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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-19
(45)【発行日】2024-03-28
(54)【発明の名称】直接チル鋳造材料の超音波強化
(51)【国際特許分類】
   B22D 11/049 20060101AFI20240321BHJP
   B22D 11/00 20060101ALI20240321BHJP
   B22D 11/114 20060101ALI20240321BHJP
【FI】
B22D11/049
B22D11/00 E
B22D11/114
【請求項の数】 10
(21)【出願番号】P 2021503793
(86)(22)【出願日】2019-07-25
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2021-12-02
(86)【国際出願番号】 US2019043445
(87)【国際公開番号】W WO2020023751
(87)【国際公開日】2020-01-30
【審査請求日】2022-07-15
(31)【優先権主張番号】62/703,035
(32)【優先日】2018-07-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(73)【特許権者】
【識別番号】518410733
【氏名又は名称】サウスワイヤ・カンパニー・エルエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マイケル・カレブ・パウエル
(72)【発明者】
【氏名】ヴィクター・フレデリック・ルンドクイスト
(72)【発明者】
【氏名】ヴェンカタ・キラン・マンチラジュ
【審査官】祢屋 健太郎
(56)【参考文献】
【文献】韓国公開特許第10-2017-0100221(KR,A)
【文献】特表2015-501205(JP,A)
【文献】国際公開第2017/044769(WO,A1)
【文献】特表2018-526229(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B22D 11/049
B22D 11/00
B22D 11/114
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属または金属合金の直接チル鋳造のための方法であって、
溶融金属または溶融金属合金を含む流体溶融物を、入口および出口を有する直接チル型に供給するステップと、
内側にテーパの付いた受け部を形成する溶融コア、および前記直接チル型の出口から距離が増加すると厚くなる固体の外殻を有するビレットを得るために、前記直接チル型の中の前記流体溶融物を冷却するステップと、
前記直接チル型の内部に位置するデバイスを用いて、前記直接チル型を出るビレットの前記溶融コア受け部における前記流体溶融物に振動エネルギーを加えるステップと
前記直接チル型の出口に配置されたデバイスを用いて、前記テーパの付いた受け部の領域において、前記直接チル型の前記出口を越える、前記ビレットの前記固体の外殻に振動エネルギーを加えるステップと、
前記ビレットを前記直接チル型の出口から取り外すステップと、
固体のビレットを取得するために、前記直接チル型の出口を越える前記ビレットをさらに冷却するステップと、
を含む方法。
【請求項2】
前記直接チル型を出るビレットの前記溶融コア受け部における前記流体溶融物に加えられる前記振動エネルギー、および前記テーパの付いた受け部の領域において、前記直接チル型の前記出口の下の前記ビレットの前記固体の外殻に加えられる前記振動エネルギーは、少なくとも1つの超音波トランスデューサ、少なくとも1つの機械的に駆動される振動器、またはそれらの組合せにより提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記直接チル型の出口に配置されたデバイスは、前記ビレットの周縁部の複数の位置に配置された複数の振動エネルギー源である、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記テーパの付いた受け部の前記領域において、前記ビレットの前記固体の外殻に振動エネルギーを加えるステップは、前記直接チル型の前記出口における前記ビレットの外面に対して吹き付けられた冷却液の層を通して前記振動エネルギーを加えるステップを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記方法は、前記ビレットの前記溶融コア受け部における前記流体溶融物の中にパージガスの流れを注入するステップをさらに含み、前記直接チル型を出るビレットの前記溶融コア受け部における前記流体溶融物に、前記直接チル型に位置する超音波デバイスを用いて、振動エネルギーを加える前記ステップ、および前記ビレットの前記溶融コア受け部における前記流体溶融物の中にパージガスの流れを注入する前記ステップは、1つのデバイスで行われる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記方法は、前記ビレットの前記溶融コア受け部における前記流体溶融物の中にパージガスの流れを注入するステップをさらに含み、前記パージガスは、窒素またはアルゴンを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項7】
前記ビレットの前記コア受け部における前記流体溶融物に加えられる前記振動エネルギーの周波数は、5kHzから400kHzである、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記ビレットの前記固体の外殻に加えられる前記振動エネルギーの周波数は、5kHzから400kHzである、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
前記ビレットの前記固体の外殻上の冷却液の層に加えられる前記振動エネルギーの周波数は、5kHzから400kHzである、請求項3に記載の方法。
【請求項10】
金属合金はDC鋳造され、前記金属合金は、アルミニウム合金である、請求項1に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属および金属合金の、特にアルミニウムおよびアルミニウム合金の直接チル(DC)鋳造に関し、シートおよびプレート品などの金属製品を形成するのに適した均質な製品が直接得られるものである。
【背景技術】
【0002】
金属および金属合金、特にアルミニウムおよびアルミニウム合金は、溶融相から鋳造されてインゴットまたはビレットを作り、その後、圧延または熱間加工などのさらなる処理を受けて、最終製品へと変換できるシートまたはプレート品を生成する。以下の記述の全体を通して、ビレットという用語は、DC鋳造プロセスの製品を述べるために使用される。ビレットは、細長い金属鋳造製品を表し、通常、円筒形の形状であり、またその長さと比較して小さな直径を有する。しかし、本明細書で適用される原理および動作はまた、インゴットの製作にも適用可能である。ビレットまたはインゴットを製作するためのDC鋳造は、従来、下方に移動可能なプラットフォーム(底部ブロックと呼ばれることが多い)により、その下側端部において最初は閉じられた、浅い、開放式の軸方向に垂直な型において実施されている。型は、冷却ジャケットにより囲まれ、それを通って、水などの冷却流体が連続的に循環して型の壁の外部冷却を提供する。溶融アルミニウム(または他の金属)は、冷却された型の上端の中に導かれ、溶融金属が、型の内側周辺部に隣接する領域において凝固すると、プラットフォームは下方に移動する。プラットフォームの実質的に連続する動き、および対応する溶融アルミニウムの連続する型への供給により、望ましい長さのビレットが生成され得る。
【0003】
図1(従来技術)は、従来の垂直なDC鋳造機10の例の概略的な横断面図を示す。溶融金属12が、型の入口15を通して、垂直に方向付けられた水冷の開放式の型14の中に導入され、型の出口17からビレット16として出現する。ビレット16の上側部分は、ビレットが冷却するにつれて、型の出口17からの距離が増えると厚さが増加する固体の外殻26内に、内側にテーパの付いた受け部19を形成する溶融金属コア24を有し、その後、型の出口17の下方の一定の距離において、完全に固体の鋳造ビレットが形成される。溶融金属の冷却を提供する周囲の冷却ジャケットを通って流れる冷却液により、液体で冷却された型の壁(鋳造面)を有する型14は、溶融金属の周囲を閉じ冷却して、固体の殻26の形成を開始し、また冷えた金属は、矢印Aにより示される前進方向に、型の出口17を通って出て、型から離れる。冷却液の噴流18は、外殻26を厚くし、かつ冷却プロセスを向上させる直接冷却を提供するために、型から出現するとき、ビレット16の外面上へと冷却ジャケットから導かれる。冷却液は、通常水であるが、他の適切な流体を、特定の合金に使用することができる。ビレットと同じ形状の静止した環状ワイパー20を、型の出口17の下方にXの距離だけ空けて、ビレットの外面と接触させて設けることができ、これは、ビレットがさらに前進したとき、ワイパーの下方のビレットの部分の表面には、冷却液がなくなるように、ビレットの表面から冷却液(ストリーム22により表される)を除く作用を有する。
【0004】
垂直DC鋳造における型の下側(出力)端部から出現するビレットは、外部は固体であるが、その中心コアにおいてはまだ溶融している。言い換えると、型の内部の溶融金属のプールが、溶融金属の受け部として、下方に移動するインゴットの中心部分の中へと、型の下方にいくらかの距離だけ下に延びている。この受け部は、インゴットが、そのコア部分が完全に固体になるまで、外面から内側に凝固するにつれて、下方向に次第に減少する横断面を有する。
【0005】
この方法で製作される直接チル鋳造ビレットは、概して、望ましい形態の商品を製作するために、熱間および冷間圧延ステップを、または他の熱間処理手順を受ける。しかし、より使用に適した形態へと金属を変換するために、従来、均質化処理が必要である。DC鋳造合金の凝固中は、微細構造内で、複数の事象が生じている。まず、金属相は、セル状の、樹枝状のもの、またはそれらの組合せとすることのできる粒子に凝集しており、従来は、化学的な細粒化化学物質が、このプロセスを支援するために添加される。このような化学物質は、コストを追加し、かつ動作における問題を生成し、さらに、最終製品の特性に悪影響を与えるおそれがある。さらに、つり合いのとれない固体化状態が存在する場合、合金成分は、粒子形成が阻止される可能性があり、微細構造におけるポケットに集中し、したがって、製品の性能特性にも悪影響を与える。これらの事象の結果は、粒子だけではなく、比較的軟質の領域および硬質の領域がその構造に共存している金属間相に隣接する領域においても組成変動を生じ、修正または変換されない場合、最終製品に対して容認できない特性変動を生ずることになる。
【0006】
均質化は、従来、鋳造の微細構造において上記で述べた微細な欠点を修正するための熱処理を含む。均質化は、鋳造ビレットを上昇させた温度(概して、遷移温度を超える温度、例えば、数時間から24時間もの時間、もしくはさらに長く、アルミニウムまたはアルミニウム合金の液相線温度近くの温度)まで加熱することを含む。均質化処理の結果、粒子の分布は、より一様になる。さらに、鋳造中に形成され得る低融点の成分粒子は、粒子へと溶けて戻る。さらに、鋳造中に形成された任意の大きな金属間粒子は砕かれ得る。最後に、形成された材料を強化するための化学的添加物の析出物は溶解して、ビレットが冷却されると均一に再分散される。均質化動作は、高いエネルギー消費動作であり、かつ現在のエネルギーの高コストを考慮すると、その動作に対して直接的なコスト影響を有する。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の目的は、均質化の熱処理を必要とせず、または最小の均質化処理を必要とするだけの均質な微細構造を有する鋳造金属ビレットを直接提供するDC鋳造法および装置を提供することである。
【0008】
本発明のさらなる目的は、細粒化化学物質を含める必要なく、または最少の細粒化化学物質だけで、均質な微細構造を有する鋳造金属ビレットを直接提供するDC鋳造法および装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
これらのおよび他の目的は、本発明により提供され、その第1の実施形態は、金属または金属合金の直接チル鋳造のための方法を提供し、方法は、
溶融金属または溶融金属合金を含む流体溶融物(fluid melt)を、入口および出口を有する直接チル(DC)型に供給するステップと、
内側にテーパの付いた受け部を形成する溶融コア、および型の出口から距離が増加すると厚くなる固体の外殻を有するビレットを得るために、型の中の流体溶融物を冷却するステップと、
型の内部に位置するデバイスを用いて、型を出るビレットの溶融コア受け部における流体溶融物に振動エネルギーを加えるステップと、
ビレットの溶融コア受け部における流体溶融物の中にパージガスの流れを注入するステップと、
テーパの付いた受け部の領域において、型の出口を越える、ビレットの固体の外殻に振動エネルギーを加えるステップと、
ビレットを型の出口から取り外すステップと、
固体のビレットを取得するために、型の出口を越えるビレットをさらに冷却するステップと、
を含む。
【0010】
第1の実施形態の一態様では、テーパの付いた受け部の領域において、ビレットの固体の外殻に振動エネルギーを加えるステップは、ビレットの円周付近の複数の位置に配置された複数の振動エネルギー源からの振動エネルギーを加えるステップを含む。
【0011】
第1の実施形態の別の態様では、テーパの付いた受け部の領域において、ビレットの固体の外殻に超音波振動エネルギーを加えるステップは、型の出口を越えたビレットの外面に対して吹き付けられた冷却液の層を通して振動エネルギーを加えるステップを含む。
【0012】
第1の実施形態の別の態様では、直接チルの型は、垂直なDC型である。
【0013】
第1の実施形態の別の態様では、直接チルの型は、水平なDC型である。
【0014】
第2の実施形態では、本発明は、直接チル(DC)鋳造型を提供し、それは、
上側に位置する入口、および下側に位置する出口を有する垂直に方向付けられた開放式の型と、
型の上側の入口に流体溶融物を供給するためのフィードトラフと、
型の出口に流体冷却ジャケットを提供する液体冷却システムと、
型の入口の垂直上方に位置し、かつ型の中へと延びる振動エネルギー源と、
型の入口の垂直上方に位置し、かつ型の中へと延びるパージガスフィードユニットと、
型の出口の下に円周方向に配列された複数の振動エネルギー源と、
を備え、
振動エネルギーが、ビレット内の内側にテーパの付いた溶融受け部の領域において、型を出るビレットに加えられるように、円周方向に配列された複数の振動エネルギー源の垂直位置が、型の出口の近傍に配置される。
【0015】
第2の実施形態の態様では、垂直に位置する振動エネルギー源は、少なくとも1つの超音波トランスデューサ、少なくとも1つの機械的に駆動される振動器、またはそれらの組合せを含む。
【0016】
第2の実施形態の別の態様では、垂直に位置する振動エネルギー源およびパージガスフィードユニットは、超音波脱ガスユニットとして組み合わされ、ここで、超音波脱ガス器は、第1の端部および第2の端部を備える細長いプローブであって、第1の端部は、超音波トランスデューサに取り付けられ、第2の端部は、型の出口に配置された先端部を備える、細長いプローブと、パージングガスの入口およびパージングガスの出口を備えるパージングガス送出装置であって、パージングガスの出口は、型の出口における領域の中にパージングガスを導入するための細長いプローブの先端部に設けられる、パージングガス送出装置と、を備える。
【0017】
第2の実施形態の別の態様では、型の出口の下に円周方向に配列された複数の振動エネルギー源のそれぞれは、少なくとも1つの超音波トランスデューサ、少なくとも1つの機械的に駆動される振動器、またはそれらの組合せを含む。
【0018】
第2の実施形態の別の態様では、型の出口の下に円周方向に配列された複数の振動エネルギー源のそれぞれは、型を出るビレットの固体表面に直接接触するように位置する。
【0019】
第2の実施形態の別の態様では、型の出口の下に円周方向に配列された複数の振動エネルギー源のそれぞれは、型を出るビレットの固体表面上の冷却流体ジャケットに接触するように位置する。
【0020】
第3の実施形態では、本発明は、直接チル(DC)鋳造型を提供し、それは、
入口および出口を有する水平に方向付けられた開放式の型と、
流体溶融物を型の入口に供給するためのフィードトラフと、
型の出口に、流体冷却ジャケットを提供する液体冷却システムと、
型の入口に位置し、かつ型の中へと延びる振動エネルギー源と、
型の入口に位置し、かつ型の中へと延びるパージガスフィードユニットと、
型の出口を越えて円周方向に配列された複数の振動エネルギー源と、
を備え、
ここにおいて、円周方向に配列された複数の振動エネルギー源の位置は、ビレット内の内側にテーパの付いた溶融受け部の領域において、振動エネルギーが型を出るビレットに加えられるように、型の出口の近傍に配置される。
【0021】
第3の実施形態の態様では、型の入口に位置する振動エネルギー源は、少なくとも1つの超音波トランスデューサ、少なくとも1つの機械的に駆動される振動器、またはそれらの組合せを含む。
【0022】
第3の実施形態の別の態様では、型の入口に位置する振動エネルギー源およびパージガスフィードユニットは、超音波脱ガスユニットとして組み合わされ、ここで、超音波脱ガス器は、第1の端部および第2の端部を備える細長いプローブであって、第1の端部は、超音波トランスデューサに取り付けられ、第2の端部は、型の出口に配置された先端部を備える、細長いプローブと、パージングガスの入口およびパージングガスの出口を備えるパージングガス送出装置であって、パージングガスの出口は、型の出口における領域の中にパージングガスを導入するための細長いプローブの先端部に設けられる、パージングガス送出装置と、を備える。
【0023】
第3の実施形態の別の態様では、型の出口を越えて円周方向に配列された複数の振動エネルギー源のそれぞれは、少なくとも1つの超音波トランスデューサ、少なくとも1つの機械的に駆動される振動器、またはそれらの組合せを含む。
【0024】
第3の実施形態の別の態様では、型の出口を越えて円周方向に配列された複数の振動エネルギー源のそれぞれは、型を出るビレットの固体表面に直接接触するように位置する。
【0025】
第3の実施形態の別の態様では、型の出口を越えて円周方向に配列された複数の振動エネルギー源のそれぞれは、型を出るビレットの固体表面上の冷却流体ジャケットに接触するように位置する。
【0026】
第4の実施形態では、本発明は、第1の実施形態の方法により取得される金属または金属合金ビレットを提供し、ここにおいて、ビレットは、細粒化化学物質を含まず、ビレットは、熱的な均質化処理を受けていない。
【0027】
第4の実施形態の特別な態様では、ビレットは、アルミニウムまたはアルミニウム合金ビレットである。
【0028】
前述の段落は、概略的な紹介として提供されており、添付の特許請求の範囲を限定することを意図するものではない。述べられた諸実施形態は、添付図面を併せて読めば、以下の詳細な記述を参照することにより、他の利点と共に最もよく理解されよう。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1】従来の直接チル(DC)型鋳造ユニットの概略図を示しており、「従来技術」とラベルが付された図である。
図2】標準のDC鋳造システムの視覚的な概念を示しており、「従来技術」とラベルが付された図である。
図3図2の標準のDC鋳造システムの開いた内部の図であり、「従来技術」とラベルが付された図である。
図4】本発明の一実施形態によるDC鋳造システムの視覚的な概念図である。
図5図4で示されたDC鋳造システムの開いた内部の図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下の記述において、「1つの(a)」および「1つの(an)」などの用語は、「1つまたは複数のもの」の意味を含む。「からなる群から選択された」、「から選択された」、および同様のものなどの表現は、指定された材料の混合物も含む。「含む」および同様のものなどの用語は、その他の形で具体的に示されない限り、「少なくとも~を含む」ことを意味する開いた用語である。本明細書で述べられるすべての参考事項、特許、用途、試験、標準、文献、出版物、パンフレット、テキスト、記事などは、本明細書に参照により組み込まれる。数値的な制限または範囲が述べられる場合、端点が含まれる。さらに、数値的な制限または範囲に含まれるすべての値および下位の範囲は、明示的に記述されたものと同様に、具体的に含まれる。
【0031】
本記述の残りの部分を通して、アルミニウム合金が論じられる。しかし、述べられる実施形態の要旨は、アルミニウム合金に限定されることはなく、DC鋳造動作において鋳造される任意の金属または金属合金にも等しく適用され得ることを理解されたい。さらに、実施形態においてビレットが述べられるが、本方法はまた、インゴットの鋳造にも適用可能であると見なすことができる。したがって、本方法の実施形態によれば、DC鋳造プロセスに対して、2段階のシステムにおける振動または超音波エネルギーの適用が提供される。第1の段階では、超音波エネルギーおよび/またはパージガスの組合せは、ビレットが型の出口の外側にある時点でDC鋳造システムの開いた型の中に形成されるビレットの溶融受け部の中に直接挿入される。振動エネルギーおよびパージガスのこの組合せは、溶融受け部領域における合金元素を均一に分散させて、溶融物の中に捕捉されたガスを除去するように働く。さらに、溶融受け部領域の中への振動エネルギーのこの直接の適用により、細粒化も生ずるものと考えられる。この溶融受け部エリアは、冷却ビレットの固体化境界に隣接しているため、合金元素の均一な分散が、固体化したビレットにおいて保持され得る。さらに第2の段階では、溶融受け部の領域におけるビレット壁にわたって振動エネルギー、特に超音波エネルギーを加えることにより、固体化前面において固体化した結晶が、前面から破壊されて、より小さい結晶ユニットになり、固体化された合金内でより均一に分散された状態になる。
【0032】
したがって、2段階の処理の結果、合金元素および細かい粒子の均一な分散を有するビレットが得られる。これは、まさに前に述べた熱的均質化プロセスにおいて目標とする結果であり、したがって、均質化動作のエネルギーおよび動作コストを回避することができる。さらに、上記で述べたように、固体化前面に超音波エネルギーを印加することにより細かい粒子が生成されると、硼化チタン(TIBOR)または炭化チタン混合物(TiCar)などの細粒化化学物質を含める必要なく、細粒構造が得られる。
【0033】
したがって、高品質のDCアルミニウム合金鋳造ビレットを、細粒化化学物質を使用することなく、製作時間およびエネルギーコストを大幅に低減させて取得することができる。ビレットのDC鋳造における品質およびコストのこのような向上は、非常に予測外のものであり、現在動作中の従来のDC鋳造システムに対して大幅な利点を提供する。
【0034】
したがって、第1の実施形態では、本発明は、金属または金属合金の直接チル(DC)鋳造のための方法を提供し、方法は、
溶融金属または溶融金属合金を含む流体溶融物を、入口および出口を有する直接チル型に供給するステップと、
内側にテーパの付いた受け部を形成する溶融コア、および型の出口から距離が増加すると厚くなる固体の外殻を有するビレットを得るために、型の中の流体溶融物を冷却するステップと、
型の内部に位置するデバイスを用いて、型を出るビレットの溶融コア受け部における流体溶融物に振動エネルギーを加えるステップと、
任意選択で、ビレットの溶融コア受け部における流体溶融物の中にパージガスの流れを注入するステップと、
テーパの付いた受け部の領域において、型の出口を越える、ビレットの固体の外殻に振動エネルギーを加えるステップと、
ビレットを型の出口から取り外すステップと、
固体のビレットを取得するために、型の出口を越えるビレットをさらに冷却するステップと、
を含む。
【0035】
DC鋳造型は、垂直または水平に方向付けることができる。
【0036】
溶融金属または金属合金の流体溶融物の準備および供給は、従来から知られており、知られたシステムのいずれも、本発明で使用することができる。さらに、固体化されるビレットの処理もまた従来から知られており、任意のこのようなシステムを、本発明と適切に組み合わせることができる。
【0037】
テーパの付いた受け部の領域において、ビレットの固体の外殻に超音波振動エネルギーを加えることは、ビレットの円周付近の複数の位置に配置された複数の振動エネルギー源からの振動エネルギーを加えることを含む。理論上は、加えられる振動エネルギー入力の数が多くなればなるほど、固体化前面からの細粒の生成が効果的になる。しかし、実際には、最大数は、DC成形ユニットの立体構造によって限定され得る。概して、少なくとも2つの振動エネルギー源を使用することができるが、好ましくは、2から8の振動エネルギー源、より好ましくは、3から6、また最も好ましくは、4つの振動エネルギーデバイスを使用することができる。
【0038】
パージガスは、溶融金属または溶融金属合金と共に使用するのに適した任意のガスとすることができる。概して、窒素またはアルゴンなどの不活性ガスが好ましい。しかし、特定の用途では、ガスの組合せを含む他のガスを、パージガスとして使用することができる。
【0039】
パージガスが使用される本発明の態様では、型の中に位置する振動エネルギー源、およびパージガスフィードユニットは、超音波脱ガスユニットとして組み合わされ、ここで、超音波脱ガス器は、第1の端部および第2の端部を備える細長いプローブであって、第1の端部は、超音波トランスデューサに取り付けられ、第2の端部は、型の出口に配置された先端部を備える、細長いプローブと、パージングガスの入口およびパージングガスの出口を備えるパージングガス送出装置であって、パージングガスの出口は、型の出口における領域の中にパージングガスを導入するための細長いプローブの先端部に設けられる、パージングガス送出装置と、を備える。
【0040】
前に示したように、型の出口の下またはそれを越えたビレットは、冷却液ジャケットで、好ましくは、水のジャケットで覆われる。したがって、ビレットの外殻に振動エネルギーを加えるための2つの構成が存在する。1つの構成では、振動エネルギー源は、冷却液ジャケットを通して挿入され、ビレット表面に直接接触することができる。第2の構成では、振動エネルギー源は、水ジャケットに接触し、超音波エネルギーが、冷却液によりビレット表面に伝達される。
【0041】
いずれの構成においても、振動エネルギーが、固体のビレットの構造によって減衰されることを考慮すると、テーパの付いた受け部に対する振動エネルギーデバイスの位置は、固体壁の厚さが最小である型の出口の近くに配置されることができる。いくつかの配列において、複数の振動エネルギーデバイスの位置決めは、超音波エネルギーが、固体化前面の最大エリアにわたり加えられるように、受け部の様々な配置に配列され得る。
【0042】
振動エネルギーデバイスは、述べられたように、DC鋳造型において利用するのに適した任意のデバイスとすることができる。広範囲なパワーおよび超音波周波数を、本明細書で述べられるDC鋳造法で使用することができ、また鋳造される特定の合金、型の深さ、形状、および寸法に応じて、最適な性能に調整することができる。一態様では、超音波振動源は、20kHzの音響周波数において1.5kWのパワーを提供することができる。
【0043】
概して、プローブ(振動エネルギーデバイス)のパワーは、プローブの寸法に応じて、50Wと5000Wとの間の範囲とすることができる。これらのパワーは、通常、プローブの端部におけるパワー密度が、確実に100W/cmを超えるようにプローブに印加されるが、それは、固体化前面における粒子分割に対する閾値と考えられ得る。このエリアにおけるパワーは、50Wから5000W、100Wから3000W、500Wから2000W、1000Wから1500Wの範囲、または任意の中間的な、もしくは重複する範囲とすることができる。大きなプローブに対して高パワー、および小さなプローブに対して低パワーが可能である。本発明の様々な実施形態では、加えられる振動エネルギーパワー密度は、10W/cmから500W/cm、または20W/cmから400W/cm、または30W/cmから300W/cm、または50W/cmから200W/cm、または70W/cmから150W/cmの範囲、あるいはその任意の中間的な、または重複する範囲とすることができる。
【0044】
概して、5kHzから400kHz(または任意の中間範囲)の周波数を使用することができる。代替的に、10kHzおよび30kHz(または任意の中間範囲)を使用することができる。代替的に、15kHzおよび25kHz(または任意の中間範囲)を使用することができる。適用される周波数は、5kHzから400kHz、10kHzから30kHz、15kHzから25kHz、10kHzから200kHz、もしくは50kHzから100kHz、またはその任意の中間的な、もしくは重複する範囲とすることができる。
【0045】
振動エネルギーデバイスは、当技術分野で知られたデバイスのいずれかとすることができ、また超音波プローブ(またはソノトロード)、圧電変換器、超音波放射器、または磁気歪み素子とすることができる。振動エネルギーが、冷却媒体を介して伝達される場合においては、超音波トランスデューサが好ましいはずである。本発明の一実施形態では、超音波エネルギーは、電流を機械的エネルギーに変換し、20kHzを超える(例えば、最高で400kHz)振動周波数を生成することができるトランスデューサから供給され、超音波エネルギーは、圧電素子、もしくは磁気歪み素子のいずれか、またはその両方から供給される。
【0046】
超音波プローブが液体冷却媒体に接触する実施形態では、超音波プローブの先端部から固体のビレット壁への分離距離は可変であり得る。分離距離は、例えば、1mm未満、2mm未満、5mm未満、1cm未満、2cm未満、5cm未満、10cm未満、20cm未満、または50cm未満とすることができる。
【0047】
本発明の一態様では、振動エネルギーデバイスは、電気接点に対する取付け点を提供する電極間に挟まれたセラミック材料から形成された圧電変換器とすることができる。電圧が電極を介してセラミックに印加されると、セラミックは、超音波周波数で膨張および収縮する。
【0048】
当技術分野で知られているように、超音波ブースタを使用して、圧電変換器により生成された振動エネルギーを増幅または強調することができる。ブースタは、振動の周波数を増加または減少させることはなく、それは、振動の振幅を高めるものである。本発明の一実施形態では、ブースタは、圧電変換器とプローブとの間に接続される。
【0049】
磁気歪み変換器は、通常、電磁場が印加されると、膨張および収縮する多数の材料プレートから構成される。より具体的には、本発明に適した磁気歪み変換器は、一実施形態では、処理容器の底部に、または振動すべき他の表面に取り付けられた各薄板の1つの縁部と平行に配列された多数のニッケル(または他の磁気歪み材料)プレートもしくは薄片を含むことができる。磁場を提供するために、磁気歪み材料の周囲に、ワイヤのコイルが設置される。例えば、電流の流れが、ワイヤのコイルを通して供給されたとき、磁場が生成される。この磁場は、磁気歪み材料を収縮または伸ばすようにし、それにより、膨張および収縮する磁気歪み材料と接触する流体の中に音波が導かれる。本発明に適した磁気歪み変換器からの典型的な超音波周波数は、20kHzから200kHzの範囲である。磁気歪み素子の固有振動数に応じて、より高い、またはより低い周波数を使用することができる。
【0050】
磁気歪み変換器に対して、ニッケルは、最も一般に使用される材料の1つである。電圧が変換器に印加されたとき、ニッケル材料は、超音波周波数で膨張および収縮する。本発明の一実施形態では、ニッケル板は、ステンレス鋼板に直接、銀ろう付けされる。磁気歪み変換器のステンレス鋼板は、超音波周波数で振動している表面であり、かつ冷却媒体に直接結合される表面(またはプローブ)である。超音波周波数で振動している板により、冷却媒体に生成されるキャビテーションは、次いで、ビレットの固体表面に影響を与える。
【0051】
本発明に有用な機械的な振動器は、毎分8000回から15000回の振動で動作できるが、より高い、またはより低い周波数を使用することもできる。本発明の一実施形態では、振動機構は、毎秒565回と5000回との間で振動するように構成される。したがって、本発明で使用され得る機械的な振動に適した範囲は、0kHzから10kHz、10Hzから4000Hz、20Hzから2000Hz、40Hzから1000Hz、100Hzから500Hz、およびそれらの中間および組み合わされた範囲を含み、565から5000Hzの好ましい範囲を含む。
【0052】
超音波および機械的に駆動される実施形態に関して上記で述べられているが、本発明は、これらの範囲のうちの1つ、または他のものに対してそのように限定されるものではなく、単一の周波数および複数の周波数源を含む最高で400kHzの広いスペクトルの振動エネルギーに対して使用することができる。加えて、供給源の組合せ(以下で述べられる超音波および機械的駆動源、または様々な超音波源、または様々な機械的駆動源、または音響エネルギー源)を使用することができる。
【0053】
第2の実施形態では、本発明は、直接チル(DC)鋳造型を提供し、それは、
上側に位置する入口、および下側に位置する出口を有する垂直に方向付けられた開放式の型と、
型の上側の入口に流体溶融物を供給するためのフィードトラフと、
型の出口に流体冷却ジャケットを提供する液体冷却システムと、
型の入口の垂直上方に位置し、かつ型の中へと延びる振動エネルギー源と、
任意選択で、型の入口の垂直上方に位置し、かつ型の中へと延びるパージガスフィードユニットと、
型の出口の下に円周方向に配列された複数の振動エネルギー源と、
を備え、
振動エネルギーが、ビレット内の内側にテーパの付いた溶融受け部の領域において、型を出るビレットに加えられるように、円周方向に配列された複数の振動エネルギー源の垂直位置が、型の出口の近傍に配置される。
【0054】
型は、鋳造される溶融金属組成と適合性のある任意の材料から構成することができる。概して、型は、銅または黒鉛から構成することができる。
【0055】
一態様では、垂直に位置する振動エネルギー源は、少なくとも1つの超音波トランスデューサ、少なくとも1つの機械的に駆動される振動器、またはそれらの組合せを含む。
【0056】
さらなる態様では、垂直に位置する振動エネルギー源、およびパージガスフィードユニットは、超音波脱ガスユニットとして組み合わされ、ここで、超音波脱ガス器は、第1の端部および第2の端部を備える細長いプローブであって、第1の端部は、超音波トランスデューサに取り付けられ、第2の端部は、型の出口に配置された先端部を備える、細長いプローブと、パージングガスの入口およびパージングガスの出口を備えるパージングガス送出装置であって、パージングガスの出口は、型の出口における領域の中にパージングガスを導入するための細長いプローブの先端部に設けられる、パージングガス送出装置と、を備える。
【0057】
DC鋳造型システムの概略的な視覚的概念が図4で示されており、超音波脱ガスユニットが、型の垂直上方に位置し、型の出口の下の点へと突き出している(図5)。4つの超音波デバイスが、型の出口の直接下に、ビレットの円周付近に対称的に、かつ内側にテーパの付いた溶融受け部を含むビレットの領域に隣接して位置する。
【0058】
前に述べたように、型の出口の下に円周方向に配列された複数の振動エネルギー源のそれぞれは、少なくとも1つの超音波トランスデューサ、少なくとも1つの機械的に駆動される振動器、またはそれらの組合せを含む。さらに型の出口の下に円周方向に配列された複数の振動エネルギー源のそれぞれは、型を出るビレットの固体表面に直接接触するように位置することができる。図4および図5で示される別の態様では、型の出口の下に円周方向に配列された複数の振動エネルギー源のそれぞれは、型を出るビレットの固体表面上の冷却流体ジャケットに接触するように位置する。冷却ジャケットは、水ジャケットであることが好ましい。
【0059】
第3の実施形態では、本発明は、直接チル(DC)鋳造型を提供し、それは、
入口および出口を有する水平に方向付けられた開放式の型と、
流体溶融物を型の入口に供給するためのフィードトラフと、
型の出口に、流体冷却ジャケットを提供する液体冷却システムと、
型の入口に位置し、かつ型の中へと延びる振動エネルギー源と、
任意選択で、型の入口に位置し、かつ型の中へと延びるパージガスフィードユニットと、
型の出口を越えて円周方向に配列された複数の振動エネルギー源と、
を備え、
ここにおいて、円周方向に配列された複数の振動エネルギー源の位置は、ビレット内の内側にテーパの付いた溶融受け部の領域において、振動エネルギーが型を出るビレットに加えられるように、型の出口の近傍に配置される。
【0060】
型は、鋳造される溶融金属組成と適合性のある任意の材料から構成することができる。概して、型は、銅または黒鉛から構成することができる。
【0061】
一態様では、型の内部に位置する振動エネルギー源は、少なくとも1つの超音波トランスデューサ、少なくとも1つの機械的に駆動される振動器、またはそれらの組合せを含む。
【0062】
さらなる態様では、パージガスが使用されるとき、型の内部に位置する振動エネルギー源、およびパージガスフィードユニットは、超音波脱ガスユニットとして組み合わされ、超音波脱ガス器は、第1の端部および第2の端部を備える細長いプローブであって、第1の端部は、超音波トランスデューサに取り付けられ、第2の端部は、型の出口に配置された先端部を備える、細長いプローブと、パージングガスの入口、およびパージングガスの出口を備えるパージングガス送出装置であって、パージングガスの出口は、型の出口における領域の中にパージングガスを導入するための細長いプローブの先端部に設けられる、パージングガス送出装置と、を備える。
【0063】
第4の実施形態では、本発明は、本発明の方法により取得される鋳造合金ビレットについて示されている。ビレットは、細粒化化学物質を含むことなく、または細粒化化学物質の量を大幅に低減し、ビレットは、熱的な均質化処理を受けていない。好ましい態様では、ビレットは、アルミニウム、またはアルミニウム合金ビレットである。
【0064】
上記の記述は、当業者が、本発明を製作し、使用できるように提示されており、特定の用途およびその要件のコンテキストで提供される。好ましい実施形態に対する様々な変更は、当業者であれば容易に明らかになるものであり、また本明細書で規定される包括的な原理は、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく、他の実施形態および用途に適用することができる、したがって、本発明は示された実施形態に限定されるように意図されておらず、本明細書で開示された原理および特徴に一致する最も広い範囲が与えられるべきである。これに関して、本発明に含まれるいくつかの実施形態は、本発明のあらゆる利益を示していない可能性があり、より広く考慮されるべきである。
【符号の説明】
【0065】
10 鋳造機
12 溶融金属
14 型
15 型の入口
16 ビレット
17 型の出口
18 噴流
19 受け部
20 環状ワイパー
22 ストリーム
24 溶融金属コア
26 外殻
図1
図2
図3
図4
図5