(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-18
(45)【発行日】2024-03-27
(54)【発明の名称】折畳式ロック機構
(51)【国際特許分類】
B62B 7/06 20060101AFI20240319BHJP
【FI】
B62B7/06
(21)【出願番号】P 2022561162
(86)(22)【出願日】2021-04-08
(86)【国際出願番号】 EP2021059228
(87)【国際公開番号】W WO2021204966
(87)【国際公開日】2021-10-14
【審査請求日】2022-11-18
(31)【優先権主張番号】202010284012.7
(32)【優先日】2020-04-10
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】517042092
【氏名又は名称】ワンダーランド スイツァーランド アーゲー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】ワンキュアン・ジュ
(72)【発明者】
【氏名】ジアリアン・ユアン
【審査官】林 政道
(56)【参考文献】
【文献】特開2009-073479(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B62B 7/00- 9/28
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
折畳式ロック機構(200、300)であって、
第1の取付座部(1)と、
前記第1の取付座部(1)に枢動可能に接続された第2の取付座部(2)と、
前記第2の取付座部(2)に枢動可能に接続された第3の取付座部(4)と、
前記第2の取付座部(2)と前記第3の取付座部(4)との間で、少なくとも部分的にかつ移動可能に配置された第1のロック構成要素(3)であって、前記第1のロック構成要素(3)が、第1の解除位置と第1のロック位置との間で移動可能であり、前記第1のロック構成要素(3)が前記第1の解除位置に配置されたとき、前記第2の取付座部(2)と前記第3の取付座部(4)との相対的な枢動運動が可能になり、前記第1のロック構成要素(3)が前記第1のロック位置に配置されたとき、前記第2の取付座部(2)と前記第3の取付座部(4)との前記相対的な枢動運動が抑制される、第1のロック構成要素(3)と、
前記第1の取付座部(1)に配置され、前記第1のロック構成要素(3)に当接する駆動構成要素(1a、2a)であって、前記駆動構成要素(1a、2a)が、前記折畳式ロック機構(200、300)の折畳動作を可能にするために、前記第1のロック構成要素(3)を駆動して、前記第1のロック位置から前記第1の解除位置に移動させるように構成される、駆動構成要素(1a、2a)と
、
前記第3の取付座部(4)に枢動可能に接続された第4の取付座部(6)と、
前記第3の取付座部(4)と前記第4の取付座部(6)との間で、少なくとも部分的にかつ移動可能に配置された第2のロック構成要素(5)であって、前記第2のロック構成要素(5)が、第2の解除位置と第2のロック位置との間で移動可能であり、前記第2のロック構成要素(5)が前記第2の解除位置に配置されたとき、前記第3の取付座部(4)と前記第4の取付座部(6)との相対的な枢動運動が可能になり、前記第2のロック構成要素(5)が前記第2のロック位置に配置されたとき、前記第3の取付座部(4)と前記第4の取付座部(6)との前記相対的な枢動運動が抑制される、第2のロック構成要素(5)と、
を備える、折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項2】
前記第2のロック構成要素(5)が、前記第1のロック構成要素(3)に当接し、前記第1のロック構成要素(3)が前記第1のロック位置から前記第1の解除位置に移動したとき、前記第1のロック構成要素(3)が、前記第2のロック構成要素(5)を駆動して、前記第2のロック位置から前記第2の解除位置に移動させる
、請求項1に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項3】
前記第4の取付座部(6)に枢動可能に接続された第5の取付座部(8)と、
前記第4の取付座部(6)と前記第5の取付座部(8)との間で、少なくとも部分的にかつ移動可能に配置された第3のロック構成要素(7)であって、前記第3のロック構成要素(7)が、第3の解除位置と第3のロック位置との間で移動可能であり、前記第3のロック構成要素(7)が前記第3の解除位置に配置されたとき、前記第4の取付座部(6)と前記第5の取付座部(8)との相対的な枢動運動が可能になり、前記第3のロック構成要素(7)が前記第3のロック位置に配置されたとき、前記第4の取付座部(6)と前記第5の取付座部(8)との前記相対的な枢動運動が抑制され、前記第3のロック構成要素(7)が、前記第2のロック構成要素(5)に当接し、前記第2のロック構成要素(5)が前記第2のロック位置から前記第2の解除位置に移動したとき、前記第2のロック構成要素(5)が、前記第3のロック構成要素(7)を駆動して、前記第3のロック位置から前記第3の解除位置に移動させる、第3のロック構成要素(7)と
によって、さらに特徴付けられる、請求項2に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項4】
前記駆動構成要素(1a)が、前記第1の取付座部(1)に配置された押圧部を備え、前記第1のロック構成要素が、前記押圧部に向かって延在する被押圧部(31)を備え、前記第1の取付座部(1)と前記第2の取付座部(2)とが、互いに対して枢動可能に折り畳まれたとき、前記押圧部が、前記被押圧部(31)を押圧して、前記第1のロック構成要素(3)を駆動し、前記第1のロック位置から前記第1の解除位置に移動させる、ことを特徴とする、請求項1に記載の折畳式ロック機構(200)。
【請求項5】
前記押圧部が、前記第1の取付座部(1)に配置された押圧傾斜面であり、前記被押圧部(31)が、前記押圧傾斜面と協働する突起である、ことを特徴とする、請求項4に記載の折畳式ロック機構(200)。
【請求項6】
前記押圧傾斜面が、螺旋状である、ことを特徴とする、請求項5に記載の折畳式ロック機構(200)。
【請求項7】
貫通孔(21)が、前記第2の取付座部(2)に形成され、前記被押圧部(31)に対応する位置に配置され、前記被押圧部(31)が、前記貫通孔(21)を摺動可能に通過する、ことを特徴とする、請求項4に記載の折畳式ロック機構(200)。
【請求項8】
前記第1のロック構成要素(3)が、前記第2の取付座部(2)及び前記第3の取付座部(4)の枢動軸の軸方向に沿って移動可能である、ことを特徴とする、請求項1に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項9】
前記第1のロック構成要素(3)が、第1の係合歯(32)を備え、前記第2の取付座部(2)が、前記第1の係合歯(32)と協働する第1の左被係合歯(22)を備え、前記第3の取付座部(4)が、前記第1の係合歯(32)と協働する第1の右被係合歯(41)を備え、前記第1のロック構成要素(3)が、前記第1のロック位置に配置されたとき、前記第1の係合歯(32)が、前記第1の左被係合歯(22)及び前記第1の右被係合歯(41)と係合し、前記第1のロック構成要素(3)が、前記第1の解除位置に配置されたとき、前記第1の係合歯(32)が、前記第1の左被係合歯(22)との係合を解除する、ことを特徴とする、請求項1に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項10】
前記第1のロック構成要素(3)を駆動して、前記第1のロック位置に向かって移動させるための第1の弾性構成要素(9)によって、さらに特徴付けられる、請求項1に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項11】
前記第1のロック構成要素(3)が、前記第2のロック構成要素(5)に向かって延在する第1の当接部(33)を備え、前記第1の当接部(33)が、前記第3の取付座部(4)を通過して、前記第2のロック構成要素(5)に当接する、ことを特徴とする、請求項2に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項12】
貫通孔(42)が、前記第3の取付座部(4)に形成され、前記第1の当接部(33)に対応する位置に配置される、ことを特徴とする、請求項11に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項13】
前記第2のロック構成要素(5)が、前記第3の取付座部(4)及び前記第4の取付座部(6)の枢動軸の軸方向に沿って移動可能である、ことを特徴とする、請求項2に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項14】
前記第2のロック構成要素(5)が、第2の係合歯(51)を備え、前記第3の取付座部(4)が、前記第2の係合歯(51)と協働する第2の左被係合歯(43)を備え、前記第4の取付座部(6)が、前記第2の係合歯(51)と協働する第2の右被係合歯(61)を備え、前記第2のロック構成要素(5)が、前記第2のロック位置に配置されたとき、前記第2の係合歯(51)が、前記第2の左被係合歯(43)及び前記第2の右被係合歯(61)と係合し、前記第2のロック構成要素(5)が、前記第2の解除位置に配置されたとき、前記第2の係合歯(51)が、前記第2の左被係合歯(43)との係合を解除する、ことを特徴とする、請求項2に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項15】
前記第2のロック構成要素(5)を駆動して、前記第2のロック位置に向かって移動させるための第2の弾性構成要素(10)によって、さらに特徴付けられる、請求項2に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項16】
前記第2のロック構成要素(5)が、前記第3のロック構成要素(7)に向かって延在する第2の当接部(52)を備え、前記第2の当接部(52)が、前記第4の取付座部(6)を通過して、前記第3のロック構成要素(7)に当接する、ことを特徴とする、
請求項3に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項17】
貫通孔(62)が、前記第4の取付座部(6)に形成され、前記第2の当接部(52)に対応する位置に配置される、ことを特徴とする、請求項16に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項18】
前記第3のロック構成要素(7)が、前記第4の取付座部(6)及び前記第5の取付座部(8)の枢動軸の軸方向に沿って移動可能である、ことを特徴とする、請求項3に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項19】
前記第3のロック構成要素(7)が、第3の係合歯(71)を備え、前記第4の取付座部(6)が、前記第3の係合歯(71)と協働する第3の係合歯(63)を備え、前記第5の取付座部(8)が、前記第3の係合歯(71)と協働する第3の右被係合歯(81)を備え、前記第3のロック構成要素(7)が、前記第3のロック位置に配置されたとき、前記第3の係合歯(71)が、前記第3の係合歯(63)及び前記第3の右被係合歯(81)と係合し、前記第3のロック構成要素(7)が、前記第3の解除位置に配置されたとき、前記第3の係合歯(71)が、前記第3の係合歯(63)との係合を解除する、ことを特徴とする、請求項3に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項20】
前記第3のロック構成要素(7)を駆動して、前記第3のロック位置に向かって移動させるための第3の弾性構成要素(11)によって、さらに特徴付けられる、請求項3に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項21】
前記第1の取付座部(1)と前記第2の取付座部(2)との相対的な枢動角度を制限するための制限アセンブリ(18)によって、さらに特徴付けられる、請求項1に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項22】
前記制限アセンブリ(18)が、前記第2の取付座部(2)に設置され、前記第1の取付座部(1)に向かって突出する制限構成要素(181)を備え、制限スロット(1b)が、前記第1の取付座部(1)に形成され、前記制限構成要素(181)に対応する位置に配置され、前記制限構成要素(181)が、前記制限スロット(1b)内に摺動可能に延伸する、ことを特徴とする、請求項21に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項23】
前記制限アセンブリ(18)が、第4の弾性構成要素(182)をさらに備え、前記制限構成要素(181)が、前記第4の弾性構成要素(182)によって前記第2の取付座部(2)に設置され、前記第4の弾性構成要素(182)が、前記制限構成要素(181)を駆動して、前記制限スロット(1b)に弾性的に当接させるためのものである、ことを特徴とする、請求項22に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項24】
前記制限構成要素(181)が、円柱である、ことを特徴とする、請求項22に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項25】
通過孔(23)が、前記第2の取付座部(2)に形成され、前記制限構成要素(181)に対応する位置に配置され、前記制限構成要素(181)が、前記通過孔(23)を摺動可能に通過する、ことを特徴とする、請求項22に記載の折畳式ロック機構(200、300)。
【請求項26】
前記駆動構成要素(2a)が、
前記第1の取付座部(1)に枢動可能に接続された押圧構成要素(19)と、
前記押圧構成要素(19)と前記第1のロック構成要素(3)との間で移動可能に配置され、延在位置と後退位置との間で移動可能である被駆動構成要素(20)であって、前記押圧構成要素(19)が、前記折畳式ロック機構(300)の折畳動作を可能にするために、前記被駆動構成要素(20)を駆動するために枢動して、前記後退位置から前記延在位置に移動させ、前記第1のロック構成要素(3)を前記第1のロック位置から前記第1の解除位置に押圧する、被駆動構成要素(20)と
を備える、ことを特徴とする、請求項1に記載の折畳式ロック機構(300)。
【請求項27】
前記駆動構成要素(2a)が、前記押圧構成要素(19)に接続され、前記押圧構成要素(19)を枢動するように駆動するための連結構成要素(201)をさらに備える、ことを特徴とする、請求項26に記載の折畳式ロック機構(300)。
【請求項28】
前記押圧構成要素(19)が、前記被駆動構成要素(20)に向かって延在する隣接部(191)を備え、前記被駆動構成要素(20)が、被隣接部(20a)を備え、前記隣接部(191)が、前記被隣接部(20a)を押圧して、前記被駆動構成要素(20)を駆動し、前記後退位置から前記延在位置に移動させるように構成される、ことを特徴とする、請求項26に記載の折畳式ロック機構(300)。
【請求項29】
前記隣接部(191)が、隣接突起であり、前記被隣接部(20a)が、被隣接突起であり、前記被駆動構成要素(20)が、前記後退位置に配置されたとき、前記隣接突起と前記被隣接突起とが、互いに位置ズレし、前記被駆動構成要素(20)が、前記延在位置に配置されたとき、前記隣接突起と前記被隣接突起とが、位置合わせされて、互いに当接する、ことを特徴とする、請求項28に記載の折畳式ロック機構(300)。
【請求項30】
前記被駆動構成要素(20)が、押圧当接部(20b)を備え、前記第1のロック構成要素(3)が、前記押圧当接部(20b)に向かって延在する被押圧部(31)を備え、前記被駆動構成要素(20)が、前記後退位置から前記延在位置に移動したとき、前記押圧当接部(20b)が、前記被押圧部(31)を押圧して、前記第1のロック構成要素(3)を駆動し、前記第1のロック位置から前記第1の解除位置に移動させる、ことを特徴とする、請求項26に記載の折畳式ロック機構(300)。
【請求項31】
前記被駆動構成要素(20)が、前記第1の取付座部(1)及び前記第2の取付座部(2)の枢動軸の軸方向に沿って移動可能である、ことを特徴とする、請求項26に記載の折畳式ロック機構(300)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、請求項1の特徴部分前の節による折畳式ロック機構に関する。
【背景技術】
【0002】
子供用ベビーカーなどのチャイルドキャリアは通常、実用性及び輸送の利便性を向上させるために、折畳式フレーム本体を有する。チャイルドキャリアを使用するとき、使用者は、チャイルドキャリアを展開状態に展開し得る。チャイルドキャリアを使用しないとき、使用者は、チャイルドキャリアを折り畳んだ状態に折り畳み、容易に保管し、容易に輸送するために、チャイルドキャリアの占有スペースを小さくし得る。
【0003】
従来の折畳式フレーム本体は通常、機能によって背凭れ、座部、後脚部、前脚部及びハンドルに分類され得る複数のロッドと、複数のロッドの間に配置され、複数のロッドをロックまたはロック解除するためのロック装置と、を含む。しかしながら、従来のロック装置は、構造が複雑であり、複数のロッドを同時にロック解除できない。さらに、従来のロック装置は、解除ボタンによって作動するので、使用者は、解除ボタンを操作するために屈む必要がある。そのため、従来のロック装置は、使用上の都合が悪く、改善の余地がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
そこで、本発明は、フレーム本体に適合し、構造が簡単で、操作が容易であるという利点を有する折畳式ロック機構を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
これは、請求項1に記載の折畳式ロック機構によって実現される。従属請求項は、対応するさらなる発展及び改良に関する。
【0006】
以下の詳細な説明からより明確に分かるように、特許請求の範囲に記載の折畳式ロック機構は、第1の取付座部と、第2の取付座部と、第3の取付座部と、第1のロック構成要素と、駆動構成要素と、を含む。第2の取付座部は、第1の取付座部に枢動可能に接続される。第3の取付座部は、第2の取付座部に枢動可能に接続される。第1のロック構成要素は、第2の取付座部と第3の取付座部との間で、少なくとも部分的にかつ移動可能に配置される。第1のロック構成要素は、第1の解除位置と第1のロック位置との間で移動可能である。第1のロック構成要素が、第1の解除位置に配置されたとき、第2の取付座部と第3の取付座部との相対的な枢動運動が可能である。第1のロック構成要素が、第1のロック位置に配置されたとき、第2の取付座部と第3の取付座部との相対的な枢動運動が抑制される。駆動構成要素は、第1の取付座部に配置され、第1のロック構成要素に当接する。駆動構成要素は、折畳式ロック機構の折畳動作を可能にするために、第1のロック構成要素を駆動して、第1のロック位置から第1の解除位置に移動させるように構成される。
【0007】
本発明の一実施形態によれば、折畳式ロック機構は、第4の取付座部と、第2のロック構成要素と、をさらに含む。第4の取付座部は、第3の取付座部に枢動可能に接続される。第2のロック構成要素は、第3の取付座部と第4の取付座部との間で、少なくとも部分的にかつ移動可能に配置される。第2のロック構成要素は、第2の解除位置と第2のロック位置との間で移動可能である。第2のロック構成要素が、第2の解除位置に配置されたとき、第3の取付座部と第4の取付座部との相対的な枢動運動が可能である。第2のロック構成要素が、第2のロック位置に配置されたとき、第3の取付座部と第4の取付座部との相対的な枢動運動が抑制される。第2のロック構成要素は、第1のロック構成要素に当接し、第1のロック構成要素が、第1のロック位置から第1の解除位置に移動したとき、第1のロック構成要素は、第2のロック構成要素を駆動して、第2のロック位置から第2の解除位置に移動させる。
【0008】
本発明の一実施形態によれば、折畳式ロック機構は、第5の取付座部と、第3のロック構成要素とを、さらに含む。第5の取付座部は、第4の取付座部に枢動可能に接続される。第3のロック構成要素は、第4の取付座部と第5の取付座部との間で、少なくとも部分的にかつ移動可能に配置される。第3のロック構成要素は、第3の解除位置と第3のロック位置との間で移動可能である。第3のロック構成要素が、第3の解除位置に配置されたとき、第4の取付座部と第5の取付座部との相対的な枢動運動が可能である。第3のロック構成要素が、第3のロック位置に配置されたとき、第4の取付座部と第5の取付座部との相対的な枢動運動が抑制される。第3のロック構成要素は、第2のロック構成要素に当接し、第2のロック構成要素が、第2のロック位置から第2の解除位置に移動したとき、第2のロック構成要素は、第3のロック構成要素を駆動して、第3のロック位置から第3の解除位置に移動させる。
【0009】
本発明の一実施形態によれば、駆動構成要素は、第1の取付座部に配置された押圧部を含む。第1のロック構成要素は、押圧部に向かって延在する被押圧部を含み、第1の取付座部と第2の取付座部とが、互いに対して枢動可能に折り畳まれたとき、押圧部は、被押圧部を押圧して、第1のロック構成要素を駆動し、第1のロック位置から第1の解除位置に移動させる。
【0010】
本発明の一実施形態によれば、押圧部は、第1の取付座部に配置された押圧傾斜面であり、被押圧部は、押圧傾斜面と協働する突起である。
【0011】
本発明の一実施形態によれば、押圧傾斜面は、螺旋状である。
【0012】
本発明の一実施形態によれば、貫通孔が、第2の取付座部に形成され、被押圧部に対応する位置に配置されており、被押圧部は、貫通孔を摺動可能に通過する。
【0013】
本発明の一実施形態によれば、第1のロック構成要素は、第2の取付座部及び第3の取付座部の枢動軸の軸方向に沿って移動可能である。
【0014】
本発明の一実施形態によれば、第1のロック構成要素は、第1の係合歯を含む。第2の取付座部は、第1の係合歯と協働する第1の左被係合歯を含む。第3の取付座部は、第1の係合歯と協働する第1の右被係合歯を含む。第1のロック構成要素が、第1のロック位置に配置されたとき、第1の係合歯は、第1の左被係合歯及び第1の右被係合歯と係合し、第1のロック構成要素が、第1の解除位置に配置されたとき、第1の係合歯は、第1の左被係合歯との係合を解除する。
【0015】
本発明の一実施形態によれば、折畳式ロック機構は、第1のロック構成要素を駆動して、第1のロック位置に向かって移動させるための第1の弾性構成要素をさらに含む。
【0016】
本発明の一実施形態によれば、第1のロック構成要素は、第2のロック構成要素に向かって延在する第1の当接部を含み、第1の当接部は、第3の取付座部を通過して、第2のロック構成要素に当接する。
【0017】
本発明の一実施形態によれば、貫通孔が、第3の取付座部に形成され、第1の当接部に対応する位置に配置される。
【0018】
本発明の一実施形態によれば、第2のロック構成要素は、第3の取付座部及び第4の取付座部の枢動軸の軸方向に沿って移動可能である。
【0019】
本発明の一実施形態によれば、第2のロック構成要素は、第2の係合歯を含む。第3の取付座部は、第2の係合歯と協働する第2の左被係合歯を含む。第4の取付座部は、第2の係合歯と協働する第2の右被係合歯を含む。第2のロック構成要素が、第2のロック位置に配置されたとき、第2の係合歯は、第2の左被係合歯及び第2の右被係合歯と係合し、第2のロック構成要素が、第2の解除位置に配置されたとき、第2の係合歯は、第2の左被係合歯との係合を解除する。
【0020】
本発明の一実施形態によれば、折畳式ロック機構は、第2のロック構成要素を駆動して、第2のロック位置に向かって移動させるための第2の弾性構成要素をさらに含む。
【0021】
本発明の一実施形態によれば、第2のロック構成要素は、第3のロック構成要素に向かって延在する第2の当接部を含み、第2の当接部は、第4の取付座部を通過して、第3のロック構成要素に当接する。
【0022】
本発明の一実施形態によれば、貫通孔が、第4の取付座部に形成され、第2の当接部に対応する位置に配置される。
【0023】
本発明の一実施形態によれば、第3のロック構成要素は、第4の取付座部及び第5の取付座部の枢動軸の軸方向に沿って移動可能である。
【0024】
本発明の一実施形態によれば、第3のロック構成要素は、第3の係合歯を含む。第4の取付座部は、第3の係合歯と協働する第3の係合歯を含む。第5の取付座部は、第3の係合歯と協働する第3の右被係合歯を含む。第3のロック構成要素が、第3のロック位置に配置されたとき、第3の係合歯は、第3の係合歯及び第3の右被係合歯と係合し、第3のロック構成要素が、第3の解除位置に配置されたとき、第3の係合歯は、第3の係合歯との係合を解除する。
【0025】
本発明の一実施形態によれば、折畳式ロック機構は、第3のロック構成要素を駆動して、第3のロック位置に向かって移動させるための第3の弾性構成要素をさらに含む。
【0026】
本発明の一実施形態によれば、折畳式ロック機構は、第1の取付座部と第2の取付座部との相対的な枢動角度を制限するための制限アセンブリをさらに含む。
【0027】
本発明の一実施形態によれば、制限アセンブリは、第2の取付座部に設置されかつ第1の取付座部に向かって突出する制限構成要素を含む。制限スロットが、第1の取付座部に形成され、制限構成要素に対応する位置に配置され、制限構成要素は、制限スロット内に摺動可能に延伸する。
【0028】
本発明の一実施形態によれば、制限アセンブリは、第4の弾性構成要素をさらに含む。制限構成要素は、第4の弾性構成要素によって第2の取付座部に設置され、第4の弾性構成要素は、制限構成要素を駆動して、制限スロットに弾性的に当接させるためのものである。
【0029】
本発明の一実施形態によれば、制限構成要素は、円柱である。
【0030】
本発明の一実施形態によれば、通過孔が、第2の取付座部に形成され、制限構成要素に対応する位置に配置され、制限構成要素は、通過孔を摺動可能に通過する。
【0031】
本発明の一実施形態によれば、駆動構成要素は、押圧構成要素と、被駆動構成要素と、を含む。押圧構成要素は、第1の取付座部に枢動可能に接続される。被駆動構成要素は、押圧構成要素と第1のロック構成要素との間で移動可能に配置され、延在位置と後退位置との間で移動可能であり、押圧構成要素は、折畳式ロック機構の折畳動作を可能にするために、被駆動構成要素を駆動するために枢動して、後退位置から延在位置に移動させ、第1のロック構成要素を第1のロック位置から第1の解除位置に押圧する。
【0032】
本発明の一実施形態によれば、押圧構成要素に接続され、押圧構成要素を枢動するように駆動するための連結構成要素を、駆動構成要素は、さらに含む。
【0033】
本発明の一実施形態によれば、押圧構成要素は、被駆動構成要素に向かって延在する隣接部を含む。被駆動構成要素は、被隣接部を含み、隣接部は、被隣接部を押圧して、被駆動構成要素を駆動し、後退位置から延在位置に移動させるように構成される。
【0034】
本発明の一実施形態によれば、隣接部は、隣接突起である。被隣接部は、被隣接突起である。被駆動構成要素が、後退位置に配置されたとき、隣接突起と被隣接突起とが、互いに位置ズレし、被駆動構成要素が、延在位置に配置されたとき、隣接突起と被隣接突起とが、位置合わせされて、互いに当接する。
【0035】
本発明の一実施形態によれば、被駆動構成要素は、押圧当接部を含む。第1のロック構成要素は、押圧当接部に向かって延在する被押圧部を含み、被駆動構成要素が、後退位置から延在位置に移動したとき、押圧当接部は、被押圧部を押圧して、第1のロック構成要素を駆動し、第1のロック位置から第1の解除位置に移動させる。
【0036】
本発明の一実施形態によれば、被駆動構成要素は、第1の取付座部及び第2の取付座部の枢動軸の軸方向に沿って移動可能である。
【0037】
従来技術とは対照的に、本発明では、折畳式ロック機構の第1の取付座部、第2の取付座部、及び第3の取付座部が、フレーム本体の異なるロッドに接続されたとき、折畳式ロック機構は、駆動構成要素を使用して、第1のロック構成要素を第1の解除位置に移動させ、第1の取付座部と第2の取付座部との相対的な枢動運動、及び第2の取付座部と第3の取付座部との相対的な枢動運動を同時に可能にし、これにより、異なるロッドの相対的な運動が、同時に可能になり、フレーム本体全体の折畳動作を実現する。したがって、本発明は、構造が簡単で操作が容易であるという利点を有する。
【0038】
本発明のこれら及び他の目的は、様々な図及び図面に示した好ましい実施形態の以下の詳細な説明を読めば、当業者には明らかになるであろう。
【0039】
以下では、添付の図面を参照して、本発明を例として、さらに説明する。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】本発明の第1の実施形態による展開状態のチャイルドキャリアの概略図である。
【
図2】本発明の第1の実施形態によるチャイルドキャリアの部分断面図である。
【
図3】本発明の第1の実施形態による
図2に示すチャイルドキャリアのC部の拡大図である。
【
図4】本発明の第1の実施形態によるチャイルドキャリアの異なるビューにおける部分図である。
【
図5】本発明の第1の実施形態によるチャイルドキャリアの異なるビューにおける部分図である。
【
図6】本発明の第1の実施形態によるチャイルドキャリアの異なるビューにおける部分分解図である。
【
図7】本発明の第1の実施形態によるチャイルドキャリアの異なるビューにおける部分分解図である。
【
図8】本発明の第1の実施形態による第1の取付座部の部分図である。
【
図9】本発明の第1の実施形態によるチャイルドキャリアの部分内部構造図である。
【
図10】本発明の第1の実施形態による
図9に示すチャイルドキャリアのD部の拡大図である。
【
図11】本発明の第1の実施形態によるチャイルドキャリアの別の部分内部構造図である。
【
図12】本発明の第1の実施形態による
図11に示すチャイルドキャリアのE部の拡大図である。
【
図13】本発明の第1の実施形態による制限構成要素が制限スロット内に延伸するときのチャイルドキャリアの部分図である。
【
図14】本発明の第1の実施形態による
図13に示すチャイルドキャリアのF部の拡大図である。
【
図15】本発明の第2の実施形態による展開状態のチャイルドキャリアの概略図である。
【
図16】本発明の第2の実施形態によるチャイルドキャリアの部分図である。
【
図17】本発明の第2の実施形態によるチャイルドキャリアの別の部分図である。
【
図18】本発明の第2の実施形態による
図17に示すチャイルドキャリアのG部の拡大図である。
【
図19】本発明の第2の実施形態によるチャイルドキャリアの部分内部構造図である。
【
図20】本発明の第2の実施形態による
図19に示すチャイルドキャリアのH部の拡大図である。
【
図21】本発明の第2の実施形態によるチャイルドキャリアの別の部分内部構造図である。
【
図22】本発明の第2の実施形態によるチャイルドキャリアのI部の拡大図である。
【
図23】本発明の第2の実施形態によるチャイルドキャリアの部分断面図である。
【
図24】本発明の第2の実施形態によるチャイルドキャリアのJ部の拡大図である。
【
図25】本発明の第2の実施形態による被駆動構成要素の図である。
【
図26】本発明の第2の実施形態による押圧構成要素の図である。
【発明を実施するための形態】
【0041】
好ましい実施形態の以下の詳細な説明では、本明細書の一部を形成し、本発明を実施し得る特定の実施形態を例示として示す添付の図面を参照する。この点に関して、「上(top)」、「下(bottom)」、「右(right)」、「左(left)」、「前(front)」、「後(back)」などの方向を表す用語を、説明している図の向きを参照して使用する。本発明の構成要素は、いくつかの異なる向きに位置し得る。したがって、方向を示す用語は、説明の目的で使用されており、決して限定するものではない。よって、図面及び説明は、本質的に例示的であり、限定的ではないと見なされる。また、「接続する」という用語は、間接的または直接的な機械的接続を意味することを意図している。したがって、第1の装置が第2の装置に結合される場合、その接続は、直接的な機械的接続を介しても、または他の装置及び接続を介した間接的な機械的接続を介してもよい。
【0042】
図1から
図5を参照されたい。
図1は、本発明の第1の実施形態による展開状態のチャイルドキャリア100の模式図である。
図2は、本発明の第1の実施形態によるチャイルドキャリア100の部分断面図である。
図3は、本発明の第1の実施形態による
図2に示すチャイルドキャリア100のC部の拡大図である。
図4及び
図5は、本発明の第1の実施形態によるチャイルドキャリア100の異なるビューにおける部分図である。
図1から
図5に示すように、本実施形態では、チャイルドキャリア100は、子供用ベビーカーであってもよく、フレーム本体400と、2つの折畳式ロック機構200と、を含む。2つの折畳式ロック機構200は、フレーム本体400の2つの側方に配置され、フレーム本体400の異なるロッドをロックまたはロック解除するために互いに対称であり、異なるロッドの枢動運動を可能にする、または抑制する。しかしながら、折畳式ロック機構200の数は、この実施形態に限定されない。例えば、別の実施形態では、チャイルドキャリア100は、チャイルドバスケットまたはチャイルド安全シートであってもよく、チャイルドバスケットまたはチャイルド安全シートのフレーム本体の片側にのみに、1つの折畳式ロック機構のみを含んでもよい。
【0043】
折畳式ロック機構200は、第1の取付座部1と、第2の取付座部2と、第3の取付座部4と、第1のロック構成要素3と、第1の弾性構成要素9と、駆動構成要素1aと、を含む。第1の取付座部1、第2の取付座部2、及び第3の取付座部4は、フレーム本体400の3つの異なるロッドに接続され得る。第2の取付座部2は、第1の取付座部1に枢動可能に接続される。第3の取付座部4は、第2の取付座部2に枢動可能に接続される。チャンバが、第2の取付座部2と第3の取付座部4との間に形成される。第1のロック構成要素3は、第2の取付座部2と第3の取付座部4との間のチャンバ内で、少なくとも部分的にかつ移動可能に配置される。第1のロック構成要素3は、第2の取付座部2及び第3の取付座部4の枢動軸の軸方向に沿って、第1の解除位置と第1のロック位置との間で移動可能である。第1のロック位置に配置された第1のロック構成要素3は、第2の取付座部2と第3の取付座部4との相対的な枢動運動をロックすることができ、すなわち、第1のロック構成要素3が、第1のロック位置に配置されたとき、第1のロック構成要素3は、第2の取付座部2と第3の取付座部4との相対的な枢動運動を抑制し得る。第1の解除位置に配置された第1のロック構成要素3は、第2の取付座部2と第3の取付座部4との相対的な枢動運動をロック解除することができ、すなわち、第1のロック構成要素3が、第1の解除位置に配置されたとき、第1のロック構成要素3は、第2の取付座部2と第3の取付座部4との相対的な枢動運動を可能にし得る。第1の弾性構成要素9は、第1のロック構成要素3を駆動して、第1のロック位置に向かって移動させるための弾性力を与え得る。好ましくは、本実施形態では、第1の弾性構成要素9は、圧縮バネであってもよい。しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されない。
【0044】
さらに、駆動構成要素1aは、第1の取付座部1に配置され、第1のロック構成要素3を駆動して、第1のロック位置から第1の解除位置に移動させるために、第1のロック構成要素3に当接する。本実施形態では、第1の取付座部1及び第2の取付座部2が、互いに対して枢動したとき、駆動構成要素1aは、第1の取付座部1と第2の取付座部2との相対的な枢動運動によって駆動され、第1のロック構成要素3を第1のロック位置から第1の解除位置に押圧し得る。例えば、第1の取付座部1に接続されたロッドが、第2の取付座部2に接続されたロッドに対して枢動可能に折り畳むように動作したとき、第1の取付座部1は、第2の取付座部2に対して枢動可能に折り畳むように駆動され得る。第1の取付座部1が、第2の取付座部2に対して枢動可能に折り畳まれたとき、駆動構成要素1aは、第2の取付座部2と第3の取付座部4との相対的な枢動運動を可能にするために、第1のロック構成要素3を駆動して、第1のロック位置から第1の解除位置に移動させることができ、これにより、第2の取付座部2に接続されたロッド、及び第3の取付座部4に接続されたロッドは、互いに対して枢動可能に折り畳まれ得る。換言すれば、本発明は、第1の取付座部1及び第2の取付座部2に接続された2つのロッドとの相対的な枢動運動を利用して、他の2つのロッドの相対的な枢動運動をロック解除し得る。したがって、本発明は、構造が簡単で操作が容易であるという利点を有する。
【0045】
さらに
図1から
図3に示すように、折畳式ロック機構200は、第4の取付座部6と、第5の取付座部8と、第2のロック構成要素5と、第3のロック構成要素7と、第2の弾性構成要素10と、第3の弾性構成要素11と、をさらに含む。第4の取付座部6、第3のロック構成要素7、及び第5の取付座部8は、折畳式ロック機構200の幅方向に沿って順次配置される。
図3を例にとると、第4の取付座部6、第3のロック構成要素7、及び第5の取付座部8は、
図3に示す矢印方向Bに沿って順次配置される。第4の取付座部6は、第3の取付座部4の第2の取付座部2から離れた側に隣接している。第4の取付座部6は、第3の取付座部4に枢動可能に接続される。チャンバが、第3の取付座部4と第4の取付座部6との間に形成される。第2のロック構成要素5は、第3の取付座部4と第4の取付座部6との間のチャンバ内で、少なくとも部分的にかつ移動可能に配置される。第2のロック構成要素5は、第3の取付座部4及び第4の取付座部6の枢動軸の軸方向に沿って、第2の解除位置と第2のロック位置との間で移動可能である。第2のロック位置に配置された第2のロック構成要素5は、第3の取付座部4と第4の取付座部6との相対的な枢動運動をロックすることができ、すなわち、第2のロック構成要素5が、第2のロック位置に配置されたとき、第2のロック構成要素5は、第3の取付座部4と第4の取付座部6との相対的な枢動運動を抑制し得る。第2の解除位置に配置された第2のロック構成要素5は、第3の取付座部4と第4の取付座部6との相対的な枢動運動をロック解除することができ、すなわち、第2のロック構成要素5が、第2の解除位置に配置されたとき、第2のロック構成要素5は、第3の取付座部4と第4の取付座部6との相対的な枢動運動を可能にし得る。第2の弾性構成要素10は、第2のロック構成要素5を駆動して、第2のロック位置に向かって移動させるための弾性力を与え得る。好ましくは、本実施形態では、第2の弾性構成要素10は、圧縮バネであってもよい。しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されない。さらに、第2のロック構成要素5は、第1のロック構成要素3に当接する。第1のロック構成要素3が、第1のロック位置から第1の解除位置に移動したとき、第1のロック構成要素3は、第2のロック構成要素5を駆動して、第2のロック位置から第2の解除位置に移動させる。
【0046】
また、第5の取付座部8は、第4の取付座部6の第3の取付座部4から離れた側に隣接している。第5の取付座部8は、第4の取付座部6に枢動可能に接続される。チャンバが、第4の取付座部6と第5の取付座部8との間に形成される。第3のロック構成要素7は、第4の取付座部6と第5の取付座部8との間のチャンバ内で、少なくとも部分的にかつ移動可能に配置される。第3のロック構成要素7は、第4の取付座部6及び第5の取付座部8の枢動軸の軸方向に沿って、第3の解除位置と第3のロック位置との間で移動可能である。第3のロック位置に配置された第3のロック構成要素7は、第4の取付座部6と第5の取付座部8との相対的な枢動運動をロックすることができ、すなわち、第3のロック構成要素7が、第3のロック位置に配置されたとき、第3のロック構成要素7は、第4の取付座部6と第5の取付座部8との相対的な枢動運動を抑制し得る。第3の解除位置に配置された第3のロック構成要素7は、第4の取付座部6と第5の取付座部8との相対的な枢動運動をロック解除することができ、すなわち、第3のロック構成要素7が、第3の解除位置に配置されたとき、第3のロック構成要素7は、第4の取付座部6と第5の取付座部8との相対的な枢動運動を可能にし得る。第3の弾性構成要素11は、第3のロック構成要素7を駆動して、第3のロック位置に向かって移動させるための弾性力を与え得る。好ましくは、この実施形態では、第3の弾性構成要素11は、圧縮バネであってもよい。しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されない。さらに、第3のロック構成要素7は、第2のロック構成要素5に当接する。第2のロック構成要素5が、第2のロック位置から第2の解除位置に移動したとき、第2のロック構成要素5は、第3のロック構成要素7を駆動して、第3のロック位置から第3の解除位置に移動させる。換言すれば、本実施形態では、第1の取付座部1と第2の取付座部2との相対的な枢動運動は、第2の取付座部2と第3の取付座部4との相対的な枢動運動、第3の取付座部4と第4の取付座部6との相対的な枢動運動、及び第4の取付座部6と第5の取付座部8との相対的な枢動運動を、ロック解除し得る。したがって、本発明は、操作上の利便性をもたらし得る。
【0047】
具体的には、
図1から
図3に示すように、フレーム本体400は、背凭れ12と、座部13と、後脚部14と、前脚部15と、ハンドル16とを、含み、それらは、異なるロッドによって形成される。背凭れ12は、第1の取付座部1に接続される。座部13は、第2の取付座部2に接続される。後脚部14は、第3の取付座部4に接続される。前脚部15は、第4の取付座部6に接続される。ハンドル16は、第5の取付座部8に接続される。背凭れ12及び座部13は、第1の取付座部1と第2の取付座部2との相対的な枢動運動によって、互いに対して枢動可能に折り畳まれ、または展開され得る。座部13及び後脚部14は、第2の取付座部2と第3の取付座部4との相対的な枢動運動によって、互いに対して枢動可能に折り畳まれ、または展開され得る。後脚部14及び前脚部15は、第3の取付座部4と第4の取付座部6との相対的な枢動運動によって、互いに対して枢動可能に折り畳まれ、または展開され得る。前脚部15及びハンドル16は、第4の取付座部6と第5の取付座部8との相対的な枢動運動によって、互いに対して枢動可能に折り畳まれ、または展開され得る。フレーム本体400の折畳動作中、背凭れ12と座部13との相対的な枢動運動は、座部13と後脚部14との相対的な枢動運動、後脚部14と前脚部15との相対的な枢動運動、及び前脚部15とハンドル16との相対的な枢動運動を、同時に可能にするために、座部13と後脚部14との相対的な枢動運動、後脚部14と前脚部15との相対的な枢動運動、及び前脚部15とハンドル16との相対的な枢動運動をロック解除し得る。一方、フレーム本体400の展開動作時には、背凭れ12と座部13との相対的な枢動運動は、座部13と後脚部14との相対的な枢動運動、後脚部14と前脚部15との相対的な枢動運動、及び前脚部15とハンドル16との相対的な枢動運動を抑制するために、座部13と後脚部14との相対的な枢動運動、後脚部14と前脚部15との相対的な枢動運動、及び前脚部15とハンドル16との相対的な枢動運動をロックし得る。したがって、本発明は、構造が簡単で操作が容易であるという利点を有する。さらに、好ましくは、背凭れ12の上部に配置され、背凭れ12と座部13との相対的な枢動運動をロック解除するための解除操作構成要素17を、折畳式ロック機構200は、さらに含む。したがって、使用者は、腰を曲げることなく、フレーム本体400のすべてのロッドをロック解除し得る。
【0048】
より具体的には、
図6から
図8を参照されたい。
図6及び
図7は、本発明の第1の実施形態によるチャイルドキャリア100の異なるビューにおける部分分解図である。
図8は、本発明の第1の実施形態による第1の取付座部1の部分図である。
図6から
図8に示すように、駆動構成要素1aは、第1の取付座部1に配置された2つの押圧部を含む。2つの押圧部は、第1の取付座部1及び第2の取付座部2の枢動軸に対して互いに対称である。2つの押圧部のそれぞれは、第1の取付座部1から第2の取付座部2に向かって突出している。第1のロック構成要素3は、2つの押圧部に向かって延在する2つの被押圧部31を含む。第1の取付座部1及び第2の取付座部2が、互いに対して枢動可能に折り畳まれたとき、2つの押圧部のそれぞれは、対応する被押圧部31を押圧して、第1のロック構成要素3を駆動し、第1のロック位置から第1の解除位置に移動させる。好ましくは、2つの押圧部のそれぞれは、押圧傾斜面であってもよく、2つの被押圧部31のそれぞれは、対応する押圧傾斜面と協働する突起であってもよい。2つの押圧傾斜面のそれぞれは、対応する突起を高低差で押圧し得る。より好ましくは、2つの押圧傾斜面のそれぞれは、螺旋状であってもよく、2つの押圧傾斜面のそれぞれの中心軸は、第1の取付座部1及び第2の取付座部2の枢動軸と一致し得る。また、2つの突起のそれぞれを円柱状に形成してもよい。しかしながら、駆動構成要素及び第1のロック構成要素の構造は、この実施形態に限定されない。また、2つの貫通孔21が、第2の取付座部4に形成され、2つの被押圧部31にそれぞれ対応する位置に配置される。2つの被押圧部31のそれぞれは、対応する貫通孔21を摺動可能に通過して、第1のロック構成要素3が、第1の取付座部1と第2の取付座部2との間のチャンバ内に延伸することを可能にし、第1の取付座部1と第2の取付座部2とが互いに対して枢動したときに、駆動構成要素1aによって第1のロック構成要素3を駆動する目的を達成する。本実施形態では、駆動構成要素1aは、第1の取付座部1及び第2の取付座部2の枢動軸に対して互いに対称な2つの押圧部を含み、第1のロック構成要素3は、2つの被押圧部31を含む。したがって、駆動構成要素1aは、第1のロック構成要素3の円滑な移動を保証するために、第1のロック構成要素3を安定して押圧し得る。ただし、押圧部及び被押圧部の数は、この実施形態に限定されない。例えば、別の実施形態では、駆動構成要素は、1つの押圧部のみを含んでもよく、第1のロック構成要素は、1つの被押圧部のみを含んでもよい。
【0049】
また、
図6から
図8に示すように、第1のロック構成要素3は、第1の係合歯32を、さらに含む。第2の取付座部2は、第1の係合歯32と協働する第1の左被係合歯22を含む。第3の取付座部4は、第1の係合歯32と協働する第1の右被係合歯41を含む。第1のロック構成要素3が、第1のロック位置に配置されたとき、第1の係合歯32は、第1の左被係合歯22及び第1の右被係合歯41と係合し、これにより、第2の取付座部2と第3の取付座部4との相対的な枢動運動が、抑制される。このとき、第2の取付座部2と第3の取付座部4との相対的な枢動運動が抑制されるので、座部13と後脚部14との相対的な枢動運動も、抑制される。第1のロック構成要素3が、第1の解除位置に配置されたとき、第1の係合歯32は、第1の右被係合歯41と係合するが、第2の取付座部2と第3の取付座部4との相対的な枢動運動を可能にするように、第1の左被係合歯22との係合を解除する。このとき、第2の取付座部2と第3の取付座部4との相対的な枢動運動が可能になるので、座部13と後脚部14との相対的な枢動運動も、可能になる。
【0050】
図3及び
図6から
図8に示すように、第1のロック構成要素3は、第2のロック構成要素5に向かって延在する第1の当接部33を含む。第1の当接部33は、第3の取付座部4を通過して、第2のロック構成要素5に当接する。具体的には、第1の当接部33は、第2のロック構成要素5に向かって延在する突出ブロックであってもよい。好ましくは、本実施形態では、第1のロック構成要素3の断面は、背中合わせに2つのL字形構造の形状に形成されてもよい。しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されない。貫通孔42が、第3の取付座部4に形成され、第1の当接部33に対応する位置に配置される。第1の当接部33は、貫通孔42を摺動可能に通過して、第2のロック構成要素5に弾性的に当接する。
【0051】
図3及び
図6から
図8に示すように、第2のロック構成要素5は、第2の係合歯51を含む。第3の取付座部4は、第2の係合歯51と協働する第2の左被係合歯43を含む。第4の取付座部6は、第2の係合歯51と協働する第2の右被係合歯61を含む。第2のロック構成要素5が、第2のロック位置に配置されたとき、第2の係合歯51は、第2の左被係合歯43及び第2の右被係合歯61と係合し、これにより、第3の取付座部4と第4の取付座部6との相対的な枢動運動が、抑制される。このとき、第3の取付座部4と第4の取付座部6との相対的な枢動運動が抑制されるので、後脚部14と前脚部15との相対的な枢動運動も、抑制される。第2のロック構成要素5が、第2の解除位置に配置されたとき、第2の係合歯51は、第2の右被係合歯61と係合するが、第3の取付座部4と第4の取付座部6との相対的な枢動運動を可能にするように、第2の左被係合歯43との係合を解除する。このとき、第3の取付座部4と第4の取付座部6との相対的な枢動運動が可能になるので、後脚部14と前脚部15との相対的な枢動運動も、可能になる。
【0052】
図1から
図3に示すように、第3のロック構成要素7は、第3のロック構成要素7に向かって延在する第2の当接部52を含む。第2の当接部52は、第4の取付座部6を通過して、第3のロック構成要素7に当接する。具体的には、第2の当接部52は、第3のロック構成要素7に向かって延在する突出ブロックであってもよい。好ましくは、本実施形態では、第3のロック構成要素7の断面は、背中合わせに2つのL字形構造の形状に形成されてもよい。しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されない。貫通孔62が、第4の取付座部6に形成され、第2の当接部52に対応する位置に配置される。第2の当接部52は、貫通孔62を摺動可能に通過して、第3のロック構成要素7に弾性的に当接する。
【0053】
図3及び
図6から
図8に示すように、第3のロック構成要素7は、第3の係合歯71を含む。第4の取付座部6は、第3の係合歯71と協働する第3の左被係合歯63を含む。第5の取付座部8は、第3の係合歯71と協働する第3の右被係合歯81を含む。第3のロック構成要素7が、第1のロック位置に配置されたとき、第3の係合歯71は、第3の左被係合歯63及び第3の右被係合歯81と係合し、これにより、第4の取付座部6と第5の取付座部8との相対的な枢動運動が、抑制される。このとき、第4の取付座部6と第5の取付座部8との相対的な枢動運動が抑制されるので、前脚部15とハンドル16との相対的な枢動運動も、抑制される。第3のロック構成要素7が、第1の解除位置に配置されたとき、第3の係合歯71は、第3の右被係合歯81と係合するが、第4の取付座部6と第5の取付座部8との相対的な枢動運動を可能にするように、第3の左被係合歯63との係合を解除する。このとき、第4の取付座部6と第5の取付座部8との相対的な枢動運動が可能になるので、前脚部15とハンドル16との相対的な枢動運動も、可能になる。
【0054】
図6及び
図9から
図14を参照されたい。
図9は、本発明の第1の実施形態によるチャイルドキャリア100の部分内部構造図である。
図10は、本発明の第1の実施形態による
図9に示すチャイルドキャリア100のD部の拡大図である。
図11は、本発明の第1の実施形態によるチャイルドキャリア100の別の部分内部構造図である。
図12は、本発明の第1の実施形態による
図11に示すチャイルドキャリア100のE部の拡大図である。
図13は、本発明の第1の実施形態による制限構成要素181が制限スロット1b内に延伸するときのチャイルドキャリア100の部分図である。
図14は、本発明の第1の実施形態による
図13に示すチャイルドキャリア100のF部の拡大図である。
図6及び
図9から
図14に示すように、折畳式ロック機構200は、第1の取付座部1と第2の取付座部2との相対的な枢動角度を制限するように構成される制限アセンブリ18をさらに含む。制限アセンブリ18は、制限構成要素181と、第4の弾性構成要素182と、制限接続構成要素183と、を含む。制限構成要素181は、第2の取付座部2に設置され、第1の取付座部1に向かって突出する。制限スロット1bは、第1の取付座部1に形成され、制限構成要素181に対応する位置に配置される。制限構成要素181は、制限スロット1b内に摺動可能に延伸する。制限構成要素181と制限スロット1bとの協働により、制限アセンブリ18は、第1の取付座部1と第2の取付座部2との過度の相対的な枢動角度を防止するために、第1の取付座部1と第2の取付座部2との相対的な枢動角度を制限し得る。例えば、制限構成要素181は、チャイルドキャリア100が折り畳まれた状態にあるときに、チャイルドキャリア100の過度の折畳動作を防止するように、制限スロット1b内に摺動可能に延伸するように構成されてもよい。具体的には、制限接続構成要素183は、第2の取付座部2にロックされる。第4の弾性構成要素182の両端は、制限接続構成要素183及び制限構成要素181にそれぞれ接続され得る。制限構成要素181は、第4の弾性構成要素182及び制限接続構成要素183によって第2の取付座部2に設置され、これにより、制限構成要素181は、衝突による構成要素の摩耗または損傷を防止するために、制限スロット1bに弾性的に当接し得る。好ましくは、本実施形態では、制限構成要素181は、制限構成要素181の滑らかな摺動運動を実現するために、円柱であってもよい。しかしながら、本発明は、この実施形態に限定されない。さらに、通過孔23が、第2の取付座部2に形成され、制限構成要素181に対応する位置に配置される。制限構成要素181は、通過孔23を摺動可能に通過して、制限スロット1bに弾性的に当接する。
【0055】
図1から
図14に示すように、折畳式ロック機構200の動作原理は以下の通りである。チャイルドキャリア100のフレーム本体400を折り畳むとき、使用者は、解除操作構成要素17を押圧して、背凭れ12と座部13との相対的な枢動運動をロック解除した後、背凭れ12を操作して、背凭れ12を駆動し、
図1に示す矢印方向Aに沿って座部13に対して枢動可能に折畳、第1の取付座部1を駆動して、矢印方向Aに沿って第2の取付座部2に対して枢動可能に折り畳み得る。第1の取付座部1が、矢印方向Aに沿って第2の取付座部2に対して枢動可能に折り畳むとき、駆動構成要素1aの押圧部は、第1のロック構成要素3の被押圧部31を押圧して、第1のロック構成要素3を駆動し、第1の弾性構成要素9が発生する弾性力に打ち勝つことによって
図3に示す矢印方向Bに沿って、第1のロック位置から第1の解除位置に移動させ得る。第1のロック構成要素3が、第2のロック構成要素5に当接し、第2のロック構成要素5が、第3のロック構成要素7に当接するので、第2のロック構成要素5及び第3のロック構成要素7は、第2のロック位置及び第3のロック位置から、第2の解除位置及び第3の解除位置に、それぞれ移動するように駆動され、第1のロック構成要素3が、第1のロック位置から第1の解除位置に移動したときに、座部13と後脚部14との相対的な枢動運動、後脚部14と前脚部15との相対的な枢動運動、及び前脚部15とハンドル16との相対的な枢動運動を、ロック解除し得る。その後、使用者は、座部13、後脚部14、前脚部15及びハンドル16を操作して、座部13と後脚部14との相対的な枢動運動、後脚部14と前脚部15との相対的な枢動運動、及び前脚部15とハンドル16との相対的な枢動運動によって、チャイルドキャリア100のフレーム本体400の折畳操作を完了し得る。
【0056】
一方、チャイルドキャリア100のフレーム本体400を展開するとき、使用者は、背凭れ12を操作して、背凭れ12を駆動し、矢印方向Aとは反対方向に沿って、座部13に対して枢動可能に展開させ、第1の取付座部1を駆動して、矢印方向Aとは反対方向に沿って第2の取付座部2に対して枢動可能に展開させ得る。第1の取付座部1が、矢印方向Aとは反対方向に沿って、第2の取付座部2に対して枢動可能に展開したとき、駆動構成要素1aの押圧部は、矢印方向Bに沿って、第1のロック構成要素3の被押圧部31を押圧しない。したがって、弾性変形した第1の弾性構成要素9は、第1のロック構成要素3を駆動して、矢印方向Bとは反対方向に沿って、第1の解除位置から第1のロック位置に移動させ得る。第1のロック構成要素3が、第1の解除位置から第1のロック位置に移動したとき、第1のロック構成要素3は、第2のロック構成要素5を矢印方向Bに沿って押圧しない。したがって、弾性変形した第2の弾性構成要素10は、第2のロック構成要素5を駆動して、矢印方向Bとは反対方向に沿って、第2の解除位置から第2のロック位置に移動させ得る。第2のロック構成要素5が、第2の解除位置から第2のロック位置に移動したとき、第2のロック構成要素5は、第3のロック構成要素7を矢印方向Bに沿って押圧しない。したがって、弾性変形した第3の弾性構成要素11は、第3のロック構成要素7を駆動して、矢印方向Bとは反対方向に沿って、第3の解除位置から第3のロック位置に移動させ得る。第1のロック位置に配置された第1のロック構成要素3、第2のロック位置に配置された第2のロック構成要素5、第3のロック位置に配置された第3のロック構成要素7はそれぞれ、座部13と後脚部14との相対的な枢動運動、後脚部14と前脚部15との相対的な枢動運動、及び前脚部15とハンドル16との相対的な枢動運動を、ロックし、これにより、フレーム本体400は、展開状態でロックされ得る。
【0057】
図15から
図26をさらに参照されたい。
図15は、本発明の第2の実施形態による展開状態のチャイルドキャリア500の模式図である。
図16は、本発明の第2の実施形態によるチャイルドキャリア500の部分図である。
図17は、本発明の第2の実施形態によるチャイルドキャリア500の別の部分図である。
図18は、本発明の第2の実施形態による
図17に示すチャイルドキャリア500のG部の拡大図である。
図19は、本発明の第2の実施形態によるチャイルドキャリア500の部分内部構造図である。
図20は、本発明の第2の実施形態による
図19に示すチャイルドキャリア500のH部の拡大図である。
図21は、本発明の第2の実施形態によるチャイルドキャリア500の別の部分内部構造図である。
図22は、本発明の第2の実施形態によるチャイルドキャリア500のI部の拡大図である。
図23は、本発明の第2の実施形態によるチャイルドキャリア500の部分断面図である。
図24は、本発明の第2の実施形態によるチャイルドキャリア500のJ部の拡大図である。
図25は、本発明の第2の実施形態による被駆動構成要素20の図である。
図26は、本発明の第2の実施形態による押圧構成要素19の図である。
図15から
図26に示すように、チャイルドキャリア500は、2つの折畳式ロック機構300と、フレーム本体400と、を含む。本実施形態の折畳式ロック機構300の構造は、第1の実施形態の折畳式ロック機構200の構造と同様である。第1の実施形態とは異なり、本実施形態の折畳式ロック機構300は、第4の取付座部、第5の取付座部、及び第3のロック構成要素を収容するように構成されるシェル202をさらに含む。第3の取付座部4は、第4の取付座部から取り外され得る。
図15から
図26は、第4の取付座部、第5の取付座部、第2のロック構成要素、第3のロック構成要素、及び制限アセンブリを示さずに、折畳式ロック機構300の構造の一部のみを示す。本実施形態の第4の取付座部、第5の取付座部、第2のロック構成要素、第3のロック構成要素、及び制限アセンブリの構造は、第1の実施形態の第4の取付座部6、第5の取付座部8、第2のロック構成要素5、第3のロック構成要素7、及び制限アセンブリ18の構造と同様である。ここでは単純化のため詳細な説明を省略する。
【0058】
さらに、本実施形態の2つの折畳式ロック機構300のそれぞれは、駆動構成要素2aを含む。駆動構成要素2aは、押圧構成要素19と、被駆動構成要素20と、連結構成要素201と、を含む。押圧構成要素19は、第1の取付座部1に枢動可能に接続される。押圧構成要素19の枢動軸は、第1の取付座部1及び第2の取付座部2の枢動軸と一致する。被駆動構成要素20は、押圧構成要素19と第3のロック構成要素3との間で移動可能に配置され、延在位置と後退位置との間で移動可能である。好ましくは、押圧構成要素19の枢動軸は、被駆動構成要素20の中心を通過する。被駆動構成要素20は、第1の取付座部1及び第2の取付座部2の枢動軸の軸方向に沿って移動可能である。連結構成要素201は、押圧構成要素19に接続され、これにより、押圧構成要素19は、第1のロック構成要素3を駆動して、第1のロック位置から第1の解除位置に移動させるために、連結構成要素201によって駆動されて、第1の取付座部1に対して枢動し、被駆動構成要素20を駆動して、後退位置から延在位置に移動させ得る。理解されるように、本実施形態では、2つの折畳式ロック機構300は、フレーム本体400の2つの側方に対称的に配置される。2つの押圧構成要素19に接続された2つの連結構成要素201は、互いに接続されて、2つの押圧構成要素19に接続された一体の連結構造を形成し得る。
【0059】
図17から
図26に示すように、被駆動構成要素20に向かって隣接して配置されて、延在する3つの隣接部191を、押圧構成要素19は含む。3つの隣接部191と隣接して配置されて、協働する2つの被隣接部20aを、被駆動構成要素20は含む。3つの隣接部191のそれぞれは、被駆動構成要素20を駆動して押圧構成要素19によって移動させる目的を達成するために、対応する被隣接部20aを押圧して、被駆動構成要素20を駆動し、後退位置から延在位置に移動させるためのものである。3つの隣接部191のそれぞれは、隣接突起であってもよい。2つの被隣接部20aのそれぞれは、被隣接突起であってもよい。被駆動構成要素20が、後退位置に配置されたとき、2つの被隣接突起と3つの隣接突起とは、互いから位置ズレしており、すなわち、2つの被隣接突起のそれぞれは、2つの対応する隣接部191間の凹部に配置される。被駆動構成要素20が、延在位置に配置されたとき、2つの被隣接突起と2つの対応する隣接突起とは、互いに位置合わせされて当接する。換言すれば、押圧構成要素19が、第1の取付座部1に対して枢動して、2つの被隣接突起及び2つの対応する隣接突起を駆動し、互いに位置合わせして当接させたとき、被駆動構成要素20は、押圧構成要素19によって駆動されて、後退位置から延在位置に移動し得る。押圧構成要素19が、第1の取付座部1に対して枢動して、2つの被隣接突起のそれぞれを駆動し、2つの対応する隣接部191間の凹部内で移動させたとき、押圧構成要素19は、被駆動構成要素20を押圧せず、これにより、被駆動構成要素20は、第1のロック構成要素3によって駆動されて、延在位置から後退位置に移動し得る。好ましくは、3つの隣接突起のそれぞれ、及び2つの被隣接突起のそれぞれは、円弧状構造であってもよい。しかしながら、隣接部及び被隣接部の数は、この実施形態に限定されない。例えば、別の実施形態では、押圧構成要素は、1つの隣接部のみを含んでもよく、被駆動構成要素は、1つの被隣接部のみを含んでもよい。
【0060】
図17から
図26に示すように、第1のロック構成要素3に向かって反対に配置されて、延在する2つの押圧当接部20bを、被駆動構成要素20は含む。第1のロック構成要素3は、2つの押圧当接部20bに向かってそれぞれ延在する2つの被押圧部31を含む。被駆動構成要素20が、後退位置から延在位置に移動したとき、2つの押圧当接部20bは、2つの被押圧部31を押圧して、第1のロック構成要素3を駆動し、第1のロック位置から第1の解除位置に移動させ得る。ただし、押圧当接部及び被押圧部の数は、この実施形態に限定されない。別の実施形態では、被駆動構成要素は、1つの押圧当接部をのみを含んでもよく、第1のロック構成要素は、1つの被押圧部のみを含んでもよい。
【0061】
図15から
図26に示すように、折畳式ロック機構300の動作原理は以下の通りである。チャイルドキャリア500のフレーム本体400を折り畳むとき、使用者は、解除操作構成要素17を押圧して、背凭れ12と座部13との相対的な枢動運動をロック解除した後、連結構成要素20を操作して、押圧構成要素19を駆動し、第1の取付座部1に対して枢動させ、押圧構成要素19の隣接部191を駆動して、被駆動構成要素20の被隣接部20aを押圧することができ、これにより、被駆動構成要素20は、駆動され、第1のロック構成要素3を駆動して、第1のロック位置から第1の解除位置に移動させるために、後退位置から延在位置に移動する。第1の実施形態と同様に、第1のロック構成要素3が、第2のロック構成要素に当接し、第2のロック構成要素が、第3のロック構成要素に当接するので、第1のロック構成要素3が、第1のロック位置から第1の解除位置に移動したときに、座部13と後脚部14との相対的な枢動運動、後脚部14と前脚部15との相対的な枢動運動、及び前脚部15とハンドル16との相対的な枢動運動をロック解除するために、第2のロック構成要素及び第3のロック構成要素は、駆動され、第2の解除位置及び第3の解除位置にそれぞれ移動し得る。その後、使用者は、座部13、後脚部14、前脚部15、及びハンドル16を操作して、座部13と後脚部14との相対的な枢動運動、後脚部14と前脚部15との相対的な枢動運動、及び前脚部15とハンドル16との相対的な枢動運動によって、チャイルドキャリア500のフレーム本体400の折畳動作を完了し得る。チャイルドキャリア500のフレーム本体400を展開するとき、折畳動作を逆にすることで、フレーム本体400の展開動作を完了し得る。
【0062】
要約すると、本発明では、折畳式ロック機構の第1の取付座部、第2の取付座部、及び第3の取付座部が、フレーム本体の異なるロッドに接続されているとき、折畳式ロック機構は、駆動構成要素を使用して、第1のロック構成要素を第1の解除位置に移動させて、第1の取付座部と第2の取付座部との相対的な枢動運動、及び第2の取付座部と第3の取付座部との相対的な枢動運動を、同時に可能にすることができ、これにより、異なるロッドの相対的な運動が、同時に可能になり、フレーム本体全体の折畳動作を実現する。したがって、本発明は、構造が簡単で操作が容易であるという利点を有する。
【0063】
当業者は、本発明の教示を保持しつつ、装置及び方法の多数の修正及び変更を行うことができることを容易に理解するであろう。したがって、上記の開示は、添付の特許請求の範囲の境界によってのみ限定されると解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0064】
1 第1の取付座部、1a 駆動構成要素、1b 制限スロット、2 第2の取付座部、2a 駆動構成要素、3 第1のロック構成要素、4 第3の取付座部、5 第2のロック構成要素、6 第4の取付座部、7 第3のロック構成要素、8 第5の取付座部、9 第1の弾性構成要素、10 第2の弾性構成要素、11 第3の弾性構成要素、12 背凭れ、13 座部、14 後脚部、15 前脚部、16 ハンドル、17 解除操作構成要素、18 制限アセンブリ、19 押圧構成要素、20 被駆動構成要素、20a 被隣接部、20b 押圧当接部、21 貫通孔、22 第1の左被係合歯、23 通過孔、31 被押圧部、32 第1の係合歯、33 第1の当接部、41 第1の右被係合歯、42 貫通孔、43 第2の左被係合歯、51 第2の係合歯、52 第2の当接部、61 第2の右係合歯、62 貫通孔、63 第3の左被係合歯、71 第3の係合歯、81 第3の右被係合歯、100 チャイルドキャリア、181 制限構成要素、182 第4の弾性構成要素、183 制限接続構成要素、191 隣接部、200 折畳式ロック機構、201 連結構成要素、202 シェル、300 折畳式ロック機構、400 フレーム本体、500 チャイルドキャリア