(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-19
(45)【発行日】2024-03-28
(54)【発明の名称】カミソリカートリッジ
(51)【国際特許分類】
B26B 21/14 20060101AFI20240321BHJP
【FI】
B26B21/14 A
(21)【出願番号】P 2019090790
(22)【出願日】2019-05-13
【審査請求日】2022-03-14
(31)【優先権主張番号】10-2018-0057780
(32)【優先日】2018-05-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】505116747
【氏名又は名称】ドルコ・カンパニー・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Dorco Co., Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】110001210
【氏名又は名称】弁理士法人YKI国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ボ ラ キム
(72)【発明者】
【氏名】ダ ウーン ハン
【審査官】山内 康明
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2017/103879(WO,A1)
【文献】国際公開第2017/092836(WO,A1)
【文献】特表平10-506813(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0311845(US,A1)
【文献】特表2019-501690(JP,A)
【文献】米国特許第05761814(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B26B 21/14
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
カッティングエッジを有する複数の剃毛ブレードと、
前記複数の剃毛ブレードを剃毛方向である第1の方向に垂直な第2の方向に収容するブレード安着空間を形成し、前記剃毛ブレードの前記カッティングエッジが現れる一面とその一面とは反対側の他一面を有するブレードハウジングと、
前記ブレードハウジングの前記第2の方向の両端部に実装され、前記ブレード安着空間に収容された前記複数の剃毛ブレードを前記ブレードハウジングに固定する一対の固定クリップと、を含み、
前記ブレードハウジングの前記他一面から、前記ブレードハウジングの前記一面に向かう方向が、上方と定義され、
前記一対の固定クリップは互いに対称の形状を有し、
前記一対の固定クリップのそれぞれは、
前記ブレードハウジングの前記一面に位置して、前記ブレード安着空間の前記第2の方向の端部を上
方からカバーするベース部と、
前記ベース部から前記第1の方向に延びて曲がることで、前記ブレードハウジングの前記第1の方向の端部の一部と前記ブレードハウジングの前記他一面の一部を囲い込む第1のホールディングレッグと、
前記ベース部から前記第2の方向に延びて曲がることで、前記ブレードハウジングの前記第2の方向の端部の一部と前記ブレードハウジングの前記他一面の一部を囲い込む第2のホールディングレッグと、を含み、
前記第1のホールディングレッグにより囲い込まれる、前記ブレードハウジングの前記第1の方向の端部から、それとは反対側の前記ブレードハウジングの前記第1の方向の他端部に向かう方向が、前方と定義され、
前記ブレードハウジングは、前記複数の剃毛ブレードの前
方に位置する第1の面と、前記第1の面とは反対側の第2の面と、を含み、
前記ベース部は、前記第1の方向で前記第1の面に隣り合う第1の端部を含み、
前記第2のホールディングレッグは、それが曲げられていない状態において、前記ベース部の前記第1の端部と同一線上に位置する、前記第1の面に隣り合う一端を有し、
前記第2のホールディングレッグの前記一端は、前記複数の剃毛ブレードのうちの最前段の剃毛ブレードの前方に位置しており、
前記一対の固定クリップのそれぞれは、前記第1のホールディングレッグおよび前記第2のホールディングレッグが曲げられていない状態でL字状を有する、カミソリカートリッジ。
【請求項2】
前記ベース部は、前記ブレード安着空間の前記第2の方向の端部を上
方からカバーしながら、前記ブレードハウジングの前記第2の方向の端部に備えられ、
前記ベース部の前記第1の方向の長さは、前記ブレード安着空間の前記第1の方向の長さ以上の長さがある請求項1に記載のカミソリカートリッジ。
【請求項3】
前記ベース部の前記第1の端部は、前記複数の剃毛ブレードのうちの最前段に配置された剃毛ブレードよりも前方に配置される請求項1に記載のカミソリカートリッジ。
【請求項4】
前記固定クリップの前記第1のホールディングレッグ及び前記第2のホールディングレッグと隣り合う、前記ブレードハウジングの角には、前記固定クリップの移動を制限し、位置を固定する顎部が備えられ、
前記顎部の周囲には、前記固定クリップを収容するチャンネル部が備えられる請求項1に記載のカミソリカートリッジ。
【請求項5】
前記顎部は、前記チャンネル部より突出する固定顎に形成する請求項4に記載のカミソリカートリッジ。
【請求項6】
前記固定クリップの前記ベース部、前記第1のホールディングレッグ及び前記第2のホールディングレッグのうちの少なくとも一つには、前記チャンネル部の方向に出っ張った少なくとも一つの突起が形成され、
前記チャンネル部には、前記少なくとも一つの突起に対応して凹んだ少なくとも一つの凹溝が形成される請求項4に記載のカミソリカートリッジ。
【請求項7】
前記チャンネル部は、
前記ベース部を安着する収容溝と、
前記収容溝から前記第1の方向に延びて、前記第1のホールディングレッグが安着する第1のラップチャンネルと、
前記収容溝から前記第2の方向に延びて、前記第2のホールディングレッグが安着する第2のラップチャンネルと、を含む請求項4に記載のカミソリカートリッジ。
【請求項8】
前記固定クリップの前記第1のホールディングレッグの一部は、
前記ブレードハウジングの前記他一面と接触する請求項1に記載のカミソリカートリッジ。
【請求項9】
前記第1のホールディングレッグの一部は、
前記ブレードハウジングの前記他一面に形成された第3のラップチャンネルに収容される請求項8に記載のカミソリカートリッジ。
【請求項10】
前記第1のホールディングレッグの端部には、前記ブレードハウジングの前記他一面において前記ブレードハウジングを向くように曲がる第1のフックが形成され、
前記ブレードハウジングの前記他一面には、前記第1のフックに対応して前記第1のフックを安着させる第1のノッチが形成される請求項9に記載のカミソリカートリッジ。
【請求項11】
前記固定クリップの前記第2のホールディングレッグの一部は、
前記ブレードハウジングの前記他一面と接触する請求項1に記載のカミソリカートリッジ。
【請求項12】
前記第2のホールディングレッグの一部は、
前記ブレードハウジングの前記他一面に形成された第4のラップチャンネルに収容される請求項11に記載のカミソリカートリッジ。
【請求項13】
前記第2のホールディングレッグの端部には、前記ブレードハウジングの前記他一面において前記ブレードハウジングを向くように曲がる第2のフックが形成され、
前記ブレードハウジングの前記他一面には、前記第2のフックに対応して前記第2のフックを安着させる第2のノッチが形成される請求項12に記載のカミソリカートリッジ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、カミソリに関し、より詳しくは、複数の剃毛ブレードをブレードハウジングに強固に安着するための固定クリップを備えるカミソリに関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、湿式カミソリで知られている従来のカミソリは、カミソリカートリッジとシェービングハンドルを含み、カミソリカートリッジは、一般的にガードバーの後側及びキャップの前側の間に配置された少なくとも一つの剃毛ブレード(razor blade)と、前記ブレードを安着するためのブレードハウジング(blade housing)を含む。カミソリカートリッジは、中立位置と回動位置との間でシェービングハンドルに対して回動運動するように、シェービングハンドル上に回動自在に設置する。
【0003】
このようなブレードをブレードハウジングに強固に安着させるために、通常一対の固定クリップを使用する。固定クリップを、ブレードハウジングに結合する例として、最近では、韓国登録特許第1465872号(2014年11月20日登録、特許文献1)に開示するように、固定クリップの2本の脚をそれぞれ、ブレードハウジングに貫通ホール及びブレードハウジングの後端で固定する構造が提示された。前記韓国登録特許を参照すると、固定クリップの第1の脚は、ブレードハウジングの両側端部の近くでブレードの前方に形成した貫通ホールを貫通し、ブレードハウジングの下面で曲げられて固定される。また、固定クリップの第2の脚は、ブレードハウジングの後端を囲みながらブレードハウジングの下面で折り曲げられて固定される。
【0004】
この場合、固定クリップの結合工程時に固定クリップの脚を前記貫通ホールの位置に正確に対応するように位置して結合しなげればならないので、結合精度が要求される。また、脚と貫通ホールの結合位置が少しでもずれる場合、脚部分と貫通ホール間は結合しないに留まらず、相対的に強度が弱い脚はねじれたり他側にバンディングするなど、結合過程で破損率が増加する。
【0005】
また、固定クリップの第1、2の脚は非常に薄く、長く形成され、ブレードハウジングを覆うように曲げ加工時のバンディングによる破損、例えば破れまたは切断する頻度が高く、バンディング時の脚の曲げ形状が変形しやすく工程過程での歩留まり低下がよく問題になる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明が解決しようとする課題は、ブレードをブレードハウジングに固定する固定クリップの固定力に対する信頼性を確保でき、安定的に締結できることはもちろん、締結のしやすさを確保できるカミソリカートリッジを提供することにある。
【0008】
また、固定クリップを、ブレードハウジングに締結するとき、低い歩留まりと破損率を最小限に抑え、固定クリップの締結信頼性を確保できるカミソリカートリッジを提供することにある。
【0009】
本発明の課題は、以上で取り上げた課題に制限されず、言及されていないまた別の課題は、以下の記載から当業者に明確に理解されるだろう。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記課題を解決するための本発明の実施例に係るカミソリは、カッティングエッジを有する複数の剃毛ブレードと、前記複数の剃毛ブレードを剃毛方向である第1の方向に垂直な第2の方向に収容するブレード安着空間を形成するブレードハウジングと、前記ブレードハウジングの両側面に実装され、前記ブレード安着空間に収容された前記複数の剃毛ブレードを前記ブレードハウジングに固定する一対の固定クリップとを含む。
【0011】
前記一対の固定クリップは、前記ブレード安着空間の両側端部に位置するベース部と、前記ベース部から前記第1の方向に延びるように突出して前記ブレードハウジングを囲い込む第1のホールディングレッグと、前記ブレードハウジングを前記第2の方向に延びるように突出して前記ブレードハウジングを囲い込む第2のホールディングレッグとを含む。
【0012】
前記ベース部は、前記ブレード安着空間の両側端部をカバーしながら、前記ブレードハウジングの両側面に備えられ、前記ベース部の前記第1の方向の長さは、前記ブレード安着空間の前記第1の方向の長さよりも長い、または、前記ブレード安着空間の前記第1の方向の長さと同じである。
【0013】
前記ベース部の端部は、前記複数のブレードのうちの最前段に配置したブレードよりも前方に配置する。
【0014】
前記ブレードハウジングの両側の角には、前記固定クリップの移動を制限し、位置を固定する顎部(raised spot portion)が備えられ、前記顎部の周囲には前記固定クリップを収容するチャンネル部が備えられる。
【0015】
前記顎部は、前記ブレードハウジングの両側の角で、前記チャンネル部より突出する固定顎に形成する。
【0016】
前記固定クリップの前記ベース部、前記第1のホールディングレッグ及び前記第2のホールディングレッグのうちの少なくとも一つには、前記チャンネル部の方向に出っ張った少なくとも一つの突起が形成され、前記チャンネル部には、前記少なくとも一つの突起に対応して窪んだ少なくとも一つの凹溝が形成される。
【0017】
前記チャンネル部は、前記ベース部を安着する収容溝と、前記収容溝から前記第1の方向につながれ、前記第1のホールディングレッグが安着する第1のラップチャンネルと、前記収容溝で前記第2の方向につながり、前記第2のホールディングレッグが安着する第2のラップチャンネルとを含む。
【0018】
前記固定クリップの前記第1のホールディングレッグは、前記ブレードハウジングにおいて、前記ブレード安着空間が形成された面の反対側に形成された前記ブレードハウジングの背面と一部が接触する。
【0019】
前記第1のホールディングレッグは、前記ブレードハウジングの背面に形成された第3のラップチャンネルに収容される。
【0020】
前記第1のホールディングレッグの端部には、前記ブレードハウジングの背面から前記ブレードハウジングを向くように曲がる第1のフックが形成され、前記ブレードハウジングの背面には、前記第1のフックに対応して前記第1のフックを安着させる第1のノッチが形成される。
【0021】
前記固定クリップの前記第2のホールディングレッグは、前記ブレードハウジングにて、前記ブレード安着空間が形成された面の反対側に形成された前記ブレードハウジングの背面と一部が接触する。
【0022】
前記第2のホールディングレッグは、前記ブレードハウジングの背面に形成された第4のラップチャンネルに収容される。
【0023】
前記第2のホールディングレッグの端部には、前記ブレードハウジングの背面から前記ブレードハウジングを向くように曲がる第2のフックが形成され、前記ブレードハウジングの背面には、前記第2のフックに対応して前記第2のフックを安着させる第2のノッチが形成される。
【0024】
前記第1のホールディングレッグの端部には、前記ブレードハウジングの背面から前記ブレードハウジングを向くように曲がる第2のフックが形成され、前記ブレードハウジングの背面には、前記第2のフックに対応して前記第1のフックを安着させる第2のノッチが形成される。
【0025】
前記第2のホールディングレッグの端部には、前記ブレードハウジングの背面から前記ブレードハウジングを向くように曲がる第1のフックが形成され、前記ブレードハウジングの背面には、前記第1のフックに対応して前記第1のフックを安着させる第1のノッチが形成される。
【0026】
本発明の他の具体的な事項は詳細な説明及び図面に含まれている。
【発明の効果】
【0027】
本発明の実施例に係るカミソリカートリッジによると、少なくとも次のような効果がある。
【0028】
本発明の一実施例に係るカミソリカートリッジによると、ブレードハウジングを囲い込む第1、第2のレッグ部の曲げ時に、第1、第2のレッグ部の反りや破損または破れるなどが減って歩留まりが改善し、これによって固定クリップの信頼度が高くなる利点がある。
【0029】
また、本発明の一実施例に係るカミソリカートリッジによると、固定クリップの結合構造に応じてブレードをブレードハウジングに安定でありながら、ブレードの幅を十分に確保でき、ブレードハウジング前端のガードバーの十分な幅を確保できる。
【0030】
また、本発明の一実施例に係ると、固定クリップとブレードハウジングの結合構造がシンプルになるという利点がある。
【0031】
本発明による効果は、以上で例示された内容によって制限されず、更に様々な効果が本明細書に含まれている。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【
図1a】本発明の一実施例に係るカミソリカートリッジの一方向斜視図である。
【
図1b】本発明の一実施例に係るカミソリカートリッジの底面図である。
【
図2a】本発明の一実施例に係るカミソリカートリッジの一方向分離斜視図である。
【
図2b】本発明の一実施例に係るカミソリカートリッジの他方向分離斜視図である。
【
図3】本発明の様々な実施例に係るカミソリカートリッジでの固定クリップとブレードハウジングの結合前の状態を示す平面図である。
【
図4】本発明の一実施例に係るカミソリカートリッジにおける固定クリップの様々な実施例を開示した図である。
【
図5a】本発明の一実施例に係るカミソリにて、前記固定クリップ及びチャンネル部の他の実施例を示す一方向分離斜視図である。
【
図5b】本発明の一実施例に係るカミソリにて、前記固定クリップ及びチャンネル部の他の実施例を示す他方向分離斜視図である。
【
図6a】本発明の他の実施例におけるカミソリカートリッジでの固定クリップとブレードハウジングの結合前の状態を示す平面図である。
【
図6b】
図6aに示されたカミソリカートリッジの底面図である。
【
図7a】本発明の一実施例に係るカミソリにて、固定クリップ及びチャンネル部に形成された支持部材を示す一方向分離斜視図である。
【
図7b】本発明の一実施例に係るカミソリにて、固定クリップ及びチャンネル部に形成された支持部材を示す他方向分離斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の様々な実施例を添付の図面を参照して述べる。
【0034】
しかし、これは本発明を特定の実施例について限定するものではなく、本発明の実施例の様々な変更(modification)、均等物(equivalent)、および/または代替(alternative)を含むものと理解すべきである。図面の説明に関連し、類似の構成要素については類似の参照符号を使用する。
【0035】
本明細書で使用する用語は、単に特定の実施例を説明するために用いられたもので、他の実施例の範囲を限定しようとする意図はない。単数の表現は、文脈上明らかに違う意味でない限り、複数の表現を含む。技術的または科学的な用語を含めてここで使用するすべての用語は、本開示の技術分野における通常の知識を有する者によって一般的に理解するのと同じ意味を有する。一般的に使用する辞書定義の用語は、関連技術の文脈上有する意味と同一又は類似の意味を有するものと解釈することができ、この文書で明らかに定義されない限り、理想的または過度に形式的な意味に解釈されない。場合によって、本明細書で定義された用語であっても、本開示の実施例を排除するように解釈してはならない。
【0036】
以下、添付の図面を参照して本発明の好適な実施例に係るカミソリのカートリッジを詳しく説明する。
【0037】
図1aは、本発明の一実施例に係るカミソリカートリッジの一方向斜視図である。
図1bは、本発明の一実施例に係るカミソリカートリッジの底面図である。
【0038】
まず以下で、本発明の一実施例に係るカミソリカートリッジの説明の便宜のために、前記
図1aを基準に、前記カートリッジの左右方向をX軸方向及びX軸の反対方向、上下方向をY軸方向及びY軸の反対方向、前後方向をZ軸方向及びZ軸の反対方向に定義する。これにより、剃毛方向はZ軸方向に対応することができ、ここで第1の方向と定義する。また、剃毛方向の垂直な長さ方向はX軸方向に対応することができ、ここで第2の方向と定義する。本明細書では、X、Y、Z軸を前記のように定義し、前記定義したX、Y、Z軸を基準に以下、本発明について説明する。しかし、前記定義のX、Y、Z軸は本発明に対する説明の便宜のためのものに過ぎず、本発明の権利範囲を制限するものではない。
【0039】
図1a及び
図1bを参照すると、本発明の一実施例に係るカミソリカートリッジは、ユーザーの皮膚と接触して体毛を切断するための構成を含む。例えば、前記カミソリカートリッジは、体毛を切断する剃毛ブレード20、前記剃毛ブレード20を収容するブレードハウジング10、潤滑部材40、ガードバー11、一対の固定クリップ50などの構成を含む。また、図示しないが、前記カミソリカートリッジは、ハンドルと結合する。
【0040】
前記ブレードハウジング10は、少なくとも一つの剃毛ブレード20、弾性部材30、ガードバー11、一対の固定クリップ50、トリマー60などを実装する。前記ブレードハウジング10の一面101は、ユーザーの皮膚に接触するように備えられ、他一面102にはハンドルを装着する。ここで説明の便宜のために、前記ブレードハウジング10の「一面101」は、前記ブレードハウジング10が皮膚と接触する面を指す。また、前記ブレードハウジング10の一面101と対向する面、すなわち、反対面を「他一面102」とする。前記ブレードハウジング10は、4面の周面を有する。前記ブレードハウジング10の4面のうちの、前記剃毛ブレード20のエッジが向かう方向の前記ブレードハウジング10の端部に形成された面を第1の面10a(「前方の周面」とも言う)、第1の面10aに対向する面を第2の面10b(「後方の周面」とも言う)、及び、前記第1の面10aと第2の面10bの間に、前記ブレードハウジング10の側面にある面を第1、2の側面(以下、「側面10c」とする。)とする。ただし、前記の一面101、他一面102及び、第1の面10a、第2の面10b及び側面10cなどの用語は、説明の便宜のためのものであり、限定するものではない。一実施例に係る前記ブレードハウジング10の一面101の前端部には、ガードバー11が備えられ、前記ガードバー11に前記弾性部材30を実装する。ただし、前記弾性部材30の有無は、前記カミソリ1の形状や構成等によって省略することもできる。また、前記ブレードハウジング10の一面101の後端部には、収容空間12aが備えられ、前記収容空間12aに潤滑部材40が実装できる。ただし、前記収容空間12a及び潤滑部材40の構成は、前記カミソリの構成や形状、使用状況などによって省略することもあり、前記収容空間12aに前記潤滑部材40ではなく、ガードラバーやコムガードなどを実装してもよい。また、前記ブレードハウジング10の前記弾性部材30と前記潤滑部材40との間には、安着空間12bが備えられ、前記安着空間12bには、少なくとも一つの剃毛ブレード20(以下、「剃毛ブレード20」とする。)を実装する。一実施例で、前記剃毛ブレード20は、少なくとも一つ以上、具体的に複数個が備えられる。前記安着空間12bは、前記剃毛方向に垂直な第2の方向に長く形成する。これにより、前記剃毛ブレード20は、第1の方向に垂直な第2の方向に長く、前記安着空間12bに収容され、剃毛方向である前記第1の方向に互いが互いに隣接して配置される。
【0041】
また、前記ブレードハウジング10の側面10cには、チャンネル部13及び顎部15を形成する。前記チャンネル部13には、一対の固定クリップ50が実装され、前記顎部15は、前記一対の固定クリップ50を前記チャンネル部13から移動したり、流動することを制限し、位置を固定するように備えられる。前記一対の固定クリップ50は、前記剃毛ブレード20安着空間12bに収容された前記剃毛ブレード20を前記ブレードハウジング10に固定することができ、互いに対称な構造を有する。
【0042】
また、前記ブレードハウジング10の他一面にはトリマー60が位置してもよい。前記トリマー60は、別途の締結構造を有し、前記ブレードハウジング10に直接固定される。これとは異なり、前記トリマー60は、接着部材のような固定部材を介して前記ブレードハウジング10に固定される。また、本発明の前記固定クリップ50が、前記ブレードハウジング10の一面から他一面に結合する構造を有するにしたがい、前記トリマー60は、前記固定クリップ50によって、前記ブレードハウジング10に固定される。前記トリマー60の具体的な固定構造は、前記固定クリップ50の固定構造を説明しながら具体的に説明する。
【0043】
図2aは、本発明の一実施例に係るカミソリカートリッジの一方向分離斜視図である。
図2bは、本発明の一実施例に係るカミソリカートリッジの他方向分離斜視図である。
図3は、本発明の様々な実施例に係るカミソリのカートリッジにて固定クリップ50とブレードハウジング10の結合前の状態を示す平面図である。
【0044】
図2aないし
図3を参照すると、一実施例に係る前記固定クリップ50と、チャンネル部13及び顎部15は、前記ブレードハウジング10の両側端部にそれぞれ備えられる構成である。前記ブレードハウジング10の一側に形成された前記固定クリップ50、前記チャンネル部13及び顎部15の構成は、前記ブレードハウジング10の他側に形成された前記固定クリップ50、前記チャンネル部13及び前記顎部15の構成と対称的に同じように備えられてもよい。したがって、以下で固定クリップ50、チャンネル部13及び顎部15を説明するにあたり、統合的に説明することができ、これはブレードハウジング10の両側の構成にそれぞれ対応する。
【0045】
本発明の一実施例で、前記固定クリップ50は、ベース部51と、第1のホールディングレッグ52及び前記第2のホールディングレッグ53を含む。
【0046】
一実施例に係る前記ベース部51は、前記安着空間12bの両側端部に配置され、前記安着空間12bの一部または全部と前記ブレードハウジング10の両側端部の一部をカバーできるように備えられる。一実施例で、前記ベース部51の第1の方向の長さは、前記剃毛ブレード20安着空間12bの第1の方向の長さと同じか、または長く形成する。例えば、前記安着空間12bの第1の方向の幅を「a」で形成する場合、前記ベース部51の第1の方向の長さは、「a」であるか、または、「a+α」を有するように形成する。しかし、前記ベース部51が単独で前記安着空間12bをすべてカバーするように長く形成されず、前記ベース部51と、前記第1のホールディングレッグ52により前記安着空間12bがすべてカバーできる。また、前記ベース部51の端部は、前記剃毛ブレード20のうちの最前段に配置された剃毛ブレード20よりも前方に配置する。例えば、前記ベース部51の一端は、前記最前段剃毛ブレード20からブレード20のエッジよりも前方に延びるように長く形成する。また、前記ベース部51の他一端も、前記の最後段剃毛ブレード20からスパンの長さよりも長く形成する。これにより、前記ベース部51は、前記最前段剃毛ブレード20から前記最後段剃毛ブレード20までのすべてをカバーできる。または、前記ベース部51と、前記第1のホールディングレッグ52が前記最前段剃毛ブレード20から前記最後段剃毛ブレード20までのすべてをカバーすることもできる。したがって、前記安着空間12bに収容された前記剃毛ブレード20の両側端部は、前記安着空間12bから離脱する空間が発生せず、すべてをカバーしながら固定される。前記一対の固定クリップ50は、互いに対称する形状を有する。
【0047】
本発明の一実施例に係る前記ベース部51は、長方形の形状を有しながら、第1の方向の長さが第2の方向の長さよりも長く形成する長方形の形状及び第1の方向に所定突出する構造を有することを例を挙げて説明できる。しかし、前記ベース部51の形状は、長方形の構造に限定されるものではなく、前記剃毛ブレード20を前記安着空間12bに固定するような形状であれば、いくらでも変形や変更が可能である。前記ベース部51の様々な形状は、後述する
図4を介して具体的に説明する。上述したように、前記ベース部51が長方形の形を有することでベース部51の周囲は4面を形成する。前記ベース部51の4面のうちの前記ブレードハウジング10の前方側に近い端部を第1の端部511、第1の端部511に対向して反対面に形成された部分は、第2の端部512、第1の端部511及び前記第2の端部512との間で、前記剃毛ブレード20の側に形成され、前記剃毛ブレード20をカバーする端部を第3の端部513、前記第3の端部513に対向して反対面に形成され、前記ブレードハウジング10の側面に近い端部は、第4の端部514とする。ただし、前記第1の端部511ないし第4の端部514は、説明の便宜のために定義するに過ぎず、前記ベース部51の形状や構造に応じていくらでも変更や変形が可能である。
【0048】
一実施例に係る前記第1のホールディングレッグ52は、前記ベース部51の第2端部512から第1の方向に延びるように突出して備えられる。前記第1の方向に形成した前記第1のホールディングレッグ52は、工程の過程で曲がるように備えられる。前記第1のホールディングレッグ52が曲がることで、前記ブレードハウジング10の前方から第1の方向に前記ブレードハウジング10の第2の面10bの周囲を囲むように備えられる。すなわち、前記第1のホールディングレッグ52は、「コ」の字状に曲がることで、後述する前記ブレードハウジング10の一面101の前方から前記ブレードハウジング10の第2の面10bの周囲面及び他一面102に形成された第2のラップチャンネル13cに安着できる。上述したように、前記ブレードハウジング10の前方側には、例えば潤滑部材40や弾性部材30などの構成が実装されることで、前記第1のホールディングレッグ52との干渉が発生する。したがって、前記第1のホールディングレッグ52は、前記ブレードハウジング10の前方側に備えられる構成との干渉の発生を最小限に抑えるように固定力や保持力のための強度を有しながら、できるだけ小さな面積を有するように備えられる。
【0049】
一実施例に係る前記第2のホールディングレッグ53は、前記ベース部51の第4端部から第2の方向に延びるように突出して備えられる。前記第2の方向に形成された前記第2のホールディングレッグ53は、工程過程で曲がるように備えられる。前記第2のホールディングレッグ53が曲がることで、前記ブレードハウジング10の一面101の側面10cから第2の方向に側面10cの周囲を囲むように備えられる。すなわち、前記第2のホールディングレッグ53は、「コ」字状に曲がることで後述する前記ブレードハウジング10の一面101の側面10cから側面周囲及び他一面102に形成された第2のラップチャンネル13cに安着する。前記第2のホールディングレッグ53は、前記カミソリカートリッジの前記ブレードハウジング10の側面10cの幅を十分に活用する大きさを有しながら固定するように備えられる。
【0050】
図4は、本発明の一実施例に係るカミソリカートリッジにて固定クリップ50の様々な実施形態を開示した図である。
【0051】
図4を参照すると、一実施例に係るベース部51と、前記第1のホールディングレッグ52及び前記第2のホールディングレッグ53は、
図4の(a)ないし
図4の(e)のように様々な形で実装できる。
【0052】
例えば、
図4の(a)のように、前記ベース部51の第2端部512は、前記第1のホールディングレッグ52につながり、第1のホールディングレッグ52と同じ幅を有するように突出する延長突起51aを形成する。また、前記ベース部51の前記第4の端部514には、前記第2のホールディングレッグ53につながり、第2のホールディングレッグ53と、前記第4の端部514の幅は、同じかまたは前記第2のホールディングレッグ53がより小さな幅で形成される。前記
図4の(a)の場合には、前記延長突起51aが前記第2の端部512から突出し、第3の端部513から延びた形態を有し、前記第2のホールディングレッグ53は、前記第4の端部514の幅と同じ幅で延びる形態を有することを例に挙げて説明できる。
【0053】
また、
図4の(b)の場合、前記延長突起51aが前記第2の端部512から突出し、第1のホールディングレッグ52は、前記第2の端部512の延長突起51aから延びる形態を有する。また、前記第2のホールディングレッグ53は、前記第4の端部514の幅よりも小さい幅を有し、前記第2の端部512から延びる形態を有することを例に挙げて説明できる。
【0054】
図4の(c)の場合には、前記延長突起51aが前記第2の端部512の所定の位置から突出し、前記第1のホールディングレッグ52は、前記第2の端部512の延長突起51aで延びる。また、前記第2のホールディングレッグ53は、前記第4の端部514と同じ幅を有し、前記第4の端部514から延びる形態を有することを例に挙げて説明できる。
【0055】
また、
図4の(d)の場合、前記延長突起51aが前記第2の端部512から突出し、第1のホールディングレッグ52は、前記延長突起51aから延びる。前記第2のホールディングレッグ53は、前記第4の端部514の幅よりも小さい幅を有し、前記第1の端部511から延びる形態を有することを例に挙げて説明できる。
【0056】
また、
図4の(e)の場合、前記延長突起51aが前記第2の端部512の所定の位置から突出し、前記第1のホールディングレッグ52は、前記第2の端部512の前記延長突起51aから延びる形態を有する。前記第2のホールディングレッグ53は、前記第4の端部514の幅よりも小さい幅を有し、前記第1の端部511から延びる形態を有することを例に挙げて説明できる。
【0057】
上述したように、前記固定クリップ50の形状は、
図4の(a)ないし(e)の形態を有することを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではなく、前記剃毛ブレード20を前記ブレードハウジング10に固定しながら、前記ベース部51、前記第1のホールディングレッグ52及び前記第2のホールディングレッグ53を有する形態であれば、いくらでも変形や変更が可能である。
【0058】
前記で言及した
図1ないし
図3を再度参照すると、本発明の一実施例に係る前記ブレードハウジング10の両側には、それぞれ前記固定クリップ50を収容して固定するためのチャンネル部13と顎部15を含む。前記チャンネル部13は、前記固定クリップ50を収容して固定するように備えられ、前記顎部15は、前記チャンネル部13に実装された前記固定クリップ50の移動を制限しながら位置を固定するように備えられる。
【0059】
前記チャンネル部13は、前記ブレードハウジング10の側面周囲及び上面の周囲に沿って形成し、前記ブレードハウジング10の表面から所定に凹んだ溝の形状を有する。具体的には、前記チャンネル部13は、収容溝13a、第1のラップチャンネル13b及び第2のラップチャンネル13cを含む。
【0060】
前記収容溝13aは、前記ブレードハウジング10の一面101の側面に位置し、前記収容溝13aには、前記固定クリップ50の前記ベース部51が安着する。前記収容溝13aは、前記安着空間12bと重なるオーバーラップを含む。前記収容溝13aは、前記ベース部51の形状に対応する形状を有することが好ましく、一実施例で、「L」形状に形成することを例に挙げて説明できる。しかし、前記収容溝13aの形状は、前記ベース部51の形状に対応して形成しなくもよいだろう。
【0061】
前記第1のラップチャンネル13bは、前記収容溝13aにて、前記ブレードハウジング10の第1の方向につながる。前記第1のラップチャンネル13bは、前記収容溝13aの一端でつながり、前記ブレードハウジング10の一面101から第2の面10bに沿って、前記ブレードハウジング10の他一面102につながるように備えられる。また、前記ブレードハウジング10の他一面102には、前記第1のラップチャンネル13bにつながる第3のラップチャンネル13bbを形成する。すなわち、前記第1のラップチャンネル13bは、前記ブレードハウジング10の第2の面10bに沿って「コ」字状を有し、前記第1のラップチャンネル13bと前記第3のラップチャンネル13bbによって前記ブレードハウジング10の一面101から他一面102まで「コ」字状の凹んだ溝を形成する。本発明の一実施例では、第1のラップチャンネル13bと前記第3のラップチャンネル13bbを介して「コ」字状の溝を形成することを例に挙げて説明したが、第1のラップチャンネル13bのみで「コ」字状の溝を形成することもよいだろう。前記第1のラップチャンネル13bまたは前記第1のラップチャンネル13bと前記第3のラップチャンネル13bbには、前記固定クリップ50の第1のホールディングレッグ52が収容されて安着する。
【0062】
前記第2のラップチャンネル13cは、前記収容溝13aで前記ブレードハウジング10の第2の方向につながる。前記第2のラップチャンネル13cは、前記収容溝13aの側端部でつながり、前記ブレードハウジング10の側面10cから側端部周面に沿って、前記ブレードハウジング10の他一面102につながるように備えられる。また、前記ブレードハウジング10の他一面102には、前記第2のラップチャンネル13cとつながる第4のラップチャンネル13ccを形成する。すなわち、前記第2のラップチャンネル13cは、前記ブレードハウジング10の側面10cの周面で「コ」字状を有し、前記第2のラップチャンネル13cと前記第4のラップチャンネル13ccにより前記ブレードハウジング10の一面101から他一面102まで「コ」字状の凹んだ溝を形成する。本発明の一実施例では、第2のラップチャンネル13cと前記第4のラップチャンネル13ccを介して「コ」字状の溝を形成することを例に挙げて説明したが、第2のラップチャンネル13cのみで「コ」字状の溝を形成することもよいだろう。前記第2のラップチャンネル13cまたは前記第2のラッチチャンネルと前記第4のラップチャンネル13ccには、前記固定クリップ50の第2のホールディングレッグ53が収容されて安着する。
【0063】
一実施例に係る前記ブレードハウジング10の両側端部の角には、顎部15(raised spot portion)を形成する。前記顎部15は、前記チャンネル部13と隣接し、前記チャンネル部13より突出する固定顎に形成する。前記チャンネル部13に前記固定クリップ50が安着すると、前記固定クリップ50は、前記顎部15によって移動が遮断され、第1の方向及び第2の方向への流動が制限される。これにより、前記固定クリップ50は、前記チャンネル部13に収容された状態で前記第1の方向及び第2の方向の移動が制限され、前記チャンネル部13に固定された状態を維持できるようになる。前記顎部15は、前記チャンネル部13の形状及び前記固定クリップ50の形状に応じて形態を変えることができる。
【0064】
図5aは、本発明の一実施例に係るカミソリ1にて、前記固定クリップ50及びチャンネル部13の他の実施例を示す一方向分離斜視図である。
図5bは、本発明の一実施例に係るカミソリ1にて、前記固定クリップ50及びチャンネル部13の他の実施例を示す他方向分離斜視図である。
【0065】
図5a及び
図5bを参照すると、上述したカミソリ1の構成及び構造と類似した構造および構成を有するが、前記固定クリップ50がチャンネル部13に安着時に固定力、保持力などを向上させることができ、これに対する信頼性を向上させることができるようにさらにフックとノッチを形成する構造において違いがある。以下のカミソリ1の説明において、上述した内容と同じ構成や構造には前の説明を準用し、以下では相違点がある構成や構造などを具体的に説明する。
【0066】
前記第1のホールディングレッグ52の端部と前記第2のホールディングレッグ53の端部には、それぞれ、第1のフック52a及び第2のフック53aを形成する。本発明の一実施例では、前記第1のホールディングレッグ52の端部及び前記第2のホールディングレッグ53の端部の両方に第1のフック52a及び第2のフック53aが備えられることを例に挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第1のホールディングレッグ52のみに第1のフック52aを形成するか、または前記第2のホールディングレッグ53のみに第2のフック53aを形成するなど、変形や変更が可能である。
【0067】
前記第1のフック52aは、前記第1のホールディングレッグ52の端部にて前記ブレードハウジング10の他一面102から一面101方向を向くように曲がる。また、前記第1のフック52aが安着するように、前記第1のフック52aに対応する位置に前記第1のラップチャンネル13bの端部には、第1のノッチ131を形成する。具体的には前記第1のラップチャンネル13bのみ形成する場合、前記第1のノッチ131は、前記第1のラップチャンネル13bの端部において、前記第1のフック52aに対応する位置に形成する。また、これとは異なり、前記第1のラップチャンネル13bから延びた前記第3のラップチャンネル13bbを形成する場合、前記第1のノッチ131は、前記第3のラップチャンネル13bbの端部において、前記第1のフック52aに対応する位置に形成する。前記第1のホールディングレッグ52が工程の過程で曲かったことで、前記第1のホールディングレッグ52の一部が、前記ブレードハウジング10の他一面102に形成された前記第1のラップチャンネル13bまたは第3のラップチャンネル13bbに安着すると、前記第1のフック52aは、前記第1のノッチ131に挿入される。これにより、前記固定クリップ50は、前記第1の方向に対する固定力及び支持力を向上させることができ、これにより、前記固定クリップ50の固定力や結合力及び保持力などによる信頼性も向上させることができる。
【0068】
また、前記第2のフック53aは、前記第2のホールディングレッグ53の端部にて前記ブレードハウジング10の他一面102から一面101方向を向くように曲がる。また、前記第2のフック53aが安着するように、前記第2のフック53aに対応する位置に、前記第2のラップチャンネル13cの端部には第2のノッチ132を形成する。具体的には前記第2のラップチャンネル13cのみを形成する場合、前記第2のノッチ132は、前記第2のラップチャンネル13cの端部において前記第2のフック53aに対応する位置に形成する。これとは異なり、前記第2のラップチャンネル13cから延びた前記第4のラップチャンネル13ccを形成する場合、前記第2のノッチ132は、前記第4のラップチャンネル13ccの端部において前記第2のフック53aに対応する位置に形成する。前記第2のホールディングレッグ53が工程の過程で曲がることで、前記第2のホールディングレッグ53の一部が、前記ブレードハウジング10の他一面102に形成された前記第2のラップチャンネル13c又は第4のラップチャンネル13ccに安着すると、前記第2のフック53aは、前記第2のノッチ132に挿入されてかかるようになる。これにより、前記固定クリップ50は、前記第2の方向に対する固定力及び支持力を向上させることができ、これにより、固定クリップ50の固定力や結合力及び保持力などによる信頼性も向上させることができる。
【0069】
図6aは、本発明の一実施例に係るカミソリ1にて、前記固定クリップ50及びチャンネル部13のまた別の実施例を示す一方向分離斜視図である。
図6bは、本発明の一実施例に係るカミソリ1にて、前記固定クリップ50及びチャンネル部13のまた別の実施例を示す他方向分離斜視図である。
【0070】
図6a及び
図6bを参照すると、上述したカミソリ1の構成と構造と類似した構成と構造を有するが、前記固定クリップ50がチャンネル部13に形成されたフックとノッチをさらに形成する構造、及び前の
図5a及び
図5bのフックとノッチの形態に違いがある。これにより、上述したカミソリ1の内容と同一の構成や構造は、前の説明を準用することができ、以下では相違点がある構成や構造などを具体的に説明する。
【0071】
前記第1のホールディングレッグ52の端部または前記第2のホールディングレッグ53の端部には、それぞれフック521を形成する。本発明の一実施例では、前記第1のホールディングレッグ52の端部にフック521が備えられることを例を挙げて説明したが、これに限定されるものではない。例えば、第1のホールディングレッグ52と第2のホールディングレッグ53の両方に形成することができ、これとは異なり、第2のホールディングレッグ53に形成するなど、変形や変更が可能である。
【0072】
前記フック521は、前記第1のホールディングレッグ52の端部から前記ブレードハウジング10の側面10cの方向を向けて突出するように備えられる。また、前記フック521が安着するように、前記フック521に対応する位置に、前記第1のラップチャンネル13bの端部にはノッチ133を形成する。ただし、前記フック521が前記第2のホールディングレッグ53に形成する場合、前記ノッチ133は、前記第2のラップチャンネル13cに形成することができ、前記フック521が、前記第1のホールディングレッグ52及び第2のホールディングレッグ53の両方に形成する場合、前記ノッチ133は、前記第1のラップチャンネル13b及び前記第2のラップチャンネル13cの両方に形成してもよいだろう。
【0073】
前記第1のホールディングレッグ52が前記ブレードハウジング10の他一面102に形成された前記第1のラップチャンネル13bまたは第3のラップチャンネル13bbに安着すると、前記フック521は、前記ノッチ133に挿入される。これにより、前記固定クリップ50の前記第1の方向に対する固定力及び支持力が向上する。
【0074】
また、前記フック521が前記第2のホールディングレッグ53の端部に形成されると、前記ノッチ133は、前記第2のラップチャンネル13cの端部または第4のラップチャンネル13ccの端部に位置する。この場合には、前記第2のホールディングレッグ53が前記ブレードハウジング10の他一面102に形成された前記第2のラップチャンネル13cまたは第3のラップチャンネル13ccに安着すると、前記フック521は、前記ノッチ133に挿入される。これにより、前記固定クリップ50の前記第2の方向に対する固定力及び支持力が向上する。
【0075】
前記フック521及び前記ノッチ133が前記第1、第2のホールディングレッグ52、53及び前記第1、2のラップチャンネル13b、13cの両方に形成されると、これら互いに結合し、前記第1の方向及び第2の方向に対する固定力及び支持力を向上させることができる。
【0076】
図7aは、本発明の一実施例に係るカミソリ1にて、固定クリップ50及びチャンネル部13に形成された支持部材55、135を示す一方向分離斜視図である。
図7bは、本発明の一実施例に係るカミソリ1にて、固定クリップ50及びチャンネル部13に形成された支持部材55、135を示す他方向分離斜視図である。
【0077】
図7a及び7bを参照すると、本発明の実施例に係るカミソリ1は、
図1ないし
図4を介して、上述したカミソリ1の構造及び構成と似ているが、固定クリップ50がチャンネル部13に安着時に固定力及び支持力などを向上させることができるように支持部材55、135をさらに形成する構造に違いがある。
【0078】
したがって、上述した内容と同じ構成や構造などは、前の説明を準用することができ、以下では相違点がある構成や構造などを具体的に説明する。
【0079】
前記固定クリップ50の内側面と前記チャンネル部13の外側面には、支持部材55、135を形成する。前記支持部材55、135は、少なくとも一つの突起55と、少なくとも一つの凹溝135を含む。前記少なくとも一つの突起55と凹溝135は、前記固定クリップ50及び前記チャンネル部13にそれぞれ形成する。例えば、前記少なくとも一つの突起55が前記固定クリップ50の内側面に形成される場合、前記少なくとも一つの凹溝135は、前記チャンネル部13に形成する。これとは逆に、前記少なくとも一つの突起55が前記チャンネル部13の内側面に形成する場合、前記少なくとも一つの凹溝135は、前記固定クリップ50に形成する。以下では、前記固定クリップ50に前記少なくとも一つの突起55が形成され、前記チャンネル部13に前記少なくとも一つの凹溝135が形成されることを例に挙げて説明したが、上述したように、これとは反対に形成できることは自明である。
【0080】
前記少なくとも一つの突起55は、前記固定クリップ50の内側面から突出するように形成する。具体的には、前記少なくとも一つの突起55は、前記ベース部51、前記第1のホールディングレッグ52及び前記第2のホールディングレッグ53のうちの少なくとも一つの内側面に形成する。例えば、前記少なくとも一つの突起55は、前記ベース部51のみに形成することができ、これとは異なり、前記第1のホールディングレッグ52や第2のホールディングレッグ53のみに形成することができ、このすべてに形成することもできる。
【0081】
前記少なくとも一つの凹溝135は、前記チャンネル部13の外側面に凹むように形成する。具体的には、前記少なくとも一つの凹溝135は、前記収容溝13a、第1のラップチャンネル13b(加えて、第3のラップチャンネル13bbを形成する場合であれば、第3のラップチャンネル13bb)、第2のラップチャンネル13c(加えて、第4のラップチャンネル13ccを形成する場合であれば、第4のラップチャンネル13cc)のうちの少なくとも一つに形成する。例えば、前記少なくとも一つの凹溝135は、前記収容溝13aのみに形成され、前記ベース部51のみに形成された前記少なくとも一つの突起55とかみ合うように備えられる。また、前記少なくとも一つの凹溝135は、前記第1のラップチャンネル13bや第2のラップチャンネル13cのうちの少なくとも一つに形成され、前記第1のホールディングレッグ52や第2のホールディングレッグ53のうちの少なくとも一つに形成された前記少なくとも一つの突起55とかみ合うように備えられる。
【0082】
前記固定クリップ50が、前記チャンネル部13に安着して収容されると、前記少なくとも一つの突起55は、前記少なくとも一つの凹溝135とかみ合い、前記固定クリップ50の固定力、保持力、結合力などを向上させることができる。
【0083】
前記少なくとも一つの凹溝135及び前記少なくとも一つの突起55の形状は、半球状を例に挙げて説明するが、これに限定されるものではなく、互いに結合して前記固定クリップ50が、前記チャンネル部13で流動することを制限する形状であれば、いくらでも変形や変更が可能である。
【0084】
上述したように、本発明の前記固定クリップは、前記ブレードハウジングの一面で、第1の方向を囲い込むように備えられると共に、第2の方向に広く囲むように形成することによって、安定した固定とともに他の構成との干渉も最小限に抑える。
【0085】
本発明が属する技術分野の通常の知識を有する者は、本発明がその技術的思想や必須の特徴を変更せず、他の具体的な形で実施することがあることを理解できるだろう。したがって、以上で述べた実施例は、すべての面で例示的なものであり限定的ではないと理解しなければならない。本発明の範囲は、前記の詳細な説明ではなく、後述する特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲の意味及び範囲そしてその均等概念から導き出せるすべての変更または変形された形態が本発明の範囲に含まれるものと解釈されるべきである。
【符号の説明】
【0086】
1 カミソリ、10 ブレードハウジング、11 ガードバー、13 チャンネル部、13a 収容溝、13b 第1のラップチャンネル、13c 第2のラップチャンネル、15 顎部、20 剃毛ブレード、30 弾性部材、40 潤滑部材、50 固定クリップ、51 ベース部、52 第1のホールディングレッグ、52a 第1のフック、53 第2のホールディングレッグ、53a 第2のフック、55 突起、60 トリマー、131 第1のノッチ、132 第2のノッチ、135 凹溝、521 フック。