(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-19
(45)【発行日】2024-03-28
(54)【発明の名称】ハイブリッド電池システム
(51)【国際特許分類】
H02J 7/02 20160101AFI20240321BHJP
H02J 7/00 20060101ALI20240321BHJP
H01M 50/284 20210101ALI20240321BHJP
H01M 50/204 20210101ALI20240321BHJP
【FI】
H02J7/02 G
H02J7/00 302C
H02J7/00 K
H01M50/284
H01M50/204 301
(21)【出願番号】P 2022565639
(86)(22)【出願日】2021-05-20
(86)【国際出願番号】 CN2021094927
(87)【国際公開番号】W WO2021249151
(87)【国際公開日】2021-12-16
【審査請求日】2022-10-26
(31)【優先権主張番号】202021046380.X
(32)【優先日】2020-06-09
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】511151662
【氏名又は名称】中興通訊股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】ZTE CORPORATION
【住所又は居所原語表記】ZTE Plaza,Keji Road South,Hi-Tech Industrial Park,Nanshan Shenzhen,Guangdong 518057 China
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【氏名又は名称】酒井 宏明
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】ゴン, ヨン
【審査官】早川 卓哉
(56)【参考文献】
【文献】中国実用新案第209088553(CN,U)
【文献】特開2019-193498(JP,A)
【文献】特開2012-249516(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2019/0348845(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H02J7/00-7/12
H02J7/34-7/36
H01M10/42-10/48
H01M50/20-50/298
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハイブリッド電池システムであって、スイッチ、ハイブリッド電池及び充放電管理回路を含み、前記ハイブリッド電池は電池組み合わせ管理回路及び少なくとも二つの互いに接続された電池を含み、前記電池組み合わせ管理回路は各前記電池に接続され、前記ハイブリッド電池のうちの一つの電池は第2のセル及び第3の保護回路を含み、前記ハイブリッド電池のうちの他の電池は第1のセル、第1の保護回路及び第2の保護回路を含み、前記スイッチはそれぞれ各前記電池に接続され、
前記充放電管理回路は電池組み合わせ管理回路に接続され、前記スイッチ、前記第1の保護回路及び第2の保護回路の状態を制御することにより、前記ハイブリッド電池内の各前記電池の接続方式を調整するように配置されて
おり、
前記第3の保護回路は常にオン状態にあり、
前記充放電管理回路が前記スイッチをオン状態にすると、前記ハイブリッド電池内の互いに接続された前記電池の接続方式が並列接続になり、前記充放電管理回路は前記第1の保護回路の状態をアンイネーブルに、前記第2の保護回路の状態をイネーブルに制御する、
前記充放電管理回路が前記スイッチをオフ状態にすると、前記ハイブリッド電池内の互いに接続された前記電池の接続方式が直列接続になり、前記充放電管理回路は前記第1の保護回路の状態をイネーブルに、前記第2の保護回路の状態をアンイネーブルに制御するハイブリッド電池システム。
【請求項2】
前記充放電管理回路はマザーボードに設けられ、
前記スイッチは前記ハイブリッド電池内に設けられ、前記電池組み合わせ管理回路は前記スイッチに接続され、前記充放電管理回路の指令に基づいて前記スイッチの状態を制御するように配置されるか、又は、
前記スイッチは前記マザーボードに設けられ、前記充放電管理回路は前記スイッチに接続され、前記スイッチを直接制御するように配置されている、請求項1に記載のハイブリッド電池システム。
【請求項3】
第1のセルの第1の端にはそれぞれハイブリッド電池の第1の正極端、第1の保護回路の第3の端、第2の保護回路の第3の端及び電池組み合わせ管理回路の第3の端が接続され、第1のセルの第2の端にはそれぞれ第1の保護回路の第1の端と第2の保護回路の第1の端が接続され、
第2のセルの第1の端にはそれぞれ第1の保護回路の第2の端、第3の保護回路の第3の端、ハイブリッド電池の第2の正極端及び電池組み合わせ管理回路の第7の端が接続され、第2のセルの第2の端には第3の保護回路の第1の端が接続され、
電池組み合わせ管理回路の第1の端には第1の保護回路の第4の端が接続され、電池組み合わせ管理回路の第2の端には第2の保護回路の第4の端が接続され、電池組み合わせ管理回路の第6の端にはハイブリッド電池の通信端が接続され、
第3の保護回路の第2の端にはそれぞれ第2の保護回路の第2の端とハイブリッド電池の負極端が接続されている、請求項2に記載のハイブリッド電池システム。
【請求項4】
前記スイッチは前記ハイブリッド電池内に設けられ、スイッチの第1の端は前記ハイブリッド電池の第1の正極端に接続され、スイッチの第2の端はハイブリッド電池の第2の正極端に接続され、スイッチの第3の端は電池組み合わせ管理回路の第4の端に接続され、前記充放電管理回路は前記ハイブリッド電池の通信端を介して前記電池組み合わせ管理回路の第6の端に接続されるか、又は、
前記スイッチは前記マザーボードに設けられ、スイッチの第1の端は前記ハイブリッド電池の第1の正極端に接続され、スイッチの第2の端は前記ハイブリッド電池の第2の正極端に接続され、スイッチの第3の端は前記充放電管理回路の第1の端に接続され、前記充放電管理回路の第2の端は前記ハイブリッド電池の通信端を介して前記電池組み合わせ管理回路の第6の端に接続されている、請求項3に記載のハイブリッド電池システム。
【請求項5】
前記電池組み合わせ管理回路は、マイクロ処理回路、第2のトランジスタ、第6のトランジスタ及び第8のトランジスタを含み、
第2のトランジスタの第2の極は前記電池組み合わせ管理回路の第4の端であり、第2のトランジスタのゲートはマイクロ処理回路に接続され、
第6のトランジスタの第2の極は前記電池組み合わせ管理回路の第1の端であり、第6のトランジスタのゲートはマイクロ処理回路に接続され、
第8のトランジスタの第2の極は前記電池組み合わせ管理回路の第2の端であり、第8のトランジスタのゲートはマイクロ処理回路に接続され、
第2のトランジスタの第1の極、第6のトランジスタの第1の極及び第8のトランジスタの第1の極はそれぞれ前記ハイブリッド電池の負極端に接続され、
前記電池組み合わせ管理回路の第3の端、第6の端、第7の端はマイクロ処理回路のポートである、請求項4に記載のハイブリッド電池システム。
【請求項6】
前記スイッチは第1のトランジスタ、第1の抵抗及び第2の抵抗を含み、
第1のトランジスタのゲートにはそれぞれ第1の抵抗の第2の端と第2の抵抗の第1の端が接続され、第1のトランジスタの第1の極は前記スイッチの第1の端であり、第1の抵抗の第1の端に接続され、第1のトランジスタの第2の極は前記スイッチの第2の端であり、
第2の抵抗の第2の端は前記スイッチの第3の端である、請求項4に記載のハイブリッド電池システム。
【請求項7】
前記第1の保護回路は第1の保護チップ、第3のトランジスタ、第4のトランジスタ、第5のトランジスタ、第4の抵抗、第5の抵抗、第6の抵抗、第1のコンデンサ、第2のコンデンサを含み、
第2のコンデンサの第1の端は前記第1の保護回路の第1の端であり、第1の保護チップに接続され、
第3のトランジスタの第2の極は前記第1の保護回路の第2の端であり、第1のコンデンサの第2の端に接続され、第4の抵抗の第2の端は前記第1の保護回路の第3の端であり、第1のコンデンサの第1の端に接続され、
第5のトランジスタのゲートにはそれぞれ第5の抵抗の第2の端と第6の抵抗の第1の端が接続され、第6の抵抗の第2の端は前記第1の保護回路の第4の端であり、第5のトランジスタの第1の極にはそれぞれ第5の抵抗の第1の端と第4の抵抗の第1の端が接続され、第5のトランジスタの第2の極にはそれぞれ第1の保護チップと第2のコンデンサの第2の端が接続され、
第3のトランジスタ及び第4のトランジスタのゲートはそれぞれ第1の保護チップに接続され、第3のトランジスタの第1の極は第4のトランジスタの第2の極に接続され、第4のトランジスタの第1の極は第2のコンデンサの第1の端に接続されている、請求項4に記載のハイブリッド電池システム。
【請求項8】
前記第2の保護回路は第2の保護チップ、第7のトランジスタ、第9のトランジスタ、第10のトランジスタ、第8の抵抗、第9の抵抗、第10の抵抗、第3のコンデンサ、第4のコンデンサを含み、
第4のコンデンサの第1の端は前記第2の保護回路の第1の端であり、第2の保護チップに接続され、
第9のトランジスタの第2の極は前記第2の保護回路の第2の端であり、第3のコンデンサの第2の端に接続され、第8の抵抗の第2の端は前記第2の保護回路の第3の端であり、第3のコンデンサの第1の端に接続され、
第7のトランジスタのゲートにはそれぞれ第9の抵抗の第2の端と第10の抵抗の第1の端が接続され、第10の抵抗の第2の端は前記第2の保護回路の第4の端であり、第7のトランジスタの第1の極にはそれぞれ第9の抵抗の第1の端と第8の抵抗の第1の端が接続され、第7のトランジスタの第2の極にはそれぞれ第2の保護チップと第4のコンデンサの第2の端が接続され、
第9のトランジスタ及び第10のトランジスタのゲートはそれぞれ第2の保護チップに接続され、第9のトランジスタの第1の極は第10のトランジスタの第2の極に接続され、第10のトランジスタの第1の極は第4のコンデンサの第1の端に接続されている、請求項7に記載のハイブリッド電池システム。
【請求項9】
前記第3の保護回路は第3の保護チップ、第11のトランジスタ、第12のトランジスタ、第14の抵抗、第5のコンデンサ、第6のコンデンサを含み、
第6のコンデンサの第1の端は前記第3の保護回路の第1の端であり、第3の保護チップに接続され、
第11のトランジスタの第2の極は前記第3の保護回路の第2の端であり、第5のコンデンサの第2の端に接続され、第14の抵抗の第1の端は前記第3の保護回路の第3の端であり、第5のコンデンサの第1の端に接続され、第14の抵抗の第2の端にはそれぞれ第3の保護チップと第6のコンデンサの第2の端が接続され、
第11のトランジスタ及び第12のトランジスタのゲートはそれぞれ第3の保護チップに接続され、第11のトランジスタの第1の極は第12のトランジスタの第2の極に接続され、第12のトランジスタの第1の極は第6のコンデンサの第1の端に接続されている、請求項8に記載のハイブリッド電池システム。
【請求項10】
前記第1の保護回路はさらに第1の電流サンプリング抵抗を含み、第1の電流サンプリング抵抗の第1の端にはそれぞれ第4のトランジスタの第1の端と第1の保護チップが接続され、第1の電流サンプリング抵抗の第2の端にはそれぞれ第2のコンデンサの第1の端と第1の保護チップが接続され、及び/又は、
前記第2の保護回路はさらに第2の電流サンプリング抵抗を含み、第2の電流サンプリング抵抗の第1の端にはそれぞれ第10のトランジスタの第1の極と第2の保護チップが接続され、第2の電流サンプリング抵抗の第2の端にはそれぞれ第4のコンデンサの第1の端と第2の保護チップが接続され、及び/又は、
前記第3の保護回路はさらに第3の電流サンプリング抵抗を含み、第3の電流サンプリング抵抗の第1の端にはそれぞれ第12のトランジスタの第1の極と第3の保護チップが接続され、第3の電流サンプリング抵抗の第2の端にはそれぞれ第6のコンデンサの第1の端と第3の保護チップが接続され、
前記第1の保護回路はさらに第1の電圧サンプリング抵抗を含み、第1の電圧サンプリング抵抗の第1の端は第1の保護チップに接続され、第1の電圧サンプリング抵抗の第2の端は第3のトランジスタの第2の極に接続され、及び/又は、
前記第2の保護回路はさらに第2の電圧サンプリング抵抗を含み、第2の電圧サンプリング抵抗の第1の端は第2の保護チップに接続され、第2の電圧サンプリング抵抗の第2の端は第9のトランジスタの第2の極に接続され、及び/又は、
前記第3の保護回路はさらに第3の電圧サンプリング抵抗を含み、第3の電圧サンプリング抵抗の第1の端は第3の保護チップに接続され、第3の電圧サンプリング抵抗の第2の端は第11のトランジスタの第2の極に接続され、及び、
前記第1の保護回路はさらに第1のサーミスタを含み、第1のサーミスタの第2の端は第2のコンデンサの第1の端に接続され、第1のサーミスタの第1の端は前記第1の保護回路の第1の端であり、及び/又は、
前記第2の保護回路はさらに第2のサーミスタを含み、第2のサーミスタの第2の端は第4のコンデンサの第1の端に接続され、第2のサーミスタの第1の端は前記第2の保護回路の第1の端であり、及び/又は、
前記第3の保護回路はさらに第3のサーミスタを含み、第3のサーミスタの第2の端は第6のコンデンサの第1の端に接続され、第3のサーミスタの第1の端は前記第3の保護回路の第1の端である、請求項9に記載のハイブリッド電池システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の相互参照>
本願は2020年6月9日に中国特許庁に提出した第202021046380.X号特許出願の優先権を請求し、その全ての内容は引用により本明細書に組み込まれる。
【0002】
<技術分野>
本開示は、電池技術の分野に関するが、これに限定されるものではない。
【背景技術】
【0003】
携帯電話等の端末は、通信対話、デジタル娯楽等の多方面における重要な生活ツールとなり、大容量電池は端末の航続力を向上させるための主な措置である。大容量電池及びその頻繁に使用される方式により、急速充電はユーザー体験を向上させる重要な方面になる。ケーブルの伝送電流が5A(アンペア)に限定されていることに制限されることから、及び、充電効率を向上させ、電源伝送損失及び電源変換損失を低減するために、高圧充電は一般的な解決手段として選択されている。電圧を上昇させ電流を低下させる伝送方法は、線路の伝送損失を効果的に低減することができるが、高電圧と電池の電圧が一致せず、電池を直接充電することができず、5V(ボルト)の電源を用いて充電する場合にも、同様に電源変換チップにより5Vの電源を電池に適した電圧に変換して充電する必要がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
本開示の実施例は、ハイブリッド電池システムであって、スイッチ、ハイブリッド電池及び充放電管理回路を含み、前記ハイブリッド電池は電池組み合わせ管理回路及び少なくとも二つの互いに接続された電池を含み、前記電池組み合わせ管理回路は各前記電池に接続され、前記ハイブリッド電池のうちの一つの電池は第2のセル及び第3の保護回路を含み、前記ハイブリッド電池のうちの他の電池は第1のセル、第1の保護回路及び第2の保護回路を含み、前記スイッチはそれぞれ各前記電池に接続され、前記充放電管理回路は電池組み合わせ管理回路に接続され、前記スイッチ、前記第1の保護回路及び第2の保護回路の状態を制御することにより、前記ハイブリッド電池内の各前記電池の接続方式を調整するように配置されており、前記第3の保護回路は常にオン状態にあり、前記充放電管理回路が前記スイッチをオン状態にすると、前記ハイブリッド電池内の互いに接続された前記電池の接続方式が並列接続になり、前記充放電管理回路は前記第1の保護回路の状態をアンイネーブルに、前記第2の保護回路の状態をイネーブルに制御する、前記充放電管理回路が前記スイッチをオフ状態にすると、前記ハイブリッド電池内の互いに接続された前記電池の接続方式が直列接続になり、前記充放電管理回路は前記第1の保護回路の状態をイネーブルに、前記第2の保護回路の状態をアンイネーブルに制御するハイブリッド電池システムを提供する。
【図面の簡単な説明】
【0005】
【
図1a】本開示が提供するハイブリッド電池システムにおけるハイブリッド電池の構造概略図である。
【
図1b】
図1aのハイブリッド電池を含むハイブリッド電池システムの構造概略図である。
【
図1c】
図1aのハイブリッド電池の例示的な回路概略図である。
【
図2a】本開示が提供するハイブリッド電池システムにおけるハイブリッド電池の構造概略図である。
【
図2b】
図2aのハイブリッド電池を含むハイブリッド電池システムの構造概略図である。
【
図2c】
図2aのハイブリッド電池システムの例示的な回路概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0006】
以下、図面を参照して実施例をより十分に説明するが、前記例示的な実施例は異なる形式で具体化されてもよく、本明細書に説明された実施例に限定されるものではない。逆に、これらの実施例を提供する目的は、本開示が明瞭及び完全となり、当業者が本開示の範囲を十分に理解することである。
【0007】
本明細書で使用されるように、「及び/又は」という用語は、一つ又は複数の関連列挙アイテムの任意及び全ての組み合わせを含む。
【0008】
本明細書で使用される用語は、特定の実施例のみを説明するために用いられ、本開示を限定するものではない。本明細書で使用されるように、文脈から別途に明らかに指摘しない限り、単数形「一つ」及び「該」は複数の形式を含むことも意図する。さらに理解されるように、本明細書において「含む」及び/又は「・・・で構成される」という用語を使用する場合、前記特徴、全体、ステップ、操作、素子及び/又はアセンブリが存在することを指定するが、一つ又は複数の他の特徴、全体、ステップ、操作、素子、アセンブリ及び/又はそのグループが存在したり、それらを追加したりすることを排除しない。
【0009】
本発明に記載の実施例は、本開示の理想的な概略図により、平面図及び/又は断面図を参照して説明することができる。したがって、製造技術及び/又は余裕度に応じて例示的な図示を修正することができる。したがって、実施例は図面に示された実施例に限定されるものではなく、製造プロセスに基づいて形成された配置の修正を含む。したがって、図面に例示された領域は模式的な属性を有し、かつ図に示された領域の形状は素子の領域の具体的な形状を例示するが、これに限定されるものではない。
【0010】
特に限定されない限り、本明細書で使用される全ての用語(技術及び科学的用語を含む)の意味は当業者が一般的に理解する意味と同じである。さらに理解されるように、例えばそれらの一般的な辞書に限定されたそれらの用語はそれが関連技術及び本開示の背景での意味と一致する意味を有すると解釈されるべきであり、かつ、本明細書に明確に限定されない限り、理想的又は過度な形式上の意味を有すると解釈されない。
【0011】
現在、高電圧と電池電圧を適合させる解決手段は電池を直列接続することである。電池を直列接続し高電圧の入力に適応させると、電源変換による電力損失を低減することができるが、依然として以下の欠陥が存在する。(1)回路システムは単一の電池の給電のみをサポートするため、電源チップで直列電池を適応な電源出力に変換する必要があり、同様に、一定の損失をもたらすこと。(2)直列電池の充電は、通常の5V充電に対して、昇圧回路を増加させ直列電池の充電に適合させる必要があり、昇圧変換効率も低いこと。(3)固定直列電池は、充電損失を低下させるが、放電損失ももたらし、5Gなどの普及に伴い、システム全体の電力が増加し、放電損失も明らかに航続力を低下させること。
【0012】
したがって、本開示は、特に、関連技術の欠点及び制限による課題のうちの一つ又は複数を実質的に回避するハイブリッド電池システムを提供する。
【0013】
本開示は、ハイブリッド電池システムを提供する。
図1a及び
図1bと
図2a及び
図2bに示すように、ハイブリッド電池システムは、スイッチ1、ハイブリッド電池2及び充放電管理回路3を含み、ハイブリッド電池2は電池組み合わせ管理回路23及び少なくとも二つの互いに接続された電池を含み、電池組み合わせ管理回路23は各電池に接続され、ハイブリッド電池2のうちの一つの電池は第2のセル22及び第3の保護回路26を含み、ハイブリッド電池2のうちの他の電池は第1のセル21、第1の保護回路24及び第2の保護回路25を含み、スイッチ1はそれぞれ各電池に接続される。充放電管理回路3は電池組み合わせ管理回路23に接続され、スイッチ1、第1の保護回路24及び第2の保護回路25の状態を制御することにより、ハイブリッド電池2内の各電池の接続方式を調整するように配置されている。
【0014】
スイッチ1、第1の保護回路24及び第2の保護回路25の状態は、オン状態及びオフ状態を含み、スイッチ1、第1の保護回路24及び第2の保護回路25の異なる状態の順列は、ハイブリッド電池2内の各電池が直列又は並列接続された接続方式を形成することができる。なお、本開示の実施形態において、第3の保護回路26は常にオン状態にある。
【0015】
一つの電池において、セルは電気量の貯蔵を行い、保護回路はセルの両端の電圧及び電流を検出し、それによりセルに対して過充電及び過放電保護を行う。第1の保護回路24又は第2の保護回路25は、第1のセル21と協働して一つの電池の充電及び放電を完成する。第2のセル22及び第3の保護回路26は協働して他の一つの電池の充電及び放電を完成する。電池組み合わせ管理回路23は充放電管理回路3の調整指令に基づいて、スイッチ1及び各電池の保護回路をオンにしたりオフにしたりするように制御し、各電池の直列接続又は並列接続の組み合わせを実現し、又は、充放電管理回路3はスイッチ1をオンにしたりオフにしたりするように制御し、各電池の直列接続又は並列接続の組み合わせを実現する。
【0016】
本開示が提供するハイブリッド電池システムは、スイッチ1、ハイブリッド電池2及び充放電管理回路3を含み、ハイブリッド電池2は電池組み合わせ管理回路23及び少なくとも二つの互いに接続された電池を含み、電池組み合わせ管理回路23は各電池に接続され、ハイブリッド電池2のうちの一つの電池は第2のセル22及び第3の保護回路26を含み、ハイブリッド電池2のうちの他の電池は第1のセル21、第1の保護回路24及び第2の保護回路25を含み、スイッチ1はそれぞれ各電池に接続される。充放電管理回路3は電池組み合わせ管理回路23に接続され、スイッチ1、第1の保護回路24及び第2の保護回路25の状態を制御することにより、各電池の接続方式を調整するように配置されている。本開示の実施形態はハイブリッド電池2における各電池セルが直列又は並列接続の接続方式で接続され、接続方式の自由変換を実現することができ、従来の単一電池の給電システムに対して、電源チップを必要とせずに直列電池電圧を単一電池電圧に変換することができ、放電効率を効果的に向上させる。従来の固定直列充電に対して、昇圧回路を増加させる必要がなく5V電源を直列電池に適合させて充電し、充電効率を効果的に向上させる。
【0017】
いくつかの実施形態において、充放電管理回路3はマザーボードに設けられてもよい。
【0018】
従来の直列充電並列放電の解決手段の一つは、二段直列電池の間に4つのスイッチの組み合わせを設置し、異なる充電、放電の需要を満たすことである。しかし、該解決手段には以下の欠点が存在する。(1)充電及び放電段階において、回路はいずれも二つのスイッチが動作しており、スイッチの抵抗損失を増加させる。例えば、65W(ワット)充電時に、電池に入る電流は5Aより大きく、10ミリオームのスイッチインピーダンス損失も0.25Wより高いスイッチオン損失をもたらすこと。(2)複数の電子スイッチで回路を実現すると、同時に大きな回路面積を占め、特に移動端末の回路の場合、実現が困難であること。
【0019】
上記課題を解決するために、本開示のハイブリッド電池システムは、一つのスイッチ1を採用してハイブリッド電池2内の各電池の直列接続、並列接続の切替を実現する。
【0020】
いくつかの実施形態において、
図1a及び
図1bに示すように、スイッチ1はハイブリッド電池2内に設けられ、電池組み合わせ管理回路23はスイッチ1に接続され、充放電管理回路3の指令に基づいてスイッチ1の状態を制御するように配置されている。すなわち、充放電管理回路3は各電池の接続方式を決定し、電池組み合わせ管理回路23に調整指令を送信し、電池組み合わせ管理回路23は該調整指令に基づいてスイッチ1の状態を制御する。
【0021】
いくつかの実施形態において、
図2bに示すように、スイッチ1はマザーボードに設けられ、充放電管理回路3はスイッチ1に接続され、すなわち、充放電管理回路3は電池組み合わせ管理回路23を経由せず、スイッチ1を直接制御する。
【0022】
本開示の実施形態はスイッチ1の数を減少させ、一つのスイッチ1を利用すれば充電状態での電池接続方式及び放電状態での電池接続方式の切り替えを実現することができ、充放電回路でのインピーダンス損失を低減し、充放電効率をさらに向上させ、さらに回路レイアウトを最適化することができ、端末装置のさらなる薄型化に役立ち、コストを低減する。
【0023】
図1a及び
図1bに示すように、第1のセル21の第1の端には、それぞれハイブリッド電池2の第1の正極端、第1の保護回路24の第3の端、第2の保護回路25の第3の端及び電池組み合わせ管理回路23の第3の端が接続され、第1のセル21の第2の端には、それぞれ第1の保護回路24の第1の端と第2の保護回路25の第1の端が接続されている。
【0024】
第2のセル22の第1の端には、それぞれ第1の保護回路24の第2の端、第3の保護回路26の第3の端、ハイブリッド電池2の第2の正極端及び電池組み合わせ管理回路23の第7の端が接続され、第2のセル22の第2の端には、第3の保護回路26の第1の端が接続されている。電池組み合わせ管理回路23の第1の端には、第1の保護回路24の第4の端が接続され、電池組み合わせ管理回路23の第2の端には、第2の保護回路25の第4の端が接続され、電池組み合わせ管理回路23の第6の端には、ハイブリッド電池2の通信端が接続されている。第3の保護回路26の第2の端には、それぞれ第2の保護回路2の第2の端とハイブリッド電池2の負極端が接続されている。
【0025】
いくつかの実施形態において、
図1aに示すように、スイッチ1はハイブリッド電池2内に設けられ、スイッチ1の第1の端にはハイブリッド電池2の第1の正極端が接続され、スイッチ1の第2の端にはハイブリッド電池2の第2の正極端が接続され、スイッチ1の第3の端には電池組み合わせ管理回路23の第4の端が接続され、充放電管理回路3にはハイブリッド電池2の通信端を介して電池組み合わせ管理回路23の第6端が接続されている。
【0026】
いくつかの実施形態において、
図2a及び
図2bに示すように、スイッチ1はマザーボードに設けられ、スイッチ1の第1の端にはハイブリッド電池2の第1の正極端が接続され、スイッチ1の第2の端にはハイブリッド電池2の第2の正極端が接続され、スイッチ1の第3の端には充放電管理回路3の第1の端が接続され、充放電管理回路3の第2の端にはハイブリッド電池2の通信端を介して電池組み合わせ管理回路23の第6端が接続されている。
【0027】
図2a~
図2cに示す解決手段は
図1a~
図1cに示す解決手段に比べて、スイッチ1をハイブリッド電池2の内部からマザーボードに移動し、充放電管理回路3によりスイッチ1のオンとオフを制御するようにすることで、ハイブリッド電池2の内部回路を簡略化することができる。
【0028】
いくつかの実施形態において、
図1a、
図1c、
図2a及び
図2cに示すように、電池組み合わせ管理回路23は、マイクロ処理回路(例えば、マイクロ処理チップ、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラなどであってもよい)、第2のトランジスタQ2、第6のトランジスタQ6及び第8のトランジスタQ8を含む。第2のトランジスタQ2の第2の極が電池組み合わせ管理回路23の第4の端であり、第2のトランジスタQ2のゲートがマイクロ処理回路に接続されている。第6のトランジスタQ6の第2の極が電池組み合わせ管理回路23の第1の端であり、第6のトランジスタQ6のゲートがマイクロ処理回路に接続されている。第8のトランジスタQ8の第2の極が電池組み合わせ管理回路23の第2の端であり、第8のトランジスタQ8のゲートがマイクロ処理回路に接続されている。第2のトランジスタQ2の第1の極、第6のトランジスタQ6の第1の極及び第8のトランジスタQ8の第1の極がそれぞれハイブリッド電池2の負極端に接続されている。電池組み合わせ管理回路23の第3の端、第6の端、第7の端がマイクロ処理回路のポートである。
【0029】
いくつかの実施形態において、
図1c及び
図2cに示すように、スイッチ1は第1のトランジスタQ1、第1の抵抗R1及び第2の抵抗R2を含み、第1のトランジスタQ1のゲートにはそれぞれ第1の抵抗R1の第2の端と第2の抵抗R2の第1の端が接続され、第1のトランジスタQ1の第1の極はスイッチ1の第1の端であり、第1の抵抗R1の第1の端に接続され、第1のトランジスタQ1の第2の極はスイッチ1の第2の端であり、第2の抵抗R2の第2の端はスイッチ1の第3の端である。
【0030】
第1のトランジスタQ1はスイッチとして機能し、マイクロ処理回路は第2のトランジスタQ2を制御することにより第1のトランジスタQ1のオン又はオフを実現する。第2のトランジスタQ2がオンになると、第1の抵抗R1及び第2の抵抗R2による抵抗分圧により、第1のトランジスタQ1もオンになり、この時、スイッチ1がオンになり、第1の正極端と第2の正極端が接続され、第1のセル21と第2のセル22が並列接続されることを実現する。第2のトランジスタQ2がオフになると、第1のトランジスタQ1もオフになり、この時、スイッチ1がオフになり、第1の正極端と第2の正極端が切断され、第1のセル21と第2のセル22が直列接続されることを実現する。
【0031】
図1a~
図1cの解決手段において、マイクロ処理回路は通信端を介して充放電管理回路3と通信することにより、第1のセル21及び第2のセル22が直列接続されるか又は並列接続される状態を決定制御するとともに、電池の充放電過程全体において、A点及びB点の電圧サンプリングを行うことにより、第1のセル21及び第2のセル22の電圧を特定する。
図2a~
図2cの解決手段において、充放電管理回路3は、第2のトランジスタQ2のゲートレベルを直接制御することによりそのオン又はオフを制御する。
【0032】
いくつかの実施形態において、
図1c及び
図2cに示すように、第1の保護回路24は、第1の保護チップ、第3のトランジスタQ3、第4のトランジスタQ4、第5のトランジスタQ5、第4の抵抗R4、第5の抵抗R5、第6の抵抗R6、第1のコンデンサC1及び第2のコンデンサC2を含む。第2のコンデンサC2の第1の端は第1の保護回路24の第1の端であり、第1の保護チップが接続されている。第3のトランジスタQ3の第2の極は第1の保護回路の第2の端であり、第1のコンデンサC1の第2の端が接続され、第4の抵抗R4の第2の端は第1の保護回路の第3の端であり、第1のコンデンサC1の第1の端が接続されている。第5のトランジスタQ5のゲートはそれぞれ第5の抵抗R5の第2の端と第6の抵抗R6の第1の端が接続され、第6の抵抗R6の第2の端は第1の保護回路24の第4の端であり、第5のトランジスタQ5の第1の極にはそれぞれ第5の抵抗R5の第1の端と第4の抵抗R4の第1の端が接続され、第5のトランジスタQ5の第2の極にはそれぞれ第1の保護チップと第2のコンデンサC2の第2の端が接続されている。第3のトランジスタQ3と第4のトランジスタQ4のゲートにはそれぞれ第1の保護チップが接続され、第3のトランジスタQ3の第1の極には第4のトランジスタQ4の第2の極が接続され、第4のトランジスタQ4の第1の極には第2のコンデンサC2の第1の端が接続されている。第3のトランジスタQ3、第4のトランジスタQ4及び第1の保護チップは、直列構造での第1のセル21への放電電流過電流保護及び充電電圧過電圧保護を構成する。
【0033】
第6のトランジスタQ6は、第1の保護チップのイネーブル(すなわち、第1の保護回路24のイネーブル)を制御するために用いられ、マイクロ処理回路は第6のトランジスタQ6のゲートレベルを制御することにより第5のトランジスタQ5をオンにすることを実現し、それにより第1の保護チップが作動状態にあるように制御し、それにより第1のセル21と第2のセル22を直列接続する。ここで、第5の抵抗R5及び第6の抵抗R6は第5のトランジスタQ5及び第6のトランジスタQ6のオン又はオフと協働するために用いられ、第4の抵抗R4及び第2のコンデンサC2は第1の保護チップの作動及び第1のセル21の電圧サンプリングと協働して、過電圧保護を実現するために用いられる。
【0034】
第1の保護チップは、第3のトランジスタQ3及び第4のトランジスタQ4のオンとオフを制御し、マイクロ処理回路は第6のトランジスタQ6のオンとオフを制御する。第5のトランジスタQ5の第1の極は第4の抵抗R4を介して第1のセル21の第1の端(即ち、セルの正極端)及びハイブリッド電池2の第1の正極端に接続され、第5のトランジスタQ5の第2の極は第1の保護チップの給電ピンに接続され、第1の保護チップに給電し、同時に第1の保護チップは第1のセル21の電圧を監視する。第6のトランジスタQ6がオンになると、第5の抵抗R5及び第6の抵抗R6による抵抗分圧により、第5のトランジスタQ5がオンになり、第5のトランジスタQ5がオンになった後、第1の保護チップは第1のセル21の状態に応じて第3のトランジスタQ3及び第4のトランジスタQ4のオン及びオフ状態を制御する。充電時に、充電電圧又は電流が第1のセルの充電曲線範囲を超えると、第1の保護チップは第3のトランジスタQ3をオフにするように制御する。放電時に、放電電圧又は電流が第1のセルの放電曲線範囲を超えると、第1の保護チップは第4のトランジスタQ4をオフにするように制御する。充放電が正常な曲線範囲内にあれば、第1の保護チップは第3のトランジスタQ3及び第4のトランジスタQ4をオンにするように制御し、第1のセル21の第2の端(すなわち、セル負極端)と第2のセル22の第1の端とを接続し、第1のセル21と第2のセル22との直列接続を実現する。第6のトランジスタQ6がオフになると、第5のトランジスタQ5もオフになり、第1の保護チップに電力が供給されなくなり動作が停止し、同時に、第3のトランジスタQ3及び第4のトランジスタQ4に駆動のレベルを提供することができず、第3のトランジスタQ3及び第4のトランジスタQ4もオフ状態にあり、したがって第1のセル21の第2の端は第2のセル22の第1の端との接続が切断される。第1の保護チップが作動状態にある場合、第1のトランジスタQ1はオフ状態にあり、すなわち、マイクロ処理回路は第2のトランジスタQ2がオフ状態にあるように制御する。
【0035】
いくつかの実施形態において、
図1c及び
図2cに示すように、第2の保護回路25は、第2の保護チップ、第7のトランジスタQ7、第9のトランジスタQ9、第10のトランジスタQ10、第8の抵抗R8、第9の抵抗R9、第10の抵抗R10、第3のコンデンサC3、第4のコンデンサC4を含む。第4のコンデンサC4の第1の端は第2の保護回路25の第1の端であり、第2の保護チップが接続されている。第9のトランジスタQ9の第2の極は第2の保護回路25の第2の端であり、第3のコンデンサC3の第2の端が接続され、第8の抵抗R8の第2の端は第2の保護回路25の第3の端であり、第3のコンデンサC3の第1の端が接続されている。第7のトランジスタQ7のゲートには、それぞれ第9の抵抗R9の第2の端と第10の抵抗R10の第1の端が接続され、第10の抵抗R10の第2の端は第2の保護回路25の第4の端であり、第7のトランジスタQ7の第1の極には、それぞれ第9の抵抗R9の第1の端と第8の抵抗R8の第1の端が接続され、第7のトランジスタQ7の第2の極には、それぞれ第2の保護チップと第4のコンデンサC4の第2の端が接続されている。第9のトランジスタQ9と第10のトランジスタQ10のゲートにはそれぞれ第2の保護チップが接続され、第9のトランジスタQ9の第1の極は第10のトランジスタQ10の第2の極に接続され、第10のトランジスタQ10の第1の極は第4のコンデンサC4の第1の端に接続されている。第9のトランジスタQ9、第10のトランジスタQ10及び第2の保護チップは、並列構造での第1のセル21への放電電流過電流保護及び充電電圧過電圧保護を構成する。
【0036】
第8のトランジスタQ8は、第2の保護チップのイネーブル(すなわち、第2の保護回路25のイネーブル)を制御するために用いられ、マイクロ処理回路は、第8のトランジスタQ8のゲートレベルを制御することにより第7のトランジスタQ7をオンにすることを実現し、それにより第2の保護チップが作動状態にあるように制御し、それにより第1のセル21と第2のセル22とを並列接続する。ここで、第9の抵抗R9及び第10の抵抗R10は、第7のトランジスタQ7及び第8のトランジスタQ8のオン又はオフと協働するために用いられ、第8の抵抗R8及び第4のコンデンサC4は第2の保護チップの作動及び第1のセル21の電圧サンプリングと協働して、過電圧保護を実現するために用いられる。なお、第1の保護チップと第2の保護チップは同時にイネーブル状態にすることができない。
【0037】
第2の保護回路25の作動過程は第1の保護回路24と同じであり、ここでは説明を省略する。
【0038】
いくつかの実施形態において、
図1c及び
図2cに示すように、第3の保護回路26は、第3の保護チップ、第11のトランジスタQ11、第12のトランジスタQ12、第14の抵抗R14、第5のコンデンサC5及び第6のコンデンサC6を含む。第6のコンデンサC6の第1の端は第3の保護回路26の第1の端であり、第3の保護チップが接続されている。第11のトランジスタQ11の第2の極は第3の保護回路26の第2の端であり、第5のコンデンサC5の第2の端が接続され、第14の抵抗R14の第1の端は第3の保護回路26の第3の端であり、第5のコンデンサC5の第1の端が接続され、第14の抵抗R14の第2の端にはそれぞれ第3の保護チップと第6のコンデンサC6の第2の端が接続されている。第11のトランジスタQ11と第12のトランジスタQ12のゲートはそれぞれ第3の保護チップに接続され、第11のトランジスタQ11の第1の極は第12のトランジスタQ12の第2の極に接続され、第12のトランジスタQ12の第1の極は第6のコンデンサC6の第1の端に接続されている。第11のトランジスタQ11、第12のトランジスタ及び第3の保護チップによって、第2のセル22に対する放電電流過電流保護及び充電電圧過電圧保護が完成する。
【0039】
第3の保護チップは、第11のトランジスタQ11及び第12のトランジスタQ12のオン及びオフを制御し、第2のセル22の第1の端は第14の抵抗R14を介して第3の保護チップの給電ピンに接続され、第3の保護チップに給電し、同時に、第3の保護チップは第2のセル22の電圧を監視する。第3の保護チップは、第2のセル22の状態に応じて、第11のトランジスタQ11及び第12のトランジスタのオン/オフ状態を制御する。充電時に、充電電圧又は電流が第2のセル22の充電曲線範囲を超えると、第3の保護チップは第11のトランジスタQ11をオフにするように制御する。放電時に、放電電圧又は電流が第2のセルの放電曲線範囲を超えると、第3の保護チップはQ12をオフにするように制御する。充放電が正常な曲線範囲内にあれば、第3の保護チップは第11のトランジスタQ11及び第12のトランジスタQ12をオンにするように制御し、第2のセル22の第2の端をハイブリッド電池2の負極端に接続する。
【0040】
いくつかの実施形態において、
図1c及び
図2cに示すように、第1の保護回路24は、さらに、第1の電流サンプリング抵抗R7を含んでもよく、第1の電流サンプリング抵抗R7の第1の端にはそれぞれ第4のトランジスタQ4の第1の端と第1の保護チップが接続され、第1の電流サンプリング抵抗R7の第2の端にはそれぞれ第2のコンデンサC2の第1の端と第1の保護チップが接続されている。及び/又は、第2の保護回路25は、さらに、第2の電流サンプリング抵抗R12を含んでもよく、第2の電流サンプリング抵抗R12の第1の端にはそれぞれ第10のトランジスタQ10の第1の極と第2の保護チップが接続され、第2の電流サンプリング抵抗R12の第2の端にはそれぞれ第4のコンデンサC4の第1の端と第2の保護チップが接続されている。及び/又は、第3の保護回路26は、さらに、第3の電流サンプリング抵抗R15を含んでもよく、第3の電流サンプリング抵抗R15の第1の端にはそれぞれ第12のトランジスタQ12の第1の極と第3の保護チップが接続され、第3の電流サンプリング抵抗R15の第2の端にはそれぞれ第6のコンデンサC6の第1の端と第3の保護チップが接続されている。
【0041】
第1の保護チップは第1の電流サンプリング抵抗R7の両端の電圧を検出することにより、I=U/Rに基づいて、第1の電流サンプリング抵抗R7を通過した電流を取得することができる。第2の保護チップは第2の電流サンプリング抵抗R12の両端の電圧を検出することにより、I=U/Rに基づいて、第2の電流サンプリング抵抗R12を通過した電流を取得することができる。第3の保護チップは第3の電流サンプリング抵抗R15の両端の電圧を検出することにより、I=U/Rに基づいて、第3の電流サンプリング抵抗R15を通過した電流を取得することができる。なお、他の方法により電流測定を実現することができ、この場合に、各電流サンプリング抵抗を省略することができる。
【0042】
いくつかの実施形態において、
図1c及び
図2cに示すように、第1の保護回路24は、さらに、第1の電圧サンプリング抵抗R3を含んでもよく、第1の電圧サンプリング抵抗R3の第1の端は第1の保護チップに接続され、第1の電圧サンプリング抵抗R3の第2の端は第3のトランジスタQ3の第2の極に接続されている。及び/又は、第2の保護回路25は、さらに、第2の電圧サンプリング抵抗R11を含んでもよく、第2の電圧サンプリング抵抗R11の第1の端は第2の保護チップに接続され、第2の電圧サンプリング抵抗R11の第2の端は第9のトランジスタQ9の第2の極に接続されている。及び/又は、第3の保護回路26は、さらに、第3の電圧サンプリング抵抗R13を含んでもよく、第3の電圧サンプリング抵抗R13の第1の端は第3の保護チップに接続され、第3の電圧サンプリング抵抗R13の第2の端は第11のトランジスタQ11の第2の極に接続されている。
【0043】
第1の保護チップは第1の電圧サンプリング抵抗R3により第1のセル21の負極端に対して電圧サンプリングを行い、第2の保護チップは第2の電圧サンプリング抵抗R11により第1のセル21の負極端に対して電圧サンプリングを行い、第3の保護チップは第3の電圧サンプリング抵抗R13により第2のセル22の負極端に対して電圧サンプリングを行う。
【0044】
いくつかの実施形態において、
図1c及び
図2cに示すように、第1の保護回路24は、さらに、第1のサーミスタF1を含んでもよく、第1のサーミスタF1の第2の端は第2のコンデンサC2の第1の端に接続され、第1のサーミスタF1の第1の端は第1の保護回路24の第1の端である。及び/又は、第2の保護回路25は、さらに、第2のサーミスタF2を含んでもよく、第2のサーミスタF2の第2の端は第4のコンデンサC4の第1の端に接続され、第2のサーミスタF2の第1の端は第2の保護回路25の第1の端である。及び/又は、第3の保護回路26は、さらに、第3のサーミスタF3を含んでもよく、第3のサーミスタF3の第2の端は第6のコンデンサC6の第1の端に接続され、第3のサーミスタF3の第1の端は第3の保護回路26の第1の端である。
【0045】
セルの温度が一定の範囲を超えると、サーミスタは高抵抗の抵抗値にあり、電池の内部抵抗を増加させ、それによりシステム回路は対応する電圧及び電流を取得することができず、それにより正常に作動することができない。なお、他の温度監視及び応答制御があれば、第1のサーミスタF1、第2のサーミスタF2及び第3のサーミスタF3を代替することができる。
【0046】
なお、本開示の実施形態において、第1のトランジスタQ1、第5のトランジスタQ5、第7のトランジスタQ7をPMOSトランジスタとし、第2のトランジスタQ2、第3のトランジスタQ3、第4のトランジスタQ4、第6のトランジスタQ6、第8のトランジスタQ8~第12のトランジスタQ12をNMOSトランジスタとして説明する。
【0047】
図2a~
図2cに示す解決手段は
図1a~
図1cに示す解決手段と比較して、相違点は以下のとおりである。スイッチ1はマザーボード側に設けられ、第1のトランジスタQ1のオン又はオフは充放電管理回路3により制御され、すなわち、充放電管理回路3は第2のトランジスタQ2のゲートレベルを制御することにより第1のトランジスタQ1のオン又はオフを制御する。
図2a~
図2cに示す解決手段において、ハイブリッド電池2の構造及び各デバイスの接続関係はいずれも
図1a~
図1cに示す解決手段と同じである。
【0048】
本明細書は例示的な実施形態を開示しており、具体的な用語が採用されているが、それらは単に一般的な例示的な意味として解釈されるべきであり、限定の目的に用いられない。いくつかの例において、当業者にとって自明であることは、特に明示しない限り、特定の実施形態と組み合わせて説明された特徴、特性及び/又は要素を単独で使用することができ、又は他の実施形態と組み合わせて説明された特徴、特性及び/又は要素を組み合わせて使用することができることである。したがって、当業者であれば理解されるように、添付の請求項により示される本開示の範囲から逸脱することなく、様々な形式及び細部の変更を行うことができる。