(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-18
(45)【発行日】2024-03-27
(54)【発明の名称】画像生成装置、画像表示方法、およびプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0242 20230101AFI20240319BHJP
【FI】
G06Q30/0242
(21)【出願番号】P 2022511771
(86)(22)【出願日】2021-03-12
(86)【国際出願番号】 JP2021010115
(87)【国際公開番号】W WO2021200040
(87)【国際公開日】2021-10-07
【審査請求日】2022-09-30
(31)【優先権主張番号】P 2020067238
(32)【優先日】2020-04-03
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000004237
【氏名又は名称】日本電気株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109313
【氏名又は名称】机 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100149618
【氏名又は名称】北嶋 啓至
(72)【発明者】
【氏名】藤原 将平
【審査官】梅岡 信幸
(56)【参考文献】
【文献】特開2020-030671(JP,A)
【文献】特許第6799224(JP,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
コマーシャルメッセージの作案対象時間帯に対応する参考時間帯において配信された番組がテレビジョンで視聴された度合を示す第1視聴指標と、前記参考時間帯において配信された前記番組がインターネットで視聴された度合を示す第2視聴指標とのうち少なくとも一方を含む番組枠画像を生成する表示情報生成手段と、
前記表示情報生成手段によって生成された前記番組枠画像を表示装置の画面に表示させる出力手段と、を備え、
前記表示情報生成手段は、
前記番組の番組枠が前記テレビジョンと前記インターネットの同時配信対象である場合、前記第1視聴指標と前記第2視聴指標とを含む前記番組枠画像を生成する画像生成装置。
【請求項2】
前記第1視聴指標は、
前記テレビジョンで前記番組が視聴された割合を示す視聴率であり、
前記第2視聴指標は、
前記インターネットで前記番組が配信されている期間において、前記番組が表示された画面に前記コマーシャルメッセージが表示された回数を示すインプレッション数である請求項1に記載の画像生成装置。
【請求項3】
前記表示情報生成手段は、
前記作案対象時間帯のタイムスケジュールのテンプレートである版下データに合わせて、複数の前記番組枠画像が並べられたタイムテーブル画像を生成し、
前記出力手段は、
前記タイムテーブル画像を前記表示装置の画面に表示させる請求項1または2に記載の画像生成装置。
【請求項4】
前記表示情報生成手段は、
前記同時配信対象の前記番組の前記番組枠画像を、前記同時配信対象ではない前記番組とは異なる表示形式に変更し、
前記出力手段は、
前記同時配信対象の前記番組の前記番組枠画像の表示形式が変更された前記タイムテーブル画像を前記表示装置の画面に表示させる請求項3に記載の画像生成装置。
【請求項5】
前記タイムテーブル画像に含まれる前記番組枠への前記コマーシャルメッセージの挿入を受け付ける受付手段を備え、
前記表示情報生成手段は、
前記コマーシャルメッセージが挿入された前記番組枠に、挿入された前記コマーシャルメッセージの配信媒体に応じた目印が挿入された前記タイムテーブル画像を生成し、
前記出力手段は、
前記配信媒体に応じた前記目印が挿入された前記タイムテーブル画像を前記表示装置の画面に表示させる請求項3または4に記載の画像生成装置。
【請求項6】
前記表示情報生成手段は、
視聴者の属性ごとの前記第1視聴指標および前記第2視聴指標を表示させるための複数のタグを含む前記タイムテーブル画像を生成し、
前記受付手段は、
前記複数のタグのうちいずれかの選択を受け付け、
前記表示情報生成手段は、
選択された前記タグに対応する前記属性の視聴者に関する前記第1視聴指標および前記第2視聴指標を含む前記タイムテーブル画像を生成し、
前記出力手段は、
選択された前記タグに対応する前記属性の前記第1視聴指標および前記第2視聴指標を含む前記タイムテーブル画像を前記表示装置の画面に表示させる請求項5に記載の画像生成装置。
【請求項7】
前記作案対象時間帯に挿入可能な前記コマーシャルメッセージの本数を前記番組枠ごとに計算する計算手段を備え、
前記表示情報生成手段は、
前記番組枠ごとに挿入可能な前記コマーシャルメッセージの本数が含まれる前記タイムテーブル画像を生成し、
前記出力手段は、
前記番組枠ごとに挿入可能な前記コマーシャルメッセージの本数が含まれる前記タイムテーブル画像を前記表示装置の画面に表示させる請求項5または6に記載の画像生成装置。
【請求項8】
前記受付手段は、
前記コマーシャルメッセージの配信に関する契約内容を含む引合データを取得し、
前記引合データは、
前記コマーシャルメッセージの配信における契約金額を含み、
前記計算手段は、
前記引合データに含まれる前記コマーシャルメッセージの配信における契約金額を用いて、挿入された
少なくとも一つの前記コマーシャルメッセージ
の配信における契約金額の合計金額を計算し、
前記表示情報生成手段は、
前記引合データに含まれる前記契約内容を含む契約情報画像と、挿入された
少なくとも一つの前記コマーシャルメッセージに応じた
合計金額を含む作案結果画像とを生成し、
前記出力手段は、
前記タイムテーブル画像、前記契約情報画像、および前記作案結果画像のうち少なくともいずれかを前記表示装置の画面に並べて表示させる請求項7に記載の画像生成装置。
【請求項9】
コンピュータが、
コマーシャルメッセージの作案対象時間帯に対応する参考時間帯において配信された番組がテレビジョンで視聴された度合を示す第1視聴指標と、前記参考時間帯において配信された前記番組がインターネットで視聴された度合を示す第2視聴指標とのうち少なくとも一方を含む番組枠画像を生成し、
前記番組の番組枠が前記テレビジョンと前記インターネットの同時配信対象である場合、前記第1視聴指標と前記第2視聴指標とを含む前記番組枠画像を生成し、
生成された前記番組枠画像を表示装置の画面に表示させる画像表示方法。
【請求項10】
コマーシャルメッセージの作案対象時間帯に対応する参考時間帯において配信された番組がテレビジョンで視聴された度合を示す第1視聴指標と、前記参考時間帯において配信された前記番組がインターネットで視聴された度合を示す第2視聴指標とのうち少なくとも一方を含む番組枠画像を生成する処理と、
前記番組の番組枠が前記テレビジョンと前記インターネットの同時配信対象である場合、前記第1視聴指標と前記第2視聴指標とを含む前記番組枠画像を生成する処理と、
生成された前記番組枠画像を表示装置の画面に表示させる処理と、をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コマーシャルメッセージの作案作業において参照される画像を生成する画像生成装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
地上波や衛星波を利用したテレビジョン放送(以下、テレビ放送と呼ぶ)と、インターネットを利用したインターネット配信(以下、ネット配信とよぶ)において、同一の番組を同時に放送/配信するサービス(以下、同時配信とよぶ)が提供されている。
【0003】
テレビ放送される広告の取引契約には、タイム契約やスポット契約、放送外契約等がある。これらの契約のうち、スポット契約は、コマーシャルメッセージ(以下、CM:Commercial Message)が流される番組枠の視聴率やタイムランク等の影響を受け、組み合わせ方も様々であり、個別条件指定により決定される。例えば、スポット契約に基づいてCMが流される時間帯は、作案と呼ばれる作業において決定される。例えば、テレビ放送におけるCMの枠を提供する放送局(受注側)は、広告主や広告代理店(発注側)から提示された条件(契約条件とも呼ぶ)と当該放送局の番組テーブル等を照らし合わせて作案された案を広告主や広告代理店に提案する。ネット配信における広告契約はテレビ放送とは異なるため、同時配信においても個別に広告契約を締結する必要がある。そのため、テレビ放送とネット配信における広告価値を同じ価値指標で比較し、テレビ放送とネット配信の同時配信における広告契約を同時に行うことが求められる。
【0004】
例えば、テレビ放送では、ある番組枠で放送された過去の番組の視聴率に基づいて、その番組枠に流されるCMの価値が推測される。それに対し、ネット配信では、番組の視聴タイミングをユーザが選択できるため、ユーザへのCMの表示回数をカウントするインプレッション数に基づいて、CMの価値が推測される。例えば、特許文献1には、インプレッション数を基準とする支払金額および過去に使用された広告スロットに関する広告データから導かれるインプレッション推定値を使用して、広告を放送するため広告費用を概算する方法が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
テレビ放送とネット配信の同時配信においては、テレビ放送とネット配信とでCMの価値を測る指標が異なる。そのため、テレビ放送とネット配信の同時配信における広告のスポット契約を結ぶ際には、テレビ放送とネット配信で個別にCM枠を検討する必要があった。
【0007】
本発明の目的は、テレビジョンとインターネットで同時配信される番組に挿入されるコマーシャルメッセージの価値の評価基準になる画像を生成できる画像生成装置等を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の一態様の画像生成装置は、コマーシャルメッセージの作案対象時間帯に対応する参考時間帯において配信された番組がテレビジョンで視聴された度合を示す第1視聴指標と、参考時間帯において配信された番組がインターネットで視聴された度合を示す第2視聴指標とのうち少なくとも一方を含む番組枠画像を生成する表示情報生成部と、表示情報生成部によって生成された番組枠画像を表示装置の画面に表示させる出力部と、を備える。表示情報生成部は、番組の番組枠がテレビジョンとインターネットの同時配信対象である場合、第1視聴指標と第2視聴指標とを含む番組枠画像を生成する。
【0009】
本発明の一態様の画像生成方法においては、コンピュータが、コマーシャルメッセージの作案対象時間帯に対応する参考時間帯において配信された番組がテレビジョンで視聴された度合を示す第1視聴指標と、参考時間帯において配信された番組がインターネットで視聴された度合を示す第2視聴指標とのうち少なくとも一方を含む番組枠画像を生成し、番組の番組枠がテレビジョンとインターネットの同時配信対象である場合、第1視聴指標と第2視聴指標とを含む番組枠画像を生成し、生成された番組枠画像を表示装置の画面に表示させる。
【0010】
本発明の一態様のプログラムは、コマーシャルメッセージの作案対象時間帯に対応する参考時間帯において配信された番組がテレビジョンで視聴された度合を示す第1視聴指標と、参考時間帯において配信された番組がインターネットで視聴された度合を示す第2視聴指標とのうち少なくとも一方を含む番組枠画像を生成する処理と、番組の番組枠がテレビジョンとインターネットの同時配信対象である場合、第1視聴指標と第2視聴指標とを含む番組枠画像を生成する処理と、生成された番組枠画像を表示装置の画面に表示させる処理と、をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、テレビジョンとインターネットで同時配信される番組に挿入されるコマーシャルメッセージの価値の評価基準になる画像を生成できる画像生成装置等を提供することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【
図1】第1の実施形態に係る画像生成装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図2】第1の実施形態に係る画像生成装置が生成する番組枠画像の一例を示す概念図である。
【
図3】第1の実施形態に係る画像生成装置が生成する番組枠画像を表示装置の画面に表示させる一例を示す概念図である。
【
図4】第1の実施形態に係る画像生成装置の動作の一例について説明するためのフローチャートである。
【
図5】第2の実施形態に係る画像生成装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図6】第2の実施形態に係る画像生成装置が生成するタイムテーブル画像の版下データの一例である。
【
図7】第2の実施形態に係る画像生成装置が生成するタイムテーブル画像の一例である。
【
図8】第2の実施形態に係る画像生成装置が生成するタイムテーブル画像の表示形式の変更例である。
【
図9】第2の実施形態に係る画像生成装置が生成するタイムテーブル画像の表示形式の別の変更例である。
【
図10】第2の実施形態に係る画像生成装置の動作の一例について説明するためのフローチャートである。
【
図11】第3の実施形態に係る画像生成装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図12】第3の実施形態に係る画像生成装置が生成するタイムテーブルの表示例である。
【
図13】第3の実施形態に係る画像生成装置が生成する作案結果画像の表示例である。
【
図14】第3の実施形態に係る画像生成装置の動作の一例について説明するためのフローチャートである。
【
図15】第4の実施形態に係る画像生成システムの構成の一例を示すブロック図である。
【
図16】第4の実施形態に係る画像生成システムが備える画像生成装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図17】第4の実施形態に係る画像生成システムが生成する画像が表示されるグラフィックユーザインタフェースの表示領域について説明するための概念図である。
【
図18】第4の実施形態に係る画像生成システムが生成するタイムテーブルの表示例である。
【
図19】第4の実施形態に係る画像生成システムが生成するタイムテーブルの表示を切り替える一例について説明するための概念図である。
【
図20】第4の実施形態に係る画像生成システムが生成するタイムテーブルの番組枠に挿入可能なCMの本数を表示させる例である。
【
図21】第4の実施形態に係る画像生成システムが生成するタイムテーブルの番組枠に挿入可能なCMの本数を表示させる別の例である。
【
図22】第4の実施形態に係る画像生成システムが生成する契約情報画像の表示例である。
【
図23】第4の実施形態に係る画像生成システムが生成する媒体選択画面の表示例である。
【
図24】第4の実施形態に係る画像生成システムが生成するタイムテーブルの表示切替の一例を示す概念図である。
【
図25】第5の実施形態に係る画像生成装置の構成の一例を示すブロック図である。
【
図26】各実施形態の画像生成装置を実現するハードウェア構成の一例を示す概念図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい限定がされているが、発明の範囲を以下に限定するものではない。なお、以下の実施形態の説明に用いる全図においては、特に理由がない限り、同様箇所には同一符号を付す。また、以下の実施形態において、同様の構成・動作に関しては繰り返しの説明を省略する場合がある。また、図面中の矢印の向きは、一例を示すものであり、ブロック間の信号の向きを限定するものではない。
【0014】
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係る画像生成装置について図面を参照しながら説明する。本実施形態の画像生成装置は、同一の番組枠においてテレビジョン放送(以下、テレビ放送と呼ぶ)とインターネット配信(以下、ネット配信と呼ぶ)において同時配信された番組の視聴指標を含む表示データを生成する。以下においては、テレビジョン(テレビとも呼ぶ)における放送を、配信とも表現する。本実施形態の画像生成装置が生成する表示データは、例えば、テレビとインターネットにおいて同時配信される番組の番組枠に挿入されるコマーシャルメッセージ(CM:Commercial Message)を作案する際に参照される。
【0015】
(構成)
図1は、本実施形態に係る画像生成装置10の構成の一例を示すブロック図である。画像生成装置10は、取得部11、表示情報生成部12、および出力部13を備える。出力部13は、画面を有する表示装置100に接続される。画像生成装置10は、テレビやインターネットで配信される番組の番組枠の時間帯に対応する過去の時間帯(参考時間帯とも呼ぶ)の視聴指標を含む視聴データを取得する。画像生成装置10は、取得した視聴データを用いて、CMを作案する際に参照される表示データ(番組枠画像)を生成する。
【0016】
取得部11は、テレビ放送の視聴指標を含む第1視聴データと、ネット配信の視聴指標を含む第2視聴データとを取得する。例えば、取得部11は、予め設定されたタイミングで、予め設定された期間における少なくとも一つの番組枠に配信された番組に関する、第1視聴データおよび第2視聴データのうち少なくともいずれかを取得する。例えば、取得部11は、第1視聴データおよび第2視聴データのうち少なくともいずれかをリアルタイムで取得してもよい。例えば、取得部11は、第1視聴データおよび第2視聴データを、異なるタイミングで取得してもよいし、同じタイミングで取得してもよい。
【0017】
第1視聴データは、テレビ放送された番組(以下、テレビ番組とも呼ぶ)の視聴の度合を示す数値(第1視聴指標とも呼ぶ)を含む。例えば、第1視聴データには、個々の番組を識別するための識別子(番組識別子とも呼ぶ)や、番組の時間帯、番組の配信媒体、視聴者の属性等が含まれる。番組の時間帯は、予め設定されたタイムスケジュール(版下データとも呼ぶ)に合わせて設定される。版下データは、一週間分の番組表のテンプレートデータである。特番の多い改編期や年末年始等の非通常時以外は、一週間分の番組の放送スケジュールは毎週ほぼ同じである。版下データは、通常時や非通常時の番組表に合わせて、いくつかのパターンで準備される。CMの作案時には、そのCMの契約期間に該当する版下データが用いられる。番組の配信媒体には、テレビ放送とインターネット配信が含まれる。番組の配信媒体の選択肢は、テレビ放送のみ、ネット配信のみ、テレビ放送とネット配信の同時配信のいずれかである。
【0018】
視聴者の属性には、視聴者の性別や年齢層等が含まれる。視聴者が男性の場合、20~34歳の年齢層はM1層に区分され、35~49歳の年齢層はM2層に区分され、50歳以上の年齢層はM3層に区分される(M:Male)。視聴者が女性の場合、20~34歳の年齢層はF1層に区分され、35~49歳の年齢層はF2層に区分され、50歳以上の年齢層はF3層に区分される(F:Female)。視聴者が未成年の場合、男女にかかわらず、4~12歳の年齢層はC層に区分され、13~19歳の年齢層はT層に区分される(C:Child、T:Teen-age)。
【0019】
例えば、第1視聴指標は、テレビ番組の視聴率である。例えば、視聴率は、あるテレビ番組が放送された地区におけるテレビの所有世帯のうち、何パーセントの世帯でそのテレビ番組が視聴されたのかを示す推定値である。例えば、第1視聴データは、テレビ番組の時間帯における平均視聴率である。例えば、第1視聴指標は、テレビ番組の時間帯における単位時間当たりの視聴率であってもよい。例えば、第1視聴指標は、テレビ放送時間帯においてリアルタイムで視聴された度合を示す視聴率(リアルタイム視聴率とも呼ぶ)である。例えば、第1視聴指標は、テレビ放送時間帯とは異なる時間において視聴された度合を示す視聴率(タイムシフト視聴率とも呼ぶ)であってもよい。
【0020】
例えば、視聴率は、視聴率データを提供する業者(視聴率提供業者とも呼ぶ)と契約を結んだ世帯のテレビに設置された視聴率計測器によって計測される。視聴率提供業者は、視聴率計測器によって計測された視聴率を収集し、一週間に一度等の予め設定されたタイミングで、視聴率を扱う放送局や広告主、広告代理店等に視聴率データを提供する。
【0021】
なお、第1視聴指標は、テレビ番組の視聴の度合を推定できれば、視聴率でなくてもよい。例えば、第1視聴指標は、あるテレビ番組が放送された地区のテレビの所有世帯のうち、何世帯でそのテレビ番組が視聴されたのかを示す推定値であってもよい。例えば、あるテレビ番組が放送された地区の視聴率に、その地区におけるテレビの所有世帯の数をかければ、その地区におけるそのテレビ番組の視聴数の推定値を計算できる。
【0022】
第2視聴データは、ネット配信された番組(以下、ネット番組とも呼ぶ)の視聴の度合を示す数値(第2視聴指標とも呼ぶ)を含む。例えば、第2視聴指標は、あるネット番組の配信中に、そのネット番組の表示領域内においてCMが表示された回数(インプレッション数とも呼ぶ)である。本実施形態においては、ネット番組に挿入されたCMはスキップされないものとする。
【0023】
表示情報生成部12は、第1視聴データに含まれる第1視聴指標と、第2視聴データに含まれる第2視聴指標とを取得する。表示情報生成部12は、作案対象の番組枠(作案対象番組枠とも呼ぶ)の時間帯(作案対象時間帯とも呼ぶ)に対応する過去の時間帯(参考時間帯とも呼ぶ)において配信された番組の視聴指標(第1視聴指標および第2視聴指標のうち少なくともいずれか)を取得する。表示情報生成部12は、一週間分の番組の配信時間帯(番組枠とも呼ぶ)の各々について、番組枠ごとの視聴指標(番組枠データとも呼ぶ)を含む表示データ(番組枠画像とも呼ぶ)を生成する。表示情報生成部12は、作案対象時間帯に対応する参考時間帯において配信された番組の視聴指標を含む番組枠画像を生成する。例えば、作案対象時間帯の一週間前の同じ時間帯において、作案対象番組枠で配信される番組と同様の番組が配信された場合、作案対象時間帯の一週間前の同じ時間帯が参考時間帯に設定されればよい。例えば、作案対象時間帯の一週間前の同じ時間帯において、特番などのように作案対象番組枠で配信される番組とは異なるジャンルの番組が配信された場合は、作案対象時間帯の何週間か前の同じ時間帯が参考時間帯に設定されればよい。
【0024】
テレビ放送のみの場合、表示情報生成部12は、第1視聴指標が含まれる番組枠画像を生成する。ネット配信のみの場合、表示情報生成部12は、第2視聴指標が含まれる番組枠画像を生成する。テレビ放送とネット配信で同一の番組が同時配信される場合、表示情報生成部12は、第1視聴指標と第2視聴指標が含まれる番組枠画像を生成する。
【0025】
出力部13は、表示情報生成部12によって生成された番組枠画像を表示装置100の画面に表示させる。例えば、放送局等でCMの作案を行う作業者は、表示装置100の画面に表示された番組枠画像を参照しながら、CMの作案を進める。例えば、表示装置100の画面には、端末(図示しない)を介して入力される作業者の操作に応じて、第1視聴指標のみを表示させたり、第2視聴指標のみを表示させたり、第1視聴指標および第2視聴指標を並べて表示させてもよい。
【0026】
図2は、テレビ放送とネット配信で同一の番組が同時配信される場合において、表示情報生成部12が生成する番組枠画像の一例(番組枠画像130)である。
図2の番組枠画像130には、テレビ放送の視聴の度合に関する第1視聴指標と、ネット配信の視聴の度合に関する第2視聴指標とが含まれる。なお、第1視聴指標と第2視聴指標を同じ番組枠に表示させる場合、第1視聴指標と第2視聴指標がスラッシュ「/」を挟んで併記される形式でなくてもよい。例えば、同じ番組枠において、第1視聴指標と第2視聴指標が、縦や横、斜めに並べられてもよい。例えば、同じ番組枠において、第1視聴指標と第2視聴指標が、スラッシュ以外の記号を挟んで並べられてもよい。
【0027】
図3は、画像生成装置10に接続された表示装置100の画面に、画像生成装置10によって生成された番組枠画像の一例(番組枠画像131)を表示させる例である。表示装置100の画面に表示される番組枠画像131には、第1視聴指標(視聴率:10.0パーセント)と第2視聴指標(インプレッション数:4.6万インプレッション)が含まれる。例えば、放送局等でCMの作案を行う作業者は、表示装置100の画面に表示された番組枠画像131に含まれる視聴率やインプレッション数を参照し、その番組枠画像131の番組枠にCMを挿入するか検討する。例えば、番組枠画像131に含まれる視聴率やインプレッション数が、CMの発注側と受注側との間で結ばれた契約条件(引合データとも呼ぶ)を満たす場合、作業者は、その番組枠においてCMを挿入するように作案する。
【0028】
(動作)
次に、本実施形態の画像生成装置10の動作について図面を参照しながら説明する。
図4は、画像生成装置10の動作の一例について説明するためのフローチャートである。なお、
図4のフローチャートに沿った処理においては、画像生成装置10を動作の主体とみなして説明する。
【0029】
図4において、まず、画像生成装置10は、作案対象時間帯に対応する参考時間帯における視聴データを取得する(ステップS11)。作案対象番組がテレビ放送のみの場合、画像生成装置10は、作案対象時間帯に対応する参考時間帯における第1視聴データを取得する。作案対象番組がネット配信のみの場合、画像生成装置10は、作案対象時間帯に対応する参考時間帯における第2視聴データを取得する。作案対象番組がテレビ放送とネット配信の同時配信対象である場合、画像生成装置10は、作案対象時間帯に対応する参考時間帯における第1視聴データおよび第2視聴データを取得する。
【0030】
作案対象番組がテレビ放送とネット配信の同時配信対象である場合(ステップS12でYes、かつステップS13でYes)、画像生成装置10は、第1視聴指標と第2視聴指標が表示される番組枠画像を生成する(ステップS14)。
【0031】
作案対象番組がテレビ放送のみである場合(ステップS12でYes、かつステップS13でNo)、画像生成装置10は、第1視聴指標が表示される番組枠画像を生成する(ステップS15)。
【0032】
作案対象番組がネット配信のみである場合(ステップS12でNo、かつステップS13でNo)、画像生成装置10は、第2視聴指標が表示される番組枠画像を生成する(ステップS16)。なお、第2視聴指標を表示させる必要がない場合は、ステップS12でNoの場合、
図4のフローチャートに沿った処理を終了としてもよい。
【0033】
ステップS14~S16の後、画像生成装置10は、生成された番組枠画像を出力する(ステップS17)。画像生成装置10から出力された番組枠画像は、表示装置100の画面に表示される。
【0034】
以上のように、本実施形態の画像生成装置は、取得部、表示情報生成部、および出力部を備える。取得部は、テレビジョン放送の視聴指標を含む第1視聴データと、インターネット配信の視聴指標を含む第2視聴データとを取得する。表示情報生成部は、第1視聴データに含まれる第1視聴指標と、第2視聴データに含まれる第2視聴指標とのうち、少なくとも一方を含む番組枠画像を生成する。表示情報生成部は、番組の番組枠がテレビジョンとインターネットの同時配信対象である場合、第1視聴指標と第2視聴指標とを含む番組枠画像を生成する。出力部は、表示情報生成部によって生成された番組枠画像を表示装置の画面に表示させる。
【0035】
第1視聴指標は、コマーシャルメッセージの作案対象時間帯に対応する参考時間帯において配信された番組がテレビジョンで視聴された度合を示す。例えば、第1視聴指標は、テレビジョンで前記番組が視聴された割合を示す視聴率である。第2視聴指標は、参考時間帯において配信された番組がインターネットで視聴された度合を示す。例えば、第2視聴指標は、インターネットで番組が配信されている期間において、番組が表示された画面にコマーシャルメッセージが表示された回数を示すインプレッション数である。
【0036】
本実施形態の画像生成装置は、第1視聴指標と第2視聴指標を含む番組枠画像を生成する。そのため、本実施形態の画像生成装置によれば、テレビジョンとインターネットで同時配信される番組に挿入されるコマーシャルメッセージの価値の評価基準になる番組枠画像を生成できる。
【0037】
例えば、本実施形態の画像生成装置は、広告主や広告代理店の発注を受けてCMを作案する放送局において使用される。また、本実施形態の画像生成装置は、広告主や広告代理店において使用されてもよい。本実施形態の画像生成装置を使用する主体については、特に限定を加えない。
【0038】
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る画像生成装置について図面を参照しながら説明する。本実施形態の画像生成装置は、同一の番組枠においてテレビ放送とネット配信で同時配信された複数の番組の視聴指標を含む表示データを生成する。特に、本実施形態の画像生成装置は、一週間分の複数の番組の視聴指標を含むタイムテーブルを生成する。
【0039】
(構成)
図5は、本実施形態に係る画像生成装置20の構成の一例を示すブロック図である。画像生成装置20は、取得部21、表示情報生成部22、および出力部23を備える。出力部23は、画面を有する表示装置200に接続される。画像生成装置20は、テレビやインターネットで配信された複数の番組の番組枠の時間帯に対応する参考時間帯の視聴指標を含む視聴データを取得する。画像生成装置20は、取得した視聴データを用いて、CMを作案する際に参照される表示データ(タイムテーブル画像)を生成する。
【0040】
取得部21は、テレビ放送の視聴指標である第1視聴データと、ネット配信の視聴指標である第2視聴データとを取得する。取得部21は、第1の実施形態の取得部11と同様の構成であるため、詳細な説明を省略する。
【0041】
表示情報生成部22は、第1視聴データに含まれる第1視聴指標と、第2視聴データに含まれる第2視聴指標とを取得する。表示情報生成部22は、作案対象時間帯に対応する参考時間帯において配信された所定期間分の番組の視聴指標(第1視聴指標および第2視聴指標のうち少なくともいずれか)を取得する。例えば、表示情報生成部22は、一週間分の番組の第1視聴指標および第2視聴指標を取得する。例えば、所定期間は、月曜日から日曜日までの一週間に設定される。例えば、月曜日から日曜日までの一週間に非通常時の番組が含まれていたり、発注元から日時等の指定を受けていたりする場合、所定期間は一週間に設定されなくてもよい。本実施形態において、所定期間は、一週間に設定されているものとする。なお、所定期間は、1週間未満や、一週間以上に設定されてもよい。
【0042】
表示情報生成部22は、参考時間帯において配信された所定期間分の番組の視聴指標(第1視聴指標および第2視聴指標のうち少なくともいずれか)を用いて、一週間分の複数の番組の番組枠データを含むタイムテーブル画像を生成する。表示情報生成部22は、予め設定された一週間分の番組表のテンプレート(版下データとも呼ぶ)に、複数の番組の番組枠データの各々が対応付けて配置されたタイムテーブル画像を生成する。
【0043】
図6は、一週間分の番組表のテンプレート(版下データ250)の一例である。版下データ250は、4つの時間帯(時間帯A、時間帯B、時間帯C、時間帯D)を含む例である。なお、版下データ250には、時間帯A~D以外の時間帯が含まれてもよい。また、版下データ250に含まれる時間帯A~Dは、互いに異なる時間に設定されてもよい。また、版下データ250に含まれる時間帯A~Dは、日によって異なる時間であってもよい。
【0044】
出力部23は、表示情報生成部22によって生成されるタイムテーブル画像を表示装置200の画面に表示させる。例えば、放送局等でCMの作案を行う作業者は、表示装置200の画面に表示されたタイムテーブル画像を参照しながら、CMの作案を進める。例えば、表示装置200の画面には、端末(図示しない)を介して入力される作業者の操作に応じた表示状態でタイムテーブルを表示させてもよい。
【0045】
図7は、版下データ250に含まれる複数の番組枠のそれぞれに対応する参考時間帯の視聴指標(第1視聴指標/第2視聴指標)が、それぞれの番組枠に表示される例(タイムテーブル画像251)である。例えば、月曜日の時間帯Aの番組枠は、テレビ放送とネット配信の同時配信対象のため、参考時間帯における第1視聴指標(10.0)と第2視聴指標(4.6)が並べて表示される。例えば、火曜日の時間帯Bの番組枠は、テレビ放送のみのため、参考時間帯における第1視聴指標(9.6)のみが表示される。なお、タイムテーブル画像251の表示形式は、一例であって、画像生成装置20によって生成されるタイムテーブルの表示形式を限定するものではない。
【0046】
例えば、タイムテーブル画像251に含まれる番組枠のうち、テレビ放送とネット配信が同時配信される番組枠は、他の番組枠とは異なる表示形式で表示させてもよい。例えば、テレビ放送とネット配信が同時配信される番組枠は、第1視聴と第2視聴との間の大小関係に応じて表示形式が変更される。第1視聴指標が視聴率の場合、視聴率の計測対象地区の世帯数と視聴率をかけ合わせれば、その世帯における視聴数を概算できる。視聴率の計測対象地区に関して、テレビの視聴数とインプレッション数との大小関係が分かれば、同時配信された番組がテレビ放送とネット放送のいずれで視聴される傾向があるのかを把握できる。
【0047】
図8は、同時配信対象時間帯の番組枠を、他の番組枠とは異なる表示形式で表示させる例である。例えば、同時配信対象時間帯の番組枠は、他の番組枠とは異なる色や模様で表示させる。例えば、同時配信対象時間帯の番組枠に表示される文字や記号は、他の番組枠に表示される文字や記号と異なってもよい。
【0048】
図9は、同時配信対象時間帯の番組枠を、第1視聴指標と第2視聴指標との間の大小関係に応じて変更させる例である。例えば、月曜日の時間帯Aと木曜日の時間帯Bにおいて、視聴数がインプレッション数よりも大きかったものとする。また、水曜日の時間帯D、金曜日の時間帯C、および土曜日の時間帯Bにおいて、視聴数がインプレッション数よりも小さかったものとする。
図9の例では、視聴数がインプレッション数よりも大きかった番組枠と、視聴数がインプレッション数よりも小さかった番組枠とを異なる表示形式で表示させる。そのため、タイムテーブル画像251を参照しながらCMの作案をする作業者にとって、同時配信された番組がテレビ放送とネット放送のいずれで視聴される傾向があるのかを把握しやすくなる。また、同時配信対象の番組枠に、視聴数とインプレッション数との差を表示させてもよい。同時配信対象の番組枠に、視聴数とインプレッション数との差を表示させれば、同時配信された番組がテレビ放送とネット放送のいずれで視聴される傾向があるのかを定量的に把握できる。
【0049】
(動作)
次に、本実施形態の画像生成装置20の動作について図面を参照しながら説明する。
図10は、画像生成装置20の動作の一例について説明するためのフローチャートである。なお、
図10のフローチャートに沿った処理においては、画像生成装置20を動作の主体とみなして説明する。
図10は、画像生成装置20が、版下データに含まれる複数の番組枠ごとに番組枠データを生成し、生成された番組枠データを含むタイムテーブル画像を生成する例である。
【0050】
図10において、まず、画像生成装置20は、版下データに含まれる作案対象時間帯に対応する参考時間帯における視聴データを取得する(ステップS21)。作案対象番組がテレビ放送のみの場合、画像生成装置20は、作案対象時間帯に対応する参考時間帯における第1視聴データを取得する。作案対象番組がネット配信のみの場合、画像生成装置20は、作案対象時間帯に対応する参考時間帯における第2視聴データを取得する。作案対象番組がテレビ放送とネット配信の同時配信対象である場合、画像生成装置20は、作案対象時間帯に対応する参考時間帯における第1視聴データおよび第2視聴データを取得する。
【0051】
作案対象番組がテレビ放送とネット配信の同時配信対象である場合(ステップS22でYes、かつステップS23でYes)、画像生成装置20は、第1視聴指標と第2視聴指標が表示される番組枠データを生成する(ステップS24)。
【0052】
作案対象番組がテレビ放送のみである場合(ステップS22でYes、かつステップS23でNo)、画像生成装置10は、第1視聴指標が表示される番組枠データを生成する(ステップS25)。
【0053】
作案対象番組がネット配信のみである場合(ステップS22でNo、かつステップS23でNo)、画像生成装置20は、第2視聴指標が表示される番組枠データを生成する(ステップS26)。なお、第2視聴指標を表示させる必要がない場合は、ステップS22でNoの場合、
図10のフローチャートに沿った処理を終了としてもよい。
【0054】
ステップS24~S26の後、画像生成装置20は、生成された番組枠データが含まれるタイムテーブル画像を生成する(ステップS27)。
【0055】
画像生成装置20は、生成されたタイムテーブル画像を出力する(ステップS28)。画像生成装置20から出力されたタイムテーブル画像は、表示装置200の画面に表示される。
【0056】
以上のように、本実施形態の画像生成装置は、取得部、表示情報生成部、および出力部を備える。表示情報生成部は、作案対象時間帯のタイムスケジュールのテンプレートである版下データに合わせて、複数の番組枠画像が並べられたタイムテーブル画像を生成する。出力部は、タイムテーブル画像を表示装置の画面に表示させる。
【0057】
本実施形態の一態様において、表示情報生成部が、同時配信対象の番組の番組枠画像を、同時配信対象ではない番組とは異なる表示形式に変更する。出力部は、同時配信対象の番組の番組枠画像の表示形式が変更されたタイムテーブル画像を表示装置の画面に表示させる。
【0058】
本実施形態の画像生成装置は、作案対象時間帯のタイムスケジュールのテンプレートである版下データに合わせて、複数の番組枠画像が並べられたタイムテーブル画像を生成する。そのため、本実施形態の画像生成装置によれば、テレビジョンとインターネットで同時配信される番組に挿入されるコマーシャルメッセージの価値の評価基準になるタイムテーブル画像を生成できる。
【0059】
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る画像生成装置について図面を参照しながら説明する。本実施形態の画像生成装置は、端末を介して入力された作業者の操作に応じて、作業者の操作に応じた画像を表示させる点において、第2の実施形態の画像生成装置とは異なる。
【0060】
(構成)
図11は、本実施形態に係る画像生成装置30の構成の一例を示すブロック図である。画像生成装置30は、取得部31、表示情報生成部32、出力部33、受付部35、および計算部36を備える。出力部33は、画面を有する表示装置300に接続される。また、受付部35は、作業者による操作が入力される端末310に接続される。
【0061】
画像生成装置30は、テレビやインターネットで配信される複数の番組の番組枠の時間帯に対応する参考時間帯の視聴指標を含む視聴データを取得する。画像生成装置30は、取得した視聴データを用いて、CMを作案する際に参照される表示データ(タイムテーブル画像)を生成する。また、画像生成装置30は、端末310を介して入力された作業者の操作を受け付ける。画像生成装置30は、作業者の操作に応じた作案結果に関する表示データ(作案結果画像)を生成する。画像生成装置30は、作業者によって参照可能な表示装置300の画面に、タイムテーブル画像と作案結果画像を並べて表示させる。なお、画像生成装置30は、作業者の操作に応じて、タイムテーブル画像と作案結果画像とを切り替えて、表示装置300の画面に表示させてもよい。
【0062】
取得部31は、テレビ放送の視聴指標である第1視聴データと、ネット配信の視聴指標である第2視聴データとを取得する。取得部31は、第1の実施形態の取得部11と同様の形成であるため、詳細な説明を省略する。
【0063】
表示情報生成部32は、第1視聴データに含まれる第1視聴指標と、第2視聴データに含まれる第2視聴指標とを取得する。表示情報生成部32は、第2の実施形態の表示情報生成部22と同様に、一週間分の複数の番組の番組枠データを含むタイムテーブル画像を生成する。表示情報生成部32によって生成されたタイムテーブル画像は、出力部33によって表示装置(図示しない)の画面に表示される。
【0064】
受付部35は、端末310を介して入力される作業者の操作を受け付ける。受付部35は、受け付けた作業者の操作に関する情報を表示情報生成部32および計算部36に出力する。受付部35は、タイムテーブル上において、作業者によって選択された番組枠と、その番組枠に挿入されたCMがテレビCMとネットCMのいずれであるのかを示す情報を表示情報生成部32に出力する。受付部35は、作業者によって挿入されたテレビCMおよびネットCMの各々の挿入本数を計算部36に出力する。
【0065】
表示情報生成部32は、端末310を介して入力される作業者の操作に関する情報を受付部35から取得する。表示情報生成部32は、タイムテーブル上において、作業者によって選択された番組枠と、その番組枠に挿入されたCMがテレビCMのネットCMのいずれであるのかを示す情報を取得する。表示情報生成部32は、作業者の操作に応じて、選択された番組枠の表示状態を変更する。例えば、作業者によってある番組枠が選択され、選択されたその番組枠にテレビCMを挿入する操作がされた場合、表示情報生成部32は、テレビCMが挿入されたことを示す目印をその番組枠に表示させる。例えば、作業者によってある番組枠が選択され、選択されたその番組枠にネットCMを挿入する操作がされた場合、表示情報生成部32は、ネットCMが挿入されたことを示す目印をその番組枠に表示させる。
【0066】
図12は、作業者の操作に応じて、タイムテーブル画像を変更する一例を示す概念図(タイムテーブル画像321)である。タイムテーブル画像321には、テレビ放送とネット配信が同時配信される番組枠を、他の番組枠とは異なる表示状態(ハッチング)で示す。また、タイムテーブル画像321には、作業者の操作に応じて、テレビCMが一単位挿入された番組枠には実線の斜線を図示し、ネットCMが一単位挿入された番組枠には点線の斜線を図示する。例えば、各番組枠に挿入されるテレビCMの一単位分は、5%分の視聴指標に相当する。例えば、各番組枠に挿入されるネットCMの一単位分は、150、000imp分の視聴指標に相当する。
【0067】
例えば、月曜日の時間帯Aにおいては、一単位分のテレビCMが挿入されている。例えば、木曜日の時間帯Bにおいては、一単位分のネットCMが挿入されている。例えば、金曜日の時間帯Cにおいては、テレビCMとネットCMの両方が一単位分挿入されている。例えば、土曜日の時間帯Bにおいては、二単位分のテレビCMと一単位分のネットCMが挿入されている。なお、
図12には、テレビCMが挿入された場合に実線を表示し、ネットCMが挿入された場合に点線を目印として表示する例を図示するが、それとは異なる目印を表示させてもよい。例えば、テレビCMが挿入された場合には赤色の斜線を表示させ、ネットCMが挿入された場合には青色の斜線を表示させるように、テレビCMとネットCMを異なる色の目印で示してもよい。また、テレビCMとネットCMで、斜線の傾きが異なるように表示させてもよい。また、テレビCMとネットCMで、線の種類が異なるように表示させてもよい。また、テレビCMとネットCMで、異なる図形を表示させてもよい。番組枠に表示させる目印は、番組枠に挿入されたのがテレビCMのネットCMいずれであるのかを区別できさえすればよい。
【0068】
計算部36は、作業者による操作に関する情報を受付部35から取得する。計算部36は、作業者によって挿入されたテレビCMおよびネットCMの各々の挿入本数を取得する。計算部36は、取得したテレビCMおよびネットCMの各々の挿入本数に応じて、テレビCMおよびネットCMの各々の合計価格(合価とも呼ぶ)を計算する。例えば、ネットCMの単価は、テレビ放送のタイムランクなどと同様の評価で決定される。また、計算部36は、挿入されたテレビCMおよびネットCMの各々の視聴指標の合計値を計算する。計算部36は、算出されたテレビCMおよびネットCMの各々の挿入本数、合価、挿入されたテレビCMおよびネットCMの各々の視聴指標の合計値を表示情報生成部32に出力する。
【0069】
表示情報生成部32は、テレビCMおよびネットCMの各々の挿入本数、合価、挿入されたテレビCMおよびネットCMの各々の視聴指標の合計値を計算部36から取得する。表示情報生成部32は、取得された数値を用いて、作業者の操作に応じた作案結果に関する表示データ(作案結果画像)を生成する。表示情報生成部32は、取得されたテレビCMおよびネットCMの各々の挿入本数および合価を含む作案結果画像を生成する。
【0070】
図13は、表示情報生成部32が生成する作案結果画像の一例(作案結果画像361)である。作案結果画像361は、挿入されたテレビCMおよびネットCMの各々の視聴指標の合計値、放送本数、および合価を含む。なお、発注側と受注側との間では、テレビCMおよびネットCMの各々に対する視聴指標の条件は、契約によって予め設定されているものとする。
図13の例では、テレビCMの単価は一本当たり50、000円に設定され、ネットCMの単価は50、000impあたり150、000円に設定されているものとする。
【0071】
図13の例の場合、テレビCMの視聴指標の条件は、過去の参考時間における第1視聴指標(視聴率)が55%以上を満たすことであり、ネットCMの視聴指標の条件は、第2視聴指標(インプレッション数)が150、000impを超えることである。テレビCMの視聴指標については、作業者がテレビCMを挿入した番組枠の第1視聴指標(視聴率)の総和が表示される。ネットCMの視聴指標については、作業者によってネットCMが挿入された番組枠の第2視聴指標(インプレッション数)の総和が表示される。作案結果画像361には、作案対象時間帯に挿入されたテレビCMの本数が6本のため、それらの合価は300、000円と表示される。また、作案結果画像361には、作案対象時間帯に挿入されたネットCMの本数が3本のため、それらの合価は450、000円と表示される。作業者は、表示装置300の画面に表示された視聴指標が契約条件を満たすようにテレビCMおよびネットCMをタイムテーブルに挿入すれば、契約に基づいたCMの作案を行うことができる。
【0072】
(動作)
次に、本実施形態の画像生成装置30の動作について図面を参照しながら説明する。
図14は、画像生成装置30が作案結果画像を表示装置300の画面に表示させる動作の一例について説明するためのフローチャートである。なお、
図14のフローチャートに沿った処理においては、画像生成装置30を動作の主体とみなして説明する。
図14は、画像生成装置30が、番組枠の挿入に応じてタイムテーブルの表示状態を変更し、CMの挿入に応じた作案結果画像を生成する例である。
【0073】
図14において、まず、画像生成装置30は、作業者の操作に応じて、番組枠の選択を受け付ける(ステップS31)。
【0074】
テレビCMが挿入された場合(ステップS32でYes)、画像生成装置30は、テレビCMの挿入を示す斜線をタイムテーブルに表示させる(ステップS33)。一方、テレビCMが挿入されていない場合(ステップS32でNo)、ステップS34に進む。
【0075】
ネットCMが挿入された場合(ステップS34でYes)、画像生成装置30は、ネットCMの挿入を示す斜線をタイムテーブルに表示させる(ステップS35)。一方、ネットCMが挿入されていない場合(ステップS34でNo)、ステップS36に進む。
【0076】
画像生成装置30は、CMの挿入に応じた作案結果画像を生成する(ステップS36)。
【0077】
画像生成装置30は、生成された作案結果画像を表示装置300の画面に表示させる(ステップS37)。
【0078】
以上のように、本実施形態の画像生成装置は、取得部、表示情報生成部、出力部、受付部、および計算部を備える。受付部は、タイムテーブル画像に含まれる番組枠へのコマーシャルメッセージの挿入を受け付ける。表示情報生成部は、コマーシャルメッセージが挿入された番組枠に、挿入されたコマーシャルメッセージの配信媒体に応じた目印(例えば、斜線)が挿入されたタイムテーブル画像を生成する。出力部は、配信媒体に応じた目印が挿入されたタイムテーブル画像を表示装置の画面に表示させる。
【0079】
本実施形態の画像生成装置は、配信媒体に応じた目印が挿入されたタイムテーブル画像を表示装置の画面に表示させる。そのため、本実施形態の画像生成装置によれば、コマーシャルメッセージがどの番組枠に挿入されたのかを直感的に把握しやすくなる。
【0080】
また、本実施形態の一態様において、画像生成装置は、受付部に加えて、計算部を備える。受付部は、コマーシャルメッセージの配信に関する契約内容を含む引合データを取得する。計算部は、挿入されたコマーシャルメッセージに応じた金額を計算する。表示情報生成部は、引合データに含まれる契約内容を含む契約情報画像と、挿入されたコマーシャルメッセージに応じた金額を含む作案結果画像とを生成する。出力部は、タイムテーブル画像、契約情報画像、および作案結果画像のうち少なくともいずれかを表示装置の画面に並べて表示させる。
【0081】
本態様の画像生成装置は、契約内容を含む契約情報画像や、挿入されたコマーシャルメッセージに応じた金額を含む作案結果画像を表示装置に表示させる。そのため、本態様の画像生成装置によれば、コマーシャルメッセージの配信に関する契約条件に従ったより正確な作案作業を実現できる。
【0082】
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態に係る画像生成システムについて図面を参照しながら説明する。本実施形態の画像生成装置は、発注側と受注側との間で結ばれた契約条件を含む引合データに応じた表示データを生成する点において、第1~第3の実施形態の画像生成装置とは異なる。
【0083】
(構成)
図15は、本実施形態に係る画像生成システム4の構成の一例を示す概念図である。画像生成システム4は、画像生成装置40、表示装置400、端末410、およびデータベース群420を備える。画像生成装置40は、画面を有する表示装置400に接続される。また、画像生成装置40は、作業者による操作が入力される端末410に接続される。また、画像生成装置40は、複数のデータベースを含むデータベース群420に接続される。データベース群420は、第1データベース421、第2データベース422、第3データベース423、および第4データベース424を含む。
図15においては、データベースをDBと表記する(DB:DataBase)。
【0084】
画像生成装置40は、テレビやインターネットで配信される複数の番組の番組枠の時間帯に対応する参考時間帯の視聴指標を含む視聴データ(第1視聴データ411、第2視聴データ412)を取得する。画像生成装置40は、取得した視聴データを用いて、CMを作案する際に参照される表示データ(タイムテーブル画像)を生成する。また、画像生成装置40は、端末410を介して入力された作業者の操作を受け付ける。画像生成装置40は、作業者の操作に応じた作案結果に関する表示データ(作案結果画像)を生成する。
【0085】
さらに、画像生成装置40は、発注側と受注側との間で結ばれる契約に関するデータ(引合データ413)を取得する。画像生成装置40は、引合データ413に関する表示データ(契約情報画像)を生成する。画像生成装置40は、作業者によって参照可能な表示装置400の画面に、タイムテーブル画像、作案結果画像、および契約情報画像を並べて表示させる。なお、画像生成装置40は、作業者の操作に応じて、タイムテーブル画像、作案結果画像、および契約情報画像を切り替えて、表示装置400の画面に表示させてもよい。
【0086】
第1データベース421には、参考時間帯の視聴指標(第1視聴指標、第2視聴指標)が格納される。第2データベース422には、作案対象時間帯の版下データで格納される。第3データベース423には、作案対象時間帯のCMの空き枠に関する情報(空き枠データとも呼ぶ)が格納される。第3データベース423に格納される空き枠データは、各々の番組枠に挿入可能なCMの本数/時間であってもよいし、作案対象時間帯において挿入可能なCMの総本数/総時間であってもよい。第4データベース424には、作案対象時間帯の引合データが格納される。
【0087】
図16は、画像生成装置40の構成の一例を示すブロック図である。画像生成装置40は、取得部41、表示情報生成部42、出力部43、受付部45、および計算部46を備える。出力部43は、画面を有する表示装置400に接続される。また、受付部45は、作業者による操作が入力される端末410に接続される。これ以降の説明においては、第1視聴データ411、第2視聴データ412、および引合データ413の符号は省略する。
【0088】
取得部41は、テレビ放送の視聴指標である第1視聴データ、ネット配信の視聴指標である第2視聴データ、発注側と受注側で結ばれた契約内容を含む引合データを取得する。引合データは、発注側と受注側との間で結ばれる契約に関する情報を含む。例えば、引合データは、その契約の識別番号、発注側の名称、契約金額、視聴指標の条件、参考時間帯、契約対象期間等を含む。例えば、引合データは、予め設定された包括的な契約条件に従って、インターネット経由で発注側から送信されてくる。なお、引合データは、端末410を介して作業者によって入力されてもよい。
【0089】
また、取得部41は、データベース群420を構成する複数のデータベース(第1データベース421、第2データベース422、第3データベース423、第4データベース424)に接続される。取得部41は、第1視聴データおよび第2視聴データを取得すると、それらのデータを第1データベース421に格納する。取得部41は、各番組枠に挿入可能なCMの本数が変更されると、その変更に応じて第3データベース423を更新する。取得部41は、引合データを取得すると、その引合データを第4データベース424に格納する。取得部41は、表示情報生成部42の指示や、計算部46の計算結果の取得等に応じて、複数のデータベースのいずれか、第1視聴データ、第2視聴データ、各番組枠に挿入可能なCMの本数、版下データ等を取得する。
【0090】
表示情報生成部42は、第1視聴データに含まれる第1視聴指標と、第2視聴データに含まれる第2視聴指標とを取得する。表示情報生成部42は、第2の実施形態の表示情報生成部22と同様に、一週間分の複数の番組の番組枠データを含むタイムテーブル画像を生成する。表示情報生成部42によって生成されたタイムテーブル画像は、出力部43によって表示装置(図示しない)の画面に表示される。
【0091】
受付部45は、端末410を介して入力される作業者の操作を受け付ける。受付部45は、受け付けた作業者の操作に関する情報を表示情報生成部42および計算部46に出力する。受付部45は、タイムテーブル上において、作業者によって選択された番組枠と、その番組枠に挿入されたCMがテレビCMのネットCMのいずれであるのかを示す情報を表示情報生成部42に出力する。受付部45は、作業者によって挿入されたテレビCMおよびネットCMの各々の本数を計算部46に出力する。また、受付部45は、端末410を介して入力される画面切替指示を取得する。画面切替指示に応じた表示装置400の画面の切り替えの詳細については後述する。
【0092】
計算部46は、作業者による操作に関する情報を受付部45から取得する。計算部46は、作業者によって挿入されたテレビCMおよびネットCMの各々の本数を取得する。計算部46は、第3データベース423に格納された各番組枠に挿入可能なCMの本数から、作業者の操作に応じて新たに挿入されたCMの本数を引いて、各番組枠に挿入可能なCMの本数を計算する。計算部46は、計算後の本数で、第3データベース423に格納された本数を更新する指示を取得部41に出力する。また、計算部46は、取得したテレビCMおよびネットCMの各々の挿入本数に応じて、テレビCMおよびネットCMの各々の合計価格(合価とも呼ぶ)を計算する。計算部46は、算出されたテレビCMおよびネットCMの各々の挿入本数、各番組枠に挿入可能なCMの本数、および合価を表示情報生成部42に出力する。
【0093】
表示情報生成部42は、端末410を介して入力される作業者の操作に関する情報を受付部45から取得する。表示情報生成部42は、タイムテーブル上において、作業者によって選択された番組枠と、その番組枠に挿入されたCMがテレビCMのネットCMのいずれであるのかを示す情報を取得する。表示情報生成部42は、作業者の操作に応じて、選択された番組枠の表示状態を変更する。例えば、作業者がある番組枠を選択し、選択されたその番組枠にテレビCMまたはネットCMを挿入する操作をした場合、表示情報生成部42は、その番組枠をテレビCMまたはネットCMが挿入されたことを示す表示状態に変更する。
【0094】
また、表示情報生成部42は、表示装置400の画面表示の切り替えに関する画面切替指示を取得する。例えば、表示情報生成部42は、表示装置400の画面に表示されたグラフィカルユーザインタフェース(以下、GUI:Graphical User Interface)を介して入力された画面切替指示を取得する。表示情報生成部42は、画面切替指示に応じて、表示装置400の画面表示を切り替える。
【0095】
図17は、表示装置400の画面に表示させるGUIの表示領域の一例を示す概念図である。
図17の例では、第1表示領域401、第2表示領域402、第3表示領域403、および第4表示領域404が表示装置400の画面に割り当てられる。
図17には図示していないが、第1表示領域401、第2表示領域402、第3表示領域403、および第4表示領域404の各々には、タイムテーブル画像、契約情報画像、媒体選択画像、および作案結果画像の各々が表示される。例えば、第1表示領域401には、
図12のタイムテーブル画像321のような表示データが表示される。例えば、第4表示領域404には、
図13の作案結果画像361のような表示データが表示される。第2表示領域402および第3表示領域403に表示される表示データについては後述する。
【0096】
図18は、表示装置400の第1表示領域401に表示されるタイムテーブル画像の一例(タイムテーブル画像451)を示す概念図である。タイムテーブル画像451は、番組枠に対するCMの挿入や、挿入されるCMの時間単位、各番組枠に表示される視聴指標の切り替え、作案結果の決定などを受け付けるGUIである。
【0097】
タイムテーブル画像451は、タイムテーブル4511、コンボボックス4512、タグ4513、およびボタン4514を含む。タイムテーブル4511は、作案対象時間帯に対応する参考時間帯の視聴指標を含む番組枠を、版下データに当てはめて並べたテーブルである。タイムテーブル4511は、第3の実施形態のタイムテーブル画像321(
図12)と同様である。コンボボックス4512は、タイムテーブル4511の各番組枠に挿入されるCMの時間単位が設定されるボックスである。
図17の例では、CMの時間単位は15秒である。例えば、コンボボックス4512のテキストボックスに表示された数値が変更されると、CMの時間単位が切り替わる。タグ4513は、タイムテーブル4511に表示される視聴指標の取得元の視聴者の属性を変更するためのタグである。タグ4513は、例えば、M1~M3、F1~F3、C、T等の視聴者の属性のタグを含む。例えば、テレビ放送の場合、視聴者の属性は、テレビが設置された世帯に属する視聴者のうちいずれか(例えば、世帯主)の属性である。ボタン4514は、作案結果の決定を受け付けるためのボタンである。
【0098】
図19は、タグ4513のうち、20~34歳の年齢層の女性(F1層)のタグ(F1)が選択された例である。
図19のように、タグ4513のうちいずれかのタグが選択されると、タイムテーブル4511の各番組枠には、選択されたタグの属性の視聴者の視聴指標が表示される。
【0099】
図20は、作案対象時間帯の各番組枠に、挿入可能なCMの本数を表示させる例である。例えば、タイムテーブル4511にポインタを載せた状態で右クリックすると、
図20のように、タイムテーブル4511の各番組枠に挿入可能なCMの本数が表示される。
図20の例では、同時配信対象の各番組枠に挿入可能なCMの本数の下に、テレビ放送に挿入可能なCMの本数と、ネット配信に挿入可能なCMの本数との差を表示させている。また、
図20の例では、テレビ放送に挿入可能なCMの本数と、ネット配信に挿入可能なCMの本数との大小関係に応じて、同時配信対象の各番組枠の表示形式を変更している。なお、テレビ放送とネット配信に挿入可能なCMの本数の差は表示させなくてもよい。また、テレビ放送とネット配信に挿入可能なCMの本数の大小関係に応じて表示形式を変更しなくてもよい。
【0100】
図21は、作案対象時間帯の各番組枠に、挿入可能なCMの本数を表示させる別の例である。各番組枠には、参考時間帯の視聴指標を一行目に表示させ、挿入可能なCMの本数を2行目に表示させる。同時配信対象の各番組枠の一行目には、「テレビ放送の視聴率/ネット配信のインプレッション数:視聴率とインプレッション数の差」を表示させる。また、同時配信対象の各番組枠の二行目には、「挿入可能なテレビCMの本数/挿入可能なネットCMの本数:挿入可能なテレビCMの本数とネットCMの本数の差」を表示させる。例えば、タイムテーブル4511にポインタを載せた状態で右クリックすると、
図21のように、タイムテーブル4511の各番組枠に挿入可能なCMの本数等が表示される。
【0101】
図22は、第2表示領域402に表示される契約情報画像の一例(契約情報画像432)である。契約情報画像432は、契約の識別番号(契約コード)、発注側の名称(広告主)、契約金額、視聴指標の条件(契約秒数、契約口数、目標視聴率)、参考時間帯の号数(参考号数)、契約対象期間等の項目を含む。通常、契約情報画像432は、引合データに含まれる契約情報に基づき、画面上の操作によって変更されない。なお、
図22の契約情報画像432は一例であって、上述した項目を含んでもよいし、上述した項目のうちいずれかが省略されていてもよい。
【0102】
図22において、契約コードは、発注側(広告主)と受注側との間で決められる契約の識別番号である。契約コードには、個々の契約ごとに固有の番号が付与される。なお、契約コードは、個々の契約を識別できれば、発注側と受注側で異なっていてもよい。広告主は、契約の発注側(広告主)の名称である。契約金額は、発注側と受注側との間で決められる契約に基づいて配信されるCMの本数に応じた金額である。通常、契約金額は、CMの本数に応じた金額に対して、契約ごとに設定される掛率が掛け合わされた金額になる。契約秒数は、一本のCMの放送時間である。契約口数は、インプレッション数の口数に相当する。例えば、契約口数は、一口あたり10、000impに設定される。目標視聴率は、作案対象番組枠においてCMが挿入された番組枠に対応する、参考時間帯の番組枠の視聴率の合計値の目標値である。参考号数は、参考時間帯の週の識別番号を示す。例えば、参考時間帯が2019年の20週目の週である場合、2019の下二桁の数字「19」と、その年の何週目かを示す「20」を組み合わせた数字「1920」を参考号数とする。契約対象期間は、引合データに対応する契約における作案対象の期間である。なお、本実施形態においては、契約対象期間を1週間としているが、契約対象期間の起点、終点、および期間は、任意に設定される。
【0103】
図23は、第3表示領域403に表示される媒体選択画像の一例(媒体選択画像433)である。媒体選択画像433は、タイムテーブル画像の番組枠の選択に応じて挿入されるCM媒体の切り替えや、タイムテーブル画像におけるテレビCMおよびネットCMの挿入状況を示す表示情報の切り替えを行うためのGUIである。
【0104】
媒体選択画像433は、タイムテーブル4511に含まれるいずれかの番組枠が選択された際に、テレビCMの挿入の有無を切り替えるためのボタン4331と、ネットCMの挿入の有無を切り替えるためのボタン4332とを含む。例えば、ボタン4331およびボタン4332の各々がクリックされると、タイムテーブルの番組枠が選択された際にテレビCMおよびネットCMの各々がその番組枠に挿入されるか否かを示す表示(作業対象/作業非対象)が切り替わる。
【0105】
ボタン4331およびボタン4332の表示は、作業対象と表示された状態でクリックされると非作業状態に切り替わり、非作業対象と表示された状態でクリックされると作業状態に切り替わる。ボタン4331の表示が作業対象の状態でいずれかの番組枠がクリックされると、その番組枠にテレビCMが挿入される。ボタン4331の表示が非作業対象の状態で番組枠がクリックされても、その番組枠にテレビCMは挿入されない。同様に、ボタン4332の表示が作業対象の状態でいずれかの番組枠がクリックされると、その番組枠にネットCMが挿入される。ボタン4332の表示が非作業対象の状態で番組枠がクリックされても、その番組枠にネットCMは挿入されない。
【0106】
また、媒体選択画像433は、テレビCMが挿入されたことを示す目印(実線の斜線)の表示を切り替えるためのボタン4333と、ネットCMが挿入されたことを示す目印(点線の斜線)の表示を切り替えるためのボタン4334とを含む。ボタン4333およびボタン4334の各々がクリックされると、テレビCMおよびネットCMの各々が番組枠に挿入されたか否かを示す目印を表示させるか否か(ON/OFF)が切り替わる。
【0107】
図24は、第3表示領域403に表示された媒体選択画像433に含まれるボタン4333およびボタン4332の表示状態に応じて、タイムテーブル4511の表示が切り替わる例について説明するための概念図である。左上の状態1は、テレビCMがONであり、ネットCMもONの状態である。状態1では、テレビCMが挿入された番組枠に斜線(実線)が表示され、ネットCMが挿入された番組枠にも斜線(点線)が表示される。右上の状態2は、テレビCMがONであり、ネットCMがOFFの状態である。状態2では、テレビCMが挿入された番組枠に斜線(実線)が表示され、ネットCMが挿入された番組枠には斜線が表示されない。左下の状態3は、テレビCMがOFFであり、ネットCMがONの状態である。状態3では、テレビCMが挿入された番組枠には斜線が表示されず、ネットCMが挿入された番組枠に斜線(点線)が表示される。右下の状態4は、テレビCMがOFFであり、ネットCMもOFFの状態である。状態4では、テレビCMが挿入された番組枠に斜線が表示されず、ネットCMが挿入された番組枠にも斜線が表示されない。なお、
図24の媒体選択画像433の操作に応じたタイムテーブル4511の表示の切り替えは一例であって、タイムテーブル4511の表示の切り替えを限定するものではない。
【0108】
以上のように、本実施形態の画像生成装置は、取得部、表示情報生成部、出力部、受付部、および計算部を備える。表示情報生成部は、視聴者の属性ごとの第1視聴指標および第2視聴指標を表示させるための複数のタグを含むタイムテーブル画像を生成する。受付部は、複数のタグのうちいずれかの選択を受け付ける。表示情報生成部は、選択されたタグに対応する属性の視聴者に関する第1視聴指標および第2視聴指標を含むタイムテーブル画像を生成する。出力部は、選択されたタグに対応する属性の第1視聴指標および第2視聴指標を含むタイムテーブル画像を表示装置の画面に表示させる。
【0109】
本実施形態においては、視聴者の属性に応じた視聴指標を表示装置の画面に表示させる。そのため、本実施形態によれば、ターゲットの視聴者の属性に応じて、コマーシャルメッセージを挿入する番組枠を選択しやすくなる。例えば、コマーシャルメッセージの対象商品のターゲット層が視聴する度合の大きい番組枠に、その対象商品のコマーシャルメッセージが挿入されれば、その対象商品の宣伝効果が大きくなる。
【0110】
本実施形態の一態様において、計算部は、作案対象時間帯に挿入可能なコマーシャルメッセージの本数を番組枠ごとに計算する。表示情報生成部は、番組枠ごとに挿入可能なコマーシャルメッセージの本数が含まれるタイムテーブル画像を生成する。出力部は、番組枠ごとに挿入可能なコマーシャルメッセージの本数が含まれるタイムテーブル画像を表示装置の画面に表示させる。
【0111】
本態様においては、番組枠ごとに、挿入可能なコマーシャルメッセージの本数が表示装置の画面に表示される。そのため、本態様によれば、コマーシャルメッセージの残り枠を意識しながら作案作業を進めやすくなる。
【0112】
本実施形態の一態様において、受付部は、コマーシャルメッセージの配信に関する契約内容を含む引合データを取得する。計算部は、挿入されたコマーシャルメッセージに応じた金額を計算する。表示情報生成部は、引合データに含まれる契約内容を含む契約情報画像と、挿入されたコマーシャルメッセージに応じた金額を含む作案結果画像とを生成する。出力部は、タイムテーブル画像、契約情報画像、および作案結果画像のうち少なくともいずれかを表示装置の画面に並べて表示させる。
【0113】
本態様においては、契約情報画像や作案結果画像を表示装置の画面に表示させる。そのため、本態様によれば、契約情報や作案結果を参照しながら作案作業を進めやすくなる。
【0114】
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態に係る画像生成装置の一例について図面を参照しながら説明する。本実施形態の画像生成装置は、第1~第4の実施形態の画像生成装置を簡略化した構成である。
【0115】
図25は、本実施形態の画像生成装置50の構成の一例を示すブロックである。画像生成装置50は、表示情報生成部52および出力部53を備える。
【0116】
表示情報生成部52は、第1視聴指標および第2視聴指標のうち少なくとも一方を含む番組枠画像を生成する。第1視聴指標は、コマーシャルメッセージの作案対象時間帯に対応する参考時間帯において配信された番組がテレビジョンで視聴された度合を示す。第2視聴指標は、参考時間帯において配信された番組がインターネットで視聴された度合を示す。表示情報生成部52は、番組の番組枠がテレビジョンとインターネットの同時配信対象である場合、第1視聴指標と第2視聴指標とを含む番組枠画像を生成する。出力部53は、表示情報生成部52によって生成された番組枠画像を表示装置の画面に表示させる。
【0117】
以上のように、本実施形態の画像生成装置は、表示情報生成部および出力部を備える。表示情報生成部は、第1視聴指標および第2視聴指標のうち少なくとも一方を含む番組枠画像を生成する。第1視聴指標は、コマーシャルメッセージの作案対象時間帯に対応する参考時間帯において配信された番組がテレビジョンで視聴された度合を示す。第2視聴指標は、参考時間帯において配信された番組がインターネットで視聴された度合を示す。表示情報生成部は、番組の番組枠がテレビジョンとインターネットの同時配信対象である場合、第1視聴指標と第2視聴指標とを含む番組枠画像を生成する。出力部は、表示情報生成部によって生成された番組枠画像を表示装置の画面に表示させる。
【0118】
本実施形態の画像生成装置は、第1視聴指標と第2視聴指標を含む番組枠画像を生成する。そのため、本実施形態の画像生成装置によれば、テレビジョンとインターネットで同時配信される番組に挿入されるコマーシャルメッセージの価値の評価基準になる画像を生成できる。
【0119】
(ハードウェア)
ここで、本発明の各実施形態に係る画像生成装置の処理を実行するハードウェア構成について、
図26の情報処理装置90を一例として挙げて説明する。なお、
図26の情報処理装置90は、各実施形態の画像生成装置の処理を実行するための構成例であって、本発明の範囲を限定するものではない。
【0120】
図26のように、情報処理装置90は、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、入出力インターフェース95、通信インターフェース96、およびドライブ装置97を備える。
図26においては、インターフェースをI/F(Interface)と略して表記する。プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93、入出力インターフェース95、通信インターフェース96、およびドライブ装置97は、バス98を介して互いにデータ通信可能に接続される。また、プロセッサ91、主記憶装置92、補助記憶装置93および入出力インターフェース95は、通信インターフェース96を介して、インターネットやイントラネットなどのネットワークに接続される。また、
図26には、データを記録可能な記録媒体99を示す。
【0121】
プロセッサ91は、補助記憶装置93等に格納されたプログラムを主記憶装置92に展開し、展開されたプログラムを実行する。本実施形態においては、情報処理装置90にインストールされたソフトウェアプログラムを用いる構成とすればよい。プロセッサ91は、本実施形態に係る画像生成装置による処理を実行する。
【0122】
主記憶装置92は、プログラムが展開される領域を有する。主記憶装置92は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)などの揮発性メモリとすればよい。また、MRAM(Magnetoresistive Random Access Memory)などの不揮発性メモリを主記憶装置92として構成・追加してもよい。
【0123】
補助記憶装置93は、種々のデータを記憶する。補助記憶装置93は、ハードディスクやフラッシュメモリなどのローカルディスクによって構成される。なお、種々のデータを主記憶装置92に記憶させる構成とし、補助記憶装置93を省略することも可能である。
【0124】
入出力インターフェース95は、情報処理装置90と周辺機器とを接続するためのインターフェースである。通信インターフェース96は、規格や仕様に基づいて、インターネットやイントラネットなどのネットワークを通じて、外部のシステムや装置に接続するためのインターフェースである。入出力インターフェース95および通信インターフェース96は、外部機器と接続するインターフェースとして共通化してもよい。
【0125】
情報処理装置90には、必要に応じて、キーボードやマウス、タッチパネルなどの入力機器を接続するように構成してもよい。それらの入力機器は、情報や設定の入力に使用される。なお、タッチパネルを入力機器として用いる場合は、表示機器の表示画面が入力機器のインターフェースを兼ねる構成とすればよい。プロセッサ91と入力機器との間のデータ通信は、入出力インターフェース95に仲介させればよい。
【0126】
また、情報処理装置90には、情報を表示するための表示機器を備え付けてもよい。表示機器を備え付ける場合、情報処理装置90には、表示機器の表示を制御するための表示制御装置(図示しない)が備えられていることが好ましい。表示機器は、入出力インターフェース95を介して情報処理装置90に接続すればよい。
【0127】
ドライブ装置97は、バス98に接続される。ドライブ装置97は、プロセッサ91と記録媒体99(プログラム記録媒体)との間で、記録媒体99からのデータやプログラムの読み込み、情報処理装置90の処理結果の記録媒体99への書き込みなどを仲介する。なお、記録媒体99を用いない場合は、ドライブ装置97を省略してもよい。
【0128】
記録媒体99は、例えば、CD(Compact Disc)やDVD(Digital Versatile Disc)などの光学記録媒体で実現できる。また、記録媒体99は、USB(Universal Serial Bus)メモリやSD(Secure Digital)カードなどの半導体記録媒体や、フレキシブルディスクなどの磁気記録媒体、その他の記録媒体によって実現してもよい。プロセッサが実行するプログラムが記録媒体99に記録されている場合、その記録媒体99はプログラム記録媒体に相当する。
【0129】
以上が、本発明の各実施形態に係る画像生成装置を可能とするためのハードウェア構成の一例である。なお、
図26のハードウェア構成は、各実施形態に係る画像生成装置の演算処理を実行するためのハードウェア構成の一例であって、本発明の範囲を限定するものではない。また、各実施形態に係る画像生成装置に関する処理をコンピュータに実行させるプログラムも本発明の範囲に含まれる。さらに、各実施形態に係るプログラムを記録したプログラム記録媒体も本発明の範囲に含まれる。
【0130】
各実施形態の画像生成装置の構成要素は、任意に組み合わせることができる。また、各実施形態の画像生成装置の構成要素は、ソフトウェアによって実現してもよいし、回路によって実現してもよい。
【0131】
以上、実施形態を参照して本発明を説明してきたが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明の構成や詳細には、本発明のスコープ内で当業者が理解し得る様々な変更をすることができる。
【0132】
この出願は、2020年4月3日に出願された日本出願特願2020-067238を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
【符号の説明】
【0133】
4 画像生成システム
10、20、30、40、50 画像生成装置
11、21、31、41 取得部
12、22、32、42、52 表示情報生成部
13、23、33、43 出力部
35、45 受付部
36、46 計算部
100、200、300、400 表示装置
310、410 端末
420 データベース群
421 第1データベース
422 第2データベース
423 第3データベース
424 第4データベース