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特許7457835マルチユーザTXOPにおけるダイレクトリンクリソースのリリース機構
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-19
(45)【発行日】2024-03-28
(54)【発明の名称】マルチユーザTXOPにおけるダイレクトリンクリソースのリリース機構
(51)【国際特許分類】
   H04W 84/12 20090101AFI20240321BHJP
   H04W 92/18 20090101ALI20240321BHJP
   H04W 92/10 20090101ALI20240321BHJP
【FI】
H04W84/12
H04W92/18
H04W92/10
【請求項の数】 31
(21)【出願番号】P 2022563232
(86)(22)【出願日】2021-07-16
(65)【公表番号】
(43)【公表日】2023-07-04
(86)【国際出願番号】 EP2021070018
(87)【国際公開番号】W WO2022013438
(87)【国際公開日】2022-01-20
【審査請求日】2022-12-05
(31)【優先権主張番号】2011071.4
(32)【優先日】2020-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ネズ, パトリス
(72)【発明者】
【氏名】ギニャール, ロマン
(72)【発明者】
【氏名】ヴィジェ, パスカル
(72)【発明者】
【氏名】バロン, ステファン
【審査官】永井 啓司
(56)【参考文献】
【文献】国際公開第2022/005165(WO,A1)
【文献】米国特許出願公開第2018/0310211(US,A1)
【文献】特表2009-522930(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04B 7/24- 7/26
H04W 4/00-99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線ネットワークにおける通信方法であって、
ステーションにおいて:
アクセスポイントから、当該アクセスポイントに付与された送信機会(TxOP)の間のダイレクトリンク送信に使用可能なワイヤレスリソースを当該ステーションへ提供するトリガーフレームを受信することと、
前記トリガーフレームにより提供されたワイヤレスリソースを用いて、他のステーションに対する前記アクセスポイントを介さない直接のデータ送信であるダイレクトリンク送信を実行することと、
前記ダイレクトリンク送信を終了する場合に、前記提供されたワイヤレスリソースを用いて前記アクセスポイントに対して、ワイヤレスリソースをリリースする意思があることを伝達するフレームを送信することと、
を含み、
前記伝達するフレームはIEEE802.11のQoS Nullフレームであることを特徴とする通信方法。
【請求項2】
前記ワイヤレスリソースは、所定の持続期間の間、提供され、前記伝達するフレームは、前記所定の持続期間の終了の前に送信される、ことを特徴とする請求項1に記載の通信方法。
【請求項3】
前記ステーションにおいて、前記トリガーフレームの受信に応答して、前記他のステーションに対する直接のデータ送信を開始する前に、前記アクセスポイントへ、リソースアクナレッジフレームを送信することをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の通信方法。
【請求項4】
前記アクセスポイントから、前記付与されたTxOPの間に、1つ以上のマルチユーザ(MU)送信をトリガするトリガーフレームを受信することをさらに含む、ことを特徴とする請求項1に記載の通信方法。
【請求項5】
前記伝達するフレームはシングルユーザ(SU)データフレームであり、SUフレームフォーマットはIEEE802.11において定義されている、ことを特徴とする請求項1に記載の通信方法。
【請求項6】
前記トリガーフレームによって提供される前記ワイヤレスリソースは20MHzの任意の倍数の帯域幅の周波数リソースで構成されることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の通信方法。
【請求項7】
前記伝達するフレームは、バッファステータスレポート(BSR)を含んだ、拡張された802.11のQoS Nullフレームをさらに含むことを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の通信方法。
【請求項8】
前記BSRは、前記ステーションにおける直接のデータ送信のニーズを含む、ことを特徴とする請求項7に記載の通信方法。
【請求項9】
前記伝達するフレームは、前記アクセスポイントへ宛てられたユニキャストの802.11のCF-Endフレームをさらに含む、ことを特徴とする請求項1から8のいずれか1項に記載の通信方法。
【請求項10】
無線ネットワークにおける通信方法であって、
アクセスポイントにおいて、当該アクセスポイントに付与された送信機会(TxOP)の間に、
ステーションへ、ダイレクトリンク送信に使用可能なワイヤレスリソースを提供するトリガーフレームを送信することと、
前記ステーションから、前記提供したワイヤレスリソース上で当該ワイヤレスリソースをリリースする意思があることを伝達するフレームを受信することと、
前記伝達するフレームを受信したことに従って、前記ワイヤレスリソースを用いるフレームの送信を再開することと、
を含み、
前記ワイヤレスリソースをリリースする意思があることを伝達するフレームはIEEE802.11のQoS Nullフレームであることを特徴とする通信方法。
【請求項11】
前記ワイヤレスリソースが所定の持続期間の間に提供され、前記伝達するフレームは、当該所定の持続期間の終了の前に受信される、ことを特徴とする請求項10に記載の通信方法。
【請求項12】
前記所定の持続期間の終了まで、前記アクセスポイントによる媒体アクセスを延期するために、ネットワークアロケーションベクタ(NAV)を設定することをさらに含む、ことを特徴とする請求項11に記載の通信方法。
【請求項13】
前記トリガーフレームの受信に応答して、前記ステーションからのリソースアクナレッジフレームを受信することをさらに含み、当該リソースアクナレッジフレームの受信に応答して、前記NAVが設定される、ことを特徴とする請求項12に記載の通信方法。
【請求項14】
マルチユーザ(MU)送信をトリガする1つ以上のトリガーフレームを、前記付与されたTxOPの間に送信することをさらに含む、ことを特徴とする請求項10に記載の通信方法。
【請求項15】
前記伝達するフレームはシングルユーザ(SU)データフレームであり、SUフレームフォーマットはIEEE802.11において定義されている、ことを特徴とする請求項10に記載の通信方法。
【請求項16】
前記トリガーフレームによって提供される前記ワイヤレスリソースは20MHzの任意の倍数の帯域幅の周波数リソースで構成されることを特徴とする請求項10から1のいずれか1項に記載の通信方法。
【請求項17】
前記伝達するフレームは、バッファステータスレポート(BSR)を含んだ、拡張された802.11のQoS Nullフレームをさらに含むことを特徴とする請求項1から1のいずれか1項に記載の通信方法。
【請求項18】
前記BSRは、前記ステーションにおける直接のデータ送信のニーズを含む、ことを特徴とする請求項17に記載の通信方法。
【請求項19】
前記伝達するフレームは、前記アクセスポイントへ宛てられたユニキャストの802.11のCF-Endフレームをさらに含む、ことを特徴とする請求項10から18のいずれか1項に記載の通信方法。
【請求項20】
通信装置であって、
アクセスポイントから、当該アクセスポイントに付与された送信機会(TxOP)の間のダイレクトリンク送信に使用可能なワイヤレスリソースを前記通信装置へ提供するトリガーフレームを受信する受信制御手段と、
前記トリガーフレームにより提供された前記ワイヤレスリソースを用いて、他のステーションに対する前記アクセスポイントを介さない直接のデータ送信であるダイレクトリンク送信を行う通信制御手段と、
を有し、
前記通信制御手段は、前記ダイレクトリンク送信を終了する場合に、前記提供されたワイヤレスリソースを用いて前記アクセスポイントに対して、ワイヤレスリソースをリリースする意思があることを伝達するフレームを送信し、
前記伝達するフレームはIEEE802.11のQoS Nullフレームであることを特徴とする通信装置。
【請求項21】
前記伝達するフレームは、バッファステータスレポート(BSR)を含んだ、拡張された802.11のQoS Nullフレームを更に含むことを特徴とする請求項20に記載の通信装置。
【請求項22】
前記BSRは、前記ステーションのための直接のデータ通信のニーズを含む、ことを特徴とする請求項21に記載の通信装置。
【請求項23】
前記伝達するフレームは、前記アクセスポイントへ宛てられたユニキャストの802.11のCF-Endフレームを更に含む、ことを特徴とする請求項20から22のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項24】
前記トリガーフレームによって提供される前記ワイヤレスリソースは20MHzの任意の倍数の帯域幅の周波数リソースで構成されることを特徴とする請求項20から23のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項25】
アクセスポイントとして機能する通信装置であって、
前記通信装置に付与された送信機会(TxOP)の間に、ステーションへ、ダイレクトリンク送信に使用可能なワイヤレスリソースを提供するトリガーフレームを送信する送信制御手段と、
前記ステーションから、前記提供したワイヤレスリソース上で当該ワイヤレスリソースをリリースする意思があることを伝達するフレームを受信する受信制御手段と、
を有し、
前記送信制御手段は、前記伝達するフレームを受信したことに従って、前記ワイヤレスリソースを用いるフレームの送信を再開し、
前記ワイヤレスリソースをリリースする意思があることを伝達するフレームはIEEE802.11のQoS Nullフレームであることを特徴とする通信装置。
【請求項26】
前記伝達するフレームは、バッファステータスレポート(BSR)を含んだ、拡張された802.11のQoS Nullフレームを更に含むことを特徴とする請求項25に記載の通信装置。
【請求項27】
前記BSRは、前記ステーションのための直接のデータ通信のニーズを含む、ことを特徴とする請求項26に記載の通信装置。
【請求項28】
前記伝達するフレームは、前記アクセスポイントへ宛てられたユニキャストの802.11のCF-Endフレームを更に含む、ことを特徴とする請求項25から27のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項29】
前記トリガーフレームによって提供される前記ワイヤレスリソースは20MHzの任意の倍数の帯域幅の周波数リソースで構成されることを特徴とする請求項25から28のいずれか1項に記載の通信装置。
【請求項30】
請求項1からのいずれか1項に記載の通信方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項31】
請求項10から19のいずれか1項に記載の通信方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、無線通信に関する。
【背景技術】
【0002】
無線通信ネットワークが、音声、映像、パケットデータ、メッセージング、ブロードキャストなどのような、様々な通信サービスを提供するために、広く展開されている。これらの無線ネットワークは、利用可能なネットワークリソースを共有することによって複数のユーザをサポートすることが可能な、多元接続ネットワークでありうる。このような多元接続ネットワークの例は、符号分割多元接続(CDMA)ネットワーク、時分割多元接続(TDMA)ネットワーク、周波数分割多元接続(FDMA)ネットワーク、直交FDMA(OFDMA)ネットワーク、及び、シングルキャリアFDMA(SC-FDMA)ネットワークを含む。
【0003】
米国電気電子学会(IEEE(登録商標))によって適合された標準の802.11ファミリは、ステーション間の無線通信のための多数の機構を提供している。
【0004】
高密度環境における無線通信システムに対して要求される帯域幅の増加及びレイテンシの要求の減少の問題に対処するために、マルチユーザ(MU)手順が、無線ネットワークにおいて、MU送信を、すなわち、non-APステーションへ又はnon-APステーションからの複数の同時送信を、単一のアクセスポイント(AP)がスケジューリングすることを可能とするために開発されている。例えば、このようなMU手順の1つが、2019年11月の802.11ax標準のドラフトバージョン6.0(D6.0)において、IEEEによって適合されている。
【0005】
適合された802.11axのMU送信手順は、帯域幅を必要とする通信サービス、例えば、ゲーム、バーチャルリアリティ、ストリーミングのアプリケーションなどの、映像ベースのサービスに適合されていない。これは、全ての通信がAPを通り、送信のためのエアタイムのみならず媒体アクセスの数(そして媒体アクセス時間)も2倍になるからである。
【0006】
802.11ネットワークプロトコルのシングルユーザ(SU)手順は、ダイレクトリンク(DiL、またピアツーピア(P2P)送信とも呼ばれる)が行われることを許容し、ここで、データ(MAC)フレームは、宛先ステーションの48ビットのIEEE MACアドレスを用いてアドレス指定される。
【0007】
しかしながら、SU手順及びMU手順は、(MU手順のためにAPによって、SU手順のためにnon-APステーションによって)無線媒体へのアクセスを獲得するために互いに直接競争する。高密度環境において、この競争は、多数の望まれない衝突を生じ、レイテンシおよび全体の有用なデータスループットを劣化させる。
【発明の概要】
【0008】
上述の懸念のいくつかを解消するために、発明者は、付与された送信機会(TxOP)の間のAPのスケジューリングの全体的なポリシの下で、DiL/P2P通信を統合することを検討した。
【0009】
この文脈において、本発明は、まず、無線ネットワークにおける通信方法であって、
ピアステーションにおいて:
アクセスポイント(AP)から、当該APに付与された送信機会(TxOP)の間のダイレクトリンク(DiL)送信のためのリソースユニットを当該ピアステーションへ提供するトリガリングフレームを受信することと、
前記提供されたリソースユニット上で、他のピアステーションとDiL送信を実行することと、
前記DiL送信を終了したことに応じて、前記提供されたリソースユニット上で、前記APへ、リソースリリースフレームを送信することと、
を含む通信方法を提供する。
【0010】
または、本発明は、無線ネットワークにおける通信方法であって、
アクセスポイント(AP)において、付与された送信機会(TxOP)の間に、
ピアステーションへ、ダイレクトリンク(DiL)送信のためのリソースユニットを提供するトリガリングフレームを送信することと、
前記ピアステーションのいずれかから、前記提供したリソースユニット上でリソースリリースフレームを受信することと、
を含むことを特徴とする通信方法を提供する。
【0011】
したがって、前記リソースリリースフレームに応答して、前記APは、例えば、MUDL送信を実行すること又はMU UL送信をトリガすることによって、前記リソースユニット上での送信を再開する。
【0012】
提案する手順において、APは、付与されたTxOP内で、BSSレベルで、リソースユニットをスケジューリングするためのセントラルポイントとして動作する。リソースユニットは、下りリンク(すなわち、APから)、上りリンク(すなわちAPへ)、及びDiLの送信のために使用されうる。このように、リソースユニットは、ピアステーションへのDiLのために提供されうる。
【0013】
1つのピアステーションは、例えば、(管理側のピアステーションがダイレクトリンクセッションを確立した)対応するピアステーションへリソースをサブリースし、又はその対応するピアステーションと時間共有することにより、DiLリソースユニットを管理する。これは、管理側のピアステーションが通常その他のピアステーションの通信のニーズの知識を有するため、効率的である。
【0014】
このリソースユニットの2つのレベルの制御は、特にダイレクトリンク通信に対して、効率的かつシンプルなリソースの管理をもたらす。
【0015】
さらに、リソースリリースフレームは、DiL送信を終了し、DiL送信のために使用されたリソースユニットをリリースする、専用メッセージである。APは、リソースユニット割り当ての当初の終了の前にこのリソースの利用を回収して、それを即座に使用することができ、全てのリソースユニット割り当ての間のリソースユニット上での信号を維持するための不必要なパディングを回避することができる。したがって、無線ネットワークの帯域幅しようが改善される。
【0016】
相関的に、本発明は、上述の方法のいずれかのステップを実行するために構成された少なくとも1つのマイクロプロセッサを有する無線通信デバイスをも提供する。
【0017】
本発明の実施形態のオプションの特徴が、添付の特許請求の範囲において定められる。これらの特徴のいくつかについて、方法を、それらがデバイスの特徴に転置されうるが、参照して以下で説明する。
【0018】
いくつかの実施形態において、前記リソースユニットは、所定の持続期間の間、提供され、前記リソースリリースフレームは、前記所定の持続期間の終了又は満了の前に送信され(ピアステーション)又は受信される(AP)。好ましくは、DiL送信の最後のパケットのSIFSだけ後にそれが送信される。DiL送信は、ピアステーション間で交換される、データのみならずそれのアクナレッジを含んだ全てのパケットを含む。したがって、リソースリリースフレームは、データパケットのSIFS後に、又は、それがある場合にはアクナレッジのSIFS後に、送信されうる。
【0019】
オプションの特徴によれば、前記APにおける前記方法は、前記所定の持続期間の終了まで、前記APによる媒体アクセスを延期するために、ネットワークアロケーションベクタ(NAV)を設定することをさらに含む。
【0020】
他のオプションの特徴によれば、前記方法は、前記ピアステーションにおいて、前記トリガリングフレームの受信に応答して、前記他のピアステーションとのDiL送信の実行を開始する前に、前記APへ、リソースアクナレッジフレームを送信することをさらに含む。相関的に、APにおいて、前記方法は、前記トリガリングフレームの受信に応答して、前記ピアステーションからのリソースアクナレッジフレームを受信することをさらに含む。その場合、前記APは、当該リソースアクナレッジフレームの受信に応答して、自身のNAVを設定しうる。これは、割り当てられたリソースユニットにおけるより良好な制御を提供する点で有利である。
【0021】
リソースアクナレッジフレームの使用の変形は、割り当てられたDiLリソースユニット上で検出されたエネルギーに存しうることに留意されたい。
【0022】
いくつかの実施形態において、本方法は、前記APから、前記付与されたTxOPの間に、マルチユーザ(MU)送信をトリガする1つ以上のトリガリングフレームを受信すること、又はそれを送信することをさらに含む。これは、MU送信のためにAPによって管理されるカスケーディング手順を定め、ここで、DiL機会を組み込む本発明の利点は実質的である。
【0023】
いくつかの実施形態において、リソースリリースフレームは、シングルユーザ(SU)データフレームである。SUフレームフォーマットは、802.11において定義されている。
【0024】
特定の実施形態において、リソースリリースフレームは、802.11のQoS Nullフレームである。これは、有利には、DiL送信を終了してDiLリソースユニットを解放するのに使用される帯域幅を限定する。
【0025】
代替的に、リソースリリースフレームは、バッファステータスレポート(BSR)を含んだ拡張された802.11のQoS Nullフレームである。このアプローチは、リソースリリースフレームを送信するピアステーションのための新しいスケジューリングの視点で、APに有用な情報を提供する点で有利である。
【0026】
特に、BSRは、前記ピアステーションのDiLのニーズを含みうる。当然ながら、BSRは、UL送信に関するピアステーションのニーズをも含みうる。
【0027】
特定の実施形態において、リソースリリースフレームは、APにアドレス指定された、ユニキャストされる802.11CF-Endフレームである。これは、使用される帯域幅を制限する点で有利である。さらに、(既知の技術においてCF-Endに対して要求されるようにブロードキャストのアドレス指定ではなく)ユニキャストのアドレス指定を用いることにより、APのみが自身のNAVをリセットすることを確実にする。
【0028】
本発明の他の態様は、無線デバイスにおけるマイクロプロセッサ又はコンピュータシステムによって実行されるときに、当該無線デバイスに上で定めたいずれかの方法を実行させるプログラムを記憶する非一時的コンピュータ可読媒体に関する。
【0029】
本発明による方法の少なくとも一部は、コンピュータ実装されうる。したがって、本発明は、全体としてハードウェア実施形態、(ファームウェア、常駐ソフトウェア、マイクロコードなどを含んだ)全体としてソフトウェア実施形態、又は、ここでは全てが一般に「回路」、「モジュール」又は「システム」と呼ばれうる、ソフトウェアとハードウェアの態様を組み合わせた実施形態の形式を取りうる。さらに、本発明は、媒体に具現化されたコンピュータが利用可能なプログラムコードを有する表現の任意の有形媒体において具現化される、コンピュータプログラムプロダクトの形式を取りうる。
【0030】
本発明がソフトウェアにおいて実装可能であるため、本発明は、任意の搬送媒体上のプログラム可能装置への提供のためのコンピュータ可読コードとして具現化されてもよい。有形搬送媒体は、ハードディスクドライブ、磁気テープデバイス、又はソリッドステートメモリデバイスなどのような記憶媒体を含みうる。一時的な搬送媒体は、電気信号、電子信号、光学信号、音響信号、磁気信号、又は電磁信号、例えばマイクロ波もしくはRF信号などの信号を含みうる。
【図面の簡単な説明】
【0031】
ここで、本発明の実施形態について、例のみを用いて、そして、以下の図面を参照して、説明する。
図1図1は、本発明の実施形態が実装されうる典型的な802.11ネットワーク環境を示す図である。
図2図2は、APに付与されたTxOPの使用の例示のシナリオを示す図である。
図3図3は、本発明の実施形態が実装されうる図2の例示のシナリオを示す図である。
図3a図3aは、図3の変形を示す図である。
図4図4は、本発明の実装のための、APにおける大まかなステップを、フローチャートを用いて示す図である。
図5a図5aは、DiL送信のピアステーションにおける大まかなステップを、フローチャートを用いて示す図である。
図5b図5bは、DiL送信のピアステーションにおける大まかなステップを、フローチャートを用いて示す図である。
図6a図6aは、本発明の実施形態による通信デバイスの概略表現を示す図である。
図6b図6bは、本発明の実施形態による無線通信デバイスの概略表現を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
ここで説明される技術は、直交多重化手法に基づく通信システムを含んだ、様々なブロードバンド無線通信システムに対して使用されうる。このような通信システムの例は、空間分割多元接続(SDMA)システム、時分割多元接続(TDMA)システム、直交周波数分割多元接続(OFDMA)システム、及び、シングルキャリア周波数分割多元接続(SC-FDMA)システムを含む。SDMAシステムは、複数のユーザ端末、すなわち、無線デバイス又はステーション、に属するデータを同時に送信するために十分に異なる方向を利用しうる。TDMAシステムは、送信信号を異なるタイムスロット又はリソースユニットに分割し、各タイムスロットが異なるユーザ端末に割り当てられることにより、同一の周波数チャネルを複数のユーザ端末が共有することを可能としうる。OFDMAシステムは、全体のシステム帯域幅を複数の直交サブキャリア又はリソースユニットに分割する変調技術である、直交周波数分割多重(OFDM)を利用する。これらのサブキャリアは、トーン、ビンなどとも呼ばれうる。OFDMを用いて、各サブキャリアが、データを用いて独立して変調されうる。SC-FDMAシステムは、システム帯域幅にわたって分散されたサブキャリアで送信するためのインタリーブ化FDMA(IFDMA)、隣接するサブキャリアのブロックで送信するためのローカライズドFDMA(LFDMA)、又は、隣接するサブキャリアの複数のブロックで送信するための拡張FDMA(EFDMA)、を利用しうる。
【0033】
ここでの教示は、様々な装置(例えばステーション)に組み込まれ(例えば、その中に実装され又はそれにより実行され)うる。いくつかの態様において、ここでの教示に従って実装された無線デバイス又はステーションは、アクセスポイント(いわゆるAP)又はそうでないもの(いわゆるnon-APステーション又はSTA)を含みうる。
【0034】
APは、ノードB、無線ネットワーク制御装置(「RNC」)、エボルブドノードB(eNB)、5G次世代基地局(gNB)、基地局制御装置(「BSC」)、基地送受信局(「BTS」)、基地局(「BS」)、送受信機能(「TF」)、無線ルータ、無線送受信機、ベーシックサービスセット(「BSS」)、拡張サービスセット(「ESS」)、無線基地局(「RBS」)、又は何らかかの他の用語を、含み、それとして実装され、又はそれとして知られうる。
【0035】
non-APステーションは、加入者局、加入者ユニット、移動局(MS)、遠隔局、ユーザ端末(UT)、ユーザエージェント、ユーザデバイス、ユーザ機器(UE)、ユーザステーション、又は何らかの他の用語を、含み、それとして実装され、又はそれとして知られうる。いくつかの実装において、STAは、携帯電話、コードレス電話、セッションイニシエーションプロトコル(「SIP」)電話、無線ローカルループ(「WLL」)ステーション、パーソナルデジタルアシスタント(「PDA」)、無線接続能力を有するハンドヘルドデバイス、又は無線モデムに接続された何らかの他の適切な処理デバイスを、含みうる。したがって、ここで教示される1つ以上の態様は、電話(例えば携帯電話又はスマートフォン)、コンピュータ(例えばラップトップ)、タブレット、ポータブル通信デバイス、ポータブルコンピューティングデバイス(例えばパーソナルデジタルアシスタント)、エンターテインメントデバイス(例えば恩沢又はビデオデバイス又は衛星ラジオ)、全地球測位システム(GPS)システム、又は、無線又は有線媒体を介して通信するように構成された任意の他の適切なデバイスに、組み込まれうる。いくつかの態様において、non-APステーションは、無線ノードでありうる。このような無線ノードは、有線又は無線通信リンクを介して、例えば、ネットワーク(例えばインターネット又はセルラネットワークなどのワイドエリアネットワーク)に対する又はそのネットワークへの接続性を提供しうる。
【0036】
図1は、いくつかの通信ステーション101-107、110が、中央ステーション又はネットワークのステーションとも見られるアクセスポイント(AP)の管理下で、無線ローカルエリアネットワーク(WLAN)の無線送信チャネル100を介して、データフレームを交換する例示の通信システムを示している。無線送信チャネル100は、単一チャネル又は複合チャネルを形成する複数のチャネルによって構成される動作周波数帯域によって定められる。AP110及び関連付けられたnon-APステーション101-107は、ベーシックサービスセット(BSS)又は拡張サービスセット(ESS)を表しうる。
【0037】
2つのnon-APステーション102、103は、両方のnon-APステーションが同一のBSS又はEBBに属するか否かによらず、直接無線リンク(ダイレクトリンクのためのDiL)を介して直接通信しうる。変形において、non-APステーション間の直接通信は、アクセスポイントの使用なく実行可能である(アドホックモードとして知られる)。例えば、WiFi-Direct規格は、デバイスが、いかなるAPをも必要とせずに、802.11無線媒体を介して直接通信することを可能とする。
【0038】
今日の増加傾向に対応する直接通信の例示の状況は、同一のBSS又はESSからのものであろうとなかろうと、同一のプライマリチャネルを有するnon-APステーションの間のピアツーピア(P2P)送信の存在である。同一のBSS/ESSに関連付けられていない又はいずれのBSSにも関連付けられていないnon-AP STA間のP2P送信をサポートする技術は、WiFi-Directに加えて、例えば、WiFi-Miracast(登録商標)及びWireless Displayのシナリオを含む。BSS/ESS内のP2P送信をサポートする他の技術は、Direct Link Setup(DLS)及びTunneled Direct Link Setup(TDLS)を含む。P2Pフローが通常それほど多くない場合であっても、典型的には1080p60から8K UHD解像度の低圧縮映像など、フローごとのデータ量が重要になる傾向がある。
【0039】
各non-APステーション101-107は、アソシエーション手順の間にAP110に登録し、アソシエーション手順では、APが、要求側のnon-APステーションに対して、固有のAssociation IDentifier(AID)を割り当てる。例えば、AIDは、non-APステーションを一意に特定する16ビットの値である。
【0040】
ステーション101-107、110は、送信機会(TXOP)の付与を受けて、その後に(シングルユーザ(SU))データフレームを送信するために無線媒体100へアクセスするように、EDCA(Enhanced Distributed Channel Access)コンテンションを用いて、互いに競争しうる。また、ステーションは、単一のステーション、通常はAP110が、無線ネットワークにおいて許可されたTXOPの間に、MU送信、すなわち他のステーションへ又は他のステーションからの複数の同時送信を許可する、マルチユーザ(MU)手順を使用しうる。このようなMU手順の1つの実装は、例えば、マルチユーザの上りリンク及び下りリンクOFDMA(MU UL及びDL OFDMA)手順として、IEEE802.11ax修正規格において適合されている。MUの特徴におかげで、non-APステーションは、2つのアクセス手順:MU手順及び従来のEnhanced Distributed Channel Access-EDCA(シングルユーザ)手順を介して、無線媒体へのアクセスを獲得する機会を有する。
【0041】
許可された通信チャネルにおけるMU DL送信の間に、APは、いわゆるリソースユニット(RU)上で、様々なnon-APステーションへの複数の同時の基本的な送信を行う。例として、リソースユニットは、例えば、直交周波数分割多元接続(OFDMA)技術に基づいて、周波数領域において無線ネットワークの通信チャネルを分割する。non-APステーションへのRUの割り当ては、送信機会において定義された各RUに対して、non-APステーションの(各ステーションによってAPとのアソシエーション手順の間に個別に取得される)アソシエーション識別子(AID)を提供することにより、MU下りリンクフレームの先頭においてシグナリングされる。
【0042】
MU UL送信の間、様々なnon-APステーションが、通信チャネルを形成するリソースユニット上で、APへデータを並行して送信することができる。non-APステーションによってMU UL送信を制御するために、APは、トリガフレーム(TF)として知られる制御フレームを事前に送信する。トリガフレームは、APへの登録に応じてそれらに割り当てられた16ビットのAssociation IDentifier(AID)を用いて、及び/又はnon-APステーションのグループを指定する予約AIDを用いて、同一のBSSのnon-APステーションへリソースユニットを割り当てる。また、TFは、non-APステーションによるMU UL送信の開始及びその長さを定義する。
【0043】
トリガUL送信の変形は、TRS(Trigger Response Schedulingを表す) controlサブフィールドの使用に依存する。このようなTRS controlサブフィールドは、後続のMU UL送信のための、受信者のnon-APステーションへのリソースユニット割り当てを提供するために、APがリソースユニット上でnon-APステーションへ送信するDLデータフレームに追加される。各TRSサブフィールドは、DLデータフレームを受信する受信者のnon-APステーションのために、単一のリソースユニットを割り当てる(そして、送信パラメータをも提供する)のみである。
【0044】
図2は、APに付与されたTxOPの使用の例示的なシナリオを示している。このシナリオでは、APは、上りリンク(UL)、下りリンク(DL)、及び/又はDiL送信を含んだ様々な送信のカスケーディングシーケンスを提供する。
【0045】
MUカスケーディング機構は、上りリンク(UL)及び下りリンク(DL)のデータ送信間の迅速な切り替えを可能とするために、802.11ax修正において導入されている。その原理は、APが勝ちえた単一のTXOPの間に、MU DL送信とMU UL送信とを切り替えることである。
【0046】
この機構は、双方向のアプリケーションの低レイテンシ送信を提供し、non-APステーションのスケジューリングのためにAPに対してより高い柔軟性を与え、APとの省電力契約を交渉した省電力モード(通常はスリーピング)において様々なnon-APステーションを時間でスケジューリングするように、TWT(Target Wake up time)の範囲において使用することも可能である。
【0047】
それらのケースの全てにおいて、APは、1つ以上のトリガリングフレーム200(MU PPDU)を送信することにより、カスケーディングシーケンスを開始する。トリガリングフレーム200は、単に802.11のトリガフレームであってもよいし、Trigger Response Scheduling(TRS) controlサブフィールドを含んだDLデータフレーム(MSDU)であってもよい(その場合いくつかのトリガリングフレームが、個別の受信者のnon-APステーションへ送信される)。これらのフレームは、non-APステーションへ、通信チャネルを形成する1つ以上のリソースユニットの割り当てを提供する。
【0048】
トリガフレームは、non-APステーションの全てへブロードキャストされ、一方でTRSを伴う各DLフレームは、個別の受信者のnon-APステーションへ送信される。
【0049】
トリガリングフレーム200を受信すると、各受信者のnon-APステーションは、リソースユニットの割り当てをしるために受信したMSDU及び含まれるTRSサブフィールドを復号する。
【0050】
同様に、トリガフレームの場合、各non-APステーションは、自身のAIDが、通信チャネルを形成するリソースユニットの割り当てを記述するUser Infoフィールドの1つにおいて特定されているかを判定する。肯定的である(User InfoフィールドのAID12サブフィールドが、自身のAIDの12個のLSBに等しい又はランダムリソースユニットをアナウンスする予約値を取る)場合、non-APステーションは、関連するUser Infoフィールドを復号する。
【0051】
User Infoフィールド又はTRS controlサブフィールドにおいて提供される情報のおかげで、各non-APステーションは、自身に割り当てられたリソースユニットがあるかを知る。割り当てられている場合、トリガリングフレーム200は、MCS(変調および符号化方式)、ターゲットRSSIなどのような、使用する関連送信パラメータ、及び、(トリガフレームのためのいわゆるUL LENGTHサブフィールドにおいて特定される、又は、TRS controlフィールドのためのUL Data Symbolサブフィールドにおいて間接的に特定される)RU割り当ての長さ(持続期間)をも提供する。
【0052】
本シナリオでは、STA1及びSTA4には、それぞれ、MU UL送信のためのリソースユニット(RU)が割り当てられる。
【0053】
次に、これらのnon-APステーションは、割り当てられたRU上でAPへ送信されるべきMU ULデータフレーム(HE TB PPDU)を生成する。
【0054】
そうするために、non-APステーションは、まず、トリガリングフレーム200において提供されているインジケーションに基づいて、APによって許可されている送信時間(TxTime)を判定する:トリガフレームに対するUL LENGTHサブフィールドの場合、TxTime=(UL LENGTH)/3×4+24であり、また、TRSに対する(応答で送信されるべきHE TB PPDUPPDUのデータ部分のOFDMシンボルの数を示す)UL Data Symbolサブフィールドの場合、この情報を、TRS controlフィールドのUL HE MCSサブフィールドと組み合わせることにより、(HE TB PPDUのプリアンブルサイズが既知であるため)TxTimeが与えられる。そして、non-APステーションは、割り当てられたリソースユニットの範囲内で送信可能なデータの量を、APによって示されたMCSに基づいて、判定する。
【0055】
この情報に基づいて、(アクナレッジメント又は新しいデータを含みうる)MSDUパケットを生成し、それを、HE TB PPDUにカプセル化する。そして、non-APステーションは、トリガリングフレーム200の受信の終端のShort Inter Frame Space(SIFS)期間後に、割り当てられたリソースユニット上でそれを送信する。
【0056】
示されるシナリオにおいて、STA1は、APへHE TB PPDU202を送信し、一方で、STA4は、APへHE TB PPDU204をそうしんしている。
【0057】
トリガリングフレーム200の送信直後に、APは、媒体をリッスンし、HE TB PPDU202/204の受信を待ち受ける。受信したHE TB PPDU202/204の送信期間の間、APは、(全てが自身に向けられた)そのPPDUを復号する。
【0058】
送信の終了のSIFS期間後、APは、媒体を再び取得することができ、TxOPの終了まで、DL及びUL送信のカスケーディングシーケンスを継続することができる。
【0059】
示されたシナリオにおいて、2つのnon-APステーション(STA2及びSTA3)は、MUカスケーディングシーケンスの前にダイレクトリンク(DiL)セッションを確立している。この、2つのピアステーションがこのようなダイレクトリンクセッションを確立することを説明することは、本説明の対象ではない。ステーションは、例えば、802.11仕様で説明される手順に従うことができる。
【0060】
HE TB PPDU202/204の送信に続いて、APは、ピアステーションへ、DiL送信機会を提示することを望む。
【0061】
そうするために、APは、動作帯域の全体にわたるDiLリソースユニットの受信者としてSTA2を示す、第2のトリガリングフレーム210を生成する。これは、STA2の送信と並行して生じうる他の送信がないことを意味する。トリガリングフレーム210は、802.11のトリガフレーム又はSTA2に宛てられると共にTRS controlサブフィールドを含んだMU DL PPDUでありうる。
【0062】
トリガフレームの場合、(動作帯域の全てを用いる)単一のRUを割り当てる単一のUser Infoフィールドが、STA2へ提供される。さらに、割り当てられるRUが、ダイレクトリンク送信の専用として、トリガリングフレーム210において示される。様々なシグナリングが、このインジケーションを提供するように考えられる:User Infoフィールドの1ビット(802.11axの現状のバージョンにおける予約ビット)を用いるもの;User InfoフィールドのAID12フィールドを、ダイレクトリンクのためのRUを示す特定の値に設定し、一方で、User InfoフィールドのTrigger Dependent Infoフィールドにおいてピアステーション(STA2)のAIDを特定のフォーマットで符号化するもの;又は、User Infoフィールド自体の(DiLの場合に)意味のない任意のサブフィールドを、ソースピアステーションのAID、宛先ピアステーションのAID、又はそれらの2つのピアステーション間のDiLセッションに固有のAID又は識別子を示すビットB12からB31などを、用いるもの。RUがDiL専用としてマークされる場合、任意の他のシグナリングが本発明の文脈において使用可能である。
【0063】
等価なシグナリングが、TRS controlフィールドの場合に提供されうる。
【0064】
次に、APは、ピアステーション(STA2及びSTA3)にDiLリソースユニットを提供するトリガリングフレーム210を送信する。
【0065】
ダイレクトリンク送信のためのRUを割り当てるため、すなわち、関与しないため、APは、自身のネットワークアロケーションベクタ(NAV)を、DiL送信の終了、すなわち、割り当てられるRUのTxTimeの終了まで次の媒体アクセスを延期する効果に設定する。これは、(例えば、STA3がAPの受信範囲外である一方で、STA2の範囲内である場合)APが検出することができないDiL送信との衝突を避けることを目的とする。
【0066】
トリガリングフレーム210を受信すると、ピアのSTA2は、DiLリソースユニットが割り当てられていることを、受信フレームから判定する。STA2は、トリガリングフレーム210において受信されたパラメータ値(例えば、トリガフレームからUL Lengthフィールド、又は、TRS controlフィールドからUL Data SymbolパラメータおよびUL HE MCS)に基づいて、TxTime期間を判定する。
【0067】
DiL期間がピアのSTA3と共有されるべきものであるため、STA2は、それ自身のDiLデータを送信する必要がある時間に対応する新しい送信時間TxTime2を決定する。(STA2及びSTA3のそれぞれのための送信を伴う)示されるシナリオにおいて、これは、決定したTxTime期間に対して、2つのSIFSの期間及び他のピアステーション(STA3)によって(提案のシナリオにおけるように)それ自身のデータ又はアクナレッジメントを送信するために要求される期間を減算することにより行われる。
【0068】
TxTime2を知ると、STA2は、例えばSTA3への最後のDiL送信の間に測定されたSNRに基づいて、データを送信するための最適なMCSの値を決定する。これらのMCS及びTxTime2の値に基づいて、STA2は、STA3へ送信可能なDiLデータの量を決定することができる。その結果、STA2は、DiL PPDU212を生成し、割り当てられたDiL RUを介してそれを送信する。DiL PPDUは、好ましくは、シングルユーザフレームフォーマットに従う。
【0069】
STA3は、そのDiL RUにおいてDiL PPDU212を受信し、それを復号し、アクナレッジメントパケット214を生成し、同一のDiL RU上で、DiL PPDUの受信十区からSIFS期間だけ後に、それをSTA2へ送信する。
【0070】
ピアステーションが交換するDiLデータの量がTxTime全体の間に割り当てられたDiL RUを使用するのに十分でない場合、割り当てられたRUを管理するピアステーション(ここではSTA2)が、アクティビティを確保するために(レガシステーションがチャネルをアイドルと見なしてそれにアクセスすることを防ぐために)RU割り当ての最後まで、RUを介して、パディングパケット216を送信しうる。
【0071】
DiL RU割り当ての終端のSIFS期間後に、APは、TxOPの終端までのDL及びUl送信のカスケーディングシーケンスを継続するために、媒体を取得してそれを使用することができる。示されるシナリオにおいて、新しいMU UL送信がトリガされる。トリガリングフレーム220、及び、その結果としてnon-APステーションによって送信されるHE TB PPDU222、224は、トリガリングフレーム200及びその結果のHE TB PPDU202、204と同様の方法で管理されうる。
【0072】
TxOPの終端において、APは、カスケーディングシーケンスの間に受信したHE TB PPDUの全てを受信確認するMulti STA block ACKパケット230を送信しうる。
【0073】
本シナリオは、間に挟まるDiL送信を伴う2つのMU UL送信のカスケーディングを想定しているが、他の構成、例えば、DiL送信でカスケーディングが開始すること、連続して複数のMU UL送信または複数のDiL送信があること、MU UL送信及び/又はDiL送信の間にMU DL送信を提供すること、が想定されうる。
【0074】
提案のシナリオから既に明らかなように、APは、ピアステーションのニーズを不当に評価し、多すぎるDiLリソースユニットを提供して、割り当てられたリソースユニットにおいて割り当てられたDiL時間の終了までアクティビティを保つために不必要なパディング216をもたらすかもしれない。
【0075】
この欠陥を解消するために、本発明は、ピアステーションが、ここではSTA2が、STA3とのDiL送信を完了したことに応じて、提供されたリソースユニットにおいて、APへ、リソースリリースフレームを送信することを提案する。示されるシナリオでは、STA3がアクナレッジメントフレーム214の送信を完了すると、DiL送信が終了する。この送信の結果、APは、ピアステーションから、提供されたリソースユニット上でリソースリリースフレームを受信する。そして、そのリソースリリースフレームに応答して、APは、そのリソースユニット上での送信を再開、すなわち、TxOPの終了まで、その媒体を再び取得して、DL及びUL送信のカスケーディングシーケンスを継続するためにそれを使用することが許容される。したがって、パディングが回避され、TxOPの間の他のDL、UL、及び/又はDiL送信のために時間を節約する。
【0076】
図3は、実施形態による本発明を実装する同一の例示のシナリオを示している。
【0077】
本シナリオの最初は変更のないままであるが、単に説明に役立つものである(他の種類の送信が生じてもよい):STA1及びSTA4からのMU UL送信とその後のDiL PPDU212及びアクナレッジメント214のDiL送信である。
【0078】
アクナレッジメントパケット214を受信すると、ピアのSTA2は、リソースリリースフレーム(RRF)316、すなわち、DiL送信を終了してAPが自身のNAVを再開することを可能とする専用のSU PPDUを生成する。
【0079】
このリソースリリースフレーム316は、通信チャネル上のアクティビティを維持するために必要なパディング(図2)の量より実質的に短い点で有利である。DiLリソース割り当ての持続期間が(Δ時間だけ)短縮され、それにより、APが長い持続時間の自身のNAVを設定している場合であっても失う帯域幅がなく;この時間を、TxOPの間に、後続のMU送信(ここでは後続のMU UL送信)に割り当てることができる。図3の例では、STA1及びSTA4には、それらのHE TB PPDUのためのより(Δだけ)大きいUL lengthが提示されている。
【0080】
第1の実施形態では、RRF316は、APに宛てられた(802.11の)QoS Nullフレームである。これは、非常に短いフレームであり、それにより帯域幅を節約する点で有利である。
【0081】
第2の実施形態では、RRF316は、バッファステータスレポート(BSR)を含んだ拡張された(802.11の)QoS Nullフレームである。
【0082】
BSRは、放射する側のピアステーション(ここではSTA2)によって、APへ、そのステーションの送信のニーズを提供するのに使用される。現在のDiLセッションのDiL送信のニーズ及び/又は他の全ての将来のデータ送信(他のDiLセッションにおける他のDiL送信、UL送信など)に関連しうる。実際には、BSRは、QoS NullフレームのHEサブフィールドのいわゆるA-controlサブフィールド(aggregated controlを表す)内に挿入されうる。
【0083】
APが、STA2によって送信されたこのBSRを受信すると、(ピアステーションとしての、又は、MU UL non-APステーションとしての)STA2のための追加のリソースユニットをスケジューリングすることができる。
【0084】
第3の実施形態では、RRF316は、APへアドレス指定されることを除いてIEEE802.11-2016規格-9.3.1.7節に記載されているような、CF-Endフレームである(CF-Endがユニキャストフレームとして使用される)。これは、ステーション(AP及びno-AP)の全てへTxOPが終了することを通知するために、CF-Endフレームがブロードキャストされる規格と、明確に対照的である。CF-EndをAPのみに宛てることにより、第3の実施形態は、DiLリソースがリリースされることを、APのみが認識するようになることを確実にする。これは、APが、自身のNAVを再開することにより、(自身に付与されたTxOPがなおも継続しているため)通信チャネルを介した制御を最初に回復するものである。
【0085】
図に示されたシナリオは、説明の目的のためのものに過ぎない。APに付与されたTxOPの一部の間にDiLのためにリソースユニットが割り当てられる限りにおいて、多数のシナリオが想定されうる。
【0086】
図3aは、ピアステーションが、さらに、トリガリングフレーム210の受信に応答して、他のピアステーションとのDiL送信の実行を開始する前に、APへ、リソースアクナレッジフレーム311を送信する、図3に対するわずかな変形を示している。APは、このメッセージを受信して、それに従って自身のNAVを設定することができる。
【0087】
リソースアクナレッジメントフレーム(RAF311)は、HE TB PPDUとしてフォーマットされる。その複数の役割は、DiL送信の開始を通知することと、APによって送信されたTFの受信を確認することと、APがそのNAVを設定することを可能とすることと、を含む。
【0088】
RAF311のペイロードは、HE TB PPDUにフォーマットされた、RRF316のために記述されたペイロードのいずれか(QoS Nullフレーム、QoS Nullフレーム+BSR、CF-ENDフレーム)でありうる。802.11ax規格の2019年11月のドラフトバージョン6.0(D6.0)では、トリガフレームの良好な受信が、HE TB PPDUの受信により、APによって検証される。したがって、RAF311は、802.11ax規格との整合性を確実にする点で有利である。
【0089】
図4は、フローチャートを用いて、本発明の実装のためのAPにおける大まかなステップを示している。これは、付与されたTxOP内で提示されるDiLフェーズの間のAPの動作のみを説明している(UL及びDL送信を管理する動作については示していない)。
【0090】
ステップ400において、APは、次のカスケーディングシーケンス、ここではDiLフェーズの持続期間(UL LENGTH、又は、関連付けられたMCSを伴うUL Data Symbol)を判定する。これは、ピアステーション(STA2、STA3)によってAPへ示されるDiLのニーズに基づきうる。APは、次に、判定された持続期間に対するDiL送信のための少なくとも1つのRUを割り当てるトリガリングフレーム210(トリガフレーム又はTRSを伴うMU PPDU)を生成する。
【0091】
DiL RUは、動作帯域の全体を含みうる。別案では、それは、(802.11チャネルに揃えて)20MHzの倍数であるが、動作帯域より狭い。その場合、レガシのピアステーションによるパケットの容易な検出を可能とするために、DiL RUの周波数帯域がプライマリチャネルを含むことが好ましい。
【0092】
いくつかの実施形態において、トリガリングフレーム210は、現在のTxOPの間に(すなわち、カスケーディングシーケンスの後続のフェーズにおいて)1つ以上の他のDiLリソースユニットが同一のピアに割り当てられることの追加のインジケーションを含む。
【0093】
ステップ410において、APは、現在の動作帯域で、生成したトリガリングフレーム210を送信する。
【0094】
ステップ420において、APは、ステップ400において判定された持続期間の間、自身のNAVを設定する。このステップはオプションである。さらに、ステップ420は、ピアステーションからのリソースアクナレッジフレーム(RAF)311を受信することに応答しうる(テスト415)。
【0095】
ステップ430及びステップ440は、NAVの満了により又はRRF216の受信によって、DiL RUの割り当ての終了を追跡する。2つのテストの1つの順序が図において示されているが、逆の順序も可能である。
【0096】
2つのテストが肯定的である場合、これはAPが媒体を取ることが許容されることを意味し、APは、付与されたTxOPの範囲内で新しいデータ送信のためのカスケーディングシーケンスの次のフェーズを開始する(ステップ450)。
【0097】
図5a及び図5bは、フローチャートを用いて、DiL送信のピアステーションにおける大まかなステップを示している。
【0098】
図5aは、APによって割り当てられたDiL RUに責任を有するピアステーション、図3においてSTA2における、DiLデータを放出する際の動作を図解している。
【0099】
ステップ510において、ピアステーションは、例えばトリガフレーム又はTRS controlフィールドを有するQoSデータMSDUを含む、トリガリングフレーム210を受信する。
【0100】
ステップ520において、ピアステーションは、受信したトリガリングフレームの内容を復号し、DiL RUがAPによって自身に割り当てられているか、そして、それが肯定的である場合、どのRUが割り当てられているか、を判定する。また、ピアステーションは、関連付けられた送信パラメータおよびDiL割り当て期間を取得する。
【0101】
オプションのステップ525は、APへリソースアクナレッジフレーム(RAF)311を送信することからなる。
【0102】
ステップ530において、ピアステーションは、DiL PPDUを送信するための持続期間TxTimeを判定する。上述のように、この持続期間は、UL Lengthの値、選択されたMCS、及び、他のピアステーションのDiLのニーズを用いて算出されうる。
【0103】
ステップ540において、TxTime2を用いて、ピアステーションは、この送信のためのACKポリシを含んだダイレクトリンク送信のためのPPDU212を用意し、割り当てられたDiL RU上でそれを送信する。
【0104】
オプションのステップ550は、DiL送信の宛先のピア(ここではSTA3)によって送信された即時のアクナレッジメント214を待ち受け、復号する。
【0105】
ステップ560において、DiL送信が終了する。ピアステーションは、専用のSU PPDUとして、RRF316を、APへ送信する。これは、APが、(設定されている場合に)そのNAVを再開して、ピアステーションにサブリースされている媒体アクセスを回復することを可能とする。
【0106】
図5bは、他のピアステーション、例えば図3におけるSTA3、における動作を示している。
【0107】
ステップ580において、ピアステーションは、発信側のピア(STA2)から、20MHzの倍数の帯域(潜在的には動作帯域の全て)において、SU PPDUフォーマットで、DiL PPDU212を受信する。
【0108】
いくつかの実施形態において、ピアステーションは、トリガリングフレーム210を事前に復号することにより、DiL PPDU212を受信するように準備されうる。変形では、ピアステーションは、動作帯域において媒体をセンスするのみであり、到達した際に自身に宛てられたDiL PPDU212を検出する。
【0109】
オプションのステップ590は、即時のアクナレッジメントが要求されるかを判定する。肯定的である場合、受信成功したパケットのアクナレッジメントを含んだPPDU214が用意され、同一のDiL RU上で、(受信されたDiL PPDU212の終端のSIFS後に)発信側のピアへ返送される。
【0110】
図6aは、本発明の少なくとも1つの実施形態を実装するように構成された、通信デバイス600、無線ネットワーク100のnon-APステーション101-107又はアクセスポイント110、を概略的に示している。通信デバイス600は、好ましくは、マイクロコンピュータ、ワークステーション、又は軽量ポータブルデバイスなどのデバイスでありうる。通信デバイス600は、好ましくは
CPUと表される、プロセッサなどの中央処理装置601;
本発明の実施形態による方法又はその方法のステップの実行可能コードを記憶するためのメモリ603及びその方法を実行するために必要な変数およびパラメータを記録するように適合されたレジスタ;及び、
送信および受信アンテナ604を介して、無線通信ネットワーク、例えばIEEE802.11ファミリの標準のいずれかに従う通信ネットワーク、に接続される少なくとも1つの通信インタフェース602;
に接続される通信バス613を含む。
【0111】
好ましくは、通信バスは、通信デバイス600に含まれる又は接続される様々なエレメント間の通信及び相互作用性を提供する。バスの表現は限定的なものではなく、特に、中央処理装置は、通信デバイス600の任意のエレメントに直接、又は、通信デバイス600の他の要素を用いて、命令を伝達することが可能である。
【0112】
実行可能コードは、読み出し専用、ハードディスク、又は、例えばディスクなどの取り外し可能デジタル媒体のいずれかでありうるメモリに記憶されうる。オプションの変形によれば、プログラムの実行可能コードは、実行される前に通信デバイス600のメモリに記憶されるように、インタフェース602を介して、通信ネットワークを用いて受信されてもよい。
【0113】
実施形態において、デバイスは、本発明の実施形態を実装するためのソフトウェアを用いるプログラマブルデバイスである。しかしながら、代替的に、本発明の実施形態は、全体として又は部分的に、ハードウェアで(例えば、特定用途向け集積回路(ASIC)の形式で)実装されてもよい。
【0114】
図6bは、本発明を少なくとも部分的に実行するように適合された、AP110又はステーション101-107のうちの1つのいずれかである通信デバイス600のアーキテクチャを概略的に示すブロック図である。図解のように、デバイス600は、物理(PHY)レイヤブロック623、MACレイヤブロック622、及び、アプリケーションレイヤブロック621を有する。
【0115】
PHYレイヤブロック623(ここでは、802.11で標準化されたPHYレイヤ)は、フォーマット、29MHzチャネル又は合成チャネルにおける変調およびそのチャネルからの復調、及び、使用される無線媒体100を介した、例えば送信スロットを予約するための媒体アクセストリガフレーム(TF)210、レガシ802.11ステーションと相互作用するための20MHz幅に基づくMACデータ及び管理フレーム、及び、無線媒体へ/無線媒体から20MHzのレガシより小さい幅(典型的には2又は5MHz)を有するOFDMAタイプのMACデータフレームである、802.11フレームなどのフレームの送信または受信のタスクを有する。
【0116】
MACレイヤブロック又はコントローラ622は、好ましくは、従来の802.11axのMAC動作を実行する802.11MACレイヤ624と、本発明を、少なくとも部分的に、実行する追加のブロック625を含む。MACレイヤブロック622は、オプションとして、RAM603にロードされてCPU601によって実行されるソフトウェアにおいて実装されてもよい。
【0117】
好ましくは、トリガドダイレクトリンクTx管理モジュールと呼ばれる追加のブロック625は、(ステーションの視点から又はAPの視点から)本発明の実施形態の一部を実行する。このブロックは、通信デバイス600の役割に応じて、図4、5a及び/又は5bの処理を実行する。
【0118】
802.11MACレイヤ624、トリガドダイレクトリンクTx管理モジュール625は、本発明の実施形態による複数のステーションに宛てられたOFDMA RUを介して通信を正確に処理するために、相互に作用する。
【0119】
図の上部において、アプリケーションレイヤブロック621は、データパケット、例えば映像ストリームなどのデータパケットを生成および受信するアプリケーションを実行する。アプリケーションレイヤブロック621は、ISO標準によるMACレイヤより上位のすべてのスタックレイヤを表す。
【0120】
以上、特定の実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は特定の実施形態に限定されるものではなく、本発明の範囲内にある変更が当業者には明らかであろう。
【0121】
例のみを用いて与えられ、添付の特許請求の範囲によってのみ決定される本発明の範囲を限定することが意図されていない上述の例示的な実施形態を参照することにより、当業者には多くのさらなる変更および変形が示唆されるであろう。特に、異なる実施形態からの異なる特徴は、必要に応じて交換することができる。
【0122】
特許請求の範囲において、「comprising(有する、含む)」という用語は、他の要素またはステップを除外するものではなく、不定冠詞「a」または「an」は複数を除外するものではない。相互に異なる従属請求項において異なる特徴が列挙されているという単なる事実は、これらの特徴の組み合わせを有利に使用できないことを示すものではない。
図1
図2
図3
図3a
図4
図5a
図5b
図6a
図6b