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特許7456765MTC機器、方法、プログラム、および、装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-18
(45)【発行日】2024-03-27
(54)【発明の名称】MTC機器、方法、プログラム、および、装置
(51)【国際特許分類】
   H04W 48/18 20090101AFI20240319BHJP
   H04M 1/00 20060101ALI20240319BHJP
   H04W 24/10 20090101ALI20240319BHJP
   H04W 48/16 20090101ALI20240319BHJP
   H04W 92/08 20090101ALI20240319BHJP
【FI】
H04W48/18
H04M1/00 R
H04W24/10
H04W48/16 130
H04W92/08
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019229312
(22)【出願日】2019-12-19
(65)【公開番号】P2021097380
(43)【公開日】2021-06-24
【審査請求日】2021-06-10
【審判番号】
【審判請求日】2023-08-07
(73)【特許権者】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小嶋 修
(72)【発明者】
【氏名】和田 篤士
【合議体】
【審判長】廣川 浩
【審判官】圓道 浩史
【審判官】齋藤 哲
(56)【参考文献】
【文献】特表2015-527774(JP,A)
【文献】特開2009-055325(JP,A)
【文献】特開2014-053935(JP,A)
【文献】国際公開第2014/002533(WO,A1)
【文献】特開2015-050632(JP,A)
【文献】国際公開第2017/122526(WO,A1)
【文献】M2M 再発見 第2部<飛躍のために> 端末数の激増に備え通信規格や情報基盤を整備,日経エレクトロニクス 第1125号, 日本, 日経BP社, 2014年1月6日, 第32-41頁
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
3GPP TSG RAN WG1-4
3GPP TSG SA WG1-4
3GPP TSG CT WG1,4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のSIMを用いて複数の通信キャリアが提供する複数の無線通信ネットワークと接続可能であり、前記複数のSIMのうちの少なくとも1つを2以上の通信キャリアが提供する2以上の無線通信ネットワークとローミング技術により接続するために利用可能であるMTC機器であって、
SIMおよび通信キャリアの少なくともいずれか一方を切り替える切替条件であって、前記SIMおよび前記通信キャリアのセットごとに個別に締結された契約条件によって決定される切替条件を、前記SIMおよび前記通信キャリアのセットを1つの単位として複数のセットにおけるそれぞれに対応付けて前記セットごとに記憶する記憶部と、
現在使用中の前記SIMおよび前記通信キャリアのセットにおける通信品質を測定する測定部と、
前記通信品質が現在使用中の前記SIMおよび前記通信キャリアのセットに対応付けられた前記切替条件を満たす場合に、前記SIMおよび前記通信キャリアの少なくともいずれか一方の切り替えを制御する制御部と
を備えるMTC機器。
【請求項2】
前記記憶部は、前記複数のセットのそれぞれにおける優先度をさらに記憶し、
前記制御部は、前記優先度に従って前記SIMおよび前記通信キャリアの少なくともいずれか一方を切り替える、請求項1に記載のMTC機器。
【請求項3】
前記優先度を通信キャリアとの契約条件が変更されたことに応じて動的に更新する更新部をさらに備える、請求項2に記載のMTC機器。
【請求項4】
前記更新部は、前記複数のセットのうちの少なくとも1つのセットにおける予め定められた期間の累積データ使用量に応じて、前記優先度を更新する、請求項3に記載のMTC機器。
【請求項5】
前記更新部は、通信する時間帯に応じて、前記優先度を更新する、請求項3または4に記載のMTC機器。
【請求項6】
前記更新部は、通信する位置に応じて、前記優先度を更新する、請求項3から5のいずれか一項に記載のMTC機器。
【請求項7】
前記更新部は、他の装置からの指示に応じて、前記優先度および前記切替条件を更新する、請求項3から6のいずれか一項に記載のMTC機器。
【請求項8】
測定した前記通信品質を、前記他の装置へ報告する報告部をさらに備える、請求項7に記載のMTC機器。
【請求項9】
前記更新部は、前記優先度の更新に応じて、前記切替条件を変更する、請求項3から8のいずれか一項に記載のMTC機器。
【請求項10】
前記複数のセットは、前記通信キャリアが前記SIMを提供している事業者と異なる、少なくとも1つのローミングセットを含む、請求項1から9のいずれか一項に記載のMTC機器。
【請求項11】
複数のSIMを用いて複数の通信キャリアが提供する複数の無線通信ネットワークと接続可能であり、前記複数のSIMのうちの少なくとも1つを2以上の通信キャリアが提供する2以上の無線通信ネットワークとローミング技術により接続するために利用可能であるMTC機器により実行される方法であって、前記MTC機器が、
SIMおよび通信キャリアの少なくともいずれか一方を切り替える切替条件であって、前記SIMおよび前記通信キャリアのセットごとに個別に締結された契約条件によって決定される切替条件を、前記SIMおよび前記通信キャリアのセットを1つの単位として複数のセットにおけるそれぞれに対応付けて前記セットごとに記憶することと、
現在使用中の前記SIMおよび前記通信キャリアのセットにおける通信品質を測定することと、
前記通信品質が現在使用中の前記SIMおよび前記通信キャリアのセットに対応付けられた前記切替条件を満たす場合に、前記SIMおよび前記通信キャリアの少なくともいずれか一方の切り替えを制御することと
を備える方法。
【請求項12】
複数のSIMを用いて複数の通信キャリアが提供する複数の無線通信ネットワークと接続可能であり、前記複数のSIMのうちの少なくとも1つを2以上の通信キャリアが提供する2以上の無線通信ネットワークとローミング技術により接続するために利用可能であるMTC機器に設けられたコンピュータにより実行されて、前記コンピュータを、
SIMおよび通信キャリアの少なくともいずれか一方を切り替える切替条件であって、前記SIMおよび前記通信キャリアのセットごとに個別に締結された契約条件によって決定される切替条件を、前記SIMおよび前記通信キャリアのセットを1つの単位として複数のセットにおけるそれぞれに対応付けて前記セットごとに記憶する記憶部と、
現在使用中の前記SIMおよび前記通信キャリアのセットにおける通信品質を測定する測定部と、
前記通信品質が現在使用中の前記SIMおよび前記通信キャリアのセットに対応付けられた前記切替条件を満たす場合に、前記SIMおよび前記通信キャリアの少なくともいずれか一方の切り替えを制御する制御部と
して機能させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、MTC機器、方法、プログラム、および、装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、SIM(Subscriber Identity Module)を2枚装着することが可能なデュアルSIMに対応した端末が知られている。(例えば、特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1] 特開2016-208168号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
特許文献1のデュアルSIM端末では、一方のSIMによる通信量が上限値を超過した場合に、他方のSIMに自動的に切り替えている。しかしながら、契約状況によっては、1つのSIMで複数の通信キャリアが提供する複数の無線通信ネットワークを利用可能な場合がある。したがって、SIMおよび通信キャリアのセットを1つの単位として、通信の切り替えを適切に制御することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0004】
上記課題を解決するために、本発明の第1の態様においては、MTC機器を提供する。MTC機器は、SIMおよび通信キャリアの少なくともいずれか一方を切り替える切替条件を、SIMおよび通信キャリアの複数のセットにおけるそれぞれに対応付けて記憶する記憶部を備えてよい。MTC機器は、現在使用中のSIMおよび通信キャリアのセットにおける通信品質を測定する測定部を備えてよい。MTC機器は、通信品質が現在使用中のSIMおよび通信キャリアのセットに対応付けられた切替条件を満たす場合に、SIMおよび通信キャリアの少なくともいずれか一方の切り替えを制御する制御部を備えてよい。
【0005】
記憶部は、複数のセットのそれぞれにおける優先度をさらに記憶し、制御部は、優先度に従って通信キャリアおよびSIMの少なくともいずれか一方を切り替えてよい。
【0006】
MTC機器は、優先度を予め定められた条件に応じて動的に更新する更新部をさらに備えてよい。
【0007】
更新部は、複数のセットのうちの少なくとも1つのセットにおける予め定められた期間の累積データ使用量に応じて、優先度を更新してよい。
【0008】
更新部は、通信する時間帯に応じて、優先度を更新してよい。
【0009】
更新部は、通信する位置に応じて、優先度を更新してよい。
【0010】
更新部は、他の装置からの指示に応じて、優先度および切替条件を更新してよい。
【0011】
MTC機器は、測定した通信品質を、他の装置へ報告する報告部をさらに備えてよい。
【0012】
更新部は、優先度の更新に応じて、切替条件を変更してよい。
【0013】
複数のセットは、通信キャリアがSIMを提供している事業者と異なる、少なくとも1つのローミングセットを含んでよい。
【0014】
本発明の第2の態様においては、MTC機器により実行される方法を提供する。方法は、MTC機器が、SIMおよび通信キャリアの少なくともいずれか一方を切り替える切替条件を、SIMおよび通信キャリアの複数のセットにおけるそれぞれに対応付けて記憶することを備えてよい。方法は、MTC機器が、現在使用中のSIMおよび通信キャリアのセットにおける通信品質を測定することを備えてよい。方法は、MTC機器が、通信品質が現在使用中のSIMおよび通信キャリアのセットに対応付けられた切替条件を満たす場合に、SIMおよび通信キャリアの少なくともいずれか一方の切り替えを制御することを備えてよい。
【0015】
本発明の第3の態様においては、MTC機器に設けられたコンピュータにより実行されるプログラムを提供する。プログラムは、コンピュータを、SIMおよび通信キャリアの少なくともいずれか一方を切り替える切替条件を、SIMおよび通信キャリアの複数のセットにおけるそれぞれに対応付けて記憶する記憶部として機能させてよい。プログラムは、コンピュータを、現在使用中のSIMおよび通信キャリアのセットにおける通信品質を測定する測定部として機能させてよい。プログラムは、コンピュータを、通信品質が現在使用中のSIMおよび通信キャリアのセットに対応付けられた切替条件を満たす場合に、SIMおよび通信キャリアの少なくともいずれか一方の切り替えを制御する制御部として機能させてよい。
【0016】
本発明の第4の態様においては、装置を提供する。装置は、1または複数の機器が測定した通信品質に関する情報を取得する通信品質取得部を備えてよい。装置は、機器ごとに通信の契約条件に関する情報を取得する契約条件取得部を備えてよい。装置は、1または複数の機器から取得した通信品質に関する情報、および、機器ごとの契約条件に関する情報に少なくとも基づいて、それぞれの機器について、SIMおよび通信キャリアのセットごとの優先度および次位の優先度への切替条件を含む優先度テーブルを生成する優先度テーブル生成部を備えてよい。装置は、生成した優先度テーブルを対象とする機器に出力する優先度テーブル出力部を備えてよい。
【0017】
本発明の第5の態様においては、方法を提供する。方法は、1または複数の機器が測定した通信品質に関する情報を取得することを備えてよい。方法は、機器ごとに通信の契約条件に関する情報を取得することを備えてよい。方法は、1または複数の機器から取得した通信品質に関する情報、および、機器ごとの契約条件に関する情報に少なくとも基づいて、それぞれの機器について、SIMおよび通信キャリアのセットごとの優先度および次位の優先度への切替条件を含む優先度テーブルを生成することを備えてよい。方法は、生成した優先度テーブルを対象とする機器に出力することを備えてよい。
【0018】
本発明の第6の態様においては、プログラムを提供する。プログラムは、コンピュータにより実行されてよい。プログラムは、コンピュータを、1または複数の機器が測定した通信品質に関する情報を取得する通信品質取得部として機能させてよい。プログラムは、コンピュータを、機器ごとに通信の契約条件に関する情報を取得する契約条件取得部として機能させてよい。プログラムは、コンピュータを、1または複数の機器から取得した通信品質に関する情報、および、機器ごとの契約条件に関する情報に少なくとも基づいて、それぞれの機器について、SIMおよび通信キャリアのセットごとの優先度および次位の優先度への切替条件を含む優先度テーブルを生成する優先度テーブル生成部として機能させてよい。プログラムは、コンピュータを、生成した優先度テーブルを対象とする機器に出力する優先度テーブル出力部として機能させてよい。
【0019】
なお、上記の発明の概要は、本発明の必要な特徴の全てを列挙したものではない。また、これらの特徴群のサブコンビネーションもまた、発明となりうる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本実施形態に係るMTC機器100のブロック図の一例を示す。
図2】MTC機器100を初期設定するフローの一例を示す。
図3】記憶部140が有してよい優先度テーブル300の一例を示す。
図4】MTC機器100が、SIM110および通信キャリアの少なくともいずれか一方を切り替えるフローの一例を示す。
図5】本実施形態の変形例に係るMTC機器100のブロック図の一例を示す。
図6】本実施形態の別の変形例に係るMTC機器100のブロック図の一例を示す。
図7】本実施形態の別の変形例に係るMTC機器100と協働する装置700のブロック図の一例を示す。
図8】本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、発明の実施の形態を通じて本発明を説明するが、以下の実施形態は特許請求の範囲にかかる発明を限定するものではない。また、実施形態の中で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明の解決手段に必須であるとは限らない。
【0022】
図1は、本実施形態に係るMTC機器100のブロック図の一例を示す。本実施形態に係る通信機器、特に、MTC機器100は、SIMおよび通信キャリアのセットを1つの単位として、通信品質がそれぞれのセットに対応付けられた切替条件を満たす場合に、SIMおよび通信キャリアの少なくともいずれか一方の切り替えを制御する。
【0023】
ここで、MTC(Machine Type Communication)とは、一般に、必ずしも人間の介入を必要としないデータ通信の一形態と定義される。したがって、MTC機器100は、必ずしも人間の介入を必要としないデータ通信を実現可能な全ての機器を含み得る。本実施形態においては、MTC機器100が、プラントに設けられたモバイルルータである場合を一例として説明する。すなわち、MTC機器100は、プラント内のLAN(Local Area Network)に接続されたフィールド機器との間で通信を行うLAN側インターフェイスと、WAN(Wide Area Network)に接続された機器との間で通信を行うWAN側インターフェイスとを備え、プラントに設けられたフィールド機器と、WANに接続された機器との間の通信を中継する。これにより、MTC機器100は、プラントに設けられたフィールド機器を、例えば、インターネット等のグローバルなネットワークへ接続する。
【0024】
このようなプラントは、例えば、化学等の工業プラントの他、ガス田や油田等の井戸元やその周辺を管理制御するプラント、水力・火力・原子力等の発電を管理制御するプラント、太陽光や風力等の環境発電を管理制御するプラント、および、上下水やダム等を管理制御するプラント等であってよい。
【0025】
また、このようなプラントに設けられたフィールド機器は、例えば、圧力計、流量計、温度センサ等のセンサ機器、流量制御弁や開閉弁等のバルブ機器、ファンやモータ等のアクチュエータ機器、プラント内の状況や対象物を撮影するカメラやビデオ等の撮像機器、プラント内の異音等を収集したり警報音等を発したりするマイクやスピーカ等の音響機器、および、各機器の位置情報を出力する位置検出機器等であってよい。
【0026】
しかしながら、これに限定されるものではない。MTC機器100は、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレット型コンピュータ、スマートフォン、ゲートウェイ、および、モデム等、モバイルルータとは異なる機器であってもよい。また、MTC機器100は、公園、ショッピングセンター、オフィスビル、マンション、および、公共施設等、プラントとは異なる場所に設けられてもよい。
【0027】
本実施形態に係るMTC機器100は、SIM110、無線WAN通信部120、測定部130、記憶部140、制御部150、および、LAN通信部160を備える。なお、これらブロックは、それぞれ機能的に分離された機能ブロックであって、実際のデバイス構成とは必ずしも一致していなくてもよい。すなわち、本図において、1つのブロックとして示されているからといって、それが必ずしも1つのデバイスにより構成されていなくてもよい。また、本図において、別々のブロックとして示されているからといって、それらが必ずしも別々のデバイスにより構成されていなくてもよい。
【0028】
SIM110は、IMSI(International Mobile Subscriber Identity)と呼ばれる加入者を特定するための固有の番号を記録する。SIM110は、スロットに挿入されたSIMカードであってもよいし、SIMカードをソフトウェア化したeSIM(Embedded-SIM)であってもよい。このようなSIM110は、回線設備を開設および運用して無線通信サービスを提供する移動体通信事業者である通信キャリアから貸与される。これに代えて、または、加えて、SIM110は、通信キャリアから通信回線を借り受けて無線通信サービスを提供する仮想移動体通信事業者であるMVNO(Mobile Virtual Network Operator)から貸与されてもよい。また、SIM110は、最終使用時から一定期間の後に失効するように構成され、事業者への返却が不要なプリペイドSIMであってもよい。一例として、本実施形態において、SIM110は、第1のSIM110A、および、第2のSIM110Bを有する。しかしながら、これに限定されるものではない。SIM110は、2つよりも多い、または少ない、1または複数のSIMを有していてもよい。
【0029】
無線WAN通信部120は、いずれかのSIM110を用いて、携帯電話通信網(5G、LTE-A、LTE、HSPA+、HSPA、および、WCDMA(登録商標)等)、WiMAX(Worldwide Interoperability for Microwave Access)網、および、PHS(Personal Handy-phone System)網等、複数の通信キャリアが提供する複数の無線通信ネットワークのいずれかに接続して、無線通信を行う。例えば、無線WAN通信部120は、通信キャリアXから貸与された第1のSIM110Aを用いて通信キャリアXが提供する無線通信ネットワークに接続して無線通信を行う。これに加えて、無線WAN通信部120は、ローミングの技術を採用することによって、SIMを提供している事業者とは異なる通信キャリアが提供する無線通信ネットワークに接続して無線通信を行うことができる。例えば、無線WAN通信部120は、通信キャリアXから貸与された第1のSIM110Aを用いて通信キャリアZが提供する無線通信ネットワークに接続して無線通信を行うことができる。また、無線WAN通信部120は、MVNOから貸与された第2のSIM110Bを用いて通信キャリアXが提供する無線通信ネットワークに接続して無線通信を行うことができる。さらに、無線WAN通信部120は、MVNOから貸与された第2のSIM110Bを用いて通信キャリアYが提供する無線通信ネットワークに接続して無線通信を行うことができる。
【0030】
このように、MTC機器100は、1つのSIM110を用いて複数の通信キャリアが提供する複数の無線通信ネットワークのうちのいずれかを選択可能である。したがって、MTC機器100は、どのSIM110を用いてどの通信キャリアが提供する無線通信ネットワークに接続するかを選択する。すなわち、MTC機器100は、SIMおよび通信キャリアのセットを1つの単位として、接続する無線通信ネットワークを選択する。そして、このようなSIM110および通信キャリアのセットには、通信キャリアがSIMを提供している事業者とは異なる、少なくとも1つのローミングセットが含まれていてよい。
【0031】
なお、このようなSIM110および通信キャリアのセットを用いて無線通信を行った場合、通信に割り当てられる回線や通信にかかる料金等は、セットごとにそれぞれ締結された個別の契約に準じることとなる。
【0032】
測定部130は、現在使用中のSIM110および通信キャリアのセットにおける通信品質を測定する。例えば、測定部130は、無線WAN通信部120が1つのSIM110を用いて複数の通信キャリアが提供する複数の無線通信ネットワークのうちの1つの無線通信ネットワークに接続して無線通信を行っている場合に、当該SIM110および通信キャリアのセットにおける無線通信の品質を測定する。例えば、測定部130は、通信品質として、どの通信技術の無線通信ネットワークが提供されたかや、データ通信速度、パケットエラーレート、切断頻度、接続にかかる時間、および、信号の応答時間等を測定する。また、測定部130は、通信品質に加えて、予め定められた期間(例えば、月間)における累積データ使用量を測定してよい。測定部130は、測定した通信品質に関する情報を制御部150へ提供する。
【0033】
記憶部140は、SIM110および通信キャリアの少なくともいずれか一方を切り替える切替条件を、SIM110および通信キャリアの複数のセットにおけるそれぞれに対応付けて記憶する。この際、記憶部140は、複数のセットのそれぞれにおける優先度をさらに記憶する。すなわち、記憶部140は、SIM110および通信キャリアの複数のセットについての優先度テーブルを有していてよい。このようなSIM110および通信キャリアの複数のセットは、上述のとおり、通信キャリアがSIM110を提供している事業者と異なる、少なくとも1つのローミングセットを含んでいてよい。優先度テーブルの詳細については後述する。記憶部140は、選択されたSIM110および通信キャリアのセットに対応付けられた切替条件を制御部150へ提供する。
【0034】
制御部150は、測定部130から提供された通信品質と、記憶部140から提供された切替条件とを比較し、通信品質が現在使用中のSIM110および通信キャリアのセットに対応付けられた切替条件を満たす場合に、SIM110および通信キャリアの少なくともいずれか一方の切り替えを制御する。この際、制御部150は、優先度に従ってSIM110および通信キャリアの少なくともいずれか一方を切り替える。すなわち、制御部150は、通信品質が切替条件を満たす場合に、優先度が次位であるSIM110および通信キャリアのセットとなるように、SIM110および通信キャリアの少なくともいずれか一方を切り替える。
【0035】
LAN通信部160は、プラント内のLANに接続されたフィールド機器との間で通信を行う。なお、ここでいうLANとは、ローカルなネットワーク全般を示しており、特定の通信規格を限定するものではない。一例として、LAN通信部160は、プラントに設けられたフィールド機器との間を、ケーブルを用いて有線により接続してもよい。これに代えて、または、加えて、LAN通信部160は、プラントに設けられたフィールド機器との間を、例えば、IEEE 802.11規格やIEEE 802.15.1規格等に準拠した通信を介して無線により接続してもよい。
【0036】
図2は、MTC機器100を初期設定するフローの一例を示す。ステップ210において、例えば、ユーザは、MTC機器100を、自身が運用するプラント内に設置する。そして、ユーザは、LAN通信部160を介して、MTC機器100を、プラントに設けられたフィールド機器と接続する。
【0037】
ステップ220において、MTC機器100は、モードを設定する。一例として、MTC機器100は、ユーザ入力を受け付け、MTC機器100が使用するアプリケーションの要求条件に応じた、例えば、大容量モード、低遅延モード、および、高信頼性モード等のモードを設定する。
【0038】
ステップ230において、MTC機器100は、位置を設定する。一例として、GPS(Global Positioning System)等により位置情報を取得可能な場合、MTC機器100は、取得した位置情報をMTC機器100の位置として設定する。位置情報を取得可能でない場合、MTC機器100は、例えば、ユーザ入力を受け付け、ユーザ入力に応じた位置をMTC機器100の位置として設定してもよい。
【0039】
ステップ240において、MTC機器100は、設定情報に応じた優先度テーブルを取得する。一例として、ステップ242において、MTC機器100は、ステップ220において設定したモード、および、ステップ230において設定した位置に関する設定情報を、優先度テーブルを管理する外部サーバ等に送信する。この際、MTC機器100は、例えば、デフォルトで設定されたSIM110および通信キャリアのセットを用いて、無線WAN通信部を介して外部サーバにアクセスしてよい。そして、ステップ244において、MTC機器100は、設定したモードおよび位置に応じた優先度テーブルを、外部サーバから受信して取得する。
【0040】
なお、上述の説明では、MTC機器100が、外部サーバから優先度テーブルを受信して取得する場合について一例として説明した。しかしながら、これに限定されるものではない。例えば、それぞれのモードおよび位置におけるそれぞれの優先度テーブルを内部メモリに予め記憶している場合、MTC機器100は、当該内部メモリから、設定したモードおよび位置に応じた優先度テーブルを読み出して取得してもよい。このようにして、MTC機器100は、初期設定を終了する。
【0041】
図3は、記憶部140が有してよい優先度テーブル300の一例を示す。記憶部140は、例えば、図2のフローにより取得された優先度テーブル300を記憶する。記憶部140は、本図に示すように、例えば、優先度1としてSIM=Aおよび通信キャリアXのセットを記憶する。すなわち、記憶部140は、通信キャリアXから貸与された第1のSIM110Aを用いて通信キャリアXが提供する無線通信ネットワークに接続して無線通信を行うことを、最も優先する旨を記憶する。また、記憶部140は、優先度2としてSIM=Bおよび通信キャリア=Yのセットを記憶する。すなわち、記憶部140は、MVNOから貸与された第2のSIM110Bを用いて通信キャリアYが提供する無線通信ネットワークに接続して無線通信を行うことを、優先度1の次位に優先する旨を記憶する。同様に、記憶部140は、優先度3としてSIM=Aおよび通信キャリアZのセットを記憶する。すなわち、記憶部140は、通信キャリアXから貸与された第1のSIM110Aを用いて通信キャリアZが提供する無線通信ネットワークに接続して無線通信を行うことを、優先度2の次位に優先する旨を記憶する。同様に、記憶部140は、優先度4としてSIM=Bおよび通信キャリアXのセットを記憶する。すなわち、記憶部140は、MVNOから貸与された第2のSIM110Bを用いて通信キャリアXが提供する無線通信ネットワークに接続して無線通信を行うことを、優先度3の次位に優先する旨を記憶する。
【0042】
ここで、優先度テーブル300に記憶された選択可能なSIM110および通信キャリアのセットの数をMとする。したがって、本図において、記憶部140は、M=4の優先度テーブル300を記憶しているものとする。このようなSIM110および通信キャリアの複数(M個)のセットは、上述のように、通信キャリアがSIM110を提供している事業者と異なる、少なくとも1つのローミングセットを含んでいてよい。
【0043】
記憶部140は、優先度テーブル300において、M個のセットのそれぞれについて、次位の優先度に遷移することを決定するための切替条件を記憶する。記憶部140は、このような切替条件として、通信品質に関する最低許容値等を記憶してよい。より詳細には、記憶部140は、通信品質に関する最低許容値として、通信が使えない状態の許容時間および許容頻度、通信切断の許容頻度、通信起動失敗の許容頻度、最低通信速度とそれを満たさない状態の許容時間および許容頻度、および、最低限の応答速度とそれを満たさない遅延発生の許容頻度等の少なくともいずれかを記憶してよい。
【0044】
これら切替条件は、SIM110および通信キャリアのセットごとに個別に締結された契約によって定められる通信料金やデータ量の制限、および、使用するアプリケーションの通信要件等によって決定されてよい。そして、MTC機器100は、定期的に通信品質を測定し、通信品質が切替条件を満たした場合に、次位の優先度であるSIM110および通信キャリアのセットへの切り替えを制御する。
【0045】
なお、これら切替条件は、どの優先度からどの優先度への切り替えかに応じて、それぞれ異なる条件が設定されてよい。例えば、優先度1から優先度2への切り替えについては、契約によって定められた通信料金の差が大きいので、優先度1において大規模な通信品質の低下が発生した場合に初めて切り替わるよう、簡単に切り替えが発生し得ない切替条件が設定されてよい。一方、優先度2から優先度3、および、優先度3から優先度4への切り替えについては、契約によって定めらえた通信料金の差が小さいので、ささいな条件で切り替わるよう、簡単に切り替えが発生し得る切替条件が設定されてよい。
【0046】
図4は、MTC機器100が、SIM110および通信キャリアの少なくともいずれか一方を切り替えるフローの一例を示す。ステップ410において、制御部150は、優先度の番号を示すiを1に設定する。そして、制御部150は、優先度1の切替条件を、記憶部140から取得する。
【0047】
ステップ420において、制御部150は、優先度iのセットにおける通信品質を取得する。ステップ410に続くステップ420においては、制御部150は、優先度1のセット、すなわち、無線WAN通信部120が通信キャリアXから貸与された第1のSIM110Aを用いて通信キャリアXが提供する無線通信ネットワークに接続して無線通信を行った場合において、測定部130が測定した通信品質を取得する。
【0048】
ステップ430において、制御部150は、ステップ420において測定部130から提供された通信品質と、ステップ410において記憶部140から提供された切替条件とを比較し、通信品質が切替条件を満たすか否か判定する。
【0049】
この際、制御部150は、通信品質における少なくとも1つの項目が切替条件を満たすか否か判定してよい。これに代えて、制御部150は、通信品質における複数の項目が切替条件を同時に満たすか否か判定してよい。また、制御部150は、通信品質における複数の項目に基づいてスコア値を算出し、算出したスコア値が切替条件を満たすか否か判定してもよい。通信品質が切替条件を満たさないと判定された場合、制御部150は、処理をステップ420に戻して、ステップ420からステップ430の処理を繰り返す。
【0050】
一方、通信品質が切替条件を満たすと判定された場合、制御部150は、ステップ440において、iがMと一致するか否か判定する。すなわち、制御部150は、現在選択中の優先度iが、優先度テーブル300に記憶された最後のセットMであるか否か判定する。iがMと一致すると判定された場合、制御部150は処理を終了する。
【0051】
一方、iがMと一致しないと判定された場合、制御部150は、ステップ450において、優先度iのセットから次位の優先度である優先度i+1のセットに切り替える。ステップ410に続くステップ450においては、制御部150は、優先度1のセットから優先度2のセット、すなわち、MVNOから貸与された第2のSIM110Bを用いて通信キャリアYが提供する無線通信ネットワークに接続した無線通信へと切り替える。
【0052】
ステップ460において、制御部150は、iを1つインクリメントする。また、制御部150は、新たな優先度iの切替条件を、記憶部140から取得する。そして、制御部150は、処理をステップ420に戻し、ステップ420からステップ460の処理を繰り返す。このようにして、制御部150は、通信品質が現在使用中のSIM110および通信キャリアのセットに対応付けられた切替条件を満たす場合に、SIM110および通信キャリアの少なくともいずれか一方の切り替えを制御する。この際、制御部150は、優先度に従ってSIM110および通信キャリアの少なくともいずれか一方を切り替える。
【0053】
なお、当該フローに従った結果、優先度テーブル300に記憶されたいずれのセットも選択されなかった場合、MTC機器100は、予め定められた待機期間の満了後、当該フローを再度実行してよい。この場合、MTC機器100は、当該フローの実行回数に応じて待機期間が徐々に長くなるように制御してよい。すなわち、MTC機器100は、2回目に当該フローを実行してから3回目に当該フローを再度実行するまでの待機期間を、1回目に当該フローを実行してから2回目に当該フローを再度実行するまでの待機期間よりも長くなるように制御してよい。
【0054】
また、当該フローに従った結果、優先度テーブル300に記憶されたいずれのセットも選択されなかった場合、MTC機器100は、当該フローの実行回数に応じて切替条件を徐々に緩和するように制御してもよい。すなわち、MTC機器100は、2回目に当該フローを実行する場合に、1回目に当該フローを実行した際に適用した切替条件よりも緩和した切替条件を適用するように制御してもよい。
【0055】
また、当該フローに従って、優先度1以外の優先度が付されたセットが選択された場合、MTC機器100は、現在使用中のセットよりも優先順位の高いセットへの切り替えを、予め定められた間隔で試みるよう制御してもよい。例えば、MTC機器100は、当該フローに従って、優先度3のセットが選択された場合、優先度3のセットを用いて無線通信を行いながら、予め定められた間隔で、優先度1のセットまたは優先度2のセットへの切り替えを試みるよう制御してもよい。
【0056】
例えば、ローミングの技術を用いることによって、同じエリアにおいて1つのSIMでも複数の通信キャリアが提供する複数の無線通信ネットワークを利用可能な場合がある。しかしながら、従来のデュアルSIM端末では、SIMを切り替えるにあたって、SIMと通信キャリアとが1対1に対応していることが前提であり、1つのSIMが複数の通信キャリアを選択可能な場合に、SIMおよび通信キャリアをどのように切り替えるかが考慮されていなかった。また、従来のデュアルSIM端末では、SIMを切り替えるトリガとして、通信量が上限値を超過することのみが用いられていた。そのため、従来のデュアルSIM端末では、例えば、ローミングの技術を用いることによって、より最適なSIMおよび通信キャリアのセットがあったとしても、それが選択されない場合があった。また、従来のデュアルSIM端末では、通信量が上限値を超過しない限り、SIMの切り替えが行われないため、選択されたSIMおよび通信キャリアを用いて無線通信することはできても、通信品質がアプリケーションの要求条件を満たさず、アプリケーションからみて実質的に使用不能となる場合があった。これに対して、本実施形態に係るMTC機器100は、SIM110および通信キャリアのセットを1つの単位として、通信品質がそれぞれのセットに対応付けられた切替条件を満たす場合に、SIM110および通信キャリアの少なくともいずれか一方の切り替えを制御する。これにより、本実施形態に係るMTC機器100によれば、通信に使用するSIM110および通信キャリアの組み合わせを、通信品質に応じて最適に制御することができる。
【0057】
また、同じSIMを用いたとしても、異なる通信キャリアが提供する無線通信ネットワークに接続した場合、通信に割り当てられる回線や通信にかかる料金は、個別の契約に準じてそれぞれ異なり得る。同様に、同じ通信キャリアが提供する無線通信ネットワークに接続したとしても、異なるSIMを用いた場合、通信に割り当てられる回線や通信にかかる料金は、個別の契約に準じてそれぞれ異なり得る。このように、通信に割り当てられる回線や通信にかかる料金は、SIMと通信キャリアとの組み合わせによって決まる。本実施形態に係るMTC機器100は、SIM110および通信キャリアのセットのそれぞれに設定された優先度に応じて切り替えを制御する。このように、本実施形態に係るMTC機器100は、SIM単位、または、通信キャリア単位ではなく、SIMおよび通信キャリアのセット単位に優先度を設定するので、SIMと通信キャリアとの組み合わせによって回線割当や料金が決まるという通信契約の実態に合った切り替えを行うことができる。
【0058】
図5は、本実施形態の変形例に係るMTC機器100のブロック図の一例を示す。本図においては、図1と同じ機能および構成を有する部材に対して同じ符号を付すとともに、以下相違点を除き説明を省略する。本変形例に係るMTC機器100は、SIM110および通信キャリアの複数のセットのそれぞれにおける優先度を予め定められた条件に応じて動的に更新する更新部510をさらに備える。
【0059】
契約によっては、予め定められた期間(例えば、月間)における累積データ使用量が上限値を超えると、割り当てられる通信回線が制限され、通信速度が規制される場合がある。本変形例に係るMTC機器100は、このような状況においてもSIM110および通信キャリアの切り替えを適切に制御する。
【0060】
この場合、測定部130は、測定した累積データ使用量に関する情報を更新部510へ提供する。そして、更新部510は、複数のセットのうちの少なくとも1つのセットにおける予め定められた期間の累積データ使用量に応じて、優先度を更新する。例えば、更新部510は、現在使用中のセットにおける月間の累積データ使用量と、現在使用中のセットについて契約上定められた速度規制上限値とを比較する。そして、更新部510は、現在使用中のセットにおける月間の累積データ使用量が速度規制上限値を超過した場合、または、超過することが見込まれた場合に、記憶部140が記憶する優先度テーブルにおいて、現在使用中のセットにおける優先度を下げるよう、優先度を更新する。これにより、本変形例に係るMTC機器100は、累積データ使用量が速度規制上限値を超過して通信速度が規制されたセットへの切り替えが高い優先度で積極的に行われないよう制御することができる。
【0061】
また、時間帯に応じて通信回線を利用する利用者の数が無線通信ネットワークごとに異なる。そうすると、1つの機器に割り当てられる無線リソースの量が変わるため、複数の無線通信ネットワークにおける通信速度の順も時間帯に応じて変化する場合がある。本変形例に係るMTC機器100は、このような状況においてもSIM110および通信キャリアの切り替えを適切に制御する。
【0062】
この場合、更新部510は、過去の実績等に応じたSIM110および通信キャリアのセットの優先順位を時間帯ごとに予め記憶していてよい。例えば、更新部510は、0時~3時、3時~6時、6時~9時、9時~12時、12時~15時、15時~18時、18時~21時、および、21時~24時と3時間ごとにおける優先順位をそれぞれ記憶していてよい。そして、更新部510は、現在時刻に応じて、時間帯ごとの優先順位を読み出し、記憶部140が記憶する優先度テーブルにおいて、当該時間帯ごとの優先順位となるよう、優先度を更新する。これにより、本変形例に係るMTC機器100は、通信する時間帯に応じて通信速度の順等が変化する場合であっても、SIM110および通信キャリアの切り替えを適切に制御することができる。
【0063】
また、基地局からの見通しが得られる位置や、基地局からの見通しが遮蔽されている位置等、通信する位置に応じて通信品質が異なる。そうすると、複数の無線通信ネットワークにおける通信速度の順も通信する位置に応じて変化する場合がある。本変形例に係るMTC機器100は、このような状況においてもSIM110および通信キャリアの切り替えを適切に制御する。
【0064】
この場合、更新部は、過去の実績などに応じたSIM110および通信キャリアのセットの優先順位をエリアごとに予め記憶していてよい。そして、更新部510は、MTC機器100の現在位置に応じて、エリアごとの優先順位を読み出し、記憶部140が記憶する優先度テーブルにおいて、当該エリアごとの優先順位となるよう、優先度を更新する。これにより、本変形例に係るMTC機器100は、通信する位置に応じて通信速度の順等が変化する場合であっても、SIM110および通信キャリアの切り替えを適切に制御することができる。
【0065】
このように、更新部510は、累積データ使用量、通信する時間帯、および、通信する位置等に応じて、複数のセットのそれぞれにおける優先度を動的に更新してよい。この際、更新部510は、優先度の更新に応じて、切替条件を変更してよい。すなわち、更新部510は、優先度が変更されたセットについて記憶部140が記憶する切替条件を、優先度が変更される前の切替条件から変更してよい。例えば、SIM=Bおよび通信キャリア=Xのセットが優先度4から優先度3に更新された場合、当該セットについての切替条件を、優先度4であった時の切替条件とは異なる条件となるように設定し直してよい。これにより、更新部510は、更新済みの優先順位を反映させた切替条件をそれぞれのセットに対して設定し直すことができる。
【0066】
このように、本変形例に係るMTC機器100は、SIM110および通信キャリアの複数のセットのそれぞれにおける優先度を予め定められた条件に応じて動的に更新する。MTC機器100をプラント内に設けて運用する場合、MTC機器100を初期設定した状況から様々な状況が変化し得る。本変形例に係るMTC機器100は、優先度を予め定められた条件に応じて動的に更新して一律ではない優先度設定を可能とするので、状況の変化に柔軟に対応でき、SIM110および通信キャリアの切り替えをより適切に制御することができる。
【0067】
図6は、本実施形態の別の変形例に係るMTC機器100のブロック図の一例を示す。本図においては、図5と同じ機能および構成を有する部材に対して同じ符号を付すとともに、以下相違点を除き説明を省略する。本別の変形例に係るMTC機器100は、他の装置(例えば、クラウド)との連携により優先度を更新する機能を有する。
【0068】
例えば、通信キャリアとの契約条件は、機器を設置した後に変更され得る。また、アプリケーションからの要求条件は、機器を設置した時点から変更され得る。しかしながら、機器は、このような変更を知り得ない場合がある。本別の変形例に係るMTC機器100は、他の装置と連携することにより、このような状況においてもSIM110および通信キャリアの切り替えを適切に制御する。
【0069】
本別の変形例においては、全ての機器についての優先度テーブル300が、クラウド上で一括して管理される。ここで、例えば、MTC機器100について、通信キャリアとの契約条件が途中で変更された場合、または、アプリケーションからの要求条件が途中で変更された場合に、クラウド上の他の装置は、優先度テーブル300を更新し、更新した優先度テーブル300をMTC機器100の更新部510へ供給する。そして、更新部510は、他の装置(クラウド)からの指示に応じて、記憶部140が記憶する優先度テーブル300における優先度および切替条件を更新する。すなわち、更新部510は、記憶部140が記憶する優先度テーブル300を、クラウド上の装置から供給された更新後の優先度テーブル300に置き換えるよう制御する。
【0070】
これにより、本別の変形例に係るMTC機器100は、機器が知り得ない条件の変更があった場合であっても、古い条件に応じた優先度に従ってSIM110および通信キャリアのセットの切り替えを制御することなく、条件変更を反映させた最新の優先度に従ってSIM110および通信キャリアのセットの切り替えを制御することができる。
【0071】
また、他の装置との連携により優先度を更新する場合、MTC機器100は、測定した通信品質を、他の装置へ報告する報告部610をさらに備えるとよい。この場合、測定部130は、現在使用中のSIM110および通信キャリアによる無線通信の品質を測定し、これを報告部610へ提供する。そして、報告部610は、測定部130から提供された通信品質に関する情報を、クラウド上の他の装置へ報告してよい。これにより、クラウドでは、様々な機器からSIMおよび通信キャリアの複数のセットについての通信品質を収集することができる。そして、クラウド上の他の装置は、MTC機器100から報告された通信品質に加えて、様々な機器から収集した通信品質を用いて、類似した条件で使用される機器における実測値にさらに基づいて優先度テーブル300を更新することができる。
【0072】
これにより、本別の変形例に係るMTC機器100は、同様の環境で動作している様々な機器の情報をも総合して考慮した優先度を設定することができ、SIM110および通信キャリアの切替えをより適切に制御することができる。
【0073】
図7は、本実施形態の別の変形例に係るMTC機器100と協働する装置700のブロック図の一例を示す。ここでは、装置700が、クラウドコンピューティングにより実現されている場合を一例として説明する。しかしながら、これに限定されるものではない。このような装置700は、PC(パーソナルコンピュータ)、タブレット型コンピュータ、スマートフォン、ワークステーション、サーバコンピュータ、または汎用コンピュータ等のコンピュータであってよく、複数のコンピュータが接続されたコンピュータシステムであってもよい。このようなコンピュータシステムもまた広義のコンピュータである。また、このような装置700は、コンピュータ内で1または複数実行可能な仮想コンピュータ環境によって実装されてもよい。これに代えて、このような装置700は、優先度テーブルの生成用に設計された専用コンピュータであってもよく、専用回路によって実現された専用ハードウェアであってもよい。
【0074】
装置700は、通信品質取得部710と、契約条件取得部720と、要求条件取得部730と、優先度テーブル生成部740と、優先度テーブル出力部750とを備える。
【0075】
通信品質取得部710は、1または複数の機器が測定した通信品質に関する情報を取得する。一例として、通信品質取得部710は、複数のMTC機器100がSIMおよび通信キャリアのセットごとに通信品質を測定した測定結果を、ネットワークを介して取得する。通信品質取得部710は、取得した通信品質に関する情報を優先度テーブル生成部740へ供給する。
【0076】
契約条件取得部720は、機器ごとに通信の契約条件に関する情報を取得する。一例として、MTC機器100がSIMおよび通信キャリアの複数のセットにより通信可能な場合に、契約条件取得部720は、機器ごとに、SIMおよび通信キャリアのセットにおけるそれぞれの契約条件に関する情報を、ネットワークを介して取得する。契約条件取得部720は、契約条件に関する情報として、例えば、通信料金、通信速度、および、速度規制上限値等を取得してよい。契約条件取得部720は、取得した契約条件に関する情報を優先度テーブル生成部740へ供給する。
【0077】
要求条件取得部730は、機器が実行するアプリケーションごとに通信の要求条件に関する情報を取得する。一例として、要求条件取得部730は、機器が実行するアプリケーションごとに、アプリケーションが要求する通信速度および遅延等に関する情報を、ネットワークを介して取得する。要求条件取得部730は、取得した要求条件に関する情報を優先度テーブル生成部740へ供給する。
【0078】
優先度テーブル生成部740は、通信品質取得部710が1または複数の機器から取得した通信品質に関する情報、および、契約条件取得部720が取得した機器ごとの契約条件に関する情報に少なくとも基づいて、それぞれの機器について、SIMおよび通信キャリアのセットごとの優先度および次位の優先度への切替条件を含む優先度テーブルを生成する。この際、優先度テーブル生成部740は、要求条件取得部730が取得したアプリケーションごとの要求条件にさらに基づいて、優先度テーブルを生成してもよい。優先度テーブル生成部740は、生成した優先度テーブルを優先度テーブル出力部750へ供給する。
【0079】
優先度テーブル出力部750は、優先度テーブル生成部740が生成した優先度テーブルを対象とする機器に出力する。一例として、優先度テーブル出力部750は、優先度テーブル生成部740が生成した優先度テーブルを、ネットワークを介して対象とする機器に供給し、対象とする機器が内部に記憶する優先度テーブルの更新を指示する。
【0080】
このような装置700において、優先度テーブル生成部740は、優先度テーブルの生成を定期的に実行、すなわち、更新してよい。そして、優先度テーブル出力部750は、更新された優先度テーブルを定期的に対象とする機器に出力してよい。
【0081】
また、このような装置700において、優先度テーブル生成部740は、契約条件取得部720が取得した契約条件に関する情報、および、要求条件取得部730が取得した要求条件に関する情報の少なくともいずれか一方が変更された場合に、優先度テーブルの生成を実行、すなわち、更新してよい。そして、優先度テーブル出力部750は、契約条件または要求条件の変更をトリガとして、更新された優先度テーブルを対象とする機器に出力してよい。
【0082】
本発明の様々な実施形態は、フローチャートおよびブロック図を参照して記載されてよく、ここにおいてブロックは、(1)操作が実行されるプロセスの段階または(2)操作を実行する役割を持つ装置のセクションを表わしてよい。特定の段階およびセクションが、専用回路、コンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプログラマブル回路、および/またはコンピュータ可読媒体上に格納されるコンピュータ可読命令と共に供給されるプロセッサによって実装されてよい。専用回路は、デジタルおよび/またはアナログハードウェア回路を含んでよく、集積回路(IC)および/またはディスクリート回路を含んでよい。プログラマブル回路は、論理AND、論理OR、論理XOR、論理NAND、論理NOR、および他の論理操作、フリップフロップ、レジスタ、フィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)、プログラマブルロジックアレイ(PLA)等のようなメモリ要素等を含む、再構成可能なハードウェア回路を含んでよい。
【0083】
コンピュータ可読媒体は、適切なデバイスによって実行される命令を格納可能な任意の有形なデバイスを含んでよく、その結果、そこに格納される命令を有するコンピュータ可読媒体は、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく実行され得る命令を含む、製品を備えることになる。コンピュータ可読媒体の例としては、電子記憶媒体、磁気記憶媒体、光記憶媒体、電磁記憶媒体、半導体記憶媒体等が含まれてよい。コンピュータ可読媒体のより具体的な例としては、フロッピー(登録商標)ディスク、ディスケット、ハードディスク、ランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリメモリ(ROM)、消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EPROMまたはフラッシュメモリ)、電気的消去可能プログラマブルリードオンリメモリ(EEPROM)、静的ランダムアクセスメモリ(SRAM)、コンパクトディスクリードオンリメモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、ブルーレイ(RTM)ディスク、メモリスティック、集積回路カード等が含まれてよい。
【0084】
コンピュータ可読命令は、アセンブラ命令、命令セットアーキテクチャ(ISA)命令、マシン命令、マシン依存命令、マイクロコード、ファームウェア命令、状態設定データ、またはSmalltalk、JAVA(登録商標)、C++等のようなオブジェクト指向プログラミング言語、および「C」プログラミング言語または同様のプログラミング言語のような従来の手続型プログラミング言語を含む、1または複数のプログラミング言語の任意の組み合わせで記述されたソースコードまたはオブジェクトコードのいずれかを含んでよい。
【0085】
コンピュータ可読命令は、汎用コンピュータ、特殊目的のコンピュータ、若しくは他のプログラム可能なデータ処理装置のプロセッサまたはプログラマブル回路に対し、ローカルにまたはローカルエリアネットワーク(LAN)、インターネット等のようなワイドエリアネットワーク(WAN)を介して提供され、フローチャートまたはブロック図で指定された操作を実行するための手段を作成すべく、コンピュータ可読命令を実行してよい。プロセッサの例としては、コンピュータプロセッサ、処理ユニット、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ、コントローラ、マイクロコントローラ等を含む。
【0086】
図8は、本発明の複数の態様が全体的または部分的に具現化されてよいコンピュータ2200の例を示す。コンピュータ2200にインストールされたプログラムは、コンピュータ2200に、本発明の実施形態に係る装置に関連付けられる操作または当該装置の1または複数のセクションとして機能させることができ、または当該操作または当該1または複数のセクションを実行させることができ、および/またはコンピュータ2200に、本発明の実施形態に係るプロセスまたは当該プロセスの段階を実行させることができる。そのようなプログラムは、コンピュータ2200に、本明細書に記載のフローチャートおよびブロック図のブロックのうちのいくつかまたはすべてに関連付けられた特定の操作を実行させるべく、CPU2212によって実行されてよい。
【0087】
本実施形態によるコンピュータ2200は、CPU2212、RAM2214、グラフィックコントローラ2216、およびディスプレイデバイス2218を含み、それらはホストコントローラ2210によって相互に接続されている。コンピュータ2200はまた、通信インターフェイス2222、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226、およびICカードドライブのような入/出力ユニットを含み、それらは入/出力コントローラ2220を介してホストコントローラ2210に接続されている。コンピュータはまた、ROM2230およびキーボード2242のようなレガシの入/出力ユニットを含み、それらは入/出力チップ2240を介して入/出力コントローラ2220に接続されている。
【0088】
CPU2212は、ROM2230およびRAM2214内に格納されたプログラムに従い動作し、それにより各ユニットを制御する。グラフィックコントローラ2216は、RAM2214内に提供されるフレームバッファ等またはそれ自体の中にCPU2212によって生成されたイメージデータを取得し、イメージデータがディスプレイデバイス2218上に表示されるようにする。
【0089】
通信インターフェイス2222は、ネットワークを介して他の電子デバイスと通信する。ハードディスクドライブ2224は、コンピュータ2200内のCPU2212によって使用されるプログラムおよびデータを格納する。DVD-ROMドライブ2226は、プログラムまたはデータをDVD-ROM2201から読み取り、ハードディスクドライブ2224にRAM2214を介してプログラムまたはデータを提供する。ICカードドライブは、プログラムおよびデータをICカードから読み取り、および/またはプログラムおよびデータをICカードに書き込む。
【0090】
ROM2230はその中に、アクティブ化時にコンピュータ2200によって実行されるブートプログラム等、および/またはコンピュータ2200のハードウェアに依存するプログラムを格納する。入/出力チップ2240はまた、様々な入/出力ユニットをパラレルポート、シリアルポート、キーボードポート、マウスポート等を介して、入/出力コントローラ2220に接続してよい。
【0091】
プログラムが、DVD-ROM2201またはICカードのようなコンピュータ可読媒体によって提供される。プログラムは、コンピュータ可読媒体から読み取られ、コンピュータ可読媒体の例でもあるハードディスクドライブ2224、RAM2214、またはROM2230にインストールされ、CPU2212によって実行される。これらのプログラム内に記述される情報処理は、コンピュータ2200に読み取られ、プログラムと、上記様々なタイプのハードウェアリソースとの間の連携をもたらす。装置または方法が、コンピュータ2200の使用に従い情報の操作または処理を実現することによって構成されてよい。
【0092】
例えば、通信がコンピュータ2200および外部デバイス間で実行される場合、CPU2212は、RAM2214にロードされた通信プログラムを実行し、通信プログラムに記述された処理に基づいて、通信インターフェイス2222に対し、通信処理を命令してよい。通信インターフェイス2222は、CPU2212の制御下、RAM2214、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROM2201、またはICカードのような記録媒体内に提供される送信バッファ処理領域に格納された送信データを読み取り、読み取られた送信データをネットワークに送信し、またはネットワークから受信された受信データを記録媒体上に提供される受信バッファ処理領域等に書き込む。
【0093】
また、CPU2212は、ハードディスクドライブ2224、DVD-ROMドライブ2226(DVD-ROM2201)、ICカード等のような外部記録媒体に格納されたファイルまたはデータベースの全部または必要な部分がRAM2214に読み取られるようにし、RAM2214上のデータに対し様々なタイプの処理を実行してよい。CPU2212は次に、処理されたデータを外部記録媒体にライトバックする。
【0094】
様々なタイプのプログラム、データ、テーブル、およびデータベースのような様々なタイプの情報が記録媒体に格納され、情報処理を受けてよい。CPU2212は、RAM2214から読み取られたデータに対し、本開示の随所に記載され、プログラムの命令シーケンスによって指定される様々なタイプの操作、情報処理、条件判断、条件分岐、無条件分岐、情報の検索/置換等を含む、様々なタイプの処理を実行してよく、結果をRAM2214に対しライトバックする。また、CPU2212は、記録媒体内のファイル、データベース等における情報を検索してよい。例えば、各々が第2の属性の属性値に関連付けられた第1の属性の属性値を有する複数のエントリが記録媒体内に格納される場合、CPU2212は、第1の属性の属性値が指定される、条件に一致するエントリを当該複数のエントリの中から検索し、当該エントリ内に格納された第2の属性の属性値を読み取り、それにより予め定められた条件を満たす第1の属性に関連付けられた第2の属性の属性値を取得してよい。
【0095】
上で説明したプログラムまたはソフトウェアモジュールは、コンピュータ2200上またはコンピュータ2200近傍のコンピュータ可読媒体に格納されてよい。また、専用通信ネットワークまたはインターネットに接続されたサーバーシステム内に提供されるハードディスクまたはRAMのような記録媒体が、コンピュータ可読媒体として使用可能であり、それによりプログラムを、ネットワークを介してコンピュータ2200に提供する。
【0096】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されない。上記実施の形態に、多様な変更または改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。その様な変更または改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。
【0097】
特許請求の範囲、明細書、および図面中において示した装置、システム、プログラム、および方法における動作、手順、ステップ、および段階等の各処理の実行順序は、特段「より前に」、「先立って」等と明示しておらず、また、前の処理の出力を後の処理で用いるのでない限り、任意の順序で実現しうることに留意すべきである。特許請求の範囲、明細書、および図面中の動作フローに関して、便宜上「まず、」、「次に、」等を用いて説明したとしても、この順で実施することが必須であることを意味するものではない。
【符号の説明】
【0098】
100 MTC機器
110 SIM
120 無線WAN通信部
130 測定部
140 記憶部
150 制御部
160 LAN通信部
300 優先度テーブル
510 更新部
610 報告部
700 装置
710 通信品質取得部
720 契約条件取得部
730 要求条件取得部
740 優先度テーブル生成部
750 優先度テーブル出力部
2200 コンピュータ
2201 DVD-ROM
2210 ホストコントローラ
2212 CPU
2214 RAM
2216 グラフィックコントローラ
2218 ディスプレイデバイス
2220 入/出力コントローラ
2222 通信インターフェイス
2224 ハードディスクドライブ
2226 DVD-ROMドライブ
2230 ROM
2240 入/出力チップ
2242 キーボード
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8