(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-15
(45)【発行日】2024-03-26
(54)【発明の名称】体幹バランス測定方法、眼鏡用レンズの色の決定方法、コンタクトレンズの色の決定方法、眼鏡用フレームの色の決定方法、人の装着物の色の決定方法
(51)【国際特許分類】
A61B 5/107 20060101AFI20240318BHJP
A61B 5/11 20060101ALI20240318BHJP
G02C 1/06 20060101ALI20240318BHJP
G02C 7/02 20060101ALI20240318BHJP
G02C 7/04 20060101ALI20240318BHJP
G02C 13/00 20060101ALI20240318BHJP
A41H 43/00 20060101ALI20240318BHJP
【FI】
A61B5/107 300
A61B5/11 210
G02C1/06
G02C7/02
G02C7/04
G02C13/00
A41H43/00 D
(21)【出願番号】P 2023524325
(86)(22)【出願日】2022-12-20
(86)【国際出願番号】 JP2022046821
(87)【国際公開番号】W WO2023136054
(87)【国際公開日】2023-07-20
【審査請求日】2023-05-08
(31)【優先権主張番号】P 2022002858
(32)【優先日】2022-01-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】518405234
【氏名又は名称】株式会社Innochi
(74)【代理人】
【識別番号】110002446
【氏名又は名称】弁理士法人アイリンク国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】灰谷 孝
【審査官】藤原 伸二
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-112697(JP,A)
【文献】特開2020-112705(JP,A)
【文献】特開2005-224513(JP,A)
【文献】特開2021-155879(JP,A)
【文献】特開2000-282316(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 5/107
A61B 5/11
G02C 1/06
G02C 7/02
G02C 7/04
G02C 13/00
A41H 43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
人の体幹バランスを測定する体幹バランス測定方法であって、
体幹バランスを測定する対象者に外部から力を加え
られると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるよう
な状態にし当該対象者に異なる色を有する物を順次持たせ
た状態で当該対象者
の体に外部から力を加える外力入力ステップと、
前記外力入力ステップでの前記対象者の
体の軸のぶれを基に、当該対象者の体幹バランスを測定する測定ステップと、
を有する体幹バランス測定方法。
【請求項2】
前記外力入力ステップでは、前記対象者
の体に外部から力を加え
られると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるように立たせることができる測定用手段の上に対象者を立たせ、
前記測定用手段は、
水平方向に振動する機器若しくは装置、又はクッションであり、前記対象者が前記測定用手段の上に立つことで当該対象者の姿勢が不安定になり易
くなるような状態にする請求項1に記載の体幹バランス測定方法。
【請求項3】
前記外力入力ステップでは、前記対象者の体に外部から力を加えられると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるように立たせることができる測定用手段の上に対象者を立たせ、
前記測定用手段は、前記対象者の足を載置する形状が当該足のかかとから指先まで延び当該足の足底の幅よりも狭い形状を有し、
前記外力入力ステップでは、前記測定用手段上に一方の足を乗せて前記対象者を片足で立たせ
た状態で当該対象者
の体に外力を加える請求項
1に記載の体幹バランス測定方法。
【請求項4】
前記異なる色を有する物は色紙である請求項1に記載の体幹バランス測定方法。
【請求項5】
請求項1
乃至第4の何れかに記載の体幹バランス測定方法を用いて眼鏡用レンズの色を決定する眼鏡用レンズの色の決定方法であって、
前記測定ステップで体幹バランスが良い測定結果が得られる前記物の色の情報を取得する色取得ステップと、
前記色取得ステップで取得した色
に対応する眼鏡用レンズの色を決定する色決定ステップと、
を有する眼鏡用レンズの色の決定方法。
【請求項6】
前記色決定ステップでは、前記色取得ステップで取得した色
に対応付けられている眼鏡用レンズの色を複数の候補を選定し、前記対象者
の体に外部から力を加え
られると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるよう
な状態にした当該対象者に前記複数の候補の眼鏡用レンズの色を有する眼鏡を順次装着させ
た状態で当該対象者
の体に外部から力を加えて当該対象者の
体の軸のぶれを基に当該対象者の体幹バランスを測定し、体幹バランスが良い測定結果が得られる眼鏡用レンズの色を決定する請求項
5に記載の眼鏡用レンズの色の決定方法。
【請求項7】
請求項1
乃至4の何れかに記載の体幹バランス測定方法を用いてコンタクトレンズの色を決定するコンタクトレンズの色の決定方法であって、
前記測定ステップで体幹バランスが良い測定結果が得られる前記物の色の情報を取得する色取得ステップと、
前記色取得ステップで取得した色
に対応するコンタクトレンズの色を決定する色決定ステップと、
を有するコンタクトレンズの色の決定方法。
【請求項8】
前記色決定ステップでは、前記色取得ステップで取得した色
に対応付けられているコンタクトレンズの色を複数の候補を選定し、前記対象者
の体に外部から力を加え
られると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるよう
な状態にした当該対象者に前記複数の候補の色のコンタクトレンズを順次装着させ
た状態で当該対象者
の体に外部から力を加えて当該対象者の
体の軸のぶれを基に当該対象者の体幹バランスを測定し、体幹バランスが良い測定結果が得られるコンタクトレンズの色を決定する請求項
7に記載のコンタクトレンズの色の決定方法。
【請求項9】
請求項1
乃至4の何れかに記載の体幹バランス測定方法を用いて眼鏡用フレームの色を決定する眼鏡用フレームの色の決定方法であって、
前記測定ステップで体幹バランスが良い測定結果が得られる前記物の色の情報を取得する色取得ステップと、
前記色取得ステップで取得した色
に対応する眼鏡用フレームの色を決定する色決定ステップと、
を有する眼鏡用フレームの色の決定方法。
【請求項10】
前記色決定ステップでは、前記色取得ステップで取得した色
に対応付けられている眼鏡用フレームの色を複数の候補を選定し、前記対象者
の体に外部から力を加え
られると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるよう
な状態にした当該対象者に前記複数の候補の眼鏡用フレームの色を有する眼鏡を順次装着させ
た状態で当該対象者
の体に外部から力を加えて当該対象者の
体の軸のぶれを基に当該対象者の体幹バランスを測定し、体幹バランスが良い測定結果が得られる眼鏡用フレームの色を決定する請求項
9に記載の眼鏡用フレームの色の決定方法。
【請求項11】
請求項1
乃至4の何れかに記載の体幹バランス測定方法を用いて人の装着物の色を決定する装着物の色の決定方法であって、
前記測定ステップで体幹バランスが良い測定結果が得られる前記物の色の情報を取得する色取得ステップと、
前記色取得ステップで取得した色
に対応する前記対象者の装着物の色を決定する色決定ステップと、
を有する人の装着物の色の決定方法。
【請求項12】
前記色決定ステップでは、前記色取得ステップで取得した色
に対応付けられている装着物の色を複数の候補を選定し、前記対象者
の体に外部から力を加え
られると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるよう
な状態にした当該対象者に前記複数の候補の色の装着物を順次装着させ
た状態で当該対象者
の体に外部から力を加えて当該対象者
の体の軸のぶれを基に当該対象者の体幹バランスを測定し、体幹バランスが良い測定結果が得られる装着物の色を決定する請求項
11に記載の人の装着物の色の決定方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、体幹バランスを測定する技術及びその応用技術に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、眼鏡用レンズの色を選択する方法がある(例えば特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、人の体幹バランスをより最適に測定したり、対象者により適した眼鏡用レンズの色、コンタクトレンズの色、眼鏡用フレームの色、又は人の装着物の色を決定したりすることである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
前記課題を解決するために、本発明の第1の態様は、人の体幹バランスを測定する体幹バランス測定方法であって、体幹バランスを測定する対象者に外部から力を加えられると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるような状態にし当該対象者に異なる色を有する物を順次持たせた状態で当該対象者の体に外部から力を加える外力入力ステップと、前記外力入力ステップでの前記対象者の体の軸のぶれを基に、当該対象者の体幹バランスを測定する測定ステップと、を有する体幹バランス測定方法である。
【0007】
本発明の第2の態様では、前記外力入力ステップでは、前記対象者の体に外部から力を加えられると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるように立たせることができる測定用手段の上に対象者を立たせ、前記測定用手段は、水平方向に振動する機器若しくは装置、又はクッションであり、前記対象者が前記測定用手段の上に立つことで当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるような状態にすることが好ましい。
【0008】
本発明の第3の態様では、前記外力入力ステップでは、前記対象者の体に外部から力を加えられると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるように立たせることができる測定用手段の上に対象者を立たせ、前記測定用手段は、前記対象者の足を載置する形状が当該足のかかとから指先まで延び当該足の足底の幅よりも狭い形状を有し、前記外力入力ステップでは、前記測定用手段上に一方の足を乗せて前記対象者を片足で立たせた状態で当該対象者の体に外力を加えることが好ましい。
【0009】
本発明の第4の態様では、前記異なる色を有する物は色紙であることが好ましい。
【0010】
前記課題を解決するために、本発明の第5の態様は、前記本発明の第1乃至第4の何れかの態様の体幹バランス測定方法を用いてコンタクトレンズの色を決定するコンタクトレンズの色の決定方法であって、前記測定ステップで体幹バランスが良い測定結果が得られる前記物の色の情報を取得する色取得ステップと、前記色取得ステップで取得した色に対応するコンタクトレンズの色を決定する色決定ステップと、を有するコンタクトレンズの色の決定方法である。
【0011】
本発明の第6の態様では、前記色決定ステップでは、前記色取得ステップで取得した色に対応付けられている眼鏡用レンズの色を複数の候補を選定し、前記対象者の体に外部から力を加えられると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるような状態にした当該対象者に前記複数の候補の眼鏡用レンズの色を有する眼鏡を順次装着させた状態で当該対象者の体に外部から力を加えて当該対象者の体の軸のぶれを基に当該対象者の体幹バランスを測定し、体幹バランスが良い測定結果が得られる眼鏡用レンズの色を決定することが好ましい。
【0012】
前記課題を解決するために、本発明の第7の態様は、前記本発明の第1乃至第4の何れかの態様の体幹バランス測定方法を用いてコンタクトレンズの色を決定するコンタクトレンズの色の決定方法であって、前記測定ステップで体幹バランスが良い測定結果が得られる前記物の色の情報を取得する色取得ステップと、前記色取得ステップで取得した色に対応するコンタクトレンズの色を決定する色決定ステップと、を有するコンタクトレンズの色の決定方法である。
【0013】
本発明の第8の態様では、前記色決定ステップでは、前記色取得ステップで取得した色に対応付けられているコンタクトレンズの色を複数の候補を選定し、前記対象者の体に外部から力を加えられると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるような状態にした当該対象者に前記複数の候補の色のコンタクトレンズを順次装着させた状態で当該対象者の体に外部から力を加えて当該対象者の体の軸のぶれを基に当該対象者の体幹バランスを測定し、体幹バランスが良い測定結果が得られるコンタクトレンズの色を決定することが好ましい。
【0014】
前記課題を解決するために、本発明の第9の態様は、前記本発明の第1乃至第4の何れかの態様の体幹バランス測定方法を用いて眼鏡用フレームの色を決定する眼鏡用フレームの色の決定方法であって、前記測定ステップで体幹バランスが良い測定結果が得られる前記物の色の情報を取得する色取得ステップと、前記色取得ステップで取得した色に対応する眼鏡用フレームの色を決定する色決定ステップと、を有する眼鏡用フレームの色の決定方法である。
【0015】
本発明の第10の態様では、前記色決定ステップでは、前記色取得ステップで取得した色に対応付けられている眼鏡用フレームの色を複数の候補を選定し、前記対象者の体に外部から力を加えられると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるような状態にした当該対象者に前記複数の候補の眼鏡用フレームの色を有する眼鏡を順次装着させた状態で当該対象者の体に外部から力を加えて当該対象者の体の軸のぶれを基に当該対象者の体幹バランスを測定し、体幹バランスが良い測定結果が得られる眼鏡用フレームの色を決定することが好ましい。
【0016】
前記課題を解決するために、本発明の第11の態様は、前記本発明の第1乃至第4の何れかの態様の体幹バランス測定方法を用いて人の装着物の色を決定する装着物の色の決定方法であって、前記測定ステップで体幹バランスが良い測定結果が得られる前記物の色の情報を取得する色取得ステップと、前記色取得ステップで取得した色に対応する前記対象者の装着物の色を決定する色決定ステップと、を有する人の装着物の色の決定方法である。
【0017】
本発明の第12の態様では、前記色決定ステップでは、前記色取得ステップで取得した色に対応付けられている装着物の色を複数の候補を選定し、前記対象者の体に外部から力を加えられると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるような状態にした当該対象者に前記複数の候補の色の装着物を順次装着させた状態で当該対象者の体に外部から力を加えて当該対象者の体の軸のぶれを基に当該対象者の体幹バランスを測定し、体幹バランスが良い測定結果が得られる装着物の色を決定することが好ましい。
【発明の効果】
【0018】
本発明の前記第1の態様によれば、体幹バランス測定方法は、物の色に基に対象者の体幹バランスを測定できる。これにより、体幹バランス測定方法は、人の体幹バランスをより最適に測定できる。
【0020】
本発明の前記第2,3の態様によれば、測定用手段は、体幹バランスを測定する対象者に外部から力を加えると当該対象者の姿勢がさらに不安定になり易くなるように立たせることができる。
【0021】
本発明の前記第4の態様によれば、体幹バランス測定方法は、異なる色を有する物が色紙のため、より簡易に体幹バランスを測定できる。
【0022】
本発明の前記第5の態様によれば、眼鏡用レンズの色の決定方法は、物の色に応じた体幹バランスの測定結果を用いることで、対象者により適した眼鏡用レンズの色を決定できる。
【0023】
本発明の前記第6の態様によれば、眼鏡用レンズの色の決定方法は、眼鏡用レンズの色に応じた体幹バランスの測定結果を用いることで、対象者により適した眼鏡用レンズの色を決定できる。
【0024】
本発明の前記第7の態様によれば、コンタクトレンズの色の決定方法は、物の色に応じた体幹バランスの測定結果を用いることで、対象者により適したコンタクトレンズの色を決定できる。
【0025】
本発明の前記第8の態様によれば、コンタクトレンズの色の決定方法は、コンタクトレンズの色に応じた体幹バランスの測定結果を用いることで、対象者により適したコンタクトレンズの色を決定できる。
【0026】
本発明の前記第9の態様によれば、眼鏡用フレームの色の決定方法は、物の色に応じた体幹バランスの測定結果を用いることで、対象者により適した眼鏡用フレームの色を決定できる。
【0027】
本発明の前記第10の態様によれば、眼鏡用フレームの色の決定方法は、眼鏡用フレームの色に応じた体幹バランスの測定結果を用いることで、対象者により適した眼鏡用フレームの色を決定できる。
【0028】
本発明の前記第11の態様によれば、人の装着物の色の決定方法は、物の色に応じた体幹バランスの測定結果を用いることで、対象者により適した装着物の色を決定できる。
【0029】
本発明の前記12の態様によれば、人の装着物の色の決定方法は、装着物の色に応じた体幹バランスの測定結果を用いることで、対象者により適した装着物の色を決定できる。
幹バランスの測定結果を用いることで、対象者により適した装着物の色を決定できる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【
図1】
図1は、眼鏡用レンズ色決定方法の処理の一例を示す図である。
【
図2】
図2は、色紙による体幹バランスの確認ステップの一例を示す図である。
【
図3】
図3は、足底踏台の形状例を示す平面図である。
【
図4】
図4は、足底踏台の形状例を示す側面図である。
【
図5】
図5は、レンズ色候補選択用テーブルの一例を示す図である。
【
図6】
図6は、候補レンズ色の眼鏡を装着した体幹バランスの確認ステップ及び眼鏡用レンズ色の決定ステップの一例を示す図である。
【
図7】
図7は、コンタクトレンズのレンズ色決定方法の処理の一例を示す図である。
【
図8】
図8は、候補レンズ色のコンタクトレンズを装着した体幹バランスの確認ステップ及びコンタクトレンズのレンズ色の決定ステップの一例を示す図である。
【
図9】
図9は、眼鏡用フレーム色決定方法の処理の一例を示す図である。
【
図10】
図10は、フレーム色候補選択用テーブルの一例を示す図である。
【
図11】
図11は、候補フレーム色の眼鏡を装着した体幹バランスの確認ステップ及び眼鏡用フレーム色の決定ステップの一例を示す図である。
【
図12】
図12は、処理端末の構成例を示すブロック図である。
【
図13】
図13は、レンズ色を決定するための色決定処理の一例を示すフローチャートである。
【
図14】
図14は、色選択用画面での色の選択操作例を示す図である。
【
図16】
図16は、体幹バランス測定方法の処理の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
【0032】
(第1の実施形態)
第1の実施形態では、眼鏡用レンズの色を決定するための眼鏡用レンズ色決定方法を挙げている。
【0033】
(構成等)
図1は、眼鏡用レンズ色決定方法の処理の一例を示す図である。
【0034】
図1に示すように、眼鏡用レンズ色決定方法では、色紙による体幹バランスの確認ステップ(ステップS1)、眼鏡用レンズ色の候補選択ステップ(ステップS2)、候補レンズ色の眼鏡を装着した体幹バランスの確認ステップ(ステップS3)、及び眼鏡用レンズ色の決定ステップ(ステップS4)をこれらの順番で各ステップの担当者が実行する。
【0035】
図2は、色紙による体幹バランスの確認ステップ(ステップS1)の一例を示す図である。
【0036】
図2に示すように、このステップでは、先ずステップS21の処理として、担当者は、色紙を持たない対象者の体幹バランスを確認する。具体的には、担当者は、先ず、対象者の一方の足(例えば、左足)を足底踏台上に乗せ、他方の足(例えば、右足)を足底踏台上に乗せることなく上げさせ、片足立ちで立たせる。以下、前記一方の足を踏台側の足といい、前記他方の足を上げた側の足という。また、このとき、対象者は、対象者の手持ちの眼鏡をかけて体幹バランスを確認しても良く、裸眼で体幹バランスを確認しても良い。
【0037】
図3及び
図4は、足底踏台1の形状例を示す図である。
図3は平面図であり、
図4は側面図である。
【0038】
図3及び
図4に示すように、足底踏台1は、断面四角形の長尺の棒形状をなしており、足1000が置かれた際に当該足1000のかかとから指先まで延び当該足1000の足底の幅よりも狭い形状を有している。例えば、足底踏台1は、木材、ゴム製、樹脂製である。
【0039】
そして、担当者は、上げた側の足(例えば、右足)側の肩(例えば、右肩)を直下に押す。そのときの対象者の体幹バランス(例えば、体の軸のぶれ)を確認する。例えば、担当者は、対象者自身に体幹バランスを確認してもらう。
【0040】
続くステップS22の処理として、担当者は、対象者に今度は色紙を持ってもらいステップS21と同様にして当該対象者の体幹バランスを確認する。具体的には、担当者は、対象者に足底踏台側の足側の手(例えば、左手)に一つ選んだ色の色紙を持ってもらった状態で、上げた側の足(例えば、右足)側の肩(例えば、右肩)を直下に押す。担当者は、対象者にその色紙を見てもらいながら、そのときの体幹バランス(例えば、体の軸のぶれ)を対象者自身に確認してもらう。このとき、対象者は、対象者の手持ちの眼鏡をかけて体幹バランスを確認しても良く、裸眼で体幹バランスを確認しても良い。
【0041】
続くステップS23の処理として、担当者は、全ての色紙で対象者の体幹バランスを確認したか否かを確認する。例えば、担当者は、赤色、青色、緑色、黄色、黒色、白色の6色の色紙を予め用意しており、それら色紙全てで対象者の体幹バランスを確認したか否かを確認する。担当者は、全ての色紙で対象者の体幹バランスを確認していない場合、ステップS22から再び処理を実行し、対象者の体幹バランスを未だ確認していない色紙を対象者に持ってもらい、対象者の体幹バランスを確認する。一方、担当者は、全ての色紙で対象者の体幹バランスを確認した場合、ステップS24の処理に進む。
【0042】
ステップS24の処理として、担当者は、体幹バランスが良かった色紙を決定する。具体的には、担当者は、体幹バランスを確認した全ての色紙から体幹バランスが良かった色紙を対象者に2つを選んでもらう。例えば、対象者は、色紙を持っていなかったときとの体幹バランス(ステップS21での体幹バランス)との比較や他の色紙を持ったときの体幹バランスとの比較で、体幹バランスが良かった2色の色紙を選ぶ。担当者は、このように対象者が選んだ色紙を体幹バランスが良かった色紙として決定する。
【0043】
以上のように、色紙による体幹バランスの確認ステップでは、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者の体幹バランスを確認する。次に、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者に色紙を持ってもらい当該対象者の体幹バランスを確認する。そして、担当者は、全ての色紙で対象者の体幹バランスを確認した後、体幹バランスが良かった色紙を決定する。
【0044】
次の眼鏡用レンズ色の候補選択ステップ(ステップS2)では、担当者は、色紙による体幹バランスの確認ステップ(ステップS1)で選択(決定)した色紙を基に、眼鏡用レンズの色の候補(候補レンズ色)を選択する。具体的には、担当者は、レンズ色候補選択用テーブルを参照して眼鏡用レンズの色の候補を決定する。
【0045】
図5は、レンズ色候補選択用テーブルの一例を示す図である。
【0046】
図5に示すように、レンズ色候補選択用テーブルでは、第1選択色及び第2選択色と、第1乃至第4候補レンズ色とが対応付けられている。ここで、第1候補レンズ色は、第1選択色に対応する色である。例えば、第1候補レンズ色は、第1選択色と同一色又は同系色、或いは予め設定された色である。また、第2候補レンズ色は、第2選択色に対応する色である。例えば、第2候補レンズ色は、第2選択色と同一色又は同系色、或いは予め設定された色である。また、第3及び第4候補レンズ色は、第1選択色と第2選択色との組み合わせから選定した2色である。そして、第1乃至第4候補レンズ色は、実際の眼鏡レンズの色として再現可能な色である。例えば、第1選択色及び第2選択色ともに、赤色、青色、緑色、黄色、黒色、白色の何れかの色である。このような場合、レンズ色候補選択用テーブルでは、赤色、青色、緑色、黄色、黒色、白色の何れかの色となる第1選択色と、赤色、青色、緑色、黄色、黒色、白色の何れかの色となる第2選択色との組み合わせと、第1乃至第4候補レンズ色とが対応付けられることになる。第1乃至第4候補レンズ色は、経験値、計算値、理論値等によって、又は統計的に構成されている。
【0047】
担当者は、色紙による体幹バランスの確認ステップ(ステップS1又はステップS24)で選択した2つの色紙の色を第1選択色及び第2選択色として、レンズ色候補選択用テーブルを参照し、当該第1選択色及び第2選択色に対応付けられている第1乃至第4候補レンズ色を選択する。
【0048】
図6は、候補レンズ色の眼鏡を装着した体幹バランスの確認ステップ(ステップS3)及び眼鏡用レンズ色の決定ステップ(ステップS4)の一例を示す図である。
【0049】
図6に示すように、このステップでは、先ずステップS41の処理として、ステップS21と同様に、担当者は、足底踏台上に対象者を片足立ちで立たせて、当該対象者の上げた側の足(例えば、右足)側の肩(例えば、右肩)を直下に押し、そのときの対象者の体幹バランスを確認する。このとき、対象者は、対象者の手持ちの眼鏡をかけて体幹バランスを確認しても良く、裸眼で体幹バランスを確認しても良い。
【0050】
続くステップS42の処理として、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者に眼鏡用レンズ色の候補選択ステップ(ステップS2)で選択した候補レンズ色の眼鏡をかけてもらい当該対象者の体幹バランスを確認する。例えば、担当者は、対象者の上げた側の足(例えば、右足)側の肩(例えば、右肩)を直下に押し、そのときの対象者の体幹バランスを当該対象者自身に確認してもらう。
【0051】
続くステップS43の処理として、担当者は、全ての候補レンズ色の眼鏡で対象者の体幹バランスを確認したか否かを確認する。例えば、担当者は、眼鏡用レンズ色の候補選択ステップで候補として選択した候補レンズ色(第1乃至第4候補レンズ色)全てで対象者の体幹バランスを確認したか否かを確認する。担当者は、全ての候補レンズ色で対象者の体幹バランスを確認していない場合、ステップS42から再び処理を実行し、対象者の体幹バランスを未だ確認していない候補レンズ色の眼鏡を対象者にかけてもらい、対象者の体幹バランスを確認する。一方、担当者は、全ての候補レンズ色の眼鏡で対象者の体幹バランスを確認した場合、ステップS44の処理に進む。
【0052】
ステップS44の処理として、担当者は、体幹バランスが良かったレンズ色を決定する。具体的には、担当者は、体幹バランスを確認した全ての候補レンズ色から体幹バランスが良かったレンズ色を1つないし2つを対象者に選んでもらう。例えば、対象者は、候補レンズ色の眼鏡をかけていかなったときとの体幹バランス(ステップS41での体幹バランス)との比較や他の候補レンズ色の眼鏡をかけたときの体幹バランスとの比較で、体幹バランスが良かったレンズ色を選ぶ。担当者は、このように対象者が選んだ候補レンズ色を体幹バランスが良かったレンズ色として決定する。
【0053】
以上のように、眼鏡を装着した体幹バランスの確認ステップ及び眼鏡用レンズ色の決定ステップでは、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者の体幹バランスを確認する。次に、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者に候補レンズ色の眼鏡をかけてもらい当該対象者の体幹バランスを確認する。そして、担当者は、全ての候補レンズ色で対象者の体幹バランスを確認した後、候補レンズ色のうち体幹バランスが良かったレンズ色を決定する。
【0054】
(作用等)
次に、眼鏡用レンズ色決定方法の作用等の一例について説明する。
【0055】
色紙による体幹バランスの確認ステップで、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者の体幹バランスを確認する。次に、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者に色紙を持ってもらい当該対象者の体幹バランスを確認する。そして、担当者は、全ての色紙で対象者の体幹バランスを確認した後、体幹バランスが良かった色紙を決定する。
【0056】
続いて、眼鏡用レンズ色の候補選択ステップで、担当者は、先に決定した色紙の色を基に、眼鏡用レンズの色の候補を選択する。
【0057】
続いて、候補レンズ色の眼鏡を装着した体幹バランスの確認ステップ及び眼鏡用レンズ色の決定ステップで、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者の体幹バランスを確認する。次に、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者に眼鏡をかけてもらい当該対象者の体幹バランスを確認する。そして、担当者は、全ての候補レンズ色で対象者の体幹バランスを確認した後、候補レンズ色のうち体幹バランスが良かったレンズ色を決定する。そして、担当者は、このように決定したレンズ色の眼鏡を対象者用に製作する。
【0058】
ここで、レンズ色候補選択用テーブルにおける第1選択色及び第2選択色と、これらに対応付けられている第1乃至第4候補レンズ色との間には、第1選択色及び第2選択色を選択した対象者が当該選択色に対応付けられている第1乃至第4候補レンズ色の眼鏡を着用すると、当該眼鏡のレンズ色が当該対象者の体に適合する可能性が高くなるといった関係が成立している。そのため、製作された眼鏡は、対象者の体に適合したものになる。
【0059】
(第1の実施形態における効果)
(1)眼鏡用レンズ色決定方法では、色紙の色を基に対象者の体幹バランスを測定できる。これにより、眼鏡用レンズ色決定方法では、人の体幹バランスをより最適に測定できる。
【0060】
(2)眼鏡用レンズ色決定方法では、足底踏台上に対象者を足で立たせることで、体幹バランスを測定する対象者に外部から力を加えると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるようにできる。
【0061】
(3)足底踏台は、対象者の足を置く形状が当該足のかかとから指先まで延び当該足の足底の幅よりも狭い形状を有することで、体幹バランスを測定する対象者に外部から力を加えると当該対象者の姿勢がさらに不安定になり易くなるように立たせることができる。
【0062】
(4)眼鏡用レンズ色決定方法では、色紙を用いることで、より簡易に体幹バランスを測定できる。
【0063】
(5)眼鏡用レンズ色決定方法は、色紙の色に応じた体幹バランスの測定結果を用いることで、対象者により適した眼鏡用レンズの色を決定できる。
【0064】
(6)眼鏡用レンズ色決定方法は、レンズ色に応じた体幹バランスの測定結果を用いることで、対象者により適した眼鏡用レンズの色を決定できる。
【0065】
(7)眼鏡用レンズ色決定方法は、2つの異なる色の情報を基に、対象者により適した眼鏡用レンズの色を決定できる。
【0066】
(第2の実施形態)
第2の実施形態では、コンタクトレンズのレンズ色を決定するためのコンタクトレンズのレンズ色決定方法を挙げている。第1の実施形態では、眼鏡用レンズ色を決定しているところ、第2の実施形態では、コンタクトレンズのレンズ色を決定している。
【0067】
(構成等)
図7は、コンタクトレンズのレンズ色決定方法の処理の一例を示す図である。
【0068】
図7に示すように、コンタクトレンズのレンズ色決定方法では、眼鏡用レンズ色決定方法と同様、色紙による体幹バランスの確認ステップ(ステップS61)、コンタクトレンズのレンズ色の候補選択ステップ(ステップS62)、候補レンズ色のコンタクトレンズを装着した体幹バランスの確認ステップ(ステップS63)、及びコンタクトレンズのレンズ色の決定ステップ(ステップS64)をこれら各ステップの実行を担当する担当者が順番に実行する。
【0069】
色紙による体幹バランスの確認ステップ(ステップS61)は、第1の実施形態における色紙による体幹バランスの確認ステップ(ステップS1)と同じ内容になる。続く、コンタクトレンズのレンズ色の候補選択ステップ(ステップS62)では、担当者は、この色紙による体幹バランスの確認ステップで選択(決定)した色紙を基に、コンタクトレンズのレンズ色を選択する。具体的には、レンズ色候補選択用テーブルを参照してコンタクトレンズのレンズ色の候補を選択する。例えば、レンズ色候補選択用テーブルは、第1の実施形態で眼鏡用レンズ色の決定に用いたレンズ色候補選択用テーブルでも良く、コンタクトレンズのレンズ色の決定用に別途用意したレンズ色候補選択用テーブルでも良い。
担当者は、色紙による体幹バランスの確認ステップで選択した2つの色紙の色を第1選択及び第2選択色として、レンズ色候補選択用テーブルを参照し、当該第1選択及び第2選択色に対応付けられている第1乃至第4候補レンズ色を候補として選択する。そして、担当者は、コンタクトレンズを装着した体幹バランスの確認ステップ(ステップS63)及びコンタクトレンズのレンズ色の決定ステップ(ステップS64)の処理に進む。
【0070】
図8は、コンタクトレンズを装着した体幹バランスの確認ステップ(ステップS63)及びコンタクトレンズのレンズ色の決定ステップ(ステップS64)の一例を示す図である。このステップは、第1の実施形態と同様である。
【0071】
すなわち、
図8に示すように、このステップでは、先ずステップS81の処理として、ステップS21と同様に、担当者は、足底踏台上に対象者を片足立ちで立たせて、当該対象者の上げた側の足(例えば、右足)側の肩(例えば、右肩)を直下に押し、そのときの対象者の体幹バランスを確認する。
【0072】
続くステップS82の処理として、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者にコンタクトレンズのレンズ色の候補選択ステップで選択した候補レンズ色のコンタクトレンズを装着してもらい当該対象者の体幹バランスを確認する。例えば、担当者は、対象者の上げた側の足(例えば、右足)側の肩(例えば、右肩)を直下に押し、そのときの対象者の体幹バランスを当該対象者自身に確認してもらう。
【0073】
続くステップS83の処理として、担当者は、全ての候補レンズ色のコンタクトレンズで対象者の体幹バランスを確認したか否かを確認する。例えば、担当者は、コンタクトレンズのレンズ色の候補選択ステップで選択した候補レンズ色(第1乃至第4候補レンズ色)全てで対象者の体幹バランスを確認したか否かを確認する。担当者は、全ての候補レンズ色で対象者の体幹バランスを確認していない場合、ステップS82から再び処理を実行し、対象者の体幹バランスを未だ確認していない候補レンズ色のコンタクトレンズを対象者に装着してもらい、対象者の体幹バランスを確認する。一方、担当者は、全ての候補レンズ色のコンタクトレンズで対象者の体幹バランスを確認した場合、ステップS84の処理に進む。
【0074】
ステップS84の処理として、担当者は、体幹バランスが良かったレンズ色を決定する。具体的には、担当者は、体幹バランスを確認した全ての候補レンズ色から体幹バランスが良かった候補レンズ色を1つないし2つを選んでもらう。例えば、対象者は、候補レンズ色のコンタクトレンズを装着していなかったときとの体幹バランス(ステップS81での体幹バランス)との比較や他の候補レンズ色のコンタクトレンズを装着したときの体幹バランスとの比較で、体幹バランスが良かったレンズ色を選ぶ。担当者は、このように対象者が選んだ候補レンズ色を体幹バランスが良かったレンズ色として決定する。
【0075】
以上のように、コンタクトレンズを装着した体幹バランスの確認ステップ及びコンタクトレンズのレンズ色の決定ステップでは、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者の体幹バランスを確認する。次に、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者に候補レンズ色のコンタクトレンズを装着してもらい当該対象者の体幹バランスを確認する。そして、担当者は、全ての候補レンズ色で対象者の体幹バランスを確認した後、候補レンズ色のうち体幹バランスが良かったレンズ色を決定する。
【0076】
(作用等)
次に、コンタクトレンズのレンズ色決定方法の作用等の一例について説明する。
【0077】
色紙による体幹バランスの確認ステップで、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者の体幹バランスを確認する。次に、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者に色紙を持ってもらい当該対象者の体幹バランスを確認する。そして、担当者は、全ての色紙で対象者の体幹バランスを確認した後、体幹バランスが良かった色紙を決定する。
【0078】
続いて、コンタクトレンズのレンズ色の候補選択ステップで、担当者は、先に決定した色紙の色を基に、コンタクトレンズの色の候補を選択する。
【0079】
続いて、候補レンズ色のコンタクトレンズを装着した体幹バランスの確認ステップ及びコンタクトレンズのレンズ色の決定ステップで、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者の体幹バランスを確認する。次に、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者にコンタクトレンズを装着してもらい当該対象者の体幹バランスを確認する。そして、担当者は、全ての候補レンズ色で対象者の体幹バランスを確認した後、候補レンズ色のうち体幹バランスが良かったレンズ色を決定する。そして、担当者は、このように決定したレンズ色のコンタクトレンズを対象者用に製作する。
【0080】
ここで、レンズ色候補選択用テーブルにおける第1選択色及び第2選択色と、これらに対応付けられている第1乃至第4候補レンズ色との間には、第1選択色及び第2選択色を選択した対象者が当該選択色に対応付けられている第1乃至第4候補レンズ色のコンタクトレンズを装着すると、当該コンタクトレンズのレンズ色が当該対象者の体に適合する可能性が高くなるといった関係が成立している。そのため、製作されたコンタクトレンズは、対象者の体に適合したものになる。
【0081】
(第2の実施形態における効果)
(1)コンタクトレンズのレンズ色決定方法は、眼鏡用レンズ色決定方法による効果と同様な効果を有する。
【0082】
(2)コンタクトレンズのレンズ色決定方法は、色紙の色に応じた体幹バランスの測定結果を用いることで、対象者により適したコンタクトレンズの色を決定できる。
【0083】
(3)コンタクトレンズのレンズ色決定方法は、2つの異なる色の情報を基に、対象者により適したコンタクトレンズの色を決定できる。
【0084】
(第3の実施形態)
第3の実施形態では、眼鏡用フレームの色を決定するための眼鏡用フレーム色決定方法を挙げている。第1及び第2の実施形態では、レンズ色を決定しているところ、第3の実施形態では、フレーム色を決定している。
【0085】
(構成等)
図9は、眼鏡用フレーム色決定方法の処理の一例を示す図である。
【0086】
図9に示すように、眼鏡用フレーム色決定方法では、色紙による体幹バランスの確認ステップ(ステップS101)、眼鏡用フレーム色の候補選択ステップ(ステップS102)、候補フレーム色の眼鏡を装着した体幹バランスの確認ステップ(ステップS103)、及び眼鏡用フレーム色の決定ステップ(ステップS104)をこれら各ステップの実行を担当する担当者が順番に実行する。
【0087】
色紙による体幹バランスの確認ステップ(ステップS101)は、第1の実施形態における色紙による体幹バランスの確認ステップ(ステップS1)と同じ内容になる。続く、眼鏡用フレーム色の候補選択ステップ(ステップS102)では、担当者は、この色紙による体幹バランスの確認ステップで選択(決定)した色紙を基に、眼鏡用フレームの色を選択する。具体的には、フレーム色候補選択用テーブルを参照して眼鏡用フレームの色の候補を選択する。
【0088】
図10は、フレーム色候補選択用テーブルの一例を示す図である。
【0089】
図10に示すように、フレーム色候補選択用テーブルでは、第1選択色及び第2選択色と、第1乃至第4候補フレーム色とが対応付けられている。ここで、第1候補フレーム色は、第1選択色に対応する色である。例えば、第1候補フレーム色は、第1選択色と同一色又は同系色、或いは予め設定された色である。また、第2候補フレーム色は、第2選択色に対応する色である。例えば、第2候補フレーム色は、第2選択色と同一色又は同系色、或いは予め設定された色である。また、第3及び第4候補フレーム色は、第1選択色と第2選択色との組み合わせから選定した2色である。そして、第1乃至第4候補フレーム色は、実際の眼鏡フレームの色として再現可能な色である。例えば、第1選択色及び第2選択色ともに、赤色、青色、緑色、黄色、黒色、白色の何れかの色である。このような場合、フレーム色候補選択用テーブルでは、赤色、青色、緑色、黄色、黒色、白色の何れかの色となる第1選択色と、赤色、青色、緑色、黄色、黒色、白色の何れかの色となる第2選択色との組み合わせと、第1乃至第4候補フレーム色とが対応付けられることになる。第1乃至第4候補フレーム色は、経験値、計算値、理論値等によって、又は統計的に構成されている。
【0090】
担当者は、色紙による体幹バランスの確認ステップで選択した2つの色紙の色を第1選択及び第2選択色として、フレーム色候補選択用テーブルを参照し、当該第1選択及び第2選択色に対応付けられている第1乃至第4候補フレーム色を候補として選択する。そして、担当者は、眼鏡を装着した体幹バランスの確認ステップ(ステップS103)及び眼鏡用フレーム色の決定ステップ(ステップS104)の処理に進む。
【0091】
図11は、眼鏡を装着した体幹バランスの確認ステップ(ステップS103)及び眼鏡用フレーム色の決定ステップ(ステップS104)の一例を示す図である。
【0092】
図11に示すように、このステップでは、先ずステップS121の処理として、ステップS21と同様に、担当者は、足底踏台上に対象者を片足立ちで立たせて、当該対象者の上げた側の足(例えば、右足)側の肩(例えば、右肩)を直下に押し、そのときの対象者の体幹バランスを確認する。
【0093】
続くステップS122の処理として、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者に眼鏡用フレーム色の候補選択ステップで選択した候補フレーム色の眼鏡をかけてもらい当該対象者の体幹バランスを確認する。例えば、担当者は、対象者の上げた側の足(例えば、右足)側の肩(例えば、右肩)を直下に押し、そのときの対象者の体幹バランスを当該対象者自身に確認してもらう。ここで、眼鏡には、レンズが入っていても、入っていなくても良い。また、眼鏡にレンズが入っている場合、そのレンズは、対象者の手持ちの眼鏡のレンズ、担当者が用意した仮レンズ、又は第1の実施形態で最終的に決定したレンズで良い。
【0094】
続くステップS123の処理として、担当者は、全ての候補フレーム色の眼鏡で対象者の体幹バランスを確認したか否かを確認する。例えば、担当者は、眼鏡用フレーム色の候補選択ステップで選択した候補フレーム色(第1乃至第4候補フレーム色)全てで対象者の体幹バランスを確認したか否かを確認する。担当者は、全ての候補フレーム色で対象者の体幹バランスを確認していない場合、ステップS122から再び処理を実行し、対象者の体幹バランスを未だ確認していない候補フレーム色の眼鏡を対象者にかけてもらい、対象者の体幹バランスを確認する。一方、担当者は、全ての候補フレーム色の眼鏡で対象者の体幹バランスを確認した場合、ステップS124の処理に進む。
【0095】
ステップS124の処理として、担当者は、体幹バランスが良かったフレーム色を決定する。具体的には、担当者は、体幹バランスを確認した全ての候補フレーム色から体幹バランスが良かった候補フレーム色を1つないし2つを選んでもらう。例えば、対象者は、候補フレーム色の眼鏡をかけていかなったときとの体幹バランス(ステップS121での体幹バランス)との比較や他の候補フレーム色の眼鏡をかけたときの体幹バランスとの比較で、体幹バランスが良かったフレーム色を選ぶ。担当者は、このように対象者が選んだ候補フレーム色を体幹バランスが良かったフレーム色として決定する。
【0096】
以上のように、眼鏡を装着した体幹バランスの確認ステップ及び眼鏡用フレーム色の決定ステップでは、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者の体幹バランスを確認する。次に、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者に候補フレーム色の眼鏡をかけてもらい当該対象者の体幹バランスを確認する。そして、担当者は、全ての候補フレーム色で対象者の体幹バランスを確認した後、候補フレーム色のうち体幹バランスが良かったフレーム色を決定する。
【0097】
(作用等)
次に、眼鏡用フレーム色決定方法の作用等の一例について説明する。
【0098】
色紙による体幹バランスの確認ステップで、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者の体幹バランスを確認する。次に、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者に色紙を持ってもらい当該対象者の体幹バランスを確認する。そして、担当者は、全ての色紙で対象者の体幹バランスを確認した後、体幹バランスが良かった色紙を決定する。
【0099】
続いて、眼鏡用フレーム色の候補選択ステップで、担当者は、先に決定した色紙の色を基に、眼鏡用フレームの色の候補を選択する。
【0100】
続いて、候補フレーム色の眼鏡を装着した体幹バランスの確認ステップ及び眼鏡用フレーム色の決定ステップで、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者の体幹バランスを確認する。次に、担当者は、足底踏台上に片足立ちで立っている対象者に眼鏡をかけてもらい当該対象者の体幹バランスを確認する。そして、担当者は、全ての候補フレーム色で対象者の体幹バランスを確認した後、候補フレーム色のうち体幹バランスが良かったフレーム色を決定する。そして、担当者は、このように決定したフレーム色の眼鏡を対象者用に製作する。
【0101】
ここで、フレーム色候補選択用テーブルにおける第1選択色及び第2選択色と、これらに対応付けられている第1乃至第4候補フレーム色との間には、第1選択色及び第2選択色を選択した対象者が当該選択色に対応付けられている第1乃至第4候補フレーム色の眼鏡を着用すると、当該眼鏡のフレーム色が当該対象者の体に適合する可能性が高くなるといった関係が成立している。そのため、製作された眼鏡は、対象者の体に適合したものになる。
【0102】
(第3の実施形態における効果)
(1)眼鏡用フレーム色決定方法は、眼鏡用レンズ色決定方法による効果と同様な効果を有する。
【0103】
(2)眼鏡用フレーム色決定方法は、色紙の色に応じた体幹バランスの測定結果を用いることで、対象者により適した眼鏡用フレームの色を決定できる。
【0104】
(3)眼鏡用フレーム色決定方法は、2つの異なる色の情報を基に、対象者により適した眼鏡用フレームの色を決定できる。
【0105】
(第4の実施形態)
第4の実施形態では、眼鏡用レンズ色決定方法で使用する処理端末を挙げている。
【0106】
(構成等)
図12は、処理端末5の構成例を示すブロック図である。例えば、処理端末5は、携帯電話である。
【0107】
図12に示すように、処理端末5は、移動体通信部11、通信部12、タッチパネル部20、スピーカ13、マイク14、カメラ15、記憶部30、及び処理部40を有している。ここで、移動体通信部11は、電話通信を行うものとして機能する。通信部12は、有線又は無線でインターネット回線等を介してサーバ等の装置との間で通信を行う。タッチパネル部20は、当該タッチパネル部20における画像表示機能を担う画像表示部21、及び情報入力機能を担う接触検出部22を有している。記憶部30は、例えば、ROM、RAM等である。処理部40は、処理端末5における各種処理を実行する。処理部40は、例えば、マイクロコンピュータ及びその周辺回路を備え、例えば、CPU、ROM、RAM等によって構成されている。ROMには、1又は2以上のプログラムが格納されている。CPUは、ROMに格納されている1又は2以上のプログラムに従って各種処理を実行する。そして、処理部40は、必要に応じて、記憶部30に記憶されている各種データや各種プログラムに従って各種処理を実行する。例えば、記憶部30に記憶されているプログラム31は、アプリケーションプログラムである。また、本例では、記憶部30には、
図5に示したレンズ色候補選択用テーブルがレンズ色候補選択用データベース32として記憶されている。処理部40は、レンズ色候補選択用データベース32を参照して色決定処理を実行する色決定処理部41を有している。
【0108】
色決定処理部41は、レンズ色候補選択用データベース32を参照し色決定処理を実行する。
【0109】
図13は、レンズ色を決定するための色決定処理の一例を示すフローチャートである。
【0110】
図13に示すように、先ずステップS141の処理として、色決定処理部41は、画像表示部21に色選択用画面を表示する。
【0111】
続くステップS142の処理として、色決定処理部41は、使用者(担当者)に操作されて色選択用画面で第1色目が選択されたか否かを判定する。色決定処理部41は、第1色目が選択されたと判定したときに、ステップS143の処理に進む。
【0112】
ステップS143の処理として、色決定処理部41は、使用者に操作されて色選択用画面で第2色目が選択されたか否かを判定する。色決定処理部41は、第2色目が選択されたと判定すると、ステップS144の処理に進む。一方、色決定処理部41は、第2色目が選択されていないと判定すると、ステップS142の処理に戻る。
【0113】
このステップS142及びステップS143の処理によって、色決定処理部41は、色選択用画面で使用者に第1色目及び第2色目を選択させる。
【0114】
図14は、色選択用画面100での色の選択操作例を示す図である。
【0115】
図14に示すように、色選択用画面100には、赤色、青色、緑色、黄色、黒色、白色の表示101,102,103,104,105,106がなされ、各色の表示101~106の横に優先順位を示す値が選択可能に表示される。例えば、プルダウンによって「1番」、「2番」の値107,108が表示可能になっている。
図14に示す例では、青色の表示102が「1番」の値107が付与されて第1色目として選択され、黄色の表示104が「2番」の値108が付与されて第2色目として選択されている。これにより、色決定処理部41は、第1色目として青色、第2色目として黄色の情報を取得する。
【0116】
ステップS144の処理として、色決定処理部41は、ステップS142及びステップS143の処理で選択された第1色目を第1選択色とし、第2色目を第2選択色とし、レンズ色候補選択用データベース32を参照し、第1選択色及び第2選択色に対応する第1乃至第4候補レンズ色である4色のレンズ色を眼鏡のレンズ色(候補のレンズ色)として決定をする。例えば、
図14に示すように色が選択された場合、色決定処理部41は、レンズ色候補選択用データベース32を参照し、青色と黄色の組み合わせに対応付けられている第1乃至第4候補レンズ色を眼鏡のレンズ色として決定をする。
【0117】
続くステップS145の処理として、色決定処理部41は、ステップS144の処理で決定した4色のレンズ色(候補のレンズ色)を画像表示部21に出力する。
【0118】
【0119】
図15に示すように、出力画面200には、決定した4色のレンズ色の表示201,202,203,204を行う。
図15に示す例では、出力画面200には、決定したレンズ色(候補のレンズ色)として、ブルー、イエロー、グリーン、ターコイズの4色の表示201,202,203,204がなされる。例えば、出力画面200は、第1候補レンズ色、第2候補レンズ色、第3候補レンズ色、第4候補レンズ色の順序になるように上から下に向け決定した4色のレンズ色を並べて表示する。
【0120】
そして、
図15に示すように、出力画面200は、決定した4色のレンズ色の横に左目及び右目のレンズ色の選択ができるように、使用者が処理端末5を操作しチェックマークを入れることができるようになっている。この例では、ターコイズの表示204の横にチェックマーク205が入れられ、グリーンの表示203の横にチェックマーク206が入れられて、使用者がターコイズを左目のレンズ色として選択し、グリーンを右目のレンズ色として選択したときの表示になっている。
【0121】
(作用等)
次に、処理端末5の動作、及びその作用等の一例について説明する。
【0122】
処理端末5では、色決定処理部41は、画像表示部21に表示した色選択用画面(
図14参照)にて使用者が第1色目及び第2色目を選択すると、レンズ色候補選択用データベース32を参照し、その選択された第1色目(第1選択色)及び第2色目(第2選択色)に対応付けられている第1乃至第4候補レンズ色を出力画面(
図15参照)に表示する。そして、出力画面では、決定した4色のレンズ色の横に左目及び右目のレンズ色の選択ができるようになっている。
【0123】
これにより、使用者(担当者)は、色紙による体幹バランスの確認ステップで選択した第1色目及び第2色目を処理端末5の画像表示部21に表示した色選択用画面で選択できる。処理端末5では、色選択用画面で第1色目及び第2色目が選択されると、レンズ色候補選択用データベース32を参照し、選択された第1色目及び第2色目に対応付けられている第1乃至第4候補レンズ色を出力画面に表示する。そして、使用者は、出力画面に表示された第1乃至第4候補レンズ色を基に、眼鏡を装着した体幹バランスの確認ステップを実行し、眼鏡用レンズ色の決定ステップで、出力画面で左目及び右目のレンズ色の選択できる。これにより、使用者は、出力画面で最終的に選択したレンズ色を指定してメーカに眼鏡製作を依頼できるようになる。
【0124】
なお、前記の実施形態の説明において、足底踏台は、例えば、測定用手段を構成している。また、色紙は、例えば、異なる色の物を構成している。また、体幹バランスを確認するステップS21やステップS22等の処理は、例えば、外力入力ステップ及び測定ステップを構成している。また、色紙による体幹バランスの確認ステップの処理は、例えば、色取得ステップを構成している。また、眼鏡用レンズ色の決定ステップは、例えば、色決定ステップを構成している。
【0125】
(本実施形態の変形例等)
前記の実施形態の変形例として、足底踏台の形状は、体幹バランスを測定する対象者に外部から力を加えると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるように立たせることが可能であれば、前述の形状とは異なる形状にすることもできる。
【0126】
また、前記の実施形態の変形例として、眼鏡用レンズ色決定方法、コンタクトレンズのレンズ色決定方法、又は眼鏡用フレーム色決定方法では、足底踏台に代えて、体幹バランスを測定する対象者に外部から力を加えると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるように立たせる器具、装置等を用いることもできる。例えば、器具、装置等は、水平方向に振動する装置である。又は、器具、装置等は、クッション部材である。
【0127】
また、前記の実施形態の変形例として、眼鏡用レンズ色決定方法、コンタクトレンズのレンズ色決定方法、又は眼鏡用フレーム色決定方法は、対象者を両足で立たせて、又は座らせた状態で体幹バランスを測定することもできる。
【0128】
また、前記の実施形態の変形例として、体幹バランスの測定を対象者の肩以外の部位に外力を加えて行うこともできる。
【0129】
また、前記の実施形態の変形例として、異なる色を有する物として、色紙以外に、色が付いたファイル、色が付いた液体が入った容器等とされることもできる。
【0130】
また、前記の実施形態の変形例として、眼鏡用レンズ色決定方法、コンタクトレンズのレンズ色決定方法、又は眼鏡用フレーム色決定方法は、対象者の体の動き等から、対象者自身ではなく、担当者や装置によって対象者の体幹バランスを客観的に評価し測定することもできる。
【0131】
また、前記の実施形態の変形例として、担当者は、眼鏡用レンズ色、コンタクトレンズの色、又は眼鏡用フレーム色を決定することを目的とすることなく、単に対象者の体幹バランスを測定することもできる。また、担当者は、対象者の体幹バランスを基に、眼鏡用レンズ、コンタクトレンズ、又は眼鏡用フレーム以外の他の物の色を対象者用に決定することもできる。
【0132】
また、前記の実施形態の変形例として、眼鏡用レンズ色の候補選択ステップ、コンタクトレンズのレンズ色の候補選択ステップ、又は眼鏡用フレーム色の候補選択ステップにおいて、第1色目(第1選択色)及び第2色目(第2選択色)を基に、眼鏡レンズ色や眼鏡フレーム色を1色~3色、又は5色以上を決定することもできる。
【0133】
また、前記の本実施形態の変形例として、眼鏡用レンズ色決定方法、コンタクトレンズのレンズ色決定方法、又は眼鏡用フレーム色決定方法は、前記のようなテーブルを用いることなく演算式だけによって、第1色目(第1選択色)及び第2色目(第2選択色)を基にレンズ色やフレーム色を決定することもできる。
【0134】
また、前記の実施形態の変形例として、レンズ色とフレーム色とを同時に決定することもできる。この場合、例えば、第1色目(第1選択色)及び第2色目(第2選択色)とレンズ色及びフレーム色とが対応付けられているテーブルを基に、第1色目(第1選択色)及び第2色目(第2選択色)からレンズ色及びフレーム色を同時に決定する。
【0135】
また、前記の実施形態の変形例として、眼鏡用レンズ、コンタクトレンズ、又は眼鏡用フレームの色の決定手順と同様な決定手順で、眼鏡用レンズ、コンタクトレンズ、及び眼鏡用フレーム以外の人が装着する装着物の色も決定することができる。ここで、装着物は、人の肌に直接接する装着物や装着状態で人が目に見える位置にある装着物が好ましいが、人の肌に直接接しないような装着物とされることもできる。
【0136】
また、前記の第4の実施形態の変形例として、処理端末5は、コンタクトレンズのレンズ色決定方法や眼鏡用フレーム色決定方法で使用することもできる。例えば、眼鏡用フレーム色決定方法で使用する場合、処理端末5は、眼鏡用フレーム色決定方法で使用することに適した構成になる。例えば、記憶部30には、
図10に示したフレーム色候補選択用テーブルがフレーム色候補選択用データベースとして記憶されている。そして、出力画面では、決定した4色のフレーム色の横に1つのフレーム色の選択ができるようになる。
【0137】
また、前記の実施形態は、
図16に示すように、人の体幹バランスを測定する体幹バランス測定方法であって、体幹バランスを測定する対象者に外部から力を加えると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるようにし当該対象者に異なる色を有する物を順次持たせて当該対象者に外部から力を加える外力入力ステップ(ステップS161)と、前記外力入力ステップでの前記対象者の動きを基に、当該対象者の体幹バランスを測定する測定ステップ(ステップS162)と、を有する体幹バランス測定方法を実現している。
【0138】
また、前記の実施形態は、体幹バランス測定方法を用いて人の装着物の色を決定する装着物の色の決定方法であって、測定ステップで体幹バランスが良い測定結果が得られる物の色の情報を取得する色取得ステップと、色取得ステップで取得した色の情報を基に対象者の装着物の色を決定する色決定ステップと、を有する人の装着物の色の決定方法を実現している。
【0139】
また、さらに、色決定ステップでは、色取得ステップで取得した色の情報を基に装着物の色を複数の候補を選定し、対象者に外部から力を加えると当該対象者の姿勢が不安定になり易くなるようにした当該対象者に複数の候補の色の装着物を順次装着させて当該対象者に外部から力を加えて当該対象者の動きを基に当該対象者の体幹バランスを測定し、体幹バランスが良い測定結果が得られる装着物の色を決定する人の装着物の色の決定方法を実現している。
【0140】
また、本発明の実施形態を開示したが、当業者によっては本発明の範囲を逸脱することなく変更が加えられうることは明白である。すべてのこのような修正及び等価物が次の請求項に含まれることが意図されている。
【符号の説明】
【0141】
1 足底踏台、5 処理端末、20 タッチパネル部、30 記憶部、31 プログラム、32 レンズ色候補選択用データベース、40 処理部、41 色決定処理部