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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-18
(45)【発行日】2024-03-27
(54)【発明の名称】新規方法
(51)【国際特許分類】
   A61K 31/4985 20060101AFI20240319BHJP
   A61K 9/48 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 47/26 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 47/38 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 47/12 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 47/04 20060101ALI20240319BHJP
   A61K 47/42 20170101ALI20240319BHJP
   A61K 47/20 20060101ALI20240319BHJP
   A61P 25/00 20060101ALI20240319BHJP
   A61P 43/00 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
A61K31/4985
A61K9/48
A61K47/26
A61K47/38
A61K47/12
A61K47/04
A61K47/42
A61K47/20
A61P25/00
A61P43/00 105
【請求項の数】 19
(21)【出願番号】P 2021510845
(86)(22)【出願日】2019-08-30
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-16
(86)【国際出願番号】 US2019049062
(87)【国際公開番号】W WO2020047408
(87)【国際公開日】2020-03-05
【審査請求日】2022-08-29
(31)【優先権主張番号】62/725,948
(32)【優先日】2018-08-31
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/779,923
(32)【優先日】2018-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】507401225
【氏名又は名称】イントラ-セルラー・セラピーズ・インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】INTRA-CELLULAR THERAPIES, INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100156144
【弁理士】
【氏名又は名称】落合 康
(72)【発明者】
【氏名】ポン・リ
(72)【発明者】
【氏名】ロバート・デイビス
【審査官】参鍋 祐子
(56)【参考文献】
【文献】特表2016-539144(JP,A)
【文献】国際公開第2018/071233(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/031535(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61K 31/00
A61K 9/00
A61K 47/00
CAplus/REGISTRY/MEDLINE/EMBASE/BIOSIS(STN)
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モノトシレート塩形態の、ルマテペロン:
【化1】
および1種類以上の薬学的に許容される希釈剤または担体を含む、経口投与用カプセル剤であって、該1種類以上の薬学的に許容される希釈剤または担体が、マンニトール、クロスカルメロースナトリウム、ステアリン酸マグネシウム、タルクおよびゼラチンを含む、カプセル剤
【請求項2】
カプセル剤が、固体結晶形態のルマテペロンモノトシレートを含む、請求項1に記載のカプセル剤。
【請求項3】
ルマテペロンモノトシレートが、固体結晶形態であり、該結晶が、5.68°、12.11°、16.04°、17.03°、18.16°、19.00°、21.67°、22.55°、23.48°および24.30°(該ピークの各々、±0.2°)からなる群から選択される2θ値を有する少なくとも2つのピークを含む粉末X線回折パターンを示し、粉末X線回折データがニッケルフィルター付き銅アノードで動作する回折計で収集される、請求項2に記載のカプセル剤。
【請求項4】
カプセル剤が、さらに、トルエンスルホン酸を含む、請求項1~3のいずれかに記載のカプセル剤。
【請求項5】
カプセル剤が、ルマテペロン遊離塩基0.01~120mgに相当する総単位量で、ルマテペロンモノトシレートを含む、請求項1~のいずれかに記載のカプセル剤。
【請求項6】
カプセル剤が、ルマテペロン遊離塩基5~20mgに相当する総単位量で、ルマテペロンモノトシレートを含む、請求項1~4のいずれかに記載のカプセル剤。
【請求項7】
カプセル剤が、ルマテペロン遊離塩基20~30mgに相当する総単位量で、ルマテペロンモノトシレートを含む、請求項1~4のいずれかに記載のカプセル剤。
【請求項8】
カプセル剤が、ルマテペロン遊離塩基35~45mgに相当する総単位量で、ルマテペロンモノトシレートを含む、請求項1~4のいずれかに記載のカプセル剤。
【請求項9】
カプセル剤が、1種類以上の表面コーティング剤を含む、請求項1~のいずれかに記載のカプセル剤。
【請求項10】
カプセル剤が、ハードシェルカプセル剤であり、該カプセルシェルがゼラチンを含む、請求項1~のいずれかに記載のカプセル剤。
【請求項11】
カプセル剤が、ゼラチンカプセルに充填された、固体結晶形態のルマテペロンモノトシレート10~30重量%、マンニトール60~90重量%、クロスカルメロースナトリウム0.5~10重量%、タルク0.1~1重量%、およびステアリン酸マグネシウム0.1~3重量%のブレンドを含む、請求項1~10のいずれかに記載のカプセル剤。
【請求項12】
カプセル剤が、ゼラチンカプセルに充填された、固体結晶形態のルマテペロンモノトシレート60mg、マンニトール70~80重量%、クロスカルメロースナトリウム0.5~5重量%、タルク0.1~1重量%、およびステアリン酸マグネシウム0.1~1重量%のブレンドを含む、請求項1~10のいずれかに記載のカプセル剤。
【請求項13】
カプセル剤が、ゼラチンカプセルに充填された、ルマテペロンモノトシレート20.0%、マンニトール73.7%、クロスカルメロースナトリウム5.0%、タルク0.30%、およびステアリン酸マグネシウム1.0%を含む、請求項1~10のいずれかに記載のカプセル剤。
【請求項14】
ルマテペロンモノトシレートが、(a)平均粒径が1~200μmであり;および/または(b)D90が100μm以下であり;および/または(c)D10が50μm以下であるものである、請求項1~13のいずれかに記載のカプセル剤。
【請求項15】
カプセル剤が、ルマテペロンモノトシレート、マンニトール、クロスカルメロースナトリウム、タルク、ステアリン酸マグネシウムおよびゼラチン、ならびに1種類以上の着色剤からなる、請求項1~14のいずれかに記載のカプセル剤。
【請求項16】
請求項1~15のいずれかに記載のカプセル剤の製造方法であって、
(a)ルマテペロンモノトシレート、マンニトールを含む少なくとも1つの希釈剤または担体と組み合わせるステップ;
(b)得られた混合物をブレンドするステップ;
(c)均一な粒径を達成するために必要な場合、得られた混合物を濾過またはスクリーニングするステップ;
(d)クロスカルメロースナトリウム、タルクおよびステアリン酸マグネシウムならびにそれらの組み合わせから選択される少なくとも1つの他の希釈剤または担体を添加するステップ;
(e)得られた混合物をブレンドするステップ;
(f)均一な粒径を達成するために必要な場合、得られた混合物を濾過またはスクリーニングするステップ;
(g)得られた材料をハードウォルド(hard-walled)カプセルにカプセル化するステップ;
(h)1つ以上のコーティングを該カプセル剤に適用してもよいステップ
を含む、方法。
【請求項17】
5-HT2A受容体、セロトニントランスポーター(SERT)、および/またはドパミンD1/D2受容体シグナル伝達経路が関与するかまたはそれによって媒介される疾患または障害の治療または予防のための、請求項1~15のいずれかに記載のカプセル剤。
【請求項18】
疾患または障害が、肥満、拒食症、過食症、うつ病、大うつ病性障害(MDD)、急性うつ病、心的外傷後うつ病、不安、精神病、統合失調症、強迫性障害、性障害、片頭痛、注意欠陥障害、注意欠陥多動性障害、睡眠障害、頭部痛に関連する状態、怒り障害、激越、認知症、アルツハイマー病、パーキンソン認知症、胃腸障害および双極性障害から選択される、請求項17に記載のカプセル剤。
【請求項19】
疾患または障害が、うつ病、大うつ病性障害(MDD)、急性うつ病、心的外傷後うつ病、不安、精神病、統合失調症および双極性障害から選択される、請求項18に記載のカプセル剤。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本国際特許出願は、2018年8月31日に出願された米国仮出願第62/725,944号、および2018年12月14日に出願された米国仮出願第62/779,920号(各々の内容は出典明示によりその全体として本明細書の一部とする)の優先権および利益を主張する。
【0002】
技術分野
本開示は、場合によっては1種類以上のさらなる治療剤と組み合わせて、遊離形態または薬学的に許容される塩形態のルマテペロンを含む、カプセル剤、その製造方法、および疾患の治療または予防における使用の方法に関する。
【背景技術】
【0003】
置換複素環縮合γ-カルボリンであるルマテペロン(4-((6bR,10aS)-3-メチル-2,3,6b,9,10,10a-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[3',4':4,5]ピロロ[1,2,3-de]キノキサリン-8(7H)-イル)-1-(4-フルオロフェニル)-1-ブタノン)は、種々の中枢神経系障害の治療に有用な、セロトニン受容体(5-HT2A)、ドパミン受容体(D1および/またはD2)、ならびにセロトニントランスポーター(SERT)リガンドであることが知られている。
【0004】
ルマテペロンは、セロトニン-2A(5-HT2A)受容体をアンタゴナイズし、および/または重要な細胞内リンタンパク質のレベルでドパミン受容体シグナル伝達を調節する。この化合物は、主に、統合失調症の陽性および陰性症状、うつ病(特に、急性うつ病および双極性うつ病)、不安症および外傷性障害(急性不安および心的外傷後ストレス障害を含む)、ならびに認知症(アルツハイマー病およびそれに関連する症状を含む)の治療に有用であることが知られている。この化合物は、ドパミンD2受容体において、2つの特性を有しており、D2受容体のシナプス後アンタゴニストおよびシナプス前部分アゴニストの両方として作用する。また、中脳辺縁系に特異的にグルタミン酸作動性NMDA NR2BまたはGluN2B受容体のリン酸化を刺激する。抗精神病薬の有効性を媒介すると考えられている脳領域におけるこの局所選択性は、セロトニン作動性、グルタミン酸作動性およびドパミン作動性相互作用とともに、統合失調症に関連する陽性症状、陰性症状、情動症状および認知症状に対する抗精神病薬有効性をもたらし得ると考えられている。本化合物はまた、統合失調感情障害および併存性(co-morbid)うつ病の治療のための、ならびに/または大うつ病性障害の単独の治療(stand-alone treatment)としての抗うつ活性をもたらす、セロトニン再取り込み阻害を示す。ルマテペロンはまた、双極性障害および他の精神障害および神経変性障害、特に認知症、自閉症および他のCNS疾患に関連する行動障害の治療にも有用である。これらの特徴は、統合失調症患者の生活の質を向上させ、社会的機能を強化して、家族および職場に、より十分に溶け込ませるようにすることができる。ルマテペロンは、低用量では5-HT2A受容体を選択的に標的とし、高用量ではD2受容体と徐々に相互作用するという、差次的用量依存的効果を示す。その結果、低用量では、睡眠、攻撃性および激越の治療に有効である。高用量では、急性増悪のおよび残遺型の統合失調症、双極性障害および気分障害を治療することができる。
【0005】
式:
【化1】
を有するルマテペロンは、強力な(Ki=0.5nM)5-HT2A受容体アンタゴニズム、インビボでのシナプス前D2受容体部分アゴニズムおよびシナプス後D2受容体アンタゴニズム(Ki=32nM)と一致する中脳辺縁系/中脳皮質選択的ドパミン受容体タンパク質リン酸化モジュレーターとしての活性、高D1受容体親和性(Ki=52nM)、ならびにセロトニントランスポーター(SERT)の阻害(Ki=26~62nM、SERT活性について異なるアッセイを使用)を有する新規治療剤である。ルマテペロンは、統合失調症、双極性うつ病、およびアルツハイマー病を含む認知症における激越の治療として第III相臨床開発中である
【0006】
ルマテペロンおよび関連化合物は、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5および特許文献6には、不安、うつ病、精神病、統合失調症、睡眠障害、性障害、片頭痛、頭部痛に関連する状態、および社会恐怖症などの5-HT2A受容体調節に関連する障害の治療に有用な新規化合物として開示されている。特許文献7および特許文献8にもまた、置換複素環縮合γ-カルボリンの製造方法、および嗜癖行動および睡眠障害などの中枢神経系障害の制御および予防に有用なセロトニンアゴニストおよびアンタゴニストとしてのこれらγ-カルボリンの使用が開示されている。特許文献9および特許文献10(各々、出典明示により本明細書の一部とする)には、精神病およびうつ病性障害の組合せ、および精神病患者またはパーキンソン病患者における睡眠障害、うつ病性障害および/または気分障害の治療のため、ならびに認知症に関連する障害、特に行動障害または気分障害、例えば、激越、いら立ち、無謀な/攻撃的な行動(aggressive/assaultive behavior)、怒り、身体的または感情的な爆発、および認知症に関連する精神病および睡眠障害の治療または予防のための特定の置換複素環縮合γ-カルボリンの使用が開示されている。特許文献11(出典明示により本明細書の一部とする)には、特定の置換複素環縮合γ-カルボリンのトルエンスルホン酸付加塩結晶、例えば、4-((6bR,10aS)-3-メチル-2,3,6b,9,10,10a-ヘキサヒドロ-1H-ピリド[3',4':4,5]ピロロ[1,2,3-de]キノキサリン-8(7H)-イル)-1-(4-フルオロフェニル)-1-ブタノンのトルエンスルホン酸付加塩の製造方法が開示されている。
【0007】
特許文献12(出典明示により本明細書の一部とする)には、改良された製剤、例えば、徐放性/制御放出製剤のための、置換複素環縮合γ-カルボリンのプロドラッグ/代謝物が開示されている。この出願には、4-フルオロフェニル(4-ヒドロキシ)ブチル部分でN置換された複素環縮合γ-カルボリンが、4-フルオロフェニルブタノンを含有する複素環縮合γ-カルボリンと比べて、セロトニントランスポーター(SERT)に対して高い選択性を有することが示されることが開示されている。
【0008】
特許文献13は、選択された置換複素環縮合γ-カルボリン化合物が、セロトニン再取り込みトランスポーター(SERT)に対してナノモル親和性を有し、したがって、選択的セロトニン再取り込み阻害剤であることを教示している。
【0009】
ルマテペロンは、現存の抗うつ薬と比較して作用発現が迅速なため、急性うつ病および急性不安の治療に特に有効であり得ることも最近判明した。これは、従来のモノアミンシグナル伝達系とは別の神経伝達系を介したシグナル伝達によるものと考えられている。ルマテペロンは、mTOR(例えば、mTORC1)シグナル伝達経路の活性化と相まって、ドパミンD1受容体依存的なNMDAおよびAMPA電流の増強をもたらす。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】米国特許第6,548,493号
【文献】米国特許第7,238,690号
【文献】米国特許第6,552,017号
【文献】米国特許第6,713,471号
【文献】米国再発行特許発明第39680号
【文献】米国再発行特許発明第39679号
【文献】米国特許第7,081,455号
【文献】米国特許第8,309,722号
【文献】米国特許第8,598,119号
【文献】米国特許出願公開第2015/0080404号
【文献】米国特許第8,648,077号
【文献】米国特許第8,993,572号
【文献】米国特許第8,598,119号
【発明の概要】
【0011】
発明の簡単な概要
本開示は、遊離形態または薬学的に許容される塩形態のルマテペロンを含むカプセル剤を提供する。いくつかの実施態様では、該カプセル剤は経口カプセル剤である。いくつかの実施態様では、該カプセル剤は、さらに、1種類以上のさらなる治療剤を含む。これらのカプセル剤は、種々の中枢神経系障害の治療または予防に有用である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
詳細な説明
ルマテペロンは、強力な(Ki=0.5nM)5-HT2A受容体アンタゴニズム、シナプス前D2受容体部分アゴニズムおよびシナプス後D2受容体アンタゴニズム(Ki=32nM)と一致する中脳辺縁系/中脳皮質選択的ドパミン受容体タンパク質リン酸化モジュレーターとしての活性、高D1受容体親和性(Ki=52nM)、ならびにセロトニントランスポーター(SERT)の阻害(Ki=26~62nM、SERT活性について異なるアッセイを使用)を有する新規治療剤である。ルマテペロンは、統合失調症、双極性うつ病、およびアルツハイマー病を含む認知症における激越の治療として第III相臨床開発中である。
【0013】
本開示は、遊離形態または薬学的に許容される塩形態(例えば、トシレート塩形態)の、ルマテペロン:
【化2】
を含む、カプセル剤(カプセル剤1)を提供する。例えば、カプセル剤1は、以下の通りであり得る:
【0014】
1.1.該カプセル剤が、遊離塩基形態の(例えば、遊離塩基固体アモルファス分散体形態の)ルマテペロンを含む、カプセル剤1;
【0015】
1.2.該カプセル剤が、薬学的に許容される塩形態または共結晶形態のルマテペロンを含む、カプセル剤1;
【0016】
1.3.該カプセル剤が、トシレート塩形態、例えば、モノトシレート塩形態、ジトシレート塩形態およびトリトシレート塩形態にうち1つ以上の、ルマテペロンを含む、カプセル剤1;
【0017】
1.4.該カプセル剤が、モノトシレート塩形態のルマテペロンおよびジトシレート塩形態のルマテペロンの組合せを含む、カプセル剤1.3;
【0018】
1.5.該カプセル剤が、モノトシレート塩形態のルマテペロンを含む、カプセル剤1または1.1~1.3のいずれか;
【0019】
1.6.ルマテペロンモノトシレートが、例えば米国特許第8,648,077号に開示されている物理学的特性および化学的特性、例えば米国特許第8,648,077号に開示されているXRPDスペクトル、IRスペクトルおよび/またはDSC/TGAスペクトルの1つ以上を有する、固体結晶形態である、カプセル剤1.5;
【0020】
1.7.ルマテペロンモノトシレートが固体結晶形態であり、該結晶が、5.68°、12.11°、16.04°、17.03°、18.16°、19.00°、21.67°、22.55°、23.48°および24.30°(該ピークの各々、±0.2°)からなる群から選択される2θ値を有する少なくとも2つのピークを含む粉末X線回折パターンを示し、例えば、粉末X線回折データが、ニッケルフィルター付き銅アノードで動作する回折計で収集される、カプセル剤1.5;
【0021】
1.8.ルマテペロンモノトシレートが固体結晶形態であり、該結晶が、5.68°、12.11°、16.04°、17.03°、18.16°、19.00°、21.67°、22.55°、23.48°および24.30°(該ピークの各々、±0.2°)からなる群から選択される2θ値を有する少なくとも5つのピークを含む粉末X線回折パターンを示し、例えば、粉末X線回折データが、ニッケルフィルター付き銅アノードで動作する回折計で収集される、カプセル剤1.5;
【0022】
1.9.ルマテペロンモノトシレートが固体結晶形態であり、結晶が、以下の2θ値を有するピーク:5.6811°、8.5140°、11.3750°、12.1088°、13.3354°、15.7948°、16.0419°、16.4461°、17.0309°、17.2606°、17.5531°、18.1581°、18.9968°、19.8889°、20.7510°、21.6724°、22.25463°、23.4815°、23.7411°、24.3006°、25.9394°、27.2321°、28.3782°、28.9055°、29.6695°、31.6106°、32.2950°、34.8530°、37.5435°、39.4972°、40.2502°および40.8303°(該ピークの各々、±0.2°)を含む粉末X線回折パターンを示し、例えば、粉末X線回折データが、ニッケルフィルター付き銅アノードで動作する回折計で収集される、カプセル剤1.5;
【0023】
1.10.該カプセル剤が、さらに、例えば、ルマテペロンモノトシレートに対するモル比約1:1~1:2、例えば、モル比1:1~1:1.5、またはモル比1:1~1:2、またはモル比約1:1で、トルエンスルホン酸を含む、カプセル剤1.5~1.9のいずれか;
【0024】
1.11.該カプセル剤が、ルマテペロン遊離塩基0.01~120mg、例えば、0.01~100mg、0.01~75mg、0.01~50mg、0.01~30mg、0.01~20mg、0.1~20mg、5~20mg、10~20mg、10~30mg、20~30mg、20~50mg、30mg~50mg、50~100mg、1~75mg、または1~60mg、または1~40mg、または1~20mg、1~10mg、25~35mg、または35~45mg、または約6mg、約14mg、または約28mg、または約42mgと同等の総単位量で、遊離形態および/または薬学的に許容される塩形態のルマテペロンを含む;例えば、該カプセル剤が、モノトシレート塩形態のルマテペロン約20mg、約40mg、または約60mgを含み得る、カプセル剤1または1.1~1.10のいずれか;
【0025】
1.12.さらに、1種類以上の薬学的に許容される希釈剤または担体(すなわち、賦形剤)を含む、カプセル剤1または1.1~1.11のいずれか;
【0026】
1.13.該1種類以上の薬学的に許容される希釈剤または担体が、(a)希釈剤/充填剤(例えば、セルロースまたは微結晶セルロース、マンニトール、ラクトース一水和物、リン酸二カルシウム、またはイソマルト)、(b)結合剤、(c)崩壊剤(例えば、クロスポビドンまたはクロスカルメロースナトリウム)、(d)滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウムまたはモノステアリン酸グリセリル)、(e)流動促進剤(例えば、二酸化ケイ素またはタルク)、(f)発泡剤、(g)ポリマー、(h)可塑剤、(i)乾燥剤(drying agent)または乾燥剤(desiccant)、(j)保水剤(例えば、ポリオール)、(k)湿潤剤、(l)抗酸化剤、(m)増粘剤(例えば、ゲル化剤)、(n)界面活性剤、(o)バッファー、(p)甘味剤またはフレーバー剤、および(q)色素または着色剤のうち1種類以上を含む、カプセル剤1.12;
【0027】
1.14.該1種類以上の薬学的に許容される希釈剤または担体が、1種類以上の親水性の水溶性または水膨潤性ポリマーを含む、カプセル剤1.12;
【0028】
1.15.ポリマーが、天然または変性セルロース系ポリマー、エチレンオキシドおよび/またはプロピレンオキシドのポリマー、アクリル酸モノマーを含むポリマー、天然または変性ガム(例えば、キサンタンガム)、天然または変性デンプン(例えば、アルファ化デンプン)、またはそれらの混合物からなる群から選択される、カプセル剤1.14;
【0029】
1.16.該1種類以上の薬学的に許容される希釈剤または担体が、1種類以上の疎水性ポリマーまたは水難溶性ポリマー、例えば、シリコーンポリマー、またはポリアルキレンポリマー(例えば、ポリエチレン)を含む、カプセル剤1.12;
【0030】
1.17.該1種類以上の薬学的に許容される希釈剤または担体が、以下のもののいずれかから選択されるものを含む、カプセル剤1.12:アルコール(エタノール、グリセロール、プロピレングリコール)、ガム(例えば、アカシア、グアー、寒天、キサンタン、トラガカント、カラヤ、ジェラン)、多糖類および多糖誘導体(例えば、デンプン、デキストラン、ペクチン、アルギネート、カラゲニン、セルロース、セルロース誘導体(例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシアルキルセルロース(例えば、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース))、非ゲル化タイプおよびゲル化タイプを含むゼラチン(例えば、哺乳動物ゼラチン、例えば、ウシゼラチン、ブタゼラチン、トリゼラチン、魚ゼラチン(例えば、高分子量および低分子量混合ゼラチン)、合成ポリマー(例えば、ポリビニルピロリドン、ポリエチレンオキシドおよび/またはポリプロピレンオキシドポリマーおよびコポリマー(例えば、ポロクサマー、例えば、ポロクサマー188)、ポリアクリレートポリマー(例えば、カルボポル(carbopol))、ポリアミドポリマー、糖類および糖アルコール(例えば、デキストロース、ラクトース、ガラクトース、グルコース、リボース、シュークロース、トレハロース、マンニトール、マルチトール、ラクチトール、ソルビトール、キシリトール、エリスリトール、ガラクチトール、イノシトール)、ポリペプチド/タンパク質、アミノ酸、無機または有機酸(例えば、クエン酸、乳酸、リンゴ酸、グルコン酸、安息香酸、トルエンスルホン酸、リン酸、硫酸、塩酸、酒石酸、シュウ酸、シクラミン酸、アスコルビン酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、ギ酸)およびそれらの塩(例えば、上記酸のナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、マグネシウム塩、リチウム塩、アンモニウム塩)、無機または有機塩基(例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸塩、水酸化物、酸化物)、陰イオン界面活性剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、ステアリン酸ナトリウム)、陽イオン界面活性剤(例えば、ハロゲン化ベンザルコニウム、ハロゲン化セチルピリジニウム、ハロゲン化セトリモニウム、ハロゲン化ベンゼトニウム)、双性イオン界面活性剤(例えば、コカミドアルキルベタイン、例えば、コカミドプロピルベタイン)、非イオン界面活性剤(例えば、脂肪アルコールエトキシレート(例えば、ポリエチレングリコールポリドデシルエーテル))、ソルビタンエステル(例えば、モノラウリル酸ソルビタン、モノオレイン酸ソルビタン、モノパルミチン酸ソルビタン、モノステアリン酸ソルビタン、トリステアリン酸ソルビタン)、ポリエトキシル化ソルビタンエステル(例えば、ポリソルベート20、ポリソルベート40、ポリソルベート60、ポリソルベート80)、および抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸、パルミチン酸アスコルビル、メタ重亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、BHT、BHA、TBHQ、没食子酸プロピル、βカロチン、トコフェロール、トコトリエノール、クエン酸、EDTA);
【0031】
1.18.カプセル剤が、(a)ルマテペロントシレート(例えば、モノトシレート)、マンニトール、クロスカルメロースナトリウム、タルク、およびモノステアリン酸グリセリル、または(b)ルマテペロントシレート(例えば、モノトシレート)、マンニトール、クロスカルメロースナトリウム、タルク、およびステアリン酸マグネシウムを含むかまたはからなる、カプセル剤1または1.1~1.17のいずれか;
【0032】
1.19.該薬学的に許容される担体または希釈剤の各々いずれか1種類以上が、カプセル剤の0.01~80重量%、例えば、0.1~60重量%、または0.1~40重量%、または0.1~30重量%、0.01~15%、または0.01~10重量%、または0.1~20重量%、または0.1~15重量%または0.1~10重量%、または0.5~10重量%、または0.5~5重量%、または1~5重量%、または2.5~5重量%、または1~3重量%、または0.1~1重量%の量で存在し;場合によっては該カプセル剤が、希釈剤/充填剤60~90重量%、例えば、希釈剤/充填剤70~80重量%を含む、カプセル剤1.12~1.18のいずれか;
【0033】
1.20.該カプセル剤が、全ての形態のルマテペロンの総含有量として測定された、組成物の1重量%~90重量%の遊離形態および/または薬学的に許容される塩形態(例えば、トシレート)のルマテペロン、例えば、1重量%~80重量%、または1重量%~70重量%、または1重量%~60重量%、または1重量%~50重量%、または1重量%~40重量%、または1重量%~30重量%、または1重量%~20重量%または1重量%~15重量%、または1重量%~10重量%、または1重量%~5重量%、または5重量%~10重量%、または10重量%~20重量%、または20~30重量%の遊離形態および/または薬学的に許容される塩形態のルマテペロンを含む、カプセル剤1.12~1.19のいずれか;
【0034】
1.21.該カプセル剤が、水0.01~99%、例えば、水0.01~10%、または水0.01~5%、または水50~99%、または水75~99%、または水25~75%を含む、いずれかの上記カプセル剤;
【0035】
1.22.該カプセル剤が、1種類以上の表面コーティング剤、例えば、ポリマー表面コーティング剤を含む、いずれかの上記カプセル剤;
【0036】
1.23.該カプセル剤が、ハードシェルカプセル剤であり、例えば、該カプセル剤が、遊離形態または薬学的に許容される塩形態のルマテペロンを、1種類以上の薬学的に許容される希釈剤または担体と混合して、場合によってはさらに1つ以上の他の治療剤と混合して、含有し、該ルマテペロンおよび希釈剤/担体および他の薬剤が、顆粒もしくはペレットとして、または粉末として含まれ、該顆粒、ペレットまたは粉末がカプセルシェル内に含まれている、いずれかの上記カプセル剤;
【0037】
1.24.該カプセル剤がソフトシェルカプセル剤、例えば、ゲルカプセル剤である、いずれかの上記カプセル剤;
【0038】
1.25.ルマテペロンが、(a)平均粒径が1~200μm、例えば、1~150μm、1~100μm、1~50μm、1~25μm、1~15μm、1~10μm、5~10μm、または1~5μmであり;および/または(b)D90が100μm以下、50μm以下、25μm以下、15μm以下、または10μm以下であり;および/または(c)D10が50μm以下、25μm以下、15μm以下、または10μm以下、または5μm以下であるものであり、場合によってはルマテペロン粒子が、D90が10μm以下であり、D10が5μm以下であり、および/または粒度分布(PSD)D50が2~5μmであるものである、いずれかの上記カプセル剤;
【0039】
1.26.該カプセル剤が、経口(消化管)投与用に製剤化されている、カプセル剤1または1.1~1.25のいずれか;
【0040】
1.27.該カプセル剤が、直腸投与用または膣投与用に製剤化されている、カプセル剤1または1.1~1.25のいずれか;
【0041】
1.28.ルマテペロンが、さらなる治療剤の有効量と組み合わされている(例えば、固定された組み合わせ(fixed combination)である)、いずれかの上記カプセル剤;
【0042】
1.29.さらなる治療剤が、抗不安剤または抗うつ剤である、カプセル剤1.28;
【0043】
1.30.抗不安剤または抗うつ剤が、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、セロトニン-ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、三環系抗うつ薬(TCA)、および非定型抗精神病薬から選択される遊離形態または薬学的に許容される塩形態の1種類以上の化合物、例えば、:
(a)選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、例えば、シタロプラム(Citalopram)(セレクサ(Celexa))、エスシタプラム(Escitalopram)(レクサプロ(Lexapro)、シプラレックス(Cipralex))、パロキセチン(Paroxetine)(パキシル(Paxil)、セロキサット(Seroxat))、フルオキセチン(Fluoxetine)(プロザック(Prozac))、フルボキサミン(Fluvoxamine)(ルボックス(Luvox))、セルトラリン(Sertraline)(ゾロフト(Zoloft)、ルストラル(Lustral));
(b)セロトニン・ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(SNRI)、例えば、デスベンラファキシン(Desvenlafaxine)(プリスティーク(Pristiq))、デュロキセチン(Duloxetine)(サインバルタ(Cymbalta))、レボミルナシプラン(Levomilnacipran)(フェトジーマ(Fetzima))、ミルナシプラン(Milnacipran)(イクセル(Ixel)、サベラ(Savella))、トフェナシン(Tofenacin)(エラモール(Elamol)、トファシン(Tofacine))、ベンラファキシン(Venlafaxine)(エフェクサー(Effexor));
(c)三環系抗うつ薬(TCA)、例えば、アミトリプチン(Amitriptyline)(エラビル(Elavil)、エンデプ(Endep))、アミトリプチリンオキシド(アミオキシド(Amioxid)、アンビバロン(Ambivalon)、エキリブリン(Equilibrin))、クロミプラミン(Clomipramine)(アナフラニール(Anafranil))、デシプラミン(Desipramine)(ノルプラミン(Norpramin)、ペルトフラン(Pertofrane))、ジベンゼピン(Dibenzepin)(ノベリル(Noveril)、ビクトリル(Victoril))、ジメタクリン(Dimetacrine)(イストニール(Istonil))、ドスレピン(Dosulepin)(プロチアデン(Prothiaden))、ドキセピン(Doxepin)(アダピン(Adapin)、シネクアン(Sinequan))、イミプラミン(Imipramine)(トフラニール(Tofranil))、ロフェプラミン(Lofepramine)(ロモント(Lomont)、ガマニル(Gamanil))、メリトラセン(Melitracen)(ジキセラン(Dixeran)、メリキセラン(Melixeran)、トラウサブン(Trausabun))、ニトロキサゼピン(Nitroxazepine)(シンタミル(Sintamil))、ノルトリプチリン(Nortriptyline)(パメラー(Pamelor)、アベンチル(Aventyl))、ノキシプチリン(Noxiptiline)(アゲダール(Agedal)、エルロノン(Elronon)、ノゲダール(Nogedal))、ピポフェジン(Pipofezine)(アザフェン(Azafen)/アザフェン(Azaphen))、プロトリプチリン(Protriptyline)(ビバクチル(Vivactil))、トリミプラミン(Trimipramine)(スルモンチール(Surmontil));
(d)例えば2-ケト化合物(例えば、クロラゼペート、ジアゼパム、フルラゼピン、ハラゼパム、プラゼパム);3-ヒドロキシ化合物(ロラゼパム、ロルメタゼパム、オキサゼパム、テマゼパム);7-ニトロ化合物(例えば、クロナゼパム、フルニトラゼパム、ニメタゼパム、ニトラゼパム);トリアゾロ化合物(例えば、アジナゾラム、アルプラゾラム、エスタゾラム、トリアゾラム);およびイミダゾ化合物(クリマゾラム、ロプラゾラム、ミダゾラム)から選択される、ベンゾジアゼピン
から選択される遊離形態または薬学的に許容される塩形態の1種類以上の化合物から選択される、カプセル剤1.29;
【0044】
1.31.さらなる抗うつ剤が、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)、セロトニン再取り込み阻害剤(SRI)、三環系抗うつ薬、モノアミンオキシダーゼ阻害剤、ノルエピネフリン再取り込み阻害剤(NRI)、ドパミン再取り込み阻害剤(DRI)、SRI/NRI、SRI/DRI、NRI/DRI、SRI/NRI/DRI(三重再取り込み阻害剤)、セロトニン受容体アンタゴニスト、またはそれらの組合せから選択される、カプセル剤1.29;
【0045】
1.32.さらなる治療剤が、例えばケタミン(例えば、S-ケタミンおよび/またはR-ケタミン)、ヒドロキシノルケタミン、メマンチン、デキストロメトルファン、デキストロアロルファン(dextroallorphan)、デキストロルファン、アマンタジン、およびアグマチン、またはそれらの組合せから選択される、NMDA受容体アンタゴニストである、カプセル剤1.28;
【0046】
1.33.該カプセル剤が、空のカプセルシェルに、遊離形態または薬学的に許容される塩形態のルマテペロンを含む固体材料を添加し、閉じた該シェルを密封することによって製造される、いずれかの上記カプセル剤;
【0047】
1.34.該固体材料が、乾式ブレンド法または乾式造粒法によって製造される、カプセル剤1.33;
【0048】
1.35.該カプセルシェルが、ゲル化剤、例えば、ゼラチン、カラゲニン、デンプン、セルロース、変性セルロース(例えば、HPMC、HPC、HECなど)、またはそれらの組合せを含む、カプセル剤1.33または1.34;
【0049】
1.36.カプセルシェルが、さらに、本明細書に記載されているように、可塑剤、滑沢剤、保存剤、崩壊剤、色素または着色剤、フレーバー剤、甘味剤、または他の薬学的に許容される担体、希釈剤、または賦形剤のうち1つ以上を含む(例えば、上記の薬学的に許容される担体、希釈剤または賦形剤のうち1つ以上がカプセルシェルに含まれる)、カプセル剤1.35;
【0050】
1.37.該カプセル剤が、1日1回、または1日2回、または1日3回、または1日おき、または3日ごとに投与されることを意図している、いずれかの上記カプセル剤;
【0051】
1.38.該カプセル剤が、ブリスターパック(例えば、プッシュスルーパック)、例えば、いずれかの好適な材料(例えば、アルミニウム箔、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリクロロトリフルオロエチレン、環状オレフィンコポリマー、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、またはそれらの組み合わせ)で作られているブリスターパックに包装されている、いずれかの上記カプセル剤;
【0052】
1.39.該カプセル剤が、ボトル(例えば、スクリューキャップの蓋またはチャイルドプルーフの蓋を有していてもよい、プラスチックまたはガラス)に包装され、場合によっては該ボトルが乾燥剤(例えば、シリカまたは塩化カルシウム)も含有しており、例えば、該ボトルが、乾燥剤を保持するためのコンパートメントを有しているか、または該ボトルが、乾燥剤を含有している1つ以上の小さな透水性バッグを含んでいる、いずれかの上記カプセル剤;
【0053】
1.40.該カプセル剤が、即時放出用に製剤化されている、いずれかの上記カプセル剤;
【0054】
1.41.該カプセル剤が、本明細書の実施例2においてバッチ1、バッチ2、バッチ3、バッチ4、バッチ5またはバッチ6のいずれかについて示されている処方を有する、いずれかの上記カプセル剤;
【0055】
1.42.単一のカプセル剤が、0.1N塩酸水溶液500mLに、15分後に少なくとも85%の程度まで(例えば、90~908)、および/または30分後に少なくとも92%の程度まで(例えば、95~99%)、および/または45分後に少なくとも94%の程度まで(例えば、95~99%)溶出する、いずれかの上記カプセル剤;
【0056】
1.43.空腹条件下でのルマテペロントシレート60mgを含む単一のカプセル剤の経口投与により、ルマテペロンの最大血漿濃度15~55ng/mL(例えば、平均Cmax30~40ng/mL)、および/またはルマテペロンの最大血漿濃度までの時間0.7~1.5時間(例えば、平均Tmax1~1.2時間、または中央値Tmax約1時間)、および/または無限大に外挿した血漿濃度曲線下面積(AUC)(AUC(0-inf))51~135時間-ng/mL(例えば、平均AUC(0-inf)70~115時間-ng/mL、または85~100時間-ng/mL)が得られる、いずれかの上記カプセル剤;
【0057】
1.44.空腹条件下でのルマテペロントシレート60mgを含む単一のカプセル剤の経口投与により、以下の血漿中代謝物値の1つ以上が得られる、いずれかの上記カプセル剤:
(a)代謝物Aの平均Cmax 25~38ng/mL(例えば、32ng/mL);
(b)代謝物Bの平均Cmax 16~25ng/mL(例えば、20ng/mL);
(c)代謝物Cの平均Cmax 16~25ng/mL(例えば、20ng/mL);
(d)代謝物Dの平均Cmax 8~13ng/mL(例えば、10ng/mL);
(e)代謝物Eの平均Cmax 16~25ng/mL(例えば、20ng/mL);
(f)代謝物Aの平均AUC(0-inf) 270~410時間-ng/mL(例えば、340時間-ng/mL);
(g)代謝物Bの平均AUC(0-inf) 43~65時間-ng/mL(例えば、54時間-ng/mL);
(h)代謝物Cの平均AUC(0-inf) 220~335時間-ng/mL(例えば、278時間-ng/mL);
(i)代謝物Dの平均AUC(0-inf) 45~68時間-ng/mL(例えば、57時間-ng/mL);
(j)代謝物Eの平均AUC(0-inf) 330~500時間-ng/mL(例えば、415時間-ng/mL);
(k)Cmax(代謝物A)/Cmax(ルマテペロン)の比 0.8~1.3(例えば、1.1);
(l)Cmax(代謝物B)/Cmax(ルマテペロン)の比 0.5~0.8(例えば、0.7);
(m)Cmax(代謝物C)/Cmax(ルマテペロン)の比 0.5~0.8(例えば、0.7);
(n)Cmax(代謝物D)/Cmax(ルマテペロン)の比 0.3~0.4(例えば、0.35);
(o)Cmax(代謝物E)/Cmax(ルマテペロン)の比 0.5~0.8(例えば、0.7);
(p)AUC(0-inf)(代謝物A)/AUC(0-inf)(ルマテペロン)の比 3.2~4.8(例えば、4.0);
(q)AUC(0-inf)(代謝物B)/AUC(0-inf)(ルマテペロン)の比 0.5~0.8(例えば、0.6);
(r)AUC(0-inf)(代謝物C)/AUC(0-inf)(ルマテペロン)の比 2.6~4.0(例えば、3.3);
(s)AUC(0-inf)(代謝物D)/AUC(0-inf)(ルマテペロン)の比 0.5~0.8(例えば、 0.7);
(t)AUC(0-inf)(代謝物E)/AUC(0-inf)(ルマテペロン)の比 3.9~6.0(例えば、 5.0);
【0058】
1.45.該カプセル剤が、遅延放出または持続放出用に製剤化されている、いずれかの上記カプセル剤。
【0059】
いくつかの実施態様では、結合剤は、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース、ポリビニルピロリドン、ポビドン、ポリビニルアルコール、アラビアガム粉末、ゼラチン、プルランなどのうち1種類以上を含み得る。各カプセル剤は、0.5~10重量%、例えば、1~5重量%、または1~3重量%の各結合剤を含み得る。
【0060】
崩壊剤としては、カルメロースカルシウム、クロスカルメロースナトリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、クロスポビドン、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、粉末寒天などが使用される。デンプングリコール酸ナトリウム、クロスカルメロースナトリウムおよび低置換度ヒドロキシプロピルセルロースなどの崩壊剤が好ましい。各錠剤は、0.1~15重量%、好ましくは1~5重量%の崩壊剤を含有することができる。
【0061】
いくつかの実施態様では、本開示のカプセル剤は、さらに、適切な量のフレーバー剤、滑沢剤、着色剤など、またはガレヌス製剤(galenic formulation)を調製するために一般的に使用される種々の添加剤を含む。場合によってはこのような添加物のいずれかは、カプセルシェル内に含まれていても、カプセル内に含まれていても、あるいはその両方に含まれていてもよい。カプセル内で構成される場合、そのような添加剤は、ルマテペロンを含む顆粒、ペレットまたは粉末材料内に組み込まれていてもよいか、またはそのような添加剤は、ルマテペロンを含む顆粒、ペレットまたは粉末とは別の顆粒、ペレットまたは粉末材料に含まれていてもよい。滑沢剤としては、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸カルシウム、シュークロース脂肪酸エステル、ポリエチレングリコール、タルク、ステアリン酸、フマル酸ステアリルナトリウムなどを挙げることができる。着色剤としては、食用黄色5号、食用赤色2号、食用青色2号、食用レーキ着色剤、三二酸化鉄などの食用着色剤を挙げることができる。
【0062】
いくつかの実施態様では、例えば、味および臭気のさらなるマスキング、および活性成分、1種類以上の添加剤などで粒子コアをコーティングした後の腸溶性製剤または徐放性製剤の調製を目的として、周知の方法を用いることにより、コーティング混合物をカプセル剤に適用してもよい。コーティング混合物は、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリエチレングリコール、およびポリアクリル酸などの好適な水溶性または水膨潤性ポリマーを含んでいてもよい。
【0063】
本開示のカプセル剤としては、例えば、ハードシェルカプセル剤およびソフトシェルカプセル剤が挙げられる。それらには、錠剤、カプレット剤、およびピル剤は含まれない。ハードカプセル剤は、固体材料のツーピースゲルカプセル化物である。カプセルシェルは、外側半分と内側半分の2つの部分からなり、これらの部分を結合して密封すると、その中に含まれる固体材料のための安全なクロージャーが形成される。活性医薬成分、すなわちルマテペロンは、粉末として、または1つ以上の顆粒もしくはペレットとしてカプセル内に含まれていてもよい。このような顆粒またはペレットは、粉末の押し出しおよび球形化、ローラー圧縮、またはスラッギングを含む好適な手段によって製造することができる。ソフトシェルカプセル剤は、固体材料のシングルピースゲルカプセルであり、そのような固体材料は水性ゲルの形態であってもよい。
【0064】
本開示のカプセル剤は、薬学的に許容される溶媒、表面張力調整剤(例えば、界面活性剤)、保存剤、酸化防止剤、着色剤、味覚マスキング剤、フレーバー剤および甘味料のいずれか1つ以上をさらに含むことができる。溶剤の例としては、水、および、水または可溶化剤と混和性があり、経口目的に適しているその他の溶剤が挙げられる。好適な溶媒の例は、エタノール、プロピレングリコール、グリセロール、ポリエチレングリコール、ポロクサマー、ソルビトールおよびベンジルアルコールである。いくつかの実施態様では、該溶液に、薬学的に許容される共溶媒であるシクロデキストリンまたはその誘導体(例えば、デキストラン)を添加することによって、ルマテペロンの水性溶解性をさらに高めることができる。
【0065】
繰り返し使用される可能性のある液体製剤において、細菌、酵母および真菌などの微生物の増殖を防ぐために、保存剤を添加することができる。好適な保存剤は、物理化学的に安定で、所望のpH範囲で効果的でなければならない。保存剤の例としては、エタノール、メチルパラベン、プロピルパラベンおよびベンジルアルコールが挙げられる。
【0066】
いくつかの実施態様では、本開示のカプセル剤は、活性成分の分解をガードするために1つ以上の抗酸化剤を含む。抗酸化剤の例としては、没食子酸プロピル、パルミチン酸アスコルビル、アスコルビン酸、t-ブチルヒドロキノン(TBHQ)、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチル化ヒドロキシトルエン(BHT)、トコフェロール、トコトリエノール、亜硫酸ナトリウム、メタ重亜硫酸ナトリウム、βカロチン、クエン酸およびEDTAが挙げられる。
【0067】
いくつかの実施態様では、製品に外観の均一性を導入するため、および/または光に敏感な成分を保護するために、着色剤を使用することができる。好適な着色剤としては、FD&C Yellow #6、FD&C Blue #1、FD&C Red #3、黒酸化鉄、赤酸化鉄、二酸化チタン、またはそれらの組合せが挙げられるがこれらに限定されない米国食品医薬品局によって承認されたすべての染料およびレーキ(例えば、FD&C着色剤)が挙げられる。着色剤は、カプセルシェル内またはカプセル充填物内、またはその両方に含まれ得る。
【0068】
いくつかの実施態様では、不快な味をマスクするため、または所望の味を実現するために、甘味料を使用することができる。甘味料の例は、グルコース、ソルビトール、グリセロール、アセスルファムカリウムおよびネオヘスペリジンジヒドロカルコンである。味は、1つ以上のフレーバー物質の添加によってさらに最適化され得る。好適なフレーバー物質は、チェリー、ラズベリー、ブラックカラント、レモンもしくはストロベリーフレーバーなどのフルーツフレーバー、またはリコリス、アニス、ペパーミントおよびキャラメルなどの他のフレーバーである。
【0069】
本開示のカプセル剤は、例えば、高速ミキサー造粒機、流動層造粒機乾燥機、遠心タンブリング流動層造粒機コーティング機または混練機などの機械を用いて、遊離形態または薬学的に許容される塩形態のルマテペロン、および1つ以上の薬学的に許容される担体または希釈剤(すなわち、賦形剤)を、水または結合剤溶液を用いて湿式造粒し;該顆粒に滑沢剤をブレンドまたは噴霧し;次いで、カプセル化に供することによって調製することができる。別法として、本開示のカプセル剤は、遊離形態または薬学的に許容される塩形態のルマテペロン、および1つ以上の薬学的に許容される担体または希釈剤(すなわち、賦形剤)、例えば、結合剤(崩壊剤がさらに含まれていてもよい)を、ローラーコンパクターなどの機械を用いて乾式造粒し;該顆粒に崩壊剤(滑沢剤がさらに含まれていてもよい)をブレンドまたは噴霧し;次いで、カプセル化に供することによって調製することができる。
【0070】
ルマテペロンの好適な形態としては、アモルファス固体分散体を含む遊離塩基形態、結晶形態を含む薬学的に許容される塩形態、および薬学的に許容される共結晶形態が挙げられる。ルマテペロン遊離塩基のアモルファス固体分散体形態は、国際公開第2018/71233号に開示されている(その内容はその全体として出典明示により本明細書の一部とする)。特に明記しない限り、「薬学的に許容される塩」という用語には、酸の構造上許されるモル比での、ルマテペロンと薬学的に許容される酸(例えば、ブロンステッド酸)との間の酸付加塩が含まれる。例えば、ルマテペロンの「薬学的に許容される塩形態」としては、一塩酸塩、二塩酸塩、三塩酸塩、モノトシレート、ジトシレート、トリトシレート、またはそれらの混合物が挙げられる。いくつかの実施態様では、ルマテペロン塩は、結晶性固体(例えば、塩結晶)である。いくつかの実施態様では、ルマテペロンは、共結晶、すなわち、第2の種と共結晶化したルマテペロン遊離塩基として存在してもよい。ルマテペロンの薬学的に許容される塩および共結晶の形態としては、米国特許第8,648,077号、第9,199,995号および第9,586,960号、および国際公開第2017/1172811号および国際公開第2017/172784号、および米国仮出願第62/563,341号および第62/681,534号に開示されているすべての形態が挙げられる(これらの各内容はその全体として出典明示により本明細書の一部とする)。
【0071】
第2の態様では、本開示は、カプセル剤1、または1.1~1.45のいずれかの製造のためのプロセスであって、
(a)遊離形態または薬学的に許容される塩形態(例えば、トシレート塩形態)のルマテペロンを、少なくとも1つの希釈剤または担体(例えば、マンニトールなどの充填剤)と組み合わせるステップ;
(b)得られた混合物をブレンドするステップ;
(c)場合によっては、例えば均一な粒径を達成するために、得られた混合物を濾過(例えば、スクリーニング)するステップ;
(d)少なくとも1つの他の希釈剤または担体(例えば、崩壊剤(例えば、クロスカルメロースナトリウム)、または流動促進剤(例えば、タルク)、または滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)、またはそれらの組み合わせ)を添加するステップ;
(e)得られた混合物をブレンドするステップ;
(f)場合によっては、例えば均一な粒径を達成するために、得られた混合物を濾過(例えば、スクリーニング)するステップ;
(g)得られた材料を、例えばハードウォルド(hard-walled)カプセルに、カプセル化するステップ;
(h)場合によっては、1つ以上のコーティングを該カプセル剤に適用するステップ
を含む、プロセス(プロセス1)を提供する。
【0072】
第3の態様では、本開示は、5-HT2A受容体、セロトニントランスポーター(SERT)、および/またはパミンD1/D2受容体シグナル伝達経路が関与するかまたはそれによって媒介される疾患または障害の治療または予防方法であって、それを必要とする患者にカプセル剤1または1.1~1.45のいずれかによるカプセル剤を投与することを含む、方法(方法1)を提供する。いくつかの実施態様では、該疾患または障害は、肥満、拒食症、過食症、うつ病(大うつ病性障害(MDD)、急性うつ病、心的外傷後うつ病を含む)、不安(急性不安、パニック障害、恐怖症、社交不安障害または社会的引きこもりを含む)、精神病(急性精神病を含む)、統合失調症(統合失調症の陽性および/または陰性症状などの統合失調症の残遺症状を含む)、強迫性障害、性障害、片頭痛、注意欠陥障害、注意欠陥多動性障害、睡眠障害、頭部痛に関連する状態、怒り障害、激越(急性激越を含む)、認知症(アルツハイマー病およびパーキンソン認知症を包含する)、胃腸管運動機能障害などの胃腸障害、および双極性障害(例えば、双極性うつ病)から選択される。
【0073】
「治療」および「治療する」という用語は、疾患の症状の予防および治療または寛解、および/または疾患の原因の治療を包含するものとして適宜理解されるべきである。特定の実施態様では、「治療」および「治療する」という用語は、疾患の症状の予防または寛解をいう。
【0074】
「患者」という用語は、ヒトまたは非ヒト患者を含み得る。
【0075】
ルマテペロンおよび関連化合物の合成方法は、当該技術分野で知られており、米国特許第6,548,493号;第7,238,690号;第6,552,017号;第6,713,471号;第7,183,282号;第7,081,455号;第8,309,722号;米国再発行特許発明第39680号、および米国再発行特許発明第39679号、および米国第2017/183350号(各々の内容はその全体として出典明示により本明細書の一部とする)に開示されている方法が挙げられる。本発明の化合物の塩もまた、米国特許第6,548,493号;第7,238,690号;第6,552,017号;第6,713,471号;第7,183,282号、第8,648,077号;米国再発行特許発明第39680号;米国再発行特許発明第39679号(各々の内容はその全体として出典明示により本明細書の一部とする)に同様に記載されているように製造することができる。
【0076】
本発明の化合物のジアステレオマーの単離または精製は、当該技術分野で知られている慣用方法、例えば、カラム精製、分取薄層クロマトグラフィー、分取HPLC、結晶化、トリチュレーション、模擬移動床などによって達成することができる。
【0077】
ルマテペロンの薬学的に許容される塩は、塩基性部位を含む親化合物から、好適な酸との反応により、慣用の化学的方法で合成することができる。一般的に、このような塩は、これらの化合物の遊離塩基形態を、化学量論的量の適切な酸と、水中または有機溶媒中、あるいはそれらの混合物中で反応させることによって調製することができる;一般的には、エーテル、酢酸エチル、エタノール、イソプロパノール、またはアセトニトリルのような非水性媒体が好ましい。
【0078】
本開示を実施する際に採用される投与量は、もちろん、例えば、治療されるべき特定の疾患または状態、使用される特定の活性化合物、投与様式、および所望の治療法に応じて変化する。別段の指示がない限り、投与のための活性化合物の量(遊離塩基として投与されるか、塩の形態として投与されるかにかかわらず)は、遊離形態の化合物の量を指すかまたはそれに基づく(すなわち、量の計算は、遊離形態の活性部分の量に基づき、塩の場合は対イオンの重量を考慮しない)。
【0079】
疑念を避けるために、数値範囲の開示、例えば「Xまで」という量は、上限数値Xを含むことを意図している。したがって、「60mgまで」という開示は、60mgを含むことを意図している。
【0080】
実施例1: 賦形剤の適合性試験
選択された賦形剤に対するルマテペロンモノトシレートの化学的適合性を研究する。評価された賦形剤は、(1)充填剤(微結晶セルロース、マンニトール、無水リン酸二カルシウム、およびイソマルト);(2)崩壊剤(クロスポビドン、およびクロスカルメロースナトリウム);(3)流動促進剤(コロイド状二酸化ケイ素、およびタルク);および(4)滑沢剤(ステアリン酸マグネシウム、およびモノステアリン酸グリセリル);および(5)ゼラチンである。ルマテペロントシレートを各賦形剤と重量比1:1で混合し、該混合物を、混合直後、ならびに40℃および相対湿度75%で4週間の加速エージング後、および50℃で4週間目に評価する。賦形剤を使用しない同一条件のルマテペロントシレートと比較する。選択された賦形剤との化学的非適合性はないことが判明する。すべての測定は、対照と比較して、ルマテペロントシレート効力95.2%~106.5%を示している。
【0081】
実施例2: カプセル製剤の小スケール試験
ルマテペロン42mg(モノトシル酸ルマテペロン60mgとして)を含むカプセル剤について、カプセル製剤開発の初期試験を行う。各製剤は、実施例1で研究した賦形剤から選択された単一の充填剤、単一の崩壊剤、単一の流動促進剤、および単一の滑沢剤を含む。製剤は、300gバッチサイズで調製される。最初の乾式ブレンド工程は、API(ルマテペロントシレート)および各賦形剤の両方を30メッシュスクリーンでスクリーニングし、その後、手動式バッグブレンドを行うことを含む。APIと、滑沢剤以外のすべての賦形剤とを最初にブレンドし、その後、滑沢剤を添加し、さらにブレンドする。次いで、得られた混合物を、一貫した充填重量を得るために定量ディスクおよびタンピングピンを用いるベンチトップ充填機を使用して、サイズ0ゼラチンカプセルにカプセル化する。以下の表は、試験した組成物を示している(成分は、300mgカプセル正味充填重量に対する重量パーセントで示されている)。
【0082】
【表1】
【0083】
バッチ2には製剤化工程の問題はなかったが、バッチ1、3および4ではタンピングピンにブレンドが付着するのを避けるためにカプセル化装置を低速で運転する必要があったことがわかる。この付着により、充填重量に一貫性がなくなり、不合格のカプセルが多数発生する。
【0084】
各バッチを、溶出媒体として0.1N塩酸水溶液500mLを用いる標準的な溶出試験で試験する。結果を以下の表に示す。結果はバッチ1、2および3で類似しているが、バッチ4は低いアッセイ値および溶出値を示す。バッチ2の結果は、即時放出型経口カプセル剤として許容され、したがって、このバッチ処方を第2バッチ(バッチ5)の調製に選択する。
【0085】
【表2】
【0086】
手動式バッグブレンドの代わりに1クオートの機械的Vブレンダー(これは、標準的な、スケーラブルなブレンドマシンである)を用いて調製することを除いては、バッチ2の処方に従った第2の300gバッチを3か月安定性試験のために調製する(バッチ5)。APIと、モノステアリン酸グリセリル(滑沢剤)以外のすべての賦形剤を合わせ、25rpmで15分間ブレンドする。次いで、モノステアリン酸グリセリルを添加し、25rpmで3分間混合する。ゼラチンカプセルに充填すると、タンピングピンへのブレンドの付着が多少あることが観察される。充填されたカプセルの合格率は88%である。次いで、許容可能なカプセルを60ccの高密度ポリエチレン(HDPE)ボトルに包装し(各ボトルに30個ずつ)、該ボトルにコイルや乾燥剤は入っていない。該ボトルを40℃および相対湿度75%で3か月間保存する。1か月目および3か月目に、アッセイ、溶出速度および外観を調べ、結果を下記の表に示す。カプセルはいずれも外観に変化はなく、許容できる安定性を有していることがわかる。
【0087】
【表3】
【0088】
実施例3: カプセル製剤のスケールアップ(GMP)
GMP評価(米国食品医薬品局が定めた現行の適正製造基準)のために、ルマテペロントシレートカプセルの5.3kgバッチを調製するためのさらなる研究を行う。小規模試験の結果に基づいて、バッチ2の処方がさらなる開発のために選択されるが、滑沢剤がステアリン酸マグネシウムに変更され、ブレンドのスティッキングを低減するために調製プロセスが変更される(それ以外の組成は、実施例2のバッチ2と一致する)。プロセスを改善するために、プレブレンドステップとプレブレンドの手動式スクリーニングを伴う乾式ブレンドを使用する。したがって、バッチの組成は以下の通りである。
【0089】
【表4】
【0090】
ルマテペロントシレート60mg(ルマテペロン遊離基42mg)を含むカプセルを調製する。APIをまず、16クオートのVブレンダーで、総マンニトール量の約半分とブレンドする。総マンニトール量の4分の1をまず空のブレンダーに添加し、次いで、APIを添加し、次いで、残り4分の1のマンニトールを添加する。該混合物を25rpmで10分間ブレンドする。次いで、このプレブレンドを排出し、30メッシュスクリーンでスクリーニングする。次いで、1立方フィートのVブレンダー中にて、スクリーニングしたプレブレンドを、滑沢剤を除く残りのすべての賦形剤(残りの50%のマンニトールを含む)と合わせ、25rpmで20分間ブレンドする。次いで、滑沢剤であるステアリン酸マグネシウムを添加し、25rpmで3分間ブレンドする。次いで、ブレンドをサイズ0ゼラチンカプセルにカプセル化する。GMP分析試験を行い、バッチはすべてのGMP要件を満たしていることがわかる。タンピングピンへのブレンドの有害な付着は観察されない。
【0091】
GMP試験を繰り返して、20mgルマテペロントシレートカプセル(14mgルマテペロン遊離塩基)のバッチを調製する。組成は、実施例2のバッチ2に示されたものから以下のように変更される:バッチは、ルマテペロントシレート6.7重量%、ステアリン酸マグネシウム1.25重量%、およびマンニトール86.8重量%を含む。ルマテペロントシレートの量が少ないのは、カプセルの用量が少ないことを反映している。滑沢剤の量を増やして少量のブレンドを改善し、マンニトールの量をq.s.に調整する。さらに、APIの含有量が少ないため、適切なブレンドの均一性を確保するために、ブレンド前の混合を10分間ではなく15分間行うようにブレンドプロセスを変更している。GMP分析研究を行い、バッチがすべてのGMP要件を満たしていることがわかる。タンピングピンへのブレンドの有害な付着は観察されない。
【0092】
最後に、上記のプロセスおよび組成物を用いて、7.5kgバッチスケール(1バッチあたりカプセル25,000個、1カプセルあたり充填重量300mg)で、14mgルマテペロンカプセルおよび42mgルマテペロンカプセルの両方を調製する。GMP分析試験を行い、バッチがすべてのGMP要件を満たしていることがわかる。タンピングピンへのブレンドの有害な付着は観察されない。
【0093】
さらなるスケールアップでは、手動式スクリーニングステップを、Comilモデル196S円錐ミル(0.045インチ径の孔)による機械的スクリーニングに置き換える。
【0094】
実施例4: 薬物動態
バッチ2処方
バッチ2カプセル製剤を用いて第1相ヒト臨床試験を行って、統合失調症のボランティアにルマテペロントシレート60mg用量の単回経口投与のための血漿薬物動態パラメータを測定する。6人の被験者を、投与間に3日間のウォッシュアウト期間を設けた3部構成のクロスオーバーデザインに登録して、空腹条件下での経口液剤投与(A群)とカプセル投与(B群)を比較し、空腹条件(B群)と摂食条件(C群)のカプセル投与の比較を行う。被験者は、カプセルを先に投与するか、経口液剤を先に投与するかで、各投与群の用量にランダムに割り当てられ、次いで、クロスオーバーが行われる。
【0095】
単一の60mgカプセルをSprite Zero清涼飲料水240mLに再構成して経口溶液を形成する。この経口溶液を摂取した後、被験者は、貯蔵ボトルの2回のSprite Zeroリンス30mLをさらに消費して、溶液の全体が摂取されたことを確認する。単一の60mgカプセルを摂取する被験者は、水240mLと一緒に摂取する。A群およびB群の被験者は、投与前に10時間以上の絶食を行う。C群の被験者には、高脂肪の朝食の直後に投与する。
【0096】
薬物動態分析のための血液サンプルは、投与直前(0時間)および投与の0.5時間後、1時間後、2時間後、3時間後、4時間後、6時間後、8時間後、12時間後および24時間後に採取した。薬物動態の結果を以下の表にまとめる(すべての測定数はn=6である)。
【0097】
【表5】
【0098】
Cmaxは最大血漿濃度である。Tmaxは、Cmaxまでの時間である。AUC(0-t)は、ゼロ時点から最後の定量可能な時点までの血漿濃度曲線下の面積である。AUC(0-inf)は、ゼロ時点から無限大までの血漿中濃度曲線下の面積であり、最後の定量可能な時点から外挿することによって決定される。この結果は、バッチ2のカプセル製剤は、空腹条件下での経口液剤に一般的に匹敵する薬物動態を示している。対照的に、高脂肪食摂取条件下でのカプセル剤の投与は、空腹条件と比較して、38%低い中央値Cmaxおよび60%高い中央値AUC値をもたらす。1人の被験者がC群での摂食投与後に非常に低い血漿中濃度を示す異常値であったため、中央値は平均値よりも比較のために有益であることに注意する。
【0099】
バッチ6処方
バッチ6の処方に従って単回投与の経口60mgルマテペロントシレートカプセルを用いて、同様のクロスオーバーヒト臨床薬物動態試験を実施する。23人の被験者を、投与間に7日間のウォッシュアウト期間を設けた3部構成のクロスオーバーデザインに登録して、60mgカプセル空腹時投与(A群)と60mg錠剤空腹時投与(B群)とを比較し、空腹条件(B群)と摂食条件(C群)の60mgカプセル投与を比較する。被験者は、治療を受ける順番についてランダム化される。すべての被験者は、朝に単一の60mgカプセルまたは錠剤を水240mLとともに服用する。A群およびB群の被験者はすべて、投与の10時間以上前から絶食する。C群の被験者は、FDA基準の高脂肪/高カロリーの朝食の直後に投与される。
【0100】
薬物動態分析のための血液サンプルは、投与直前(0時間)、および投与の0.25時間後、0.5時間後、1時間後、1.5時間後、2時間後、3時間後、4時間後、6時間後、8時間後、12時間後、および24時間に採取した。薬物動態の結果を下表にまとめる(すべての測定数は、A群がn=21であり、B群およびC群がn=23である)。
【0101】
【表6】
【0102】
結果は、バッチ6のカプセル製剤が、空腹条件下で錠剤に一般的に匹敵する薬物動態を提供することを示している。対照的に、高脂肪食摂食条件下でカプセルを投与すると、空腹条件下と比較して、幾何平均Cmax値が34%低くなり、幾何平均AUC値が9%高くなる。バッチ2による60mgカプセルの空腹時投与および摂食時投与について見られる結果と比較して、バッチ6カプセルでは、一般的に、AUCが高くなり、Cmaxが高くなり、食事の影響が軽減される(AUC値は、食事と一緒に摂取したバッチ6カプセルについてはわずかに増加し、Tmaxは食事と一緒に摂取したバッチ2カプセルと比較して有意に減少した)。
【0103】
代謝物の薬物動態
ルマテペロンは、肝臓(肝初回通過代謝)、腸(全身前代謝)の両方で代謝される。代謝経路としては、直接のグルクロン酸抱合、ケトン還元に次ぐO-グルクロン酸抱合、N-メチル基の脱アルキル化、ピペラジン環酸化(ラクタム形成)および不飽和化が挙げられる。主な循環代謝物としては、以下の化合物が挙げられる。
【0104】
【化3】
【0105】
バッチ6カプセル製剤を用いた上記クロスオーバー薬物動態試験のA群被験者を、上記と同じサンプルからの血漿中のこれらの主要代謝物についても試験する。CmaxおよびAUCを上記のように算出し、さらに、各代謝物について、親化合物の同じパラメータ値(上記の表でA群について示されている)と比較した代謝物のパラメータ値間の比率が生成される。以下の結果が得られた。
【0106】
【表7】
本願は下記の態様も包含する。
[態様1]
遊離形態または薬学的に許容される塩形態(例えば、トシレート塩形態)の、ルマテペロン:
【化4】
を含む、カプセル剤。
[態様2]
カプセル剤が、遊離塩基形態(例えば、遊離塩基固体アモルファス分散体形態)のルマテペロンを含む、態様1記載のカプセル剤。
[態様3]
カプセル剤が、薬学的に許容される塩形態または共結晶形態のルマテペロンを含む、態様1記載のカプセル剤。
[態様4]
カプセル剤が、トシレート塩形態、例えば、モノトシレート塩形態、ジトシレート塩形態およびトリトシレート塩形態のうち1つ以上のルマテペロンを含む、態様3記載のカプセル剤。
[態様5]
カプセル剤が、モノトシレート塩形態のルマテペロンおよびジトシレート塩形態のルマテペロンの組合せを含む、態様3または4記載のカプセル剤。
[態様6]
カプセル剤が、モノトシレート塩形態のルマテペロンを含む、態様3記載のカプセル剤。
[態様7]
ルマテペロンモノトシレートが固体結晶形態である、態様6記載のカプセル剤。
[態様8]
ルマテペロンモノトシレートが、固体結晶形態であり、該結晶が、5.68°、12.11°、16.04°、17.03°、18.16°、19.00°、21.67°、22.55°、23.48°および24.30°(該ピークの各々、±0.2°)からなる群から選択される2θ値を有する少なくとも2つのピークを含む粉末X線回折パターンを示し、例えば、粉末X線回折データがニッケルフィルター付き銅アノードで動作する回折計で収集される、態様7記載のカプセル剤。
[態様9]
カプセル剤が、さらに、トルエンスルホン酸を、例えば、ルマテペロンモノトシレートに対するモル比約1:1~1:2、例えば、モル比1:1~1:1.5、またはモル比1:1~1:2、またはモル比約1:1で含む、態様3~8のいずれかに記載のカプセル剤。
[態様10]
カプセル剤が、ルマテペロン遊離塩基0.01~120mg、例えば、0.01~100mg、0.01~75mg、0.01~50mg、0.01~30mg、0.01~20mg、0.1~20mg、5~20mg、10~20mg、10~30mg、20~30mg、20~50mg、30mg~50mg、50~100mg、1~75mg、または1~60mg、または1~40mg、または1~20mg、1~10mg、25~35mg、または35~45mg、または約6mg、または約14mg、または約28mg、または約42mgと同等の総単位量で、遊離形態および/または薬学的に許容される塩形態のルマテペロンを含む、態様1~9のいずれかに記載のカプセル剤。
[態様11]
さらに、1種類以上の薬学的に許容される希釈剤または担体(すなわち、賦形剤)を含む、態様1~10のいずれかに記載のカプセル剤。
[態様12]
該1種類以上の薬学的に許容される希釈剤または担体が、(a)希釈剤/充填剤(例えば、セルロースまたは微結晶セルロース、マンニトール、リン酸二カルシウム、またはイソマルト)、(b)結合剤、(c)崩壊剤(例えば、クロスポビドンまたはクロスカルメロースナトリウム)、(d)滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウムまたはモノステアリン酸グリセリル)、(e)流動促進剤(例えば、二酸化ケイ素またはタルク)、(f)発泡剤、(g)ポリマー、(h)可塑剤、(i)乾燥剤(drying agent)または乾燥剤(desiccant)、(j)保水剤(例えば、ポリオール)、(k)湿潤剤、(l)抗酸化剤、(m)増粘剤(例えば、ゲル化剤)、(n)界面活性剤、(o)バッファー、(p)甘味剤またはフレーバー剤、および(q)色素または着色剤のうち1種類以上を含む、態様11記載のカプセル剤。
[態様13]
カプセル剤が、(a)ルマテペロントシレート(例えば、モノトシレート)、マンニトール、クロスカルメロースナトリウム、タルク、およびモノステアリン酸グリセリル、およびゼラチン、または(b)ルマテペロントシレート(例えば、モノトシレート)、マンニトール、クロスカルメロースナトリウム、タルク、ステアリン酸マグネシウム、およびゼラチンを含むかまたはからなる、態様1~12のいずれかに記載のカプセル剤。
[態様14]
カプセル剤が、1種類以上の表面コーティング剤、例えば、ポリマー表面コーティング剤を含む、態様1~13のいずれかに記載のカプセル剤。
[態様15]
カプセル剤が、ハードシェルカプセル剤であり、場合によっては該カプセルシェルがゼラチンを含む、態様1~14のいずれかに記載のカプセル剤。
[態様16]
ルマテペロンが、(a)平均粒径が1~200μm、例えば、1~150μm、1~100μm、1~50μm、1~25μm、1~15μm、1~10μm、5~10μm、または1~5μmであり;および/または(b)D90が100μm以下、50μm以下、25μm以下、15μm以下、または10μm以下であり;および/または(c)D10が50μm以下、25μm以下、15μm以下、または10μm以下、または5μm以下であるものであり、場合によってはルマテペロン粒子が、D90が10μm以下であり、D10が5μm以下であり、および/または粒度分布(PSD)D50が2~5μmであるものである、態様1~15のいずれかに記載のカプセル剤。
[態様17]
カプセル剤が、経口(消化管)投与用に製剤化されている、態様1~16のいずれかに記載のカプセル剤。
[態様18]
ルマテペロンが、さらなる治療剤の有効量と組み合わされている(例えば、固定された組み合わせ(fixed combination)である)、態様1~17のいずれかに記載のカプセル剤。
[態様19]
態様1~18のいずれかに記載のカプセル剤の製造方法であって、
(a)遊離形態または薬学的に許容される塩形態(例えば、トシレート塩形態)のルマテペロンを少なくとも1つの希釈剤または担体(例えば、マンニトールなどの充填剤)と組み合わせるステップ;
(b)得られた混合物をブレンドするステップ;
(c)場合によっては、例えば均一な粒径を達成するために、得られた混合物を濾過(例えば、スクリーニング)するステップ;
(d)少なくとも1つの他の希釈剤または担体(例えば、崩壊剤(例えば、クロスカルメロースナトリウム)、または流動促進剤(例えば、タルク)、または滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム)、またはそれらの組み合わせ)を添加するステップ;
(e)得られた混合物をブレンドするステップ;
(f)場合によっては、例えば均一な粒径を達成するために、得られた混合物を濾過(例えば、スクリーニング)するステップ;
(g)得られた材料を、例えばハードウォルド(hard-walled)カプセルに、カプセル化するステップ;
(h)場合によっては、1つ以上のコーティングを該カプセル剤に適用するステップ
を含む、方法。
[態様20]
5-HT 2A 受容体、セロトニントランスポーター(SERT)、および/またはドパミンD1/D2受容体シグナル伝達経路が関与するかまたはそれによって媒介される疾患または障害の治療または予防方法であって、それを必要とする患者に、態様1~18のいずれかに記載のカプセル剤を投与することを含む、方法。