(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-18
(45)【発行日】2024-03-27
(54)【発明の名称】ライトフィールドディスプレイ用ホログラフィック対象物中継部
(51)【国際特許分類】
G03H 1/22 20060101AFI20240319BHJP
G02B 3/00 20060101ALI20240319BHJP
G02B 30/56 20200101ALI20240319BHJP
G03B 35/18 20210101ALI20240319BHJP
【FI】
G03H1/22
G02B3/00 A
G02B30/56
G03B35/18
(21)【出願番号】P 2021507949
(86)(22)【出願日】2019-09-30
(86)【国際出願番号】 US2019053918
(87)【国際公開番号】W WO2020069536
(87)【国際公開日】2020-04-02
【審査請求日】2022-09-30
(32)【優先日】2018-09-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519006883
【氏名又は名称】ライト フィールド ラボ、インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】カラフィン、ジョナサン、ショーン
(72)【発明者】
【氏名】ベヴェンシー、ブレンダン、エルウッド
【審査官】小西 隆
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2017/0123204(US,A1)
【文献】国際公開第2018/154564(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/003861(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/043673(WO,A1)
【文献】特開2013-182121(JP,A)
【文献】特開2012-048002(JP,A)
【文献】特開平06-102812(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G03H1/00-5/00
G02B27/00-30/60
G03B35/00-37/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ホログラフィックディスプレイシステムであって、
ディスプレイスクリーン平面に対して第1の投影された深度プロファイルを有する少なくとも第1のホログラフィック表面を形成するように、投影された光の経路のセットに沿って光を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイを備える、第1のディスプレイと、
前記第1のホログラフィック表面上の点が中継される場所に中継され、それによって、仮想スクリーン平面に対する第1の中継された深度プロファイルを有する第1の中継されたホログラフィック表面を形成するように、前記ライトフィールドディスプレイからの前記投影された光の経路のセットに沿って光を受信し、中継された光の経路のセットに沿って前記受信された光を中継するように位置付けられている中継システムであって、前記第1の中継された深度プロファイルが、前記第1の投影された深度プロファイルとは異なる、中継システムと、を備え、
前記ライトフィールドディスプレイが、第1の中継されたホログラフィック対象物の前記第1の中継された深度プロファイルが視認者を対象とした前記深度プロファイルであるように、投影される光を出力するように前記ライトフィールドディスプレイを操作することによって、前記第1の投影された深度プロファイルと前記第1の中継された深度プロファイルとの間の相違の原因となる命令を受信するよう構成されているコントローラを備え
、
前記ホログラフィックディスプレイシステムは、第2のディスプレイをさらに備え、前記中継システムが、前記第2のディスプレイから投影された光の経路の追加のセットに沿って光を受信し、中継された光の経路の追加のセットに沿って前記受信された光を中継するように構成され、
前記第2のディスプレイが、追加のホログラフィック表面を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイを備え、前記追加のホログラフィック表面上の点が、前記中継システムによって、中継された点に中継され、それによって、前記仮想スクリーン平面に対して深度プロファイルを有する追加の中継されたホログラフィック表面を形成し、
前記ホログラフィックディスプレイシステムは、前記第1のディスプレイまたは前記第2のディスプレイのいずれかからの前記投影された光の経路のセットにおいて配置された視差素子をさらに備え、前記視差素子が、前記それぞれのディスプレイの前記投影された光の経路のセットに沿って形成された前記ホログラフィック表面の少なくとも一部を遮蔽するように操作可能である、ホログラフィックディスプレイシステム。
【請求項2】
前記ライトフィールドディスプレイが、前記第1のホログラフィック表面をスクリーン内ホログラフィック表面またはオフスクリーンのホログラフィック表面として投影するよう構成されている、請求項1に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
【請求項3】
前記投影された光の経路のセットの各々が、四次
元座標系
(4D座標系)における位置座標および角座標のセットを有し、前記コントローラによって受信された前記命令が、前記4D座標系における前記第1のホログラフィック表面の前記角座標の極性の反転を含む、請求項1に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
【請求項4】
前記投影された光の経路のセットが、前記ディスプレイスクリーン平面に対して第2の投影された深度プロファイルを有する第2のホログラフィック表面を形成し、前記第2のホログラフィック表面上の点が、前記仮想スクリーン平面に対して第2の中継された深度プロファイルを有する第2の中継されたホログラフィック表面を形成する中継された場所に、前記中継システムによって中継される、請求項1に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
【請求項5】
前記仮想スクリーン平面が、前記ライトフィールドディスプレイの前記ディスプレイスクリーン平面に対して非平行または垂直な角度で配向されている、請求項1に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
【請求項6】
前記中継システムが、前記投影された光の経路のセットに沿って光を受信し、前記受信された光を前記中継された光の経路のセットに沿って向けるように位置付けられている透過型反射体を備える、請求項1に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
【請求項7】
前記透過型反射体が、前記透過型反射体の複数の内部反射された表面の間で前記受信された光の一部を内面的に反射し、前記中継された光の経路のセットに沿って前記仮想スクリーン平面に向かって第1の方向に光を出力する、請求項6に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
【請求項8】
前記透過型反射体が、前記透過型反射体の複数の内部反射された表面の間で前記受信された光の第1の部分を内面的に反射し、前記受信された光の前記第1の部分を前記中継された光の経路のセットに沿って前記仮想スクリーン平面に向かって第1の方向に出力し、前記透過型反射体の外部表面が、前記第1の方向とは反対の第2の方向において反射された光の経路のセットに沿って前記受信された光の第2の部分を反射する、請求項6に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
【請求項9】
前記反射された光の経路のセットおよび前記中継された光の経路のセットが、前記第1の中継されたホログラフィック表面が前記仮想スクリーン平面に対して同じ深度プロファイルを有するように、前記第1
の方向および
前記第2の方向から知覚されるように、実質的に整列されている、請求項8に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
【請求項10】
前記中継された光の経路のセット内の各光の経路が、四次元(4D)座標系における位置座標および角座標の固有のセットを有し、前記ホログラフィックディスプレイシステムが、前記中継された光の経路のセットと交差する場所において、または前記反射された光の経路のセットと交差する場所において位置付けられている補正光学素子をさらに備え、前記補正光学素子が、それを通過する光の経路の前記角座標の極性を反転するように構成されている、請求項8に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
【請求項11】
前記中継された光の経路のセット内の各光の経路が、四次元(4D)座標系における位置座標および角座標の固有のセットを有し、前記ホログラフィックディスプレイシステムが、第1および第2の場所にそれぞれ位置付けられている第1および第2の補正光学素子をさらに備え、前記第1の場所が前記中継された光の経路のセットと交差し、第2の場所が前記反射された光の経路のセットと交差し、前記第1および第2の補正光学素子が、それを通過する光の経路の前記角座標の極性を反転するように各々構成されている、請求項8に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
【請求項12】
前記透過型反射体が、複数の2面コーナー反射体を含む2面コーナー反射体アレイを備える、請求項6に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
【請求項13】
前記2面コーナー反射体アレイが、平行であるが第1の寸法でオフセットされる、2層の反射平面を含み、一方の層における前記反射平面の方向が、第2の寸法で他方の層における前記反射平面の方向に直交して配向されている、請求項12に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
【請求項14】
前記第1のディスプレイに対して実質的に直交して配列されている第2のディスプレイと、
前記第1のディスプレイからの前記投影された光の経路のセットおよび前記第2のディスプレイからの投影された光の経路の追加のセットに沿って光を受信し、前記受信された光を前記中継システムに向けるように構成されているビームスプリッタと、をさらに備える、請求項1に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
【請求項15】
前記第2のディスプレイが、追加のホログラフィック表面を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイを備え、前記追加のホログラフィック表面上の点が、前記中継システムによって、中継された点に中継され、それによって、追加の仮想スクリーン平面に対して深度プロファイルを有する追加の中継されたホログラフィック表面を形成する、請求項14に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
【請求項16】
前記第1のディスプレイに対応する前記仮想スクリーン平面および前記第2のディスプレイに対応する前記追加の仮想スクリーン平面が、2つの別個のホログラフィック体積が作成されるように、配置されている、請求項15に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
【請求項17】
前記第1のディスプレイに対応する前記仮想スクリーン平面および前記第2のディスプレイに対応する前記追加の仮想スクリーン平面が、1つの連続ホログラフィック体積が作成されるように配置され、前記1つの連続ホログラフィック体積が、いずれかの仮想スクリーン平面に関連付けられた個々のホログラフィック体積よりも大きい、請求項15に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
【請求項18】
前記中継システムが、前記第1のディスプレイと
前記第1のディスプレイに向かい合う前記第2のディスプレイとの間に配列さ
れている、請求項1に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
【請求項19】
前記第1
のディスプレイおよび
前記第2のディスプレイ
の他方からの前記投影された光の経路のセッ
トにおいて配置された
別の視差素子をさらに備え、
前記別の視差素子が
、それぞれの投影された光の経路のセットに沿って形成された前記ホログラフィック表面の少なくとも一部を遮蔽するように操作可能である、請求項
1に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、概して、2D、3D、またはホログラフィック画像に対応する光を生成するように構成されており、生成されたホログラフィック画像を所望の場所に中継するようにさらに構成されているシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
今日、残念ながら、レンチキュラー印刷、ペッパーズゴースト、裸眼立体ディスプレイ、水平視差ディスプレイ、ヘッドマウントVRおよびARディスプレイ(HMD)、ならびに「フォクスログラフィー(fauxlography)」として一般化された他のそのような錯覚を含む、ホログラムと混同されていることが多い、多くの技術が存在する。これらの技術は、真のホログラフィックディスプレイの所望の特性のいくつかを呈し得るが、十分な任意の方法で、人間の視覚感覚応答を刺激する能力が不足している。
【0003】
ライトフィールドおよびホログラフィックディスプレイは、エネルギー表面場所が、視認体積内に伝搬された角度、色、および強度の情報を提供する複数の投影の結果である。立体ディスプレイとは異なり、空間内の収束されたエネルギー伝搬経路の視認される位置は、視認者が視認体積の周りを移動しても変化せず、多数の視認者が、あたかも対象物が本当にそこに存在するかのように、実世界空間内の伝搬された対象物を同時に観察し得る。
【発明の概要】
【0004】
ホログラフィックディスプレイシステムの実施形態は、ディスプレイスクリーン平面に対して第1の投影された深度プロファイルを有する少なくとも第1のホログラフィック表面を形成するように、投影された光の経路のセットに沿って光を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイを備える、第1のディスプレイと、第1のホログラフィック表面上の点が中継される場所に中継され、それによって、仮想スクリーン平面に対する第1の中継された深度プロファイルを有する第1の中継されたホログラフィック表面を形成するように、ライトフィールドディスプレイからの投影された光の経路のセットに沿って光を受信し、中継された光の経路のセットに沿って受信された光を中継するように位置付けられている中継システムであって、第1の中継された深度プロファイルが、第1の投影された深度プロファイルとは異なる、中継システムと、を含む。ライトフィールドディスプレイは、第1の中継されたホログラフィック対象物の第1の中継された深度プロファイルが視認者を対象とした深度プロファイルであるように、投影される光を出力するようにライトフィールドディスプレイを操作することによって、第1の投影された深度プロファイルと第1の中継された深度プロファイルとの間の相違の原因となる命令を受信するよう構成されているコントローラを備える。
【0005】
ホログラフィックディスプレイシステムの実施形態は、各投影された光の経路が、ディスプレイスクリーン平面に対して画定された第1の4D座標系における位置座標および角座標のセットを有するように、少なくとも第1のホログラフィック表面を形成するように、投影された光の経路のセットに沿って光を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイを備え、投影された光の経路のセットが、ライトフィールドディスプレイによって画定される第1の四次元(4D)機能に従って決定される、第1のディスプレイを含む。このシステムはまた、第1のホログラフィック表面上の点が中継された場所に中継され、それによって、第1の中継されたホログラフィック表面を形成するようにライトフィールドディスプレイから投影された光の経路のセットに沿って光を受信し、中継された光の経路のセットに沿って受信された光を中継するように位置付けられている中継システムであって、各中継された光の経路が、仮想スクリーン平面に関して画定された第2の4D座標系における位置座標および角座標のセットを有するように、中継された光の経路のセットが、中継システムによって画定された第2の4D機能に従って決定される、中継システムを含む。ライトフィールドディスプレイは、中継された光の経路のセットの各々の第2の4D座標系における位置座標および角座標が、中継されたホログラフィック表面が意図されたように視認者に提示されることを可能にするように、ライトフィールドディスプレイを操作して第1の4D機能に従って投影された光を出力することによって、第2の4D機能の原因となる命令を受信するように構成されているコントローラを備える。
【0006】
ホログラフィックディスプレイシステムの実施形態は、ディスプレイスクリーン平面に対して第1の深度順序で少なくとも第1および第2のホログラフィック表面を形成するように、投影された光の経路のセットに沿って光を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイと、第1および第2のホログラフィック表面上の点が中継された場所に中継され、それによって、仮想スクリーン平面に対して第2の深度順序で知覚可能な第1および第2の中継されたホログラフィック表面を形成するように、ライトフィールドディスプレイから投影された光の経路のセットに沿って光を受信し、中継された光の経路のセットに沿って受信された光を中継するように位置付けられている中継システムであって、第1および第2の深度順序が反転されている、中継システムと、中継された光の経路のセットに配列された補正光学素子と、を含み、中継された光の経路のセットの各々が、四次元(4D)座標系における位置座標および角座標のセットを有し、第1および第2の中継されたホログラフィック表面が第1の深度順序として実質的に同じである補正深度順序で知覚可能であるように、第1の中継された光の経路のセットの各々の角座標の極性を反転するように構成されている。
【0007】
ホログラフィックディスプレイシステムの実施形態は、ディスプレイスクリーン平面に対して第1の深度順序で少なくとも第1および第2のホログラフィック表面を形成するように、投影された光の経路のセットに沿って光を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイディスプレイと、投影された光の経路のセットに配列された補正光学素子であって、第1の投影された光の経路のセットの各々が、四次元(4D)座標系における位置座標および角座標のセットを有し、補正光学素子が、投影された光の経路のセットの各々の角座標の極性を反転するように構成され、第1および第2のホログラフィック表面が、第1の深度順序から反転される中間深度順序を有する、補正光学素子と、第1および第2のホログラフィック対象物上の点が、中継された場所に中継され、それによって、仮想スクリーン平面に対して、第2の深度順序で知覚可能な第1および第2の中継されたホログラフィック表面を形成するように、補正光学素子から投影された光の経路のセットに沿って光を受信し、中継された光の経路のセットに沿って受信された光を中継するように位置付けられている中継システムであって、第1および第2の深度順序が同じである、中継システムと、を含む。
【0008】
ホログラフィックディスプレイシステムの実施形態は、ディスプレイスクリーン平面に対してそれぞれ第1および第2の深度プロファイルを有する少なくとも第1および第2のホログラフィック表面を形成するように、第1の投影された光の経路のセットに沿って光を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイを備える、第1のディスプレイと、第1および第2のホログラフィック表面上の点が、中継された場所に中継され、それにより、仮想スクリーン面に対して、それぞれ第1および第2の中継された深度プロファイルを有する第1および第2の中継されたホログラフィック表面を形成するように、ライトフィールドディスプレイから第1の投影された光の経路のセットに沿って光を受信し、第1の中継された光の経路のセットに沿って受信された光を中継するように位置付けられている第1の中継システムと、を含む。
【0009】
ホログラフィックディスプレイシステムの実施形態は、ディスプレイスクリーン平面に対して第1の深度プロファイルを有する少なくとも第1のホログラフィック表面を形成するように、第1の投影された光の経路のセットに沿って光を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイを備える、第1のディスプレイと、第1のホログラフィック表面上の点が中継された場所に中継され、それによって、仮想スクリーン平面に対して、第1の中継された深度プロファイルを有する第1の中継されたホログラフィック表面を形成するように、ライトフィールドディスプレイから第1の投影された光の経路のセットに沿って光を受信し、第1の中継された光の経路のセットに沿って受信された光を中継するように位置付けられている中継システムと、第1の中継されたホログラフィック表面上の点が、新しい中継された場所にさらに中継され、それによって、新しい仮想スクリーン平面に対して、それぞれ第2の中継された深度プロファイルを有する第2の中継されたホログラフィック表面を形成するように、第1の中継された光の経路のセットに沿って第1の中継システムから光を受信し、第2の中継された光の経路のセットに沿って受信された光を中継するように配置されている第2の中継システムと、を含む。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1A】ビームスプリッタおよび画像再帰反射体(retroreflector)を使用して、ライトフィールドディスプレイによって投影されたホログラフィック表面を中継するように構成されているシステムの実施形態を示す。
【
図1B】ビームスプリッタおよび複数の画像再帰反射体を使用して、ライトフィールドディスプレイによって投影されたホログラフィック表面を中継するように構成されているシステムの実施形態を示す。
【
図2A】四次元(4D)座標系においてUV角座標の極性を反転させるように構成されている補正光学素子の実施形態を示す。
【
図2B】UV平面における多数の照明源ピクセル上に置かれた導波路の上面図を示す。
【
図2C】導波路として薄いレンズのあるUZ平面における
図2Bに示される実施形態の側面図を示す。
【
図3A】ビームスプリッタおよび画像再帰反射体が透過型反射体によって置き換えられている、
図1Aに示されるシステムと同様のホログラフィックディスプレイシステムの実施形態を示す。
【
図3B】複数の中継システムを有するホログラフィックディスプレイシステムの実施形態を示す。
【
図3C】複数の中継システムを有するホログラフィックディスプレイシステムの別の実施形態を示す。
【
図4A】2面コーナー反射体アレイ(DCRA)の実施形態の複合図を示す。
【
図4B】点光源を画像化する透過型反射体の実施形態の側面図を示す。
【
図4C】凹面ミラーを備える中継システムを有するホログラフィックディスプレイシステムの実施形態を示す。
【
図4D】凹面ミラーを備える中継システムを有するホログラフィックディスプレイシステムの別の実施形態を示す。
【
図4E】ビームスプリッタと、少なくとも1つのレンズと、反射体と、を備える中継システムを有するホログラフィックディスプレイシステムの別の実施形態を示す。
【
図4F】レンズシステムを備える中継システムを有するホログラフィックディスプレイシステムの別の実施形態を示す。
【
図5B】ビームスプリッタおよび画像再帰反射体を使用してライトフィールドディスプレイによって投影された第1および第2のホログラフィック表面を中継するように構成されている中継システムを有するホログラフィックディスプレイシステムの実施形態を示す。
【
図5C】ビームスプリッタおよび凹面ミラーを使用してライトフィールドディスプレイによって投影された第1および第2のホログラフィック表面を中継するように構成されている中継システムを有するホログラフィックディスプレイシステムの実施形態を示す。
【
図5D】
図5Cに示される中継システムの光学的効果を補正する実施形態を示す。
【
図5E】ビームスプリッタおよび複数の凹面ミラーを使用してライトフィールドディスプレイによって投影された第1および第2のホログラフィック表面を中継するように構成されている中継システムを有するホログラフィックディスプレイシステムの実施形態を示す。
【
図6】透過型反射体を使用してライトフィールドディスプレイによって投影された第1および第2のホログラフィック表面を中継するように構成されている中継システムを有するホログラフィックディスプレイシステムの実施形態を示す。
【
図7】ライトフィールドディスプレイによって投影された第1および第2のホログラフィック表面を中継し、第2のディスプレイによって投影された第3の表面を中継するように構成されている第1の中継システムを有するホログラフィックディスプレイシステムの実施形態を示す。
【
図8A】第2の中継システム、複数のディスプレイを有するホログラフィックディスプレイシステムの実施形態を示す。
【
図8B】遮蔽(occlusion)処理を実行する、
図8Aの視差バリアを使用する実施形態を示す。
【
図8C】異なる位置で視認者によって知覚される
図8Aに示されるものと同様のホログラフィックディスプレイシステムの実施形態を示す。
【
図8E】円錐表面を有する透過型反射体のある
図8Dのシステムの実施形態を示す。
【
図8F】ピラミッド形状の透過型反射体表面のある
図8Eに示されるものと同様のシステムの実施形態を示す。
【0011】
図面の簡単な説明
図1Aは、ディスプレイスクリーン平面1021に対して第1の投影された深度プロファイルを有する少なくとも第1のホログラフィック表面1016を形成するように、投影された光の経路1036のセットに沿って光を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイを備える第1のディスプレイ1001を含む、ホログラフィックディスプレイシステムの実施形態を示す。実施形態において、第1のホログラフィック表面1016は、対象物、顔、背景シーンなどの一部などのホログラフィックシーンにおける任意の表面であり得る。実施形態において、ホログラフィック表面1016の投影された深度プロファイルは、ディスプレイ1001の法線軸(図示せず)に沿って第1のディスプレイ1001を観察する視認者(図示せず)によって知覚可能な深度を含み得る。
図1Aのホログラフィックディスプレイシステムはまた、第1のホログラフィック表面1016上の点が中継された場所に中継され、それによって仮想スクリーン平面1022に対して、第1の中継された深度プロファイルを有する第1の中継されたホログラフィック表面1018を形成するように、ライトフィールドディスプレイ1001から第1の投影された光の経路1036のセットに沿って光を受信し、中継された光の経路1025Aのセットに沿って受信された光を中継するように位置付けられている中継システム102Aを含む。実施形態において、仮想スクリーン平面1022は、ライトフィールドディスプレイ1001のディスプレイスクリーン平面1021に対して非平行な角度で配向されている。実施形態において、仮想スクリーン平面1022は、ライトフィールドディスプレイ1001のディスプレイスクリーン平面1021に対して垂直な角度で配向されている。
【0012】
実施形態において、ホログラフィック表面1016の深度プロファイルは、仮想スクリーン平面1022の方向において観察する視認者1050によって知覚可能な深度を含み得る。
図1に示されるように、中継されたホログラフィック表面1018の第1の中継された深度プロファイルは、第1のホログラフィック表面1016の第1の投影された深度プロファイルとは異なっており、第1のホログラフィック表面1016は、スクリーン外ホログラフィック表面として投影される一方、第1の中継されたホログラフィック表面1018は、仮想スクリーン平面1022に対してスクリーン内ホログラフィック表面として視認者105によって知覚可能である。
【0013】
実施形態において、中継システム102Aは、ビームスプリッタ101および画像再帰反射体1006Aを使用して、ライトフィールドディスプレイ1001によって投影されたホログラフィック対象物を中継し得る。実施形態において、ライトフィールドディスプレイ1001は、複数の光源場所(図示せず)を有する、1つ以上のディスプレイデバイス1002と、ディスプレイデバイスからエネルギー表面1005に画像を中継するように作用する、存在する場合、または存在しない場合もある、画像化中継部1003と、エネルギー表面1005上の各光源場所を三次元空間における固有の方向(u,v)の中に投影する、導波路1004のアレイと、を備える。エネルギー表面1005は、任意の個々のディスプレイデバイス1002の表面よりも大きい、複合解像度を有するシームレスなエネルギー表面であり得る。ライトフィールドディスプレイ1001の例は、共有の米国特許公開第US2019/0064435号、同第US2018/0356591号、同第US2018/0372926号、および米国特許出願第16/063675号に記載されており、これらはすべて、あらゆる目的のために参照により本明細書に組み込まれる。投影された光線1036は、ホログラフィック対象物1016の表面上の場所111で収束し、その後、それらがビームスプリッタ101に近づくにつれて発散し得る。ビームスプリッタ101は、偏光ビームスプリッタ、透明なアルミニウム被覆層、または少なくとも1つのダイクロイックフィルタを含むように構成され得る。実施形態において、ビームスプリッタ101は、ディスプレイスクリーン平面1021および再帰反射体1006Aに対して45度の角度で配向され得、再帰反射体1006は、ディスプレイスクリーン平面1021に対して直交して配向される。投影された光の経路1036に沿った入射光の一部は、ビームスプリッタ101から反射された光の経路1037のセットに沿って画像再帰反射体1006Aに向かって反射する一方、残りの光の多くは、ビームスプリッタ101を通過して、
図1Aにおいて中継されたホログラフィック対象物1018の形成に寄与し得ない、透過光の経路1039Aのセットに沿った光線になる。実施形態において、再帰反射体1006Aは、コーナー反射体などの、個々の反射体の微細なアレイを含み得る。再帰反射体1006Aは、有意な空間オフセットなしに、接近方向とは反対の方向において入射光線の各光線を反転させるように作用する。光の経路1037に沿った光線は、再帰反射体1006Aから反射すると方向を反転し、再帰反射体1006Aへの接近角度を実質的に遡り、それらの強度の一部は、中継された光の経路1025Aのセットに沿ってビームスプリッタ101を通過し、ホログラフィック対象物1018の場所112に収束する。このようにして、ライトフィールドディスプレイ1001によって直接投影されたホログラフィック対象物1016は、中継されたホログラフィック対象物1018を形成するように、中継される。
【0014】
図1Aは、ビームスプリッタ101と再帰反射体1006Aとの間に配置された任意選択の光学素子1041Aを有し得る。この任意選択の光学素子1041Aの相対的配置は、
図1Bにおいて現れる、任意選択の光学素子1041Aと同様である。この光学素子は、偏光ビームスプリッタ101とともに使用される偏光制御素子であり得る。ディスプレイ1001が1つの偏光状態のみを生成する場合、偏光ビームスプリッタ101は、ディスプレイのほとんどすべての光を再帰反射体1006Aに向けるように配置され得、ビームスプリッタを垂直に通過し、ホログラフィック対象物1018の画像化に寄与し得ない、光線1039Aのほとんどを排除する。偏光ビームスプリッタ101を使用して、光線1037は、光学素子1041Aに近づくと直線偏光され、4分の1波長リターダ(retarder)を含み得る、光学素子1041Aを通過した後に円偏光される。再帰反射体1006Aからの反射時に、光線1025A上の光の大部分は、反対方向に円偏光される可能性があり、この反対の円偏光について、4分の1波長リターダを通過する戻りは、これらの光線を線形偏光に変換し、それは、反射された光の経路1037に沿った光線上でビームスプリッタ101を離れる光に対して90度回転される。この光は、ビームスプリッタ101によって反射された光と反対の偏光を有するので、偏向されるのではなく、ビームスプリッタ101を真っ直ぐ通過し、ホログラフィック対象物1018の画像化に寄与する。要するに、ビームスプリッタ101と再帰反射体1006Aとの間に置かれた4分の1波長板光学素子1041Aは、ビームスプリッタ101から反射された光の大部分を1つの直線偏光から反対の直線偏光に変換するのを助け得、そのため、この光は、ホログラフィック画像を生成するのに最適な効率でビームスプリッタ101を通過し、無駄な光を制限する。
【0015】
ディスプレイ1001が非偏光を生成する場合、ビームスプリッタ上の入射光1036の約半分は、反射された光の経路1037のセットに沿って再帰反射体1006Aに向かう光線に向けられ、入射光の約半分は、垂直方向に、透過光の経路1039Aのセットに沿って向けられる。これは、光線1039Aが失われる結果を招く。実施形態において、
図1Bに示されるように、
図1Aのホログラフィックディスプレイシステムは、追加の再帰反射体1006Bを含む、中継システム102Bを含み得る。実施形態において、追加の再帰反射体1006Bは、ビームスプリッタ101からディスプレイ1001の反対側に配列され得、距離は対称であるが、配向は再帰反射体1006Aに対して直交している。
図1Bは、ビームスプリッタ101および2つの画像再帰反射体1006Aならびに1006Bから構成されるホログラフィック中継システム102Bを使用して、ライトフィールドディスプレイ1001によって投影されたホログラフィック表面を中継するシステムを示し、ここで、各再帰反射体は、入射光の光線を入射方向とは逆の方向に反射する。透過経路1039Aに沿った光線が失われる
図1Aとは対照的に、透過経路1039Bに沿った光線は、反射された経路1037に沿った光線が再帰反射体1006Aから再帰反射されるのと同じ方法で、再帰反射体1006Bから再帰反射される。透過経路1039Bおよび反射された経路1037に沿った光線は、再帰反射され、ビームスプリッタ101で収束し、複合して、点112に集束する中継された経路1025Bのセットに沿って光線を形成し、第1の中継されたホログラフィック表面1018に寄与する。実施形態において、追加の再帰反射体1006Bおよびビームスプリッタ101は、ビームスプリッタ101を通って追加の再帰反射体に向かって透過された投影された光が追加の再帰反射体1006Bから反射され、ビームスプリッタ101によって仮想ディスプレイスクリーン1022に向かう中継された光の経路1025Bの追加のセットに沿ってさらに反射されるように整列され、第1の再帰反射体1006Aからの中継された光線1025Aのセットおよび追加の再帰反射体1006Bからの中継された光線1025Bの追加のセットは、実質的に重なり合う。
図1Aに示される任意選択の光学素子1041Aに関して考察されたように、光学素子1041Bは、これらの光線の大部分が、ビームスプリッタ101を通ってディスプレイ1001に向かって真っ直ぐではなく、ホログラフィック表面1018の形成に向けてビームスプリッタ101によって向けられるように、透過経路1039Bに沿って光線の大部分が反対の線形偏光でビームスプリッタ101に戻る結果となる可能性がある4分の1波長リターダを含み得る。任意選択の光学素子1041Bは、偏光制御素子、回折素子、屈折素子、集束もしくは焦点ぼけ素子、または任意の他の光学素子を含み得る。
【0016】
ここで
図1Aおよび
図1Bを参照すると、実施形態において、直接投影された表面1016上の場所111などの点間の垂直距離D1は、中継されたホログラフィック表面1018上の、場所111に対応する場所112などの点間の水平距離D1と同じであり得る。中継システム102Aまたは102Bは、スクリーン平面1021の側面1010上のスクリーン外表面1016、およびスクリーン平面1021の側面1011上のスクリーン内に投影される表面を含む、ディスプレイスクリーン平面1021の周りに分散された複数のホログラフィック表面を中継するように構成され得る。
図1Aおよび
図1Bに示される例において、表面1016は、スクリーン外ホログラフィック表面として投影される。これらのホログラフィック表面は、スクリーン平面1021から仮想平面1022に中継され得、その結果、スクリーン平面1021に対してスクリーン外である表面1016は、視認者1050に対して仮想平面1022の後ろに現れ、同様に、スクリーン平面1021の側面1011上に投影されたライトフィールドディスプレイ1001のスクリーン内にある表面が、視認者1050に対して仮想スクリーン平面1022の前に現れるようにする。このため、ホログラフィック表面1016の深度は、極性を反転させ、ディスプレイスクリーン平面1021から最も遠いスクリーン外ホログラフィック表面1016の場所111は、視認者から1050最も遠い中継されたホログラフィック表面1018の場所112に中継される。この深度の反転を説明し、直接投影されたスクリーン外ホログラフィック対象物1016の観察者が中継システム102Bを使用せずに見るであろう、中継されたホログラフィック表面1016の同じビューおよび同じ深度プロファイルを観察者1050に提示するために、1つのアプローチは、UVライトフィールド座標の極性を反転させるにすることであり、これは、4Dライトフィールド機能の2つの角座標であり、各々が反対の勾配を有する、投影された光線1036を投影された光線1013の中に変換する座標(X,Y,U,Vである。これは、スクリーン外のホログラフィック投影された表面1016を、逆の深度があるスクリーン内のホログラフィック投影された表面1014に変換し、これは、中継されたホログラフィック表面1020の中に中継される。中継されたホログラフィック表面1020は、仮想ディスプレイ平面1022に対してスクリーン外にあり、観察者1050には、投影された対象物1016がディスプレイスクリーン平面1021に対して有するのと同じ深度プロファイルを仮想スクリーン平面1022に対して有するように見える。投影されたホログラフィック表面1014は、ディスプレイスクリーン平面1021に対して深度が反転しているように見える。要約すると、仮想スクリーン平面1022の観察者1050のためにホログラフィック表面1020を投影するために、意図された深度プロファイルを有する意図された投影されたホログラフィック表面1016は、ディスプレイスクリーン1021のために描写され得、その後、UV角度ライトフィールド座標の各々は、ホログラフィック対象物1016からディスプレイスクリーン平面1021の反対側に現れる深度反転表面1014を生成するように反転され得るが、これは、中継システム102Aまたは102Bによって、意図された中継されたホログラフィック表面および仮想スクリーン平面1022に対する意図された深度プロファイルがある中継されたホログラフィックオブジェクト1020の中に中継される。(X,Y,U,V)のための4Dライトフィールド座標系は、共有の米国特許公開第US2019/0064435号、同第US2018/0356591号、同第US2018/0372926号、および米国特許出願第16/063675号に記載されており、これらは、参照により本明細書に組み込まれ、本明細書では繰り返されない。
【0017】
実施形態において、投影された光の経路1036のセットの各々は、ディスプレイスクリーン平面に対して画定された四次元(4D)座標系における位置座標および角座標のセットを有し、ならびに中継された光の経路1025A、1025Bのセットの各々は、仮想ディスプレイ平面に対して画定された四次元(4D)座標系における位置座標および角座標のセットを有する。上で記載のように、ホログラフィック表面1014は、物体1014の表面を形成する光が、観察者1050によって直接見得る、中継された表面1020の意図された分布として中継されるように描写され得る。ホログラフィック表面1014を描写する1つの方法は、最初にホログラフィック対象物1016を描写することであり、意図された対象物が、中継システム102Aまたは102Bがない状態で示され、その後、そのUV角座標の極性が反転する。UV座標のこの反転は、対象物1016の代わりにホログラフィック対象物1014が投影される結果となり得、これは、ホログラフィック対象物1020の意図された場所に中継され得る。UV極性反転は、
図2Aを参照して以下に要約されるように、補正光学素子で、または
図2Bおよび
図2Cを参照して以下に要約されるように、4Dライトフィールド座標における調整を使用して行われ得る。
【0018】
図2Aは、UV角度ライトフィールド座標の極性を反転させるように作用する補正光学素子の実施形態を示す。レンズ201、202の2つの実質的に同一の列は、並んで置かれている。レンズ201および202の列は、焦点距離fを有し、それらの焦点面が、仮想平面203で重なり合うように、かつ213および214などの、仮想平面203の反対側にあるレンズが、共通の光軸204を共有するように、焦点距離fの2倍の間隔で、互いに平行に配向されている。入射する平行光線211は、光軸204に対し、UZ平面においてはθ、VZ平面においてはφの入射角でレンズ213に入射する。光線211は、レンズ213によって焦点面203上に集束され、その後、光線を平行光線212の中に屈折させる、レンズ214に向かって発散する。平行光線212は、UZ平面における光軸204に対して-θの逆極性角、およびVZ平面における光軸204に対して-φの逆極性角で20を離れ、その結果、平行光線211の入射方向に対して逆の方向が生じる。この中継システムは、投影されたホログラフィック表面または中継されたホログラフィック表面のUV座標の極性を、それぞれ反転させるために、
図1Aおよび
図1Bにおける、投影された光の経路1036または中継された光の経路1025A、1025Bにおいて、スクリーン平面1021の上に置かれ得る。
【0019】
実施形態において、ライトフィールドディスプレイ1001は、
図1Aおよび
図1Bに示されるように、第1の中継されたホログラフィック対象物の第1の中継された深度プロファイルが視認者1050を対象とした深度プロファイルであるように、投影された光を出力するようにライトフィールドディスプレイ1001を操作することによって、第1の投影された深度プロファイルと第1の中継された深度プロファイルとの間の差の原因となる命令を受信するように構成されているコントローラ190を含み得る。
図2Bは、V=0でのピクセルの行、U=0でのピクセルの列、ならびに個々のピクセル223および224を含む、UV平面におけるいくつかの照明源ピクセル222上に置かれたライトフィールドディスプレイ1001の導波路221の上面図を示す。実施形態において、導波路221は、ピクセル222からの光が、投影された光の経路1036のセットに沿って投影されることを可能にし、ここで、各投影された光の経路1036が、四次元(4D)座標系における位置座標(X,Y)および角座標(U,V)のセットを有する。UV座標の極性を反転し、
図1Aおよび
図1Bにおけるホログラフィック対象物1016に対して描写されたライトフィールドからホログラフィック対象物1014を作成するために、図に示されるようにU座標およびV座標の極性を交換して、-Uおよび+V座標のあるピクセル224が、+Uおよび-V座標のあるピクセル223と位置を入れ替える。U,V=0,0を除いて、他のすべてのピクセルは、示されているように位置を入れ替え、所定の位置に留まる。
【0020】
図2Cは、導波路221として薄いレンズがあるUZ平面における
図2Bに示される実施形態の側面図を示す。V=0でのピクセル222の行の最小および最大U座標で配置された2つのピクセルは、入れ替えられる。その結果は、最小U231、および最大U232でのピクセルからの投影された光線の強度および色が、位置が入れ替えられることをもたらす。
【0021】
図3Aは、ビームスプリッタ101および画像再帰反射体1006Aから構成される
図1Aに示される中継システム102Aが、投影された光の経路1036のセットに沿って光を受信し、中継された光の経路1026のセットに沿って受信された光を向けるように位置付けられた単一の透過型反射体301で構成される、中継システムに置き換えられていることを除いて、
図1Aに示される構成と同様の、ホログラフィックシステムの実施形態を示す。実施形態において、透過型反射体301は、透過型反射体301の複数の内部反射された表面(以下に記載する
図4Aに401、402として示される)の間で受信された光の一部を内面的に反射し、第1の方向において仮想スクリーン平面1022に向かって中継された光の経路1026のセットに沿って光を出力する。透過型反射体301の例は、複数の2面コーナー反射体から構成される光学画像化素子である、2面コーナー反射体アレイ(DCRA)であり得、これは、
図4Aに示すように、平面が互いに直交するように配向された、近接して配置された平行ミラー平面の2つの薄層として実現され得る。別の例は、コーナー反射体マイクロミラーアレイである。投影された光線1036は、ホログラフィック表面1016の表面上の場所111で収束し、その後、それらが透過型反射体301に近づくにつれて発散し得る。透過型反射体301は、発散光線1036を内面的に反射し、それらが中継された経路1026に沿った光線として301の反対側を出て、中継されたホログラフィック表面1018の場所112に収束するようにする。これは、
図4Aに示されるように、2つの反射のシーケンスを通して透過型反射体301内で達成され得る。このようにして、ライトフィールドディスプレイ101によって直接投影されたホログラフィック表面1016は、中継されたホログラフィック表面1018を形成するように中継される。
【0022】
図4Aは、DCRA401の詳細な構造の実施形態の組み立て図、ならびにDCRA41を通過する光線の経路を示す。実施形態において、DCRAは、平行であるが第1の寸法でオフセットされた、間隔の狭い反射平面の2つの層406および407で構成され、層406の反射平面401の方向は、第2の寸法としての層407の反射平面402の方向に直交して配向される。反射表面401および402は、ミラー表面であり得る。入射光線404は、透過型反射体の外部表面(
図4Bにおいて430として示されている)を通過するときに、そのエネルギーの一部を反射された光線414の中に反射する。光線404は、場所410で第1の反射表面401上で反転した運動量の1つの成分を有し、その後、第2の反射表面402からの点411での第2の反射時に反転した運動量の実質的に直交する成分を有する。
【0023】
図4Bは、DCRAであり得る、透過型反射体421の実施形態の側面図を示し、透過型反射体421から距離Dに配置される点光源422を画像化する。透過型反射体421は、XY平面に平行に整列されている。点光源422からの光線423の各々は、そのXおよびY運動量成分を透過型反射体421によって反転させ、その結果、421を出る光線424が、透過型反射体421から距離Dである画像点425に収束する。光線423の一部は、透過型反射体421の外部表面430で反射し、反射された光線433を作成する。
【0024】
ここで
図3Bおよび
図3Cに目を向けると、ホログラフィック表面を中継するように、2つ以上の中継部がある構成を使用することが可能である。ホログラフィック表面が2回中継される場合、第1の中継部で発生し得るホログラフィック対象物の深度反転は、第2の中継部で元に戻され得る。これは概して、偶数のホログラフィック中継部によって中継される、ホログラフィック表面に当てはまる。
図3Bは、少なくとも第1のライトフィールドディスプレイ1001Aと、少なくとも第1の投影されたホログラフィック表面を最終的な中継場所に一緒に中継する、2つの中継システム130および140と、から構成されるライトフィールドディスプレイシステムを示す。
図3Bに示される実施形態において、ホログラフィック表面121Aおよび122Aは、ライトフィールドディスプレイスクリーン平面1021Aの周りに投影され、深度反転なしで、仮想ディスプレイ平面1022Bの周りの最終中継された場所121Cおよび122Cに中継される。また、
図3Bに示されたのは、画像表面123Aを投影し得る、任意選択の第2のライトフィールドディスプレイ1001Bである。第2のライトフィールドディスプレイ1001Bの代わりに、表面123Aは、実世界の対象物の表面であり得、その画像は、ビームスプリッタ101によってホログラフィック表面121Aおよび122Aと複合され、深度反転なしに、一対の中継システム130および140によって画像位置123Cに中継される。ホログラフィック表面および実世界の対象物の画像は、複合され、新しい中継された場所に一緒に中継され、ホログラフィック表面および実世界の対象物を物理的なディスプレイ平面なしで一緒に表示されることが可能になる。
【0025】
図3Bにおいて、中継システム130および140の両方は、それぞれ、透過型反射体301Aおよび301Bを含むが、これらの中継部のいずれか1つは、
図1Aに示される中継部102Aのような、ビームスプリッタおよび再帰反射体から構成され得る。ホログラフィック表面121Aおよび122Aは、ライトフィールドディスプレイ1001Aからの投影された光の経路131Aおよび132Aのセットに沿った光で形成され、投影された光の経路のセットに沿った光の一部は、ビームスプリッタ101を直接透過される。ビームスプリッタは、本開示で開示される任意のビームスプリッタであり得る。投影された光の経路131Aおよび132Aのセットに沿った投影された光は、第1の仮想スクリーン平面1022Aの周りに、それぞれ、深度反転された第1および第2の中継されたホログラフィック表面121Bおよび122Bを形成する、第1の中継された光の経路131Bおよび132Bのセットに沿って第1の中継システム130によって中継される。第1の中継された光の経路131Bおよび132Bのセットに沿った光は、第2の中継された光の経路131Cおよび132Cのセットに沿って第2の中継システム140によって中継され、これらは、新しい仮想スクリーン平面1022Bの周りに、深度反転されていない、第3および第4の関連するホログラフィック表面121Cおよび122Cを形成する。中継されたホログラフィック対象物121Cおよび122Cは、それぞれ、元の投影された表面121Aおよび122Aの深度プロファイルと同じ、スクリーン平面1022Bに対する深度プロファイルを有するべきである。
【0026】
画像表面123Aは、実世界の対象物の表面、またはライトフィールドディスプレイ1001Bのスクリーン平面1021Bに対して深度プロファイルがある任意選択の第2のライトフィールドディスプレイ1001Bによって投影されたホログラフィック表面のいずれかである。表面123Aからの入力経路133Yに沿った光の一部は、ビームスプリッタ101によって投影された光の経路133Aの中に反射され、他の部分は、透過経路133Zのセットに沿ってビームスプリッタ101を通過する。中継システム130の透過型反射体301Aは、反射表面430を有し、投影された経路133Aに沿った入射光の一部が、光の経路143Aの中に反射する(および、これは、投影された経路131Aならびに132Aに沿った光にも当てはまるが、これは、
図3Bには示されていない)。対象物123Aからの投影された経路133Aに沿った光の一部は、第1の中継システム130によって、第1の中継された光の経路131B、132B、および133Bのセットの中継された光の経路133Bに中継される。光の経路133Bは、深度反転画像123Bを形成する。中継された光の経路133Bに沿った光の一部は、反射された経路143Bに沿って中継システム140の透過型反射体301Bの表面から反射する(これは、中継された光の経路131Bおよび132Bに沿った入射光にも当てはまるが、透過型反射体301B表面からのこれらの反射は、
図3Bには示されていない)。中継された光の経路133Bに沿った光の他の部分は、第2の中継システム140によって、第2の中継された光の経路121C、132C、および133Cのセットの中継された光の経路133Cに再度中継される。中継された光の経路133Cは、実世界の対象物123Aの画像である、深度反転されていない中継された表面123Cを形成するか、または中継されたホログラフィック表面123Aを形成し、ここで、中継された表面123Cは、ディスプレイスクリーン平面1021Bに関して、元の投影されたホログラフィック表面123Aが有するのと同じ深度プロファイルを観察者1050に対して有する。ディスプレイスクリーン平面1021Bから中継される仮想スクリーン平面は、仮想スクリーン平面1022Cである。第1の観察者1050は、2つの中継されたホログラフィック表面121Cならびに122C、および実世界の表面123Aのホログラフィック画像123C、または3つの中継されたホログラフィック対象物121C、122C、ならびに123Cのいずれかを見る。
図3Bに示される構成において、第2のライトフィールドディスプレイ1001Bが配置されたビームスプリッタ101を使用することによって、2つのライトフィールドディスプレイからのホログラフィックコンテンツは、深度反転なしに、第2の仮想スクリーン1022Bの周りの同じ空間に重ね合わされ得、個々のライトフィールドディスプレイ1001Aまたは1001Bのいずれかの深度範囲を超えるホログラフィック対象物を表示するための深度範囲の増加を可能にする。各ディスプレイ1001Aおよび1001Bは、それぞれ、対応するディスプレイスクリーン平面1021Aおよび1021Bの近傍におけるホログラフィック対象物体積においてホログラフィック対象物を生成し得ることに留意されたい。これらのホログラフィック対象物体積は、ディスプレイスクリーン1021Aに対応する仮想スクリーン平面1022B、およびディスプレイスクリーン1021Bに対応する仮想スクリーン平面1022Cに中継される。仮想スクリーン平面1022Bと仮想スクリーン平面1022Cとの間の分離の量は、ディスプレイ1001Aと透過型反射体301Aとの間の第1の距離と、ディスプレイ1001Bと透過型反射体301Aとの間の第2の距離との差に依存する。これらの距離が同じである場合、その後、仮想スクリーン平面1022Bおよび1022Cは、重なり合う。また、ビームスプリッタ101からのライトフィールドディスプレイ1001Aまたは1001Bのいずれかの近接性は、調整され得るので、仮想スクリーン平面1022Bおよび1022Cの近傍の中継されたホログラフィック対象物体積は、所与の用途に合わせて同調可能な、ホログラフィック対象物を表示するために、1つの大きい、または2つのより小さいが、分離された領域を含み得ることに留意されたい。中継されたホログラフィック対象物体積が重なり合う場合において、個々のディスプレイのいずれかのホログラフィック対象物体積よりも大きい複合中継されたホログラフィック対象物体積は、達成され得る。同様に、ホログラフィック表面123Aの代わりに実世界表面123Aが使用される場合、実世界対象物123Aからのホログラフィック画像123Cとの中継されたホログラフィック対象物121Cおよび122Cの相対的位置は、任意の用途に合わせて調整およびカスタマイズされ得る。スクリーン平面1022Bとスクリーン平面1022Cとの間の可変分離についてのこの考察は、130など、1つの中継部のみが使用される場合にも、適用されることができることに留意されたい。
【0027】
図3Cは、
図3Bに示されるのと同じ構成を示すが、反射された経路141B、142B、および143Bのセットに沿って第2の中継システム140の第2の透過型反射体301Bから反射する光は、第2の観察者1051によって受信されることが示される。
図3Bの番号付けは、
図3Cに適用される。深度反転された中継されたホログラフィック対象物121Bおよび122Bからの第1の中継された光の経路131Bおよび132Bのセットに沿った光は、それぞれ、反射された光の経路141Bおよび142Bに反射され、実施形態において、平面137に置かれた補正光学素子を通過し得る。補正光学素子は、
図2Aに示されるものと同様であり得、角度ライトフィールド座標uおよびvの極性を反転するように作用し、その結果、第2の観察者1051は、ライトフィールドディスプレイ1001Aのディスプレイ平面1021に対する、それぞれ、元の投影された表面121Aおよび122Aの深度プロファイルとして、平面137に対する同じ深度プロファイルで中継されたホログラフィック表面121Cおよび122Cを知覚する。同様の方法で、ディスプレイ1001Bによって投影されたホログラフィック表面、または実世界対象物の表面であり得る、対象物123Aは、深度反転画像123Bを形成する中継された光の経路133Bに沿って中継システム130によって中継される、および透過型反射体301Bの表面430によって反射され、反射された経路143Bに沿って光の中に入る、光線を生成する。まさに記載された137で置かれた任意選択の補正光学素子はまた、第2の観察者1051が、表面123Aの深度プロファイルと同じ深度プロファイルがある中継された画像123Cを見得るように、深度を反転得る。このようにして、観測者1050および1051は、同じ場所で同じホログラフィック画像を見るであろう。
【0028】
前述のように、第1の観測者1050が深度補正された中継されたホログラフィック画像121C、122C、および123Cを見る場合、その後、第2の観測者1051に向かう途中で平面137に接近する経路141B、142B、および143Bに沿った対応する光は、深度反転画像121B、122B、および123Bのものになる。平面137で補正光学系を配置する代わりに、第3の中継システム(図示せず)を代わりに使用して、これらの深度反転画像121B、122B、および123Bの深度を反転させることが可能である。この方法の1つの欠点は、追加の中継部(図示せず)で、中継された画像の第2の観察者1051(追加の中継部からの光を受信するために異なる位置に配置され、図示せず)が、第1の観察者1050によって知覚されたホログラフィック画像121C、122C、および123Cと同じ場所で、これらの中継された画像を見ないという事実である。
【0029】
ライトフィールドディスプレイ平面の周りにホログラフィック対象物体積を中継するように、他の集束光学素子、焦点ぼけ光学素子、ミラー表面、またはこれらの任意の複合を使用することが可能である。
図4Cは、深度反転なしにホログラフィック対象物体積を中継するために、再帰反射体の代わりに湾曲されたミラーを集束素子として使用する実施形態を示す。
図4Cは、表面が光軸453上にある、ビームスプリッタ462および凹面ミラー452の両方を備えるホログラフィック中継システム460を使用して画像化されている三角形の表面の正投影図を示している。実施形態において、凹面ミラー452は、球形、放物線、またはいくつかの他の形状であり得る。ビームスプリッタ462は、本明細書に記載の任意のビームスプリッタであり得る。三角形の表面461は、水平の光軸453に直交する、垂直軸454上に置かれる。451での、ミラーの曲率中心Cは、ビームスプリッタから距離D1離れている。点C´441はまた、垂直光軸454上で、ビームスプリッタから同じ距離D1離れている。投影された光の経路465のセットに沿って点C´441を離れる光の一部は、ビームスプリッタ462から、ミラー452に入射する反射された光の経路466のセットに沿って光線の中に反射する。凹面ミラー452およびビームスプリッタ462は、ビームスプリッタ462から凹面ミラー452に向かって反射された光466の一部が反射され、反射された光の経路466のセットと実質的に反対の戻り方向に沿って延在する、中継された光の経路467のセットに沿ってビームスプリッタ462を通って凹面ミラー452から集束されるように整列される。中継された経路467に沿った光は、点C451を通って仮想スクリーン平面469に向かって中継され得る。表面461は、実際の表面、またはLFディスプレイ463によって投影されたホログラフィック表面であり得る。同様に、表面461からの投影された経路471に沿った光線は、ビームスプリッタ462から、凹面ミラー452から反射する反射された光の経路472に反射し、戻り光473の一部は、ビームスプリッタ462を通って、観察者450によって見られる表面461の中継された画像457の形成に寄与するように収束する中継された光の経路474に沿って、通過する。任意選択の光学層464は、偏光制御光学系、レンズ素子、回折光学系、屈折光学系などを含み得る。一実施形態において、
図3Aについて上で記載したように、光学層464は、直線偏光を円偏光に、またはその逆に変換し得る、4分の1波長リターダである。偏光ビームスプリッタ462が使用される場合、反射された光の経路472上でビームスプリッタ462を離れる光は、第1の状態で直線偏光される。反射された光の経路472に沿った光線は、直線偏光の第1の状態から、ミラー452によって反射時に反対の円偏光に変換される円偏光に変換され得、さらに、4分の1波長リターダ464によって、第1の状態に直交する直線偏光の第2の状態に変換され得る。その結果は、偏光ビームスプリッタ462に接近する光線473が、偏光ビームスプリッタ462を離れる反射された光の経路472に沿った光線と比較して反対の線形偏光を有し、これらの光線が、ビームスプリッタ462を通過し、偏向されるのではなく、視認者450によって見られる中継された画像457の画像化に寄与する結果をもたらす。
図4Cにおいて示される構成において、LFディスプレイ463のディスプレイ表面と同じであり得る、ディスプレイスクリーン平面468の周りにLFディスプレイ463によって投影されたホログラフィック表面は、観察者450が見ることができる仮想スクリーン平面469の周りに中継される。
【0030】
実施形態において、点C´441の近隣の表面は、点C451の近隣に中継される。この光学システムの別の特徴は、点C´441よりもビームスプリッタ462に近い対象物が、拡大して、ビームスプリッタから点C451より遠い位置に画像化され、点C´441よりもビームスプリッタ462から遠い物体が、縮小され、ビームスプリッタからの点C451よりも近い位置に画像化される。これは、点C´441の近隣において生成されたホログラフィック対象物の深度順序が、点C451に中継されるときに、尊重されることを意味する。点C´441の近隣の対象物の拡大または縮小は、ミラー452の曲率半径を増加させること、および/または投影されたホログラフィック対象物の深度範囲をミラーの452の曲率半径に対して点C´441の周りで小さくすることによって低減され得る。
図4Bに示される例は、球面ミラーを示しているが、放物線形状の凹面ミラー、さらには視認者450からミラーの反対側の、ミラーの後ろに(
図4Cにおけるミラー452の右側に)収束点がある画像の投影のために球形または放物線であり得る、凸面ミラーを含む、異なる構成のミラーを使用して画像化を実行することが可能である。
【0031】
いくつかの実施形態において、
図4Cに示されるミラー452の集束機能は、レンズ、ミラー、またはこれらの素子のいくつかの複合などの、1つ以上の光学素子で置き換えられ得る。
図4Eに示される一実施形態において、中継システム460は、ビームスプリッタ、レンズ444および任意選択のレンズ445を含む1つ以上のレンズ、ならびにビームスプリッタ462からの1つ以上のレンズの反対側にある反射体442を備える中継システム470によって置き換えられ得る。反射体は、光軸453に直交され得る。1つ以上のレンズの光軸は、光軸453と実質的に整列され得る。この場合、ビームスプリッタ462から反射体442に向かって反射するホログラフィック対象物461からの光線は、各々1つ以上のレンズを通過し、1つ以上のレンズが、集束機能を提供する。一実施形態において、平面反射体は、使用され、少なくとも1つのレンズ444またはレンズ445の焦点面は、平面反射体442の焦点で配置される。別の実施形態において、反射体442は、湾曲される。別の実施形態において、1つ以上のレンズ444、445は、はるかに小さいレンズのアレイで置き換えられる。
【0032】
別の実施形態において、中継システム460全体は、1つ以上のレンズで形成された中継部で置き換えられ得る。
図4Fは、ライトフィールドディスプレイ463のスクリーン平面468の周りのホログラフィック表面437を中継されたホログラフィック表面438に中継する、1つ以上のレンズを備えるレンズ中継システム480が中継システム460に置き換わる実施形態を示す。レンズ446および任意選択のレンズ447を含む1つ以上のレンズは、光軸454に沿って、ディスプレイ表面468の法線と実質的に整列され得る、共通の光軸を有し得る。1つ以上のレンズは、ディスプレイスクリーン平面468の周りの領域を、光軸に近いがライトフィールドディスプレイ463から1つ以上のレンズの反対側にある仮想スクリーン平面435に光学的に中継する、集束機能を実行し得る。レンズのある光学システムはまた、
図4Dに示される構成について上で記載したのとほとんど同じように、焦点、およびディスプレイスクリーン平面468の近隣におけるライトフィールドディスプレイ463によって投影されるホログラフィック対象物の拡大または縮小を含み得る。
【0033】
図4Dは、曲面凹面ミラー482およびビームスプリッタ485を備えるホログラフィック中継システムを使用してホログラフィック表面489に中継されているホログラフィック表面488の正射影図であり、ホログラフィック表面が、光軸483からオフセットされている。点481は、球形、放物線、または他の何らかの形状であり得る、ミラーの焦点である。描かれるように、表面488は、ライトフィールドディスプレイ497から投影されたホログラフィック表面であるが、ここで記載される画像化は、表面488が実際の表面である場合にも機能する。光の経路490Cおよび492Cは、ライトフィールドディスプレイ497から異なる角度で投影され、表面488の別の頂点を形成するように収束することができる。投影された経路490Cおよび492Cに沿ったこれらの光は、ビームスプリッタ485から反射し(ビームスプリッタを直接通過することによるいくらかの損失を伴うが、図示せず)、反射された光の経路490Dおよび492Dに沿った光線になり、その後、ミラー482の表面で反射して、中継された経路490Eおよび492E上で光線になり、ビームスプリッタを通過し(いくらかの損失を伴うが、図示せず)、画像489の1つの頂点で再び収束し、画像489を形成するのを助ける。経路491Cおよび493Cに沿った光線は、ライトフィールドディスプレイ497から異なる角度で投影され、表面488の1つの頂点を形成するように集束する。491Cおよび493Cに沿ったこれらの光線は、ビームスプリッタ485から反射し(ビームスプリッタを直接通過することによるいくらかの損失を伴うが、図示せず)、反射された経路491Dおよび493Dに沿った光線になり、その後、ミラー482の表面から反射して、中継された経路491Eおよび493E上で光線になり、ビームスプリッタを通過し(いくらかの損失を伴うが、図示せず)、画像489の1つの頂点で再び収束し、画像489を形成するのを助ける。投影された経路492Cおよび493Cに沿った光線は、ビームスプリッタからの反射された経路492Dおよび493Dに沿った光線として反射し、湾曲されたミラー482の焦点481を通過し、光軸に平行な、中継された経路492Eおよび493Eに沿って光線に変わる。投影された経路490Cおよび491Cに沿った光線は、それぞれ、反射490Dおよび491Dに沿った光線としてビームスプリッタから反射し、湾曲されたミラー482から反射する前に光軸に平行であるため、中継された経路490Eおよび491Eに沿ったそれらの反射された光線は、それぞれ、湾曲されたミラー482の焦点481を通過する。
図4Dに示される構成において、LFディスプレイ497のディスプレイ表面と同じであり得る、スクリーン平面498の周りにLFディスプレイ497によって投影されたホログラフィック表面は、観察者450によって見ることが可能な、仮想スクリーン平面469の周りに投影されるように中継される。
【0034】
実施形態において、
図4Dの投影された経路490Cおよび491Cに沿った光線は、ライトフィールドディスプレイ497の表面に垂直で、単一の角度で、または同等に、ライトフィールド角座標の単一の値で投影され、u=0に割り当てられる(uは、図面の平面内にあり、直交角度ライトフィールド座標vは、
図4Dを参照して考察されていないが、同様のコメントが、vに対して適用する)。これらの光線は、ビームスプリッタ485によって反射された経路490Dおよび491Dに沿った光線の中に反射され、その後、ミラーから、中継された経路490Eおよび491Eに沿った光線の中に反射される。観察者450に見える、これら2つの光線は、仮想スクリーン平面496に平行な線495に対して法線496で異なる角度θ
1およびθ
2を作り、ひいては中継されたホログラフィック表面489の画像化に、ライトフィールド角座標uの2つの異なる値を寄与する。換言すれば、両方の光線は、ライトフィールドディスプレイ497によって投影されるようにライトフィールド角座標u=0の単一の値を有するにもかかわらず、それらは、中継されたホログラフィック表面489で異なる値のuを有し、このu値(または同等の角度)は、ミラーの焦点481に対する対象物の位置に部分的に依存している。また、ライトフィールドディスプレイ497からライトフィールド角座標(u1およびu2)で投影された、投影された経路492Cおよび493Cに沿った2つの光線は、ビームスプリッタおよびミラーシステムから反射して、中継された経路492Eおよび493Eに沿った光線になり、観察者から見て、この仮想スクリーン平面469で同じライトフィールド座標u=0を有するように、両方とも互いに平行であり、仮想スクリーン平面469の法線496に平行である。換言すれば、ホログラフィック表面488の角度ライトフィールド座標は、中継されたホログラフィック表面489を形成する際に、ビームスプリッタ485および湾曲されたミラー482を備えるホログラフィック中継システム460によって再配置される。これを補正するために、ライトフィールドディスプレイ497のスクリーン平面498を離れる角度ライトフィールド座標は、中継された仮想スクリーン平面469を離れる所望のライトフィールド角座標を達成するように補償された方法において配置され得る。別のおそらく望ましくない効果は、ライトフィールドディスプレイ表面498の法線、通常はライトフィールド角座標u=0が、ライトフィールドディスプレイ表面498から投影された光線の対称軸をしばしば画定することである。ライトフィールドディスプレイ表面498からの対称軸を画定する、ライトフィールドディスプレイ497からu=0で生成された光線は、特に、中継されたホログラフィック画像が光軸483から著しくオフセットされている場合、有意な値のu(すなわち、仮想スクリーン平面469に対する法線496との角度θは、変化し得る)で、仮想スクリーン平面469に中継され得る。これにより、視野が変更される可能性がある。概して、
図4Dに示される光中継システムによって中継されるホログラフィック表面の視野変化を最小化するために、ライトフィールドディスプレイ497は、488などのホログラフィック表面が、光軸483に対して可能な限り近い位置489に中継され得るように、中央に配置され得る。いくつかの実施形態において、
図4Dに示されるミラー482の集束機能は、レンズ、ミラー、またはこれらの素子のいくつかの複合などの1つ以上の光学素子で置き換えられ得る。一実施形態において、ミラー482は、
図4Cに関して上で考察されたように、
図4Eに示されるレンズ444および反射体442によって置き換えられ得る。別の実施形態において、中継システム460全体は、
図4Cに関して上で考察されたように、
図4Fに示されるレンズ中継システム480などの1つ以上のレンズで形成される中継部で置き換えられ得る。
【0035】
図5Aは、ライトフィールドディスプレイ、およびライトフィールドディスプレイスクリーン平面1021のいずれかの側に第1の場所で投影され、第2の場所にある仮想ディスプレイスクリーン1022のいずれかの側にあり、第2の観察者1050によって見られる2つの中継されたホログラフィック表面に、第1の観察者1048に見られる2つのホログラフィック対象物を中継する理想的なホログラフィック対象物中継システム103の正射影図を示す。ライトフィールドディスプレイ1001は、ライトフィールドディスプレイスクリーン平面1021の前1010に表面1015Zを形成するに役立つ、投影された光の経路1030Zに沿った光線、およびスクリーン平面1021の後ろ1011に対象物1016Aを形成するのに役立つ投影された光の経路1036Zに沿った光線を含む、投影された光の経路のセットに沿って光を出力し得る。光の経路1035は、ライトフィールドディスプレイ表面1021で発生する光線1036Zの追跡された経路であり、この例において、これは、ディスプレイスクリーン平面と併置されている。理想的な状況下では、仮想スクリーン平面1022のいずれかの側にある中継されたホログラフィック対象物1017Aおよび1017Bは、中継システム103がない場合において、直接的に投影されたホログラフィック対象物1015Zおよび1016Zが観察者1048に見えるのとまったく同じように観察者1050に見える。換言すれば、LFディスプレイ1001および中継システム103は、中継されたホログラフィック表面1017Aおよび1018Aをそれぞれ形成する中継された経路1032Aおよび1028Aに沿った光線が、直接的に投影されたホログラフィック表面1015Zおよび1016Zをそれぞれ形成する投影された経路1030Zおよび1036Zに沿った光線が、中継システム103がない場合に観察者1048に到達するのと同じ方法で観察者1050に到達するように、構成される必要がある。
図1A、
図1Bおよび
図3A、ならびに以下の考察から、中継システム103の実際の実装を使用して中継されたホログラフィック対象物1032Aおよび1028Aを生成すること、投影された対象物1015Zおよび1016Zの場所、深度プロファイル、および拡大は、
図5Aに示されるそれらの場所から調整さるべきであり得、ライトフィールド角座標は、これらの元の投影されたホログラフィック対象物1015Zおよび1016Zのそれぞれについて再配置されるべきであり得る。
【0036】
図5Bは、
図1Aのホログラフィックディスプレイシステムと同様のホログラフィックディスプレイシステムの実施形態を示す。
図5Bのホログラフィックディスプレイシステムは、第1のディスプレイ1001を含み、これは、投影された光の経路1030Aおよび1036Aのセットに沿って光を投影して、ディスプレイスクリーン平面1021に対して、それぞれ第1および第2の深度プロファイルを有する、少なくとも第1および第2のホログラフィック表面1015Aおよび1016Aを形成するように構成されているライトフィールドディスプレイであり得る。ホログラフィックディスプレイシステムはまた、ライトフィールドディスプレイ1001から投影された光の経路1030Aおよび1036Aのセットに沿って光を受信し、中継された光の経路1032Aおよび1028Aのセットに沿って受信された光を中継するように位置付けられた中継システム104を含み、第1および第2の投影されたホログラフィック表面1015Aおよび1016Aが、仮想スクリーン平面1022に対してそれぞれ第1および第2の中継された深度プロファイルを有する、第1および第2の中継されたホログラフィック表面1017Aおよび1018Aを形成する中継された場所に中継される。
【0037】
図5Bは、ビームスプリッタ1005および画像再帰反射体1006Aを備えるホログラフィック中継システム104を示す。ライトフィールドディスプレイ1001は、
図1A、
図1B、
図3A、および
図5Aに関して上で考察されたライトフィールドディスプレイ1001と同様であり得る。ライトフィールドディスプレイ1001は、スクリーン平面1021の視認者側1010にスクリーン外ホログラフィック表面1016Aを投影し、スクリーン平面1021のディスプレイ側1011にスクリーン内ホログラフィック表面1015Aを投影する。実施形態において、ライトフィールドディスプレイ1001は、表面1016Aを形成するのに役立つ投影された光の経路1036Aに沿った光線、およびスクリーン内表面1015Aを形成するのに役立つ投影された光の経路1030Aに沿った光線を含む投影された光の経路のセットに沿って光を出力し得る(経路1033は、物理的な光線を表さない、光線追跡線である)。投影された光の経路1030Aおよび1036Aのセットの各々は、ライトフィールドディスプレイによって画定された四次元(4D)座標系における、位置座標(X,Y)および角座標(U,V)のセットを有する。これらの光線は、ビームスプリッタ1005に近づくにつれて、発散し得る。この入射光の一部は、ビームスプリッタ1005によって、入射光1036Aからの経路1037Aおよび入射光1030Aからの経路1031Aを含む反射された光の経路のセットに沿って画像再帰反射体1006Aに向かって反射される一方、ビームスプリッタによって反射されない残りの光1034は、透過光の経路1034のセットに沿ってビームスプリッタを通過し、失われる可能性があり、中継されたホログラフィック表面1017Aおよび1017Bの画像化に寄与しない。再帰反射体1006Aは、コーナー反射体などの、個々の反射体の微細な配列を含み得る。再帰反射体1006Aは、入射光の経路1037A、1031Aの各光線を、有意な空間オフセットなしに、接近方向とは実質的に反対の方向において反転させるように作用する。反射された光の経路1037Aに沿った光線は、ビームスプリッタ1005から反射すると方向を反転し、それらの接近角度を再帰反射体1006Aへ実質的に再追跡し、それらの強度の一部は、中継された光の経路1028Aに沿ってビームスプリッタ1005を通過し、ホログラフィック表面の場所1018Aに収束する。このようにして、ライトフィールドディスプレイ1001によって直接的に投影されたホログラフィック表面1016Aは、中継されたホログラフィック表面1018Aを形成するように中継される。同様に、光の経路1031Aに沿った光線は、ビームスプリッタ1005に当たると方向を反転し、それらのアプローチ経路を再帰反射体1006Aへ再追跡し、それらの強度の一部は、中継された光の経路1032Aに沿ってビームスプリッタを通過し、収束してホログラフィック表面1017Aを形成する。このようにして、ライトフィールドディスプレイ1001によって直接的に投影されたホログラフィック表面1015Aは、ホログラフィック表面1017Aを形成するように中継される。中継された光の経路1028Aおよび1032Aは、ディスプレイ1001からビームスプリッタ1005への投影された光の経路のセットから始まり、その後、ビームスプリッタ1005から再帰反射体1006Aへの反射された光の経路のセットを通って発生した中継された光の経路のセットを構成する。実施形態において、中継された光の経路のセットの各々は、中継システム104によって画定されるような四次元(4D)座標系における、位置座標(X,Y)および角座標(U,V)のセットを有する。ライトフィールドディスプレイ1001によってスクリーン外表面1016Aよりも深い深度で投影される、スクリーン内表面1015Aは、1016Aから中継される表面1018Aよりも視認者1050に近い、表面1017Aとして中継される。換言すれば、ライトフィールドディスプレイによって投影されたホログラフィック表面1015Aおよび1016Aの深度プロファイルは、ホログラフィック中継システム104によって反転される。ホログラフィック表面1016Aとビームスプリッタ1005との間の垂直距離D1は、対応する中継されたホログラフィック表面1018Aとビームスプリッタ1005との間の水平距離と実質的に同じである。同様に、ホログラフィック表面1015Aとビームスプリッタ1005との間の垂直距離D2は、中継された表面1017Aとビームスプリッタ1005との間の水平距離D2と実質的に同じである。
図1Bにおいて示される任意選択の光学素子1041Aに関して考察されたように、光学素子1041Aはまた、任意選択の光学素子である。この1041Aは、経路1031Aまたは1037Aに沿った光線の大部分が、ビームスプリッタ1005を出る光線とは反対の線形偏光でビームスプリッタ1005に戻る結果となり得る、4分の1波長リターダであり得、その後、これらの光線の大部分は、ビームスプリッタ1005によって偏向されてディスプレイ1001に向けられるのではなく、視認者1050に向けられる。また、ホログラフィック表面1016Aからの投影された光の経路1036Aの経路1042Aに沿った光線は、ディスプレイスクリーン平面1021に垂直なライトフィールドディスプレイから投影され、通常、角度ライトフィールド座標値(u=,v)=(0,0)に割り当てられる。この光線は、中継されたホログラフィック表面1018Aを形成するのに役立つ、中継された経路1042Bに沿って光線を生成する。観察者1050の場合、光線1042Bは、仮想ディスプレイ平面1022に垂直に投影され、観察者1050に対して、ライトフィールド角座標(u,v)=(0,0)のある光線として知覚される。さらに一般化するために、光中継システム103は、ライトフィールド角座標の必要な再配置にもかかわらず、中継された後でも、ライトフィールド座標(u,v)=(0,0)で光線をその値に維持し、これは、
図5Bにおいて示される再帰反射体構成で深度を反転させるように、
図2Bにおいて示される。代替的に、補正光学素子は、深度を反転するように、
図5Bのホログラフィックディスプレイシステムにおいて含まれ得る。実施形態において、
図2Aにおいて示される補正光学素子20は、中継された光の経路1028Aおよび1032Aのセットに配列され得、補正光学素子20は、補正光学素子20を通して第1および第2の中継されたホログラフィック表面1017A、1018Aを知覚する視認者が、第1および第2のホログラフィック表面1015A、1016Aの深度順序と同じである修正深度順序を知覚するように、中継された光の経路のセットの各々の角座標(U,V)の極性を反転するように構成されている。実施形態において、補正光学素子20は、仮想ディスプレイ平面に配列され得る。別の実施形態において、補正光学素子20は、投影された光の経路1030A、1036Aのセットに配列され、中継システム104に光学的に先行し得、補正光学素子20は、第1および第2のホログラフィック表面1015Aおよび1016Aが事前補正された深度順序を有するように、投影された光の経路1030A、1036Aのセットの各々の角座標(U,V)の極性を反転するように構成され得る。実施形態において、補正光学素子20は、ディスプレイスクリーン平面に配列され得る。
【0038】
図5Cは、ライトフィールドディスプレイ1001および
図4Cおよび
図4Dに関して上で考察された中継システム460と同様の中継システム105を示す。実施形態において、ホログラフィック対象物体積中継部105は、発散光をホログラフィック表面から凹面反射ミラー1007Aに向け直すように使用されるビームスプリッタを備え、この発散光を中継されたホログラフィック表面の中に再集束させる。
図5Bにおける再帰反射体1006Aは、
図5Cにおける凹面反射ミラー1007Aに置き換えられている。実施形態における、
図5Cに示されるセットアップにおいて、ミラーは、ディスプレイスクリーン平面1021とミラーの表面との間の光の経路長にほぼ等しい曲率半径を有する球面ミラーであり得、
図4Cにおけるスクリーン平面468で、またはその近くに配置されている、
図4Dにおけるミラー曲率の中心C´441と同質である。同じホログラフィック表面1015Aおよび1016Aは、投影された光の経路1030A、1036Aのセットに沿って、
図5Bにおいて示されるように、ライトフィールドディスプレイ1001によって投影される。投影された光の経路1030Aおよび1036Aのセットは、各投影された光の経路がディスプレイスクリーン平面1021に関して画定された第1の4D座標系における位置座標(X,Y)および角座標(U,V)のセットを有するように、ライトフィールドディスプレイ1001によって画定される第1の四次元(4D)機能に従って決定されると見なされ得る。ホログラフィック表面1015Aからの光は、ビームスプリッタ1005から反射された光の経路1031Aに沿って光線の中に反射し、
図5Bにおける再帰反射体1006Aの場合と同じ経路に沿って後方に向けられるのではなく、これらの光線は、中継された経路1032Bに沿って反射され、収束して、ホログラフィック表面1017Bを形成する。中継されたホログラフィック表面1017Bは、ホログラフィック表面1015Aとミラーとの間の光の経路長に対応する凹面ミラーによって実行される縮小のために、元のホログラフィック表面1015Aよりもわずかに小さい。実施形態において、ミラー1007Aは、球面ミラーであり、ホログラフィック表面1015Aとミラー1007Aとの間の経路長は、ミラー1007Aの表面の曲率半径よりもわずかに大きい。同様に、ホログラフィック表面1016Aからの光は、ビームスプリッタ1005から反射された経路1037Aに沿って光線の中に反射するが、
図5Bにおける再帰反射体1006Aの場合と同じ経路に沿って後方に向けられるのではなく、これらの光線は、中継された経路1028Bに沿って反射され、収束して、ホログラフィック表面1018Bを形成する。中継されたホログラフィック表面1018Bは、ホログラフィック表面1015Aとミラーとの間の光の経路長に対応する凹面ミラーによって実行される拡大のために、元のホログラフィック表面1016Aよりもわずかに大きい。実施形態において、ミラーは、球面ミラーであり、ホログラフィック表面1016Aとミラー1007Aとの間の経路長は、ミラー1007Aの表面の曲率半径よりもわずかに小さい。加えて、ホログラフィック表面の深度順序は、中継部によって保護され、元の表面1016Aは、スクリーン平面1021の前に投影され、その中継された表面1018Bも、仮想スクリーン平面1022の前に投影される。元の表面1015Aは、スクリーン平面1021の後ろに投影され、その中継された表面1017Bもまた、各場合において、視認者から離れて、仮想スクリーン平面1022の後ろに投影される。したがって、
図5Bにいて再帰反射体で発生する、深度反転は、ミラー1007Aを使用することによって回避されてきた。最後に、凹面ミラー1007Aによって生成された画像が反転されるので、中継されたホログラフィック球1018Bは、
図5Bにおいて現れる、これらの表面の位置とは逆の順序で、中継されたホログラフィックボックス1017Bの下の位置に投影される。中継された光の経路1028B、1032Bのセットは、各中継された光の経路が仮想スクリーン平面1022に関して画定された第2の4D座標系における位置座標(X,Y)および角座標(U,V)のセットを有するように、中継システム105によって画定される第2の4D機能に従って決定されたと見なされ得る。中継された表面1018Bおよび1017Bの拡大、縮小、および位置変化はすべて、第2の4D座標系における第2の4D機能の用途の効果である。
【0039】
図5Bにおいて示される中継されたホログラフィック表面を視認者1050に対して生成するために、いくつかの補正は、
図5Cにおいて示されるディスプレイによって投影されるホログラフィック表面に対して行われ得る。実施形態において、ライトフィールドディスプレイ1001は、中継された光の経路1028Cおよび1017Cのセットの各々についての第2の4D座標系における位置座標および角座標が、中継されたホログラフィック表面1018Cおよび1017Cが意図されたように視認者に提示されることを可能にするように、第1の4D機能に従って投影された光を出力するようライトフィールドディスプレイ1001を操作することによって、第2の4D機能の原因となる命令を受信するように構成されているコントローラ190を含み得る。
図5Dは、
図5Dに示される湾曲されたミラー構成を備えた中継システム105が使用された場合に、ライトフィールドディスプレイ1001によって生成されなければならないホログラフィック表面の位置および拡大を示す。
図5Cにおけるホログラフィック表面1015Aは、
図5Dにおけるホログラフィック表面1015Cの位置に投影されなければならず、表面がミラーに近いことから生じる、拡大を補償するように、わずかに小さくされなければならないであろう。
図5Cにおけるホログラフィック表面1016Aは、
図5Dにおけるホログラフィック表面1016Cの位置の中に投影されなければならず、ミラーからより遠い距離で発生する、画像の縮小を補償するように、拡大されなければならないであろう。ホログラフィック表面1015Cおよび1016Cの位置は、ミラーによる反射で発生する、画像の反転を説明するように、
図5Cにおける1015Aおよび1016Aに対して、左右に入れ替えられている。その結果は、ホログラフィック表面1015Cが、
図5Bにおける1017Aと正確に同じ場所において、1017Cの中に中継され、ホログラフィック表面1016Cが、
図5Bにおける1018Aと正確に同じ場所において、1018Cの中に中継されることをもたらす。
【0040】
図5Dにおいて、投影されたホログラフィック球表面1016Cを形成する、投影された光の経路1036Cに沿った光線のグループは、中継されたホログラフィック表面1018Cを形成する、中継された光の経路1028Cに沿った光線のグループにマッピングされる。同様の方法で、
図5Bにおいて、ホログラフィック球表面1016Aからの投影された光の経路1036Aに沿った光線のグループは、中継されたホログラフィック表面1018Aを形成する、中継された光の経路1028Aに沿った光線のグループにマッピングされる。
図5Bを綿密に検査すると、
図5Bにおけるスクリーン平面1021(またはディスプレイ表面1021)に垂直に投影され、しばしばライトフィールド角座標(u,v)=(0,0)に関連付けられる中央光線1042Aは、視認者1050によって見られる仮想スクリーン平面1022に垂直である、中央光線1042Bにマッピングする。換言すれば、
図5Bに示される再帰反射体構成の場合、(u,v)=(0,0)で生成される光線は、深度の反転を補正するよう、
図2Bに示されるように角座標uおよびvを交換しなければならないという事実にもかかわらず、維持される。しかしながら、深度の反転が起こらない、
図5Dに示される湾曲されたミラー中継構成において、ライトフィールドディスプレイ1001のスクリーン平面1021に垂直に投影される投影された光線1036Cのグループにおける中心光線1042Cは、しばしばライトフィールド角座標(u,v)=(0,0)に関連付けられ、視認者1050によって見られる仮想スクリーン平面1022に垂直ではないことがあり得る、中間光線1042Dにマッピングされる。これは、ディスプレイ表面497に垂直に投射された光線490Cおよび491Cが、それぞれ、光線490Eおよび491Eを生成する、
図4Dにおいて示されるのと同じ動作であり、光線がホログラフィック表面488と交差する場所に部分的に依存して、仮想スクリーン平面469の法線に対して変化する、角度θ
1およびθ
2を生成する。その結果は、視認者が光線1043Dからの正しいライトフィールド情報を見えないことをもたらす。スペキュラハイライト(specular highlight)が、投影された光の経路1042Cに沿った光線に沿って、
図5Dにおけるライトフィールドディスプレイ1001によって投影される例において、このスペキュラハイライトは、仮想スクリーン平面1022の法線に対してある角度で、中継された光の経路1042Dに沿ってマッピングされた光線上に現れる。これを修正するために、中継システム106がない場合に投影された経路1042Cに沿って(u,v)=(0,0)光線に投影される、色および強度情報は、代わりに、投影された経路1043Cに沿って光線に投影されるべきであり、この情報が中継された経路1043Dに沿ってマッピングされた光線に現れるように、中継システム106が配置されている場合、これは、仮想スクリーン平面1022および観察者1050に対して(u,v)=(0,0)光線である。換言すれば、湾曲されたミラー1007Aのある中継光学構成を使用してホログラフィック表面を適切に中継するために、ライトフィールド座標のいくつかの再マッピングは、(前述の拡大調整に加えて)ライトフィールドディスプレイ1001上で行われ得る。
【0041】
LFディスプレイ1001が非偏光光を生成し、非偏光50%ビームスプリッタ1005が使用される状況下では、ホログラフィック表面1015Cおよび1016Cからの光の約半分は、ビームスプリッタ1005の第1の通過時に失われ、光の他の半分は、ビームスプリッタ1005の第2の通過時に失われ、その結果、ホログラフィック表面からの光の25%以下が、中継される。偏光ビームスプリッタ1005が使用される場合、その後、ホログラフィック表面1015Cおよび1016Cからの非偏光の半分が、ビームスプリッタ1005からの第1の反射で失われる可能性があるが、ミラー1007Aに向けられた残りの光は、直線偏光の既知の第1の状態になる。任意選択の光学素子1041Aに使用される4分の1波長リターダとともに、ミラーから戻る光は、ほとんどが第1の状態に直交する、直線偏光の既知の第2の状態にあり得、ほとんどが偏光ビームスプリッタ1005を透過し、中継されたホログラフィック表面1017Cおよび1018Cに寄与する。これらの状況下では、ホログラフィック表面1015Cおよび1016Cからの光の25%~50%は、ホログラフィック表面1017Cおよび1018Cに中継され得る。ライトフィールドディスプレイ1001が偏光を生成する場合、この効率は、偏光ビームスプリッタ1005および4分の1波長リターダ1041Aを使用することによって実質的に増加させることができる。
【0042】
図5Dにおいて、ホログラフィック表面1016Cまたは1015Cからの光の経路1036Cまたは1030Cからの光の半分は、
図5Cに示されるように、ビームスプリッタ1005を通過して、透過経路1034に沿って光線の中に入るので、それぞれ無駄になり得る。ビームスプリッタ1005の他方の側のディスプレイ1001Aの反対側に置かれ、ミラー1007Aに直交する、ミラー1007Aと同一の別のミラー1007Bを追加することが可能である。
図5Eは、投影されたホログラフィック表面から中継されたホログラフィック表面への光透過のための高効率を達成するように、互いに直交して置かれたビームスプリッタ1005および2つの凹面ミラー1007A、1007Bを備えるライトフィールドディスプレイおよびホログラフィック中継システム107の正射影図である。この構成は、
図1Bにおいて現れる、第2の再帰反射体1006Bと概念において類似している。ホログラフィック表面1016Cから投影された経路1036Cに沿った光線は、ビームスプリッタによって反射されてミラー1007Aに向けられた反射された光の経路1037Aの中に入るか、またはビームスプリッタを通過してミラー1007Bに向けられた透過光の経路1042Aの中に入るかのいずれかである。ミラー1007Aに向けられた光の経路1037Cは、ビームスプリッタ1005に再び入射する、光の経路の中に反射し、この光の一部は、中継された経路1028Cに透過される(一方、示されていない、ビームスプリッタ1005上に入射する、この光の残りの部分は、ライトフィールドディスプレイ1001に向けて下向きに戻る)。ミラー1007Bに向けられた光の経路1042Aは、ビームスプリッタ1005に入射する、光の経路1042Bの中に反射し、この光の一部は、ミラー1007Aによって反射された光の経路とともに複合して、経路1028Cの中に反射される(一方、図示されていない、この光の残りの部分は、ビームスプリッタ1005を透過し、ライトフィールドディスプレイ1001に向けて戻る)。同じことは、ホログラフィック表面1015Cからの光にも当てはまり、ホログラフィック表面1017Cの中に中継されるが、これらの光の経路は、
図5Dには示されていない。実施形態において、凹面ミラー1007Aおよび1007Bならびにビームスプリッタ1005は、ミラー1007Aおよび1007Bから反射された経路1028Cに沿った光が実質的に重なり合うように、整列される。
【0043】
LFディスプレイ1001が非偏光を生成し、非偏光50%ビームスプリッタ1005が使用される状況下では、ホログラフィック表面1015Cおよび1016Cからのほとんどすべての光は、ミラー1007Aまたは1007Bのいずれかに向けられる。戻ると、最大で各ミラーから反射された光の半分は、ビームスプリッタ1005を通ってディスプレイに向かって透過され得、中継されたホログラフィック表面1016Cまたは1017Cの画像化に寄与しない。これは、ホログラフィック表面1015Cおよび1016Cからの光がホログラフィック表面1017Cおよび1018Cに中継されるための効率の50%の上限を与える。しかしながら、
図1Aならびに
図5Dの考察において記載されているように、任意選択の光学素子1041Aおよび1041Bとして偏光ビームスプリッタならびに4分の1波長リターダを使用して、各ミラーに向けられた光の大部分が、ビームスプリッタに戻る帰りに90度回転され得る特定の線形偏光を有するので、実質的により高い効率が得られ得、その結果、2つの異なる反射された偏光の光の大部分が、中継されたホログラフィック表面1017Cおよび1018Cに向けられるときに、再複合される。
【0044】
いくつかの実施形態において、
図5C~
図5Eにおいて示されるミラー1007Aおよび1007Bの集束機能は、レンズ、ミラー、またはこれらの素子のいくつかの複合などの1つ以上の光学素子で置き換えられ得る。一実施形態において、ミラー1007Aおよび1007Bは各々、
図4Cに関して上で考察されたように、
図4Eにおいて示されるレンズ444および反射体442によって置き換えられ得る。別の実施形態において、
図5C~
図5Dの中継システム105および106全体は、
図4Cに関して上記で考察されたように、
図4Fにおいて示されるレンズ中継システム480などの、1つ以上のレンズで形成された中継部で置き換えられ得る。
【0045】
図5Dにおいて示される構成の中継部106は、
図3Bにおいて示されるように、2つの中継部を備えるホログラフィック中継システムにおける1つ以上の中継部として使用され得る。
図3Bにおいて、中継部130および140の両方は、中継システム106に置き換えられ得るが、
図3Cにおいて、中継部140が光を2つの異なる方向において透過される必要があるため、中継部130のみは、中継部106によって置き換えられ得る。別の実施形態において、2つの実質的に同一の中継部106は、
図3Bにおいて示されるホログラフィック中継システム構成において使用され、
図5Dを参照して上で記載された第1の中継部130のライトフィールド角座標(u,v)の縮小、拡大、および再配置の効果は、第2の中継部140によって少なくとも部分的に反転されている。
【0046】
図6は、透過型反射体1105を使用して、ライトフィールドディスプレイ1001によって投影されたホログラフィック表面を中継するシステムの実施形態を示す。素子1105の例は、複数の2面コーナー反射体から構成される光学画像化素子である、2面コーナー反射体アレイ(DCRA)であり、これは、
図4Aに示すように、平面が互いに直交するように配向された、近接して配置された平行ミラー平面の2つの薄層として実現され得る。別の例は、コーナー反射体マイクロミラーアレイである。ライトフィールドディスプレイ1001は、
図1に関して上で考察されたライトフィールドディスプレイ1001と同様であり得る。ライトフィールドディスプレイ1001は、スクリーン平面1021の視認者側1010にスクリーン外ホログラフィック表面1016Aを投影し、スクリーン平面1021のディスプレイ側1011にスクリーン内ホログラフィック表面1015Aを投影する。透過型反射体1105は、投影された光の経路1030A、1036Aのセットに沿って光を受信し、受信された光を中継された光の経路1032A、1028Aのセットに沿って向けるように位置付けられる。実施形態において、投影された光の経路1030A、1036Aのセットの各々は、ディスプレイスクリーン平面1021に関して画定された四次元(4D)座標系における位置座標(X,Y)および角座標(U,V)のセットを有する。実施形態において、透過型反射体1105は、透過型反射体1105の複数の内部反射された表面401と表面402との間で受信された光の一部を内面的に反射し、中継された光の経路1032A、1028Aのセットに沿って仮想スクリーン平面1022に向かって第1の方向に光を出力する。実施形態において、中継された光の経路1032A、1028Aのセットにおける各光の経路は、仮想スクリーン平面1022に関して画定された四次元(4D)座標系における位置座標(X,Y)および角座標(U,V)の固有のセットを有する。さらに、実施形態において、透過型反射体1105の外部表面430は、受信された光の第2の部分を、反射された光の経路1130、1136のセットに沿って、第1の方向とは反対の第2の方向に反射する。実施形態において、反射された光の経路1130、1136のセットおよび中継された光の経路1032A、1028Aのセットは、第1および第2の中継されたホログラフィック表面1015A、1016Aが、第1および第2の方向から、仮想スクリーン平面1022に対して同じ深度プロファイルを有すると知覚されるように、実質的に整列される。
【0047】
実施形態において、ホログラフィック表面1016の表面に収束する、投影された光の経路1036Aに沿った投影された光線、およびスクリーン内ホログラフィック表面1015Aで収束する、投影された光の経路1030Aに沿った投影された光線(光線追跡線1033を参照)のすべては、それらが透過型反射体1105に近づくにつれて、発散する。投影された光の経路1036Aに沿った入射光線の一部は、1105の外部表面430から反射された光の経路1136に沿った光線の中に反射する。投影された光の経路1036Aに沿った入射光線の他の部分は、透過型反射体1105を通過し、反射を受け、中継されたホログラフィック表面1018Aを形成するように収束する、中継された光の経路1028に沿って光線として出る。同様に、投影された光の経路1030Aに沿った入射光線の一部は、透過型反射体1105の外部表面430から反射された光の経路1130に沿った光線の中に反射し、一方、投影された光の経路1030Aに沿った入射光線の他の部分は、1105内で反射され、中継された光の経路1032Aに沿って収束する光線として現れ、中継されたホログラフィック表面1017Aを形成する。中継された表面1017Aとして中継された後、投影された表面1016Aよりも視認者から離れていた投影された表面1015Aが、ホログラフィックシーンが中継された後、視認者に近づいていることに注意されたい。ホログラフィック表面1016Aとビームスプリッタとの間の垂直距離D1は、中継されたホログラフィック表面1018Aとビームスプリッタ1105との間の水平距離と実質的に同じである。同様に、ホログラフィック表面1015Aとビームスプリッタ1105との間の垂直距離D2は、中継された表面1017Aとビームスプリッタ1105との間の水平距離と実質的に同じである。観察者1050は、ホログラフィック表面1017Aがホログラフィック表面1018Aのわずかに前の空間に浮かんでいるのを見るであろう。観察者1350は、反射された光の経路のセット1136の収束点にあると知覚される反射されたホログラフィック表面1018Aを見て、反射された光の経路のセット1130の収束点にあると知覚される反射されたホログラフィック表面1015Aを見る。しかしながら、元のホログラフィック表面1015Aおよび1016Aが、視認者1050によって観察されるように、中継されたホログラフィック表面1017Aおよび1018Aの正しい深度順序を達成するために表示される前に描写される場合、これは、
図2Bおよび
図2Cに示され、上記の
図1Aおよび
図5Bを参照して考察されるように、表面の深度がスクリーン平面1021の周りで反転され、ライトフィールド角座標UVが反転されることを意味し、その後、UV座標は、透過型反射体1105の表面から反射されて、1350で観察される表面について反転される。換言すれば、深度は、光線1130または1136、それぞれを視認する観察者1350のためのホログラフィック表面1017Aまたは1018Aに対して正しく表示され得ない。これを補正するために、反射された光の経路のセット1130、1136に対してUV座標反転を実行するため、
図2Aに示されるものと同様の補正光学素子を平面1137に置くことが可能である。別の実施形態において、平面1137に補正光学素子がなく、ホログラフィック表面1015Aまたは1016Aの異なるライトフィールド描写を用いて、観察者1350は、正しい深度順序でホログラフィック表面1017Aおよび1018Aを知覚し得、
図2Aにおいて示されるものと同様の補正光学素子を、
図5Bに関して上で考察されたように仮想ディスプレイ平面1022で置かれて、観察者1050が正しい深度順序でホログラフィック表面1017Aおよび1018Aも見ることを可能にする。換言すれば、
図2Aにおいて示されるような補正光学素子が、観察者1050および1350の両方が正しい深度でホログラフィック表面1017Aおよび1018Aを見ることができるようにするために使用される場合、それらは、
図2Bに示されるように、ライトフィールドディスプレイ1001からのホログラフィック表面のライトフィールド描写が、スクリーン平面1021の周りの深度を反転させ、UV座標の極性を反転させるステップを含むかどうかに応じて、平面1022または1137に置かれることができる。
【0048】
図7は、第1のディスプレイ1001の反対側に別のディスプレイ1201が追加され、中継システム108を挟んでいる、
図5Bのホログラフィックシステムと同じである、ホログラフィックシステムを示しており、
図5Bの数値ラベルが、
図7に適用される。中継システム108は、ビームスプリッタ1205と、再帰反射体1006Aと、を備える。1201がライトフィールドディスプレイである場合、ライトフィールドディスプレイ1201は、複数の光源場所を含む、1つ以上のディスプレイ表面1202と、発光ディスプレイからエネルギー表面1205にディスプレイを中継するように作用する、存在する場合もしない場合もある、画像化中継部1203と、エネルギー表面上の各光源場所を三次元空間における特定の方向の中に投影する、導波路1204のアレイとで、
図1Aに関して上記で考察されたライトフィールドディスプレイ1001として構成され得る。エネルギー表面1205は、個々の発光ディスプレイデバイス1202よりも大きい、複合解像度を有するシームレスなエネルギー表面であり得るが、平面1221は、1201のスクリーン平面である。1201が従来の2Dディスプレイである場合、中継部1203および/または導波路1204は、存在しない可能性がある。ディスプレイ1201は、2D画像(図示せず)またはホログラフィック表面1213を表示し得る。ディスプレイ1201を離れる投影された光の経路1231の追加のセットに沿った光線は、ビームスプリッタ1205の表面で反射し、中継された光の経路1233の追加のセットに沿って発散光線グループを形成し、知覚されたホログラフィック表面1214での収束点を明らかにするよう、仮想経路1234を通して光線追跡することができる。ディスプレイ表面1213とビームスプリッタ1205との間の垂直距離D3は、ビームスプリッタと知覚表面1214との間の水平距離に実質的に等しい。観察者1050は、ホログラフィック表面1017A、1018A、およびディスプレイ1201がライトフィールドディスプレイであるかどうかに応じてホログラフィックである場合もそうでない場合もあるディスプレイ表面1214を見るであろう。1201として2Dディスプレイを使用して、ディスプレイ1201とビームスプリッタ1205との間の距離に応じて、観察者1050から任意の合理的な距離に置かることができる、均一な背景画像化平面を作成することが可能である。視差素子1207は、ディスプレイ1201からの光の一部またはすべてを遮断するために、1201のスクリーン平面から距離1210でディスプレイ1201の経路に置かれることができ、バックライトのない液晶ディスプレイ、透明ディスプレイ、実際の物理的表面などの一部の形をとることができる。視差バリア1207は、ホログラフィック表面1017Aまたはホログラフィック表面1018Aが1214を遮蔽し、両方の画像が同時に表示されることを望まれない場合において、表面1214の一部を遮断するために使用されることができる。視差バリア1207が、1つ以上の偏光子および液晶(LC)層を含むLCDパネルの一部である場合、ビームスプリッタは、1207を通過する偏光の100%を反射するように選択される、偏光ビームスプリッタであることができる。同様に、視差バリア1208は、ディスプレイ1001からの光の全部または一部を遮断するために、ライトフィールドディスプレイ1001の上に距離1211で置かれることができ、バックライトのない液晶ディスプレイ、透明ディスプレイ、実際の物理的表面などの一部の形をとることができる。
図7に関する上記の考察における様々な実施形態は、
図4C~
図4Dおよび
図5C~
図5Eのものを含む、本開示のホログラフィックディスプレイシステムの他の実施形態において、部分的または全体的に実施され得ることが理解されるべきである。例えば、上記で考察された第2のディスプレイ1201ならびに視差素子1207および1208は、
図4C~
図4Dおよび
図5C~
図5Eに記載されるように、少なくとも1つの凹面ミラーを含む、中継システムで動作するように実装され得る。
【0049】
図8Aに示されているのは、第1のディスプレイ1001の反対側に別のディスプレイ1201が追加され、中継システム109を挟んでいる、
図6のホログラフィックシステム110と同じ、ホログラフィックシステムであり、
図6の番号付けラベルが、
図8Aに適用される。ディスプレイ1201がライトフィールドディスプレイである場合、ライトフィールドディスプレイ1201は、
図7に関して上で考察されたライトフィールドディスプレイ1201として構成され得る。ディスプレイ1201は、2D画像(図示せず)またはホログラフィック表面1213を表示し得る。ディスプレイを離れる投影された光の経路1231の追加のセットに沿った光線は、透過型反射体1305の表面で部分的に反射し得、中継された光の経路1332の追加のセットに沿って発散光線グループを形成する。光線1231はまた、透過型反射体1305を通過して、反射を受け得、透過光の経路1333のセットに沿って光線として出て、中継されたホログラフィック表面1314を形成するように収束する。ディスプレイ表面1213とディスプレイ表面1305との間の垂直距離D3は、表面1305と中継されたホログラフィック表面1314との間の水平距離に実質的に等しくあり得る。観察者1050は、ホログラフィック表面1017A、1018A、および1201がライトフィールドディスプレイであるかどうかに応じてホログラフィックである場合もそうでない場合もある、ディスプレイ表面1314を見るであろう。1201として2Dディスプレイを使用して、ディスプレイ1201と透過型反射体1305との間の距離に応じて、観察者1050から任意の合理的な距離に置かれることができる、均一な背景画像化平面を作成することが可能である。視差素子1207は、ディスプレイ1201からの光の一部またはすべてを遮断するために、1201のスクリーン平面から距離1210でディスプレイ1201の経路に置かれることができ、バックライトのない液晶ディスプレイ、透明ディスプレイ、実際の物理的表面などの一部の形をとることができる。視差バリア1207は、ホログラフィック表面1017Aまたはホログラフィック表面1018Aが1214を遮蔽し、両方の画像が同時に表示されることを望まれない場合において、表面1314の一部を遮断するために使用されることができる。同様に、視差素子1208は、ディスプレイ1001からの光のすべてまたは一部を遮断するために、ライトフィールドディスプレイ1001の上に距離1211で置かれることができ、バックライトのない液晶ディスプレイ、透明ディスプレイ、実際の物理的表面などの一部の形をとることができる。両方のライトフィールドディスプレイの協調描写が、遮蔽を回避するように使用されることができるので、視差素子1207および1208は、1201がライトフィールドディスプレイである場合、遮蔽問題を回避するために必要がない場合がある。通常、中間平面1137または仮想スクリーン平面1337には何も置かれない。しかしながら、角度4Dライトフィールド座標U,Vの極性を反転させる、
図2Aまたは同様の構成からの補正光学素子20は、平面1337ではなく平面1137、または平面1137ではなく平面1337、またはその両方の場所、またはいずれでも無い場所に置かれ得る。また、平面1337および1137の補正光学系20は、両方とも、透過型反射体1305に近づいたり、または遠ざかったりされ得る。別の選択肢は、ライトフィールドディスプレイ1001のスクリーン平面1021のすぐ上に置かれたU,V座標の極性を反転させる、
図2Aまたは同様の構成からの補正光学系20を有することである。最後に、システム130は、透過型反射体1305の代わりにミラーを使用して構築することができ、これにより、1305の左側の観察者1050および1305の右側に配置される観察者(図示せず)で2つの独立したビューが得られ、各観察者は、単一のディスプレイからのみホログラフィック表面を見ることができる。
図8Aに関する上記の考察における様々な実施形態が、
図4C~
図4Dおよび
図5C~
図5Eのものを含む、本開示のホログラフィックディスプレイシステムの他の実施形態において部分的または全体的に実施され得ることが理解されるべきである。例えば、上で考察された追加のディスプレイ1201ならびに視差素子1207および1208は、
図4C~
図4Dおよび
図5C~
図5Eに記載されるように、少なくとも1つの凹面ミラーを含む、中継システムと連動するように実装され得る。
【0050】
図8Bは、遮蔽処理を実行するように、
図8Aにおける視差バリアを使用する実施形態を示す。
図8Aのラベルは、この図において適用する。視差バリア1207の部分1367は、投影された表面1213の一方の側からの光1361を遮断するように作動され得る。表面1213からの直交光線1362のみが示され、それらは、透過型反射体1305から、観察者1050に到達する光線1364の中に部分的に反射する。光線1362は、1305によって部分的に透過され、投影されたホログラフィック表面1366を形成する、光線1363の中に出る。表面1213の部分からの遮断光線1361は、中継されたホログラフィック画像1366の遮断部分1365に対応して、観察者1050には実質的に見えない。
【0051】
図8Cは、
図8Aに示されるものと同様のシステムの実施形態を示しており、透過型反射体1305の右側の観察者1350に到達するであろう、実質的にすべての光線があるが、1305の左側(現在表示)の観察者に到達するであろう、光線の一部を省略している。
図8Aのラベルは、この図面に適用する。観察者1350は、1305から反射された発散光線1337を通してホログラフィック表面1018Aを知覚し、1305から反射された発散光線1331を通してホログラフィック表面1017Aを知覚する。ディスプレイ1201がホログラフィックディスプレイである場合、ホログラフィック表面1213は、ホログラフィック表面1314に中継され、観察者1350は、前景において1314を、および背景においてホログラフィック表面1017Aおよび1018Aを見るであろう。ディスプレイ1201が2Dディスプレイである場合、観察者1350は、平坦な前景画像を、および背景においてホログラフィック表面1017Aおよび1018Aを見るであろう。
図8Aについて考察されたように、1201がライトフィールドディスプレイである場合、遮蔽処理は、2つのライトフィールド1001および1201を協調することによって、または視差バリア1207および/または1208を使用することによって行われ得る。1201が2Dディスプレイである場合、遮蔽処理は、視差バリア1207および/または1208を使用して行われ得る。
【0052】
図8Dは、
図8Aおよび
図8Bにおいて示されるディスプレイシステムの抽象化を示す実施形態を示す。ディスプレイ1001は、透過型反射体によって中継されるホログラフィック表面1016Aを、観察者1050が1305の前に見る表面1018Aの中に投影する。ディスプレイ1201は、1305によって中継されるホログラフィック表面1213を、観察者1050が透過型反射体1305の後ろに見る表面1314の中に投影する。部分的または完全に囲まれた透過型反射体表面1305を含む実施形態は、すべての角度からの観察者が、拡張された視認体積においてホログラフィック表面を見ることができるようにし得る。
【0053】
図8Eは、少なくとも部分的に囲まれた透過型反射体表面を有する透過型反射体1605のある
図8Dのシステムの実施形態である。実施形態において、反射体表面は、すべての角度からの観察者が拡張された視認察体積においてホログラフィック表面を見ることができるように構成されている円錐形状を有し得る。透過型反射体1605は、複数の2面コーナー反射体から構成される光学画像化素子である、2面コーナー反射体アレイ(DCRA)であり得、これは、
図4Aに示すように、平面が互いに直交するように配向された、近接して配置された平行ミラー平面の2つの薄層として実現され得る。別の例は、コーナー反射体マイクロミラーアレイである。ホログラフィック表面1213は、ライトフィールドディスプレイ1201によって投影され、透過型円錐形反射体によって視認可能な場所1314に中継される。同様に、1016Aは、ディスプレイ1001によって投影され、視認可能な表面1018Aに中継される。この構成は、ホログラフィック表面の配置を、ホログラフィック円錐の外側、ならびに内側、ディスプレイの周囲360度全体の場所に投影および中継されることを可能にする。1050で示されているような複数の観察者は、ディスプレイの周りの複数の場所で可能である。実施形態において、透過型反射体1605の円錐表面は、ディスプレイ1001または1201の中心と整列された頂点1610を有し得る。
図8Aおよび
図8Cについて考察されたように、遮蔽処理は、ディスプレイ1201および1001の両方からの表面の投影を協調することによって行われることができる。透過型反射体1605は、示されるように、円錐形状、4つ以上の平面の側面がある通常のピラミッド、カスタム形状であり得、完全にまたは部分的に囲まれ得る。
【0054】
実施形態において、透過型反射体は、頂点1810および多角形基部1815を有するように構成され得る。例えば、
図8Fは、ピラミッド形状の透過反射体表面1805のある、
図8Eにおいて示されているものと同様のシステムの実施形態を示す。実施形態において、透過型反射体1805の頂点1810は、ディスプレイ1001または1201の中心と整列され得る。
【0055】
本明細書に開示された原理に従う様々な実施形態が上述されてきたが、それらの実施形態は、単なる例示としての目的のために示されており、限定されないことを理解されたい。したがって、本発明(複数可)の幅広さおよび範囲は、上述の例示的な実施形態のいずれかによって限定されるべきではなく、本開示に由来する特許請求の範囲、およびそれらの等価物に従ってのみ定義されるべきである。さらに、上記の利点および特徴は、記載された実施形態において提供されているが、上記の利点のいずれかまたはすべてを達成するプロセスおよび構造に対して、かかる由来の特許請求の範囲の適用を限定しない。
【0056】
本開示の原理的な特徴は、本開示の範囲から逸脱することなく様々な実施形態の中で使用することができることを理解されたい。当業者は、日常的なわずかな実験を使用して、本明細書に記載された特定の手順に対する多くの等価物を認識するか、または探求することができるであろう。かかる等価物は、本開示の範囲内にあるとみなされ、特許請求の範囲により網羅される。
【0057】
追加的に、本明細書における節の見出しは、米国特許法施行規則(37CFR1.77)に基づく示唆との一貫性を持たせるために、またはそれ以外では構成上の手がかりを提供するために、提供されている。これらの見出しは、本開示に由来し得る任意の特許請求の範囲の中に記載された本発明(複数可)を限定または特徴付けるものではない。具体的には、一例として、見出しが「発明の分野」と称していても、かかる特許請求の範囲は、いわゆる技術分野を説明するためのこの見出しの文言によって限定されるべきではない。さらに、「発明の背景」の節における技術の説明は、技術が本開示内の任意の発明(複数可)の先行技術であることを認めるものと解釈されるべきではない。「要約」は、論点となる特許請求の範囲に記載された本発明(複数可)の特徴付けとは、決してみなされない。さらに、本開示内での単数形の「発明」の言及は、本開示において単一の新規性のみ存在すると主張するために使用されるべきではない。複数の発明が、本開示に由来する複数の請求項の制限に従って記載される可能性があり、したがって、かかる請求項は、それによって保護される本発明(複数可)およびそれらの等価物を定義する。すべての例では、かかる請求項の範囲は、本開示に照らしてそれら自体のメリットを考慮されるであろうが、本明細書内で記載された見出しによって制約されるべきではない。
【0058】
特許請求の範囲および/または明細書中の「備える(comprising)」という用語と併せて使用されるときに使われる「1つ(a)」または「1つ(an)」という語は、「1つ(one)」を意味し得るが、それはまた、「1つ以上(one or more)」、「少なくとも1つ(at least one)」、および「1つを超える(one or more than one)」の意味とも矛盾しない。特許請求の範囲の中で使用される「または(or)」という用語は、代替物のみに明示的に言及せず、または代替物が相互に排他的でない限り、「および/または(and/or)」を意味するように使用されているが、本開示は、代替物のみ、および「および/または(and/or)」を指す定義を支持する。本出願全体を通じて、「約(about)」という用語は、1つの値が、デバイスの固有の誤差ばらつきを含むことを示すために使用され、方法は、その値、または研究課題の間に存在するばらつきを判定するために使用されている。一般に、ただし前述の考察に対する対象であるが、「約(about)」または「実質的に(substantially)」などの近似の語により修飾された本明細書中の値は、記述された値から、少なくとも±1、2、3、4、5、6、7、10、12、または15%だけ変化する可能性がある。
【0059】
本明細書および請求項(複数可)で使用されているように、単語「備える(comprising)」(ならびに「comprise」および「comprises」などの任意の形式の備える)、「有する(having)」(ならびに「have」および「has」などの任意の形式の有する)、「含む(including)」(ならびに「includes」および「include」などの任意の形式の含む)、または「containing」(ならびに「contains」および「contain」などの任意の形式の包含する)は、包括的または開放的、追加的、引用されていない要素または方法ステップを排除しない。
【0060】
「そのとき(at the time)」、「同等(equivalent)」、「間中(during)」、「完全(complete)」等の比較、測定、およびタイミングに関する単語は、「実質的にそのとき(substantially at the time)」、「実質的に同等(substantially equivalent)」、「実質的に~間中(substantially during)」、「実質的に完全(substantially complete)」等を意味すると理解されるべきであり、ここで、「実質的に(substantially)」とは、そのような比較、測定、およびタイミングが、暗黙のうちに、または明示的に記述された所望の結果を達成するために、実用的であることを意味している。「近く(near)」、「近接する(proximate to)」、「隣接する(adjacent to)」などの要素の相対的位置に関係する単語は、それぞれのシステム要素の相互作用に実質的な影響を及ぼすのに十分近いことを意味するものとする。近似の他の言葉は、同様に、そのように変更されたとき、必ずしも絶対的または完全であるとはみなされないが、存在しているとしてその条件を指定することを保証するために、当業者にとっては十分近いとみなされるであろうという条件を指す。記述が変わる可能性の程度は、どのように大きな変化がもたらされるかに依存し、当業者であれば、修正されていない特徴の要求された特性および可能性を依然として有するような修正された特徴を認識するであろう。
本明細書によれば、以下の各項目に記載の構成もまた開示される。
(項目1)
ホログラフィックディスプレイシステムであって、
ディスプレイスクリーン平面に対して第1の投影された深度プロファイルを有する少なくとも第1のホログラフィック表面を形成するように、投影された光の経路のセットに沿って光を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイを備える、第1のディスプレイと、
前記第1のホログラフィック表面上の点が中継される場所に中継され、それによって、仮想スクリーン平面に対する第1の中継された深度プロファイルを有する第1の中継されたホログラフィック表面を形成するように、前記ライトフィールドディスプレイからの前記投影された光の経路のセットに沿って光を受信し、中継された光の経路のセットに沿って前記受信された光を中継するように位置付けられている中継システムであって、前記第1の中継された深度プロファイルが、前記第1の投影された深度プロファイルとは異なる、中継システムと、を備え、
前記ライトフィールドディスプレイが、第1の中継されたホログラフィック対象物の前記第1の中継された深度プロファイルが視認者を対象とした前記深度プロファイルであるように、投影される光を出力するように前記ライトフィールドディスプレイを操作することによって、前記第1の投影された深度プロファイルと前記第1の中継された深度プロファイルとの間の相違の原因となる命令を受信するよう構成されているコントローラを備える、ホログラフィックディスプレイシステム。
(項目2)
前記ライトフィールドディスプレイが、前記第1のホログラフィック表面をスクリーン内ホログラフィック表面またはオフスクリーンのホログラフィック表面として投影するよう構成されている、項目1に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目3)
前記投影された光の経路のセットの各々が、四次元(4D)座標系における位置座標および角座標のセットを有し、前記コントローラによって受信された前記命令が、前記4D座標系における前記第1のホログラフィック表面の前記角座標の極性の反転を含む、項目1に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目4)
前記投影された光の経路のセットが、前記ディスプレイスクリーン平面に対して第2の投影された深度プロファイルを有する第2のホログラフィック表面を形成し、前記第2のホログラフィック表面上の点が、前記仮想スクリーン平面に対して第2の中継された深度プロファイルを有する第2の中継されたホログラフィック表面を形成する中継された場所に、前記中継システムによって中継される、項目1に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目5)
前記仮想スクリーン平面が、前記ライトフィールドディスプレイの前記ディスプレイスクリーン平面に対して非平行または垂直な角度で配向されている、項目1に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目6)
前記中継システムが、前記投影された光の経路のセットに沿って光を受信し、前記受信された光を前記中継された光の経路のセットに沿って向けるように位置付けられている透過型反射体を備える、項目1に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目7)
前記透過型反射体が、前記透過型反射体の複数の内部反射された表面の間で前記受信された光の一部を内面的に反射し、前記中継された光の経路のセットに沿って前記仮想スクリーン平面に向かって第1の方向に光を出力する、項目6に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目8)
前記透過型反射体が、前記透過型反射体の複数の内部反射された表面の間で前記受信された光の第1の部分を内面的に反射し、前記受信された光の前記第1の部分を前記中継された光の経路のセットに沿って前記仮想スクリーン平面に向かって第1の方向に出力し、前記透過型反射体の外部表面が、前記第1の方向とは反対の第2の方向において反射された光の経路のセットに沿って前記受信された光の第2の部分を反射する、項目6に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目9)
前記反射された光の経路のセットおよび前記中継された光の経路のセットが、前記第1の中継されたホログラフィック表面が前記仮想スクリーン平面に対して同じ深度プロファイルを有するように、前記第1および第2の方向から知覚されるように、実質的に整列されている、項目8に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目10)
前記中継された光の経路のセット内の各光の経路が、四次元(4D)座標系における位置座標および角座標の固有のセットを有し、前記ホログラフィックディスプレイシステムが、前記中継された光の経路のセットと交差する場所において、または前記反射された光の経路のセットと交差する場所において位置付けられている補正光学素子をさらに備え、前記補正光学素子が、それを通過する光の経路の前記角座標の極性を反転するように構成されている、項目8に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目11)
前記中継された光の経路のセット内の各光の経路が、四次元(4D)座標系における位置座標および角座標の固有のセットを有し、前記ホログラフィックディスプレイシステムが、第1および第2の場所にそれぞれ位置付けられている第1および第2の補正光学素子をさらに備え、前記第1の場所が前記中継された光の経路のセットと交差し、第2の場所が前記反射された光の経路のセットと交差し、前記第1および第2の補正光学素子が、それを通過する光の経路の前記角座標の極性を反転するように各々構成されている、項目8に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目12)
前記透過型反射体が、複数の2面コーナー反射体を含む2面コーナー反射体アレイを備える、項目6に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目13)
前記2面コーナー反射体アレイが、平行であるが第1の寸法でオフセットされる、2層の反射平面を含み、一方の層における前記反射平面の方向が、第2の寸法で他方の層における前記反射平面の方向に直交して配向されている、項目12に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目14)
前記第1のディスプレイに対して実質的に直交して配列されている第2のディスプレイと、
前記第1のディスプレイからの前記投影された光の経路のセットおよび前記第2のディスプレイからの投影された光の経路の追加のセットに沿って光を受信し、前記受信された光を前記中継システムに向けるように構成されているビームスプリッタと、をさらに備える、項目1に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目15)
前記第2のディスプレイが、追加のホログラフィック表面を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイを備え、前記追加のホログラフィック表面上の点が、前記中継システムによって、中継された点に中継され、それによって、追加の仮想スクリーン平面に対して深度プロファイルを有する追加の中継されたホログラフィック表面を形成する、項目14に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目16)
前記第1のディスプレイに対応する前記仮想スクリーン平面および前記第2のディスプレイに対応する前記追加の仮想スクリーン平面が、2つの別個のホログラフィック体積が作成されるように、配置されている、項目15に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目17)
前記第1のディスプレイに対応する前記仮想スクリーン平面および前記第2のディスプレイに対応する前記追加の仮想スクリーン平面が、1つの連続ホログラフィック体積が作成されるように配置され、前記1つの連続ホログラフィック体積が、いずれかの仮想スクリーン平面に関連付けられた個々のホログラフィック体積よりも大きい、項目15に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目18)
前記第1のディスプレイの反対側に第2のディスプレイをさらに備え、前記中継システムが、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの間に配列され、前記中継システムが、前記第2のディスプレイから投影された光の経路の追加のセットに沿って光を受信し、中継された光の経路の追加のセットに沿って前記受信された光を中継するように構成されている、項目1に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目19)
前記第2のディスプレイが、追加のホログラフィック表面を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイを備え、前記追加のホログラフィック表面上の点が、前記中継システムによって、中継された点に中継され、それによって、前記仮想スクリーン平面に対して深度プロファイルを有する追加の中継されたホログラフィック表面を形成する、項目18に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目20)
前記第1または第2のディスプレイのいずれかからの前記投影された光の経路のセットにおいて配置された視差素子をさらに備え、前記視差素子が、前記それぞれのディスプレイの前記投影された光の経路のセットに沿って形成された前記ホログラフィック表面の少なくとも一部を遮蔽するように操作可能である、項目19に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目21)
前記第1および第2のディスプレイからの前記投影された光の経路のセットの各々において配置された視差素子をさらに備え、各視差素子が、前記それぞれの投影された光の経路のセットに沿って形成された前記ホログラフィック表面の少なくとも一部を遮蔽するように操作可能である、項目19に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目22)
ホログラフィックディスプレイシステムであって、
各投影された光の経路が、ディスプレイスクリーン平面に対して画定された第1の4D座標系における位置座標および角座標のセットを有するように、少なくとも第1のホログラフィック表面を形成するように、投影された光の経路のセットに沿って光を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイを備え、前記投影された光の経路のセットが、前記ライトフィールドディスプレイによって画定される第1の四次元(4D)機能に従って決定される、第1のディスプレイと、
前記第1のホログラフィック表面上の点が中継された場所に中継され、それによって、第1の中継されたホログラフィック表面を形成するように前記ライトフィールドディスプレイから前記投影された光の経路のセットに沿って光を受信し、中継された光の経路のセットに沿って前記受信された光を中継するように位置付けられている中継システムであって、各中継された光の経路が、仮想スクリーン平面に対して画定された第2の4D座標系における位置座標および角座標のセットを有するように、前記中継された光の経路のセットが、前記中継システムによって画定された第2の4D機能に従って決定される、中継システムと、を備え、
前記ライトフィールドディスプレイが、前記中継された光の経路のセットの各々の前記第2の4D座標系における前記位置座標および角座標が、前記中継されたホログラフィック表面が意図されたように視認者に提示されることを可能にするように、前記ライトフィールドディスプレイを操作して前記第1の4D機能に従って投影された光を出力することによって、前記第2の4D機能の原因となる命令を受信するように構成されているコントローラを備え、
前記中継システムは、ビームスプリッタと凹面ミラーとを有し、
前記ビームスプリッタは、前記投影された光の経路のセットに沿った光を受信し、受信した前記光の第1の部分を、反射光の経路のセットに沿って前記凹面ミラーに反射するよう配置され、
前記凹面ミラーおよび前記ビームスプリッタは、前記ビームスプリッタから前記凹面ミラーに向けて反射された光が反射され、前記反射光の経路のセットとは実質的に反対の戻り方向に沿って伸びる前記中継された光の経路のセットに沿って前記凹面ミラーから集光されるように位置合わせされる、ホログラフィックディスプレイシステム。
(項目23)
前記投影された光の経路のセットが、前記ディスプレイスクリーン平面に対して第2の投影された深度プロファイルを有する第2のホログラフィック表面を形成し、前記第2のホログラフィック表面上の点が、前記仮想スクリーン平面に対して第2の中継された深度プロファイルを有する第2の中継されたホログラフィック表面を形成する、中継された場所に、前記中継システムによって中継されている、項目22に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目24)
前記凹面ミラーから反射された前記光が、前記ビームスプリッタを通って前記仮想スクリーン平面に向けられている、項目22に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目25)
前記中継システムが、追加の凹面ミラーを備え、前記ビームスプリッタが、前記受信された光の第2の部分を、透過光の経路のセットに沿って前記追加の凹面ミラーに向けるように構成されている、項目22に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目26)
前記追加の凹面ミラーおよび前記ビームスプリッタが、前記ビームスプリッタを通して前記追加の凹面ミラーに向けて透過された投影された光が前記追加の凹面ミラーから反射され、前記仮想ディスプレイスクリーンに向かう中継された光の経路の追加のセットに沿って前記ビームスプリッタによってさらに反射されるように整列され、さらに、前記中継された光の経路のセットおよび前記中継された光の経路の追加のセットが、実質的に重なり合う、項目25に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目27)
各投影された光の経路が、ディスプレイスクリーン平面に対して画定された第1の4D座標系における位置座標および角座標のセットを有するように、少なくとも第1のホログラフィック表面を形成するように、投影された光の経路のセットに沿って光を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイを備え、前記投影された光の経路のセットが、前記ライトフィールドディスプレイによって画定される第1の四次元(4D)機能に従って決定される、第1のディスプレイと、
前記第1のホログラフィック表面上の点が中継された場所に中継され、それによって、第1の中継されたホログラフィック表面を形成するように前記ライトフィールドディスプレイから前記投影された光の経路のセットに沿って光を受信し、中継された光の経路のセットに沿って前記受信された光を中継するように位置付けられている中継システムであって、各中継された光の経路が、仮想スクリーン平面に対して画定された第2の4D座標系における位置座標および角座標のセットを有するように、前記中継された光の経路のセットが、前記中継システムによって画定された第2の4D機能に従って決定される、中継システムと、
前記第1のディスプレイの反対側に第2のディスプレイと、
を備え、
前記中継システムが、前記第1のディスプレイと前記第2のディスプレイとの間に配列され、前記中継システムが、前記第2のディスプレイから投影された光の経路の追加のセットに沿って光を受信し、中継された光の経路の追加のセットに沿って前記受信された光を中継するように構成されており、
前記ライトフィールドディスプレイが、前記中継された光の経路のセットの各々の前記第2の4D座標系における前記位置座標および角座標が、前記中継されたホログラフィック表面が意図されたように視認者に提示されることを可能にするように、前記ライトフィールドディスプレイを操作して前記第1の4D機能に従って投影された光を出力することによって、前記第2の4D機能の原因となる命令を受信するように構成されているコントローラを備えるホログラフィックディスプレイシステム。
(項目28)
前記第2のディスプレイが、追加のホログラフィック表面を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイを備え、前記追加のホログラフィック表面上の点が、前記中継システムによって、中継された点に中継され、それによって、前記仮想スクリーン平面に対して深度プロファイルを有する追加の中継された表面を形成する、項目27に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目29)
前記第1または第2のディスプレイのいずれかからの前記投影された光の経路のセットにおいて配置された視差素子をさらに備え、前記視差素子が、前記それぞれのディスプレイの前記投影された光の経路のセットに沿って形成された前記ホログラフィック表面の少なくとも一部を遮蔽するように操作可能である、項目28に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目30)
前記第1および第2のディスプレイからの前記投影された光の経路のセットの各々において配置された視差素子をさらに備え、各視差素子が、前記それぞれの投影された光の経路のセットに沿って形成された前記ホログラフィック表面の少なくとも一部を遮蔽するように操作可能である、項目28に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目31)
前記第2の4D機能が、前記第1の4D機能の拡大、縮小、および位置変化のうちの少なくとも1つを含む、項目22に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目32)
前記第1の4D機能が、前記第1の4D座標系において同じ位置座標を有する光の経路間で強度および色情報を交換する、項目22に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目33)
ホログラフィックディスプレイシステムであって、
ディスプレイスクリーン平面に対して第1の深度順序で少なくとも第1および第2のホログラフィック表面を形成するように、投影された光の経路のセットに沿って光を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイを備える、ディスプレイと、
前記第1および第2のホログラフィック表面上の点が中継された場所に中継され、それによって、仮想スクリーン平面に対して第2の深度順序で知覚可能な第1および第2の中継されたホログラフィック表面を形成するように、前記ライトフィールドディスプレイから前記投影された光の経路のセットに沿って光を受信し、中継された光の経路のセットに沿って前記受信された光を中継するように位置付けられている中継システムであって、前記第1および第2の深度順序が反転されている、中継システムと、
前記中継された光の経路のセットに配列された補正光学素子と、を備え、前記中継された光の経路のセットの各々が、四次元(4D)座標系における位置座標および角座標のセットを有し、前記第1および第2の中継されたホログラフィック表面が前記第1の深度順序と実質的に同じである補正深度順序で知覚可能であるように、前記第1の中継された光の経路のセットの各々の前記角座標の極性を反転するように構成されている、ホログラフィックディスプレイシステム。
(項目34)
前記補正光学素子が、前記仮想ディスプレイ平面に配置されている、項目33に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目35)
前記補正光学素子が、平行なレンズの列を含み、各レンズが同じ焦点距離fを有し、前記レンズの列が前記焦点距離の2倍の距離だけ離れており、これにより、前記レンズの列の焦点面が、仮想平面で重なり合い、前記焦点面の反対側のレンズが、同じ光軸を共有する、項目33に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目36)
ホログラフィックディスプレイシステムであって、
ディスプレイスクリーン平面に対して第1の深度順序で少なくとも第1および第2のホログラフィック表面を形成するように、投影された光の経路のセットに沿って光を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイを備える、ディスプレイと、
前記投影された光の経路のセットに配列された補正光学素子であって、前記第1の投影された光の経路のセットの各々が、四次元(4D)座標系における位置座標および角座標のセットを有し、前記補正光学素子が、前記投影された光の経路のセットの各々の前記角座標の極性を反転するように構成され、前記第1および第2のホログラフィック表面が、前記第1の深度順序から反転される中間深度順序を有する、補正光学素子と、
第1および第2のホログラフィック対象物上の点が、中継された場所に中継され、それによって、仮想スクリーン平面に対して、第2の深度順序で知覚可能な第1および第2の中継されたホログラフィック表面を形成するように、前記補正光学素子から前記投影された光の経路のセットに沿って光を受信し、中継された光の経路のセットに沿って前記受信された光を中継するように位置付けられている中継システムであって、前記第1および第2の深度順序が同じである、中継システムと、を備える、ホログラフィックディスプレイシステム。
(項目37)
前記補正光学素子が、前記ディスプレイスクリーン平面に配置されている、項目36に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目38)
前記補正光学素子が、平行なレンズの列を含み、各レンズが同じ焦点距離fを有し、前記レンズの列が前記焦点距離の2倍の距離だけ離れており、これにより、前記レンズの列の焦点面が、仮想平面で重なり合い、前記焦点面の反対側のレンズが、同じ光軸を共有する、項目36に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目39)
ホログラフィックディスプレイシステムであって、
ディスプレイスクリーン平面に対して第1の深度プロファイルを有する少なくとも第1のホログラフィック表面を形成するように、第1の投影された光の経路のセットに沿って光を投影するように構成されているライトフィールドディスプレイを備える、第1のディスプレイと、
前記第1のホログラフィック表面上の点が中継された場所に中継され、それによって、仮想スクリーン平面に対して、第1の中継された深度プロファイルを有する第1の中継されたホログラフィック表面を形成するように、前記ライトフィールドディスプレイから前記第1の投影された光の経路のセットに沿って光を受信し、第1の中継された光の経路のセットに沿って前記受信された光を中継するように位置付けられている第1の中継システムと、
前記第1の中継されたホログラフィック表面上の点が、新しい中継された場所にさらに中継され、それによって、新しい仮想スクリーン平面に対して、それぞれ第2の中継された深度プロファイルを有する第2の中継されたホログラフィック表面を形成するように、前記第1の中継された光の経路のセットに沿って前記第1の中継システムから光を受信し、第2の中継された光の経路のセットに沿って前記受信された光を中継するように位置付けられている第2の中継システムと、を備える、ホログラフィックディスプレイシステム。
(項目40)
前記新しい仮想スクリーン平面と前記ディスプレイスクリーン平面とが、実質的に平行である、項目39に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目41)
前記第1のディスプレイによって投影された前記第1のホログラフィック表面の前記第1の深度プロファイルが、前記第2の中継されたホログラフィック表面の前記第2の中継された深度プロファイルと実質的に同じである、項目39に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目42)
画像表面を形成するために光を投影するように構成されている第2のディスプレイと、
前記第1および第2のディスプレイの両方から投影された光を受信し、その一部を投影された光の経路のセットに沿って前記第1の中継システムに向けるように構成されているビームスプリッタと、をさらに備え、
前記第1の中継システムが、前記ビームスプリッタから前記投影された光の経路のセットに沿って投影された光を受信し、前記受信された光の一部を前記第1の中継された光の経路のセットに沿って中継し、それによって、中継された画像表面とともに前記第1の中継されたホログラフィック表面を形成するように構成され、
前記第2の中継システムが、前記第1の中継されたシステムから前記第1の中継された光の経路のセットに沿って光を受信し、前記受信された光の一部を前記第2の中継された光の経路のセットに沿って中継し、さらなる中継された画像表面とともに前記第2の中継されたホログラフィック表面を形成するように構成されている、項目39に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目43)
前記第2のディスプレイからの前記投影された光によって形成された前記画像表面が、ホログラフィックまたは非ホログラフィック表面である、項目42に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目44)
実世界の対象物の表面の光および前記第1のディスプレイからの前記投影された光を受信し、その一部を投影された光の経路のセットに沿って前記第1の中継システムに向けるように構成されているビームスプリッタをさらに備え、
前記第1の中継システムが、前記ビームスプリッタからの前記投影された光の経路のセットに沿って投影された光を受信し、前記受信された光の一部を前記第1の中継された光の経路のセットに沿って中継し、それによって、前記実世界の対象物の前記表面の中継された画像とともに前記第1の中継されたホログラフィック表面を形成するように構成され、
前記第2の中継システムが、前記第1の中継された光の経路のセットに沿って前記第1の中継されたシステムから光を受信し、前記受信された光の一部を前記第2の中継された光の経路のセットに沿って中継し、前記実世界の対象物の前記表面のさらなる中継された画像とともに前記第2の中継されたホログラフィック表面を形成するように構成されている、項目39に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目45)
前記第2の中継システムが、前記第1の中継システムから受信した前記光の別の部分を、反射された光の経路のセットに沿って、前記第2の中継された光の経路のセットの方向と実質的に反対の方向に向ける、項目39に記載のホログラフィックディスプレイシステム。
(項目46)
前記反射された光の経路のセットに沿って光を知覚する視認者が、前記第2の中継されたホログラフィック表面の前記第2の中継された深度プロファイルを知覚するように、前記反射された光の経路のセットに配列されている補正光学素子をさらに備える、項目45に記載のホログラフィックディスプレイシステム。