(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-18
(45)【発行日】2024-03-27
(54)【発明の名称】自動清掃システム
(51)【国際特許分類】
A47L 11/24 20060101AFI20240319BHJP
A47L 11/40 20060101ALI20240319BHJP
B08B 13/00 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
A47L11/24
A47L11/40
B08B13/00
(21)【出願番号】P 2021565977
(86)(22)【出願日】2020-04-30
(86)【国際出願番号】 CN2020088339
(87)【国際公開番号】W WO2020224542
(87)【国際公開日】2020-11-12
【審査請求日】2023-01-11
(31)【優先権主張番号】201910369193.0
(32)【優先日】2019-05-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201910729481.2
(32)【優先日】2019-08-08
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911011396.9
(32)【優先日】2019-10-23
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911233337.6
(32)【優先日】2019-12-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911281590.9
(32)【優先日】2019-12-13
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】202010112090.9
(32)【優先日】2020-02-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(31)【優先権主張番号】201911023104.3
(32)【優先日】2019-10-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】519066739
【氏名又は名称】ポジテック パワー ツールズ(スーチョウ)カンパニー,リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100221729
【氏名又は名称】中尾 圭介
(72)【発明者】
【氏名】ヂェン、ユエ
(72)【発明者】
【氏名】シュ、ヂィアンキィアン
(72)【発明者】
【氏名】ヂァン、シソン
(72)【発明者】
【氏名】ヂォン、ホンフェン
(72)【発明者】
【氏名】スン、イーミン
【審査官】渡邉 洋
(56)【参考文献】
【文献】米国特許出願公開第2016/0227975(US,A1)
【文献】中国特許出願公開第107951448(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第107550406(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106889955(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第104545732(CN,A)
【文献】中国特許出願公開第106859512(CN,A)
【文献】中国実用新案第206462947(CN,U)
【文献】中国実用新案第203539248(CN,U)
【文献】中国実用新案第203506628(CN,U)
【文献】米国特許出願公開第2002/0011813(US,A1)
【文献】国際公開第2018/107465(WO,A1)
【文献】中国実用新案第207755219(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47L 9/00- 9/32
A47L11/00-11/40
B08B13/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
掃除ロボットとベースステーションとを備える自動
掃除システムであって、
前記
掃除ロボットは、
主体と、
前記
主体に取り付けられる
拭取板であって、前記
掃除ロボットが作業面上を移動する時に作業面を拭き取るように、
拭取部材が分離可能に当接して
拭取面を形成するための
拭取板と、を備え、
前記ベースステーションは、
前記
拭取板と前記
主体を取り付ける又は分離するための
拭取板
操作位置と、
前記
主体から分離された前記
拭取板に対して、前記
拭取部材を分離させる又は取り付けるための
拭取部材
操作位置と、
前記
主体から分離された前記
拭取板を前記
拭取板
操作位置から前記
拭取部材
操作位置まで移動させるための駆動モジュールと、
前記
拭取部材
操作位置にある前記
拭取板及び/又は前記
拭取部材に作用して、前記
拭取部材を前記
拭取板に取り付けるように配置される
操作モジュールと、を備える、ことを特徴とする自動
掃除システム。
【請求項2】
前記
操作モジュールは、前記
拭取板及び/又は前記
拭取部材に作用して、前記
拭取部材と前記
拭取板を分離するように配置されることを特徴とする請求項1に記載の自動
掃除システム。
【請求項3】
前記ベースステーションは、前記
拭取部材
操作位置にある前記
拭取部材及び/又は前記
拭取板に作用して、前記
拭取部材と前記
拭取板を分離させるように配置される分離モジュールをさらに備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動
掃除システム。
【請求項4】
前記駆動モジュールは前記ベースステーションに設けられることを特徴とする請求項1に記載の自動
掃除システム。
【請求項5】
前記駆動モジュールは、前記
拭取板を前記
拭取部材
操作位置と前記
拭取板
操作位置との間に移動させるために、少なくとも垂直方向に前記
拭取板を移動させることができることを特徴とする請求項4に記載の自動
掃除システム。
【請求項6】
前記
拭取部材
操作位置は、前記
拭取部材を分離するための
拭取部材分離位置と、前記
拭取部材を取り付けるための
拭取部材
装着位置と、を含み、前記
拭取部材分離位置と前記
拭取部材
装着位置は重なり合わず、前記自動
掃除システムは、前記
拭取部材を前記
拭取部材分離位置から前記
拭取部材
装着位置まで移動させるように駆動するための駆動モジュールをさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の自動
掃除システム。
【請求項7】
前記
掃除ロボットは、前記
拭取板と取り外し可能に
接続される
接続機構を備えることを特徴とする請求項1に記載の自動
掃除システム。
【請求項8】
拭取部材と前記
拭取板を分離する前に、前記
掃除ロボットによって前記
拭取板と前記
主体を分離して、前記
主体から分離された前記
拭取板が前記
拭取部材
操作位置で前記
拭取部材を交換するように配置されることを特徴とする請求項1又は7に記載の自動
掃除システム。
【請求項9】
前記
拭取板
操作位置と前記
拭取部材
操作位置との間に前記
掃除ロボットがドッキングするための空間を形成するように、前記
拭取部材
操作位置は前記
拭取板
操作位置よりも高いことを特徴とする請求項1に記載の自動
掃除システム。
【請求項10】
前記ベースステーションは、前記
拭取板から分離された前記
拭取部材を収納するための収納モジュールを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動
掃除システム。
【請求項11】
前記
拭取部材
操作位置は、前記
拭取部材と前記
拭取板を分離するための
拭取部材分離位置を含み、前記収納モジュールには、前記
拭取板から分離された前記
拭取部材が前記収納モジュール内に落下できるように、少なくとも1つの状態で前記
拭取部材分離位置よりも低い開口が設けられることを特徴とする請求項10に記載の自動
掃除システム。
【請求項12】
前記開口が前記収納モジュールに上向きに設けられ、前記
拭取部材と前記
拭取板を分離する時、前記
拭取部材分離位置は、前記分離された
拭取部材が前記収納モジュール内に直接落下するように、前記収納モジュールの上方にあることを特徴とする請求項11に記載の自動
掃除システム。
【請求項13】
前記
拭取部材
操作位置は、前記
拭取部材と前記
拭取板を分離するための
拭取部材分離位置を含み、前記収納モジュールは、前記
拭取板から分離された前記
拭取部材が前記収納モジュール内に落下するように、前記
拭取部材分離位置の下方に設けられることを特徴とする請求項10に記載の自動
掃除システム。
【請求項14】
前記収納モジュールは回収
ボックスを備え、前記
拭取部材
操作位置は、前記
拭取部材と前記
拭取板を分離するための
拭取部材分離位置を含み、前記
拭取部材分離位置は前記回収
ボックス内にあることを特徴とする請求項10に記載の自動
掃除システム。
【請求項15】
前記
掃除ロボットが前記ベースステーション内にドッキングしている時、前記収納モジュールと前記ベースステーションの底面との距離は、前記
掃除ロボットの高さよりも大きいことを特徴とする請求項10に記載の自動
掃除システム。
【請求項16】
前記ベースステーションは、前記
拭取部材及び/又は前記
拭取板に作用して、前記
拭取部材と前記
拭取板を分離するように配置される分離モジュールをさらに備え、前記分離モジュールは、前記
拭取部材を引っ掛けて前記
拭取部材を前記
拭取板から取り外すための逆フック状構造を含むことを特徴とする請求項1に記載の自動
掃除システム。
【請求項17】
前記
拭取板を駆動して運動させるための移動機構をさらに備え、前記移動機構は、前記
拭取板上の前記
拭取部材が引っ掛けられて掻き落とされ、回収
ボックス内に落下するために、前記
拭取板を駆動して運動させて前記分離モジュールを通過させるように配置されることを特徴とする請求項16に記載の自動
掃除システム。
【請求項18】
前記ベースステーションは、前記
拭取板から分離された前記
拭取部材を収納するための収納モジュールを備え、前記収納モジュールは、開口が設けられる回収
ボックスを備え、前記分離モジュールは、前記開口に設けられることを特徴とする請求項16に記載の自動
掃除システム。
【請求項19】
前記
拭取板を駆動するための移動機構をさらに備え、前記移動機構は、前記
拭取板が分離モジュールを通過する時に、その上の前記
拭取部材が引っ掛けられて掻き落とされ、前記回収
ボックス内に落下するために、先に前記
拭取板を駆動して開口を介して前記回収
ボックス内に進入させ、次いで前記
拭取板を駆動して復帰させるように配置されることを特徴とする請求項18に記載の自動
掃除システム。
【請求項20】
前記自動
掃除システムは
拭取板を駆動して移動させるための移動機構を備え、前記自動
掃除システムは、前記
拭取部材を分離する時に、前記移動機構によって前記
拭取板を駆動して移動させて前記分離モジュールを通過させるように配置され、前記
拭取板の移動方向が前記
拭取部材の
拭取面と平行でないことを特徴とする請求項3に記載の自動
掃除システム。
【請求項21】
掃除ロボットは、
拭取板に取り付けられ、前記
拭取部材を付着させるための
貼付アセンブリを備えることを特徴とする請求項1又は16又は17又は18又は19に記載の自動
掃除システム。
【請求項22】
前記
拭取部材を取り付ける時に、前記
拭取部材に前記
拭取板によって圧力を加えて、前記
拭取部材を前記
拭取板の底部に
粘着するように配置されることを特徴とする請求項21に記載の自動
掃除システム。
【請求項23】
前記ベースステーションは、クリーンな
拭取部材を保管するための保管モジュールを備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動
掃除システム。
【請求項24】
前記
掃除ロボットが前記ベースステーション内にドッキングしている時、前記保管モジュールと前記ベースステーションの底面との距離は、前記
掃除ロボットの高さよりも大きいことを特徴とする請求項23に記載の自動
掃除システム。
【請求項25】
前記
操作モジュールは、前記
拭取部材を固定するための吸着板を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動
掃除システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベースステーション、ロボット掃除システム及びその制御方法に関し、特に拭取部材の自動交換が可能なロボット掃除システムに関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の進歩と生活のクオリティの向上への持続的な追求につれて、スイーパー、モップ機、窓拭き機などを含むがこれらに限定されない家庭用掃除ロボットは、手を面倒な家事から解放できるので、ユーザの間でますます人気が高まっている。
【0003】
掃除ロボットは、一般的に拭取部材(例えば、ティッシュ、ワイパーなど)を用いて掃除作業を行う。掃除ロボットは、設定された経路を走行するときに、拭取部材を動かして作業面(例えば、床、ガラス)に移動させ、掃除作業を実現する。掃除作業の時間が長くなるにつれて、拭取部材に付着した汚れが多くなり、掃除効果が悪くなることは不可避である。そのため、汚れた拭取部材を取り外し、きれいな拭取部材を取り付ける必要がある。
【0004】
従来の掃除ロボットでは、通常、手動で拭取部材を交換する方法が採用され、ユーザは清掃作業プロセスに持続的に注意を払い、汚れた拭取部材を即時に交換する必要がある。このような方法では、手動で拭取部材を交換するために人による作業が必要であり、ユーザは拭取部材の交換中に手が汚れる傾向があるため、体験が悪い。
【発明の概要】
【0005】
従来技術の欠点を克服するために、本発明が解决しようとする課題は、通常の作業中にユーザによる作業なしに、拭取部材を自動で交換する掃除ロボットを提供することである。
【0006】
本発明は、従来の技術的課題を解決するために採用する技術手段は、
【0007】
掃除ロボットを停めるためのベースステーションであって、前記掃除ロボットは、フレキシブル拭取部材が交換可能に当着され、前記掃除ロボットが走行する作業面を拭くための拭取面を形成する拭取板を含むベースステーションにおいて、連続的な拭取基材を保管するための保管モジュールと、前記拭取基材の自由端を動かして分断位置に搬送し、前記拭取基材から前記自由端を分断して前記拭取部材を形成するための送りモジュールと、を備えるベースステーションである。
【0008】
本発明は、従来の技術的課題を解決するために採用する別の技術手段は、
【0009】
掃除ロボットと、前記掃除ロボットを停めるためのベースステーションと、を備えるロボット掃除システムであって、前記掃除ロボットは、フレキシブル拭取部材が交換可能に当着され、作業面を拭くための拭取面を形成する拭取板を含むロボット掃除システムの制御方法において、
【0010】
連続的な拭取基材の自由端を分断位置に搬送することと、
【0011】
前記自由端を前記拭取基材から切り離して拭取部材を形成することと、
【0012】
前記拭取部材を前記拭取板に装着することと、を含むことを特徴とするロボット掃除システムの制御方法である。
【0013】
一つの実行可能な手段において、前記制御方法は、前記拭取部材を前記拭取板から分離させることをさらに含む。
【0014】
一つの実行可能な手段において、前記制御方法は、前記拭取部材を前記拭取板から分離させる前に、前記拭取板を前記掃除ロボットから分離させることをさらに含む。
【0015】
一つの実行可能な手段において、前記制御方法は、前記拭取部材を前記拭取板から分離させる前に、掃除ロボットから分離された前記拭取板を駆動して拭取部材操作位置に移動させることをさらに含む。
【0016】
一つの実行可能な手段において、前記制御方法は、前記拭取部材を前記拭取板に装着した後、前記拭取板を前記掃除ロボットに装着することをさらに含む。
【0017】
一つの実行可能な手段において、前記制御方法は、前記拭取板を前記掃除ロボットから分離させた後、前記掃除ロボットを第1方向に既定の距離だけ移動させることをさらに含む。
【0018】
一つの実行可能な手段において、前記制御方法は、前記掃除ロボットを第1方向に既定の距離だけ移動させた後、前記拭取板を前記掃除ロボットに装着することをさらに含む。
【0019】
一つの実行可能な手段において、前記拭取部材を前記拭取板に装着した後、前記掃除ロボットを前記第1方向と反対の第2方向に既定の距離だけ移動させ、前記拭取板を前記掃除ロボットに装着する。
【0020】
本発明は、従来の技術的課題を解決するために採用する別の技術手段は、
【0021】
掃除ロボットと、前記掃除ロボットを停めるためのベースステーションとを備えるロボット掃除システムにおいて、前記掃除ロボットは、主体と、前記主体に装着され、掃除ロボットを動かして作業面に移動させる移動モジュールと、前記主体に装着され、フレキシブル拭取部材が取り外し可能に当着され、作業面を拭くための拭取面を形成する拭取板と、を備え、前記拭取板は、前記拭取部材を固定するためのロード部を備え、前記ベースステーションは、拭取基材を保管する保管モジュールと、前記拭取基材の自由端を分断位置に搬送し、前記拭取基材から前記自由端を分断して前記拭取部材を形成するための送りモジュールと、前記主体又は前記ベースステーションに装着され、前記拭取板及び/又は拭取部材に作用して、前記拭取部材を前記拭取板のロード部と結合させる操作モジュールと、を備えるロボット掃除システムである。
【0022】
一つの実行可能な手段において、ベースステーションは、拭取板に装着される拭取部材を受け取るための拭取部材操作位置を有する。
【0023】
一つの実行可能な手段において、分断位置は、拭取部材操作位置にあるか、又は送りモジュールと拭取部材操作位置との間にある。
【0024】
一つの実行可能な手段において、ベースステーションは、保管モジュールと分断位置との間の前記拭取基材に作用して、拭取基材から自由端を分断して拭取部材を形成する分断モジュールを備える。
【0025】
一つの実行可能な手段において、少なくとも拭取基材の自由端が分断位置に到達することに応じて、送りモジュールは、拭取基材の弱い接続点の少なくとも一方側で拭取基材をロックし、弱い接続点での引張によって、自由端を拭取基材から分断する。
【0026】
一つの実行可能な手段において、送りモジュールは、拭取基材を間欠的に挟持する。
【0027】
一つの実行可能な手段において、送りモジュールは輸送ホイールを備え、輸送ホイールの外輪郭は少なくとも2つの曲率を有することによって、輸送ホイールの表面を拭取基材に間欠的に接触させる。
【0028】
一つの実行可能な手段において、送りモジュールは、少なくとも一部が拭取部材操作位置よりも高いことによって、拭取基材の自由端の少なくとも一部が重力により拭取部材操作位置に搬送される。
【0029】
一つの実行可能な手段において、拭取部材操作位置は略鉛直方向に延在することによって、拭取部材が重力作用で延伸する。
【0030】
一つの実行可能な手段において、ベースステーションは、送りモジュールにより前記拭取部材を拭取部材操作位置に搬送するために、拭取部材の位置を検出するための位置規制装置を備える。
【0031】
一つの実行可能な手段において、拭取基材は回転軸に巻き付けられており、保管モジュールは、回転軸と協働し、前記回転軸をベースステーションに装着する装着ラックを備える。
【0032】
一つの実行可能な手段において、装着ラックは、回転軸が装着されていることを保持する第1の状態と、回転軸を取り外し可能な第2の状態とを有する。
【0033】
一つの実行可能な手段において、ベースステーションは、拭取部材及び/又は拭取板に作用して、拭取部材を拭取板のロード部と結合させる操作モジュールを備える。
【0034】
一つの実行可能な手段において、操作モジュールは、拭取部材及び/又は拭取板に作用して、拭取部材を拭取板のロード部から分離させる。
【0035】
一つの実行可能な手段において、操作モジュールは、ベースステーションに取り外し可能に装着されている。
【0036】
一つの実行可能な手段において、ベースステーションは、掃除ロボットに拭取板を装着したり、分離したりするための拭取板操作位置を有する。
【0037】
一つの実行可能な手段において、拭取部材操作位置が拭取板操作位置よりも高いことによって、掃除ロボットを停めるための空間が形成される。
【0038】
一つの実行可能な手段において、ベースステーションは、拭取板を駆動して拭取板操作位置と拭取部材操作位置との間で移動させる駆動モジュールを備える。
【0039】
一つの実行可能な手段において、拭取部材操作位置は、拭取板から拭取部材を分離する拭取部材分離位置と、拭取板に拭取部材を装着する拭取部材装着位置と、を有し、駆動モジュールは、拭取板が拭取部材装着位置又は拭取部材分離位置に移動するように、拭取板を駆動して略水平方向に移動及び/又は回転させる。
【0040】
一つの実行可能な手段において、ベースステーションは、拭取板から分離された拭取部材を収容するための収容モジュールを備える。
【0041】
一つの実行可能な手段において、前記ベースステーションは、拭取部材及び/又は拭取板に作用して、拭取部材を拭取板のロード部から分離させる分離モジュールを備える。
【0042】
一つの実行可能な手段において、収容モジュールは拭取板の移動方向に位置することによって、拭取部材が分離モジュールに移動すると、収容モジュール内の拭取部材を圧縮する。
【0043】
一つの実行可能な手段において、少なくとも一つの状態では、収容モジュールの拭取部材を受け取る開口部は、少なくとも一部が前記拭取部材操作位置よりも低いことによって、拭取部材の少なくとも一部が重力作用によって収容モジュールに回収される。
【0044】
一つの実行可能な手段において、収容モジュールは、ベースステーションに取り外し可能に装着されている。
【0045】
一つの実行可能な手段において、ベースステーションと掃除ロボットのそれぞれには、通信モジュールが設けられており、ベースステーションは、ベースステーションと掃除ロボットが協力して拭取部材を交換するように掃除ロボットと通信する。
【0046】
一つの実行可能な手段において、ベースステーションは、前記掃除ロボットが前記ベースステーションに接合されるときに前記掃除ロボットを充電する充電モジュールを備える。
【0047】
従来技術と比べ、本発明の有益な効果は、以下の通りである。ベースステーションは、拭取基材を連続的に送り出し、送り出された拭取基材の自由端を分断して拭取部材を形成し拭取板に装着することで、掃除ロボットは、ベースステーション内で拭取部材を完全に自動で交換することが可能になる。従来の掃除ロボットが自動でベースステーションに戻って充電されることに基づいて、本手段における掃除ロボットは、自動でベースステーションに戻って拭取部材を交換する。従来の掃除ロボットと比較して、掃除ロボットは、作業面を拭いた後、ユーザによって拭取部材を交換する必要がないだけでなく、ユーザによってベースステーション及び掃除ロボットに対して多く作業する必要もなく、連続的な拭取基材をベースステーションに装着し、掃除ロボットから分離された使用済みの拭取部材を廃棄するだけでよい。
【0048】
本発明の上記目的、技術手段及び有益な効果は、以下の図面によって実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【
図1】本発明の第1実施例に係る掃除システムの第1の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図2】本発明の第1実施例に係る掃除システムの第1の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図3】本発明の第1実施例に係る掃除システムの第1の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図4】
図1~
図3に示される掃除システムに含まれる掃除ロボットに配置される掃除モジュールの構造模式図である。
【
図5】
図4に示される掃除モジュールの作業状態での平面図である。
【
図6】
図5に示される掃除モジュールの側面図である。
【
図7】本発明の第1実施例に係る掃除システムの部分構造模式図である。
【
図8】本発明の第1実施例に係る掃除システムの部分構造模式図である。
【
図9】ベースステーションの第1の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図10】ベースステーションの第2の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図11】ベースステーションの第3の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図12】ベースステーションの第3の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図13】ベースステーションの第4の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図14】拭取基材500をベースステーションに装着する実行可能な手段の構造模式図である。
【
図15a】ベースステーションの第5の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図15b】
ベースステーションの第5の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図16】ベースステーションの第6の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図17】ベースステーションの第7の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図18】ベースステーションの第8の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図19】ベースステーションの第9の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図20】ベースステーションの第10の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図21】ベースステーションの第11の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図22】
図21に示される実施例のベースステーションの部分拡大図である。
【
図23】ベースステーションの第12の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図24】本発明の第1実施例に係る掃除システムの第2の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図25】本発明の第1実施例に係る掃除システムの第2の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図26】本発明の第1実施例に係る掃除システムの第2の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図27】本発明の第1実施例に係る掃除システムの第3の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図28】本発明の第1実施例に係る掃除システムの第3の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図29】本発明の第1実施例に係る掃除システムの第3の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図30】ベースステーションの第13の実行可能な手段の部分構造模式図である。
【
図31】ベースステーションの第13の実行可能な手段の部分構造模式図である。
【
図32】本発明の第1実施例に係る掃除システムの第4の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図33】本発明の第1実施例に係る掃除システムの第5の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図34】ベースステーションの第13の実行可能な手段の部分構造模式図である。
【
図35】ベースステーションの第13の実行可能な手段の部分構造模式図である。
【
図36】本発明の第1実施例に係る掃除システムの第6の実行可能な手段の構造上面模式図である。
【
図37A】本発明の第2実施例に係る第1の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図37B】本発明の第2実施例に係る第1の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図37C】本発明の第2実施例に係る第1の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図37D】本発明の第2実施例に係る第1の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図37E】本発明の第2実施例に係る第1の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図37F】本発明の第2実施例に係る第1の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図37G】本発明の第2実施例に係る第1の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図37H】本発明の第2実施例に係る第1の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図37I】本発明の第2実施例に係る第1の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図37J】本発明の第2実施例に係る第1の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図37K】本発明の第2実施例に係る第1の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図37L】本発明の第2実施例に係る第1の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図38A】それぞれ拭取板のトレイの展開状態と折畳状態での構造模式図である。
【
図38B】それぞれ拭取板のトレイの展開状態と折畳状態での構造模式図である。
【
図39A】それぞれロード部のクランプ状態とオープン状態での構造模式図である。
【
図39B】それぞれロード部のクランプ状態とオープン状態での構造模式図である。
【
図40】操作モジュールと掃除モジュールの取付の分解構造模式図である。
【
図41A】操作モジュールによる掃除モジュールの拭取部材の装着のプロセス図である。
【
図42A】操作モジュールによる掃除モジュールの拭取部材の装着のプロセス図である。
【
図43A】操作モジュールによる掃除モジュールの拭取部材の装着のプロセス図である。
【
図44A】本発明の第2実施例に係る第2の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図44B】本発明の第2実施例に係る第2の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図44C】本発明の第2実施例に係る第2の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図44D】本発明の第2実施例に係る第2の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図44E】本発明の第2実施例に係る第2の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図44F】本発明の第2実施例に係る第2の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図44G】本発明の第2実施例に係る第2の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図44H】本発明の第2実施例に係る第2の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図44I】本発明の第2実施例に係る第2の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図46A】本発明の第2実施例に係る第3の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図46B】本発明の第2実施例に係る第3の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図46C】本発明の第2実施例に係る第3の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図46D】本発明の第2実施例に係る第3の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図46E】本発明の第2実施例に係る第3の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図46F】本発明の第2実施例に係る第3の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図46G】本発明の第2実施例に係る第3の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図46H】本発明の第2実施例に係る第3の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図46I】本発明の第2実施例に係る第3の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図46J】本発明の第2実施例に係る第3の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図46K】本発明の第2実施例に係る第3の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図46L】本発明の第2実施例に係る第3の実行可能な手段のベースステーションによる掃除ロボットの拭取部材の交換のプロセス図である。
【
図47】本発明の第3実施例に係る掃除システムの第1の実行可能な手段の構造模式図である。
【
図48】
図47における拭取部材収集機構の構造模式図である。
【
図49】本発明の第3実施例に係る掃除システムの第2の実行可能な手段のベースステーションの構造模式図である。
【
図50】
図49に示されるベースステーションの分解構造模式図である。
【
図51】本発明の第4実施例におけるベースステーションの斜視構造模式図である。
【
図52】掃除ロボットが
図51に示されるベースステーション内に位置する構造の模式図である。
【
図54】挟持機構が第1作業状態にある時のベースステーションの構造模式図である。
【
図55】挟持機構が第2作業状態にある時のベースステーションの構造模式図である。
【
図56】挟持機構が第3作業状態にある時のベースステーションの構造模式図である。
【
図57】本発明の第5実施例に係るベースステーションの構造模式図である。
【
図59】
図57における第1ロール、第2ロール及びベースベルトの構造模式図である。
【
図60】掃除ロボットがベースステーションに入ろうとする時の構造模式図である。
【
図61】
図60の状態での拭取部材操作位置のベースベルトの構造模式図である。
【
図62】掃除ロボットから取り外された掃除部がベースベルトにある構造の模式図である。
【
図63】ベースベルトが新しい掃除部を拭取部材操作位置に移動させる構造の模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0050】
本発明の各実施例によって提供される技術手段により、拭取部材の交換プロセスにおいて、掃除ロボットは、ユーザによる作業なしに、自動で拭取部材を交換することができるため、拭取部材の交換が高度に自動化、知能化され、ユーザの使用体験が良好になる。
【0051】
図1~
図63に示すように、自動掃除システム300は、掃除ロボット100と、ベースステーション200とを備える。掃除ロボット100は、主体101と、主体101に装着されている拭取板(122、1201)とを備え、フレキシブル拭取部材は拭取板(122、1201)に当着され拭取面を形成する。これによって、掃除ロボット100が作業面を移動すると、拭取面が作業面に作用して拭き取りを行うことが可能になる。
【0052】
一つの実行可能な形態において、
図1、
図14に示すように、ベースステーション200は、拭取基材500を保管するための保管モジュール(213、520)を備える。ベースステーション200は、拭取基材500の自由端を分断位置に搬送し、自由端を拭取基材500の本体から分断し、拭取部材を形成するための送りモジュール(220、421)を備える。
【0053】
一つの実行可能な形態において、拭取部材の長さ及び幅は、拭取板(122、1201)の長さ及び幅に関連している。通常、拭取部材は、長さ及び幅がいずれも拭取板(122、1201)よりも大きい。拭取部材は、拭取基材500の自由端を拭取基材500の本体から分断することにより得られる。任意に、
図19に示すように、拭取基材500は、若干の標準長さの拭取部材を接続することで形成するものであり、拭取部材間の接続強度が小さい。例えば、拭取部材間に間隔を置いて複数の穴が設けられることで、拭取部材間に弱い接続強度の弱い接続点があり、弱い接続点の両側に力を加えながら引っ張ると、拭取部材は、拭取基材500から分断されることが可能になる。任意に、
図23に示すように、拭取基材500は、拭取部材の長さよりもはるかに長く、中間に弱い接続点が設けられない可撓性素材で構成されてもよい。拭取基材500をベースステーション200に装着した後、ベースステーション200の分断モジュール280により、拭取基材500の自由端を拭取基材500の本体から分断して拭取部材を得る。
【0054】
一つの実行可能な形態において、
図14に示すように、拭取基材500の一端は回転軸510に固定され、拭取基材500は、当該一端を起点として回転軸510に巻き付けられる。保管モジュール520は、ベースステーション200に装着されている装着ラッ
クを備え、装着ラッ
クは、拭取基材500が巻き付けられる回転軸510とマッチングされ、回転軸510を装着ラッ
クに装着可能にする。任意に、回転軸510は、装着ラッ
クに対して回転でき、拭取基材500の自由端が送りモジュール(220、421)の作用下で力を受けると、拭取基材500は、回転軸510を動かして装着ラッ
クに対して回転させ、拭取基材500の自由端を遠方へ搬送する。任意に、回転軸510は装着ラッ
クに装着され、装着ラッ
クに対して相対的に固定され、回転軸510に接続される装着ラッ
クの一部は、送りモジュール(220、421)に駆動されて回転することができ、回転軸510を動かして回転させ、拭取基材500の自由端を遠方へ搬送する。このような形態において、送りモジュール(220、421)は、装着ラッ
クを駆動して回転させる電機を備える。
【0055】
一つの実行可能な形態において、装着ラックは、第1の状態と第2の状態とを有する。装着ラックが第1の状態にある場合、回転軸510が装着された状態に保持され、装着ラックから脱離することが防止されることが可能である。ユーザによる回転軸510の着脱が必要である場合、装着ラックは第2の状態にあり、回転軸510を装着ラックから脱離可能にする。任意に、装着ラックは、対向配置され、それぞれ回転軸510の左端及び右端と合わせる第1ラック及び第2ラックを備える。装着ラックが第1の状態にある場合、第1ラックと第2ラックの相対距離が近く、装着ラックが第2の状態にある場合、第1ラックと第2ラックの相対距離が遠い。一つの実行可能な形態において、装着ラックの第1の状態はベースステーションに装着された状態であり、第2の状態は取り外された状態である。装着ラックが取り外された状態にある場合、回転軸510は、装着ラックに装着されたり、又は装着ラックから取り外されたりすることが可能になる。
【0056】
ベースステーション200は、拭取部材を拭取板(122、1201)に装着したり、拭取部材を拭取板(122、1201)から分離させたりする拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)を有する。一つの実行可能な形態において、分断位置は、拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)を含む。
図46Iに示すように、送りモジュール(220、421)は、拭取基材500の自由端を拭取部材操作位置420に搬送し、拭取基材500の弱い接続点の一方側でロックする。拭取基材500を拭取板(122、1201)に装着さするプロセスにおいて、拭取基材500の自由端と拭取基材500の本体に対する引張力が発生し、拭取基材500の弱い接続点の側の拭取基材500の本体が拭取基材500の他方側の拭取基材500の自由端から分断し、拭取部材が形成される。任意に、拭取基材500の自由端が
拭取基材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)に到達すると、掃除ロボット100は、拭取基材500の自由端を拭取板(122、1201)に装着する。掃除ロボット100が移動すると、拭取基材500の自由端は、拭取板(122、1201)とともに拭取基材500の本体に対して引き延ばされ、拭取基材500から切り離される。
【0057】
一つの実行可能な形態において、
図46Iに示すように、送りモジュール(220、421)は、拭取基材500の自由端を拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)に搬送した後、搬送を停止する。拭取基材500の自由端が拭取部材装着位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)に固定されると、送りモジュール(220、421)は、拭取基材500を逆方向に引っ張り、拭取基材500の弱い接続点の側の拭取基材500の本体を拭取基材500の他方側の拭取基材500の自由端から分断し、拭取部材を形成する。
【0058】
一つの実行可能な形態において、
図1に示すように、ベースステーション200は、拭取基材500に作用して拭取基材を分断する分断モジュール280を備える。任意に、分断モジュール280は、金属ブレード又はプラスチックブレードなど、拭取基材500に対して作用力を発生し拭取基材を分離させる装置を備えてもよい。送りモジュール(220、421)は、拭取基材500の自由端を拭取部材操作位置に搬送した後、拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)への搬送を停止する。拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)における拭取基材500の自由端と拭取基材500の本体がそれぞれロックされた後、分断モジュール280は、拭取基材500に作用して拭取基材500を分断し、拭取部材を形成する。任意に、分断モジュール280は、レーザーナイフ又は拭取基材500に対して作用力を発生せずに拭取基材を分離させる他の装置を備えてもよい。送りモジュール(220、421)は、拭取基材500の自由端を拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)に搬送した後、搬送を停止する。拭取基材500の搬送が停止された後、分断モジュール280は、拭取基材500の自由端を拭取基材500の本体から分断する。
【0059】
一つの実行可能な形態において、分断位置は、送りモジュール(220、421)と拭取部材操作位置との間の中間位置を含む。送りモジュール(220、421)により拭取基材500の自由端を拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)に搬送する前に、拭取基材500の自由端を拭取基材500の本体から分断して拭取部材を形成してから、送りモジュール(220、421)により拭取部材を拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)に搬送する。
【0060】
一つの実行可能な形態において、送りモジュール(220、421)は輸送ホイール(2041、278)を備える。任意に、2つの輸送ホイール(2041、278)により拭取基材500を挟持し、回転中に挟持された拭取基材500を外側に搬送する。拭取基材500がフレキシブルであるため、拭取基材500にシワが発生する場合、輸送ホイール(2041、278)が拭取基材500を連続的に挟持して回転させる中においてシワを広げることができない。その結果、拭取基材500の自由端が分断された後に形成される拭取部材も一定のシワ形態を保持し、広げられたまっすぐな状態で拭取板に装着されることができなくなる。そのため、輸送ホイール(2041、278)は拭取基材500を間欠的に挟持することによって、拭取基材500が移動中に間欠的に圧力を受けることなく、自然に平らになるように広げられる。任意に、輸送ホイール(2041、278)の外輪郭は、例えば、楕円のように、少なくとも2つの曲率を有することによって、輸送ホイール(2041、278)が回転中に押圧されたり、分離されたりする。任意に、輸送ホイール(2041、278)は、間欠的に自動で分離され、それと接触する別の表面から分離される。任意に、送りモジュール(220、421)が分離されたときに、拭取基材500の自由端が落下するのを防止するために、保管モジュール(213、520)にダンパーを設けるか、または輸送ホイール(2041、278)にダンパーを設けるなどしてもよい。
【0061】
一つの実行可能な形態において、
図1、
図37Aに示すように、送りモジュール(220、421)は、少なくとも一部が拭取部材操作位置よりも高い。送りモジュール(220、421)により、拭取基材500の自由端を拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)に搬送するため、送りモジュール(220、421)が拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)よりも高い場合、拭取基材500は、その一部が重力により拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)に移動ことができる。
【0062】
一つの実行可能な形態において、
図44Aに示すように、拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)は、略鉛直方向に延在している。送りモジュール(220、421)が拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)よりも高いことに基づいて、送りモジュール(220、421)により拭取基材500を外側に送り出すだけで、拭取基材500は、重力により拭取部材操作位置で自然に伸びることが可能になる。他の装置により拭取基材500の移動方向を変更して、拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)の延在方向に対応させる必要がない。
【0063】
一つの実行可能な形態において、ベースステーション200は、拭取部材が略正確な長さで分断され、略正確な位置に搬送されることを可能にするために、拭取部材の位置を検出するための位置規制モジュー
ルを備える。任意に、位置規制モジュー
ルは、拭取部材のエッジ
を検出するためのセンサアセンブリ261を備える。センサアセンブリ261は、拭取部材装着位置の境界に設けられている。センサアセンブリ261が拭取部材のエッジを検出した場合、送りモジュール(220、421)が拭取部材を拭取部材操作位置に搬送したと示し、送りモジュール(220、421)は外側への搬送を停止する。任意に、センサアセンブリ261は、拭取部材の位置マークを検出するためのものである。
図19に示すように、センサアセンブリ261は、拭取部材操作位置の他方のエッジに設けられている。センサ
アセンブリ261は、拭取基材500に設けられた位置マーク、例えば、拭取基材500の弱い接続点に間隔を置いて設けられた穴を検出する。センサアセンブリ261が位置マークを検出した場合、送りモジュール(220、421)が拭取部材を拭取部材操作位置に搬送したと示し、送りモジュール(220、421)は外側への搬送を停止する。
【0064】
一つの実行可能な形態において、
図4~8に示すように、拭取板(122、1201)はロード部(123、127)を備える。拭取部材は、ロード部(123、127)と結合されることで、拭取板(122、1201)に固定される。具体的には、ロード部(123、127)は、機械的方法で拭取部材のエッジの少なくとも一部をロード部(123、127)と拭取板(122、1201)との間にクランプされるクランプ構造を有してもよく、又は、拭取部材を粘着することで拭取部材のエッジの少なくとも一部を拭取板(122、1201)に固定してもよい。
【0065】
一つの実行可能な形態において、自動掃除システム300は操作モジュール(125、400)を備える。操作モジュール(125、400)は、任意に、掃除ロボット100の主体101又はベースステーション200に装着されてもよく、一部が掃除ロボット100の主体101に装着されるとともに、一部がベースステーション200に装着されてもよい。操作モジュール(125、400)は、ベースステーション200の拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)に対応している。拭取板(122、1201)と拭取部材が、ともに拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)に位置する場合、操作モジュール(125、400)は、拭取板(122、1201)及び/又は拭取部材に作用して、拭取板(122、1201)のロード部(123、127)と協働することで、拭取部材を拭取板(122、1201)に装着することができる。任意に、メンテナンスを容易にするために、操作モジュール(125、400)は、掃除ロボット100又はベースステーション200に取り外し可能に装着されている。任意に、操作モジュール(125、400)は、拭取部材を拭取板(122、1201)に装着する以外、拭取部材を拭取板(122、1201)から分離させるために使用することができる。任意に、
図46Aに示すように、操作モジュール(125、400)は、拭取部材を拭取板(122、1201)に装着することのみに用いられ、ベースステーション200は、拭取板(122、1201)及び/又は拭取部材に作用して、拭取部材を拭取板(122、1201)から分離させる分離モジュール422をさらに備える。
【0066】
一つの実行可能な形態において、
図1、
図51に示すように、ベースステーション200は、拭取板(122、1201)から分離された拭取部材を収容するための収容モジュール(211、15、206、240)を備える。任意に、収容モジュール(211、15、206、240)における開口部は、ユーザが拭取部材を保管するバッグを収容モジュール(211、15、206、240)に置くためのものである。拭取部材を保管するためのバッグが容量不足である場合、ベースステーション200は、検出を行い、ユーザに交換を促すことができる。任意に、収容モジュール(211、15、206、240)は、取り外し可能である。ユーザは、収容モジュール(211、15、206、240)をベースステーション200から取り外してから、収容モジュール(211、15、206、240)に保管された拭取部材を捨てる。
【0067】
一つの実行可能な形態において、拭取部材回収モジュールは、拭取板(122、1201)から分離された拭取部材に対して作用力を発生させ、拭取部材を収容モジュール(211、15、206、240)に回収する。拭取部材回収モジュールの具体的な実現形態については、以下の実施例で詳細に説明する。
【0068】
一つの実行可能な形態において、
図37A~43に示すように、操作モジュール400はベースステーション200に装着されている。本実施例において、ベースステーション200は、掃除ロボット100が拭取部材が装着されている拭取板(122、1201)を主体101に装着するか、又は、主体101から分離させる拭取板操作位置(215、2021、2022、2023、218、13)を含む。掃除ロボット100は、ベースステーション200に戻ると、拭取部材が装着されている拭取板(122、1201)を主体101から分離させる。ベースステーション200は駆動モジュール(207、205、412)を備える。操作モジュール(125、400)により、使用済みの拭取部材を拭取板(122、1201)から分離させるために、駆動モジュール(207、205、412)は、主体101から分離された拭取板(122、1201)を拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)に移動させる。任意に、拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)は、拭取板操作位置よりも高い。
図37に示すように、拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)と拭取板操作位置との間に、掃除ロボット100を停めるための空間が形成されている。この手段によって、ベースステーション200の水平方向におけるサイズを最適化し、ベースステーション200の構造をよりコンパクトにすることができる。
【0069】
一つの実行可能な形態において、
図46Aに示すように、拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)は、拭取部材分離位置4221と拭取部材装着位置420を含む。拭取部材分離位置と拭取部材装着位置420が略同一平面上にあることで、駆動モジュール(207、205、412)は、水平方向において拭取板を駆動して拭取部材分離位置と拭取部材装着位置420との間で移動させることが可能になる。
【0070】
一つの実行可能な形態において、収容モジュール(211、15、206、240)の拭取部材を収容するための開口部は、少なくとも一つの状態で、拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)よりも低く、具体的には、拭取部材分離位置217よりも低い。
図1に示すように、一つの実施形態において、掃除ロボット100は、拭取部材分離位置217で拭取部材を分離させ、収容モジュール(211、15、206、240)は、拭取部材分離位置217の下方に設けられることによって、拭取部材は収容モジュール(211、15、206、240)に落下する。この形態において、拭取部材が自身の重力により互いに圧縮されるため、収容モジュール(211、15、206、240)は、より多くの拭取部材を収容することができる。
図37Aに示すように、一つの実施形態において、収容モジュール(211、15、206、240)の開口部は、ある状態で、拭取部材分離位置217よりも高く、他の状態で拭取部材分離位置217よりも低い。本実施形態において、収容モジュール211は高さ方向に移動し、ベースステーション200内に掃除ロボット100を停めるための空間を形成することができる。掃除ロボット100がベースステーション200に停められる場合、収容モジュール(211、15、206、240)とベースステーション200の底面との距離は、掃除ロボット100の高さよりも大きい。任意に、収容モジュール(211、15、206、240)は、駆動モジュール(207、205、412)に駆動されて高さ方向に移動する。即ち、駆動モジュール(207、205、412)は、拭取板(122、1201)と収容モジュール(211、15、206、240)の両者を駆動して移動させる。
【0071】
一つの実行可能な形態において、収容モジュール211は、拭取板(122、1201)の移動方向に位置する。
図46に示すように、収容モジュール(211、15、206、240)は回収ボックス206を備える。駆動モジュール(207、205、412)は拭取板(122、1201)を駆動して回収ボックス206へ移動させ、回収ボックス206内で拭取部材を拭取板(122、1201)と
分離させる。さらに、駆動モジュール(207、205、412)が拭取板(122、1201)を駆動して
回収ボックス206へ移動させると、拭取板(122、1201)は、回収ボックス206内の拭取部材を圧縮することによって、回収ボックス206により多くの拭取部材を収納することが容易になる。
【0072】
一つの実行可能な形態において、自動掃除システム300の制御方法は、
連続的な拭取基材500の自由端を分断位置に搬送する工程と、
拭取基材500の自由端を拭取基材500から切り離して拭取部材を形成する工程と、
拭取部材を拭取板(122、1201)に装着する工程と、を含む。
【0073】
ここで、拭取基材500の自由端を拭取基材500から切り離すことと、拭取部材を拭取板(122、1201)に装着することは、同時に行ってもよく、拭取部材を拭取板(122、1201)に装着してから、拭取基材500の自由端を拭取基材500から切り離してもよい。
【0074】
具体的には、連続的な拭取基材500の自由端を分断位置に搬送することは、送りモジュール(220、421)により、保管モジュール213に保管された拭取基材500の自由端を分断位置に搬送することを含む。
【0075】
拭取部材を拭取板(122、1201)に装着することは、操作モジュール(125、400)により、拭取部材を拭取板(122、1201)のロード部(123、127)に装着することを含む。
【0076】
自由端を拭取基材500から切り離して拭取部材を形成することは、送りモジュール(220、421)による前記拭取基材500に対するロック及び/又は引っ張りによって、自由端を拭取基材500から切り離して拭取部材を形成することを含む。
【0077】
自由端を拭取基材500から切り離して拭取部材を形成することは、分断モジュール280により、自由端を前記拭取基材500から切り離して拭取部材を形成することを含む。
【0078】
一つの実行可能な形態において、自動掃除システム300の制御方法は、拭取部材を拭取板(122、1201)から分離させる工程を含む。拭取部材が拭取板(122、1201)から分離された後、拭取板に、上記の工程によって、新しい拭取部材が装着されることによって、拭取部材の自動交換が実現される。
【0079】
一つの実行可能な形態において、自動掃除システム300の制御方法は、拭取部材を拭取板(122、1201)から分離させる前に、拭取板(122、1201)を掃除ロボット100から分離させる工程を含む。拭取板(122、1201)が掃除ロボット100から分離された後、ベースステーション200は、分離後の拭取部材付き拭取板(122、1201)のみを操作し、拭取板に拭取部材を交換させる。
【0080】
一つの実行可能な形態において、
図37A~43に示すように、自動掃除システム300の制御方法は、拭取部材を拭取板(122、1201)から分離させる前に、掃除ロボットから分離された前記拭取板を駆動して拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)に移動させる工程を含む。本実施形態において、拭取板(122、1201)と掃除ロボット100は拭取板操作位置で分離され、拭取部材と拭取板(122、1201)は拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)で分離される。そのため、拭取板(122、1201)が掃除ロボット100から分離された後、駆動モジュール(207、205、412)は、拭取板(122、1201)を拭取板操作位置から拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)に移動させて、拭取部材の交換を完了する。
【0081】
一つの実行可能な形態において、自動掃除システム300の制御方法は、拭取部材を拭取板(122、1201)に装着した後、拭取板(122、1201)を前記掃除ロボット100に装着する工程を含む。
【0082】
一つの実行可能な形態において、自動掃除システム300の制御方法は、拭取板(122、1201)を掃除ロボット100から分離させた後、掃除ロボット100を第1方向に既定の距離だけ移動させる工程を含む。
図37A~43に示すように、拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)が拭取板操作位置の上方にあるため、拭取板(122、1201)が掃除ロボットから分離された後、駆動モジュール(207、205、412)は、拭取
板を拭取板操作位置から拭取部材操作位置(2021、2022、215、217、218、13、4221、420)へ駆動する。掃除ロボット100が拭取板操作位置に停められる場合、掃除ロボット100の主体101は、駆動モジュール(207、205、412)が
拭取板(122、1201)を動かして鉛直方向に移動させることを妨げる。そのため、掃除ロボット100は、第1方向に移動し、好ましくは、第1方向は、掃除ロボット100の移動方向と反対の方向であることによって、モップボード(122、1201)の移動のための空間を空ける。
【0083】
一つの実行可能な形態において、自動掃除システム300の制御方法は、
図44Aに示すように、掃除ロボット100を第1方向に既定の距離だけ移動させた後、拭取板(122、1201)を前記掃除ロボット100に装着する工程を含む。本実施形態において、ベースステーション200は、拭取板装着位置2022と拭取板分離位置2021を含む。掃除ロボット100は、拭取板分離位置2021で拭取板(122、1201)を分離させた後、第1方向に移動し、拭取板装着位置に到達する。好ましくは、第1方向は、掃除ロボット100の移動方向と反対の方向である。
【0084】
図44A~図44Iは、拭取板装着位置と拭取板分離位置とが離間して設けられる実施例を示す。当該実施例において、拭取板(122、1201)と掃除ロボット100との分離及び装着は、それぞれ異な
る位置で完了する。もちろん、ある実施例では、拭取板装着位置と拭取板分離位置は、同じ位置であってもよい。即ち、
図1~
図36、
図37A~図37L、
図46A~図46L、
図58~63に示される実施例のように、拭取板(122、1201)と掃除ロボット100との分離及び装着は、同じ位置で完了してもよい。これらの実施例において、拭取板操作位置は、拭取板装着位置であるとともに、拭取板分離位置でもある。
【0085】
一つの実行可能な形態において、自動掃除システム300の制御方法は、以下の工程を含む。
図37Aに示すように、本
実施形態において、ベースステーション200の拭取板操作位置で、掃除ロボット100は、同一位置における拭取板(122、1201)の分離及び装着を実現する。拭取部材が拭取板(122、1201)に装着された後、掃除ロボット100は第1方向と反対の第2方向に既定の距離だけ移動し、拭取板操作位置に戻り、拭取板(122、1201)を掃除ロボット100に装着する。
【0086】
図1~
図36には、本発明の第1実施例に係る図面が示されている。
図1~
図3は、当該実施例における
自動掃除システム300の第1の実行可能な手段の構造模式図である。
自動掃除システム300は、掃除ロボット100とベースステーション200とを備える。掃除ロボット100は自動モップ機であってもよいし、自動スイープモップ統合マシンであってもよいし、自動スイーパーなどであってもよい。掃除ロボット100は、作業領域で作業し、モッピングやスイーピングなどのタスクを完了する。ベースステーション200に戻る必要がある場合に、例えば、拭取部材の交換又は掃除ロボット100の充電が必要になると検出した場合に、回帰プロセスを開始することで、掃除ロボット100は、ベースステーション200に戻り、拭取部材の自動交換又は自分の充電を完了する。
【0087】
図1に示すように、掃除ロボット100は、主体101と、主体101の底部に設けられ、主体101を動かして作業面に移動させるための移動モジュールとを備える。移動モジュールは、ウォーキングホイール110を備える。勿論、移動モジュールは、キャタピラ構造を含んでもよい。掃除ロボット100は掃除機構をさらに備える。本実施例において、掃除モジュール120を掃除機構とする。掃除ロボット100は掃除モジュール120によって作業面においてモッピング作業を実行する。他の実施例において、当該掃除ロボット100の掃除機構は、床面、コーナーなどにある塵屑などのゴミを掃除するためのロールブラシ、サイドブラシをさらに備えてもよい。サイドブラシによって、ゴミを集中してロールブラシに処理され、塵屑を集塵ボックスに集塵する。
【0088】
掃除ロボット100は、パワー機構と、パワーソースと、センサシステムとをさらに備える。パワー機構は電機と、電機に接続される伝動機構とを備える。伝動機構は移動モジュールに接続されている。電機は、伝動機構を駆動して作動させる。伝動機構の伝動作用により、移動モジュールが移動する。ここで、伝動機構はウォームギヤアンドウォーム機構、ベベルギア機構などであってもよい。
【0089】
掃除ロボット100のパワーソースは、掃除ロボット100にエネルギーを与え、パワー機構にパワーを与えることによって、掃除ロボット100の移動及び作業を可能にする。パワーソースは、通常、電池パックである。電池パックのパワー消費が閾値に達すると、掃除ロボット100は、自動でベースステーション200に戻り、エネルギーを補充し、充電終了後、作業し続ける。
【0090】
掃除ロボット100のセンサシステムは、クリフが検出されると走行ポリシーを変更するクリフセンサと、作業領域の縁が検出されると縁に沿って走行するというポリシーを作成する縁センサと、機器の傾斜が検出されると作業ポリシーを変更し、ユーザに指示を発する傾斜センサと、他の様々な一般的なセンサとを含むが、詳細はここで重複して述べない。
【0091】
掃除ロボット100は、制御モジュールをさらに備える。制御モジュールは、組み込み型デジタル信号プロセッサ、マイクロプロセッサ、特定用途向け集積回路、中央処理装置又はフィールドプログラマブルゲートアレイなどであってもよい。制御モジュールは、既定の条件又は掃除ロボット100が受信したコマンドに従って、掃除ロボット100の作業を制御することができる。具体的には、制御モジュールは、移動モジュールを制御して掃除ロボット100の作業領域内でランダムに走行させ、又は既定の走行経路を走行させることができる。移動モジュールが掃除ロボット100を動かして走行させながら、掃除機構を作業させるため、作業領域の表面の汚れ、塵屑などを取り除く。
【0092】
本実施例において、掃除モジュール120には、作業面上の塵又は作業面に付着した汚れを拭き取るための拭取部材が装着される。拭取基材500は、少なくとも2つの拭取部材に分断することができる。拭取部材はシート状であり、厚さが0.5cm未満であり、綿、麻などの天然織物、又はポリエステル繊維、ナイロン繊維などの化学繊維織物、又はゴム、セルローススポンジなどのスポンジ製品、原木パルプ、脱脂綿などの紙製品、及び上記の合成製品などのフレキシブル使い捨て物品からなる。一つの実施例において、拭取部材は、例えば、静電紙であり、作業面との摩擦により静電気を発生し、髪などの作業面の汚れを吸着することができる。一つの実施例において、拭取部材は、吸水機能を有し、且つ、拭取部材の完全性を一定の期間で保持することができる。
【0093】
本実施例において、ベースステーション200は、拭取基材500を保管するための保管装置を備える。保管装置は、使用済みの拭取部材を保管するための収容モジュール211と、未使用の拭取基材500を保管するための保管モジュール213とを備える。
【0094】
図2に示すように、ベースステーション200は、拭取部材分離位置217と拭取部材装着位置215を含む。掃除ロボット100は、ベースステーション200に戻って、拭取部材分離位置217に移動すると、掃除ロボット100に装着された拭取部材は拭取部材分離位置217の上方に位置するようになり、使用済みの拭取部材を分離することができ、分離された拭取部材は、収容モジュール211に入る。
【0095】
図3に示すように、拭取部材分離位置217で拭取部材が分離された後、掃除ロボット100は拭取部材装着位置215に退避する。本実施例において、ベースステーション200は、掃除ロボット100に装着するために、保管モジュール213内の拭取部材を拭取部材装着位置215に導出するための送りモジュール220を備える。送りモジュール220の作用により、拭取部材は、保管モジュール213から導出され、拭取部材装着位置215と略平行な方向に拭取部材装着位置215に移動し、平坦性が可能な限り保持される。
【0096】
保管モジュール213における拭取基材500が連続的なものであるため、拭取部材装着位置215における拭取部材の長さが既定の長さに達すると、送りモジュール220は作業を停止する。ベースステーション200は、拭取部材装着位置215における拭取部材の長さを検出するための位置規制モジュールをさらに備える。制御モジュールは、位置規制モジュールによる検出結果に従って、送りモジュール220を制御する。本実施例において、拭取部材分離位置217と拭取部材装着位置215は、ベースステーション200の異なる位置にある。他の実施例において、拭取部材分離位置217と拭取部材装着位置215は、一部が重なってもよいし、完全に重なってもよい。
【0097】
任意に、ベースステーション200は、平坦化モジュール250を備える。拭取部材は、柔軟でシワが生じやすい。そのため、送りモジュール220により拭取基材500の自由端を導出した後、拭取部材を正常に掃除ロボット100に装着しやすくするために、拭取部材を平坦な状態に保つ必要がある。平坦化モジュール250は、エアフロー、プレスロッドなどによって、拭取部材を平坦に保つ。
【0098】
任意に、ベースステーション200は、拭取部材装着位置215における拭取基材500の自由端を保管モジュール213における拭取基材500から分離させるための分断モジュール280を備える。ユーザによる装着が完了した後、保管モジュール213における拭取基材500が送りモジュール220の作用により導出され続けることができるように、保管モジュール213に保管された拭取基材500は連続的なものとする。位置規制モジュールにより、拭取部材の長さが既定の長さに達すると検出した場合、拭取部材装着位置215における拭取基材500の自由端を保管モジュール213における拭取基材500から分離させる必要がある。
【0099】
ある場合には、保管モジュール213における連続的な拭取基材500は、若干の標準長さの拭取部材を接続することで形成するものであり、接続強度が小さい。掃除ロボット100は、拭取部材の装着中に、拭取部材を自然に分離させることができる。別の場合には、拭取部材装着位置215における拭取部材が既定の長さに達すると、分断モジュール280は、拭取基材500の自由端を本体から分離させるように作業する。
【0100】
本実施例において、拭取部材装着位置215は、保管モジュール213から離れた第1位置と保管モジュール213に近い第2位置とを含む。拭取部材が第2位置に到達すると、拭取部材装着位置215における拭取部材の長さが既定の長さの要件を満たすと示し、制御モジュールは、送りモジュール220を、作業を停止するように制御することができる。保管モジュール213は出口2111を有し、出口2111の幅は拭取部材の幅よりも大きい。送りモジュール220は、拭取基材500を出口2111から拭取部材装着位置215に導出する。任意に、保管モジュール213は、ユーザによって開かれ拭取基材500を交換する枢動可能な蓋体2113を備える。収容モジュール211は、ユーザによって開かれ収容モジュール211に保管された使用済みの拭取部材を処分する出口を備える。任意に、収容モジュール211は、ごみ袋収容構造を備える。ユーザは、ごみ袋を収容モジュール211に入れることができ、使用済みの拭取部材は直接ごみ袋中に保管され、ユーザはごみ袋を出口から直接取り出すことができる。
【0101】
一つの実施例において、保管モジュール213は、床面と平行な装着ラックを備え、装着ラックの両端は軸受によって支持される。それに対応して、保管モジュール213は、ロール型拭取基材の形態である拭取基材500を保管することができ、1回の使用に必要な長さよりもはるかに長い拭取基材500で包まれた円筒状の中空回転体を有する。ユーザは、中空回転体を装着ラックに通して保管モジュール213に装着し、中空回転体を装着ラックの周りに回転可能にすることができる
【0102】
一つの実施例において、移動モジュールは、補助ホイール102を備える。掃除ロボット100がベースステーション200に戻ると、掃除モジュール120が持ち上げられ、補助ホイール102が降下し、移動モジュールは掃除ロボット100を動かしてベースステーション200に進入させる。掃除ロボット100が拭取部材の装着プロセスを開始する前に、掃除モジュール120は、上昇状態に保持される。掃除ロボット100が拭取部材の装着プロセスを開始すると、補助ホイール102は持ち上げられ、掃除モジュール120は拭取部材装着位置215まで降下し、拭取部材の装着が完了する。
【0103】
図4に示すように、掃除モジュール120は、新しい拭取部材を取得するか、又は古い拭取部材を分離させるための取得ユニット121を備え、ユーザによる作業なしに、拭取部材を交換する。
図4に示すように、本実施例において、取得ユニット121は拭取板122と、挟持アセンブリ123とを備える。挟持アセンブリ123は、外部挟持部材1231と、内部挟持部材1233とを備え、伝動ユニット125を介して拭取板122に装着されている。
【0104】
伝動ユニット125は、第1水平ギア1251と、第2水平ギア1253と、中間ギア1255とを備える。外部挟持部材1231は、2つあり、それぞれ拭取板122の対向する両側に設けられている。第1水平ギア1251と第2水平ギア1253は、それぞれ2つの外部挟持部材1231に固定接続されることにより、第1水平ギア1251、第2水平ギア1253は、2つの外部挟持部材1231と同時に移動する。第1水平ギア1251及び第2水平ギア1253は、中間ギア1255を介して噛み合い、常に反対方向に往復移動する。第1水平ギア1251が外部挟持部材1231に接続されることにより、第1水平ギア1251と外部挟持部材1231は同時に往復移動する。中間ギア1255は電機によって駆動される。中間ギア1255が第1方向に回転する場合、第1水平ギア1251と第2水平ギア1253は同時に内側に収縮し、2つの外部挟持部材1231を動かして内側に収縮させる。外部挟持部材1231が内側に収縮すると、内部挟持部材1233も内側に収縮する。ばね部品(図示せず)が内部挟持部材1233と接続され、内部挟持部材1233が内側に収縮した状態で、ばね部品は圧縮状態にある。電機が中間ギア1255を動かして第2方向に回転させると、ばね部品は、外側へ押圧する圧縮力が作用し、ばね部品に接続された内部挟持部材1233もともに外側に分離される。
【0105】
一つの実施例において、第2水平ギア1253の端部に、ばね(図示せず)が設けられており、第1水平ギア1251が往復移動する場合、ばねの圧縮及び弛緩が繰り返される。中間ギア1255が第1水平ギア1251を動かして内側に移動させると、ばねは圧縮され、外部挟持部材1231は拭取部材を挟持する。中間ギア1255が外部第1水平ギア1251を動かして外側に移動させる場合に、圧縮されたばねの圧縮力により、外部挟持部材1231を外側に分離させ、内部挟持部材1233と外部挟持部材1231との間に挟まれた拭取部材を解放する。他の実施例において、第1水平ギア1251の端部にばねを設け、二倍の圧縮力を形成してもよい。
【0106】
図5、
図6に示すように、掃除ロボット100がベースステーション200に移動して拭取部材を取得すると、拭取部材は、取得ユニット121の作用により掃除ロボット100に取り外し可能に固定される。中間ギア1255が第1方向(
図5に示される時計回り方向)に回転すると、外部挟持部材1231は水平に内側に移動し、外部挟持部材1231の爪は拭取部材の両側を動かして内側に移動させることで、爪に近い拭取部材の一部は浮き上がる。外部挟持部材1231が内部挟持部材1233と接触すると、浮き上がった拭取部材は、両者の間に挟持される。内部挟持部材1233の内側は傾斜面を有する。外部挟持部材1231が内部挟持部材1233を動かしてさらに内側に移動させると、内部挟持部材1233の傾斜面は拭取板122に当接し、内部挟持部材1233を傾斜面方向に沿って移動させ、外部挟持部材1231を動かして傾斜面方向に沿って移動させる。それに対応して、外部挟持部材1231と内部挟持部材1233との間の拭取部材も、上方に移動し、拭取板122の下方の拭取部材を緊張させる。中間ギア1255が回転し続けることができなくなると、外部挟持部材1231と内部挟持部材1233は緊張位置に到達する。この場合、拭取部材は、最大限に緊張されており、外部挟持部材1231と内部挟持部材1233との間に挟持され、作業中に脱落しにくくなる。
【0107】
図7、
図8に示すように、一つの実施例において、掃除ロボット100の取得ユニット121は、拭取板122と貼付アセンブリ127とを備え、貼付アセンブリ127は拭取板122の両側に装着されている。拭取部材が貼付アセンブリ127と接触すると、貼付アセンブリ127に比較的に安定して粘着され、拭取部材を拭取板122に装着することが可能になる。具体的には、貼付アセンブリ127は、マジックテープ(登録商標)などの拭取部材に取り外し可能に接続される装置であり得る。
【0108】
ベースステーション200は、掃除ロボット100への拭取部材の装着を補助するための操作モジュール290を備える。操作モジュール290は、拭取部材装着位置215の下方に設けられており、第1圧板と第2圧板とを有する。掃除ロボット100が拭取部材装着位置215に到達すると、第1圧板と第2圧板は、上向きに枢動し、その上の拭取部材を貼付アセンブリ127に押し付ける。
【0109】
図8に示すように、本実施例において、第1圧板と第2圧板は、それぞれ第1ギアと第2ギアに装着されており、第1ギアと第1ラックは噛み合っており、第2ギアと第2ラックは噛み合っており、第1ラックと第
2ラックはつながっており、同一方向に移動する。具体的には、第1ギアのコアはベースステーション200に相対的に固定的に装着されており、第1ギアはコアに対して回転することができる。第2ギアも同様である。第1ギアは、第1ラックの上方に装着されており、第2ギアは、第2ラックの下方に装着されている。第1ラックと第2ラックが第1ラックの方へ移動すると、第1ギアは時計回りに回転し、第1圧板を動かして時計回りに回転させるが、第2ギアは反時計回りに回転し、第2圧板を動かして反時計回りに回転させる。第1圧板と第2圧板の作用面と合わせるために、拭取板122の対応する両側は傾斜面とされる。即ち、貼付アセンブリ127は、拭取板122の2つの傾斜面に設けられており、第1圧板及び第2圧板と貼り合わせられる。
【0110】
図9に示すように、送りモジュール220は、ローラアセンブリ221を備える。本実施例において、ローラアセンブリ221は、駆動ローラと、従動ローラとを有する。電機は、駆動ローラを動かして第1方向に回転させることによって、従動ローラを動かして第2方向に回転させる。拭取基材500の自由端はローラアセンブリ221の間に挟まれ、駆動ローラと従動ローラとの間の圧力によって、拭取基材500に対する摩擦力を形成し、拭取基材500を動かして中空回転体から離し、拭取部材装着位置215に到達させる。他の実施例において、ローラアセンブリ221は、2つ以上のローラ、例えば、互いに組み合わせられる2つのローラ組を備えてもよい。拭取基材500は、2つのローラ組により動かされることで導出され、より大きな牽引力が与えられることができる。他の実施例において、ローラアセンブリ221は、1つのローラを備えてもよい。ローラは、ベースステーション200の一方の表面に作用して、拭取基材500に対する摩擦力によって、ローラが回転すると同時に、拭取基材500の自由端を動かして導出させる。
【0111】
図10に示すように、平坦化モジュール250は、ファン251を備える。送りモジュール220が作業すると、制御モジュールはファン251を制御して作業させる。ファン251の排風口が第1位置に向かうため、ファン251の排風口でのガスは略第2位置から第1位置へと流れ、拭取部材は、エアフローにより動かされることで第1位置に向かって移動する。さらに、ファン251の排風口でのエアフローが拭取部材と平行な方向において拭取部材に対して作用力を発生させたので、拭取部材は水平方向に展開された状態を保持する。
【0112】
一つの実施例において、ファン251の吸風口が位置するキャビティと、拭取部材装着位置215とは、空気が連通し、排風口はベースステーション200の外側に向っている。拭取部材が拭取部材装着位置215に導出された後、拭取部材装着位置215の付近のガスがファン251内に流れ、拭取部材装着位置215に負圧が発生し、これによって、拭取部材は、拭取部材装着位置215に吸着され、外力の影響を受けにくくなり、比較的に安定した状態で拭取部材装着位置215に停めて、掃除ロボット100への装着を待つことが可能になる。
【0113】
図11に示すように、ファン251は、2つの吸気チャンネルを有する。第1吸気チャンネルは、ベースステーション200外と直接連通し、ベースステーション200の他のモジュールに影響を及ぼさない。第2吸気チャンネルは、拭取部材装着位置215と連通する。2つの吸気チャンネルとファン251の吸風口との間に、バルブ、例えば、三方弁が装着されている。ファン251の排風口は、拭取部材の導出方向に沿って拭取部材に作用する。拭取部材の導出中において、ファン251の吸風口と第1吸気チャンネルとが連通し、制御モジュールは、第2吸気チャンネルを閉塞するようにバルブを制御し、拭取部材は、ファン251によって拭取部材装着位置215に導出される。
図12に示すように、拭取部材が拭取部材装着位置215に到達すると、ファン251の吸風口と、第2吸気チャンネルとが連通し、制御モジュールは、第1吸気チャンネルを閉塞するようにバルブを制御する。拭取部材装着位置215では、ファン251の作用により、負圧が発生し、拭取部材が拭取部材装着位置215に吸着される。
【0114】
図13に示すように、平坦化モジュール250は同期ベルトアセンブリ253を備え、具体的には、前輪と、後輪と、前輪及び後輪の周囲に巻き付けられた同期ベルトとを備える。前輪又は後輪は、同期ベルトを動かして移動させる。送りモジュール220が拭取部材を前輪の位置に導出した後、同期ベルトは拭取部材を動かして第1位置に移動させる。本実施例において、同期ベルトがより良好に拭取部材を動かすために、同期ベルトにフェルトが設けられている。フェルトが拭取部材と接触すると、大きな摩擦力が発生し、拭取部材が第1位置に移動することを助ける。そして、拭取部材が拭取部材装着位置215に到達すると、フェルトの作用により、拭取部材は移動しにくくなり、拭取部材のシワが防止される。
【0115】
図15aと図15bに示すように、平坦化モジュール250はプレスロッド255を備える。プレスロッド255が拭取部材に作用し第2位置に移動することで、拭取部材はプレスロッド255の移動につれて緊張されるようになる。本実施例において、プレスロッド255は四節リンクアセンブリ257と接続される。四節リンクアセンブリ257は、ラックと、コネクティングロッドと、クランクとを備え、ラックはベースステーション200に固定され、高さ方向において拭取部材装着位置215の第2点と重なる。コネクティングロッドは、クランクにより動かされることで高さ方向と水平方向において移動する。プレスロッド255は、ねじりばねを介して、コネクティングロッドに接続される。コネクティングロッドが位置Aにある場合、プレスロッド255は高さ方向における最高点に位置し、拭取部材装着位置215と接触しない。コネクティングロッドが位置Bにある場合、プレスロッド255は拭取部材装着位置215と接触する。コネクティングロッドが位置Cにある場合、プレスロッド255はコネクティングロッドにより動かされることで最低点に到達し、ねじりばねによって、プレスロッド255に圧力が発生し、拭取部材装着位置215における拭取部材に圧力が発生する。コネクティングロッドが位置Dにある場合、プレスロッド255は第2位置に移動し、プレスロッド255と拭取部材装着位置215との間の拭取部材を牽引して第2位置に移動させる。本実施例において、拭取部材装着位置215の第2位置に一つの凹溝2150が設けられている。これにより、プレスロッド255は、ねじりばねによって下向きに凹溝2150に押し込まれ、拭取部材は下へ牽引されて緊張される。掃除ロボット100が装着を完了させると、コネクティングロッドを制御して上向きに位置Eに移動させ、プレスロッド255は拭取部材装着位置215から離れる。
【0116】
図16に示すように、プレスロッド255は同期ベルトアセンブリ253に装着され、同期ベルトアセンブリ253と同期して移動する。拭取基材500の自由端が保管モジュール213から第1位置に導出されると、同期ベルトアセンブリ253は反時計回りに回転し、プレスロッド255を下方へ位置aに移動させる。最低位置にあるとき、プレスロッド255は、拭取基材500に圧力を形成し、プレスロッド255が同期ベルトアセンブリ253により動かされることで位置bに移動し、拭取基材500を動かして移動させる。プレスロッド255が位置cに到達すると、拭取基材500も第2位置に到達し掃除ロボット100への装着を待ち、拭取基材500がプレスロッド255の作用により緊張される。掃除ロボット100が装着を完了した後、同期ベルトアセンブリ253は移動し続け、プレスロッド255を持ち上げる。
【0117】
図17に示すように、位置規制モジュー
ルは、拭取部材装着位置215に導出される拭取部材の長さを検出するためのセンサアセンブリ261を備え、具体的には、光電センサ又はホールセンサなどを備えてもよい。本実施例において、センサアセンブリ261は拭取部材装着位置215の第2位置に装着され、センサアセンブリ261が第2位置で拭取部材を検出した場合、拭取部材の導出長さが既定の長さの要件を満たすと示し、制御モジュールは、送りモジュール220を、作業を停止するように制御する。
【0118】
図18に示すように、センサアセンブリ261はローラアセンブリ221に装着され、ローラアセンブリ221の回転角度を検出するために用いられる。センサアセンブリ261は、角度変位センサなどを備えてもよい。拭取基材500の自由端がローラアセンブリ221により動かされることで拭取部材装着位置215に導出されるため、滑ることなく、ローラアセンブリ221が1回転する円周の長さと、拭取部材の対応する導出長さとは一致する。そのため、ローラアセンブリ221の回転角度を検出することで、拭取部材の導出長さを算出することができる。センサアセンブリ261により検出されたローラ
アセンブリの回転角度が既定の角度に達したと、拭取部材の導出長さが既定の長さの要件を満たすと示し、制御モジュールは、ローラアセンブリ221を、作業を停止するように制御する。
【0119】
図19に示すように、保管モジュール213に保管された拭取基材500は、標準長さの拭取部材を複数接続することで形成するものであってもよく、各拭取部材間の接続強度が小さく、切り離しが容易になる。本実施例において、各拭取部材間に複数の光透過穴があるため、光透過穴を検出することで、拭取基材500の自由端の導出長さを検出することができる。センサアセンブリ261は第2位置に装着されている。センサアセンブリ261が光透過穴を検出したと、拭取基材500の自由端の導出長さが既定の長さの要件を満たすと示し、制御モジュールは、送りモジュール220を、作業を停止するように制御する。本実施例において、センサアセンブリ261は、光送信機と光受信機とを備える。光受信機が拭取部材間の光透過穴によって光送信機から送信された光を検出した場合、センサアセンブリ261は信号を出力し、制御モジュールは、センサアセンブリ261から出力された信号により、送りモジュール220を、作業を停止するように制御する。
【0120】
図20に示すように、位置規制モジュー
ルは、保管モジュール213内の拭取基材500の余剰保管量を検出するためのセンサアセンブリ263を備える。余剰保管量が既定の余剰量よりも少ない場合、制御モジュールは、ユーザに交換を促すことで、掃除ロボット100がベースステーション200に戻ったが新しい拭取部材を正常に装着できないことを防止する。センサアセンブリ263は、マイクロスイッチ又はホール素子又は光結合素子などを備えてもよい。本実施例において、センサアセンブリ263は、装着ラッ
クと拭取部材装着位置215との間に設けられている。拭取基材500は、余剰量が十分であれば、連続して導出することが可能であるので、センサアセンブリ263が拭取基材500を検出していない場合、余剰の拭取基材500の長さが使用可能な長さ又は推奨される長さよりも短く、ユーザに交換を促す必要がある。本実施例において、ベースステーション200に注意喚起ランプ又はブザーなどが装着されている。制御モジュールは注意喚起ランプ又はブザーを制御して作業させ、これによって、ユーザに注意を促す。他の実施例において、ベースステーション200はユーザ機器と通信することができ、センサアセンブリ263が拭取基材500を検出していない場合、制御モジュールは注意喚起情報をユーザ機器に送信する。
【0121】
図21に示すように、センサアセンブリ263は、拭取基材500の高さを検出することによって、拭取基材500の余剰保管量を検出するために用いられる。ロール型拭取基材500の場合、中空回転体を包む拭取基材500のループ数が多いほど、高さが高くなる。したがって、拭取基材500の既定の余剰量は、既定の高さに対応する。拭取基材500の高さが既定の高さ未満である場合、余剰の拭取基材500の長さが推奨される長さよりも短くなり、ユーザに交換を促す必要がある。
【0122】
一つの実施例において、センサアセンブリ263は、ロール型拭取基材500の重さを検出することによって、拭取基材500の余剰保管量を検出するために用いられる。本実施例において、センサアセンブリ263は、ロール型拭取基材500の装着ラックに装着されている。拭取基材500の減少につれて、保管モジュール213内のロール型拭取基材500の重さが減少するので、拭取基材500の重さが既定の重量未満である場合、又は拭取基材500の重さと初期重量との比が既定の比未満である場合、余剰の拭取基材500の長さが推奨される長さよりも短くなり、ユーザに交換を促す必要がある。
【0123】
一つの実施例において、制御モジュールは、センサ261から出力された信号をカントし、拭取部材の導出長さが既定の長さの要件を満たすたびに、カウント値を1ずつ加算する。カウント値が既定値以上である場合、保管モジュール213内の余剰保管量が既定の余剰量未満であると示し、制御モジュールは交換を促す。
【0124】
図21に示すように、一つの実施例において、位置規制モジュー
ルは、収容モジュール211に装着されているセンサアセンブリ265を備える。本実施例において、センサアセンブリ265は収容モジュール211の高さ方向における上方に装着され、収容モジュール211における拭取部材が装着位置に到達したか否かを検出する。勿論、収容モジュール211における拭取部材は、数が多いほど、高さが高くなる。そのため、センサアセンブリ265は、拭取部材が装着位置に到達したと検出した場合、注意喚起信号を送信し、収容モジュール211における拭取部材を廃棄するようにユーザに注意を促す。他の実施例において、センサアセンブリ265は、収容モジュール211の重さなどのパラメータを検出し、閾値を設定することで、ユーザに処理を促すために用いられてもよい。
【0125】
図2に示すように、一つの実施例において
、分断モジュール280は切断装置281と伝動装置283とを備える。拭取基材500の自由端の導出長さが既定の長さに達した場合、制御モジュールは、伝動装置283によって、拭取基材500に接触して作用するように切断装置281を制御することによって、拭取基材500を切断する。本実施例において、切断装置281はブレードホルダーに装着されるブレードを備え、伝動装置283はカムを備え、ブレードホルダーの下部がカムと接触し、カムは電機の作用により回転し、ブレードホルダーを高さ方向において移動させる。ブレードホルダーの上部がばねと接続され、ばねは、ブレードホルダーを下へ移動させる力を与え、ブレードホルダーのカムへの押し当てを保持する。制御モジュールは、カムを動かして電機の出力軸の回りに回転させるように電機を制御し、カムの直径の変化により、ブレードホルダーに上への押圧力が形成され、ブレードホルダーを高さ方向において移動するように制御し、これによって、ブレードは拭取基材500に接触するか、又は接触しない。
【0126】
図22に示すように、一つの実施例において、切断装置281は、保管モジュール213内に装着される。切断装置281はブレードなどの鋭利な切断装置を備えるので、ユーザの安全を確保するために、保管モジュール213の出口2111の幅を3cm以下とし、ユーザが保管モジュール213に手を伸ばし切断装置281に接触することが防止される。一つの実施例において、切断装置281は、保管モジュール213外に装着され、ユーザの安全を確保するために、追加の保護カバーを設ける必要がある。当該保護カバーは、幅が3cm以下である出口を有する。
【0127】
図23に示すように、切断装置281は水平方向において移動し、切断装置281の底部は拭取部材装着位置215と接触することができる。本実施例において、伝動装置283は水平ガイドレールを備え、切断装置281はスライダーに装着され、スライダーがガイドレールを移動することに伴い、切断装置281は水平方向において移動することができる。送りモジュー
ルが作業するとき、切断装置281は一方側に偏在する。拭取基材500の自由端の導出長さが既定の長さに達した場合、制御モジュールは切断装置281を拭取基材500の幅方向の他方側へ水平に移動し、拭取基材500を切断するように制御する。本実施例において、ブレードは円形であり、スライダーに枢動可能に装着されている。スライダーが移動する場合、ブレードが拭取基材500と摩擦し、回転が生じる。他の実施例において、他の形状であるブレードは、スライダーにより動かされることで拭取基材500を切断してもよい。
【0128】
図1に示すように、一つの実施例において、収容モジュール211は上向きに開口し、拭取部材分離位置217は収容モジュール211の上方にある。掃除ロボット100が拭取部材分離位置217に移動した場合、掃除モジュール120は拭取部材を分離させ、拭取部材は直接収容モジュール211に落下する。本実施例において、拭取部材分離位置217と拭取部材装着位置215とは重なっておらず、拭取部材分離位置217は掃除ロボット100の移動方向における前側にある。掃除ロボット100は、拭取部材を分離させた後、拭取部材装着位置215に戻って拭取部材の装着を行ってもよく、装着が完了した後、ベースステーション200から出て掃除作業を行ってもよい。
【0129】
図24~
図26に示すように、一つの実施例において、ベースステーション200は、拭取部材分離位置217における拭取部材を収容モジュール211に回収するための拭取部材回収モジュー
ルを備える。本実施例において、拭取部材回収モジュー
ルは収容モジュール211に装着されている。拭取部材回収モジュー
ルは収容部材271と、収容部材271に接続された回転軸273とを備える。回転軸273は収容モジュール211の一方側に枢動可能に装着されている。回転軸273が下向きに回転すると、収容部材271の第1面は上向きになる。この場合、収容部材271は第1回収位置に位置し、収容部材271の第1面は、使用済みの古い拭取部材を受け取るために用いられる。第1回収位置は、拭取部材分離位置217と重なるか、又は一部が重なる。掃除ロボット100の掃除モジュール120が拭取部材分離位置217に移動した後、拭取部材が分離され、収容部材271の第1面に落下する。掃除ロボット100が拭取部材を分離させ、拭取部材分離位置217から離れた後、制御モジュールは、上向きに枢動するように回転軸273を制御し、収容部材271は、回転軸273と同期して枢動する。回転軸273が最大角度に枢動すると、収容部材271の第1面は下向きになる。この場合、収容部材271は第2回収位置に位置し、収容部材271上の拭取部材は落下し、収容モジュール211に入る。勿論、本実施例において、収容モジュール211の開口位置が拭取部材分離位置217よりも高く、拭取部材回収モジュー
ルを高さ方向において枢動させることで、拭取部材を回収する。
【0130】
一つの実施例において、拭取部材分離位置217は、拭取部材装着位置215と重なるか、又は一部が重なり、拭取部材回収モジュールが作業中に高さ方向に変位する場合、掃除ロボット100は、ベースステーション200に戻って拭取部材を交換する工程は以下の通りである。
【0131】
S1:掃除ロボット100は拭取部材装着位置215に移動し、取得ユニット121と拭取部材分離位置217とを位置合わせする。
S2:掃除ロボット100は拭取部材を分離させる。
S3:掃除ロボット100は拭取部材分離位置217外に移動する。
S4:ベースステーション200は拭取部材を回収する。
S5:ベースステーション200は新しい拭取部材を拭取部材装着位置215に導出する。
S6:掃除ロボット100は拭取部材装着位置215に移動する。
S7:掃除ロボット100は拭取部材を装着する。
【0132】
図27~
図29に示すように、一つの実施例において、拭取部材回収モジュー
ルは収容部材271と昇降アセンブリ275とを備える。収容部材271は昇降アセンブリ275に装着されており、昇降アセンブリ275とともに高さ方向において移動することができる。昇降アセンブリ275の最低点にある場合、収容部材271は第1回収位置に位置する。本実施例において、第1回収位置は、拭取部材分離位置217と重なるか、又は一部が重なる。掃除ロボット100の掃除モジュール120が拭取部材分離位置217に移動した後、拭取部材は分離され、収容部材271に落下する。掃除ロボット100が使用済みの拭取部材を分離させ、拭取部材分離位置217から離れた後、昇降アセンブリ275は収容部材271を動かして持ち上げ、動かし続けて収容モジュール211に向けて回転させ、収容材部材271の第1面を下向きにする。この場合、収容部材271は第2回収位置に位置し、拭取部材は、収容モジュール211に落下する。本実施例において、昇降アセンブリ275は同期ベルトを備える。収容部材271が同期ベルトの作用により最高点に達した場合、同期ベルトは移動し続けると、収容部材271は同期ベルトとともに回転し、第2回収位置に到達する。他の実施例において、昇降アセンブリ275は、スライドバーなどの装置であってもよい。
【0133】
図30、
図31に示すように、拭取部材回収モジュー
ルは、拭取部材分離位置217に装着され、水平方向において枢動するレバー277を備える。掃除ロボット100が使用済みの拭取部材を分離させると、レバー277は収容モジュール211に向けて枢動し、拭取部材分離位置217における拭取部材はレバー277の作用により収容モジュール211に入る。本実施例において、収容モジュール211の開口と拭取部材分離位置217は高さ方向において同じ高さにあり、又は、収容モジュール211の開口が拭取部材分離位置217よりも低い。そして、拭取部材回収モジュー
ルと収容モジュール211とは隣接し、レバー277が収容モジュール211へ回転すると、拭取部材が落下し、収容モジュール211に入ることが可能になる。本実施例において、拭取部材装着位置215は拭取部材分離位置217と重なってもよい。掃除ロボット100は、拭取部材を分離させた後、移動せずに、ベースステーション200が古い拭取部材の回収を完了させて新しい拭取部材を導出した後に、装着を行い、ベースステーション200から出ることが可能である。
【0134】
図32に示すように、拭取部材回収モジュー
ルは、収容モジュール211内に装着されているファン279を備える。収容モジュール211は拭取部材分離位置217に向かう入口2701を備える。ファン279が作業するとき、拭取部材装着位置215の付近のエアフローは入口2701からファン279に入る。収容モジュール211は出口2703を備える。ファン279の作業中に流出するガスは出口2703から排出される。出口2703を、収容モジュール211の上方、又はベースステーション200の作業に影響しない他の方向に設けることができる。ファン279が作業するとき、収容モジュール211内の空気がファン279の作用により排出され、収容モジュール211内に負圧が形成されることで、拭取部材分離位置217における拭取部材は入口2701から収容モジュール211内に入る。拭取部材回収モジュー
ルは、ファン279と入口2701との間に装着され、空気中の大きい粒子状物質を濾過して除去することによってファン279への損傷を回避するフィルター装置274をさらに備える。そして、拭取部材は、ファン279の作用により収容モジュール211の内部で上方に移動する場合があり、フィルター装置274は、拭取部材がファン279の吸風口を遮蔽することを防止することができる。
【0135】
一つの実施例において、拭取部材分離位置217と拭取部材装着位置215とは重なり、拭取部材回収モジュールが作業中に高さ方向に変位しない。つまり、掃除ロボット100が拭取部材分離位置217に位置し、拭取部材回収モジュールが作業するときに、ベースステーション200と掃除ロボット100とは互いに影響しない。掃除ロボット100は、拭取部材を分離させ、移動することなく、拭取部材回収モジュールにより拭取部材の回収を完了させ、送りモジュールにより拭取部材を導出してから、拭取部材の装着を行うことができる。掃除ロボット100がベースステーション200に戻って拭取部材を交換する工程は以下の通りである。
【0136】
S10:掃除ロボット100はベースステーション200に移動し、取得ユニット121と拭取部材分離位置217とを位置合わせする。
S20:掃除ロボット100は拭取部材を分離させる。
S30:ベースステーション200は拭取部材を回収する。
S40:ベースステーション200は拭取部材を拭取部材装着位置215に導出する。
S50:掃除ロボット100は拭取部材を装着する。
【0137】
図33に示すように、収容モジュール211は拭取部材分離位置217の下方に設けられる。拭取部材回収モジュー
ルはローラアセンブリ278を備える。ローラアセンブリ278は、電機に駆動される駆動ローラと、駆動ローラに動かされて回転する従動ローラとを備える。本実施例において、駆動ローラは時計回りに回転し、従動ローラは反時計回りに回転する。拭取部材が拭取部材分離位置217に位置する場合、駆動ローラと従動ローラは、拭取部材と直接接触し、拭取部材がローラ278の作用により中間から折り畳まれて下向きに移動する。ローラ
アセンブリ278がさらに回転すると、拭取部材は、さらに下向きに収容モジュール211に落下する。一つの実施例において、収容モジュール211が拭取部材分離位置217の下方に設けられるため、ベースステーション200の底面と掃除ロボット100の作業面が同一の水平面上にあると、拭取部材分離位置217は掃除ロボット100の作業面よりも高くなる。そのため、掃除ロボット100が容易に作業面から拭取部材分離位置217に移動するために、拭取部材分離位置217が位置する表面は傾斜面とされる。本実施例において、拭取部材分離位置217と拭取部材装着位置215とは同一の位置であり、即ち、掃除ロボット100が拭取部材装着位置215/拭取部材分離位置217に移動した後、同一の位置で拭取部材の分離及び装着を完了させることができる。
【0138】
図34、
図35に示すように、ベースステーション200は、手持ち式掃除機のハンガーを取り付けるための接続口201を備える。手持ち式掃除機は、接続口201によって、ベースステーション200に集積される。掃除ロボット100を使用しながら、手持ち式掃除機又は他の手持ち式機器を使用するユーザにとって、接続口201を設けることにより、高さ方向において保管空間が拡大され、空間利用率を向上させることが可能になる。
【0139】
図36に示すように、掃除ロボット100の移動方向を長さ方向とし、作業面に垂直な方向を高さ方向とし、長さ方向と高さ方向に垂直な方向を幅方向とする。一つの実施例において、拭取板122の幅を拭取部材の幅よりも小さくすることによって、拭取部材の幅方向における両側を拭取板122に固定し、拭取部材の装着が実現されることができる。他の実施例において、掃除ロボット100の主体101の幅を拭取板122の幅と等しくするか、又はそれよりやや大きくすることによって、掃除ロボット100の幅が拭取部材の幅よりも小さくなり、掃除ロボット100のコンパクトさを向上させた。
【0140】
一つの実施例において、収容モジュール211の幅を拭取部材の幅よりも大きくすることによって、拭取部材を収容モジュール211内に平坦に収納することが可能になる。つまり、ベースステーション200の幅が拭取部材の幅よりも大きい。一つの実施例において、掃除ロボット100の幅がベースステーション200の幅よりも小さい。
【0141】
【0142】
当該第2実施例は、具体的には、掃除ロボット100に装着又は搭載される掃除モジュール120、当該掃除モジュール120と協働して掃除モジュール120の拭取部材を交換する操作モジュール400、当該操作モジュール400を備え又は配置したベースステーション200、及び当該ベースステーション200を採用又は配置した自動掃除システム300を提供する。一つの実行可能な実施例において、掃除ロボット100は前記第1実施例における掃除ロボットと全く同じであってもよく、詳細はここで重複して述べない。
【0143】
図37Aに示すように、第1の手段において、掃除ロボット100の主体101の底部には、ウォーキングホイール110と補助ホイール102との間に位置し、掃除モジュール120を接続するための接続機構(図示せず)が設けられていてもよい。主体101内に、接続機構を駆動して上下に移動させ、さらに掃除モジュール120を動かして上昇又は降下させる昇降機構をさらに設けてもよい。当該昇降機構は、既知のカム構造を採用してもよい。主体101の頂部には、制御モジュールに接続され、掃除ロボット100の走行方向の前方に障害物があるか否かを検出するための検知素子、例えば、レーザー走査モジュールを設けてもよい。検知素子により、掃除ロボット100の走行方向の前方に障害物が存在すると検出した場合、制御モジュールは、掃除モジュール120を持ち上げ、補助ホイール102を降下させるように昇降機構を制御する。この場合、掃除ロボット100は、障害物乗り越えモードにある。掃除ロボット100が障害物を乗り越えた後、制御モジュールは、掃除モジュール120を降下させ、補助ホイール102を引っ込めるように昇降機構を制御する。この場合、掃除ロボット100は、作業モードにあり、即ち、掃除作業を行うことができる。
【0144】
接続機構は掃除モジュール120に取り外し可能に接続されている。掃除ロボット100が一定の時間作業した後、拭取部材は汚くなる。制御モジュールは、掃除ロボット100を、ベースステーション200に移動してから、掃除モジュール120を取り外しベースステーション200に解放するように制御することができる。その後、ベースステーション200によって、掃除ロボット100から取り外された掃除モジュール120の拭取部材を交換する。具体的には、掃除モジュール120に本来搭載されている汚れた拭取部材を取り外し、掃除モジュール120に新しい又はきれいな拭取部材を取り付けることを含む。
【0145】
図39A、
図39Bに示すように、本発明一つの実施例において、掃除モジュール120は、拭取板1201と、拭取板1201に回転接続されたロード部1202とを備えてもよい。拭取部材は、拭取板1201とロード部1202との間に挟持されてもよい。拭取板1201は、
図39A、
図39Bに示される矩形板状を含むがこれに限定されない略板状であり、その下面は滑らかに変化する円弧状、又は平面状であってもよい。
【0146】
拭取板1201は、第1挟持面1211を有し、ロード部1202は第1挟持面1211に対向する第2挟持面1212を有する。一つの実施例において、第1挟持面1211は、拭取板1201の上面の一部の領域であり、拭取板1201の上面のエッジに近く、拭取板1201の長手方向に沿って延び、略長尺状の領域であり得る。それに対応して、第2挟持面1212はロード部1202の下面であり、好ましくは、形状が第1挟持面1211と同じである又は合わせた、長尺状のものである。
【0147】
ロード部1202は、挟持主体1213と、挟持主体1213に接続された枢動部1215とを備えてもよい。挟持主体1213は略長尺形のロッド状であってもよく、その下面が第2挟持面1212を形成する。枢動部1215は拭取板1201と回転接続され、即ち、ロード部1202は枢動部1215によって拭取板1201に回転接続される。
【0148】
ロード部1202と拭取板1201との回転接続の安定性を向上させるために、一つの挟持主体1213に接続された枢動部1215の数は、好ましく一つ止まらず、例えば、2つ以上であってもよい。2つ以上の枢動部1215は挟持主体1213の軸線方向に沿って同じ側に位置するとともに、全ての枢動部1215は、挟持主体1213と略垂直に設けられる。
図39A、
図39Bに示すように、一つの例示的な実施例において、枢動部1215は、2つあり、それぞれ挟持主体1213の両端に設けられている。好ましくは、枢動部1215は、挟持主体1213の両端が同じ方向に折り曲げられる(折り曲げ角度は約90°である)ことによって形成されてもよい。当該実施例において、枢動部1215と挟持主体1213とは一体構造であるが、実際には、これに限定されない。
【0149】
ロード部1202が拭取板1201と回転接続されるので、ロード部1202は、拭取部材をクランプできるクランプ状態と、拭取部材に対するクランプを解除して拭取部材を解放するオープン状態とを有する。
【0150】
図39Aに示すように、ロード部1202がクランプ状態にある場合、第1挟持面1211と第2挟持面1212とは貼り合わせられることで、拭取部材を両者の間にクランプすることができる。この場合、拭取部材は、拭取板1201の下面を包むか又は覆うことができ、端部が貼り合わせられた2つの挟持面の間にクランプされる。
図39Bに示すように、ロード部1202がオープン状態にある場合、第1挟持面1211と第2挟持面1212は分離され、元の拭取部材は解放される。
【0151】
拭取部材に対する挟持強度を向上させ、掃除モジュール120が搭載又は装着されている掃除ロボット100の掃除作業中に、拭取部材が掃除モジュール120から脱落することをできるだけ回避するために、掃除モジュール120は、ロード部1202にクランプ状態を維持させるか、又はクランプ状態に切り替えるクランプ力を加えるためのクランプ維持部材をさらに備えてもよい。当該クランプ力の存在により、ロード部1202は、常にクランプ状態にある傾向があり、又は常にクランプ状態に切り替えるように移動する傾向がある。そのため、クランプ力と逆方向の外力の作用がない場合、ロード部1202は通常、クランプ状態にある。
【0152】
一つの実行可能な実施例において、クランプ力は、弾性部材による弾性力によって、加えられることができる。具体的には、クランプ維持部材は、拭取板1201とロード部1202との間に設けられる弾性部材を備えてもよい。当該実施例において、クランプ力は、弾性部材によって発生した弾性力である。
【0153】
上記の実施例を実現する一つの手段としては、枢動部1215は、ピンシャフトによって拭取板1201に回転接続されてもよい。当該弾性部材はピンシャフトに外装されるねじりばねであり得る。ねじりばねの両端はそれぞれ拭取板1201とロード部1202に当接され、ロード部1202に、常に拭取板1201の第1挟持面1211に向って回転させる弾性力を加える。具体的には、
図39A、
図39Bに示すように、ねじりばねは、ロード部1202に、下向きに回転させるか、又はクランプを維持させる弾性力を加えてもよい。
【0154】
又は、上記の実施例を実現する別の手段としては、弾性部材は引張ばねであり得る。引張ばねの両端はそれぞれ第1挟持面1211と第2挟持面1212に接続され、引張ばねは常に引っ張られる状態にある。これによって、引張ばねは、常にロード部1202に弾性引張力を加えることができる。引張ばねによる2つの挟持面の占有領域を減少し、拭取部材に対するブロック又は干渉をできるだけ回避するために、引張ばねは挟持主体1213の端部に近い箇所に設けられてもよい。
【0155】
又は、上記の実施例を実現するさらに別の手段としては、弾性部材は弾性シートであり得る。弾性シートは拭取板1201に固定され、枢動部1215の端部は弾性シートに当接される。具体的には、
図39A、
図39Bに示すように、拭取板1201に、枢動部1215に対応する退避凹溝1203が設けられている。枢動部1215と拭取板1201との回転接続点は枢動部1215の両端の間に位置し、即ち、枢動部1215と拭取板1201との回転接続点は略枢動部1215の中間位置に位置する。この場合、挟持主体1213及び枢動部1215の挟持主体1213と反対側の端部(トリガ端1214と呼ばれる)は挺子構造を形成することが可能となる。当該挺子構造の支点は、枢動部1215と拭取板1201との回転接続点である。弾性シートは退避凹溝1203に設けられており、枢動部1215のトリガ端1214の下面は弾性シートに当接されることで、弾性シートは常にトリガ端1214に上向きの弾性力を付勢する。さらに、てこの原理によれば、挟持主体1213は、常に下向きに回転するか、又は主体101のクランプを維持する傾向がある。
【0156】
上記の実施例では、弾性部材(ねじりばね、引張ばね、弾性シート)によってクランプ力の付勢を実現する。説明すべきこととして、実際には、上記の3つの実現形態のいずれか1つを採用してもよく、上記の3つの実現形態のいずれか2つ又は全ての組み合わせを採用してもよい。
【0157】
もちろん、クランプ力の付与は、上記の実施例の弾性力によるものに限定されない。他の実行可能な実施例において、クランプ力の付与は磁力によって実現されてもよい。具体的には、クランプ維持部材は、第1挟持面1211に設けられる維持素子(図示せず)と、第2挟持面1212に設けられ維持素子と対応する整合素子(図示せず)とを備えてもよい。維持素子と整合素子のうちの一方は磁気素子であり、他方は磁化可能な素子又は磁気素子である。当該実施例において、クランプ力は維持素子の整合素子への磁気引力である。
【0158】
磁力によってクランプ力の付与を実現するには、実体の物理的接続部材が必要でないため、構造の簡素化が可能になる。
【0159】
本実施例において、磁気素子は、磁界を発生可能な磁性素子、例えば、自身が磁性を有する磁石(例えば、永久磁石又は硬質磁石)であってもよく、通電後に磁気を発生可能な電磁素子(例えば、電磁石)であってもよい。磁化可能な素子は、磁化されることが可能な素材、例えば、鉄、コバルト、ニッケルなどで製造されてもよく、磁力に吸引されることが可能である。
【0160】
維持素子と整合素子のうちの一方が磁気素子であり、他方が磁化可能な素子又は磁気素子であることは、維持素子と整合素子のうちの一方が磁気素子であり、他方が磁化可能な素子であることや、維持素子と整合素子がともに磁気素子であることを含む。維持素子と整合素子がともに磁気素子である場合、維持素子の整合素子に対する極性と、整合素子の維持素子に対する極性とは異なる。
【0161】
さらに好ましい手段において、掃除モジュール120全体の重さを減少するために、ロード部1202全体又は挟持主体1213は、磁化可能な素材から構成されている。このように、ロード部1202そのもの又は挟持主体1213は、整合素子を構成している。このように、ロード部1202に整合素子を増設することによる重量の増加を回避できる。
【0162】
維持素子は、磁石であってもよく、その数が複数であり、第1挟持面1211の長さ方向に沿って均一に配列される。これによって、維持素子は長さ方向に沿って均一に挟持主体1213を磁気吸引でき、ロード部1202のクランプ効果が良くなる。具体的な配置形態としては、第1挟持面1211が内側へ凹んで複数の収容凹溝を形成し、維持素子がそれぞれ対応する収容凹溝に設けられてもよい。そして、維持素子は収容凹溝に収容された後第1挟持面1211よりも高くないことが好ましい。このようにして、第2挟持面1212は、第1挟持面1211と好適に貼り合わせられ、2つの挟持面間の隙間を回避することができる。これによって、拭取部材へのクランプ力を向上させ、クランプ効果を確保する。
【0163】
上記は、磁界によってクランプ力の付与を実現する実施例である。説明すべきこととして、上記したクランプ力を実現する2つの実施例は、ともに掃除モジュール120に配置されてもよく、いずれか1つが配置されてもよい。つまり、クランプ力は、弾性部材によって発生した弾性力又は維持素子の整合素子への磁気引力のいずれか1つであってもよく、前記2つの力の組み合わせであってもよい。
【0164】
ロード部1202の拭取部材への挟持強度をさらに向上させるために、ロード部1202の数は、2つであってもよい。2つのロード部1202はそれぞれ拭取板1201の対向する両側(
図39A、
図39Bに示される左右両側)に設けられる。このようにして、拭取部材の両端は、それぞれ第1挟持面1211と第2挟持面1212との間にクランプされることが可能であり、拭取部材へのクランプ強度が高い。
【0165】
2つのロード部1202が設けられている場合、ロード部1202がクランプ状態にあると、掃除モジュール120は、全体として上面が平坦な平面状態となる(
図39Aに示す)。しかしながら、ロード部1202がオープン状態にあると、2つのロード部1202の外端(挟持主体1213)は、それぞれ上向きに折り畳まれ、又は持ち上げられるため、掃除モジュール120は、全体として、上面が内側へ凹む状態となる(
図39Bに示す)。
【0166】
クランプ力を加え、2つのロード部1202を対称配置する上記の実施例により、拭取部材へのクランプ強度を大幅に向上させ、掃除モジュール120が搭載又は装着されている掃除ロボット100の掃除作業中に、拭取部材が掃除モジュール120から脱落することを最大限に回避することが可能になる。
【0167】
クランプ維持部材によるロード部1202へのクランプ力が常に存在するので、外力の作用がない場合、ロード部1202は一般的にクランプ状態にある。そのため、ロード部1202をクランプ状態からオープン状態に切り替えるために、外力でクランプ力を克服する必要がある。具体的には、上記の説明に従って、枢動部1215の挟持主体1213と反対側のトリガ端1214は、外部の操作力を受けるように配置され得る。操作力が既定の閾値よりも大きい場合、ロード部1202は、拭取板1201との回転接続点を中心に回転し、クランプ状態からオープン状態に切り替えられることが可能である。
【0168】
本実施例において、既定の閾値はフォースアームの大きさに応じて設定される。てこの原理F1S1=F2S2から分かるように、トリガ端1214と回転支点との距離S1、挟持主体1213と回転支点との距離S2、及び挟持主体1213が受けた挟持力F2が既知である場合、操作力はF1=F2S2/S1である。そのため、実際には、外部からトリガ端1214への操作力がF2S2/S1という既定の閾値に達するか、又はそれを超えると、ロード部1202をオープンにすることが可能になる。
【0169】
さらに、トリガ端1214が外部の操作力の作用によりスムーズにオープンされるために、拭取板1201に、枢動部1215に対応する退避凹溝1203が設けられている。
図39Aに示すように、挟持部材がクランプ状態にある場合、外部部材(具体的には、下記の頂部突起404)とトリガ端1214とを合わせるように、トリガ端1214は、少なくとも一部が退避凹溝1203外に位置する。外部操作力が既定の閾値を超えると、ロード部1202はオープンされ、トリガ端1214は下向きに回転し、退避凹溝1203に入る。このように、拭取板1201がトリガ端1214をブロック又は干渉することが回避され、ロード部1202がスムーズに回転しオープンされることが可能になる。また、退避凹溝1203を設けることで、ロード部1202がクランプ状態にあるときに、枢動部1215の少なくとも一部を収容して、掃除モジュール120の上面を可能な限り平坦にし、掃除モジュール120を掃除ロボット100に装着することを容易にすることができる。
【0170】
図40~
図43Cに示すように、本発明の実施例によって提供される前記掃除モジュール120の拭取部材を交換するための
操作モジュール400は、掃除モジュール120の拭取板1201に分離可能に連結されるための支持フレーム401と、支持フレーム401に設けられる第1移動機構402と、第1移動機構402を駆動して支持フレーム401で第1方向L1に沿って内側又は外側に移動させるパワー機構410とを備えてもよい。
【0171】
掃除モジュール120の拭取板1201が支持フレーム401に連結される場合、ロード部1202はオープン状態にあり、第1移動機構402は、パワー機構410に駆動されて第1方向L1に沿って内側に移動し、拭取部材を拭取板1201の第1挟持面1211へ押し送りすることができる。掃除モジュール120が支持フレーム401から分離された場合、ロード部1202はクランプ状態に切り替えられる。
【0172】
本実施例において、支持フレーム401の形状は、掃除モジュール120の拭取板1201と略類似した板状であってもよく、同様に
図40に示される矩形板状を含むがこれに限定されない。第1移動機構402は支持フレーム401に設けられており、パワー機構410に駆動されて支持フレーム401で第1方向L1に沿って内側又は外側に移動することができる。ここで、第1方向L1は
図40におけるL1で示される矢印方向、又は
図41A、
図41C、
図42A、
図42C、
図43A、
図43Cに示される水平左右方向である。「内側に移動する」とは、第1移動機構402は支持フレーム401の内部又は中心に近くなるように移動することであり、「外側に移動」とは、第1移動機構402は支持フレーム401の内部又は中心から離れるように移動することである。上記の説明は、以下の第2移動機構403にも当てはまる。
【0173】
第1移動機構402は、駆動されて内側に移動するときに、新しい又はきれいな拭取部材を拭取板1201の第1挟持面1211へ押し送りすることができるので、その数をロード部1202の数と合わせるか、又は等しくすべきである。上記で述べたように、ロード部1202は2つであることが好ましい場合、第1移動機構402の数も2つであることが好ましく、2つの第1移動機構402は第1方向L1に沿って支持フレーム401の対向する両側に、具体的には、
図40、
図41A、
図41C、
図42A、
図42C、
図43A、
図43Cに示される左右両側に設けられている。そして、2つの第1移動機構402は、好ましくは対称配置される。
【0174】
図40に示すように、一つの実行可能な実施例において、第1移動機構402は、並進移動部材4021と、並進移動部材4021に回転接続されたレーキ部材4022とを備えてもよい。パワー機構410は並進移動部材4021を駆動して第1方向L1に沿って移動させ、並進移動部材4021はさらに、レーキ部材4022を動かして移動させる。並進移動部材4021とレーキ部4022は略長尺ロッド状であってもよく、両者は略平行に設けられる。レーキ部4022の両端には、並進移動部材4021へ延在する接続耳が設けられている。レーキ部4022は、2つの接続耳により並進移動部材4021の両端に回転接続される。レーキ部4022は、拭取部材とより好適に接触し、拭取部材を拭取板1201へ押し送りするように、外端に、内側に折り曲げられるフック状構造が設けられている。
【0175】
第1移動機構402が駆動されて移動する方式としては、パワー機構410に直接的に駆動されてもよく、以下の第2移動機構403との連動によって間接的に又は受動的に駆動されてもよい。第2移動機構403との連動によって間接的に又は受動的に駆動される方式については、以下に説明するが、ここではパワー機構に直接的に駆動される方式を説明する。
【0176】
第1移動機構402が1つある場合、パワー機構410は、直接的に当該第1移動機構402を駆動して内側又は外側に移動させることができる。当該実施例において、パワー機構410はエアシリンダー、流体シリンダなどであってもよく、モータによりギアと第1移動機構402に設けられているラックとを噛み合うように駆動する方式を採用してもよい。
【0177】
第1移動機構402が2つある場合、2つの第1移動機構402は同時に外側に又は同時に内側に移動する必要がある。そのため、2つのパワー機構によって2つの第1移動機構402をそれぞれ駆動して同時に外側に又は同時に内側に移動させることができる。具体的な実現形態は上記の実施例を参照できる。又は、一セットのパワー機構により2つの第1移動機構402を同時に外側に又は同時に内側に移動させることもできる。具体的には、2つの第1移動機構402には、それぞれラックが設けられており、2つのラックは、同一のギアと噛み合うとともに、ギアの対向する両側に位置するようにしてもよい。
【0178】
さらに、掃除モジュール120の拭取板1201が支持フレーム401に連結される時、ロード部1202をクランプ状態からオープン状態に切り替えるために、
図43Cに示すように、支持フレーム401には、頂部突起404が設けられていてもよい。頂部突起404は、支持フレーム401の底部が下向きに凸となることで形成されるものであってもよい。掃除モジュール120が支持フレーム401に連結される場合、頂部突起404は枢動部1215のトリガ端1214に突き当てられることが可能である。これによって、ロード部1202はオープンされ、汚れた拭取部材は解放される。
【0179】
実際には、頂部突起404がトリガ端1214に突き当てられたとしても、ロード部1202をオープンにするために、掃除モジュール120に外力を加える必要がある。具体的なプロセスについて、以下で説明する。ロード部1202がオープンされた後、新しい拭取部材を掃除モジュール120に装着するために、掃除モジュール120は、やはり支持フレーム401に連結される必要がある。
【0180】
当該目的を実現するために、掃除モジュール120は、同様に磁力によって支持フレーム401に連結されることが可能である。具体的には、掃除モジュール120の拭取板1201には、第1連結素子(図示せず)が設けられていてもよく、支持フレーム401には、第1連結素子と対応する第2連結素子(図示せず)が設けられていてもよい。具体的には、第1連結素子は拭取板1201の上面に設けられており、第2連結素子は支持フレーム401の下面に設けられている。第1連結素子と第2連結素子のうちの一方は磁気素子であり、他方は磁化可能な素子又は磁気素子である。ここで、磁化可能な素子と磁気素子は前記した説明を参照でき、詳細はここで重複して述べない。第1連結素子は、第2連結素子に磁気引力を発生し、掃除モジュール120に支持フレーム401との連結を維持させることが可能である。
【0181】
掃除モジュール120の拭取部材の交換が完了した後、掃除モジュール120を支持フレーム401から分離させる必要がある。そのためには、支持フレーム401には、分離部材405が回転可能に設けられていてもよい。分離部材405は、支持フレーム401内に収容される収容状態と、その外端が支持フレーム401の外部に延在する延出状態とを有する。分離部材405が収容状態にある場合、掃除モジュール120は支持フレーム401に連結され、分離部材405が延出状態に切り替えられる場合、分離部材405は掃除モジュール120の拭取板1201に突き当てられ、拭取板1201を支持フレーム401から分離させる。
【0182】
図40、
図41B、
図42B、
図43Bに示すように、支持フレーム401の端部に近い箇所には、貫通穴406が設けられている。分離部材405の上端はピンシャフトにより貫通穴406の内壁に回転接続されることができる。分離部材405の下端面は滑らかに変化する円弧状であってもよく、分離部材405の収容状態から延出状態への切り替え中において、分離部材405の下端面の支持フレーム401から延出する距離は大きくなっていき、掃除モジュール120の拭取板1201に加えられる力は大きくなっていき、最後に拭取板1201を押し退ける。
【0183】
さらに、分離部材405と支持フレーム401との間には、リセット部材が設けられていてもよい。リセット部材は、分離部材405に収容状態を維持させるか、又は収容状態に切り替えるリセット力を加える。本実施例において、リセット部材はねじりばねであってもよく、ピンシャフトに外装され、分離部材405に内部へ収容する力を加え、これによって、分離部材405は、外力の作用がない場合、支持フレーム401内に収容される。
【0184】
分離部材405を駆動して延出状態に切り替えるために、支持フレーム401には、第2移動機構403が設けられている。第1移動機構402が第1方向L1に沿って内側又は外側に移動すると、第2移動機構403は、それに対応して、第1方向L1と略垂直な第2方向L2に沿って外側に又は内側に移動する。具体的には、第1移動機構402が第1方向L1に沿って内側に移動すると、第2移動機構403は、それに対応して、第2方向L2に沿って外側に移動する。同様に、第1移動機構402が第1方向L1に沿って外側に移動すると、第2移動機構403は、それに対応して、第2方向L2に沿って内側に移動する。ここで、第2方向L2は
図40におけるL2で示される矢印方向、又は
図41A、
図41B、
図42A、
図42B、
図43A、
図43Bに示される鉛直上下方向である。
【0185】
分離部材405は第2方向L2において第2移動機構403の外側に位置する。
図42B、
図43Bに示すように、第2移動機構403が第2方向L2に沿って外側に移動すると、第2移動機構403は分離部材405を押して収容状態から延出状態に切り替える。具体的には、第2移動機構403は、外側に移動すると、分離部材405に近づくようになり、最後に分離部材405に接触する。第2移動機構403は、外側に移動し続けると、分離部材405は、押されて回転し、その下端が支持フレーム401から延出していく。分離部材405から延出した下端は、掃除モジュール120の拭取板1201に突き当たるとともに、分離部材405の下端の延出長さが増加するにつれて、分離部材405が拭取板1201に突き当たる力も大きくなっていき、最後に第1連結素子と第2連結素子との間の磁気引力を克服して、拭取板1201を支持フレーム401から分離させる。
【0186】
もちろん、拭取板1201と支持フレーム401の連結及び分離の実現形態は、上記の実施例に限定されない。他の実行可能な実施例において、分離部材405と第2移動機構403を設けることなく、第1連結素子と第2連結素子の変化のみによって、前記目的を実現することができる。
【0187】
具体的には、第1連結素子と第2連結素子のうちの一方は電磁素子であり、他方は磁気素子又は磁化可能な素子である。例えば、第1連結素子は電磁素子であり、第2連結素子は磁気素子又は磁化可能な素子である。または、その逆であってもよい。電磁素子が通電されると、磁界が発生し、これによって、第2連結素子を吸着し、拭取板1201を支持フレーム401に連結することが可能になり、その後、拭取部材の交換操作を行うことができる。拭取部材の交換が完了した後、電磁素子の電源がカットオフされ、磁界がなくなり、拭取板1201が重力の作用により落下し、支持フレーム401からの自然分離が実現される。
【0188】
本実施例において、第2移動機構403は板状構造からなる。そして、第2移動機構403も2つであることが好ましく、第2方向L2に沿って支持フレーム401の別の対向する両側に、具体的には、
図40、
図41A、
図41B、
図42A、
図42B、
図43A、
図43Bに示される上下両側に設けられている。そして、2つの第1移動機構402は、好ましくは対称配置される。
【0189】
1つのパワー機構410によって同時に2つの移動機構を駆動することを実現するために、
図41A、
図42A、
図43Aに示すように、第1移動機構402に、第1倣い部4023が設けられており、第2移動機構403には、第2倣い部4032が設けられており、第2倣い部4032と第1倣い部4023とは協働する。第1倣い部4023と第2倣い部4032との協働によって、駆動パワーを一方の移動機構から他方の移動機構に伝達する。2つの移動機構のうちの一方がその対応する方向に沿って内側又は外側に移動すると、他方の移動機構は第1倣い部4023と第2倣い部4032との協働作用により、その対応する方向に沿って外側に又は内側に移動する。
【0190】
一つの実施例において、第1倣い部4023と第2倣い部4032のうちの一方は摺動溝であり、他方は摺動溝に嵌合される突起である。
図40に示される実施例において、第1倣い部4023は突起であり、第2倣い部4032は摺動溝である。具体的な配置形態としては、第1移動機構402が支持フレーム401と第2移動機構403との間に設けられており、つまり、第1移動機構402を下層に位置させ、第2移動機構403を上層に位置させる。第1移動機構402の並進移動部材4021に、2つの支持アーム4024が設けられており、各支持アーム4024に、それぞれ一つの突起が設けられている。それに対応して、第2移動機構403に、2つの摺動溝が設けられている。一方の移動機構がパワー機構に駆動されて移動すると、突起と摺動溝との協働作用によって、他方の移動機構は動かされて移動する。
【0191】
図41A、
図42A、
図43Aに示すように、摺動溝は、傾斜セグメントと直線セグメントとの2つのセグメントに分けて設けられ、直線セグメントは傾斜セグメントの内端に接続される。傾斜セグメントは第2方向L2に沿って外側に傾斜し、直線セグメントは第2方向L2と平行である。
【0192】
一つの実施例において、パワー機構410は、モータに駆動されて回転するギア407と、ギア407と噛み合うラック408とを備えてもよい。ラック408は第1移動機構402又は第2移動機構403に設けられている。第1移動機構402と第2移動機構403の数がいずれも2つである場合、一つのパワー機構410によって2つの移動機構を同時に内側又は外側に移動させる。ラック408は、数が2つであり、それぞれ2つの第1移動機構402又は2つの第2移動機構403に設けられている。そして、2つのラック408はギア407の両側に位置する。
【0193】
パワー機構は2つの移動機構を同時に駆動する方式は、下記の2種類を含む。
【0194】
(一)パワー機構は、直接的に第1移動機構402を駆動して第1方向L1に沿って移動させ、第1移動機構402の移動で、第1倣い部4023と第2倣い部4032との協働によって、第2移動機構403を駆動して第2方向L2に沿って移動させる。即ち、第1移動機構402はパワー機構410に直接的に駆動され移動し、第2移動機構403は第1倣い部4023と第2倣い部4032との協働によって、パワー機構410に間接的に駆動されて移動する。
【0195】
(二)パワー機構410は、直接的に第2移動機構403を駆動して第2方向L2に沿って移動させ、第2移動機構403の移動で、第1倣い部4023と第2倣い部4032との協働によって、第1移動機構402を駆動して第1方向L1に沿って移動させる。即ち、第2移動機構403はパワー機構410に直接的に駆動されて移動し、第1移動機構402は第1倣い部4023と第2倣い部4032との協働によって、パワー機構410に間接的に駆動されて移動する。
【0196】
【0197】
当該例示的な実施例において、第1移動機構402は支持フレーム401に設けられており、第2移動機構403は第1移動機構402に設けられており、即ち、第1移動機構402と第2移動機構403は、下側から順に支持フレーム401に設けられている。第1移動機構402と第2移動機構403の数は、いずれも2つであり、第1倣い部4023は突起であり、第2倣い部4032は摺動溝である。各第2移動機構403に、それぞれ一つのラック408が設けられている。ギア407は2つのラック408と噛み合い、2つのラック408は、それぞれギア407の対向する両側に配列されている。ギア407は、モータに駆動されて回転する場合、対向配置される2つのラック408を駆動し移動させ、さらに、第2移動機構403を動かして互いに向かって(内側に)又は互いに離れて(外側に)移動させる。突起と摺動溝との協働作用によって、第1移動機構402は、対応して駆動されて互いに離れて(外側に)又は互いに向かって(内側に)移動する。
【0198】
前記の駆動方式(一)を実現するために、前記例示的な実施例のもとに、第1移動機構402と第2移動機構403の設置位置を逆にしてもよく、第1倣い部4023と第2倣い部4032は、上記の実施例と同じであってもよく、その逆であってもよい。ラック408は、第1移動機構402に設けられてもよい。それに対応して、ギア407は、モータに駆動されて回転する場合、対向配置される2つのラック408を駆動して駆動させ、さらに、第1移動機構402を動かして互いに向かって(内側に)又は互いに離れて(外側に)移動させる。突起と摺動溝との協働作用によって、第2移動機構403は、対応して駆動されて互いに離れて(外側に)又は互いに向かって(内側に)移動する。
【0199】
さらに、支持フレーム401には、2つの移動機構を覆うトップカバー409がさらに設けられてもよい。トップカバー409には、ラック408が収容されており、ラック408の移動を案内及び正しくする作用を奏するための長尺状孔が設けられている。また、ギア407を駆動するためのモータは、トップカバー409に設けられてもよい。
【0200】
以下では、
図41A~
図43Cを参照しながら、本発明の実施例における操作モジュール400が掃除モジュール120に新しい又はきれいな拭取部材600を取り付けるプロセスについて説明する。
【0201】
図41A~
図41Cに示すように、第1連結素子と第2連結素子との間の磁気吸引作用によって、掃除モジュール120の拭取板1201は、支持フレーム401の底部に連結される。支持フレーム401の底部に設けられる頂部突起404は枢動部1215のトリガ端1214に突き当たり、枢動部1215は上向きに回転し、ロード部1202はオープンされる。ギア407は駆動されて正転し、
図41Aに示すように時計回りに回転し、左側のラック408は駆動されて上へ移動し、右側のラック408は駆動されて下へ移動する。それに対応して、下側の第2移動機構403は上へ移動し、上側の第2移動機構403は下へ移動する。即ち、2つの第2移動機構403は内側に移動する。それと同時に、突起と摺動溝の傾斜セグメントとの協働作用により、左側の第1移動機構402は左へ移動し、右側の第1移動機構402は右へ移動する。即ち、2つの第2移動機構403は外側に移動する。
【0202】
図42A~
図42Cに示すように、ギア407は駆動されて逆転し、
図42Aに示すように反時計回りに回転し、左側のラック408は駆動されて下へ移動し、右側のラック408は駆動されて上へ移動する。それに対応して、下側の第2移動機構403は下へ移動し、上側の第2移動機構403は上へ移動する。即ち、2つの第2移動機構403は外側に移動する。それと同時に、突起と摺動溝の傾斜セグメントとの協働作用により、左側の第1移動機構402は右へ移動し、右側の第1移動機構402は
左へ移動する。即ち、2つの第2移動機構403は内側に移動する。これによって、突起が摺動溝の傾斜セグメントと直線セグメントとの接続箇所に移動するまで、拭取部材の600の両端は、拭取板1201の第1挟持面1211に押し送りされ、第2移動機構403の下端は拭取部材600の端部を拭取板1201の第1挟持面1211に押圧する。
【0203】
図43A~
図43Cに示すように、ギア407はモータに駆動されて逆転し続ける場合、突起は摺動溝の直線セグメント中に入り直線セグメントの底壁に突き当たる。第2移動機構403は外側に移動し続けるが、第1移動機構402は、内側に移動し続けない。その後、第2移動機構403は分離部材405に突き当たり、分離部材405は支持フレーム401から延出し拭取板1201を押し退ける。これによって、掃除モジュール120は支持フレーム401から分離され、自身の重力の作用により落下する。維持素子と整合素子の作用により、掃除モジュール120のロード部1202が下向きに回転し、クランプ状態に切り替えられ、拭取部材600をクランプする。
【0204】
上記のことを参照して、操作モジュール400によって掃除モジュール120から汚れた拭取部材を取り外すプロセスは、上記とは逆であり、詳細は重複して述べない。
【0205】
本発明の実施例の操作モジュール400は、掃除ロボット100を停めるとともに、掃除ロボット100から取り外された掃除モジュール120に掃除モジュールを交換させるためのベースステーション200に設けられている。
【0206】
図37A~
図37Lに示すように、本発明の実施例のベースステーション200は、ハウジング202を備えてもよい。ハウジング202には、掃除ロボット100が出入りする出入口(図示せず)が設けられていてもよい。ハウジング202の底部には、拭取部材操作位置2023が設けられている。拭取板トレイ203は拭取部材操作位置2023に位置する。掃除ロボット100は出入口を介してベースステーション200に入り、汚れた掃除モジュール120を拭取部材操作位置2023に位置する拭取板トレイ203にアンロードする。操作モジュール400による拭取部材の交換が完了し、新しい掃除モジュール120が拭取部材操作位置2023に到達しようとするとき、掃除ロボット100に、その新しい掃除モジュールを装着する。
【0207】
操作モジュール400はハウジング202内に設けられ、ハウジング202内の既定の高さに位置する。また、ハウジング202内には、掃除モジュール120を載置するために用いられ、操作モジュール400の下方に位置する拭取板トレイ203と、掃除モジュール120に拭取部材を供給するための供給モジュール204と、供給モジュール204から提供される拭取部材を掃除モジュール120に牽引するための牽引機構205とがさらに設けられている。
【0208】
供給モジュール204は、略操作モジュール400の上方又は斜め上方に位置し、リールとリールに巻回された拭取部材とを備えてもよい。リールは、ハウジング202の内壁に回転可能に設けられる。供給モジュール204は、さらに、少なくとも一対の押し送りローラ2041を備えてもよい。一対の押し送りローラ2041は、対向配置され、両者の間に拭取部材が通過するギャップがあり、両者は電機に駆動されて互いに向かって回転することで、前向きに又は後向きに拭取部材を押し送りする。ここで、「前向き」とは、リールから離れる方向であり、「後向き」とは、リールに向かう方向である。
【0209】
牽引機構205は、伝送部材2051と、伝送部材2051に設けられる摩擦部材2052とを備えてもよい。
図37A~
図37Lに示すように、伝送部材2051は、略水平方向に周回する同期ベルトであってよく、操作モジュール400とは略同じ高さにある。ハウジング202内の左右両端に近い箇所には、それぞれ1つの輸送ホイールが設けられている。同期ベルトは、2つの輸送ホイール外に巻き付けられる。一方の輸送ホイールは電機に駆動されて能動的に回転し、さらに、同期ベルトを駆動して移動させる。同期ベルトは概ね、上下に平行である2つのセグメントを備えてもよい。摩擦部材2052は同期ベルトの下側セグメントに設けられている。摩擦部材2052は、具体的には、ブラシを有する構造であり、同期ベルトに設けられるブロック本体とブロック本体の上下面に設けられるブラシとを備えてもよい。これによって、拭取部材との接触摩擦を増加させることができ、さらに、拭取部材を動かして摩擦部材2052とともに移動させることができる。
【0210】
伝送部材2051は、摩擦部材2052を動かして第1位置と第2位置との間で往復移動させることができる。ここで、第1位置と第2位置は摩擦部材2052が移動する2つの限界位置であり、具体的には、それぞれ左右の2つの輸送ホイールに近い位置であり得る。具体的には、第1位置は、
図37Aに示される摩擦部材2052の位置であってもよく、第
2位置は、
図37Gに示される摩擦部材2052の位置であってもよい。
【0211】
また、操作モジュール400は第1位置と第2位置との間に位置し、具体的には、伝送部材2051への操作モジュール400の投影は第1位置と第2位置との間に位置してもよい。このようにして、摩擦部材2052は、第1位置と第2位置との間を移動するときに、操作モジュール400を通過することにより、操作モジュール400に吸着された掃除モジュール120から取り外された汚れた拭取部材を取り除くことができ、供給モジュール204から提供される新しい又はきれいな拭取部材を掃除モジュール120に牽引し、掃除モジュール120に装着することができる。
【0212】
具体的には、伝送部材2051が摩擦部材2052を動かして第1位置から第2位置に移動させるとき、即ち、
図37A~
図37Lに示すように左から右へ移動させるとき、摩擦部材2052は、拭取板トレイ203に落下した汚れた拭取部材と接触し、汚れた拭取部材を第2位置に牽引することができる。具体的には、
図37Fに示すように、この時、拭取板トレイ203は操作モジュール400の下方に位置し、摩擦部材2052よりもやや低くてもよい。摩擦部材2052が第2位置へ移動し拭取板トレイ203を通過する場合、摩擦部材2052の下面のブラシは、拭取板トレイ203に落下した汚れた拭取部材と接触し、汚れた拭取部材を第2位置へ掃き、最後に汚れた拭取部材を拭取板トレイ203から取り出す。
【0213】
それに対応して、伝送部2051が摩擦部材2052を動かして第2位置から第1位置に移動させるとき、即ち、
図37A~
図37Lに示すように右から左へ移動させるとき、摩擦部材2052は、供給モジュール204から提供される新しい又はきれいな拭取部材と接触し、拭取部材を第1位置へ牽引することができる。
図37Hに示すように、摩擦部材2052が第1位置へ移動する時、摩擦部材2052の上面のブラシは、供給モジュール204から提供される拭取部材と接触し、拭取部材を牽引して第1位置へ移動させることができる。
【0214】
さらに、ハウジング202には、汚れた拭取部材を収集するために使用することが可能な回収ボックス206が設けられている。回収ボックス206は第2位置に位置する。具体的には、
図37A~
図37Lに示すように、回収ボックス206は略ハウジング202内に位置し、右側の輸送ホイールに対応する。回収ボックス206は、略上端に開口する枠状であり、ケース2061と、ケース2061の底部に設けられるサポートベース2062とを備える。
【0215】
一つの実行可能な実施例において、回収ボックス206は鉛直方向に沿ってハウジング202内に固定的に設けられることが可能であり、即ち、回収ボックス206のハウジング202内の少なくとも鉛直方向における位置は固定されている。
【0216】
ただし、掃除ロボット100がハウジング202を出入りすることが必要であるため、掃除ロボット100がハウジング202を出入りすることを障害又は干渉しないために、鉛直方向に沿ってハウジング202内に固定的に設けられる回収ボックス206の高さは、少なくとも掃除ロボット100の高さ以上とすべきである。これにより、ハウジング202の高さを増大させてしまい、さらに、ベースステーション200の体積が大きくなり、携帯性が悪くなる。
【0217】
これを考慮して、他の実行可能な実施例において、回収ボックス206は、ハウジング202において鉛直に昇降可能に配置されてもよい。掃除ロボット100がハウジング202内に入る場合、その位置を上昇させ、掃除ロボット100への障害又は干渉を回避し、掃除ロボット100がハウジング202から取り出される場合、その位置を降下させてもよい。このように、ハウジング202の高さ空間を十分に利用できる。具体的な実施策については、以下で詳細に説明する。
【0218】
ハウジング202内には、昇降機構207が設けられていてもよい。昇降機構207は拭取板トレイ203に接続され、拭取板トレイ203を動かして操作モジュール400に向けるように移動させ、又は操作モジュール400から離れるように移動させ、即ち、拭取板トレイ203を動かして上下に移動させるために用いられる。一つの実行可能な実施例において、昇降機構207の具体的な構造は、牽引機構205と同様に、上下の2つの輸送ホイールと、2つの輸送ホイール外に巻き付けられる同期ベルトとを備えてよい。拭取板トレイ203は同期ベルトに接続可能である。
【0219】
ハウジング202における回収ボックス206の昇降を実現するために、回収ボックス206は他の昇降機構に駆動されてもよく、もちろん、昇降機構207に駆動されてもよい。即ち、一つの昇降機構207によって、拭取板トレイ203と回収ボックス206の昇降移動を実現する。具体的には、昇降機構207は、少なくとも4つのコーナーポイントを規制する少なくとも4つの輸送ホイールを備える。そのため、昇降機構207は、少なくとも、それぞれ2つの水平セグメントに接続される第1昇降セグメント2071と第2昇降セグメント2072とを有する。2つの昇降セグメントが略平行に設けられるので、同期ベルトが回転すると、2つの昇降セグメントの移動は正反対になる。拭取板トレイ203と回収ボックス206は、それぞれ第1昇降セグメント2071と第2昇降セグメント2072に接続されるので、昇降機構207が稼働すると、拭取板トレイ203と回収ボックス206は、昇降が逆になる。即ち、第1昇降セグメント2071が上へ移動すると、第2昇降セグメント2072は下へ移動し、拭取板トレイ203と回収ボックス206をそれぞれ上、下に移動するように駆動する。逆も同じである。
【0220】
図37A~
図37Cに示すように、拭取板トレイ203は、最初にハウジング202の底部に位置する。それに対応して、この時、回収ボックス206はハウジング202の最も高い箇所に位置する。このように、回収ボックス206がハウジング202の出口と入口を遮断しないので、掃除ロボット100はハウジング202にスムーズに入り、拭取板トレイ203の箇所に到達することができる。その後、掃除ロボット100は、掃除モジュール120を拭取板トレイ203に解放し、ハウジング202から出る。昇降機構207が稼働し、第1昇降セグメント2071を上へ移動させ、それに対応して、第2昇降セグメント2072を下へ移動させる。これによって、拭取板トレイ203は、掃除モジュール120が操作モジュール400に連結され、拭取部材の交換操作を行うまで、掃除モジュール120を載置したまま上へ移動させるが、回収ボックス206は、汚れた拭取部材を収集するために下へ移動する。このように、一つの昇降機構207によって拭取板トレイ203と回収ボックス206の昇降を同時に実現することが可能になり、回収ボックス206は、汚れた拭取部材を収集するように機能するときに低い位置に位置し、掃除ロボット100がハウジング202を出入りする必要があるときに高い位置に位置するようになり、掃除モジュール120と操作モジュール400及び掃除ロボット100との装着を両立することが可能になる。これによって、ベースステーション200は、構造がコンパクトであり、高さが高すぎるようになることなく、体積が小さく、携帯性が良い。
【0221】
昇降機構207は、掃除モジュール120の拭取板1201が操作モジュール400の支持フレーム401に連結されるまで、拭取板トレイ203によって掃除モジュール120を上へ移動させた場合、支持フレーム401の底部の頂部突起404は、枢動部1215のトリガ端1214の上面に突き当たり、これによって、枢動部1215を回転させ、掃除モジュール120のロード部1202をクランプ状態からオープン状態に切り替える。
【0222】
本実施例において、拭取板トレイ203は、掃除モジュール120を載置するか、又は拭取部材を置くために用いられる。一つの実行可能な実施例において、拭取板トレイ203は、全体として板状構造であり、略水平に設けられてもよい。
図38A、
図38Bに示すように、他の実行可能な実施例において、拭取板トレイ203は、折り畳み可能な構造に設計され、メインボード2031と、メインボード2031の対向する両側に回転可能に設けられる位置決め部材2032とを備える。主体101は平坦な板状構造であり、その両端には、鉛直上向きに延在するラグ2033が設けられている。2つのラグ2033の外側は内に凹んで接続凹溝2034を形成させる。接続凹溝2034には、スライダー2035が設けられている。スライダー2035は昇降機構207の同期ベルトに接続されることで、昇降機構207と拭取板トレイ203との接続が実現される。
図37A、
図37Lに示すように、さらに、スライダー2035と接続凹溝2034との間には、拭取板トレイ203の昇降中の振動を緩衝するための緩衝部材(例えば、ばね)がさらに設けられている。
【0223】
同様に、回収ボックス206と昇降機構207の同期ベルトとの接続方式も上記の構造設計を参照できる。即ち、ケース2061は、他のスライダー2053によって同期ベルトと接続されてもよく、詳細はここで重複して述べない。
【0224】
位置決め部材2032は略長尺構造であり、その断面が「7」字状に折り曲げられた形状であってもよく、メインボード2031外に位置する外端と、主体101の下方に位置する内端とを有する。位置決め部材2032とメインボード2031との回転接続点は内端と外端との間に位置する。同様に、位置決め部材2032も挺子構造を形成し、当該挺子構造の支点は、位置決め部材2032とメインボード2031との回転接続点である。
【0225】
拭取板トレイ203は平坦化状態と折畳状態とを有する。平坦化状態にある場合、2つの位置決め部材2032の上面とメインボード2031の上面とは略同一平面上にある。この場合、位置決め部材2032の内端はメインボード2031の下面に突き当たり、拭取板トレイ203は、全体として上面が平坦な平面状態となる(
図38Aに示す)。折畳状態にある場合、2つの位置決め部材2032の外端は上向きに折り畳まれ、掃除モジュール120は、全体として、上面が内へ凹む状態となる(
図39Bに示す)。この場合、位置決め部材2032の内端はメインボード2031の下面から脱離され、拭取板トレイ203は、全体として、上面が内へ凹む状態となる(
図38Bに示す)。
【0226】
さらに、掃除モジュール120が操作モジュール400と接触していない場合、拭取板トレイ203は平坦化状態にある。掃除モジュール120が操作モジュール400と接触すると、拭取板トレイ203は折畳状態に切り替えられ、2つの位置決め部材2032は掃除モジュール120の対向する両側に当接し、これによって、掃除モジュール120を2つの位置決め部材の間に挟持し、掃除モジュール120の位置を、掃除モジュール120を最適な形態で支持フレーム401に接続させるように調整する。
【0227】
図37Eに示すように、掃除モジュール120のロード部1202がオープン状態に切り替えられた後、昇降機構207は拭取板トレイ203を動かして下へ
一定の距離移動させ、解放された汚れた拭取部材は拭取板トレイ203に落下する。その後、牽引機構205は拭取部材を目的とする位置に牽引した後、昇降機構207は、拭取板トレイ203を動かして上へ移動させ、拭取板トレイ203を掃除モジュール120と接触させる。この時、拭取板トレイ203は展開状態から折畳状態に切り替えられる。これによって、拭取板トレイ203の位置決め部材2032は拭取部材を上向きに折り畳み、操作モジュール400の第1移動機構402が拭取部材を拭取板1201の第1挟持面1211へ押し送りすることを容易にする。
【0228】
位置決め部材2032に対する外力の作用がない場合、拭取板トレイ203は平坦化状態にあり、具体的な実現形態としては、上記の通り、位置決め部材2032とメインボード2031との間にリセット部材を設けてもよい。又は、位置決め部材2032の外端は、質量が大きくなるか長さが長くなるように設定されることによって、てこの原理の作用により、位置決め部材2032の内端は自然にメインボード2031の下面に突き当たり、拭取板トレイ203は平坦化状態にある。
【0229】
拭取板トレイ203が平坦化状態から折畳状態に切り替えられるために、
図38A、
図38Bに示すように、位置決め部材2032の内端には、外端がメインボード2031の外部に延在するストッパー部材2036が設けられている。ハウジング202内には、ストッパー部2036と合わせるストップバー208が設けられている。ストップバー208は、2つあり、第1昇降セグメント2071の両側に位置する。
図37Dに示すように、昇降機構207が拭取板トレイ203によって掃除モジュール120を載置したまま上へ移動中に、掃除モジュール120が操作モジュール400と接触すると、ストップバー208もちょうどストッパー部2036の外端に突き当たり、これによって、拭取板トレイ203は平坦化状態から折畳状態に切り替えられる。
【0230】
以下では、
図37A~
図37Lを参照しながら、本発明の実施例のベースステーション200が掃除ロボット100の拭取部材を交換する完全なプロセスを説明する。
【0231】
図37Aに示すように、掃除ロボット100は掃除モジュール120を搭載したままベースステーション200に進入しようとする。この場合、拭取板トレイ203はベースステーション200の底部に位置し、回収ボックス206は同期ベルトによって高い位置に吊り下げられ、ハウジング202における出口と入口を開き、掃除ロボット100がベースステーション200にスムーズに入ることができる。
【0232】
図37Bに示すように、掃除ロボット100はベースステーション200内に入り、掃除モジュール120を拭取板トレイ203にアンロードする。この時、拭取板トレイ203は平坦化状態にある。
【0233】
図37Cに示すように、掃除ロボット100はベースステーション200から出る。
【0234】
図37Dに示すように、昇降機構207は稼働し、具体的には、昇降機構207の同期ベルトは時計回りに回転し、拭取板トレイ203を動かして上へ移動させる。それと同時に、回収ボックス206は下へ移動する。拭取板トレイ203は、掃除モジュール120と支持フレーム401とが接触するまで、その上に置かれた掃除モジュール120を載置したまま上へ移動する。支持フレーム401の底部の頂部突起404はトリガ端1214の上面に突き当たり、拭取板1201はオープンされ、汚れた拭取部材は解放される。それと同時に、ストップバー208はストッパー部2036の外端に突き当たり、位置決め部材2032は回転し、拭取板トレイ203は折畳状態に切り替えられ、位置決め部材2032は掃除モジュール120の拭取板1201の両側に突き当たり、拭取板1201の位置を調整し、拭取板1201を挟み込む。
【0235】
図37Eに示すように、昇降機構207は逆方向に運転し、具体的には、昇降機構207の同期ベルトは反時計回りに回転し、拭取板トレイ203は下へ一定の距離移動し、解放された汚れた拭取部材は拭取板トレイ203に落下する。第1連結素子と第2連結素子の作用により、掃除モジュール120は支持フレーム401下に吸着され、掃除モジュール120は支持フレーム401に連結されたままでいる。
【0236】
図37Fに示すように、牽引機構205は稼働し、具体的には、牽引機構205の同期ベルトは反時計回りに回転し、摩擦部材2052を動かして右(第2位置方向)へ移動させ、摩擦部材2052の下面は、拭取板トレイ203に落下した汚れた拭取部材と接触し、汚れた拭取部材を右へ押し送りする。
【0237】
図37Gに示すように、牽引機構205の同期ベルトは反時計回りに回転し続け、摩擦部材2052は、続けて汚れた拭取部材を動かして右へ移動させる。最後に、汚れた拭取部材は拭取板トレイ203から離れ、回収ボックス206に落下する。
【0238】
図37Hに示すように、供給モジュール204の押し送りローラ2041は電機に駆動されて運転し、リールに巻回された新しい又はきれいな拭取部材を前向きに一定の距離押し送りする。その後、牽引機構205の同期ベルトは時計回りに回転し、摩擦部材2052は動かされて左(第1位置方向)へ移動し、摩擦部材2052の上面は新しい又はきれいな拭取部材と接触し、拭取部材を左へ引っかくように牽引する。それと同時に、押し送りローラ2041も同期して稼働し、拭取部材を連続して前向きに押し送りする。摩擦部材2052が第1位置に到達すると、押し送りローラ2041は回転を停止する。
【0239】
図37Iに示すように、押し送りローラ2041は逆転して、拭取部材を一定の距離引き戻す。牽引機構205の上方に設けられる検出素子209(例えば、光電センサであってもよい)によって、拭取部材が既定の距離後ずさりしたと検出した後、停止する。
【0240】
図37Jに示すように、昇降機構207の同期ベルトは時計回りに回転し、掃除モジュール120が支持フレーム401に連結されるまで、拭取板トレイ203は上へ移動する。それと同時に、ストップバー208はストッパー部2036の外端に突き当たり、拭取板トレイ203を再び折畳状態に切り替え、位置決め部材2032の外端は上向きに折り畳まれ、拭取部材は上向きに折り畳まれる。その後、押し送りローラ2041は逆転し続け、拭取部材をブレークポイントで引切る。
【0241】
図37Kに示すように、操作モジュール400のパワー機構410は稼働し、拭取部材を拭取板1201の第1挟持面1211へ押し送りするように、第1移動機構402を駆動する。それと同時に、第2移動機構403は分離部材405を延出するように押し送りし、拭取板1201を押し退け、ロード部1202はクランプ状態に切り替えられ、拭取部材は掃除モジュール120に挟持される。その後、昇降機構207の同期ベルトは反時計回りに回転し、拭取板トレイ203は下へ移動する。それと同時に、回収ボックス206は上昇する。拭取板トレイ203がハウジング202の底部に到達するとき、回収ボックス206は最も高い箇所に上昇し、停止する。
【0242】
図37Lに示すように、掃除ロボット100は、再びベースステーション200に入り、拭取部材の交換が完了した掃除モジュール120をその底部に再装着した後、ベースステーション200から出る。その後、掃除作業が可能になる。
【0243】
上記した交換プロセスフローから分かるように、上記の実施例において、拭取板トレイ203に対する干渉を回避するために、拭取部材を交換する場合、掃除ロボット100はベースステーション200を2回出入りする必要があり、拭取部材の交換効率を向上させる必要がある。これを考慮して、本発明の第2実施例は、以下のさらなる改良手段を提供する。
【0244】
図44A~
図44Iに示すように、ベースステーション200のハウジング202には、拭取板操作位置が設けられている。拭取板操作位置は、拭取板トレイ203を置くための拭取板分離位置2021と、ハウジング202の出入口と拭取板分離位置2021との間に位置し、新しい拭取部材が取り付けられる掃除モジュール120を置くための拭取板装着位置2022とを含む。
【0245】
ベースステーション200は、ハウジング202に設けられている並進転位機構212をさらに備える。
図45に示すように、当該並進転位機構212は、ハウジング202の出入口に面する内壁に回転可能に設けられている回転アーム2121を備える。回転アーム2121は、略ロッド状であり、ハウジング202の内壁に回転接続された接続端(
図45に示される左端)と、接続端に背く自由端(
図45に示される右端)とを有する。接続端と自由端には、それぞれ第1同期ホイールと第2同期ホイール(図示せず)が回転可能に設けられており、第1同期ホイールと第2同期ホイール外に同期ベルト2122が巻き付けられており、同期ベルト2122にプッシュブロック2123が接続されている。第1同期ホイールはモータに接続される。モータは第1同期ホイールを駆動して回転させることで、同期ベルト2122及びそのプッシュブロック2123を動かして移動させる。具体的には、回転アーム2121はホールダ2124によってハウジング202の内壁に回転可能に設けられ、接続端に設けられる伝動軸2125はホールダ2124の接続耳を貫通しモータの出力軸に接続される。
【0246】
プッシュブロック2123は、磁化可能な素材、例えば、鉄、コバルト、ニッケルで製作され、磁力に吸引されることが可能である。又は、プッシュブロック2123に、例えば、磁石である磁気素子2127が設けられている。回転アーム2121の接続端と自由端に近い箇所に、それぞれ第1磁石2126と第2磁石(図示せず)が設けられている。プッシュブロック2123が同期ベルト2122に動かされて接続端又は自由端に近づくように移動すると、第1磁石2126又は第2磁石は、それぞれプッシュブロック2123に磁気引力を発生し、プッシュブロック2123は、接続端又は自由端に安定的に位置する傾向にある。
【0247】
本実施例の作動原理は以下の通りである。回転アーム2121は最初、鉛直状態であり、プッシュブロック2123は接続端に近く、第1磁石2126に磁気吸引され、同期ベルト2122はロック状態にある。拭取板分離位置2021と拭取板装着位置2022に背く回転アーム2121の回転は、ハウジング202の内壁に制限されるので、モータが伝動軸2125を駆動して回転させる場合、回転アーム2121は、拭取板分離位置2021と拭取板装着位置2022に向かう方向のみに回転し、最後に回転アーム2121は鉛直状態から水平状態に切り替えられる。その後、モータの出力トルクを増大し、モータによって第1同期ホイールに加える作用力が第1磁石2126によるプッシュブロック2123への磁気引力を克服すると、第1同期ホイールは駆動されて回転を開始し、同期ベルト2122はそれにつれて回転し、プッシュブロック2123を動かして移動させる。プッシュブロック2123は拭取板分離位置2021から拭取板装着位置2022へ移動することによって、拭取板分離位置2021に位置する拭取板トレイ203に支えられ、拭取部材の交換が完了した直後の拭取板は、拭取板装着位置2022に押される。この時、プッシュブロック2123は第2磁鉄に磁気吸引される。その後、モータは逆方向に回転し、回転アーム2121は鉛直位置に回転移動する。
【0248】
以下では、
図44A~
図44Iを参照しながら本発明の実施例のベースステーション200が掃除ロボット100の拭取部材を交換する完全なプロセスを説明する。
【0249】
図44Aに示すように、掃除ロボット100はベースステーション200に入り、拭取部材を交換しようとする。この時、回転アーム2121は鉛直状態にあり、プッシュブロック2123は第1磁石2126に磁気吸引され、同期ベルト2122はロック状態にある。
【0250】
図44Bに示すように、掃除ロボット100は出入口を介してベースステーション200に入り、掃除モジュール120を拭取板分離位置2021に位置する拭取板トレイ203にアンロードする。
【0251】
図44Cに示すように、掃除ロボット100は、拭取板装着位置2022に退避し、前の操作ラウンドによって提供される新しい拭取部材が取り付けられた掃除モジュール120を装着する。
【0252】
図44Dに示すように、掃除ロボット10
0はベースステーション200から出る。
【0253】
図44Eに示すように、
図37A~
図37Lに示される流れに従って、ベースステーション200内で、このラウンドで掃除ロボット100から取り外された掃除モジュール120に拭取部材の交換操作を行った後、拭取板トレイ203は、きれいな拭取部材が取り付けられた掃除モジュール120を拭取板分離位置2021に降下させる。
【0254】
図44Fに示すように、モータは並進転位機構212を駆動して、回転アーム2121を元の鉛直位置から水平位置に回転させるように操作させる。
【0255】
図44G、
図44Hに示すように、モータは第1同期ホイールを駆動して、第1磁石2126によるプッシュブロック2123への磁気引力を克服させ、プッシュブロック2123を動かして右に移動させ、さらに、拭取板トレイ203に置かれたきれいな拭取部材が取り付けられた掃除モジュール120を拭取板装着位置2022に押す。
【0256】
図44Iに示すように、その後、モータは逆転し、回転アーム2121は鉛直位置に回転する。
【0257】
以上から分かるように、上記の改良された実施例の技術手段では、ベースステーション200に、並進転位機構212と、新しい拭取部材が取り付けられた掃除モジュール120を一時的に保管するための拭取板装着位置2022を増設することで、並進転位機構212によって、操作モジュール400による拭取部材の交換が完了した掃除モジュール120を、拭取板トレイ203から拭取板装着位置2022に押すことが可能になる。このように、掃除ロボット100は、掃除モジュール120を交換する時に、汚れた掃除モジュール120を拭取板トレイ203にアンロードしてから、拭取板装着位置2022から新しい掃除モジュール120を取り付ける。これによって、ベースステーション200を一回出入りするだけで、掃除モジュール120の交換を完了することができ、交換効率を大幅に向上させる。
【0258】
説明すべきこととして、当該第2の手段におけるベースステーション200は、
図37A~
図37Lに示される第1の手段におけるベースステーション200と比べて、並進転位機構212と拭取板装着位置2022が増設される(実質的には、第1の手段におけるベースステーション200は、拭取板分離位置2021を含む)という点で異なるに過ぎない。他の構造は略同じで、上記の説明を参照でき、詳細はここで重複して述べない。
【0259】
図46A~
図46Lには、本発明の第2実施例に係る第3の実行可能な手段のベースステーション200が掃除ロボット100の拭取部材を交換するプロセス図が示されている。当該手段におけるベースステーション200は、
図37A~
図37Lに示される第1の手段、及び
図44A~
図44Iに示される第2の手段におけるベースステーション200と、僅かに異なる。それらの違いは、本手段におけるベースステーション200における掃除モジュール120の拭取部材を交換するための装置400、回収ボックス206が、前記2つの手段における操作モジュール400と異なることにある。他の類似点は、上記の説明を参照でき、詳細はここで重複して述べない。
【0260】
また、本手段における拭取板トレイ203は、前記の手段と同じであっても異なっていてもよい。拭取板トレイ203が前記手段と同じ構造を採用する場合、それに対応して、ハウジング202にはストップバー208を設けてもよい。拭取板トレイ203が前記手段と異なる構造を採用する場合、拭取板トレイ203は、位置決め部材2032を備えず、前記手段におけるメインボード2031のようなサポートボードのみを備えてもよい。この場合、拭取板トレイ203は、展開状態のみを有し、折畳状態を有しない。
【0261】
拭取板トレイ203は昇降機構207に設けられており、昇降機構207に動かされて上下に移動する。本手段において、昇降機構207は同様に、前記第1及び第2手段と同じであってもよく、他の代替的な方式を採用してもよい。例えば、本実施例において、昇降機構207は、ハウジング202に鉛直に設けられる同期ベルト、伝動ベルトなどの帯状の構造を備えてもよい。ハウジング202内において、上端と底部に近い箇所に、それぞれ1つの同期ホイールが設けられており、同期ベルト、伝動ベルトは2つの同期ホイール外に巻き付けられており、拭取板トレイ203は同期ベルト、伝動ベルトの任意の一方側の鉛直セグメントに固定されている。
【0262】
図46Aに示すように、本手段において、操作モジュール400は、吸着板411及び吸着板411の底部に設けられている磁気素子(図示せず)のみを備えてもよい。吸着板411は前記手段における支持フレーム401に類似した。ハウジング202の上端に近い箇所には、移動機構412が設けられている。移動機構412は、同期ベルト、伝動ベルトなどの帯状構造を備えてもよく、複数のベルトプーリ外に巻取られるとともに、少なくとも水平牽引セグメント4121が形成されている。
【0263】
図46Eに示すように、吸着板411は、接続アセンブリを介して移動機構412の水平牽引セグメント4121に固定接続され、吸着板411は当該接続アセンブリに回転接続される。具体的には、ベースステーション200のハウジング202の上端に近い内壁には、水平の第1摺動溝413と第2摺動溝414が設けられている。第1摺動溝413のサイズが第2摺動溝414のサイズよりも小さい。2つの摺動溝は同一の水平位置に設けられている。ハウジング202の内壁には、第3摺動溝419がさらに設けられている。第3摺動溝419は山形状であり、第2摺動溝414と滑らかに連通される。そして、第3摺動溝419は昇降機構207の位置と対応する。
【0264】
接続アセンブリは、第1摺動溝413に設けられ、水平方向に沿って第1摺動溝413を移動可能な第1ローラ415と、第1ローラ415に回転接続された第1接続部材416及び第2接続部材417とを備える。第1接続部材416は移動機構412の水平牽引セグメント4121に固定接続されており、第2接続部材417は一端が吸着板411に接続され、他端に第2ローラ418が回転可能に設けられており、第2ローラ418は第2摺動溝414と第3摺動溝419を摺動可能である。第1接続部材416、第2接続部材417と第1ローラ415との回転接続の一つの方式は、以下の通りであってもよい。即ち、第2接続部材417はシート状又は板状であり、その第1摺動溝413に面する一方の側には、軸が設けられている。第1ローラ415は当該軸に回転可能に設けられている。当該軸の端部は第1ローラ415の第1摺動溝413に背く側に延在することが可能である。第1接続部材416もシート状又は板状であり、軸の端部に固定接続される。
【0265】
又は、第2接続部材417には、第1ローラ415の形状及び大きさに応じた円形状の穴が設けられている。第1ローラ415は、一部が当該円形状の穴に嵌着され、その穴において回転可能であり、他の一部が円形状の穴の外に位置する。当該円形状の穴の外に露出する一部は、さらに第1摺動溝413に嵌め込まれる。第1ローラ415の円心位置には、第1摺動溝413に背く方向に延在する軸が設けられてもよい。第1接続部材416には、軸孔が設けられていてもよい。軸は当該軸孔を貫通して設けられる。
【0266】
吸着板411は水平位置と鉛直位置とを有する。具体的には、昇降機構207が掃除モジュール120を上向きに吸着板411の付近に搬送する場合、磁力の作用により、掃除モジュール120は吸着板411の下端に吸着される。この時、第2ローラ418は第3摺動溝419内に位置し、吸着板411は全体として水平位置状態にある。移動機構412が移動すると、接続アセンブリを介して移動機構412の水平牽引セグメント4121に接続される吸着板411は、ひっくり返される。
【0267】
具体的には、水平牽引セグメント4121が左へ移動すると、本来第3摺動溝419において鉛直状態にある第2ローラ418は、水平の第2摺動溝414の左半分に入る。これによって、第2ローラ418と第2摺動溝414による位置規制作用により、吸着板411は、
図46D~
図46Eに示される過程のように、時計回りに上へ回転する。
【0268】
それに対応して、水平牽引セグメント4121が左へ移動すると、本来第3摺動溝419において鉛直状態にある第2ローラ418は、水平の第2摺動溝414の右半分に入る。吸着板411は、
図46G~
図46Hに示される過程のように、反時計回りに上へ回転する。
【0269】
本手段において、回収ボックス206は水平牽引セグメント4121の一端(
図46A~
図46Lに示される左側)に位置する。水平牽引セグメント4121の他端の外側には、拭取部材装着位置420が設けられていてもよい。回収ボックス206は水平牽引セグメント4121に向かって開口し、その開口部の上下両端には、分離モジュール422が設けられている。分離モジュール422は逆フック状の構造であり、拭取部材を引っ掛け、掃除モジュール120の拭取板1201から取り外すために用いられる。したがって、分離モジュール422の設置位置は、拭取部材分離位置4221に対応する。拭取部材装着位置420は、略内に開口する溝状であり、その溝状は掃除モジュール120の拭取板1201の底部の形状と合わせる。供給モジュール204から提供される拭取部材の端部は拭取部材装着位置420に垂れ下がることができる。供給モジュール204と拭取部材装着位置420との間には、少なくとも2つの輸送ホイールを備える送りモジュール421がさらに設けられている。2つの輸送ホイールは、近接したり離間したりして、拭取部材をクランプする。
図46Aに示すように、一方の輸送ホイールは円形状のローラであり、他方の輸送ホイールはカムである。以下では、
図46A~
図46Lを参照しながら、本発明の実施例のベースステーション200が掃除ロボット100の拭取部材を交換する完全なプロセスを説明する。
【0270】
図46Aに示すように、掃除ロボット100はベースステーション200に入り、拭取部材を交換しようとする。この時、拭取板トレイ203はハウジング202の底部に位置し、第2ローラ418は第3摺動溝419内に位置し、吸着板411は水平位置状態にある。
【0271】
図46Bに示すように、掃除ロボット100は出入口を介してベースステーション200に入り、掃除モジュール120を拭取板トレイ203にアンロードし、一定の距離後ずさりする。
【0272】
図46Cに示すように、昇降機構207は拭取板トレイ203を動かして上へ移動させ、拭取板トレイ203に載置された掃除モジュール120を吸着板411に搬送する。
【0273】
図46Dに示すように、磁力の作用により、掃除モジュール120は吸着板411に吸着される。昇降機構207を降下させ、拭取板トレイ203をベースステーション200の底部に戻す。
【0274】
図46Eに示すように、移動機構412は時計回りに回転し、水平牽引セグメント4121は左へ移動する。第2ローラ418は、第3摺動溝419から第2摺動溝414の座りの半分に入り、吸着板411は左へ90度回転し、鉛直位置状態に切り替えられる。その後、移動機構412は稼動し続け、吸着板411は掃除モジュール120を固着したまま回収ボックス206へ移動し続ける。
【0275】
図46Fに示すように、吸着板411と掃除モジュール120は開口を介して回収ボックス206内に入る。
【0276】
図46Gに示すように、移動機構412は、逆方向に反時計回りに回転し、吸着板411と掃除モジュール120を動かして後退移動させる。掃除モジュール120は、分離モジュール422を通過する場合、その上の汚れた拭取部材が引っ掛けられてこすり落とされ、回収ボックス206内に落下する。
【0277】
図46Hに示すように、移動機構412は逆方向に回転し続け、吸着板411と掃除モジュール120は後退(右へ)移動し続ける。第3摺動溝419に対応する位置に移動すると、第2ローラ418は再びその中に入り、吸着板411は水平位置状態に切り替えられる。続いて、移動機構412の回転につれて、第2ローラ418は、再び第2摺動溝414の右半分に移動する。吸着板411は右へ90度回転し、鉛直位置状態に切り替えられる。
【0278】
図46Iに示すように、移動機構412は吸着板411と掃除モジュール120を動かして右へ移動させ続け、掃除モジュール120の拭取板1201をちょうど拭取部材装着位置420に位置させる。この時、供給モジュール421の2つの輸送ホイールは、供給モジュール204から提供される新しい拭取部材をクランプする。掃除モジュール120の拭取板1201が拭取部材装着位置420に位置する場合、拭取部材に引張力を加え、拭取部材を引き切り、クランプする。
【0279】
図46Jに示すように、移動機構412は、逆方向に吸着板411と掃除モジュール120を動かして左へ移動させ、第2ローラ418が第2摺動溝414から再び第3摺動溝419中に入ると、停止する。吸着板411は、掃除モジュール120に連通し水平位置状態に戻る。
【0280】
図46Kに示すように、昇降機構207は拭取板トレイ203を動かして上昇させ、掃除モジュール120を吸着板411から取り外す。その後、掃除モジュール120を載置したまま、底部に降下するように、拭取板トレイ203を動かす。
【0281】
図46Lに示すように、掃除ロボット100は、ベースステーション200に進入し、掃除モジュール120を装着した後、ベースステーション200から出て作業を始める。
【0282】
当該実施例において、吸着板411と掃除モジュール120が取り外し可能な磁気を実現する方式としては、吸着板411に設けられる磁気素子を電磁石としてもよい。掃除モジュール120を吸着板411に吸着する必要がある場合、電磁石が通電され、磁界が発生する。掃除モジュール120を吸着板411から取り外す必要がある場合(
図46Kに示される工程)、電磁石の電気が切れ、磁界がなくなり、掃除モジュール120は重力作用により拭取板トレイ203に落下する。
【0283】
また、掃除モジュール120も、前記2つの手段と僅かに異なる。本実施例において、掃除モジュール120は、マジックテープ(登録商標)/面ファスナーによって掃除モジュールを貼付可能な拭取板1201のみを備えてもよい。このようにして、
図46Iに示される工程では、移動機構412は、吸着板411と掃除モジュール120を動かして右へ移動させ、拭取板1201が拭取部材装着位置420に位置するようになった場合、拭取板1201は、拭取部材に下向きの引張力を加え、拭取部材を弱い接続点で引き切ることが可能である一方、拭取部材に圧力を加え、それを拭取板1201の底部のマジックテープ(登録商標)/面ファスナーに強固に貼り付けることができる。
【0284】
図47~
図50には、本発明の第3実施例に係る図面が示されている。当該第3実施例は、具体的には、掃除ロボット100を停めるためのベースステーション200と、当該ベースステーション200を採用又は配置した
自動掃除システム300とを提供する。本実施例において、掃除ロボット100は、前記第1及び/又は第2実施例における掃除ロボットと全く同じであってもよく、詳細はここで重複して述べない。本実施例では、汚れた拭取部材の回収プロセスを説明する。ベースステーション200は、主に収容モジュールと、汚れた拭取部材を収容モジュールに回収する収集枠240とを備える。
【0285】
図47、
図49、
図50に示すように、本実施例において、ベースステーション200は、支持表面(例えば、床面)に置くための底板230と、底板230に設けられ、掃除ロボット100から取り外された汚れた拭取部材を収集するための収集枠240とを備えてもよい。ここで、底板230の面積は、底板230における収集枠240の投影面積よりも大きい。このようにして、収集枠240が底板230に設けられている場合、底板230の上面の一部の領域のみを占めることによって、底板230は収集枠240の外側に、掃除ロボット100を停めるための空き領域を形成する(
図47に示す)。
【0286】
収集枠240は半開放型構造であってもよく、後板240aと、後板240aに接続され、対向配置される2つの側板240bと、2つの側板240bの間に摺動可能に設けられ、後板240aと対向する圧板240cとを備える。後板240aと2つの側板240bは、鉛直状態で底板230に設けられており、2つの側板240bは平行に設けられており、圧板240cは2つの側板240bの間に挟持され、圧板240cは、好ましくは後板240aと平行である。圧板240cは2つの側板240bに対して上下に摺動することができ、収集枠240を開閉することが可能になる。
【0287】
図50に示すように、圧板240cの上下摺動を案内及び位置規制するために、圧板240cの水平両端にはラグ構造240dが形成されており、2つの側板240bのそれぞれに、鉛直に延在する長尺状の位置規制ガイド穴240eが設けられている。ラグ構造240dは2つの側板240bの位置規制ガイド穴240eに嵌め込まれ、位置規制ガイド穴240eを上下に移動することができる。これによって、圧板240cに対する位置規制と上下摺動の案内を実現する。
【0288】
掃除ロボット100から取り外された汚れた拭取部材を収集枠240に回収するために、ベースステーション200は、拭取部材収集機構をさらに備える。拭取部材収集機構は、収集枠240に設けられている駆動アセンブリと、駆動アセンブリに駆動されるレーキアセンブリとを備える。レーキアセンブリは駆動アセンブリに駆動されて、その下端が収集枠240に向かう方向に移動する作業ストロークと、収集枠240から離れる方向に移動する戻りストロークとを有する。作業ストロークにある場合、レーキアセンブリの下端は底板230と接触して、汚れた拭取部材をしっかりと押し付け、底板230上で収集枠240へ移動するように汚れた拭取部材をドラッグする。戻りストロークにある場合、レーキアセンブリの下端は底板230から脱離される。
【0289】
図47、
図49、
図50に示すように、レーキアセンブリは、揺動部材231を備えてもよい。駆動アセンブリは、電機232と、電機232に回転駆動されるアクチュエーター部材とを備えてもよい。アクチュエーター部材は、揺動部材231と協働して、揺動部材231の下端を駆動して作業ストローク又は戻りストロークに沿って移動させる。
【0290】
駆動アセンブリは、電機232に回転駆動される入力軸233をさらに備える。入力軸233は、収集枠240の2つの側板240bを貫通して設けられ、その両端には、それぞれ1つのアクチュエーター部材が設けられている。
図47に示すように、電機232は、駆動ギアと受動ギアとの噛み合い作用によって、入力軸233を駆動して回転させることができる。揺動部材231も、2つあり、収集枠240の外側に設けられており、それぞれ2つのアクチュエーター部材と対応して協働する。
【0291】
一つの実行可能な実施例において、レーキアセンブリは、揺動部材231のみを備え、又は、揺動部材231は単体でレーキアセンブリを構成してもよい。作業ストロークにある場合、揺動部材231の下端は、底板230に突き当たり、汚れた拭取部材をしっかりと押し付け、収集枠240に移動するように汚れた拭取部材をドラッグすることが可能になる。この時、揺動部材231の下端は、レーキアセンブリの下端を構成する。
【0292】
他の実行可能な実施例において、レーキアセンブリは、さらに、接続部材234と押し込みボード235とを備えてもよい。接続部材234の両端は、それぞれ2つの揺動部材231の下端に回転接続され、押し込みボード235は接続部材234の下端に回転可能に設けられている。この時、押し込みボード235の下端はレーキアセンブリの下端を構成する。
【0293】
接続部材234は略水平に延在するスラット状であり、その両端はそれぞれ収集枠240の2つの側板240bに接続される。押し込みボード235は略呈水平に延在する板状であり、その下面と汚れた拭取部材との接触摩擦を増大するために、押し込みボード235の下面に、その長さ方向に沿って延在する凹凸テクスチャーを形成してもよい。
【0294】
押し込みボード235はピンシャフトを介して接続部材234に回転接続されることができる。具体的には、
図50に示すように、押し込みボード235の下端に1つまたは複数の切欠きが形成されていてもよく、押し込みボード235の上端には、対応して1つまたは複数の接続突起が設けられていてもよい。切欠きの両側及び接続突起には、ピン穴が設けられており、ピン穴には、ピンシャフトが貫通して設けられており、接続突起は対応する切欠きに係合される。
【0295】
接続部材234は、揺動部材231に対して上下に移動し、押し込みボード235を上下浮遊させることができる。具体的には、
図48に示すように、接続部材234の両端には、接続軸236が設けられている。2つの揺動部材231の下端には、鉛直方向に沿って延在する軸孔237が設けられている。2つの接続軸236は、それぞれ2つの軸孔237に挿設される。接続軸236は軸孔237を上下に移動し、さらに、押し込みボード235を浮遊させることができる。
【0296】
作業ストロークの開始時に、押し込みボード235は汚れた拭取部材を底板230に圧着する。作業ストロークの進行につれて、押し込みボード235による汚れた拭取部材と底板230への圧着力は増大していき、接続部材234を押して上へ移動させる。その後、押し込みボード235による汚れた拭取部材と底板230への圧着力は減少していき、接続部材234は落ちる。これによって、作業ストローク全体で、押し込みボード235は、常に、汚れた拭取部材及び底板230との圧着を保持することが可能になる。
【0297】
2つの揺動部材231の間には、接続部材234の上方に位置する案内部材238が設けられていてもよい。案内部材238には、案内穴238aが設けられており、案内穴238aには、案内ピン239が移動可能に貫通して設けられており、案内ピン239の下端は接続部材234に固定接続される。押し込みボード235が底板230上を移動して、接続部材234を押して揺動部材231に対して上下に移動させると、案内ピン239を動かして案内穴238aを上下に移動させ、さらに、接続部材234と押し込みボード235の上下浮遊を案内し、正しくすることができる。
【0298】
汚れた拭取部材と底板230への圧着力を向上させるために、他の実施例において、接続部材234と押し込みボード235をプッシュするための弾性部材241を設けてもよい。案内部材238と接続部材234との間には、圧縮状態にある弾性部材241が設けられている。このように、作業ストローク全体で、接続部材234の揺動部材231に対する上下移動につれて、バイアスをかける弾性部材241は、接続部材234に異なる程度の下向きの弾性作用力を加え、さらに、押し込みボード235による汚れた拭取部材と底板230への圧着力の強さを向上させ、押し込みボード235による圧着力が小さいことによって汚れた拭取部材が押し込みボード235にドラッグされないことを回避し、汚れた拭取部材はスムーズに収集枠240に向かって移動することを確保することができる。
【0299】
押し込みボード235と接続部材234との間には、ねじりばねが設けられていてもよい。ねじりばねにより押し込みボード235に与えるトルクによって、押し込みボード235の収集枠240に近い端部は、底板230に向かう方向に回転する傾向がある。このようにして、ねじりばねによるトルクの作用により、押し込みボード235の収集枠240に近い端部は、常に下向きに回転する傾向にある。これによって、押し込みボード235が降下ストロークから作業ストロークへの切替を開始する時に、押し込みボード235の左端は、先に汚れた拭取部材と底板230に接触し、押し込みボード235が降下し続けるにつれて、押し込みボード235は、下面が汚れた拭取部材及び底板230と完全に接触するまで、底板230と接触する端部を支点として回転する。このように、押し込みボード235が徐々に汚れた拭取部材及び底板230と接触して圧着する方式によって、押し込みボード235による汚れた拭取部材への圧着効果を向上させることができる。
【0300】
収集枠240の圧板240cは、押し込みボード235が作業ストロークの末端に移動する時に開放できるように設計される。圧板240cの下端には、押し込みボード235に向かう食い込み斜面が形成されていてもよい。押し込みボード235の食い込み斜面に面する端部は食い込み端である。食い込み斜面は、圧板240cの下端面の一部が押し込みボード235に向かって傾斜して形成されてもよい。食い込み端は、作業ストローク方向に沿った断面面積が徐々に小さくなる先端であり得る。押し込みボード235は、作業ストロークに沿って移動し、食い込み端が食い込み斜面に突き当たった場合、圧板240cは、食い込み端にプッシュされて、上向きに摺動することができ、収集枠240を開放し、押し込みボード235の下端に圧着される汚れた拭取部材は開放した開口部を介して収集枠240に入ることが可能になる。作業ストロークが完成すると、押し込みボード235は上方に移動し、戻りストロークに到達する。圧板240cは自身の重力の作用により落下することが可能になり、その下端は底板230に突き当たり、汚れた拭取部材を押さえ、汚れた拭取部材を現在の位置に保持し、外部因素(例えば、風、エアフロー)の作用による汚れた拭取部材の変位の発生を回避することが可能になる。
【0301】
図48に示すように、一つの実施例において、揺動部材231に、枢動部242が設けられており、収集枠240の側板240bに、係着部243が設けられている。枢動部242は、揺動部材231に設けられ、揺動部材231の長さ方向に沿って延在する長尺状摺動溝であり得る。係着部243は、収集枠240の側板240bに固定される案内部材であり得る。案内部材は長尺状摺動溝に嵌め込まれ、長尺状摺動溝を回転及び摺動することが可能である。アクチュエーター部材は揺動部材231の上端に回転接続される偏心構造を備える。
【0302】
偏心構造は、偏心ホイール244であり得る。偏心ホイール244は、入力軸233に関して偏心して設けられる。揺動部材231の上端には、ホイールリング245が設けられていてもよい。偏心ホイール244はホイールリング245に設けられている。又は、偏心構造は、リンクであってもよい。リンクの延在方向は、入力軸233の軸線方向に垂直であり、揺動部材231の上端はリンクに回転接続される。
【0303】
図49に示すように、入力軸233は偏心構造を動かして回転させる。偏心構造は、それに回転接続される揺動部材231の上端を動かして入力軸233の軸線回りに回転させることができる。揺動部材231の上端の回転軌跡は円形である。揺動部材231の中部に近い位置は枢動部242と係着部243に位置規制されるので、揺動部材231は枢動部242と係着部243との接続箇所を支点として回転することにより、その下端は揺動可能になる。これによって、揺動部材231の下端に設けられている接続部材234と押し込みボード235を動かして揺動させる。
【0304】
以下では、当該実施例の作業プロセスを説明する。
【0305】
レーキアセンブリの押し込みボード235は、最初に持ち上げ位置にあり、掃除ロボットは作業後にベースステーション200に入り、汚れた拭取部材はベースステーション200の底板230に解放される。
【0306】
その後、電機232は入力軸233を駆動して時計回りに回転させる。偏心構造によって動かされることで、押し込みボード235は、汚れた拭取部材を押さえるまで、徐々に下へ移動する。
【0307】
押し込みボード235の食い込み端が収集枠240の圧板240cの食い込み斜面に突き当たるまで、電機232は入力軸233を駆動して時計回りに回転させ続け、押し込みボード235は駆動されて作業ストローク方向に移動し、さらに、汚れた拭取部材をドラッグして一緒に移動させる。押し込みボード235は前向きに移動し続けるにつれて、圧板240cは押し退けられ、汚れた拭取部材は収集枠240に送られる。
【0308】
押し込みボード235は、作業ストロークの末端に移動し、電機232は入力軸233を駆動して時計回りに回転させ続け、押し込みボード235は、上昇し、戻るように移動し始めて、食い込み端が食い込み斜面から脱離すると、圧板240cは、重力の作用により下へ移動し、汚れた拭取部材を押さえ、汚れた拭取部材の一部を収集枠240に入れる。
【0309】
電機232は、入力軸233を駆動して時計回りに回転させ続け、押し込みボード235は、戻りストロークに沿って移動する。上記のプロセスは、汚れた拭取部材が収集枠240に完全に収集されるまで繰り返される。
【0310】
図49、
図50に示すように、他の実施例において、収集枠240の側板240bに、作業ストローク方向又は戻りストローク方向に沿って移動可能な摺動部材246が設けられている。摺動部材246と側板240bとの間には、第1リセット部材247が設けられている。第1リセット部材247によって摺動部材246に加えるリセット力によって、摺動部材246は戻りストローク方向へ移動する傾向にある。収集枠240の側板240bに、案内フープ248が設けられている。摺動部材246は案内フープ248を貫通して設けられ、案内フープ248に鉛直方向に沿って規制されることにより、摺動部材246は側板240b上を水平に移動することが可能になる。
【0311】
摺動部材246にノッチ246aが形成されている。ノッチ246aには、第1引っ掛け部材246bが設けられている。側板240bの外壁には、第2引っ掛け部材240fが設けられていてもよい。第1リセット部材247は、ばねであってもよく、その両端はそれぞれ第1引っ掛け部材246bと第2引っ掛け部材240fに引っ掛けられる。第1引っ掛け部材246bは、ノッチ246aに鉛直に設けられているピンシャフト構造であってもよく、第2引っ掛け部240fは、側板240bの外壁に設けられている突起構造であってもよい。第1リセット部材247は引っ張られる状態にあり、摺動部材246に戻りストローク方向への引張力を加える。
【0312】
揺動部材231は、側板240bに摺動可能に設けられており、揺動部材231と摺動部材246とは、作業ストローク方向又は戻りストローク方向に沿って固定される。揺動部材231と摺動部材246との間には、第2リセット部材249が設けられている。第2リセット部材249によって揺動部材231に加えるリセット力により、揺動部材231は底板230から離れる方向に移動する傾向にある。
【0313】
図50に示すように、揺動部材231の上端の外壁には、第3引っ掛け部材231aが設けられている。摺動部材246の下端の外壁には、第4引っ掛け部材246cが設けられている。第2リセット部材249は、ばねであり、その両端はそれぞれ第3引っ掛け部材231aと第4引っ掛け部材246cに引っ掛けられる。第3引っ掛け部材231aは、揺動部材231の外壁に設けられている突起構造であってもよく、第4引っ掛け部材246cは、摺動部材246の外壁に設けられているフック状構造であってもよい。第2リセット部材249は引っ張られる状態にあり、揺動部材231に上向きの引張力を加える。
【0314】
摺動部材246の内側壁には、鉛直方向に沿って延在する案内摺動溝246dが設けられている。揺動部材231は、案内摺動溝246dに貫通して設けられており、案内摺動溝246dに水平方向において位置規制される。
【0315】
揺動部材231に、第1倣い凹溝231cが設けられている。アクチュエーター部材は、第1倣い凹溝231cに設けられている第1カム224を備える。第1カム224は、入力軸233に駆動されて第1倣い凹溝231cを回転し、第1倣い凹溝231cの表面に突き当たることで、揺動部材231を駆動して移動させ、第1リセット部材247と第2リセット部材249の作用により、揺動部材231のリセットを実現し、そして揺動部材231の移動を循環させることができる。
【0316】
揺動部材231は、全体として逆「F」字状であり、ロッド231dと、ロッド231dに設けられている第1延在部231eとを備える。ロッド231dの右面及び第1延在部231eの下面によって、第1倣い凹溝231cが規定されている。ロッド231dは、案内摺動溝246dに貫通して設けられており、第1延在部231eは、摺動部材246の下方に位置する。揺動部材231は、ロッド231dの下端に設けられている第2延在部231bをさらに備える。接続部材234は、第2延在部231bの端部に回転可能に設けられている。
【0317】
第1カム224は、対向配置される2つの平直倣い面と、2つの平直倣い面に滑らかに連結する円弧形の倣い面とを備える。第1カム224と入力軸233との接続点は、一方の円弧形の倣い面の円心に位置する。第1倣い凹溝231cは、ロッド231dの右面と第1延在部231eの下面との間を接続する円弧形の滑らかな遷移面を備える。円弧形の滑らかな遷移面の曲率は、円弧形の倣い面の曲率と合わせる。第1カム224と入力軸233との接続点に近い円弧形の倣い面は、第1カム224の位置エネルギーの最低点を形成する。それに対応して、第1カム224と入力軸233との接続点から離れた円弧形の倣い面は、第1カム224の位置エネルギーの最高点を形成する。
【0318】
押し込みボード235が作業ストロークにある場合、第1カム224の位置エネルギーの最低点は円弧形の滑らかな遷移面を回転し、第1カム224の位置エネルギーの最高点は、ロッド231dの右面を摺動する。第1延在部231eの下面は、第1カム224の位置エネルギーの最低点に接触し、さらに、揺動部材231は最低位置にある。このように、揺動部材231の下端に設けられている接続部材234と押し込みボード235は、底板230に圧着されることが可能である。それと同時に、第1カム224の位置エネルギーの最高点は、ロッド231dの右面を摺動し、揺動部材231と入力軸233との接続点間の距離は徐々に増大する。入力軸233が収集枠240に対して固定されるので、揺動部材231は、入力軸233から徐々に離れるように移動する。このように、揺動部材231の下端に設けられている接続部材234と押し込みボード235はそれにつれて収集枠240へ移動する。これによって、押し込みボード235は汚れた拭取部材を底板230に圧着し、揺動部材231は、押し込みボード235が収集枠240に向かう方向に移動するように第1カム224にプッシュされることで、汚れた拭取部材の回収が実現される。
【0319】
押し込みボード235が戻りストロークにある場合、第1カム224の位置エネルギーの最低点は、ロッド231dの右面を摺動し、第1カム224の位置エネルギーの最高点は、第1延在部231eの下面を摺動する。第1延在部231eの下面は、第1カム224の位置エネルギーの最高点に接触し、さらに、揺動部材231は、最高位置にある。このように、揺動部材231の下端に設けられている接続部材234と押し込みボード235は、持ち上げられ底板230から離す。それと同時に、第1カム224の位置エネルギーの最低点は、ロッド231dの右面を摺動する。この場合には、第1リセット部材247の作用により、摺動部材246と揺動部材231は、引っ張られて戻りストローク方向に向かって移動し、揺動部材231の下端に設けられている接続部材234と押し込みボード235も、それにつれて戻りストローク方向に向かって移動する。これによって、押し込みボード235は、持ち上げられて底板230よりも高くし、第1リセット部材247の作用により、揺動部材231と揺動部材231の下端に設けられている接続部材234及び押し込みボード235を動かして、戻りストローク方向に向かって移動させ、揺動部材231の戻りを実現する。
【0320】
圧板240cの戻りストローク方向に面する表面に、第2倣い凹溝240gが形成されている。入力軸233に、第2倣い凹溝240gに収容される第2カム225が設けられているとともに、第2カム225の位置エネルギーの最高点と第1カム224の位置エネルギーの最高点は、入力軸233の両側に位置する。
【0321】
第2倣い凹溝240gは、戻りストローク方向に面する表面(以下で、単に前側面と称される)と下面を備える。第2カム225の位置エネルギーの最高点と第1カム224の位置エネルギーの最高点は、入力軸233の両側に位置するため、押し込みボード235が作業ストロークにある場合、第1カム224の位置エネルギーの最高点は下方に位置する。この時、第2カム225の位置エネルギーの最高点は上方に位置し、第2倣い凹溝240gの下面に突き当たり、圧板240cは第2カム225に押し退けられ、開放状態にあり、さらに、押し込みボード235にドラッグされる汚れた拭取部材は、収集枠240に入る。
【0322】
押し込みボード235が戻りストロークにある場合、第1カム224の位置エネルギーの最高点は上方に位置する。この時、第2カム225の位置エネルギーの最高点は下方に位置する。つまり、第2カム225の位置エネルギーの最低点は、第2倣い凹溝240gの下面に突き当たり、その結果として、圧板240cは、自身の重力の作用により落下し、さらに、汚れた拭取部材を押さえる。
【0323】
図51~
図56には、本発明の第4実施例に係る図面が示されている。当該第4実施例は、具体的には、ベースステーション200を提供する。ベースステーション200は、掃除ロボット100から取り外された汚れた拭取部材を自動で回収することができ、ラック11と、ラック11に設けられ掃除ロボット100が拭取部材を解放するために用いられる拭取部材分離位置13と、ラック11に設けられ拭取部材を収めるための収容モジュール15と、ラック11に設けられる伝送装置17と、伝送装置17に設けられる挟持機構19と、伝送装置17を駆動するための駆動機構とを備える。挟持機構19は、収容モジュール15と拭取部材分離位置13との間で移動する第1作業状態と、拭取部材分離位置13における拭取部材を挟持する第2作業状態と、拭取部材を収容モジュール15内に解放する第3作業状態とを有する。駆動機構は、挟持機構19が拭取部材分離位置13と収容モジュール15との間で移動し、さらに、第1作業状態と、第2作業状態と、第3作業状態との間で切り替えられるように、伝送装置17を駆動する。
【0324】
使用中に、掃除ロボット100は、拭取部材によるモッピングが完了した後、拭取部材分離位置13に停め、拭取部材を拭取部材分離位置13に解放することができる。その後、駆動機構を始動させ、伝送装置17を駆動し、さらに、挟持機構19を拭取部材分離位置13と収容モジュール15との間で移動させ、第1作業状態と、第2作業状態と、第3作業状態との間で切り替える。挟持機構19は拭取部材分離位置13における拭取部材を挟持し、拭取部材を挟持したまま移動し、収容モジュール15に移動すると、収容モジュール15に向かけて開かれ、拭取部材を収容モジュール15内に解放する。このように、拭取部材の自動回収が実現され、作業者が手動で拭取部材を取り出す必要がなく、手動による作業が回避される。
【0325】
ラック11は、鉛直に設けられる第1フレーム41と第2フレーム43とを備える。第1フレーム41と第2フレーム43は、全体として矩形であり、それぞれ第1開口と第2開口を形成しており、掃除ロボット100は、第1開口を介してラック11内に入り、第2開口内に貫通して設けられることができる。
【0326】
拭取部材分離位置13と収容モジュール15は、いずれも第1フレーム41と第2フレーム43との間に設けられており、拭取部材分離位置13は、ラック11の底部に位置し、掃除ロボット100を停め、解放された拭取部材を受け取るために用いられるパーキングボードである。収容モジュール15は、拭取部材分離位置13の上方に位置し、汚れた拭取部材を収集するために、その上端が開放されている。
【0327】
伝送装置17は第1伝送部37と第2伝送部39を備える。第1伝送部37は、第1フレーム41に設けられている複数の第1同期ホイール45と、複数の第1同期ホイール45を囲んで設けられている第1同期ベルト49とを備える。駆動機構は、各第1同期ホイール45に伝動接続されることによって、各第1同期ホイール45を駆動して回転させることができる。当該駆動機構は電機であってもよい。
【0328】
ラック11に、駆動機構に連続され、掃除ロボット100が送信した信号を受信し、当該掃除ロボット100が送信した信号に応じて、駆動機構を制御するために用いられるコントローラが設けられている。掃除ロボット100が送信した信号は、拭取部材交換信号であってもよい。掃除ロボット100がコントローラに拭取部材交換信号を送信した場合、コントローラは、駆動機構が伝送装置を駆動して伝送させることを可能にするように、駆動機構を制御する。他の実施形態において、コントローラは、挟持機構19に接続され、挟持機構を分離及び接合を行うように制御するために用いられる。コントローラは、制御用電磁石である。
【0329】
第1フレーム41に、複数の第1同期ホイール45に対応する複数の第3回転軸53が設けられている。各第1同期ホイール45は、対応する第3回転軸53に固定的に外装されており、その結果として、第3回転軸53を駆動して回転させることで、第1同期ホイール45を動かして回転させ、さらに、第1同期ベルト49を駆動して回転させる。
【0330】
同様に、上記した第1伝送部37についての説明を参照して、第2伝送部39は、第2フレーム43に設けられている複数の第2同期ホイール47と、複数の第2同期ホイール47を囲んで設けられている第2同期ベルト51とを備える。駆動機構は、各第2同期ホイール47に伝動接続されることによって、各第2同期ホイール47を駆動して回転させることができる。
【0331】
第2フレーム43に、複数の第2同期ホイール47に対応する複数の第4回転軸55が設けられている。各第2同期ホイール47は、対応する第4回転軸55に固定的に外装されることができる。それによって、第4回転軸55を駆動して回転させることで、第2同期ホイール47を動かして回転させ、さらに、第2同期ベルト51を駆動して回転させる。
【0332】
挟持機構19は、対向配置された第1回転軸31及び第2回転軸33と、それぞれ第1回転軸31と第2回転軸33に外装される第1クランピングジョー21及び第2クランピングジョー23とを備える。第1クランピングジョー21と第2クランピングジョー23は、それぞれ第1回転軸31と第2回転軸33の延在方向の周りに回転することができ、第1回転軸31と第2回転軸33の両端は、それぞれ伝送装置17の第1同期ベルトと第2同期ベルトに接続される。第1クランピングジョー21と第2クランピングジョー23との間に、ねじりばね35が設けられている。第1クランピングジョー21と第2クランピングジョー23は、ねじりばね35の作用力で、分離状態に保たれことで、挟持機構19は、開いた状態にある。
【0333】
第1クランピングジョー21の第1回転軸31に背く一端には、第2クランピングジョー23に接合するための磁石が設けられている。挟持機構19が開いた状態にある場合、第1クランピングジョー21と第2クランピングジョー23の磁石の間隔が大きく、ねじりばね35の力は、第1クランピングジョー21と第2クランピングジョー23との間の磁力よりも大きく、挟持機構19は、開いた状態を維持することができる。挟持機構19が閉鎖状態にある場合、第1クランピングジョー21と第2クランピングジョー23の磁石の間隔が小さく、第1クランピングジョー21と第2クランピングジョー23との間の磁力はねじりばね35の力よりも大きく、挟持機構19は、閉じたままでありクランプ力を提供する。
【0334】
図54に示すように、ラック11に、拭取部材分離位置13側に位置する第1案内部27がさらに設けられている。第1案内部27は、第2クランピングジョー23に作用力を与え、第2クランピングジョー23を第1クランピングジョー21に対して回転可能にし、第1クランピングジョー21と接合可能にすることにより、拭取部材を挟持可能にするためのものである。掃除ロボット100が拭取部材分離位置13に停め、拭取部材を解放した後、駆動機構は、第1同期ベルト49と第2同期ベルト51をそれぞれ動かして反時計回りに回転させるように、第1同期ホイール45と第2同期ホイール47を駆動し、挟持機構19は、下へ移動する。第2クランピングジョー23は、第1案内部27と接触するまで移動した場合、第1案内部27は、第2クランピングジョー23に作用力を加え、第2クランピングジョー23は、反時計回りに回転し、さらに、第1クランピングジョー21における磁石に接合され、拭取部材を挟み込むようになる。
【0335】
第1案内部27は、上向きに開く第1凹溝である。第2クランピングジョー23が第1凹溝の内壁と接触するまで移動した場合、第1凹溝の内壁は、第2クランピングジョー23に抵抗力を与える。伝送装置17の回転につれて、第2クランピングジョー23は、抵抗力の作用により第2回転軸33の周りに回転し、第1クランピングジョー21における磁石に接合され、拭取部材を挟み込むようになる。
【0336】
ラック11には、収容モジュール15側に位置する第2案内部29がさらに設けられており、第2案内部29は、第2クランピングジョー23に作用力を与え、第2クランピングジョー23を第1クランピングジョー21に対して回転可能にし、第1クランピングジョー21から分離可能にすることにより、拭取部材を解放するためのものである。具体的には、第1クランピングジョー21と第2クランピングジョー23は、接合され拭取部材を挟み込んだ後、駆動機構は、伝送装置17を駆動して時計回りに回転させ、挟持機構19を上へ移動させる。挟持機構が第2案内部29に対面するように移動した場合、第2案内部29は第2クランピングジョー23に作用力を与えることで、第2クランピングジョー23は、時計回りに回転し、第1クランピングジョー21における磁石から分離され、拭取部材を解放するようになる。
【0337】
第2案内部29は、第1クランピングジョー21と第2クランピングジョー23との間に延び込むことが可能なロッドであり、第2クランピングジョー23に当接するために用いられる。挟持機構19が伝送装置17の伝送につれてロッドに向かって移動すると、ロッドは第1クランピングジョー21と第2クランピングジョー23との間に延び込み、第2クランピングジョー23に作用力を与える。伝送装置17が伝送し続けるにつれて、第2クランピングジョー23は、ロッドの作用力によって第2回転軸33の周りに回転し、第1クランピングジョー21における磁石から分離され、拭取部材は、重力の作用により収容モジュール15内に落下することができる。
【0338】
第1クランピングジョー21に、第2クランピングジョー23に向かって開放し、ロッドが貫通して設けられるための第2凹溝が設けられている。第2凹溝は、第2クランピングジョー23に向かって移動するようにロッドを案内することができ、第2クランピングジョー23と第1クランピングジョー21との分離を確保することができる。
【0339】
図57~
図63には、本発明の第5実施例に係る図面が示されている。当該第5実施例は、掃除ロボット100を停めるためのベースステーション200と、当該ベースステーション200が配置された
自動掃除システム300とを提供する。ベースステーション200は、掃除ロボット100のモッピングペーパー又はモップなどの拭取部材を自動で交換することができ、ユーザによる作業を減少し、ユーザの使用体験を改善する。
【0340】
ベースステーション200は、ベースベルト216、ベースベルト216に沿って配列されベースベルト216に取り外し可能に設けられる複数の拭取部材、ベースベルト216を動かして移動させるための移動機構、掃除ロボット100が拭取部材を交換するための拭取部材操作位置218を備える。拭取部材操作位置218に位置するベースベルト216は、その上の拭取部材が掃除ロボット100に搭載された後、空き領域222を形成する。移動機構は、空き領域222で掃除ロボット100から取り外された拭取部材21bを受け取った後、他の拭取部材21aが拭取部材操作位置218に位置するように、ベースベルト216を移動させることができる。
【0341】
本実施例によって提供されるベースステーション200には、移動機構に動かされて移動するベースベルト216と、掃除ロボット100が拭取部材を交換するための拭取部材操作位置218とが設けられていることで、掃除ロボット100は、拭取部材を交換する必要がある場合、拭取部材操作位置218に入り、使用済みの拭取部材21bをベースベルト216上の空き領域222に置き、ベースベルト216は、移動機構により動かされて、未使用の拭取部材21aを拭取部材操作位置218に切り替え、掃除ロボット100は、未使用の拭取部材21aを取り付けた後、拭取部材の自動交換を完了する。そのため、本実施例のベースステーション200は、拭取部材の自動交換を容易に実現し、ユーザによる拭取部材の交換作業を減少し、ユーザの使用体験を改善することができる。
【0342】
複数の拭取部材は、ベースベルト216の表面に付着され、ベースベルト216の延在方向に沿って配列される。ベースベルト216は扁平構造であり、生地素材又は紙素材から成る。ベースベルト216は、拭取部材操作位置218を通過して、拭取部材を掃除ロボット100に面する形で拭取部材操作位置218に搭載する。掃除ロボット100は、拭取部材操作位置218に入り、ベースベルト216の移動に干渉しない。ベースベルト216は、拭取部材を搭載し伝送することができ、拭取部材が搭載された時、拭取部材は、拭取部材操作位置218に停めて、掃除ロボットの掃除ロボット100によって交換されることが可能である。
【0343】
ベースベルト216に、拭取部材を連続的に配置することができ、隣接する拭取部材は、互いに接続されていない。隣接する2つの拭取部材は、一定の距離で離れて配置されているか又は互いに緊密に隣接している。好ましくは、複数の拭取部材は、ベースベルト216に間隔を置いて配置され、ブレークポイントの形で分布されている。複数の拭取部材は、ベースベルト216の長さ方向に沿って間隔を置いてベースベルト216の表面に付着され、隣接する拭取部材の間の間隔は等しい。隣接する拭取部材が離隔した既定の距離によって、拭取部材操作位置218におけるベースベルト216には、掃除ロボット100が交換を行うために、拭取部材が1つのみ付着されているようにすることができる。
図61に示すように、拭取部材が搭載されて取り外された後、拭取部材操作位置218におけるベースベルト216は空き状態になり、空き領域222に拭取部材が付着されていない。拭取部材操作位置218に位置する空き領域222は、使用済みの拭取部材21bを受け取るまで、動かない状態にあり、他の未使用の拭取部材21aは、依然として第2ロール227に巻き付けられ保管されることにより、未使用の拭取部材21aが事前に展開されて空気に晒されることによる掃除効果への影響が回避される。それに対応して、使用済みの拭取部材21bは、第1ロール226に巻き付けられ収集される。
【0344】
複数の拭取部材は、ベースベルト216の移動方向に沿って拭取部材操作位置218に順次に移動し、繰り返すことなく拭取部材操作位置218に切り替えられて移動する。このように、掃除ロボット100によって交換される拭取部材が未使用の拭取部材であり、床面を効果的に掃除することが確保される。
【0345】
ベースステーション200に一定の保管空間があり、未使用の拭取部材21aを当該保管空間に積層して置くことができ、ベースベルト216は、当該保管空間を通して、拭取部材21aを順次搭載して取り出すことができる。又は、ベースベルト216は、当該保管空間に折り畳まれて保管されることができる。第1ロール226に引っ張られることによって、ベースベルト216は拭取部材を搭載したまま、当該保管空間から取り出される。
【0346】
ベースステーション200には、未使用の拭取部材21aを保管するための第1保管部と、掃除ロボット100から取り外された拭取部材を保管するための第2保管部とが設けられている。第1保管部の拭取部材は、ベースベルト216により拭取部材操作位置218に移動し、拭取部材操作位置218で掃除ロボット100に搭載され取り外された後、第2保管部に移動する。第2保管部を設けることによって、使用済みの拭取部材21bに対する自動収集及び保管が実現される。
【0347】
移動機構は、ベースベルト216が巻き付けられるように回転し、ベースベルト216を動かして移動させることが可能な第1ロール226を備える。第1ロール226は、ベースベルト216を巻き付けることで、ベースベルト216を移動させ、ベースベルト216の移動により、使用済みの拭取部材21bを指定された領域又は指定された保管空間に搬送することが可能になる。
【0348】
第1ロール226は、使用済みの拭取部材21bを巻き付けることで、前記第2保管部を形成し、使用済みの拭取部材21bの自動収集を実現し、ユーザによる作業を減少する。第1ロール226は、ベースベルト216とともにベースベルト216における拭取部材を巻き付け、その結果として、使用済みの拭取部材21bを収集する。第1ロール226を設けることによって、ベースベルト216の巻き付けと使用済みの拭取部材21bの収集を組み合わせて、使用済みの拭取部材21bの自動収集を実現し、構造が簡素化され、製造が容易である。
【0349】
ベースステーション200は、ベースベルト216及び未使用の拭取部材21aを巻き付けることが可能な第2ロール227をさらに備える。第1ロール226は、ベースベルト216を巻き付けることで、第2ロール227を同期してベースベルト216を解放するように動かす。ベースベルト216の解放につれて、未使用の拭取部材21aは、掃除ロボット100に交換されるために、ベースベルト216とともに拭取部材操作位置218に入る。このように、使用済みの拭取部材21bの収集と、未使用の拭取部材21aの供給を組み合わせて、掃除ロボット100が拭取部材をスムーズに自動で交換することを確保することが可能になる。第2ロール227は、未使用の拭取部材21aを巻き付けることで、前記第1保管部を形成する。
【0350】
使用中に、一部のベースベルト216は、第1ロール226に巻き付けられ、一部のベースベルト216は、第2ロール227に巻き付けられてもよい。初期状態では、拭取部材の大部分又は全ては、第2ロール227に巻き付けられ、第1ロール226に、ベースベルト216の長さの一部のみが巻き付けられ、又は第1ロール226は、ベースベルト216の一端に固定接続されるに過ぎず、ベースベルト216が巻き付けられていない。一つの拭取部材は、拭取部材操作位置218に位置するか、又は事前に掃除ロボット100のモッピングボードに設けられている。掃除ロボット100が交換を行う場合、ベースベルト216における拭取部材は順次に掃除ロボット100に取り付けられる。
【0351】
ベースベルト216は、第1ロール226又は第2ロール227に1層ずつ積層して巻き付けられ、隣接する層のベースベルト216の間に、拭取部材の付着空間が形成される。このように、ベースベルト216を伝動部材として第2ロール227を動かして回転させ、未使用の拭取部材21aを拭取部材操作位置218に解放し提供する以外、使用済みの拭取部材21bを自動で収集することも可能になる。
【0352】
ベースベルト216は、一端が第1ロール226に固定され、他端が第2ロール227に固定される。第1ロール226は駆動されて回転し、ベースベルト216により第2ロール227を動かして回転させる。ベースステーション200に、第1ロール226を駆動して回転させる駆動機構、例えば、モータが設けられている。
【0353】
ベースステーション200は、ハウジングを備える。第1ロール226と第2ロール227は、回転軸が平行になるようにハウジングに設けられ、拭取部材操作位置218はハウジング内に位置し、第1ロール226と第2ロール227は拭取部材操作位置218外に位置する。ハウジングは、底板219と、底板219に設けられているフロントボード228と、バックボード229とを備える。フロントボード228には、掃除ロボット100が拭取部材操作位置218を出入りするための、拭取部材操作位置218に通じる出入口2881が設けられている。
【0354】
フロントボード228と後板229により、第1ロール226と第2ロール227が容易に回転するために、第1ロール226と第2ロール227を懸架する。ハウジングは、拭取部材操作位置218の水平方向における両側には、それぞれステアリングシャフト223が設けられており、第2ロール227は拭取部材操作位置218の上方に位置し、ベースベルト216は、第2ロール227から、ステアリングシャフト223を介して延在方向が変更された後、第1ロール226に延在する。
【0355】
拭取部材操作位置218に位置するベースベルト216は、底板219の近くに設けられ、拭取部材は底板219に背く形でベースベルト216に付着されている。ベースベルト216と底板219を平行に設けるために、拭取部材操作位置218の水平方向における両側に設けられるステアリングシャフト223は、底板219に対する高さが同じであり、ベースベルト216は、ステアリングシャフト223を通過すると、延在方向が変化する。ベースベルト216は、第1ロール226と第2ロール227との間で引っ張られる状態又は引き締められる状態にあり、拭取部材操作位置218で、拭取部材は展開される形で掃除ロボット100に面することが可能になり、掃除ロボット100による交換が容易になる。
【0356】
ベースステーション200には、拭取部材を拭取部材操作位置218に位置決めするための位置決め機構がさら設けられている。位置決め機構は、構造位置決めアセンブリ、例えば、昇降可能なストッパ板であり得る。ベースベルト216には、それと合わせる位置規制溝が設けられている。ベースベルト216を動かないように位置規制する必要がある場合、当該ストッパ板は、持ち上げられるか又は展開され、位置規制溝に延び込み、ベースベルト216を停止させ、ベースベルト216を移動しないようにする。位置規制を解除する必要がある場合、ストッパ板は、降下し位置規制溝から出ることによって、ベースベルト216は、正常に移動するようになる。
【0357】
自動制御を実現し、ユーザによる操作を減少するために、位置決め機構は、コントローラと、ステアリングシャフト223の回転数を測定するための測定アセンブリとを備える。コントローラは、測定アセンブリによって測定された回転数により、拭取部材の位置を決定する。測定アセンブリは、2つのステアリングシャフト223のいずれか一方の回転数を測定してもよい。各ステアリングシャフト223は、ベースベルト216が使用済みの拭取部材21bを受け取った後、元の回転数をクリアし、回転数の測定を再開し、指定された回転数に達すると、ベースベルト216の移動を停止し、次の未使用の拭取部材21aを拭取部材操作位置218に移動させる。さらに、コントローラは、毎回追加される回転数から、ベースベルト216によって持ってきた拭取部材の位置を決定するとともに、最後の累積回転数により、残りの未使用の拭取部材21aの数を決定することもできる。
【0358】
掃除ロボット100には、上下に移動可能なユニバーサルホイールとモッピングボードが設けられている。ユニバーサルホイール及びモッピングボードは、上下に移動することで引き込まれるか降ろされる。掃除ロボット100は、掃除モードと障害物乗り越えモードとを有する。掃除モードでは、モッピングボードは、下方へ移動し掃除ロボット100を支持し、ユニバーサルホイールは引き込まれる。障害物乗り越えモードでは、モッピングボードは引き込まれ、ユニバーサルホイールは降ろされ掃除ロボット100を支持する。掃除ロボット100は、障害物乗り越えモードで拭取部材操作位置218に入る。モッピングボードに、クランプ機構が設けられている。クランプ機構は、拭取部材をモッピングボードの下面に固定するクランプ位置と、拭取部材がモッピングボードから脱離可能な解放位置とを有する。
【0359】
掃除ロボット100は、ベースステーション200中の拭取部材操作位置218に位置する拭取部材を搭載し拭取部材操作位置218から取り出した後、拭取部材操作位置218にあるベースベルト216は、拭取部材が設けられていない空き状態を示し、空き領域222が形成される。掃除ロボット100が拭取部材を交換する必要がある場合、掃除ロボット100は、掃除モードから障害物乗り越えモードに切り替えられる。
【0360】
掃除モードでは、拭取部材は、クランプ機構によってモッピングボードにクランプされ固定され、モッピングボードとともに床を掃除する。モッピングボードは、下方へ移動し、拭取部材を床面に接触させる。障害物乗り越えモードでは、掃除ロボット100はユニバーサルホイールに支持され、モッピングボードは上に移動し拭取部材を浮かせる。
図60、
図61に示すように、障害物乗り越えモードにより、掃除ロボット100は、内部コントローラのコマンドに従って、ベースステーション200に近づき、出入口2881から拭取部材操作位置218に入り、ベースベルト216の上面を横断する。この場合、モッピングボードは、空き領域222に面する。
図63に示すように、モッピングボードは、使用済みの拭取部材21bを搭載したまま、拭取部材がベースベルト216に接触し付着するまで下へ移動する。
【0361】
この場合、クランプ機構は、クランプ位置から解放位置に切り替えられ、拭取部材は、モピンーグボードから分離される。その後、モッピングボードとクランプ機構は、上へ移動し、使用済みの拭取部材21bは、拭取部材操作位置218のベースベルト216に位置するようになる。次に、次の未使用の拭取部材21aが第2ロール227から解放されベースベルト216とともに拭取部材操作位置218に入るまで、モータによって、第1ロール226を駆動して回転させ、ベースベルト216を動かして移動させる。それに対応して、使用済みの拭取部材21bは、ベースベルト216とともに第1ロール226に巻き付けられるようになる。
【0362】
その後、モッピングボードは、未使用の拭取部材21aに接触するまで下へ移動する。この場合、クランプ機構は、解放位置からクランプ位置に切り替えられ、拭取部材をモッピングボードの下面に固定し、拭取部材の装着を完了させる。その後、モッピングボードは上昇し、クランプ機構はクランプ位置に保持される。このように、拭取部材の交換を完了させる。その後、掃除ロボット100は、障害物乗り越えモードで、出入口2881から、ベースステーション200から出て、最後に掃除モードに切り替えられ、掃除を行うようになる。ベースベルト216は、掃除ロボット100により前記工程を繰り返して使用済みの拭取部材21bが置かれた後、未使用の拭取部材21aが交換されるまで動かないままである。
【0363】
本実施例で提供される自動掃除システム300は、掃除ロボット100と、上記の実施例に記載の掃除ロボット100を停めるためのベースステーション200とを備える。掃除ロボット100は、ベースステーション200と通信することができ、例えば、掃除ロボット100はベースステーション200と位置情報の通信を行うか、又は、ベースステーション200は、拭取部材が拭取部材操作位置218に位置するか否かに関する情報について、掃除ロボット100と通信する。
【0364】
本出願の実施例で提供される自動掃除システム300又はベースステーション200は、未使用の拭取部材21aの数が既定の数よりも低い場合、注意喚起信号を発するための注意喚起機構をさらに備えてもよい。ベースベルト216の全長が一定である場合、ステアリングシャフト223又は第1ロール226又は第2ロール227の回転数を積算することができ、一定の回転数に達すると、未使用の拭取部材21aの数が既定の数よりも低いと示す。もちろん、第1ロール226又は第2ロール227の現在の直径を測定することもでき、第1ロール226の直径が既定の直径よりも大きい場合、又は第2ロール227の直径が既定の直径がよりも小さい場合、未使用の拭取部材21aの数が既定の数よりも低く、全体として新しいベースベルト216に交換し、ユーザの使用体験を改善する必要があると示す。
【0365】
説明すべきこととして、本発明の説明において、「第1」及び「第2」等の用語は、目的の説明、類似したオブジェクトの区別のみに用いられ、両者間に前後順序を意味せず、相対的な重要性を示しまたは示唆するものとは理解できない。また、本発明の説明において、特に明記しない限り、「複数」とは、2つ以上を意味する。
【0366】
以上は、本発明のいくつかの実施例に過ぎない。出願書類の開示内容により、当業者は、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、本発明の実施例に種々の変更または変形を加えることができる。