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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-21
(45)【発行日】2024-03-29
(54)【発明の名称】検知システム、検知方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B65G 1/137 20060101AFI20240322BHJP
   G06Q 10/087 20230101ALI20240322BHJP
【FI】
B65G1/137 B
B65G1/137 C
G06Q10/087
【請求項の数】 12
(21)【出願番号】P 2019188997
(22)【出願日】2019-10-15
(65)【公開番号】P2021062958
(43)【公開日】2021-04-22
【審査請求日】2022-08-02
(73)【特許権者】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石川 尭大
(72)【発明者】
【氏名】森浦 祐太
【審査官】内田 茉李
(56)【参考文献】
【文献】特開2017-071470(JP,A)
【文献】特開2005-231772(JP,A)
【文献】特開2012-190694(JP,A)
【文献】国際公開第2019/146546(WO,A1)
【文献】国際公開第2018/174080(WO,A1)
【文献】特開2019-072166(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B65G 1/137
G06Q 10/087
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
感圧センサを用いて物品の在庫状態を検知する検知システムであって、
前記感圧センサにて検出される圧力の大きさが閾値以下の場合に、前記物品が欠品していると判断する判断部を備え、
前記感圧センサは、伸縮性及び柔軟性を有するシートであり、
前記感圧センサは、
それぞれが導電性樹脂を材料とし、弾性を有する長尺のシート状の複数の導電部材と、
それぞれがばね性を有する蛇行した線状の複数の絶縁コート金属線と、を含み、
前記複数の導電部材は、幅方向を第1方向に一致させて、前記第1方向に並べて配置されており、
前記複数の絶縁コート金属線は、長さ方向を前記第1方向に一致させて、前記第1方向と交差する第2方向に並べて配置されている、
検知システム。
【請求項2】
前記判断部は、前記感圧センサの出力から、前記物品が欠品している欠品エリアの形状を特定可能である、
請求項1に記載の検知システム。
【請求項3】
前記判断部は、前記欠品エリアの面積が所定値以上の場合に、前記物品が欠品していると判断する、
請求項2に記載の検知システム。
【請求項4】
前記判断部は、前記欠品エリアの候補としての対象エリアの面積が最小面積以下の場合に、前記欠品エリアから前記対象エリアを除外する、
請求項2又は3に記載の検知システム。
【請求項5】
前記判断部は、前記感圧センサの特定エリアに対して前記物品が欠品しているか否かを判断する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の検知システム。
【請求項6】
前記特定エリアは、前記物品が前後方向に並べて配置されている場合における前側エリアであり、
前記判断部は、前記特定エリアに対する判断結果に基づいて前記物品の前出しの要否を判断する、
請求項5に記載の検知システム。
【請求項7】
前記判断部は、前記感圧センサの出力から、前記物品の重量を推定可能である、
請求項1~6のいずれか1項に記載の検知システム。
【請求項8】
前記感圧センサは、前記圧力として、前記物品を吊り下げた状態で保持する吊り下げ部材からの圧力を検出する、
請求項1に記載の検知システム。
【請求項9】
前記感圧センサは、前記感圧センサが取り付けられる対象物に対して特定の向きに取り付けられる、
請求項1~8のいずれか1項に記載の検知システム。
【請求項10】
前記判断部の判断結果に基づく欠品情報を出力する出力部を更に備える、
請求項1~9のいずれか1項に記載の検知システム。
【請求項11】
感圧センサを用いて物品の在庫状態を検知する検知システムに用いられる検知方法であって、
前記感圧センサにて検出される圧力の大きさが閾値以下の場合に、前記物品が欠品していると判断する判断ステップを含み、
前記感圧センサは、伸縮性及び柔軟性を有するシートであり、
前記感圧センサは、
それぞれが導電性樹脂を材料とし、弾性を有する長尺のシート状の複数の導電部材と、
それぞれがばね性を有する蛇行した線状の複数の絶縁コート金属線と、を含み、
前記複数の導電部材は、幅方向を第1方向に一致させて、前記第1方向に並べて配置されており、
前記複数の絶縁コート金属線は、長さ方向を前記第1方向に一致させて、前記第1方向と交差する第2方向に並べて配置されている、
検知方法。
【請求項12】
請求項11に記載の検知方法を1以上のプロセッサに実行するためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に検知システム、検知方法及びプログラムに関する。より詳細には、本開示は、感圧センサを用いて物品の在庫状態を検知する検知システム、検知方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、物品の在庫管理に用いられる在庫管理システムが記載されている。特許文献1に記載の在庫管理システムは、在庫管理エリアを収容する倉庫の天井等に設置される撮像装置を備える。この在庫管理システムは、撮像装置によって撮影された静止画又は動画の画像を解析することにより在庫管理を行う。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【文献】特開2017-178621号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のような在庫管理システム(検知システム)では、例えば、ビニール袋等の障害物が撮影範囲に含まれていると誤検知の可能性があった。
【0005】
本開示の目的は、欠品の検知精度を向上させることができる検知システム、検知方法及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る検知システムは、感圧センサを用いて物品の在庫状態を検知する検知システムである。前記検知システムは、判断部を備える。前記判断部は、前記感圧センサにて検出される圧力の大きさが閾値以下の場合に、前記物品が欠品していると判断する。前記感圧センサは、伸縮性及び柔軟性を有するシートである。前記感圧センサは、それぞれが導電性樹脂を材料とし、弾性を有する長尺のシート状の複数の導電部材と、それぞれがばね性を有する蛇行した線状の複数の絶縁コート金属線と、を含む。前記複数の導電部材は、幅方向を第1方向に一致させて、前記第1方向に並べて配置されている。前記複数の絶縁コート金属線は、長さ方向を前記第1方向に一致させて、前記第1方向と交差する第2方向に並べて配置されている。
【0007】
本開示の一態様に係る検知方法は、感圧センサを用いて物品の在庫状態を検知する検知システムに用いられる検知方法である。前記検知方法は、判断ステップを含む。前記判断ステップは、前記感圧センサにて検出される圧力の大きさが閾値以下の場合に、前記物品が欠品していると判断するステップである。前記感圧センサは、伸縮性及び柔軟性を有するシートである。前記感圧センサは、それぞれが導電性樹脂を材料とし、弾性を有する長尺のシート状の複数の導電部材と、それぞれがばね性を有する蛇行した線状の複数の絶縁コート金属線と、を含む。前記複数の導電部材は、幅方向を第1方向に一致させて、前記第1方向に並べて配置されている。前記複数の絶縁コート金属線は、長さ方向を前記第1方向に一致させて、前記第1方向と交差する第2方向に並べて配置されている。
【0008】
本開示の一態様に係るプログラムは、前記検知方法を1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、欠品の検知精度を向上させることができる、という効果がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1図1は、実施形態に係る検知システムの構成を示すブロック図である。
図2図2は、同上の検知システムに用いられる感圧センサの平面図である。
図3図3Aは、同上の感圧センサの第1状態を示す平面図である。図3Bは、同上の感圧センサの第2状態を示す平面図である。
図4図4Aは、同上の感圧センサの第1状態を示す別の平面図である。図4Bは、同上の感圧センサの第2状態を示す別の平面図である。
図5図5は、同上の感圧センサの適用例を示す図である。
図6図6は、同上の検知システムの動作を示すフローチャートである。
図7図7は、実施形態の変形例1に係る検知システムに用いられる感圧センサの適用例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
(実施形態)
以下、実施形態に係る検知システムについて説明する。ただし、以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、下記の実施形態及び変形例に限定されない。下記の実施形態及び変形例以外であっても、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0012】
また、以下の実施形態等において参照する図2図3A図3B図4A図4B図5図7は、いずれも模式的な図であり、図中の各構成要素の大きさや厚さそれぞれの比が、必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。
【0013】
さらに、以下の説明では特に断りがない限り、図5に示す向きにおいて上下、左右、前後の各方向を規定する。すなわち、複数の棚板31が並ぶ方向を上下方向と規定し、各棚板31の長さ方向を左右方向と規定し、各棚板31の幅方向を前後方向と規定する。
【0014】
(1)概要
まず、実施形態に係る検知システム1の概要について、図1を参照して説明する。
【0015】
実施形態に係る検知システム1は、例えば、感圧センサ12を用いて物品4(図5参照)の在庫状態を検知するためのシステムである。検知システム1は、検知結果として、後述する判断部111の判断結果に基づく欠品情報を情報端末2に送信する。本開示でいう「欠品情報」とは、物品4の欠品に関する情報をいい、例えば、欠品そのものを示す情報であってもよいし、欠品による前出しを指示する情報であってもよい。また、本開示でいう「前出し」とは、物品4が前後方向に並べて配置されている場合に、後側に配置されている物品4を前側に移動させる処理をいう。実施形態では、情報端末2が検知システム1の構成要素に含まれないこととして説明するが、情報端末2は検知システム1の構成要素に含まれていてもよい。
【0016】
検知システム1は、例えば、コンビニエンスストア、スーパーマーケット、百貨店、ドラッグストア、衣料品店、家電量販店又はホームセンター等の小売店の店舗に導入される。実施形態では、検知システム1がコンビニエンスストアに導入される場合を例として説明する。物品4は、例えば、コンビニエンスストアにて販売される商品である(図5参照)。
【0017】
実施形態に係る検知システム1は、判断部111を備える。判断部111は、感圧センサ12にて検出される圧力の大きさが閾値以下の場合に、物品4が欠品していると判断する。すなわち、実施形態に係る検知システム1では、判断部111が感圧センサ12の検出圧力と閾値とを比較することで、物品4が欠品しているか否かを判断する。
【0018】
例えば、カメラにて撮像した画像に基づいて物品4の欠品を検知する場合を想定する。この場合、例えば、物品4がビニール袋等の障害物で覆われていると、物品4を検出することができず、物品4が欠品していないにもかかわらず、物品4が欠品していると判断する可能性がある。つまり、この場合には、欠品の検知精度が低下する可能性がある。
【0019】
これに対して、実施形態に係る検知システム1では、判断部111は、感圧センサ12にて検出される圧力と閾値とを比較することで、物品4の欠品の有無を判断している。そのため、物品4がビニール袋等の障害物で覆われている場合でも、物品4の欠品を検知することができ、カメラにて物品4の欠品を検知する場合に比べて、欠品の検知精度を向上させることができる。
【0020】
(2)詳細
次に、実施形態に係る検知システム1の詳細について、図1図4Bを参照して説明する。
【0021】
実施形態に係る検知システム1は、図1に示すように、制御部11と、感圧センサ12と、通信部13と、記憶部14と、設定部15と、を備えている。なお、実施形態では、感圧センサ12が検知システム1の構成要素に含まれているが、感圧センサ12は検知システム1の構成要素に含まれていなくてもよい。
【0022】
(2.1)感圧センサ
感圧センサ12は、例えば、静電容量式の圧力センサである。感圧センサ12は、図2に示すように、複数の第1導電部材121と、複数の絶縁コート金属線122と、複数の基材123と、を含む。
【0023】
複数の第1導電部材121の各々は、弾性を有する長尺のシート状である。各第1導電部材121の材料は、例えば、導電性樹脂である。導電性樹脂は、例えば、ゴム材料に導電性フィラーを分散して形成された導電性ゴムである。
【0024】
複数の絶縁コート金属線122の各々は、第2導電部材1221と、誘電体層1222と、を含む。第2導電部材1221は、例えば、線状である。誘電体層1222は、第2導電部材1221の表面全体を覆う絶縁被膜である。各絶縁コート金属線122は、例えば、エナメル線及びエレメント線である。各絶縁コート金属線122は、図2に示すように、蛇行した線状である。これにより、絶縁コート金属線122は、両端部の距離が変化するようにばね性を有する。
【0025】
基材123は、絶縁コート金属線122に対して第1導電部材121と反対側に位置している。基材123の材料は、第1導電部材121と第2導電部材1221との間における静電容量の変化を阻害しない限り、いかなる材料であってもよい。実施形態では、基材123は、第1導電部材121と同様、弾性を有する長尺のシート状である。基材123は、例えば、第1導電部材121と同様の導電性ゴムで形成されている。
【0026】
複数の第1導電部材121は、図2に示すように、矩形のシート状(短冊状)に形成されており、幅方向を第1方向(図2の左右方向)に一致させて、第1方向に並べて配置されている。複数の絶縁コート金属線122は、長さ方向を第1方向に一致させて、第1方向と交差する第2方向(図2の上下方向)に並べて配置されている。各絶縁コート金属線122は、第1方向に並んだ複数の第1導電部材121に跨るように配置されている。つまり、複数の第1導電部材121と複数の絶縁コート金属線122とは、互いに交差する方向に沿って並んでいる。複数の基材123は、複数の第1導電部材121とそれぞれ対向するように配置されている。つまり、複数の基材123は、複数の第1導電部材121と同様、それぞれ幅方向を第1方向に一致させて、第1方向に並べて配置されている。
【0027】
感圧センサ12では、第1導電部材121と第2導電部材1221と誘電体層1222とが、静電容量を有するコンデンサとして機能する。また、感圧センサ12では、第1導電部材121が弾性を有しており、感圧センサ12に加わる圧力に応じて、第1導電部材121と誘電体層1222との接触面積が変化する。この接触面積の変化によって、静電容量が変化する。感圧センサ12は、この静電容量の大きさを検出することにより、圧力を検出する。
【0028】
感圧センサ12は、図3A図4Bに示すように、複数(図示例では12個)の圧力検出部120を有している。言い換えると、感圧センサ12は、二次元配置された複数の圧力検出部120を有している。実施形態では、図2に示すように、複数の第1導電部材121と複数の絶縁コート金属線122とが交差している箇所が、第1方向及び第2方向に沿って規則的に配置されているので、複数の圧力検出部120は、マトリクス状に配置されていることとなる。本開示でいう「マトリクス状」とは、複数の圧力検出部120が第1方向及び第2方向に沿って規則的に配置されている状態をいう。
【0029】
実施形態に係る感圧センサ12は、上述したように、伸縮性及び柔軟性を有するシートである。そのため、図5に示すように、陳列棚3の棚板31に取り付ける場合において、感圧センサ12の大きさが棚板31の大きさよりも小さくても、感圧センサ12を引き伸ばすことで、棚板31の全面に亘って感圧センサ12を取り付けることができる。また、感圧センサ12が伸縮性及び柔軟性を有しているため、棚板31に対する感圧センサ12の位置を容易に変更することができる。したがって、棚割り等のレイアウト変更にも容易に対応することができる。
【0030】
(2.2)制御部
制御部11は、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するコンピュータシステムを主構成とする。検知システム1では、1以上のプロセッサがメモリに記録されているプログラムを実行することにより、制御部11(後述する判断部111及び出力部112を含む)の機能が実現される。プログラムはメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通して提供されてもよく、メモリカード等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。制御部11は、少なくとも通信部13を制御するように構成されている。
【0031】
制御部11は、判断部111と、出力部112と、を含んでいる。
【0032】
判断部111は、感圧センサ12にて検出される圧力の大きさに基づいて、物品4が欠品しているか否かを判断する。具体的には、判断部111は、感圧センサ12からの上記圧力の大きさと記憶部14に記憶している閾値とを比較し、比較結果に応じて物品4が欠品しているか否かを判断する。より具体的には、判断部111は、感圧センサ12からの上記圧力の大きさが上記閾値以下の場合に、物品4が欠品していると判断する。なお、感圧センサ12にて検出される圧力は、物品4の種類によって異なるため、上記閾値は変更可能であることが好ましい。
【0033】
判断部111は、感圧センサ12の出力から、物品4が欠品しているエリアである欠品エリア125(図3B参照)の形状を特定可能である。具体的には、判断部111は、感圧センサ12の複数の圧力検出部120(図3A及び図3B参照)のうち、検出圧力の大きさが閾値以下である圧力検出部120をつなげていくことで、欠品エリア125の形状を特定する。そして、判断部111は、欠品エリア125の面積が記憶部14に記憶している所定値以上であれば、物品4が欠品していると判断する。なお、レイアウト変更等にも対応できるように、上記所定値についても変更可能であることが好ましい。
【0034】
ここで、図3Aは、感圧センサ12の複数の圧力検出部120のすべてに物品4が置かれている状態(第1状態)を示す平面図である。図3Bは、感圧センサ12の複数の圧力検出部120の一部に物品4が置かれている状態(第2状態)を示す平面図である。図3Bに示す例では、後側の4つの圧力検出部120に物品4が置かれている。
【0035】
判断部111は、第1状態では、すべての圧力検出部120からの圧力の大きさが上記閾値よりも大きいため、物品4が欠品していないと判断する。言い換えると、判断部111は、感圧センサ12において欠品エリア125が存在しないため、物品4が欠品していないと判断する。また、判断部111は、第2状態では、複数の圧力検出部120のうち、4つの圧力検出部120を除いた残りの圧力検出部120からの圧力の大きさが閾値以下であり、かつこれらの圧力検出部120をつなぎ合わせた欠品エリア125の面積が上記所定値以上であるため、物品4が欠品していると判断する。
【0036】
また、判断部111は、欠品エリア125の候補である対象エリアの面積が最小面積以下の場合に、欠品エリア125から対象エリアを除外する。最小面積は、例えば、感圧センサ12上に置かれる物品4の底面の面積である。つまり、判断部111は、対象エリアの面積が最小面積以下であれば、物品4の欠品の有無を判断する判断対象から対象エリアを除外する。これにより、物品4よりも小さな物体による誤検知を低減することができる。
【0037】
さらに、判断部111は、設定部15にて特定エリア126(図4A及び図4B参照)を設定する場合には、特定エリア126に対して物品4が欠品しているか否かを判断することができる。この場合、特定エリア126に対してのみ物品4の欠品の有無を判断すればよいため、感圧センサ12の全体に対して物品4の欠品の有無を判断する場合に比べて、判断部111の処理負担を軽減することができる。
【0038】
ここで、図4Aは、感圧センサ12の複数の圧力検出部120のすべてに物品4が置かれている状態(第1状態)を示す別の平面図である。図4Bは、感圧センサ12の複数の圧力検出部120の一部に物品4が置かれている状態(第2状態)を示す別の平面図である。図4Bに示す例では、後側の4つの圧力検出部120に物品4が置かれている。
【0039】
特定エリア126は、上述したように、設定部15にて任意に設定することができるが、図4A及び図4Bに示すように、感圧センサ12における前側エリアであることが好ましい。言い換えると、特定エリア126は、物品4が前後方向に並べて配置されている場合における前側エリアであることが好ましい。そして、判断部111は、例えば、図4Bに示すように、特定エリア126において物品4が欠品している場合には、感圧センサ12における後側エリアに配置されている物品4を、特定エリア126へ移動させる、いわゆる前出しが必要であると判断する。また、判断部111は、例えば、図4Aに示すように、物品4が特定エリア126にも配置されている場合には、前出しが不要であると判断する。言い換えると、判断部111は、特定エリア126に対する判断結果に基づいて物品4の前出しの要否を判断する。
【0040】
また、判断部111は、感圧センサ12にて検出される圧力の大きさから、物品4の重量を推定可能である。具体的には、判断部111は、上記圧力と感圧センサ12に置かれる物品4の底面積との積から、物品4の重量を推定(算出)することができる。
【0041】
出力部112は、判断部111の判断結果に基づく欠品情報を出力する。欠品情報は、例えば、欠品による前出しを指示する情報であるが、欠品そのものを示す情報であってもよい。出力部112は、欠品情報を含む無線信号を、通信部13から情報端末2に送信させる。
【0042】
(2.3)通信部
通信部13は、情報端末2と通信を行うための通信インターフェースである。通信部13は、例えば、電波を通信媒体として、情報端末2との間で無線通信を行う。通信部13は、上述の欠品情報を含む無線信号を情報端末2に送信する。
【0043】
(2.4)記憶部
記憶部14は、例えば、EEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)等の書き換え可能な不揮発性メモリである。記憶部14は、上述の閾値及び所定値を記憶する。また、記憶部14は、感圧センサ12からの圧力データを記憶する。この圧力データでは、感圧センサ12における圧力検出位置(圧力検出部120の位置)と、当該圧力検出位置で検出された圧力の大きさ(圧力値)とが対応付けられている。さらに、記憶部14は、設定部15にて特定エリア126(図4A及び図4B参照)を設定する場合には、特定エリア126を記憶する。
【0044】
(2.5)設定部
設定部15は、図4A及び図4Bに示すように、感圧センサ12における特定エリア126を設定するように構成されている。設定部15は、感圧センサ12における複数の圧力検出部120のうち、少なくとも1つの圧力検出部120を選択することで、特定エリア126を設定する。例えば、図4A及び図4Bに示す例では、複数の圧力検出部120のうち前側の6個の圧力検出部120を設定部15にて選択することで、前側の6個の圧力検出部120を含む特定エリア126が設定される。
【0045】
(2.6)情報端末
情報端末2は、例えば、コンビニエンスストアの店員が身体に取り付けて使用するウェアラブル端末である。情報端末2は、少なくとも通信部と、表示部と、を備える。通信部は、検知システム1の通信部13と通信を行うための通信インターフェースであり、例えば、通信部13との間で電波を通信媒体とする無線通信を行う。表示部は、通信部を介して検知システム1から受信した欠品情報を表示する。したがって、店員は、欠品情報が表示部に表示されることで物品4が欠品していることを知ることができ、欠品している物品4をすばやく補充したり、前出しを行ったりすることができる。
【0046】
(3)適用例
実施形態に係る検知システム1に用いられる感圧センサ12の適用例について、図5を参照して説明する。
【0047】
図5は、コンビニエンスストアに設置されている陳列棚3の外観を示す斜視図である。陳列棚3は、複数(図示例では4個)の棚板31を備えている。複数の棚板31の各々は、上下方向から見た形状が左右方向に長い矩形の板状である。複数の棚板31は、上下方向に沿って等間隔に配置されている。各棚板31の上面には、感圧センサ12がほぼ全体に亘って取り付けられている。各棚板31の上面には、感圧センサ12を介して複数の物品4が置かれている。したがって、図5に示す状態では、判断部111は、いずれの棚板31においても物品4が欠品していないと判断する。
【0048】
ここで、感圧センサ12は、感圧センサ12が取り付けられる対象物としての棚板31に対して特定の向きに取り付けられる。具体的には、感圧センサ12は、感圧センサ12から引き出される信号線が後方に引き出されるように、前後方向の向きが決められている。また、感圧センサ12は、検知対象としての物品4が置かれる面が上面となるように、上下方向の向きも決められている。つまり、感圧センサ12は、感圧センサ12が取り付けられる対象物(棚板31)に対して特定の向きに取り付けられる。
【0049】
(4)動作
次に、実施形態に係る検知システム1の動作について、図6を参照して説明する。
【0050】
検知システム1の制御部11は、感圧センサ12から圧力データを取得する(ステップS1)。制御部11の判断部111は、感圧センサ12から取得した圧力データに含まれている圧力値と記憶部14に記憶している閾値とを比較する(ステップS2)。さらに、判断部111は、圧力値が閾値以下であるエリア(圧力検知部120の位置)をつなぎ合わせることで、欠品エリア125(図3B参照)を特定し、欠品エリア125の面積を算出する(ステップS3)。
【0051】
判断部111は、欠品エリア125の面積値と記憶部14に記憶している所定値とを比較する(ステップS4)。判断部111は、欠品エリア125の面積値が上記所定値以上の場合に(ステップS4:Yes)、物品4が欠品していると判断する(ステップS5)。また、判断部111は、欠品エリア125の面積値が上記所定値よりも小さい場合に(ステップS4:No)、物品4が欠品していないと判断する(ステップS6)。すなわち、物品4が欠品しているとの判断が第1判断であり、物品4が欠品していないとの判断が第2判断である。
【0052】
(5)効果
実施形態に係る検知システム1では、感圧センサ12にて検出される圧力と閾値とを比較することで、物品4の欠品の有無を判断している。そのため、カメラにて撮像した画像に基づいて物品4の欠品の有無を判断する場合のような誤検知を低減することができ、その結果、欠品の検知精度を向上させることができる。また、実施形態に係る検知システム1を導入することで、省人化を図ることができる。さらに、実施形態に係る検知システム1では、判断部111は、欠品エリア125の大きさに基づいて物品4の欠品の有無を判断することができる。
【0053】
また、実施形態に係る検知システム1では、設定部15にて特定エリア126を設定している場合には、判断部111は、特定エリア126について物品4の欠品の有無を判断するだけでよく、判断部111の処理負担を軽減することができる。特に、物品4が前後方向に並べて配置されている場合には、前側エリアを特定エリア126に設定することで、物品4の前出しの要否を判断することができる。
【0054】
また、実施形態に係る検知システム1のように、感圧センサ12が伸縮性及び柔軟性を有するシートの場合には、棚割り等のレイアウト変更に容易に対応することができる。さらに、実施形態に係る検知システム1のように、棚板31に対して感圧センサ12が特定の向きに取り付けられる構造では、施工ミスを低減することができる。
【0055】
(6)変形例
上述の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上述の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、上述の実施形態に係る検知システム1と同様の機能は、検知方法、コンピュータプログラム、又はコンピュータプログラムを記録した非一時的記録媒体等で具現化されてもよい。
【0056】
一態様に係る検知方法は、感圧センサ12を用いて物品4の在庫状態を検知する検知システム1に用いられる方法である。検知方法は、判断ステップS5を含む。判断ステップS5は、感圧センサ12にて検出される圧力の大きさが閾値以下の場合に、物品4が欠品していると判断するステップである。一態様に係るプログラムは、上述の検知方法を1以上のプロセッサに実行させるためのプログラムである。
【0057】
以下、上述の実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
【0058】
(6.1)変形例1
上述の実施形態では、陳列棚3の棚板31上に置かれている物品4の欠品を検知しているが、例えば、図7に示すように、吊り下げ部材52によって吊り下げられている物品4の欠品を検知してもよい。以下、変形例1に係る検知システム1について、図7を参照して説明する。
【0059】
変形例1に係る検知システム1は、制御部11と、感圧センサ12Aと、通信部13と、記憶部14と、設定部15と、を備えている。なお、感圧センサ12A以外の構成については、上述の実施形態に係る検知システム1と同様であり、ここでは説明を省略する。
【0060】
感圧センサ12Aは、上述の実施形態で説明した感圧センサ12と同様、伸縮性及び柔軟性を有するシートである。図7に示す例では、感圧センサ12Aは、前方から見た形状が左右方向に長い矩形状である。感圧センサ12Aは、吊り下げ部材52からの圧力を検出する。これにより、吊り下げ部材52に吊り下げられている物品4の欠品を検知することができる。
【0061】
吊り下げ部材52は、図7に示すように、引掛部521と、一対の腕部522と、を有している。引掛部521は、前後方向から見た形状が左右方向に長い矩形状で、かつ左右方向から見た形状がU字状となるように形成されている。一対の腕部522の各々は、例えば、丸棒からなり、引掛部521の上端部から前方に突出している。各腕部522の先端部(前端部)は、斜め上向きに折り曲げられている。この吊り下げ部材52は、左右方向に長い長尺の支持部材51に対して引掛部521を引っ掛けることで、支持部材51に取り付けられる(図7参照)。
【0062】
この吊り下げ部材52では、図7に示すように、一対の腕部522にて物品4を吊り下げることで、物品4の自重によるモーメント力が引掛部521に発生する。感圧センサ12Aは、引掛部521に発生するモーメント力を検出する。
【0063】
したがって、図7に示すように、吊り下げ部材52にて物品4を吊り下げる場合でも、引掛部521に発生するモーメント力を感圧センサ12Aにて検出することで、物品4の欠品を検知することができる。また、感圧センサ12Aにて物品4の欠品を検知しているので、カメラにて物品4の欠品を検知する場合に比べて、欠品の検知精度を向上させることができる。
【0064】
(6.2)その他の変形例
以下、上述の実施形態のその他の変形例を列挙する。
【0065】
本開示における検知システム1において、制御部11は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における検知システム1としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されてもよく、電気通信回線を通じて提供されてもよく、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等の非一時的記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1ないし複数の電子回路で構成される。ここでいうIC又はLSI等の集積回路は、集積の度合いによって呼び方が異なっており、システムLSI、VLSI(Very Large Scale Integration)、又はULSI(Ultra Large Scale Integration)と呼ばれる集積回路を含む。更に、LSIの製造後にプログラムされる、FPGA(Field-Programmable Gate Array)、又はLSI内部の接合関係の再構成若しくはLSI内部の回路区画の再構成が可能な論理デバイスについても、プロセッサとして採用することができる。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。ここでいうコンピュータシステムは、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラを含む。したがって、マイクロコントローラについても、半導体集積回路又は大規模集積回路を含む1ないし複数の電子回路で構成される。
【0066】
また、検知システム1における複数の機能が、1つの筐体内に集約されていることは、検知システム1に必須の構成ではない。つまり、検知システム1の構成要素は、複数の筐体に分散して設けられていてもよい。さらに、検知システム1の少なくとも一部の機能、例えば、制御部11の機能がクラウド(クラウドコンピューティング)等によって実現されてもよい。
【0067】
上述の実施形態では、検知システム1の通信部13と情報端末2とが無線通信を行っているが、通信部13と情報端末2とが通信線で接続されており、通信線を介して通信部13と情報端末2とが有線通信を行ってもよい。
【0068】
上述の実施形態では、感圧センサ12が静電容量式の圧力センサであるが、感圧センサ12は、静電容量式の圧力センサに限らず、例えば、抵抗式の圧力センサであってもよい。抵抗式の圧力センサとしては、例えば、ピエゾ抵抗効果を利用したピエゾ抵抗式圧力センサが挙げられる。
【0069】
上述の実施形態では、感圧センサ12のみで物品4の欠品を検知しているが、例えば、感圧センサ12とカメラとを組み合わせて物品4の欠品を検知してもよい。これにより、感圧センサ12のみで物品4の欠品を検知する場合に比べて、欠品の検知精度を向上させることができる。
【0070】
上述の実施形態では、情報端末2がウェアラブル端末であるが、情報端末2は、ウェアラブル端末に限らず、例えば、スマートフォン及びタブレット等の携帯端末であってもよいし、POS端末のような固定端末であってもよい。
【0071】
上述の実施形態では、情報端末2の表示部に欠品情報を表示しているが、例えば、音声メッセージにて欠品を通知してもよいし、ブザー等の音出力にて欠品を通知してもよいし、LED等の発光にて欠品を通知してもよい。
【0072】
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様に係る検知システム(1)は、感圧センサ(12)を用いて物品(4)の在庫状態を検知する検知システム(1)である。検知システム(1)は、判断部(111)を備える。判断部(111)は、感圧センサ(12)にて検出される圧力の大きさが閾値以下の場合に、物品(4)が欠品していると判断する。
【0073】
この態様によれば、判断部(111)は、感圧センサ(12)にて検出される圧力と閾値とを比較することで、物品(4)が欠品しているか否かを判断している。そのため、カメラにて撮像した画像に基づいて物品(4)が欠品しているか否かを判断する場合に比べて、欠品の検知精度を向上させることができる。
【0074】
第2の態様に係る検知システム(1)では、第1の態様において、判断部(111)は、感圧センサ(12)の出力から、物品(4)が欠品している欠品エリア(125)の形状を特定可能である。
【0075】
この態様によれば、感圧センサ(12)の出力から、欠品エリア(125)の形状を特定することができる。
【0076】
第3の態様に係る検知システム(1)では、第2の態様において、判断部(111)は、欠品エリア(125)の面積が所定値以上の場合に、物品(4)が欠品していると判断する。
【0077】
この態様によれば、欠品エリア(125)の大きさから、物品(4)が欠品しているか否かを判断することができる。
【0078】
第4の態様に係る検知システム(1)では、第2又は3の態様において、判断部(111)は、欠品エリア(125)の候補としての対象エリアの面積が最小面積以下の場合に、欠品エリア(125)から対象エリアを除外する。
【0079】
この態様によれば、最小面積以下の対象エリアについては欠品エリア(125)の候補から除外しているので、物品(4)よりも小さい物体による誤検知を低減することができる。
【0080】
第5の態様に係る検知システム(1)では、第1~4のいずれかの態様において、判断部(111)は、感圧センサ(12)の特定エリア(126)に対して物品(4)が欠品しているか否かを判断する。
【0081】
この態様によれば、判断部(111)は、特定エリア(126)について物品(4)が欠品しているか否かを判断するだけでよく、判断部(111)の処理負担を軽減することができる。
【0082】
第6の態様に係る検知システム(1)では、第5の態様において、特定エリア(126)は、物品(4)が前後方向に並べて配置されている場合における前側エリアである。判断部(111)は、特定エリア(126)に対する判断結果に基づいて物品(4)の前出しの要否を判断する。
【0083】
この態様によれば、物品(4)の前出しの要否を判断することができる。
【0084】
第7の態様に係る検知システム(1)では、第1~6のいずれかの態様において、判断部(111)は、感圧センサ(12)の出力から、物品(4)の重量を推定可能である。
【0085】
この態様によれば、物品(4)の重量を推定することができる。
【0086】
第8の態様に係る検知システム(1)では、第1~7のいずれかの態様において、感圧センサ(12A)は、上記圧力として、物品(4)を吊り下げた状態で保持する吊り下げ部材(52)からの圧力を検出する。
【0087】
この態様によれば、吊り下げ部材(52)によって吊り下げられた物品(4)についても欠品を検知することができる。
【0088】
第9の態様に係る検知システム(1)では、第1~8のいずれかの態様において、感圧センサ(12)は、伸縮性及び柔軟性を有するシートである。
【0089】
この態様によれば、棚割り等のレイアウト変更にも容易に対応することができる。
【0090】
第10の態様に係る検知システム(1)では、第1~9のいずれかの態様において、感圧センサ(12)は、感圧センサ(12)が取り付けられる対象物(31)に対して特定の向きに取り付けられる。
【0091】
この態様によれば、施工ミスを低減することができる。
【0092】
第11の態様に係る検知システム(1)は、第1~10のいずれかの態様において、出力部(112)を更に備える。出力部(112)は、判断部(111)の判断結果に基づく欠品情報を出力する。
【0093】
この態様によれば、欠品情報を外部(例えば情報端末2)に出力することができる。
【0094】
第12の態様に係る検知方法は、感圧センサ(12)を用いて物品(4)の在庫状態を検知する検知システム(1)に用いられる検知方法である。検知方法は、判断ステップ(S5)を含む。判断ステップ(S5)は、感圧センサ(12)にて検出される圧力の大きさが閾値以下の場合に、物品(4)が欠品していると判断するステップである。
【0095】
この態様によれば、判断部(111)は、感圧センサ(12)にて検出される圧力と閾値とを比較することで、物品(4)が欠品しているか否かを判断している。そのため、カメラにて撮像した画像に基づいて物品(4)が欠品しているか否かを判断する場合に比べて、欠品の検知精度を向上させることができる。
【0096】
第13の態様に係るプログラムは、第12の態様に係る検知方法を1以上のプロセッサに実行するためのプログラムである。
【0097】
この態様によれば、判断部(111)は、感圧センサ(12)にて検出される圧力と閾値とを比較することで、物品(4)が欠品しているか否かを判断している。そのため、カメラにて撮像した画像に基づいて物品(4)が欠品しているか否かを判断する場合に比べて、欠品の検知精度を向上させることができる。
【0098】
第2~11の態様に係る構成については、検知システム(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0099】
1 検知システム
4 物品
12,12A 感圧センサ
31 棚板(対象物)
52 吊り下げ部材
111 判断部
112 出力部
125 欠品エリア
126 特定エリア
S5 判断ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7