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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-18
(45)【発行日】2024-03-27
(54)【発明の名称】クランプ装置
(51)【国際特許分類】
   F16B 2/12 20060101AFI20240319BHJP
   F16B 35/00 20060101ALI20240319BHJP
   A61M 5/142 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
F16B2/12 B
F16B35/00 T
A61M5/142
【請求項の数】 6
(21)【出願番号】P 2020128254
(22)【出願日】2020-07-29
(65)【公開番号】P2022025438
(43)【公開日】2022-02-10
【審査請求日】2023-06-30
(73)【特許権者】
【識別番号】000153030
【氏名又は名称】株式会社ジェイ・エム・エス
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】弁理士法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伏喜 伸治
【審査官】田村 佳孝
(56)【参考文献】
【文献】実開昭57-159006(JP,U)
【文献】特開2002-161906(JP,A)
【文献】特開2020-008141(JP,A)
【文献】米国特許第04221419(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 2/12
F16B 35/00
A61M 5/142
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
上下方向に延びる棒材に医療用機器を着脱可能に固定するためのクランプ装置において、
前記医療用機器が取り付けられる取付部と、該取付部から突出し、前記棒材に対して径方向一方から当接する固定把持部とが一体化された第1把持部材と、
前記棒材に対して径方向他方から当接する可動把持部を有する第2把持部材と、
前記固定把持部に設けられ、ねじ溝を有する第1雌ねじ部と、
前記第1雌ねじ部の軸線の延長線上に位置するように前記可動把持部に設けられ、ねじ溝を有する第2雌ねじ部と、
少なくとも前記第1雌ねじ部から前記第2雌ねじ部に達するまで延び、前記第1雌ねじ部のねじ溝に螺合するねじ山を有する第1雄ねじ部と、前記第2雌ねじ部のねじ溝に螺合するねじ山を有する第2雄ねじ部とが設けられたねじ軸と、
前記ねじ軸を回転操作するための回転操作部とを備え、
前記ねじ軸を一方向に回転させることによって前記第1雌ねじ部と前記第2雌ねじ部とを互いに接近させるように、前記第1雌ねじ部のねじ溝及び前記第1雄ねじ部のねじ山の方向と、前記第2雌ねじ部のねじ溝及び前記第2雄ねじ部のねじ山の方向とが設定され
前記第2雌ねじ部は、前記ねじ軸の軸線と直交する方向に長い柱状部材で構成され、
前記可動把持部には、前記第2雌ねじ部が収容される収容孔が形成され、
前記第2雌ねじ部を前記固定把持部から離れる方向に付勢する付勢部材が設けられていることを特徴とするクランプ装置。
【請求項2】
請求項1に記載のクランプ装置において、
前記第1雌ねじ部のねじ溝及び前記ねじ軸の第1雄ねじ部のねじ山と、前記第2雌ねじ部のねじ溝及び前記ねじ軸の第2雄ねじ部のねじ山とは、逆ねじの関係であることを特徴とするクランプ装置。
【請求項3】
請求項に記載のクランプ装置において、
前記可動把持部における前記固定把持部と対向する部分には、前記付勢部材が収容され、
前記付勢部材は、前記第2雌ねじ部の外面に接触した状態で、前記可動把持部における前記固定把持部と対向する部分に設けられた支持板によって支持されていることを特徴とするクランプ装置。
【請求項4】
請求項に記載のクランプ装置において、
前記付勢部材は、板材を屈曲してなる板ばねであることを特徴とするクランプ装置。
【請求項5】
請求項に記載のクランプ装置において、
一対の前記付勢部材が前記ねじ軸を挟んで対称に設けられていることを特徴とするクランプ装置。
【請求項6】
請求項1からのいずれか1つに記載のクランプ装置において、
前記第1把持部材の前記取付部には、前記可動把持部の基端側を支持する支持部が設けられ、
前記固定把持部における前記第1雌ねじ部よりも先端側と、前記可動把持部における前記第2雌ねじ部よりも先端側とは、それぞれ前記棒材に当接する固定当接面と、可動当接面とを有していることを特徴とするクランプ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば輸液ポンプやシリンジポンプ等を様々な異なる直径を有する支持部材に対して着脱可能に固定するためのクランプ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
医療現場では、輸液チューブを使用して患者に薬液を投与するための輸液ポンプや、シリンジ内の薬液を患者に投与するためのシリンジポンプ等が用いられている。これら各種輸液装置を使用する場合には、患者のベッドサイドに設置される輸液スタンドへ輸液装置を固定するのであるが、このとき、輸液装置は、装置架台及びクランプ装置を介して輸液スタンドが有するポールに対して着脱可能に固定されるのが一般的である。
【0003】
すなわち、輸液装置をポールに固定する際には、例えば特許文献1に開示されているクランプ装置を使用することができる。このクランプ装置は、装置架台が取り付けられる把持固定部と、把持固定部に対して移動する把持摺動部とを有するとともに、把持摺動部に設けられた雌ねじ部に螺合するねじ軸も有している。把持固定部と把持摺動部の間にポールを配置した状態で、ねじ軸を締め込み方向に回転させることによって把持摺動部が把持固定部に接近していき、これにより、把持固定部と把持摺動部とでポールを挟むことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【文献】特許第6273765号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1のクランプ装置ではねじ軸の締め込み量に応じて把持固定部と把持摺動部との距離を無段階に変更できるので、様々な直径のポールに対応できるという利点がある。
【0006】
しかしながら、特許文献1のクランプ装置は、例えば小径のポールから大径のポールに付け替える場合のように把持摺動部の移動量が大きいと、ねじ軸の回転操作回数が多くなってしまう。例えば、把持摺動部を1mmだけ移動させればよい場合には、1回転の操作で済んでいたものが、把持摺動部を10mm移動させようとすると、10回転させる必要がある。ねじ軸の回転操作数が多くなるということは、固定に要する時間が長引いてしまうということであり、このことは、特に医療現場で緊急を要する場合に問題となり得る。
【0007】
また、医療現場では操作自体を簡単にしたいという要求もあるが、上述したように把持摺動部の移動量が大きい場合にはねじ軸の回転操作数が多くなってしまうので、操作が簡単であるとは言い難い面もあった。
【0008】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、医療用機器を棒材に対して簡単にかつ短時間で固定できるようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するために、第1の発明は、上下方向に延びる棒材に医療用機器を着脱可能に固定するためのクランプ装置において、前記医療用機器が取り付けられる取付部と、該取付部から突出し、前記棒材に対して径方向一方から当接する固定把持部とが一体化された第1把持部材と、前記棒材に対して径方向他方から当接する可動把持部を有する第2把持部材と、前記固定把持部に設けられ、ねじ溝を有する第1雌ねじ部と、前記第1雌ねじ部の軸線の延長線上に位置するように前記可動把持部に設けられ、ねじ溝を有する第2雌ねじ部と、少なくとも前記第1雌ねじ部から前記第2雌ねじ部に達するまで延び、前記第1雌ねじ部のねじ溝に螺合するねじ山を有する第1雄ねじ部と、前記第2雌ねじ部のねじ溝に螺合するねじ山を有する第2雄ねじ部とが設けられたねじ軸と、前記ねじ軸を回転操作するための回転操作部とを備え、前記ねじ軸を一方向に回転させることによって前記第1雌ねじ部と前記第2雌ねじ部とを互いに接近させるように、前記第1雌ねじ部のねじ溝及び前記第1雄ねじ部のねじ山の方向と、前記第2雌ねじ部のねじ溝及び前記第2雄ねじ部のねじ山の方向とが設定されていることを特徴とする。
【0010】
この構成によれば、第1把持部材の固定把持部と第2把持部材の可動把持部との間に棒材を配置した状態で、回転操作部によってねじ軸を一方向に回転させると、第1雌ねじ部と第2雌ねじ部とが互いに接近する。第1雌ねじ部は固定把持部に、第2雌ねじ部は可動把持部にそれぞれ設けられているので、ねじ軸の一方向への回転操作は、可動把持部を固定把持部に接近させる操作となる。このとき、ねじ軸の第1雄ねじ部が第1雌ねじ部に螺合し、かつ、第2雄ねじ部が第2雌ねじ部に螺合しているので、ねじ軸を1回転させた時の可動把持部の移動量は、第1雄ねじ部のねじピッチによる移動量と、第2雄ねじ部のねじピッチによる移動量とを合わせた量になる。つまり、ねじ軸を1回転させた時の可動把持部の移動量が従来構造に比べて2倍になるので、ねじ軸の回転操作数を少なくしながら、可動把持部の移動量が多くなる。これにより、緊急時に医療用機器を棒材に対して素早く固定することが可能になるとともに、ねじ軸の回転操作数が少なくて済み、操作が簡単になる。
【0011】
尚、ねじ軸を固定時と反対方向(他方向)に回転させることによって可動把持部を固定把持部から離すことができ、医療用機器を棒材から取り外すことができる。この取り外し時にも可動把持部の移動量が多いので、ねじ軸を少し回転させただけでクランプ装置を棒材から取り外すことができ、取り外し時の落下のリスク低減が可能になる。
【0012】
第2の発明では、前記第1雌ねじ部のねじ溝及び前記ねじ軸の第1雄ねじ部のねじ山と、前記第2雌ねじ部のねじ溝及び前記ねじ軸の第2雄ねじ部のねじ山とは、逆ねじの関係であることを特徴とする。
【0013】
この構成によれば、ねじ軸を1回転させた時の可動把持部の移動量を従来の2倍にする構造を、ねじ軸に逆方向のねじ山を2箇所形成し、かつ、逆方向のねじ溝を有する第1雌ねじ部及び第2雌ねじ部を設けるという簡単な構成で得ることができる。
【0014】
第3の発明は、前記第2雌ねじ部は、前記ねじ軸の軸線と直交する方向に長い柱状部材で構成され、前記可動把持部には、前記第2雌ねじ部が収容される収容孔が形成され、前記第2雌ねじ部を前記固定把持部から離れる方向に付勢する付勢部材が設けられていることを特徴とする。
【0015】
この構成によれば、ねじ軸を一方向に回転させて固定把持部と可動把持部とで棒材を挟んでいるとき、付勢部材が第2雌ねじ部を固定把持部から離れる方向に付勢するので、ねじ軸の緩みを抑制できる。
【0016】
第4の発明は、前記可動把持部における前記固定把持部と対向する部分には、前記付勢部材が収容され、前記付勢部材は、前記第2雌ねじ部の外面に接触した状態で、前記可動把持部における前記固定把持部と対向する部分に設けられた支持板によって支持されていることを特徴とする。
【0017】
この構成によれば、第2雌ねじ部を可動把持部の収容部に収容した状態で付勢部材を可動把持部に収容してから支持板を可動把持部に取り付けることができる。これにより、付勢部材を第2雌ねじ部と支持板との間に配置して、第2雌ねじ部を固定把持部から離れる方向に付勢することができる。
【0018】
第5の発明は、前記付勢部材は、板材を屈曲してなる板ばねであることを特徴とする。
【0019】
この構成によれば、付勢力の高い付勢部材を小型にすることができるので、付勢部材を収容するための収容スペースが小さくて済む。
【0020】
第6の発明は、一対の前記付勢部材が前記ねじ軸を挟んで対称に設けられていることを特徴とする。
【0021】
この構成によれば、付勢部材が対称に設けられるので、付勢力をバランス良く作用させることができ、ねじ軸をスムーズに回転させることができる。
【0022】
第7の発明は、前記第1把持部材の前記取付部には、前記可動把持部の基端側を支持する支持部が設けられ、前記固定把持部における前記第1雌ねじ部よりも先端側と、前記可動把持部における前記第2雌ねじ部よりも先端側とは、それぞれ前記棒材に当接する固定当接面と、可動当接面とを有していることを特徴とする。
【0023】
この構成によれば、第1雌ねじ部が固定当接面よりも固定把持部の基端側に位置しており、また、第2雌ねじ部が可動当接面よりも可動把持部の基端側に位置しているので、それらに螺合するねじ軸も固定把持部及び可動把持部の基端側に位置することになる。これにより、棒材を固定把持部と可動把持部との間に配置する際にねじ軸が邪魔になることはなく、取付時の作業性がより一層良好になる。
【発明の効果】
【0024】
以上説明したように、本発明によれば、共通のねじ軸を固定把持部の雌ねじ部及び可動把持部の雌ねじ部に螺合させるようにしたので、医療用機器を棒材に対して簡単にかつ短時間で固定できる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
図1】本発明の実施形態1に係るクランプ装置を用いて輸液ポンプを輸液スタンドに取り付けた状態を示す図である。
図2】クランプ装置が取り付けられた輸液ポンプのドアを開けた状態を示す斜視図である。
図3】装置架台をクランプ装置に取り付けた状態を示す斜視図である。
図4】変形例に係る装置架台をクランプ装置に取り付けた状態を示す斜視図である。
図5】クランプ装置の斜視図である。
図6】クランプ装置の平面図である。
図7】クランプ装置を把持部の先端側から見た正面図である。
図8】クランプ装置の分解斜視図である。
図9図7におけるIX-IX線断面図である。
図10図7におけるX-X線断面図である。
図11】本発明の実施形態2に係る図3相当図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものではない。
【0027】
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係るクランプ装置1を使用して輸液ポンプ100を輸液スタンド200に対して着脱可能に固定した状態を当該輸液ポンプ100の正面側から見た図である。輸液ポンプ100は従来から医療現場で輸液治療を行う際に使用されている医療用機器であり、輸液チューブ101を流通する薬液を所定の流量で患者へ投与可能に構成されている。
【0028】
輸液ポンプ100の正面には、ドア102が設けられている。図2に示すように、ドア102を開放することで、輸液チューブ101の中間部を輸液ポンプ100の内部に挿入してポンプ機構103に装着することができる。輸液チューブ101の中間部をポンプ機構103に装着した後、ドア102を閉じることで輸液チューブ101の中間部が輸液ポンプ100で保持される。
【0029】
図1及び図2では、輸液ポンプ100の具体的形状を示しているが、これは一例であり、本発明を実施する上で輸液ポンプ100の構造や形状は特に限定されるものではない。また、この実施形態の説明では、クランプ装置1を使用して輸液ポンプ100をスタンド200に固定する場合について説明するが、例えば医療用機器に含まれるシリンジポンプ(図示せず)をスタンド200に固定する場合にも利用することができる。また、輸液ポンプ100やシリンジポンプ以外の各種医療用機器を各種スタンド200に固定する場合にもクランプ装置1を利用することができる。つまり、従来から医療現場で各種スタンド200に固定される医療用機器を各種スタンド200に固定する場合にクランプ装置1を利用できる。
【0030】
この実施形態では、装置架台300を使用して輸液ポンプ100を固定するようにしている。装置架台300は、輸液ポンプ100の一部を構成する部材であってもよく、本実施形態では、装置架台300と輸液ポンプ100とを合わせて医療用機器と呼ぶ。装置架台300は、クランプ装置1への固定部分から水平方向に延びる厚肉板状をなしている。この装置架台300の上面に輸液ポンプ100が載置される。装置架台300には、輸液ポンプ100を固定するためのねじ301が上方へ突出するように設けられている。このねじ301を、輸液ポンプ100の底部に形成されているねじ孔(図示せず)に螺合させることで、輸液ポンプ100を装置架台300に固定することができる。輸液ポンプ100を装置架台300に固定する構造としては、上述した構造に限られるものではない。
【0031】
装置架台300には、輸液チューブ101との干渉を防止するための第1凹部302が設けられている。第1凹部302は、輸液ポンプ100から下方へ延びる輸液チューブ101が装置架台300に接触しないようにするためのものであり、この実施形態では、図1に示すように輸液ポンプ100が固定された状態で、輸液ポンプ100の右側に輸液チューブ101が位置するので、第1凹部302は図1の右側に位置している。
【0032】
また、図3に示すように、装置架台300には、第2凹部303も設けられている。第1凹部302と第2凹部303とは、ねじ301を対称の中心として点対称となるように設けることができる。すなわち、輸液ポンプ100を図1に示す場合と前後反対にして装置架台300に固定すると、図3に示す第2凹部303内に輸液チューブ102の下側が位置することになる。従って、輸液ポンプ100を前後反対にして設置しても、第2凹部303によって輸液チューブ102との干渉を防止できる。
【0033】
また、図4に示す変形例のように、装置架台400は凹部の無い形状であってもよい。この装置架台400にもねじ401が設けられている。装置架台400の形状は四角形の板状とすることができるが、この形状に限られるものではない。
【0034】
スタンド200は、上下方向に延びる円筒状のポール(棒材)201を有している。ポール201は中空であってもよいし、中実であってもよい。ポール201の外径は、輸液スタンド200の種類や製造会社等によって様々であるが、基本的にクランプ装置1は共通化されている。このため、クランプ装置1は様々な外径のポール201に対応可能に構成されている。
【0035】
(クランプ装置1の構成)
以下、クランプ装置1の具体的構造について説明する。この実施形態の説明では、図3図10の各図に示すようにクランプ装置1の左右方向と奥行方向を定義する。クランプ装置1の左右方向は、後述する固定把持部12と可動把持部32とが互いに接離する方向である。クランプ装置1の奥行方向は、ポール201を固定把持部12と可動把持部32との間に出し入れする方向に相当する。前後方向及び奥行方向の定義は、説明の便宜を図るためだけであり、使用時の姿勢や方向を限定するものではなく、どの方向が左右方向、奥行方向であってもよい。クランプ装置1は、左右を反転した構造であってもよい。また、奥行方向を前後方向と呼んでもよい。
【0036】
クランプ装置1は、装置架台300を含む医療用機器が取り付けられる固定側把持部材(第1把持部材)10と、可動側把持部材(第2把持部材)30と、ねじ軸50と、回転操作部60とを備えている。固定側把持部材10は、医療用機器が取り付けられる取付部11と、固定把持部12とを有しており、取付部11及び固定把持部12は例えば一体成形によって一体化されている。取付部11と固定把持部12とを別部材で構成し、一体化してもよい。取付部11には、輸液ポンプ100を直接取り付けるようにしてもよく、その取付構造は特に限定されるものではない。また、固定側把持部材10は、例えば金属材や硬質樹脂等の高剛性な部材で構成することができる。可動側把持部材30も同様な材料で構成することができる。
【0037】
取付部11は、左右方向に延びるとともに上下方向にも延びる板状をなしている。図8及び図10等に示すように、取付部11には複数の締結孔11aが奥行方向に貫通形成されている。各締結孔11aには、装置架台300を取付部11に取り付けるためのねじS1(図8に示す)が手前側から奥側へ向けて挿通するようになっている。締結孔11aに挿通された各ねじS1は、装置架台300の側面に形成されたねじ孔304に螺合する。ねじS1の個数や位置は任意に設定することができる。
【0038】
図9に示すように、取付部11の上下方向中間部には、奥行方向(取付部11の厚み方向)に貫通する貫通孔11bが形成されている。さらに、図8図10に示すように、取付部11には、上下方向に貫通する軸孔11cも形成されている。取付部11には、可動把持部32の基端側を支持する支持部として支軸33が設けられている。この支軸33は、軸孔11cに挿通された状態で取付部11から離脱しないように取り付けられている。
【0039】
固定把持部12は、取付部11の左側から手前側へ向けて突出し、ポール201(図6に仮想線で示す)に対して径方向一方から当接する部分である。固定把持部12の基端部には、固定側収容孔12aが上下方向に貫通形成されている。固定側収容孔12aの水平断面は円形とされている。さらに、固定把持部12の基端部の上下方向中間部には、ねじ軸挿通孔12bが左右方向に貫通形成されている。ねじ軸挿通孔12bは、固定側収容孔12aの上下方向中間部と連通している。ねじ軸挿通孔12bにより、固定側収容孔12aが左右方向に開放されることになる。
【0040】
固定把持部12の固定側収容孔12aよりも先端側の右側面には、ポール201の外周面に当接する固定当接面12cが形成されている。固定当接面12cは、固定把持部12の奥行方向に延びるとともに上下方向にも延びており、固定当接面12cの奥行方向中間部が最も左に位置するように屈曲した面で構成されている。
【0041】
図9に示すように、可動側把持部材30の基端側には、取付部11に取り付けられる被取付部31が設けられている。被取付部31は、取付部11の貫通孔11bに挿入可能に形成されている。被取付部31には、上下方向に貫通する軸孔31aが取付部11の軸孔11c(図8に示す)と一致するように形成されている。被取付部31の軸孔31aと、取付部11の軸孔11cと一致させた状態で、上方から支軸33を軸孔11c、31aに差し込むことで、可動側把持部材30の基端側が取付部11に対して支軸33周りに回動可能に連結される。
【0042】
可動把持部32の基端部には、可動側収容孔32aが上下方向に貫通形成されている。可動側収容孔32aの水平断面は円形とされている。さらに、可動把持部32の基端部の上下方向中間部には、ねじ軸挿通孔32bが左右方向に貫通形成されている。ねじ軸挿通孔32bは、可動側収容孔32aの上下方向中間部と連通している。ねじ軸挿通孔32bにより、可動側収容孔32aが左右方向に開放されることになる。
【0043】
可動把持部32の先端側の左側面には、ポール201の外周面に当接する可動当接面32cが形成されている。可動当接面32cは、可動把持部32の奥行方向に延びるとともに上下方向にも延びており、可動当接面32cの奥行方向中間部が最も右に位置するように屈曲した面で構成されている。
【0044】
図10に示すように、可動把持部32の左側面には、複数のねじ孔32dが形成されている。複数のねじ孔32dは、ねじ軸挿通孔32bの左端開口部を囲むように配置されている。
【0045】
固定把持部12には、固定側雄ねじ部(第1雄ねじ部)20が設けられている。図8にも示すように、固定側雄ねじ部20は、ねじ軸50の軸線と直交する方向である上下方向に長い柱状部材で構成されている。固定側雄ねじ部20の水平方向の断面は円形とされており、従って、固定側雄ねじ部20は円柱状である。固定側雄ねじ部20の外径は、固定把持部12の固定側収容孔12aの内径よりも若干小さく設定されており、固定側雄ねじ部20を固定側収容孔12aの上下方向一方から当該固定側収容孔12aに差し込むことで、固定側収容孔12aに収容することができるようになっている。固定側雄ねじ部20を固定側収容孔12aに収容した状態で、固定側雄ねじ部20を固定把持部12に対して、当該固定側雄ねじ部20の軸線周りに回動可能になっている。図9に示すように、固定側雄ねじ部20の外径は、ねじ軸挿通孔12bの内径よりも小さく設定されており、固定側雄ねじ部20の外周面とねじ軸挿通孔12bの内周面との間には隙間が形成されている。
【0046】
図8に示すように、固定側雄ねじ部20の上下方向中間部には、左右方向に貫通するねじ孔20aが形成されている。このねじ孔20aの内周面にはねじ溝が形成されている。図9に示すように、ねじ孔20aの左端部及び右端部は、ねじ軸挿通孔12b内に位置付けられており、ねじ軸挿通孔12bの開口部を介して外部から視認することができる。
【0047】
可動把持部32には、可動側雄ねじ部(第2雄ねじ部)40が設けられている。可動側雄ねじ部40は、固定側雄ねじ部20と同様に、上下方向に長い円柱状部材で構成されている。可動側雄ねじ部40の外径は、可動把持部32の可動側収容孔32aの内径よりも若干小さく設定されており、可動側雄ねじ部40を可動側収容孔32aの上下方向一方から当該可動側収容孔32aに差し込むことで、可動側収容孔32aに収容することができるようになっている。可動側雄ねじ部40を可動側収容孔32aに収容した状態で、可動側雄ねじ部40を可動把持部32に対して、当該可動側雄ねじ部40の軸線周りに回動可能になっている。また、可動側収容孔32aの内径は、可動側雄ねじ部40の外径よりも大きめに設定されており、可動側収容孔32aの内周面と可動側雄ねじ部40の外周面との間には隙間ができている。この隙間は例えば0.5mm程度に設定することができるが、これに限られるものではない。上記隙間を形成していることで、可動側雄ねじ部40が可動側収容孔32aの内部で左右方向に若干移動可能になっている。
【0048】
図9に示すように、可動側雄ねじ部40の外径は、ねじ軸挿通孔32bの内径よりも小さく設定されており、可動側雄ねじ部40の外周面とねじ軸挿通孔32bの内周面との間には隙間が形成されている。
【0049】
図8に示すように、可動側雄ねじ部40の上下方向中間部には、左右方向に貫通するねじ孔40aが形成されている。このねじ孔40aの内周面にはねじ溝が形成されている。図9に示すように、ねじ孔40aの左端部及び右端部は、ねじ軸挿通孔42b内に位置付けられており、ねじ軸挿通孔42bの開口部を介して外部から視認することができる。
【0050】
また、可動側雄ねじ部40のねじ孔40aの軸線は、固定側雄ねじ部20のねじ孔20aの軸線の延長線上に位置している。固定側雄ねじ部20は上下方向に延びる軸線周りに回動可能であり、また、可動側雄ねじ部40も上下方向に延びる軸線周りに回動可能であるため、固定側雄ねじ部20及び可動側雄ねじ部40を別々に回動させることで、固定側雄ねじ部20のねじ孔20aの軸線と、可動側雄ねじ部40のねじ孔40aの軸線とを同一直線上に位置付けることが可能になる。
【0051】
ねじ軸50は、少なくとも固定側雄ねじ部20のねじ孔20aから可動側雄ねじ部40のねじ孔40aに達するまで延びている。ねじ軸50には、固定側雄ねじ部20のねじ孔20aのねじ溝に螺合するねじ山を有する第1雄ねじ部50aと、可動側雄ねじ部40のねじ孔40aのねじ溝に螺合するねじ山を有する第2雄ねじ部50bとが形成されている。
【0052】
第1雄ねじ部50aは、ねじ軸50の左側の所定領域に形成され、第2雄ねじ部50bは、ねじ軸50の右側の所定領域に形成されている。ねじ軸50における第1雄ねじ部50aと第2雄ねじ部50bとの間には、ねじ山の形成されていない領域が設けられており、この領域を隔てて第1雄ねじ部50aが形成された領域と、第2雄ねじ部50bが形成された領域とに区画される。
【0053】
ねじ軸50の右端部は、可動側雄ねじ部40のねじ孔40aから右側へ突出している。このねじ軸50の右端部には、ねじ軸50を回転操作するための回転操作部60が固定されている。回転操作部60は、例えば樹脂材等で構成されており、ねじ軸50よりも大径のノブ等であることが好ましい。金属製のねじ軸50に対して回転操作部60をねじ止めしてもよいし、金属製のねじ軸50の右端部を回転操作部60にインサート成形して一体化してもよい。尚、ねじ軸50の左端部を固定側雄ねじ部20のねじ孔20aから左側へ突出させ、この左端部に回転操作部60を設けてもよい。また、ねじ軸50の両端部に回転操作部60を設けてもよい。
【0054】
(各ねじ溝及びねじ山の方向)
この実施形態では、1本のねじ軸50を2つのねじ孔、即ち固定側雄ねじ部20のねじ孔20aと可動側雄ねじ部40のねじ孔40aとに螺合させている。ねじ軸50を一方向に回転させると、固定側雄ねじ部20と可動側雄ねじ部40とを相対的に接近させることができ、反対方向(他方向)に回転させると、固定側雄ねじ部20と可動側雄ねじ部40とを相対的に離すことができる。固定側雄ねじ部20と可動側雄ねじ部40の相対的な移動方向は、固定側雄ねじ部20のねじ溝及び第1雄ねじ部50aのねじ山の方向と、可動側雄ねじ部40のねじ溝及び第2雄ねじ部50bのねじ山の方向とによって設定できる。
【0055】
本実施形態では、ねじ軸50を一方向に回転させることによって固定側雄ねじ部20と可動側雄ねじ部40とを互いに接近させるように、固定側雄ねじ部20のねじ溝及び第1雄ねじ部50aのねじ山の方向と、可動側雄ねじ部40のねじ溝及び第2雄ねじ部50bのねじ山の方向とが設定されている。ここで、ねじの方向というのは、操作する者から見て右に回すことで締め込むことができる右ねじであるか、左に回すことで締め込むことができる左ねじであるかのことである。
【0056】
例えば、固定側雄ねじ部20のねじ溝及びねじ軸50の第1雄ねじ部50aのねじ山と、可動側雄ねじ部40のねじ溝及び第2雄ねじ部50bのねじ山とを逆ねじの関係にする。具体的には、固定側雄ねじ部20のねじ溝及びねじ軸50の第1雄ねじ部50aのねじ山を右ねじとした場合、可動側雄ねじ部40のねじ溝及び第2雄ねじ部50bのねじ山を左ねじとする。また、固定側雄ねじ部20のねじ溝及びねじ軸50の第1雄ねじ部50aのねじ山を左ねじとした場合、可動側雄ねじ部40のねじ溝及び第2雄ねじ部50bのねじ山を右ねじとする。これにより、ねじ軸50を一方向に回転させるだけで固定側雄ねじ部20と可動側雄ねじ部40とを相対的に接近させることができる。一方、ねじ軸50を他方向に回転させると、固定側雄ねじ部20と可動側雄ねじ部40とを相対的に離すことができる。
【0057】
(付勢部材の構成)
本実施形態では、図10等に示すように、可動側雄ねじ部40を固定把持部12から離れる方向に付勢するための付勢部材70が設けられている。この実施形態では、付勢部材70は、ばね鋼等で形成された板材を屈曲してなる板ばねであり、右側へ凸となるように山型に成形されている。付勢部材70の形状は特に限定されるものではなく、湾曲した形状であってもよいし、尖った形状であってもよい。板ばねにすることで、付勢力の高い付勢部材70を小型にすることができるので、付勢部材70を収容するための収容スペースが小さくて済む。付勢部材70は、板ばね以外にも例えばゴムや熱可塑性エラストマー等の弾性材、コイルスプリング、皿ばね、スプリングワッシャ等であってもよい。また、複数種の弾性材やばね材を組み合わせて付勢部材70としてもよい。
【0058】
付勢部材70を1つ備えていてもよいが、この実施形態では図8に示すように2つ備えている。具体的には、一対の付勢部材70がねじ軸50を挟んで対称に設けられており、一方の付勢部材70はねじ軸50の上方に位置付けられ、他方の付勢部材70はねじ軸50の下方に位置付けられている。図10では、ねじ軸50の上方に位置する付勢部材70を示しており、図9ではねじ軸50の下方に位置する付勢部材70を示している。したがって、一対の付勢部材70は、少なくともねじ軸50の外径以上の間隔をあけて配置されることになる。
【0059】
可動把持部32における左側、即ち固定把持部12と対向する部分には、上述したねじ軸挿通孔32bが左右方向に貫通しており、このねじ軸挿通孔32bの左側部分に付勢部材70が収容されている。さらに、可動把持部32の左側には、上下方向に延びる支持板80が固定されている。図10に示すように、支持板80は、可動把持部32の左側面に形成されたねじ孔32dにそれぞれ螺合するねじ81によって可動把持部32に締結固定されている。図9図10に示すように、支持板80は、平面視でねじ軸50の軸線に対して傾斜しており、可動把持部32の先端側へ行くほど固定把持部12から離れている。
【0060】
図5図7等に示すように、支持板80の上下方向中間部には切欠部80aが形成されている。この切欠部80a内をねじ軸50が挿通可能になっている。図10に示すように、ねじ軸50の上側に位置する付勢部材70は、その凸となっている部分が可動側雄ねじ部40の外面に接触するように配置され、この状態で凸と反対側が支持板80の切欠部80aよりも上の部分によって支持されている。従って、付勢部材70は、可動側雄ねじ部40の外面と支持板80との間に介在し、可動側雄ねじ部40を右側へ付勢する付勢力を作用させる。また、図9に示すように、ねじ軸50の下側に位置する付勢部材70も可動側雄ねじ部40の外面に接触した状態で支持板80の切欠部80aよりも下の部分によって支持されているので、可動側雄ねじ部40を右側へ付勢する付勢力を作用させる。一対の付勢部材70がねじ軸50に対して上下対称に配置されているので、可動側雄ねじ部40に対する付勢力をバランス良く作用させることができる。
【0061】
(クランプ装置1の使用方法)
次に、クランプ装置1の使用方法について説明する。ポール201に固定する前には、回転操作部60を回して固定把持部12と可動把持部32の間隔をポール201の外径よりも大きくしておく。この状態で、ポール201を固定把持部12と可動把持部32の間に入れる。その後、回転操作部60を回して固定把持部12と可動把持部32の間隔を狭めていく。このとき、回転操作部60を回すとねじ軸50が回転していき、ねじ軸50に形成されている第1雄ねじ部50a及び第2雄ねじ部50bが同期して同方向に回転する。
【0062】
図9に示すように、第1雄ねじ部50aには固定側雄ねじ部20のねじ孔20aが螺合しており、第2雄ねじ部50bには可動側雄ねじ部40のねじ孔40aが螺合しているので、ねじ軸50を上記一方向に回転させると、固定側雄ねじ部20と可動側雄ねじ部40とが相対的に接近する方向に力が作用する。この力により、可動側把持部材30が支軸33周りに回動して固定側雄ねじ部20に接近する。ねじ軸50を1回転させた時の可動把持部31の移動量は、第1雄ねじ部50aのねじピッチによる移動量と、第2雄ねじ部50bのねじピッチによる移動量とを合わせた量になる。つまり、ねじ軸50を1回転させた時の可動把持部32の移動量が従来構造に比べて2倍になるので、ねじ軸50の回転操作数を少なくしながら、可動把持部32の移動量が多くなる。これにより、緊急時に輸液ポンプ100をポール201に対して素早く固定することが可能になるとともに、ねじ軸50の回転操作数が少なくて済み、操作が簡単になる。
【0063】
ねじ軸50を締め込んでいくと、付勢部材70の付勢力が高まり、可動側雄ねじ部40が固定側雄ねじ部20から離れる方向に付勢される。これにより、ねじ軸50の緩みが抑制される。
【0064】
取り外す時には、ねじ軸50を固定時と反対方向に回転させることによって可動把持部32を固定把持部12から離すことができ、輸液ポンプ100をポール201から取り外すことができる。この取り外し時にも可動把持部32の移動量が多いので、ねじ軸50を少し回転させただけでクランプ装置1をポール201から取り外すことができ、取り外し時の落下のリスク低減が可能になる。
【0065】
(実施形態2)
図11は、本発明の実施形態2に係るクランプ装置1を示すものである。この実施形態2のクランプ装置1は、回転操作部60が固定側に位置している点と、可動側把持部材30が固定側把持部材10に対して左右方向にスライドする点とで異なっている。以下、実施形態1と同じ部分には同じ符号を付して説明を省略し、異なる部分について詳細に説明する。
【0066】
実施形態2では、可動側把持部材30が左側に配置されている。固定側把持部材10の取付部11には、左右方向に延びるスライドレール11dが設けられている。可動側把持部材30の基端部は、スライドレール11dに係合するように形成されており、このスライドレール11dに係合した状態で固定側把持部材10の取付部11に対して左右方向にのみ移動可能になっている。
【0067】
また、回転操作部60は左右いずれに設けられていてもよいが、この実施形態2では固定側である右側に設けられている。
【0068】
回転操作部60を回してねじ軸50が回転すると、可動側把持部材30はスライドレール11dに沿って左右方向に移動する。これにより、実施形態1と同様に、ポール201に着脱することができる。
【0069】
上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内のものである。
【産業上の利用可能性】
【0070】
以上説明したように、本発明に係るクランプ装置は、例えば輸液ポンプやシリンジポンプ等を棒材に着脱可能に固定する場合に利用できる。
【符号の説明】
【0071】
1 クランプ装置
10 固定側把持部材(第1把持部材)
11 取付部
12 固定把持部
12c 固定当接面
20 固定側雄ねじ部(第1雄ねじ部)
30 可動側把持部材(第2把持部材)
32a 可動側収容孔
32c 可動当接面
33 支軸(支持部)
40 可動側雄ねじ部(第2雄ねじ部)
50 ねじ軸
50a 第1雄ねじ部
50b 第2雄ねじ部
60 回転操作部
70 付勢部材
80 支持板
100 輸液ポンプ(医療用機器)
201 ポール(棒材)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11