(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-19
(45)【発行日】2024-03-28
(54)【発明の名称】製管機
(51)【国際特許分類】
B29C 63/32 20060101AFI20240321BHJP
【FI】
B29C63/32
(21)【出願番号】P 2020041213
(22)【出願日】2020-03-10
【審査請求日】2022-12-19
(73)【特許権者】
【識別番号】507157676
【氏名又は名称】株式会社クボタ建設
(74)【代理人】
【識別番号】110001818
【氏名又は名称】弁理士法人R&C
(72)【発明者】
【氏名】三山 和孝
(72)【発明者】
【氏名】篠原 賢俊
【審査官】▲高▼村 憲司
(56)【参考文献】
【文献】特開平07-100927(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2018/0326651(US,A1)
【文献】特開平10-315328(JP,A)
【文献】特開2014-018980(JP,A)
【文献】国際公開第2014/199706(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 63/00 - 63/48
F16L 1/00 - 1/26
F16L 5/00 - 7/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
円形渠の内部を走行しながら、当該円形渠の内面に帯板状の管更生部材を螺旋状に巻き立てて更生管を形成する製管機であって、
本体部と、形成部と、走行部と、前記本体部に前記形成部を取り付ける形成部取付機構と、前記本体部に前記走行部を取り付ける走行部取付機構と、が備えられ、
前記形成部は、シャフトと前記シャフトを回転させる駆動ユニットと前記シャフトに取り付けられた前記更生管の形成ユニットとを有し、
前記走行部は、当該製管機を前記円形渠の内部において走行させるクローラユニットを有し、
前記駆動ユニット及び前記クローラユニットは、前記円形渠の内径に応じて、前記形成部が有する前記シャフトの回転軸心が当該円形渠の管軸と一致し、かつ、前記クローラユニットのトレッド面が前記円形渠の内部の走行面に沿って接触するように、前記本体部に取り付けられ
、
前記形成部取付機構は、前記本体部における前記駆動ユニットの、当該製管機の高さ方向に沿った取り付け高さが調節可能に構成され、
前記走行部取付機構は、前記本体部における前記クローラユニットの、当該製管機の幅方向に沿った取り付け位置、前記円形渠の径方向に沿った取り付け長さ、又は、前記円形渠の円周方向に沿った取り付け角度の少なくともいずれかが調節可能に構成されていることを特徴とする製管機。
【請求項2】
前記本体部は、水平方向に沿って配設された水平フレームと、当該水平フレームに垂直方向に沿って立設された垂直フレームと、を有し、
前記駆動ユニットは、前記形成部取付機構を介して、前記垂直フレームに取り付けられ、
前記クローラユニットは、前記走行部取付機構を介して、前記水平フレームに取り付けられていることを特徴とする請求項
1に記載の製管機。
【請求項3】
前記水平フレームは、寸法の異なるものが前記円形渠の内径に応じて長さが選択可能に構成され、
前記クローラユニットは、前記円形渠の内径に応じて選択された水平フレームに応じて、当該水平フレームに一つ又は二つが取り付けられることを特徴とする請求項
2に記載の製管機。
【請求項4】
前記水平フレームに、前記クローラユニットが一つ取り付けられる場合は、前記クローラユニットは車輪軸が水平に配置されることを特徴とする請求項
3に記載の製管機。
【請求項5】
前記水平フレームに、前記クローラユニットが二つ取り付けられる場合は、前記各クローラユニットは車輪軸が水平から傾けられて配置されることを特徴とする請求項
3に記載の製管機。
【請求項6】
前記走行部は、さらに、当該製管機を前記円形渠の内部において走行させる際に、当該製管機の重量を支える左右一対の車輪を有し、
前記走行部取付機構は、当該製管機の幅方向において、前記クローラユニットよりも外側において、前記本体部における前記車輪の、当該製管機の高さ方向に沿った取り付け高さが調節可能に構成され、
前記車輪は、当該製管機の正面視において車輪軸が水平に配置され、前記円形渠の内径に応じて、前記車輪のトレッド面が前記円形渠の内部の走行面に沿って接触するように、前記本体部に取り付けられていることを特徴とする請求項1から
5のいずれか一項に記載の製管機。
【請求項7】
前記走行部は、さらに、当該製管機を前記円形渠の内部において走行させる際に、当該製管機の蛇行を阻止する左右一対の走行補助輪を有し、
前記走行部取付機構は、前記本体部における前記走行補助輪の、当該製管機の幅方向に沿った取り付け距離が調節可能に構成され、
前記走行補助輪は、当該製管機の正面視において車輪軸が水平から傾けられて配置され、前記円形渠の内径に応じて、前記走行補助輪のトレッド面が前記円形渠の内部の走行面に沿って接触するように、前記本体部に取り付けられていることを特徴とする請求項1から
6のいずれか一項に記載の製管機。
【請求項8】
前記走行部は、さらに、前記シャフトの回転軸心の鉛直上方に向けて設けられ、当該製管機を前記円形渠の内部において走行させる際に、当該製管機の姿勢を安定させる姿勢補助輪を有し、
前記走行部取付機構は、前記本体部における前記姿勢補助輪の、当該製管機の高さ方向に沿った取り付け距離が調節可能に構成され、
前記円形渠の内径に応じて、前記姿勢補助輪のトレッド面が前記円形渠の内部の天井面に沿って接触するように、前記本体部に取り付けられていることを特徴とする請求項1から
7のいずれか一項に記載の製管機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本体部が備えられ、当該本体部に、円形渠の内面に帯板状の管更生部材を螺旋状に巻き立てて更生管を形成する形成部と、当該本体部を前記円形渠の内面上又は前記管更生部材が巻き立てられて形成された更生管の表面上を走行させる走行部と、が設けられている製管機に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に、本体部(100)に、既設管(P)の内面(天井、側壁、床)にストリップ(1)とジョイナ(2)とを螺旋状に巻き立てて管状体(200)を形成する製管機(100)が開示されている。なお、当該背景技術の説明におけるカッコ内の符号は特許文献1におけるものである。
【0003】
ストリップ(1)及びジョイナ(2)は、硬質塩化ビニルなどの合成樹脂から構成されている。
【0004】
当該製管機(100)は、嵌合ユニット(30)や送りユニット(40)を備え、ストリップ(1)を既設管(P)の内面に所定のピッチで螺旋状に巻き立てられたストリップ(1)どうしをジョイナ(2)によって間接的に連結させることで、具体的には、ストリップ(1)の長手方向に沿った両脇に設けられた嵌合部(1c)に、ジョイナ(2)の長手方向に沿った両脇に設けられた嵌合部(2c)を圧入してストリップ(1)とジョイナ(2)とを連結することによって管状体(200)を形成する。
【0005】
製管機(100)は、車体(60)の四隅に車輪(65)が備えられ、駆動源(64)の動力によって車輪(65)を回転させることにより既設管(P)の管軸方向に走行可能となっている。
【0006】
ところで、ストリップ(1)の嵌合部(1c)とジョイナ(2)の嵌合部(2c)とが適切に嵌合されるためには、嵌合ユニット(30)のローラ(31a,31b)がジョイナ(2)をストリップ(1)に向けて適切に押圧する必要があり、その際、製管機(100)を走行させて、ローラ(31a,31b)を適切な位置に合わせる必要がある。
【0007】
しかし、ストリップ(1)及びジョイナ(2)の巻き立て作業中は、製管機(100)にはストリップ(1)の巻き立て方向とは逆向きの力が作用している。また、当該作業は、既設管(P)に汚水が流れている状態のまま行われる。これらの理由により製管機(100)の車輪(65)が滑ったり、特に管状体(200)を形成しようとする既設管(P)の内面が滑らかでないような場合には、当該内面や、その内面に沿って形成される管状体(200)の表面に生じた不陸、段差に車輪(65)がとられたりすることもある。製管機(100)の走行が安定しないと、ローラ(31a,31b)によってストリップ(1)及びジョイナ(2)が適切に嵌合させられないこともあり、したがって巻立て形成された管状体(200)の品質が確保され難い虞があった。
【0008】
特に、既設管(P)が円形渠である場合は、製管機(100)は常に曲面である走行面を走行することなることから車輪(65)が滑りやすい。このような円形渠においても製管機が安定して走行できるような改良が求められていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、上述した問題点に鑑みてなされたもので、形成部の位置合わせのために円形渠の内部において滑ることなく安定して走行することができる製管機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上述の目的を達成するための、本発明に係る製管機の特徴構成は、円形渠の内部を走行しながら、当該円形渠の内面に帯板状の管更生部材を螺旋状に巻き立てて更生管を形成する製管機であって、本体部と、形成部と、走行部と、前記本体部に前記形成部を取り付ける形成部取付機構と、前記本体部に前記走行部を取り付ける走行部取付機構と、が備えられ、前記形成部は、シャフトと前記シャフトを回転させる駆動ユニットと前記シャフトに取り付けられた前記更生管の形成ユニットとを有し、前記走行部は、当該製管機を前記円形渠の内部において走行させるクローラユニットを有し、前記駆動ユニット及び前記クローラユニットは、前記円形渠の内径に応じて、前記形成部が有する前記シャフトの回転軸心が当該円形渠の管軸と一致し、かつ、前記クローラユニットのトレッド面が前記円形渠の内部の走行面に沿って接触するように、前記本体部に取り付けられ、前記形成部取付機構は、前記本体部における前記駆動ユニットの、当該製管機の高さ方向に沿った取り付け高さが調節可能に構成され、前記走行部取付機構は、前記本体部における前記クローラユニットの、当該製管機の幅方向に沿った取り付け位置、前記円形渠の径方向に沿った取り付け長さ、又は、前記円形渠の円周方向に沿った取り付け角度の少なくともいずれかが調節可能に構成されている点にある。
【0012】
管更生部材の寸法に対して、更生管が形成される円形渠の内径が大きいときには、巻き立てられた管更生部材の円形渠の天井側における垂れを抑制するために、管更生部材に硬質な材料が用いられることがある。そのため形成部は、このような硬質な管更生部材を円形渠の内面に適切に巻き立てることができるだけの強い巻き立て力を発生可能に構成されている必要がある。これに伴い、走行部は形成部の足場として強い巻き立て力に対抗し得るような構成が必要である。また、作業員の人力によって製管機をずらして位置調節することは、作業員の足元が汚水に浸かっており足元が滑りやすいこともあって、困難であり、施工時間も長くなりがちである。
【0013】
上述の構成によると、クローラユニットは、従来の製管機に備えられていた車輪に比べて接地面積が広く、当該クローラユニットのトレッド面が円形渠の内部の走行面に沿って接触するように本体部に取り付けられているため、円形渠の内面や、当該内面に沿って形成される更生管の表面に不陸、段差が生じていたとしても滑りにくい。したがって、製管機は形成部による巻き立て作業を十分に支持することができ、また、形成部の正確な位置合わせができ、さらに安定した走行が可能となることから、形成された更生管の品質の確保が可能となる。
【0014】
なお、クローラユニットのトレッド面が走行面に沿って接触する、とは、トレッド面が走行面に対して、トレッド面の中央における法線ベクトルと走行面の中央における法線ベクトルが一致するように接触した状態に加えて、製管機の走行に悪影響を及ぼすような滑りが発生しない程度に接触した状態であることをいう。その際、クローラユニットのトレッド面は凡そ平面であるのに対して、円形渠の内部の走行面は凡そ曲面であることから、トレッド面は、主に幅方向の両端が走行面に対して接触し、幅方向の中央は走行面に十分に接触しない状態も含む。
【0015】
更生管を円滑に形成するためには、形成ユニットを回転させるシャフトの回転軸心が、円形渠の管軸と一致していることと、クローラユニットが走行面を安定して走行できることが重要である。
【0016】
しかし、当該製管機によって更生管を形成しようとする円形渠の内径は2200mm、2400mm、2600mm、2800mm、3000mmのように異なる。本体部におけるクローラユニットの取り付け位置が固定的であると、当該製管機を、ある円形渠において有効に使用できても、別の円形渠においては有効に使用できない虞がある。上述の構成によると、走行部取付機構によって、円形渠の内径に応じて、本体部におけるクローラユニットの取り付け位置を調節することができるため、異なる内径の円形渠において使用することができる。
【0017】
本発明においては、前記本体部は、水平方向に沿って配設された水平フレームと、当該水平フレームに垂直方向に沿って立設された垂直フレームと、を有し、前記駆動ユニットは、前記形成部取付機構を介して、前記垂直フレームに取り付けられ、前記クローラユニットは、前記走行部取付機構を介して、前記水平フレームに取り付けられていると好適である。
【0018】
本体部を、水平フレームや垂直フレームを有するフレーム構造から構成し、駆動ユニットやクローラユニットのフレーム構造に対する取り付け方を変更するという簡素な構成によって形成部取付機構や走行部取付機構を実現することができる。
【0019】
本発明においては、前記水平フレームは、寸法の異なるものが前記円形渠の内径に応じて長さが選択可能に構成され、前記クローラユニットは、前記円形渠の内径に応じて選択された水平フレームに応じて、当該水平フレームに一つ又は二つが取り付けられると好適である。
【0020】
円形渠の内径に応じて、寸法等が異なるクローラユニットを用いることは、製管機のコストアップとなるため好ましくない。クローラユニット自体の構成はそのままにしながら、円形渠の内径に応じて、水平フレームに取り付けられる数を変えることによって、内径の異なる円形渠に対応させることできる。
【0021】
本発明においては、前記水平フレームに、前記クローラユニットが一つ取り付けられる場合は、前記クローラユニットは車輪軸が水平に配置されると好適である。
【0022】
円形渠の内径が小さい場合には、短い水平フレームが用いられ、当該製管機の幅方向の中央にはクローラユニットが一つだけ取り付けられる。
【0023】
本発明においては、前記水平フレームに、前記クローラユニットが二つ取り付けられる場合は、前記各クローラユニットは車輪軸が水平から傾けられて配置されると好適である。
【0024】
円形渠の内径が大きい場合には、長い水平フレームが用いられ、当該製管機の幅方向の中央において所定の間隔をあけてクローラユニットが二つ取り付けられる。このとき、二つのクローラユニットは、それぞれ車輪軸が水平から傾けられて配置される。
【0025】
本発明においては、前記走行部は、さらに、当該製管機を前記円形渠の内部において走行させる際に、当該製管機の重量を支える左右一対の車輪を有し、前記走行部取付機構は、当該製管機の幅方向において、前記クローラユニットよりも外側において、前記本体部における前記車輪の、当該製管機の高さ方向に沿った取り付け高さが調節可能に構成され、前記車輪は、当該製管機の正面視において車輪軸が水平に配置され、前記円形渠の内径に応じて、前記車輪のトレッド面が前記円形渠の内部の走行面に沿って接触するように、前記本体部に取り付けられていると好適である。
【0026】
製管機の走行をクローラユニットのみで行う構成であると、当該製管機の重量を支えることができるようにクローラユニットにはそれなりの長さが必要である。これに対して上述のように、走行部が車輪を有する構成としたことから、当該製管機の重量を車輪でも支えることができるため、クローラユニットは短くすることができる。結果として当該クローラユニットは人力で搬入可能な大きさ、重量とすることができ、マンホールを介した搬入作業及び搬出作業や、円形渠の内部における組立作業及び分解作業がしやすい。
【0027】
なお、車輪のトレッド面が円形渠の内部の走行面に沿って接触する、とは、トレッド面が走行面に対して、製管機の走行に悪影響を及ぼすような滑りが発生しない程度に接触した状態であることをいう。
【0028】
本発明においては、前記走行部は、さらに、当該製管機を前記円形渠の内部において走行させる際に、当該製管機の蛇行を阻止する左右一対の走行補助輪を有し、前記走行部取付機構は、前記本体部における前記走行補助輪の、当該製管機の幅方向に沿った取り付け距離が調節可能に構成され、前記走行補助輪は、当該製管機の正面視において車輪軸が水平から傾けられて配置され、前記円形渠の内径に応じて、前記走行補助輪のトレッド面が前記円形渠の内部の走行面に沿って接触するように、前記本体部に取り付けられていると好適である。
【0029】
管更生部材の巻き立て作業中は、製管機には管更生部材の巻き立て方向とは逆向きの力が作用しているため、製管機は蛇行する虞がある。左右一対の走行補助輪を備えることによって、製管機の走行時の蛇行が阻止できる。
【0030】
なお、走行補助輪のトレッド面が円形渠の内部の走行面に沿って接触する、とは、トレッド面が走行面に対して、製管機の走行に悪影響を及ぼすような滑りが発生しない程度に接触した状態であることをいう。
【0031】
本発明においては、前記走行部は、さらに、前記シャフトの回転軸心の鉛直上方に向けて設けられ、当該製管機を前記円形渠の内部において走行させる際に、当該製管機の姿勢を安定させる姿勢補助輪を有し、前記走行部取付機構は、前記本体部における前記姿勢補助輪の、当該製管機の高さ方向に沿った取り付け距離が調節可能に構成され、前記円形渠の内径に応じて、前記姿勢補助輪のトレッド面が前記円形渠の内部の天井面に沿って接触するように、前記本体部に取り付けられていると好適である。
【0032】
管更生部材の巻き立て作業中は、製管機には管更生部材の巻き立て方向とは逆向きの力が作用しているため、製管機の姿勢が安定しない虞がある。姿勢補助輪を備えることによって、製管機の走行時の姿勢が安定する。
【0033】
なお、姿勢補助輪のトレッド面が円形渠の内部の天井面に沿って接触する、とは、トレッド面が点状面に対して、製管機の走行に悪影響を及ぼすような滑りが発生しない程度に接触した状態であることをいう。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【発明を実施するための形態】
【0035】
以下、本発明の実施形態につき、図面を参照しながら説明する。
【0036】
図1及び
図2に示すように、本発明に係る製管機1は、円形渠2の内面に、所定のピッチで螺旋状に巻き立てられたストリップ3どうしをジョイナ4によって間接的に連結させることによって、円形渠2の内面に更生管5を形成するために用いられるものである。
【0037】
更生管5を構成する部材、すなわち管更生部材であるストリップ3及びジョイナ4は、円形渠2の内部環境に対応できる十分な強度を備えた材料、例えば硬質塩化ビニル等の合成樹脂から形成された帯板状部材である。
【0038】
ストリップ3及びジョイナ4は、マンホールの周辺の地上にそれぞれ円状に巻かれた状態で保管されている。ストリップ3及びジョイナ4は、マンホールを介して円形渠2の内部に引き込まれ、製管機1によって円形渠2の内面に螺旋状に巻き立てられる。本実施形態においては、ストリップ3及びジョイナ4は、製管機1の進行方向の前方から供給される。
【0039】
製管機1は、その本体部10に、更生管5の形成部20と、当該本体部10を更生管5の表面上において走行させる走行部30と、が備えられている。
【0040】
本体部10は、当該製管機1の進行方向の前後において進行方向と直行する方向かつ水平方向に沿って配設された二本の水平フレーム11(11a,11b)と、当該製管機1の幅方向において所定の間隔をあけて進行方向に沿って配設され、かつ、前後の水平フレーム11どうしを連結する二本の連結フレーム12と、水平フレーム11垂直方向に沿って立設された垂直フレーム13と、を有するフレーム構造から構成されている。なお、水平フレーム11aは進行方向の前側の水平フレーム11であり、水平フレーム11bは進行方向の後側の水平フレーム11であり、区別して説明する必要のない限り、単に水平フレーム11と記す。水平フレーム11、連結フレーム12及び垂直フレーム13は、ステンレス鋼製の角材から構成されている。各フレームは溶接やフランジ構造等によって連結されている。
【0041】
形成部20は、シャフト21と、シャフト21を回転させる駆動ユニット22と、シャフト21に取り付けられた形成ユニットとしての送りユニット23及び嵌合ユニット24とを有している。
【0042】
駆動ユニット22は取付部25を有し、当該取付部25が、形成部取付機構40を介して本体部10の垂直フレーム13に取り付けられている。
【0043】
形成部取付機構40は、製管機1の高さ方向に沿って垂直フレーム13に設けられた複数のボルト孔と、当該ボルト孔に挿通可能なボルト及びナットから構成されている。
【0044】
駆動ユニット22の取付部25を、複数のボルト孔のうちのいずれか選択したボルト孔に対してボルト及びナットによって固定することによって、本体部10における駆動ユニット22の、当該製管機1の高さ方向に沿った取り付け高さが調節可能に構成されている。なお、ボルト孔は、長孔から構成されていてもよい。
【0045】
送りユニット23は、駆動ユニット22の動力によって駆動する送りローラ26によってストリップ3を円形渠2の壁面に対して送り出すように構成されている。
【0046】
嵌合ユニット24は、駆動ユニット22の動力によって伸縮可能な複動型のエアシリンダ機構が内蔵されたアーム体の先端に設けられた嵌合ローラ27によって、円形渠2の壁面に巻き立てられた隣り合うストリップ3のそれぞれの長手方向に沿った両脇に設けられた嵌合凹部に、ジョイナ4の長手方向に沿った両脇に設けられた嵌合凸部が圧入されるようにジョイナ4を押圧するように構成されている。
【0047】
走行部30は、本体部10において、当該製管機1の進行方向の後部にあたる箇所にクローラユニット31が備えられ、当該製管機1の進行方向の前部にあたる箇所に左右一対の車輪32が備えられ、当該製管機1の進行方向の両側部にあたる箇所に走行補助輪33が備えられ、当該製管機1の進行方向の後部にあたる箇所に、円形渠2の天井に向けて姿勢補助輪37が設けられている。
【0048】
クローラユニット31は、駆動輪、転輪、従動輪、これらを囲むように無端状に構成されたクローラベルト、地上に設置されたエアコンプレッサからチューブを介して円形渠2の外部から供給される圧縮空気によって正逆回転自在に駆動するエアモータ、及び、このエアモータの出力を変速して駆動輪に伝達する伝達機構等を備えて構成されている。
【0049】
円形渠2の内部は、電気モータやガソリンエンジン等の使用は適さない湿潤環境の閉空間であるが、エアモータであればこのような場所においても使用することができる。なお、エアモータは、円形渠の外部から供給される圧縮空気によって駆動する。
【0050】
クローラベルトは、エラストマの内部に金属製の補強材を埋設した構造からなるクローラシューをリンクによって連結することが繰り返されて無端状に構成されている。管更生部材が硬質塩化ビニル等の合成樹脂であることから、クローラベルトを構成するクローラシューの材質はこれに対して滑りにくい材質、例えばエラストマであることが好ましい。
エラストマとして、例えば加硫した天然ゴムやスチレン・ブタジエンゴムが用いられる。
なお、駆動輪は、製管機1の進行方向の後側に配置されて構成されていることが好ましい。駆動輪を駆動させる機構に対するメンテナンス等の作業性が確保しやすいからである。
【0051】
なお、製管機1は、例えば、走行部30が有するクローラユニット31は、本体部10から取り外された状態でマンホールを介して円形渠2の内部に搬入され、円形渠2の内部において本体部10に取り付けられるため、クローラユニット31の大きさの上限は、マンホールを通過できる程度の大きさであることが好ましい。
【0052】
本体部10には、エアモータの駆動を制御する制御機構(図示せず)が設けられている。当該制御機構によって、左右一対のクローラユニット31の各エアモータの駆動を制御することによって、製管機1は、前進、後進及び旋回(緩旋回、信地旋回、超信地旋回等)が自在に構成されている。このような構成は、特に円形渠2のような狭い空間における進行方向の調節に有利である。製管機は、車輪の操舵角を変更する操舵装置のような複雑な機構を備える必要がない。
【0053】
車輪32は、更生管5の表面に当接することによって、形成部20によって更生管5を形成したり、クローラユニット31によって本体部10を円形渠2の内部において走行させたりする際に、当該製管機1の重量を支えるために備えられている。
【0054】
走行補助輪33は、更生管5の表面に当接することによって、形成部20によって更生管5を形成したり、クローラユニット31によって本体部10を円形渠2の内部において走行させたりする際に、当該製管機1の蛇行を阻止するために備えられている。
【0055】
姿勢補助輪37は、更生管5の表面に当接することによって、形成部20によって更生管5を形成したり、クローラユニット31によって本体部10を円形渠2の内部において走行させたりする際に、当該製管機1の姿勢を安定させるために備えられている。
【0056】
図3にも示されるように、クローラユニット31は取付部34を有し、当該取付部34が走行部取付機構としてのクローラ取付機構51を介して本体部10の水平フレーム11、具体的には後側の水平フレーム11bに取り付けられている。
【0057】
なお、水平フレーム11は、短いものと長いものが準備され、円形渠2の内径に応じて長さが選択可能に構成されている。クローラユニット31は、円形渠2の内径に応じて選択された水平フレーム11に応じて、当該水平フレーム11、具体的には後側の水平フレーム11bに一つ又は二つが取り付けられる。
【0058】
クローラ取付機構51は、水平フレーム11bの所定位置に取り付けられるベース51aや、取付部34に対してフランジ構造によって連結可能なスペーサ51b等から構成されている。ベース51a、スペーサ51bは、ステンレス鋼製の板材等を加工することによって構成されている。
【0059】
クローラユニット31の取付部34は、水平フレーム11bの上側に配置されたベース51aに対して、取付部34と水平フレーム11bとの間にスペーサ51bを介して、取り付けられる。スペーサ51bは寸法や形状が異なるものが準備されている。
【0060】
なお、本実施形態においては、スペーサ51bは、
図4,
図5に示すような鉛直方向に沿ったものと、
図6,
図7に示すような鉛直方向に対して角度を有するものが用意されている。
【0061】
鉛直方向に沿ったものは内径の小さな円形渠2において用いられ、その際、円形渠2の内径が小さなもの用の短い水平フレーム11bの、当該製管機1の幅方向の中央にはクローラユニット31が一つだけ取り付けられる。このとき、クローラユニット31は、円形渠2の内面に沿って走行できるように車輪軸が水平に配置される。
【0062】
鉛直方向に対して角度を有するものは内径の大きな円形渠2において用いられ、その際、円形渠2の内径の大きなもの用の長い水平フレーム11bの、当該製管機1の幅方向の中央において所定の間隔をあけてクローラユニット31が二つ取り付けられる。このとき、両クローラユニット31は、円形渠2の内面に沿って走行できるようにそれぞれの車輪軸が水平から10度~15度程度傾けられて配置される。なお、傾きの程度は、両クローラユニット31の間隔に応じて定められる。
【0063】
クローラ取付機構51は、用いるスペーサ51bを適切に選択することによって、本体部10におけるクローラユニット31の、製管機1の幅方向に沿った取り付け位置、円形渠2の径方向に沿った取り付け長さ、又は、円形渠2の円周方向に沿った取り付け角度が調節可能に構成されている。なお、クローラユニット31の取付数や取付位置を調節可能な観点から、円形渠2の内径に応じて長さが選択可能に構成されている水平フレーム11bもクローラ取付機構51として機能する。
【0064】
車輪32は取付部35を有し、当該取付部35が走行部取付機構としての車輪取付機構52を介して本体部10の水平フレーム11、具体的には前側の水平フレーム11aに取り付けられている。
【0065】
上述のように、水平フレーム11aは、水平フレーム11bと同様に、円形渠2の内径に応じて長さが選択可能に構成されている。車輪32は、円形渠2の内径に応じて選択された水平フレーム11aに応じて、当該水平フレーム11aの幅方向における異なる位置に取り付けられる。
【0066】
車輪取付機構52は、水平フレーム11aの所定位置に固定的に取り付けられたベース52aや、ベース52aに対してフランジ構造によって連結可能なスペーサ52bや、ベース52a又はスペーサ52bと、取付部35との間に介在可能なシム52c等から構成されている。ベース52a、スペーサ52b、及びシム52cは、ステンレス鋼製の板材等を加工することによって構成されている。
【0067】
本実施形態においては、スペーサ52bは、高さが50mmのものと、高さが100mmのものが複数用意されている。また、シム52cは、厚みが5mmのものと、厚みが10mmのものが複数用意されている。
【0068】
車輪32の取付部35は、ベース52aに取り付けられたスペーサ52bに、取付部35とスペーサ52bとの間に必要に応じてシム52cが介在させて、取り付けられる。
【0069】
車輪取付機構52は、スペーサ52bやシム52cを適切に組み合わせることによって、製管機1の幅方向において、クローラユニット31よりも外側において、本体部10における車輪32の、当該製管機の高さ方向に沿った取り付け高さが調節可能に構成されている。なお、車輪32の取付位置を調節可能な観点から、円形渠2の内径に応じて長さが選択可能に構成されている水平フレーム11aも車輪取付機構52として機能する。
【0070】
走行補助輪33は取付部36を有し、当該取付部36が走行部取付機構としての走行補助輪取付機構53を介して本体部10の水平フレーム11、具体的には水平フレーム11a及び水平フレーム11bに取り付けられている。
【0071】
走行補助輪取付機構53は、水平フレーム11a及び水平フレーム11bのそれぞれに挿通可能な挿込バー53aと、挿込バー53aどうしを連結する連結バー53b等から構成されている。挿込バー53a及び連結バー53bは、ステンレス鋼製の角材等を加工することによって構成されている。
【0072】
挿込バー53aは、水平フレーム11a,11bに対して任意の距離を挿入可能に設けられている。挿込バー53aには所定の間隔を置いて複数のボルト孔が設けられている。
水平フレーム11a,11bの両端部には、挿込バー53aのボルト孔に対応するボルト孔が設けられており、水平フレーム11a,11bに対して挿込バー53aを適当な長さだけ挿通させ、ボルトを両ボルト孔に挿通させ、ナットによって締め付けることによって、挿込バー53aは水平フレーム11に対して固定される。
【0073】
走行補助輪33の取付部36は、連結バー53bの前端及び後端に取り付けられる。その際、走行補助輪33は、当該製管機1の正面視において車輪軸が水平から45度傾けられて配置されている。
【0074】
走行補助輪取付機構53は、水平フレーム11に対する挿込バー53aの挿し込み長さを適切に調節することによって、本体部10における走行補助輪33の、製管機1の幅方向に沿った取り付け距離が調節可能に構成されている。
【0075】
姿勢補助輪37は取付部38を有し、当該取付部38が走行部取付機構としての姿勢補助輪取付機構54を介して本体部10のうち後部の二本の垂直フレーム13に取り付けられている。姿勢補助輪取付機構54は、ステンレス鋼製の板材や角材等を加工することによって構成されている。姿勢補助輪37の取付部38は姿勢補助輪取付機構54の上端部に取り付けられ、その際、当該製管機1の正面視において車輪軸が水平に配置されている。
【0076】
姿勢補助輪取付機構54は、製管機1の高さ方向に沿って垂直フレーム13に設けられた複数のボルト孔と、当該ボルト孔に挿通可能なボルト及びナットを有しており、垂直フレーム13に設けられた複数のボルト孔のうちのいずれか選択したボルト孔に対してボルト及びナットによって固定することによって、本体部10における姿勢補助輪37は、当該製管機1の高さ方向に沿った取り付け高さが調節可能に構成されている。なお、ボルト孔は、長孔から構成されていてもよい。
【0077】
円形渠2の内径に応じて形成部取付機構40、クローラ取付機構51、車輪取付機構52及び走行補助輪取付機構53を適切に調節することにより、
図4から
図7に示すように、駆動ユニット22及びクローラユニット31は円形渠2の内径に応じて、形成部20が有するシャフト21の回転軸心が円形渠2の管軸と一致し、かつ、クローラユニット31のトレッド面が円形渠2の内部の走行面に沿って接触するように本体部10に取り付けられ、車輪32は円形渠2の内径に応じて車輪32のトレッド面が円形渠2の内部の走行面に沿って接触するように本体部10に取り付けられ、走行補助輪33は円形渠2の内径に応じて形成部20が有するシャフト21の回転軸心が円形渠2の管軸から斜め下方の45度の位置において走行補助輪33のトレッド面が円形渠2の内部の走行面に沿って接触するように本体部10に取り付けられることとなる。このとき、姿勢補助輪取付機構54も適切に調節されることによって、姿勢補助輪37は円形渠2の内径に応じて姿勢補助輪37のトレッド面が円形渠2の内部の天井面に沿って接触するように本体部10に取り付けられることとなる。
【0078】
図4は、内径が2200mmである円形渠2における、製管機1が示されている。当該製管機1においては、形成部20が有するシャフト21の回転軸心と、短い水平フレーム11bの、当該製管機1の幅方向の中央に取り付けられたクローラユニット31のトレッド面との距離が1100mmとなるように、駆動ユニット22及びクローラユニット31が本体部10に取り付けられる。その際、車輪32及び走行補助輪33はそれぞれのトレッド面が円形渠2の内面に沿うように取り付けられる。なお、
図4においては、姿勢補助輪37に関する記載は省略されている。
【0079】
図5は、内径が2400mmである円形渠2における、製管機1が示されている。当該製管機1においては、形成部20が有するシャフト21の回転軸心と、短い水平フレーム11bの、当該製管機1の幅方向の中央に取り付けられたクローラユニット31のトレッド面との距離が1200mmとなるように、駆動ユニット22及びクローラユニット31が本体部10に取り付けられる。その際、車輪32及び走行補助輪33はそれぞれのトレッド面が円形渠2の内面に沿うように取り付けられる。なお、
図5においては、姿勢補助輪37に関する記載は省略されている。
【0080】
図6は、内径が2600mmである円形渠2における、製管機1が示されている。当該製管機1においては、形成部20が有するシャフト21の回転軸心と、長い水平フレーム11bの、当該製管機1の幅方向の中央において所定の間隔をあけて取り付けられたクローラユニット31のトレッド面との距離が1300mmとなるように、駆動ユニット22及びクローラユニット31が本体部10に取り付けられる。その際、車輪32及び走行補助輪33はそれぞれのトレッド面が円形渠2の内面に沿うように取り付けられる。なお、
図6においては、姿勢補助輪37に関する記載は省略されている。
【0081】
図7は、内径が3000mmである円形渠2における、製管機1が示されている。当該製管機1においては、形成部20が有するシャフト21の回転軸心と、長い水平フレーム11bの、当該製管機1の幅方向の中央において所定の間隔をあけて取り付けられたクローラユニット31のトレッド面との距離が1500mmとなるように、駆動ユニット22及びクローラユニット31が本体部10に取り付けられる。その際、車輪32及び走行補助輪33はそれぞれのトレッド面が円形渠2の内面に沿うように取り付けられる。なお、
図7においては、姿勢補助輪37に関する記載は省略されている。
【0082】
製管機1を、走行部30によって円形渠2の管軸方向に沿って走行させながら、形成部20のシャフト21を旋回させることによって、送りユニット23や嵌合ユニット24は円形渠2の内部を螺旋状に移動する。この送りユニット23によって円形渠2の壁面に巻き立てられたストリップ3どうしを、嵌合ユニット24によってジョイナ4を介して連結することによって円形渠2に更生管5が形成される。
【0083】
ところで、ストリップ3に対してジョイナ4を適切に押圧するためには、嵌合ローラ27が適切な位置になければならない。
【0084】
この嵌合ローラ27の位置合わせのために、前記制御機構によって左右一対のクローラユニット31を適当に制御することによって、製管機1は前進、後進、旋回が行われ、したがって嵌合ローラ27の位置合わせを容易にすることができる。
【0085】
上述した実施形態においては、クローラ取付機構51は、スペーサ51bの有無や、用いるスペーサ51bを適切に選択することによって、本体部10におけるクローラユニット31の、製管機1の幅方向に沿った取り付け位置、円形渠2の径方向に沿った取り付け長さ、又は、円形渠2の円周方向に沿った取り付け角度が調節可能に構成されていたが、クローラ取付機構51は、スペーサ51bの有無や、用いるスペーサ51bを適切に選択することによって、本体部10におけるクローラユニット31の、製管機1の幅方向に沿った取り付け位置、円形渠2の径方向に沿った取り付け長さ、又は、円形渠2の円周方向に沿った取り付け角度の少なくともいずれかが調節可能に構成されていればよい。
【0086】
上述した実施形態においては、製管機1の走行部30が、本体部10において当該製管機1の進行方向の前部に車輪32を備え、本体部10において当該製管機1の進行方向の後部にクローラユニット31を備える構成について説明したが、製管機1の走行部30は、本体部10において当該製管機1の進行方向の前部にクローラユニット31を備え、本体部10において当該製管機1の進行方向の後部に車輪32を備える構成であってもよいし、車輪32を備えずに左右一対のクローラユニット31のみを備えてもよい。
【0087】
上述した実施形態においては、更生管5が、ストリップ3どうしをジョイナ4によって間接的に連結させることによって形成される場合について説明したが、更生管5は、ストリップ3どうしを直接的に連結させることによって形成される構成であってもよい。この場合は、ストリップ3の長手方向に沿った両脇に設けられた嵌合部どうしが圧入によって嵌合させられる。この場合は、更生管5の継ぎ目とは、ストリップ3どうしの継ぎ目である。
【0088】
上述した実施形態は、いずれも本発明の一例であり、当該記載により本発明が限定されるものではなく、各部の具体的構成は本発明の作用効果が奏される範囲で適切に変更設計可能である。
【符号の説明】
【0089】
1 :製管機
2 :円形渠
3 :ストリップ(管更生部材)
4 :ジョイナ(管更生部材)
5 :更生管
10 :本体部
11 :水平フレーム
11a :水平フレーム
11b :水平フレーム
12 :連結フレーム
13 :垂直フレーム
20 :形成部
21 :シャフト
22 :駆動ユニット
23 :送りユニット(形成ユニット)
24 :嵌合ユニット(形成ユニット)
25 :取付部
26 :送りローラ
27 :嵌合ローラ
30 :走行部
31 :クローラユニット
32 :車輪
33 :走行補助輪
34 :取付部
35 :取付部
36 :取付部
37 :姿勢補助輪
38 :取付部
40 :形成部取付機構
51 :クローラ取付機構(走行部取付機構)
51a :ベース
51b :スペーサ
52 :車輪取付機構(走行部取付機構)
52a :ベース
52b :スペーサ
52c :シム
53 :走行補助輪取付機構(走行部取付機構)
53a :挿込バー
53b :連結バー
54 :姿勢補助輪取付機構(走行部取付機構)