(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-15
(45)【発行日】2024-03-26
(54)【発明の名称】エンボス加工されたチップペーパー及びエンボス加工されたチップペーパーを用いて喫煙物品を製造する方法
(51)【国際特許分類】
A24C 5/56 20060101AFI20240318BHJP
A24D 1/02 20060101ALI20240318BHJP
D21H 27/00 20060101ALI20240318BHJP
【FI】
A24C5/56
A24D1/02
D21H27/00 D
(21)【出願番号】P 2021533171
(86)(22)【出願日】2019-12-06
(86)【国際出願番号】 EP2019084064
(87)【国際公開番号】W WO2020126568
(87)【国際公開日】2020-06-25
【審査請求日】2022-10-17
(32)【優先日】2018-12-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】516004949
【氏名又は名称】ジェイティー インターナショナル エスエイ
【住所又は居所原語表記】8,rue Kazem Radjavi,1202 Geneva,SWITZERLAND
(74)【代理人】
【識別番号】100118902
【氏名又は名称】山本 修
(74)【代理人】
【識別番号】100106208
【氏名又は名称】宮前 徹
(74)【代理人】
【識別番号】100196508
【氏名又は名称】松尾 淳一
(74)【代理人】
【識別番号】100188329
【氏名又は名称】田村 義行
(74)【代理人】
【識別番号】100210398
【氏名又は名称】横尾 太郎
(72)【発明者】
【氏名】小野 広善
(72)【発明者】
【氏名】中濱 年宏
【審査官】安食 泰秀
(56)【参考文献】
【文献】特許第3194580(JP,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A24C 5/56
A24D 1/02
D21H 27/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
喫煙物品(S)にて使用するエンボス加工されたチップペーパー(T)であって、
パターン形成されたエンボス加工構造が前記チップペーパー(T)の材料の深さ内に形成されているレリーフパターン領域(R)と、
前記レリーフパターン領域(R)に隣接し、前記チップペーパー(T)の前記材料の前記深さ内にエンボス加工構造が形成されていない少なくとも1つの平面領域(E1;E2;E3)であって、前記少なくとも1つの平面領域(E1;E2;E3)内に一連の通気孔(V)が形成されている、少なくとも1つの平面領域(E1;E2;E3)と、
を備え、
前記エンボス加工されたチップペーパー(T)は、実質的に矩形の形状を有し、前記少なくとも1つの平面領域(E1;E2;E3)は、前記実質的に矩形の形状部の2つの平行エッジ(s1、s3)の間で延びる固定幅(D1;d1;d2;d3)のバンドを形成する、
エンボス加工されたチップペーパー(T)。
【請求項2】
前記少なくとも1つの平面領域(E1;E2;E3)の前記固定幅(D1;d1;d2;d3)は、少なくとも1mm、特に少なくとも2mmである、
請求項1に記載のエンボス加工されたチップペーパー(T)。
【請求項3】
前記レリーフパターン領域(R)に隣接する、少なくとも2つの平面領域(E1;E2;E3)を備え、
前記少なくとも2つの平面領域(E1;E2;E3)は、前記チップペーパー(T)の前記材料の前記深さ内にエンボス加工構造が形成されておらず、前記エンボス加工されたチップペーパー(T)の実質的に矩形の形状部の2つの平行エッジ(s1、s3)の間で互いに平行に延びる、
請求項1又は2に記載のエンボス加工されたチップペーパー(T)。
【請求項4】
前記少なくとも2つの平面領域(E1;E2;E3)のうちの第1のものが、前記エンボス加工されたチップペーパー(T)の前記実質的に矩形の形状部の実質的な側部エッジ(s2)に形成されている、
請求項3に記載のエンボス加工されたチップペーパー(T)。
【請求項5】
前記少なくとも2つの平面領域(E1;E2;E3)のうちの両方が、前記エンボス加工されたチップペーパー(T)の前記実質的に矩形の形状部の実質的な中間に形成されている、
請求項3に記載のエンボス加工されたチップペーパー(T)。
【請求項6】
前記少なくとも2つの平面領域(E1;E2;E3)のうちの第2のものが、前記エンボス加工されたチップペーパー(T)の前記実質的に矩形の形状部の実質的な中間に形成されている、
請求項4に記載のエンボス加工されたチップペーパー(T)。
【請求項7】
前記パターン形成されたエンボス加工構造は、前記チップペーパー(T)の前記材料の45μmを超える深さまで形成されている、
請求項1~6のいずれか一項に記載のエンボス加工されたチップペーパー(T)。
【請求項8】
前記一連の通気孔(V)は、前記少なくとも1つの平面領域(E1;E2;E3)の中間において、前記固定幅(D1;d1;d2;d3)の前記バンドに平行に延びる一連の通気孔の直線的構成である、
請求項1~7のいずれか一項に記載のエンボス加工されたチップペーパー(T)。
【請求項9】
喫煙物品(S)であって、
具体的には、紙巻きタバコ、二重紙巻きタバコ、紙巻きタバコカートリッジ、使い捨てタバコスティック、又は二重使い捨てタバコスティックであり、
フィルタープラグ(P)と、
請求項1~8のいずれか一項に記載のエンボス加工されたチップペーパー(T)と、
を備え、
前記エンボス加工されたチップペーパー(T)は、前記フィルタープラグ(P)の周りに巻かれている、
喫煙物品(S)。
【請求項10】
前記エンボス加工されたチップペーパー(T)の下で前記フィルタープラグ(P)の周りに巻かれた、多孔質紙から作製されたプラグラップ(W)を更に備える、
請求項9に記載の喫煙物品(S)。
【請求項11】
前記エンボス加工されたチップペーパー(T)は、前記プラグラップ(W)の前記紙よりも高い坪量を有する、
請求項10に記載の喫煙物品(S)。
【請求項12】
エンボス加工されたチップペーパー(T)を用いて喫煙物品(S)を製造する製造システム(10)であって、
喫煙物品(S)用のチップペーパー(T)をエンボス加工するために使用されるエンボス加工ローラー(4)であって、
前記ローラーの表面(7)上の刻印パターン(5)であって、パターン形成されたエンボス加工構造を前記チップペーパー(T)の材料の深さ内に有するレリーフパターン領域(R)を形成するように構成された、刻印パターン(5)と、
前記刻印パターンに隣接する前記ローラーの前記表面(7)上の少なくとも1つの平面区域(6a;6b;6c)であって、前記少なくとも1つの平面区域は、前記レリーフパターン領域(R)に隣接する少なくとも1つの平面領域(E1;E2;E3)を形成するように構成され、前記少なくとも1つの平面領域(E1;E2;E3)は、前記チップペーパー(T)の前記材料の前記深さ内にエンボス加工構造が形成されていない、少なくとも1つの平面区域(6a;6b;6c)と、
を備え、
前記少なくとも1つの平面区域(6a;6b;6c)は、前記エンボス加工ローラー(4)の円周に平行に、前記刻印パターン(5)を貫通して延びる固定幅のバンドを形成する、
エンボス加工ローラー(4)
と、
前記製造システム(10)を通過する半製品喫煙物品(S)のフィルタープラグ(P)の周りに巻かれた前記エンボス加工されたチップペーパー(T)に通気孔(V)を形成するように構成された、レーザー切断装置(3)と、を備え、
前記レーザー切断装置(3)は、前記チップペーパー(T)の前記少なくとも1つの平面領域(E1;E2;E3)に一連の通気孔(V)を形成するように特に構成されている、
製造システム(10)。
【請求項13】
エンボス加工されたチップペーパー(T)を用いて喫煙物品(S)を製造する方法(M)であって、
パターン形成されたエンボス加工構造を前記チップペーパー(T)の材料の深さ内に形成して(M1)、レリーフパターン領域(R)を形成する工程と、
前記パターン形成されたエンボス加工構造を前記チップペーパー(T)の前記材料の前記深さ内に形成する(M1)工程中に、前記レリーフパターン領域(R)に隣接する少なくとも1つの平面領域(El;E2;E3)を除外(M2)して、前記チップペーパー(T)が、パターン形成されたエンボス加工構造を有するレリーフパターン領域(R)と、パターン形成されたエンボス加工構造を持たない少なくとも1つの平面領域(E1;E2;E3)とを含むようにする工程と、
前記チップペーパー(T)の前記少なくとも1つの平面領域(E1;E2;E3)に一連の通気孔(V)を形成する(M3)工程と、
を含み、
前記エンボス加工されたチップペーパー(T)は、実質的に矩形の形状を有し、
前記少なくとも1つの平面領域(E1;E2;E3)は、前記実質的に矩形の形状部の2つの平行エッジ(s1、s3)の間で延びる固定幅(D1;d1;d2;d3)のバンドを形成する、
方法(M)。
【請求項14】
前記一連の通気孔(V)は、前記少なくとも1つの平面領域(E1;E2;E3)の中間において、前記固定幅(D1;d1;d2;d3)の前記バンドに平行に延びる一連の通気孔の直線的構成として形成される、
請求項
13に記載の方法(M)。
【請求項15】
一連の通気孔(V)を形成する(M3)前記工程は、レーザー切断を使用して実施される、
請求項
13又は
14に記載の方法(M)。
【請求項16】
前記エンボス加工されたチップペーパー(T)の2つの部分を前記バンドの中間線に沿って分離して(M4)、前記少なくとも1つの平面領域(El;E2;E3)を形成する工程、を更に含む、
請求項
13に記載の方法(M)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エンボス加工されたチップペーパーを用いて喫煙物品を製造する方法、紙巻きタバコ、二重紙巻きタバコ、使い捨てタバコスティック、及び類似品などの喫煙物品、喫煙物品用のエンボス加工されたチップペーパーの製造で使用されるエンボス加工ローラー、及びエンボス加工されたチップペーパーを用いて喫煙物品を製造するための製造システムに関する。
【背景技術】
【0002】
タバコなどの草木喫煙材料を含む喫煙物品の場合、エンベロープ紙が1層又は複数層で喫煙物品の様々な構成要素の周りに巻かれて、それらを機械的に所定位置に保持する。このようなエンベロープ紙は通常、化学パルプから高品質の紙として得られる工業生産用の特殊な紙グレードでできており、とりわけ、適切な引張強度と引裂強度、低い通気性、燃焼速度の十分な制御、十分な不透明度、最適な走行性、及び良好なエッジ品質を保証している。
【0003】
フィルター材料の周りに巻かれたプラグラップ紙とタバコ組織との間に機械的接続を確立するために使用されるエンベロープ紙は、一般にチップペーパーと呼ばれ、プラグラップ紙よりも坪量が大きいエンベロープ紙である。喫煙物品全体の視覚的及び触覚的外観を向上させるために、印刷又は型押しなどのエンボス加工技術を使用して、チップペーパー内にレリーフ又はカウンターレリーフパターンを設定する場合がある。エンボス加工されたパターンは、チップペーパーに独特で美的に心地よい視覚的外観とユーザーの手又はユーザーの唇での快適な感触を与え、それにより喫煙物品の知覚品質を向上させる。例えば、中国実用新案登録第201339146Y号明細書は、エンボス加工されたチップペーパーについて開示している。
【0004】
エンボス加工されたチップペーパーを使用して喫煙物品を製造する場合、チップペーパーに形成されたレリーフパターンが、後続の製造段階の性能に干渉しない又は悪影響を及ぼさないことが望ましい。例えば、欧州特許出願公開第0536407A1号明細書は、紙巻きタバコに使用されるチップペーパーについて開示しており、チップペーパーのエンボス加工された領域にのみ通気孔を設けることにより、通気フィルターからの空気流量の変動を低減させることができる。
【0005】
しかしながら、喫煙物品用のエンボス加工されたチップペーパーの製造のための改善された解決策が必要である。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0006】
したがって、本発明の一態様によれば、エンボス加工されたチップペーパーは、パターン形成されたエンボス加工構造がチップペーパーの材料の深さ内に形成されたレリーフパターン領域を含む。エンボス加工されたチップペーパーは、レリーフパターン領域に隣接する少なくとも1つの平面領域を更に含み、少なくとも1つの平面領域は、エンボス加工構造がチップペーパーの材料の深さ内に形成されていない。少なくとも1つの平面領域内に、一連の、すなわち複数の、通気孔が形成されている。エンボス加工されたチップペーパーは実質的に矩形の形状を有し、少なくとも1つの平面領域が、実質的に矩形の形状部の2つの平行エッジの間で延びる固定幅のバンドを形成する。
【0007】
本発明の更なる態様によれば、エンボス加工されたチップペーパーを用いて喫煙物品を製造する方法は、パターン形成されたエンボス加工構造をチップペーパーの材料の深さ内に形成する工程と、パターン形成されたエンボス加工構造をチップペーパーの材料の深さ内に形成する間に、レリーフパターン領域に隣接する少なくとも1つの平面領域を除外する工程と、チップペーパーの少なくとも1つの平面領域に一連の通気孔を形成する工程とを伴う。このように、チップペーパーは、パターン形成されたエンボス加工構造を有するレリーフパターン領域と、パターン形成されたエンボス加工構造を持たない少なくとも1つの平面領域とを含む。エンボス加工されたチップペーパーは実質的に矩形の形状を有し、少なくとも1つの平面領域が、実質的に矩形の形状部の2つの平行エッジの間で延びる固定幅のバンドを形成する。
【0008】
本発明の更なる態様は、喫煙物品用のチップペーパーをエンボス加工するために使用されるエンボス加工ローラーに関し、エンボス加工ローラーは、ローラー表面にある刻印パターンであって、パターン形成されたエンボス加工構造をチップペーパーの材料の深さ内に有するレリーフパターン領域を形成するように構成された、刻印パターンと、刻印パターンに隣接するローラー表面上にある少なくとも1つの平面区域であって、少なくとも1つの平面区域はレリーフパターン領域に隣接する少なくとも1つの平面領域を形成するように構成され、少なくとも1つの平面領域はチップペーパーの材料の深さ内にエンボス加工構造が形成されていない、少なくとも1つの平面区域と、を含む。少なくとも1つの平面区域は、エンボス加工ローラーの円周に平行に、刻印パターンを貫通して延びる固定幅のバンドを形成する。
【0009】
本発明の更なる態様によれば、エンボス加工されたチップペーパーを用いて喫煙物品を製造する製造システムは、本発明の態様に即したエンボス加工ローラーを含む。
【0010】
本発明の更に別の態様は、本発明の態様の1つによるエンボス加工されたチップペーパーを有する喫煙物品に関する。喫煙物品は、特に、加熱非燃焼式製品にて使用する紙巻きタバコ、二重紙巻きタバコ、紙巻きタバコカートリッジ、使い捨てタバコスティック、及び二重使い捨てタバコスティックのうちの1つであってもよい。喫煙物品のエンボス加工されたチップペーパーは、喫煙物品のフィルタープラグの周りに巻かれる。喫煙物品は、典型的には多孔質又は非多孔質の紙から作られるプラグラップを更に備えてもよく、プラグラップは、エンボス加工されたチップペーパーの下でフィルタープラグの周りに巻かれている。エンボス加工されたチップペーパーは、特に、そのようなプラグラップの紙よりも高い坪量を有してもよい。
【0011】
本発明のアイデアの1つは、エンボス加工工程中に、チップペーパー全体がレリーフパターン又はカウンターレリーフパターンで覆われないように、喫煙物品用のチップペーパーの特定の領域を選択的に除くことである。そのような部分的にエンボス加工されたチップペーパーは、喫煙物品用の後続の処理工程、例えば、フィルタープラグの領域で喫煙物品を分離する工程、又はフィルタープラグに通気するためにチップペーパーに通気孔を形成する工程において、有利な特性を示し得る。
【0012】
具体的には、専用に除かれた領域、すなわち、レリーフパターン又はカウンターレリーフパターンでエンボス加工されていないチップペーパーの領域は、それらの領域における喫煙物品のより正確な処理を可能にし得る。例えば、フィルタープラグのエンボス加工されていない領域で喫煙物品を分離することにより、毛羽立った紙パルプの外観を回避できる。そうせずに、フィルタープラグが分離切断される領域にチップペーパーがエンボス加工された場合には、チップペーパーの厚さの不均一な分布に起因して毛羽立ちが生じるであろう。他の例では、レーザー照射によって高精度でチップペーパーに通気孔を形成することができる。なぜなら、レーザー切断によって通気孔が形成されることになる領域でチップペーパーがエンボス加工されている場合は、チップペーパーが、窪み、溝、又は凸凹の表面領域を有するであろうが、そうでない場合は、レーザービームの平面内に焦点を維持することが容易だからである。
【0013】
エンボス加工されたチップペーパーの一実施形態によれば、少なくとも1つの平面領域の固定幅は少なくとも1mm、特に少なくとも2mmであってもよい。これにより、エンボス加工されたチップペーパーが喫煙物品のフィルタープラグの周りに巻かれた後に喫煙物品に対して実施される作業のために、エンボス加工された領域の間に十分なスペースが確保される。
【0014】
エンボス加工されたチップペーパーの別の実施形態によれば、エンボス加工されたチップペーパーは、レリーフパターン領域に隣接する少なくとも2つの平面領域を備えてもよく、少なくとも2つの平面領域は、エンボス加工構造がチップペーパーの材料の深さ内に形成されておらず、エンボス加工されたチップペーパーの実質的に矩形の形状部の2つの平行エッジの間を互いに平行に延びている。それら実施形態のうちのいくつかでは、少なくとも2つの平面領域のうちの第1のものが、エンボス加工されたチップペーパーの実質的に矩形の形状部の実質的な側部エッジに形成され得る。代替の実施形態では、少なくとも2つの平面領域の両方が、エンボス加工されたチップペーパーの実質的に矩形の形状部の実質的な中間に形成され得る。実施形態のいくつかの変形形態では、少なくとも2つの平面領域のうちの第1のものが、エンボス加工されたチップペーパーの実質的に矩形の形状部の実質的な側部エッジに形成され、少なくとも2つの平面領域のうちの第2のものが、エンボス加工されたチップペーパーの実質的に矩形の形状部の実質的な中間に形成されることが可能であり得る。
【0015】
エンボス加工されたチップペーパーの別の実施形態によれば、パターン形成されたエンボス加工構造は、チップペーパーの材料の45μmを超える深さまで形成されてもよい。
【0016】
エンボス加工されたチップペーパーは、チップペーパーの少なくとも1つの平面領域に形成された一連の通気孔を備える。そのいくつかの実施形態では、一連の通気孔は、少なくとも1つの平面領域の中間において固定幅のバンドに平行に延びる一連の通気孔の直線的構成であってもよい。そのような通気孔は、喫煙物品のTNCOパラメータを制御するのに役立つ場合がある。有利には、エンボス加工されたチップペーパーの平面領域、すなわちエンボス加工されていない領域に一連の通気孔を形成することにより、切断精度のより良好な制御が可能になる。例えば、レーザー切断を使用して通気孔を形成する場合、レーザービームの領域にチップペーパーがレリーフパターン構造を持たない場合、レーザービームはチップペーパーの表面により正確に集束され得る。
【0017】
エンボス加工されたチップペーパーを用いて喫煙物品を製造する方法は、チップペーパーの少なくとも1つの平面領域に、例えばレーザー切断を使用して、一連の通気孔を形成する工程を含む。そのような一連の通気孔は、そのいくつかの実施形態では、少なくとも1つの平面領域の中間において固定幅のバンドに平行に延びる一連の通気孔の直線的構成として形成されてもよい。
【0018】
エンボス加工されたチップペーパーを用いて喫煙物品を製造する方法の別の実施形態によれば、この方法は、エンボス加工されたチップペーパーの2つの部分をバンドの中間線に沿って分離して、少なくとも1つの平面領域を形成する工程を更に含んでもよい。これは、フィルタープラグの中間で単一の紙巻きタバコに分離される二重紙巻きタバコにとって特に役立つ場合がある。平面領域、すなわちチップペーパーのエンボス加工されていない領域、に沿って切断することにより、エンボス加工された領域に沿って切断する場合よりもきれいな切断エッジが得られる。
【0019】
本発明について、添付の図面に示す例示的な実施形態を参照してより詳細に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】本発明の一実施形態によるエンボス加工されたチップペーパーを有する喫煙物品の斜視図を概略的に示す。
【
図2】本発明の更なる実施形態によるエンボス加工されたチップペーパーの平面図を概略的に示す。
【
図3】本発明の更に別の実施形態によるエンボス加工されたチップペーパーの平面図を概略的に示す。
【
図4】本発明の別の実施形態による、喫煙物品用の製造システムの詳細を概略的に示す。
【
図5】本発明の別の実施形態による、喫煙物品用の製造システムの一部の斜視図を概略的に示す。
【
図6】本発明の更なる実施形態によるエンボス加工されたチップペーパーの平面図を概略的に示す。
【
図7】本発明の更に別の実施形態によるエンボス加工されたチップペーパーの平面図を概略的に示す。
【
図8】本発明の更に別の実施形態によるエンボス加工されたチップペーパーの平面図を概略的に示す。
【
図9】本発明の別の実施形態による、エンボス加工されたチップペーパーを有する喫煙物品を製造する方法のフロー図を概略的に示す。
【
図10】本発明の別の実施形態による、喫煙物品用の製造システムの一部としてのエンボス加工ローラーの簡略化した斜視図を概略的に示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本明細書には特定の実施形態が例示され説明されてきたが、当業者であれば、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な代替の及び/又は等価な実現形態が、示され説明された特定の実施形態を置き換えることができることを理解するであろう。
【0022】
図1は喫煙物品Sの斜視図を示す。喫煙物品Sは、フィルター付きの紙巻きタバコとして具体的に示されているが、当業者には、加熱非燃焼式製品にて使用する二重紙巻きタバコ、シガリロ、紙巻きタバコカートリッジ、使い捨てタバコスティック、又は二重使い捨てタバコスティックなどの他の形態の喫煙物品Sが、本開示によって同様にカバーされることが明らかなはずである。特に、
図1に、更には
図2~
図9に関連して例示的に示されるチップペーパー及びフィルタープラグについてのいかなる説明も、そのような喫煙物品の他の形態のチップペーパー及びフィルタープラグにも同様に適用できる。
【0023】
図1では、喫煙物品Sはフィルター紙巻きタバコとして示される。フィルター紙巻きタバコは、タバコロッドFと、喫煙物品Sの口側端部に位置するフィルタープラグPとを含む。タバコロッドFは、例えば、紙スリーブC内に封入されたタバコのブレンドを含んでもよい。フィルタープラグPは、例えば、ロッド形状の酢酸セルロース繊維又はトウで形成されてもよく、多孔質紙から作製されたプラグラップWによって包み込まれてもよい。タバコロッドFは、チップペーパーTによってフィルタープラグPに取り付けられてもよい。部分的に分解された状態である
図1に示すように、チップペーパーTは一般に、喫煙物品Sの外面を形成する外面Toと、プラグラップWを取り囲む内面Tiとを有する。チップペーパーTの材料は一般に、プラグラップWの紙よりも高い坪量を有してもよく、例えば、50gsm、55gsm、60gsm、又は80gsmの坪量を有する白色紙又はコルク紙であってもよい。
【0024】
プラグラップWを覆い、タバコロッドFをフィルタープラグPに取り付けるために使用されるチップペーパーTは、部分的にエンボス加工されていてもよい。チップペーパーT上に形成されるエンボス加工パターンの考えられるバリエーションを例示的に
図2、
図3、
図6、
図7、及び
図8に示す。
図2、
図3、
図6、
図7、及び
図8に示すような異なる特徴及びバリエーションの組み合わせが、図面に明示的に示されていない、チップペーパーT上に形成されるエンボス加工パターンについての他の構成を導出するために使用されてもよいことが明らかなはずである。
【0025】
図2、
図3、
図6、
図7、及び
図8に示すチップペーパーTは一般に、実質的に矩形の形状を有する。一般性を失うことなく、チップペーパーTは、互いに平行な2つの水平エッジs1及びs3と、互いに平行な2つの垂直エッジs2及びs4とを有する。チップペーパーTの大部分は、パターン形成されたエンボス加工構造がチップペーパーTの材料の深さ内に形成されたレリーフパターン領域Rで覆われている。エンボス加工構造のパターンは、チップペーパーTの表面上に、反復されたライン、幾何学的形状、又は色の、任意の規則的に繰り返された構成を含んでもよい。例えば、エンボス加工構造のパターンは、ダイヤモンド、正方形、波線、傾斜線などの繰り返しの幾何学的形状を含んでもよい。代替として又は加えて、エンボス加工構造のパターンはまた、チップペーパーのエンボス加工された部分の表面上に、均一に又は均等に散在する又は分布する数字又は文字などの特定の記号を形成してもよい。このように、エンボス加工構造のパターンは、ユーザーがチップペーパー上で判読するロゴ又は文字デザインを形成してもよい。
【0026】
エンボス加工構造は、特に、チップペーパーの材料の深さ内に、形状及びラインの対応する繰り返し構成に従う埋没又は逆埋没(counter-sunk)された部分を有してもよい。パターン形成されたエンボス加工構造は、チップペーパーTの材料の45μmを超える深さまで形成されてもよい。すなわち、パターン形成されたエンボス加工構造の窪んだ領域と高い領域との間の高さの差は45μmを超えてもよく、例えば最大90μmであってもよい。
【0027】
レリーフパターン領域R自体は、実質的に矩形の形状部の1つ以上のエッジ、例えば、側部エッジs1、s3、及びs4などと直接境界をなしてもよい。レリーフパターン領域Rは、チップペーパーTの表面全体を覆わないように形成される。代わりに、レリーフパターン領域Rに隣接して少なくとも1つの平面領域が形成される。少なくとも1つの平面領域は、チップペーパーTの材料の深さ内にエンボス加工構造が形成されていない。すなわちチップペーパーの材料は、それらの平面領域ではエンボス加工されていない。
【0028】
図2、
図3、
図6、
図7、及び
図8は平面領域の考えられる構成の様々な実施例を示し、図面では参照番号E1、E2、及びE3で示される。平面領域E1、E2、及びE3は一般に、実質的に矩形の形状部の2つの平行エッジs1、s3の間で延びる固定幅のバンドを形成する。図面では、固定幅はそれぞれ、参照番号D1、d1、d2、及びd3で示される。例えば、平面領域E1、E2、及びE3の固定幅は、
図2、
図3、
図6、及び
図7における固定幅d1、d2、及びd3に対して、少なくとも1mmであってもよい。いくつかの構成では、平面領域E1、E2、及びE3の固定幅は、例えば
図8のバンドE1の固定幅D1に対して少なくとも2mmであってもよい。固定幅は、エンボス加工されたチップペーパーTが喫煙物品SのフィルタープラグPの周りに巻かれた後に、エンボス加工されたチップペーパーTに対して実施される処理工程における予想される典型的な処理寸法に応じて選択されてもよい。例えば、二重紙巻きタバコ用のエンボス加工されたチップペーパーTには、平面領域のバンドの中間で切断するのに十分なスペースを提供するために、2mmの固定幅D1が選択されてもよい。
【0029】
図2に示すように、平面領域E1が、エンボス加工されたチップペーパーTの実質的に矩形の形状部の実質的な側部エッジs2に形成されてもよい。
図6に示すように、エンボス加工されたチップペーパーTの実質的に矩形の形状部の実質的な中間にある平面領域E1に加えて、別の平面領域E2が形成されてもよい。2つの平面領域E1及びE2は、エンボス加工されたチップペーパーTの実質的に矩形の形状部の2つの平行エッジs1、s3の間を互いに平行に延びている。
【0030】
図3に示すように、エンボス加工されたチップペーパーTの実質的に矩形の形状部の実質的な中間に固定幅d2の平面領域E2のみを設けることが可能であり得る。平面領域E2のバンドは、一連の通気孔VがチップペーパーTに形成されることになる場所に配置される。一連の通気孔Vは、例えば、平面領域E2の中間において、固定幅のバンドに平行に延びる一連の通気孔Vの直線的構成であってもよい。この構成では、固定幅d2は、レリーフパターン領域Rのエッジと通気孔Vのエッジとの間に十分な分離を保証するように選択されてもよい。通気孔Vは、例えば、0.5mm以下の典型的な直径を有してもよい。
【0031】
図7に示すように、固定幅d2及びd3を有する平面領域E2及びE3の2つのバンドは、チップペーパーTの矩形の形状部の実質的に中間に形成されてもよい。固定幅d2及びd3は、互いに等しくてもよく、又は異なっていてもよい。平面領域E2及びE3のバンドは一般に、互いに平行に延びてもよく、固定した距離だけ間隔を空けていてもよい。
【0032】
もちろん、
図8に関連して示すように、平面領域E1及びE2の3つ以上のバンドが、適宜必要に応じて、チップペーパーT内に形成されてもよい。
図8の実施例のチップペーパーTは、例えば、二重紙巻きタバコ又は二重使い捨てタバコスティックのフィルタープラグを巻くために使用されてもよい。
【0033】
喫煙物品用の製造システムにおいてチップペーパーをエンボス加工するために使用され得るエンボス加工ローラー4の考えられる実現形態が
図10に例示的に示される。
図10のエンボス加工ローラー4は、ローラー表面7上の刻印パターン5で構成され、刻印パターン5は、
図8の構成に即して、パターン形成されたエンボス加工構造をチップペーパーTの材料の深さ内に有するレリーフパターン領域Rを形成するように構成されている。その目的のために、エンボス加工ローラー4は加えて、刻印パターン5に隣接するローラー表面7上に1つ以上の平面区域6a、6b、6cが形成されている。平面区域6a、6b、6cは、エンボス加工ローラー4で処理されたチップペーパー上に1つ以上の平面領域を形成するように構成され、平面領域は、レリーフパターン領域Rに隣接して位置する。その時、これら平面領域は、チップペーパーTの材料の深さ内にエンボス加工構造が形成されていない。
【0034】
例えば、第1の平面区域6a及び第2の平面区域6cは、エンボス加工ローラー4の円周の周りに、中間線の中心から外れて実装されてもよい。これらの第1の平面区域6a及び第2の平面区域6cを使用して、
図8に示すような平面領域E2を除いてもよい。ローラー表面7上の第3の平面区域6bなどの他の平面区域が、エンボス加工ローラー4の実質的な中央に実装されてもよい。その時、エンボス加工ローラー4を使用してエンボス加工されたチップペーパーTは、チップペーパーTの中間に、すなわち矩形形状であるチップペーパーTのエッジs2とs4の間のほぼ中程に、平面領域E1を有する。
【0035】
エンボス加工ローラー4の軸方向長さは、エンボス加工されるチップペーパーTの水平側部エッジs2及びs4の所望の長さとほぼ同じであってもよい。エンボス加工ローラー4の円周は、エンボス加工されるチップペーパーTの垂直側部エッジs1及びs3の所望の長さと同じ値であってもよい。
【0036】
喫煙物品用の製造システムにおいて、エンボス加工ローラー4に平面カウンターローラーが設けられてもよい。水平側部エッジs2及びs4の長さに対応する横幅を有するチップペーパーベースウェブの無限の供給物をボビンに巻き付けてもよい。エンボス加工ローラー4と対応するカウンターローラーとの間にチップペーパーベースウェブを供給するために、ベースウェブが、ボビンから、張力、誘導、及びレジスタローラーのアセンブリに提供されてもよい。次いで、エンボス加工ローラーは、チップペーパーベースウェブ上にレリーフパターン領域を無限に刻印する。刻印作業後、ベースウェブを、部分的にエンボス加工されたチップペーパーTの矩形形状の断片に分離するために、チップペーパーベースウェブが、ベースウェブの進行方向に垂直に、間隔を置いて切断される。間隔は、エンボス加工されたチップペーパーTの所望の幅、すなわち垂直側部エッジの長さs2及びs4に対応してもよい。
【0037】
エンボス加工ローラー4のローラー表面7上の平面区域6a、6b、6cの1つ以上のバンドによって刻印パターン5が中断されていることに起因して、結果として生じる部分的にエンボス加工されたチップペーパーTの断片は、1つ以上の平面領域が、矩形形状であるチップペーパーTの上部から底部に延びる平行なバンドを形成して、
図2、
図3、
図6、
図7、又は
図8に示すような外観を実質的に有することになる。これらのバンドはそれぞれ、エンボス加工ローラー4の円周に平行に、刻印パターン5を貫通して延びる平面区域6a、6b、6cのバンドの固定幅に対応する固定幅を有する。
【0038】
次いで、エンボス加工ローラー4及び対応するカウンターローラーを使用して製造システムを通過した部分的にエンボス加工されたチップペーパーTを、製造システムの後続段階で使用して、フィルタープラグP、例えば、二重紙巻きタバコ又は二重使い捨てタバコスティックのフィルタープラグを包んでもよい。
【0039】
図10に示す3つの平面区域6a、6b、及び6cを有する特定の実施例があるが、
図2、
図3、
図6、及び
図7の例示的な構成に即したエンボス加工されたチップペーパーTを得るために、異なる数及び/又は構成の平面区域を有する対応するエンボス加工ローラーが実装され得ることが明らかなはずである。
【0040】
図4及び
図5は、
図1、
図2、
図3、
図6、
図7、及び
図8に関連して説明されたような部分的にエンボス加工されたチップペーパーTを含む喫煙物品Sを製造するための製造システム10の概略的な詳細を示す。
図4及び
図5の製造システム10は、
図4及び
図5で例示的に示す処理段階の前に、
図10に即したエンボス加工ローラー4を用いる処理段階を特に含んでもよい。製造システム10は一般に、移送用歯Bの間に延長溝を有する穿孔ドラム1を含み、そこで喫煙物品Sがドラム移動方向(
図4のドラム1の下の矢印によって示される)に輸送される。張力ローラー2が逆方向Yに回転し、穿孔ドラムが張力ローラー2を通過する際に、喫煙物品Sをそれらの長手方向軸線の周りに回転させる。その目的のために、張力ローラー2は、略円筒形の喫煙物品Sの直径よりも僅かに小さい距離Zだけ穿孔ドラム1の表面から間隔を空けている。張力ローラー2のカム面2aが喫煙物品Sを押し下げて、穿孔ドラム1が張力ローラー2を通過する際に、喫煙物品を、それ自体の長手方向軸線の周りで回転させる。カム面2aは、回転後に喫煙物品Sを放つために、張力ローラー2の解放面2bによってオフセットされている。
【0041】
穿孔ドラム1及び1つ以上の張力ローラー2が
図5のシステムで使用されてもよく、そこでは、喫煙物品Sの回転が、それらのフィルターの外周の周りに一連の通気孔を形成するために使用される。エンボス加工されたチップペーパーTの実質的な中間に形成された平面領域のバンドが、通気孔を形成するために使用される製造システム10のステージと整列するように、喫煙物品Sは、そのフィルタープラグの周りに、エンボス加工されたチップペーパーTが巻かれている。具体的には、
図5の喫煙物品のフィルタープラグの周りに巻かれたエンボス加工されたチップペーパーTは、
図10に関連して示すエンボス加工ローラー4を使用して製造されたものであってもよい。
図5では、通気孔形成段階が、レーザービームをチップペーパーTの表面に集束させるレーザー切断装置3として示されている。レーザービームは、張力ローラー2の助けを借りて穿孔ドラム1の輸送溝内で回転する半製品である喫煙物品Sのエンボス加工されたチップペーパーTに通気孔Vを形成する。
【0042】
図9は、エンボス加工されたチップペーパーを用いて喫煙物品を製造する方法Mの例示的なフロー図を示す。方法Mは、特に、
図4及び
図5に関連して記載及び説明されるような製造システム10を使用して実施され得る。方法Mは、
図1に示すような喫煙物品Sを得るために更に実行されてもよく、喫煙物品Sは、
図2、
図3、
図6、
図7、及び
図8のいずれかによるエンボス加工されたチップペーパーを有する。
【0043】
第1の工程M1において、パターン形成されたエンボス加工構造がチップペーパーTの材料の深さ内に形成されてレリーフパターン領域Rを形成する。第2の工程M2において、パターン形成されたエンボス加工構造をチップペーパーTの材料の深さ内に形成する間に、レリーフパターン領域Rに隣接する少なくとも1つの平面領域が除外される。このように、チップペーパーTは、エンボス加工後、パターン形成されたエンボス加工構造を有するレリーフパターン領域Rと、パターン形成されたエンボス加工構造を持たない少なくとも1つの平面領域とを含む。エンボス加工作業は、実質的に矩形の形状を有するチップペーパーT上で実施され、その結果、少なくとも1つの平面領域が、実質的に矩形の形状部の2つの平行エッジの間で延びる固定幅の少なくとも1つのバンドを形成する。
【0044】
任意選択で、工程M3は、例えば、少なくとも1つの平面領域の中間において固定幅のバンドに平行に延びる一連の通気孔の直線的構成として、チップペーパーTの少なくとも1つの平面領域に一連の通気孔Vを形成することを含み得る。通気孔Vの形成は、例えば、レーザー切断を使用して実施できる。
【0045】
任意選択で、工程M4は、エンボス加工されたチップペーパーTの2つの部分をバンドの中間線に沿って分離して、少なくとも1つの平面領域を形成することを含んでもよい。これは、特に、共通のフィルタープラグの中間で二重紙巻きタバコを2本の単一の紙巻きタバコに分離することを含み得る。この場合、分離する切断は、チップペーパーTの中間の平面領域に設定される。
【0046】
前述の詳細な説明では、本開示を簡素化する目的で、様々な特徴が、1つ以上の実施例又は例において一緒にグループ化されている。上記の説明は、例示的であることを意図しており、制限するものではないことを理解されたい。上記の説明は、全ての代替例、修正例、及び均等物をカバーすることを意図している。上記の明細書を検討すると、当業者には多くの他の例が明らかになるであろう。