(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-15
(45)【発行日】2024-03-26
(54)【発明の名称】CB1アロステリック・モジュレーターとしてのジアリール尿素
(51)【国際特許分類】
C07C 275/30 20060101AFI20240318BHJP
【FI】
C07C275/30 CSP
(21)【出願番号】P 2019555442
(86)(22)【出願日】2018-05-10
(86)【国際出願番号】 US2018031977
(87)【国際公開番号】W WO2018209030
(87)【国際公開日】2018-11-15
【審査請求日】2021-04-15
(32)【優先日】2017-05-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507021506
【氏名又は名称】リサーチ トライアングル インスティテュート
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100214259
【氏名又は名称】山本 睦也
(72)【発明者】
【氏名】ヤナン チャン
(72)【発明者】
【氏名】サイ グエン
(72)【発明者】
【氏名】ナデジーダ ジャーマン
【審査官】中村 政彦
(56)【参考文献】
【文献】特表2008-509982(JP,A)
【文献】特表2008-518014(JP,A)
【文献】米国特許第06093742(US,A)
【文献】中国特許出願公開第104744350(CN,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0118234(US,A1)
【文献】特表2001-526276(JP,A)
【文献】特開2003-192659(JP,A)
【文献】CAS REGISTRY NO. 831215-90-8,DATABASE REGISTRY,[online],2005年02月15日,[2022.03.07検索],Retrieved from: STN
【文献】CAS REGISTRY NO. 892457-95-3,DATABASE REGISTRY,[online],2006年07月13日,[2022.03.07検索],Retrieved from: STN
【文献】CAS REGISTRY NO. 1026041-49-5,DATABASE REGISTRY, [online],2008年06月06日,[2022.10.13検索], Retrieved from: STN
【文献】REDDY, L. S. et al.,Crystal Structures of N-Aryl-N'-4-Nitrophenyl Ureas: Molecular Conformation and Weak Interactions Direct the Strong Hydrogen Bond Synthon,Crystal Growth & Design,2007年,Vol. 7,No. 12,pp. 2675-2690
【文献】PARK, B. et al.,3,4-Dihydroquinazoline derivatives inhibit the activities of cholinesterase enzymes,Bioorganic & Medicinal Chemistry Letters,2017年01月26日,Vol. 27,No. 5,pp. 1179-1185
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C07C 275/00
A61K 31/00
C07D 205/00
C07D 207/00
C07D 213/00
C07D 215/00
C07D 233/00
C07D 239/00
C07D 277/00
C07D 295/00
C07D 307/00
C07D 317/00
C07D 333/00
C07D 491/00
CAplus/REGISTRY(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物:
【化1】
ここで:
R
1は、1つのR
2で置換されているフェニ
ルである:
R
2は、C
1-6アルキル
、C
2-6アルケニル
、C
2-6アルキニル、
ハロゲン、若しくは5-から13-員のアリールである
;
又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物。
【請求項2】
R
2
がハロゲ
ンである、請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
疾患を治療するための薬剤の調製で使用するための、請求項1又は2に記載の化合物であって、前記疾患が、離脱、薬物依存症、禁煙、依存症、オピオイド依存症、コカイン依存症、コカイン依存症の再発、タバコ依存症、アルコール依存症、血管新生の阻害、腫瘍成長の阻害、がん、子宮内膜がん、肝細胞がん、卵巣がん、乳がん、膵臓がん、結腸直腸がん、肺がん、前立腺がん、デスモトロフィック小円形細胞腫瘍(desmotrophic small round cell tumors)、腎細胞がん、無痛覚症、疼痛、慢性疼痛、急性疼痛、体性痛、内臓痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、不妊症、記憶喪失、認知機能障害、アルツハイマー病、トゥレット症候群、ジスキネジア、遅発性ジスキネジア、筋萎縮性側索硬化症、卒中、アテローム性動脈硬化症、高血圧、出血性ショック、心原性ショック、高コレステロール血症、脂質異常症、糖尿病、網膜症、緑内障、不安、胃腸障害、腸管運動低下、肥満、食欲行動又は体重減少である、
化合物。
【請求項4】
離脱、薬物依存症、禁煙、依存症、オピオイド依存症、コカイン依存症、コカイン依存症の再発、タバコ依存症、アルコール依存症、血管新生の阻害、腫瘍成長の阻害、がん、子宮内膜がん、肝細胞がん、卵巣がん、乳がん、膵臓がん、結腸直腸がん、肺がん、前立腺がん、デスモトロフィック小円形細胞腫瘍(desmotrophic small round cell tumors)、腎細胞がん、無痛覚症、疼痛、慢性疼痛、急性疼痛、体性痛、内臓痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、不妊症、記憶喪失、認知機能障害、アルツハイマー病、トゥレット症候群、ジスキネジア、遅発性ジスキネジア、筋萎縮性側索硬化症、卒中、アテローム性動脈硬化症、高血圧、出血性ショック、心原性ショック、高コレステロール血症、脂質異常症、糖尿病、網膜症、緑内障、不安、胃腸障害、腸管運動低下、肥満、食欲行動又は体重減少の1種以上の治療で使用するための、請求項1
又は2に記載の化合物。
【発明の詳細な説明】
【連邦政府が資金提供をした研究】
【0001】
本発明は、NIHから授与されたDA040693に基づく政府の支援を受けてなされた。米国政府は本発明に一定の権利を保有する。
【関連出願の相互参照】
【0002】
本特許出願は、2017年5月12日に出願された米国特許出願第62/505,383号の利益を主張するものであり、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0003】
本発明は、新規なカンナビノイドCB1受容体アロステリック・モジュレーター化合物及びその使用を提供する。本発明の化合物は、食欲制御、心血管調節、メタボリックシンドローム、疼痛調節、学習及び記憶、並びに薬物依存症等を含む、カンナビノイドCB1受容体が関与する生理学的プロセスによって引き起こされる疾患及び症状を治療するのに有用であると考えられる。
【背景技術】
【0004】
2014年の薬物使用と健康に関する全国調査(2014 National Survey on Drug Use and Health(NSDUH))によれば、12歳以上の米国人4500万人が、その生涯の中で、コカインを使用したことがあると報告されている。2014年には、米国で、12歳以上のコカイン使用者が現在(過去1ヶ月間)推定150万人(人口の0.6%)おり、約91万3,000人の米国人が、過去12ヵ月間にコカイン依存症又は乱用(任意の形態)に関する「精神障害の診断と統計マニュアル(Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders)」の基準を満たした。国立薬物依存症研究所(National Institute of Drug Addiction(NIDA))は、グローバル規模のファースト‐イン‐クラスのコカイン依存症の治療は年間収入12億米ドルになる予測した。薬物乱用・精神衛生管理庁(Substance Abuse and Mental Health Services Administration (SAMHSA))によれば、依存症の治療のための全体的な市場は、年間350億米ドルと推定される。2014年に、WHOは、世界中の19億人以上の成人が過体重であり、そのうち6億人以上が肥満であると推定した。米国の成人集団の約35%が肥満(BMI >30)である(Flegal, KM . JAMA, 2012, 307(5), 491-497)。ヘルスケア・システムに対する肥満のコストは、1,470億米ドルと推定された(Finkelstein et al, Health Affairs 28, no 5, 2009, w822-831)。
【0005】
カンナビノイドCB1及びCB2受容体は、心血管調節、学習及び記憶、食欲及び疼痛制御のような多くの重要な生理学的プロセスに関与するエンドカンナビノイド系の構成要素である。例えば、Mackie, K. Cannabinoid receptors as therapeutic targets. Annu. Rev. Pharmacol. Toxicol. 2006,46, 101-122; Howlett, A. C.; Breivogel, C. S.; S.R., C.; Deadwyler, S. A.; Hampson, R. E.; Porrino, L. J. Cannabinoid physiology and pharmacology: 30 years of progress. Neuropharmacology 2004, 47 Suppl 1, 345-358; 及び Di, M.; Bisogno, T.; De Petrocellis, L. Endocannabinoids: new targets for drug development. Curr Pharm Des 2000, 6, 1361-80 を参照のこと;各々は、そのような背景技術を教示することに関して、参照により本明細書に組み込まれる。
【0006】
CB1受容体は中枢神経系において豊富に発現しているので、CB1受容体は、肥満、薬物依存症、疼痛、炎症、胃腸疾患、多発性硬化症、精神病、統合失調症、及び骨粗鬆症を含む多くの障害における有効な標的として示されてきている。Pertwee, R. G. The therapeutic potential of drugs that target cannabinoid receptors or modulate the tissue levels or actions of endocannabinoids. AAPS Journal 2005, 7, E625-54 を参照のこと;そのような教示に関して、参照により本明細書に組み込まれる。CB2受容体は、主に免疫細胞において見出され、サイトカイン放出及び免疫細胞の移動の調節を担っている。CB1及びCB2受容体に対する広範囲の選択的及び非選択的アゴニスト及びアンタゴニストがこれまでに開発されてきている。現在、認可されたカンナビノイド薬は全て、植物大麻の主要な精神活性成分であるテトラヒドロカンナビノール(Δ9-THC)、又はその合成類似体(ナビロン)を含有する;しかしながら、マリファナ様精神活性及び依存症の傾向等の有害作用のために多くの制限を伴って処方されている。CB1選択的アンタゴニスト/インバース・アゴニストであるリモナバント(Rimonabant (SR141716A))は、肥満を治療するために初めて承認されたが、その後、自殺念慮のリスクのために取り下げられた。
【0007】
CB1を媒介するシグナル伝達経路を標的とするための別のアプローチは、オルソステリック(orthosteric)部位とは異なる結合部位に結合するアロステリック・モジュレーターを開発することである。オルソステリック(orthosteric)・リガンドと比較して、アロステリック・モジュレーターには、シグナル伝達がオルソステリック(orthosteric)・アゴニストの存在に依存するために、より良好な空間的及び時間的な選択性があること、アロステリック結合部位はオルソステリック(orthosteric)部位よりも保存されていないために、より良好なサブタイプ選択性があること、及び「シーリング(ceiling)」効果により安全性プロファイルが改善されること、等の利点がある。例えば、Christopoulos, A. Allosteric binding sites on cell-surface receptors: novel targets for drug discovery. Nat Rev Drug Discov 2002, 1, 198-210; 及び Bridges, T. M.; Lindsley, C. W. G-protein-coupled receptors: from classical modes of modulation to allosteric mechanisms. ACS Chem. Biol. 2008, 3, 530-541 を参照のこと;そのような教示に関して、参照により本明細書に組み込まれる。最近、カルシウム感知受容体(CasR、GPCR C ファミリーのメンバー)のポジティブ・アロステリック・モジュレーター(PAM)であるシナカルセット(cinacalcet (Sensipar/Mimpara; Amgen))、及びCCR5受容体のネガティブ・アロステリック・モジュレーター(NAM)であるマラビロック(maraviroc (Celsentri/selzentry; Pfizer))等を含む、いくつかのアロステリック・モジュレーターが治療薬として市場に出てきており、アロステリック調節が、GPCRsを標的とするための安全で治療的に関連するアプローチであることが示されてきている。例えば、Harrington, P. E.; Fotsch, C. Calcium sensing receptor activators: calcimimetics. Curr Med Chem 2007, 14, 3027-34; Dorr, P.; Westby, M.; Dobbs, S.; Griffin, P.; Irvine, B.; Macartney, M.; Mori, J.; Rickett, G.; Smith-Burchnell, C.; Napier, C.; Webster, R.; Armour, D.; Price, D.; Stammen, B.; Wood, A.; Perros, M. Maraviroc (UK-427,857), a potent, orally bioavailable, and selective small-molecule inhibitor of chemokine receptor CCR5 with broad-spectrum anti-human immunodeficiency virus type 1 activity. Antimicrob Agents Chemother 2005, 49, 4721-32; Bridges, T. M.; Lindsley, C. W. G-protein-coupled receptors: from classical modes of modulation to allosteric mechanisms. ACS Chem Biol 2008, 3, 530-41; 及び Conn, P. J.; Christopoulos, A.; Lindsley, C. W. Allosteric modulators of GPCRs: a novel approach for the treatment of CNS disorders. Nat. Rev. Drug. Discov. 2009, 8, 41-54 を参照のこと;各々は、そのような背景技術を教示することに関して、参照により本明細書に組み込まれる。
【0008】
最初のCB1モジュレーター(A) Org27569が発見された2005年以降:
【化1】
いくつかのネガティブ及びポジティブ・アロステリック・モジュレーターが報告されており、これにはNAMs PSNCBAM-1(B)が含まれる:
【化2】
カンナビジオール(C):
【化3】
フェノフィブラート(D):
【化4】
及びZCZ011(E)等のPAMs:
【化5】
中でも、A 及び B は、より詳細に特徴が分かっている2つの低分子CB1 NAMsである。両者とも、細胞内のカルシウム動員、[
35S]GTP-γ-Sの結合、cAMP、及びβ-アレスチン動員等のアッセイにおいて、放射性リガンドの結合レベルを増強するが、オルソステリック(orthosteric)・アゴニストによって刺激される応答を低下させることが報告された。ERKのようないくつかのアッセイにおいてアゴニスト活性を示すAとは異なり、Bは、これまでに研究された多くのアッセイにおいて、オルソステリック(orthosteric)・アゴニストの非存在下では殆ど又は全く活性を示さなかった。Horswill, J.; Bali, U.; Shaaban, S.; Keily, J.; Jeevaratnam, P.; Babbs, A.; Reynet, C.; In, P. W. K. PSNCBAM-1, a novel allosteric antagonist at cannabinoid CB1 receptors with hypophagic effects in rats. Br J Pharmacol 2007, 152, 805-814; Laprairie, R. B.; Bagher, A. M.; Kelly, M. E.; Denovan-Wright, E. M. Cannabidiol is a negative allosteric modulator of the type 1 cannabinoid receptor. Br J Pharmacol 2015, 172, 4790-4805; Priestley, R. S. N., Sarah A.; Alexander, Stephen P. H.; Kendall, David A. A potential role for cannabinoid receptors in the therapeutic action of fenofibrate. FASEB J 2015, 29, 1446-1455; Ignatowska-Jankowska, B. M.; Baillie, G. L.; Kinsey, S.; Crowe, M.; Ghosh, S.; Owens, R. A.; Damaj, I. M.; Poklis, J.; Wiley, J. L.; Zanda, M.; Zanato, C.; Greig, I. R.; Lichtman, A. H.; Ross, R. A. A Cannabinoid CB1 Receptor-Positive Allosteric Modulator Reduces Neuropathic Pain in the Mouse with No Psychoactive Effects. Neuropsychopharmacol 2015, 40, 2948-2959; Baillie, G. L.; Horswill, J. G.; Anavi-Goffer, S.; Reggio, P. H.; Bolognini, D.; Abood, M. E.; McAllister, S.; Strange, P. G.; Stephens, G. J.; Pertwee, R. G.; Ross, R. A. CB1 Receptor Allosteric Modulators Display Both Agonist and Signaling Pathway Specificity. Mol Pharmacol 2013, 83, 322-338; 及び Khajehali, E.; Malone, D. T.; Glass, M.; Sexton, P. M.; Christopoulos, A.; Leach, K. Biased agonism and biased allosteric modulation at the CB1 cannabinoid receptor. Mol Pharmacol 2015, 88, 368-379 を参照のこと;各々は、そのような背景技術を教示することに関して、参照により本明細書に組み込まれる。このトピックに関する最近の総説については、Nguyen, T.; Li, J. X.; Thomas, B. F.; Wiley, J. L.; Kenakin, T. P.; Zhang, Y. Allosteric Modulation: An Alternate Approach Targeting the Cannabinoid CB1 Receptor. Med Res Rev 2017, 37, 441-474 を参照のこと。
【0009】
カンナビノイドCB 1受容体は、薬物依存症、疼痛、肥満、炎症、不安及び抑うつ等の多くの症状において重要な役割を有することが示唆されている。ヒトでの肥満治療及び禁煙における臨床効果が示されているにも関わらず、SR141716A、リモナバント(Rimonabant)、Acomplia、及びZilmultiとして知られるCB1選択的アンタゴニスト/インバース・アゴニスト:
【化6】
は、自殺念慮のリスクが伴うために、ヨーロッパ市場で取り下げられた。これにより、アロステリック・モジュレーターによるCB1経路を標的とする別のアプローチが、オルソステリック(orthosteric)・アンタゴニスト/インバース・アゴニストの副作用を回避しながら、治療的に価値のあるCB1受容体を調節するための有望な戦略として登場した。
【0010】
最近、国のトレンド・データを調べてみると、オピオイド乱用と同時に関連してコカイン関連の過量投与死が増加しつつあることが警告されてきている。現在、コカイン依存症を治療するためのFDAが承認した薬剤はなく、その再発率は40から60%のままである。コカインに対する欲求が再発することを減弱させるという in vivo での有効性により、これらのCB1アロステリック・モジュレーターは、コカイン依存症及び乱用の再発を予防するための治療薬を開発するのに有望な候補となるかもしれない。これは、現在満たされていない喫緊の必要性である。例えば、McCall Jones, C.; Baldwin, G. T.; Compton, W. M. Recent Increases in Cocaine-Related Overdose Deaths and the Role of Opioids. Am J Public Health 2017, 107, 430-432; 及び McLellan, A. T.; Lewis, D. C.; O'Brien, C. P.; Kleber, H. D. Drug dependence, a chronic medical illness: implications for treatment, insurance, and outcomes evaluation. JAMA 2000, 284, 1689-95 を参照のこと;各々は、そのような背景技術を教示することに関して、参照により本明細書に組み込まれる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明は、CB1ネガティブ・アロステリック・モジュレーターとしてのジアリール尿素化合物の開発を記載する。本明細書中の上記に例示したPSNCBAM-1(B)と比較して、本化合物は、良好な薬物動態学的特性、同様のin vitro効力、及びコカインを自己投与するように事前に訓練されたラットで、そのコカイン要求行動が消失した後に薬物誘導的に再発するのを弱めること、におけるより大きな効力を示す。本発明の化合物は、薬物依存症のin vivoモデルにおいて有効性を実証する。
【0012】
本発明の化合物は、前記化合物と同じ生物学的な標的に作用する。CB1受容体シグナル伝達の拮抗作用は、リモナバントにより例示されるように、肥満治療に有効であることが臨床的に実証されてきている。更に、リモナバントはまた、コカイン要求応答及び喫煙習慣が再び始まることを減少させ、並びにマリファナによる萎縮性の及び精神活性化の効果を阻害した。前記CB1受容体をアロステリックに調節することによって、本発明の化合物は、リモナバントの潜在的な治療的価値を有する一方で、その好ましくない効果を回避する。本発明の化合物はまた、依存症の問題を有する肥満患者にとっても大きな価値があるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明のある実施形態は、式(I)の化合物:
【化7】
ここで:
R
1は、O-(C
1-6アルキル)、O-(5-から13-員のシクロアルキル)、N(R
2)
2、(C
1-8アルキル)
x-(5-から13-員のアリール)、(C
1-8アルキル)
x-(5-から13-員のヘテロアリール)、若しくは(C
1-8アルキル)
x-(4-から13-員のヘテロシクリル)であり、ここで、各アリール、ヘテロアリール、及びヘテロシクリルのそれぞれは、任意選択的に以下の1つ以上で置換されている:
R
2、
OR
2、
C(O)R
2、
C(O)OR
2、
NO
2、
ハロゲン、若しくは
C
1-6ハロアルキル;
R
2はH、C
1-6アルキル、C
1-6アルケニル、C
1-6アルキニル、若しくは5-から13-員のアリールである;
R
3はH、C
1-6アルキル、C
1-6アルケニル、C
1-6アルキニル、ハロゲン、C
1-6ハロアルキル、NO
2、若しくはCNである;
各xは独立して0若しくは1である;並びに
nは1、2若しくは3である;
又はその薬学的に許容される塩若しくは溶媒和物、
を含む。
【0014】
本発明のある実施形態は、nが1である化合物である。本実施形態のある態様は、R3がハロゲン又はシアノである。本実施形態のある態様は、R3がClである。
【0015】
本発明のある実施形態は、R1が5-から13-員のヘテロアリールであり、任意選択的に1つ以上のR2で置換されている。本実施形態のある態様は、R1がフェニルであり、任意選択的に1つ以上のR2で置換されている。本実施形態のある態様は、R1が非置換フェニルである。本実施形態の別の態様は、R1が1つのR2で置換されたフェニルである。本実施形態のある態様は、R1が2つのR2で置換されたフェニルである。本実施形態のある態様は、R2がハロゲンである。
【0016】
本発明のある実施形態は、R1が5-から13-員のアリールであり、任意選択的に1つ以上のR2で置換されている。本実施形態のある態様は、R1がフラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピラジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾフラン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチオフェン、インドール、インダゾール、ベンゾイミダゾール、イミダゾピリジン、ピラゾロピリジン及びピラゾロピリミジンであり、それぞれ任意選択的に1つ以上のR2で置換されている。本実施形態のある態様は、R1がピリジンであり、任意選択的に1つ以上のR2で置換されている。本実施形態のある態様は、R1がチオフェンであり、任意選択的に1つ以上のR2で置換されている。本実施形態のある態様は、R1がアゼチジンであり、任意選択的に1つ以上のR2で置換されている。
【0017】
本発明のある実施形態は、xは0である。
【0018】
本発明のある実施形態は、有効量の本発明の化合物の投与を含む、CB1受容体の遮断に対して感受性がある哺乳動物における疾患の治療方法を提供する。本実施形態のある態様は、前記疾患が、離脱、薬物依存症、禁煙、依存症、オピオイド依存症、コカイン依存症、コカイン依存症の再発、タバコ依存症、アルコール依存症、血管新生の阻害、腫瘍成長の阻害、がん、子宮内膜がん、肝細胞がん、卵巣がん、乳がん、膵臓がん、結腸直腸がん、肺がん、前立腺がん、デスモトロフィック小円形細胞腫瘍(desmotrophic small round cell tumors)、及び腎細胞がん、無痛覚症、疼痛、慢性疼痛、急性疼痛、体性痛、内臓痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、不妊症、記憶喪失、認知機能障害、アルツハイマー病、トゥレット症候群、ジスキネジア、遅発性ジスキネジア、筋萎縮性側索硬化症、卒中、アテローム性動脈硬化症、高血圧、出血性ショック、心原性ショック、高コレステロール血症、脂質異常症、糖尿病、網膜症、緑内障、不安、胃腸障害、腸管運動低下、肥満、食欲行動又は体重減少、である
【0019】
本発明のある実施形態は、本発明の化合物及び1種以上の薬学的に許容される担体を含む、医薬組成物、である。
【0020】
本発明のある実施形態は、有効量の化合物の投与を含む、CB1の遮断に対して感受性がある哺乳動物における疾患を治療するための薬剤を調製するための本発明の化合物の使用、である。本実施形態のある態様は、前記疾患が、離脱、薬物依存症、禁煙、依存症、オピオイド依存症、コカイン依存症、コカイン依存症の再発、タバコ依存症、アルコール依存症、血管新生の阻害、腫瘍成長の阻害、がん、子宮内膜がん、肝細胞がん、卵巣がん、乳がん、膵臓がん、結腸直腸がん、肺がん、前立腺がん、デスモトロフィック小円形細胞腫瘍(desmotrophic small round cell tumors)、及び腎細胞がん、無痛覚症、疼痛、慢性疼痛、急性疼痛、体性痛、内臓痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、不妊症、記憶喪失、認知機能障害、アルツハイマー病、トゥレット症候群、ジスキネジア、遅発性ジスキネジア、筋萎縮性側索硬化症、卒中、アテローム性動脈硬化症、高血圧、出血性ショック、心原性ショック、高コレステロール血症、脂質異常症、糖尿病、網膜症、緑内障、不安、胃腸障害、腸管運動低下、肥満、食欲行動又は体重減少、である。
【0021】
本発明のある実施形態は、活性のある治療物質として使用するための、本発明の化合物である。
【0022】
本発明のある実施形態は、CB1によって媒介される疾患を治療する際に使用するための、本発明の化合物を提供する。本実施形態のある態様は、前記疾患が、離脱、薬物依存症、禁煙、依存症、オピオイド依存症、コカイン依存症、コカイン依存症の再発、タバコ依存症、アルコール依存症、血管新生の阻害、腫瘍成長の阻害、がん、子宮内膜がん、肝細胞がん、卵巣がん、乳がん、膵臓がん、結腸直腸がん、肺がん、前立腺がん、デスモトロフィック小円形細胞腫瘍(desmotrophic small round cell tumors)、及び腎細胞がん、無痛覚症、疼痛、慢性疼痛、急性疼痛、体性痛、内臓痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、不妊症、記憶喪失、認知機能障害、アルツハイマー病、トゥレット症候群、ジスキネジア、遅発性ジスキネジア、筋萎縮性側索硬化症、卒中、アテローム性動脈硬化症、高血圧、出血性ショック、心原性ショック、高コレステロール血症、脂質異常症、糖尿病、網膜症、緑内障、不安、胃腸障害、腸管運動低下、肥満、食欲行動又は体重減少、である。
【0023】
本発明のある実施形態は、有効量の本発明の化合物を投与することを含む、離脱、薬物依存症、禁煙、依存症、オピオイド依存症、コカイン依存症、コカイン依存症の再発、タバコ依存症、アルコール依存症、血管新生の阻害、腫瘍成長の阻害、がん、子宮内膜がん、肝細胞がん、卵巣がん、乳がん、膵臓がん、結腸直腸がん、肺がん、前立腺がん、デスモトロフィック小円形細胞腫瘍(desmotrophic small round cell tumors)、及び腎細胞がん、無痛覚症、疼痛、慢性疼痛、急性疼痛、体性痛、内臓痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、不妊症、記憶喪失、認知機能障害、アルツハイマー病、トゥレット症候群、ジスキネジア、遅発性ジスキネジア、筋萎縮性側索硬化症、卒中、アテローム性動脈硬化症、高血圧、出血性ショック、心原性ショック、高コレステロール血症、脂質異常症、糖尿病、網膜症、緑内障、不安、胃腸障害、腸管運動低下、肥満、食欲行動又は体重減少のうちの1種以上を治療するための方法、である。
【0024】
本発明のある実施形態は、有効量の前記化合物を投与することを含む、離脱、薬物依存症、禁煙、依存症、オピオイド依存症、コカイン依存症、コカイン依存症の再発、タバコ依存症、アルコール依存症、血管新生の阻害、腫瘍成長の阻害、がん、子宮内膜がん、肝細胞がん、卵巣がん、乳がん、膵臓がん、結腸直腸がん、肺がん、前立腺がん、デスモトロフィック小円形細胞腫瘍(desmotrophic small round cell tumors)、及び腎細胞がん、無痛覚症、疼痛、慢性疼痛、急性疼痛、体性痛、内臓痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、不妊症、記憶喪失、認知機能障害、アルツハイマー病、トゥレット症候群、ジスキネジア、遅発性ジスキネジア、筋萎縮性側索硬化症、卒中、アテローム性動脈硬化症、高血圧、出血性ショック、心原性ショック、高コレステロール血症、脂質異常症、糖尿病、網膜症、緑内障、不安、胃腸障害、腸管運動低下、肥満、食欲行動又は体重減少のうちの1種以上を治療するための薬剤を調製するための、本発明の化合物の使用、である。
【0025】
本発明のある実施形態は、離脱、薬物依存症、禁煙、依存症、オピオイド依存症、コカイン依存症、コカイン依存症の再発、タバコ依存症、アルコール依存症、血管新生の阻害、腫瘍成長の阻害、がん、子宮内膜がん、肝細胞がん、卵巣がん、乳がん、膵臓がん、結腸直腸がん、肺がん、前立腺がん、デスモトロフィック小円形細胞腫瘍(desmotrophic small round cell tumors)、及び腎細胞がん、無痛覚症、疼痛、慢性疼痛、急性疼痛、体性痛、内臓痛、神経因性疼痛、炎症性疼痛、不妊症、記憶喪失、認知機能障害、アルツハイマー病、トゥレット症候群、ジスキネジア、遅発性ジスキネジア、筋萎縮性側索硬化症、卒中、アテローム性動脈硬化症、高血圧、出血性ショック、心原性ショック、高コレステロール血症、脂質異常症、糖尿病、網膜症、緑内障、不安、胃腸障害、腸管運動低下、肥満、食欲行動又は体重減少のうちの1種以上を治療する際に使用するための、本発明の化合物、である。
【0026】
好ましくは、本発明の化合物は、CB1受容体の薬剤がより大きな効力を呈し、及び副作用が減少することを介して、有効性、薬物動態、及び安全性の改善がもたらされるものとして、使用されることがある。
【0027】
前記化合物は、CB1受容体のモジュレーションによって引き起こされる疾患及び症状を治療するのに有用であると考えられるが、本発明はこれに限定されるべきではない。
【0028】
本発明の範囲は、本明細書で説明される態様、実施形態、及び選好の全ての組合せを含む。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【
図1】
図1は、公知の化合物Bと比較した、本発明の化合物の効果の説明図であり、CP55,940によって活性化された[
35S]GTP-γ-Sの結合レベルを減少させる有効性を示す。アロステリック・モジュレーターの存在下での結合レベルを、アロステリック・モジュレーターの非存在下での結合レベルと比較したパーセンテージとして表した。記号は、二連で実施した少なくとも3つの独立した実験の平均値±S.E.M.を表す。
【
図2】
図2は、化合物B及び34が、ラットにおいて、消失したコカイン要求行動が再発することを減弱させることを示す、グラフィカルな説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
発明の詳細な説明
以下の定義は、定義された用語を明確にすることを意図したものであるが、限定するものではない。本明細書で使用される特定の用語が特に定義されていない場合、そのような用語を無定義と見なされるべきではない。寧ろ、用語は、それらの許容される意味の範囲内で使用される。
【0031】
本明細書を通して使用されるように、炭素原子のような原子の好ましい数は、例えば、本明細書中で定義されるように、特定の数の炭素原子を含むアルキル基を指す語句「Cx-yアルキル」によって表される。同様の用語は、他の好ましい用語及び範囲にも同様に適用される。従って、例えば、C1-4アルキルは、1から4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖炭化水素を表す。
【0032】
本明細書中で使用される場合、用語「アルキル」は、単独で、又は任意の他の用語と組み合わせて、直鎖又は分岐鎖炭化水素を指す。本明細書で使用される「アルキル」の例には、限定されるものではないが、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、イソブチル、n-ブチル、tert-ブチル、sec-ブチル、イソ‐ペンチル、n-ペンチル、n-ヘキシル、等が含まれる。
【0033】
本明細書中で使用される場合、用語「アルケニル」は、1つ以上の炭素‐炭素二重結合を含有する直鎖又は分岐鎖脂肪族炭化水素をいい、これは、任意に置換されてもよく、複数の置換度が許容される。本明細書で使用される「アルケニル」の例には、限定されるものではないが、ビニル及びアリルが含まれる。
【0034】
本明細書中で使用される場合、用語「アルキレン」は、任意選択的に置換された直鎖二価炭化水素基を指す。本明細書で使用される「アルキレン」の例には、限定されるものではないが、メチレン、エチレン、n-プロピレン、n-ブチレン等が含まれる。
【0035】
本明細書中で使用される場合、用語「アルキニル」は、1つ以上の炭素‐炭素三重結合を含有する直鎖又は分枝鎖脂肪族炭化水素をいい、これは、任意に置換されてもよく、複数の置換度が許容される。本明細書で使用される「アルキニル」の例には、限定されるものではないが、エチニルが含まれる。
【0036】
本明細書中で使用される場合、用語「シクロアルキル」は、完全に飽和していて、任意選択的に置換された単環式、二環式、架橋された、又はスピロ環式の炭化水素環をいい、複数の置換度が許容される。本明細書で使用される例示的な「シクロアルキル」基には、限定されるものではないが、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、及びシクロヘプチルが含まれる。
【0037】
本明細書中で使用される場合、用語「ヘテロシクリル」は、完全に飽和していて、任意選択的に置換された単環式、二環式、架橋された、又はスピロ環式の炭化水素環をいい、複数の置換度が許容され、窒素、硫黄、及び/又は酸素原子から選択される1つ以上のヘテロ原子を含有し、N-オキシド、硫黄酸化物、及び二酸化物が許容される。本明細書で使用される例示的な「ヘテロシクリル」基には、限定されるものではないが、アゼチジン、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、ヘキサヒドロアゼピン、及びモルホリニルが含まれる。
【0038】
本明細書中で使用される場合、用語「アリール」は、単一のベンゼン環、縮合、架橋、又はスピロ環式のベンゼン環系をいい、これは、任意選択的に置換されていることがあり、複数の置換度が許容される。使用される「アリール」基の例には、限定されるものではないが、フェニル、2-ナフチル、1-ナフチル、アントラセン及びフェナントレンが含まれる。好ましいアリール環は5-から10-員を有する。
【0039】
本明細書中で使用される場合、用語「アリール」内に包含される縮合ベンゼン環系は、縮合多環式炭化水素、即ち、非累積二重結合を最大数未満で有する環式炭化水素を含み、例えば、飽和炭化水素環(シクロアルキル、例えば、シクロペンチル環)が芳香環(アリール、例えば、ベンゼン環)と縮合して、例えば、インダニル及びアセナフタレニル等の基を形成する、及び、非限定的な例として、ジヒドロナフタレン及びテトラヒドロナフタレンのような基も含む。
【0040】
本明細書中で使用される場合、用語「ヘテロアリール」は、単環式で5から7員の芳香族環、又は任意選択的に置換されていることがあり、複数の置換度が許容される、そのような環を2つ以上を含む、縮合、架橋、若しくはスピロ環式の芳香族環系、をいう。好ましくは、そのような環は5-から10-員である。これらのヘテロアリール環は、1個以上の窒素、硫黄、及び/又は酸素原子を含み、N-オキシド、硫黄酸化物、及び二酸化物は、許容されるヘテロ原子置換である。本明細書で使用される「ヘテロアリール」基の例としては、限定されるものではないが、フラン、チオフェン、ピロール、イミダゾール、ピラゾール、トリアゾール、テトラゾール、チアゾール、オキサゾール、イソオキサゾール、オキサジアゾール、チアジアゾール、イソチアゾール、ピリジン、ピリダジン、ピラジン、ピリミジン、キノリン、イソキノリン、ベンゾフラン、ベンゾオキサゾール、ベンゾチオフェン、インドール、インダゾール、ベンゾイミダゾール、イミダゾピリジン、ピラゾロピリジン、及びピラゾロピリミジンが含まれる。
【0041】
本明細書中で使用される場合、用語「ハロゲン」は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を指す。
【0042】
本明細書中で使用される場合、用語「ハロアルキル」は、少なくとも1つのハロゲンで置換された、本明細書で定義されるアルキル基を指す。本明細書で使用される分枝鎖又は直鎖の「ハロアルキル」基の例には、限定されるものではないが、1つ以上のハロゲン類、例えば、フルオロ、クロロ、ブロモ及びヨードで独立して置換されたメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n-ブチル及びt-ブチルが含まれる。用語「ハロアルキル」には、-CF3のようなペルフルオロアルキル基のような置換基が含まれると解釈すべきである。
【0043】
典型的には、しかし絶対的ではないが、本発明の塩は薬学的に許容される塩である。用語「薬学的に許容される塩」内に包含される塩とは、本発明の化合物の無毒性の塩を指す。本発明の化合物の塩は、酸付加塩を含むことがある。代表的な塩には、酢酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、安息香酸塩、重炭酸塩、重硫酸塩、重酒石酸塩、ホウ酸塩、エデト酸カルシウム、カムシレート、炭酸塩、クラブラン酸塩、クエン酸塩、二塩酸塩、エジシル酸塩、エストレート、エシレート、フマル酸塩、グルセプト酸塩、グルコン酸塩、グルタミン酸塩、グリコリルアルサニレート(glycollylarsanilate)、ヘキシルレズルシネート(hexylresorcinate)、ヒドラバミン、臭化水素酸塩、塩酸塩、ヒドロキシナフトエート、ヨウ化物、イセチオン酸塩、乳酸塩、ラクトビオン酸塩、ラウリン酸塩、リンゴ酸塩、マレイン酸塩、マンデル酸塩、メシレート、メチル硫酸塩、マレイン酸モノカリウム、ムチン酸塩、ナプシレート、硝酸塩、N-メチルグルカミン、シュウ酸塩、パモエート(エンボネート)、パルミチン酸塩、パントテン酸塩、リン酸塩/二リン酸塩、ポリガラクツロネート、カリウム、サリチレート、ナトリウム、ステアリン酸塩、塩基性酢酸塩、コハク酸塩、硫酸塩、タンニン酸塩、酒石酸塩、テオクレート(teoclate)、トシレート(tosylate)、トリチオダイド、トリメチルアンモニウム、及び吉草酸塩が含まれる。薬学的に許容されるものではない、その他の塩が、本発明の化合物を調製において、有用であることがあり、これらは本発明の更なる態様を形成すると考えられる。
【0044】
式(I)の化合物は、2つ以上の形態で結晶化することができ(多型として知られる特徴である)、そのような多型(polymorphic forms)(「多型(polymorphs)」)は、式(I)の範囲内である。多型は一般に、温度、圧力、又はその両方の変化に対する反応として生じることがある。多型はまた、結晶化プロセスにおける変動からも生じることがある。多型は、X線回折パターン、溶解度、及び融点等、当技術分野で知られている様々な物理的特性によって区別することができる。
【0045】
本明細書中で使用される場合、用語「有効量」は、例えば、研究者又は臨床医が求める、組織、系、動物、又はヒトの生物学的又は医学的な反応を誘発する薬物又は医薬品の量を意味する。用語「治療有効量」は、そのような量を受けていない対応する対象と比較して、疾患、障害、若しくは副作用が改善された治療、治癒、予防、若しくは改善、又は疾患若しくは障害の進行速度の減少をもたらす任意の量を意味する。前記用語は又、正常な生理学的機能を増強するのに有効な量をその範囲内に含む。
【0046】
治療における使用のために、治療有効量の式(I)の化合物、並びにその塩又は溶媒和物を、未加工の化学物質として投与することがある。更に、有効成分を、医薬組成物として提示しても良い。
【0047】
従って、本発明は更に、有効量の式(I)の1つ以上の化合物、又はその塩若しくは溶媒和物、及び1種以上の薬学的に許容される担体、希釈剤、又は添加剤を含む医薬組成物を提供する。式(I)の化合物又はその塩若しくは溶媒和物は、本明細書に記載される通りである。前記担体、希釈剤、又は添加剤は、製剤の他の成分と適合性が有り、前記医薬組成物の受け手に有害でないという意味で、許容可能でなければならない。
【0048】
本発明の化合物は、周知の標準的な合成方法等を含むさまざまな方法によって製造することができる。例示的な一般的な合成方法を以下に記載し、次いで、本発明のある特定の化合物を実施例において調製する。
【0049】
以下に記載される全ての実施例において、感受性基又は反応性基に対する保護基を、合成化学の一般原理に従って、必要な場合に使用する。保護基を、有機合成の通常の方法に従って扱う(T. W. Green及びP. G. M. Wuts (1999) Protecting Groups in Organic Synthesis、第3版、John Wiley & Sons、保護基に関して、参照により取り込まれる)。これらの基は、当業者には容易に明らかな方法を使用して、化合物合成の都合の良い段階で除去される。プロセスの選択並びに反応条件及びそれらの実施の順序は、本発明の化合物の調製と矛盾があってはならない。
【0050】
本発明は又、式(I)の化合物の合成方法及び本発明の化合物の調製における合成中間体として有用な新規化合物の合成方法を提供する。
【0051】
前記化合物を、容易に入手可能な出発物質及び試薬を使用して、以下に記載される方法に従って調製することができる。これらの反応において、当業者に公知であるが、より詳細には言及されていない変形を使用することがある。
【0052】
特に明記しない限り、本明細書に記載される構造は、1つ以上の同位体濃縮が成された原子が存在するということのみにおいて異なる化合物を含むことも意図する。水素原子が重水素又はトリチウムで置換されていること、又は炭素原子が13C-又は14C-富化炭素で置換されていること以外、本発明の構造を有する化合物は、本発明の範囲内である。例えば、重水素は、生物学的に活性な化合物の薬物動態及び代謝を試験するために広く使用されている。重水素は、化学的観点からは水素と同様に挙動するが、重水素‐炭素結合と水素‐炭素結合との間の結合エネルギー及び結合長には有意な差がある。その結果として、生物学的に活性な化合物中での重水素による水素の置換は、一般にその生化学的効力及び選択性を保持するが、その同位体を含まない対応物と比較して有意に異なる吸収、分布、代謝、及び/又は排泄(ADME)特性を示す化合物を生じ得る。従って、重水素置換によって、ある生物学的に活性な化合物について、改善された薬物の有効性、安全性、及び/又は忍容性がもたらされることがある。
【0053】
本発明の別の態様によれば、式(I)の化合物又はその塩、溶媒和物、及び生理学的機能的誘導体を、1種以上の薬学的に許容される担体、希釈剤又は添加剤と混合することを含む、医薬製剤の調製方法も提供される。
【0054】
本発明の化合物の治療有効量は、多くの要因に依存する。例えば、受け手の種、年齢、及び体重、治療を必要とする正確な症状及びその重症度、製剤の性質、並びに投与経路は、全て考慮すべき因子である。治療有効量は、最終的には、付き添う医師又は獣医の裁量であるべきである。そうではあるが、弱っているヒトを治療するための式(I)の化合物の有効量は、一般に、1日当たり受け手(哺乳類)の体重1 kg当たり0.1~100 mgの範囲であるべきである。より一般的には、有効量は0.1~20 mg/kg体重/日の範囲であるべきである。従って、70 kgの成体哺乳動物について、1日当たりの実際の量の一例は、通常10から2000 mgである。この量は、1日当たりの単回投与で、又は1日当たり(例えば、2、3、4、5、又はそれ以上)の回数のサブ用量(sub-dose)で、投与されることがあり、その結果、1日当たりの総用量は同じになる。その塩又は溶媒和物の有効量は、式(I)の化合物それ自体の有効量と比例させて決定することがある。類似の投薬量が、本明細書中に言及される他の症状の治療に対しても適切であるはずである。医薬製剤を、単位用量当たり所定量の活性成分を含有する単位用量の形態で、提供することがある。このような単位は、非限定的な例として、治療を受ける症状、投与経路、並びに患者の年齢、体重、及び症状に応じて、1mg~2gの式(I)の化合物を含有することがある。好ましい単位用量の製剤は、本明細書中の上記に列挙したような1日用量又はサブ用量、又はその適切な画分量の活性成分を含有するものである。このような医薬製剤を、薬学分野で周知な任意の方法によって調製することがある。
【0055】
医薬製剤は、任意の適切な経路、例えば、経口(頬側又は舌下を含む)、直腸、経鼻、局所(頬側、舌下又は経皮を含む)、腟、又は非経口(皮下、筋肉内、静脈内又は皮内を含む)経路による投与に適合化させることができる。このような製剤を、薬学の分野で公知の任意の方法によって、例えば、有効成分をキャリア又は添加剤と会合させることによって調製することができる。例として、そして本発明を限定することを意味しないが、本発明の化合物が有用であると考えられる特定の状態及び障害に関して、ある特定の経路が他の経路よりも好ましい。加えて、曝露を遅延させること又は延長させることによって治療が改善する状況下で、医薬製剤を使用して、式(I)の化合物への曝露を遅延させること又は延長させることが可能になることがある。
【0056】
経口投与に対して適合化した医薬製剤は、カプセル剤若しくは錠剤;粉末剤若しくは顆粒剤;それぞれ水性若しくは非水性液体による溶液若しくは懸濁液;食用フォーム若しくは泡沫(edible foams or whips);又は水中油型液体エマルション若しくは油中水型液体エマルション、のような別個の単位として提供されることがある。例えば、錠剤又はカプセル剤の形態での経口投与のために、前記活性薬物成分は、エタノール、グリセロール、水などのような経口の、無毒性の薬学的に許容される不活性担体と組み合わせることがある。一般に、粉末剤は、化合物を適切な微細サイズに粉砕し、適切な医薬担体(例えば、食用炭水化物(例えば、デンプン又はマンニトール))と混合することにより調製される。香料、防腐剤、分散剤、及び着色剤が存在することもある。
【0057】
カプセル剤は、粉末、液体、又は懸濁混合物を調製し、ゼラチン又はいくつかの他の適切なシェル材料でカプセル化することによって作製される。流動促進剤及び潤滑油、例えばコロイド状シリカ、タルク、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、又は固体ポリエチレングリコールを、カプセル化の前に前記混合物に添加することがある。寒天‐寒天、炭酸カルシウム又は炭酸ナトリウムのような崩壊剤又は可溶化剤を添加して、カプセルを摂取したときの薬剤の利用可能性を改善することもできる。更に、所望する又は必要な場合、適切な結合剤、潤滑剤、崩壊剤、及び着色剤も前記混合物に組み込むことがある。適切な結合剤の例には、デンプン、ゼラチン、グルコース又はベータ‐ラクトースなどの天然糖、トウモロコシ甘味料、アラビアゴム、トラガカントゴムなどの天然及び合成ゴム、又はアルギン酸ナトリウム、カルボキシメチルセルロース、ポリエチレングリコール、ワックスなどが含まれる。これらの単位用量において有用な潤滑油には、例えば、オレイン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、安息香酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、塩化ナトリウム等が含まれる。錠剤崩壊剤の例は、限定されるものではないが、デンプン、メチルセルロース、寒天、ベントナイト、キサンタンガム等が含まれる。
【0058】
錠剤は、例えば、粉末混合物を調製し、顆粒化又はスラッギング(slugging)をし、潤滑油及び崩壊剤を添加し、そして錠剤に圧縮することによって製剤化する。粉末混合物は、上記のように、適切に粉砕された化合物を希釈剤又は塩基と混合することにより調製することがある。任意選択的な成分としては、カルボキシメチルセルロース、アリジネート、ゼラチン、若しくはポリビニルピロリドン等の結合剤、パラフィンなどの溶液遅延剤、第四級塩等の吸収促進剤、及び/又はベントナイト、カオリン、又はリン酸二カルシウムなどの吸収剤が挙げられる。前記粉末混合物は、シロップ、デンプン・ペースト、アカジア粘液又はセルロース材料又はポリマー材料の溶液等のバインダーで湿式顆粒化し、振るいに通すことがある。顆粒化の代わりに、前記粉末混合物を錠剤成形機に通すことがあり、その結果、不完全に形成されたスラグが顆粒に破砕される。前記顆粒は、ステアリン酸、ステアリン酸塩、タルク又は鉱油を添加することによって、錠剤形成ダイスへの付着を防止するために潤滑化することがある。次いで、潤滑化した混合物を錠剤に圧縮する。本発明の化合物は、易流動性の不活性担体と組み合わせて、顆粒化ステップ又はスラッギング・ステップを経ることなく、直接錠剤に圧縮することもある。セラックのシーリングコート、糖又はポリマー材料のコーティング、及びワックスの磨きコーティングからなる透明又は不透明な保護コーティングを提供することがある。異なる単位用量を区別するために、色素をこれらのコーティングに添加することがある。
【0059】
溶液、シロップ、及びエリキシルのような経口流体は、所与の量が所定量の化合物を含有するように、投薬単位形態で調製することがある。シロップは、例えば、化合物を適切に風味付けした水溶液に溶解することによって調製することができ、一方、エリキシルは、無毒性のアルコール性媒体を使用することによって調製される。懸濁液は、一般に、前記化合物を無毒性の媒体中に分散させることによって製剤化することができる。エトキシル化イソステアリル・アルコール及びポリオキシ・エチレン・ソルビトール・エーテルなどの可溶化剤及び乳化剤、防腐剤;ペパーミント油などの香味添加剤、又は天然甘味料、サッカリン、又は他の人工甘味料等を添加することもある。
【0060】
適切な場合、経口投与のための投薬単位製剤を、マイクロカプセル化することがある。前記製剤はまた、例えば、微粒子状物質をポリマー、ワックス等でコーティングする、又はポリマー、ワックス等の中に埋め込むことによって、放出が延長する又は持続するように製剤化することもある。
【0061】
口腔内での局所投与に適合した医薬製剤には、トローチ(lozenges)、トローチ(pastilles)、及び口腔洗浄剤が含まれる。
【0062】
本発明の化合物又はその塩若しくは溶媒和物は、単独で、又は他の治療薬と組み合わせて使用することがある。式(I)の化合物及び他の薬学的に活性な薬剤は、一緒に又は別々に投与することがあり、そして別々に投与される場合、投与を、同時に又は任意の順序で連続的に行うことがある。式(I)の化合物及び他の薬学的に活性な薬剤の量及び投与の相対的タイミングは、所望の併用治療効果を達成するために選択される。式(I)の化合物又はその塩若しくは溶媒和物と他の治療剤とを併用して投与することは、(1)化合物の配合物を含む単一の医薬組成物;又は(2)化合物のうちの1種を各々含む別個の医薬組成物、としての併用的な投与であることがある。或いは、前記併用は、ある処置剤が最初に投与され、そして残りの一方の処置剤が2番目に投与されるか、又はその逆の連続的な様式で別々に投与されることがある。このような連続的な投与は、時間的に近い場合もあれば、時間的に遠い場合もある。
【0063】
有機合成の当業者であれば、種々の用途に適した放射性同位体で標識された本発明の化合物を製造するための複数の手段が存在することを理解するであろう。
【0064】
実験的な部
略語:
本明細書で使用される場合、これらのプロセス、スキーム及び実施例で使用される記号及び慣習的表現は、現代の科学文献、例えば、Journal of the American Chemical Society又はJournal of Biological Chemistryで使用されるものと一致する。具体的には、以下の略語を、実施例及び明細書全体で使用することがある。
g(グラム); mg (ミリグラム);
L(リットル); mL (ミリリットル);
μL(マイクロリットル); psi (ポンド/平方インチ)。
M(モル); mM (ミリモル);
Hz (ヘルツ); MHz (メガヘルツ);
モル(モル); mmol (ミリモル);
RT又はrt (室温); hr (時間);
min (分); TLC (薄層クロマトグラフィー)。
mp (融点); RP (逆相);
Tr(リテンション・タイム(retention time)) TFA (トリフルオロ酢酸);
TEA (トリエチルアミン); THF (テトラヒドロフラン);
TFAA (トリフルオロ酢酸無水物); CD3OD (重水素化メタノール);
CDCl3(重水素化クロロホルム); DMSO (ジメチルスルホキシド);
SiO2(シリカゲル); atm (大気圧);
EtOAc (酢酸エチル); CHCl3(クロロホルム);
HCl (塩酸); Ac (アセチル);
DMF (N,N-ジメチルホルムアミド); Me (メチル);
Cs2CO3(炭酸セシウム); EtOH (エタノール);
Et (エチル); t-Bu (tert-ブチル);
MeOH (メタノール) p-TsOH (p-トルエンスルホン酸);
DCM (ジクロロメタン) DCE (ジクロロエタン)
Et2O(ジエチルエーテル) K2CO3 (炭酸カリウム);
Na2CO3(炭酸ナトリウム); i-PrOH (イソプロピルアルコール)
NaHCO3(重炭酸ナトリウム); ACN (アセトニトリル);
Pr (プロピル); i-Pr (イソプロピル);
PE (石油エーテル); Hex (ヘキサン);
H2SO4(硫酸); HCl (塩酸);
Et3N(トリエチルアミン); Na2SO4(硫酸ナトリウム);
MTBE (メチルtert-ブチルエーテル); Boc (tert-ブトキシカルボニル);
DIPEA (ジイソプロピルエチルアミン); IPA (イソプロパノール);
HMDS (ヘキサメチルジシラザン) NH4Cl (塩化アンモニウム)
NH4CO3(炭酸アンモニウム) MgSO4(硫酸マグネシウム)
NH4OH (水酸化アンモニウム)
【0065】
全ての溶媒及び化学薬品は試薬グレードであった。特に明記しない限り、全ての試薬及び溶媒は、商業的ベンダーから購入し、納品したまま使用した。フラッシュ・カラム・クロマトグラフィーを、予め充填したカラムを用いてTeledyne ISCO CombiFlash Rfシステムで実施した。使用した溶剤には、ヘキサン、酢酸エチル(EtOAc)、ジクロロメタン、メタノール、及びクロロホルム/メタノール/水酸化アンモニウム(80:18:2)(CMA-80)が含まれる。化合物の純度及び特性は、HPLC、TLC、質量分析、及びNMR解析を組合せて測定した。1H及び13C NMRスペクトルは、Bruker Avance DPX-300 (300 MHz)分光計で記録し、テトラメチルシラン(TMS) (0.00 ppm)又は溶剤ピークを内部標準として、クロロホルム-d、DMSO-d6又はメタノール-d4中で測定した。化学シフトは、基準信号に対するppmで表し、カップリング定数(J)値は、ヘルツ(Hz)で表す。薄層クロマトグラフィー(TLC)をEMDプレコートシリカゲル60 F254プレート上で実施し、スポットをUV光又はヨウ素染色で可視化した。低分解能質量スペクトルは、Waters Alliance HT/Micromass ZQシステム(ESI)を用いて取得した。全ての試験化合物は、Agilent Zorbax SB-フェニル、2.1mm ×150mm、5μmカラムを使用し、(A)0.1% CF3COOHを含むH2O及び(B) MeCNの移動相の勾配溶離を、1.0 mL/分の流速で、Agilent 1100システムのHPLCにより測定したところ、95%を超える純度であった。
【0066】
式(I)の化合物は、一般に、ドイツの N. D., Ann M.; Gilmour, Brian P.; Gay, Elaine A.; Wiley, Jenny L.; Thomas, Brian F.; Zhang, Yanan. Diarylureas as Allosteric Modulators of the Cannabinoid CB1 Receptor: Structure-Activity Relationship Studies on 1-(4-Chlorophenyl)-3-{3-[6-(pyrrolidin-1-yl)pyridin-2-yl]phenyl}urea (PSNCBAM-1). J Med Chem 2014, 57, 7758-7769 に既に記載された方法に従ったスキーム1の通りに、調製することができる;そのような合成についての教示に関しては、参照により本明細書に組み込まれる。他の化合物はスキーム2及び3の通りに、調製することができる。
【0067】
簡単に述べると、市販の3-ニトロフェニルボロン酸(10)を、Pd(PPh
3)
4が触媒する塩基性条件下で、対応する臭化アリールと鈴木カップリングをさせ、中間体11を得た。エタノール中、ヒドラジン水和物及びラネー(Raney)・ニッケルを用いた移動水素化を行うことで、11中のニトロ基を還元し、3-置換アニリン12を良好な収率で得た。続いて、これらのアニリンと4-クロロフェニルイソシアネートとを反応させることにより、最終的なジアリール尿素を得た。或いは、前記アニリン14a-gは、3-ブロモアニリン(13)と対応するアリールボロン酸との間の鈴木カップリングによって調製することができ、次いで、4-クロロフェニルイソシアネートとの反応によって最終生成物(15-53)に変換した。先に記載したのと同じ3ステップの合成経路(鈴木カップリング、移動水素化、及び4-クロロフェニルイソシアネートとのカップリング)を使用して、4-ニトロフェニルボロン酸(54)から出発して、化合物57を調製した。化合物59は、4-ビフェニルアミン(58)と4-クロロイソシアネートとをカップリングすることによって調製した。
【化8】
スキーム1.試薬及び条件:(a)3-ニトロフェニルボロン酸、Pd(PPh
3)
4、DME、NaHCO
3水溶液、還流、16時間(b)ヒドラジン水和物、ラネー(Raney)Ni、エタノール、50℃、2時間(c)4-クロロフェニルイソシアネート、クロロホルム、50℃、16時間。
【0068】
化合物63、65、68、及び72をスキーム2に従って調製した。N-Noc-ピロール-2-ボロン酸と1-ブロモ-3-ニトロベンゼンの鈴木カップリングにより中間体61を得る。ラネー・ニッケル及びヒドラジンによりニトロ基を還元し、アニリン62を得た。62のBoc基を塩基性条件下で除去し(Marzaro et al, JMC, 2014, 57, 4598-4605)、アニリン64を得た。67は、3-ヨードアニリンとN-メチルピロールとの間で、パラジウム触媒による直接アリール化を行うことによって調製した(Beladhria et al, Synthesis-Stuttgar, 2012, 44, 2264-2276)。70中のイミダゾール環は、3-ニトロベンゾニトリルとアミノアセトアルデヒドジメチルアセタールとの間の反応によって形成した(Hah et al, 2011, WO 2011049274 A1)。ラネー‐ニッケルによる典型的な移動水素化によるニトロ基の還元により、アニリン71を得た。これらのアニリン中間体と4-クロロフェニルイソシアネートとの最終カップリングにより、最終化合物63、65、68及び72を得た。
【化9】
スキーム2.試薬及び条件:(a)1-ブロモ-3-ニトロベンゼン(nitrobenzne)、Pd(PPh
3)
4、DME、NaHCO
3、還流、16時間(b)ヒドラジン水和物、ラネーNi、エタノール、50℃、2時間(c)4-クロロフェニルイソシアネート、クロロホルム、50℃、16時間(d)5% KOH水溶液、還流、4時間(e)3-ヨードアニリン、AcOK、Pd(OAc)
2、AcNMe
2、密閉管、150℃、20時間(f)(i)NaOMe、MeOH、室温、5時間(ii)(MeO)
2CHCH
2NH
2、AcOH、70℃、1時間(iii)6N HCl水溶液、MeOH、70℃、3時間。
【0069】
化合物76-86、90、91及び95をスキーム3に従って調製した。1-ブロモ-3-ニトロベンゼン(73)を、対応するアミンとBuchwald-Hartwigカップリングさせて、中間体74a-jを得た。エタノール中、ヒドラジン水和物及びラネーニッケルを用いた移動水素化によってニトロ基を還元し、3-置換アニリン75a-jを良好な収率で得た。3-ニトロベンジルブロミド(87)をピロリジンでS
N2置換して中間体88を得、これを水素化により対応するアニリン89に還元した。3-ニトロフェノール(92)を光延反応に供して中間体93を得、これをラネー‐ニッケルによって触媒される移動水素化によってアニリン94に還元した。続いて、これらのアニリン(75a-j、89、及び94)と4-クロロフェニルイソシアネートとを反応させて、最終的なジアリール尿素76-86、90、91、及び95を得た。
【化10】
スキーム3.試薬及び条件:(a)アミン、Pd(OAc)
2、Cs
2CO
3、XantPhos、1,4-ジオキサン、110℃、16時間(b)ヒドラジン水和物、ラネーNi、エタノール、50℃、2時間(c)4-クロロフェニルイソシアネート、クロロホルム、50℃、16時間(d)ピロリジン、Et
3N、THF、60℃、2時間(f)シクロペンタノール、DIAD、PPh
3、THF、0℃から室温、4時間。
【実施例】
【0070】
一般的な方法A. 臭化アリール又はヨウ化アリール(1当量)の混合物に、ジメトキシエタン(0.1M)中のボロン酸(1.1当量)を加え、1M NaHCO3水溶液(3当量)、続いてPd(Ph3)4 (0.075当量)を添加した。反応混合物を窒素雰囲気下で一晩還流した。前記反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和NaHCO3溶液及び食塩水で洗浄した。合わせた有機層を、無水MgSO4を通して乾燥し、濾過した。ろ液を真空中で濃縮し、残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、酢酸エチル/ヘキサン)によって精製して、所望の生成物を得た。
【0071】
2-メトキシ-6-(3-ニトロフェニル)ピリジン(11a)を、2-ブロモ-6-メトキシピリジン(0.12 ml、1.00 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.18 g、1.10 mmol)から、一般的な方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.12 g、50%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.89 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 8.01 (dd, J = 0.57, 7.35 Hz, 1H), 7.64 - 7.74 (m, 2H), 7.41 (d, J = 7.35 Hz, 1H), 6.72 - 6.80 (m, 2H), 4.04 (s, 3H). MS (ESI) m/z for C12H10N2O3[M+H]+: 計算値:231.1; 実測値:231.4.
【0072】
4-メチル-2-(3-ニトロフェニル)ピリジン(11b)を、2-ブロモ-4-メチルピリジン(0.11 ml、1.00 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.18 g、1.10 mmol)から、一般的な方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.16 g、73 %)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.84 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 8.58 (d, J = 4.90 Hz, 1H), 8.34 - 8.39 (m, 1H), 8.23 - 8.27 (m, 1H), 7.60 - 7.67 (m, 2H), 7.15 (dd, J = 0.66, 4.99 Hz, 1H), 2.46 (s, 3H). MS (ESI) m/z for C12H10N2O2[M+H]+: 計算値:214.1; 実測値:214.4.
【0073】
2-メトキシ-4-(3-ニトロフェニル)ピリジン(11c)を、2-メトキシ-5-ブロモピリジン(0.21 ml、1.60 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.29 g、1.76 mmol)から、通常の方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.34 g、85%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.36 - 8.46 (m, 2H), 8.17 - 8.25 (m, 1H), 7.79 - 7.88 (m, 2H), 7.58 - 7.66 (m, 1H), 6.88 (d, J = 8.48 Hz, 1H), 4.00 (s, 3H). MS (ESI) m/z for C12H10N2O3[M+H]+: 計算値:231.1; 実測値:231.5.
【0074】
2-(3-ニトロフェニル)ピリジン (11d)を、2-ブロモピリジン(1.00 g、6.33 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(1.16 g、6.96 mmol)から、一般的な方法Aに従って、オレンジ色の固形物として調製した(0.85 g、67%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.86 (t, J = 1.88 Hz, 1H), 8.75 (td, J = 1.20, 4.94 Hz, 1H), 8.37 (td, J = 1.39, 7.77 Hz, 1H), 8.27 (ddd, J = 0.94, 2.21, 8.15 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 1.70 Hz, 2H), 7.66 (t, J = 8.01 Hz, 10H), 7.62 - 7.70 (m, 1H), 7.34 (ddd, J = 2.45, 4.76, 6.17 Hz, 1H). MS (ESI) m/z for C11H8N2O2 [M+H]+: 計算値:201.1; 実測値:201.4.
【0075】
4-(3-ニトロフェニル)ピリジン(11e)を、4-ブロモピリジン塩酸塩(0.19 g、1.0 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.18 g、1.1 mmol)から、一般的な方法Aに従って、茶色の固形物として調製した(0.13 g、67%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.73 - 8.78 (m, 1H), 7.62 - 7.74 (m, 3H), 7.51 - 7.59 (m, 2H), 7.43 - 7.50 (m, 2H). MS (ESI) m/z for C11H8N2O2[M+H]+: 計算値:201.1; 実測値:201.4.
【0076】
5-(3-ニトロフェニル)ピリミジン (11f)を、5-ブロモピリミジン(0.16 g、1.0 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.18 g、1.1 mmol)から、一般的な方法Aに従って、淡黄色の固形物として調製した(0.10 g、52%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 9.29 - 9.32 (m, 1H), 9.03 (s, 2H), 8.48 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 8.33 - 8.38 (m, 1H), 7.94 (qd, J = 0.93, 7.75 Hz, 1H), 7.71 - 7.79 (m, 1H). MS (ESI) m/z for C10H7N3O2 [M+H]+: 計算値:202.1; 実測値:202.4.
【0077】
1-(3-メトキシフェニル)-3-ニトロベンゼン (11g)を、2-ブロモ-3-メトキシベンゼン(0.30 g、1.6 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.29 g、1.8 mmol)から、一般的な方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.24 g、65%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.33 - 8.40 (m, 1H), 8.13 (td, J = 1.06, 8.24 Hz, 1H), 7.80 - 7.88 (m, 1H), 7.54 (t, J = 8.01 Hz, 1H), 7.29 - 7.41 (m, 1H), 7.13 (dd, J= 0.85, 7.63 Hz, 1H), 7.04 - 7.09 (m, 1H), 6.86 - 6.94 (m, 1H), 3.82 (s, 3H).
【0078】
1-(3-ヒドロキシフェニル)-3-ニトロベンゼン (11h)を、2-ブロモ-3-ヒドロキシベンゼン(0.30 g、1.7 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.32 g、1.9 mmol)から、一般的な方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.24 g、64%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.44 (d, J = 1.70 Hz, 1H), 8.16 - 8.25 (m, 1H), 7.85 - 7.95 (m, 1H), 7.56 - 7.65 (m, 1H), 7.33 - 7.40 (m, 1H), 7.20 (br. s., 1H), 7.13 (br. s., 1H), 6.88 - 7.00 (m, 1H), 5.42 (br. s., 1H).
【0079】
1-(3-ニトロフェニル)-3-(プロパン-2-イルオキシ)ベンゼン(11i)を、1-ブロモ-3-(プロパン-2-イルオキシ)ベンゼン(0.30 g、1.7 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.28 g、1.7 mmol)から、一般的な方法Aに従って、黄色の液体として調製した(0.30 g、84%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.44 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 8.15 - 8.24 (m, 1H), 7.90 (td, J= 1.25, 7.86 Hz, 1H), 7.54 - 7.65 (m, 1H), 7.33 - 7.44 (m, 1H), 7.10 - 7.20 (m, 2H), 6.95 (dd, J = 1.88, 8.10 Hz, 1H), 4.64 (spt, J = 6.06 Hz, 1H), 1.34 - 1.43 (m, 6H).
【0080】
1-(4-クロロフェニル)-3-ニトロベンゼン(11j)を、1-ヨード-4-クロロベンゼン(0.30 g、1.25 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.23 g、1.38 mmol)から、一般的な方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.24 g、82%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.37 - 8.43 (m, 1H), 8.21 (ddd, J = 1.04, 2.26, 8.19 Hz, 1H), 7.88 (ddd, J = 1.04, 1.74, 7.77 Hz, 1H), 7.62 (t, J = 8.01 Hz, 1H), 7.51 - 7.58 (m, 2H), 7.41 - 7.50 (m, 2H).
【0081】
1,3-ジクロロ-4-(3-ニトロフェニル)ベンゼン(11k)を、1-ブロモ-3,5-ジクロロベンゼン(0.30 g、1.32 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.24 g、1.46 mmol)から、一般的な方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.29 g、82%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.41 (t, J = 1.79 Hz, 1H), 8.27 (dd, J = 1.22, 8.19 Hz, 1H), 7.87 (d, J = 7.72 Hz, 1H), 7.62 - 7.70 (m, 1H), 7.50 (d, J = 1.70 Hz, 2H), 7.43 (t, J = 1.70 Hz, 1H).
【0082】
1,2-ジクロロ-4-(3-ニトロフェニル)ベンゼン(11l)を、1-ヨード-3,4-ジクロロベンゼン(0.30 g、1.10 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.20 g、1.21 mmol)から、一般的な方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.19 g、65%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.40 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 8.21 - 8.27 (m, 1H), 7.87 (td, J= 1.25, 7.68 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 2.07 Hz, 1H), 7.64 (t, J = 8.01 Hz, 1H), 7.55 - 7.59 (m, 1H), 7.46 (dd, J = 2.17, 8.38 Hz, 1H).
【0083】
1,3-ジクロロ-2-(3-ニトロフェニル)ベンゼン(11m)を、2-ブロモ-1,3-ジクロロベンゼン(0.30 g、1.32 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.18 g、1.10 mmol)から、一般的な方法Aに従って、黄色の固形物として調製した(0.23 g、65%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.26 - 8.34 (m, 1H), 8.18 (d, J = 1.70 Hz, 1H), 7.59 - 7.68 (m, 2H), 7.41 - 7.49 (m, 2H), 7.29 - 7.35 (m, 1H).
【0084】
1-(4-フルオロフェニル)-3-ニトロベンゼン(11n)を、1-ブロモ-4-フルオロベンゼン(0.30 g、1.71 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.31 g、1.88 mmol)から、一般的な方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.35 g、93%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.39 (s, 1H), 8.19 (d, J = 7.54 Hz, 1H), 7.86 (d, J = 7.72 Hz, 1H), 7.57 - 7.62 (m, 2H), 7.18 (t, J = 8.57 Hz, 2H).
【0085】
1-(2,4-ジフルオロフェニル)-3-ニトロベンゼン(11o)を、1-ブロモ-2,4-ジフルオロベンゼン(0.19 g、1.00 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.18 g、1.10 mmol)から、一般的な方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.17 g、71%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.37 (s, 1H), 8.23 (td, J = 1.08, 8.19 Hz, 1H), 7.85 (dd, J= 1.13, 7.72 Hz, 1H), 7.59 - 7.67 (m, 1H), 7.46 (dt, J = 6.31, 8.62 Hz, 1H), 6.92 - 7.06 (m, 2H).
【0086】
1-(4-tert-ブチルフェニル)-3-ニトロベンゼン(11p)を、1-ブロモ-4-tert-ブチルベンゼン(0.30 g、1.41 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.26 g、1.55 mmol)から、一般的な方法Aに従って、無色の液体として調製した(0.15 g、42%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.43 (t, J = 1.88 Hz, 1H), 8.12 - 8.18 (m, 1H), 7.87 - 7.92 (m, 1H), 7.48 - 7.60 (m, 5H), 1.37 (s, 9H).
【0087】
1,3-ジ-tert-ブチル-5-(3-ニトロフェニル)ベンゼン(11q)を、1-ブロモ-3,5-ジ-tert-ブチルベンゼン(0.30 g、1.1 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.20 g、1.2 mmol)から、一般的な方法Aに従って、無色の液体として調製した(0.22 g、63%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.41 - 8.44 (m, 1H), 8.19 (td, J = 1.08, 8.19 Hz, 1H), 7.91 (dd, J= 0.47, 7.82 Hz, 1H), 7.59 - 7.63 (m, 1H), 7.52 (t, J = 1.51 Hz, 1H), 7.42 (d, J = 1.70 Hz, 2H), 1.40 (s, 21H).
【0088】
1-(3-ニトロフェニル)-3-フェニルベンゼン(11r)を、1-ブロモ-3-フェニルベンゼン(0.17 ml、1.0 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.18 g、1.1 mmol)から、一般的な方法Aに従って、無色の液体として調製した(0.27 g、98%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.52 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 8.21 - 8.26 (m, 1H), 7.98 (td, J= 1.27, 7.82 Hz, 1H), 7.81 - 7.84 (m, 1H), 7.63 - 7.69 (m, 4H), 7.59 - 7.63 (m, 2H), 7.45 - 7.50 (m, 2H), 7.39 - 7.43 (m, 1H).
【0089】
1-(4-フェニルフェニル)-3-ニトロベンゼン(11s)を、1-ブロモ-4-フェニルベンゼン(0.30 g、1.29 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.24 g、1.42 mmol)から、一般的な方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.21 g、58%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.50 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 8.20 (ddd, J = 0.75, 2.12, 8.24 Hz, 1H), 7.95 (td, J = 1.18, 7.82 Hz, 1H), 7.71 (d, J = 0.94 Hz, 4H), 7.62 - 7.66 (m, 3H), 7.44 - 7.51 (m, 2H), 7.37 - 7.42 (m, 1H).
【0090】
[4-(3-ニトロフェニル)フェニル](フェニル)メタノン(11t)を、(4-ヨードフェニル)(フェニル)メタノン(0.31 g、1.00 mmol))及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.18 g、1.10 mmol)から、一般的な方法Aに従って、茶色の固形物として調製した(0.18 g、60%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.49 - 8.55 (m, 1H), 8.28 (dd, J = 1.79, 7.63 Hz, 1H), 7.91 - 8.01 (m, 3H), 7.81 - 7.87 (m, 2H), 7.73 - 7.78 (m, 2H), 7.60 - 7.71 (m, 2H), 7.49 - 7.56 (m, 2H).
【0091】
5-(3-ニトロフェニル)-1-ベンゾフラン(11u)を、5-ブロモ-1-ベンゾフラン(0.13 ml、1.00 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.18 g、1.10 mmol)から、一般的な方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.20 g、84%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.47 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 8.18 (ddd, J = 1.04, 2.21, 8.24 Hz, 1H), 7.90 - 7.96 (m, 1H), 7.81 - 7.85 (m, 1H), 7.68 - 7.71 (m, 1H), 7.58 - 7.64 (m, 2H), 7.51 - 7.56 (m, 1H), 6.85 (dd, J = 0.85, 2.17 Hz, 1H).
【0092】
2-(3-ニトロフェニル)ナフタレン(11v)を、2-ブロモナフタレン(0.41 g、2.00 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.37 g、2.20 mmol)から、一般的な方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.37 g、74%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.57 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 8.22 (ddd, J = 0.94, 2.17, 8.19 Hz, 1H), 8.08 (d, J = 1.51 Hz, 1H), 8.01 - 8.06 (m, 1H), 7.96 (d, J= 8.48 Hz, 1H), 7.86 - 7.93 (m, 2H), 7.74 (dd, J = 1.88, 8.48 Hz, 1H), 7.64 (t, J = 8.01 Hz, 1H), 7.52 - 7.57 (m, 2H).
【0093】
2-(3-ニトロフェニル)キノリン(11w)を、2-ブロモキノリン(0.18 g、0.84 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.15 g、0.93 mmol)から、一般的な方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.02 g、11%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 9.05 (t, J = 1.88 Hz, 1H), 8.53 - 8.58 (m, 1H), 8.28 - 8.34 (m, 2H), 8.20 (d, J = 8.48 Hz, 1H), 7.94 (d, J = 8.67 Hz, 1H), 7.88 (d, J = 8.10 Hz, 1H), 7.75 - 7.82 (m, 1H), 7.70 (t, J = 8.01 Hz, 1H), 7.55 - 7.63 (m, 1H).
【0094】
3-(3-ニトロフェニル)キノリン(11x)を、3-ブロモキノリン(0.14 ml、1.00 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.18 g、1.10 mmol)から、一般的な方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.08 g、33%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 9.19 (d, J = 2.26 Hz, 1H), 8.55 - 8.60 (m, 1H), 8.38 (d, J = 2.26 Hz, 1H), 8.29 (dd, J = 1.41, 8.19 Hz, 1H), 8.17 (d, J = 8.48 Hz, 1H), 8.05 (d, J = 7.91 Hz, 1H), 7.93 (d, J = 8.10 Hz, 1H), 7.79 (dt, J = 1.32, 7.72 Hz, 1H), 7.72 (t, J = 8.01 Hz, 1H), 7.60 - 7.67 (m, 1H).
【0095】
2-(3-ニトロフェニル)-9H-フルオレン(11y)を、2-ブロモ-9H-フルオレン(0.25 ml、1.00 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.18 g、1.10 mmol)から、一般的な方法Aに従って、黄色の固形物として調製した(0.07 g、26%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.51 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 8.19 (ddd, J = 0.94, 2.26, 8.10 Hz, 1H), 7.97 (qd, J = 0.94, 7.72 Hz, 1H), 7.84 - 7.91 (m, 2H), 7.81 (d, J = 4.71 Hz, 2H), 7.62 - 7.67 (m, 1H), 7.56 - 7.60 (m, 1H), 7.40 (d, J= 6.97 Hz, 1H), 7.36 (dd, J = 1.32, 7.35 Hz, 1H), 3.99 (s, 2H).
【0096】
2-(3-ニトロフェニル)チオフェン(11z)を、2-ブロモチオフェン(0.10 ml、1.00 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.18 g、1.10 mmol)から、一般的な方法Aに従って、黄色の固形物として調製した(0.18 g、92%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.42 (t, J = 1.88 Hz, 1H), 8.06 - 8.13 (m, 1H), 7.89 (d, J = 7.72 Hz, 1H), 7.53 (t, J = 8.01 Hz, 1H), 7.42 (dd, J = 0.85, 3.67 Hz, 1H), 7.37 (dd, J = 0.75, 5.09 Hz, 1H), 7.12 (dd, J = 3.77, 5.09 Hz, 1H).
【0097】
2-メチル-4-(3-ニトロフェニル)チオフェン(11aa)を、4-ブロモ-2-メチルチオフェン(0.10 ml、1.00 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.18 g、1.10 mmol)から、一般的な方法Aに従って、黄色の固形物として調製した(0.09 g、42%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.37 (t, J = 1.88 Hz, 1H), 8.09 (td, J = 1.06, 8.24 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 7.72 Hz, 1H), 7.52 (t, J = 8.01 Hz, 1H), 7.32 (d, J= 1.51 Hz, 1H), 7.08 (s, 1H), 2.54 (s, 1H).
【0098】
2-メチル-5-(3-ニトロフェニル)チオフェン(11ab)を、4-ブロモ-2-メチルチオフェン(0.10 ml、1.00 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.18 g、1.10 mmol)から、一般的な方法Aに従って、黄色の固形物として調製した(0.09 g、42%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.36 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 8.05 (ddd, J = 0.94, 2.12, 8.24 Hz, 1H), 7.79 - 7.84 (m, 1H), 7.50 (t, J = 8.01 Hz, 1H), 7.22 (d, J= 3.58 Hz, 1H), 6.75 - 6.79 (m, 1H), 2.50 - 2.56 (m, 3H).
【0099】
5-(3-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール(11ac)を、5-ブロモ-1,3-チアゾール(0.09 ml、1.00 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.18 g、1.10 mmol)から、一般的な方法Aに従って、黄色の固形物として調製した(0.10 g、46%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.86 (s, 1H), 8.43 (t, J = 1.88 Hz, 1H), 8.17 - 8.24 (m, 2H), 7.88 - 7.94 (m, 1H), 7.58 - 7.66 (m, 1H).
【0100】
4-(3-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール(11ad)を、4-ブロモ-1,3-チアゾール(0.09 ml、1.00 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.18 g、1.10 mmol)から、一般的な方法Aに従って、黄色の固形物として調製した(0.12 g、58%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.93 (d, J = 1.88 Hz, 1H), 8.78 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 8.26 - 8.31 (m, 1H), 8.17 - 8.22 (m, 1H), 7.72 (d, J = 2.07 Hz, 1H), 7.62 (t, J= 8.01 Hz, 1H).
【0101】
2-(3-ニトロフェニル)-1,3-チアゾール(11ae)を、4-ブロモ-1,3-チアゾール(0.09 ml、1.00 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.18 g、1.10 mmol)から、一般的な方法Aに従って、黄色の固形物として調製した(0.08 g、37%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.80 (t, J = 1.88 Hz, 1H), 8.24 - 8.32 (m, 1H), 7.87 - 7.96 (m, 2H), 7.43 - 7.47 (m, 2H).
【0102】
3-(ピリジン-3-イル)アニリン(14a)を、3-ブロモアニリン(0.11 ml、1.00 mmol)及び3-ピリジニルボロン酸(0.18 g、1.10 mmol)から、一般的な方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.10 g、59%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.81 (d, J = 1.70 Hz, 1H), 8.56 (dd, J = 1.41, 4.80 Hz, 1H), 7.77 - 7.85 (m, 1H), 7.31 (dd, J = 4.71, 7.91 Hz, 1H), 7.24 (t, J= 7.72 Hz, 1H), 6.91 - 6.98 (m, 1H), 6.83 - 6.88 (m, 1H), 6.71 (td, J = 1.11, 7.96 Hz, 1H), 3.83 (br. s., 2H). MS (ESI) m/zfor C11H10N2 [M+H]+: 計算値:171.1; 実測値:171.0.
【0103】
3-(2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)アニリン(14b)を、3-ブロモアニリン(0.19 ml、1.74 mmol)及び(2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)ボロン酸(0.32 g、2.08 mmol)から、一般的な方法Aに従って、黄色の液体として調製した(0.08 g、60%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.95 - 7.04 (m, 2H), 6.81 - 6.90 (m, 4H), 6.61 - 6.66 (m, 1H), 6.55 - 6.61 (m, 2H), 6.41 (d, J = 2.64 Hz, 1H), 6.24 (dd, J = 2.54, 8.38 Hz, 1H), 5.89 (s, 2H), 3.73 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z for C13H11NO2[M+H]+: 計算値:213.1; 実測値:213.2.
【0104】
3-(3-メチルフェニル)アニリン(14c)を、3-ブロモアニリン(0.11 ml、1.00 mmol)及び3-メチルフェニルボロン酸(0.16 g、1.10 mmol)から、一般的な方法Aに従って、黄色の液体として調製した(0.12 g、66%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.29 - 7.39 (m, 3H), 7.12 - 7.22 (m, 2H), 6.96 - 7.00 (m, 1H), 6.90 (t, J= 1.98 Hz, 1H), 6.67 (ddd, J = 0.94, 2.26, 7.91 Hz, 1H), 3.73 (br. s., 2H), 2.41 (s, 3H).
【0105】
3-(2-メチルフェニル)アニリン(14d)を、3-ブロモアニリン(0.11 ml、1.00 mmol)及び2-メチルフェニルボロン酸(2-mnethylphenylboronic acid)(0.15 g、1.10 mmol)から、一般的な方法Aに従って、黄色の液体として調製した(0.15 g、82%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.20 - 7.29 (m, 5H), 6.61 - 6.74 (m, 3H), 3.69 (br. s., 2H), 2.28 (s, 3H). MS (ESI) m/z for C13H13N [M+H]+: 計算値:184.1; 実測値:184.2.
【0106】
3-(3-ニトロフェニル)アニリン(14e)を、3-ブロモアニリン(0.19 ml、1.74 mmol)及び3-ニトロフェニルボロン酸(0.32 g、1.91 mmol)から、一般的な方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.08 g、21%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.37 - 8.45 (m, 1H), 8.17 (ddd, J = 0.94, 2.26, 8.10 Hz, 1H), 7.83 - 7.92 (m, 1H), 7.57 (t, J = 7.91 Hz, 1H), 7.21 - 7.28 (m, 1H), 6.96 - 7.03 (m, 1H), 6.92 (t, J = 1.88 Hz, 1H), 6.72 - 6.78 (m, 1H), 3.82 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z for C12H10N2O2[M+H]+: 計算値:215.1; 実測値:215.0.
【0107】
3-(フラン-3-イル)アニリン(14f)を、3-ブロモアニリン(0.19 ml、1.74 mmol)及び(フラン-3-イル)ボロン酸(0.21 g、1.91 mmol))から、一般的な方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.09 g、32%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.66 - 7.71 (m, 1H), 7.45 (t, J = 1.70 Hz, 1H), 7.12 - 7.20 (m, 1H), 6.90 (td, J = 1.30, 7.58 Hz, 1H), 6.81 (t, J = 1.88 Hz, 1H), 6.66 (d, J = 1.13 Hz, 1H), 6.60 (ddd, J = 0.94, 2.45, 7.91 Hz, 1H), 3.69 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z for C10H9NO [M+H]+: 計算値:160.1; 実測値:160.1.
【0108】
3-(チオフェン-3-イル)アニリン(14g)を、3-ブロモアニリン(0.19 ml、1.74 mmol)及び(チオフェン-3-イル)ボロン酸(0.25 g、1.91 mmol))から、一般的な方法Aに従って、白色の固形物として調製した(0.03 g、10%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.38 - 7.42 (m, 1H), 7.32 - 7.37 (m, 2H), 7.15 - 7.22 (m, 1H), 7.00 (td, J= 1.25, 7.68 Hz, 1H), 6.92 (t, J = 1.88 Hz, 1H), 6.63 (ddd, J = 0.94, 2.26, 7.91 Hz, 1H), 3.71 (br. s., 2H). MS (ESI) m/zfor C10H9NS [M+H]+: 計算値:176.1; 実測値:176.3.
【0109】
2-(4-ニトロフェニル)-6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン(55)を、2-ブロモ-6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン(0.30 g、1.32 mmol)及び4-ニトロフェニルボロン酸(0.24 g、1.45 mmol)から、一般的な方法Aに従ってオレンジ色の固形物として調製した(0.28 g、80%)。MS (ESI) m/z for C15H15N3O2[M+H]+: 計算値:270.1; 実測値:270.3.
【0110】
tert-ブチル 2-(3-ニトロフェニル)-1H-ピロール-1-カルボキシレート(61)は、1-ブロモ-3-ニトロベンゼン(0.20 g、1 mmol)及びN-Boc-2-ピロールボロン酸(0.23 g、1.1 mmol)から、一般的な方法Aに従って、黄色の固形物として調製した(0.15 g、51%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.12 - 8.28 (m, 2H), 7.69 (d, J = 6.22 Hz, 1H), 7.47 - 7.58 (m, 1H), 7.36 - 7.44 (m, 1H), 6.22 - 6.35 (m, 2H), 1.40 (s, 9H).
【0111】
一般的な方法D. 1-ブロモ-3-ニトロベンゼン(1当量)の1,4-ジオキサン(0.45 M)溶液に、対応するアミン(1.4当量)、酢酸パラジウム(II)(0.12当量)、炭酸セシウム(2当量)及びXantPhos (0.12当量)を添加した。前記反応混合物を、80℃、窒素下で8時間加熱した。室温に冷却した後、前記反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水で2回、次いでブラインで洗浄した。有機画分を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、真空下で濃縮した。残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、酢酸エチル/ヘキサン)により精製し、所望の生成物を得た。
【0112】
1-(3-ニトロフェニル)ピペリジン (74a)を、1-ブロモ-3-ニトロベンゼン(0.40 g、2 mmol)及びピペリジン(0.28 ml、2.8 mmol)から、一般的な方法Dに従って、赤色の液体として調製した(0.24 g、58%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.71 (t, J = 2.26 Hz, 1H), 7.60 (dd, J = 1.32, 8.10 Hz, 1H), 7.34 (t, J = 8.19 Hz, 1H), 7.18 (dd, J = 1.98, 8.38 Hz, 1H), 3.23 - 3.31 (m, 4H), 1.67 - 1.77 (m, 4H), 1.59 - 1.67 (m, 2H). MS (ESI) m/z for C11H14N2O2[M+H]+: 計算値:207.3; 実測値:207.5.
【0113】
4-(3-ニトロフェニル)モルホリン (74b)を、1-ブロモ-3-ニトロベンゼン(0.20 g、1 mmol)及びピペリジン(0.09 ml、1.4 mmol)から、一般的な方法Dに従って、黄色の固形物として調製した(0.05 g、22%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.65 - 7.73 (m, 2H), 7.40 (t, J = 8.10 Hz, 1H), 7.18 (dd, J= 1.70, 8.29 Hz, 1H), 3.88 (t, J = 4.90 Hz, 4H), 3.25 (t, J = 4.90 Hz, 4H). MS (ESI) m/z for C10H12N2O3[M+H]+: 計算値:208.1; 実測値:208.3.
【0114】
4-(3-ニトロフェニル)ピロリジン (74c)を、1-ブロモ-3-ニトロベンゼン(0.20 g、1 mmol)及びピペリジン(0.08 ml、1.4 mmol)から、一般的な方法Dに従って、オレンジ色の固形物として調製した(0.13 g、69%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.45 (dd, J = 1.51, 7.91 Hz, 1H), 7.29 - 7.34 (m, 2H), 6.79 (dd, J= 1.98, 8.19 Hz, 1H), 3.33 (t, J = 6.59 Hz, 4H), 2.05 (td, J = 3.46, 6.45 Hz, 4H). MS (ESI) m/z for C10H12N2O2[M+H]+: 計算値:193.1; 実測値:193.3.
【0115】
1-メチル-4-(3-ニトロフェニル)ピペラジン (74d)を、1-ブロモ-3-ニトロベンゼン(0.20 g、1 mmol)及び1-メチルピペラジン(0.11 ml、1.4 mmol)から、一般的な方法Dに従って、黄色の液体として調製した(0.18 g、82%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.71 (t, J = 2.26 Hz, 1H), 7.64 (dd, J = 1.32, 8.10 Hz, 1H), 7.37 (t, J = 8.19 Hz, 1H), 7.19 (dd, J = 1.88, 8.29 Hz, 1H), 3.30 (t, J = 5.10 Hz, 4H), 2.58 (t, J = 5.30 Hz, 4H), 2.36 (s, 3H). MS (ESI) m/z for C11H15N3O2[M+H]+: 計算値:222.1; 実測値:222.4.
【0116】
1-(3-ニトロフェニル)アゼチジン (74e)を、1-ブロモ-3-ニトロベンゼン(0.20 g、1 mmol)及びアゼチジン(0.14 ml、2 mmol)から、一般的な方法Dに従って、赤色の固形物として調製した(0.16 g、87%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.52 (ddd, J = 0.75, 2.07, 8.10 Hz, 1H), 7.30 (t, J = 8.10 Hz, 1H), 7.19 (t, J = 2.26 Hz, 1H), 6.67 (ddd, J = 0.75, 2.26, 8.10 Hz, 1H), 3.96 (t, J = 7.35 Hz, 4H), 2.43 (quin, J = 7.30 Hz, 2H). MS (ESI) m/z for C9H10N2O2[M+H]+: 計算値:179.1; 実測値:179.4.
【0117】
4,4-ジフルオロ-1-(3-ニトロフェニル)ピペリジン (74f)を、1-ブロモ-3-ニトロベンゼン(0.10 g、0.5 mmol)及び4,4-ジフルオロピペリジン(0.17 g、0.7 mmol)から、一般的な方法Dに従って、黄色の固形物として調製した(0.16 g、87%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.74 (t, J = 2.35 Hz, 1H), 7.66 - 7.72 (m, 1H), 7.40 (t, J = 8.19 Hz, 1H), 7.18 - 7.24 (m, 1H), 3.46 (t, J = 5.70 Hz, 4H), 2.04 - 2.20 (m, 4H). MS (ESI) m/z for C11H12F2N2O2[M+H]+: 計算値:242.1; 実測値:242.2.
【0118】
(1S,4S)-7-(3-ニトロフェニル)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン (74g)を、1-ブロモ-3-ニトロベンゼン(0.10 g、0.5 mmol)及び7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン(0.14 g、0.7 mmol)から、一般的な方法Dに従って、黄色の液体として調製した(0.16 g、87%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.67 (t, J = 2.26 Hz, 1H), 7.60 (dd, J = 1.41, 8.01 Hz, 1H), 7.31 (t, J = 8.10 Hz, 1H), 7.14 (dd, J = 1.98, 8.19 Hz, 1H), 4.24 (td, J = 2.52, 4.57 Hz, 2H), 1.75 - 1.85 (m, 4H), 1.45 - 1.54 (m, 4H). MS (ESI) m/z for C12H14N2O2[M+H]+: 計算値:219.1; 実測値:219.2.
【0119】
1-(3-ニトロフェニル)アゼパン (74h)を、1-ブロモ-3-ニトロベンゼン(0.20 g、1 mmol)及びヘキサメチレンイミン(0.16 ml、1.4 mmol)から、一般的な方法Dに従ってオレンジ色の液体として調製した(0.11 g、48%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.40 - 7.48 (m, 2H), 7.25 - 7.29 (m, 1H), 6.90 - 6.95 (m, 1H), 3.49 (t, J= 5.80 Hz, 4H), 1.81 (dd, J = 4.05, 5.18 Hz, 4H), 1.52 - 1.58 (m, 4H). MS (ESI) m/z for C12H16N2O2[M+H]+: 計算値:221.1; 実測値:221.2.
【0120】
6-(3-ニトロフェニル)-2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン (74i)を、1-ブロモ-3-ニトロベンゼン(0.20 g、1 mmol)及び2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタンヘミオキサレート(0.40 g、1.4 mmol)から、一般的な方法Dに従って、黄色の固形物として調製した(0.07 g、33%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.57 (ddd, J = 0.75, 2.07, 8.10 Hz, 1H), 7.32 (t, J = 8.19 Hz, 1H), 7.21 (t, J = 2.26 Hz, 1H), 6.69 (ddd, J = 0.75, 2.26, 8.10 Hz, 1H), 4.86 (s, 4H), 4.11 (s, 4H). MS (ESI) m/zfor C11H12N2O3 [M+H]+: 計算値:221.1; 実測値:221.2.
【0121】
N,N-ジエチル-3-ニトロアニリン(74j)を、1-ブロモ-3-ニトロベンゼン(0.20 g、1 mmol)及びジエチルアミン(0.2 ml、2 mmol)から、一般的な方法Dに従って、赤色の液体として調製した(0.14 g、74%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.42 - 7.46 (m, 2H), 7.29 (s, 1H), 6.92 (s, 1H), 3.41 (q, J = 7.16 Hz, 4H), 1.20 (t, J = 7.06 Hz, 6H). MS (ESI) m/zfor C10H14N2O2 [M+H]+: 計算値:195.1; 実測値:195.4.
【0122】
1-(シクロペンチルオキシ)-3-ニトロベンゼン (93)。 3-ニトロフェノール(0.14 g、1 mmol)のTHF 溶液(5 ml)に、窒素下でトリフェニルホスフィン(0.29 g、1.1 mmol)、シクロペンタノール0.1 ml、1.1 mmolを添加した。この反応物を氷水浴中で冷却し、ジイソプロピルアゾジカルボキシレート(0.22 ml、1.1 ml)を10分かけてゆっくりと添加した。反応物を室温にまで上げ、4時間撹拌した。溶媒の除去後、減圧濃縮し、カラムクロマトグラフィー(SiO2、酢酸エチル/ヘキサン)で精製し、所望の生成物を白色の固形物として得た(0.14 g、70%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.77 (ddd, J = 0.94, 2.07, 8.10 Hz, 1H), 7.69 (t, J = 2.35 Hz, 1H), 7.40 (t, J = 8.19 Hz, 1H), 7.18 (ddd, J = 0.75, 2.45, 8.29 Hz, 1H), 4.83 (tt, J = 2.61, 5.58 Hz, 1H), 1.76 - 2.03 (m, 6H), 1.61 - 1.72 (m, 2H). MS (ESI) m/z for C11H13NO3[M+H]+: 計算値:208.1; 実測値:208.2.
【0123】
2-(3-ニトロフェニル)-1H-イミダゾール (70)。 3-ニトロベンゾニトリル(0.50 g、3.37 mmol)の無水メタノール溶液(17 ml)に、ナトリウムメトキシド(0.18 g、3.37 mmol)を添加した。この反応混合物を5時間室温で撹拌した。次に、酢酸(0.39 ml、6.82 mmol)及びアミノアセトアルデヒドジメチルアセタール(0.37 ml、3.37 mmol)を加え、攪拌しながら70℃で1時間加熱した。室温に冷却した後、メタノール(2.25 ml)及び6N HCl水溶液(1.7 ml)を反応混合物に添加した。続いて70℃で1時間、昇温させた。室温に冷却した後、溶媒を減圧下で除去した。飽和炭酸カリウム水溶液をpH8~10までゆっくりと加えた。所望の生成物を沈殿させ、濾過により白色の固形物として回収した(0.39 g、61%)。1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 7.21 - 7.27 (m, 1H), 6.66 - 6.77 (m, 2H), 6.13 - 6.24 (m, 1H), 5.64 - 5.73 (m, 2H). MS (ESI) m/z for C9H7N3O2[M+H]+: 計算値:190.1; 実測値:190.3.
【0124】
一般的な方法B. ニトロベンゼン誘導体(1当量)のエタノール溶液(0.1 M)にヒドラジン水和物(15当量)を加えた。この反応物を50℃で15分間撹拌し、過量のラネーニッケル懸濁液(1.2当量)をゆっくりと加えた。1時間後、泡立ちを止め、混合物を室温に冷却し、セライト(Celite)を通して濾過した。このろ液を減圧濃縮し、残渣を精製せずに次の工程に使用するか、又はカラムクロマトグラフィー(SiO2、酢酸エチル/ヘキサン)により精製して、所望の生成物を得た。
【0125】
3-(6-メトキシピリジン-2-イル)アニリン(12a)を、11a(0.23 g、1.00 mmol)から、一般的な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.20 g、定量収率)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.54 (dd, J = 7.54, 8.10 Hz, 1H), 7.36 - 7.41 (m, 2H), 7.17 - 7.27 (m, 2H), 6.62 - 6.70 (m, 2H), 4.00 (s, 3H), 3.65 - 3.81 (m, 2H). MS (ESI) m/z for C12H12N2O [M+H]+: 計算値:201.1; 実測値:201.1.
【0126】
3-(4-メチルピリジン-2-イル)アニリン(12b)を、11b(0.16 g、0.73 mmol)から、一般的な方法Bに従って、黄色の固形物として調製した(0.10 g、76%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.52 (d, J = 3.96 Hz, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.27 (d, J = 5.09 Hz, 3H), 7.04 (d, J = 3.58 Hz, 1H), 6.65 (br. s., 1H), 3.63 (br. s, 2H), 2.39 (s, 3H). MS (ESI) m/z for C12H12N2[M+H]+: 計算値:184.1; 実測値:184.4.
【0127】
3-(2-メトキシピリジン-4-イル)アニリン(12c)を、11c(0.30 g、1.30 mmol)から、一般的な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.17 g、65%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.35 (d, J = 2.07 Hz, 1H), 7.71 - 7.78 (m, 1H), 7.18 - 7.28 (m, 1H), 6.91 (td, J = 1.25, 7.68 Hz, 1H), 6.76 - 6.85 (m, 2H), 6.67 (ddd, J= 0.75, 2.26, 7.91 Hz, 1H), 3.97 (s, 3H), 3.34 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z for C12H12N2O [M+H]+: 計算値:201.1; 実測値:201.2.
【0128】
3-(ピリジン-2-イル)アニリン(12d)を、11d(0.85 g、4.24 mmol)から一般的な方法Bに従って調製し、その粗生成物を精製せずに次工程に使用した。
【0129】
3-(ピリジン-4-イル)アニリン(12e)を、11e(0.13 g、0.65 mmol)から、一般的な方法Bに従って、白色の固形物として調製した(0.07 g、65%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.61 - 8.66 (m, 1H), 7.63 - 7.72 (m, 3H), 7.52 - 7.56 (m, 1H), 7.45 - 7.50 (m, 3H). MS (ESI) m/z for C11H10N2[M+H]+: 計算値:171.1; 実測値:171.0.
【0130】
3-(ピリミジン-5-イル)アニリン(12f)を、11f(0.10 g、0.52 mmol)から、一般的な方法Bに従って、白色の固形物として調製した(0.09 g、定量)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 9.19 (s, 1H), 8.90 - 8.94 (m, 2H), 7.26 - 7.33 (m, 1H), 6.95 (dd, J= 0.85, 7.63 Hz, 1H), 6.86 (t, J = 1.88 Hz, 1H), 6.78 (td, J = 1.13, 8.10 Hz, 1H), 3.85 (br. s., 2H). MS (ESI) m/zfor C10H9N3 [M+H]+: 計算値:172.1; 実測値:172.5.
【0131】
3-(3-メトキシフェニル)アニリン(12g)を、11g(0.21 g、0.92 mmol)から、一般的な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.15 g、82%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.28 - 7.35 (m, 1H), 7.17 - 7.23 (m, 1H), 7.14 (d, J = 7.72 Hz, 1H), 7.09 (d, J = 2.26 Hz, 1H), 6.97 (d, J = 7.54 Hz, 1H), 6.84 - 6.90 (m, 2H), 6.65 (dd, J = 1.51, 7.91 Hz, 1H), 3.83 (s, 3H), 3.70 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z for C13H13NO [M+H]+: 計算値:200.1; 実測値:200.2.
【0132】
3-(3-ヒドロキシフェニル)アニリン(12h)を、11h(0.24 g、1.12 mmol)から、一般的な方法Bに従って、白色の固形物として調製した(0.11 g、54%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.21 - 7.29 (m, 1H), 7.13 - 7.19 (m, 1H), 7.07 (d, J = 7.16 Hz, 1H), 7.02 (s, 1H), 6.91 (d, J = 6.78 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 1.51 Hz, 2H), 6.60 (d, J = 5.46 Hz, 1H), 3.65 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z for C12H11NO [M+H]+: 計算値:185.1; 実測値:185.9.
【0133】
3-[3-(プロパン-2-イルオキシ)フェニル]アニリン(12i)を、11i(0.30 g、1.16 mmol)から一般的な方法Bに従って調製し、その粗生成物を精製せずに次の工程に使用した。
【0134】
3-(4-クロロフェニル)アニリン(12j)を、11j(0.22 g、0.94 mmol)から、一般的な方法Bに従って、黄色の固形物として調製した(0.18 g、94%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.41 (d, J = 8.29 Hz, 2H), 7.24 - 7.35 (m, 3H), 7.14 (d, J = 7.91 Hz, 1H), 6.85 - 6.94 (m, 1H), 6.62 (dd, J = 1.41, 8.01 Hz, 1H), 3.66 (br. s, 2H). MS (ESI) m/z for C12H10ClN [M+H]+: 計算値:204.1; 実測値:204.4.
【0135】
3-(3,5-ジクロロフェニル)アニリン(12k)を、11k(0.29 g、1.09 mmol)から、一般的な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.21 g、82%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.42 (d, J = 1.88 Hz, 2H), 7.31 (t, J = 1.88 Hz, 1H), 7.19 - 7.23 (m, 1H), 6.89 - 6.94 (m, 1H), 6.81 - 6.84 (m, 1H), 6.68 - 6.74 (m, 1H), 3.76 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z for C12H9Cl2N [M+H]+: 計算値:238.0; 実測値:238.3.
【0136】
3-(3,4-ジクロロフェニル)アニリン(12l)を、11l(0.18 g、0.67 mmol)から、一般的な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.14 g、88%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.63 (d, J = 1.70 Hz, 1H), 7.44 - 7.50 (m, 1H), 7.34 - 7.40 (m, 1H), 7.18 - 7.24 (m, 1H), 6.92 (d, J = 7.72 Hz, 1H), 6.83 (s, 1H), 6.70 (dd, J = 1.22, 7.82 Hz, 1H), 3.76 (br. s., 2H). MS (ESI) m/zfor C12H9Cl2N [M+H]+: 計算値:238.0; 実測値:238.3.
【0137】
3-(2,6-ジクロロフェニル)アニリン(12m)を、11m(0.26g、0.97 mmol)から、一般的な方法Bに従って、黄色の固形物として調製した(0.23 g、定量)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.38 (d, J = 8.10 Hz, 2H), 7.24 (d, J = 7.91 Hz, 2H), 6.69 - 6.78 (m, 1H), 6.64 (d, J = 6.97 Hz, 1H), 6.57 (s, 1H), 3.72 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z for C12H9Cl2N [M+H]+: 計算値:238.0; 実測値:238.1.
【0138】
3-(4-フルオロフェニル)アニリン(12n)を、11n(0.32 g、1.47 mmol)から、一般的な方法Bに従って、黄色の液(0.22 g、80%)として調製した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.21 - 7.54 (m, 3H), 7.09 (d, J = 7.35 Hz, 1H), 6.99 (t, J = 7.91 Hz, 1H), 6.82 (d, J = 7.35 Hz, 1H), 6.72 (s, 1H), 6.55 (d, J= 6.40 Hz, 1H), 3.60 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z for C12H10FN [M+H]+: 計算値:188.1; 実測値:188.1.
【0139】
3-(2,4-ジフルオロフェニル)アニリン(12o)を、11o(0.17 g、0.71 mmol)から、一般的な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.15 g、定量)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.30 - 7.41 (m, 1H), 7.16 - 7.25 (m, 1H), 6.75 - 6.95 (m, 4H), 6.67 (d, J= 7.72 Hz, 1H), 3.69 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z for C12H9F2N [M+H]+: 計算値:206.1; 実測値:206.2.
【0140】
3-(4-tert-ブチルフェニル)アニリン(12p)を、11p(0.15 g、0.53 mmol)から、一般的な方法Bに従って、黄色の液(0.14 g、定量)として調製した。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.40 - 7.46 (m, 2H), 7.33 - 7.39 (m, 2H), 7.14 (t, J = 7.82 Hz, 1H), 6.92 (d, J = 7.72 Hz, 1H), 6.83 (s, 1H), 6.59 (dd, J = 1.41, 7.82 Hz, 1H), 3.64 (br. s., 2H), 1.28 (s, 10H). MS (ESI) m/zfor C16H19N [M+H]+: 計算値:226.2; 実測値:226.2.
【0141】
3-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)アニリン(12q)を、11q(0.22 g、0.71 mmol)から、一般的な方法Bに従って、黄色の油状物として調製した(0.18 g、91%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.35 - 7.43 (m, 3H), 7.18 - 7.23 (m, 1H), 6.99 (d, J = 7.72 Hz, 1H), 6.90 (s, 1H), 6.67 (dd, J = 1.32, 7.91 Hz, 1H), 3.26 - 4.11 (m, 2H), 1.37 (s, 18H). MS (ESI) m/z for C20H27N [M+H]+: 計算値:282.2; 実測値:282.4.
【0142】
3-(3-フェニルフェニル)アニリン(12r)を、11r(0.27 g、0.98 mmol)から、一般的な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.18 g、73%)。MS (ESI) m/z for C18H15N [M+H]+: 計算値:246.1; 実測値:246.3.
【0143】
3-(4-フェニルフェニル)アニリン(12s)を、11s(0.20 g、0.73 mmol)から、一般的な方法Bに従って、黄色の固形物として調製した(0.18 g、定量)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.61 - 7.68 (m, 6H), 7.45 (t, J = 7.44 Hz, 2H), 7.36 (d, J = 7.16 Hz, 1H), 7.21 - 7.28 (m, 1H), 7.04 (d, J = 7.72 Hz, 1H), 6.95 (d, J= 1.88 Hz, 1H), 6.68 (dd, J = 1.32, 7.91 Hz, 1H), 3.72 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z for C18H15N [M+H]+: 計算値:246.1; 実測値:246.2.
【0144】
3-(4-ベンゾイルフェニル)アニリン(12t)を、11t(0.18 g、0.59 mmol)から、一般的な方法Bに従って、黄色の固形物として調製した(0.14 g、定量)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.72 - 7.83 (m, 4H), 7.59 (d, J = 8.29 Hz, 2H), 7.51 (d, J = 7.35 Hz, 1H), 7.43 (d, J = 7.54 Hz, 2H), 7.14 - 7.20 (m, 1H), 6.96 (d, J= 7.72 Hz, 1H), 6.85 - 6.89 (m, 1H), 6.62 - 6.69 (m, 1H), 3.65 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z for C19H15NO [M+H]+: 計算値:274.1; 実測値:274.2.
【0145】
3-(1-ベンゾフラン-5-イル)アニリン(12u)を、11u(0.20 g、0.84 mmol)から、一般的な方法Bに従って、白色の固形物として調製した(0.12 g、66%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.75 (d, J = 1.32 Hz, 1H), 7.63 (d, J = 2.07 Hz, 1H), 7.45 - 7.55 (m, 2H), 7.18 - 7.26 (m, 1H), 6.98 - 7.03 (m, 1H), 6.91 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 6.78 (dd, J = 0.66, 2.17 Hz, 1H), 6.66 (ddd, J = 0.94, 2.31, 7.86 Hz, 1H), 3.71 (br. s., 2H). MS (ESI) m/zfor C14H11NO [M+H]+: 計算値:210.1; 実測値:210.2.
【0146】
3-(ナフタレン-2-イル)アニリン(12v)を、11v(0.26 g、1.05 mmol)から、一般的な方法Bに従って、白色の固形物として調製した(0.11 g、46%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.00 (s, 1H), 7.84 - 7.91 (m, 3H), 7.71 (dd, J = 1.60, 8.57 Hz, 1H), 7.44 - 7.50 (m, 2H), 7.26 (d, J = 2.83 Hz, 1H), 7.12 (d, J = 7.16 Hz, 1H), 7.04 (s, 1H), 6.71 (d, J = 7.16 Hz, 1H). MS (ESI) m/z for C16H13N [M+H]+: 計算値:220.1; 実測値:220.2.
【0147】
3-(キノリン-2-イル)アニリン(12w)を、11w(0.02 g、0.10 mmol)から、一般的な方法Bに従って、黄色の固形物として調製した(0.02 g、定量)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.21 (dd, J = 5.84, 8.48 Hz, 2H), 7.80 - 7.87 (m, 2H), 7.73 (ddd, J= 1.41, 6.97, 8.38 Hz, 1H), 7.58 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 7.52 - 7.56 (m, 1H), 7.45 - 7.51 (m, 1H), 7.31 (t, J = 7.82 Hz, 1H), 6.77 - 6.82 (m, 1H), 3.46 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z for C15H12N2[M+H]+: 計算値:221.1; 実測値:221.2.
【0148】
3-(キノリン-3-イル)アニリン(12x)を、11x(0.08 g、0.33 mmol)から、一般的な方法Bに従って、黄色の固形物として調製した(0.07 g、定量)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 9.15 (d, J = 2.26 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 2.07 Hz, 1H), 8.13 (d, J = 8.29 Hz, 1H), 7.85 (d, J = 8.10 Hz, 1H), 7.70 (ddd, J= 1.41, 6.92, 8.43 Hz, 1H), 7.52 - 7.59 (m, 1H), 7.26 - 7.33 (m, 1H), 7.09 (dd, J = 0.94, 7.72 Hz, 1H), 7.00 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 6.75 (ddd, J= 0.75, 2.26, 7.91 Hz, 1H), 3.86 (br. s., 2H). MS (ESI) m/zfor C15H12N2 [M+H]+: 計算値:221.1; 実測値:221.2.
【0149】
3-(9H-フルオレン-2-イル)アニリン(12y)を、11y(0.07 g、0.26 mmol)から、一般的な方法Bに従って、白色の固形物として調製した(0.05 g、71%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.77 - 7.83 (m, 2H), 7.74 (d, J = 0.75 Hz, 1H), 7.52 - 7.60 (m, 2H), 7.35 - 7.42 (m, 1H), 7.31 (dd, J = 1.22, 7.44 Hz, 1H), 7.20 - 7.28 (m, 2H), 7.03 - 7.07 (m, 1H), 6.97 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 6.68 (ddd, J= 0.75, 2.31, 7.86 Hz, 1H), 3.94 (s, 2H), 3.73 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z for C19H15N [M+H]+: 計算値:258.1; 実測値:258.2.
【0150】
3-(チオフェン-2-イル)アニリン(12z)を、11z(0.18 g、0.89 mmol)から、一般的な方法Bに従って、黄色の固形物として調製した(0.10 g、64%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.20 - 7.29 (m, 2H), 7.10 - 7.18 (m, 1H), 6.98 - 7.08 (m, 2H), 6.92 (s, 1H), 6.59 (dd, J = 2.07, 7.91 Hz, 1H), 3.69 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z for C12H9Cl2N [M+H]+: 計算値:238.0; 実測値:238.1.
【0151】
3-(5-メチルチオフェン-3-イル)アニリン(12aa)を、11aa (0.09 g、0.42 mmol)から、一般的な方法Bに従って、白色の固形物として調製した(0.08 g、定量)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.12 - 7.17 (m, 2H), 6.93 - 7.02 (m, 2H), 6.87 (d, J = 1.88 Hz, 1H), 6.59 (dd, J = 1.51, 7.91 Hz, 1H), 3.68 (br. s., 2H), 2.50 (s, 3H). MS (ESI) m/z for C11H11NS [M+H]+: 計算値:190.1; 実測値:190.2.
【0152】
3-(5-メチルチオフェン-2-イル)アニリン(12ab)を、11ab (0.09 g、0.42 mmol)から、一般的な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.08 g、定量)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.09 - 7.16 (m, 1H), 7.05 (d, J = 3.39 Hz, 1H), 6.93 - 6.99 (m, 1H), 6.86 (t, J = 1.88 Hz, 1H), 6.67 - 6.72 (m, 1H), 6.56 (ddd, J= 0.94, 2.26, 7.91 Hz, 1H), 3.65 (br. s., 2H), 2.48 (s, 2H). MS (ESI) m/z for C11H11NS [M+H]+: 計算値:190.1; 実測値:190.3.
【0153】
3-(1,3-チアゾール-5-イル)アニリン(12ac)を、11ac (0.09 g、0.46 mmol)から、一般的な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.06 g、73%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.72 (s, 1H), 8.03 (s, 1H), 7.13 - 7.23 (m, 1H), 6.97 (dd, J = 0.94, 7.72 Hz, 1H), 6.88 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 6.66 (td, J = 1.06, 8.05 Hz, 1H), 3.80 (br. s., 2H). MS (ESI) m/zfor C9H8N2S [M+H]+: 計算値:177.1; 実測値:177.4.
【0154】
3-(1,3-チアゾール-4-イル)アニリン(12ad)を、11ad (0.12 g、0.58 mmol)から、一般的な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.06 g、61%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.86 (d, J = 1.88 Hz, 1H), 7.48 (d, J = 1.88 Hz, 1H), 7.26 - 7.35 (m, 2H), 6.69 (dd, J = 1.22, 2.35 Hz, 1H), 6.23 (dd, J = 2.26, 7.91 Hz, 1H), 3.71 (br. s., 2H). MS (ESI) m/zfor C9H8N2S [M+H]+: 計算値:177.1; 実測値:177.5.
【0155】
3-(1,3-チアゾール-2-イル)アニリン(12ae)を、11ae (0.08 g、0.37 mmol)から、一般な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.03 g、46%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.84 (d, J = 3.39 Hz, 1H), 7.29 - 7.35 (m, 3H), 7.22 (t, J = 8.01 Hz, 1H), 6.72 - 6.77 (m, 1H), 3.80 (br. s., 2H). MS (ESI) m/zfor C9H8N2S [M+H]+: 計算値:177.1; 実測値:177.3.
【0156】
4-[6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン-2-イル]アニリン(56)を、55(0.29 g、1.06 mmol)から、一般的な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.18 g、71%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.84 - 7.95 (m, 2H), 7.44 (t, J = 7.91 Hz, 1H), 6.91 (d, J = 7.35 Hz, 1H), 6.68 - 6.78 (m, 2H), 6.22 (d, J= 8.29 Hz, 1H), 3.75 (br. s., 2H), 3.53 (t, J = 6.50 Hz, 4H), 1.96 - 2.04 (m, 4H). MS (ESI) m/z for C15H17N3[M+H]+: 計算値:240.1; 実測値:240.3.
【0157】
tert-ブチル 2-(3-アミノフェニル)-1H-ピロール-1-カルボキシレート(62)を、61(0.147 g、0.51 mmol)から、一般的な方法Bに従って、白色の固形物として調製した(0.09 g、65%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.21 - 7.37 (m, 1H), 7.06 - 7.18 (m, 1H), 6.70 - 6.78 (m, 1H), 6.57 - 6.68 (m, 2H), 6.18 (d, J = 10.74 Hz, 2H), 3.63 (br. s., 2H), 1.37 (s, 9H). MS (ESI) m/z for C15H18N2O2[M+H]+: 計算値:259.1; 実測値:259.5.
【0158】
3-(1H-イミダゾール-2-イル)アニリン(71)を、70(0.30 g、1.58 mmol)から、一般的な方法Bに従って、白色の固形物として調製した(0.25 g、定量)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.05 - 7.23 (m, 5H), 6.69 (d, J = 8.10 Hz, 1H), 3.74 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z for C9H9N3 [M+H]+: 計算値:160.1; 実測値:160.2.
【0159】
3-(ピペリジン-1-イル)アニリン(75a)は、74a(0.24 g、1.16 mmol)から、一般的な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.18 g、88%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.00 (t, J = 8.01 Hz, 1H), 6.35 (dd, J = 1.79, 8.19 Hz, 1H), 6.22 (t, J = 2.17 Hz, 1H), 6.11 - 6.16 (m, 1H), 3.55 (br. s., 2H), 3.09 (t, J = 1.00 Hz, 4H), 1.66 (quin, J = 5.51 Hz, 4H), 1.50 - 1.58 (m, 2H). MS (ESI) m/z for C11H16N2[M+H]+: 計算値:177.1; 実測値:177.5.
【0160】
3-(モルホリン-4-イル)アニリン(75b)を、74b(0.05 g、0.22 mmol)から、一般的な方法Bに従って、白色の固形物として製造した(0.04 g、90%)。MS (ESI) m/z for C11H16N2 [M+H]+: 計算値:179.1; 実測値:179.5. 1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.06 (t, J = 8.29 Hz, 1H), 6.35 (dd, J = 1.41, 8.19 Hz, 1H), 6.20 - 6.28 (m, 2H), 3.84 (t, J = 4.90 Hz, 4H), 3.62 (br. s., 2H), 3.12 (t, J = 4.90 Hz, 4H). MS (ESI) m/zfor C10H14N2O [M+H]+: 計算値:178.1; 実測値:178.5.
【0161】
3-(ピロリン-1-イル)アニリン(75c)を、74c(0.13 g、0.68 mmol)から、一般的な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.10 g、86%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.00 (t, J = 8.01 Hz, 1H), 6.03 (dd, J = 2.17, 8.01 Hz, 2H), 5.90 (t, J = 1.98 Hz, 1H), 3.55 (br. s., 2H), 3.23 (t, J = 6.59 Hz, 4H), 1.96 (td, J = 3.34, 6.50 Hz, 4H). MS (ESI) m/zfor C10H14N2 [M+H]+: 計算値:163.1; 実測値:163.5.
【0162】
3-(4-メチルピペラジン-1-イル)アニリン(75d)を、74d(0.18 g、0.82 mmol)から、一般的な方法Bに従って、白色の固形物として製造した(0.12 g、75%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.04 (t, J = 8.01 Hz, 1H), 6.37 (dd, J = 1.88, 8.10 Hz, 1H), 6.25 (t, J = 2.07 Hz, 1H), 6.21 (dd, J = 1.98, 7.82 Hz, 1H), 3.60 (br. s., 2H), 3.18 (t, J = 4.90 Hz, 4H), 2.55 (t, J = 5.10 Hz, 4H), 2.34 (s, 3H). MS (ESI) m/z for C11H17N3[M+H]+: 計算値:192.1; 実測値:192.4.
【0163】
3-(アゼチジン-1-イル)アニリン(75e)を、74e(0.16 g、0.87 mmol)から、一般的な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.10 g、80%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.98 (t, J = 7.91 Hz, 7H), 6.07 (ddd, J = 0.75, 2.07, 7.91 Hz, 7H), 5.89 (ddd, J = 0.66, 2.07, 8.01 Hz, 7H), 5.76 (t, J = 2.17 Hz, 7H), 3.82 (t, J = 7.25 Hz, 30H), 3.52 (br. s., 8H), 2.30 (quin, J = 7.21 Hz, 15H). MS (ESI) m/z for C9H12N2[M+H]+: 計算値:149.1; 実測値:149.2.
【0164】
N1,N1-ジエチルベンゼン-1,3-ジアミン(75j)を、74j(0.16 g、0.87 mmol)から、一般的な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.10 g、80%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.99 (t, J = 8.29 Hz, 1H), 6.11 - 6.16 (m, 1H), 6.00 - 6.04 (m, 2H), 3.53 (br. s., 1H), 3.30 (q, J = 6.97 Hz, 4H), 1.14 (t, J = 7.06 Hz, 6H). MS (ESI) m/z for C10H16N2[M+H]+: 計算値:165.1; 実測値:165.2.
【0165】
3-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)アニリン(75f)を、74f(0.07 g、0.30 mmol)から、一般的な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.07 g、定量)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.05 (t, J = 7.91 Hz, 1H), 6.36 (td, J = 1.13, 8.29 Hz, 1H), 6.20 - 6.28 (m, 2H), 3.62 (br. s., 2H), 3.64 (br. s, 2H), 3.32 (t, J = 5.50 Hz, 4H), 2.06 (tt, J = 5.91, 13.78 Hz, 4H). MS (ESI) m/z for C11H16N2 [M+H]+: 計算値:177.1; 実測値:177.2.
【0166】
3-[(1S,4S)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-イル]アニリン(75g)を、74g(0.02 g、0.11 mmol)から、一般的な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.03 g、定量)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.97 (t, J = 8.01 Hz, 1H), 6.31 (td, J = 1.11, 8.15 Hz, 1H), 6.23 (t, J = 2.17 Hz, 1H), 6.15 (ddd, J = 0.66, 2.12, 7.77 Hz, 1H), 4.12 (td, J = 2.59, 4.62 Hz, 2H), 3.55 (br. s., 2H), 1.75 - 1.83 (m, 4H), 1.36 - 1.44 (m, 4H). MS (ESI) m/z for C12H16N2[M+H]+: 計算値:188.1; 実測値:188.2.
【0167】
3-(アゼパン-1-イル)アニリン(75h)を、74h(0.11 g、0.46 mmol)から、一般的な方法Bに従って、無色の液体として調製した(0.06 g、68%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.95 - 7.02 (m, 1H), 6.12 - 6.18 (m, 1H), 5.99 - 6.05 (m, 2H), 3.54 (br. s., 2H), 3.36 - 3.44 (m, 4H), 1.76 (dd, J = 3.96, 5.09 Hz, 4H), 1.50 - 1.56 (m, 4H). MS (ESI) m/z for C12H18N2[M+H]+: 計算値:191.1; 実測値:191.2.
【0168】
3-{2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル}アニリン(75i)を、74i(0.04 g、0.16 mmol)から、一般的な方法Bに従って、白色の固形物として調製した(0.04 g、定量)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 6.99 (t, J = 7.91 Hz, 1H), 6.12 (ddd, J = 0.75, 2.17, 7.82 Hz, 1H), 5.89 (ddd, J = 0.75, 2.17, 8.01 Hz, 1H), 5.77 (t, J = 2.17 Hz, 1H), 4.81 (s, 4H), 3.97 (s, 4H), 3.61 (br. s., 2H). MS (ESI) m/z for C11H14N2O [M+H]+: 計算値:191.1; 実測値:191.2.
【0169】
1-[(3-ニトロフェニル)メチル]ピロリジン (88). 3-ニトロベンジルブロミド(0.22 g、1 mmol)のTHF溶液(7.5 ml)に、トリエチルアミン(0.15 ml、1 mmol)及びピロリジン(0.17 ml、2.05 mmol)を添加した。この反応混合物を2時間還流させた。その溶媒を減圧下で除去し、その残渣を酢酸エチルで希釈し、水及びブラインで洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、所望の生成物を黄色の液体として得た(0.21 g、定量)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.21 (s, 1H), 8.06 - 8.12 (m, 1H), 7.69 (d, J = 7.54 Hz, 1H), 7.44 - 7.52 (m, 1H), 3.71 (s, 2H), 2.48 - 2.57 (m, 4H), 1.80 (td, J = 3.23, 6.92 Hz, 4H). MS (ESI) m/z for C11H14N2O2[M+H]+: 計算値:207.1; 実測値:207.2.
【0170】
3-(ピロリジン-1-イルメチル)アニリン (89)。 88(0.19 g、0.93 mmol)のエタノール溶液に、10%w/w Pd/C (0.012 g)を添加した。この反応混合物を、Parr 水素化装置中、50psi、室温で1時間水素化に供した。次いで、この反応混合物をセライトパッド(Celite pad)を通して濾過し、真空中で濃縮して、所望の生成物を白色の固形物として得た(0.14 g、88%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.07 (t, J = 6.88 Hz, 1H), 6.63 - 6.79 (m, 2H), 6.42 - 6.60 (m, J= 6.78 Hz, 1H), 4.81 (br. s., 2H), 3.58 (s, 2H), 2.40 - 2.74 (m, 4H), 1.66 - 1.94 (m, 4H). 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 146.6, 139.4, 129.1, 119.2, 115.7, 114.0, 60.3, 53.8, 23.4. MS (ESI) m/z for C11H16N2[M+H]+: 計算値:177.1; 実測値:177.2.
【0171】
3-(シクロペンチルオキシ)アニリン(94)を、93(0.10 g、0.5 mmol)から、一般的な方法Bに従って、白色の固形物として調製した(0.05 g、58%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.03 (t, J = 8.01 Hz, 1H), 6.23 - 6.32 (m, 2H), 6.20 - 6.23 (m, 1H), 4.67 - 4.74 (m, 1H), 3.62 (br. s., 2H), 1.74 - 1.91 (m, 6H), 1.55 - 1.64 (m, 2H). MS (ESI) m/z for C11H15NO [M+H]+: 計算値:178.1; 実測値:178.2.
【0172】
3-(1H-ピロール-2-イル)アニリン (64)。5%水酸化カリウム水溶液(23 ml)中の62(0.06 g、0.23 mmol)の溶液を4時間還流した。室温に冷却した後、この混合物を水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した。有機相を無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濾過し、真空中で濃縮して、白色の固形物として所望の生成物を得た(0.03 g、78%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.41 (br. s., 1H), 7.05 - 7.22 (m, 1H), 6.73 - 6.94 (m, 3H), 6.40 - 6.60 (m, 2H), 6.28 (s, 1H), 3.67 (br. s., 2H). MS (ESI) m/zfor C10H10N2 [M+H]+: 計算値:159.1; 実測値:159.2
【0173】
3-(1-メチル-1H-ピロール-2-イル)アニリン (67)。密閉チューブ内の3-ヨードアニリン(0.24 ml、2 mmol)のN,N-ジメチルアセトアミド溶液(8 ml)に、N-メチルピロール(0.36 ml、8 mmol)、酢酸カリウム(0.39 g、8 mmol)、及び酢酸パラジウム(II)(0.005 g、0.02 mmol)を添加した。この反応混合物を、150℃で20時間撹拌した。次に、この反応混合物を酢酸エチルで希釈し、水で3回、ブラインで1回洗浄した。有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥し、濾過し、減圧下で濃縮した。その残渣をカラムクロマトグラフィー(SiO2、酢酸エチル/ヘキサン)により精製し、所望の生成物を黄色の液体として得た(0.08 g、22%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.17 (t, J = 7.82 Hz, 1H), 6.76 - 6.81 (m, 1H), 6.69 (td, J= 2.10, 8.24 Hz, 2H), 6.61 (ddd, J = 0.75, 2.31, 8.05 Hz, 1H), 6.16 - 6.21 (m, 2H), 3.68 (br. s., 2H), 3.64 (s, 3H). MS (ESI) m/zfor C11H12N2 [M+H]+: 計算値:173.1; 実測値:173.5.
【0174】
一般的な方法C. アリールアミン(1当量)の無水クロロホルム溶液(0.04 M)に、4-クロロフェニルイソシアネート(1当量)を室温で添加した。次に、この反応混合物を60℃で16時間加熱した。沈殿した生成物を濾過し、ジクロロメタンで十分に洗浄した。
【0175】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(6-メトキシピリジン-2-イル)フェニル]尿素(15)を、12a(0.08 g、0.5 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.14 g、82%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.86 (d, J = 3.96 Hz, 2H), 8.14 - 8.18 (m, 1H), 7.76 - 7.83 (m, 1H), 7.69 (d, J = 8.10 Hz, 1H), 7.56 (d, J = 9.42 Hz, 1H), 7.48 - 7.54 (m, 3H), 7.41 (d, J = 7.91 Hz, 1H), 7.32 - 7.38 (m, 2H), 6.80 (d, J= 8.29 Hz, 1H), 3.97 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 163.1, 153.6, 152.5, 140.0, 139.9, 138.9, 138.7, 129.1, 128.6, 125.3, 120.2, 119.8, 119.0, 116.4, 112.9, 109.3, 52.8. MS (ESI) m/z for C19H16ClN3O2[M+H]+: 計算値:354.1; 実測値:354.3.
【0176】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(4-メチルピリジン-2-イル)フェニル]尿素(16)を、12b(0.09 g、0.55 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.12 g、64%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 8.50 (d, J = 5.09 Hz, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.61 (d, J = 7.54 Hz, 1H), 7.51 (s, 1H), 7.39 (td, J = 7.91, 15.82 Hz, 2H), 7.20 - 7.24 (m, 4H), 7.07 - 7.16 (m, 3H), 2.41 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 157.0, 153.2, 149.1, 148.5, 140.4, 138.7, 136.9, 129.6, 129.0, 128.7, 123.6, 122.5, 122.1, 121.6, 121.3, 119.4, 21.2. MS (ESI) m/z for C19H17ClN3O [M+H]+: 計算値:338.1; 実測値:338.5.
【0177】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(2-メトキシピリジン-4-イル)フェニル]尿素(17)を、12c(0.03 g、0.15 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.03 g、57%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.05 (br. s., 1H), 8.96 (br. s., 1H), 8.43 (s, 1H), 7.69 - 8.04 (m, 2H), 7.20 - 7.61 (m, 7H), 6.92 (d, J = 7.54 Hz, 1H), 3.90 (br. s., 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 163.1, 152.5, 144.5, 140.2, 138.7, 137.6, 137.5, 129.4, 128.5, 125.3, 120.0, 119.8, 117.4, 116.2, 110.6, 53.2. MS (ESI) m/z for C19H16ClN3O2[M+H]+: 計算値:353.1; 実測値:353.4.
【0178】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(ピリジン-2-イル)フェニル]尿素(18)を、12d(0.05 g、0.29 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.05 g、53%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.89 - 8.96 (m, 2H), 8.67 (d, J = 4.71 Hz, 1H), 8.25 (d, J = 1.70 Hz, 1H), 7.87 - 7.91 (m, 1H), 7.67 (d, J = 7.72 Hz, 1H), 7.45 - 7.55 (m, 4H), 7.30 - 7.38 (m, 4H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 155.9, 152.5, 149.5, 140.0, 139.3, 138.7, 138.5, 137.2, 129.1, 128.6, 125.3, 122.6, 120.2, 119.8, 119.0, 116.5. MS (ESI) m/z for C18H14ClN3O [M+H]+: 計算値:324.1; 実測値:324.2.
【0179】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(ピリジン-3-イル)フェニル]尿素(19)を、14a(0.05 g、0.29 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.05 g、53%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.91 (br. s., 1H), 8.85 (br. s., 2H), 8.59 (d, J = 2.83 Hz, 1H), 8.02 (d, J = 7.35 Hz, 1H), 7.82 (br. s., 1H), 7.38 - 7.55 (m, 5H), 7.33 (d, J = 7.35 Hz, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 148.5, 147.5, 140.3, 138.6, 137.7, 135.7, 134.1, 129.6, 128.6, 125.4, 123.9, 120.6, 119.8, 118.1, 116.7. MS (ESI) m/z for C18H14ClN3O [M+H]+: 計算値:324.1; 実測値:324.3.
【0180】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(ピリジン-4-イル)フェニル]尿素(20)を、12e(0.03 g、0.15 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.03 g、33%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.92 (s, 1H), 8.89 (s, 1H), 8.65 (d, J = 5.27 Hz, 2H), 7.93 (s, 1H), 7.65 (d, J = 5.46 Hz, 2H), 7.46 - 7.54 (m, 3H), 7.43 (d, J = 8.10 Hz, 2H), 7.34 (d, J = 8.67 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 150.2, 147.1, 140.4, 138.6, 137.8, 129.7, 128.6, 125.4, 121.2, 120.5, 119.8, 119.1, 116.5. MS (ESI) m/z for C18H14ClN3O [M+H]+: 計算値:324.1; 実測値:324.1.
【0181】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(ピリミジン-5-イル)フェニル]尿素(21)を、12f(0.03 g、0.15 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.03 g、33%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.21 (s, 1H), 9.09 (s, 2H), 8.95 (d, J = 19.21 Hz, 2H), 7.83 (s, 1H), 7.55 (s, 1H), 7.49 - 7.53 (m, 2H), 7.47 (s, 1H), 7.42 (s, 1H), 7.34 (d, J = 8.85 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 157.3, 154.6, 152.5, 140.4, 138.6, 134.4, 133.4, 129.8, 128.6, 125.5, 120.7, 119.8, 118.9, 116.7. MS (ESI) m/z for C17H13ClN4O [M-H]-: 計算値:323.1; 実測値:323.3.
【0182】
3-(4-クロロフェニル)-1-(3-フェニルフェニル)尿素(22)を、3-ビフェニルアミン(0.05 g、0.29 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.05 g、53%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.91 (br. s., 1H), 8.86 (br. s., 1H), 7.80 (br. s., 1H), 7.62 (d, J= 7.91 Hz, 2H), 7.44 - 7.54 (m, 4H), 7.29 - 7.42 (m, 5H), 7.27 (td, J = 1.98, 4.33 Hz, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 140.8, 140.3, 140.1, 138.7, 129.3, 128.9, 128.6, 127.5, 126.6, 125.3, 120.4, 119.8, 117.4, 116.6. MS (ESI) m/z for C17H13ClN4O [M-H]-: 計算値:321.1; 実測値:321.2.
【0183】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(3-メトキシフェニル)フェニル]尿素(23)を、12g(0.02 g、0.1 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.02 g、57%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.88 (s, 1H), 8.82 (s, 1H), 7.76 (br. s., 1H), 7.49 (br. s., 2H), 7.22 - 7.44 (m, 6H), 7.16 (d, J = 13.37 Hz, 2H), 6.95 (br. s., 1H), 3.82 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 159.7, 152.5, 141.8, 140.7, 140.0, 138.7, 130.0, 129.3, 128.6, 125.4, 120.5, 119.8, 119.0, 117.6, 116.7, 113.0, 112.2, 55.1. MS (ESI) m/z for C20H17ClN2O2[M-H]-: 計算値:351.1; 実測値:351.4.
【0184】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(3-ヒドロキシフェニル)フェニル]尿素(24)を、12h(0.02 g、0.1 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.02 g、44%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.95 (s, 1H), 8.90 (s, 1H), 7.51 (d, J = 8.29 Hz, 1H), 7.18 - 7.38 (m, 4H), 6.98 - 7.10 (m, 2H), 6.90 - 6.97 (m, 1H), 6.74 (d, J = 18.84 Hz, 2H), 6.54 (d, J = 8.67 Hz, 1H), 5.14 (s, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 157.7, 142.5, 141.6, 140.9, 140.0, 138.7, 129.9, 129.2, 128.6, 119.8, 117.2, 116.5, 115.1, 114.0, 113.3, 113.1, 112.1. MS (ESI) m/z for C19H15ClN2O2[M-H]-: 計算値:337.1; 実測値:337.5.
【0185】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(3-イソプロピルフェニル)フェニル]尿素(25)を、12i(0.03 g、0.13 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.03 g、60%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.90 (br. s., 1H), 8.82 (br. s., 1H), 7.77 (br. s., 1H), 7.46 - 7.54 (m, 2H), 7.29 - 7.43 (m, 5H), 7.26 (d, J = 7.35 Hz, 1H), 7.15 (d, J = 6.78 Hz, 1H), 7.09 (br. s., 1H), 6.93 (d, J = 5.27 Hz, 1H), 4.60 - 4.78 (m, 1H), 1.30 (d, J = 5.84 Hz, 6H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 157.9, 152.5, 141.8, 140.7, 140.1, 138.7, 130.0, 129.2, 128.5, 125.3, 120.4, 119.8, 118.8, 117.5, 116.7, 114.5, 114.0, 69.2, 21.8. MS (ESI) m/z for C22H21ClN2O2[M-H]-: 計算値:379.1; 実測値:379.3.
【0186】
1-[3-(2H-1,3-ベンゾジオキソール-5-イル)フェニル]-3-(4-クロロフェニル)尿素(26)を、14b(0.09 g、0.40 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.09 g、59%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.73 - 8.90 (m, 2H), 7.71 (s, 1H), 7.44 - 7.56 (m, 3H), 7.28 - 7.39 (m, 4H), 7.07 - 7.23 (m, 2H), 6.98 - 7.03 (m, 1H), 6.07 (s, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 147.9, 146.8, 140.5, 139.9, 138.6, 134.6, 129.2, 128.6, 125.3, 120.2, 119.8, 117.1, 116.4, 108.6, 107.0, 101.1. MS (ESI) m/z for C20H15ClN2O3[M+H]+: 計算値:367.1; 実測値:367.4.
【0187】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(3-メチルフェニル)フェニル]尿素(27)を、14c(0.13 g、0.82 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.11 g、41%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.86 (s, 1H), 8.81 (s, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.48 - 7.53 (m, 2H), 7.43 (s, 1H), 7.31 - 7.40 (m, 6H), 7.23 - 7.27 (m, 1H), 7.19 (d, J = 7.16 Hz, 1H), 2.38 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 140.9, 140.2, 140.0, 138.6, 138.0, 129.3, 128.8, 128.6, 128.1, 127.2, 125.4, 123.7, 120.4, 119.8, 117.4, 116.6, 21.1. MS (ESI) m/z for C20H17ClN2O [M+H]+: 計算値:337.1; 実測値:337.5.
【0188】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(2-メチルフェニル)フェニル]尿素(28)を、14d(0.15 g、0.82 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.11 g、41%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.85 (s, 1H), 8.78 (s, 1H), 7.45 - 7.51 (m, 4H), 7.37 (d, J = 3.77 Hz, 1H), 7.27 - 7.36 (m, 5H), 7.20 (d, J = 4.71 Hz, 1H), 6.94 (d, J = 7.16 Hz, 1H), 2.24 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 141.8, 141.3, 139.3, 138.6, 138.5, 134.6, 130.3, 129.3, 128.6, 127.3, 125.9, 125.5, 125.3, 122.6, 119.8, 119.7, 118.9, 116.9, 20.1. MS (ESI) m/z for C20H17ClN2O [M-H]-: 計算値:357.1; 実測値:335.3.
【0189】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(3-ニトロフェニル)フェニル]尿素(29)を、14e(0.04 g、0.19 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.06 g、82%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.88 (d, J = 1.88 Hz, 2H), 8.37 (s, 1H), 8.22 (dd, J = 1.70, 7.91 Hz, 1H), 8.09 (d, J = 7.91 Hz, 1H), 7.88 (s, 1H), 7.77 (t, J= 8.01 Hz, 1H), 7.43 - 7.50 (m, 4H), 7.36 - 7.42 (m, 1H), 7.33 (d, J = 8.85 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 148.4, 141.8, 140.4, 138.6, 138.4, 133.1, 130.5, 129.7, 128.6, 125.5, 122.2, 120.9, 120.6, 119.8, 118.5, 116.7. MS (ESI) m/z for C19H14ClN3O3[M-H]-: 計算値:366.1; 実測値:366.5.
【0190】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(4-クロロフェニル)フェニル]尿素(30)を、12j(0.05 g、0.23 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.08 g、94%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.02 (s, 1H), 8.98 (s, 1H), 7.86 (t, J = 1.79 Hz, 1H), 7.78 (s, 1H), 7.56 - 7.69 (m, 2H), 7.53 (d, J = 2.64 Hz, 1H), 7.50 (d, J = 3.01 Hz, 1H), 7.45 - 7.48 (m, 1H), 7.41 - 7.45 (m, 1H), 7.35 - 7.40 (m, 1H), 7.32 - 7.35 (m, 1H), 7.31 (d, J = 3.39 Hz, 1H), 7.27 (dd, J = 1.51, 4.52 Hz, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 140.2, 139.5, 139.1, 138.6, 132.4, 129.4, 128.8, 128.6, 128.3, 125.4, 120.3, 119.8, 117.8, 116.5. MS (ESI) m/z for C19H14Cl2N2O [M-H]-: 計算値:355.1; 実測値:355.3.
【0191】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(3,5-ジクロロフェニル)フェニル]尿素(31)を、12k(0.03 g、0.19 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.045 g、91%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.91 (s, 1H), 8.88 (s, 1H), 7.83 (d, J = 2.07 Hz, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.68 - 7.73 (m, 1H), 7.58 - 7.64 (m, 1H), 7.43 - 7.52 (m, 3H), 7.38 - 7.42 (m, 2H), 7.27 - 7.37 (m, 4H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 140.3, 138.6, 137.8, 134.6, 129.6, 128.9, 128.6, 126.9, 126.6, 125.3, 120.6, 119.9, 118.7, 116.8. MS (ESI) m/z for C19H13Cl3N2O [M-H]-: 計算値:391.0; 実測値:390.9.
【0192】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(3,4-ジクロロフェニル)フェニル]尿素(32)を、12l(0.03 g、0.13 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.03 g、61%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.98 (s, 1H), 8.92 (s, 1H), 7.82 - 7.90 (m, 2H), 7.69 - 7.76 (m, 1H), 7.62 (dd, J= 1.88, 8.48 Hz, 1H), 7.53 (s, 2H), 7.48 - 7.56 (m, 2H), 7.38 - 7.46 (m, 2H), 7.29 - 7.37 (m, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 140.9, 140.3, 138.6, 138.1, 131.7, 131.0, 130.2, 129.5, 128.6, 128.3, 126.8, 125.4, 120.5, 119.8, 118.3, 116.6. MS (ESI) m/z for C19H13Cl3N2O [M-H]-: 計算値:391.0; 実測値:390.9.
【0193】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(2,6-ジクロロフェニル)フェニル]尿素(33)を、12m(0.02 g、0.15 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.04 g、69%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.86 (br. s., 2H), 7.59 (d, J = 2.64 Hz, 2H), 7.37 - 7.53 (m, 7H), 7.28 - 7.36 (m, 2H), 6.80 - 6.92 (m, J = 6.97 Hz, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.4, 139.6, 138.8, 138.6, 136.9, 133.8, 130.1, 128.9, 128.6, 128.4, 125.4, 122.7, 119.8, 118.7, 118.0. MS (ESI) m/z for C19H13Cl3N2O [M-H]-: 計算値:391.0; 実測値:391.1.
【0194】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(4-フルオロフェニル)フェニル]尿素(34)を、12n(0.03 g、0.16 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.05 g、92%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.91 (s, 1H), 8.85 (s, 1H), 7.79 (s, 1H), 7.61 - 7.69 (m, 2H), 7.45 - 7.54 (m, 3H), 7.36 - 7.41 (m, 2H), 7.34 (s, 2H), 7.31 (d, J = 3.01 Hz, 2H), 7.23 - 7.28 (m, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 140.1, 139.8, 138.7, 129.4, 128.9, 128.6, 128.6, 128.5, 126.6, 125.4, 120.4, 119.8, 117.4, 116.6, 115.8, 115.5. MS (ESI) m/zfor C19H14ClFN2O [M-H]-: 計算値:339.1; 実測値:339.6.
【0195】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(2,4-ジフルオロフェニル)フェニル]尿素(35)を、12o(0.04 g、0.20 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.05 g、66%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.95 (d, J = 3.77 Hz, 2H), 7.75 (s, 1H), 7.61 - 7.69 (m, 1H), 7.52 - 7.60 (m, 3H), 7.47 - 7.52 (m, 1H), 7.43 - 7.47 (m, 1H), 7.37 - 7.42 (m, 2H), 7.23 - 7.32 (m, 1H), 7.20 (d, J = 6.97 Hz, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.4, 139.8, 138.6, 134.7, 131.9, 131.8, 131.7, 131.7, 129.1, 128.6, 125.4, 122.4, 119.8, 118.6, 117.8, 112.2, 112.1, 111.9, 111.8, 104.8, 104.5, 104.1. MS (ESI) m/z for C19H13ClF2N2O [M-H]-: 計算値:357.1; 実測値:357.5.
【0196】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(4-tert-ブチルフェニル)フェニル]尿素(36)を、12p(0.01 g、0.20 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.01 g、48%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.93 (s, 1H), 8.86 (s, 1H), 7.75 (s, 1H), 7.46 - 7.58 (m, 6H), 7.30 - 7.43 (m, 4H), 7.25 (d, J = 7.35 Hz, 1H), 1.32 (s, 9H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 149.9, 140.7, 140.0, 138.7, 137.4, 129.3, 128.6, 126.3, 125.7, 125.3, 120.3, 119.8, 117.2, 116.4, 34.2, 31.1. MS (ESI) m/z for C23H23ClN2O [M-H]-: 計算値:377.2; 実測値:377.4.
【0197】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(3,5-ジ-tert-ブチルフェニル)フェニル]尿素(37)を、12q(0.06 g、0.21 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.03 g、54%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.86 (s, 1H), 8.82 (s, 1H), 7.61 (br. s., 1H), 7.50 (d, J = 6.78 Hz, 3H), 7.31 - 7.44 (m, 6H), 7.22 - 7.27 (m, 1H), 1.34 (s, 18H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 142.0, 140.0, 139.8, 138.7, 129.2, 128.6, 126.6, 125.3, 121.1, 120.9, 120.7, 119.7, 117.1, 116.9, 34.6, 31.3. MS (ESI) m/z for C27H31ClN2O [M-H]-: 計算値:433.2; 実測値:433.6.
【0198】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(3-フェニルフェニル)フェニル]尿素(38)を、12r(0.11 g、0.72 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.16 g、56%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.89 (s, 1H), 8.83 (s, 1H), 7.86 (br. s., 2H), 7.75 (d, J = 7.16 Hz, 2H), 7.61 - 7.69 (m, 2H), 7.58 (d, J = 7.35 Hz, 1H), 7.47 - 7.54 (m, 4H), 7.36 - 7.46 (m, 4H), 7.33 (d, J = 8.85 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 141.0, 140.9, 140.7, 140.1, 140.1, 138.6, 129.6, 129.4, 128.9, 128.6, 127.6, 126.9, 125.9, 125.8, 125.4, 125.0, 120.7, 119.8, 117.6, 116.8. MS (ESI) m/z for C25H19ClN2O [M-H]-: 計算値:397.1; 実測値:397.1.
【0199】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(4-フェニルフェニル)フェニル]尿素(39)を、12s(0.01 g、0.20 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.01 g、48%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.93 (br. s., 1H), 8.88 (br. s., 1H), 7.88 (s, 1H), 7.70 - 7.84 (m, 6H), 7.47 - 7.58 (m, 4H), 7.40 (d, J = 5.09 Hz, 3H), 7.31 - 7.38 (m, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 140.2, 140.2, 139.6, 139.2, 138.7, 129.4, 129.0, 128.6, 127.5, 127.2, 127.1, 126.6, 126.5, 125.4, 120.3, 119.8, 117.6, 116.5. MS (ESI) m/z for C25H19ClN2O [M-H]-: 計算値:397.1; 実測値:397.0.
【0200】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(4-ベンゾイルフェニル)フェニル]尿素(40)を、12t(0.03 g、0.11 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.04 g、81%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.87 (d, J = 1.88 Hz, 2H), 7.88 (s, 1H), 7.79 - 7.86 (m, 4H), 7.74 - 7.78 (m, 2H), 7.66 - 7.72 (m, 1H), 7.54 - 7.62 (m, 2H), 7.46 - 7.51 (m, 2H), 7.43 (d, J = 4.52 Hz, 2H), 7.36 - 7.41 (m, 1H), 7.32 (d, J = 8.85 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 195.3, 152.5, 144.3, 140.3, 139.6, 138.6, 137.2, 135.8, 132.6, 130.4, 129.6, 129.5, 128.6, 128.6, 126.7, 125.4, 120.7, 119.8, 118.3, 116.8. MS (ESI) m/z for C26H19ClN2O2[M-H]-: 計算値:425.1; 実測値:425.3.
【0201】
1-[3-(1-ベンゾフラン-5-イル)フェニル]-3-(4-クロロフェニル)尿素(41)を、12u(0.09 g、0.55 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.12 g、60%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.88 (s, 1H), 8.82 (s, 1H), 8.05 (d, J = 2.07 Hz, 1H), 7.87 (d, J= 5.84 Hz, 2H), 7.66 - 7.71 (m, 1H), 7.47 - 7.60 (m, 3H), 7.27 - 7.40 (m, 5H), 7.04 (d, J = 1.32 Hz, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 154.0, 152.5, 146.6, 141.2, 140.0, 138.7, 135.6, 129.3, 128.6, 127.9, 127.2, 125.4, 123.4, 120.7, 119.8, 119.2, 118.7, 117.0, 117.0, 111.5, 107.0. MS (ESI) m/z for C21H15ClN2O2[M-H]-: 計算値:361.1; 実測値:361.4.
【0202】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(ナフタレン-2-イル)フェニル]尿素(42)を、12v(0.11 g、0.68 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.14 g、55%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.00 (d, J = 6.40 Hz, 2H), 8.15 (s, 1H), 7.97 - 8.04 (m, 2H), 7.91 - 7.96 (m, 2H), 7.79 (dd, J = 1.51, 8.67 Hz, 1H), 7.46 - 7.56 (m, 4H), 7.42 (s, 3H), 7.32 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.21 (d, J = 8.85 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.6, 140.6, 140.0, 138.5, 137.5, 133.2, 132.2, 129.5, 128.6, 128.5, 128.1, 127.4, 126.5, 126.2, 125.6, 125.1, 125.0, 120.9, 120.0, 117.7, 116.9. MS (ESI) m/z for C23H17ClN2O [M-H]-: 計算値:371.1; 実測値:371.3.
【0203】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(キノリン-2-イル)フェニル]尿素(43)を、12w(0.01 g、0.09 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.02 g、59%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.96 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 8.46 (d, J = 8.48 Hz, 1H), 8.32 (s, 1H), 8.04 - 8.09 (m, 1H), 8.00 (d, J = 7.72 Hz, 1H), 7.75 - 7.86 (m, 2H), 7.55 - 7.64 (m, 2H), 7.46 - 7.52 (m, 2H), 7.33 (d, J = 8.85 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 156.1, 152.6, 147.4, 139.9, 139.3, 138.4, 137.3, 130.1, 129.4, 128.9, 128.6, 127.8, 126.9, 126.6, 125.6, 121.2, 120.1, 119.7, 118.8, 117.2. MS (ESI) m/z for C22H16ClN3O [M+H]+: 計算値:374.1; 実測値:374.0.
【0204】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(キノリン-3-イル)フェニル]尿素(44)を、12x(0.05 g、0.33 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.08 g、63%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.21 (d, J = 2.26 Hz, 1H), 8.94 (d, J = 7.54 Hz, 2H), 8.60 (d, J = 2.07 Hz, 1H), 8.04 - 8.13 (m, 2H), 7.98 (s, 1H), 7.79 (dt, J= 1.51, 7.63 Hz, 1H), 7.63 - 7.70 (m, 1H), 7.46 - 7.55 (m, 5H), 7.36 (s, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 149.4, 146.9, 140.4, 138.6, 137.7, 132.9, 132.8, 129.7, 129.5, 128.6, 128.6, 128.4, 127.6, 127.0, 125.4, 120.9, 119.8, 118.2, 117.0. MS (ESI) m/z for C22H16ClN3O [M+H]+: 計算値:374.1; 実測値:374.3.
【0205】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(9H-フルオレン-2-イル)フェニル]尿素(45)を、12y(0.03 g、0.18 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.05 g、67%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.88 (s, 1H), 8.84 (s, 1H), 7.99 (d, J = 7.91 Hz, 1H), 7.90 - 7.96 (m, 2H), 7.85 (s, 1H), 7.60 - 7.69 (m, 2H), 7.49 - 7.55 (m, 2H), 7.30 - 7.43 (m, 7H), 4.01 (s, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 143.8, 143.3, 141.1, 140.7, 140.5, 140.1, 138.9, 138.7, 129.3, 128.6, 126.8, 125.5, 125.4, 125.1, 123.3, 120.5, 120.4, 120.1, 119.8, 117.3, 116.6. MS (ESI) m/z for C26H19ClN2O [M-H]-: 計算値:409.1; 実測値:409.5.
【0206】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(フラン-3-イル)フェニル]尿素(46)を、14f(0.03 g、0.16 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.05 g、95%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.86 (s, 1H), 8.73 (s, 1H), 8.12 (s, 1H), 7.75 (t, J = 1.70 Hz, 1H), 7.65 (s, 1H), 7.47 - 7.52 (m, 2H), 7.29 - 7.36 (m, 4H), 7.20 - 7.28 (m, 1H), 6.88 (d, J= 0.94 Hz, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.4, 144.2, 140.0, 139.2, 138.6, 132.4, 129.2, 128.6, 125.9, 125.4, 119.8, 119.5, 117.1, 115.5, 108.7. MS (ESI) m/z for C17H13ClN2O2[M-H]-: 計算値:311.1; 実測値:311.5.
【0207】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(チオフェン-3-イル)フェニル]尿素(47)を14g(0.03 g、0.15 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として製造した(0.03 g、63%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.85 (s, 1H), 8.76 (s, 1H), 7.75 - 7.79 (m, 2H), 7.63 (dd, J = 2.92, 4.99 Hz, 1H), 7.45 - 7.51 (m, 3H), 7.30 - 7.36 (m, 5H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 141.5, 140.0, 138.7, 135.7, 129.3, 128.6, 127.1, 126.1, 125.4, 120.9, 120.0, 119.8, 117.3, 116.0. MS (ESI) m/z for C17H13ClN2OS [M-H]-: 計算値:327.0; 実測値:327.3.
【0208】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(チオフェン-2-イル)フェニル]尿素(48)を、12z(0.10 g、0.67 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.13 g、57%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.84 (s, 2H), 7.82 (s, 1H), 7.55 (d, J = 5.09 Hz, 1H), 7.50 (d, J= 8.85 Hz, 2H), 7.44 - 7.47 (m, 1H), 7.28 - 7.36 (m, 5H), 7.14 (dd, J = 3.67, 4.99 Hz, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.4, 143.4, 140.2, 138.6, 134.2, 129.5, 128.6, 128.4, 125.6, 125.4, 123.6, 119.8, 119.1, 117.5, 115.1. MS (ESI) m/z for C17H13ClN2OS [M-H]-: 計算値:327.0; 実測値:327.4.
【0209】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(5-メチルチオフェン-3-イル)フェニル]尿素(49)を、12aa (0.03 g、0.17 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.04 g、70%)。1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 7.73 (br. s., 1H), 7.61 (d, J = 7.54 Hz, 1H), 7.39 - 7.48 (m, 4H), 7.32 - 7.38 (m, 2H), 7.24 - 7.31 (m, 4H), 2.51 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 141.1, 140.1, 140.0, 138.7, 135.9, 129.2, 128.6, 126.6, 125.4, 124.4, 119.8, 118.6, 117.1, 115.8, 15.0. MS (ESI) m/z for C18H15ClN2OS [M-H]-: 計算値:341.1; 実測値:341.4.
【0210】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(5-メチルチオフェン-2-イル)フェニル]尿素(50)を、12ab (0.04 g、0.19 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.05 g、77%)。1H NMR (300 MHz, CD3OD) δ 7.71 (s, 1H), 7.44 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.21 - 7.32 (m, 5H), 7.16 (d, J = 3.58 Hz, 1H), 6.74 (d, J = 2.64 Hz, 1H), 2.49 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.4, 141.0, 140.2, 139.0, 138.6, 134.5, 129.4, 128.6, 126.7, 125.4, 123.3, 119.8, 118.6, 117.1, 114.7, 15.0. MS (ESI) m/z for C18H15ClN2OS [M-H]-: 計算値:341.1; 実測値:341.4.
【0211】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(1,3-チアゾール-5-イル)フェニル]尿素(51)を、12ac (0.03 g、0.16 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.04 g、66%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.09 (s, 1H), 8.88 (s, 2H), 8.26 (s, 1H), 7.83 (s, 1H), 7.50 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.30 - 7.41 (m, 5H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 153.5, 152.4, 140.4, 139.2, 138.7, 138.5, 131.2, 129.7, 128.6, 125.5, 120.1, 119.9, 118.3, 116.4. MS (ESI) m/z for C16H12ClN3OS [M-H]-: 計算値:328.0; 実測値:328.4.
【0212】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(1,3-チアゾール-4-イル)フェニル]尿素(52)を、12ad (0.03 g、0.19 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.05 g、74%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 9.20 (d, J = 1.88 Hz, 1H), 8.85 (s, 2H), 8.12 - 8.15 (m, 1H), 8.11 (d, J = 1.88 Hz, 1H), 7.59 (d, J = 7.35 Hz, 1H), 7.48 - 7.53 (m, 2H), 7.31 - 7.45 (m, 5H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 155.0, 154.4, 152.4, 140.0, 138.7, 134.6, 129.2, 128.6, 125.3, 119.9, 119.8, 118.1, 116.2, 114.2. MS (ESI) m/z for C16H12ClN3OS [M-H]-: 計算値:328.0; 実測値:328.3.
【0213】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(1,3-チアゾール-2-イル)フェニル]尿素(53)を、12ae (0.03 g、0.16 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.04 g、72%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.96 (s, 1H), 8.87 (s, 1H), 8.22 (s, 1H), 7.93 (d, J = 3.20 Hz, 1H), 7.80 (d, J = 3.01 Hz, 1H), 7.48 - 7.59 (m, 3H), 7.40 - 7.47 (m, 2H), 7.30 - 7.39 (m, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 167.1, 152.4, 143.8, 140.3, 138.5, 133.6, 129.7, 128.6, 125.5, 120.4, 119.9, 119.8, 119.8, 115.7. MS (ESI) m/z for C16H12ClN3OS [M-H]-: 計算値:328.0; 実測値:328.4.
【0214】
3-(4-クロロフェニル)-1-{4-[6-(ピロリジン-1-イル)ピリジン-2-イル]フェニル}尿素(57)を、56(0.18 g、0.75 mmol)から、一般的な方法Cに従って、淡黄色の固形物(0.18g、62%)として調製した。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.98 (br. s., 2H), 8.01 (d, J = 7.91 Hz, 2H), 7.44 - 7.65 (m, 5H), 7.34 (d, J = 7.91 Hz, 2H), 7.05 (d, J = 6.97 Hz, 1H), 6.31 (d, J= 8.10 Hz, 1H), 3.44 (br. s., 4H), 1.80 - 2.08 (m, 4H). MS (ESI) m/z for C22H21ClN4O [M-H]-: 計算値:328.1; 実測値:328.4.
【0215】
3-(4-クロロフェニル)-1-(4-フェニルフェニル)尿素(59)を、58(0.08 g、0.5 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.08 g、53%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.85 (br. s., 2H), 7.55 - 7.69 (m, 3H), 7.47 (d, J = 6.03 Hz, 6H), 7.25 - 7.37 (m, 4H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.4, 139.8, 139.0, 138.5, 133.7, 128.8, 128.6, 127.0, 126.1, 125.5, 119.8, 119.7, 118.6. MS (ESI) m/z for C17H13ClN4O [M-H]-: 計算値:321.1; 実測値:321.2.
【0216】
tert-ブチル 2-[3-({1-[(4-クロロフェニル)アミノ]エテニル}アミノ)フェニル]-1H-ピロール-1-カルボキシレート(63)を、62(0.03 g、0.10 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.04 g、84%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.83 (s, 1H), 8.75 (s, 1H), 7.46 - 7.51 (m, 2H), 7.31 - 7.39 (m, 3H), 7.23 - 7.30 (m, 1H), 6.94 (d, J = 7.54 Hz, 1H), 6.26 - 6.30 (m, 1H), 6.22 - 6.26 (m, 1H), 1.31 (s, 9H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.4, 148.8, 138.9, 138.6, 134.4, 134.2, 128.6, 128.0, 125.3, 122.5, 119.7, 118.6, 117.0, 114.1, 110.7, 83.5, 27.1. HRMS (ESI) m/zfor C22H22ClN3O3 [M+H]+: 計算値:412.1422; 実測値:412.1423.
【0217】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(1H-ピロール-2-イル)フェニル]尿素(65)を、64(0.03 g、0.18 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.05 g、81%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 11.26 (br. s., 1H), 8.87 (br. s., 1H), 8.67 (br. s., 1H), 7.67 (s, 1H), 7.47 - 7.56 (m, 2H), 7.30 - 7.39 (m, J = 5.70 Hz, 2H), 7.22 - 7.29 (m, 3H), 6.84 (s, 1H), 6.44 (s, 1H), 6.12 (s, 1H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 139.8, 138.7, 133.6, 131.1, 129.0, 128.6, 125.3, 119.7, 119.3, 117.5, 115.9, 113.7, 109.0, 105.5. HRMS (ESI) m/zfor C17H14ClN3O [M+H]+: 計算値:312.0898; 実測値:312.0894.
【0218】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(1-メチル-1H-ピロール-2-イル)フェニル]尿素(68)を、67(0.08 g、0.45 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.14 g、98%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.86 (s, 1H), 8.77 (s, 1H), 7.56 (s, 1H), 7.50 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.30 - 7.36 (m, 4H), 7.03 - 7.08 (m, 1H), 6.83 (t, J = 2.17 Hz, 1H), 6.15 (dd, J = 1.88, 3.58 Hz, 1H), 6.04 - 6.08 (m, 1H), 3.66 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.5, 139.6, 138.6, 133.4, 128.8, 128.6, 125.4, 124.3, 121.6, 119.8, 117.8, 116.6, 108.3, 107.3, 34.9. HRMS (ESI) m/zfor C18H16ClN3O [M+H]+: 計算値:326.1055; 実測値:326.1049.
【0219】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(1H-イミダゾール-2-イル)フェニル]尿素(72)を、71(0.13 g、0.82 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.22 g、86%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 12.52 (br. s., 1H), 8.84 (d, J = 11.30 Hz, 2H), 8.07 (br. s., 1H), 7.52 (br. s., 3H), 7.44 (br. s., 1H), 7.34 (d, J = 7.16 Hz, 3H), 7.03 - 7.20 (m, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.4, 145.5, 139.8, 138.7, 131.4, 129.1, 128.6, 125.4, 119.7, 118.6, 118.0, 115.1. HRMS (ESI) m/z for C16H13ClN4O [M+H]+: 計算値:313.0851; 実測値:313.0846.。
【0220】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(ピペリジン-1-イル)フェニル]尿素(76)を、75a(0.09 g、0.6 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.17 g、81%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.74 (s, 1H), 8.54 (s, 1H), 7.48 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.31 (d, J= 8.85 Hz, 2H), 7.14 (s, 1H), 7.08 (t, J = 8.10 Hz, 1H), 6.76 (d, J= 7.91 Hz, 1H), 6.55 (dd, J = 1.60, 8.19 Hz, 1H), 3.10 (t, J = 1.00 Hz, 4H), 1.57 - 1.68 (m, J = 4.10 Hz, 4H), 1.54 (t, J = 1.00 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.4, 152.1, 140.1, 138.8, 129.0, 128.5, 125.2, 119.6, 109.9, 108.8, 105.9, 49.6, 25.2, 23.9. MS (ESI) m/z for C18H20ClN3O [M+H]+: 計算値:330.8; 実測値:330.3.
【0221】
1-(4-クロロフェニル)-3-[3-(モルホリン-4-イル)フェニル]尿素(77)を、75b(0.03 g、0.2 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.05 g、72%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.77 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 7.48 (d, J = 9.04 Hz, 2H), 7.31 (d, J= 8.85 Hz, 2H), 7.15 (s, 1H), 7.08 - 7.13 (m, 1H), 6.82 (d, J = 7.72 Hz, 1H), 6.59 (dd, J = 1.60, 8.19 Hz, 1H), 3.74 (t, J = 9.20 Hz, 4H), 3.07 (t, J = 4.70 Hz, 4H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.4, 151.6, 140.2, 138.7, 129.1, 128.5, 125.2, 119.7, 109.5, 109.3, 105.1, 66.1, 48.5. MS (ESI) m/z for C17H18ClN3O2[M+H]+: 計算値:332.1; 実測値:332.5.
【0222】
1-(4-クロロフェニル)-3-[3-(ピロリジン-1-イル)フェニル]尿素(78)を、75c(0.09 g、0.58 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として製造した(0.16 g、86%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.71 (s, 1H), 8.51 (s, 1H), 7.47 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.31 (d, J= 8.85 Hz, 2H), 7.03 (t, J = 8.01 Hz, 1H), 6.74 (s, 1H), 6.64 (d, J= 7.91 Hz, 1H), 6.18 (dd, J = 1.51, 8.10 Hz, 1H), 3.19 (t, J = 6.22 Hz, 4H), 1.94 (t, J = 6.31 Hz, 4H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.3, 148.2, 140.2, 138.8, 129.1, 128.5, 125.1, 119.6, 106.0, 105.7, 101.6, 47.2, 24.9. MS (ESI) m/z for C17H18ClN3O [M+H]+: 計算値:316.1; 実測値:316.2.
【0223】
1-(4-クロロフェニル)-3-[3-(4-メチルピペラジン-1-イル)フェニル]尿素(79)を、75d(0.06 g、0.36 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.09 g、67%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.76 (s, 1H), 8.57 (s, 1H), 7.48 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.31 (d, J= 8.85 Hz, 2H), 7.15 (s, 1H), 7.09 (t, J = 8.19 Hz, 1H), 6.76 - 6.81 (m, 1H), 6.57 (dd, J = 1.79, 8.19 Hz, 1H), 3.11 (t, J = 4.70 Hz, 3H), 2.46 (t, J = 4.70 Hz, 3H), 2.22 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.4, 151.5, 140.2, 138.7, 129.1, 128.5, 125.2, 119.7, 109.5, 109.1, 105.4, 54.6, 48.1, 45.7. MS (ESI) m/z for C18H21ClN4O [M+H]+: 計算値:345.1; 実測値:345.0.
【0224】
3-[3-(アゼチジン-1-イル)フェニル]-1-(4-クロロフェニル)尿素(80)を、75e(0.10 g、0.69 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.09 g、44%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) 8.71 (s, 1H), 8.55 (s, 1H), 7.47 (d, J= 8.85 Hz, 2H), 7.31 (d, J = 9.04 Hz, 2H), 7.01 - 7.07 (m, 1H), 6.65 (d, J = 1.88 Hz, 1H), 6.64 (d, J = 2.26 Hz, 1H), 3.77 (t, J = 7.16 Hz, 4H), 2.29 (quin, J = 7.16 Hz, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.6, 152.3, 140.1, 138.7, 129.0, 128.5, 125.2, 119.6, 107.2, 105.2, 101.0, 51.8, 16.3. MS (ESI) m/z for C16H16ClN3O [M+H]+: 計算値:302.1; 実測値:302.2.
【0225】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(4,4-ジフルオロピペリジン-1-イル)フェニル]尿素(81)を、75f(0.04 g、0.28 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.08 g、78%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.78 (s, 1H), 8.59 (s, 1H), 7.48 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.32 (d, J= 8.85 Hz, 2H), 7.21 (s, 1H), 7.12 (t, J = 8.10 Hz, 1H), 6.82 (d, J= 7.91 Hz, 1H), 6.64 (dd, J = 1.88, 8.10 Hz, 1H), 3.26 - 3.33 (m, J= 5.27 Hz, 4H), 1.97 - 2.14 (m, 4H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.4, 150.2, 140.3, 138.7, 129.3, 128.5, 125.2, 119.7, 110.2, 109.7, 106.2, 45.8, 45.8, 45.7, 33.1, 32.8, 32.5. MS (ESI) m/zfor C18H18ClF2N3O [M+H]+: 計算値:366.1; 実測値:366.2.
【0226】
3-(4-クロロフェニル)-1-{3-[(1S,4S)-7-アザビシクロ[2.2.1]ヘプタン-7-イル]フェニル}尿素(82)を、75g(0.02 g、0.1 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.01 g、28%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.21 - 7.23 (m, 2H), 7.08 - 7.12 (m, 2H), 6.89 - 6.93 (m, 2H), 6.59 - 6.67 (m, 2H), 4.08 - 4.13 (m, 2H), 1.71 - 1.79 (m, 4H), 1.40 (d, J = 7.16 Hz, 4H). 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 153.5, 149.5, 138.4, 136.8, 130.1, 129.0, 128.7, 121.5, 113.0, 112.4, 109.9, 58.0, 28.7. MS (ESI) m/z for C19H20ClN3O [M+H]+: 計算値:342.1; 実測値:342.4.
【0227】
1-[3-(アゼパン-1-イル)フェニル]-3-(4-クロロフェニル)尿素(83)を、75h(0.05 g、0.31 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.09 g、82%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.70 (s, 1H), 8.48 (s, 1H), 7.47 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.31 (d, J= 8.67 Hz, 2H), 7.01 (t, J = 8.10 Hz, 1H), 6.90 (s, 1H), 6.59 (d, J= 7.91 Hz, 1H), 6.31 (dd, J = 1.79, 8.19 Hz, 1H), 3.41 (t, J = 5.84 Hz, 4H), 1.63 - 1.82 (m, 4H), 1.38 - 1.52 (m, 4H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.4, 148.8, 140.4, 138.8, 129.3, 128.5, 125.1, 119.6, 105.5, 105.3, 101.1, 48.7, 26.9, 26.4. MS (ESI) m/z for C19H22ClN3O [M+H]+: 計算値:344.1; 実測値:344.4.
【0228】
3-(4-クロロフェニル)-1-(3-{2-オキサ-6-アザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル}フェニル)尿素(84)を、75i(0.03 g、0.16 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.04 g、68%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.72 (s, 1H), 8.58 (s, 1H), 7.47 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.31 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.05 (t, J = 8.29 Hz, 1H), 6.64 - 6.70 (m, 2H), 6.03 - 6.09 (m, 1H), 4.72 (s, 4H), 3.94 (s, 4H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 152.3, 151.9, 140.1, 138.7, 129.0, 128.5, 125.2, 119.6, 107.6, 105.6, 101.4, 79.9, 60.9, 38.4. MS (ESI) m/z for C18H18ClN3O2[M+H]+: 計算値:344.1; 実測値:344.2.
【0229】
1-(4-クロロフェニル)-3-[3-(ジメチルアミノ)フェニル]尿素(85)を、3-(N,N-ジメチルアミノ)アニリン塩酸塩(0.11 g、0.5 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.13 g、92%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 7.28 - 7.34 (m, 2H), 7.18 - 7.24 (m, 2H), 6.76 (s, 1H), 6.70 (t, J = 2.26 Hz, 1H), 6.53 - 6.60 (m, 2H), 6.43 (s, 1H), 2.96 (s, 6H). MS (ESI) m/z for C15H16ClN3O [M+H]+: 計算値:290.1; 実測値:290.2.。
【0230】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(ジエチルアミノ)フェニル]尿素(86)を、75j(0.03 g、0.18 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.04 g、69%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.70 (s, 1H), 8.49 (s, 1H), 7.47 (d, J = 9.04 Hz, 2H), 7.31 (d, J= 8.85 Hz, 2H), 7.02 (t, J = 8.10 Hz, 1H), 6.86 (t, J = 2.07 Hz, 1H), 6.60 (d, J = 7.91 Hz, 1H), 6.30 (dd, J = 2.26, 8.10 Hz, 1H), 3.25 - 3.32 (m, 4H), 1.09 (t, J = 6.97 Hz, 6H). MS (ESI) m/zfor C17H20ClN3O [M+H]+: 計算値:318.1; 実測値:318.4.
【0231】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(ピロリジン-1-イルメチル)フェニル]尿素(90)を、89(0.06 g、0.33 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.08 g、73%)。1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 9.16 (s, 1H), 9.01 (s, 1H), 7.67 (s, 1H), 7.48 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.35 (d, J= 7.91 Hz, 1H), 7.20 (d, J = 8.67 Hz, 2H), 6.99 - 7.12 (m, 2H), 4.00 (s, 2H), 3.10 - 3.27 (m, 4H), 2.02 - 2.09 (m, 4H). 13C NMR (75 MHz, CDCl3) δ 153.4, 140.6, 137.9, 129.8, 129.6, 128.7, 127.4, 123.7, 120.2, 120.0, 58.8, 53.5, 23.1). MS (ESI) m/z for C18H20ClN3O [M+H]+: 計算値:330.1; 実測値:330.4.
【0232】
3-(4-クロロフェニル)-1-(3-メトキシフェニル)尿素(91)を、3-メトキシアニリン(0.16 g、1 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.25 g、91%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.79 (s, 1H), 8.71 (s, 1H), 7.48 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.32 (d, J= 8.85 Hz, 1H), 7.14 - 7.22 (m, 2H), 6.93 (dd, J = 1.13, 8.10 Hz, 1H), 6.56 (dd, J = 1.88, 8.10 Hz, 1H), 3.73 (s, 3H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 159.7, 152.3, 140.7, 138.6, 129.5, 128.6, 125.3, 119.7, 110.6, 107.4, 104.1, 54.9. MS (ESI) m/z for C14H13ClN2O2[M+H]+: 計算値:277.1; 実測値:277.2.
【0233】
3-(4-クロロフェニル)-1-[3-(シクロペンチルオキシ)フェニル]尿素(95)を、94(14200-122)(0.05 g、0.29 mmol)から、一般的な方法Cに従って、白色の固形物として調製した(0.08 g、84%)。1H NMR (300 MHz, DMSO-d6) δ 8.79 (s, 1H), 8.67 (s, 1H), 7.48 (d, J = 8.85 Hz, 2H), 7.32 (d, J= 8.85 Hz, 2H), 7.16 (dd, J = 2.92, 4.99 Hz, 2H), 6.87 (dd, J = 1.13, 8.10 Hz, 1H), 6.51 (dd, J = 2.07, 8.10 Hz, 1H), 4.75 (t, J= 5.65 Hz, 1H), 1.83 - 1.97 (m, 2H), 1.66 - 1.76 (m, 4H), 1.51 - 1.62 (m, 2H). 13C NMR (75 MHz, DMSO-d6) δ 158.0, 152.3, 140.6, 138.6, 129.4, 128.6, 125.3, 119.7, 110.3, 108.9, 105.6, 78.5, 32.3, 23.5. MS (ESI) m/z for C18H19ClN2O2[M+H]+: 計算値:331.1; 実測値:331.2。
【0234】
生物学的データ
CB1カルシウム動員アッセイ
ヒトCB1受容体を安定的に発現するCHO-RD-HGA16細胞(Molecular Devices, CA)を、100 μLのHam's F12(10%ウシ胎仔血清、100単位のペニシリン/ストレプトマイシン、及び100 μg/mlノルモシンを添加)中、25,000細胞/ウェルで96ウェル黒壁アッセイプレートに播種し、37℃、5% CO2で一晩インキュベートした。カルシウム5色素(Molecular Devices, CA)を、製造者の指示に従って再構成した。この再構成した色素を、予め温めた(37℃)アッセイ・バッファー(1×HBSS、20 mM HEPES、2.5 mMプロベネシド、pH 7.4、37℃)中で1:40に希釈した。増殖培地を除去し、前記細胞を、100 μLの予め温めた(37℃)アッセイ・バッファーで穏やかに洗浄した。前記細胞を、200 μLの希釈したカルシウム5色素の溶液中、37℃、5% CO2で45分間インキュベートした。IC50値を決定するためのアンタゴニスト・アッセイのために、EC80の濃度のCP55,940を、0.25% BSA/0.5% DMSO/0.5% EtOH/アッセイ・バッファーで所望の最終濃度の10倍に調製し、96ウェルのポリプロピレンプレートに分注し、そして37℃に温めた。試験化合物の系列希釈を、2.25% BSA/4.5% DMSO/4.5% EtOH/アッセイ・バッファーで所望の最終濃度の10倍に調製した。色素を負荷した培養期間後、前記細胞を25 μLの試験化合物の系列希釈物で前処理し、37℃で15分間インキュベートした。前処理培養の期間後、前記プレートをFLIPR Tetra (Molecular Devices, CA)で読み取った。カルシウム媒介性の蛍光変化を90秒間にわたり1秒毎にモニターしたが、10秒の時点で、25 μLのCP55,940 を EC80 濃度で添加をしながら、テトラ(Tetra)を使って行った(励起/発光:485/525 nm)。相対蛍光単位(RFU)を化合物濃度のlogに対してプロットした。データーを3パラメーター・ロジスティック・カーブに適合させて、IC50値を生成した(GraphPad Prism 6.0, CA)。モジュレーションの実験に関しては、前記細胞を単一濃度の試験化合物(2.25% BSA/4.5% DMSO/4.5% EtOH/アッセイ・バッファーで所望の濃度の10倍に調製)で前処理したこと、及びCP55,940の連続希釈液(0.25% BSA/0.5% DMSO/0.5% EtOH/アッセイ・バッファーで所望の濃度の10倍に調製)を添加しながら、テトラ(Tetra)を使ったこと、を除いて、上記方法に従った。アゴニストのスクリーニングに関しては、前記細胞を2.25% BSA/4.5% DMSO/4.5% EtOH/アッセイ・バッファーで前処理したこと、0.25% BSA/0.5% DMSO/0.5% EtOH/アッセイ・バッファーで所望の最終濃度の10倍に調製した試験化合物の単一濃度の希釈液をテトラ(Tetra)に添加したこと、を除いて、上記の方法に従った。試験化合物のRFUsをCP55,940のEmaxのRFUs と比較することによって、%Emax値を計算した。
【0235】
CB2カルシウム動員アッセイ
このアッセイは、使用した細胞が、96ウェルプレート中に、30,000細胞/ウェルで播種したヒトCB2受容体を安定的に発現するCHO-RD-HGA16(Molecular Devices, CA)細胞であることを除いて、上記のCB1カルシウム動員アッセイと同様な方法で実施した。カルシウム5色素とのプレインキュベーション及びCP55,940及び試験化合物での処理を、CB1アッセイで記載したように実施した。カルシウム媒介性の蛍光変化を、60秒間にわたって1.52秒毎にモニターしたが、19秒の時点で、25μLのCP55,940をEC80濃度で添加しながら、テトラ(Tetra)を使って行った(励起/発光:485/525nm)。収集したデータを、CB1アッセイについて上記したように処理した。
【0236】
[
35
S]GTP-γ-S結合試験
成獣オスのCD-1マウス由来の小脳を氷上で切除し、急速凍結し、及び本実験の日まで-80℃で保存した。小脳を、氷上に置いた膜バッファー(50 mM Tris、3 mM MgCl2、0.2 mM EGTA、100 mM NaCl、pH 7.4)中でポリトロンによりホモジナイズし、40,000×g、4℃で10分間遠心分離した。その上清を廃棄し、ペレットを膜バッファーに懸濁し、ホモジナイズし、40,000×gで10分間再び遠心分離した。前記ペレットを膜バッファー中に再懸濁し、Bradford法によってタンパク質を定量した。膜を、アッセイ・バッファー(1 mg/mlウシ血清アルブミン(; BSA)を含む膜バッファー)中で10分間、3単位/mlのアデノシンデアミナーゼと共にプレインキュベートし、次いで30 μM GDP及び0.1 nM[35S]GTP-γ-Sと共に30℃で60分間インキュベートした。非特異的結合は、30 μMの非標識GTP-γ-Sを添加することによって測定した。試験化合物の系列希釈を、アッセイでのDMSO濃度が最終的に0.1%になるように、100% DMSOで行った。試験化合物についての阻害曲線を、試験化合物の非存在下(即ち、媒体=100%)でCP55,940(100 nM)刺激をした時に対して正規化し、そしてボトム及びトップをそれぞれ>0及び=100に制約した3パラメーター非線形回帰に適合させた。95%信頼区間が重複しなかった場合、pIC50値は有意に異なると見なした。
【0237】
代謝安定性評価は、Paraza Pharma Inc. (モントリオール、カナダ)が実施した。
化合物をラット肝ミクロソームと共に37℃で合計45分間インキュベートした。前記反応を、0.5 mg/mlのラット肝ミクロソームタンパク質を含有する100 mMリン酸カリウムバッファー中、pH 7.4で行った。第I相代謝は、NADPHを1mMの最終濃度まで添加し、0、5、15、30及び45分の時点でサンプルを回収することによって評価した。全ての回収したサンプルを、氷冷した停止溶液(アセトニトリル中の1 μMラベタロール及び1 μMグリブリド)を使って1:1で失活(quench)させ、遠心分離して沈殿したタンパク質を除去した。得られた上清をアセトニトリル:水(1:1)を使って更に1:4に希釈した。サンプルをLC/MS/MS及び半減期の計算によって分析し、マイクロソフト・エクセル(2007)を用いてin vitroクリアランス試験を行った。
【0238】
消失したコカイン要求行動の再発
動物:体重280-300gの成獣オスSprague-Dawleyラット(Harlan、インディアナポリス、IN)を本研究に使用した。動物を、実験セッション中を除いて、水及び餌に自由にアクセスさせながら、12/12時間の明/暗サイクル(行動実験を明期の期間内に行った)で個体別に飼育した。Institutional Animal Care and Use Committee, University at Buffalo、及び2011 Guide for the Care and Use of Laboratory Animals (Institute of Laboratory Animal Resources on Life Sciences, 全米研究評議会、米国科学アカデミー、ワシントンDC)に従って、動物を飼育維持し、実験を行った。
【0239】
薬物の自己投与、消失及び再発:再発させる方法は、他の場所で詳細に説明された37, 38。簡単に述べると、ラットに、慢性留置頸静脈カテーテルを外科的に移植した。1週間かけて手術から回復させた後、14日間、毎日2時間のセッションの中での固定した比率[FR]のスケジュール(FR=1を開始として、5回の訓練セッション内でFR 5まで増加させた)下で、ラットを訓練して、コカインを注入する(0.75 mg/kg/注入)ためのアクティブ・レバー(左レバー)を押すようにさせた。強化因子を与えることは、前記アクティブ・レバーの上方で刺激光を提示することによって行い、続いての30秒のタイムアウト期間では、その間、レバーを押してもプログラムされた結果は何も生じないようにした。コカインを自己投与することを獲得した後、薬物要求行動を消失させることは、毎日2時間のセッション中に、レバーを押しても結果が生じさせないことにより行った。他のすべての条件は変えなかった。消失させることを7日間行った後、全てのラットが消失の基準(訓練セッション中の20%未満の総応答)に到達した。
【0240】
薬剤誘発性の再発試験は、最後の消失セッションの翌日に行った。再発セッションの開始直前に投与したコカインのプライミング(priming)としての注射(10mg/kg、i.p.)の10分前に、ラットを媒体、化合物2(15、30 mg/kg)又は34(10 mg/kg)で前処理した。
【0241】
データ解析:データを、平均±標準誤差(S.E.M.)として表す。直近の消失セッションと再発セッションとの間でのアクティブ・レバー応答の差を、対応のあるt検定(対象比較内)で判定した。再発に対する化合物2の効果を、一元配置分散分析(ANOVA)、続いて事後ボンフェローニ(Bonferroni’s)検定(対象間比較)によって解析した。再発に対する化合物34の効果をスチューデントt検定により解析した。P <0.05を統計学的に有意とみなした。
【0242】
カルシウム動員アッセイにおける生物学的評価
FLIPRベースのカルシウム動員アッセイを、先に記載したように、CB1及びCB2受容体における合成ジアリール尿素の効力を評価するための一次スクリーニングとして使用した。
【0243】
これらのアッセイにおいては、広く認識する(promiscuous)Gα16タンパク質を過剰発現するCHO細胞を改変操作して、CB1又はCB2受容体を安定的に発現させた。CP55,940によって刺激された細胞内カルシウムレベルの動員を減少させる作用について、化合物を評価した。EC80のCP55,940(100 nM)に対する合成化合物のIC50値を測定した(表1及び2)。
【0244】
【表1-1】
【表1-2】
【表1-3】
【表1-4】
aEC
80のCP55,940(100 nM)に対する。値は、2連での少なくとも3回の独立した実験についての、平均±標準誤差(S.E.M.)である。
b最終濃度 10,000nMでアゴニストをスクリーニングする。値は、2連での少なくとも2回の独立した実験についての、平均± SDである。
c値を、2連での少なくとも3回の独立した実験についての、平均(95%信頼区間)として表す。
dND:測定していない。
【0245】
【表2】
aEC
80のCP55,940(100 nM)に対する。値は、2連での少なくとも3回の独立した実験についての、平均±標準誤差(S.E.M.)である。
b最終濃度 10,000nMでアゴニストをスクリーニングする。値は、2連での少なくとも2回の独立した実験についての、平均± SDである。
【0246】
図示したように、カルシウム動員アッセイにおいて良好な効力を示したいくつかの化合物を、次いで、マウス小脳の膜において、アゴニストで刺激したときの、CB1受容体への[35S]GTP-γ-Sの結合を拮抗する効力について評価した。CB1受容体アゴニストCP55,940をアゴニスト・プローブとして使用した。PSNCBAM-1(B)と同様に、本発明のジアリール尿素は、CB1ネガティブ・アロステリック・モジュレーターについて予想されるように、[35S]GTP-γ-Sの結合を、用量依存的に減少させた。
【0247】
選抜したジアリール尿素の代謝安定性
【表3】
b値を、2回の独立した実験からの平均±S.E.M.として表す。
【0248】
代謝は、薬物のクリアランス及び作用持続(半減期)に影響を及ぼす。そして薬物は、作用部位に到達し、それらの指定された効果を引き出すのに十分な安定性を有さなければならない。そこで、選抜した化合物(B、20、34)の代謝安定性をラット肝ミクロソームで評価した。
【0249】
表3は、ある試験をした化合物の半減期(T1/2)及びクリアランス(CL)を記載する。BはT1/2= 13.4分で急速に代謝され、初回通過時の代謝の安定性が中程度であることが示唆された。前記代謝安定性は、化合物20については、~3倍増加した(T1/2= 41.9分)。化合物34は前記代謝安定性の有意な改善を示したが、300分を超える半減期及び4.6 μl/分/mg未満のクリアランスを有していた。
【0250】
消失期間後のラットにおけるコカイン要求行動の減衰
アンタゴニスト/インバース・アゴニストSR141716A及びAM251を用いてCB1受容体を遮断すると、おいしい食物の摂取、いくつかの乱用薬物の自己投与、並びに食物及び薬物要求行動の再発を減少させることが実証されてきている。Carai, M. A.; Colombo, G.; Gessa, G. L. Rimonabant: the first therapeutically relevant cannabinoid antagonist. Life Sci 2005, 77, 2339-50; De Vries, T. J.; Shaham, Y.; Homberg, J. R.; Crombag, H.; Schuurman, K.; Dieben, J.; Vanderschuren, L. J.; Schoffelmeer, A. N. A cannabinoid mechanism in relapse to cocaine seeking. Nat Med 2001, 7, 1151-4; 及び Fattore, L.; Spano, S.; Cossu, G.; Deiana, S.; Fadda, P.; Fratta, W. Cannabinoid CB(1) antagonist SR 141716A attenuates reinstatement of heroin self-administration in heroin-abstinent rats. Neuropharmacology 2005, 48, 1097-104 を参照のこと;そのような教示に関して、それぞれは本明細書に取り込まれる。
【0251】
本発明の化合物を試験し、それらがin vivoで同じ効果を達成するかどうかを測定した。
【0252】
図2に示すように、コカイン・プライム(cocaine prime)によって、消失したアクティブ・レバー応答が有意に再発した(t検定:t[7]=16.29、p<0.0001)。Bによる前処置によって、コカインで誘発されるコカイン要求行動の再発が用量依存的に弱まった(一元配置ANOVA: F[2,22]=5.174, p <0.05)。事後解析を行うと、30 mg/kgの用量で、Bがコカインで誘発される再発の行動を有意に減少させることが明らかになった。興味深いことに、10 mg/kgの34は、30 mg/kgのBと同程度の減弱をもたらした(t検定: t[20]=1.24、p<0.05)。従って、34は、Bと同様に、CB1 NAMsについて予想されるin vivoアンタゴニスト効果を示したが、より大きな効力を示した。B及び34は、カルシウム動員及び[
35S]GTP-γ-S結合アッセイの両方において、in vitro IC
50 値に関しては、均等であるので、in vivo効力におけるこの差異は、おそらく、34の代謝安定性が改善していることによるものであり、これによって、中枢神経系にある作用部位に、より高い濃度で到達することが可能になる。
【0253】
エンドカンナビノイド系、特にCB1受容体は、気分障害及び薬物依存症のような多くの神経精神障害における治療標的として有望な可能性を示している34。多くのCB1アンタゴニスト/インバース・アゴニストが報告されているが、これらのリガンドに固有の有害な効果によって、それらが薬剤候補になるように開発することが制限されている。本研究は、オルソステリック(orthosteric)・リガンドの副作用を回避しながら、この重要なシグナル伝達経路を操作するための、代替アプローチとしての一連の新規ジアリール尿素を記載する。
【0254】
本発明のジアリール尿素は、カルシウム動員及び[35S]GTP-γ-S結合アッセイにおいて測定されるように、匹敵するか又は更に大きな効力を提供する。特に、化合物34は、同じ様なin vitroでの効力を示すが、ミクロソーム安定性は顕著に改善された。本発明の化合物は、消失した期間の後に、コカイン摂取が再発するラットの傾向を、減弱させるのに有効である。このモデルでは、最適化された類似体34は、標準化合物Bよりも強力であるようであり、おそらくこれは、その改善された代謝安定性から生じるようであった。
【0255】
観察された特定の薬理学的応答は、選抜した特定の活性化合物、又は薬学的キャリアが存在するかどうか、並びに使用する製剤のタイプ及び投与様式、に従って、並びにそれに依存して、変動することがあり、そしてこのような予想される、結果における変動又は差異は、本発明の実施に従って意図される。
【0256】
本明細書では、本発明の特定の実施形態を詳細に図示し、説明するが、本発明はこれらに限定されない。上記の詳細な記載は、本発明の例示として提供されたものであり、本発明のいかなる制限を構成するものとして解釈されるべきではない。改変することは当業者には明らかであり、本発明の精神から逸脱しないすべての改変は、添付の特許請求の適用範囲に含まれることが意図される。