(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-15
(45)【発行日】2024-03-26
(54)【発明の名称】取り外し可能なオーバーレイ付きハンドヘルドコントローラ
(51)【国際特許分類】
A63F 13/24 20140101AFI20240318BHJP
A63F 13/214 20140101ALI20240318BHJP
G06F 3/0354 20130101ALI20240318BHJP
【FI】
A63F13/24
A63F13/214
G06F3/0354 453
(21)【出願番号】P 2021529393
(86)(22)【出願日】2019-11-26
(86)【国際出願番号】 US2019063376
(87)【国際公開番号】W WO2020112856
(87)【国際公開日】2020-06-04
【審査請求日】2022-11-07
(32)【優先日】2018-11-27
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】517160525
【氏名又は名称】バルブ コーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】110001737
【氏名又は名称】弁理士法人スズエ国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】パルマー、オースティン
(72)【発明者】
【氏名】ユー、チャン・タッド
(72)【発明者】
【氏名】ヘンスレイ、ブライアン、デイビット
(72)【発明者】
【氏名】ゲルツ、ミカエル・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ダルトン、スコット
(72)【発明者】
【氏名】キャンベル、イアン
(72)【発明者】
【氏名】ブジョーダル、クリストファー・リー
(72)【発明者】
【氏名】ベリングハウゼン、ジェフリー・ピーター
【審査官】遠藤 孝徳
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0105152(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2006/0256090(US,A1)
【文献】国際公開第2016/200551(WO,A1)
【文献】特許第6412996(JP,B1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0317920(US,A1)
【文献】特許第4799655(JP,B2)
【文献】特表2004-530200(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2011/0050587(US,A1)
【文献】特表2015-506198(JP,A)
【文献】特許第6396478(JP,B2)
【文献】特表2017-525030(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0215029(US,A1)
【文献】特表2018-526182(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A63F 13/00 - 13/98
G06F 3/033 - 3/039
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ゲーミングコントローラであって、
前記無線ゲーミングコントローラとゲーミングアプリケーションを実行するシステムとの間の無線接続を容易にするように構成される1つ以上の通信インタフェースと、
ハウジングと、
前記ハウジングに結合され、前記ゲーミングアプリケーションへの入力を提供するように構成されるジョイスティックと、
前記ハウジングに結合され、前記ゲーミングアプリケーションへの入力を提供するように構成される複数の押し下げ可能なボタンと、
前記ハウジングに結合され、前記無線ゲーミングコントローラ上の触覚出力を提供するように構成されるバイブレーションコンポーネントと、
前記ハウジングに結合されるradio-frequency-identification(RFID)リーダと、
前記ハウジングに結合され、かつ前記ゲーミングアプリケーションへの入力を提供するように構成されるトラックパッドであって、前記トラックパッドは上面を含み、前記トラックパッドの前記上面上の指の位置を検出するようにさらに構成され、
前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに取り外し可能に結合するように構成されるオーバーレイであって、前記オーバーレイは、
前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合される場合に、前記トラックパッドの前記上面の少なくとも第1の部分を覆
うように構成された材料、
および前記トラックパッドの前記上面の少なくとも第2の部分を露出するように構成され
た1つ以上の窪みを具備し、
前記1つ以上の窪みは、(i)放射状模様、(ii)十字形、(iii)垂直線、(iv)水平線、または(v)複数の円形部分の少なくとも1つを形成し、
前記RFIDリーダから信号を受信するよう、かつ前記オーバーレイを識別する識別情報を、前記RFIDリーダに、送信するようなRFIDタグを含み、
前記トラックパッドは、前記オーバーレイが前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合する場合に、前記上面の前記第1の部分ではなく、前記上面の前記第2の部分で前記指の位置を検出するように構成されている、オーバーレイと、を含む、無線ゲーミングコントローラ。
【請求項2】
前記オーバーレイが、第1のオーバーレイを含み、前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに取り外し可能に結合するように構成された第2のオーバーレイをさらに含み、前記第2のオーバーレイが、前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合される場合に、前記トラックパッドの前記上面の少なくとも第3の部分を覆い、かつ前記トラックパッドの前記上面の少なくとも第4の部分を露出させるように構成され、前記第3の部分が、前記第1の部分とは異なり、前記第4の部分は前記第2の部分とは異なり、前記トラックパッドが、前記第2のオーバーレイが前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合する場合に、前記上面の前記第3の部分ではなく、前記上面の前記第4の部分で前記指の位置を検出するように構成されている、請求項1に記載の無線ゲーミングコントローラ。
【請求項3】
前記オーバーレイが、前記ハウジングまたは前記
トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合される場合に、前記トラックパッドの前記上面の残りの部分を覆いながら、前記トラックパッドの前記上面の実質的に十字形の部分を露出させる、請求項1に記載の無線ゲーミングコントローラ。
【請求項4】
前記オーバーレイが、前記ハウジングまたは前記
トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合される場合に、前記トラックパッドの前記上面の残りの部分を覆いながら、前記トラックパッドの前記上面の実質的に垂直な部分を露出させる、請求項1に記載の無線ゲーミングコントローラ。
【請求項5】
前記オーバーレイが、前記ハウジングまたは前記
トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合される場合に、前記トラックパッドの前記上面の残りの部分を覆いながら、前記トラックパッドの前記上面の実質的に水平な部分を露出させる、請求項1に記載の無線ゲーミングコントローラ。
【請求項6】
前記オーバーレイが、前記ハウジングまたは前記
トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合される場合に、前記トラックパッドの前記上面の残りの部分を覆いながら、前記トラックパッドの前記上面の複数の円形な部分を露出させる、請求項1に記載の無線ゲーミングコントローラ。
【請求項7】
前記オーバーレイが、前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに磁気的に結合するように構成されている、請求項1に記載の無線ゲーミングコントローラ。
【請求項8】
前記オーバーレイが、締まりばめを介して前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合するように構成されている、請求項1に記載の無線ゲーミングコントローラ。
【請求項9】
前記トラックパッドが、前記指の静電容量または前記指のコンダクタンスのうちの少なくとも1つに基づいて、前記トラックパッドの前記上面上の前記指の位置を検出するように構成されている、請求項1に記載の無線ゲーミングコントローラ。
【請求項10】
前記トラックパッドおよび前記オーバーレイが、実質的に円形の形状を各々含む、請求項1に記載の無線ゲーミングコントローラ。
【請求項11】
無線ゲーミングコントローラであって、
前記無線ゲーミングコントローラとゲーミングアプリケーションを実行するシステムとの間の無線接続を容易にするように構成される1つ以上の通信インタフェースと、
ハウジングと、
前記ハウジングに結合され、前記ゲーミングアプリケーションへの入力を提供するように構成されるジョイスティックと、
前記ハウジングに結合され、前記ゲーミングアプリケーションへの入力を提供するように構成される複数の押し下げ可能なボタンと、
前記ハウジングに結合され、前記無線ゲーミングコントローラ上の触覚出力を提供するように構成されるバイブレーションコンポーネントと、
前記ハウジングに結合されるホール効果センサと、
前記ハウジングに結合され、かつ前記ゲーミングアプリケーションへの入力を提供するように構成されるトラックパッドであって、前記トラックパッドは、上面を含み、前記トラックパッドの前記上面上の指の位置を検出するようにさらに構成され、
前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに取り外し可能に結合するように構成されたオーバーレイであって、前記オーバーレイは、
前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合される場合に、前記トラックパッドの前記上面の第1の部分を覆うように構成される第1の材料および前記トラックパッドの前記上面の第2の部分を覆うように構成されている第2の材料を含み、
前記第2の部分は、(i)放射状模様、(ii)十字形、(iii)垂直線、(iv)水平線、または(v)複数の円形部分の少なくとも1つを形成し、
前記オーバーレイを識別するための磁場を生成するためのホール効果センサ磁石を含み、
前記トラックパッドが、前記オーバーレイが前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合する場合に、前記上面の前記第1の部分ではなく、前記上面の前記第2の部分で前記指の位置を検出するように構成されている、オーバーレイと、を含む、無線ゲーミングコントローラ。
【請求項12】
前記第1の材料が、絶縁材料を含み、前記第2の材料が、静電容量性または導電性材料のうちの少なくとも1つを含む、請求項11に記載の無線ゲーミングコントローラ。
【請求項13】
前記オーバーレイが、第1のオーバーレイを含み、前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに取り外し可能に結合するように構成された第2のオーバーレイをさらに含み、前記第2のオーバーレイが、前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合される場合に、前記トラックパッドの前記上面の第3の部分を覆うように構成される前記第1の材料および前記トラックパッドの前記上面の第4の部分を覆うように構成されている前記第2の材料を含み、前記第3の部分が、前記第1の部分とは異なり、前記第4の部分が、前記第2の部分とは異なり、前記トラックパッドが、前記オーバーレイが前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合する場合に、前記上面の前記第3の部分ではなく、前記上面の前記第4の部分で前記指の位置を検出するように構成されている、請求項11に記載の無線ゲーミングコントローラ。
【請求項14】
前記第2の材料が、
前記十字形を形成している、請求項11に記載の無線ゲーミングコントローラ。
【請求項15】
前記第
2の材料が、
前記垂直線または
前記水平線のうちの少なくとも1つを形成している、請求項11に記載の無線ゲーミングコントローラ。
【請求項16】
前記第
2の材料が、
前記複数の円形部分を形成している、請求項11に記載の無線ゲーミングコントローラ。
【請求項17】
前記オーバーレイが、前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに磁気的に結合するように構成されている、請求項11に記載の無線ゲーミングコントローラ。
【請求項18】
前記オーバーレイが、締まりばめを介して前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合するように構成されている、請求項11に記載の無線ゲーミングコントローラ。
【請求項19】
前記トラックパッドおよび前記オーバーレイが、実質的に円形の形状を各々含む、請求項11に記載の無線ゲーミングコントローラ。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本出願は、2018年11月27日に出願された「Handheld Controllers With Detachable Overlays」と題された米国特許出願第16/201,782号の優先権を主張するものであり、その全内容は参照により本明細書に組み込まれる。
【技術分野】
【0002】
[背景技術]
ハンドヘルドコントローラは、例えば、リモートのコンピューティングデバイスに入力を提供するためのアーキテクチャのアレイにおいて使用される。例えば、ハンドヘルドコントローラは、ゲーム業界で利用されており、プレーヤが、ゲームアプリケーション、ゲームコンソール、ゲームサーバなどを実行するパーソナルコンピューティングデバイスとやり取りすることを可能にする。現在のハンドヘルドコントローラは様々な機能を提供するが、さらなる技術的改善により、これらのコントローラが提供するユーザエクスペリエンスが強化され得る。
【図面の簡単な説明】
【0003】
詳細な説明を、添付の図面を参照して説明する。図では、参照番号の左端の桁(複数可)は、参照番号が最初に現れる図を指す。異なる図における同じ参照番号の使用は、類似または同一の構成要素または特徴を示す。
【0004】
【
図1】ジョイスティック、方向パッド(Dパッド)などの異なる操作子に取り外し可能に結合するように構成された受容部を部分的に含む、例示的なハンドヘルドコントローラの正面図である。
【0005】
【
図2】取り外し可能なジョイスティックに結合された場合の
図1のハンドヘルドコントローラの受容部の断面図および斜視図を示す。図示されるように、コントローラは、この例では、コントローラがジョイスティックに現在結合されていることを判定するためのホール効果センサを含む。
【0006】
【
図3】2つの異なる取り外し可能なジョイスティックの斜視図および断面図、ならびに異なるジョイスティックの各々を受容するように構成され得るハンドヘルドコントローラの受容部の断面図を示す。
【0007】
【
図4】2つの異なる取り外し可能なDパッドの斜視図、断面側面図、および断面上面図、ならびに異なるDパッドの各々を受容するように構成され得るハンドヘルドコントローラの受容部の断面図を示す。
【0008】
【
図5】受容部が、取り外し可能なジョイスティックなど、どの操作子が受容部に現在結合されているのかを識別するためのRFID機能を含む例を示す。この例では、凹形状のジョイスティックが受容部への結合具として図示されている。
【0009】
【
図6】受容部が、取り外し可能なDパッドなどの、どの操作子が受容部に現在結合されているのかを識別するためのRFID機能を含む別の例を示す。この例では、4方向Dパッドが受容部への結合具として図示されている。
【0010】
【
図7】取り外し可能なジョイスティックおよび取り外し可能なDパッドの斜視図および断面図、ならびに取り外し可能な操作子の各々を受容するように構成されたハンドヘルドコントローラの受容部の断面図を示す。
【0011】
【
図8】
図1の例示的なハンドヘルドコントローラの上面図である。
【0012】
【
図9】
図1の例示的なハンドヘルドコントローラの側面図である。
【0013】
【
図10】
図1の例示的なハンドヘルドコントローラの背面図である。この例では、コントローラは、2つのボタンを有するバックカバーを含むが、この図は、場合によっては2ボタンバックカバーと交換できる4つのボタンを有するバックカバーも示している。
【0014】
【
図11】例示的な2ボタンバックカバーの斜視図を示す。この場合、バックカバーは、このカバーをコントローラに結合する場合に、ハンドヘルドコントローラが2ボタンバックカバーを識別するために使用し得る磁石を含む。
【0015】
【
図12】例示的な4ボタンバックカバーの斜視図を示す。この場合、バックカバーは、このカバーをコントローラに結合する場合に、ハンドヘルドコントローラが4ボタンバックカバーを識別するために使用し得るRFIDチップを含む。
【0016】
【
図13】本明細書に記載される技術を使用して、ハンドヘルドコントローラ上の操作子の交換を可能にするための例示的なプロセスの流れ図である。
【0017】
【
図14】トラックパッドと、トラックパッドに取り外し可能に結合し、ハンドヘルドコントローラのそれぞれの操作子として機能するように構成された異なるオーバーレイとを部分的に含む、例示的なハンドヘルドコントローラの正面図である。
【0018】
【
図15】ハンドヘルドコントローラのトラックパッドに取り外し可能に結合できる例示的なオーバーレイを示す。
【0019】
【
図16】ハンドヘルドコントローラのトラックパッドに取り外し可能に結合するように構成されたオーバーレイを含む、ハンドヘルドコントローラを形成するための例示的なプロセスの流れ図である。
【0020】
【
図17】
図1および
図14のコントローラなどのハンドヘルドコントローラの例示的な構成要素を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
上述したように、ハンドヘルドコントローラは様々な環境で使用され、様々な機能を含む。しかしながら、従来のハンドヘルドコントローラは、ユーザが操作できる操作子に関して静的な構成を含む。つまり、従来のハンドヘルドコントローラは、通常、異なるゲームタイトルなどの異なるアプリケーション間で使用される同じ操作子を含む。さらに、これらの同じ操作子は、異なるユーザが異なる構成のニーズおよび/または選好を有し得るという事実にもかかわらず、ハンドヘルドコントローラの各ユーザによって使用される。
【0022】
本明細書では、とりわけ、異なる操作子に取り外し可能に結合するように構成されたハンドヘルドコントローラ、ならびに使用のためのおよび/またはハンドヘルドコントローラを組み立てるための方法について記載される。したがって、本明細書に記載されるハンドヘルドコントローラは、異なるアプリケーション(例えば、ゲームタイトル)、ユーザなどのニーズを満たすために、コントローラの構成を変更するための操作子の動的な交換を可能にする。例えば、第1のゲームアプリケーションは、コントローラに結合されたジョイスティックなどの第1の操作子を使用してプレイするのが最良であり得、一方、第2のゲームアプリケーションは、方向パッド(Dパッド)などの第2の操作子をユーザが操作しプレイするのが最良であり得る。したがって、ユーザは、現在実行中のゲームアプリケーションに応じて、第1の操作子を第2の操作子と、または第2の操作子を第1の操作子と交換し得る。追加的に、または代替的に、第1のユーザは、凸形状のキャップを有する比較的背の高いジョイスティックなどの第1の操作子を好むことがあり、一方、第2のユーザは、凹状のキャップを有するより背の低いジョイスティックなどの第2の操作子を好むことがある。この場合も、ハンドヘルドコントローラは、現在どのユーザがコントローラを操作しているかに応じて動的に構成され得る。さらに、これらの場合の各々において、ハンドヘルドコントローラまたはリモートシステムは、ほぼリアルタイムで、どの操作子がコントローラに現在結合しているかを判定することができ、この情報を現在のアプリケーションを実行するシステムに提供することができ、システムは次いで、ハンドヘルドコントローラの構成に基づいて変更を加えることができる。したがって、本明細書に記載される技術は、上で考察されるように、従来のハンドヘルドコントローラの現在の欠陥のいくつかを改善する、動的に構成可能なハンドヘルドコントローラを可能にするものである。
【0023】
加えて、本明細書に記載のハンドヘルドコントローラは、それぞれのタッチパッドを異なる操作子に効果的に変換する1つ以上のオーバーレイに取り外し可能に結合するように構成されている1つ以上のタッチパッド(すなわち、タッチセンス操作子)を含み得る。例えば、1つの例示的なハンドヘルドコントローラは、トラックパッドの上面上での指の位置を検出するように構成されている静電容量性または導電性の円形トラックパッドを含み得る。場合によっては、トラックパッドは、円形であってもよく、他の場合では、トラックパッドは、楕円形、長方形、多角形、または他の任意の形状であり得る。さらに、トラックパッドは、静電容量性タッチセンサ、導電性タッチセンサ、抵抗性タッチセンサ、赤外線タッチセンサ、および/またはトラックパッド上の指の位置を検出するための他の種類(複数可)のタッチセンサ技術を利用し得る。この位置は、カーソルもしくはアバターの制御、スクロール、または任意の他の種類のコマンドに使用され得る。一般に、上面のほとんどまたはすべては、コントローラおよび/またはコントローラに結合されたリモートシステムに入力を提供するためにユーザによって使用可能であり得る。しかしながら、以下に説明するように、1つ以上の異なるオーバーレイは、コントローラのハウジングおよび/またはトラックパッド自体に取り外し可能に結合して、トラックパッドの使用を効果的に変更することができる。
【0024】
一例において、オーバーレイは、トラックパッドと同様の形状(例えば、円形)であり、トラックパッドの上面の特定の部分で指の検出を効果的にマスクする第1の部分と、上面の異なる部分で指の検出を可能にする第2の部分とを含む。例えば、オーバーレイは、トラックパッドに結合された場合に、トラックパッドの第1の部分を覆う第1の部分と、トラックパッドの第2の部分を露出する第2の部分とを含むステンシルを含み得る。例えば、オーバーレイは、上面の異なる部分を露出する1つ以上の窪みでトラックパッドの上面の一部を覆う絶縁材料(例えば、プラスチックなど)を含み得る。したがって、オーバーレイがコントローラに結合すると、ユーザは、他の場所でトラックパッドに入力を提供することができない一方、オーバーレイによって露出される場所でトラックパッドを操作し得る。別の例において、オーバーレイは、トラックパッドの上面の特定の部分での指の検出をマスクする第1の絶縁材料と、トラックパッドの上面上にて、ユーザの指によって押圧された場合に、上面の選択された位置にて指または他の入力デバイス(例えば、スタイラス)の検出をもたらす、第2の、導電性、静電容量性、または抵抗性材料とを含み得る。さらに他の場合では、オーバーレイは単一の材料を含み得るが、特定の領域でより薄くなり、より薄い材料を通してユーザの指の検出を可能にすることができる。つまり、オーバーレイはステンシルと同様の形状であり得るが、露出領域ではなく薄い領域を含み得る。
【0025】
本明細書に記載のオーバーレイは、いくつもの方法でハウジングおよび/またはトラックパッドに結合することができる。例えば、オーバーレイは、磁気的に、締まりばめを介して、接着剤を介して、および/または同様のものを介して結合し得る。さらに、オーバーレイは、他の空いているトラックパッドを、ユーザによる上下左右の選択を可能にする十字型操作子、上下の選択を可能にする垂直操作子、左右の選択を可能にする水平操作子、円形(または他の形状の)穴または選択可能なボタンに対応する導電性/静電容量性/抵抗性セクションを含むボタン操作子、選択可能な領域を放射状に配置することを可能にする放射状操作子などの任意の種類の操作子に変換し得る。いくつかの例が説明されてきたが、操作子は他の数の操作子を含み得ることが理解されるべきである。さらに、場合によっては、ユーザは、オーバーレイを交換して、ユーザの要望、ゲームタイトルの要件などに応じて、トラックパッド/オーバーレイの組み合わせによって提供される結果として得られる制御を変更することができる。さらに、ハンドヘルドコントローラに結合された異なる操作子を識別するための本明細書に記載の技術は、所与の時間にハンドヘルドコントローラに結合された特定のオーバーレイのアイデンティティを判定するために等しく適用され得る。例えば、オーバーレイは、RFIDチップ、ホール効果センサ磁石、または結合されたオーバーレイを識別するために使用され得る他の機能を含み得る。場合によっては、ハンドヘルドコントローラは、異なるそれぞれのオーバーレイに取り外し可能に結合することができる複数のトラックパッドを含み得る。
【0026】
場合によっては、オーバーレイは、オーバーレイが結合するトラックパッドの形状因子または形状と実質的に一致する形状因子または形状を有し得る。他の場合では、オーバーレイは、トラックパッドの形状因子または形状とは異なる形状因子または形状を有し得る。例えば、正方形のオーバーレイが円形のトラックパッドの上に結合し得る。この例において、オーバーレイは、オーバーレイがトラックパッドに結合する場合に、トラックパッドに隣接するがトラックパッドの上には位置しないオーバーレイの部分に存在するRFIDチップ、ホール効果センサ磁石などを含み得る。
【0027】
さらに他の場合では、オーバーレイは、それぞれのオーバーレイの静電容量性、導電性、および/または抵抗性の占有領域に基づいて認識され得る。すなわち、各オーバーレイは、オーバーレイがトラックパッドに結合すると、オーバーレイを一意に識別する、オーバーレイの下側に1つ以上の突起を含み得る。すなわち、突起は、結合されるとトラックパッドに接触することができ、その結果、トラックパッドによって検出された結果のタッチセンサ値は、ハンドヘルドコントローラ、ゲームコンソール、リモートシステム(例えば、サーバ)、またはコントローラと直接的または間接的に通信する他の任意のデバイスによって一意に識別可能である。
【0028】
場合によっては、コントローラ、コンソール、リモートシステムなどは、どのオーバーレイが現在トラックパッドに結合しているかに基づいて特定の機能を変更し得る。例えば、コントローラ、コンソール、またはシステムが、左/右/上/下のオーバーレイがトラックパッドに結合していることを識別すると、ゲームコンソールはこれらの方向に対応する入力のみを受け入れ、他のタッチ入力(例えば、対角線方向のタッチ入力)を無視し得る。追加的、または代替的に、コントローラ、コンソール、またはリモートシステムのソフトウェア/ファームウェアは、どのコントローラが現在トラックパッドに結合しているかに応じて、特定の場所で受信したタッチ入力を増幅する、他の場所で受信したタッチ入力を無視または減衰する、トラックパッドの異なる領域に関連付けられたタッチ閾値を変更する、トラックパッドの特定の領域をオンまたはオフにする、などのようにし得る。例えば、左/右/上/下のオーバーレイがトラックパッドに結合すると、コントローラ、コンソール、またはシステムは、左/右/上/下の領域に関連付けられた領域の外側のタッチセンサをオフにする、領域内外の閾値(例えば、これらの領域の外側の閾値を比較的高くすることができ、および/またはこれらの左/右/上/下の領域内の閾値を比較的低くすることができる)を変える、などのようにし得る。
【0029】
場合によっては、本明細書に記載されるハンドヘルドコントローラを使用して、リモートデバイス(例えば、テレビ、オーディオシステム、パーソナルコンピューティングデバイス、ゲームコンソールなど)を制御し、ビデオゲームプレイなどに関わることができる。ハンドヘルドコントローラは、ハンドヘルドコントローラのハウジングの前面にある1つ以上の前面操作子を含む、1つ以上の操作子を含み得る。これらの前面操作子は、1つ以上のジョイスティック、方向パッド(Dパッド)、トラックパッド、トラックボール、ボタン、または、例えば、ハンドヘルドコントローラのユーザの親指によって制御可能な他の操作子を含み得る。追加的にまたは代替的に、ハンドヘルドコントローラは、ハンドヘルドコントローラのハウジングの上面に存在する1つ以上の上面操作子を含み得る。例えば、これらの上面操作子は、「トリガ」、または「バンパ」などと称され得、中指、または人差し指などのユーザの1本以上の指によって制御可能であり得る。場合によっては、ハンドヘルドコントローラは、ユーザの左手の1本以上の指によって操作可能な1つ以上の左上面操作子と、ユーザの右手の1本以上の指によって操作可能な1つ以上の右上面操作子と、を含む。さらに、ハンドヘルドコントローラは、コントローラのバッテリへのアクセスを提供するためにも使用される、コントローラのバックカバー上の1つ以上のボタンなどの1つ以上の背面操作子を含み得る。場合によっては、背面操作子は、ユーザの左手によって操作可能な1つ以上の操作子と、ユーザの右手によって操作可能な1つ以上の操作子とを含み得る。
【0030】
場合によっては、ハンドヘルドコントローラは、1つ以上の操作子に取り外し可能に結合するための1つ以上の受容部分を有するハウジングを含み得る。例えば、ハウジングは、ハウジングの前面に、1つ以上のジョイスティック、1つ以上のDパッド、1つ以上のトラックパッド、1つ以上のボタンなどに取り外し可能に結合するように構成された受容部を含み得る。場合によっては、ユーザは、ユーザがプレイしている現在のアプリケーション(例えば、ゲームタイトル)に基づいて、ユーザの快適さに基づいて、および/または任意の他の理由のために、第1の操作子を第2の操作子と交換し得る。さらに、上記の例は取り外し可能な前面操作子について説明しているが、他の場合では、コントローラは、追加的にまたは代替的に、1つ以上の取り外し可能な上面操作子、背面操作子などを含み得る。
【0031】
場合によっては、ハンドヘルドコントローラまたはコントローラに通信可能に結合されたシステムは、ジョイスティック、またはDパッドなどの、コントローラに結合された現在の操作子(複数可)を判定し得る。一例では、ハンドヘルドコントローラは、どの操作子がコントローラに現在結合されているかを識別する際に使用するためのホール効果センサを含み得る。これらの場合、各操作子は異なる磁石構成を含んでもよく、それぞれの操作子がコントローラのハウジングの受容部に結合すると、ホール効果センサは、その電圧を、それぞれの操作子の磁石構成によって発生する磁場に応答して変化させ得る。次に、コントローラ、またはコントローラに結合されたシステムは、この電圧を、ジョイスティック、Dパッドなどの既知の操作子にマッピングし得る。すなわち、操作子の各磁石構成は、互いの操作子に対して一意であり得るので、結果として発生する磁場、したがって、ホール効果センサによって誘起される電圧も同様に一意であり得る。コントローラまたはコントローラと通信するシステムは、各電圧を特定の操作子を識別する特定の識別データに関連付ける表または他のデータ構造を格納し得る。
【0032】
本明細書で使用される場合、磁石構成は、磁石の強度、磁石の位置もしくは場所、磁石の配向、使用される磁石の個数、および/またはこれらの任意の組み合わせを含み得る。例えば、第1の操作子は、第1の方向に配向された第1の強度の磁石を含み得る。第2の操作子もまた、第1の強度を有するが第2の方向(例えば、第1の方向の反対側)に配向された磁石を含み得る。第3の操作子は、第2の強度の磁石を含み得、一方、第4の操作子は、特定の場所にある2つの磁石を含み得、第5の操作子は、特定の数の特定の強度の磁石、ならびに所定の場所および配向を含み得る、などである。これらの場合の各々において、発生した磁場、したがってホール効果センサによって誘起された電圧は、各操作子が互いの操作子に対して明確にされ得るように、互いの操作子に対して一意であり得る。さらに、場合によっては、ホール効果センサによって検出された磁場の不在がその特定の操作子を一意に識別するように、1つの操作子は磁石を含まないことがある。
【0033】
ハンドヘルドコントローラのハウジングに現在結合されている操作子を識別した後、ハンドヘルドコントローラおよび/またはシステムは、システムによって実行されているアプリケーションの操作子の識別を中継し得る。次に、システムは、アプリケーションの1つ以上のパラメータを判定するために、この情報を考慮に入れ得る。例えば、ディスプレイ上の動きに変換された操作子の動きに関連付けられた較正および換算係数は、現在の操作子を反映するように更新され得る。別の例では、アプリケーション(例えば、ゲーム)は、どの操作子が受容部に現在結合しているかに基づいて、異なる動作/制御の選択肢を可能にし得る。さらに別の例では、コントローラの構成を使用して、ユーザに推奨するか、または他の方法で表示するコンテンツを判定してもよい。例えば、コントローラが2つではなく4つのボタンを有するバックカバー操作子に現在結合している場合、ゲームアプリケーションまたはプラットフォームは、4ボタンバックカバー操作子と互換性のある(例えば、それによって利用される特徴を含む)ゲームを推奨してもよい。当然のことながら、いくつかの例が説明されてきたが、システムおよび/またはコントローラはこの情報を1つ以上の他の方法で使用できることが理解されるべきである。
【0034】
場合によっては、例えば、8つの方向(例えば、上、下、左、右、上/左、下/左、上/右、下/左)に移動可能である第1のDパッドがハンドヘルドコントローラに結合されていると判定することに応答して、コントローラおよび/またはリモートシステムは、ユーザによって提供される入力の現在の方向に対応するこれら8つの方向において、信号を増幅し得る。しかしながら、コントローラが、4つの方向(例えば、左、右、上、および下)に移動可能な第2のDパッドがコントローラに結合していると判定した場合に、コントローラおよび/またはリモートシステムは、ここでもユーザの入力に対応する、この操作子のこれら4つの方向からの信号を増幅し得える。信号を増幅した後、コントローラおよび/またはリモートシステムは、方向の数の各々の信号の値に閾値を適用し得、どの値が閾値よりも大きいかを判定し得る。特定の値(例えば、「左」または「上/右」に対応する)が閾値より大きいとコントローラおよび/またはリモートシステムが判定した場合、コントローラおよび/またはリモートシステムは、これを入力(例えば、ユーザのアビエーターが第1の例では左に、第2の例では上および右に移動し得る)として解釈し得る。別の言い方をすれば、コントローラおよび/またはリモート信号は、Dパッドから受信した信号を「ブースト」し、4つ、8つ、または他の数の方向の各々が「オン」または「オフ」の読み取りのいずれかに対応するように、各方向に関連付けられた各信号に閾値を適用し得る。
【0035】
さらに、他の技術を利用して、どの操作子がハンドヘルドコントローラに現在結合しているかを判定し得る。例えば、無線周波数識別(RFID)技術を利用して、コントローラに取り外し可能に結合する各操作子を一意に識別してもよい。これらの例では、ハウジング(例えば、受容部に近接している)は、RFID信号を送信するように構成されたRFIDリーダを含み得、一方、各操作子は、RFID信号を受信し、それに応答して、コントローラに取り外し可能に結合するように構成された他の操作子に対してその操作子を一意に識別する識別データを提供するように構成されたRFIDタグを含み得る。場合によっては、RFIDタグは、アクティブ・タグ、またはパッシブ・タグなどを含み得る。さらに、上記の例は、RFIDリーダを含むハンドヘルドコントローラのハウジングについて説明しているが、場合によっては、各操作子はそれぞれのリーダを含み得、ハウジングはRFIDタグを含み得る。
【0036】
さらに他の例では、ハンドヘルドコントローラは、光学センサ、静電容量センサ、組み込み抵抗器、および/または任意の他の種類のハードウェアを利用して、どの特定の操作子がコントローラのハウジングに現在結合しているかを識別することができる。
【0037】
さらに他の場合では、取り外し可能な操作子は、1つ以上のソフトウェアベースの検出方法を使用して識別され得る。例えば、各操作子が異なる物理的形状因子を有し得るとすると、各操作子は、異なる方法でユーザによって操作可能であり得る。つまり、ハウジングの受容部に結合するジョイスティックは、すべての方向に(つまり、360度)移動可能であり得るが、第1のDパッドは8つの方向(例えば、上、下、左、右、上/左、下/左、上/右、下/右)でのみ移動可能であり得、他方で、第2のDパッドは4つの方向(例えば、左、右、上、下)でのみ移動可能であり得、第3のDパッドは2つの方向(例えば、左右または上下)でのみ移動可能であり得る。ハンドヘルドコントローラ、またはハンドヘルドコントローラに通信可能に結合されたシステム上で実行されるアプリケーションは、コントローラに現在結合されている特定の操作子を識別するために、結合された操作子を介して行われた動きを経時的に受け取ることができる。例えば、アプリケーションが4つの方向(例えば、左、右、上、下)でのみ操作子を操作しているユーザを経時的に示す指示を受信する場合、アプリケーションは、コントローラが現在、上で考察される第2のDパッドに結合していると判定してもよい。しかしながら、アプリケーションが、すべての方向で操作子を操作しているユーザを経時的に示す指示を受信する場合、アプリケーションは、コントローラがジョイスティックに現在結合していると判定してもよい。当然のことながら、いくつかの例が説明されてきたが、これらの技術は、どの操作子が他の複数の方法でコントローラに現在結合しているかを識別できることを理解されたい。
【0038】
従来のハンドヘルドコントローラは、固定された数および固定された種類の操作子を含むが、本明細書に記載されるコントローラは、個々のユーザおよび/またはコントローラを介して実行されているアプリケーションに合わせて調整できる異なる構成を可能にする。この構成可能性により、これらのコントローラの使用が強化され、したがって、コントローラを操作するユーザのエクスペリエンスが向上する。
【0039】
図1は、ジョイスティック、方向パッド(Dパッド)などの異なる操作子に取り外し可能に結合するように構成された受容部を含み得る、例示的なハンドヘルドコントローラ100の正面図である。
【0040】
図示されるように、ハンドヘルドコントローラ100は、前面104(1)および上面104(2)とともに潜在的に前面104(1)の反対側の背面および上面104(2)の反対側の底面を有するハウジング102を含む。前面104(1)は、場合によっては、ハンドヘルドコントローラ100を操作するユーザの1本以上の親指によって制御可能である1つ以上の前面操作子を含み得る。これらの前面操作子は、より詳細に後述するように、1つ以上のトラックパッド、トラックボール、ジョイスティック、ボタンなどを含み得る。この例では、前面104(1)は、ユーザの左親指によって制御可能な左トラックパッド106(1)と、ユーザの右親指によって制御可能な右トラックパッド106(2)とを含む。さらに、例示的なコントローラ100は、ジョイスティック110(1)、第1のDパッド110(2)、および第2のDパッド110(3)などの1つ以上の操作子110に取り外し可能に結合するように構成された受容部108を含む。コントローラに結合されると、これらの操作子110の各々は、例えば、ユーザの左親指によって制御可能であり得る。当然のことながら、
図1は、ハンドヘルドコントローラ100を、ハウジング102の上面104(1)に受容部108を含むものとして示しているが、他の場合では、コントローラ100は、ハウジング102の他の表面(複数可)に1つ以上の受容部を追加的にまたは代替的に含んでもよい。
【0041】
例えば、かつ後述するように、ハンドヘルドコントローラ100は、異なる取り外し可能なバックカバーを受容するように構成されたハウジングの背面に受容部を含み得る。これらのバックカバーは、コントローラ100の電池収容部の上にあるカバーとして機能することに加えて、操作子としても機能し得る。例えば、第1の取り外し可能なバックカバーは、2つのボタン(バックカバーの各側に1つ)を含み得、一方、第2の取り外し可能なバックカバーは4つのボタン(各側に2つ)を含み得る。この場合も、ハンドヘルドコントローラ100は、本明細書に記載される識別技術を使用して、コントローラ100が現在結合しているバックカバーを識別するように構成され得る。さらに、いくつかの例示的なバックカバーおよび受容部の位置が説明されているが、ハンドヘルドコントローラ100は、異なる種類の操作子の配列に、取り外し可能に結合するように構成された、様々な場所で受容部を含み得ることを理解されたい。
【0042】
コントローラは、押し下げ可能なボタン112(例えば、ユーザの右親指によって制御可能)および追加の入力操作子をさらに含み得る。この例では、ハンドヘルドコントローラ100はまた、ユーザがユーザの右手および左手を介してそれぞれコントローラ100を保持することができる左ハンドル114(1)および右ハンドル114(2)も含む。
【0043】
一方、上面104(2)は、1つ以上の上面操作子を含み得る。図示された例において、コントローラ100は、左上面操作子116(1)と、右上面操作子116(2)とを含む。左上面操作子116(1)は、ユーザの左指(例えば、中指または人差し指)によって操作可能であり得、一方、右上面操作子は、ユーザの右指(例えば、中指または人差し指)によって操作可能であり得る。上面操作子116(1)および116(2)は、場合によっては、「トリガ」または「バンパ」と称され得る。さらに、場合によっては、上面操作子116(1)および116(2)のうちの1つ以上は、それぞれの上面操作子上のユーザの1本以上の指の存在、場所、および/またはジェスチャを検出するための1つ以上のタッチセンサを含み得る。
【0044】
場合によっては、ハンドヘルドコントローラ100のユーザは、コントローラ100の機能、外観、または感触を変更するために、操作子110のどれが受容部108に結合するのかを置き換えることができる。例えば、ユーザは、第1のアプリケーションを操作する場合にジョイスティック110(1)を受容部108に結合すること、第2のアプリケーションを操作する場合に第1のDパッド110(2)を結合すること、第3のアプリケーションを操作する場合に第2のDパッド110(3)を結合すること、などを選択し得る。場合によっては、これらの操作子の各々が異なる機能(例えば、異なる方向への動き)を提供してもよい。さらに他の場合では、ユーザは、操作子の外観または感触に基づいて操作子を選択してもよい。例えば、異なる操作子は、異なる寸法、手触り、形状、高さなどを含み得る。一例において、異なるジョイスティックは、異なる高さ、異なる形状(例えば、凸面、凹面、平面など)などを有し得る。
【0045】
各場合において、ハンドヘルドコントローラは、操作子110のうちのどれが受容部に現在結合しているかを識別するために使用されるデータを生成し得る。場合によっては、ハンドヘルドコントローラ100は、このデータを使用してこの判定を行ってもよく、他の場合では、ハンドヘルドコントローラ100は、このデータをリモートシステム(例えば、コントローラのローカル環境にあるゲームコンソール、コントローラ100によって制御されるアプリケーションを実行するリモートサーバなど)に提供して、この判定を行ってもよい。これらの場合の各々において、コントローラ100は、多くの方法でこのデータを生成し得る。例えば、ハンドヘルドコントローラ100は、アナログホール効果センサ、デジタルホール効果センサ、光学センサ、RFID機能、または受容部108に現在結合されている操作子を判定するために使用されるデータを生成するための他の機能を含み得る。場合によっては、ハンドヘルドコントローラは、どの操作子が受容部108に現在結合されているかを判定するために、操作子がユーザによってどのように操作されているかを示す操作子使用データを経時的に追跡し得る。例えば、操作子、ゲームコンソール、リモートサーバなどで実行されるソフトウェアは、この操作子使用データを使用して、特定の操作子に関連付けられた特定の使用シグネチャを識別し得る。例えば、操作子使用データが、操作子が360°方式で操作されていることを示す場合、ソフトウェア(またはファームウェア)は、ジョイスティックに関連付けられた使用シグネチャを識別し得、したがって、ジョイスティックが受容部108に結合されていると判定し得る。逆に、操作子使用データが、操作子が4つの方向(例えば、上、下、左、および右)でのみ使用されていることを示す場合、ソフトウェアは、4方向Dパッドに関連付けられた使用シグネチャを識別し得、したがって、4方向Dパッドが受容部108に現在結合していることを判定し得る。次の図およびそれに付随する説明では、これらの概念について、以下でさらに詳細に考察する。
【0046】
図2は、
図1のハンドヘルドコントローラ100などのハンドヘルドコントローラの受容部204に結合された取り外し可能なジョイスティック202を含む例示的なアセンブリ200の断面図および斜視図を示す。図示されるように、この例では、受容部は、以下で考察されるように、どの取り外し可能な操作子が受容部204に現在結合しているかを判定する際に使用されるデータを生成するように構成されたホール効果センサ206に結合するか、または他の方法で近接する。
図2では、単一のホール効果センサが図示されているが、他の場合では、コントローラは、複数のこのようなセンサを含み得る。これらの場合において、各ホール効果センサは、異なる電圧読み取り値を誘起することができ、これらの読み取り値の組み合わせを使用して、コントローラに結合された特定の操作子を一意に識別することができる。これらの例において、例示的なジョイスティック202などの操作子は、複数のホール効果センサ磁石を含んでもよく、単一のホール効果センサ磁石を含んでもよく、または上述したように、ホール効果センサ磁石を含まなくてもよい。
【0047】
図2は、受容部204が磁石208(1)も含み、一方、ジョイスティック202が磁石208(2)を含むことをさらに示している。場合によっては、磁石208(1)および208(2)は、ジョイスティック202を受容部204に取り外し可能に結合するために互いに引き付け合うように配向されている。例えば、受容部とジョイスティックが磁気的に結合するように、磁石208(1)のS極は上向きに配向され得、他方で磁石208(2)のN極は下向きに配向され得(またはその逆)、したがって、コントローラのユーザがジョイスティックを使用してコントローラを操作することを可能にする。他の場合において、一方、磁石208(1)または208(2)のうちの1つは、磁石ではなく磁性金属を含み得、ジョイスティック202(または他の操作子)を受容部204に結合するための同様の引力をもたらす。例えば、コントローラ100は、図示された磁石208(2)の場所に、磁石208(2)の代わりに存在する磁性体に結合する磁石208(1)を含み得る。別の例において、ジョイスティック202は、図示された磁石208(1)の場所に、磁石208(1)の代わりに存在する磁性材料に結合する磁石208(2)を含み得る。さらに、この例は、磁気引力を介してジョイスティック202または他の操作子を受容部204に取り外し可能に結合することを説明しているが、他の場合では、これらの構成要素は、追加的にまたは代替的に、圧力ばめ接続または任意の他の種類の接続を介して結合し得る。
【0048】
一方、ホール効果センサ206は、磁場に応答してその出力電圧を変化させる変換器を含み得る。そうするために、ホール効果センサ206は、電流が印加される金属の薄いストリップを含み得、その結果、磁場が金属の薄いストリップに印加されると、薄いストリップの電子は、一方の縁に向かって偏向される。この偏向により、ストリップ全体にわたって印加電流の流れに垂直な電圧勾配が形成される。
【0049】
したがって、操作子110の異なる操作子は、異なる磁場を発生する異なる磁気構成を含み、したがって、ホール効果センサ206において異なる電圧勾配を形成し得る。次に、これらの異なる勾配、または電圧測定値を使用して、どの操作子が受容部204に結合されているかを判定し得る。すなわち、ハンドヘルドコントローラまたはコントローラからリモートであるシステム(例えば、ゲームコンソール、サーバなど)は、それぞれの電圧測定値とそれぞれの操作子識別子(ID)との間の関連を記憶し得る。例えば、第1の電圧測定値は、第1の操作子に関連付けられてもよく、第2の測定値は、第2の操作子に関連付けられてもよく、以下同様である。
【0050】
この例では、ジョイスティック202は、ホール効果センサ磁石210を含む。したがって、ジョイスティック202がコントローラに結合すると、ホール効果センサ206は、特定の電圧測定値を測定し得、コントローラまたは別のデバイスはこれを使用して、現在結合されているジョイスティック202のアイデンティティを判定し得る。すなわち、コントローラまたは別のデバイス(例えば、ゲームコンソール、サーバなど)は、ホール効果センサ206によって判定される特定の電圧測定値に関連付けられたデバイスIDを判定し得る。
【0051】
さらに、かつ上で考察されるように、場合によっては、電圧勾配が存在しないことを、特定の操作子に関連付けてもよい。例えば、ジョイスティックは、センサ206に近接してホール効果センサ磁石を含まない場合がある。したがって、センサは、受容部204が特定のジョイスティックに現在結合されていることを示すために、この例では信号として使用され得る勾配を形成しない場合がある。
【0052】
図3は、2つの異なる取り外し可能なジョイスティックの斜視図および断面図、ならびに異なるジョイスティックの各々を受容するように構成され得るハンドヘルドコントローラの受容部の断面図を示す。右側のジョイスティックは、
図2に関して図示されたジョイスティック202を含み得る。すなわち、このジョイスティック202は、凸状の上面を有するジョイスティック302と比較して、比較的平坦な上部を含み得る。図示されるように、ジョイスティック202および302の各々は、磁石208(1)を介してそれぞれのジョイスティックを受容部204に磁気的に結合するために、それぞれ磁石208(2)および208(3)を含み得る。場合によっては、磁石208(2)および208(3)は、同じ方向に配向されている同じまたは実質的に同様の磁場を含み得る。さらに、この例では、ジョイスティック202は、ジョイスティック202を識別する際に使用するホール効果センサ磁石210を含む。一方、ジョイスティック302は、ホール効果センサ磁石212を含み得、その結果、ホール効果センサ206は、ジョイスティック302が受容部204に結合すると、固有の電圧勾配を形成する。この例では、ジョイスティックは異なるホール効果センサ磁石を含み得るが、他の場合では、ジョイスティック202および302は、ハンドヘルドコントローラおよび/またはコントローラが結合するシステム(複数可)が、コントローラによって制御されている任意のアプリケーションの操作の目的で、ジョイスティック202および302を同じように扱うことができるように、同等のホール効果センサ磁石を含むことができる。したがって、ユーザは、他のジョイスティックと比較して操作子の機能を変更することなく、好みのジョイスティック(例えば、凸面、凹面、平坦など)を選択することができる。
【0053】
図4は、2つの異なる取り外し可能なDパッドの斜視図、断面側面図、および断面上面図、ならびに異なるDパッドの各々を受容するように構成され得るハンドヘルドコントローラの受容部の断面図を示す。図示されるように、
図4は、受容部204に結合された場合に4つの方向(例えば、4つの方位)に動くように構成され得るDパッド402、および受容部204に結合された場合に、8つの方向(例えば、4つの方位および4つの中間方位)に動くように構成され得るDパッド404を示す。当然のことながら、2つの例示的なDパッドが説明されているが、任意の他の可動域を有する他のDパッドも使用され得ることが理解されるべきである。
【0054】
これらの2つの操作子を別の操作子から、および受容部に取り外し可能に結合するように構成された他の操作子から、明確に区別するために、これらのDパッドは、異なるホール効果センサ磁石を含み得る。図示されるように、Dパッド402は、Dパッドの縁の近くに配設されたホール効果センサ磁石406(1)を含む。一方、Dパッド404は、同じくDパッドの縁の近くに配設されたホール効果センサ磁石406(2)を含む。場合によっては、これらの磁石は、ホール効果センサ206がハンドヘルドコントローラに現在結合されている操作子を識別するために使用される電圧データを生成することを可能にするために、ホール効果センサ206に最も近い操作子の側に位置(例えば、内部に成形)し得る。
【0055】
さらに、場合によっては、ホール効果センサ磁石406(1)の磁気構成は、ホール効果センサ磁石406(2)の磁気構成とは異なる場合がある。例えば、磁極は互いに反対方向に配向されもよく、磁気強度は異なっていてもよく、それぞれの操作子上の位置は異なっていてもよい、など。さらに、場合によっては、操作子は、互いに対して異なる個数のホール効果センサ磁石を使用してもよい。いずれの場合においても、これらの磁石を使用して、Dパッド402、Dパッド404、または別の操作子がコントローラに現在結合されているかどうかを識別し得る。さらに、Dパッド402および404は、磁石208(1)を介してそれぞれの操作子を受容部204に取り外し可能に固定するために、磁石208(4)および208(5)(同じであっても異なっていてもよい)をそれぞれ含み得る。
【0056】
図5は、取り外し可能なジョイスティック502のような操作子のどれが受容部504に現在結合されているかを識別するためのRFID機能を含む受容部504に結合する、例示的な操作子、この場合は、ジョイスティック502を含む例示的なアセンブリ500を示す。RFIDを介して操作子を識別するために、場合によっては、コントローラのハウジング、例えば、受容部504に隣接するかまたはそうではないハウジングの一部分は、RFIDタグに呼び掛け信号を送信し、それに応答して、変調された信号の形態で識別データを受信するように構成されたRFIDリーダを含み得る。したがって、受容部に取り外し可能に結合するように構成された各操作子(または操作子のクラス)は、RFIDリーダから呼び掛け信号を受信し、その識別情報を送り返すように構成された固有のRFIDタグを含み得る。さらに、上記の例は、呼び掛け信号をパッシブ・タグに送信する受容部504を説明しているが、任意の他の形態のRFID(例えば、パッシブ・リーダ、アクティブ・タグなど)が利用され得ることを理解されたい。
【0057】
図示されるように、例示的なジョイスティック502は、RFIDリーダ508(例えば、RFコイル、および集積回路(IC))から呼び掛け信号を受信し、それに応答して、その識別データを符号化する信号を送信するように構成されたRFIDタグ506(例えば、RFコイルおよびICを含む)を含む。次に、RFIDリーダ508によって受信されたこの識別データは、ハンドヘルドコントローラまたは別のシステムによって使用されて、どの操作子がコントローラに現在結合されているかが識別され得る。場合によっては、RFIDリーダ508は、受容部504の一部分を形成するか、または別様に受容部504に隣接している。ここで、RFIDリーダ508は、RFIDボビン510に収容されたコイルを含む。さらに、場合によっては、RFIDタグ506は、操作子を受容部に結合するための磁石を含む統合された構成要素の一部分を形成し得る。すなわち、RFIDタグ506は、上で考察されるRFIDタグ機能および磁石208(2)の機能を実行するように構成された構成要素の一部分を形成し得る。代替的に、他の実装形態では、RFIDタグ506は、磁石208(2)として機能することなく、図示された磁石208(2)の位置またはその近くに存在し得る。
【0058】
図6は、取り外し可能なDパッド602のような操作子のどれが受容部504に現在結合されているかを識別するためのRFID機能を含む受容部504に結合する例示的な操作子、この場合は、Dパッド602を含む例示的なアセンブリ600を示す。この場合も、RFIDを介して操作子を識別するために、Dパッド602は、RFIDタグ606を含み、一方、受容部504またはハウジングの別の部分は、呼び掛け信号をタグ606に送信するように構成されたRFIDリーダ508を含む。それに応答して、RFIDタグは、その識別データを変調信号の形態でリーダ508に送り返し得る。次に、RFIDリーダ508によって受信されたこの識別データは、ハンドヘルドコントローラまたは別のシステムによって使用されて、どの操作子がコントローラに現在結合されているかが識別され得る。この場合も、RFIDリーダ508は、受容部504の一部分を形成するか、または別様に受容部504に隣接し得る。ここで、RFIDリーダ508は、RFIDボビン510に収容されたコイルを含む。さらに、場合によっては、RFIDタグ606は、操作子を受容部に結合するための磁石を含む統合された構成要素の一部分を形成してもよい。すなわち、かつ上述したように、RFIDタグ606は、上で考察されるRFIDタグ機能および磁石208(4)の機能を実行するように構成された構成要素の一部分を形成してもよい。
【0059】
図7は、例示的な取り外し可能なジョイスティック502および例示的な取り外し可能なDパッド602の斜視図および断面図、ならびに取り外し可能な操作子の各々を受容するように構成されたハンドヘルドコントローラの受容部504の断面図を示す。この図は、ユーザがジョイスティック502をDパッド602および/またはRFIDが結合されている任意の他の操作子と交換でき、それに応答して、RFIDリーダ508がタグから、結合された操作子を識別するためのRFID識別データを受信できることを説明するのに役立つ。例えば、ジョイスティック502が受容部504に結合する場合、ジョイスティック502のRFIDタグ506は、RFIDリーダ508から呼び掛け信号を受信し、それに応答して、その識別データを符号化する信号を変調し得る。同様に、Dパッド602が受容部504に結合する場合、Dパッド602のRFIDタグ606は、RFIDリーダ508から呼び掛け信号を受信し、それに応答して、その識別データを符号化する信号を変調し得る。
【0060】
図8は、本明細書に記載される技術を実装するように構成された例示的なハンドヘルドコントローラ100の上面図である。図示されるように、上面104(2)は、ユーザの左指によって操作可能な追加の左上面操作子802(1)と、ユーザの右指によって操作可能な追加の右上面操作子802(2)とを含み得る。場合によっては、追加の左上面操作子802(1)および追加の右上面操作子802(2)の両方は、上面操作子116(1)および/または116(2)に存在するタッチセンサに加えて、またはその代わりに、操作子上の指の存在、位置、および/またはジェスチャを検出するためのタッチセンサを含み得る。
【0061】
図9は、例示的なハンドヘルドコントローラ100の側面図である。図示されるように、側面図は、右ハンドル114(2)と、右上面操作子116(2)および802(2)とを示している。操作子116(2)および802(2)のうちの1つ以上は、操作子(複数可)上の1本以上の指の存在、位置、および/またはジェスチャを識別するためにタッチセンシティブおよび/または圧力センシティブであり得る。
【0062】
図10は、
図1の例示的なハンドヘルドコントローラ100の背面図である。この例において、コントローラは、異なる種類のバックカバー操作子(または「バックカバー」)を受容するための受容部分を含む背面104(3)を含む。例えば、この背面受容部は、2つのボタンを有するバックカバー1002、4つのボタンを有するバックカバー1004などを受容し得る。各場合において、2つのボタンバックカバー1002などのバックカバー操作子は、バックカバー1004などの別のバックカバー操作子内で交換され得る。当然のことながら、
図10はバックカバー操作子の2つの例を示しているが、他の場合においては、交換可能なバックカバー操作子は、任意の他の数の選択可能なボタンを含み得る。さらに、図示された操作子110を参照して上述した技術と同様に、ハンドヘルドコントローラ100は、どのバックカバーがコントローラに現在結合しているかを示すデータを取得するように構成され得る。次に、ハンドヘルドコントローラまたは別のシステムは、このデータを使用してこの判定を行うことができ、この判定は、コントローラ100を介して操作されるアプリケーションによって使用され得る。
【0063】
場合によっては、コントローラ100は、図示されたコントローラ100を参照して上述したものと同様または同じ技術を使用して、どのバックカバー操作子がコントローラ100に結合しているかを判定し得る。例えば、コントローラ100のハウジングの背面104(3)は、ホール効果センサ、RFIDリーダ、光学センサなどを含み得るか、またはこれらに隣接し得る。これらの構成要素の各々は、どのバックカバー操作子がコントローラ100に現在結合しているかを識別するのに使用するデータを生成するように構成され得る。そうするために、各バックカバー操作子は、特定の磁気構成、固有のRFIDタグ、および/または特定のカバーを識別するために使用される他の情報を含み得る。
【0064】
例えば、
図11は、例示的な2ボタンバックカバー1002の斜視図を示している。この場合、バックカバー1002は、このカバーがコントローラ100に結合する場合に2ボタンカバー1002を識別するためにハンドヘルドコントローラによって使用され得るホール効果センサ磁石1102を含む。すなわち、ホール効果センサ206と同様であるが、コントローラの背面104(3)の近くに位置するホール効果センサは、磁石1102の磁気構成に基づいて電圧勾配を形成し得る。この電圧勾配は、バックカバー操作子1002を一意に識別するために使用され得る。バックカバー操作子1004は、同様に、バックカバー1004などを識別するのに使用する固有のホール効果センサ磁石(または磁気構成)を含み得る。
【0065】
一方、
図12は、例示的な4ボタンバックカバー1004の斜視図を示している。この例において、バックカバー1004は、このカバーがコントローラ100に結合する場合に4ボタンカバー1004を識別するためにハンドヘルドコントローラによって使用され得るRFIDタグ1202を含む。すなわち、上述されたリーダと同様であるが、コントローラの背面104(3)の近くに位置するRFIDリーダは、RFIDタグ1202によって受信および変調されて返される呼び掛け信号を送信し得る。この変調信号は、バックカバー操作子1004を一意に識別するために使用され得る。バックカバー操作子1002は、同様に、バックカバー1002などを識別するのに使用する固有のRFIDタグを含み得る。
【0066】
図13は、例示的なプロセス1300の流れ図である。プロセス1300は、ロジックフローグラフ内のブロックの集合として記述され、ハードウェア、ソフトウェア、またはこれらの組み合わせで実装され得る動作のシーケンスを表す。ソフトウェアの文脈において、ブロックは、1つ以上のプロセッサによって実行される場合、列挙された動作を実施するコンピュータ実行可能命令を表す。全般的に、コンピュータ実行可能命令は、特定の機能を実施するかまたは特定の抽象データタイプを実装するルーチン、プログラム、オブジェクト、構成要素、データ構造などを含む。動作が記載される順序は、限定として解釈されることを意図するものではなく、記載される任意の個数のブロックは、プロセスを実装するために任意の順序で、および/または並列に組み合わせることができる。
【0067】
動作1302は、第1の操作子がハンドヘルドコントローラのハウジングの受容部に結合されていることを判定することを表す。この動作は、様々な方法で実施され得る。例えば、ハンドヘルドコントローラの構成要素は、第1の操作子を一意に識別するデータを生成してもよく、そのデータを使用して、データと一意の操作子IDとの間の関連を判定してもよく、またはこの判定を行うためにこのデータを別のシステムに送信してもよい。このデータは、ホール効果センサによって測定された電圧データ、RFIDリーダによって受信されたRFIDデータ、光学データ、抵抗性データ、操作子がどのように使用されているかを示す操作子使用データ、および/または現在結合されている操作子を一意に識別するために使用され得る任意の他の種類のデータを含み得る。
【0068】
一方、動作1304は、コントローラが現在動作し得るソフトウェアアプリケーションに、ハンドヘルドコントローラが第1の操作子に現在結合されていることを通知することを表す。例えば、コントローラはこの通知を提供してもよく、またはゲームコンソール、リモートサーバなどの別のシステムがこの通知を提供してもよい。一方、ソフトウェアアプリケーションは、この情報を様々な方法で使用してもよい。例えば、ソフトウェアアプリケーションは、例えば、特定のゲーム内の動きが正しく行われるように、この情報に基づいて特定のスケーリングパラメータを利用してもよい。別の例では、ソフトウェアアプリケーションは、コントローラの現在の構成に基づいて、コンテンツなどをユーザに推奨してもよい。例えば、ソフトウェアアプリケーションは、どのアプリケーション(例えば、ゲーム)がコントローラの現在の構成と互換性があるかまたは推奨されるかを判定してもよく、これらのアプリケーションをコントローラのユーザに推奨してもよい。当然のことながら、いくつかの例が説明されてきたが、ソフトウェアアプリケーションがこの情報を任意の他の方法で使用できることを理解されたい。
【0069】
動作1306は、第2の操作子がハンドヘルドコントローラのハウジングの受容部に結合されていることを判定することを表す。この場合も、この動作は、様々な方法で実施され得る。例えば、ハンドヘルドコントローラの構成要素は、第2の操作子を一意に識別するデータを生成してもよく、データと一意の操作子IDとの間の関連を判定するためにそのデータを使用してもよく、またはこの判定を行うためにこのデータを別のシステムに送信してもよい。このデータは、ホール効果センサによって測定された電圧データ、RFIDリーダによって受信されたRFIDデータ、光学データ、抵抗性データ、操作子がどのように使用されているかを示す操作子使用データ、および/または現在結合されている操作子を一意に識別するために使用され得る任意の他の種類のデータを含み得る。
【0070】
最後に、動作1308は、ハンドヘルドコントローラが第2の操作子に現在結合されていることをソフトウェアアプリケーションに通知することを表す。例えば、コントローラは、この通知を提供してもよく、またはゲームコンソール、リモートサーバなどの別のシステムがこの通知を提供してもよい。この場合も、ソフトウェアアプリケーションはこの情報を様々な方法で使用できる。例えば、ソフトウェアアプリケーションは、特定のゲーム内の動きが引き続き正しく行われるように、この情報に基づいて特定のスケーリングパラメータを更新することができる。別の例では、ソフトウェアアプリケーションは、コントローラの新しい構成に基づいて、コンテンツなどをユーザに推奨してもよい。例えば、ソフトウェアアプリケーションは、どのアプリケーション(例えば、ゲーム)がコントローラの現在の構成と互換性があるかまたは推奨されるかを判定してもよく、これらのアプリケーションをコントローラのユーザに推奨してもよい。この場合も、いくつかの例が説明されてきたが、ソフトウェアアプリケーションがこの情報を任意の他の方法で使用することができることを理解されたい。
【0071】
図14は、トラックパッド106(1)および106(2)を部分的に含む例示的なハンドヘルドコントローラ100の正面図であり、これらの各々は、複数の異なるオーバーレイ1402のうちの1つに取り外し可能に結合することができる。場合によっては、オーバーレイ1402は、磁気的に、締まりばめを介して、接着剤を介して、または他の任意の方法で、トラックパッド(複数可)に結合することができる。場合によっては、コントローラ100のハウジングは、トラックパッド(複数可)に近接する第1の磁石を含み得、それぞれのオーバーレイは、オーバーレイをトラックパッドまたはハウジングに「スナップオン」させるために、第1の磁石の反対側に配向された第2の磁石を含み得る。他の場合では、ハウジングまたはオーバーレイは、磁石または磁性材料のうちの一方を含み得、一方、ハウジングまたはオーバーレイのうちの他方は、磁石または磁性材料の他方を含み得る。
【0072】
場合によっては、オーバーレイは、それが結合するトラックパッドと実質的に同様の形状を有する。図示の例では、例えば、トラックパッド106(1)は、オーバーレイ1402の各々がそうであるように、円形である。さらに、オーバーレイは、トラックパッド106(1)による指の検出をマスクするように構成された第1の部分と、トラックパッド106(1)による指の検出を可能にするように構成された第2の部分とを含み得る。例えば、オーバーレイの第1の部分は、トラックパッドがタッチを識別しないように、トラックパッド106(1)の上面によって受信される信号(例えば、静電容量性、導電性、または抵抗性信号)を弱める絶縁材料を含み得る。しかしながら、オーバーレイは、指の検出を可能にする第2の部分をさらに含み得る。例えば、オーバーレイの第1の部分は、絶縁材料を含み得、一方、第2の部分は、トラックパッド106(1)の上面の特定の部分を露出する窪みを含み得る。他の場合では、第1の部分は絶縁材料を含み得、一方、第2の部分は、ユーザによって押し下げられた場合にトラックパッド106(1)と接触し、トラックパッドにタッチを認識させる静電容量性または導電性材料を含み得る。場合によっては、オーバーレイは、オーバーレイの底面に静電容量性または導電性素子を含み得、これらの要素は、ユーザによる押し付け時に接触する。
【0073】
図14は、放射状模様の絶縁材料内に窪みを含む第1のオーバーレイ1402(1)を含む、いくつかの例示的なオーバーレイを示している。すなわち、第1のオーバーレイ1402(1)は、絶縁材料で形成され得るが、ユーザの指がそれを通って延在または突出し得る窪みまたは「切り欠き」(すなわち、孔)を含み得る。したがって、第1のオーバーレイ1402(1)がトラックパッド106(1)に結合する場合、ユーザは、窪みの下にあるトラックパッド106(1)の上面の部分を選択することができるが、トラックパッド106(1)の上面の残りの部分(これは、オーバーレイ1402(1)の絶縁材料によって覆われている)を選択することはできない。
図14はまた、これも放射状模様を含む第2のオーバーレイ1402(2)を示している。しかしながら、この例では、オーバーレイ1402(2)は、放射状模様の導電性または静電容量性素子を含み、ユーザがこれらの素子を押し下げると、トラックパッド106(1)と接触し、タッチが検出される。しかしながら、ここでも、これらの場所以外のオーバーレイ1402(2)への接触は、トラックパッド106(1)によって検出されない。
【0074】
図14は、例示的な第3のオーバーレイ1402(3)をさらに示す。この例では、オーバーレイ1402(3)は、十字形の窪みを有する絶縁材料を含む。したがって、トラックパッド106(1)に結合されると、ユーザは、トラックパッド106(1)を使用して、左、右、上、および下のコマンドを提供することができる。一方、第4のオーバーレイ1402(4)は、同じコマンドを可能にするが、第3のオーバーレイ1402(3)に示される窪みよりもクロスレイトが大きい形態の導電性または静電容量性材料を含む。
【0075】
図15は、コントローラ100のトラックパッド116(1)および/または116(2)のようなハンドヘルドコントローラのトラックパッドに取り外し可能に結合することができる追加の例示的なオーバーレイを示す。例えば、
図15は、ここでも、例示的なオーバーレイ1402(1)を示している。図示されるように、このオーバーレイは、トラックパッドでのタッチ入力の検出をマスクするように構成された第1の部分1502と、検出を可能にするように構成された第2の部分1504とを含む。この場合も、この例では、第1の部分は絶縁材料を含み得、一方、第2の部分は窪みまたは切り欠きを含み得る。一方、第2のオーバーレイ1402(1)は、絶縁性の第1の部分1502と、導電性または静電容量性の第2の部分1506とを含む。この場合も、窪みを含むのとは対照的に、このオーバーレイは、オーバーレイの下に配設されたトラックパッドと接触する静電容量性および/または導電性素子を含み、したがって、タッチの検出を可能にする。
【0076】
図15は、第1の部分1502および十字の形態の切り欠きを含む第2の部分1504を有する第3のオーバーレイ1402(3)をさらに示す。一方、オーバーレイ1402(4)は、トラックパッドの指定された場所でのタッチの検出を可能にするために、第1の部分1502および第2の静電容量性および/または導電性部分1506を含む。加えて、
図15は、例示的な第5のオーバーレイ1402(5)を示し、これは、絶縁体で形成された第1の部分1502と、ユーザが、下にあるトラックパッド106(1)上に上下の入力を提供することを可能にするための垂直の窪みまたは切り欠きを含む第2の部分1504とを含み得る。同様に、第6のオーバーレイ1402(6)は、ユーザによる上下の入力を可能にするために、垂直線の形態の導電性または静電容量性の第2の部分1506を含み得る。
【0077】
これらの垂直オーバーレイと同様に、
図15は、水平の窪みまたは切り欠きを含む例示的な第7のオーバーレイ1402(7)と、水平に配設された導電性または静電容量性素子を含む第8のオーバーレイ1402(8)を示す。これらのオーバーレイの各々は、ユーザが、オーバーレイが結合するトラックパッド106(1)に左右の入力を提供することを可能にし得る。最後に、
図15は、例示的な第9のオーバーレイ1402(9)および第10のオーバーレイ1402(10)を示し、これらの各々は、ユーザが、それぞれのボタンとして効果的に各々機能するトラックパッド106(1)の複数の部分に入力を提供することを可能にする。すなわち、この例では、トラックパッド106(1)は、4つの図示された円の各々においてユーザの指を検出することができ、押し下げボタンのタッチと同様に各タッチを解釈することができる。例えば、例示的な構成は、トラックパッド106(1)を使用しているが、A/B/X/Yボタン構成に対応し得る。
図15は、いくつかの例示的なオーバーレイ構成を示しているが、ハンドヘルドコントローラのトラックパッドに結合された場合、任意の他の種類のオーバーレイを使用して、任意の種類の制御を実現することが理解されるべきである。さらに、
図15は、トラックパッドに結合し得るオーバーレイを示しているが、他の場合では、説明されたオーバーレイは、上面操作子などのハンドヘルドコントローラ上の他のタッチセンス操作子に結合してもよい。
【0078】
図16は、ハンドヘルドコントローラのトラックパッドに取り外し可能に結合するように構成されたオーバーレイを含む、ハンドヘルドコントローラを形成するための例示的なプロセス1600の流れ図である。動作1602は、ハンドヘルドコントローラのハウジングを形成することを含む。ハウジングは、プラスチックなどの任意の適切な材料で形成することができる。ハウジングを形成した後、動作1604において、上面を含むトラックパッドをハウジングに結合することができ、トラックパッドは、トラックパッドの上面でのタッチ入力を検出するように構成される。例えば、トラックパッドは、ユーザがトラックパッドの上面の周辺で指(複数可)を動かす場合に、ユーザの1本以上の指の位置(複数可)を検出するように構成され得る。
【0079】
一方、動作1608は、ハウジングまたはトラックパッドの少なくとも1つに取り外し可能に結合するように構成されたオーバーレイを形成することを表す。オーバーレイは、絶縁性材料、静電容量性材料、導電性材料、および/またはそれらの組み合わせなどの任意の適切な材料で形成することができる。さらに、オーバーレイは、トラックパッドの上面の第1の部分での指の位置の検出をマスクするように構成された第1の部分と、トラックパッドの上面の第2の部分での指の位置の検出を可能にするように構成された第2の部分とを含み得る。オーバーレイの第1の部分は、絶縁材料を含み得、一方、オーバーレイの第2の部分は、絶縁材料の1つ以上の窪み、オーバーレイの底面上の1つ以上の静電容量性素子、オーバーレイの底面上の1つ以上の導電性素子などを含み得る。
【0080】
動作1608は、これもハウジングまたはトラックパッドの少なくとも1つに取り外し可能に結合するように構成された第2のオーバーレイを形成することを表す。第2のオーバーレイは、絶縁性材料、静電容量性材料、導電性材料、および/またはそれらの組み合わせなどの任意の適切な材料で形成することができる。さらに、第2のオーバーレイはまた、トラックパッドの上面の第3の部分での指の位置の検出をマスクするように構成された第1の部分と、トラックパッドの上面の第4の部分での指の位置の検出を可能にするように構成された第2の部分とを含み得る。場合によっては、第1および第2のオーバーレイの構成は、各オーバーレイがタッチパッドを異なるそれぞれの操作子に効果的に変換するように、互いに異なる。プロセス1600は、2つのオーバーレイを形成することを説明しているが、他の数および/または構成のオーバーレイを形成することができ、ユーザによって所望されるように、ハンドヘルドコントローラのトラックパッド(複数可)に交換可能に交換することができることを理解されたい。
【0081】
図17は、コントローラ100などのハンドヘルドコントローラの例示的な構成要素を示す。図示されるように、ハンドヘルドコントローラは、上述された操作子(例えば、ジョイスティック、トラックパッド、トリガ、取り外し可能な操作子、固定された操作子など)、および潜在的に任意の他の種類の入力または出力デバイスのような1つ以上の入力/出力(I/O)デバイス1702を含む。例えば、I/Oデバイス1702は、ユーザ音声入力のようなオーディオ入力を受信するための1つ以上のマイクロフォンを含み得る。いくつかの実装形態では、1つ以上のカメラまたは他の種類のセンサ(例えば、慣性測定ユニット(IMU))は、ハンドヘルドコントローラ100の動きなどのジェスチャ入力を受信するための入力デバイスとして機能し得る。いくつかの実施形態では、追加の入力デバイスは、キーボード、キーパッド、マウス、タッチスクリーン、ジョイスティック、制御ボタンなどの形態で提供され得る。入力デバイス(複数可)は、音量を増減するための基本的な音量制御ボタン(複数可)、ならびに電源ボタンおよびリセットボタンなどの制御機構をさらに含み得る。
【0082】
一方、出力デバイスは、ディスプレイ、光要素(例えば、LED)、触覚感覚を生じるバイブレータ、スピーカ(複数可)(例えば、ヘッドホン)などを含むことができる。例えば、電源がオンになっているときなどの状態を示すための単純な光要素(例えば、LED)もあり得る。いくつかの例が提供されているが、ハンドヘルドコントローラは、追加的にまたは代替的に、任意の他の種類の出力デバイスを含み得る。
【0083】
場合によっては、1つ以上の出力デバイスによる出力は、入力デバイスのうちの1つ以上によって受信された入力に基づき得る。例えば、上面操作子の選択は、上面操作子に隣接して(例えば、下に)または任意の他の場所に位置するバイブレータによる触覚応答の出力をもたらし得る。場合によっては、出力は、上面操作子に関連付けられたタッチセンサなどのタッチセンサ上のタッチ入力の特性に少なくとも部分的に基づいて変化し得る。例えば、タッチセンサの第1の場所でのタッチ入力は、第1の触覚出力をもたらしてもよく、一方、タッチセンサの第2の場所でのタッチ入力は、第2の触覚出力をもたらし得る。さらに、タッチセンサの特定のジェスチャは、特定の触覚出力(または他の種類の出力)をもたらし得る。例えば、上面操作子上でスワイプジェスチャをすると、第1の種類の触覚出力が得られてもよく、上面操作子上をタップ(タッチセンサによって検出される)すると、第2の種類の触覚出力が得られてもよく、上面操作子を強く押すと、第3の種類の触覚出力が得られ得る。
【0084】
さらに、ハンドヘルドコントローラ100は、ネットワークおよび/または1つ以上のリモートシステム(例えば、アプリケーションを実行するホストコンピューティングデバイス、ゲームコンソールなど)への無線接続を容易にするための1つ以上の通信インターフェース1704を含み得る。通信インターフェース1704は、Wi-Fi、ブルートゥース(登録商標)、無線周波数(RF)などのような様々な無線技術のうちの1つ以上を実装することができる。ハンドヘルドコントローラ100は、ネットワーク、接続された周辺デバイス、または他の無線ネットワークと通信するプラグインネットワークデバイスへの有線接続を容易にするための物理ポートをさらに含むことができることが理解されるべきである。
【0085】
図示の実装形態では、ハンドヘルドコントローラは、1つ以上のプロセッサ1706およびコンピュータ可読媒体1708をさらに含む。いくつかの実装形態では、プロセッサ(複数可)1706は、中央処理ユニット(CPU)、グラフィック処理ユニット(GPU)、CPUとGPUの両方、マイクロプロセッサ、デジタルシグナルプロセッサ、または当該技術分野で知られている他の処理ユニットもしくは構成要素を含むことができる。代替的に、または追加的に、本明細書で説明される機能は、少なくとも部分的に、1つ以上のハードウェアロジック構成要素によって実施することができる。例えば、限定されるものではないが、使用することができるハードウェアロジック構成要素の例示的な種類は、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、特定用途向け集積回路(ASIC)、特定用途向け標準製品(ASSP)、システムオンチップ・システム(SOC)、コンプレックスプログラマブルロジックデバイス(CPLD)などを含む。さらに、プロセッサ(複数可)1706の各々は、プログラムモジュール、プログラムデータ、および/または1つ以上のオペレーティングシステムも格納することができる独自のローカルメモリを有し得る。
【0086】
コンピュータ可読媒体1708は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータなどの情報の格納のために、任意の方法または技術で実装される、揮発性および不揮発性メモリ、取り外し可能媒体および非取り外し可能媒体を含み得る。そのようなメモリは、これらに限定されるものではないが、RAM、ROM、EEPROM、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、CD-ROM、デジタル多用途ディスク(DVD)もしくは他の光メモリ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージもしくは他の磁気ストレージデバイス、RAIDストレージシステム、または所望の情報を記憶するために使用することができ、かつコンピューティングデバイスからアクセスすることができる任意の他の媒体を含む。コンピュータ可読媒体1708は、コンピュータ可読記憶媒体(「CRSM」)として実装され得、これは、コンピュータ可読媒体1708に記憶された命令を実行するためにプロセッサ(複数可)1706によってアクセス可能な任意の利用可能な物理媒体であり得る。1つの基本的な実装形態では、CRSMは、ランダムアクセスメモリ(「RAM」)およびフラッシュメモリを含み得る。他の実装形態では、CRSMは、これらに限定されるものではないが、読み取り専用メモリ(「ROM」)、電気的に消去可能なプログラム可能な読み取り専用メモリ(「EEPROM」)、または所望の情報を記憶するために使用することができ、かつプロセッサ(複数可)1706によってアクセスすることができる任意の他の有形媒体を含み得る。
【0087】
命令、データ保存などのようないくつかのモジュールは、コンピュータ可読媒体1708内に格納され、プロセッサ(複数可)1706上で実行するように構成され得る。いくつかの例示的な機能モジュールは、コンピュータ可読媒体1708に格納され、プロセッサ(複数可)1706上で実行されるものとして示されているが、同じ機能は、ハードウェア、ファームウェア、またはシステムオンチップ(SOC)として代替的に実装され得る。
【0088】
オペレーティングシステムモジュール1710は、他のモジュールの利益のために、ハンドヘルドコントローラ100内の、およびハンドヘルドコントローラに結合されるハードウェアを管理するように構成され得る。さらに、コンピュータ可読媒体1708は、ハンドヘルドコントローラ100が、通信インターフェース1704を介して、アプリケーション(例えば、ゲームアプリケーション)を実行するパーソナルコンピューティングデバイス、ゲームコンソール、リモートサーバなどの1つ以上の他のデバイスと通信することを可能にするネットワーク通信モジュール1712を格納し得る。コンピュータ可読媒体1708は、ハンドヘルドコントローラまたはハンドヘルドコントローラ100が結合するコンピューティングデバイス上で実行されるゲーム(または他のアプリケーション)に関連付けられたデータを格納するためのゲームセッションデータベース1714をさらに含み得る。コンピュータ可読媒体1708はまた、パーソナルコンピューティングデバイス、ゲームコンソール、リモートサーバなどのようなハンドヘルドコントローラ100が結合するデバイスに関連付けられたデータを格納するデバイス記録データベース1716を含み得る。コンピュータ可読媒体1708は、ハンドヘルドコントローラ100をゲームコントローラとして機能するように構成するゲーム制御命令1718、およびハンドヘルドコントローラ100を他の非ゲームデバイスのコントローラとして機能するように構成するユニバーサル制御命令1720をさらに格納し得る。
【0089】
本主題は、構造的特徴に特有の言語で説明されているが、添付の特許請求の範囲に定義された主題は、必ずしも説明された特定の特徴に限定されるものではないことを理解されたい。むしろ、特定の特徴は、特許請求の範囲を実装する例示的な形態として開示される。
以下に、本出願の当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[1]
ハンドヘルドコントローラであって、
ハウジングと、
前記ハウジングに結合され、かつ上面を含むトラックパッドであって、前記トラックパッドの前記上面上の指の位置を検出するように構成されるトラックパッドと、
前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに取り外し可能に結合するように構成されるオーバーレイであって、前記オーバーレイが、前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合される場合に、前記トラックパッドの前記上面の少なくとも第1の部分を覆い、かつ前記トラックパッドの前記上面の少なくとも第2の部分を露出するように構成されており、前記トラックパッドが、前記オーバーレイが前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合する場合に、前記上面の前記第1の部分ではなく、前記上面の前記第2の部分で前記指の位置を検出するように構成されている、オーバーレイと、を含む、ハンドヘルドコントローラ。
[2]
前記オーバーレイが、第1のオーバーレイを含み、前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに取り外し可能に結合するように構成された第2のオーバーレイをさらに含み、前記第2のオーバーレイが、前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合される場合に、前記トラックパッドの前記上面の少なくとも第3の部分を覆い、かつ前記トラックパッドの前記上面の少なくとも第4の部分を露出させるように構成され、前記第3の部分が、前記第1の部分とは異なり、前記第4の部分は前記第2の部分とは異なり、前記トラックパッドが、前記第2のオーバーレイが前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合する場合に、前記上面の前記第3の部分ではなく、前記上面の前記第4の部分で前記指の位置を検出するように構成されている、[1]に記載のハンドヘルドコントローラ。
[3]
前記オーバーレイが、前記ハウジングまたは前記タッチパッドのうちの少なくとも1つに結合される場合に、前記トラックパッドの前記上面の残りの部分を覆いながら、前記トラックパッドの前記上面の実質的に十字形の部分を露出させる、[1]に記載のハンドヘルドコントローラ。
[4]
前記オーバーレイが、前記ハウジングまたは前記タッチパッドのうちの少なくとも1つに結合される場合に、前記トラックパッドの前記上面の残りの部分を覆いながら、前記トラックパッドの前記上面の実質的に垂直な部分を露出させる、[1]に記載のハンドヘルドコントローラ。
[5]
前記オーバーレイが、前記ハウジングまたは前記タッチパッドのうちの少なくとも1つに結合される場合に、前記トラックパッドの前記上面の残りの部分を覆いながら、前記トラックパッドの前記上面の実質的に水平な部分を露出させる、[1]に記載のハンドヘルドコントローラ。
[6]
前記オーバーレイが、前記ハウジングまたは前記タッチパッドのうちの少なくとも1つに結合される場合に、前記トラックパッドの前記上面の残りの部分を覆いながら、前記トラックパッドの前記上面の複数の円形な部分を露出させる、[1]に記載のハンドヘルドコントローラ。
[7]
前記オーバーレイが、前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに磁気的に結合するように構成されている、[1]に記載のハンドヘルドコントローラ。
[8]
前記オーバーレイが、締まりばめを介して前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合するように構成されている、[1]に記載のハンドヘルドコントローラ。
[9]
前記トラックパッドが、前記指の静電容量または前記指のコンダクタンスのうちの少なくとも1つに基づいて、前記トラックパッドの前記上面上の前記指の位置を検出するように構成されている、[1]に記載のハンドヘルドコントローラ。
[10]
前記トラックパッドおよび前記オーバーレイが、実質的に円形の形状を各々含む、[1]に記載のハンドヘルドコントローラ。
[11]
ハンドヘルドコントローラであって、
ハウジングと、
前記ハウジングに結合され、かつ上面を含むトラックパッドであって、前記トラックパッドの前記上面上の指の位置を検出するように構成されるトラックパッドと、
前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに取り外し可能に結合するように構成されたオーバーレイであって、前記オーバーレイが、前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合される場合に、前記トラックパッドの前記上面の第1の部分を覆うように構成される第1の材料および前記トラックパッドの前記上面の第2の部分を覆うように構成されている第2の材料を含み、前記トラックパッドが、前記オーバーレイが前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合する場合に、前記上面の前記第1の部分ではなく、前記上面の前記第2の部分で前記指の位置を検出するように構成されている、オーバーレイと、を含む、ハンドヘルドコントローラ。
[12]
前記第1の材料が、絶縁材料を含み、前記第2の材料が、静電容量性または導電性材料のうちの少なくとも1つを含む、[11]に記載のハンドヘルドコントローラ。
[13]
前記オーバーレイが、第1のオーバーレイを含み、前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに取り外し可能に結合するように構成された第2のオーバーレイをさらに含み、前記第2のオーバーレイが、前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合される場合に、前記トラックパッドの前記上面の第3の部分を覆うように構成される前記第1の材料および前記トラックパッドの前記上面の第4の部分を覆うように構成されている前記第2の材料を含み、前記第3の部分が、前記第1の部分とは異なり、前記第4の部分が、前記第2の部分とは異なり、前記トラックパッドが、前記オーバーレイが前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合する場合に、前記上面の前記第3の部分ではなく、前記上面の前記第4の部分で前記指の位置を検出するように構成されている、[11]に記載のハンドヘルドコントローラ。
[14]
前記第2の材料が、十字形を形成している、[11]に記載のハンドヘルドコントローラ。
[15]
前記第1の材料が、垂直線または水平線のうちの少なくとも1つを形成している、[11]に記載のハンドヘルドコントローラ。
[16]
前記第1の材料が、複数の円形部分を形成している、[11]に記載のハンドヘルドコントローラ。
[17]
前記オーバーレイが、前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに磁気的に結合するように構成されている、[11]に記載のハンドヘルドコントローラ。
[18]
前記オーバーレイが、締まりばめを介して前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに結合するように構成されている、[11]に記載のハンドヘルドコントローラ。
[19]
前記トラックパッドおよび前記オーバーレイが、実質的に円形の形状を各々含む、[11]に記載のハンドヘルドコントローラ。
[20]
方法であって、
ハンドヘルドコントローラのハウジングを形成することと、
上面を含むトラックパッドを前記ハンドヘルドコントローラの前記ハウジングに結合することであって、前記トラックパッドが、前記トラックパッドの前記上面上の指の位置を検出するように構成されている、結合することと、
前記ハウジングまたは前記トラックパッドのうちの少なくとも1つに取り外し可能に結合されるように構成されるオーバーレイを形成することであって、前記オーバーレイが、前記トラックパッドの前記上面の第1の部分での前記指の位置の検出をマスクするように構成される第1の部分および前記トラックパッドの前記上面の第2の部分での前記指の位置の検出を可能にするように構成される第2の部分を含む、形成することと、を含む、方法。
[21]
前記オーバーレイの前記第1の部分が、絶縁材料を含み、前記オーバーレイの前記第2の部分が、前記トラックパッドの前記上面を露出する窪みを含む、[20]に記載の方法。
[22]
前記オーバーレイの前記第1の部分が、絶縁材料を含み、前記オーバーレイの前記第2の部分が、静電容量性または導電性材料のうちの少なくとも1つを含む、[20]に記載の方法。
[23]
前記オーバーレイが、第1のオーバーレイを含み、前記ハウジングまたはトラックパッドのうちの少なくとも1つに取り外し可能に結合するように構成される第2のオーバーレイを形成することをさらに含み、前記第2のオーバーレイが、前記トラックパッドの前記上面の第3の部分における前記指の位置の検出をマスクするように構成される前記第1の部分および前記トラックパッドの前記上面の第4の部分における前記指の位置の検出を可能にするように構成される前記第2の部分を含み、前記オーバーレイの前記第3の部分が、前記オーバーレイの前記第1の部分とは異なり、前記第4の部分は前記オーバーレイの前記第2の部分とは異なる、[20]に記載の方法。