(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-19
(45)【発行日】2024-03-28
(54)【発明の名称】CSIフィードバックおよび受信方法、装置、デバイス、および記憶媒体
(51)【国際特許分類】
H04B 7/0417 20170101AFI20240321BHJP
H04B 7/06 20060101ALI20240321BHJP
H04B 7/0456 20170101ALI20240321BHJP
H04L 27/26 20060101ALI20240321BHJP
【FI】
H04B7/0417 130
H04B7/06 956
H04B7/0456 300
H04L27/26 320
(21)【出願番号】P 2021518180
(86)(22)【出願日】2019-11-01
(86)【国際出願番号】 CN2019114977
(87)【国際公開番号】W WO2020088640
(87)【国際公開日】2020-05-07
【審査請求日】2022-08-26
(31)【優先権主張番号】201811302880.2
(32)【優先日】2018-11-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100078282
【氏名又は名称】山本 秀策
(74)【代理人】
【識別番号】100113413
【氏名又は名称】森下 夏樹
(74)【代理人】
【識別番号】100181674
【氏名又は名称】飯田 貴敏
(74)【代理人】
【識別番号】100181641
【氏名又は名称】石川 大輔
(74)【代理人】
【識別番号】230113332
【氏名又は名称】山本 健策
(72)【発明者】
【氏名】▲呉▼昊
(72)【発明者】
【氏名】▲陳▼▲藝▼▲じゃん▼
(72)【発明者】
【氏名】▲鄭▼国▲増▼
(72)【発明者】
【氏名】李永
(72)【発明者】
【氏名】▲魯▼照▲華▼
(72)【発明者】
【氏名】李儒岳
【審査官】川口 貴裕
(56)【参考文献】
【文献】特表2022-511658(JP,A)
【文献】Huawei, HiSilicon,Discussion on CSI enhancement for MU-MIMO[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #94bis R1-1810103,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94b/Docs/R1-1810103.zip>,2018年09月29日
【文献】Fraunhofer IIS, Fraunhofer HHI,Enhancements on Type-II CSI reporting[online],3GPP TSG-RAN WG1 #94-Bis R1-1811088,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94b/Docs/R1-1811088.zip>,2018年09月28日
【文献】Samsung,CSI enhancement for MU-MIMO[online],3GPP TSG RAN WG1 Meeting #94b R1-1810884,Internet<URL:http://www.3gpp.org/ftp/tsg_ran/WG1_RL1/TSGR1_94b/Docs/R1-1810884.zip>,2018年09月28日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/02 - 7/12
H04L 27/26
3GPP TSG RAN WG1-4
3GPP TSG SA WG1-2
3GPP TSG CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
チャネル状態情報(CSI)フィードバック方法であって、
端末が、プリコーディング行列インジケーション情報(PMI)を決定することであって、前記PMIは、第1の基底ベクトルに関連付けられている第1の基底ベクトル情報と、第2の基底ベクトルに関連付けられている第2の基底ベクトル情報と、第1の係数および第2の係数を導出するために使用される第2の係数情報とを備え、前記第2の係数情報は、第2の係数振幅情報と第2の係数位相情報とを備え、CSIフィードバックバンドが、複数の周波数ドメイン単位を備え、各周波数ドメイン単位は、複数の周波数ドメインリソースを備え、同一の伝送層の前記複数の周波数ドメイン単位のそれぞれにおける複数の周波数ドメインリソースは、同一のプリコーディングベクトルに対応し、各プリコーディングベクトルは、前記第1の係数である加重係数を伴う、前記第1の基底ベクトルの線形結合であり、同一の第1の基底ベクトルに対応する前記第1の係数は、第1の係数ベクトルを定義し、前記第1の係数ベクトルは、前記第2の係数である加重係数を伴う、前記第2の基底ベクトルの線形結合である、ことと、
前記端末が、前記PMIを含有するCSIを基地局にフィードバックすることと
を含み、
前記第2の係数振幅情報は、2つの量子化された成分を生成するために0~1であるように量子化されるべき2つの成分を備え、前記プリコーディングベクトルにおいて使用される係数振幅は、前記2つの量子化された成分の積であり、前記2つの成分は、第1の振幅成分と第2の振幅成分とを備える、方法。
【請求項2】
前記複数の周波数ドメイン単位のうちの周波数ドメイン単位は、サブバンドまたは第1のRBセットのうちの少なくとも1つを備え、前記第1のRBセットに含有されるRBの数は、前記CSIフィードバックバンドのサブバンドに含有されるRBの数未満である、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記第2の基底ベクトルは、離散フーリエ変換(DFT)ベクトルを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
各第2の基底ベクトルの次元は、前記CSIフィードバックバンドに含有される周波数ドメイン単位の数に等しい、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記第2の基底ベクトルは、第2の基底ベクトル候補セットに属し、前記第2の基底ベクトル候補セットは、パラメータNに基づいて決定され、前記第2の基底ベクトル候補セットは、{v
1,…,v
N}または{v
1,…,v
N}のサブセットであり、Nは、前記CSIフィードバックバンドに含有される周波数ドメイン単位の数である、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記チャネル状態情報(CSI)フィードバック方法は、前記端末が、前記第2の基底ベクトル候補セットを決定することをさらに含み、
前記第2の基底ベクトル候補セットが前記{v
1,…,v
N}のサブセットである場合には、前記第2の基底ベクトル候補セットは、前記第2の基底ベクトル候補セットの開始位置と前記第2の基底ベクトル候補セット内のベクトルの数とに基づいて決定される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2の基底ベクトルは、第2の基底ベクトル候補セット内のX個の連続基底ベクトルから選択されるK個の基底ベクトルを備え、XおよびKは、正の整数である、請求項1に記載の方法。
【請求項8】
前記端末が、前記PMIを含有するCSIを基地局にフィードバックすることは、
共通の第1の基底ベクトルに対応する複数の第2の係数振幅情報に関して、共通の第2の振幅成分をフィードバックすること、または、
共通の第2の基底ベクトルに対応する複数の第2の係数振幅情報に関して、共通の第2の振幅成分をフィードバックすること
のうちの少なくとも1つを含む、請求項1に記載の方法。
【請求項9】
チャネル状態情報(CSI)受信方法であって、
基地局が、端末から、プリコーディング行列インジケーション情報(PMI)を含有するCSIを受信することと、
前記基地局が、前記PMIから、第1の基底ベクトルに関連付けられている第1の基底ベクトル情報と、第2の基底ベクトルに関連付けられている第2の基底ベクトル情報と、第2の係数情報とを入手することであって、前記第2の係数情報は、第1の係数および第2の係数を導出するために使用される、ことと
を含み、
前記第2の係数情報は、第2の係数振幅情報と第2の係数位相情報とを備え、
CSIフィードバックバンドが、複数の周波数ドメイン単位を備え、各周波数ドメイン単位は、複数の周波数ドメインリソースを備え、
同一の伝送層の前記複数の周波数ドメイン単位のそれぞれにおける複数の周波数ドメインリソースは、同一のプリコーディングベクトルに対応し、各プリコーディングベクトルは、前記第1の係数である加重係数を伴う、前記第1の基底ベクトルの線形結合であり、
同一の第1の基底ベクトルに対応する前記第1の係数は、第1の係数ベクトルを定義し、前記第1の係数ベクトルは、前記第2の係数である加重係数を伴う、前記第2の基底ベクトルの線形結合であり、
前記基地局が、前記端末から、前記PMIを含有する前記CSIを受信することは、
前記基地局が、前記第2の係数振幅情報の2つの成分を含む前記CSIを受信することと、
0~1であるように前記2つの成分を量子化することにより、2つの量子化された成分を生成することと
を含み、
前記プリコーディングベクトルにおいて使用される係数振幅は、前記2つの量子化された成分の積であり、前記2つの成分は、第1の振幅成分と第2の振幅成分とを備える、方法。
【請求項10】
前記周波数ドメイン単位は、サブバンドまたは第1のRBセットのうちの少なくとも1つを備え、前記第1のRBセットに含有されるRBの数は、前記CSIフィードバックバンドのサブバンドに含有されるRBの数未満である、請求項9に記載の方法。
【請求項11】
端末に適用されるチャネル状態情報(CSI)フィードバック装置であって、
プリコーディング行列インジケーション情報(PMI)を決定するように構成されている少なくとも1つのプロセッサであって、前記PMIは、第1の基底ベクトルに関連付けられている第1の基底ベクトル情報と、第2の基底ベクトルに関連付けられている第2の基底ベクトル情報と、第1の係数および第2の係数を導出するために使用される第2の係数情報とを備え、前記第2の係数情報は、第2の係数振幅情報と第2の係数位相情報とを備え、CSIフィードバックバンドが、複数の周波数ドメイン単位を備え、各周波数ドメイン単位は、複数の周波数ドメインリソースを備え、同一の伝送層の前記複数の周波数ドメイン単位のそれぞれにおける複数の周波数ドメインリソースは、同一のプリコーディングベクトルに対応し、各プリコーディングベクトルは、前記第1の係数である加重係数を伴う、前記第1の基底ベクトルの線形結合であり、同一の第1の基底ベクトルに対応する前記第1の係数は、第1の係数ベクトルを定義し、前記第1の係数ベクトルは、前記第2の係数である加重係数を伴う、前記第2の基底ベクトルの線形結合である、少なくとも1つのプロセッサと、
基地局と通信する伝送機であって、前記伝送機は、前記PMIを含有するCSIを前記基地局にフィードバックするように構成されている、伝送機と
を備え、
前記第2の係数振幅情報は、2つの量子化された成分を生成するために0~1であるように量子化されるべき2つの成分を備え、前記プリコーディングベクトルにおいて使用される係数振幅は、前記2つの量子化された成分の積であり、前記2つの成分は、第1の振幅成分と第2の振幅成分とを備える、CSIフィードバック装置。
【請求項12】
基地局であって、前記基地局は、
少なくとも1つのプログラムを記憶するメモリと、
前記メモリと通信する少なくとも1つのプロセッサと
を備え、
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記少なくとも1つのプログラムを実行することにより、複数のステップを実行するように構成されており、前記複数のステップは、
端末から、プリコーディング行列インジケーション情報(PMI)を含有するCSIを受信することと、
前記PMIから、第1の基底ベクトルに関連付けられている第1の基底ベクトル情報と、第2の基底ベクトルに関連付けられている第2の基底ベクトル情報と、第2の係数情報とを入手することであって、前記第2の係数情報は、第1の係数および第2の係数を導出するために使用される、ことと
を含み、
前記第2の係数情報は、第2の係数振幅情報と第2の係数位相情報とを備え、
CSIフィードバックバンドが、複数の周波数ドメイン単位を備え、各周波数ドメイン単位は、複数の周波数ドメインリソースを備え、
同一の伝送層の前記複数の周波数ドメイン単位のそれぞれにおける複数の周波数ドメインリソースは、同一のプリコーディングベクトルに対応し、各プリコーディングベクトルは、前記第1の係数である加重係数を伴う、前記第1の基底ベクトルの線形結合であり、
同一の第1の基底ベクトルに対応する前記第1の係数は、第1の係数ベクトルを定義し、前記第1の係数ベクトルは、前記第2の係数である加重係数を伴う、前記第2の基底ベ
クトルの線形結合であり、
前記端末から、前記PMIを含有する前記CSIを受信することは、
前記第2の係数振幅情報の2つの成分を含む前記CSIを受信することと、
0~1であるように前記2つの成分を量子化することにより、2つの量子化された成分を生成することと
を含み、
前記プリコーディングベクトルにおいて使用される係数振幅は、前記2つの量子化された成分の積であり、前記2つの成分は、第1の振幅成分と第2の振幅成分とを備える、基地局。
【請求項13】
前記第2の基底ベクトル候補セットの第sのベクトルは、
【数1】
であり、sは、正の整数である、請求項5に記載の方法。
【請求項14】
前記複数の周波数ドメイン単位のうちの周波数ドメイン単位は、サブバンドまたは第1のRBセットのうちの少なくとも1つを備え、前記第1のRBセットに含有されるRBの数は、前記CSIフィードバックバンドのサブバンド内に含有されるRBの数未満である、請求項11に記載のCSIフィードバック装置。
【請求項15】
前記第2の基底ベクトルは、離散フーリエ変換(DFT)ベクトルを備える、請求項11に記載のCSIフィードバック装置。
【請求項16】
各第2の基底ベクトルの次元は、前記CSIフィードバックバンドに含有される周波数ドメイン単位の数に等しい、請求項11に記載のCSIフィードバック装置。
【請求項17】
前記第2の基底ベクトルは、第2の基底ベクトル候補セットに属し、前記第2の基底ベクトル候補セットは、パラメータNに基づいて決定され、前記第2の基底ベクトル候補セットは、{v
1,…,v
N}または{v
1,…,v
N}のサブセットであり、Nは、前記CSIフィードバックバンドに含有される周波数ドメイン単位の数である、請求項11に記載のCSIフィードバック装置。
【請求項18】
前記少なくとも1つのプロセッサは、前記第2の基底ベクトル候補セットの開始位置と前記第2の基底ベクトル候補セット内のベクトルの数とに基づいて、前記第2の基底ベクトル候補セットを決定するようにさらに構成されている、請求項17に記載のCSIフィードバック装置。
【請求項19】
前記第2の基底ベクトル候補セットの第sのベクトルは、
【数2】
であり、sは、正の整数である、請求項
17に記載のCSIフィードバック装置。
【請求項20】
前記第2の基底ベクトルは、第2の基底ベクトル候補セット内のX個の連続基底ベクトルから選択されるK個の基底ベクトルであり、XおよびKは、正の整数である、請求項11に記載のCSIフィードバック装置。
【請求項21】
前記PMIを含有する前記CSIを前記基地局にフィードバックするために、前記伝送機は、
共通の第1の基底ベクトルに対応する複数の第2の係数振幅情報に関して、共通の第2の振幅成分をフィードバックすること、または、
共通の第2の基底ベクトルに対応する複数の第2の係数振幅情報に関して、共通の第2の振幅成分をフィードバックすること
を含むステップのうちの少なくとも1つを実行するように構成されている、請求項11に記載のCSIフィードバック装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、その開示が参照することによってその全体として本明細書に組み込まれる、2018年11月2日にCNIPAに出願された、中国特許出願第201811302880.2号の優先権を主張する。
【0002】
(技術分野)
本開示は、限定ではないが、通信の分野に関し、特に、限定ではないが、チャネル状態情報(CSI)フィードバックおよび受信方法、装置、デバイス、および記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0003】
多重入出力(MIMO)無線通信システムでは、プリコーディングまたはビーム形成が、複数の伝送アンテナ上で実施され、それによって、伝送効率および信頼性を改良する目的を達成する。高性能プリコーディングまたはビーム形成を実装するために、プリコーディング行列またはビーム形成ベクトルは、チャネルと良好に合致される必要があり、これは、伝送端がチャネル状態情報(CSI)を円滑に取得し得ることを要求する。したがって、CSIフィードバックは、MIMOシステムにおいて高性能プリコーディングまたはビーム形成を実装するための主要な技術である。
【0004】
しかしながら、関連技術分野では、CSIフィードバックが実施されるとき、線形加重マージが、離散フーリエ変換(DFT)ベクトルまたはDFTベクトルのクロネッカー積に実施され、加重マージを受けるベクトルは、コードブック基底ベクトルと呼ばれる。コードブック基底ベクトルに関連する情報、加重係数の振幅、および位相情報が、プリコーディングインジケーション情報として基地局にフィードバックされる。コードブックの性能を改良するために、端末は、サブバンド毎に各コードブック基底ベクトルの加重係数の位相および/または振幅情報をフィードバックする必要がある。したがって、多くのサブバンドが存在するとき、チャネル行列上の量子化フィードバックは、大規模CSIフィードバックオーバーヘッドをもたらし得るが、広帯域全体にわたる加重係数の振幅または位相についての情報のみがフィードバックされる場合、本種類のコードブックフィードバックによってもたらされる高い性能向上は、完全に発揮されることができない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の実施形態によって提供される、CSIフィードバックおよび受信方法、装置、デバイス、および記憶媒体は、少なくとも、CSIが正確にフィードバックされるときにCSIフィードバックオーバーヘッドが大きいという関連技術分野内の問題を解決することができる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の実施形態は、CSIフィードバック方法を提供する。本方法は、下記に説明されるステップを含む。
【0007】
端末が、プリコーディング行列インジケーション情報(PMI)を決定する。PMIは、第1の基底ベクトル情報と、第2の基底ベクトル情報と、第2の係数情報とを含み、第2の係数情報は、第2の係数振幅情報および/または第2の係数位相情報を含む。事前設定された周波数ドメイン単位内の周波数ドメインリソースに対応するプリコーディングベクトルは、同一であり、プリコーディングベクトルは、第1の基底ベクトルの線形結合であり、第1の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第1の係数である。CSIフィードバックバンドに含有される複数の周波数ドメイン単位上で、同一の第1の基底ベクトルに対応する第1の係数から成るベクトルは、第2の基底ベクトルの線形結合であり、第2の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第2の係数である。
【0008】
端末は、PMIを含有するCSIを基地局にフィードバックする。
【0009】
本開示の実施形態はさらに、CSI受信方法を提供する。本方法は、下記に説明されるステップを含む。
【0010】
基地局は、PMIを含有し、端末によってフィードバックされる、CSIを受信する。
【0011】
基地局は、PMIから第1の基底ベクトル情報、第2の基底ベクトル情報、および第2の係数情報を入手する。第2の係数情報は、第2の係数振幅情報および/または第2の係数位相情報を含む。事前設定された周波数ドメイン単位内の周波数ドメインリソースに対応するプリコーディングベクトルは、同一であり、プリコーディングベクトルは、第1の基底ベクトルの線形結合であり、第1の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第1の係数である。CSIフィードバックバンドに含有される複数の周波数ドメイン単位上で、同一の第1の基底ベクトルに対応する第1の係数から成るベクトルは、第2の基底ベクトルの線形結合であり、第2の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第2の係数である。
【0012】
本開示の実施形態はさらに、CSIフィードバック装置を提供する。本装置は、決定モジュールと、フィードバックモジュールとを含む。
【0013】
決定モジュールは、プリコーディング行列インジケーション情報(PMI)を決定するように構成される。PMIは、第1の基底ベクトル情報と、第2の基底ベクトル情報と、第2の係数情報とを含み、第2の係数情報は、第2の係数振幅情報および/または第2の係数位相情報を含む。事前設定された周波数ドメイン単位内の周波数ドメインリソースに対応するプリコーディングベクトルは、同一であり、プリコーディングベクトルは、第1の基底ベクトルの線形結合であり、第1の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第1の係数である。CSIフィードバックバンドに含有される複数の周波数ドメイン単位上で、同一の第1の基底ベクトルに対応する第1の係数から成るベクトルは、第2の基底ベクトルの線形結合であり、第2の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第2の係数である。
【0014】
フィードバックモジュールは、PMIを含有するCSIを基地局にフィードバックするように構成される。
【0015】
本開示の実施形態はさらに、CSI受信装置を提供する。本装置は、受信モジュールと、入手モジュールとを含む。
【0016】
受信モジュールは、PMIを含有し、端末によってフィードバックされる、CSIを受信するように構成される。
【0017】
入手モジュールは、PMIから第1の基底ベクトル情報、第2の基底ベクトル情報、および第2の係数情報を入手するように構成される。第2の係数情報は、第2の係数振幅情報および/または第2の係数位相情報を含む。事前設定された周波数ドメイン単位内の周波数ドメインリソースに対応するプリコーディングベクトルは、同一であり、プリコーディングベクトルは、第1の基底ベクトルの線形結合であり、第1の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第1の係数である。CSIフィードバックバンドに含有される複数の周波数ドメイン単位上で、同一の第1の基底ベクトルに対応する第1の係数から成るベクトルは、第2の基底ベクトルの線形結合であり、第2の基底ベクトルの線形結合のために使用される加重係数は、第2の係数である。
【0018】
本開示の実施形態はさらに、端末を提供する。端末は、第1のプロセッサと、第1のメモリと、第1の通信バスとを含む。
【0019】
第1の通信バスは、第1のプロセッサと第1のメモリとの間の接続通信を実装するように構成される。
【0020】
第1のプロセッサは、第1のメモリ内に記憶された1つ以上のプログラムを実行し、上記に説明されるCSIフィードバック方法を実施するように構成される。
【0021】
本開示の実施形態はさらに、基地局を提供する。基地局は、第2のプロセッサと、第2のメモリと、第2の通信バスとを含む。
【0022】
第2の通信バスは、第2のプロセッサと第2のメモリとの間の接続通信を実装するように構成される。
【0023】
第2のプロセッサは、第2のメモリ内に記憶された1つ以上のプログラムを実行し、上記に説明されるCSI受信方法を実施するように構成される。
【0024】
本開示の実施形態はさらに、上記に説明される方法のうちのいずれか1つを実装するように1つ以上のプロセッサによって実行可能である、1つ以上のプログラムを記憶するように構成される、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。
【0025】
本開示の実施形態によって提供される、CSIフィードバックおよび受信方法、装置、デバイス、および記憶媒体によると、端末は、プリコーディング行列インジケーション情報(PMI)を決定し、PMIは、第1の基底ベクトル情報と、第2の基底ベクトル情報と、第2の係数情報とを含み、第2の係数情報は、第2の係数振幅情報および/または第2の係数位相情報を含み、事前設定された周波数ドメイン単位内の周波数ドメインリソースに対応するプリコーディングベクトルは、同一であり、プリコーディングベクトルは、第1の基底ベクトルの線形結合であり、第1の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第1の係数であり、CSIフィードバックバンドに含有される複数の周波数ドメイン単位上で、同一の第1の基底ベクトルに対応する第1の係数から成るベクトルは、第2の基底ベクトルの線形結合であり、第2の基底ベクトルの線形結合において使用される加重係数は、第2の係数であり、端末は、PMIを含有するCSIを基地局にフィードバックする。CSIフィードバックは、周波数ドメインおよび空間ドメインのチャネル係数が圧縮された後に実施され、それによって、CSIフィードバックオーバーヘッドを削減しながら、高CSIフィードバック性能を確実にする。
本発明は、例えば、以下を提供する。
(項目1)
チャネル状態情報(CSI)フィードバック方法であって、
端末によって、プリコーディング行列インジケーション情報(PMI)を決定することであって、前記PMIは、第1の基底ベクトル情報と、第2の基底ベクトル情報と、第2の係数情報とを備え、前記第2の係数情報は、第2の係数振幅情報または第2の係数位相情報のうちの少なくとも1つを備え、1つの伝送層に関して、1つの事前設定された周波数ドメイン単位内の周波数ドメインリソースは、1つのプリコーディングベクトルに対応し、各プリコーディングベクトルは、第1の基底ベクトルの線形結合であり、前記第1の基底ベクトルの線形結合内の加重係数は、第1の係数であり、CSIフィードバックバンドに含有される複数の周波数ドメイン単位上で、同一の第1の基底ベクトルに対応する第1の係数から成るベクトルは、第2の基底ベクトルの線形結合であり、前記第2の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第2の係数である、ことと、
前記端末によって、前記PMIを含有するCSIを基地局にフィードバックすることと
を含む、方法。
(項目2)
前記周波数ドメイン単位は、サブバンド、リソースブロック(RB)、または第1のRBセットのうちの少なくとも1つを備え、前記第1のRBセットに含有されるRBの数は、前記CSIフィードバックバンドのサブバンドに含有されるRBの数未満である、項目1に記載の方法。
(項目3)
前記第2の基底ベクトルは、離散フーリエ変換(DFT)ベクトルである、項目1に記載の方法。
(項目4)
各第2の基底ベクトルの次元は、前記CSIフィードバックバンドに含有される周波数ドメイン単位の数に等しい、項目1に記載の方法。
(項目5)
前記周波数ドメイン単位が前記RBである場合において、前記CSIフィードバックバンドに含有される全てのRBは、少なくとも1つの第2のRBセットに分割される、項目2に記載の方法。
(項目6)
前記端末によって、前記PMIを含有する前記CSIを前記基地局にフィードバックすることは、
前記端末によって、前記少なくとも1つの第2のRBセットのそれぞれに対応する第2の基底ベクトル情報および前記少なくとも1つの第2のRBセットのそれぞれに対応する第2の係数情報を前記基地局にフィードバックすること
を含む、項目5に記載の方法。
(項目7)
前記端末によって、前記PMIを含有する前記CSIを前記基地局にフィードバックすることは、
前記端末によって、前記少なくとも1つの第2のRBセットのそれぞれに対応する第2の係数情報および前記少なくとも1つの第2のRBセットの全てに共通する第2の基底ベクトル情報を前記基地局にフィードバックすること
を含む、項目5に記載の方法。
(項目8)
前記少なくとも1つの第2のRBセットのそれぞれに対応する第1の係数は、前記少なくとも1つの第2のRBセットのそれぞれに対応する第2の係数および前記少なくとも1つの第2のRBセットのそれぞれに対応する第2の基底ベクトルに基づいて、取得される、項目6または7に記載の方法。
(項目9)
前記少なくとも1つの第2のRBセットのそれぞれに対応する第2の基底ベクトルの次元は、前記少なくとも1つの第2のRBセットのそれぞれに含有されるRBの数に等しい、項目6または7に記載の方法。
(項目10)
前記CSIフィードバックバンド内の異なる第2のRBセットは、同数の含有されたRBを有する、項目7に記載の方法。
(項目11)
前記少なくとも1つの第2のRBセットはそれぞれ、
前記少なくとも1つの第2のRBセットのそれぞれの中のRBが、前記CSIフィードバックバンド内の複数の連続RBであること、
前記少なくとも1つの第2のRBセットのそれぞれの中のRBが、前記CSIフィードバックバンド内で事前設定された数の間隔を伴って分配される複数のRBであること、または
前記少なくとも1つの第2のRBセットのそれぞれの中のRBが、前記CSIに対応する帯域幅部分(BWP)上で事前設定された数の間隔を伴って分配される複数のRBであること
のうちの少なくとも1つを満たす、項目5に記載の方法。
(項目12)
前記少なくとも1つの第2のRBセットの数は、前記CSIフィードバックバンドに含有される前記RBの総数に基づいて決定される、項目5に記載の方法。
(項目13)
前記CSIフィードバックバンドに含有される前記RBの総数が事前設定された閾値以上であるかどうかを決定することと、
前記CSIフィードバックバンドに含有される前記RBの総数が前記事前設定された閾値以上であるという決定結果に応答して、前記CSIフィードバックバンドをM1個の第2のRBセットに分割することと、
前記CSIフィードバックバンドに含有される前記RBの総数が前記事前設定された閾値未満であるという決定結果に応答して、前記CSIフィードバックバンドをM2個の第2のRBセットに分割することと
をさらに含み、
M1およびM2は、正の整数であり、M1は、M2を上回り、M2は、1以上である、
項目12に記載の方法。
(項目14)
前記少なくとも1つの第2のRBセットの分割方略は、前記CSIフィードバックバンドに含有されるサブバンドのサブバンド分配情報に基づいて決定される、項目5に記載の方法。
(項目15)
前記分割方略は、前記CSIフィードバックバンドの複数の連続サブバンド上のRBを同一の第2のRBセットに分割することと、前記CSIフィードバックバンドの複数の非連続サブバンド上のRBを異なる第2のRBセットに分割することとを含む、項目14に記載の方法。
(項目16)
前記少なくとも1つの第2のRBセットの数は、測定されたチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)に基づいて決定される、項目5に記載の方法。
(項目17)
前記CSIが、第1の部分と、第2の部分とを備える場合において、前記端末によって、前記PMIを含有する前記CSIを前記基地局にフィードバックすることは、
前記端末によって、前記第1の部分および前記第2の部分を前記基地局にフィードバックすることを含み、フィードバックされる前記第1の部分は、前記少なくとも1つの第2のRBセットの数を備え、前記第2の部分のフィードバックオーバーヘッドは、フィードバックされる前記第1の部分の値に基づいて決定される、
項目16に記載の方法。
(項目18)
前記少なくとも1つの第2のRBセットの数が事前設定された閾値を上回るかどうかを決定することと、
前記少なくとも1つの第2のRBセットの数が前記事前設定された閾値を上回るという決定結果に応答して、K1個の第2の基底ベクトルを選択することを決定し、前記少なくとも1つの第2のRBセットの数が前記事前設定された閾値以下であるという決定結果に応答して、K2個の第2の基底ベクトルを選択することを決定することであって、K1およびK2は、正の整数であり、K1は、K2未満である、ことと
をさらに含む、項目5に記載の方法。
(項目19)
複数の前記第2のベクトル情報および複数の前記第1の基底ベクトル情報が存在し、前記端末によって前記基地局にフィードバックされる前記複数の第2の基底ベクトル情報は、それぞれ、前記複数の第1の基底ベクトル情報に対応する、項目1に記載の方法。
(項目20)
差分エンコーディング方法に従って、前記第2の基底ベクトル情報のそれぞれを決定することをさらに含む、項目19に記載の方法。
(項目21)
前記差分エンコーディング方法に従って、前記第2の基底ベクトル情報のそれぞれを決定することは、
第lの第1の基底ベクトル情報に対応する第2の基底ベクトル情報上の差分エンコーディングによって、または第(l-1)の第1の基底ベクトル情報に対応する第2の基底ベクトル情報上の差分エンコーディングによって、第lの第1の基底ベクトル情報に対応する第2の基底ベクトル情報を取得することであって、lは、1を上回る正の整数である、こと
を含む、項目20に記載の方法。
(項目22)
前記第2の基底ベクトル情報は、第2の基底ベクトルのセットを示し、複数の第1の基底ベクトルが存在し、前記端末によって前記基地局にフィードバックされる前記第2の基底ベクトルのセットに含有される全ての第2の基底ベクトルは、前記複数の第1の基底ベクトルの全てに対応する、項目1に記載の方法。
(項目23)
前記第2の基底ベクトが属する第2の基底ベクトル候補セットは、パラメータOおよびパラメータNに基づいて決定され、前記第2の基底ベクトル候補セットは、{v
1
,…,v
NO
}または{v
1
,…,v
NO
}のサブセットのうちの1つであり、Oは、正の整数であり、Nは、前記CSIフィードバックバンドに含有される周波数ドメイン単位の数である、項目1に記載の方法。
(項目24)
Oは、基地局構成シグナリングに従って決定される、またはOは、測定されたCSI-RSに従って決定される、項目23に記載の方法。
(項目25)
前記第2の基底ベクトル候補セットが前記{v
1
,…,v
NO
}のサブセットである場合において、前記第2の基底ベクトル候補セットを決定する方法は、
位置に対応する{v
1
,…,v
NO
}においてベクトルを決定することであって、基地局構成シグナリングによって構成されるNOの長さを伴うビットマップ内で1の値を有するビットは、前記第2の基底ベクトル候補セット内のベクトルとして位置する、こと、
基地局構成シグナリングに従って構成される前記第2の基底ベクトル候補セットの開始位置、および前記第2の基底ベクトル候補セット内のベクトルの数に基づいて、前記第2の基底ベクトル候補セットを決定すること、または
基地局構成シグナリングに従って、前記第2の基底ベクトル候補セットを構成する標的直交ベクトル群、および{v
1
,…,v
NO
}内の複数の直交ベクトル群からの前記標的直交ベクトル群の中の標的ベクトルを決定することであって、相互直交ベクトルは、同一の直交ベクトル群に属する、こと
のうちの少なくとも1つを含む、項目23に記載の方法。
(項目26)
前記第2の基底ベクトルは、第2の基底ベクトル候補セット内の複数の直交ベクトル群から選択される標的直交ベクトル群に含有される複数の相互直交ベクトルを備える、項目1に記載の方法。
(項目27)
前記第2の基底ベクトルは、第2の基底ベクトル候補セット内の複数の連続ベクトル群から選択される標的連続ベクトル群に含有される複数の連続ベクトルであり、前記複数の連続ベクトル群は、連続基底ベクトルを含有する、項目1に記載の方法。
(項目28)
前記第2の基底ベクトル情報は、
選択されたベクトル群のベクトル群インデックス、または
選択されたベクトル群のベクトル群インデックスおよび前記選択されたベクトル群から選択されるベクトルのベクトルインデックス
を備える、項目26または27に記載の方法。
(項目29)
前記周波数ドメイン単位がRBであり、前記CSIフィードバックバンドに含有される全てのRBが複数の第2のRBセットに分割される場合において、前記端末によって、前記PMIを含有する前記CSIを前記基地局にフィードバックすることは、
前記端末によって、前記CSIフィードバックバンド内の複数の第2のRBセットに関して、同一のベクトル群インデックスを前記基地局にフィードバックすること、または
前記端末によって、前記CSIフィードバックバンド内の前記複数の第2のRBセットの全てに関して、同一のベクトル群インデックスを前記基地局にフィードバックし、前記複数の第2のRBセット毎に、前記複数の第2のRBセットのそれぞれに対応するベクトルインデックスをフィードバックすること
を含む、項目28に記載の方法。
(項目30)
前記第2の基底ベクトルは、第2の基底ベクトル候補セット内のX個の連続基底ベクトルから選択されるK個の基底ベクトルを備え、XおよびKは、正の整数である、項目1に記載の方法。
(項目31)
前記第2の基底ベクトルは、前記CSIに対応するダウンリンクBWPに含有される周波数ドメイン単位の数に基づいて発生される対応する長さを有するDFTベクトルから、前記CSIフィードバックバンドの構成情報に従ってインターセプトされるベクトルを備える、項目1に記載の方法。
(項目32)
前記CSIはさらに、サブバンドのチャネル品質インジケータ(CQI)を備え、前記周波数ドメイン単位が1つのサブバンド未満の単位である場合において、前記CSIに含有されるサブバンドの前記CQIは、前記サブバンドに含有される全ての周波数ドメイン単位に対応するプリコーディングベクトルに従って決定される、項目1に記載の方法。
(項目33)
前記端末によって、前記PMIを含有する前記CSIを前記基地局にフィードバックすることは、
0~1であるように、前記PMI内の前記第2の係数振幅情報の2つの成分を量子化した後に、前記端末によって、前記2つの量子化された成分を前記基地局にフィードバックすることを含み、前記第2の係数振幅情報は、前記2つの成分の積であり、前記2つの成分は、第1の振幅成分と、第2の振幅成分とを備える、
項目1に記載の方法。
(項目34)
前記端末によってフィードバックされる前記第2の振幅成分は、
前記端末が、共通の第1の基底ベクトルに対応する複数の第2の係数振幅情報に関して、共通の第2の振幅成分をフィードバックすること、または
前記端末が、共通の第2の基底ベクトルに対応する複数の第2の係数振幅情報に関して、共通の第2の振幅成分をフィードバックすること
のうちの少なくとも1つを満たす、項目33に記載の方法。
(項目35)
前記端末によって、前記PMIを含有する前記CSIを前記基地局にフィードバックすることは、
前記端末によって、前記PMI内の前記第2の係数位相情報の2つの成分を前記基地局にフィードバックすることを含み、前記2つの成分は、第1の位相成分と、第2の位相成分とを備える、
項目1に記載の方法。
(項目36)
前記第2の係数位相情報は、
前記第2の係数位相情報が、前記2つの成分の積または前記2つの成分の総和であること、または
前記第2の係数位相情報内の前記第1の位相成分の値が、前記第2の位相成分の値に従って決定されること
のうちの少なくとも1つを満たす、項目35に記載の方法。
(項目37)
前記第2の係数位相情報の第1の位相成分の値が前記第2の位相成分の値に従って決定される場合において、前記第2の係数位相情報は、前記第1の位相成分の値に等しい、項目36に記載の方法。
(項目38)
前記端末によってフィードバックされる前記第2の位相成分は、
前記端末が、共通の第1の基底ベクトルに対応する複数の第2の係数位相情報に関して、共通の第2の位相成分をフィードバックすること、または
前記端末が、共通の第2の基底ベクトルに対応する複数の第2の係数位相情報に関して、共通の第2の位相成分をフィードバックすること
のうちの少なくとも1つを満たす、項目35に記載の方法。
(項目39)
チャネル状態情報(CSI)受信方法であって、
基地局によって、プリコーディング行列インジケーション情報(PMI)を含有し、端末によってフィードバックされるCSIを受信することと、
前記基地局によって、前記PMIから第1の基底ベクトル情報、第2の基底ベクトル情報、および第2の係数情報を入手することであって、前記第2の係数情報は、第2の係数振幅情報または第2の係数位相情報のうちの少なくとも1つを備える、ことと
を含み、
1つの伝送層に関して、1つの事前設定された周波数ドメイン単位内の周波数ドメインリソースは、1つのプリコーディングベクトルに対応し、各プリコーディングベクトルは、第1の基底ベクトルの線形結合であり、前記第1の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第1の係数であり、CSIフィードバックバンドに含有される複数の周波数ドメイン単位上で、同一の第1の基底ベクトルに対応する第1の係数から成るベクトルは、第2の基底ベクトルの線形結合であり、前記第2の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第2の係数である、方法。
(項目40)
前記周波数ドメイン単位は、サブバンド、リソースブロック(RB)、または第1のRBセットのうちの少なくとも1つを備え、前記第1のRBセットに含有されるRBの数は、前記CSIフィードバックバンドのサブバンドに含有されるRBの数未満である、項目39に記載の方法。
(項目41)
前記周波数ドメイン単位が前記RBである場合において、前記CSIフィードバックバンドに含有される全てのRBは、少なくとも1つの第2のRBセットに分割される、項目40に記載の方法。
(項目42)
前記基地局によって、前記PMIを含有し、前記端末によってフィードバックされる前記CSIを受信することは、
前記基地局によって、前記端末によってフィードバックされる前記少なくとも1つの第2のRBセットのそれぞれに対応する第2の基底ベクトル情報および前記少なくとも1つの第2のRBセットのそれぞれに対応する第2の係数情報を受信すること、または
前記基地局によって、前記端末によってフィードバックされる前記少なくとも1つの第2のRBセットのそれぞれに対応する第2の係数情報および前記少なくとも1つの第2のRBセットの全てに共通する第2の基底ベクトル情報を受信すること
を含む、項目41に記載の方法。
(項目43)
前記少なくとも1つの第2のRBセットはそれぞれ、
前記少なくとも1つの第2のRBセットのそれぞれの中のRBが、前記CSIフィードバックバンド内の複数の連続RBであること、
前記少なくとも1つの第2のRBセットのそれぞれの中のRBが、前記CSIフィードバックバンド内で事前設定された数の間隔を伴って分配される複数のRBであること、または
前記少なくとも1つの第2のRBセットのそれぞれの中のRBが、前記CSIに対応する帯域幅部分(BWP)上で事前設定された数の間隔を伴って分配される複数のRBであること
のうちの少なくとも1つを満たす、項目41に記載の方法。
(項目44)
複数の第2のベクトル情報および複数の第1の基底ベクトル情報が存在し、前記端末によってフィードバックされ、前記基地局によって受信される前記複数の第2の基底ベクトル情報は、それぞれ、前記複数の第1の基底ベクトル情報に対応する、または
前記第2の基底ベクトル情報は、第2の基底ベクトルのセットを示し、複数の第1の基底ベクトルが存在し、前記端末によってフィードバックされ、前記基地局によって受信される前記第2の基底ベクトルのセットに含有される全ての第2の基底ベクトルは、前記複数の第1の基底ベクトルの全てに対応する、
項目39-43のいずれか1項に記載の方法。
(項目45)
前記基地局によって、前記PMIを含有し、前記端末によってフィードバックされる前記CSIを受信することは、
前記端末が0~1であるように前記第2の係数振幅情報の2つの成分を量子化した後に、前記基地局によって、前記2つの量子化された成分を含有し、前記端末によってフィードバックされる前記CSIを受信することであって、前記第2の係数振幅情報は、前記2つの成分の積であり、前記2つの成分は、第1の振幅成分と、第2の振幅成分とを備える、こと、または
前記基地局によって、前記第2の係数位相情報の2つの成分を含有し、前記端末によってフィードバックされる前記CSIを受信することであって、前記2つの成分は、第1の位相成分と、第2の位相成分とを備える、こと
のうちの少なくとも1つを含む、項目39-43のいずれか1項に記載の方法。
(項目46)
端末に適用されるチャネル状態情報(CSI)フィードバック装置であって、
プリコーディング行列インジケーション情報(PMI)を決定するように構成される決定モジュールであって、前記PMIは、第1の基底ベクトル情報と、第2の基底ベクトル情報と、第2の係数情報とを備え、前記第2の係数情報は、第2の係数振幅情報または第2の係数位相情報のうちの少なくとも1つを備え、
1つの伝送層に関して、1つの事前設定された周波数ドメイン単位内の周波数ドメインリソースは、1つのプリコーディングベクトルに対応し、各プリコーディングベクトルは、第1の基底ベクトルの線形結合であり、前記第1の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第1の係数であり、CSIフィードバックバンドに含有される複数の周波数ドメイン単位上で、同一の第1の基底ベクトルに対応する第1の係数から成るベクトルは、第2の基底ベクトルの線形結合であり、前記第2の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第2の係数である、決定モジュールと、
前記PMIを含有するCSIを基地局にフィードバックするように構成されるフィードバックモジュールと
を備える、装置。
(項目47)
基地局に適用されるチャネル状態情報(CSI)受信装置であって、
プリコーディング行列インジケーション情報(PMI)を含有し、端末によってフィードバックされるCSIを受信するように構成される受信モジュールと、
前記PMIから第1の基底ベクトル情報、第2の基底ベクトル情報、および第2の係数情報を入手するように構成される入手モジュールであって、前記第2の係数情報は、第2の係数振幅情報または第2の係数位相情報のうちの少なくとも1つを備え、1つの伝送層に関して、1つの事前設定された周波数ドメイン単位内の周波数ドメインリソースは、1つのプリコーディングベクトルに対応し、各プリコーディングベクトルは、第1の基底ベクトルの線形結合であり、前記第1の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第1の係数であり、CSIフィードバックバンドに含有される複数の周波数ドメイン単位上で、同一の第1の基底ベクトルに対応する第1の係数から成るベクトルは、第2の基底ベクトルの線形結合であり、前記第2の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第2の係数である、入手モジュールと
を備える、装置。
(項目48)
第1のプロセッサと、第1のメモリと、第1の通信バスとを備える端末であって、
前記第1の通信バスは、前記第1のプロセッサと前記第1のメモリとの間の接続通信を実装するように構成され、
前記第1のプロセッサは、前記第1のメモリ内に記憶された少なくとも1つのプログラムを実行し、項目1-38のいずれか1項に記載のチャネル状態情報(CSI)フィードバック方法を実施するように構成される、端末。
(項目49)
第2のプロセッサと、第2のメモリと、第2の通信バスとを備える基地局であって、
前記第2の通信バスは、前記第2のプロセッサと前記第2のメモリとの間の接続通信を実装するように構成され、
前記第2のプロセッサは、前記第2のメモリ内に記憶された少なくとも1つのプログラムを実行し、項目39-45のいずれか1項に記載のチャネル状態情報(CSI)受信方法を実施するように構成される、基地局。
(項目50)
コンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも1つのプログラムを記憶しており、前記少なくとも1つのプログラムは、項目1-38のいずれか1項に記載のチャネル状態情報(CSI)フィードバック方法または項目39-45のいずれか1項に記載のチャネル状態情報(CSI)受信方法のうちの少なくとも1つを実装するように、少なくとも1つのプロセッサによって実行可能である、コンピュータ可読記憶媒体。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態1による、端末側で適用されるCSIフィードバック方法のフローチャートである。
【
図2】
図2は、本開示の実施形態2による、基地局側で適用されるCSI受信方法のフローチャートである。
【
図3】
図3は、本開示の実施形態3による、帯域幅部分(BWP)からの第2の基底ベクトルをインターセプトすることの概略図である。
【
図4】
図4は、本開示の実施形態4による、RBセット分割の概略図である。
【
図5】
図5は、本開示の実施形態4による、別のRBセット分割の概略図である。
【
図6】
図6は、本開示の実施形態4による、さらに別のRBセット分割の概略図である。
【
図7】
図7は、本開示の実施形態4による、BWPからの第2の基底ベクトルをインターセプトすることの概略図である。
【
図8】
図8は、本開示の実施形態5による、端末に適用されるCSIフィードバック装置の構造図である。
【
図9】
図9は、本開示の実施形態5による、基地局に適用されるCSI受信装置の構造図である。
【
図10】
図10は、本開示の実施形態6による、端末の構造図である。
【
図11】
図11は、本開示の実施形態6による、基地局の構造図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
関連技術分野内の高精度CSIフィードバック方法では、端末が、プリコーディング行列の列の数、すなわち、チャネルランクインジケータ(RI)をフィードバックする。各層のプリコーディングベクトルが、コードブック基底ベクトルのセットの線形結合として表され、コードブック基底ベクトルのセットは、第1の基底ベクトルと称され得る。端末は、第1の基底ベクトルに従って、線形結合で使用される加重係数を計算し、加重係数の振幅情報および位相情報を量子化およびフィードバックし、加重係数は、第1の係数と称され得る。フィードバック性能を改良するために、第1の係数の振幅情報および位相情報は、通常、サブバンドに従って報告される必要がある。サブバンドは、周波数ドメイン粒度である。CSIフィードバックバンドに含有される全てのリソースブロック(RB)に関して、M個の連続RBが、サブバンドを形成する。このように、CSIフィードバックバンドは、Mのサイズを有する、N個のサブバンドを含有してもよい。
【0028】
上記のCSIフィードバック方法に関して、端末によってフィードバックされる第nサブバンド上で、ある層のプリコーディングベクトルが、以下のように表され得る。
f
n=W
1c
n
W
1は、第1の基底ベクトルであり、例えば、直交DFTベクトルのセットまたはDFTベクトルのクロネッカー積から成り、c
nは、第1の係数から成るベクトルである。一般に、W
1内の情報は、広帯域によってフィードバックされる、すなわち、CSIフィードバックバンド全体にわたる異なるサブバンドに関して、W
1内の情報は、同一である。具体的には、W
1に含有される基底ベクトルの数は、Lである、すなわち、W
1の列の数は、Lである。例えば、W
1は、ブロック対角行列であり、対角ブロックに含有されるベクトルは、直交DFTベクトルまたはDFTベクトルのクロネッカー積である。本層のプリコーディングベクトルに関して、各サブバンド上の第1の係数が、以下の行列に組み合わせられる。
【化1】
【0029】
行列C内の要素の振幅情報および位相情報が、直接定量化およびフィードバックされるとき、フィードバックオーバーヘッドは、比較的に大きいであろう。したがって、CSIフィードバック方法が、CSIフィードバックオーバーヘッドを削減し、高いCSIフィードバック性能を確実にするために緊急に必要とされる。
【0030】
本願の目的、ソリューション、および利点をより明確に例証するために、本開示の実施形態は、実施形態および図面と併せて詳細に下記に説明されるであろう。本明細書に説明される実施形態は、本願を限定せず、本願を解説することのみを意図していることを理解されたい。
【0031】
(実施形態1)
CSIが正確にフィードバックされるときにCSIフィードバックオーバーヘッドが大きいという関連技術分野内の問題を解決するために、本実施形態は、CSIフィードバック方法を提供する。本実施形態によって提供されるCSIフィードバック方法は、
図1に示されるように、端末側で適用され、本方法は、下記に説明されるステップを含む。
【0032】
S101では、端末が、プリコーディング行列インジケーション情報(PMI)を決定し、PMIは、第1の基底ベクトル情報と、第2の基底ベクトル情報と、第2の係数情報とを含み、第2の係数情報は、第2の係数振幅情報および/または第2の係数位相情報を含み、事前設定された周波数ドメイン単位内の周波数ドメインリソースに対応するプリコーディングベクトルは、同一であり、プリコーディングベクトルは、第1の基底ベクトルの線形結合であり、第1の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第1の係数であり、CSIフィードバックバンドに含有される複数の周波数ドメイン単位上で、同一の第1の基底ベクトルに対応する第1の係数から成るベクトルは、第2の基底ベクトルの線形結合であり、第2の基底ベクトルの線形結合において使用される加重係数は、第2の係数である。
【0033】
各層のプリコーディングベクトルが、コードブック基底ベクトルのセットの線形結合として表され、コードブック基底ベクトルのセットは、第1の基底ベクトルと称され得る。端末は、第1の基底ベクトルに従って、線形結合で使用される加重係数を計算し、これらの加重係数は、第1の係数である。本層のプリコーディングベクトルに関して、各周波数ドメイン単位内の第1の係数は、行列Cを形成してもよく、行列C内の各行ベクトルまたは行列Cの共役転置行列の各列ベクトルの転置が、基底ベクトルの群の線形結合として書かれる。線形結合を受ける基底ベクトルは、第2の基底ベクトルであり、これらの第2の基底ベクトルが線形結合を受けるときに使用される加重係数は、第2の係数である。
【0034】
ある実施形態では、周波数ドメイン単位は、サブバンド、リソースブロック(RB)、または第1のRBセットのうちの少なくとも1つを含み、第1のRBセットに含有されるRBの数は、CSIフィードバックバンドのサブバンドに含有されるRBの数未満である。
【0035】
実用的な用途では、異なる周波数ドメイン単位が、異なるレベルで圧縮フィードバック効果を達成するように選択されてもよい。CSIフィードバックバンドは、複数のサブバンドを含んでもよく、各サブバンドは、いくつかのRBから成り、各サブバンド内のRBは、異なるRBセットに分割されてもよい。
【0036】
本実施形態のいくつかの実装では、第2の基底ベクトルは、DFTベクトルである。他の実装では、第2の基底ベクトルはまた、複数のDFTベクトルのクロネッカー積、DFTベクトルのカスケード形態、またはカスケード型DFTベクトルの位相調節形態等のDFTベクトルの変形例であり得ることを理解されたい。
【0037】
本実施形態のいくつかの実装では、第2の基底ベクトルの次元は、CSIフィードバックバンドに含有される周波数ドメイン単位の数に等しい。
【0038】
本実施形態のいくつかの実装では、周波数ドメイン単位がRBであるとき、CSIフィードバックバンドに含有される全てのRBは、いくつかの第2のRBセットに分割される。
【0039】
実用的な用途では、RBが、圧縮およびフィードバックを実施するために周波数ドメイン単位として使用され、CSIフィードバックバンドに含有されるRBの数が、比較的に大きいとき、第2の基底ベクトルの次元は、大きくあり得る。したがって、第2の基底ベクトルは、相関の減少がフィードバック正確度の減少をもたらすであろうように、比較的に大きい次元の空間内で選択される。これに基づいて、本実施形態では、フィードバックは、CSIフィードバックバンドに含有される全てのRBがRBセットに分割された後に圧縮される。
【0040】
S102では、端末が、PMIを含有するCSIを基地局にフィードバックする。
【0041】
本実施形態では、端末は、CSIを基地局にフィードバックし、基地局は、端末側でより良好な受信効果を達成するように、CSIに従って端末に送信される必要がある無線信号を調節する。CSIフィードバックのプロセスでは、端末は、ダウンリンク信号を受信し、本ダウンリンク信号は、パイロットを搬送する。端末は、受信されたダウンリンク信号に含有されるパイロットに従って、チャネル情報を決定し、本チャネル情報は、チャネル行列として表され得る。端末は、決定されたチャネル情報に従って、コードブックから、現在のチャネル条件と最良に合致するプリコーディング行列を選択し、フィードバックリンクを用いて、アップリンクチャネルを通して本プリコーディング行列に対応するPMIを基地局にフィードバックする。基地局は、受信されたPMIに従って、端末によって使用されるべきであるプリコーディング行列を決定してもよい。PMIに加えて、端末によってフィードバックされるCSIは、基地局が、コードワードの数、層の数、およびダウンリンク伝送で各コードワードによって使用される変調およびコーディングスキームを決定するように、対応する報告されたRIおよびチャネル品質インジケータ(CQI)をさらに含有し得ることを理解されたい。
【0042】
ある実施形態では、端末がPMIを含有するCSIを基地局にフィードバックするステップは、以下のステップを含む、すなわち、端末は、各第2のRBセットに対応する第2の基底ベクトル情報および第2の係数情報を基地局にフィードバックする、または端末は、各第2のRBセットに対応する第2の係数情報および全ての第2のRBセットに共通する第2の基底ベクトル情報を基地局にフィードバックする。
【0043】
本実施形態のいくつかの実装では、端末は、それぞれ、第2のRBセット毎に、対応する第2の基底ベクトル情報および第2の係数情報をフィードバックしてもよい。本実施形態の他の実装では、端末はまた、それぞれ、第2のRBセット毎に対応する第2の係数情報をフィードバックし、CSIフィードバックバンドに含有される全てのRBセットに関して同一の第2の基底ベクトル情報をフィードバックしてもよい。
【0044】
ある実施形態では、第2のRBセット上の第1の係数が、本第2のRBセットに対応する第2の係数および第2の基底ベクトルに基づいて、取得される。
【0045】
本実施形態のいくつかの実装では、第2のRBセットに含有される全てのRBのそれぞれの上の第lの第1の基底ベクトルの加重係数が、ベクトルclを形成し、本ベクトルclは、本第2のRBセットに対応する第2の基底ベクトルの線形結合であり、線形結合で使用される加重係数は、本第2のRBセットに対応する第2の係数である。
【0046】
ある実施形態では、第2のRBセット上の第2の基底ベクトルの次元は、本第2のRBセットに含有されるRBの数に等しい。
【0047】
ある実施形態では、CSIフィードバックバンド内の各第2のRBセットは、同数の含有されたRBを有する。
【0048】
ある実施形態では、第2のRBセットは、以下のうちの少なくとも1つを満たす、すなわち、第2のRBセット内のRBは、CSIフィードバックバンド内のいくつかの連続RBである、第2のRBセット内のRBは、CSIフィードバックバンド内で事前設定された数の間隔を伴って分配される、いくつかのRBである、または第2のRBセット内のRBは、本第2のRBセットが位置するBWP上で事前設定された数の間隔を伴って分配される、いくつかのRBである。
【0049】
本実施形態のいくつかの実装では、各第2のRBセットは、CSIフィードバックバンド内にG個の連続RBを含んでもよい。他の実装では、各第2のRBセットに含有されるRBはまた、CSIフィードバックバンドに含有される、くし状に分配されたRBであってもよい。さらに他の実装では、各第2のRBセットに含有されるRBはまた、帯域幅部分(BWP)内のくし状に分配されたRBであってもよい。
【0050】
ある実施形態では、CSIフィードバックバンドによって分割される第2のRBセットの数は、CSIフィードバックバンドに含有されるRBの総数に基づいて決定される。
【0051】
本実施形態の実装として、CSIフィードバックバンドに含有されるRBの総数が事前設定された閾値R0以上であるかどうかが、決定される。CSIフィードバックバンドに含有されるRBの総数が、事前設定された閾値R0以上である場合、CSIフィードバックバンドは、M1個の第2のRBセットに分割される。CSIフィードバックバンドに含有されるRBの総数が、事前設定された閾値R0未満である場合、CSIフィードバックバンドは、M2個の第2のRBセットに分割される。M1およびM2は、正の整数であり、M1は、M2を上回り、M2は、1以上である。
【0052】
ある実施形態では、CSIフィードバックバンドが第2のRBセットに分割されるときに使用される分割方略は、CSIフィードバックバンドに含有されるサブバンドのサブバンド分配情報に基づいて決定される。
【0053】
本実施形態の実装として、分割方略は、CSIフィードバックバンド内のいくつかの連続サブバンド上のRBが、同一の第2のRBセットに分割され、各非連続サブバンド上のRBが、異なる第2のRBセットに分割されることを含んでもよい。
【0054】
ある実施形態では、CSIフィードバックバンドによって分割される第2のRBセットの数は、測定されたチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)に基づいて決定される。
【0055】
ある実施形態では、CSIが、第1の部分と、第2の部分とを含むとき、端末がPMIを含有するCSIを基地局にフィードバックするステップは、以下のステップを含む、すなわち、端末は、それぞれ、第2のRBセットの数を含有するCSIの第1の部分、およびCSIの第2の部分を基地局にフィードバックする。CSIの第2の部分のフィードバックオーバーヘッドが、CSIの第1の部分の値に基づいて決定される。
【0056】
本実施形態の実装として、CSIパラメータが、第1の部分および第2の部分に分割されるとき、第2のRBセットの数MおよびCSIの第1の部分内のパラメータが、合同でチャネルコード化およびフィードバックされ、第2の部分内のCSIパラメータのオーバーヘッドが、第1の部分内のCSIパラメータの値によって決定される。
【0057】
ある実施形態では、本方法はさらに、以下のステップを含む、すなわち、CSIフィードバックバンドによって分割される第2のRBセットの数が事前設定された閾値を上回るかどうかが、決定され、CSIフィードバックバンドによって分割される第2のRBセットの数が、事前設定された閾値を上回る場合、K1個の第2の基底ベクトルを選択することが決定され、CSIフィードバックバンドによって分割される第2のRBセットの数が、事前設定された閾値を上回らない場合、K2個の第2の基底ベクトルを選択することが決定され、K1およびK2は、正の整数であり、K1は、K2未満である。
【0058】
本実施形態の実装として、CSIフィードバックバンドによって分割される第2のRBセットの数Mが、M3を上回る、すなわち、M>M3であるとき、選択された第2の基底ベクトルの数は、K1であり、CSIフィードバックバンドによって分割される第2のRBセットの数Mが、M3以下である、すなわち、M≦M3であるとき、選択された第2の基底ベクトルの数は、K2であり、K1<K2およびM3≧1である。
【0059】
ある実施形態では、端末によって基地局にフィードバックされる第2の基底ベクトル情報は、それぞれ、第1の基底ベクトル情報のそれぞれに対応する。
【0060】
本実施形態の実装として、ある層のプリコーディングベクトルに関して、端末は、それぞれ、基地局に報告される第1の基底ベクトル毎に対応する第2の基底ベクトル情報を報告する。
【0061】
ある実施形態では、第2の基底ベクトル情報は、差分エンコーディング様式で決定される。
【0062】
本実施形態の実装として、第2の基底ベクトル情報が差分エンコーディング様式で決定されるステップは、下記に説明されるステップを含む、すなわち、第lの第1の基底ベクトル情報に対応する第2の基底ベクトル情報は、第lの第1の基底ベクトル情報に対応する第2の基底ベクトル情報上の差分エンコーディングによって、または第(l-1)の第1の基底ベクトル情報に対応する第2の基底ベクトル情報上の差分エンコーディングによって、取得され、lは、1を上回る正の整数である。
【0063】
ある実施形態では、端末によって基地局にフィードバックされる第2の基底ベクトル情報は、同時に、全ての第1の基底ベクトル情報に対応する。
【0064】
本実施形態の実装として、ある層のプリコーディングベクトルに関して、端末は、基地局に報告される全ての第1の基底ベクトルに関して同一の第2の基底ベクトル情報を報告する。
【0065】
ある実施形態では、第2の基底ベクトが属する、第2の基底ベクトル候補セットは、パラメータOに基づいて決定され、第2の基底ベクトル候補セットは、{v1,…,vNO}または{v1,…,vNO}のサブセットのうちの1つであり、Oは、正の整数であり、Nは、CSIフィードバックバンドに含有される周波数ドメイン単位の数である。
【0066】
本実施形態では、第2の基底ベクトルの随意のセットが、Oに従って決定され、Nは、CSIフィードバックバンドに含有される第1の周波数ドメイン単位の数、または第2のRBセットに含有されるRBの数であり、第2の基底ベクトルの随意のセットは、{v
1,…,v
NO}またはそのサブセットであり、第Sのベクトルv
Sは、
【化2】
または本ベクトルの転置および/または本ベクトルの共役である。
【0067】
ある実施形態では、構成パラメータOを決定する様式は、限定ではないが、以下を含む、すなわち、Oは、基地局構成シグナリングに従って決定される、またはOは、測定されたCSI-RSに従って決定される。
【0068】
CSIパラメータが、第1の部分および第2の部分に分割されるとき、CSIの第1の部分内のOおよびパラメータが、合同でチャネルコード化およびフィードバックされ、第2の部分内のCSIパラメータのオーバーヘッドが、CSIの第1の部分内のOおよびパラメータの値によって決定される。
【0069】
ある実施形態では、第2の基底ベクトル候補セットが、{v1,…,vNO}のサブセットであるとき、第2の基底ベクトル候補セットを決定する方法は、{v1,…,vNO}内の第2の基底ベクトル候補セットとして、基地局構成シグナリングによって構成されるNOの長さを伴うビットマップ内で1の値を有するビットを決定するステップ、基地局構成シグナリングに従って構成される第2の基底ベクトル候補セットの開始位置、および第2の基底ベクトル候補セット内のベクトルの数に基づいて、第2の基底ベクトル候補セットを決定するステップ、または基地局構成シグナリングに従って、第2の基底ベクトル候補セットを構成する標的直交ベクトル群、および{v1,…,vNO}内のいくつかの直交ベクトル群からの標的直交ベクトル群の中の随意のベクトルを決定するステップであって、相互直交ベクトルは、同一の直交ベクトル群に属する、ステップのうちの少なくとも1つを含む。
【0070】
基地局は、シグナリングを通して、{v1,…,vNO}のサブセットであるように第2の基底ベクトルの随意のセットを構成し、本実施形態の実装では、基地局は、NOの長さを伴うビットマップを構成し、1の値を有するビットは、これらのビットが位置する位置に対応する{v1,…,vNO}内のベクトルが、随意の第2の基底ベクトルであることを表し、0の値を伴うビットは、本ビットが位置する位置に対応する{v1,…,vNO}内のベクトルが、非随意の第2の基底ベクトルであることを表す。
【0071】
本実施形態の別の実装では、基地局は、第2の基底ベクトルの随意のセットの開始位置s
startおよび第2の基底ベクトルの随意のセットの数s
lengthを構成し、{v
1,…,v
NO}では、
【化3】
は、随意の基底ベクトル候補セットである。
【0072】
ある実施形態では、第2の基底ベクトルは、第2の基底ベクトル候補セット内のいくつかの直交ベクトル群から選択される標的直交ベクトル群に含有される、相互直交ベクトルを含む。
【0073】
本実施形態のいくつかの実装では、{v1,…,vNO}は、複数の直交ベクトル群に分割され、相互直交ベクトルは、1つの群に分割される。基地局は、シグナリングを通して、随意の直交ベクトル群および随意の直交ベクトル群から選択される随意のベクトルを構成する。端末は、選択された直交ベクトル群のインデックス、および対応する直交ベクトル群の中のK個の第2の基底ベクトルについてのインデックス情報を報告する。
【0074】
ある実施形態では、第2の基底ベクトルは、第2の基底ベクトル候補セット内の連続基底ベクトルを含有する、いくつかの連続ベクトル群からの選択された標的連続ベクトル群に含有される、連続ベクトルである。
【0075】
本実施形態のいくつかの実装では、随意のセット{v1,…,vNO}は、複数のベクトル群に分割され、各群は、K個の連続基底ベクトルを含有する。端末は、選択されたベクトル群のインデックスを報告し、本群に含有されるK個のベクトルは、選択された第2の基底ベクトルである。
【0076】
本実施形態のいくつかの実装では、複数のベクトル群では、第m群は、
【化4】
であり、dは、K以下である正の整数であり、dは、基地局シグナリングに従って、または合意された様式で決定されてもよく、mは、
【化5】
の整数を含む、値範囲を有し、端末は、mの値を報告し、選択されたK個の第2の基底ベクトルは、第m群に含有されるベクトルである。
【0077】
第2のベクトル情報は、選択されたベクトル群のベクトル群インデックス、または選択されたベクトル群のベクトル群インデックスおよび選択されたベクトル群から選択されるベクトルのベクトルインデックスを含む。周波数ドメイン単位が、RBであり、CSIフィードバックバンドに含有される全てのRBが、いくつかの第2のRBセットに分割されるとき、端末がPMIを含有するCSIを基地局にフィードバックするステップは、以下のステップを含む、すなわち、端末は、CSIフィードバックバンド内の複数の第2のRBセットに関して、同一のベクトル群インデックスを基地局にフィードバックする、または端末は、CSIフィードバックバンド内の全ての第2のRBセットの全てに関して、同一のベクトル群インデックスを基地局にフィードバックし、それぞれ、各第2のRBセットに対応するベクトルインデックスをフィードバックする。
【0078】
ある実施形態では、第2の基底ベクトルは、第2の基底ベクトル候補セット内のX個の連続基底ベクトルから選択されるK個の基底ベクトルであり、XおよびKは、正の整数である。
【0079】
本実施形態のいくつかの実装では、随意のセット{v1,…,vNO}は、複数のベクトル群に分割され、各群は、X個の連続基底ベクトルを含む。端末は、選択されたベクトル群のインデックスを報告し、本選択されたベクトル群から選択されるK個の第2の基底ベクトルに対応する情報を報告する。
【0080】
端末は、CSIフィードバックバンドに含有される全ての第2のRBセットに関して、1つのベクトル群インデックスを報告し、第2のRBセット毎に、本選択されたベクトル群から選択されるK個の第2の基底ベクトルに対応する情報を報告する。
【0081】
本実施形態のいくつかの実装では、複数のベクトル群では、第m群は、
【化6】
であり、dは、X以下である正の整数であり、dは、基地局シグナリングに従って、または合意された様式で決定されてもよく、mは、
【化7】
の整数を含む、値範囲を有し、端末は、mの値を報告し、第m基底ベクトル群から選択されるK個の第2の基底ベクトルに対応する情報を報告する。
【0082】
ある実施形態では、第2の基底ベクトルは、CSIフィードバックバンドの構成情報に従って、ダウンリンクBWPに含有される周波数ドメイン単位の数に基づいて発生される、対応する長さを伴うDFTベクトルからインターセプトされるベクトルである。
【0083】
端末は、CSIに対応するダウンリンクBWPに含有される第1の周波数ドメイン単位の数に従って、対応する長さを伴うDFTベクトルを発生させ、CSIフィードバックバンドに含有される第1の周波数ドメイン単位に従って、DFTベクトルから第2の基底ベクトルをインターセプトおよび形成する。
【0084】
本実施形態のいくつかの実装では、ダウンリンクBWPが、N0個の周波数ドメイン単位を含有する場合、N0の長さを伴うDFTベクトルが発生され、DFTベクトル内の各要素とN0個の周波数ドメイン単位との間に1対1のマッピングが存在し、CSIフィードバックバンドは、N0個の周波数ドメイン単位のうちのN1個の周波数ドメイン単位を含有し、N1≦N0であり、DFTベクトルからインターセプトされる第2の基底ベクトルは、CSIフィードバックバンドに含有される周波数ドメイン単位によってマッピングされる要素から成る。
【0085】
ある実施形態では、周波数ドメイン単位が、1つのサブバンド未満であるとき、CSIに含有されるサブバンドのチャネル品質インジケータ(CQI)は、各サブバンドに含有される全ての周波数ドメイン単位に対応するプリコーディングベクトルに従って決定される。
【0086】
本実施形態では、周波数ドメイン単位が、1つのサブバンド未満の単位であるとき、サブバンドCQIは、各サブバンドに含有される全ての周波数ドメイン単位に対応するプリコーディングに従って計算される。
【0087】
ある実施形態では、端末がPMIを含有するCSIを基地局にフィードバックするステップは、以下のステップを含む、すなわち、0~1であるように、PMI内の第2の係数振幅情報の2つの成分を量子化した後に、端末は、2つの量子化された成分を基地局にフィードバックし、第2の係数振幅情報は、2つの成分の積であり、2つの成分は、第1の振幅成分と、第2の振幅成分とを含む。
【0088】
本実施形態のいくつかの実装では、端末は、共通の第1の基底ベクトルに対応する複数の第2の係数振幅情報に関して、共通の第2の振幅成分をフィードバックする、および/または端末は、共通の第2の基底ベクトルに対応する複数の第2の係数振幅情報に関して、共通の第2の振幅成分をフィードバックする。
【0089】
ある実施形態では、端末がPMIを含有するCSIを基地局にフィードバックするステップは、以下のステップを含む、すなわち、端末は、PMI内の第2の係数位相情報の2つの成分を基地局にフィードバックし、2つの成分は、第1の位相成分と、第2の位相成分とを含む。
【0090】
本実施形態のいくつかの実装では、第2の位相成分は、2つの成分の積または2つの成分の総和である。本実施形態の他の実装では、第2の係数位相情報内の第1の位相成分の値は、第2の位相成分の値に従って決定される。さらに、第2の係数位相情報は、第1の位相成分の値に等しくあり得る。
【0091】
本実施形態の他の実装では、端末は、共通の第1の基底ベクトルに対応する複数の第2の係数位相情報に関して、共通の第2の位相成分をフィードバックする、および/または端末は、共通の第2の基底ベクトルに対応する複数の第2の係数位相情報に関して、共通の第2の位相成分をフィードバックする。
【0092】
本実施形態によって提供されるCSIフィードバック方法を通して、いくつかの実装プロセスでは、端末は、PMIを決定し、PMIは、第1の基底ベクトル情報と、第2の基底ベクトル情報と、第2の係数情報とを含み、第2の係数情報は、第2の係数振幅情報および/または第2の係数位相情報を含み、事前設定された周波数ドメイン単位内の周波数ドメインリソースに対応するプリコーディングベクトルは、同一であり、プリコーディングベクトルは、第1の基底ベクトルの線形結合であり、第1の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第1の係数であり、CSIフィードバックバンドに含有される複数の周波数ドメイン単位上で、同一の第1の基底ベクトルに対応する第1の係数から成るベクトルは、第2の基底ベクトルの線形結合であり、第2の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第2の係数であり、端末は、PMIを含有するCSIを基地局にフィードバックする。CSIフィードバックは、周波数ドメインおよび空間ドメインチャネル係数が圧縮された後に実施され、それによって、CSIフィードバックオーバーヘッドを削減しながら、高CSIフィードバック性能を確実にする。
【0093】
(実施形態2)
CSIが精密にフィードバックされるときにCSIフィードバックオーバーヘッドが大きいという関連技術分野内の問題を解決するために、本実施形態は、CSI受信方法を提供する。本実施形態によって提供されるCSI受信方法は、
図2に示されるように、基地局側で適用され、本方法は、下記に説明されるステップを含む。
【0094】
S201では、基地局が、PMIを含有し、端末によってフィードバックされる、CSIを受信する。
【0095】
本実施形態では、基地局は、端末によって送信されるCSIを受信し、端末側でより良好な受信効果を達成するように、本CSIに従って端末に送信される必要がある無線信号を調節する。端末は、受信されたダウンリンク信号に含有されるパイロットに従って、チャネル情報を決定し、コードブックから現在のチャネル条件と合致するプリコーディング行列を選択し、フィードバックリンクを用いて、アップリンクチャネルを通して本プリコーディング行列に対応するPMIを基地局にフィードバックする。基地局は、受信されたPMIに従って、端末上で使用されるプリコーディング行列を決定してもよい。PMIに加えて、端末によってフィードバックされる、基地局によって受信されるCSIは、基地局が、ダウンリンク伝送のコードワードの数、層の数、および各コードワードによって使用される変調およびコーディングスキームを決定するように、対応するRIおよびCQIをさらに含み得ることを理解されたい。
【0096】
S202では、基地局が、PMIから第1の基底ベクトル情報、第2の基底ベクトル情報、および第2の係数情報を入手し、第2の係数情報は、第2の係数振幅情報および/または第2の係数位相情報を含み、事前設定された周波数ドメイン単位内の周波数ドメインリソースに対応するプリコーディングベクトルは、同一であり、プリコーディングベクトルは、第1の基底ベクトルの線形結合であり、第1の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第1の係数であり、CSIフィードバックバンドに含有される複数の周波数ドメイン単位上で、同一の第1の基底ベクトルに対応する第1の係数から成るベクトルは、第2の基底ベクトルの線形結合であり、第2の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第2の係数である。
【0097】
各層のプリコーディングベクトルが、コードブック基底ベクトルのセットの線形結合として表され、コードブック基底ベクトルのセットは、第1の基底ベクトルと称され得る。端末は、第1の基底ベクトルに従って、線形結合で使用される加重係数を計算し、これらの加重係数は、第1の係数である。本層のプリコーディングベクトルに関して、各周波数ドメイン単位内の第1の係数は、行列Cを形成してもよい。行列C内の各行ベクトルまたは行列Cの共役転置行列の各列ベクトルの転置が、基底ベクトルの群の線形結合として書かれる。線形結合を受ける基底ベクトルは、第2の基底ベクトルであり、第2の基底ベクトルが線形結合を受けるときに使用される加重係数は、第2の係数である。
【0098】
ある実施形態では、周波数ドメイン単位は、サブバンド、リソースブロック(RB)、または第1のRBセットのうちの少なくとも1つを含み、第1のRBセットに含有されるRBの数は、CSIフィードバックバンドのサブバンドに含有されるRBの数未満である。
【0099】
実用的な用途では、異なる周波数ドメイン単位が、異なるレベルで圧縮フィードバック効果を達成するように選択されてもよい。CSIフィードバックバンドは、複数のサブバンドを含有してもよく、各サブバンドは、いくつかのRBから成り、各サブバンド内のRBは、異なるRBセットに分割されてもよい。
【0100】
本実施形態のいくつかの実装では、第2の基底ベクトルは、DFTベクトルである。他の実装では、第2の基底ベクトルはまた、複数のDFTベクトルのクロネッカー積、DFTベクトルのカスケード形態、またはカスケード型DFTベクトルの位相調節形態等のDFTベクトルの変形例であり得ることを理解されたい。
【0101】
本実施形態のいくつかの実装では、第2の基底ベクトルの次元は、CSIフィードバックバンドに含有される周波数ドメイン単位の数に等しい。
【0102】
本実施形態のいくつかの実装では、周波数ドメイン単位がRBであるとき、CSIフィードバックバンドに含有される全てのRBは、いくつかの第2のRBセットに分割される。
【0103】
実用的な用途では、端末が、RBを周波数ドメイン単位として使用することによって、圧縮およびフィードバックを実施し、CSIフィードバックバンドに含有されるRBの数が、比較的に大きいとき、第2の基底ベクトルの次元は、非常に大きくあり得る。したがって、第2の基底ベクトルは、相関の減少がフィードバック正確度の減少をもたらすであろうように、比較的に大きい次元の空間内で選択される。これに基づいて、本実施形態では、端末は、CSIフィードバックバンドに含有される全てのRBがRBセットに分割された後に、圧縮およびフィードバックを実施する。
【0104】
本実施形態のいくつかの実装では、基地局が、PMIを含有し、端末によってフィードバックされる、CSIを受信するステップは、限定ではないが、以下の2つのステップを含む、すなわち、基地局は、端末によってフィードバックされる、各第2のRBセットに対応する第2の基底ベクトル情報および第2の係数情報を受信する、または基地局は、端末によってフィードバックされる各第2のRBセットに対応する第2の係数情報および全ての第2のRBセットに共通する第2の基底ベクトル情報を受信する。
【0105】
本実施形態のいくつかの実装では、各第2のRBセットは、以下のうちの少なくとも1つを満たす、すなわち、各第2のRBセット内のRBは、CSIフィードバックバンド内のいくつかの連続RBである、各第2のRBセット内のRBは、CSIフィードバックバンド内で事前設定された数の間隔を伴って分配される、いくつかのRBである、または各第2のRBセット内のRBは、本第2のRBセットが位置するBWP上で事前設定された数の間隔を伴って分配される、いくつかのRBである。
【0106】
本実施形態のいくつかの実装では、基地局によって受信され、端末によってフィードバックされる、第2の基底ベクトル情報は、それぞれ、各第1の基底ベクトル情報に対応する、または基地局によって受信され、端末によってフィードバックされる、第2の基底ベクトル情報は、全ての第1の基底ベクトル情報に対応する。
【0107】
基地局が、PMIを含有し、端末によってフィードバックされる、CSIを受信するステップは、限定ではないが、以下の2つのステップを含む、すなわち、端末が0~1であるように第2の係数振幅情報の2つの成分を量子化した後に、基地局は、端末によってフィードバックされる、2つの量子化された成分を受信し、第2の係数振幅情報は、2つの成分の積であり、2つの成分は、第1の振幅成分と、第2の振幅成分とを含む、および/または基地局は、端末によってフィードバックされる、第2の係数位相情報の2つの成分を受信し、2つの成分は、第1の位相成分と、第2の位相成分とを含む。
【0108】
本実施形態によって提供されるCSI受信方法を通して、いくつかの実装プロセスでは、基地局は、PMIを含有し、端末によってフィードバックされる、CSIを受信し、基地局は、PMIから第1の基底ベクトル情報、第2の基底ベクトル情報、および第2の係数情報を受信し、第2の係数情報は、第2の係数振幅情報および/または第2の係数位相情報を含み、事前設定された周波数ドメイン単位内の周波数ドメインリソースに対応するプリコーディングベクトルは、同一であり、プリコーディングベクトルは、第1の基底ベクトルの線形結合であり、第1の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第1の係数であり、CSIフィードバックバンドに含有される複数の周波数ドメイン単位上で、同一の第1の基底ベクトルに対応する第1の係数から成るベクトルは、第2の基底ベクトルの線形結合であり、第2の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第2の係数である。端末は、周波数ドメインおよび空間ドメインチャネル係数を圧縮した後にCSIをフィードバックし、それによって、CSIフィードバックオーバーヘッドを削減しながら、基地局によって受信されるCSIが高い量子化精度を有することを確実にする。
【0109】
(実施形態3)
本願をさらに理解するために、本実施形態は、具体的実施例を用いて、サブバンドレベルにおけるCSIフィードバック方法を詳細に例証するであろう。
【0110】
端末によってフィードバックされるプリコーディング行列の列の数は、チャネルランク、すなわち、RIである。各層のプリコーディングベクトルが、コードブック基底ベクトルのセットの線形結合として表され、コードブック基底ベクトルのセットは、第1の基底ベクトルと称され得る。端末は、第1の基底ベクトルに従って、線形結合で使用される加重係数を計算し、加重係数の振幅情報および位相情報を量子化およびフィードバックし、これらの加重係数は、第1の係数と称され得る。フィードバック性能を改良するために、第1の係数の振幅情報および位相情報は、通常、サブバンドに従って報告される必要がある。サブバンドは、周波数ドメイン粒度である。CSIフィードバックバンドに含有される全てのRBに関して、M個の連続RBが、1つのサブバンドを形成する。このように、CSIフィードバックバンドは、Mのサイズを有する、N個のサブバンドを含有してもよい。
【0111】
端末によってフィードバックされる第nサブバンド上で、ある層のプリコーディングベクトルが、以下のように表され得る。
f
n=W
1c
n
W
1は、第1の基底ベクトルであり、例えば、直交DFTベクトルのセットまたはDFTベクトルのクロネッカー積から成り、c
nは、第1の係数から成るベクトルである。一般に、W
1内の情報は、広帯域によってフィードバックされる、すなわち、CSIフィードバックバンド全体にわたる異なるサブバンドに関して、W
1内の情報は、同一である。具体的には、W
1に含有される基底ベクトルの数は、Lである、すなわち、W
1の列の数は、Lである。例えば、W
1は、ブロック対角行列であり、対角ブロックに含有されるベクトルは、直交DFTベクトルまたはDFTベクトルのクロネッカー積である。本層のプリコーディングベクトルに関して、各サブバンド上の第1の係数が、以下の行列Cに組み合わせられる。
【化8】
【0112】
行列C内の要素の振幅情報および位相情報が、直接定量化およびフィードバックされるとき、これは、比較的に大きいフィードバックオーバーヘッドをもたらし、本ソリューションに従って、サブバンドレベルにおいて圧縮フィードバック方法を使用することは、高性能を確実にしながら、CSIフィードバックオーバーヘッドを削減することができる。
【0113】
行列C内の各行ベクトルまたは行列Cの共役転置行列の各列ベクトルの転置は、基底ベクトルの群の線形結合として書かれる。例えば、行列C内の第l行ベクトルまたは行列Cの共役転置行列の第l列ベクトルの転置が、blであるとき、blは、以下のように示される、基底ベクトルの群の線形結合として書かれる。
bl=Dlal
blは、N次元ベクトルであり、Dlに含有されるベクトルは、基底ベクトルであり、第2の基底ベクトルと呼ばれる。本第2の基底ベクトルの群は、合計でK個のベクトルを含む。alは、K次元ベクトルであり、K個の第2の基底ベクトルの加重係数を含み、これらの係数は、第2の係数と呼ばれる。端末は、第2の基底ベクトル情報、および第2の係数の振幅情報および位相情報をフィードバックする。
【0114】
第2の基底ベクトル、すなわち、Dl内のベクトルの選択で考慮されるべきいくつかの要因が存在することに留意されたい。
【0115】
本実施形態のいくつかの実装では、第2の基底ベクトルは、DFTベクトルから成る。第2の基底ベクトルを選択するためのより具体的な様式は、限定ではないが、以下の様式のうちの少なくとも1つを含む。
【0116】
様式A-1では、ある層のプリコーディングベクトルに関して、端末は、報告された第1の基底ベクトル毎に、対応する第2の基底ベクトル情報を報告する。
【0117】
第2の基底ベクトルが、上記の様式に従って選択されるとき、端末は、異なるlに関して異なるDlをフィードバックしてもよい。最適化された実施例では、以下の様式のうちの少なくとも1つが、さらに使用されてもよい。
【0118】
サブ様式A-1-1では、端末は、それぞれ、独立して、報告された第1の基底ベクトル毎に、対応する第2の基底ベクトル情報をエンコードおよび報告する。具体的には、l毎に、端末は、Dlに含有される第2の基底ベクトル情報を独立してフィードバックする。例えば、l毎に、端末は、第2の基底ベクトルの群に関して、インジケーションi
l={i
l
(1),…,i
l
(K)}を報告し、i
l内の各パラメータは、1つの第2の基底ベクトルを表す。例えば、i
l
(k)は、DFTベクトル
【化9】
を示す。ある実施形態では、
【化10】
は、[0,2π]の値範囲を有する。
【0119】
サブ様式A-1-2では、報告された第1の基底ベクトル毎に、端末は、それぞれ、差分エンコーディングを通して、対応する第2の基底ベクトル情報を報告する。具体的には、端末は、l毎に、それぞれ、D
lに含有される第2の基底ベクトル情報をフィードバックする。l>1に関して、第lの第1の基底ベクトルに対応する、フィードバックされる第2の基底ベクトル情報は、第lの第1の基底ベクトルに対応する第2の基底ベクトル上の差分エンコーディングによって、または第(l-1)の第1の基底ベクトルに対応する第2の基底ベクトル情報上の差分エンコーディングによって、取得される。例えば、l=1に関して、端末は、第2の基底ベクトルの群に関して、インジケーションi
l={i
l
(1),…,i
l
(K)}を報告し、i
l内の各パラメータは、1つの第2の基底ベクトルを表す。例えば、i
l
(k)は、DFTベクトル
【化11】
を示す。l>1に関して、端末は、第2の基底ベクトルの群に関して、インジケーションi
l={i
l
(1),…,i
l
(K)}を報告し、i
l
(k)は、DFTベクトル
【化12】
を示す。ある実施形態では、
【化13】
は、[0,2π]の値範囲を有する。
【0120】
いくつかの実施形態では、l=1に関して、端末は、第2の基底ベクトルの群に関して、インジケーションi
l={i
l
(1),…,i
l
(K)}を報告し、i
l内の各パラメータは、1つの第2の基底ベクトルを表す。例えば、i
l
(k)は、DFTベクトル
【化14】
を示す。l>1に関して、端末は、第2の基底ベクトルの群に関して、インジケーションi
1を報告し、第kの第2の基底ベクトルは、以下のように示されるDFTベクトルである。
【化15】
【0121】
様式A-2では、ある層のプリコーディングに関して、端末は、全ての報告された第1の基底ベクトルに関して、対応する第2の基底ベクトル情報の群を報告する、すなわち、全ての報告された第1の基底ベクトルは、同一の第2の基底ベクトルの群を使用する。ある層のプリコーディングに関して、端末は、第2の基底ベクトルの群のインジケーション情報のみを報告する、すなわち、i={i
1,i
2,…,i
K}であり、i
Kは、以下のように示されるDFTベクトルを表す。
【化16】
【0122】
Dl=D内の各ベクトルは、i内の各要素によって示されるDFTベクトルである。最終的な行列Cは、CT=DAまたはCH=DA、ここで、A={a1,…,aL}である、として書かれ得る。
【0123】
他方では、DまたはDl内のベクトルの随意のセットを決定するための様式は、限定ではないが、以下の様式のうちの少なくとも1つを含む。
【0124】
様式B-1では、ベクトルの随意のセットは、基地局構成シグナリングに従って決定される。より具体的な様式は、限定ではないが、以下のサブ様式のうちの少なくとも1つを含んでもよい。
【0125】
サブ様式B-1-1では、基地局構成シグナリングは、パラメータOを構成し、第2の基底ベクトルの随意のセットは、{v
1,…,v
NO}であり、第sのベクトルv
sは、
【化17】
である。
【0126】
サブ様式B-1-2では、あるパラメータOに関して、基地局は、第2の基底ベクトルとして選択され得る、DFTベクトルのセットを構成する。例えば、基地局は、NOの長さを伴うビットマップを構成し、1の値を有するビットは、1の値を有する本ビットが位置する位置に対応する{v
1,…,v
NO}内のベクトルが、第2の基底ベクトルの候補ベクトルとして使用され得ることを表す。別の実施例では、基地局は、随意のDFTベクトルの開始位置s
startおよび随意のDFTベクトルの数s
lengthを構成し、次いで、{v
1,…,v
NO}では、
【化18】
は、随意の基底ベクトル候補セットである。他の実施形態では、{v
1,…,v
NO}は、相互直交ベクトルが1つの群に分割される、複数の直交ベクトル群に分割され、基地局は、シグナリングを通して、随意のベクトル群および選択された直交ベクトル群の中の随意のベクトルを構成する。
【0127】
様式B-2では、ベクトルの随意のセットは、合意されたルールに従って決定される。例えば、上記の様式B-1-1では、パラメータOは、固定値を有する、例えば、O=4またはO=1である、またはパラメータOの値は、Lの値に従って決定される。
【0128】
様式B-3では、端末は、チャネル測定に従って、Oの値を決定する。端末が、チャネル測定に従ってOの値を決定した後、第2の基底ベクトル候補セットは、{v1,…,vNO}である。端末は、Oの値を報告し、報告されたO、RI、および第1のコードワードに対応するCQIは、第1のCSI部分の合同チャネルコーディングとして使用され、他のCSIパラメータは、第2のCSI部分の合同チャネルコーディングとして使用され、第1のCSI部分のパラメータの値は、第2のCSI部分のフィードバックオーバーヘッドを決定する。
【0129】
他方では、第2の基底ベクトル候補セットから第2の基底ベクトルを選択するための様式は、限定ではないが、以下の様式のうちの少なくとも1つを含む。
【0130】
様式C-1では、K個の選択された第2の基底ベクトルは、相互に直交する。具体的には、随意の第2の基底ベクトルは、複数のベクトル群に分割され、各群の中の全ての2つのDFTベクトルは、相互に直交する。例えば、随意の第2の基底ベクトルは、O個の群{vt,vO+t,v2O+t,…,v(N-1)O+t}に分割され、tは、群インデックスを表し、tの値は、{1,2,…,O}である。端末は、それ自体によって選択される群インデックスt、および対応する直交群の中のK個の第2の基底ベクトルのインデックス情報を報告する。
【0131】
様式C-2では、選択された第2の基底ベクトルは、候補セット内のK個の連続的な第2の基底ベクトルである。具体的には、候補セット{v
1,…,v
NO}は、複数のベクトル群に分割され、各群は、K個の連続的な第2の基底ベクトルを含有する。例えば、第m群は、
【化19】
であり、dは、K以下である正の整数であり、dは、基地局シグナリングに従って、または合意された様式で決定されてもよく、例えば、dは、Kを2で除算することから取得される整数値を有し、mは、
【化20】
の整数を含む、値範囲を有する。端末は、mの値を報告し、選択されたK個の第2の基底ベクトルは、基底ベクトルの第m群である。
【0132】
様式C-3では、選択された第2の基底ベクトルは、候補セット内のX個の連続的な第2の基底ベクトルから選択されるK個の基底ベクトルである。具体的には、候補セット{v
1,…,v
NO}は、複数のベクトル群に分割され、各群は、X個の連続的な第2の基底ベクトルを含有する。例えば、第m群は、
【化21】
であり、dは、X以下である正の整数であり、dは、基地局シグナリングに従って、または合意されたルールで決定されてもよく、例えば、dは、Xの値またはKを2で除算することから取得される整数値を有し、mは、
【化22】
の整数を含む、値範囲を有する。端末は、mの値および基底ベクトルの第m群から選択されるK個の第2の基底ベクトルに対応する情報を報告する。Xの値は、合意された様式で、またはコードブック限定シグナリング等の基地局構成シグナリングによって決定されてもよい。
【0133】
加えて、CSIフィードバックバンドが、非連続サブバンドを含有し得るため、この場合、CSIフィードバックバンドによって発生される完全DFTベクトルが、依然として、第2の基底ベクトルのために使用される場合、DFTベクトルの利点は、利用されることができず、したがって、第2の基底ベクトルは、以下の方法を使用することによって発生され得る。
【0134】
様式Dでは、対応する長さを伴うDFTベクトルが、CSIに対応するダウンリンクBWPに含有されるサブバンドの数に従って発生され、第2の基底ベクトルが、CSIフィードバックバンドの構成に従って、本DFTベクトルからインターセプトされる。具体的には、
図3に示されるように、ダウンリンクBWPが、N
0個のサブバンドを含有する場合、N
0の長さを伴うDFTベクトルが、発生される、すなわち、
【化23】
である。DFTベクトル内の各要素とN
0個のサブバンドとの間に1対1のマッピングが存在する。CSIフィードバックバンドは、N
0個のサブバンドのうちのN個のサブバンドを含有し、N≦N
0である。インターセプトされた第2の基底ベクトルは、CSIフィードバックバンドに含有されるサブバンドに対応する要素から成る。
【0135】
サブバンドレベルCSIフィードバック方法における第2の係数情報の量子化フィードバック、すなわち、{a1,…,aL}の量子化フィードバックのために、ある層のプリコーディングに関して、各ベクトルalは、第2の基底ベクトルの線形結合のための加重係数を含む、K次元ベクトルであり、線形結合は、Nサブバンド上の第1の基底ベクトルの線形結合内の第lの第1の基底ベクトルの加重係数から成るベクトルを発生させることになる。フィードバックされるべき第2の係数は、以下の行列を形成する。
A=[a1,…,aL]
【0136】
上記の行列A内の第2の係数情報のフィードバックは、行列内の要素の振幅情報および位相情報の定量化されたフィードバックを要求する。量子化フィードバックのための具体的様式は、限定ではないが、以下の様式のうちの少なくとも1つを含む。
【0137】
様式E-1では、端末は、0~1であるように第2の係数振幅情報を定量化し、定量化された第2の係数振幅情報をフィードバックする。
【0138】
いくつかの実施形態では、行列Aに関して、ある層のプリコーディングにおける計算された第2の係数が、第2の係数の振幅の最大値によって除算され、すなわち、
【化24】
であり、M
Wは、行列A内の要素の振幅の最大値である。端末は、0~1であるようにA’内の各要素の振幅を定量化し、第2の係数振幅情報として供給される、各定量化された振幅を基地局にフィードバックする。
【0139】
様式E-2では、端末は、第2の係数振幅の2つの成分の情報をフィードバックする。第2の係数振幅の第1の成分および第2の係数振幅の第2の成分は、0~1であるように定量化される。プリコーディングで使用される第2の係数振幅は、2つの成分の積である。さらに、ある第1の基底ベクトルに関して、すなわち、あるlに関して、対応するK個の第2の係数振幅の2つの成分は、同一である、またはある第2の基底ベクトルに関して、すなわち、行列A内の行毎に、対応するL個の第2の係数振幅の2つの成分は、同一である。
【0140】
いくつかの実施形態では、行列Aに関して、行列A’は、行列A内の各要素を、各要素が位置する行または列内の振幅の最大値で除算することから、取得される。行列A’内の要素の振幅は、0~1であるように定量化され、第2の係数振幅の第1の成分として供給される要素の量子化された振幅は、基地局にフィードバックされる。加えて、端末が、各行または各列内の振幅の最大値を、行列A内の全ての要素の振幅の最大値で除算した後、端末は、0~1であるように取得された値を定量化し、第2の係数振幅の第2の成分として供給される、定量化された値を基地局にフィードバックする。最終的に、プリコーディングで使用される第2の係数振幅は、第2の係数振幅の対応する第1の成分および第2の成分の積に基づいて取得される。
【0141】
第2の係数の位相量子化に関して、量子化の性能もまた、2段階量子化方法を使用することによって改良され得る。具体的量子化フィードバックは、限定ではないが、以下の様式のうちの少なくとも1つを含む。
【0142】
様式F-1では、端末は、第2の係数位相の2つの成分の情報をフィードバックする。第2の成分は、行列Aの各行または各列内の要素の位相の変動範囲、例えば、位相の最大値を表し、これらの第2の成分のうちの1つは、行毎または列毎にフィードバックされる、すなわち、行列Aのある行または列に含有される第2の係数位相は、0から本位相の最大値までの範囲内で変動する。行列A内の要素のこれらの計算された位相は、対応する第2の係数位相の第1の成分に定量化され、各第1の成分は、0から本位相の最大値までの値範囲を有する。最終的に、定量化された第2の係数位相は、本第2の係数位相の第1の成分に等しい。
【0143】
様式F-2では、端末は、第2の係数位相の2つの成分についての情報をフィードバックする。第2の成分は、行列Aの各行または列の位相変動フィードバック、例えば、位相の最大値を表し、これらの第2の成分のうちの1つは、行または列毎にフィードバックされる、すなわち、行列Aのある行または列に含有される第2の係数位相は、0から本位相の最大値までの範囲内で変動する。行列A内の要素の位相と上記の第2の成分との間の比または差異が、行列A内の計算された第2の係数位相に従って取得される。これらの取得された比または差異は、第2の係数位相の第1の成分に定量化される。最終的に、定量化された第2の係数位相は、第1の成分および第2の係数の積または総和である。
【0144】
(実施形態4)
本願をさらに理解するために、本実施形態は、具体的実施例を用いて、RBレベルにおけるCSIフィードバック方法を詳細に例証するであろう。
【0145】
端末によってフィードバックされるプリコーディング行列の列の数は、チャネルランク、すなわち、RIである。各層のプリコーディングベクトルが、コードブック基底ベクトルのセットの線形結合として表され、本コードブック基底ベクトルのセットは、第1の基底ベクトルと称され得る。端末は、第1の基底ベクトルに従って、線形結合で使用される加重係数を計算し、加重係数の振幅情報および位相情報を量子化およびフィードバックし、これらの加重係数は、第1の係数と称され得る。CSIフィードバックバンドは、R個のRBを含有すると仮定される。プリコーディングが、RBレベルで実施され、線形結合が、各RB上のプリコーディングを表すために使用される場合、ある層に関して、第rのRB上のプリコーディングベクトルが、以下のように表され得る。
fr=W1cr
【0146】
W
1は、第1の基底ベクトルであり、例えば、直交DFTベクトルのセットまたはDFTベクトルのクロネッカー積から成り、c
rは、第1の係数から成るベクトルである。一般に、W
1内の情報は、広帯域によってフィードバックされる、すなわち、CSIフィードバックバンド全体にわたる異なるRBに関して、W
1内の情報は、同一である。具体的には、W
1に含有される基底ベクトルの数は、Lである、すなわち、W
1の列の数は、Lである。例えば、W
1は、ブロック対角行列であり、本対角ブロックに含有されるベクトルは、直交DFTベクトルまたはDFTベクトルのクロネッカー積である。本層のプリコーディングベクトルに関して、各RB上の第1の係数が、以下の行列Cに組み合わせられる。
【化25】
【0147】
行列C内の要素の振幅情報および位相情報が、直接定量化およびフィードバックされるとき、これは、比較的に大きいフィードバックオーバーヘッドをもたらすであろう。上記に基づいて、本実施形態では、行列C内の各行ベクトルまたは行列Cの共役転置行列内の各列ベクトルの転置が、基底ベクトルの群の線形結合として書かれる。例えば、行列Cの共役転置行列の第l行ベクトルまたは第l列ベクトルの転置が、blであるとき、blは、以下のように示される、基底ベクトルの群の線形結合として書かれる。
bl=Dlal
blは、R次元ベクトルであり、Dlに含有されるベクトルは、基底ベクトルであり、第2の基底ベクトルと呼ばれる。本第2の基底ベクトルのセットは、合計でK個のベクトルを含む。alは、K次元ベクトルであり、K個の第2の基底ベクトルの加重係数を含み、これらの係数は、第2の係数と呼ばれる。端末は、第2の基底ベクトル情報、および第2の係数の振幅情報および位相情報をフィードバックする。
【0148】
いくつかの実施形態では、基地局および端末は、構成シグナリングおよび合意されたルールを通して、サブバンドレベルにおける圧縮ソリューションまたはRBレベルにおける圧縮ソリューションを使用することを決定してもよい。合意されたルールは、関連付けられるCSI-RSの密度に基づくルールを含む。例えば、CSI-RSの密度が、1以上である場合、サブバンドレベル圧縮方法またはRBレベル圧縮方法が、使用されてもよいが、CSI-RSの密度が、1未満である場合、サブバンドレベル圧縮方法のみが、使用されてもよい。
【0149】
加えて、いくつかの実施形態では、CQIが、サブバンドモードでフィードバックされるとき、サブバンドのCQIが、本サブバンドに含有される全てのRBのプリコーディングに基づいて計算される。
【0150】
RBレベル圧縮フィードバックソリューションに関して、実用的な用途では、CSIフィードバックバンドに含有される多くのRBが存在し得るとき、第2の基底ベクトルの次元性は、非常に大きくあり得る。したがって、第2の基底ベクトルは、相関の減少が正確度の減少をもたらすであろうように、比較的に大きい次元の空間から選択される。RBレベル圧縮およびフィードバックの性能は、限定ではないが、以下の様式のうちの少なくとも1つを使用することによって、さらに最適化され得る。
【0151】
様式A-1では、CSIフィードバックバンド内のRBが、M個のRBセットに分割され、M>1である。端末は、それぞれ、RBセット毎に、対応する第2の基底ベクトル情報および第2の係数情報をフィードバックし、各RBセット上のプリコーディングが、各RBセットに対応する第2の基底ベクトルおよび各RBセットに対応する第2の係数の積によって取得される。各RBセット上の第2の基底ベクトルの次元は、各RBセットに含有されるRBの数に等しい。
【0152】
具体的には、CSIフィードバックバンド内のR個のRBが、M個のRBセットに分割され、各RBセットは、G個の連続RBを含み、
【化26】
である。
【化27】
が、整数ではない場合、第1のRBセットから第(M-1)のRBセットまでのRBセットはそれぞれ、
【化28】
個のRBを含有し、残りのRBは、第MのRBセットに属する。
図4は、RBセットを分割することの具体的実施例を図示する。第mのRBセットに関して、第gのRB上のプリコーディングは、以下のように示される。
f
m
(g)=W
1c
m
(g)
mは、1~Mの整数であり、gは、1~Gの整数である。本RBセット上の第1の係数は、以下の行列C
mを形成する。
【化29】
【0153】
行列Cm内の第l行ベクトルまたは行列Cmの共役転置行列の第l列ベクトルの転置は、bl
mであり、bl
mは、以下のように示される第2の基底ベクトルの群の線形結合である。
bl
m=Dl
mal
m
【0154】
端末は、各RBセットに対応する第2の基底ベクトルDl
mおよび第2の係数al
mの振幅情報および位相情報をフィードバックする。
【0155】
ある実施形態では、CSIフィードバックバンド内のRBの数が、閾値R0以上であるときのみ、複数のRBセットが、分割され、そうでなければ、1つだけのRBセットが存在する。
【0156】
ある実施形態では、RBセットを分割するための様式は、CSIフィードバックバンドに含有されるサブバンドに関連する。CSIフィードバックバンド内の連続サブバンドは、同一のRBセットに分割され、非連続サブバンドは、異なるRBセットに属する。
【0157】
ある実施形態では、RBセットの数Mは、CSI-RSを測定する端末によって取得され、次いで、基地局にフィードバックされる。CSIパラメータが、第1の部分および第2の部分に分割されるとき、CSIの第1の部分内のMおよびパラメータが、合同でチャネルコード化およびフィードバックされ、第2の部分内のCSIパラメータのオーバーヘッドが、第1の部分内のMおよびパラメータの値によって決定される。
【0158】
ある実施形態では、RBセットの数が、1を上回るとき、選択された第2の基底ベクトルの数は、RBセットの数Mが1に等しいときの選択された第2の基底ベクトルの数未満である。
【0159】
様式A-2では、CSIフィードバックバンド内のRBが、M個のRBセットに分割され、M>1である。端末は、それぞれ、RBセット毎に、対応する第2の基底ベクトル情報をフィードバックし、バンド全体に関して、第2の基底ベクトル情報をフィードバックする、すなわち、各RBセットは、同一の第2の基底ベクトルを使用する。各RBセット上のプリコーディングが、各RBセットに対応する第2の基底ベクトルおよび各RBセットに対応する第2の係数の積によって取得される。第2の基底ベクトルの次元は、各RBセットに含有されるRBの数に等しい。さらに、各RBセットは、同数のRBを含有する。いくつかの実施形態では、1つのRBセットに含有されるRBが、バンド全体にわたってくし状の様式で分配される、すなわち、ある数の間隔内のRBが、同一のRBセットに属する。例えば、各RBセットが、G個のRBを含有し、CSIフィードバックバンドに含有されるRBの数が、Rである場合、これらのR個のRBは、M個のRBセットに分割され、M個のRBの間隔を伴うRBは、同一のRBセットに属する。RBセットを分割するための具体的様式は、
図5に示され、RBは、2つのRBセットに分割され、偶数インデックスを有するRBは、セット1に属し、奇数インデックスを有するRBは、セット2に属する。
【0160】
より具体的には、このように、第mのRBセット上の第1の係数によって形成されるベクトルbl
mは、以下の通りである。
bl
m=Dlal
m
Dlは、RBセット毎に同一であり、RBセットのうちのいずれか1つに従って計算され得る。
【0161】
ある実施形態では、CSIフィードバックバンド内のRBの数が、閾値R0以上であるときのみ、複数のRBセットが、分割され、そうでなければ、1つだけのRBセットが存在する。
【0162】
ある実施形態では、RBセットの数Mは、CSI-RSを測定する端末によって取得され、次いで、基地局にフィードバックされる。CSIパラメータが、第1の部分および第2の部分に分割されるとき、CSIの第1の部分内のMおよびパラメータが、合同でチャネルコード化およびフィードバックされ、第2の部分内のCSIパラメータのオーバーヘッドが、CSIの第1の部分内のMおよびパラメータの値によって決定される。
【0163】
ある実施形態では、1を上回るRBセットの数Mを伴う、選択された第2の基底ベクトルの数は、1に等しいRBセットの数Mを伴う、選択された第2の基底ベクトルの数未満である。
【0164】
様式A-3では、
図6は、RBセットを分割するための方法を図示する。CSIフィードバックバンド内のRBは、M個のRBセットに分割される。G個の連続RBは、同一のRBセットに属し、Gは、サブバンドに含有されるRBの数未満である。各RBセット内のRBは、同一のプリコーディングを使用する、すなわち、各RBセット内のRBは、同一の第1の係数を使用する。加えて、第2の基底ベクトルの次元は、RBセットの数Mに等しい。異なるRBセットが、第2の基底ベクトルの同一のセットおよび第2の係数の同一のセットを使用する、すなわち、端末は、異なるRBセット上の第1の係数に基づいて、第2の基底ベクトルおよび第2の係数を計算する。
【0165】
ある層に関して、第mのRBセット上のプリコーディングベクトルは、以下のように表され得る。
fm=W1cm
【0166】
本層のプリコーディングベクトルに関して、各RBセット上の第1の係数が、以下の行列Cに組み合わせられる。
【化30】
【0167】
行列C内の第l行ベクトルまたは行列Cの共役転置行列の第l列ベクトルの転置は、blであり、blは、以下のように示される基底ベクトルの群の線形結合に書かれる。
bl=Dlal
【0168】
端末は、Dl内の選択された第2の基底ベクトルをフィードバックし、al内の要素の振幅情報および位相情報を定量化およびフィードバックする。
【0169】
ある実施形態では、各RBセット内のRBの数Gは、CSIフィードバックバンド内のRBの数によって決定される。例えば、CSIフィードバックバンド内のRBの数が、ある閾値R0を上回る場合、G>1であり、そうでなければ、G=1である。
【0170】
ある実施形態では、各サブバンドは、M0個のRBセットを含有し、サブバンドのCQIが、これらのM0個のRBセット上のプリコーディングに基づいて計算される。
【0171】
第2の基底ベクトル、すなわち、Dl内のベクトルの選択で考慮するべきいくつかの要因が存在することに留意されたい。
【0172】
本実施形態のいくつかの実装では、第2の基底ベクトルは、DFTベクトルから成る。第2の基底ベクトルを選択するためのより具体的な様式は、限定ではないが、以下の様式のうちの少なくとも1つを含む。
【0173】
CSIバンドに含有されるRBの数は、A-1、A-2、またはA-3における周波数ドメイン分割方法が使用されないときにRであり、各RBセットに含有されるRBの数は、A-1またはA-2における周波数ドメイン分割方法が使用されるときにRであり、RBセットの数は、A-3における周波数ドメイン分割方法が使用されるときにRである。
【0174】
様式B-1では、ある層のプリコーディングベクトルに関して、端末は、報告された第1の基底ベクトル毎に、対応する第2の基底ベクトル情報を報告する。
【0175】
第2の基底ベクトルが、上記の様式に従って選択されるとき、端末は、異なるlに関して異なるDlをフィードバックしてもよい。最適化された実施例では、以下の様式のうちの少なくとも1つが、さらに採用されてもよい。
【0176】
サブ様式B-1-1では、端末は、それぞれ、独立して、報告された第1の基底ベクトル毎に、対応する第2の基底ベクトル情報をエンコードおよび報告する。具体的には、端末は、l毎に、D
lに含有される第2の基底ベクトル情報を独立してフィードバックする。例えば、l毎に、端末は、第2の基底ベクトルの群に関して、インジケーションi
l={i
l
(1),…, i
l
(K)}を報告し、i
l内の各パラメータは、1つの第2の基底ベクトルを表す。例えば、i
1
(k)は、DFTベクトル
【化31】
を示す。
【0177】
サブ様式B-1-2では、端末は、それぞれ、報告された第1の基底ベクトル毎に、差分エンコーディングを通して、対応する第2の基底ベクトル情報を報告する。具体的には、端末は、l毎に、それぞれ、D
lに含有される第2の基底ベクトル情報をフィードバックする。l>1に関して、第lの第1の基底ベクトルに対応する、フィードバックされる第2の基底ベクトル情報は、第lの第1の基底ベクトルに対応する第2の基底ベクトル上の差分エンコーディングによって、または第(l-1)の第1の基底ベクトルに対応する第2の基底ベクトル情報上の差分エンコーディングによって、取得される。例えば、l=1に関して、端末は、第2の基底ベクトルの群に関して、インジケーションi
l={i
l
(1),…, i
l
(K)}を報告し、i
l内の各パラメータは、1つの第2の基底ベクトルを表す。例えば、i
1
(k)は、DFTベクトル
【化32】
を示す。l>1に関して、端末は、第2の基底ベクトルの群に関して、インジケーションi
l={i
l
(1),…, i
l
(K)}を報告し、i
1
(k)は、以下のようなDFTベクトルを示す。
【化33】
【0178】
いくつかの実施形態では、l=1に関して、端末は、第2の基底ベクトルの群に関して、インジケーションi
l={i
l
(1),…, i
l
(K)}を報告し、i
1内の各パラメータは、1つの第2の基底ベクトルを表す。例えば、i
1
(k)は、DFTベクトル
【化34】
を示す。l>1に関して、端末は、第2の基底ベクトルの群に関して、インジケーションi
1を報告し、第kの第2の基底ベクトルは、以下のように示されるDFTベクトルである。
【化35】
【0179】
様式B-2では、ある層のプリコーディングに関して、端末は、全ての報告された第1の基底ベクトルに関して、対応する第2の基底ベクトル情報の群を報告する、すなわち、全ての報告された第1の基底ベクトルは、同一の第2の基底ベクトルの群を使用する。ある層のプリコーディングに関して、端末は、第2の基底ベクトルの群についてのインジケーション情報のみを報告する、すなわち、i={i
1,i
2,…,i
K}であり、i
Kは、以下のようなDFTベクトルを表す。
【化36】
【0180】
Dl=D内の各ベクトルは、i内の各要素によって示されるDFTベクトルである。最終的な行列Cは、CT=DAまたはCH=DA、ここでA={a1,…,aL}である、として書かれ得る。
【0181】
他方では、DまたはDl内のベクトルの随意のセットを決定するための様式は、限定ではないが、以下の様式のうちの少なくとも1つを含む。
【0182】
様式C-1では、ベクトルの随意のセットは、基地局構成シグナリングに従って決定される。より具体的な様式は、限定ではないが、以下のサブ様式のうちの少なくとも1つを含んでもよい。RBセットが、上記の様式A-1を使用することによって分割される場合、基地局は、RBサブセット毎に以下の様式のうちの少なくとも1つでシグナリングの1つのセットを構成することに留意されたい。
【0183】
サブ様式C-1-1では、基地局構成シグナリングは、パラメータOを構成し、第2の基底ベクトルの随意のセットは、{v
1,…,v
RO}であり、第sのベクトルv
sは、
【化37】
である。
【0184】
サブ様式C-1-2では、あるパラメータOに関して、基地局は、第2の基底ベクトルとして選択され得るベクトルを含む、DFTベクトルのセットを構成する。例えば、基地局は、ROの長さを伴うビットマップを構成し、1の値を伴うビットは、本ビットが位置する位置に対応する{v
1,…,v
RO}内のベクトルが、第2の基底ベクトルの候補ベクトルとして使用され得ることを表す。別の実施例では、基地局は、随意のDFTベクトルの開始位置s
startおよび随意のDFTベクトルの数s
lengthを構成し、次いで、{v
1,…,v
RO}
では、
【化38】
は、随意の基底ベクトル候補セットである。他の実施形態では、{v
1,…,v
RO}は、相互直交ベクトルが1つの群に分割される、複数の直交ベクトル群に分割され、基地局は、シグナリングに従って、随意のベクトル群および選択された直交ベクトル群の中の随意のベクトルを構成する。
【0185】
様式C-2では、ベクトルの随意のセットは、合意されたルールに従って決定される。例えば、上記の様式B-1-1では、パラメータOの値は、固定される、例えば、O=4またはO=1である、またはパラメータOの値は、Lの値に従って決定される。
【0186】
様式C-3では、端末は、チャネル測定に従って、Oの値を決定する。端末が、チャネル測定に従ってOの値を決定した後、第2の基底ベクトル候補セットは、{v1,…,vRO}である。端末は、Oの値を報告し、Oの報告された値、RI、および第1のコードワードに対応するCQIは、CSIの第1の部分の合同チャネルコーディングとして使用され、他のCSIパラメータは、CSIの第2の部分の合同チャネルコーディングとして使用され、CSIの第1の部分のパラメータの値は、第2の部分のフィードバックオーバーヘッドを決定する。
【0187】
他方では、第2の基底ベクトル候補セットから第2の基底ベクトルを選択するための様式は、限定ではないが、以下の様式のうちの少なくとも1つを含む。
【0188】
様式D-1では、K個の選択された第2の基底ベクトルは、相互に直交する。具体的には、随意の第2の基底ベクトルは、複数のベクトル群に分割され、各群の中の全ての2つのDFTベクトルは、相互に直交する。例えば、随意の第2の基底ベクトルは、O個の群{vt,vO+t,v2O+t,…,v(R-1)O+t}に分割され、tは、群インデックスを表し、tの値は、{1,2,…,O}である。端末は、それ自体によって選択される群インデックスt、および対応する直交群の中のK個の第2の基底ベクトルのインデックス情報を報告する。
【0189】
様式D-2では、選択された第2の基底ベクトルは、候補セット内のK個の連続的な第2の基底ベクトルである。具体的には、候補セット{v
1,…,v
RO}は、複数のベクトル群に分割され、各群は、K個の連続的な第2の基底ベクトルを含有する。例えば、第m群は、
【化39】
であり、dは、K以下である正の整数であり、dは、基地局シグナリングに従って、または合意された様式で決定されてもよく、例えば、dは、Kを2で除算することから取得される整数値を有し、mは、
【化40】
の整数を含む、値範囲を有する。端末は、mの値を報告し、選択されたK個の第2の基底ベクトルは、基底ベクトルの第m群である。
【0190】
様式D-3では、選択された第2の基底ベクトルは、候補セット内のX個の連続的な第2の基底ベクトルから選択されるK個の基底ベクトルである。具体的には、候補セット{v
1,…,v
RO}は、複数のベクトル群に分割され、各群は、X個の連続的な第2の基底ベクトルを含有する。例えば、第m群は、
【化41】
であり、dは、X以下である正の整数であり、dは、基地局シグナリングに従って、または合意されたルールで決定されてもよく、例えば、dは、Xの値またはKを2で除算することから取得される整数値を有し、mは、
【化42】
の整数を含む、値範囲を有する。端末は、mの値および基底ベクトルの第m群から選択されるK個の第2の基底ベクトルに対応する情報を報告する。Xの値は、合意された様式で、またはコードブック限定シグナリング等の基地局構成シグナリングによって決定されてもよい。
【0191】
いくつかの実施形態では、RBセットが、様式A-1で分割される場合、端末は、全てのRBセットに関して、mの1つの値を報告し、すなわち、全てのRBセットは、同一のmを使用し、それぞれ、RBセット毎に、基底ベクトルの第m群から選択されるK個の第2の基底ベクトルに対応する情報を報告する。
【0192】
加えて、CSIフィードバックバンドが、非連続サブバンドを含有し得るため、この場合、CSIフィードバックバンドによって発生される完全DFTベクトルが、依然として、第2の基底ベクトルのために使用される場合、DFTベクトルの利点は、利用されることができず、したがって、第2の基底ベクトルは、以下の方法を使用することによって発生され得る。
【0193】
様式Eでは、対応する長さを伴うDFTベクトルが、CSIに対応するダウンリンクBWPに含有されるサブバンドの数に従って発生され、第2の基底ベクトルが、CSIフィードバックバンドの構成に従って、本DFTベクトルからインターセプトされる。具体的には、
図7に示されるように、ダウンリンクBWPが、R0個のサブバンドを含有する場合、R0の長さを伴うDFTベクトルが、発生される、すなわち、
【化43】
である。DFTベクトル内の各要素とR0個のサブバンドとの間に1対1のマッピングが存在する。CSIフィードバックバンドは、R0個のサブバンドのうちのR個のサブバンドを含有し、R≦R0であり、次いで、インターセプトされた第2の基底ベクトルは、CSIフィードバックバンドに含有されるサブバンドに対応する要素から成る。
【0194】
サブバンドレベルCSIフィードバック方法における第2の係数情報の量子化フィードバック、すなわち、{a1,…,aL}の量子化フィードバックのために、ある層のプリコーディングに関して、各ベクトルalは、第2の基底ベクトルの線形結合のための加重係数を含む、K次元ベクトルであり、線形結合は、R個のRBまたはRBセット上の第1の基底ベクトルの線形結合内の第lの第1の基底ベクトルの加重係数から成るベクトルを発生させることになる。フィードバックされるべき第2の係数は、以下の行列を形成する。
A=[a1,…,aL]
【0195】
上記の行列A内の第2の係数情報のフィードバックは、行列内の要素の振幅情報および位相情報の定量化されたフィードバックを要求する。定量化されたフィードバックのための具体的様式は、限定ではないが、以下の様式のうちの少なくとも1つを含む。
【0196】
様式F-1では、端末は、0~1であるように第2の係数振幅情報を定量化し、定量化された第2の係数振幅情報をフィードバックする。
【0197】
いくつかの実施形態では、行列Aに関して、ある層のプリコーディングにおける計算された第2の係数が、第2の係数の振幅の最大値で除算され、すなわち、
【化44】
であり、M
Wは、行列A内の要素の振幅の最大値である。端末は、0~1であるように行列A’内の各要素の振幅を定量化し、第2の係数振幅情報として供給される定量化された振幅を基地局にフィードバックする。
【0198】
様式F-2では、端末は、第2の係数振幅の2つの成分の情報をフィードバックする。第2の係数振幅の第1の成分および第2の成分は、0~1であるように定量化される。プリコーディングで使用される第2の係数振幅は、これらの2つの成分の積である。さらに、ある第1の基底ベクトルに関して、すなわち、あるlに関して、対応するK個の第2の係数振幅の2つの成分は、同一である、またはある第2の基底ベクトルに関して、すなわち、行列A内の行毎に、対応するL個の第2の係数振幅の2つの成分は、同一である。
【0199】
いくつかの実施形態では、行列Aに関して、行列A’は、行列A内の各要素を、各要素が位置する行または列内の振幅の最大値で除算することから、取得される。行列A’内の各要素の振幅は、0~1であるように定量化され、第2の係数振幅の第1の成分として供給される各要素の量子化された振幅は、基地局にフィードバックされる。加えて、端末が、各行または各列内の振幅の最大値を、行列A内の全ての要素の振幅の最大値で除算した後、端末は、0~1であるように取得された値を定量化し、第2の係数振幅の第2の成分として供給される、定量化された値を基地局にフィードバックする。最終的に、プリコーディングで使用される第2の係数振幅は、第2の係数振幅に対応する第1の成分および第2の成分の積に基づいて取得される。
【0200】
第2の係数位相の量子化に関して、量子化の性能もまた、2段階量子化方法を使用することによって改良され得る。具体的量子化フィードバック方法は、限定ではないが、以下の様式のうちの少なくとも1つを含む。
【0201】
様式G-1では、端末は、第2の係数位相の2つの成分についての情報をフィードバックする。第2の成分は、行列Aの各行または列内の要素の位相の変動範囲、例えば、位相の最大値を表し、第2の成分のうちの1つは、行毎または列毎にフィードバックされる、すなわち、行列Aのある行または列に含有される第2の係数位相は、0から本位相の最大値まで変動する。行列A内の要素の計算された位相は、対応する第2の係数位相の第1の成分に定量化され、第1の成分は、0から本位相の最大値までの値範囲を有する。最終的に、定量化された第2の係数位相は、本第2の係数位相の第1の成分に等しい。
【0202】
様式G-2では、端末は、第2の係数位相の2つの成分についての情報をフィードバックする。第2の成分は、行列Aの各行または列の位相変動フィードバック、例えば、位相の最大値を表し、第2の成分のうちの1つは、行または列毎にフィードバックされる、すなわち、行列Aのある行または列に含有される第2の係数位相は、0から本位相の最大値まで変動する。行列A内の要素の位相と上記の第2の成分との間の比または差異が、行列A内の計算された第2の係数位相に従って取得され、これらの比および差異は、第2の係数位相の第1の成分に定量化される。最終的に、定量化された第2の係数位相は、本第2の係数位相の第1の成分および第2の係数の積または総和である。
【0203】
(実施形態5)
図8は、本開示のある実施形態による、端末上で適用されるCSIフィードバック装置を図示する。
図8に示されるように、本装置は、決定モジュール801と、フィードバックモジュール802とを含む。
【0204】
決定モジュール801は、プリコーディング行列インジケーション情報(PMI)を決定するように構成され、PMIは、第1の基底ベクトル情報と、第2の基底ベクトル情報と、第2の係数情報とを含み、第2の係数情報は、第2の係数振幅情報および/または第2の係数位相情報を含み、1つの伝送層に関して、事前設定された周波数ドメイン単位内の周波数ドメインリソースに対応するプリコーディングベクトルは、同一であり、プリコーディングベクトルは、第1の基底ベクトルの線形結合であり、第1の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第1の係数であり、CSIフィードバックバンドに含有される複数の周波数ドメイン単位上で、同一の第1の基底ベクトルに対応する第1の係数から成るベクトルは、第2の基底ベクトルの線形結合であり、第2の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第2の係数である。
【0205】
フィードバックモジュール802は、PMIを含有するCSIを基地局にフィードバックするように構成される。
【0206】
本実施形態では、各層のプリコーディングベクトルが、コードブック基底ベクトルのセットの線形結合として表され、コードブック基底ベクトルのセットは、第1の基底ベクトルと称され得る。端末は、第1の基底ベクトルに従って、線形結合で使用される加重係数を計算し、これらの加重係数は、第1の係数である。本層のプリコーディングベクトルに関して、各周波数ドメイン単位内の第1の係数は、行列Cを形成してもよい。行列C内の各行ベクトルまたは行列Cの共役転置行列の各列ベクトルの転置が、基底ベクトルの群の線形結合として書かれる。線形結合を受ける基底ベクトルは、第2の基底ベクトルであり、第2の基底ベクトルが線形結合を受けるときに使用される加重係数は、第2の係数である。
【0207】
ある実施形態では、周波数ドメイン単位は、サブバンド、リソースブロック(RB)、または第1のRBセットのうちの少なくとも1つを含み、第1のRBセットに含有されるRBの数は、CSIフィードバックバンドのサブバンドに含有されるRBの数未満である。
【0208】
実用的な用途では、異なる周波数ドメイン単位が、異なるレベルの圧縮フィードバック効果を達成するように選択されてもよい。CSIフィードバックバンドは、複数のサブバンドを含んでもよく、各サブバンドは、いくつかのRBから成り、各サブバンド内のRBは、異なるRBセットに分割されてもよい。
【0209】
本実施形態のいくつかの実装では、第2の基底ベクトルは、DFTベクトルである。他の実装では、第2の基底ベクトルはまた、複数のDFTベクトルのクロネッカー積、DFTベクトルのカスケード形態、またはカスケード型DFTベクトルの位相調節形態等のDFTベクトルの変形例であり得ることを理解されたい。
【0210】
本実施形態のいくつかの実装では、第2の基底ベクトルの次元は、CSIフィードバックバンドに含有される周波数ドメイン単位の数に等しい。
【0211】
本実施形態のいくつかの実装では、周波数ドメイン単位がRBであるとき、CSIフィードバックバンドに含有される全てのRBは、いくつかの第2のRBセットに分割される。
【0212】
実用的な用途では、RBが、圧縮およびフィードバックを実施するために周波数ドメイン単位として使用され、CSIフィードバックバンドに含有されるRBの数が、比較的に大きいとき、第2の基底ベクトルの次元は、非常に大きくあり得る。したがって、第2の基底ベクトルは、相関の減少がフィードバック正確度の減少をもたらすであろうように、比較的に大きい次元の空間内で選択される。これに基づいて、本実施形態では、圧縮およびフィードバックは、CSIフィードバックバンドに含有される全てのRBがRBセットに分割された後に実施される。
【0213】
本実施形態のいくつかの実装では、フィードバックモジュール802は、具体的には、各第2のRBセットに対応する第2の基底ベクトル情報および第2の係数情報を基地局にフィードバックする、または端末によって、各第2のRBセットに対応する第2の係数情報および全ての第2のRBセットに共通する第2の基底ベクトル情報を基地局にフィードバックするように構成される。
【0214】
本実施形態のいくつかの実装では、第2のRBセットは、以下のうちの少なくとも1つを満たす、すなわち、第2のRBセット内のRBは、CSIフィードバックバンド内のいくつかの連続RBである、第2のRBセット内のRBは、CSIフィードバックバンド内で事前設定された数の間隔を伴って分配される、いくつかのRBである、または第2のRBセット内のRBは、本第2のRBセットが位置するBWP上で事前設定された数の間隔を伴って分配される、いくつかのRBである。
【0215】
加えて、決定モジュール801が、第2のRBセットの分割を実施するとき、一実装では、CSIフィードバックバンドから分割される第2のRBセットの数は、CSIフィードバックバンドに含有されるRBの総数に基づいて決定される。別の実装では、CSIフィードバックバンドが第2のRBセットに分割されるときに採用される分割方略が、CSIフィードバックバンドに含有されるサブバンドのサブバンド分配情報に基づいて決定される。さらに別の実装では、CSIフィードバックバンドから分割される第2のRBセットの数は、測定されたチャネル状態情報参照信号(CSI-RS)に基づいて決定される。
【0216】
実用的な用途では、決定モジュール801はさらに、CSIフィードバックバンドから分割される第2のRBセットの数が事前設定された閾値を上回るかどうかを決定するように構成され、CSIフィードバックバンドから分割される第2のRBセットの数が、事前設定された閾値を上回る場合、決定モジュール801はさらに、K1個の第2の基底ベクトルを決定するように構成され、CSIフィードバックバンドから分割される第2のRBセットの数が、事前設定された閾値を上回らない場合、決定モジュール801はさらに、K2個の第2の基底ベクトルを決定するように構成され、K1およびK2は、正の整数であり、K1は、K2未満であることに留意されたい。
【0217】
いくつかの実装では、端末によって基地局にフィードバックされる第2の基底ベクトル情報は、それぞれ、第1の基底ベクトル情報のそれぞれに対応する。他の実装では、端末によって基地局にフィードバックされる第2の基底ベクトル情報は、同時に、全ての第1の基底ベクトル情報に対応する。
【0218】
いくつかの実装では、第2の基底ベクトが属する、第2の基底ベクトル候補セットは、パラメータOに基づいて決定され、第2の基底ベクトル候補セットは、{v1,…,VNO}または{v1,…,VNO}のサブセットのうちの1つであり、Oは、正の整数であり、Nは、CSIフィードバックバンドに含有される周波数ドメイン単位の数である。パラメータOは、基地局構成シグナリングに従って決定されてもよい、またはパラメータOは、測定されたCSI-RSに従って決定されてもよい。
【0219】
本実施形態では、第2の基底ベクトルを選択するための様式は、限定ではないが、第2の基底ベクトルが、第2の基底ベクトル候補セット内のいくつかの直交ベクトル群から選択される標的直交ベクトル群に含有される、相互直交ベクトルであること、第2の基底ベクトルが、第2の基底ベクトル候補セット内のいくつかの連続基底ベクトルを含有する、いくつかの連続ベクトル群から選択される、選択された標的連続ベクトル群に含有される、複数の連続ベクトルであること、第2の基底ベクトルが、XおよびKが正の整数である、第2の基底ベクトル候補セット内のX個の連続基底ベクトルから選択されるK個の基底ベクトルであること、または第2の基底ベクトルが、CSIフィードバックバンドの構成情報に従って、ダウンリンクBWPに含有される周波数ドメイン単位の数に基づいて発生される、対応する長さを伴うDFTベクトルからインターセプトされるベクトルであることのうちの少なくとも1つを含むことに留意されたい。
【0220】
さらに、本実施形態では、フィードバックモジュール802はさらに、PMI内の第2の係数振幅情報の2つの成分が0~1であるように量子化された後に、2つの量子化された成分を基地局にフィードバックするように構成され、第2の係数振幅情報は、2つの成分の積であり、2つの成分は、第1の振幅成分と、第2の振幅成分とを含むことに留意されたい。加えて、フィードバックモジュール802はさらに、PMI内の第2の係数位相情報の2つの成分を基地局にフィードバックするように構成されてもよく、第2の係数位相情報は、2つの成分の積または2つの成分の総和であり、2つの成分は、第1の位相成分と、第2の位相成分とを含む。
【0221】
図9は、本開示のある実施形態による、基地局上で適用されるCSI受信装置を図示する。
図9に示されるように、本装置は、受信モジュール901と、入手モジュール902とを含む。
【0222】
受信モジュール901は、PMIを含有し、端末によってフィードバックされる、CSIを受信するように構成される。
【0223】
入手モジュール902は、PMIから第1の基底ベクトル情報、第2の基底ベクトル情報、および第2の係数情報を入手するように構成され、第2の係数情報は、第2の係数振幅情報および/または第2の係数位相情報を含み、事前設定された周波数ドメイン単位内の周波数ドメインリソースに対応するプリコーディングベクトルは、同一であり、プリコーディングベクトルは、第1の基底ベクトルの線形結合であり、第1の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第1の係数であり、CSIフィードバックバンドに含有される複数の周波数ドメイン単位上で、同一の第1の基底ベクトルに対応する第1の係数から成るベクトルは、第2の基底ベクトルの線形結合であり、第2の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第2の係数である。
【0224】
受信モジュール901はさらに、端末によって送信されるCSIを受信し、端末側でより良好な受信効果を達成するために、CSIに従って端末に送信される必要がある無線信号を調節するように構成される。端末は、受信されたダウンリンク信号に含有されるパイロットに従って、チャネル情報を決定し、コードブックから現在のチャネル条件と合致するプリコーディング行列を選択し、フィードバックリンクを用いて、アップリンクチャネルを通して本プリコーディング行列に対応するPMIを基地局にフィードバックする。基地局は、受信されたPMIに従って、端末上で使用されるプリコーディング行列を決定してもよい。PMIに加えて、端末によってフィードバックされる、受信モジュール901によって受信されるCSIは、基地局が、ダウンリンク伝送におけるコードワードの数、ダウンリンク伝送における層の数、およびダウンリンク伝送で各コードワードによって使用される変調およびコーディングスキームを決定するように、対応するRIおよびCQIをさらに含み得ることを理解されたい。
【0225】
加えて、各層のプリコーディングベクトルが、コードブック基底ベクトルのセットの線形結合として表され、コードブック基底ベクトルのセットは、第1の基底ベクトルと称され得る。端末は、第1の基底ベクトルに従って、線形結合で使用される加重係数を計算し、これらの加重係数は、第1の係数である。本層のプリコーディングベクトルに関して、各周波数ドメイン単位内の第1の係数は、行列Cを形成してもよい。行列C内の各行ベクトルまたは行列Cの共役転置行列の各列ベクトルの転置が、基底ベクトルの群の線形結合として書かれる。線形結合を受ける基底ベクトルは、第2の基底ベクトルであり、第2の基底ベクトルが線形結合を受けるときに使用される加重係数は、第2の係数である。
【0226】
周波数ドメイン単位は、サブバンド、リソースブロック(RB)、または第1のRBセットのうちの少なくとも1つを含み、第1のRBセットに含有されるRBの数は、CSIフィードバックバンドのサブバンドに含有されるRBの数未満であることを理解されたい。
【0227】
本実施形態のいくつかの実装では、周波数ドメイン単位がRBであるとき、CSIフィードバックバンドに含有される全てのRBは、いくつかの第2のRBセットに分割される。
【0228】
実用的な用途では、第2のRBセットは、特性のうちの少なくとも1つを満たす、すなわち、第2のRBセット内のRBは、CSIフィードバックバンド内のいくつかの連続RBである、第2のRBセット内のRBは、CSIフィードバックバンド内で事前設定された数の間隔を伴って分配される、いくつかのRBである、または第2のRBセット内のRBは、本第2のRBセットが位置するBWP上で事前設定された数の間隔を伴って分配される、いくつかのRBである。
【0229】
本実施形態によって提供されるCSIフィードバック装置を通して、いくつかの実装プロセスでは、決定モジュールは、プリコーディング行列インジケーション情報(PMI)を決定するように構成され、PMIは、第1の基底ベクトル情報と、第2の基底ベクトル情報と、第2の係数情報とを含み、第2の係数情報は、第2の係数振幅情報および/または第2の係数位相情報を含み、事前設定された周波数ドメイン単位内の周波数ドメインリソースに対応するプリコーディングベクトルは、同一であり、プリコーディングベクトルは、第1の基底ベクトルの線形結合であり、第1の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第1の係数であり、CSIフィードバックバンドに含有される複数の周波数ドメイン単位上で、同一の第1の基底ベクトルに対応する第1の係数から成るベクトルは、第2の基底ベクトルの線形結合であり、第2の基底ベクトルの線形結合で使用される加重係数は、第2の係数であり、フィードバックモジュールは、PMIを含有するCSIを基地局にフィードバックするように構成される。端末は、周波数ドメインおよび空間ドメインチャネル係数が圧縮された後にCSIをフィードバックし、それによって、CSIフィードバックオーバーヘッドを削減しながら、高CSIフィードバック性能を確実にする。
【0230】
(実施形態6)
本実施形態はさらに、端末を提供し、
図10に示されるように、端末は、第1のプロセッサ1001と、第1のメモリ1002と、第1の通信バス1003とを含む。第1の通信バス1003は、第1のプロセッサ1001と第1のメモリ1002との間の接続通信を実装するように構成される。第1のプロセッサ1001は、第1のメモリ1002内に記憶された1つ以上のプログラムを実行し、上記に説明される端末側でCSIフィードバック方法の少なくとも1つのステップを実施するように構成される。
【0231】
本実施形態はさらに、基地局を提供し、
図11に示されるように、基地局は、第2のプロセッサ1101と、第2のメモリ1102と、第2の通信バス1103とを含む。第2の通信バス1103は、第2のプロセッサ1101と第2のメモリ1102との間の接続通信を実装するように構成される。第2のプロセッサ1101は、第2のメモリ1102内に記憶された1つ以上のプログラムを実行し、上記に説明される基地局側でCSI受信方法の少なくとも1つのステップを実施するように構成される。
【0232】
本実施形態はさらに、コンピュータ可読記憶媒体を提供する。コンピュータ可読記憶媒体は、情報(コンピュータ可読命令、データ構造、コンピュータプログラムモジュール、または他のデータ等)を記憶するための任意の方法または技術で実装される、揮発性または不揮発性、リムーバブルまたは非リムーバブル媒体を含む。コンピュータ可読記憶媒体は、限定ではないが、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読取専用メモリ(ROM)、電気的消去可能プログラマブル読取専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術、コンパクトディスク読取専用メモリ(CD-ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、または別の光ディスク記憶装置、磁気カセット、磁気テープ、ディスク記憶装置、または別の磁気記憶装置、または所望の情報を記憶するために使用され、コンピュータによってアクセス可能である、任意の他の媒体を含む。
【0233】
本実施形態におけるコンピュータ可読記憶媒体は、プロセッサによって実行可能な1つ以上のコンピュータプログラムを記憶し、上記に説明される実施形態における方法の少なくとも1つのステップを実装するように構成されてもよい。
【0234】
本実施形態はさらに、コンピュータ可読媒体上に分散され、上記に説明される実施形態における方法の少なくとも1つのステップを実装するように、コンピューティング装置によって実行され得る、コンピュータプログラムを提供する。いくつかの状況では、図示または説明される少なくとも1つのステップは、上記の実施形態に説明されるものと異なる順序で実行されてもよい。
【0235】
本実施形態はさらに、上記に示されるコンピュータプログラムが記憶される、コンピュータ可読装置を含む、コンピュータプログラム製品を提供する。本実施形態におけるコンピュータ可読装置は、上記に示されるコンピュータ可読記憶媒体を含んでもよい。
【0236】
当業者は、上記に開示される方法、システム、および装置のステップの全てまたは一部における機能モジュール/ユニットが、ソフトウェア(コンピューティング装置によって実行可能なコンピュータプログラムコードによって実装され得る)、ファームウェア、ハードウェア、およびそれらの適切な組み合わせとして実装され得ることを理解するべきであることが分かり得る。ハードウェア実装では、上記に述べられる機能モジュール/ユニットの分割は、物理的コンポーネントの分割に対応しない場合がある。例えば、1つの物理的コンポーネントが、複数の機能を有してもよい、または1つの機能またはステップが、いくつかの物理的コンポーネントによって合同で実施されてもよい。いくつかまたは全ての物理的コンポーネントが、中央処理ユニット、デジタル信号プロセッサ、またはマイクロコントローラ等のプロセッサによって実行されるソフトウェア、ハードウェア、または特定用途向け集積回路等の集積回路として実装されてもよい。
【0237】
加えて、当業者に公知であるように、通信媒体は、概して、コンピュータ可読命令、データ構造、コンピュータプログラムモジュール、またはキャリアまたは他の伝送機構等の変調データ信号内の他のデータを含み、任意の情報配信媒体を含んでもよい。したがって、本願は、ハードウェアおよびソフトウェアのいずれの具体的な組み合わせにも限定されない。
【0238】
上記の内容は、具体的実施形態と併せた、本開示のさらに詳細な説明であり、本願の具体的実装は、説明に限定されない。本開示が関連する当業者にとって、いくつかの単純な差し引きまたは置換が、本願の概念から逸脱することなく行われ得、本願の保護範囲内に該当するべきである。