(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-18
(45)【発行日】2024-03-27
(54)【発明の名称】画像形成装置
(51)【国際特許分類】
G03G 15/00 20060101AFI20240319BHJP
G03G 21/00 20060101ALI20240319BHJP
B41J 29/38 20060101ALI20240319BHJP
B65H 37/04 20060101ALI20240319BHJP
B65H 37/06 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
G03G15/00 430
G03G21/00 376
G03G21/00 386
B41J29/38
B65H37/04 D
B65H37/06
(21)【出願番号】P 2019162609
(22)【出願日】2019-09-06
【審査請求日】2022-07-21
(73)【特許権者】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001254
【氏名又は名称】弁理士法人光陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】吉田 和人
【審査官】大山 広人
(56)【参考文献】
【文献】特開2019-038700(JP,A)
【文献】特開2000-118860(JP,A)
【文献】特開2010-041063(JP,A)
【文献】特開2002-101254(JP,A)
【文献】特開2014-232503(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03G 15/00
G03G 21/00
B41J 29/38
B65H 37/00-37/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
用紙に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部により前記画像が形成された用紙に後処理を行う後処理ユニットと、を備える画像形成装置であって、
ユーザー操作に基づく後処理の設定を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた前記設定に基づく後処理を前記後処理ユニットに行わせる制御手段と、を備え、
前記制御手段は、複数部印刷の場合に1部のみを印刷する、もしくは複数枚の印刷の場合にそのうちの所定の枚数のみを印刷する試し印刷モードでの印刷中、又は、当該試し印刷モードでの印刷後に前記設定に関する調整画面を表示手段に表示させ、
前記受付手段は、第1のタイミングでは作成画面を介して後処理位置の通紙方向における反転及び/又は回転に係る設定を受け付け、
前記第1のタイミングとは異なるタイミングであり、複数部印刷の場合に1部のみを印刷する、もしくは複数枚の印刷の場合にそのうちの所定の枚数のみを印刷する試し印刷モードでの印刷中、又は、当該試し印刷モードでの印刷後である第2のタイミングでは
前記調整画面を介して前記設定の調整を受け付けることを特徴とする画像形成装置。
【請求項2】
前記受付手段は、通紙方向における後処理位置の反転及び/又は回転に係る設定を受け付けることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記受付手段は、後処理位置の通紙方向における反転及び/又は回転に係る設定の項目が複数ある場合、当該複数の項目の設定を個別に受け付け可能であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記受付手段は、後処理位置の通紙方向における反転及び/又は回転に係る設定の項目が複数ある場合、当該複数の項目の設定を一括して受け付け可能であることを特徴とする請求項1~3のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記制御手段は、前記試し印刷モードでの印刷中、又は、当該試し印刷モードでの印刷後に前記設定の調整がなされた場合、当該設定の調整の内容を反映させた状態で前記後処理ユニットに後処理を行わせることを特徴とする請求項
1~4のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記受付手段は、自装置に設けられている操作部の操作、又は、自装置と通信接続がなされている外部装置の操作により前記設定を受け付けることを特徴とする請求項1~
5のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記制御手段は、前記受付手段により前記設定が受け付けられた場合、当該設定後の後処理位置が示された用紙を表示手段にサムネイル表示させることを特徴とする請求項1~
6のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記制御手段は、前記受付手段により受け付けられた前記設定が後処理不可能な設定である場合、所定の警告メッセージを表示手段に表示させることを特徴とする請求項1~
7のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第1のタイミングは、複数部印刷の場合に1部のみを印刷する、もしくは複数枚の印刷の場合にそのうちの所定の枚数のみを印刷する試し印刷モードでの印刷中、又は、当該試し印刷モードでの印刷後のいずれでもないタイミングであり、
前記第2のタイミングは、複数部印刷の場合に1部のみを印刷する、もしくは複数枚の印刷の場合にそのうちの所定の枚数のみを印刷する試し印刷モードでの印刷中、又は、当該試し印刷モードでの印刷後であることを特徴とする請求項1~
8のいずれか一項に記載の画像形成装置。
【請求項10】
用紙に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部により前記画像が形成された用紙に後処理を行う後処理ユニットと、を備える画像形成装置であって、
ユーザー操作に基づく後処理の設定を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた前記設定に基づく後処理を前記後処理ユニットに行わせる制御手段と、を備え、
前記制御手段は、複数部印刷の場合に1部のみを印刷する、もしくは複数枚の印刷の場合にそのうちの所定の枚数のみを印刷する試し印刷モードでの印刷中、又は、当該試し印刷モードでの印刷後に前記設定に関する調整画面を表示手段に表示させ、
前記受付手段は、後処理位置の通紙方向における反転及び/又は回転に係る設定を受け付けるとともに、前記調整画面を介して前記設定の調整を受け付けることを特徴とする画像形成装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像形成装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置本体により画像が形成された用紙に対して様々な後処理を行う後処理装置が知られている。このような後処理装置としては、例えば、用紙の長辺又は短辺の区別と用紙の左右上下のいずれの辺であるかの区別との組み合わせ情報により、用紙に形成される画像を基準として用紙束の後処理辺を指定し、指定された後処理辺上の一端部のステープル位置を、左又は右であるかの区別と上又は下の区別との組み合わせ情報により指定するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、例えば、用紙へのパンチ加工を施す際にパンチ処理機の種類と反転装置の有無に応じて用紙の画像形成を制御することで、所望の位置にパンチ加工を施し、かつ、積載時にページ順となるように用紙を排紙するものが知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2008-094561号公報
【文献】特開2010-188607号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記特許文献1や上記特許文献2に記載の後処理装置では、給紙方向の前端又は後端に対してのみ後処理を行うことが可能となっており、後処理辺が給紙方向の前端又は後端に位置しない場合には、画像を回転させて印刷しなければならない。このため、例えば、後処理がなされた出力物を所定の台車の上に排出して当該出力物を当該所定の台車ごと後工程に引き渡す際に、本来あるべき向きとは異なる向きで出力物が所定の台車の上に排出された場合、当該所定の台車に一旦載せられた出力物の向きを直さなければならず手間がかかる。また、当初イメージしていた画像の向きとは異なる向きで出力物が排出された場合、当該出力物の目視での確認を円滑に行うことができない。
【0005】
そこで、後処理位置の設定が可能な後処理装置にあっては、当該後処理位置の設定を行うことによって印刷物の画像の向きを変更することなく適切な位置へ後処理を行うことが可能になる。しかし、このような後処理装置であっても、後処理後の印刷物がユーザーが望んだものと異なってしまう場合がある。かかる場合には後処理の設定をやり直すこととなるが、当該後処理の設定の項目は多岐にわたるため、後処理の対象箇所対して後処理の設定をそれぞれやり直さなければならず面倒であるという問題がある。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、後処理の設定を簡便にすることができる画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
用紙に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部により前記画像が形成された用紙に後処理を行う後処理ユニットと、を備える画像形成装置であって、
ユーザー操作に基づく後処理の設定を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた前記設定に基づく後処理を前記後処理ユニットに行わせる制御手段と、を備え、
前記制御手段は、複数部印刷の場合に1部のみを印刷する、もしくは複数枚の印刷の場合にそのうちの所定の枚数のみを印刷する試し印刷モードでの印刷中、又は、当該試し印刷モードでの印刷後に前記設定に関する調整画面を表示手段に表示させ、
前記受付手段は、第1のタイミングでは作成画面を介して後処理位置の通紙方向における反転及び/又は回転に係る設定を受け付け、前記第1のタイミングとは異なるタイミングであり、複数部印刷の場合に1部のみを印刷する、もしくは複数枚の印刷の場合にそのうちの所定の枚数のみを印刷する試し印刷モードでの印刷中、又は、当該試し印刷モードでの印刷後である第2のタイミングでは前記調整画面を介して前記設定の調整を受け付けることを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の画像形成装置において、
前記受付手段は、通紙方向における後処理位置の反転及び/又は回転に係る設定を受け付けることを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像形成装置において、
前記受付手段は、後処理位置の通紙方向における反転及び/又は回転に係る設定の項目が複数ある場合、当該複数の項目の設定を個別に受け付け可能であることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1~3のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記受付手段は、後処理位置の通紙方向における反転及び/又は回転に係る設定の項目が複数ある場合、当該複数の項目の設定を一括して受け付け可能であることを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項1~4のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記制御手段は、前記試し印刷モードでの印刷中、又は、当該試し印刷モードでの印刷後に前記設定の調整がなされた場合、当該設定の調整の内容を反映させた状態で前記後処理ユニットに後処理を行わせることを特徴とする。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項1~5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記受付手段は、自装置に設けられている操作部の操作、又は、自装置と通信接続がなされている外部装置の操作により前記設定を受け付けることを特徴とする。
【0014】
請求項7に記載の発明は、請求項1~6のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記制御手段は、前記受付手段により前記設定が受け付けられた場合、当該設定後の後処理位置が示された用紙を表示手段にサムネイル表示させることを特徴とする。
【0015】
請求項8に記載の発明は、請求項1~7のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記制御手段は、前記受付手段により受け付けられた前記設定が後処理不可能な設定である場合、所定の警告メッセージを表示手段に表示させることを特徴とする。
請求項9に記載の発明は、請求項1~8のいずれか一項に記載の画像形成装置において、
前記第1のタイミングは、複数部印刷の場合に1部のみを印刷する、もしくは複数枚の印刷の場合にそのうちの所定の枚数のみを印刷する試し印刷モードでの印刷中、又は、当該試し印刷モードでの印刷後のいずれでもないタイミングであり、
前記第2のタイミングは、複数部印刷の場合に1部のみを印刷する、もしくは複数枚の印刷の場合にそのうちの所定の枚数のみを印刷する試し印刷モードでの印刷中、又は、当該試し印刷モードでの印刷後であることを特徴とする。
請求項10に記載の発明は、
用紙に画像を形成する画像形成部と、前記画像形成部により前記画像が形成された用紙に後処理を行う後処理ユニットと、を備える画像形成装置であって、
ユーザー操作に基づく後処理の設定を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により受け付けられた前記設定に基づく後処理を前記後処理ユニットに行わせる制御手段と、を備え、
前記制御手段は、複数部印刷の場合に1部のみを印刷する、もしくは複数枚の印刷の場合にそのうちの所定の枚数のみを印刷する試し印刷モードでの印刷中、又は、当該試し印刷モードでの印刷後に前記設定に関する調整画面を表示手段に表示させ、
前記受付手段は、後処理位置の通紙方向における反転及び/又は回転に係る設定を受け付けるとともに、前記調整画面を介して前記設定の調整を受け付けることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、後処理の設定を簡便にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
【
図1】本実施形態に係る画像形成装置の概略構成を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る画像形成装置の制御構造を示す機能ブロック図である。
【
図3】本実施形態に係る画像形成装置の後処理プロファイルの設定及び調整に関する動作を示すフローチャートである。
【
図4】本実施形態に係る画像形成装置の後処理プロファイルの設定及び調整に関する動作を示すフローチャートである。
【
図5】本実施形態に係る画像形成装置の後処理プロファイルの設定及び調整に関する動作を示すフローチャートである。
【
図6】本実施形態に係る画像形成装置の後処理プロファイルの設定及び調整に関する動作を示すフローチャートである。
【
図7】プロファイル作成画面の一例を示す図である。
【
図10】(a)及び(b)はトリミング画面の一例を示す図である。
【
図11】(a)はユーザーの出力イメージを示す図、(b)は実際の出力イメージを示す図、(c)は実際の出力イメージであって同図(a)に示す後処理位置を反転させた状態の出力イメージを示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
【0019】
本実施形態に係る画像形成装置1は、
図1及び
図2に示すように、画像形成装置本体100と、リレーユニットRUと、後処理装置200と、フィニッシャーFSと、を備えて構成されている。
【0020】
画像形成装置本体100は、原稿から画像を読み取って得られた画像データ、又は、外部装置から受信した画像データに基づいて、電子写真方式によりカラー画像を形成する。
画像形成装置本体100は、
図1及び
図2に示すように、操作部11と、表示部12と、原稿読取ユニット13と、画像形成部14と、給紙部15と、画像形成制御部16と、記憶部17と、コントローラーIF(Inter Face)18と、画像処理部19と、を備えて構成されている。
【0021】
操作部(受付手段)11は、表示部12の表示画面上を覆うように形成されたタッチパネルや、数字ボタン、スタートボタン等の各種操作ボタンを備え、ユーザーの操作に基づく操作信号を画像形成制御部16に出力する。
【0022】
表示部(表示手段)12は、LCD(Liquid Crystal Display)により構成され、画像形成制御部16から入力される表示信号の指示に従って各種画面を表示する。
【0023】
原稿読取ユニット13は、ADF(自動原稿給紙装置)、スキャナー等を備え、原稿の画像を読み取って得られた画像データを画像形成制御部16に出力する。
【0024】
画像形成部14は、画像処理部19により画像処理が行われた画像データに基づいて、給紙部15から供給された用紙上に画像を形成する。
画像形成部14は、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の各色に対応する感光体ドラム141Y,141M,141C,141K、中間転写ベルト142、2次転写ローラー143、定着部144、濃度センサー145等を備えて構成されている。
【0025】
感光体ドラム141Yは、一様に帯電された後、イエロー色の画像データに基づいてレーザービームにより走査露光され、静電潜像が形成される。そして、感光体ドラム141Y上の静電潜像にイエロー色のトナーが付着され、現像が行われる。
感光体ドラム141M,141C,141Kについても、扱う色が異なることを除いて、感光体ドラム141Yと同様であるため、説明を省略する。
【0026】
感光体ドラム141Y,141M,141C,141K上に形成された各色のトナー像は、回転する中間転写ベルト142上に逐次転写される(1次転写)。すなわち、中間転写ベルト142上には、4色のトナー像が重ね合わされたカラートナー像が形成される。
中間転写ベルト142上のカラートナー像は、2次転写ローラー143により、用紙上に一括して転写される(2次転写)。
【0027】
定着部144は、カラートナー像が転写された用紙を加熱する加熱ローラー、当該用紙を加圧する加圧ローラーを備え、加熱・加圧によりカラートナー像を用紙に定着させる。
【0028】
給紙部15は、給紙トレイT11~T13を備え、画像形成部14に用紙を供給する。各給紙トレイT11~T13には、給紙トレイごとに予め定められた紙種やサイズの用紙が収納されている。
【0029】
画像形成制御部(制御手段)16は、CPU、ROM、メモリーを備えて構成される。
CPUは、ROMに記憶されている各種処理プログラムを読み出し、当該プログラムに従って、画像形成装置本体100の各部の動作を集中制御する。また、CPUは、出力された用紙に対して後処理を行う場合には、後処理装置200に所定の後処理を実行する指示を出す。
ROMは、不揮発性の半導体メモリー等により構成され、各種処理プログラム、当該プログラムの実行に必要なパラメーターやファイル等を記憶している。
メモリーは、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等により構成され、プログラムや各種画像処理に係る画像データ等の各種データを一時的に記憶する。
【0030】
記憶部17は、プログラムや画像データ等の各種データを記憶するHDD(Hard Disk Drive)、半導体メモリー等の不揮発性の記憶装置である。記憶部17には、プログラムデータや各種設定データ等のデータを画像形成制御部16から読み書き可能に記憶する。
【0031】
コントローラーIF18は、外部装置から入力される画像データを受信する。
【0032】
画像処理部19は、記憶部17に記憶された画像データ、原稿読取ユニット13により原稿から画像を読み取って得られた画像データ、外部装置から入力された画像データに必要な画像処理を行い、画像処理後の画像データを画像形成部14に送信する。画像処理には、階調処理、中間調処理、色変換処理等が含まれる。階調処理は、画像データの各画素の階調値を、用紙上に形成された画像の濃度特性が目標の濃度特性と一致するように補正された階調値に変換する処理である。中間調処理は、誤差拡散処理、組織的ディザ法を用いたスクリーン処理等である。色変換処理は、RGBの各階調値をCMYKの各階調値に変換する処理である。
【0033】
リレーユニットRUは、画像形成装置本体100と後処理装置200との間に設置され、画像形成装置本体100から搬送されてくる用紙の搬送スピードと同期をとる機能を備える。
【0034】
後処理装置200は、リレーユニットRUから出力された用紙に、必要に応じて後処理を行う装置である。後処理としては、例えば、スリッター処理、ドブスリッター処理、CD断裁処理、クリース処理、FD/CDミシン処理等が挙げられる。後処理は必須ではなく、後処理装置200は、画像形成装置本体100から指示された場合のみ実行する。後処理がない場合、後処理装置200は搬送された用紙をそのままフィニッシャーFSに搬送する。
【0035】
後処理装置200は、
図1及び
図2に示すように、搬送部210と、後処理モジュール(後処理ユニット)M1~M4と、後処理装置200からパージする用紙を排紙するパージトレイT1と、後処理装置200で名刺/カードのサイズに断裁された用紙を排紙するカードトレイT2と、後処理制御部220と、を備えて構成されている。
【0036】
搬送部210は、リレーユニットRUから搬送された用紙を後処理モジュールM1~M4に搬送し、後処理モジュールM1~M4で後処理が行われた用紙を各種トレイ(パージトレイT1、カードトレイT2)又はフィニッシャーFSに搬送する。
【0037】
搬送部210は、後処理モジュールM1に搬送する用紙の曲がりを補正する曲がり補正機能を有するストレート搬送経路211と、後処理モジュールM1に搬送する長尺紙を迂回させてCD方向(用紙幅方向)の整合を行うCD整合機能を有する長尺ユニット212と、後処理モジュールM1~M4による後処理後に用紙(定型サイズまでの用紙)を反転してフィニッシャーFSに排紙する反転排紙経路213と、用紙をパージトレイT1に排紙する排紙経路と用紙(定型サイズまでの用紙)を反転する反転経路とを兼ねる兼用経路214と、後処理モジュールM1~M4による後処理後に長尺紙を反転する反転経路としての長尺ユニット215と、を備えて構成されている。
【0038】
後処理モジュールM1~M4は、搬送されてきた用紙に後処理を行う。後処理モジュールM1~M4は、用紙の一部がスペース経路(反転排紙経路213、兼用経路214又は長尺ユニット215)内に収容された状態で、後処理を行う。
【0039】
後処理制御部220は、CPU、ROM、メモリーを備えて構成される。
CPUは、ROMに記憶されている各種処理プログラムを読み出し、当該プログラムに従って、後処理装置200の各部の動作を集中制御する。例えば、CPUは、画像形成装置本体100の画像形成制御部16と情報の伝達を行い、操作部11を介して後処理位置の反転の設定が受け付けられた場合、当該設定に基づく後処理を後処理モジュールM1~M4に行わせる。
【0040】
フィニッシャーFSは、画像形成後の用紙に対して、ホチキス留めや紙折り、穴あけ等を行う機能を備えている。
【0041】
次に、本実施形態に係る画像形成装置1の動作について、
図3~
図6を参照して説明する。
図3~
図6は、本実施形態に係る画像形成装置1の後処理プロファイルの設定及び調整に関する動作を示すフローチャートである。なお、以下では、ユーザーによる操作部11の操作を介して後処理プロファイルの設定及び調整を行う場合を想定して説明を行うが、画像形成装置1と通信接続がなされている外部装置のユーザー操作を介して後処理プロファイルの設定及び調整を行うことができるようにしてもよい。
【0042】
まず、画像形成制御部16は、試し印刷中又は試し印刷後であるか否かを判定する(ステップS1)。ここで、試し印刷とは、複数部印刷の場合に1部のみを印刷して停止する、又は、複数枚の印刷の場合にそのうちの所定の枚数のみを印刷して停止する試し印刷モードでの印刷を意味する。
【0043】
ステップS1において、試し印刷中と試し印刷後のいずれでもないと判定された場合(ステップS1;NO)、画像形成制御部16は、後処理プロファイルを作成するためのプロファイル作成画面SC1(
図7参照)を表示部12に表示させるための選択操作が操作部11を介してなされたか否かを判定する(ステップS2)。
【0044】
ステップS2において、プロファイル作成画面SC1の選択操作がなされていないと判定された場合(ステップS2;NO)、画像形成制御部16は、処理をステップS1へ戻し、それ以降の処理を繰り返し行う。
一方、ステップS2において、プロファイル作成画面SC1の選択操作がなされたと判定された場合(ステップS2;YES)、画像形成制御部16は、
図7に示すように、プロファイル作成画面SC1の右下部に一括反転ボタンB1を表示させる(ステップS3)。続けて、画像形成制御部16は、プロファイル作成画面SC1で通紙方向(搬送方向)に対して逆設定(反転設定)できる項目(例えば、「先端位置」、「上端位置」、「クリース位置:1~5」等の項目)ごとに反転ボタンB2を表示させ(ステップS4)、処理をステップS8へ進める。なお、プロファイル作成画面SC1では、「Before」と「After」の各項目に用紙を模したサムネイルIM1、IM2が表示されるようになっている。サムネイルIM1では、後処理に関する変更(更新)前の設定内容が示されるようになっている。一方、サムネイルIM2では、上記の一括反転ボタンB1や反転ボタンB2等の操作によって当該後処理に関する設定内容が変更された後の状態が示されるようになっている。
【0045】
また、ステップS1において、試し印刷中又は試し印刷後であると判定された場合(ステップS1;YES)、画像形成制御部16は、
図8に示すように、後処理プロファイルを調整するためのトリミング画面SC2を表示部12に表示させる(ステップS5)。続けて、画像形成制御部16は、トリミング画面SC2に一括反転ボタンB1を表示させる(ステップS6)。続けて、画像形成制御部16は、トリミング画面SC2で通紙方向(搬送方向)に対して逆設定(反転設定)できる項目(例えば、「Bi-Slit Inner Pos.」、「Bi-Slit Front Pos.」等の項目)ごとに反転ボタンB2を表示させ(ステップS7)、処理をステップS8へ進める。なお、トリミング画面SC2では、「Before」と「After」の各項目に用紙を模したサムネイルIM3、IM4が表示されるようになっている。サムネイルIM3では、後処理に関する変更(更新)前の設定内容が示されるようになっている。一方、サムネイルIM4では、上記の一括反転ボタンB1や反転ボタンB2等の操作によって当該後処理に関する設定内容が変更された後の状態が示されるようになっている。
【0046】
次いで、画像形成制御部16は、反転ボタンB2の操作がなされた否かを判定する(ステップS8)。
【0047】
ステップS8において、反転ボタンB2の操作がなされたと判定された場合(ステップS8;YES)、画像形成制御部16は、処理を
図4に示すステップS13に進め、現在の後処理の設定が通紙方向(搬送方向)に対して先端を基準とする先端基準であるか否かを判定する(ステップS13)。
【0048】
ステップS13において、現在の後処理の設定が通紙方向に対して先端基準であると判定された場合(ステップS13;YES)、画像形成制御部16は、該当する設定値、すなわち反転ボタンB2の操作がなされた項目の設定値を通紙方向に対して後端を基準とする後端基準で計算し(ステップS14)、処理をステップS16へ進める。
一方、ステップS13において、現在の後処理の設定が通紙方向に対して先端基準ではないと判定された場合(ステップS13;NO)、画像形成制御部16は、該当する設定値、すなわち反転ボタンB2の操作がなされた項目の設定値を通紙方向に対して先端基準で計算し(ステップS15)、処理をステップS16へ進める。
【0049】
次いで、画像形成制御部16は、ステップS14又はステップS15で計算した設定値が設定可能な値であるか否かを判定する(ステップS16)。
【0050】
ステップS16において、ステップS14又はステップS15で計算した設定値が設定可能な値であると判定された場合(ステップS16;YES)、画像形成制御部16は、計算前の該当する設定値をメモリーにバックアップする(ステップS17)。続けて、画像形成制御部16は、該当する設定値を更新して反転ボタンB2の操作がなされた画面(プロファイル作成画面SC1又はトリミング画面SC2)に当該設定値を表示させる(ステップS18)。続けて、画像形成制御部16は、該当する設定値に基づいて「After」の項目に表示されているサムネイル(サムネイルIM2又はサムネイルIM4)の後処理位置を更新して上記画面に表示させる(ステップS19)。続けて、画像形成制御部16は、上記画面がプロファイル作成画面SC1の場合、作成完了ボタンB3の操作がなされたか否かを、上記画面がトリミング画面SC2の場合、OKボタンB4の操作がなされたか否かを判定する(ステップS20)。
【0051】
ステップS20において、作成完了ボタンB3又はOKボタンB4の操作がなされていないと判定された場合(ステップS20;NO)、画像形成制御部16は、処理を
図3に示すステップS8へ戻し、それ以降の処理を繰り返し行う。
【0052】
また、ステップS16において、ステップS14又はステップS15で計算した設定値が設定可能な値ではないと判定された場合(ステップS16;NO)、画像形成制御部16は、所定の警告表示を行い(ステップS21)、処理を
図3に示すステップS8へ戻し、それ以降の処理を繰り返し行う。ここで、所定の警告表示としては、プロファイル作成画面SC1が表示部12に表示されている場合には、例えば、ポップアップ画面(図示省略)を表示部12に表示させ、当該ポップアップ画面において「反転させることができません」等の警告メッセージを表示させる。一方、トリミング画面SC2が表示部12に表示されている場合には、例えば、
図10(a)に示すように、当該画面中の所定の領域に「Attention : 反転操作は設定範囲外です」等の警告メッセージを表示させる。また、かかる場合には、「After」の項目に表示されているサムネイルIM4の後処理位置が非表示となる。
【0053】
また、ステップS20において、作成完了ボタンB3又はOKボタンB4の操作がなされたと判定された場合(ステップS20;YES)、画像形成制御部16は、処理を
図6に示すステップS31へ進め、ステップS17又はステップS26(後述)でバックアップした全ての設定値を削除する(ステップS31)。
【0054】
次いで、画像形成制御部16は、試し印刷中又は試し印刷後であるか否かを判定する(ステップS32)。
【0055】
ステップS32において、試し印刷中と試し印刷後のいずれでもないと判定された場合(ステップS32;NO)、画像形成制御部16は、プロファイル作成画面SC1を閉じ(ステップS33)、後処理プロファイルの設定及び調整に関する動作を終了する。
一方、ステップS32において、試し印刷中又は試し印刷後であると判定された場合(ステップS32;YES)、画像形成制御部16は、トリミング画面SC2を閉じる(ステップS34)。
【0056】
次いで、画像形成制御部16は、試し印刷中であるか否かを判定する(ステップS35)。
【0057】
ステップS35において、試し印刷中であると判定された場合(ステップS35;YES)、画像形成制御部16は、ステップS14又はステップS15で計算した設定値を後処理制御部220に送信し(ステップS36)、後処理プロファイルの設定及び調整に関する動作を終了する。なお、プロファイル作成画面SC1、又は、試し印刷後のトリミング画面SC2において一括反転ボタンB1又は反転ボタンB2の操作がなされ作成完了ボタンB3の操作がなされた場合、画像形成制御部16は、本印刷の開始タイミング又は試し印刷の開始タイミングにおいて、ステップS14又はステップS15で計算した設定値を後処理制御部220に送信する。
一方、ステップS35において、試し印刷中ではないと判定された場合(ステップS35;NO)、画像形成制御部16は、ステップS36をスキップして後処理プロファイルの設定及び調整に関する動作を終了する。
【0058】
また、
図3に示すステップS8において、反転ボタンB2の操作がなされていないと判定された場合(ステップS8;NO)、画像形成制御部16は、一括反転ボタンB1の操作がなされたか否かを判定する(ステップS9)。
【0059】
ステップS9において、一括反転ボタンB1の操作がなされたと判定された場合(ステップS9;YES)、画像形成制御部16は、処理を
図5に示すステップS22に進め、現在の後処理の設定が通紙方向(搬送方向)に対して先端基準であるか否かを判定する(ステップS22)。
【0060】
ステップS22において、現在の後処理の設定が通紙方向に対して先端基準であると判定された場合(ステップS22;YES)、画像形成制御部16は、通紙方向に対して逆設定(反転設定)できる全項目の設定値を通紙方向に対して後端基準で計算し(ステップS23)、処理をステップS25へ進める。
一方、ステップS22において、現在の後処理の設定が通紙方向に対して先端基準ではないと判定された場合(ステップS22;NO)、画像形成制御部16は、通紙方向に対して逆設定(反転設定)できる全項目の設定値を通紙方向に対して先端基準で計算し(ステップS24)、処理をステップS25へ進める。
【0061】
次いで、画像形成制御部16は、ステップS23又はステップS24で計算した設定値が設定可能な値であるか否かを判定する(ステップS25)。
【0062】
ステップS25において、ステップS23又はステップS24で計算した設定値が設定可能な値であると判定された場合(ステップS25;YES)、画像形成制御部16は、計算前の該当する設定値をメモリーにバックアップする(ステップS26)。続けて、画像形成制御部16は、通紙方向(搬送方向)に対して逆設定(反転設定)できる全項目の設定値を更新して一括反転ボタンB1の操作がなされた画面(プロファイル作成画面SC1又はトリミング画面SC2)に当該設定値を表示させる(ステップS27)。続けて、画像形成制御部16は、通紙方向(搬送方向)に対して逆設定(反転設定)できる全項目の設定値に基づいて「After」の項目に表示されているサムネイル(サムネイルIM2又はサムネイルIM4)の後処理位置を更新して上記画面に表示させる(ステップS28)。具体的には、例えば、
図8に示すトリミング画面SC2において、一括反転ボタンB1の操作がなされた場合、画像形成制御部16は、「After」の項目に表示されているサムネイルIM4の通紙方向(搬送方向)に対して先端基準である後処理位置を、
図9に示すように後端基準の後処理位置に更新する。続けて、画像形成制御部16は、上記画面がプロファイル作成画面SC1の場合、作成完了ボタンB3の操作がなされたか否かを、上記画面がトリミング画面SC2の場合、OKボタンB4の操作がなされたか否かを判定する(ステップS29)。
【0063】
ステップS29において、作成完了ボタンB3又はOKボタンB4の操作がなされていないと判定された場合(ステップS29;NO)、画像形成制御部16は、処理を
図3に示すステップS8へ戻し、それ以降の処理を繰り返し行う。
【0064】
また、ステップS25において、ステップS23又はステップS24で計算した設定値が設定可能な値ではないと判定された場合(ステップS25;NO)、画像形成制御部16は、所定の警告表示を行い(ステップS30)、処理を
図3に示すステップS8へ戻し、それ以降の処理を繰り返し行う。ここで、所定の警告表示としては、プロファイル作成画面SC1が表示部12に表示されている場合には、例えば、ポップアップ画面(図示省略)を表示部12に表示させ、当該ポップアップ画面において「一括反転させることができません」等の警告メッセージを表示させる。一方、トリミング画面SC2が表示部12に表示されている場合には、例えば、
図10(b)に示すように、当該画面中の所定の領域に「Attention : 一括反転操作は設定範囲外です」等の警告メッセージを表示させる。また、かかる場合には、「After」の項目に表示されているサムネイルIM4の後処理位置が非表示となる。
【0065】
また、ステップS29において、作成完了ボタンB3又はOKボタンB4の操作がなされたと判定された場合(ステップS29;YES)、画像形成制御部16は、処理を
図6に示すステップS31へ進め、それ以降の処理を行う。
【0066】
また、
図3に示すステップS9において、一括反転ボタンB1の操作がなされていないと判定された場合(ステップS9;NO)、画像形成制御部16は、取消ボタンB5の操作がなされたか否かを判定する(ステップS10)。
【0067】
ステップS10において、取消ボタンB5の操作がなされていないと判定された場合(ステップS10;NO)、画像形成制御部16は、処理をステップS8へ戻し、それ以降の処理を繰り返し行う。
一方、ステップS10において、取消ボタンB5の操作がなされたと判定された場合(ステップS10;YES)、画像形成制御部16は、メモリーにバックアップした全ての設定値に戻す(ステップS11)。
【0068】
次いで、画像形成制御部16は、ステップS11で戻した後の設定値に基づいて「After」の項目に表示されているサムネイル(サムネイルIM2又はサムネイルIM4)の後処理位置を更新して取消ボタンB5の操作がなされた画面(プロファイル作成画面SC1又はトリミング画面SC2)に表示させ(ステップS12)、後処理プロファイルの設定及び調整に関する動作を終了する。
【0069】
以上のように、本実施形態に係る画像形成装置1は、ユーザー操作に基づく後処理の設定として後処理位置(例えば、断裁位置)の反転に係る設定を受け付け、当該設定に基づく後処理を後処理モジュール(後処理ユニット)M1~M4に行わせることとなる。
したがって、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、ユーザーの出力イメージと実際の出力イメージとが互いに180度逆向きであった場合に、後処理位置の反転に係る設定を行うことによって、各後処理箇所に対する後処理の設定(再設定)をそれぞれ行う手間を省くことができるので、後処理の設定を簡便にすることができる。
【0070】
また、本実施形態に係る画像形成装置1は、ユーザー操作に基づく後処理の設定として、通紙方向における後処理位置の反転に係る設定を受け付けることとなる。
したがって、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、
図11(a)~
図11(c)に示すように、ユーザーの出力イメージ(
図11(a)参照)と、実際の出力イメージ(
図11(b)参照)と、が通紙方向(搬送方向)において反対向きであった場合、
図11(c)に示すように、通紙方向における後処理位置(断裁位置)の反転に係る設定を行うことによって、各後処理箇所に対する後処理の設定(再設定)をそれぞれ行う手間を省くことができるので、後処理の設定を簡便にすることができる。なお、
図11(a)~
図11(c)における破線は後処理位置(断裁位置)を示すものである。
【0071】
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、後処理位置の反転に係る設定の項目が複数ある場合、当該複数の項目の設定を個別に受け付け可能であるので、後処理の設定を柔軟に行うことができる。
【0072】
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、後処理位置の反転に係る設定の項目が複数ある場合、当該複数の項目の設定を一括して受け付け可能であるので、後処理の設定を効率良く行うことができる。
【0073】
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、複数部印刷の場合に1部のみを印刷する、もしくは複数枚の印刷の場合にそのうちの所定の枚数のみを印刷する試し印刷モードでの印刷中、又は、当該試し印刷モードでの印刷後に後処理の設定に関するトリミング画面(調整画面)SC2を表示部12に表示させ、当該トリミング画面SC2を介して後処理の設定の調整を受け付けるので、試し印刷の結果を受けて後処理の設定の調整を行うことができる。これにより、後処理の設定の調整を効率よく行うことができるようになる。
【0074】
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、試し印刷モードでの印刷中、又は、当該試し印刷モードでの印刷後に後処理の設定の調整がなされた場合、当該設定の調整の内容を反映させた状態で後処理モジュール(後処理ユニット)M1~M4に後処理を行わせるので、試し印刷モードから本番の印刷モードへ移行する際に後処理の設定の調整を再度行う手間を省くことができる。これにより、試し印刷モードから本番の印刷モードへ移行した際に本印刷を円滑に開始することができるようになる。
【0075】
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、自装置に設けられている操作部11の操作、又は、自装置と通信接続がなされている外部装置の操作により後処理の設定を受け付けるので、当該設定に関する利便性を向上させることができる。
【0076】
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、後処理位置の反転に係る設定が受け付けられた場合、当該設定後の後処理位置が示された用紙を表示部12にサムネイル表示させるので、実際に後処理を行う前に当該設定後の後処理位置をユーザーにイメージさせ易くすることができる。これにより、実際の後処理位置とユーザーがイメージする後処理位置とに食い違いが起きないようにすることができるので、無駄な後処理がなされることを防止することができる。
【0077】
また、本実施形態に係る画像形成装置1によれば、受け付けられた後処理位置の反転に係る設定が後処理不可能な設定である場合、所定の警告メッセージを表示部12に表示させるので、当該後処理位置の反転に係る設定が適切ではないことをユーザーに知らせることができる。これにより、後処理位置の反転に係る設定が適切ではない状態で後処理が行われないようにすることができるので、無駄な後処理がなされることを防止することができる。
【0078】
以上、本発明に係る実施形態に基づいて具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
【0079】
例えば、上記実施形態では、プロファイル作成画面SC1やトリミング画面SC2において一括反転ボタンB1及び反転ボタンB2を表示させ、当該一括反転ボタンB1や当該反転ボタンB2の操作を行うことによって後処理位置の反転に係る設定を行うことができるようにしたが、一括反転ボタンB1及び反転ボタンB2の代わりに、又は、一括反転ボタンB1及び反転ボタンB2とともに一括回転ボタン及び回転ボタンを設け、当該各ボタンの操作を行うことによって後処理位置の回転に係る設定を行うことができるようにしてもよい。ここで、一括回転ボタンとは、後処理位置の回転に関する複数の項目の設定を一括して変更する際に用いられるボタンである。一方、回転ボタンとは、後処理位置の回転に関する複数の項目の設定を個別に変更する際に用いられるボタンであって、当該項目ごとに対応する回転ボタンがそれぞれ設けられるようになっている。
【符号の説明】
【0080】
1 画像形成装置
100 画像形成装置本体
11 操作部(受付手段)
12 表示部(表示手段)
13 原稿読取ユニット
14 画像形成部
15 給紙部
16 画像形成制御部(制御手段)
17 記憶部
18 コントローラーIF
19 画像処理部
200 後処理装置
210 搬送部
211 ストレート搬送経路
212 長尺ユニット
213 反転排紙経路
214 兼用経路
215 長尺ユニット
220 後処理制御部
M1~M4 後処理モジュール
T1 パージトレイ
T2 カードトレイ
RU リレーユニット
FS フィニッシャー