(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-18
(45)【発行日】2024-03-27
(54)【発明の名称】半導体構造及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
H10B 12/00 20230101AFI20240319BHJP
H01L 29/786 20060101ALI20240319BHJP
H01L 21/822 20060101ALI20240319BHJP
H01L 27/04 20060101ALI20240319BHJP
【FI】
H10B12/00 671A
H10B12/00 671C
H10B12/00 621Z
H10B12/00 651
H01L29/78 618B
H01L29/78 626A
H01L29/78 613B
H01L27/04 C
(21)【出願番号】P 2022548072
(86)(22)【出願日】2021-09-24
(86)【国際出願番号】 CN2021120429
(87)【国際公開番号】W WO2023284123
(87)【国際公開日】2023-01-19
【審査請求日】2022-08-05
(31)【優先権主張番号】202110807121.7
(32)【優先日】2021-07-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】522246670
【氏名又は名称】チャンシン メモリー テクノロジーズ インコーポレイテッド
【氏名又は名称原語表記】CHANGXIN MEMORY TECHNOLOGIES,INC.
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100185269
【氏名又は名称】小菅 一弘
(72)【発明者】
【氏名】シャオ デユアン
(72)【発明者】
【氏名】チャン リーシア
【審査官】小山 満
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-321228(JP,A)
【文献】特開2017-168623(JP,A)
【文献】国際公開第99/066558(WO,A1)
【文献】特開平07-099311(JP,A)
【文献】特開2017-059607(JP,A)
【文献】米国特許第05627390(US,A)
【文献】米国特許第09698272(US,B1)
【文献】米国特許第06544834(US,B1)
【文献】米国特許第05994735(US,A)
【文献】米国特許出願公開第2017/0077230(US,A1)
【文献】特開2010-034198(JP,A)
【文献】特開2006-216649(JP,A)
【文献】特開2015-111663(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H10B 12/00
H01L 29/786
H01L 27/04
H01L 21/822
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体構造であって、
基板と、前記基板上に位置するストレージユニットと、を含み、前記ストレージユニットは、
第1誘電体層および前記第1誘電体層内に位置する金属ビット線であって、前記第1誘電体層は、前記金属ビット線の表面を露出する、第1誘電体層および前記第1誘電体層内に位置する金属ビット線と、
前記金属ビット線の表面の一部に位置し、前記金属ビット線に向かう底面が前記金属ビット線に電気的に接続される半導体チャネルと、
前記半導体チャネルの一部のエリアを取り囲んで配置されるワード線と、
前記金属ビット線と前記ワード線との間に位置し、且つ前記ワード線における前記基板から離れる一側にも位置する第2誘電体層と、
前記半導体チャネルにおける前記金属ビット線から離れる上面に積層して配置される第1下部電極層及び第2下部電極層であって、前記第1下部電極層は、前記半導体チャネルの上面と接触する、第1下部電極層及び第2下部電極層と、
前記第2下部電極層の上面に位置し、且つ前記第1下部電極層及び前記第2下部電極層を取り囲む上部電極層と、
前記上部電極層と前記第1下部電極層との間に位置し、且つ前記上部電極層と前記第2下部電極層との間にも位置するキャパシタ誘電体層と、を含
み、
前記第1下部電極層と、前記第2下部電極層と、前記キャパシタ誘電体層と、前記上部電極層とがキャパシタを構成し、前記半導体構造に、前記金属ビット線の延在方向において複数の前記キャパシタが含まれ、隣接するキャパシタの上部電極層は、互いに隔離される、
前記半導体構造。
【請求項2】
前記基板上の前記第2下部電極層の底面の正投影は、前記基板上の前記第1下部電極層の上面の正投影内に位置する、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項3】
前記キャパシタ誘電体層は、前記第2下部電極層の上面と側面を覆い、且つ、前記第1下部電極層の側面及び前記第2下部電極層が露出する前記第1下部電極層の上面を覆う、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項4】
前記キャパシタ誘電体層は、
前記第1下部電極層の側面を覆う第1キャパシタ誘電体層と、
前記第2下部電極層が露出する前記第1下部電極層の上面を覆う第2キャパシタ誘電体層と、
前記第2下部電極層の上面及び側面を覆う第3キャパシタ誘電体層と、を含み、
前記第1キャパシタ誘電体層と前記第2キャパシタ誘電体層は、一体成型される構造である、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項5】
前記キャパシタ誘電体層は更に、前記第1キャパシタ誘電体層の底面に接続され、且つ前記基板の表面に垂直である前記第1下部電極層の軸から離れる方向に延びる第4キャパシタ誘電体層を含み、
前記上部電極層は、前記第4キャパシタ誘電体層の表面にも位置し、
前記第4キャパシタ誘電体層と前記第1キャパシタ誘電体層は、一体成型される構造である、
請求項4に記載の半導体構造。
【請求項6】
前記第2キャパシタ誘電体層は、前記第1キャパシタ誘電体層の上面にも位置し、且つ、前記基板の表面に垂直である前記第2下部電極層の軸から離れる方向に延びる
請求項4に記載の半導体構造。
【請求項7】
前記上部電極層は、
前記第1下部電極層を取り囲み、且つ、前記第1キャパシタ誘電体層の側面に位置する第1上部電極層と、
前記第2下部電極層を取り囲み、前記第3キャパシタ誘電体層の表面に位置し、且つ底面は前記第1上部電極層の上面と接触する第2上部電極層と、を含む、
請求項4に記載の半導体構造。
【請求項8】
前記キャパシタ誘電体層の材料の比誘電率は、前記第2誘電体層の材料の比誘電率より大きい、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項9】
前記半導体構造は、前記基板上に積層して配置された少なくとも2つの前記ストレージユニットを含む、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項10】
前記半導体チャネルの材料は、IGZO、IWO、又はITOのうちの少なくとも1つ又は複数を含み、
前記半導体チャネルは、JLT(junctionless transistor)のチャネルを構成する、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項11】
前記基板から前記金属ビット線に指す方向で、前記半導体チャネルは、順に配列される第1ドープ領域と、チャネル領域と、第2ドープ領域と、を含み、
前記第1ドープ領域は、前記金属ビット線に電気的に接続され、
前記ワード線は、前記チャネル領域を取り囲んで配置され、
前記第1下部電極層は、前記第2ドープ領域における前記チャネル領域から離れる一側と接触する、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項12】
前記ワード線は、
前記半導体チャネルの側壁の表面の全部を取り囲むゲート誘電体層と、
前記半導体チャネルの一部のエリアを取り囲んで配置されるゲート導電層と、を含み、
前記ゲート誘電体層は、前記半導体チャネルと前記ゲート導電層との間に位置する、
請求項1に記載の半導体構造。
【請求項13】
半導体構造の製造方法であって、
基板を提供することと、
前記基板上にストレージユニットを形成することと、を含み、
前記ストレージユニットを形成するプロセスステップは、
第1誘電体層及び前記第1誘電体層内に位置する金属ビット線を提供することであって、前記第1誘電体層は、前記金属ビット線の表面を露出することと、
半導体チャネルを形成することであって、前記半導体チャネルは、前記金属ビット線の表面の一部に位置し、前記半導体チャネルにおける前記金属ビット線に向かう底面が前記金属ビット線に電気的に接続されることと、
ワード線を形成することであって、前記ワード線は、前記半導体チャネルの一部のエリアを取り囲んで配置されることと、
第2誘電体層を形成することであって、前記第2誘電体層は、前記金属ビット線と前記ワード線との間に位置し、且つ前記ワード線における前記基板から離れる一側にも位置することと、
第1下部電極層を形成することであって、前記第1下部電極層は、前記半導体チャネルの上面と接触することと、
第2下部電極層を形成することであって、前記第2下部電極層は、前記第1下部電極層の上面に位置することと、
上部電極層を形成することであって、前記上部電極層は、前記第2下部電極層の上面に位置し、且つ前記第1下部電極層及び前記第2下部電極層を取り囲むことと、
キャパシタ誘電体層を形成することであって、前記キャパシタ誘電体層は、前記上部電極層と前記第1下部電極層との間に位置し、且つ前記上部電極層と前記第2下部電極層との間にも位置することと、を含
み、
前記第1下部電極層と、前記第2下部電極層と、前記キャパシタ誘電体層と、前記上部電極層とを形成するプロセスステップは、
前記第1下部電極層を形成することであって、前記第1下部電極層の上面は、中央領域と中央領域を取り囲む周辺領域を含むことと、
第1キャパシタ誘電体膜を形成することであって、前記第1キャパシタ誘電体膜は、前記第1下部電極層の上面と側面を覆うことと、
第1上部電極層を形成することであって、前記第1上部電極層は、前記第1下部電極層を包み込み、且つ、前記第1キャパシタ誘電体膜は、前記第1上部電極層と前記第1下部電極層との間に位置することと、
前記中央領域に位置する前記第1キャパシタ誘電体膜を除去して、前記中央領域の前記第1下部電極層の上面を露出し、前記第1下部電極層の側面に位置する前記第1キャパシタ誘電体膜を第1キャパシタ誘電体層として使用し、前記第1下部電極層の上面に位置する残りの前記第1キャパシタ誘電体膜を第2キャパシタ誘電体層として使用することと、
第2下部電極層を形成することであって、前記第2下部電極層は、前記中央領域の前記第1下部電極層の上面と接触することと、
第3キャパシタ誘電体層を形成することであって、前記第3キャパシタ誘電体層は、前記第2下部電極層の上面と側面を覆うことと、を含む、
半導体構造の製造方法。
【請求項14】
前記第1キャパシタ誘電体膜を形成するプロセスステップは、
表面全体に連続的な第1初期キャパシタ誘電体膜を形成することであって、前記第1初期キャパシタ誘電体膜は、更に前記第1下部電極層の上面と側面を覆うことと、
前記第1初期キャパシタ誘電体膜をパターン化して、前記第1キャパシタ誘電体膜と第4キャパシタ誘電体層を形成することであって、前記第4キャパシタ誘電体層は、前記第1キャパシタ誘電体膜の底面と接続し、且つ、前記基板の表面に垂直である前記第1下部電極層の軸から離れる方向に延びることと、を含む、
請求項
13に記載の半導体構造の製造方法。
【請求項15】
前記基板から前記金属ビット線に指す方向で、前記半導体チャネルは順に配列される第1ドープ領域と、チャネル領域と、第2ドープ領域と、を含み、前記第1下部電極層と、前記第1キャパシタ誘電体膜と、前記第1上部電極層とを形成するプロセスステップは、
前記第2ドープ領域における前記チャネル領域から離れる一側に犠牲層を形成することであって、前記犠牲層内には、前記犠牲層を貫通し且つ前記第2ドープ領域を露出する第1貫通孔を有することと、
前記第1貫通孔を充填する前記第1下部電極層を形成することと、
前記犠牲層を除去し、且つ、前記第1キャパシタ誘電体膜を形成することと、
前記第1キャパシタ誘電体膜を覆う第1絶縁層を形成することであって、前記第1絶縁層は、前記第1キャパシタ誘電体膜の上面を露出することと、
前記第1下部電極層を取り囲む第2貫通孔を形成するために、前記第1絶縁層をパターン化することであって、前記第2貫通孔は、前記第1キャパシタ誘電体膜の側面を露出することと、
前記第2貫通孔を充填する前記第1上部電極層を形成することと、を含む、
請求項
13に記載の半導体構造の製造方法。
【請求項16】
前記第1下部電極層を形成する前に、前記半導体構造の製造方法は、前記第2誘電体層上に第4キャパシタ誘電体層を形成することであって、前記第4キャパシタ誘電体層は、前記第4キャパシタ誘電体層を貫通する開け口を有することと、
前記第1下部電極層を形成するプロセスステップで、前記第1下部電極層は前記開け口を充填することと、を含む
請求項
13に記載の半導体構造の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願への相互参照
本願は、2021年07月16日に中国特許局に提出された、出願番号が202110807121.7であり、発明の名称が「半導体構造及びその製造方法」である中国特許出願の優先権を主張し、その内容の全てが参照により本願に組み込まれるものとする。
【0002】
本願実施例は、半導体構造及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0003】
半導体デバイスへの高性能化と低コスト化の要求が高まることにつれて、半導体デバイスへの高集積化と高記憶容量化の要求も高まっている。
【0004】
しかしながら、半導体デバイスの集積化の増加に伴い、半導体デバイスのキャパシタのキャパシタ容量を増やす一方で、キャパシタのアスペクト比もますます高くなる。プロセス機器及び半導体デバイスの寸法の制限のため、アスペクト比の高いキャパシタを形成するための寸法精度は高くなく、キャパシタの電気的性能に影響を与える。
【0005】
そのため、半導体構造の集積度を向上させつつ、キャパシタ容量だけでなく、キャパシタの寸法精度も向上させる半導体デバイスの設計が求められる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本願実施例は、半導体構造及びその製造方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本願実施例は、半導体構造を提供し、前記半導体構造は、基板と、前記基板上に位置するストレージユニットと、を含み、前記ストレージユニットは、第1誘電体層及び前記第1誘電体層内に位置する金属ビット線であって、前記第1誘電体層は、前記金属ビット線の表面を露出する、第1誘電体層及び前記第1誘電体層内に位置する金属ビット線と、前記金属ビット線の表面の一部に位置し、前記半導体チャネルにおける前記金属ビット線に向かう底面が前記金属ビット線に電気的に接続される半導体チャネルと、前記半導体チャネルの一部のエリアを取り囲んで配置されるワード線と、前記金属ビット線と前記ワード線との間に位置し、且つ前記ワード線における前記基板から離れる一側にも位置する第2誘電体層と、前記半導体チャネルにおける前記金属ビット線から離れる上面に積層して配置される第1下部電極層及び第2下部電極層であって、前記第1下部電極層は、前記半導体チャネルの上面と接触する第1下部電極層及び第2下部電極層と、前記第2下部電極層の上面に位置し、且つ前記第1下部電極層及び前記第2下部電極層を取り囲む上部電極層と、前記上部電極層と前記第1下部電極層との間に位置し、且つ前記上部電極層と前記第2下部電極層との間にも位置するキャパシタ誘電体層と、を含む。
【0008】
それに対応して、本願実施例は更に、半導体構造の製造方法を提供し、前記半導体構造の製造方法は、基板を提供することと、前記基板上に記憶ユニットを形成することと、を含み、前記ストレージユニットを形成するプロセスステップは、第1誘電体層及び前記第1誘電体層内に位置する金属ビット線を提供することであって、前記第1誘電体層は、前記金属ビット線の表面を露出することと、半導体チャネルを形成することであって、前記半導体チャネルは、前記金属ビット線の表面の一部に位置し、前記半導体チャネルにおける前記金属ビット線に向かう底面が前記金属ビット線に電気的に接続されることと、ワード線を形成することであって、前記ワード線は、前記半導体チャネルの一部のエリアを取り囲んで配置されることと、第2誘電体層を形成することであって、前記第2誘電体層は、前記金属ビット線と前記ワード線との間に位置し、且つ前記ワード線における前記基板から離れる一側にも位置することと、第1下部電極層を形成することであって、前記第1下部電極層は、前記半導体チャネルの上面と接触することと、第2下部電極層を形成することであって、前記第2下部電極層は、前記第1下部電極層の上面に位置することと、上部電極層を形成することであって、前記上部電極層は、前記第2下部電極層の上面に位置し、且つ前記第1下部電極層及び前記第2下部電極層を取り囲むことと、キャパシタ誘電体層を形成することであって、前記キャパシタ誘電体層は、前記上部電極層と前記第1下部電極層との間に位置し、且つ前記上部電極層と前記第2下部電極層との間にも位置することと、を含む。
【0009】
1つまたは複数の実施例は、それに対応する添付図面での図を介して例示的な説明を実行し、特に断らない限り、添付図面での図は縮尺の制限を構成するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】本願の一実施例によって提供される半導体構造に対応する断面構造を示す概略図である。
【
図2】本願の一実施例によって提供される半導体構造における第1下部電極層と、第2下部電極層と、キャパシタ誘電体層と共に構成する構造の五つの断面構造を示す概略図である。
【
図3】本願の一実施例によって提供される半導体構造における第1下部電極層と、第2下部電極層と、キャパシタ誘電体層とが共に構成される構造の5つの断面構造を示す概略図である。
【
図4】本願の一実施例によって提供される半導体構造における第1下部電極層と、第2下部電極層と、キャパシタ誘電体層とが共に構成される構造の5つの断面構造を示す概略図である。
【
図5】本願の一実施例によって提供される半導体構造における第1下部電極層と、第2下部電極層と、キャパシタ誘電体層とが共に構成される構造の5つの断面構造を示す概略図である。
【
図6】本願の一実施例によって提供される半導体構造における第1下部電極層と、第2下部電極層と、キャパシタ誘電体層とが共に構成される構造の5つの断面構造を示す概略図である。
【
図7】本願の別の実施例によって提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する断面構造を示す概略図である。
【
図8】本願の別の実施例によって提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する断面構造を示す概略図である。
【
図9】本願の別の実施例によって提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する断面構造を示す概略図である。
【
図10】本願の別の実施例によって提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する断面構造を示す概略図である。
【
図11】本願の別の実施例によって提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する断面構造を示す概略図である。
【
図12】本願の別の実施例によって提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する断面構造を示す概略図である。
【
図13】本願の別の実施例によって提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する断面構造を示す概略図である。
【
図14】本願の別の実施例によって提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する断面構造を示す概略図である。
【
図15】本願の別の実施例によって提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する断面構造を示す概略図である。
【
図16】本願の別の実施例によって提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する断面構造を示す概略図である。
【
図17】本願の別の実施例によって提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する断面構造を示す概略図である。
【
図18】本願の別の実施例によって提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する断面構造を示す概略図である。
【
図19】本願の別の実施例によって提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する断面構造を示す概略図である。
【
図20】本願の別の実施例によって提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する断面構造を示す概略図である。
【
図21】本願の別の実施例によって提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する断面構造を示す概略図である。
【
図22】本願の別の実施例によって提供される半導体構造の製造方法における各ステップに対応する断面構造を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
背景技術によると、従来の技術における半導体デバイスの集積度を向上させる一方で、半導体構造におけるキャパシタのキャパシタ容量と寸法精度の向上が望まれる。
【0012】
上記の問題を解決するために、本願の実施例は、半導体構造及びその製造方法を提供する。半導体構造では、半導体チャネルのチャネル領域が金属ビット線の表面に垂直に配置されるため、半導体構造には、垂直GAA(Gate-All-Around)トランジスタが含まれ、金属ビット線の表面方向(通常は水平方向)に平行な方向での半導体チャネルのレイアウト空間を節約するのに有利であり、それにより、半導体構造の水平方向での集積度を向上させる。さらに、キャパシタの下部電極層の構造を変えることにより、具体的には、第1下部電極層と第2下部電極層を積層して下部電極層を構成することは、キャパシタのアスペクトを改善するように、キャパシタの下部電極層の全高を高めるのに有利であり、それにより、キャパシタのキャパシタ容量を向上させるように、キャパシタの上部電極層と下部電極層の対向面積を増加させる。さらに、基板上の第2下部電極層の底面の正投影は、基板上の第1下部電極層の上面の正投影内に位置し、その結果、第2下部電極層が第1下部電極層と整列するようになり、即ち、第2下部電極層の底面と第1下部電極層の上面との完全的な接触を保証し、第2下部電極層の底面と第1下部電極層の上面とのずれを回避し、それにより、キャパシタ容量を向上させる一方で、キャパシタの寸法精度を向上させて、キャパシタの形成品質を向上させ、キャパシタが良好な電気的性能を持つことを保証する。さらに、キャパシタ誘電体層は、第2下部電極層が露出された第1下部電極層の上面を覆って、上部電極層と、第2下部電極層が露出された第1下部電極層の上面を介して第1下部電極層との接触を回避することによって、キャパシタが良好な電気的性能を持つことをさらに保証する。
【0013】
本願実施例の目的、技術的な解決策及び利点をより明確にするために、以下では、添付図面を参照しながら本願の各実施例を詳しく説明する。しかしながら、当業者は、本願の各実施例では、読者が本願をより良く理解するために、多くの技術的詳細が提供されることを理解することができる。しかしながら、これらの技術的詳細と以下の各実施例に基づく様々な変化と変形が無くても、本願が主張する技術的解決策を実現することができる。
【0014】
本願の実施例は半導体構造を提供し、以下では、添付図面を参照しながら本願の一実施例によって提供される半導体構造を詳しく説明する。
図1は、本願の一実施例によって提供される半導体構造に対応する断面構造を示す概略図であり、
図2乃至
図6は、本願の一実施例によって提供される半導体構造における第1下部電極層と、第2下部電極層と、キャパシタ誘電体層とが共に構成する構造の5つの断面構造を示す概略図である。
【0015】
図1乃至
図6を参照すると、半導体構造は、基板110と、基板110上に位置するストレージユニット100と、を含み、ストレージユニット100は、第1誘電体層103及び第1誘電体層103内に位置する金属ビット線101であって、第1誘電体層103は、金属ビット線101の表面を露出する、第1誘電体層103及び第1誘電体層103内に位置する金属ビット線101と、金属ビット線101の表面の一部に位置し、前記金属ビット線101に向かう半導体チャネル102の底面は、金属ビット線101に電気的に接続される半導体チャネル102と、半導体チャネル102の一部のエリアを取り囲んで配置されるワード線104と、金属ビット線101とワード線104との間に位置し、且つ、ワード線104における基板110から離れる一側にも位置する第2誘電体層105と、半導体チャネル102における金属ビット線101から離れる上面で積層して配置される第1下部電極層116及び第2下部電極層126であって、第1下部電極層116は、半導体チャネル102の上面と接触する第1下部電極層116及び第2下部電極層126と、第2下部電極層126の上面に位置し、且つ第1下部電極層116及び第2下部電極層126を取り囲む上部電極層146と、上部電極層146と第1下部電極層116との間に位置し、且つ、上部電極層146と第2下部電極層126との間にも位置するキャパシタ誘電体層136と、を含む。
【0016】
具体的には、基板110上の第2下部電極層126の底面の正投影は、基板110上の第1下部電極層116の上面の正投影内に位置し、キャパシタ誘電体層136は、第2下部電極層126の上面と側面を覆い、且つ、第1下部電極層116の側面及び第2下部電極層126が露出される第1下部電極層116の上面も覆う。
【0017】
基板110から金属ビット線101に指す方向で、半導体チャネル102は、順に配列される第1ドープ領域Iと、チャネル領域IIと、第2ドープ領域IIIと、を含み、第1ドープ領域Iは、金属ビット線101に電気的に接続され、ワード線104は、チャネル領域IIを取り囲んで配置され、第1下部電極層116は、第2ドープ領域IIIにおけるチャネル領域IIから離れる一側と接触する。
【0018】
半導体構造は、垂直のGAA(Gate-All-Around)トランジスタを含み、且つ、金属ビット線101は、基板110とGAAトランジスタとの間に位置するため、3D(3 Dimensions)積層の記憶デバイスを構成することができ、半導体構造の集積度の向上に有利である。なお、半導体構造におけるキャパシタは、第1下部電極層116と、第2下部電極層126と、キャパシタ誘電体層136と、上部電極層146とによって共に構成され、ここで、キャパシタの下部電極層は、第1下部電極層116と第2下部電極層126とを積層して構成され、一方は、基板110の表面に垂直である方向で、高さの高い下部電極層を形成する時に、高さの低い第1下部電極層116と第2下部電極層126を段階的に形成することができ、第1下部電極層116と第2下部電極層126の高さが低いため、第1下部電極層116と第2下部電極層126の傾斜や崩壊を回避し、下部電極層の全体的な安定性が向上し、且つ、アスペクト比が大きく且つキャパシタの容量が大きいキャパシタを形成することができることに有利である。もう一方は、基板110上の第2下部電極層126の底面の正投影は、基板110上の第1下部電極層116の上面の正投影内に位置し、その結果、第2下部電極層126を第1下部電極層116と整列させるようにし、即ち、第2下部電極層126の底面と第1下部電極層116の上面とのずれを回避し、それにより、キャパシタの容量を向上させる一方で、キャパシタの寸法精度を向上させて、キャパシタの形成品質を向上させ、キャパシタが良好な電気的性能を持つことを保証する。
【0019】
以下では、
図1を参照しながら半導体構造をより詳しく説明する。
【0020】
本実施例では、基板110は、いくつかの論理回路を備える論理回路構造層であり得る。
【0021】
第1誘電体層103は、層間誘電体層120であって、層間誘電体層120は基板110の表面に位置し、且つ、金属ビット線101は、層間誘電体層120における基板110から離れる表面の一部に位置する、層間誘電体層120と、隔離層130であって、隔離層130は、金属ビット線101が露出される層間誘電体層120の表面に位置し、且つ、金属ビット線101の側壁を覆う隔離層130とを含み得る。
【0022】
具体的には、論理回路構造層は、積層構造であり得る。層間誘電体層120における論理回路構造層から離れる表面の一部には、間隔をあけて配列する複数の金属ビット線101を備えることができ、金属ビット線101毎に少なくとも1つ第1ドープ領域Iと接触して電気的に接続でき、
図1では、金属ビット線101毎に2つの第1ドープ領域Iと接触することを例示とし、実際の電気的な要求に応じて、金属ビット線101毎に接触して電気的に接続される第1ドープ領域Iの数を合理的に配置することができる。金属ビット線101の上面は、隔離層130の上面と面一にすることができ、金属ビット線101の上面及び隔離層130の上面に位置する他の構造に良好な支持機能を提供するのに有利である。
【0023】
層間誘電体層120は、論理回路構造層と金属ビット線101との絶縁を実現するために使用され、且つ、層間誘電体層120は、隣接する金属ビット線101同士の間の漏電を防ぐのに有利である。ここで、層間誘電体層120の材料は、酸化ケイ素と、窒化ケイ素と、炭素窒化ケイ素またはオキシ炭窒化ケイ素との少なくとも一種を含む。
【0024】
隔離層130は、隣接する金属ビット線101同士の間に位置する、隣接する金属ビット線101同士の絶縁を実現するためのものである。ここで、隔離層130の材料は、酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭素窒化ケイ素、炭素窒素酸化ケイ素のうちの少なくとも一種を含む。
【0025】
本実施例では、層間誘電体層120と隔離層130は一体型構造であり、それにより、層間誘電体層120と隔離層130との界面状態欠陥を改善し、半導体構造の性能を改善し、且つ、層間誘電体層120の材料と隔離層130の材料は同じであるため、半導体構造の製造プロセスのステップを削減し、半導体構造の製造コストと複雑さを低減させるのに有利である。他の実施例では、層間誘電体層と絶縁層は、階層構造であり得、層間誘電体層の材料と隔離層の材料は異なってもよい。
【0026】
金属ビット線101の材料は金属であり、このような配置の利点は、一方では、通常、金属材料で作られる金属ビット線101の抵抗率は小さく、金属ビット線101の抵抗を低減させ、金属ビット線101での電気信号の伝導速度を向上させ、金属ビット線101の寄生容量を低減させ、且つ、熱損失を低減させて消費電力を低減させることに有利であり、もう一方では、半導体構造は更に回路構造を含むことができ、且つ、回路構造では電気的接続を実現するための金属導電層、例えば当業者によるM0層、M1層、M2層等を備え、金属導電層を形成するプロセスステップを利用して、金属導電層を形成する同時に金属ビット線101を製造することができ、このように、半導体構造の製造するプロセスのステップを節約し、半導体構造のコストを低減させることができる。
【0027】
金属ビット線101の材料は、純金属、金属化合物又は合金であってもよい。ここで、純金属は、銅、アルミニウム、タングステン、金又は銀等であってよく、金属化合物は、窒化タンタル又は窒化チタンであってよく、合金は、銅、アルミニウム、タングステン、金又は銀の少なくとも2つからなる合金材料であってもよい。なお、金属ビット線101の材料は、ニッケル、コバルト又は白金のうちの少なくとも一種であってもよい。
【0028】
いくつかの実施例では、金属ビット線101の材料は銅である。
【0029】
半導体構造は、間隔をあけて配列する複数の金属ビット線101を含むことができ、且つ、各金属ビット線101は、第1方向に沿って延び、金属ビット線101毎に少なくとも2つ半導体チャネル102に電気的に接続できる。
【0030】
半導体チャネル102の材料は少なくとも、IGZO(Indium Gallium Zinc Oxide)、IWO(Indium Tungsten Oxide)又はITO(Indium Tin Oxide)の一種を含み、半導体チャネル102は、上記の材料からなる場合、半導体チャネル102のキャリア移動度を向上させることに有利であり、それにより、半導体チャネル102がより効率的に電気信号を伝導することに有利である。
【0031】
一例では、半導体チャネル102の材料はIGZO、IGZOのキャリア移動度は、ポリシリコンのキャリア移動度の20~50倍であるため、半導体チャネル102におけるチャネル領域IIのキャリア移動度を向上させることに有利であり、それにより、半導体構造が動作する時の漏れ電流を低減させることに有利であり、半導体構造の電力消費を低減させ、半導体構造の作業効率が向上する。なお、IGZO半導体チャネル102で構成されたGAAトランジスタによって構成されるメモリユニットの保持時間は400sを超えることができ、メモリのリフレッシュレート及び消費電力を低減させることに有利である。
【0032】
本実施例では、半導体チャネル102は円筒状の構造であれば、半導体チャネル102の側面は平滑な遷移面であり、これは、半導体チャネル102の先端放電又は漏電の現象を回避することに有利であり、半導体構造の電気的性能を更に改善する。他の実施例では、半導体チャネルは、楕円柱状構造、四角柱状構造、又は他の不規則な構造であってもよいことを留意すべきである。半導体チャネルの構造は四角柱状構造である場合、四角柱状構造の側壁の隣接面によって構成される角は、円滑化にした角であってもよく、同じく先端放電の問題を回避でき、四角柱状構造は、立方体構造又は直方体構造であってもよいことを理解されたい。
【0033】
第1ドープ領域Iは、トランジスタデバイスのソース又はドレインの一方を構成し、第2ドープ領域IIIは、トランジスタデバイスのソース又はドレインの他方を構成する。第1ドープ領域I、チャネル領域II、第2ドープ領域III内の半導体素子が同じであり、即ち、第1ドープ領域I、チャネル領域II、第2ドープ領域IIIは、一体型構造であり、これは、第1ドープ領域Iとチャネル領域IIとの界面状態欠陥の改善と、チャネル領域IIと第2ドープ領域IIIとの界面状態欠陥の改善に有利であり、それにより、半導体構造の性能を改善する。他の実施例では、半導体チャネルは、3層の構造であってもよく、各層の構造は、第1ドープ領域、チャネル領域、第3ドープ領域として対応されることを理解されたい。
【0034】
ここで、第1ドープ領域Iは、第1金属半導体層112を含むことができ、第1金属半導体層112は、金属ビット線101と接触し、且つ、第1金属半導体層112の抵抗率は、第1金属半導体層112以外の第1ドープ領域Iの抵抗率より小さい。このように、第1ドープ領域Iの抵抗率を低減させることに有利であり、第1金属半導体層112は、第1金属半導体層112以外の第1ドープ領域Iとオーミック接触を構成して、金属ビット線101が半導体材料と直接に接触することによって形成されるショットキー障壁接触を回避する。オーミック接触は、第1ドープ領域Iと金属ビット線101との接触抵抗を低減させることに有利であり、それにより、半導体構造が動作する時の消費電力を低減させ、且つ、RC遅延効果を改善して、半導体構造の電気的性能を向上させる。他の実施例では、第1ドープ領域の半導体材料は、直接に金属ビット線と接触してもよく、即ち、第1ドープ領域は、第1金属半導体層を含まないことを理解されたい。
【0035】
具体的には、第1金属半導体層112における金属元素は、コバルト、ニッケル又は白金のうちの少なくとも一種を含む。半導体チャネル102の材料がIGZOであることを例とすれば、それに対応して、第1金属半導体層112の材料は、ニッケルを含むIGZO、コバルトを含むIGZO、コバルトニッケルを含むIGZO又は白金を含むIGZO等であってもよい。なお、第1金属半導体層112には、更に窒素がドーピングされることができる。
【0036】
第1金属半導体層112における半導体の元素は、第1金属半導体層112以外の第1ドープ領域Iにおける半導体の元素と同じであり、即ち、第1ドープ領域I全体は一体型構造であれば、第1金属半導体層112は、第1ドープ領域Iの一部であり、第1金属半導体層112と第1金属半導体層112以外の第1ドープ領域Iとの界面状態欠陥を改善することに有利であり、半導体構造の性能を改善する。他の実施例では、第1金属半導体層における半導体の元素は、第1金属半導体層以外の第1ドープ領域における半導体の元素と異なってもよい。例えば、第1金属半導体層における半導体の元素は、シリコン又はゲルマニウムであってよく、それに対応して、第1ドープ領域は、第1金属半導体層を含む2層構造である。
【0037】
いくつかの実施例では、半導体チャネル102は、金属ビット線101と接触し、即ち、第1ドープ領域Iは、金属ビット線101の表面に位置する。更に、半導体構造は、金属層108を更に含むことができ、金属層108は、半導体チャネル102によって覆われていない金属ビット線101の表面に位置し、金属層108は、第1金属半導体層112内の金属元素によって構成される。金属層108は、第1金属半導体層112を形成するプロセスステップで、第1金属半導体層112と同時に形成され、金属層108の材料はコバルト、ニッケル又は白金のうちの少なくとも一種であってはよいことを理解されたい。
【0038】
さらに、別のいくつかの実施例では、金属ビット線101の材料はニッケル、コバルト又は白金のうちの少なくとも一種であれば、それに対応して、半導体構造の製造プロセスステップにおいて、第1ドープ領域Iと接触する金属ビット線101の一部のエリアは、第1ドープ領域Iと反応して、第1金属半導体層112を形成し、このようにして、金属ビット線101と第1金属半導体層112は一体型構造であり、金属ビット線101と第1金属半導体層112との接触抵抗を更に低減することに有利である。即ち、金属ビット線101は、第1金属半導体層112の形成に対して金属元素を提供できる。
【0039】
第2ドープ領域IIIは、第2金属半導体層122を含むことができ、第2金属半導体層122は下部電極層116と接触し、且つ、第2金属半導体層122の材料の抵抗率は、第2金属半導体層122以外の第2ドープ領域IIIの抵抗率より小さい。このようにして、第2ドープ領域IIIの抵抗率を低減させることに有利であり、且つ、第2金属半導体層122はキャパシタ構造とオーミック接触を構成し、第2ドープ領域IIIとキャパシタ構造との接触抵抗を低減させることに有利であり、それにより、半導体構造が動作する時の消費電力を低減させて、半導体構造の電気的性能を向上させる。
【0040】
第2金属半導体層122における金属元素は、コバルト、ニッケル又は白金のうちの少なくとも一種を含む。本実施例では、第1金属半導体層112における金属元素は、第2金属半導体層122における金属元素と同じであってもよい。他の実施例では、第1金属半導体層における金属元素は第2金属半導体層における金属元素と異なってもよい。
【0041】
なお、第2金属半導体層122における半導体の元素は、第2金属半導体層122以外の第2ドープ領域IIIにおける半導体の元素と同じであり、即ち、第2ドープ領域III全体は一体型構造であれば、第2金属半導体層122は、第2ドープ領域IIIの一部であり、第2金属半導体層122と第2金属半導体層122以外の第2ドープ領域IIIとの界面状態欠陥を改善することに有利であり、半導体構造の性能を改善する。なお、他の実施例では、第2金属半導体層における半導体の元素は、第2金属半導体層以外の第2ドープ領域における半導体の元素と異なってもよく、例えば第2金属半導体層における半導体の元素はシリコン又はゲルマニウムであってもよく、それに対応して、第2ドープ領域は、第1金属半導体層を含む2層構造である。
【0042】
半導体の元素がシリコンであることを例示として、第2金属半導体層122は、ケイ化コバルト、ケイ化ニッケル、又はケイ化プラチナのうちの少なくとも一種を含む。なお、第2金属半導体層122には、更に窒素がドーピングされていることができる。
【0043】
金属ビット線101に沿って延びる方向で、半導体チャネル102の幅はナノスケールの範囲内にある場合、半導体チャネル102がJLT(Junctionless Transistor)のチャネルを構成するために使用される時に、ナノスケールのJLTチャネルを形成することに有利であり、即ち、第1ドープ領域I、チャネル領域II、第2ドープ領域III内のドーピングイオンの種類は同じであり、例えばドーピングイオンは全部N型イオン、又は全部P型イオンであり、更に、第1ドープ領域I、チャネル領域II、第2ドープ領域III内のドーピングイオンは同じであってもよい。ここで、「Junctionless Transistor」の「Junctionless」(接合なし)とは、PN接合無しを示し、即ち、半導体チャネル102によって構成されるトランジスタにはPN接合がないことを示し、そのようにする場合の利点は、一方で、第1ドープ領域I及び第2ドープ領域IIIに対して追加ドーピングを実行する必要は無く、それにより、第1ドープ領域I及び第2ドープ領域IIIのドーピングプロセスへの制御困難の問題を回避でき、特にトランジスタの寸法がさらに縮小することに伴い、第1ドープ領域I及び第2ドープ領域IIIに追加のドーピングを実行すると、ドーピングの濃度の制御はより困難になり、もう一方で、デバイスがJLTであるため、超急峻ソース・ドレイン濃度勾配ドーピングプロセスを採用して、ナノスケールの範囲内で超急峻PN接合を製造する現象を回避することに有利であり、そのため、ドーピングの急変による閾値電圧のドリフトと漏れ電流の増加等の問題を回避でき、短チャネル効果を抑制することにも有利であり、数ナノのスケールの範囲内にも機能でき、そのため、半導体構造の集積度と電気的性能を更に向上させることに有利である。ここでの追加のドーピングは、第1ドープ領域Iと第2ドープ領域IIIのドーピングイオンの種類をチャネル領域のドーピングイオンの種類とは異なるものにするために実行するドーピングを指すことを理解されたい。
【0044】
更に、第1ドープ領域Iのドーピングイオンの濃度および第2ドープ領域IIIのドーピングイオンの濃度は、いずれもチャネル領域IIのドーピングイオンのドーピング濃度より大きいであってもよい。ドーピングイオンは、N型イオン又はP型イオンであり、具体的には、N型イオンはヒ素イオン、リンイオン又はアンチモンイオンのうちの少なくとも一種であってもよく、P型イオンは、ホウ素イオン、インジウムイオン又はガリウムイオンのうちの少なくとも一種であってもよい。
【0045】
ワード線104は、ゲート誘電体層114を含み、ゲート誘電体層114は、半導体チャネル102の側壁表面全体を取り囲むことができ、このようにして、半導体チャネル102の漏電を回避し、GAAトランジスタの電気的性能を向上させることに有利である。
【0046】
他の実施例では、ゲート誘電体層は、チャネル領域の半導体チャネルの側壁表面のみを覆うことができ、又は、ゲート誘電体層は、チャネル領域と第1ドープ領域の半導体チャネルの側壁表面を覆い、又は、ゲート誘電体層は、チャネル領域と第2ドープ領域の半導体チャネルの側壁表面を覆い、ここで、ゲート誘電体層は、第2ドープ領域を取り囲んで設置し、即ち、第2ドープ領域の半導体チャネルの側壁表面に位置する時に、ゲート誘電体層は、第2ドープ領域の表面を保護するように機能できて、製造プロセス中での第2ドープ領域の表面に対して生じるプロセスダメージを回避し、それにより、半導体構造の電気的性能を更に改善することに有利である。
【0047】
ワード線104は、更にゲート導電層124を含み、ゲート導電層124は、半導体チャネル102の一部のエリアを取り囲んで設置され、且つ、ゲート誘電体層14は、半導体チャネル102とゲート導電層124との間に位置する。
【0048】
具体的には、ゲート導電層124は、チャネル領域IIを取り囲んで設置され、且つ、チャネル領域IIに対応するゲート誘電体層114の側壁の表面に位置する。
【0049】
ここで、ゲート誘電体層114の材料は、酸化ケイ素、窒化ケイ素又は窒化酸化ケイ素のうちの少なくとも一種を含み、ゲート導電層124の材料は、ポリシリコン、窒化チタン、窒化タンタル、銅、タングステン又はアルミニウムのうちの少なくとも一種を含む。
【0050】
本実施例では、半導体構造は、間隔をあけて配列する複数のワード線104を含むことができ、且つ、各ワード線104は、第2方向に沿って延び、第2方向は、第1方向と異なり、例えば第1方向は第2方向に垂直であることができる。なお、ワード線104毎について、ワード線104毎に少なくとも1つ半導体チャネル102のチャネル領域IIを取り囲んで設置することができ、
図1ではワード線104毎に2つの半導体チャネル102を取り囲むことを例示とし、実際の電気的な要求に応じて、各ワード線104が取り囲む半導体チャネル102の数を合理的に設置することができる。
【0051】
第2誘電体層105は、金属ビット線101とワード線104を隔離させるために、金属層108とワード線104を隔離させるために使用され、且つ、隣接するワード線104同士と隣接する金属層108同士を隔離させるためにも使用される。即ち、第2誘電体層105は、金属層108とワード線104との間に位置し、且つ、隣接するワード線104同士の間隔内と、隣接する金属層108の間隔内にも位置する。
【0052】
第2誘電体層105は、第3誘電体層115と、第4誘電体層125と、を含むことができ、第3誘電体層115は、金属層108とワード線104との間、及び隣接する金属層108同士の間隔内に位置して、金属層108とワード線104の間を絶縁させて、金属層108とワード線104との電気的干渉を防止して、金属ビット線101とワード線104との電気的干渉を更に防止する。第4誘電体層125は、隣接するワード線104同士の間に位置し、且つ、第3誘電体層115と接触して、隣接するワード線104間の絶縁を実現するために使用されて、隣接するワード線104間の電気的干渉を防止する。第4誘電体層125は、ワード線104における基板110から離れる表面にも位置し、第4誘電体層125における基板110から離れる表面上に位置する他の導電性構造を支持するために使用され、ワード線104と他の導電性構造との絶縁を実現する。
【0053】
第4誘電体層125の上面は、第2ドープ領域IIIの上面と面一にしてもよく、これは、第4誘電体層125の上面と第2ドープ領域IIIの上面に位置する他の構造に良好な支持を提供することに有利である。
【0054】
本実施例では、第3誘電体層115の材料は、第4誘電体層125の材料と同じく、いずれも酸化ケイ素、窒化ケイ素、炭素窒素酸化ケイ素又は窒素酸化ケイ素のうちの少なくとも一種であってもよい。他の実施例では、第3誘電体層の材料と第4誘電体層の材料が異なってもよい。
【0055】
他の実施例では、第2誘電体層は、他の積層膜層構造であってもよく、積層膜層構造の具体的な構造は、製造プロセスステップに関連し、第2誘電体層が隔離機能を果たすことができることを保証できればよいことを理解されたい。
【0056】
キャパシタは、第1下部電極層116と、第2下部電極層126と、キャパシタ誘電体層136と、上部電極層146と、を含み、以下では
図1乃至
図6を参照してキャパシタに対して具体的な説明を実行する。
【0057】
本実施例では、第1下部電極層116と第2下部電極層126が、キャパシタの下部電極層を構成し、各ワード線104が第2方向に沿って延び、
図1では、ワード線104毎に2つの半導体チャネル102を取り囲み、且つ、第1下部電極層116と第2下部電極層126も、第2方向に沿って延びることを例示とする。具体的には、各下部電極層は、ワード線104に対応し、即ち、各下部電極層は、当該下部電極層に対応するワード線104が取り囲む各第2ドープ領域IIIにおけるチャネル領域IIから離れる一側と接触する。
図1では、下部電極層毎に2つの半導体チャネル102の第2ドープ領域IIIの上面が接触されていることを例示とする。
【0058】
いくつかの例では、基板110の表面に垂直である方向では、第1下部電極層116の厚さは、第2下部電極層126の厚さより大きくてもよく、別の例では、基板110の表面に垂直である方向では、第1下部電極層116の厚さはさらに、第2下部電極層126の厚さより小さいか等しくてもよい。なお、第1下部電極層116の材料と第2下部電極層126の材料は同じであってもよい。且つ、第1下部電極層116と第2下部電極層126は、段階的に製造されるため、第1下部電極層116と第2下部電極層126の材料は異なってもよい。
【0059】
なお、上部電極層146は、第2方向に沿っても延び、上部電極層146は下部電極層に一対一で対応し、且つ、基板110上の上部電極層146の正投影は、基板110上の下部電極層の正投影を覆い、基板110上の下部電極層の正投影は、基板110上のワード線104の正投影を覆う。
【0060】
他の実施例では、下部電極層毎に、1つの第2ドープ領域におけるチャネル領域から離れる一側のみが接触されてもよく、上部電極層は、下部電極層に一対一で対応するか、1つの上部電極層が複数の下部電極層に対応してもよく、又は、1つの下部電極層は、複数の第2ドープ領域におけるチャネル領域から離れる一側と接触してもよく、上部電極層は、1つの半導体チャネルのみに対応してもよく、即ち、1つ下部電極層が複数の上部電極層に対応することにより、隣接するキャパシタの上部電極層を異なる電位に接続してもよく、又は、下部電極層を異なる電位に接続してもよく、これは、隣接するキャパシタへの多様化制御を実現することに有利である。
【0061】
ここで、下部電極層は、積層して設置された第1下部電極層116と第2下部電極層126によって構成され、下部電極層全体の高さを向上させることに有利であり、キャパシタのキャパシタ容量を向上させる一方、高さが低い第1下部電極層116と第2下部電極層126を段階的に形成する方式で、第1下部電極層116と第2下部電極層126の傾斜や崩壊を回避し、下部電極層全体の安定性が向上する。基板110上の第2下部電極層126の底面の正投影は、基板110上の第1下部電極層116の上面の正投影内に位置し、第2下部電極層126の底面が第1下部電極層116の上面と完全に接触することを保証し、第2下部電極層126の底面と第1下部電極層116の上面とのずれを回避して、キャパシタの寸法精度を向上させる。
【0062】
いくつかの例では、金属ビット線101に沿って延びる方向で、第1下部電極層116の底面の幅は半導体チャネル102の最大の幅より小さい。他の実施例では、第1下部電極層の底面の幅は半導体チャネルの最大の幅より大きいか等しくてもよい。
【0063】
図1乃至
図4を参照すると、第1下部電極層116は、第2ドープ領域IIIと接触する第1下部導電柱113と、一端は第一第1下部導電柱113と接触し、他端は第2下部電極層126と接触する第1下部導電ブロック123と、を含む。第2下部電極層126は、第1下部導電ブロック123と接触する第2下部導電柱133と、一端は第2下部導電柱133と接触し、他端はキャパシタ誘電体層136と接触する第2下部導電ブロック143と、を含む。いくつかの例では、第1下部導電柱113は、第2ドープ領域IIIの上面の全体を覆い、且つ、基板110から離れる方向に沿って、第1下部導電柱113における基板110の表面と平行する方向での断面積が徐々に増やし、そして、基板110上の第1下部導電柱113の上面の正投影は、基板110上の第1下部導電ブロック123の底面の正投影と重ね合うことにより、第2ドープ領域IIIと第1下部電極層116との接触面積を最大限に保証する一方、第1下部電極層116の体積を増やすことに有利であり、第1下部電極層116自体の抵抗を低減させ、それにより、第2ドープ領域IIIと第1下部電極層116との接触抵抗を低減させることに有利である。
【0064】
基板110から離れる方向で、第2下部導電柱133における基板110の表面と平行する方向での断面積が徐々に増やし、そして、基板110上の第2下部導電柱133の底面の正投影は、基板110上の第1下部導電ブロック123の底面の正投影内に位置するため、第2下部電極層126の底面と第1下部電極層116の上面とのずれを回避することに有利である一方で、第2下部電極層126の体積を増やして、第2下部電極層126自体の抵抗を低減させ、それにより、第2下部電極層126と第1下部電極層116との接触抵抗を低減させることに有利である。なお、基板110上の第2下部導電柱133の上面の正投影は、基板110上の第2下部導電ブロック143の底面の正投影と重ね合う。
【0065】
他の実施例では、基板上の第1下部導電柱の上面の正投影は、基板上の第1下部導電ブロックの底面の正投影を覆ってもよく、基板上の第2下部導電柱の上面の正投影は、基板上の第2下部導電ブロックの底面の正投影を覆ってもよい。
【0066】
本実施例では、第1下部導電柱113と第1下部導電ブロック123は一体型構造であり、第2下部導電柱133と第2下部導電ブロック143は一体型構造であり、それにより、第1下部導電柱113と第1下部導電ブロック123との界面状態欠陥、及び第2下部導電柱133と第2下部導電ブロック143との界面状態欠陥を改善して、半導体構造の性能を改善し、且つ、第1下部導電柱113、第1下部導電ブロック123、第2下部導電柱133、第2下部導電ブロック143の材料は同じであってもよく、このようにして、半導体構造の製造プロセスのステップを減少することに有利であり、半導体構造の製造コストと複雑さを低減させる。ここで、第1下部導電柱113、第1下部導電ブロック123、第2下部導電柱133、第2下部導電ブロック143の材料は、いずれもニッケル化白金、チタン、タンタル、コバルト、ポリシリコン、銅、タングステン、窒化タンタル、窒化チタン又はルテニウムのうちの少なくとも一種であってもよい。
【0067】
他の実施例では、第1下部導電柱と第1下部導電ブロックは、一体型構造ではなくてもよく、第2下部導電柱と第2下部導電ブロックは、一体型構造ではなくてもよく、即ち、第1下部導電柱、第1下部導電ブロック、第2下部導電柱、第2下部導電ブロックの材料は異なってもよい。
【0068】
他の実施例では、
図5を参照すると、第1下部電極層116の断面形状および第2下部電極層126の断面形状は、いずれも長方形であってもよく、
図6を参照すると、第1下部電極層116の断面形状および第2下部電極層126の断面形状は、いずれも逆台形であってもよい。
【0069】
図2乃至
図6を参照すると、キャパシタ誘電体層136は、第1下部電極層116の側面を覆う第1キャパシタ誘電体層156と、第2下部電極層126が露出される第1下部電極層116の上面を覆う第2キャパシタ誘電体層166と、第2下部電極層126の上面及び側面を覆う第3キャパシタ誘電体層176と、を含む。
【0070】
第1キャパシタ誘電体層156、第2キャパシタ誘電体層166、第3キャパシタ誘電体層176は共に、第1下部電極層116と第2下部電極層126との表面を覆って、上部電極層146を第1下部電極層116および第2下部電極層126から絶縁させる。なお、第2キャパシタ誘電体層166は、第2下部電極層126が露出される第1下部電極層116の上面を覆って、第2下部電極層126が露出される第1下部電極層116の上面を介して上部電極層146が第1下部電極層116と接触することを回避し、キャパシタが良好な電気的性能を有することを更に保証する。
【0071】
更に、キャパシタ誘電体層136は更に、第4キャパシタ誘電体層186を含むことができ、第4キャパシタ誘電体層186は第1キャパシタ誘電体層156の底面と接続し、且つ、基板110の表面に垂直である第1下部電極層116の軸から離れる方向に延び、上部電極層146(
図1を参照)は第4キャパシタ誘電体層186の表面にも位置する。いくつかの例では、金属ビット線101に沿って延びる方向で、第1下部電極層116の底面の幅が半導体チャネル102の最大幅より小さい時に、第1下部電極層116は、第2ドープ領域IIIの上面の一部を露出し、第4キャパシタ誘電体層186は、第1キャパシタ誘電体層156の底面に接続し、且つ、基板110の表面に垂直である第1下部電極層116の軸から離れる方向に延び、このようにして、第4キャパシタ誘電体層186を介して、上部電極層146と第2ドープ領域IIIとの隔離を実現することに有利であり、半導体構造の良好な電気的性能を保証する。
【0072】
本実施例では、第4キャパシタ誘電体層186と第1キャパシタ誘電体層156は一体成型される構造であり、これは、第4キャパシタ誘電体層186と第1キャパシタ誘電体層156の間の界面状態欠陥を改善し、第4キャパシタ誘電体層186と第1キャパシタ誘電体層156の全体との隔離効果を向上させるのに有利であり、且つ、第4キャパシタ誘電体層186と第1キャパシタ誘電体層156の材料は同じであり、このようにして、半導体構造の製造プロセスのステップを減少し、半導体構造の製造コストと複雑さを低減させるのに有利である。他の実施例では、第4キャパシタ誘電体層と第1キャパシタ誘電体層は階層構造であってもよく、第4キャパシタ誘電体層の材料と第1キャパシタ誘電体層の材料は異なってもよい。
【0073】
いくつかの実施例では、
図2を参照すると、第2下部電極層126が露出された第1下部電極層116の上面には第1キャパシタ誘電体層156を備え、第2キャパシタ誘電体層166は、第1キャパシタ誘電体層156の上面に位置して、第2下部電極層126が露出される第1下部電極層116の上面を覆う。なお、第2キャパシタ誘電体層166は、更に基板110の表面に垂直である第2下部電極層126の軸から離れる方向に延びて、上部電極層146と第1下部電極層116の上面との間の隔離効果を更に向上させる。
【0074】
別のいくつかの実施例では、
図3を参照すると、第2キャパシタ誘電体層166は、第2下部電極層126が露出される第1下部電極層116の上面と接触し、且つ、基板110の表面に垂直である第2下部電極層126の軸から離れる方向に延びて、上部電極層146と第1下部電極層116の上面との間の隔離を実現する。
【0075】
第2キャパシタ誘電体層166と第3キャパシタ誘電体層176は一体成型される構造であってもよく、第2キャパシタ誘電体層166と第3キャパシタ誘電体層176との間の界面状態欠陥を改善し、第2キャパシタ誘電体層166と第3キャパシタ誘電体層176の全体の絶縁効果を向上させるのに有利であり、且つ、第2キャパシタ誘電体層166と第3キャパシタ誘電体層176の材料は同じであり、このようにして、半導体構造的製造プロセスステップを減少し、半導体構造の製造コストと複雑さを低減させるのに有利である。他の実施例では、第2キャパシタ誘電体層と第3キャパシタ誘電体層は階層構造であってもよく、第2キャパシタ誘電体層の材料と第3キャパシタ誘電体層の材料は異なってもよい。
【0076】
別のいくつかの実施例では、
図4乃至
図6を参照すると、第2下部電極層126が露出される第1下部電極層116の上面には、第1キャパシタ誘電体層156を有し、且つ、第1キャパシタ誘電体層156と第2キャパシタ誘電体層166は、一体成型される構造であるため、第1キャパシタ誘電体層156と第2キャパシタ誘電体層166との間の界面状態欠陥を改善し、第1キャパシタ誘電体層156と第2キャパシタ誘電体層166の全体の隔離効果を向上させるのに有利であり、且つ、第1キャパシタ誘電体層156と第2キャパシタ誘電体層166の材料は同じであり、このようにして、半導体構造の製造プロセスステップを減少し、半導体構造の製造コストと複雑さを低減させるのに有利である。他の実施例では、第1キャパシタ誘電体層と第2キャパシタ誘電体層は、階層構造であってもよく、第1キャパシタ誘電体層の材料と第2キャパシタ誘電体層の材料は異なってもよい。
【0077】
なお、
図2乃至
図6において、破線枠aでの第1下部電極層116以外の構造は、第4キャパシタ誘電体層186であり、破線枠bでの第2下部電極層126以外の構造は、第2キャパシタ誘電体層166である。
【0078】
本実施例では、キャパシタ誘電体層136の材料の比誘電率は、第2誘電体層105の材料の比誘電率より大きく、これは、第1下部電極層116及び第2下部電極層126と、上部電極層146との間の隔離効果を更に向上させ、半導体構におけるキャパシタの電気的性能を向上させるのに有利である。
【0079】
ここで、第1キャパシタ誘電体層156と、第2キャパシタ誘電体層166と、第3キャパシタ誘電体層176と、第4キャパシタ誘電体層186との材料はいずれも、酸化ケイ素、酸化タンタル、酸化ハフニウム、酸化ジルコニウム、酸化ニオブ、酸化チタン、酸化バリウム、酸化ストロンチウム、酸化イットリウム、酸化ランタン、酸化プラセオジム又はチタン酸ストロンチウムバリウム等の高誘電率材料を含む。
【0080】
なお、
図2乃至
図6において、隣接するキャパシタ同士の間の第2キャパシタ誘電体層166同士が間隔をあけることを例示として、実際には隣接するキャパシタの第2キャパシタ誘電体層166同士は互いに接触して接続してもよく、隣接するキャパシタ同士の間の第4キャパシタ誘電体層186同士が間隔をあけることを例示として、実際には隣接するキャパシタの第4キャパシタ誘電体層186同士は互いに接触して接続してもよい。
【0081】
続いて
図1を参照すると、上部電極層146は、第1下部電極層116を取り囲み、且つ、第1キャパシタ誘電体層156の側面に位置する第1上部電極層196と、第2下部電極層116を取り囲み、第3キャパシタ誘電体層176の表面に位置する第2上部電極層106と、を含み、第2上部電極層106の底面は、第1上部電極層196の上面と接触する。
【0082】
第1上部電極層196の材料と第2上部電極層106の材料は、いずれもニッケル化白金、チタン、タンタル、コバルト、ポリシリコン、銅、タングステン、窒化タンタル、窒化チタン又はルテニウムのうちの少なくとも一種であってもよい。他の実施例では、第1上部電極層の材料と第2上部電極層の材料は異なってもよい。
【0083】
本実施例では、下部電極層116の全体の材料と上部電極層136の全体の材料は同じであってもよい。他の実施例では、下部電極層の材料と上部電極層の材料は異なってもよい。
【0084】
いくつかの実施例では、半導体構造は、基板110に積層して配置された2つのストレージユニット100を含むことができる。
図1では、基板110に積層して配置された2つのストレージユニット100を例示とし、実際の電気的な要求に応じて、基板110に積層して配置されたストレージユニット100の数を合理的に配置できる。複数のストレージユニット100は、同じ基板110に積層して配置でき、半導体構造の厚さ方向の寸法を増やせば、半導体構造のアレイ密度を増やし、半導体構造の記憶性能を高め、半導体構造の平面寸法を減少して、3D積層の目的を実現する。アレイ密度とは、半導体構造内に位置するストレージユニット100の密度である。
【0085】
更に、半導体構造は、絶縁層107を更に含み、絶縁層107は、第2誘電体層105の表面に位置し、且つ、第1下部電極層116、第2下部電極層126、キャパシタ誘電体層136、上部電極層146で構成されたキャパシタは、絶縁層107内に位置し、絶縁層107は、キャパシタを支持するために使用され、キャパシタの崩壊を回避し、隣接するキャパシタ106同士の上部電極層146を隔離するためにも使用される。
【0086】
本実施例では、絶縁層107は、積層膜層構造であり、且つ、第1絶縁層117と第2絶縁層127を含む。第1絶縁層117は、隣接する第1上部電極層196同士の間に位置し、隣接する第1上部電極層196同士の間の電気絶縁を実現するために使用され、第2絶縁層127は、隣接する第2上部電極層106同士の間に位置し、且つ、第1絶縁層117の上面を覆い、隣接する第2上部電極層106同士の間の電気絶縁を実現するために使用される。
【0087】
ここで、第1絶縁層117の材料は、第2絶縁層127の材料と同じであり、窒化ケイ素、窒素酸化ケイ素、炭素窒素酸化ケイ素又は酸化ケイ素のうちの少なくとも一種であってもよい。他の実施例では、第1絶縁層の材料と第2絶縁層の材料は異なってもよい。
【0088】
要約すれば、半導体チャネル102のチャネル領域IIは、金属ビット線101に垂直に配置されることにより、半導体構造がGAAトランジスタを備えるようにするので、3D積層の記憶デバイスを構成でき、半導体構造の集積度の向上に有利である。それと同時に、半導体構造におけるキャパシタの下部電極層は、積層して配置された第1下部電極層116と第2下部電極層126によって構成され、キャパシタ下部電極層の全高を高めることに有利であり、キャパシタのキャパシタ容量を向上させる。そして、基板110上の第2下部電極層126の底面の正投影は、基板110上の第1下部電極層116の上面の正投影内に位置することにより、第2下部電極層126を第1下部電極層116と整列させて、第2下部電極層126の底面と第1下部電極層116の上面とのずれを抑制して、それにより、キャパシタの容量を向上させる一方で、キャパシタの寸法精度を向上させて、キャパシタを形成する品質を向上させ、キャパシタの良好な電気的な性能を保証する。
【0089】
なお、本実施例によって提供された半導体構造は、4F2のメモリに適用でき、Fは特徴寸法であり、メモリは、RRAM(Static Random Access Memory)、MRAM(Magneto resistive Random Access Memory)、又はPCRAM(Phase Change Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)メモリ、又はSRAM(Static Random Access Memory)メモリであってもよく、インメモリコンピューティング(IMC:In Memory Computing)にも応用でき、即ち、ユーザがメモリにデータを記憶して、より高速に情報を処理するようにする。具体的な実施例では、メモリは、DRAMメモリであり、上記の実施例で説明された金属ビット線101は、DRAMメモリのビット線であり、ワード線104は、DRAMメモリのワード線であり、且つ、キャパシタ構造は、DRAMメモリの記憶キャパシタであり得る。
【0090】
それに対応して、本願の別の実施例は、半導体構造の製造方法を提供し、上記の半導体構造を形成するために使用できる。
【0091】
図7乃至
図22は、本願の別の実施例によって提供される半導体構造の製造方法での各ステップに対応する構造を示す概略図であり、以下では、添付図面を参照しながら、本願の実施例によって提供される半導体構造の製造方法を詳しく説明し、上記の実施例と同じ又は対応する部分は、以下では説明を繰り返さない。
【0092】
図7乃至
図22を参照すると、基板110を提供し、基板110上にストレージユニット100を形成する。具体的には、ストレージユニット100を形成することは、以下のステップを含む。
【0093】
図7を参照すると、基板110は、第1誘電体層120及び第1誘電体層120内に位置する金属ビット線101を提供し且つ第1誘電体層120は、金属ビット線101の表面を露出する、論理回路構造層であってもよい。
【0094】
具体的には、論理回路の構造層の表面全体を覆う表面層間誘電体層120を形成して、論理回路構造層を保護するために使用され、論理回路構造層と、後続で層間誘電体層120上に形成する金属ビット線101との間の電気干渉を防止する。
【0095】
層間誘電体層120の表面には、いくつかの相互に分離された金属ビット線101が形成され、且つ、金属ビット線101は、層間誘電体層120の表面の一部を露出し、隔離層130を形成して、隔離層130は、金属ビット線101に露出された層間誘電体層120の表面に位置し、且つ、金属ビット線101の側壁を覆う。
【0096】
金属ビット線101の材料については、前述の実施例の説明を参照すればよく、ここでは繰り返さない。
【0097】
他の実施例では、論理回路構造層の表面は、初期誘電体層を有してもよく、初期誘電体層をパターン化して、初期誘電体層内にいくつかの相互に分離されたトレンチを形成し、且つ、トレンチの下に位置する初期誘電体層を層間誘電体層とし、隣接するトレンチ同士の間に位置する初期誘電体層を隔離層とし、このようにして、隔離層と初期誘電体層は、一体型構造になり、その後、トレンチを充填する金属ビット線を形成する、ことを理解されたい。
【0098】
図8を参照すると、金属ビット線101の表面に第1金属層118を形成する。
【0099】
第1金属層118は、半導体チャネルの抵抗率を低減するように、後続での第1金属半導体層の形成に金属元素を提供するために、後続で形成される金属ビット線101に近づく半導体チャネルのエリアと反応するために使用される。ここで、第1金属層118の材料は、コバルト、ニッケル又は白金のうちの少なくとも一種を含む。
【0100】
本実施例では、第1金属層118は、金属ビット線101の表面全体を覆うため、第1金属層118をエッチングするプロセスが、金属ビット線101にエッチングダメージを与えることを回避できる。他の実施例では、第1金属層は、金属ビット線の表面の一部のみに位置してもよく、且つ、第1金属層の位置は、後続で形成された半導体チャネルの位置に対応する。
【0101】
他の実施例では、金属ビット線の表面に第1金属層を形成しなくてもよく、後続で直接に金属ビット線の表面の一部に半導体チャネルを形成すればよい。なお、いくつかの実施例では、金属ビット線の材料は、ニッケル、コバルト又は白金のうちの少なくとも一種であり、即ち、金属ビット線は、後続で第1金属半導体層の形成に金属元素を提供できれば、金属ビット線の表面に第1金属層を形成する必要もない。
【0102】
図9及び
図10を参照すると、金属ビット線101の表面の一部上に位置する半導体チャネル102を形成し、金属ビット線101に向かう半導体チャネル102の底面は、金属ビット線101に電気的に接続される。本実施例では、半導体チャネル102は第1金属層118と接触し、他の実施例では、半導体チャネルは、金属ビット線と直接に接触できる。
【0103】
具体的には、半導体チャネル102を形成するプロセスステップは、以下のステップを含む。
【0104】
図9を参照すると、金属ビット線101及び基板110上に位置する初期チャネル層132を形成する。
【0105】
いくつかの実施例では、隣接する金属ビット線101同士の間には隔離層130を有すれば、初期チャネル層132は、隔離層130の表面を覆う。
【0106】
本実施例では、金属ビット線101の表面には第1金属層118が形成され、初期チャネル層132は、第1金属層118の表面を覆う。他の実施例では、初期チャネル層は、直接に金属ビット線の表面を覆うことができる。
【0107】
具体的には、初期チャネル層132を形成する方法は、化学気相堆積、物理気相堆積、原子層堆積、又は金属有機化合物化学気相堆積を含む。ここで、初期チャネル層132の材料は、IGZO、IWO、又はITOである。
【0108】
続いて
図9を参照すると、初期チャネル層132の表面にパターン化されたマスク層109を形成する。
【0109】
マスク層109は、後続のステップで形成された半導体チャネル102の位置と寸法を定義するために使用される。マスク層109の材料は、窒化ケイ素、炭素窒化ケイ素又は炭素窒素酸化ケイ素であってもよい。他の実施例では、マスク層の材料は、フォトレジストであってもよい。
【0110】
図10を参照すると、マスク層109をマスクとして初期チャネル層132(
図8を参照)に対してパターン化処理を実行して、半導体チャネル102を形成する。
【0111】
基板110に沿って金属ビット線101に指す方向で、半導体チャネル102は、順に配列される第1ドープ領域Iと、チャネル領域IIと、第2ドープ領域IIIと、を含む。
【0112】
ここで、半導体チャネル102における第1ドープ領域I、チャネル領域II、第2ドープ領域IIIに、同じ種類のドーピングイオンがドーピングされると、半導体チャネル102は、JLTのチャネルを構成するために使用でき、ドーピング急変による閾値電圧ドリフトと漏れ電流の増加等の問題を回避し、短チャネル効果の抑制にも有利である。
【0113】
パターン化処理を実行する前に、予めに初期チャネル層132にドーピング処理を実行することができ、ドーピング処理は、N型イオン又はP型イオンをドーピングすることができ、初期チャネル層132にパターン化処理を行った後ドーピング処理を実行して、適切なイオン分布を有する半導体チャネル102を形成することもできる、ことを理解されたい。
【0114】
本実施例では、熱酸化、エッチング及び/又は水素アニール処理を介して、半導体チャネル102にR面取り(corner-rounding)処理を実行して、円筒状の構造の半導体チャネル102を形成し、半導体構造が機能する時に、半導体チャネル102における先端放電又は漏れ電の現象の回避に有利である。
【0115】
図11を参照すると、半導体チャネル102の側壁の全体にゲート誘電体層114を形成する。ゲート誘電体層114が、半導体チャネル102の真下以外の第1金属層118の表面を露出する。ゲート誘電体層114は、後続のアニール処理のプロセスで、半導体チャネル102を保護し、後続のステップでの半導体チャネル102の材料と金属材料との反応を防止する。
【0116】
本実施例では、ゲート誘電体層114は、基板110から離れる第2ドープ領域IIIの端面にも位置し、後続の第4誘電体層の形成ステップでは、基板110から離れる第2ドープ領域IIIの端面に位置するゲート誘電体層114を一緒に除去することにより、後続で基板110から離れる第2ドープ領域IIIの端面に金属層を形成することを容易にする。他の実施例では、エッチングプロセスを介して第2ドープ領域の端面を覆うゲート誘電体層を除去できる。
【0117】
他の実施例では、チャネル領域での半導体チャネルの側壁の表面のみにゲート誘電体層を形成でき、又は、チャネル領域と第1ドープ領域の半導体チャネルの側壁の表面にゲート誘電体層を形成し、又は、チャネル領域と第2ドープ領域の半導体チャネルの側壁の表面にゲート誘電体層を形成する。
【0118】
続いて
図11を参照すると、第3誘電体層115は、基板110から離れる第1金属層118の表面に位置し、及び、隣接する第1金属層118同士の間にも位置する、第3誘電体層115を形成する。
【0119】
具体的には、第3誘電体層115は、隔離層130の表面、及び第1ドープ領域I(
図9を参照)に対応するゲート誘電体層114の側壁の表面に位置し、第1金属層118と後続のステップで形成されるワード線とを隔離させるために使用される。第3誘電体層115は、表面全体の膜層構造であって、第1金属層118および金属ビット線101と、後続のステップで形成されるワード線との電気干渉を防止するために使用される。
【0120】
第3誘電体層115を形成するステップは、基板110から離れる金属ビット線101の表面上で初期第1誘電体層を形成するステップと、初期第1誘電体層を平坦化処理し、所定の厚さにエッチバックして、第3誘電体層115を形成するステップと、を含む。
【0121】
図12を参照すると、チャネル領域II(
図10を参照)に対応するゲート誘電体層114の側壁の表面に初期ゲート導電層134を形成し、且つ、初期ゲート導電層134は、チャネル領域IIを取り囲み、初期ゲート導電層134は表面全体の膜層構造である。
【0122】
具体的には、初期ゲート導電層134を形成する方法は、化学気相堆積、物理気相堆積、原子層堆積、又は金属有機化合物化学気相堆積を含む。なお、初期ゲート導電層134への平坦化処理とエッチングを介して、初期ゲート導電層134をチャネル領域IIに対応するゲート誘電体層114の側壁の表面に位置させる。
【0123】
図13を参照すると、初期ゲート導電層134をパターン化して(
図12を参照)、相互に離間したゲート導電層124を形成して、同一金属ビット線101上に位置する異なる半導体チャネル102のゲート導電層124が異なる電位に接続できるようにし、それにより、半導体チャネルへの多様化制御の実現に有利である。ここで、パターン化処理の方法は、フォトリソグラフィを含む。
【0124】
ゲート誘電体層114毎について、ゲート誘電体層114毎に少なくとも1つ半導体チャネル102のチャネル領域IIを取り囲んで配置でき、
図13では、ゲート誘電体層114毎に2つ半導体チャネル102を取り囲むことを例示とし、実際の電気的な要求に応じて、適切に各ゲート誘電体層114が取り囲む半導体チャネル102の数を配置できる。
【0125】
ゲート誘電体層114とゲート導電層124とが共にワード線104を構成するため、ワード線104も2つの半導体チャネル102を取り囲んで配置される。
【0126】
図14を参照すると、第4誘電体層125を形成し、第4誘電体層125は、隣接するゲート導電層124同士の間に位置して、隣接するゲート導電層124同士の電気干渉を防止するために使用され、且つ、第4誘電体層125は、基板110から離れるゲート導電層124の表面にも位置して、後続のステップで基板110から離れる第4誘電体層125の表面上で形成された他の導電性構造を支持するために使用され、ゲート導電層124と他の導電性構造との絶縁を実現する。
【0127】
なお、第4誘電体層125を形成した後、第4誘電体層125に対して平坦化処理を実行し、基板110から離れるマスク層109の端面上に位置するゲート誘電体層114を除去して、第4誘電体層125が、基板110から離れる第2ドープ領域IIIの端面上に位置するマスク層109を露出する。
【0128】
本実施例では、第3誘電体層115と第4誘電体層125とが共に第2誘電体層105を構成し、第2誘電体層105は、金属ビット線101とワード線104との間に位置し、且つ、ワード線104における基板110から離れる一側にも位置する。且つ、第3誘電体層115と第4誘電体層125の材料は同じであるため、このようにして、半導体構造の製造プロセスに必要な材料の種類を減少させ、半導体構造の製造コストと複雑さを低減することに有利である。なお、第2誘電体層105は、更にマスク層109の上面を露出する。
【0129】
図14乃至
図15を参照すると、マスク層109を除去することにより、第2ドープ領域III(
図10を参照)の上面を露出し、露出された第2ドープ領域IIIの上面に第2金属層を形成する。
【0130】
第2金属層は、第2ドープ領域IIIとの反応に使用され、後続のステップでの第2金属半導体層122の形成のために金属元素を提供して、半導体チャネル102の抵抗率を低減する。ここで、第2金属層の材料は、コバルト、ニッケル又は白金のうちの少なくとも一種を含む。
【0131】
製造方法は、第1アニール処理を実行して、第1金属層118が第1ドープ領域Iと反応して、金属ビット線101に向かう部分的な厚さの第1ドープ領域Iを第一金属半導体層112に変換することをさらに含み、第1金属半導体層112の材料の抵抗率は、第1金属半導体層112以外の第1ドープ領域Iの材料の抵抗率より小さい。
【0132】
ここで、第1ドープ領域Iと反応する第1金属層118は、第1ドープ領域Iの一部になり、第1ドープ領域Iと反応していない第1金属層118は金属層108として使用する。金属ビット線101と第1金属半導体層112との間に、部分的な厚さの第1金属層118が残留されてもよく、当該残留された第1金属層118を金属層108として使用し、即ち、金属層108は、第1金属半導体層112以外の金属ビット線101の表面に位置してもよく、第1金属半導体層112と金属ビット線101との間に位置してもよい、ことを理解されたい。
【0133】
本実施例では、第1アニール処理を実行すると同時に、第2アニール処理を実行し、第2金属層は、第2ドープ領域IIIと反応して、露出された部分的な厚さの第2ドープ領域IIIを第2金属半導体層122に変換し、且つ、第2金属半導体層122の材料の抵抗率は、第2金属半導体層122以外の第2ドープ領域IIIの抵抗率より小さい。
【0134】
具体的には、急速熱アニーリングを採用してアニール処理を実行し、急速熱アニーリングのプロセスパラメータは、N2雰囲気下での半導体構造に対するアニール処理、600℃~850℃のアニーリング温度、10秒~60秒のアニーリング時間を含む。アニーリング温度が適度であるため、第1金属層118を第1ドープ領域Iと充分に反応させ、第2金属層を第2ドープ領域IIIと充分に反応させて、抵抗率がより小さい第1金属半導体層112と第2金属半導体層122を形成するのに有利である。なお、アニーリング温度が適度であるため、第1金属層118と第2金属層における金属元素がチャネル領域II内に拡散することの回避に有利である。なお、N2雰囲気下でアニール処理を実行して、第1金属層118と、第2金属層と、半導体チャネル102とが酸化されることの回避に有利である。
【0135】
本実施例では、第1アニール処理と第2アニール処理は同時に実行されるものであり、半導体構造の製造プロセスの簡略化に有利である。他の実施例では、第1金属層に半導体チャネルを形成した後に、第1アニール処理を実行することができ、第2ドープ領域に第2金属層を形成したら、第2アニール処理を実行する。
【0136】
さらに、他の実施例では、半導体チャネルを形成する前に、第1金属層の表面に第1半導体層を形成してもよく、第1半導体層の材料はシリコン又はゲルマニウムであり、且つ、第1アニール処理のプロセスでは、第1半導体層と第1金属層が反応して第1金属半導体層を形成し、第2金属層を形成する前に、第2ドープ領域の上面に第2半導体層を形成してもよく、第2半導体層の材料はシリコン又はゲルマニウムであり、且つ、第2アニール処理のプロセスでは、第2半導体層と第2金属層が反応して第2金属半導体層を形成する。
【0137】
図16乃至
図22を参照して、半導体チャネル102の上面と接触する第1下部電極層116を形成し、第1下部電極層116の上面に位置する第2下部電極層126を形成し、第2下部電極層126の上面に位置し且つ第1下部電極層116及び第2下部電極層126を包み込む上部電極層146を形成し、上部電極層146と第1下部電極層116との間に位置し且つ上部電極層146と第2下部電極層126との間にも位置するキャパシタ誘電体層136を形成する。
【0138】
具体的には、基板110上の第2下部電極層126の底面の正投影は、基板110上の第1下部電極層126の上面の正投影内に位置し、キャパシタ誘電体層136は第2下部電極層126の上面と側面を覆い、且つ、第1下部電極層116の側面及び第2下部電極層126が露出された第1下部電極層116の上面も覆う。
【0139】
具体的には、第1下部電極層116と、第2下部電極層126と、キャパシタ誘電体層136と、上部電極層146とを形成することは、以下のステップを含む。
【0140】
図16を参照すると、第1下部電極層116を形成し、第1下部電極層116の上面は、中央領域cと、中央領域cを取り囲む周辺領域dとを含む。
【0141】
具体的には、第2ドープ領域IIIにおけるチャネル領域IIから離れる一側に犠牲層137を形成し、且つ犠牲層137内には、犠牲層137を貫通し且つ第2ドープ領域IIIを露出する第1貫通孔eを有し、第1貫通孔eを充填する第1下部電極層116を形成する。
【0142】
第1貫通孔eは、互いに連通する第1トレンチと第2トレンチを含み、第1トレンチは、第2ドープ領域IIIの表面を露出する。
【0143】
具体的には、第1トレンチと第2トレンチを形成することは、第2誘電体層105の表面に初期犠牲層を形成することと、初期犠牲層の表面にパターン化されたマスク層を形成することと、パターン化されたマスク層をマスクとして、部分的な厚さの初期犠牲層をエッチングして、第2トレンチを形成することと、第2トレンチに対応的エリアで、第2トレンチが露出する部分的な初期犠牲層を、第2ドープ領域IIIの表面を露出するまで、エッチングして、基板110の表面に平行する方向での断面積が徐々に増やす第1トレンチを形成することと、を含む。
【0144】
他の実施例では、第1貫通孔eの断面形状は、長方形又は逆台形であってもよい。
【0145】
本実施例では、各ワード線104は、第2方向に沿って延び、ワード線104毎に2つの半導体チャネル102を取り囲み、且つ、第1トレンチと第2トレンチも第2方向に沿って延びる。具体的には、第1トレンチと第2トレンチで構成された第1貫通孔eは、1つのワード線104に対応し、即ち、第1貫通孔e毎に、当該第1貫通孔eに対応するワード線104が取り囲む各第2ドープ領域IIIにおけるチャネル領域IIから離れる一側を露出し、
図16では、第1貫通孔e毎に、2つの半導体チャネル102の第2ドープ領域IIIの上面を露出することを例示とする。
【0146】
他の実施例では、第1貫通孔毎に、1つの第2ドープ領域におけるチャネル領域から離れる一側のみを露出してもよい。
【0147】
図17を参照すると、第1下部電極層116の上面と側面を覆う第1キャパシタ誘電体膜119を形成する。
【0148】
いくつかの実施例では、第1キャパシタ誘電体膜119を形成するプロセスステップは、犠牲層137を除去して、表面全体の連続的な第1初期キャパシタ誘電体膜を形成するステップを含み、第1初期キャパシタ誘電体膜は、更に第1下部電極層116の上面と側面を覆い、即ち、第1初期キャパシタ誘電体膜は、更に第1下部電極層116が露出する第4誘電体層125と、ゲート誘電体層114と、第2ドープ領域III(
図10を参照)の上面と、を覆う。
【0149】
第1初期キャパシタ誘電体膜をパターン化して、第1キャパシタ誘電体膜119と第4キャパシタ誘電体層186を形成して、第4キャパシタ誘電体層186は、第1キャパシタ誘電体膜119の底面と接続し、且つ、基板110の表面に垂直である第1下部電極層116の軸から離れる方向に延びる。
【0150】
後続のステップで第2下部電極層126を形成するため、基板110の表面に垂直である方向で、第1下部電極層116自身のアスペクト比はより小さくてもよく、第1下部電極層116自身の構造の安定性を向上させ、後続のステップで他の膜層を形成し、及び他の膜層をエッチングする時に、第1下部電極層116が傾斜や崩壊し難く、半導体構造全体の安定性を向上させる。
【0151】
別のいくつかの実施例では、
図18を参照して、第1下部電極層116を形成する前に、第2誘電体層105上に第4キャパシタ誘電体層186を形成することと、且つ、第4キャパシタ誘電体層186は、第4キャパシタ誘電体層186を貫通する開け口を有し、且つ、開け口は、少なくとも一部の第2ドープ領域III(
図10を参照)の上面を露出し、第1下部電極層116を形成するプロセスステップで、第1下部電極層116が開け口を充填することと、第1下部電極層116の上面及び側面を覆う第1キャパシタ誘電体膜119を形成することと、を含む。
【0152】
他の実施例では、犠牲層を貫通して、且つ、少なくとも第2ドープ領域の全体の上面を露出する第3貫通孔を形成することができ、第3貫通孔の側壁と底部に初期第1キャパシタ誘電体層を形成し、第3貫通孔底部に位置する初期第1キャパシタ誘電体層を除去し、残りの第1キャパシタ誘電体層を第1キャパシタ誘電体層として使用し、第1キャパシタ誘電体層は、第4貫通孔を取り囲み、第4貫通孔を充填する第1下部電極層を形成し、即ち、第1下部電極層の上面には第2キャパシタ誘電体層を有さず、残りの犠牲層を第1絶縁層として使用する。
【0153】
図17及び
図18を参照すると、第1キャパシタ誘電体膜119を覆う第1絶縁層117を形成し、且つ、第1絶縁層117は、第1キャパシタ誘電体膜119の上面を露出する。
【0154】
本実施例では、隣接するキャパシタ同士の間の第4キャパシタ誘電体層186同士は、互いに間隔を開けて形成され、即ち、隣接する第4キャパシタ誘電体層186同士の間に第1絶縁層117を有する。他の実施例では、表面全体の連続的な第1初期キャパシタ誘電体膜を形成した後、第1初期キャパシタ誘電体膜にパターン化を行わなくてもよく、即ち、第1初期キャパシタ誘電体膜は、第1キャパシタ誘電体層と第4キャパシタ誘電体層を含み、且つ、隣接するキャパシタの第4キャパシタ誘電体層同士は、互いに接触して接続する。
【0155】
図19を参照すると、第1上部電極層196を形成し、第1上部電極層196は、第1下部電極層116を包み込み、且つ、第1キャパシタ誘電体膜119は、第1上部電極層196と第1下部電極層116との間に位置する。
【0156】
具体的には、第1絶縁層117をパターン化して、第1下部電極層116を取り囲む第2貫通孔Fを形成し、且つ、第2貫通孔Fは、第1キャパシタ誘電体膜119の側面を露出し、第2貫通孔Fを充填する第1上部電極層196を形成する。
【0157】
図19及び
図20を参照すると、中央領域c(
図16を参照)に位置する第1キャパシタ誘電体膜119を除去して、中央領域cの第1下部電極層116の上面を露出する。
【0158】
図20乃至
図22を参照すると、中央領域c(
図16を参照)の第1下部電極層116の上面と接触する第2下部電極層126を形成し、第2下部電極層126の上面及び側面を覆う第3キャパシタ誘電体層176を形成する。
【0159】
いくつかの実施例では、
図21を参照すると、第1下部電極層116の側面に位置する第1キャパシタ誘電体膜119を第1キャパシタ誘電体層156として使用し、第1下部電極層116の上面に位置する残りの第1キャパシタ誘電体膜119を第2キャパシタ誘電体層166として使用し、即ち、第1キャパシタ誘電体層156と第2キャパシタ誘電体層166は、一体成型される構造である。
【0160】
具体的には、
図20を参照すると、第1絶縁層117の上面と、第1上部電極層196の上面と、第2キャパシタ誘電体層166の上面と、及び第1下部電極層116の上面とで共に構成された表面に支持層147を形成し、支持層147を貫通し且つ第1下部電極層116の中央領域c(
図16を参照)を露出する第5貫通孔gを形成し、基板110上の第5貫通孔gの正投影は、基板110上の第1下部電極層116の上面の正投影内に位置するため、基板110上の後続のステップで第5貫通孔gに形成する第2下部電極層126の底面の正投影は、基板110上の第1下部電極層116の上面の正投影内に位置することにより、第2下部電極層126と第1下部電極層116との整列精度の向上に有利であり、第2下部電極層126と第1下部電極層116の上面とのずれを回避し、それにより、最終的に形成されるキャパシタの寸法精度を高めて、キャパシタの形成品質を向上させ、キャパシタが良好な電気的性能を有することを保証する。
【0161】
ここで、第5貫通孔gを形成する方法ステップは、第1貫通孔eを形成する方法ステップと同じであるため、ここで説明を繰り返さない。
【0162】
図21を参照すると、第2下部電極層126の露出された表面に第3キャパシタ誘電体層176を形成する。
【0163】
具体的には、支持層147(
図20を参照)を除去し、表面全体の連続的な第3初期キャパシタ誘電体膜を形成し、即ち、第3初期キャパシタ誘電体膜は、第2下部電極層126の露出された表面を覆うだけではなく、第1絶縁層117の上面と、第1上部電極層196の上面と、第2キャパシタ誘電体層166の上面とで共に構成された表面も覆い、第3初期キャパシタ誘電体膜をパターン化して、第2下部電極層126の側壁と上面に位置する第3初期キャパシタ誘電体膜だけを保持して、第3キャパシタ誘電体層176として使用する。
【0164】
別のいくつかの実施例では、
図22を参照すると、第1下部電極層116の側面と上面に位置する残りの第1キャパシタ誘電体膜119をすべて第1キャパシタ誘電体層156として使用する。
【0165】
具体的には、第2下部電極層126と第3初期キャパシタ誘電体膜を形成する方法ステップは、上記の実施例と同じであるため、ここで説明を繰り返さない。
【0166】
第3初期キャパシタ誘電体膜をパターン化する時に、第3キャパシタ誘電体層176として、第2下部電極層126の側壁と上面に位置する第3初期キャパシタ誘電体膜を保持するだけではなく、第2キャパシタ誘電体層166として、第1キャパシタ誘電体層156と上面と第1上部電極層196の一部の上面に位置する第3初期キャパシタ誘電体膜も保持し、即ち、第2キャパシタ誘電体層166と第3キャパシタ誘電体層176を一体成型される構造であり、且つ、第2キャパシタ誘電体層166は、基板110の表面に垂直である第2下部電極層126の軸から離れる方向に延びる。このようにして、後続のステップで形成された第2上部電極層106と第1下部電極層116との絶縁効果の強化に有利である。
【0167】
他の実施例では、第1下部電極層の上面に第2キャパシタ誘電体層を有していない時に、第2下部電極層を形成する前に、少なくとも、第2キャパシタ誘電体層として、第1下部電極層の上面の周辺領域で第2キャパシタ誘電体層膜を形成し、その後、第2下部電極層を形成してもよく、又は、第3キャパシタ誘電体層176を形成する時に、第3初期キャパシタ誘電体膜のパターン化を実行しなくてもよく、又は、第3キャパシタ誘電体層176を形成する時に、少なくとも、第2下部電極層126の側壁と上面と、第1下部電極層の上面の周辺領域に位置する第3初期キャパシタ誘電体膜を保持してもよい。
【0168】
なお、
図22では、隣接するキャパシタの間の第2キャパシタ誘電体層166同士が間隔をあけること、即ち、隣接する第2キャパシタ誘電体層166同士の間に第2絶縁層127を有することを例示とし、実際には、隣接する第2キャパシタ誘電体層166同士の間は互いに接触して接続できる。
【0169】
更に、
図21及び
図22を参照すると、第3キャパシタ誘電体層176を覆う第2絶縁層127を形成し、第2絶縁層127をパターン化して、第2下部電極層126を取り囲む第6貫通孔を形成し、且つ、第6貫通孔は、第3キャパシタ誘電体層176の側面と上面を露出し、第1上部電極層196の上面を露出し、第6貫通孔を充填する第2上部電極層106を形成する。
【0170】
第1絶縁層117と第2絶縁層127で共に絶縁層107を構成する。第1絶縁層117は、隣接する第1上部電極層196同士の間に位置して、隣接する第1上部電極層196同士の電気的絶縁を実現するために使用され、第2絶縁層127は、隣接する第2上部電極層106同士の間に位置し且つ第1絶縁層117の上面を覆って、隣接する第2上部電極層106同士の電気的絶縁を実現するために使用される。
【0171】
ここで、第1上部電極層196と第2上部電極層106で共に上部電極層146を構成し、第1キャパシタ誘電体層156と、第2キャパシタ誘電体層166と、第3キャパシタ誘電体層176と、第4キャパシタ誘電体層186とで共にキャパシタ誘電体層136を構成し、第1下部電極層116と、第2下部電極層126と、キャパシタ誘電体層136と、上部電極層146とで共に半導体構造におけるキャパシタを構成する。
【0172】
更に、
図1を参照すると、1つのストレージユニット100を形成した後、ストレージユニット100のおける基板110から離れる一側に、次のストレージユニット100を形成できる。
【0173】
要約すると、キャパシタの下部電極層を段階的に形成することにより、即ち、第1下部電極層116と第2下部電極層126を段階的に形成することにより、下部電極層自身の構造の安定性を向上させる一方で、キャパシタのアスペクト比を高めて、キャパシタのキャパシタ容量を向上させることに有利である。なお、基板110上の第2下部電極層126の底面の正投影を、基板110上の第1下部電極層116の上面の正投影内に位置させることにより、第2下部電極層の底面と第1下部電極層の上面とのずれを回避し、それにより、キャパシタ容量を高める一方で、キャパシタの寸法精度を高めて、キャパシタが良好な電気的性能を有することを保証する。
【0174】
上記の各実施形態は、本願を実現するための具体的な実施例であり、実際の応用において、本願の趣旨及び範囲から逸脱しない限りに、形態及び細部における様々な変更が可能であることを当業者が理解できる。当業者であれば、本願の趣旨及び範囲から逸脱しない限りに、独自で変更及び修正することができ、そのため、本願の保護範囲は、特許請求の範囲によって決定されるべきである。
【産業上の利用可能性】
【0175】
本願実施例は、半導体構造及びその製造方法を提供する。本願実施例によって提供される技術的解決策において、半導体構造におけるキャパシタの下部電極層は、積層して配置された第1下部電極層と第2下部電極層で構成され、これは、キャパシタの下部電極層の全体の高さを高め、キャパシタのアスペクト比を高めることに有利であり、それにより、キャパシタにおける上部電極層と下部電極層の対向面積を増加して、キャパシタのキャパシタ容量を高める。更に、半導体チャネルのチャネル領域は、金属ビット線の表面に垂直に配置され、即ち、チャネル領域の延びる方向は、金属ビット線の表面に垂直であり、半導体チャネルの寸法を縮小することなく、金属ビット線の表面に平行する方向(通常は水平方向)での半導体チャネルのレイアウト空間の節約に有利であり、それにより、半導体構造の水平方向での集積度を向上させる。