(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-15
(45)【発行日】2024-03-26
(54)【発明の名称】延長ユニット及び什器
(51)【国際特許分類】
A47B 45/00 20060101AFI20240318BHJP
F16B 12/40 20060101ALI20240318BHJP
【FI】
A47B45/00
F16B12/40 A
(21)【出願番号】P 2019195373
(22)【出願日】2019-10-28
【審査請求日】2022-08-24
(73)【特許権者】
【識別番号】000000561
【氏名又は名称】株式会社オカムラ
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【氏名又は名称】鈴木 三義
(72)【発明者】
【氏名】加藤 孝一朗
(72)【発明者】
【氏名】森田 さやか
【審査官】油原 博
(56)【参考文献】
【文献】登録実用新案第3218308(JP,U)
【文献】特開2003-049814(JP,A)
【文献】実開平05-081114(JP,U)
【文献】特開2017-210993(JP,A)
【文献】独国実用新案第29805690(DE,U1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 45/00
F16B 12/40
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に支柱全体の高さを延長するための延長ユニットであって、
前記支柱の一部を構成する他の部材に対して連結され、前記支柱の一部を構成する延伸部と、
前記延伸部と、前記延伸部が接続される前記他の部材とを接続する継手部とを備え、
前記延伸部は、一端面に開口し、上下方向に延び、前記継手部が挿入される継手挿入部を有し、
前記継手部は、
上下方向に延びる筒形に形成された柱部、及び前記柱部における上下方向の端部に設けられ、前記他の部材の内側に設けられた端面に突き合わされた突当面を有し、
前記継手部は、
前記延伸部に形成された前記継手挿入部に挿入され、前記継手挿入部内で前記延伸部と連結されるとともに、前記他の部材の前記端面と前記突当面とが連結されることで、前記延伸部と前記他の部材とを接続し、
または、前記延伸部の他端部における内側に設けられた端面と前記突当面とが突き合わされた状態で連結されるとともに、前記他の部材に形成された継手挿入部に挿入され、前記継手挿入部内で前記他の部材とが連結されることで、前記延伸部と前記他の部材とを接続し、
前記
柱部は、外周面の一部が前記柱部の上下方向の全長に亘って除去された開口を有し、
前記開口を介して前記
柱部の中空部に導入される接続部材を備え、
前記突当面と前記延伸部又は前記他の部材の前記端面とが前記接続部材で接続される延長ユニット。
【請求項2】
前記継手部は、前記突当面が、前記延伸部または前記他の部材に収容される、
請求項1に記載の延長ユニット。
【請求項3】
上下方向に支柱全体の高さを延長するための延長ユニットであって、
前記支柱の一部を構成する他の部材に対して連結され、前記支柱の一部を構成する延伸部と、
前記延伸部と、前記延伸部が接続される前記他の部材とを接続する継手部とを備え、
前記延伸部は、一端面に開口し、上下方向に延び、前記継手部が挿入される継手挿入部を有し、
前記継手部は、
上下方向に延びる筒形に形成された柱部、及び前記柱部における上下方向の端部に設けられ、前記他の部材の内側に設けられた端面に連結される突当面を有し、
前記継手部は、
前記延伸部に形成された前記継手挿入部に挿入され、前記継手挿入部内で前記延伸部と連結されるとともに、前記他の部材の前記端面と前記突当面とが連結されることで、前記延伸部と前記他の部材とを接続し、
または、前記延伸部の他端部における内側に設けられた端面と前記突当面とが連結されるとともに、前記他の部材に形成された継手挿入部に挿入され、前記継手挿入部内で前記他の部材とが連結されることで、前記延伸部と前記他の部材とを接続し、
前記柱部は、外周面の一部が前記柱部の上下方向の全長に亘って除去された開口を有し、
前記開口を介して前記柱部の中空部に導入される接続部材を備え、
前記突当面と前記延伸部又は前記他の部材の前記端面とが前記接続部材で接続され、
前記他の部材と前記継手部とに挟持されて接続される接続部を有し、前記接続部から連続して延びる部分が前記支柱から露出するブラケットを備え、
前記突当面は、前記接続部に突き合わされている延長ユニット。
【請求項4】
前記支柱は、上下方向に対して交差する交差方向に対になって設けられ、
一対の前記支柱において、前記延伸部の前記継手挿入部に挿入された前記継手部と前記延伸部との連結部分は、前記交差方向に向かい合って設けられる、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の延長ユニット。
【請求項5】
前記継手部は、軸方向と垂直な断面の外形形状に少なくとも一つの凹部又は凸部を有しており、
前記延伸部は、軸方向と垂直な断面の内形形状に少なくとも一つの前記凹部に嵌合する凸部又は前記凸部に嵌合する凹部を有している、
請求項1から請求項4のうちいずれか一項に記載の延長ユニット。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の延長ユニットを含む複数の部材によって構成された支柱を備える什器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、延長ユニット及び什器に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、支柱と支柱に支持される棚板等とを有し、支柱の高さを延長して棚板の段数を増やすことが可能な構造が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、支柱と、支柱に支持される棚板と、を備え、棚板の四隅には支柱を接続する継手が設けられている多段自在組立棚について記載されている。
【0004】
継手は、棚板の上方に延びる起立筒部材と、棚板の下方に開口する座口を備える。起立筒部材の中空部分と座口の開口とが連通しており、起立筒部材の下端近くの内部にストッパーが設けられている。支柱の上端が座口の開口を通って起立筒部材の中空部分に挿入され、ストッパーと当接することで、支柱の上端に棚板が設けられる。棚板の継手の起立筒部材に支柱が上方から挿入され、ストッパーと当接することで、支柱の高さが延長される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に記載の多段自在組立棚では、支柱は、起立筒部材に挿入されることで起立筒部材に接続されるため、支柱の強度が十分とはいえないという問題があった。また、棚板の継手の下方の座口により、美観が損なわれていた。
【0007】
上記事情を踏まえ、本発明は、十分な支柱の強度を有し、美観を損ねない延長ユニット及び什器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第一の態様に係る延長ユニットは、上下方向に支柱全体の高さを延長するための延長ユニットであって、隣り合う前記支柱を構成する他の部材に対して連結され、前記支柱の一部を構成する延伸部と、前記延伸部と、前記延伸部が接続される隣り合う前記支柱を構成する他の部材とを接続する継手部とを備え、前記延伸部は、一端面に開口し、上下方向に延び、前記継手部が挿入される継手挿入部を有し、前記継手部は、前記支柱を構成する部材に突き合わされる突当面を有し、前記継手部は、前記延伸部に形成された前記継手挿入部に挿入され、前記継手挿入部内で前記延伸部と連結されるとともに、隣り合う前記支柱を構成する他の部材の端面と前記突当面とを突き合わせて連結され、または、前記延伸部の前記継手挿入部が形成された一端面と反対側の他端面と前記突当面とを突き合わせて連結されるとともに、隣り合う前記支柱を構成する他の部材に形成された継手挿入部に挿入され、前記継手挿入部内で隣り合う前記支柱を構成する他の部材と連結される。
【0009】
上記態様によれば、隣り合う支柱を構成する他の部材と継手部とが連結され、継手部と延伸部とが連結され、継手部は延伸部または延伸部が連結される支柱を構成する他の部材に形成された継手挿入部に挿入されるため、延伸部により上下方向に延伸された状態として支柱として十分な強度を有する。また、継手部は上記のとおり継手挿入部に挿入されるため美観を損なわない。
【0010】
ここで、前記継手部は、筒形に形成され、一方の端部の側面に開口を有し、前記開口を介して前記筒形の中空部に導入される接続部材を備え、前記突当面と前記延伸部又は前記支柱を構成する部材とが前記接続部材で接続されてもよい。
【0011】
この場合、継手部の開口から接続部材を導入し、接続部材により継手部と延伸部又は支柱を構成する他の部材とを容易に接続することができるとともに、継手部とともに接続部材も継手挿入部内に挿入することができ、美観を損なわない。
【0012】
ここで、前記継手部は、前記突当面が、前記延伸部または前記支柱を構成する他の部材に収容されてもよい。
【0013】
この場合、延伸部と支柱を構成する他の部材とに隙間が生じた場合でも、継手部の側面のみが見え、美観を損なわない。
【0014】
ここで、前記支柱を構成する他の部材と前記継手部とに挟持されて接続され、前記支柱から露出するブラケットを備えてもよい。
【0015】
この場合、ブラケットが設けられることにより棚板等の被支持対象物を支持することができる。また、ブラケットは、延伸部または延伸部と隣り合う支柱を構成する他の部材である支柱を構成する他の部材と継手部とで挟持される。このため、ブラケットを支持する部材を別に設けることなく少ない部品点数で、かつ、美観を損なわず、ブラケットを設けることができる。
【0016】
ここで、前記支柱は対になって設けられ、一対の前記支柱に設けられた前記延伸部と前記継手部との前記連結部分が向かい合って設けられてもよい。
【0017】
この場合、延伸部と継手部との連結部分が対となる支柱同士の向かい合う面に形成されるため、連結部分が使用者から見えづらく、美観を損なわない。
【0018】
ここで、前記継手部は、軸方向と垂直な断面の外形形状に少なくとも一つの凹部又は凸部を有しており、前記延伸部は、軸方向と垂直な断面の内形形状に少なくとも一つの前記凹部に嵌合する凸部又は前記凸部に嵌合する凹部を有していてもよい。
【0019】
この場合、継手部の軸方向に垂直な断面の外形形状と延伸部の軸方向に垂直な断面の内形形状とが凹部と凸部とになって嵌合するため、延伸部が軸回りに回転しづらくなり、さらに延伸部が支柱に対して相対移動しづらい。
【0020】
また、本発明の第二の態様に係る什器は、上記態様の延長ユニットを含む複数の部材によって構成された支柱を備えている。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、十分な支柱の強度を有し、美観を損ねない延長ユニットを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る延長ユニットの斜視図である。
【
図5】本発明の第二実施形態に係る延長ユニットの分解斜視図である。
【
図7】本発明の第一実施形態に係る延長ユニットの変形例の断面図である。
【
図8】本発明の第二実施形態に係る延長ユニットの変形例の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る延長ユニット及び延長ユニットを備えた什器に関する第一実施形態を説明する。しかし、本発明はこの実施形態のみに限定されるものではない。
【0024】
図1に示すように、本実施形態の什器100は、物品を収納可能な棚である。什器100は、床面F上に配置される底部101と、底部101から延びる複数の支柱102と、支柱102に支持されたブラケット103と、ブラケット103に支持された棚板104とを備える。本実施形態において、支柱102は、矩形状の4隅に配置されている。支柱102には複数の高さ位置でブラケット103が設けられている。各高さ位置のブラケット103は、それぞれ棚板104を支持している。このため、什器100では、複数の高さ位置に設けられた棚板104に物品を収納することが可能である。本実施形態では、この支柱102(隣り合う支柱を構成する他の部材)に対して、その上方に支柱を構成する部材として延長ユニット1の延伸部3を伸ばすことにより什器100としての高さを変更することが可能となっている。
【0025】
ここで、什器100が設置された床面Fの法線方向を上下方向(矢印UPが上方)とし、上下方向に直交する方向をそれぞれ前後方向(矢印FRが前方)及び左右方向(矢印LHが左側)とする。以下で説明する各実施形態(及び変形例)においても同様である。
【0026】
図1に示すように、延長ユニット1は、元の支柱102に対して延伸して支柱Sの一部となる延伸部分を構成する。延長ユニット1は、上下方向に延びる支柱Sの一部であり、支柱を構成する他の部材S2(元の支柱102)に接続されて支柱Sの全体の高さを延長する。
図2に示すように、延長ユニット1は、支柱Sの内の延伸部分を構成する延伸部3と、継手部2と、ブラケット4と、を備える。
【0027】
図2に示すように、支柱を構成する他の部材S2は四角筒状の形状をしており、軸方向の上端の近傍の内側に軸方向に垂直な端面Eが形成される。端面Eには支柱を構成する他の部材S2の軸方向に垂直なビス穴BHが形成される。支柱を構成する他の部材S2の上端の側面には、切欠Cが形成される。
【0028】
継手部2は、支柱を構成する他の部材S2に接続される。継手部2は、柱部21と突当面22とを備える。柱部21は、四角筒の一側面が除去され開口21oが形成された形状を有する。言い換えれば柱部21は、上下方向に直交する断面がC型に形成されている。突当面22は、柱部21の軸方向の下端において、開口21oに対向する内側面から開口21oに向けて突出した板状の形状を有する。
【0029】
柱部21の開口21oと隣り合う側面には、柱部21の軸方向に直交する方向にビス穴21bが形成されている。突当面22には、柱部21の軸方向に沿って貫通穴21hが形成される。
【0030】
継手部2は、突当面22と支柱を構成する他の部材S2の端面Eとが突き合わせられてビス(接続部材)Bにより螺着されることで、支柱を構成する他の部材S2に接続される。継手部2は、支柱を構成する他の部材S2と軸方向の向きが一致するように接続される。
【0031】
延伸部3は、継手部2に接続される。延伸部3は、四角筒状の形状を有し、内部が下端面に開口する継手挿入部3iとされている。継手挿入部3iの内径寸法は、継手部2が挿入され嵌め込まれる程度の寸法である。また、継手挿入部3iが形成されている軸方向の位置には、貫通穴3hが形成されている。貫通穴3hは、継手挿入部3iに継手部2を挿入した場合に、継手部2のビス穴21bと連通する位置に形成されている。そして、貫通穴3hと継手部2のビス穴21bとにビスBが通され螺着されることで、延伸部3が継手部2と連結される。
【0032】
継手部2と延伸部3との連結部分となる貫通穴3h及びビス穴21bは、対となる一対の支柱SPが向かい合う面に配置される。
【0033】
ブラケット4は、板状の載置部4pと、載置部4pの長手方向の両端に連続して形成された板状の接続部4cとを有する。接続部4cは、厚み方向が載置部4pの厚み方向と平行で長手方向が載置部4pの長手方向と直交するように載置部4pに連結される。
【0034】
ブラケット4の接続部4cには、板面に垂直に貫通穴4hが形成されている。
図3に示すように、ブラケット4は、継手部2の突当面22と支柱を構成する他の部材S2とに挟持され、貫通穴4hにビスBが挿通されるように配置される。
【0035】
図4に示すように、ブラケット4は、接続部4cが支柱を構成する他の部材S2の上端に形成された切欠Cを通り、載置部4pが支柱Sから露出するように配置される。
【0036】
延伸部3は、継手挿入部3iが形成されない上端部には軸方向に垂直な端面Eが形成されている。端面Eには、延伸部3の軸方向に垂直なビス穴BHを形成され、端面Eと対応して側面に切欠Cが形成されている。このため、延伸部3の上端には、さらに延長ユニット1等を接続することができる。
【0037】
本実施形態における延長ユニット1は、延伸部3に対して隣り合う支柱を構成する他の部材S2と継手部2とが連結され、継手部2と延伸部3とが連結され、継手部2は延伸部3に形成された継手挿入部3iに挿入されるため、延伸部3により上下方向に延伸された状態として支柱S全体として十分な強度を有する。また、継手部2は上記のとおり継手挿入部3iに挿入されるため美観を損なわない。
【0038】
本実施形態における延長ユニット1は、継手部2の開口21oからビスBを導入し、ビスBにより継手部2と支柱を構成する他の部材S2とを容易する接続することができるとともに、継手部2とともにビスBも継手挿入部3i内に挿入することができ、美観を損なわない。
【0039】
本実施形態における延長ユニット1では、ブラケット4が設けられることにより棚板104等の被支持対象物を支持することができる。また、ブラケット4は、延伸部3と隣り合う支柱を構成する他の部材S2と継手部2とで挟持される。このため、ブラケット4を支持する部材を別に設けることなく少ない部品点数で、かつ、美観を損なわず、ブラケット4を設けることができる。
【0040】
本実施形態における延長ユニット1は、延伸部3と継手部2との連結部分が対となる一対の支柱SPが向かい合う面に形成されるため、連結部分が使用者から見えづらく、美観を損なわない。
【0041】
本実施形態における延長ユニット1は、継手部2の軸方向に垂直な断面の外形形状が四角と、延伸部3の軸方向に垂直な断面の内形形状の四角とが凹部と凸部とになって嵌合するため、延伸部3が軸回りに回転しづらくなり、さらに延伸部3が支柱Sに対して相対移動しづらい。
【0042】
以下、添付図面を参照して、本発明に係る延長ユニットの第二実施形態を説明する。しかし、本発明はこの実施形態のみに限定されるものではない。
【0043】
図5に示すように、第二実施形態の延長ユニット1Aは、延長ユニット1と同様、上下方向に延びる支柱SAの一部であり、支柱を構成する他の部材S3に接続されて支柱SAの全体の高さを延長する。以下、延長ユニット1Aについて、延長ユニット1と異なる点を説明する。
【0044】
延長ユニット1Aは、継手部2と、延伸部3Aと、ブラケット4と、を備える。延伸部3Aは、四角筒状の形状をしており、軸方向の下端の近傍の内側に軸方向に垂直な端面Eが形成される。端面Eには延伸部3Aの軸方向に垂直なビス穴BHが形成される。延伸部3Aの下端の側面には、切欠Cが形成される。
【0045】
継手部2は、延伸部3Aに接続される。
図6に示すように、継手部2は、上端に突当面22を有する。そして、この突当面22と延伸部3Aの下端にある端面Eとが突き合わせられてビスBにより螺着されることで、延伸部3Aに接続される。継手部2は、延伸部3Aの軸方向の向きが一致するようにして接続される。
【0046】
延伸部3Aと隣り合い支柱を構成する他の部材S3は、継手部2に接続される。柱を構成する他の部材S3は、四角筒状の形状を有し、内部が上端面に開口する継手挿入部3iとされている。また、継手挿入部3iが形成されている軸方向の位置には、貫通穴S3hが形成されている。貫通穴S3hは、継手挿入部3iに継手部2を挿入した場合に、継手部2のビス穴21bと連通する位置に形成されている。そして、貫通穴S3hと継手部2のビス穴21bとにビスBが通され螺着されることで、延伸部3Aが継手部2と連結される。
【0047】
継手部2と柱を構成する他の部材S3との連結部分となる貫通穴S3h及びビス穴21bは、一対の支柱SAPが向かい合う面に配置される。
【0048】
ブラケット4は、継手部2の突当面22と延伸部3Aとに挟持され、貫通穴4hにビスBが挿通されるように配置される。
【0049】
ブラケット4は、延伸部3Aの下端に形成された切欠Cを通り、載置部4pが支柱SAから露出するように配置される。
【0050】
延伸部3Aは、端面Eが形成されない上端部に継手挿入部3iが形成されているとともに、当該継手挿入部3iに連通するように側面に貫通穴3hが形成されている。このため、延伸部3Aの継手挿入部3iに新たに継手部2を挿入して、この継手部2と延伸部3Aとを連結するとともに、この継手部2と新たな延伸部3とを連結することで、さらに延長ユニット1A等を接続することができる。
【0051】
本実施形態における延長ユニット1Aは、延伸部3Aに対して隣り合う支柱を構成する他の部材S3と継手部2とが連結され、継手部2と延伸部3Aとが連結され、継手部2は延伸部3Aに形成された継手挿入部3iに挿入されるため、延伸部3Aにより上下方向に延伸された状態として支柱SA全体として十分な強度を有する。また、継手部2は上記のとおり継手挿入部3iに挿入されるため美観を損なわない。このように、第一実施形態とは延伸ユニットの向きを上下逆転させても同様の作用効果を奏する。
【0052】
以上、本発明の各実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の構成の変更、組み合わせなども含まれる。
【0053】
例えば、延伸部や支柱を構成する他の部材を円筒状として、継手部を円筒の一側面が除去され開口が形成された形状とし、延伸部や支柱を構成する他の部材の内側面と継手部の外側面とに軸方向に沿った凹凸部を形成して延伸部や支柱を構成する他の部材と継手部とが嵌合するようにしてもよい。
【0054】
継手部を筒状ではなく中実の柱として、継手部と支柱を構成する他の部材又は延伸部とを接着することによって接続してもよい。
【0055】
継手部2と支柱を構成する他の部材又は延伸部とは、ビスによる螺着以外の方法で接続されてもよく、スナップフィット等の接続部材により接続されてもよい。
【0056】
図7に示すように、継手部2は、延長ユニット1では突当面22が支柱を構成する他の部材S2の上端より下端側に配置され支柱を構成する他の部材S2に収容されるようにしてもよい。また、
図8に示すように、延長ユニット1Aでは突当面が22が延伸部3Aの下端より上端側に配置され延伸部3Aに収容されるようにしてもよい。このように配置することで、延伸部と支柱を構成する他の部材とに隙間が生じた場合でも、継手部2の柱部21の側面のみが見え、美観を損なわない。
【符号の説明】
【0057】
1、1A 延長ユニット
2 継手部
21 柱部
21b ビス穴
21h 貫通穴
21o 開口
22 突当面
3、3A 延伸部
3h 貫通穴
3i 継手挿入部
4 ブラケット
4c 接続部
4h 貫通穴
4p 載置部
B ビス(接続部材)
BH ビス穴
C 切欠
E 端面
S、SA 支柱
S2、S3 支柱を構成する部材
S3h 貫通穴
SP、SAP 一対の支柱