(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-18
(45)【発行日】2024-03-27
(54)【発明の名称】電子機器及びコンピュータプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/01 20060101AFI20240319BHJP
G06F 3/0488 20220101ALI20240319BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20240319BHJP
G06F 3/14 20060101ALI20240319BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20240319BHJP
G09G 5/37 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
G06F3/01 570
G06F3/0488
G06F3/0481
G06F3/14 350A
G06F3/14 360A
G09G5/00 510H
G09G5/00 550C
G09G5/00 510V
G09G5/00 530T
G09G5/00 550B
G09G5/37 320
G09G5/37 600
(21)【出願番号】P 2020036545
(22)【出願日】2020-03-04
【審査請求日】2023-02-20
(73)【特許権者】
【識別番号】000005496
【氏名又は名称】富士フイルムビジネスイノベーション株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】楓 育美
【審査官】滝谷 亮一
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2015/0338888(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2016/0357221(US,A1)
【文献】特表2017-513153(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2013/0215041(US,A1)
【文献】米国特許出願公開第2017/0185215(US,A1)
【文献】特開2016-162447(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0302984(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 3/01
G06F 3/0488
G06F 3/0481
G06F 3/14
G09G 5/00
G09G 5/37
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
折り部により折り畳み可能に構成され、
プロセッサと、
折り畳まれた際の内側に位置し、ユーザによる接触操作を受け付け可能な内側ディスプレイと、
折り畳まれた際の外側に位置し、ユーザによる接触操作を受け付け可能な外側ディスプレイと、
を備え、
前記プロセッサは、
前記内側ディスプレイ及び前記外側ディスプレイの少なくとも一方のディスプレイに対する接触操作の後に前記折り部の折り角度の変化を検出した場合に、前記少なくとも一方のディスプレイにおいて前記接触操作の接触点と前記接触操作の種類に応じて、前記内側ディスプレイ及び前記外側ディスプレイの少なくとも一方への表示制御を行う
とともに、前記表示制御として、異なるアプリケーションを表示する制御を行い、前記内側ディスプレイに対する表示サイズの大きい方のアプリケーションへの接触操作を検出してから前記折り部の折り角度が所定の角度に変化したことを検出した場合に、前記外側ディスプレイへ接触操作が行われたアプリケーションを表示する表示制御を行う
電子機器。
【請求項2】
前記プロセッサは、前記折り部の折り角度の変化が、前記接触操作から予め定められた時間内に検知された場合に前記表示制御を行い、前記予め定められた時間を経過して検知された場合には、前記表示制御を行わない、請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記接触点が予め定められた領域にあるかどうかに応じて、前記表示制御を行う、請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記予め定められた領域は、アイコンに対応する領域である、請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記接触操作の種類は、前記接触操作における接触時間、接触の強さ、接触回数、接触点の移動の有無、接触点の移動速度、接触点の移動距離の少なくともいずれか、または組み合わせで定まる、請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項6】
前記プロセッサは、前記内側ディスプレイに対する接触操作を検出してから前記折り部の折り角度が所定
の角度に変化したことを検出した場合に、前記外側ディスプレイへの表示制御を行う、請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記外側ディスプレイに対する接触操作を検出してから前記折り部の折り角度が所定
の角度に変化したことを検出した場合に、前記内側ディスプレイへの表示制御を行う、請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項8】
前記プロセッサは、前記表示制御として、同一のアプリケーションを異なる態様で表示する制御を行う、請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項9】
前記プロセッサは、前記表示制御として、異なるアプリケーションを表示する制御を行う、請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項10】
前記プロセッサは、前記折り部の折り角度の変化を検知すると、変化前又は変化後の前記折り部の折り角度が予め定められた角度であるか否かに応じて、前記ディスプレイに対し異なる表示制御を行う、請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項11】
前記プロセッサは、変化前の前記折り部の折り角度が第1の定められた角度であって、変化後の前記折り部の折り角度が第2の定められた角度であるか否かに応じて、前記ディスプレイに対し異なる表示制御を行う、請求項10に記載の電子機器。
【請求項12】
前記プロセッサは、前記折り部の折り角度が第1の角度以上の状態から、90度以上前記第1の角度以下に達した状態と、90度以上前記第1の角度以下の状態から0度に達した状態とで、前記ディスプレイに対し異なる表示制御を行う、請求項10に記載の電子機器。
【請求項13】
前記プロセッサは、設定された動作モードに応じて前記表示制御の内容を変更する、請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項14】
前記動作モードは、バッテリの消費速度に関するモードである、請求項13に記載の電子機器。
【請求項15】
前記内側ディスプレイ及び前記外側ディスプレイの少なくとも一方は、可撓性を有するディスプレイである、請求項1~14のいずれか1項に記載の電子機器。
【請求項16】
少なくとも1つの折り部により折り畳み可能に構成され、
プロセッサと、
折り畳まれた際の内側に位置し、ユーザによる接触操作を受け付け可能な内側ディスプレイと、
折り畳まれた際の外側に位置し、ユーザによる接触操作を受け付け可能な外側ディスプレイと、
を備える電子機器で実行されるコンピュータプログラムであって、
前記内側ディスプレイ及び前記外側ディスプレイの少なくとも一方のディスプレイに対する接触操作の後に前記折り部の折り角度の変化を検出した場合に、前記少なくとも一方のディスプレイにおいて前記接触操作の接触点と前記接触操作の種類に応じて、前記内側ディスプレイ及び前記外側ディスプレイの少なくとも一方への表示制御を行う
とともに、前記表示制御として、異なるアプリケーションを表示する制御を行い、前記内側ディスプレイに対する表示サイズの大きい方のアプリケーションへの接触操作を検出してから前記折り部の折り角度が所定の角度に変化したことを検出した場合に、前記外側ディスプレイへ接触操作が行われたアプリケーションを表示する表示制御を行う
コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子機器及びコンピュータプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、画面表示部を有し且つ可とう性を有する1枚の表示シートであって、ユーザから見て上下方向の少なくとも1つの線を境にして左右に折り畳む(折り畳むことによりユーザに対向する面の面積が折り畳む前よりも略半分となるように折り畳む)ことができる表示シートと、前記表示シートの前記画面表示部が備えられている面と反対側の面のユーザから見て左右の略半分のいずれかに備えられたスピーカ及びマイクであって、遠隔の他人と無線で会話をするためのスピーカ及びマイクとを備えた携帯型通信端末が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
折り部により折り畳み可能に構成され、折り畳まれた際の内側及び外側にディスプレイを備える電子機器がある。そのような電子機器において、折り畳まれた場合及び展開された場合におけるディスプレイへの表示内容を詳細に制御できれば、多様な表示が提供可能となる。
【0005】
本発明は、折り部により折り畳み可能に構成され、折り畳まれた際の内側及び外側にディスプレイを備える電子機器であって、ディスプレイへの表示内容を詳細に制御することで多様な表示を提供できる、電子機器及び当該電子機器で実行されるコンピュータプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様に係る電子機器は、折り部により折り畳み可能に構成され、プロセッサと、折り畳まれた際の内側に位置し、ユーザによる接触操作を受け付け可能な内側ディスプレイと、折り畳まれた際の外側に位置し、ユーザによる接触操作を受け付け可能な外側ディスプレイと、を備え、前記プロセッサは、前記内側ディスプレイ及び前記外側ディスプレイの少なくとも一方のディスプレイに対する接触操作の後に前記折り部の折り角度の変化を検出した場合に、前記少なくとも一方のディスプレイにおいて前記接触操作の接触点と前記接触操作の種類に応じて、前記内側ディスプレイ及び前記外側ディスプレイの少なくとも一方への表示制御を行う。
【0007】
本発明の第2態様に係る電子機器は、本発明の第1態様に係る電子機器であって、前記プロセッサは、前記折り部の折り角度の変化が、前記接触操作から予め定められた時間内に検知された場合に前記表示制御を行い、前記予め定められた時間を経過して検知された場合には、前記表示制御を行わない。
【0008】
本発明の第3態様に係る電子機器は、本発明の第1態様又は第2態様に係る電子機器であって、前記プロセッサは、前記接触点が予め定められた領域にあるかどうかに応じて、前記表示制御を行う。
【0009】
本発明の第4態様に係る電子機器は、本発明の第3態様に係る電子機器であって、前記予め定められた領域は、アイコンに対応する領域である。
【0010】
本発明の第5態様に係る電子機器は、本発明の第1態様又は第2態様に係る電子機器であって、前記接触操作の種類は、前記接触操作における接触時間、接触の強さ、接触回数、接触点の移動の有無、接触点の移動速度、接触点の移動距離の少なくともいずれか、または組み合わせで定まる。
【0011】
本発明の第6態様に係る電子機器は、本発明の第1態様又は第2態様に係る電子機器であって、前記プロセッサは、前記内側ディスプレイに対する接触操作を検出してから前記折り部の折り角度が所定量以上変化したことを検出した場合に、前記外側ディスプレイへの表示制御を行う。
【0012】
本発明の第7態様に係る電子機器は、本発明の第1態様又は第2態様に係る電子機器であって、前記プロセッサは、前記外側ディスプレイに対する接触操作を検出してから前記折り部の折り角度が所定量以上変化したことを検出した場合に、前記内側ディスプレイへの表示制御を行う。
【0013】
本発明の第8態様に係る電子機器は、本発明の第1態様又は第2態様に係る電子機器であって、前記プロセッサは、前記表示制御として、同一のアプリケーションを異なる態様で表示する制御を行う。
【0014】
本発明の第9態様に係る電子機器は、本発明の第1態様又は第2態様に係る電子機器であって、前記プロセッサは、前記表示制御として、異なるアプリケーションを表示する制御を行う。
【0015】
本発明の第10態様に係る電子機器は、本発明の第1態様又は第2態様に係る電子機器であって、前記プロセッサは、前記折り部の折り角度の変化を検知すると、変化前又は変化後の前記折り部の折り角度が予め定められた角度であるか否かに応じて、前記ディスプレイに対し異なる表示制御を行う。
【0016】
本発明の第11態様に係る電子機器は、本発明の第10態様に係る電子機器であって、前記プロセッサは、変化前の前記折り部の折り角度が第1の定められた角度であって、変化後の前記折り部の折り角度が第2の定められた角度であるか否かに応じて、前記ディスプレイに対し異なる表示制御を行う。
【0017】
本発明の第12態様に係る電子機器は、本発明の第10態様に係る電子機器であって、前記プロセッサは、前記折り部の折り角度が第1の角度以上の状態から、90度以上前記第1の角度以下に達した状態と、90度以上前記第1の角度以下の状態から0度に達した状態とで、前記ディスプレイに対し異なる表示制御を行う。
【0018】
本発明の第13態様に係る電子機器は、本発明の第1態様又は第2態様に係る電子機器であって、前記プロセッサは、設定された動作モードに応じて前記表示制御の内容を変更する。
【0019】
本発明の第14態様に係る電子機器は、本発明の第13態様に係る電子機器であって、前記動作モードは、バッテリの消費速度に関するモードである。
【0020】
本発明の第15態様に係る電子機器は、本発明の第1態様~第14態様のいずれかに係る電子機器であって、前記内側ディスプレイ及び前記外側ディスプレイの少なくとも一方は、可撓性を有するディスプレイである。
【0021】
本発明の第16態様に係るコンピュータプログラムは、少なくとも1つの折り部により折り畳み可能に構成され、プロセッサと、折り畳まれた際の内側に位置し、ユーザによる接触操作を受け付け可能な内側ディスプレイと、折り畳まれた際の外側に位置し、ユーザによる接触操作を受け付け可能な外側ディスプレイと、を備える電子機器で実行されるコンピュータプログラムであって、前記内側ディスプレイ及び前記外側ディスプレイの少なくとも一方のディスプレイに対する接触操作の後に前記折り部の折り角度の変化を検出した場合に、前記少なくとも一方のディスプレイにおいて前記接触操作の接触点と前記接触操作の種類に応じて、前記内側ディスプレイ及び前記外側ディスプレイの少なくとも一方への表示制御を行う。
【0022】
本発明の第1態様によれば、ディスプレイに対する接触操作が行われた箇所及びディスプレイへの接触操作の内容に応じたディスプレイへの表示制御を行うことで、多様な表示を提供することができる。
【0023】
本発明の第2態様によれば、折り部の折り角度の変化を予め定められた時間内に検知したかどうかに応じて、ディスプレイへの表示制御の内容を変更できることで、多様な表示を提供することができる。
【0024】
本発明の第3態様によれば、接触点の場所に応じた表示制御を行うことができる。
【0025】
本発明の第4態様によれば、アイコンに対応する領域が接触点かどうかでディスプレイへの表示制御の内容を変更できる。
【0026】
本発明の第5態様によれば、接触操作の種類に応じた表示制御を行うことができる。
【0027】
本発明の第6態様によれば、内側ディスプレイに対する接触操作及び折り角度の変化により、外側ディスプレイへの表示制御を行うことができる。
【0028】
本発明の第7態様によれば、外側ディスプレイに対する接触操作及び折り角度の変化により、内側ディスプレイへの表示制御を行うことができる。
【0029】
本発明の第8態様によれば、ディスプレイに対する接触操作及び折り角度の変化により、同一のアプリケーションを異なる態様で表示する制御を行うことができる。
【0030】
本発明の第9態様によれば、ディスプレイに対する接触操作及び折り角度の変化により、異なるアプリケーションを表示する制御を行うことができる。
【0031】
本発明の第10態様によれば、変化前後の折り角度が予め定められた角度であるかに応じたディスプレイへの表示制御を行うことができる。
【0032】
本発明の第11態様によれば、変化前の折り角度が予め定められた角度であり、さらに変化前の折り角度が予め定められた角度であるかに応じたディスプレイへの表示制御を行うことができる。
【0033】
本発明の第12態様によれば、折り角度の変化の内容に応じたディスプレイへの表示制御を行うことができる。
【0034】
本発明の第13態様によれば、設定された動作モードに応じてディスプレイへの表示制御を行うことができる。
【0035】
本発明の第14態様によれば、バッテリの消費速度に関するモードの設定に応じたディスプレイへの表示制御を行うことができる。
【0036】
本発明の第15態様によれば、可撓性を有するディスプレイを備えた電子機器において、ディスプレイに対する接触操作及び折り角度の変化に基づいた表示制御を行うことができる。
【0037】
本発明の第16態様によれば、ディスプレイに対する接触操作が行われた箇所及びディスプレイへの接触操作の内容に応じたディスプレイへの表示制御を行うことで、多様な表示提供することができる。
【発明の効果】
【0038】
本発明によれば、折り部により折り畳み可能に構成され、折り畳まれた際の内側及び外側にディスプレイを備える電子機器に対し、ディスプレイに対する接触操作が行われた箇所及びディスプレイへの接触操作の内容に応じたディスプレイへの表示制御を行うことで、多様な表示を提供することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】本実施形態に係る電子機器の外観例を示す図である。
【
図2】本実施形態に係る電子機器の外観例を示す図である。
【
図3】電子機器のハードウェア構成例を示すブロック図である。
【
図4】電子機器の機能構成例を示すブロック図である。
【
図5】電子機器による表示制御処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の実施形態の一例を、図面を参照しつつ説明する。なお、各図面において同一または等価な構成要素および部分には同一の参照符号を付与している。また、図面の寸法比率は、説明の都合上誇張されており、実際の比率とは異なる場合がある。
【0041】
図1及び
図2は、本実施形態に係る電子機器の外観例を示す図である。本実施形態に係る電子機器10は、例えば、ユーザにより持ち運び可能なサイズの機器である。そして、本実施形態に係る電子機器10は、中央の折り部111によって折り畳むことが可能な機器である。本実施形態に係る電子機器10は、中央の折り部111で折り畳めることで、折り畳まない場合と比較してユーザによる持ち運びが容易となる。
【0042】
そして、本実施形態に係る電子機器10は、折り部111で折り畳まれた際の外側に第1表示部101を備え、内側に第2表示部102を備える。すなわち、第1表示部101は外側ディスプレイの一例であり、第2表示部102は内側ディスプレイの一例である。第1表示部101及び第2表示部102は、ユーザの指又はスタイラス等による接触操作の検出を可能とするディスプレイであり、それぞれタッチパネルを有している。また、第2表示部102は、折り部111によって折り畳まれる際に破損しないよう、可撓性を有している。
【0043】
本実施形態に係る電子機器10は、第1表示部101及び第2表示部102に対する接触操作に応じて様々な処理を実行することができる。そして、本実施形態に係る電子機器10は、ディスプレイへの表示内容を詳細に制御することで多様な表示、及び使用方法を提供できる。具体的な制御の内容については後に詳述する。
【0044】
なお、本実施形態に係る電子機器10は、折り部111によって一方向にしか折り畳めない構造を有するが、本発明は係る例に限定されるものではない。また折り畳める場所も中央に限定されるものではなく、また折り畳める場所の数も1つに限定されるものではない。
【0045】
図3は、電子機器10のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0046】
図3に示すように、電子機器10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、入力部15、表示部16及び通信インタフェース(I/F)17を有する。各構成は、バス19を介して相互に通信可能に接続されている。
【0047】
CPU11は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。すなわち、CPU11は、ROM12またはストレージ14からプログラムを読み出し、RAM13を作業領域としてプログラムを実行する。CPU11は、ROM12またはストレージ14に記録されているプログラムにしたがって、上記各構成の制御および各種の演算処理を行う。本実施形態では、ROM12またはストレージ14には、第1表示部101及び第2表示部102に対する表示を制御する表示制御プログラムが格納されている。
【0048】
ROM12は、各種プログラムおよび各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラムまたはデータを記憶する。ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)またはフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、オペレーティングシステムを含む各種プログラム、および各種データを格納する。
【0049】
入力部15は、マウス等のポインティングデバイス、およびキーボードを含み、各種の入力を行うために使用される。
【0050】
表示部16は、たとえば、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。表示部16は、タッチパネル方式を採用して、入力部15として機能しても良い。本実施形態では、表示部16は、第1表示部101及び第2表示部102に対応する。
【0051】
通信インタフェース17は、他の機器と通信するためのインタフェースであり、たとえば、イーサネット(登録商標)、FDDI、Wi-Fi(登録商標)等の規格が用いられる。
【0052】
上記の表示制御プログラムを実行する際に、電子機器10は、上記のハードウェア資源を用いて、各種の機能を実現する。
【0053】
次に、電子機器10の機能構成について説明する。
【0054】
図4は、電子機器10の機能構成の例を示すブロック図である。
【0055】
図4に示すように、電子機器10は、機能構成として、第1表示部101、第2表示部102、接触判定部103、操作判定部104、角度判定部105及び表示制御部106を有する。接触判定部103、操作判定部104、角度判定部105及び表示制御部106は、CPU11がROM12またはストレージ14に記憶された表示制御プログラムを読み出し、実行することにより実現される。
【0056】
第1表示部101は、上述したように、電子機器10が折り部111で折り畳まれた際の外側に位置するディスプレイである。また、第2表示部102は、上述したように、上述したように、電子機器10が折り部111で折り畳まれた際の内側に位置するディスプレイである。
【0057】
接触判定部103は、第1表示部101又は第2表示部102に対するユーザからの接触操作の有無と、接触操作があった場合にその接触点と、を判定する。接触判定部103は、第1表示部101又は第2表示部102に対する接触点を同時に複数判定してもよい。
【0058】
操作判定部104は、接触判定部103によって、第1表示部101又は第2表示部102に対するユーザからの接触操作が行われたと判定された場合に、その接触操作の内容を判定する。接触操作の種類は、例えば、接触操作における接触時間、接触の強さ、接触回数、接触点の移動の有無、接触点の移動速度、接触点の移動距離の少なくともいずれか、または組み合わせで定まるものであってもよい。例えば、操作判定部104は、接触操作の内容として、単純なタップ操作、所定の時間内で2回連続したタップ操作(ダブルタップ操作)、長押し操作(ロングタッチ操作)、複数の接触点による操作(マルチタッチ操作)、指などを表示面上に当てたまま1方向にスライドさせる操作(スワイプ操作)、指などを表示面上に当てたまま様々な方向に移動させる操作等を検出する。
【0059】
角度判定部105は、折り部111による電子機器10の折り角度を判定する。折り角度は、
図1のように電子機器10が折り畳まれた状態、すなわち、電子機器10が閉じられた状態を0度とし、電子機器10が水平に開かれた状態を180度とする。なお、本実施形態に係る電子機器10は、折り角度の範囲は0度から180度であるが、折り角度の範囲はこれに限定されるものではない。本発明の電子機器は、折り角度が180度を超えて、反対向きに折ることができてもよい。
【0060】
表示制御部106は、第1表示部101又は第2表示部102に対する表示制御を実施する。例えば、表示制御部106は、接触判定部103によって第1表示部101又は第2表示部102に対する接触操作が行われたと判定すると、接触点と接触操作の種類とに応じて、第1表示部101及び第2表示部102の少なくとも一方への表示制御を行う。そして表示制御部106は、第1表示部101又は第2表示部102に対するユーザからの接触操作の内容に応じた表示制御を行う。さらに表示制御部106は、角度判定部105が判定した折り部111による電子機器10の折り角度の変化に基づいて表示制御を行う。なお、折り部111の折り角度の変化には、折り角度が増加した場合と、折り角度が減少した場合と、の両方が含まれる。電子機器10が開かれるとは、折り部111の折り角度が0度から増加することをいう。電子機器10が閉じられる、又は電子機器10が折り畳まれるとは、折り部111の折り角度が0度まで減少することをいう。
【0061】
ユーザからの接触操作の開始の方が早ければ、ユーザからの接触操作の完了のタイミングと、折り部111の折り角度の変化の完了のタイミングとは、どちらが先であってもよい。すなわち、表示制御部106は、第1表示部101又は第2表示部102に対するユーザからの接触操作が完了してから所定の時間内に折り部111による電子機器10の折り角度が変化した場合に表示制御を行ってもよい。また、表示制御部106は、第1表示部101又は第2表示部102に対するユーザからの接触操作が開始されてから終了するまでの間に折り部111による電子機器10の折り角度の変化が始まり、接触操作が完了した後に折り角度の変化が完了した場合に表示制御を行ってもよい。また、表示制御部106は、第1表示部101又は第2表示部102に対するユーザからの接触操作が開始されてから終了するまでの間に折り部111による電子機器10の折り角度の変化が始まり、かつ完了した場合に表示制御を行ってもよい。
【0062】
表示制御部106は、接触点と接触操作の種類に応じて第1表示部101又は第2表示部102に対する表示制御を実施する際に、同一のアプリケーションを異なる態様で表示する表示制御を行ってもよい。また、表示制御部106は、接触点と接触操作の種類とに応じて第1表示部101又は第2表示部102に対する表示制御を実施する際に、異なるアプリケーションを表示する表示制御を行ってもよい。
【0063】
第1表示部101に情報を表示した状態において、折り部111による電子機器10の折り角度が0度より大きい所定の閾値を超えた場合が考えられる。すなわち、第1表示部101に情報を表示した状態において、ユーザが電子機器10を開いた状態とした場合が考えられる。この場合、表示制御部106は、第1表示部101に情報を表示させたままとするかどうかを、接触点と接触操作の種類に応じて判断してもよいし、予めなされた設定に応じて判断してもよい。
【0064】
角度判定部105は、折り部111の折り角度が予め定められた角度であるかどうかを判定してもよい。予め定められた角度は、90度、135度等のように1点の角度であってもよく、90度以上、30度~60度等のように範囲が指定されてもよい。そして、表示制御部106は、折り部111の折り角度の変化を検知し、変化前又は変化後の折り部111の折り角度によって異なる表示制御を行ってもよい。例えば、表示制御部106は、変化前の折り角度が予め定められた角度であったか否かに応じて、異なる表示制御を行ってもよい。また例えば、表示制御部106は、変化後の折り部111の折り角度が予め定められた角度であったか否かに応じて、異なる表示制御を行ってもよい。また例えば、表示制御部106は、変化前の折り部111の折り角度が予め定められた第1の角度であって、変化後の折り角度が予め定められた第2の角度であるか否かに応じて、異なる表示制御を行ってもよい。この場合、第1の角度及び第2の角度は、1点の角度であってもよく、範囲が指定されてもよい。
【0065】
具体的に、予め定められた角度を0度~30度とする。この場合において、変化前の折り部111の折り角度が0度~30度の間のどこかであったときは、表示制御部106は、第1表示部101を消灯する表示制御を行ってもよい。またこの場合において、変化前の折り部111の折り角度が0度~30度以外であったときは、折り角度が変化する前に第2表示部102に表示されていた内容の全て、又は一部を第1表示部101に表示する表示制御を行ってもよい。第2表示部102に表示されていた内容の一部は、重要度が高い内容であってもよく、ユーザにより選択された内容であってもよい。
【0066】
また、予め定められた角度を0度とする。この場合において、変化後の折り部111の折り角度が0度であったときは、表示制御部106は、第1表示部101を消灯する表示制御を行ってもよい。またこの場合において、変化後の折り部111の折り角度が0度以外の角度であったときは、表示制御部106は、第1表示部101を消灯しない表示制御を行ってもよい。
【0067】
表示制御部106は、折り部111の折り角度が所定の第1の角度以上の状態から、90度以上第1の角度以下に達した状態と、90度以上第1の角度以下の状態から0度に達した状態とで、第1表示部101又は第2表示部102に対し、異なる表示制御を行ってもよい。例えば、第1の角度を135度とする。表示制御部106は、折り部111による電子機器10の折り角度が180度の状態から120度に達した状態と、120度から0度に達した状態とで、第1表示部101又は第2表示部102に対し、異なる表示制御を行ってもよい。
【0068】
表示制御部106は、第1表示部101又は第2表示部102に対する表示制御を実施する際に、電子機器10の動作モードに応じた表示制御を行ってもよい。電子機器10の動作モードは、図示しないバッテリの電力消費速度を規定した動作モードであってもよい。すなわち、表示制御部106は、バッテリの電力消費速度を上げて動作させる動作モードと、バッテリの電力消費速度を下げて動作させる動作モードとで、異なる表示制御を行ってもよい。
【0069】
表示制御部106は、第1表示部101又は第2表示部102に対する表示制御を実施する際に、電子機器10の内部の状態に応じた表示制御を行ってもよい。例えば、電子機器10の内部の状態として、図示しないバッテリのSoC(State of Charge)に応じた表示制御を行ってもよい。すなわち、表示制御部106は、SoCが所定の閾値以上である場合と、閾値未満である場合とで、異なる表示制御を行ってもよい。このSoCに関する閾値は、複数設定されてもよい。
【0070】
すなわち、表示制御部106は、単に第1表示部101又は第2表示部102に対する接触操作に応じた表示制御を行うだけでなく、電子機器10の折り角度の変化に基づいた表示制御を行う。表示制御部106が電子機器10の折り角度の変化に基づいた表示制御を行うことで、電子機器10は、ユーザに対して多様な表示、及び使用方法を提供することができる。
【0071】
次に、電子機器10の作用について説明する。
【0072】
図5は、電子機器10による表示制御処理の流れを示すフローチャートである。CPU11がROM12又はストレージ14から表示制御プログラムを読み出して、RAM13に展開して実行することにより、表示制御処理が行なわれる。
【0073】
図5に示した表示制御処理は、第1表示部101又は第2表示部102に対する接触操作に応じた、CPU11による、第1表示部101又は第2表示部102に対する表示制御処理の一例である。CPU11は、第1表示部101又は第2表示部102に対する接触操作があるまで待機する(ステップS101)。
【0074】
第1表示部101又は第2表示部102に対する接触操作を検出すると(ステップS101;Yes)、CPU11は、第1表示部101又は第2表示部102に対して、予め定めた操作が行われたかどうか判定する(ステップS102)。この予め定めた操作は、CPU11が接触点と接触操作の種類に応じて第1表示部101又は第2表示部102に対する表示制御を行うための操作である。
【0075】
第1表示部101又は第2表示部102に対して、予め定めた操作が行われたと判定すると(ステップS102;Yes)、続いてCPU11は、接触操作が行われてから折り部111による電子機器10の折り角度の変化を検出したかどうか判定する(ステップS103)。CPU11は、接触操作が行われてから所定の時間内に、折り部111による電子機器10の折り角度の変化を検出したかどうか判定してもよい。
【0076】
接触操作が行われてから折り部111による電子機器10の折り角度の変化を検出した場合は(ステップS103;Yes)、CPU11は、折り角度の変化の検出に伴う、第1表示部101又は第2表示部102に対する表示制御処理を行う(ステップS104)。このステップS104での表示制御を「処理(1)」とする。
【0077】
接触操作が行われてから折り部111による電子機器10の折り角度の変化を検出しなかった場合は(ステップS103;No)、CPU11は、折り角度の変化の不検出に伴う、第1表示部101又は第2表示部102に対する表示制御処理を行う(ステップS105)。このステップS105での表示制御を「処理(2)」とする。
【0078】
第1表示部101又は第2表示部102に対して、予め定めた操作が行われなかったと判定すると(ステップS102;No)、CPU11は、第1表示部101又は第2表示部102に対して行われた、予め定めた操作ではない操作に応じた、第1表示部101又は第2表示部102に対する表示制御処理を行う(ステップS106)。このステップS106での表示制御を「処理(3)」とする。
【0079】
CPU11は、このように接触操作の内容、及び電子機器10の折り角度の変化に応じて、第1表示部101又は第2表示部102に対する表示制御処理の内容を変化させる。すなわち、CPU11は、第1表示部101又は第2表示部102に対する表示制御処理を、少なくとも3つの処理の中から選択して実行する。CPU11は、第1表示部101又は第2表示部102に対する表示制御処理を変化させることで、電子機器10は、ユーザに対して多様な表示、及び使用方法を提供することができる。
【0080】
続いて、第1表示部101及び第2表示部102への情報の表示例を示しながら、CPU11による表示制御処理の具体例を説明する。
【0081】
図6、
図7は、第1表示部101への情報の表示例を示す図である。
図6には、第1表示部101が複数のアイコンを表示した画面が示されている。
図6に示した、複数のアイコンを表示した画面をホーム画面と称する。また
図7には、第1表示部101が現在時刻及び現在の日付を表示した画面が示されている。
図7に示した、現在時刻及び現在の日付を表示した画面を待ち受け画面と称する。これらの画面は、例えば、電子機器10がスリープ状態から復帰した場合、または実行されていたアプリケーションが終了した場合に表示される。
【0082】
図8は、第2表示部102への情報の表示例を示す図である。
図8には、第2表示部102の左半分に現在時刻、現在の日付及び現在位置の天気を表示し、右半分に複数のアイコンを表示した画面が示されている。
図8に示した画面は、電子機器10がスリープ状態から復帰した場合、または電子機器10の折り角度が所定の角度以上、例えば90度以上になった場合に表示される。
【0083】
図8のような画面が表示されている状態で、予め定めた操作として、ユーザが背景に対してロングタッチ操作を行い、ロングタッチ操作が完了した後の所定の時間内に電子機器10が折り畳まれた場合を考える。この場合、CPU11は、
図5の処理(1)として、
図6に示したホーム画面を第1表示部101に表示する表示制御を行う。またこの場合、CPU11は、
図5の処理(2)として、ロングタッチ操作に応じて、ホーム画面の色又は輝度を変更してもよい。ロングタッチ操作に応じて、ホーム画面の色又は輝度を変更することによって、ユーザにはホーム画面が選択されたように見える。一方、予め定めた操作ではない操作として、ユーザがアイコンへのタップ操作を行うと、CPU11は、
図5の処理(3)として、タップされたアイコンのアプリケーションを起動する処理を実行する。
【0084】
色又は輝度が変更されたホーム画面のどこかがユーザによってさらにタップされた場合、又は所定の時間が経過した場合、CPU11は、色又は輝度を元に戻してもよい。色又は輝度を元に戻すことによって、ユーザにはホーム画面の選択が解除されたように見える。CPU11は、ホーム画面が選択された状態で電子機器10が折り畳まれると、第1表示部101にホーム画面を表示させる。またCPU11は、ホーム画面が選択されていない状態で電子機器10が折り畳まれると、第1表示部101に待ち受け画面を表示させる。
【0085】
電子機器10には様々なアプリケーションがインストールされる。そして、ユーザは、第1表示部101及び第2表示部102に対して接触操作を行うことで、インストールされたアプリケーションの起動、起動したアプリケーションの操作、及びアプリケーションの終了を行うことができる。以下では、様々なアプリケーションを例示して、CPU11による、第1表示部101及び第2表示部102に対する表示制御を説明する。
【0086】
図9は、第2表示部102への情報の表示例を示す図である。
図9には、第2表示部102に電子メールアプリケーションが表示されている状態が示されている。左側の受信リストをユーザが選択すると、CPU11は、選択された電子メールの本文を右側に表示する。
図9では、Satoさんから送信された電子メールをユーザが選択した状態が示されている。
【0087】
図10は、第2表示部102への情報の表示例を示す図である。
図10には、第2表示部102に電子メールアプリケーションが表示されている状態が示されている。
図10では、Suzukiさんから送信された電子メールをユーザが選択した状態が示されている。
【0088】
図9から
図10のように、選択する電子メールをユーザが切り替えた場合の、CPU11による第1表示部101及び第2表示部102に対する表示制御を説明する。例えば、第2表示部102への接触操作により、Suzukiさんから送信された電子メールをユーザが選択してから、所定の時間、例えば5秒以内にユーザが電子機器10を閉じたとする。ここでの予め定めた接触操作は、例えばリストに対するタップ操作でもよく、ロングタッチ操作でもよい。すなわち、Suzukiさんから送信された電子メールをユーザが選択してから、所定の時間以内に電子機器10の折り角度が0度になったとする。この場合、CPU11は、
図11に示すように、第1表示部101に対して、閉じられる前に選択されていた、Suzukiさんから送信された電子メールの本文を表示する表示制御を実行してもよい。
【0089】
一方、第2表示部102への接触操作により、Suzukiさんから送信された電子メールをユーザが選択し、所定の時間、例えば5秒を経過してからユーザが電子機器10を閉じたとする。すなわち、Suzukiさんから送信された電子メールをユーザが選択し、所定の時間を経過してから電子機器10の折り角度が0度になったとする。この場合、CPU11は、
図12に示すように、第1表示部101に対して、受信した電子メールの一覧を表示する表示制御を実行してもよい。
【0090】
CPU11は、Suzukiさんから送信された電子メールをユーザが単にタップした場合と、Suzukiさんから送信された電子メールをユーザがロングタッチした場合とで、
図11と
図12のどちらの状態で第1表示部101を表示させるか判断してもよい。すなわち、同じ状態であっても予め定めた操作が電子機器10に複数設定されてもよい。
【0091】
図13は、第2表示部102への情報の表示例を示す図である。
図13には、第2表示部102に電子書籍リーダのアプリケーションが表示されている状態が示されている。
【0092】
第2表示部102への予め定めた接触操作として、電子書籍リーダで表示されている電子書籍の内容の一部をユーザが選択し、所定の時間、例えば5秒以内にユーザが電子機器10を閉じたとする。ユーザによる内容の一部を選択する操作は、例えば、開始点から終了点まで指でドラッグする操作、指で囲む操作等である。この場合、CPU11は、
図14に示すように、第1表示部101に対して、閉じられる前に選択されていた部分から電子書籍の内容を表示する表示制御を実行してもよい。
【0093】
図15は、第1表示部101への情報の表示例を示す図である。
図15には、CPU11が待ち受け画面を第1表示部101に表示している状態で、電子メールの受信を示す通知を待ち受け画面に重畳して表示した状態が示されている。なお、
図15に示した待ち受け画面の表示の直前には、第2表示部102において電子書籍リーダのアプリケーションが表示されていたとする。
【0094】
図15の状態で、ユーザが単に通知を選択すると、CPU11は、
図16に示すように、受信した電子メールの内容を第1表示部101に表示する表示制御を実行する。
【0095】
一方、ユーザが通知を選択せずに電子機器10を開いたとする。すなわち、電子機器10の折り角度が0度より大きい角度、例えば180度になったとする。この場合は、CPU11は、
図17に示すように、第2表示部102に対して電子書籍リーダのアプリケーションを表示した上で、電子メールの受信を示す通知を電子書籍リーダに重畳して表示する表示制御を実行する。
【0096】
図16に示した、受信した電子メールの内容が第1表示部101に表示されている状態で、ユーザが電子機器10を開いたとする。すなわち、電子機器10の折り角度が0度より大きい角度、例えば180度になったとする。この場合は、CPU11は、
図18に示すように、受信した電子メールの内容及び電子メールの返信画面を第2表示部102に表示する表示制御を行う。さらに、CPU11は、
図18に示すように、直前に第2表示部102に表示していた電子書籍リーダのアプリケーションを呼び出すためのタブ121を第2表示部102に表示する表示制御を行う。なおCPU11は、タブ121の他に、直前に第2表示部102に表示していたアプリケーションを呼び出すためのアイコンを第2表示部102に表示する表示制御を行ってもよい。
【0097】
図18では、Suzukiさんから受信した電子メールの本文が第2表示部102に表示されている。この状態で、第2表示部102への接触操作により、ユーザが電子メールの本文部分を左から右にスワイプするスワイプ操作を行ったとする。この場合、CPU11は、第2表示部102に対し、
図19に示すように、Suzukiさんから受信した電子メールのリストを左側に、Suzukiさんから直前に受信した電子メールの本文を右側に表示する表示制御を行ってもよい。
【0098】
CPU11は、複数の通知を第1表示部101又は第2表示部102に表示する場合がある。
図20は、第1表示部101への情報の表示例を示す図である。
図20には、CPU11が待ち受け画面を第1表示部101に表示している状態で、電子メールの受信を示す複数の通知を待ち受け画面に重畳して表示した状態が示されている。
【0099】
また、CPU11は、
図21に示すように、第1表示部101に対して、受信した電子メールの一覧を表示する表示制御を実行してもよい。
【0100】
図20の状態で、ユーザがSuzukiさんから電子メールを受信した旨の通知を選択すると、CPU11は、
図16に示すように、Suzukiさんから受信した電子メールの内容を第1表示部101に表示する表示制御を実行する。同様に、
図21の状態で、第1表示部101に表示されているリストの中から、ユーザがSuzukiさんからの電子メールを選択すると、CPU11は、
図16に示すように、Suzukiさんから受信した電子メールの内容を第1表示部101に表示する表示制御を実行する。
【0101】
そして、
図16に示した受信した電子メールの内容が第1表示部101に表示されている状態で、ユーザが電子機器10を開いたとする。すなわち、電子機器10の折り角度が0度より大きい角度、例えば180度になったとする。この場合、CPU11は、
図19に示すように、Suzukiさんから受信した電子メールのリストを第2表示部102の左側に、Suzukiさんから直前に受信した電子メールの本文を第2表示部102の右側に表示する表示制御を行ってもよい。
図19には、直前に表示していたアプリケーションを呼び出すためのタブ又はアイコンが示されていないが、CPU11は、当該タブ又はアイコンを第2表示部102に表示してもよい。
【0102】
なお、
図20に示すように第1表示部101が複数の通知を表示していた状態でユーザが電子機器10を開くと、CPU11は、第2表示部102に対し、電子メールの受信を示す複数の通知を待ち受け画面に重畳する表示制御を行ってもよい。すなわち、折り部111による折り角度が0度から180度に変化した場合、CPU11は、第2表示部102に対し、電子メールの受信を示す複数の通知を待ち受け画面に重畳する表示制御を行ってもよい。
図22は、第2表示部102への情報の表示例を示す図である。
図22には、CPU11が待ち受け画面を第2表示部102に表示している状態で、電子メールの受信を示す複数の通知を待ち受け画面に重畳して表示した状態が示されている。
【0103】
CPU11は、第1表示部101又は第2表示部102に対する接触操作の内容に応じて、電子機器10の折り角度が変化した際の表示制御の内容を変化させてもよい。
【0104】
図23は、第1表示部101への情報の表示例を示す図である。例えば、CPU11は、
図23に示すように、ユーザによる操作に基づき、電子機器10が受信した電子メールの一覧を第1表示部101に表示する表示制御を実行していたとする。
【0105】
この状態で、ユーザが第1表示部101に対して何も接触操作を行わずに電子機器10を開いたとする。すなわち、ユーザが第1表示部101に対して何も接触操作を行わずに、折り角度が0度から180度に変化したとする。この場合、CPU11は、
図24に示すように、受信した電子メールのリストを第2表示部102の左側に、リストの先頭にある、Satoさんから受信した電子メールの本文を第2表示部102の右側に表示する表示制御を行ってもよい。
【0106】
一方、ユーザが第1表示部101に対して、リストの中の1つをロングタッチする接触操作を行った後に、電子機器10を開いたとする。この場合、CPU11は、
図25に示すように、選択した電子メールの本文を第2表示部102の全面に表示する表示制御を行ってもよい。
【0107】
また、ユーザが第1表示部101に対して、リストの中の1つをロングタッチする接触操作を行い、電子機器10を閉じたままにしたとする。この場合、CPU11は、選択した電子メールの本文を第1表示部101に表示する表示制御を行ってもよい。
【0108】
図26は、第1表示部101への情報の表示例を示す図である。例えば、CPU11は、
図26に示すように、ユーザによる操作に基づき、電子メールに関する操作を受け付けるユーザインタフェースを第1表示部101に表示する表示制御を実行していたとする。
【0109】
図26の状態で、ユーザが「新規メッセージ」をタップし、電子機器10を閉じたままの状態にしたとする。すなわち、ユーザが「新規メッセージ」をタップした後に、折り角度が0度から変化しなかったとする。この場合、CPU11は、
図27に示すように、電子メールを新規に作成させるユーザインタフェースを第1表示部101に表示する表示制御を実行してもよい。
【0110】
また、
図26の状態で、ユーザが「新規メッセージ」をロングタッチする接触操作を行った後に、電子機器10を開いたとする。この場合、CPU11は、
図28に示すように、電子メールを新規に作成させるユーザインタフェースを第2表示部102の左側に、電子メールに添付する写真又は文書を選択させるユーザインタフェースを第2表示部102の右側に、それぞれ表示する表示制御を実行してもよい。なお、
図28に示したユーザインタフェースにおいて、カーソルが宛先(「To:」欄)にある場合は、CPU11は、電子機器10に保存されている、又は図示しないサーバに保存されているアドレス帳を、第2表示部102の右側に表示する表示制御を実行してもよい。
【0111】
また、
図26の状態で、ユーザが「検索」をタップし、電子機器10を閉じたままの状態にしたとする。この場合、CPU11は、
図29に示すように、電子メールを検索させるユーザインタフェースを第1表示部101に表示する表示制御を実行してもよい。
【0112】
図29に示すユーザインタフェースに対し、例えばユーザが「Sato」と検索ボックスに入力すると、CPU11は、
図30に示すように、差出人に「Sato」を含む電子メールの一覧を第1表示部101に表示する表示制御を実行する。
【0113】
ここで、差出人に「Sato」を含む電子メールの一覧の中から、ユーザが「Sato Hanako」をロングタッチする接触操作を行った後に、電子機器10を開いたとする。この場合、CPU11は、
図31に示すように、「Sato Hanako」さんから受信した電子メールのリストを第2表示部102の左側に、リストの先頭にある、「Sato Hanako」さんから受信した電子メールの本文を第2表示部102の右側に、それぞれ表示する表示制御を行ってもよい。
【0114】
一方、
図30の状態から、ユーザが第1表示部101に対して何も接触操作を行わずに電子機器10を開いたとする。この場合、CPU11は、
図32に示すように、差出人に「Sato」を含む電子メールの一覧を第2表示部102の左側に、リストの先頭にある電子メールの本文を第2表示部102の右側に、それぞれ表示する表示制御を行ってもよい。
【0115】
CPU11による別のアプリケーションの表示制御例を示す。
図33は、第2表示部102への情報の表示例を示す図である。
図33に示したのは、電車の乗り換え案内を提示する乗り換え案内アプリケーションが第2表示部102に表示されている例である。例えば、CPU11が、第2表示部102の左側に出発駅から到着駅までの乗り換えの候補を表示し、第2表示部102の右側に、選択された候補の詳細な情報を表示する表示制御を行ったとする。また、
図33には、第2表示部102に表示された乗り換え案内アプリケーションの内容を第1表示部101に表示させるためのボタン122が、第2表示部102に表示されている状態が示されている。
【0116】
この状態で、ユーザが、第2表示部102に表示されているボタン122をタップした後に、電子機器10を閉じたとする。CPU11は、
図34に示すように、出発駅から到着駅までの乗り換えの候補を第1表示部101に表示する表示制御を行ってもよい。
【0117】
なお、ユーザが、第2表示部102に表示されているボタン122をタップした後に、電子機器10を閉じなかった場合は、CPU11は、
図34に示すように、出発駅から到着駅までの乗り換えの候補を第1表示部101に表示する表示制御を行ってもよいし、第1表示部101に対する表示制御を行わなくてもよい。
【0118】
CPU11による別のアプリケーションの表示制御例を示す。
図35は、第2表示部102への情報の表示例を示す図である。
図35に示したのは、地図を表示する地図アプリケーションが第2表示部102に表示されている例である。
図35には日本地図が示されている。
【0119】
この状態で、ユーザが、第2表示部102に表示されている日本地図の一部を選択する操作を行った後に、電子機器10を閉じたとする。例えば、ロングタッチ操作などによって、ユーザが北海道付近を選択する操作を行った後に、電子機器10を閉じたとする。CPU11は、
図36に示すように、ユーザが選択した部分を拡大した地図を第1表示部101に表示する表示制御を行ってもよい。
【0120】
なお、ユーザが日本地図に対する接触操作を行わずに電子機器10を閉じた場合は、CPU11は、日本地図をそのまま第1表示部101に表示する表示制御を行ってもよい。
【0121】
CPU11は、複数のアプリケーションを第1表示部101又は第2表示部102に表示させてもよい。複数のアプリケーションが第1表示部101又は第2表示部102に表示されている場合の表示制御例を説明する。
【0122】
図37は、第2表示部102への情報の表示例を示す図である。
図37には、第2表示部102に2つのアプリケーションが表示されている例が示されている。第2表示部102の左側には、他のユーザとの間で電子メッセージを交換するチャットアプリケーションが表示されている。第2表示部102の右側には、インターネット上のWebサイトを閲覧するWebブラウジングアプリケーションが表示されている。なお、第2表示部102に表示されているそれぞれのアプリケーションの大きさは、ユーザの操作によって変更できてもよい。また、
図37には示されていないが、他に電子機器10においてバックグラウンドで起動中のアプリケーションがあるとする。
【0123】
この状態で、ユーザが電子機器10を閉じたとする。この場合、CPU11は、第1表示部101に対して、第2表示部102に表示していたアプリケーションのいずれかを表示する表示制御を行ってもよい。
図38は、第1表示部101への情報の表示例を示す図である。
図38には、チャットアプリケーションが第1表示部101に表示されている例が示されている。
【0124】
第2表示部102において表示されていたアプリケーションは、ユーザが電子機器10を閉じた場合であっても、引き続き第1表示部101で表示されると、いずれか1つのみを表示させた場合と比べてユーザの利便性が向上する。そこで、
図38には、ユーザに引き上げさせることでWebブラウジングアプリケーションを表示させるためのタブ123が第1表示部101に表示されている例が示されている。CPU11は、タブ123を第1表示部101に表示させることで、第1表示部101に対する左右のスワイプ操作でアプリケーションを切り替える場合と比べ、ユーザの利便性を向上させることができる。なお、CPU11は、バックグラウンドで起動中のアプリケーションを、ユーザの第1表示部101に対する左右のスワイプ操作に応じて第1表示部101に表示できることは言うまでもない。
【0125】
複数のアプリケーションが第2表示部102に表示されている状態で、ユーザが予め定めた接触操作を行った後に電子機器10を閉じたとする。この場合、CPU11が第1表示部101に表示するアプリケーションは、閉じる直前にユーザが操作していたアプリケーションであってもよい。またこの場合、CPU11が第1表示部101に表示するアプリケーションは、第2表示部102への表示サイズが大きい方のアプリケーションであってもよい。
【0126】
図39は、第2表示部102への情報の表示例を示す図であり、チャットアプリケーションよりWebブラウジングアプリケーションの方が大きく表示されている例を示す。この状態で、ユーザがWebブラウジングアプリケーションに対してロングタッチ操作を行った後に電子機器10を閉じたとする。この場合、CPU11は、
図40に示すように、Webブラウジングアプリケーションを表示する表示制御を行ってもよい。そしてこの場合、CPU11は、ユーザに引き上げさせることでチャットアプリケーションを表示させるためのタブ123を第1表示部101に表示する表示制御を行ってもよい。
【0127】
図41は、第1表示部101への情報の表示例を示す図である。ユーザが第1表示部101に対し、タブ123を画面上部に向けて引き上げる接触操作を実行すると、CPU11は、
図41のように、タブ123の引き上げに応じてWebブラウジングアプリケーションを第1表示部101に表示する表示制御を行う。そして、タブ123が画面の上部に達すると、CPU11は、
図42のように、Webブラウジングアプリケーションのみを第1表示部101に表示する表示制御を行う。さらに、CPU11は、
図42のように、ユーザに引き上げさせることでチャットアプリケーションを表示させるためのタブ123を第1表示部101に表示する表示制御を行う。
【0128】
CPU11は、同一のアプリケーションの複数のウィンドウを第1表示部101又は第2表示部102に表示させてもよい。同一のアプリケーションの複数のウィンドウが第1表示部101又は第2表示部102に表示されている場合の表示制御例を説明する。
【0129】
図43は、第1表示部101への情報の表示例を示す図である。
図43には、Webブラウジングアプリケーションが第1表示部101に表示されている例が示されている。
図43では、Webブラウジングアプリケーションが、展覧会を紹介するインターネットの記事を表示している例が示されている。
【0130】
ここで、ユーザが第1表示部101に対して展覧会のリンクが張られている場所をタップする。この場合、CPU11は、
図44に示すように、展覧会のWebサイトに接続して、展覧会のページをWebブラウジングアプリケーションで表示するよう、第1表示部101に対する表示制御を行う。展覧会のページには、開催場所のWebサイトへのリンクと、チケット購入サイトへのリンクとが張られているとする。
【0131】
この状態において、ユーザが電子機器10を開くと、CPU11は、ユーザの第1表示部101に対する接触操作の接触点及び接触操作の内容に応じた、第2表示部102に対する表示制御を行ってもよい。
【0132】
図45は、第2表示部102への情報の表示例を示す図である。
図45には、Webブラウジングアプリケーションが第2表示部102に表示されている例が示されている。
図45の例では、CPU11は、電子機器10が開かれる前に、第1表示部101に表示していた1つ前のページを第2表示部102の左側に表示し、第1表示部101に表示していたページを第2表示部102の右側に表示している。つまり、CPU11は、第2表示部102の左側に展覧会を紹介するインターネットの記事を表示し、右側に展覧会のページを表示している。
【0133】
図46は、第2表示部102への情報の表示例を示す図である。
図46には、Webブラウジングアプリケーションが第2表示部102に表示されている例が示されている。
図46の例では、CPU11は、電子機器10が開かれる前に、第1表示部101に表示していたページを第2表示部102の左側に表示している。また
図46の例では、CPU11は、第1表示部101に表示していたページがリンクしているページ、及びユーザのカレンダー情報を第2表示部102の右側に表示している。つまり、CPU11は、第2表示部102の左側に展覧会のページを表示し、右側に展覧会の開催場所のページ、チケット購入サイトのページ、及び展覧会の開催期間におけるユーザのカレンダーを表示している。CPU11は、ユーザのカレンダー情報を、展覧会のページに記載されていた情報に基づいて表示する。CPU11は、ユーザのカレンダー情報の他に、又はユーザのカレンダー情報に加え、第1表示部101に表示していたページから得られる情報に基づいて、例えば展覧会の開催場所の地図を第2表示部102に表示する表示制御を行ってもよい。
【0134】
図47は、第2表示部102への情報の表示例を示す図である。
図47には、Webブラウジングアプリケーションが第2表示部102に表示されている例が示されている。
図47の例では、CPU11は、電子機器10が開かれる前に、第1表示部101に表示していたページを第2表示部102の前面に表示している。つまり、CPU11は、第2表示部102の全面に展覧会のページを表示している。なお、CPU11は、第1表示部101に表示していたページを第2表示部102の前面に表示した場合、第1表示部101に表示していた1つ前のページを第1表示部101に表示する表示制御を行ってもよい。
【0135】
ユーザが電子機器10を開いた場合に、第2表示部102の表示が
図45から
図47のいずれの状態となるかは、ユーザの第1表示部101に対する接触操作の接触点及び接触操作の内容に応じて決定される。例えば、第1表示部101で情報が何も表示されていない場所をユーザがロングタッチしてから開いた場合、CPU11は、
図45の状態となるよう第2表示部102の表示制御を行ってもよい。また例えば、第1表示部101でリンクが張られている場所をユーザがロングタッチしてから開いた場合、CPU11は、
図46の状態となるよう第2表示部102の表示制御を行ってもよい。また例えば、第1表示部101に対してユーザが何も接触操作を行わずに開いた場合、CPU11は、
図47の状態となるよう第2表示部102の表示制御を行ってもよい。
【0136】
以上、CPU11による表示制御処理の具体例について説明したが、もちろん、電子機器10で実行されるアプリケーションは上述した例に限定されるものではない。電子機器10で実行されるアプリケーションに応じて、CPU11は第1表示部101及び第2表示部102に対する表示制御を実行することができる。また、ユーザによる第1表示部101及び第2表示部102への接触操作の内容も、上述した例に限定されるものではない。
【0137】
なお、上記各実施形態でCPUがソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した表示制御処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、表示制御処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【0138】
また、上記各実施形態では、表示制御処理のプログラムがROMまたはストレージに予め記憶(インストール)されている態様を説明したが、これに限定されない。プログラムは、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、及びUSB(Universal Serial Bus)メモリ等の非一時的記録媒体に記録された形態で提供されてもよい。また、プログラムは、ネットワークを介して外部装置からダウンロードされる形態としてもよい。
【0139】
また上記各実施形態におけるプロセッサの動作は、1つのプロセッサによって成すのみでなく、物理的に離れた位置に存在する複数のプロセッサが協働して成すものであってもよい。また、プロセッサの各動作の順序は上記各実施形態において記載した順序のみに限定されるものではなく、適宜変更してもよい。
【符号の説明】
【0140】
10 電子機器
101 第1表示部
102 第2表示部
111 折り部