための正しい位置に支持されるようにする。
【0182】
この例では、ベース支持体又はインサート327は、各容器318の真下に位置して追加的な支持をもたらし、且つディスペンサー内での容器の位置決めを支援する。ベース支持体327は、ディスペンサー本体に取り外し自在に取り付けられる。ディスペンサーシステムは、各ベース支持体を、異なる寸法を有する別のベース支持体と取り替えることによって、異なるサイズの容器に対応し得ることが理解される。
【0183】
例えば、高さの高いベース支持体を挿入することによって、高さの低い容器がディスペンサーシステムにおいて使用され得る。ベース支持体は容器を持ち上げて、容器と封止要素との間に効果的なシールを生じることができるようにする。ベース支持体は、ディスペンサーシステムを、異なる容器寸法の範囲を受け入れるようにカスタマイズ又は適合できるようにする。
【0184】
図12は、ベース支持体又はインサート327の拡大図を示す。ベース支持体は、容器支持面380を有し、支持面の外縁に沿って、隆起した突出部又はリム382が配置されている。リム382は、容器を支持面上で位置決定するのを支援する。リムにあるアパーチャ384は、過剰な飲料をドレーンするための通路を提供する。
【0185】
上述の例では、支持部材316a及び316bの位置は固定されている。しかしながら、支持部材316a及び316bは、垂直方向に可動とし得(上下に)、それら支持部材が、異なる高さの容器を把持、位置決定及び支持できるようにすることが理解される。
【0186】
ベース支持体は、容器を支持できる任意の材料で作製され得ることを理解されたい。本例では、ベース支持体は、プラスチックやガラスなどの透明又は半透明の材料で作製される。ベース支持体は、光がその構造を透過できるようにし、及びディスペンサーシステムによって、異なる色の光がベース支持体を透過するようにして、計量分配動作のステータスを示し得る。例えば、ベース支持体は、計量分配が進行中であることを知らせるために赤く(又は別の色で)光り、及び計量分配が完了したことを知らせるために緑色に(又は別の色で)光り得る。
【0187】
図13Aは、ディスペンサーシステムにおいて使用するためのノズル610を備えるディスペンサーヘッドマニホールド630の斜視図を示す。ディスペンサーヘッドマニホールドは封止板632を有し、これは、封止板632の底面にある半径方向リップに取り付けられている封止要素634を有する。
【0188】
この取り付け方法は、全くツールを必要とせず、又は他の部分を分解することなく、封止要素634を簡単に交換又は洗浄できるようにする。
【0189】
ディスペンサーヘッドマニホールド630は、容器の上縁又はリムに対して、垂直方向に上げたり下げたりするように設計されている。封止要素634は、容器支持体及び/又は容器の上縁、内縁又はリムに圧接及び/又はクランプされると、封止障壁を形成するように設計され且つそのような寸法にされている。この例では、封止要素634は、シリコーンやゴムの弾性材料で作製され、且つ平らな封止面634aを有する。
【0190】
封止要素634は、シールが形成されると、容器の内部と外部との間の圧力差を維持するように設計されている。容器の内部と外部との間に圧力差をもたらすことによって、逆圧を使用して、過度に泡立たせることなく飲料を容器に迅速に計量分配し得る。
【0191】
図13Cに最もよく示すように、ディスペンサーヘッドマニホールド630には、飲料注入口631及びガス注入口/出口接続部633用のアパーチャが設けられている。飲料ポート631は、ディスペンサーヘッドマニホールド内に位置するノズル610と流体連通する。
【0192】
ノズル610は、
図13Eに最もよく示すように、全体的に円錐形を有し、飲料を、飲料注入口から半径方向に突き出る様々ならせん状の方向に向ける複数の湾曲した流路611を備える(好ましくは、泡立ちを減少させるように渦巻の動きを生じる)。ノズルから出る飲料は、計量分配されている間、容器618の内側面に向けられる。湾曲した流路611は、流路出口の方へ向かって横断面が減少する。
【0193】
封止要素634及びノズル610の双方をディスペンサーヘッドマニホールド630に組み込むことによって、マニホールド630をよりコンパクトにでき、且つ広範囲の容器寸法を使用できるようにする。
【0194】
図13Dは、ノズルを通って容器618内へと飲料ポートから出てくるときの飲料流体経路(矢印によって示す)を示す。流体の流れは、ノズル610にある流路によって、いくつかのらせん状の流れ経路に分けられる。流路の内部の湾曲したプロファイル及び断面積の減少によって、飲料を、水平面に対して+15度(カップのリムに向かって)から-45度(カップのベースに向かって)までの角度範囲で、容器の全内側面に向けられる。
【0195】
ノズル610の湾曲したプロファイル及び断面積の減少に起因して飲料に作用する遠心力によって、飲料をあちこちに動かすことができるようにし、且つ容器の内部表面積に広がることができるようにする。これは、最小限の乱流で、及びより多量の体積流量で、飲料が可能な限り迅速に容器の底部に達することができるようにする。このプロセスはまた、製品が容器を下に落ちる距離を短くするため、乱流を減少させる。
【0196】
ノズルは、封止板によって、異物又は顧客と接触しないように保護されて、ディスペンサーの衛生状態を高める。ノズル及び封止要素はまた、ディスペンサーヘッドマニホールドから取り外されて、簡単に洗浄できるようにしてもよい。
【0197】
ノズル設計は、ディップチューブの必要性を回避し、それゆえ、実質的に、バーカウンター上のユニットなどのディスペンサー設計で使用され得る。
【0198】
図14は、本発明の実施形態による飲料ディスペンサーシステム用の圧力及び流れ回路を示す。
【0199】
回路500は、空気供給部512及び飲料源514を含む。空気供給部512は、4つの流動線512a、512b、512c及び512dを有する。流動線512aは、レギュレータ522を経由して流体ポンプ520に接続される。流動線512aは、流体ポンプ520を作動させるように構成されている。
【0200】
流動線512bは、レギュレータ537及び弁539を経由してアクチュエータ536に接続される。アクチュエータは、ディスペンサーヘッド530の作動及び動きを空気圧制御するように構成されている。
【0201】
流動線512cは、レギュレータ535、三方弁533及び逆止弁531を経由して、ディスペンサーヘッド530にある圧力ポート562に接続される。圧力ポート562に送給される圧縮空気の目的は、容器518に逆圧を生じさせて、ガスが飲料溶液から抜け出て、過度の泡又は気泡の形成につながることなく、飲料を容器518に迅速に計量分配できるようにすることである。
【0202】
この例では、加圧空気は、ユニット操作のための(6バールの圧力)空気エネルギー源として使用される。しかしながら、機械、電気及び/又は液圧システムもこの機能を果たし得ることが理解される。
【0203】
流動線512dは、レギュレータ537及び弁591を経由して、把持システム590内にあるアクチュエータに接続される。把持システム590は、飲料を計量分配している間、容器518を把持及び支持するように構成されている。
【0204】
流動線512a~512dは、「環状幹線」に接続され、それにより、各経路が、動作するために必要な空気圧を等しく引くことができるようにする。回路には圧力解放弁が含まれて、空気圧システムを安全に減圧する手段を提供する。
【0205】
加圧された樽などの飲料源514は、流動線514aに接続される。この例では、飲料源は、11ガロンの加圧ビール樽である。流動線514aは、弁514bを経由してポンプ520に接続される。ポンプ520は、ディスペンサーヘッド530にある飲料ポート560を経由して、飲料を飲料源514から容器518にポンプ作用で注ぐように構成されている。
【0206】
使用中、ユーザは、制御装置507に接続されたディスプレイ505上で飲料を選択する。ユーザが、容器支持体(図示せず)に容器を挿入し得るか、又は機器が、自動的に容器を容器支持体(図示せず)に放出する。制御装置507は、モータ509を作動させて、跳ねよけを下げるか、又は安全ドア511を閉める。
【0207】
計量分配サイクルの開始前、制御装置507は、安全システム546のステータスをチェックし、これは、容器518が存在することを確認するために容器センサー546aをチェックすること、及びスクリーン/跳ねよけが閉鎖されているか又は跳ねよけが適所にあることを確認するために、スクリーン/跳ねよけの安全スイッチ546bのステータスをチェックすることを含む。いずれかのセンサーが、否を示す値を報告する場合、計量分配サイクルは停止して、ユーザがエラーを直すのを待つ。
【0208】
安全システムから正の信号があると、制御装置507は弁591を開放して、把持システム590を起動し、掴み用支持体を、容器を掴むように動かす。制御装置507は弁539を開いて、アクチュエータ536を起動し、ディスペンサーヘッド530を動かす。ディスペンサーヘッド530は容器518の方へ下げられて、マニホールドの封止板及び封止要素532に容器518との封止障壁を形成させる。
【0209】
ひとたびシールが形成されたら、制御装置は弁533を作動させて、空気供給部512とディスペンサーマニホールドにある出口との間の通路を開放する。その後、加圧空気が容器を満たす。弁533は、電動式空気弁である。
【0210】
制御装置507は、空気注入が停止される圧力を制御する。圧力レベルは、電子的に又は手動で制御されるレギュレータによって、調整可能に設定される。圧力は、0.4バールから、5バールを上回る可能性がある容器の最大圧力定格まで及ぶ。
【0211】
ディスペンサーヘッド530内に位置する圧力センサー(図示せず)が、容器518の内部圧力を監視して、加えられた逆圧をシールが保持していることを確認する。予め決められた期間内で必要な逆圧を高めることに失敗する場合には、制御装置は計量分配サイクルを中止する。逆圧マニホールドの近くに位置するデジタルディスプレイは、容器518における逆圧のリアルタイムの圧力レベルを提供する。
【0212】
容器518が必要な逆圧を首尾よく保持する場合、弁521を開放し且つポンプ520を作動させるための信号が送信される。飲料は、圧縮化キーにおけるガスの圧力の結果及び/又は液体輸送ポンプ520によって、飲料源から計量分配ヘッドへ運ばれる。システムにおける流動線の管径が、高圧源(樽)から低圧容器へ流れることができるように設計され得るとき、ポンプ520は任意選択的な特徴である。
【0213】
飲料は、飲料源514から、FOB(Foam On Beer)検出器513を通って、流動線520aを通って冷却機器582までポンプ作用で送給される。飲料は、通路520dに沿って流れ、その後、弁521、通路520c、ディスペンサーヘッド530及び飲料注入ポート560を経由して、容器518へ計量分配される。
【0214】
ポンプ520は、90cc/ストロークの空気ポンプである。しかしながら、異なる容量のポンプが用いられてもよいことが理解される。一例として、空気式、液圧式又は電気式の、ストローク当たり568cc(1パイント)以上のポンプが使用され得る。
【0215】
冷却機器582は、飲料を、消費するのに最適な所望の温度に冷却するように設計されている。典型的な例では、冷却機器は、冷蔵液体/アイスバンク内でぐるぐる巻きにされたチューブを含む。冷却機器における流動線は、好ましくは、真空絶縁され、且つ能動的に冷却される線である。巻きの数及び長さは、一貫した標的飲料出口温度をもたらすように、最適な冷却速度及び度合いを保証するように選択される。その代わりに、又はそれに加えて、冷却プロセスは、制御装置507によって、異なる計量分配量において所望の飲料温度を維持するように、動的に制御され得る。冷却機器は、ディスペンサー機器の本体の内部又は外部に配置され得る。
【0216】
流れセンサー、圧力センサー及び/又は温度センサーは、流動線520a、520c及び/又は520dに沿って展開されて、飲料の流動状態の監視を容易にすることができる。上述の全ての管及び流動線は、固定されても、又は可撓性であってもよく、及び食品等級のプラスチック又はステンレス鋼など、飲食物の環境での使用に承認されている材料から形成される。
【0217】
ポンプ520は、制御装置が弁521を閉鎖して、予めプログラムされた経過時間後にポンプ520を動作停止させるまで、飲料をポンプ作用で送給し続ける。その代わりに、又はそれに加えて、流量計515が、流動線514a、520a、520c又はディスペンサーヘッド530に設けられて、必要量の飲料が計量分配されたかを測定するか、又はセンサーが、容器内の飲料レベルが必要なレベルに達したかを認識するようにする。
【0218】
飲料をポンプ作用で送給している間、加圧容器に飲料を加えることによって、容器518の内部圧力を高める。三方弁533は、排出の圧力閾値に設定される。容器内の内部圧力レベルがこの圧力閾値を上回る場合、容器からの圧縮空気は、所望の内部圧力レベルに再び達するまで、弁533によって、圧力ポート562を通って排出通路533bに沿って放出される。
【0219】
容器518が満たされると、容器内の加圧空気の量が飲料によって入れ換えられ、且つ加圧空気が通路533bを通して排出される。
【0220】
飲料は、計量分配サイクルの期間中、容器に迅速に計量分配される。飲料に炭酸ガスを入れられる場合、計量分配している最中、容器内の逆圧が、炭酸飲料内に溶解若しくは混合されたガスが溶液から実質的に出ないようにするため、泡立ちは軽減されるか又は最小限にされる。
【0221】
ひとたび飲料の計量分配相が完了したら、3方出口値533は、制御装置によって排出通路533bを開放するように切り替えられる。加圧空気によってもたらされた逆圧は、容器内のいずれの過剰な飲料とも一緒に、通路533bを通って廃棄物容器へ排出される。それに続いて又はそれと同時に、コントローラはアクチュエータ536を作動させて、計量分配マニホールドを容器518から離れるように持ち上げ、封止板と容器との間の封止障壁を壊す。コントローラは把持システムを作動させて、把持部を開放する。
【0222】
ひとたび計量分配マニホールド530が引き出されたら、安全スクリーン又は跳ねよけ430がモータ509によって自動的に開放され得、ユーザが、計量分配された飲料にアクセス可能となる。或いは、ひとたび計量分配マニホールド530が引き出されたら、安全スクリーン又は跳ねよけ430が手動で開放され、オペレータが、充填済み容器518を回収できるようにし得る。
【0223】
回路500は、異なる飲料タイプ又はディスペンサーシステムに対応するように修正され得る。
【0224】
例えば、飲料が非加圧槽内に貯蔵される場合、又は飲料源514内の圧力が、ポンプ520に達するには不十分である場合、
図14の点線に示すように、別個の飲料圧力システム550が使用され得る。飲料圧力源552は、ポンプ520の前に弁514bに接続される。圧力システム550は、流動線552aを加圧して、飲料源514から弁514b(開放時)を通ってポンプ520へ飲料を提供するように構成されている。飲料圧力源は、加圧ガスキャニスター、コンプレッサータンク、アキュムレータタンク又は加圧ガスボトルとし得る。
【0225】
この例では、飲料圧力源は、二酸化炭素、又は二酸化炭素と窒素の混合物とし得る。しかし、その代わりに、飲料圧力源は、任意の不活性ガス、ガス混合物及び/又は清浄な空気としてもよい。
【0226】
飲料圧力源は、1つ以上の減圧マニホールドを経由して槽に加えられ、槽の圧力及び/又は炭酸化を維持し得るか又は高め得る。
【0227】
加圧槽又は非加圧槽は、炭酸清涼飲料用のカーボネータと一緒に使用される後混合濃縮物を含み得る。他の飲料源は、約1m3の容量の中型容器(IBCs)などの「袋状の」バルクコンテナから、35m3までに及ぶ容量の、移動できるタンカーまでを含み得る。
【0228】
図15A及び
図15Bは、ディスペンサーアセンブリ700を示す。アセンブリはディスペンサー本体712を有する。ディスペンサー700は容器ベース支持体716を有する。支持体716は、容器内へと圧力下で飲料を計量分配するために、容器718を保持及び支持するように構成されている。
図15では、1つのみのディスペンサー714が示されているが、システムは、ディスペンサー本体712内に複数のディスペンサーを含んでもよい。
【0229】
ディスペンサー本体712は、アセンブリ700に対して容器を挿入及び取り出しできるようにする開口部720bを有する。この例では、ドアがディスペンサー本体712に旋回式に取り付けられる。ドア720は窓720aを有して、計量分配している最中、容器への充填を監視できるようにし、且つユーザを保護できるようにする。
【0230】
アセンブリ700は、容器718の上縁又はリム718aに対して、矢印「F」に沿って垂直方向に上げたり下げたりするように設計されているディスペンサーヘッドマニホールド730を有する。ディスペンサーヘッド730は封止板732を含み、これは、封止板732の一区域に封止要素734を有する。
【0231】
ディスペンサー700は、任意選択的に、容器をディスペンサーヘッドと面一に位置決めする若しくは整列させるように構成されたリブ又は支持体を含み得る。
【0232】
ディスペンサーヘッドマニホールド730は、クランプ機構によって下げたり上げたりされる。この例では、カムレバー744が、ディスペンサー本体712に旋回式に取り付けられる。
図15Aに示す第1のレバー位置では、レバーは、ディスペンサーヘッドマニホールド730に作用していない。このロック解除位置では、容器は、アセンブリに挿入され且つそこから取り外され得る。レバーが、
図15Aに矢印Xとして示される方向に、第2のレバー位置まで旋回されると、カムレバーは、ディスペンサーヘッドマニホールド730に作用し、ディスペンサーヘッドマニホールドを下向きに動かす。このロック位置では、ディスペンサーヘッドマニホールド730は容器上へと下げられ、且つ封止要素734は容器とシールを形成する。
【0233】
封止要素734は、シールが形成されると、容器の内部と外部との間の圧力差を維持するように設計されている。容器の内部と外部との間に圧力差をもたらすことによって、逆圧を使用して、過度に泡立たせることなく飲料を容器に迅速に計量分配し得る。
【0234】
ディスペンサーヘッドマニホールド730は、飲料ポート731及びガス注入口/出口接続部用のアパーチャが設けられている。飲料ポート631は、ディスペンサーヘッドマニホールド内に位置するノズル710と流体連通している。ノズル710は、
図13A~13Eで説明するノズル610と同様であるため、
図13A~13Eの説明から理解される。
【0235】
上述の例では、ディスペンサーアセンブリ700は、容器ベース支持体を有する。しかしながら、その代わりに、又はそれに加えて、アセンブリは、容器の口、リップ、リム及び/又は側面を支持するために、少なくとも1つの支持体を含み得る。
【0236】
本明細書を通して、文脈上他の意味が要求される場合を除き、用語「含む(comprise)」若しくは「含む(include)」、又は「含む(comprises)」若しくは「含む(comprising)」、「含む(includes)」若しくは「含む(including)」などの変形例は、定まった完全体(integer)若しくは完全体の群を含むことをほのめかすが、任意の他の完全体若しくは完全体の群は除外しないと理解される。
【0237】
さらに、「下方(lower)」、「上方(upper)」、「上(up)」、「下(down)」、上(above)、下(below)などの関連語は、本明細書では、添付図面に適用されるような方向及び場所を示すために使用され、且つ本発明及びその特徴を特定の配置構成又は向きに限定するものであるとはみなされない。同様に、用語「出口(outlet)」又は「出口(exit)」は、開口部であるとみなされ、これは、流体が動く方向に依存して、「注入口(inlet)」又は「入口(entry)」の機能も果たし得る、及びその逆も同様である。
【0238】
上述の例では、装置は、任意選択的な特徴である、飲料注入ポートに接続されるディップチューブを有する。ディップチューブは、様々な長さで、直線及び/又は容器の側面に対して角度がつけられているとし得る。ディップチューブの利点は、飲料を計量分配している間、容器内での乱流を減少させることである。
【0239】
上述の例は、使い捨てのプラスチック製カップに計量分配する飲料システムを説明している。しかしながら、飲料システムはまた、ボトル、マグ、カップ、ジョッキ、グラス、ビーカー、タンブラー又はタンカードを含む、任意のタイプの飲料用容器内に計量分配するように使用され得る。容器は、硬質若しくは軟質プラスチック、ガラス、セラミック、厚紙、紙、蝋紙又は発泡体を含む材料の範囲から作製され得る。容器は、使い捨てでも、又は再利用可能でもよい。
【0240】
しかしながら、飲料が、ディップチューブを用いずに、又はディップチューブの代わりにノズルを使用することによって、容器内に計量分配され得る。これらの配置構成は、ディスペンサーヘッドマニホールドの必要な垂直方向の移動を減少させ得る。これは、計量分配マニホールドの移動距離を減少させ、それにより、計量分配サイクル時間を短くするという利点がある。
【0241】
本発明の実施形態では、ディスペンサーは、支払いシステムを含み得る。
【0242】
制御装置は、計量分配を行うことができるようにする前に支払いを受け且つ支払いに応じるか、或いは、支払いが行われるまで飲料を放出しない機器に接続され得る。ユーザからの指示は、必要な飲料数又は求められる特定の計量分配カスタマイゼーション(例えば温度/「泡」の高さ)を含み得る。
【0243】
ディスペンサー装置によってユーザに出される指示は、支払い方法、又は飲料用容器を受け渡す方法の指示を含み得る。支払いは、現金、ペイメントカード又は支払い「アプリ」とし得る。
【0244】
上述の例では、封止板にある圧力ポートは2つの機能を有する。圧力ポートは、容器内へ空気をポンプ作用で送給して逆圧をもたらすための入口として使用される。圧力ポートはまた、ガス及び廃棄物用の排出出口として使用される。代替的な設計では、封止箇所は、これらの機能のための2つの別個のポートを有し得る。
【0245】
本発明は、少なくとも1つのディスペンサーユニットを含む、容器内に飲料を計量分配するためのシステムを提供する。ディスペンサーユニットは、容器及びディスペンサーヘッドを支持するように構成された少なくとも1つの支持部材を含む。ディスペンサーヘッドは、飲料出口、少なくとも1つの圧力ポート、及び容器の少なくとも一部分とディスペンサーヘッドとの間に封止障壁を形成するように構成されている可動封止部材を含む。
【0246】
容器の少なくとも一部分とディスペンサーヘッドとの間に封止障壁を形成するように構成されている可動封止部材を含むシステムを提供することによって、容器の位置は、シールを形成し、飲料を計量分配し、且つシールを放出する間、変化しない。これは、容器内での飲料の攪拌を防止又は軽減し得、より迅速な飲料沈下時間を可能にするか、又は過度な泡立ちを軽減する。
【0247】
このシステムはまた、容器の動きを軽減し、これにより、ひとたび計量分配したら、飲料がこぼれるのを回避し得る。
【0248】
本発明の上述の説明は、図示及び説明のために提示され、且つ徹底的であることも、又は開示した正確な形態に本発明を限定することも意図していない。説明した実施形態は、本発明の原理及びその実際的応用を最良に説明するために、選択されて説明されており、それにより、当業者が、考えられる特定の使用に好適であるため、様々な実施形態において及び様々な修正例と一緒に、本発明を最良に利用できるようにした。それゆえ、さらなる修正例又は改良例は、本発明で意図される範囲から逸脱することなく、組み込まれ得る。