(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-21
(45)【発行日】2024-03-29
(54)【発明の名称】物品買取システム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20240322BHJP
【FI】
G06Q30/06
(21)【出願番号】P 2024011438
(22)【出願日】2024-01-30
【審査請求日】2024-01-31
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】520001246
【氏名又は名称】飛鳥興産株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100205626
【氏名又は名称】村上 博
(72)【発明者】
【氏名】青木 英長
【審査官】岡北 有平
(56)【参考文献】
【文献】中国特許出願公開第112478491(CN,A)
【文献】特開2002-128207(JP,A)
【文献】特許第7232486(JP,B1)
【文献】特開2021-174290(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 ー 99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザを識別する識別情報を取得する識別情報取得装置を備え、取得した前記識別情報をエンコードして識別コードを生成し、記録媒体に出力する受付装置と、
前記記録媒体が貼付され、物品が収容される風袋と、
前記記録媒体から前記識別コードを読み
取る識別情報読取装置と、
前記ユーザによって搬送された前記風袋を、前記物品の重量を含めて風袋総重量として計量
し、前記識別情報読取装置が読み取った前記識別コードを前記識別情報にデコードして送信する計量装置と、
前記識別情報ごとに関連付けられ、
取引ごとに買取金額合計を格納する取引データベースを備え、前記計量装置から受信した
前記識別情報に基づいて前記取引データベースを参照し、前記計量装置から受信した前記風袋総重量及び予め記憶された前記風袋の重量に基づいて前記物品の重量を算出し、前記物品の重量と、別途記憶している前記物品の品目ごとの買取単価から
前記取引ごとに前記買取金額合計を算出する制御装置と、
精算用識別情報読取装置によって前記記録媒体から前記識別コードを読み取り、前記識別情報にデコードして前記制御装置に送信し、前記制御装置に送信した前記識別情報に対して前記制御装置から受信した
前記取引ごとの指示に従って
前記買取金額合計に相当する金額の精算を行う精算装置と、
を備える物品買取システム。
【請求項2】
ユーザを識別する識別情報を取得する識別情報取得装置と、
取得した前記識別情報をエンコードして識別コードを生成し、記録媒体に出力する受付装置と、
前記記録媒体が貼付され、物品が収容される風袋と、
前記記録媒体から前記識別コードを読み
取る識別情報読取装置と、
前記ユーザによって搬送された前記風袋を、前記物品の重量を含めて風袋総重量として計量
し、前記識別情報読取装置が読み取った前記識別コードを前記識別情報にデコードして送信する計量装置と、
前記識別情報ごとに関連付けられ、
取引ごとに買取金額合計を格納する取引データベースを備え、前記計量装置から受信した
前記識別情報に基づいて前記取引データベースを参照し、前記計量装置から受信した前記風袋総重量及び予め記憶された前記風袋の重量に基づいて前記物品の重量を算出し、前記物品の重量と、別途記憶している前記物品の品目ごとの買取単価から
前記取引ごとに前記買取金額合計を算出する制御装置と、
精算用識別情報読取装置によって前記記録媒体から前記識別コードを読み取り、前記識別情報にデコードして前記制御装置に送信し、前記制御装置に送信した前記識別情報に対して前記制御装置から受信した
前記取引ごとの指示に従って
前記買取金額合計に相当する金額の精算を行う精算装置と、
を備える物品買取システム。
【請求項3】
前記識別情報取得装置は、
前記ユーザの顔を撮像した画像データから顔認証データを生成し、
前記制御装置は、
前記識別情報として、前記顔認証データを用いる請求項2に記載の物品買取システム。
【請求項4】
前記計量装置の近傍に撮像装置をさらに備え、
前記制御装置は、
前記計量装置の近傍の前記撮像装置によって撮像された前記物品の画像を外部サーバに送信し、前記外部サーバが有する、前記物品の画像を説明変数とし、前記物品の前記品目を目的変数として学習した学習済モデルに送信し、前記学習済モデルが処理して出力した前記品目のテキストデータを前記外部サーバから受信し、受信した前記品目のテキストデータと、受付処理時に前記ユーザが入力した前記品目とを比較し、両者が合致した場合にのみ、前記計量装置に計量指示を送信する請求項2に記載の物品買取システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、物品買取システムに関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)という概念が提唱され、各方面においてその実行が試みられている。このSDGsには17の目標が掲げられている。これらの目標の中でも、「目標12」:[持続可能な消費と生産]持続可能な消費生産形態を確保する、という目標には「リサイクル、および再利用(リユース)により廃棄物の排出量を大幅に削減する。」というターゲットが含まれている。
【0003】
リサイクルやリユースは企業等の生産活動によって実現される側面もある一方、一般消費者が各家庭において直ちに実行できる行動によって実現される側面もある。そして、このように各家庭において行われる活動は「家庭からのSDGs」として注目を集めいている。
【0004】
一般消費者が関与できるリサイクルやリユースは、(1)自治体や町内会などによる資源物などの物品の収集活動に各家庭からの物品を持ち込むほか、(2)古着店や、リサイクルショップなどの不用品買取販売業者に持ち込むことが、従来行われてきた。
【0005】
上記の(1)については、収集日時が限られており、多忙な一般消費者にとっては利用しづらい点があった。また、上記の(2)については、使用可能なものであっても再度販売可能な物品しか買い取ってもらえないため、有価物であるにもかかわらず廃棄せざるを得ない物品が多数生じていた。
【0006】
そこで、多忙な一般消費者でも利用しやすく、再販売不可能な物品まで収集し、その価値に応じて買い取る業態を開発することが考えられる。
【0007】
このような業態の開発において、どこに、どのように物品を収集し、どのように効率よく買取作業を行うかが問題となる。
【0008】
出願人は先にこれらの問題に鑑みたシステムを開発し、既に特許を取得している(特許文献1)。
【0009】
しかしながら、このシステムにはスタッフ削減等のコスト削減の問題があった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明が解決しようとする課題は、ランニングコストを抑えた物品買取システムを提供することである。
【0012】
なお、上記の「背景技術」、および「発明が解決しようとする課題」に記載した内容は、本発明をするに至った契機(きっかけ)を示すものであり、本発明の技術的範囲を限定するものではなく、また、本発明の技術的範囲の限定解釈を許容するものでもない(平成17年(行ケ)第10042号、及び出願日における特許庁審査基準第II部第2章 第2節3.2.1参照。)。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、ユーザを識別する識別情報を取得する識別情報取得装置を備え、取得した前記識別情報をエンコードして識別コードを生成し、記録媒体に出力する受付装置と、前記記録媒体が貼付され、物品が収容される風袋と、前記記録媒体から前記識別コードを読み取る識別情報読取装置と、前記ユーザによって搬送された前記風袋を、前記物品の重量を含めて風袋総重量として計量し、前記識別情報読取装置が読み取った前記識別コードを前記識別情報にデコードして送信する計量装置と、前記識別情報ごとに関連付けられ、取引ごとに買取金額合計を格納する取引データベースを備え、前記計量装置から受信した前記識別情報に基づいて前記取引データベースを参照し、前記計量装置から受信した前記風袋総重量及び予め記憶された前記風袋の重量に基づいて前記物品の重量を算出し、前記物品の重量と、別途記憶している前記物品の品目ごとの買取単価から前記取引ごとに前記買取金額合計を算出する制御装置と、精算用識別情報読取装置によって前記記録媒体から前記識別コードを読み取り、前記識別情報にデコードして前記制御装置に送信し、前記制御装置に送信した前記識別情報に対して前記制御装置から受信した前記取引ごとの指示に従って前記買取金額合計に相当する金額の精算を行う精算装置と、を備える物品買取システムを提供する。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、ランニングコストを抑えた物品買取システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【
図1】第1の実施形態の物品買取システムの構成を示す概要図である。
【
図2】第1の実施形態の取引データベースのデータ構成を示す図である。
【
図3】第1の実施形態の価格データベースのデータ構成を示す図である。
【
図4】第1の実施形態の物品買取システムの動作を示すフローチャートである。
【
図5】第2の実施形態の物品買取システムの構成を示す概要図である。
【
図6】第2の実施形態の取引データベースのデータ構成を示す図である。
【
図7】第2の実施形態の物品買取システムの動作を示すフローチャートである。
【
図8】第3の実施形態の物品買取システムの構成を示す概要図である。
【
図9】第4の実施形態の物品買取システムの構成を示す概要図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態に係る物品買取システム1を詳細に説明する。
【0017】
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態の物品買取システム1の構成を示す概要図である。
図1に示すように、物品買取システム1は、識別情報取得装置を備える受付装置21と、識別情報読取装置35と、計量装置である載置搬送式計量装置32及び据え置き型計量装置33のいずれか1種類以上と、制御装置40と、精算装置50と、を備える。
【0018】
識別情報取得装置は、CPU(Central processing unit)などの演算装置と、メモリなどの記憶装置と、通信装置と、を備える。識別情報取得装置は、タッチパネルや無線タグのデータを読み書きするリーダライタ、あるいは運転免許証やマイナンバーカードなどの画像を取得する撮像装置等のから受信したユーザを識別する情報、例えばマイナンバーカードに記載の個人番号、運転免許証番号、健康保険証の各種の番号などの識別情報を受付装置21に送信する。識別情報取得装置はまた、予め制御装置40などに設けられる認証システムに登録されたユーザを識別するユーザIDや生態認証用情報などの情報を用いてユーザを特定し、これらの情報のうちの一つを識別情報として受付装置21に送信してもよい。
【0019】
受付装置21は、CPUなどの演算装置と、メモリなどの記憶装置と、通信装置と、ユーザの操作に基づいて情報を演算装置に入力するタッチパネルなどの入出力装置と、紙やいわゆる無線タグと呼ばれるRFIDなどの記録媒体へ情報を出力するプリンタ装置や無線タグリーダライタなどの媒体出力装置と、を備える。
【0020】
受付装置21は、識別情報取得装置から受信した識別情報を制御装置40に送信する。受付装置21は、受付装置21は、制御装置40からの応答を待って、識別情報を入出力装置から入力された物品RSの名称等とともに記録媒体にバーコードや2次元コードなどのコンピュータ等が読み取り可能なコードに変換し、風袋TRに貼付する仕様の風袋用識別票BC1と、ユーザが所持して精算の際に用いるユーザ用識別票BC2と、を出力する。
【0021】
識別情報読取装置35は、計量装置の近傍に設置され、媒体に出力されたコードを読み取る、いわゆるバーコードリーダや無線タグ用のリーダライタなどが含まれる。識別情報読取装置35は、風袋TRに貼付された風袋用識別票BC1に記載の識別情報を読み取り、制御装置40に送信する。
【0022】
計量装置(載置搬送式計量装置32、据え置き型計量装置33など。)は、風袋TRに収容される物品RSの重量を風袋TR或いは風袋TR及び移動風袋CRのまるごとの重量を風袋総重量として計量し、計量した風袋総重量から予め記憶装置に格納されている風袋TR及び必要に応じて移動風袋CRの重量を差し引いて、物品RSの重量を算出し、識別情報とともに精算装置50に送信する。
【0023】
載置搬送式計量装置32は、ベルトコンベア、あるいは複数のコロなどの計量対象物を載置して搬送する搬送部と、搬送部の計量対象物載置面の下方に配置される計量部と、を備える。載置搬送式計量装置32は、計量対象物が計量部の上に到達し、計量対象物の移動が停止すると、載置された計量対象物の重量を計量する。載置搬送式計量装置32は、設置面からの高さが高いため、ユーザが手で持ち運べる程度の重量の物品RS(以下、可搬重量物という。)を計量する際に使用できる。据え置き型計量装置33は、設置面からの高さが低いため、ユーザが手で持ち運べない重量の物品RS(以下、不可搬重量物という。)を計量する際に使用できる。ユーザは、載置搬送部31、あるいは移動風袋CRなど、ユーザが使用可能な搬送装置を使用して、物品RSが収容された風袋TRを計量装置まで搬送し、計量する。
【0024】
可搬重量物の場合、ユーザは風袋用識別票BC1を風袋TRに貼付し、この風袋TRに物品RSを入れる。そして、物品RSが入った風袋TRを、必要に応じて配置される載置搬送部31に載せて載置搬送式計量装置32まで移動させ、計量する。載置搬送部31は、ベルトコンベア、あるいは複数のコロなどの搬送対象物を載置して搬送する器具を備え、搬送対象物を載置する搬送対象物載置面が載置搬送式計量装置32の計量対象物載置面とほぼ同じ高さに調整されている。計量の際、識別情報読取装置35は風袋TRに貼付された風袋用識別票BC1に記載の識別情報を読み取り、制御装置40に送信する。
【0025】
不可搬重量物の場合、ユーザはまず風袋用識別票BC1を風袋TRに貼付し、この風袋TRを移動風袋CRに載置し、載置した風袋TRに物品RSを入れる。移動風袋CRは、例えばカート等のユーザが押しながら移動させることができる搬送器具が挙げられる。そして、移動風袋CRを押しながら移動させて据え置き型計量装置の上に載置し、風袋TR及び移動風袋CRを含めた重量を据え置き型計量装置33によって計量する。この際、識別情報読取装置35は風袋TRに貼付された風袋用識別票BC1に記載の識別情報を読み取り、制御装置40に送信する。
【0026】
制御装置40は、いわゆるサーバ装置やストアコントローラを用いることができる。いずれの場合にも、制御装置40は、CPUなどの演算装置を含む制御部41と、メモリなどの記憶装置を含む記憶部42と、通信装置を含む通信部43と、を備える。
【0027】
記憶部42は、ユーザに固有に割り当てられる識別子であるユーザIDごとに、識別情報と、取引ごとの取引内容と、を格納する取引DB421(以下、データベースをDBという。)と、物品RSの種類を示す品目ごとに、物品RSの相場価格と、物品RSの買取単価と、を格納する価格DB422と、を格納する。
【0028】
通信部43は、物品買取システム1の中の各装置と通信する通信装置と、インターネットなどの公衆通信回線網60を介して外部サーバ70と通信する通信部と、を備える。
【0029】
制御装置40は、通信部43を介して外部サーバ70から品目ごとの相場価格を取得することもできる。
【0030】
精算装置50は、いわゆるキオスク端末を用いることができる。精算装置50は、媒体に出力されたコードを読み取る、いわゆるバーコードリーダや無線タグ用のリーダライタなどの精算用識別情報読取装置51と、現金を払い出す現金払出装置を備える。
【0031】
図2は、取引DB421のデータ構成を示す図である。
図2に示すように、取引DB421は、メインテーブルに、ユーザに固有に割り当てられる識別子である顧客IDと、ユーザをユーザごとに識別する識別子である識別情報と、その他の情報と、を格納する。本実施形態においては、識別情報として上述の個人情報等を格納する。
【0032】
その他の情報としては、例えば、ユーザが決済に使用した電子マネー媒体等の媒体識別番号、必要に応じて収集された顧客の連絡先等が含まれる。
【0033】
取引DB421は、サブテーブルに、取引ごとに固有に割り当てられる識別子である取引IDと、メインテーブルとのリレーションシップを示すポインタとしての顧客IDと、取引年月日と、取引を行った品目ごとの品目ID、買取時相場価格、買取単価、重量、及び品目別買取金額と、買取金額合計と、を格納する。
【0034】
図3は、価格DB422のデータ構成を示す図である。
図3に示すように、価格DB422は、物品RSの品目ごとに固有に割り当てられる識別子である品目IDと、品目IDに対応する品目名と、品目を買取る際の相場価格と、品目を買取る場合の買取単価と、を格納する。
【0035】
ここで、買取り対象となる物品RSに含まれる代表的な品目は以下である。
・新聞紙、雑誌、書籍類、その他の印刷物
・段ボール、ボール紙
・その他の紙類
・衣服などの繊維類
・ペットボトル
・アルミニウム製品等(アルミニウム製品等はアルミニウム缶、アルミニウム片を含む。)
・鉄製品(スチール缶、鉄片、鉄屑)
・その他の金属製品(銅製品、ニッケル・クロム製品)
・貴金属を含む製品(金、銀、白金、パラジウムなどを含む電子製品、電子部品、その他の部品。)
・小型家電、その他の民生電気製品
・食器(陶磁器、漆器、フォーク・スプーンなどの金属製食器)
・調理器具(鍋、釜、しゃもじ、フライ返しなど。)
・おもちゃ、ゲーム、その他の遊具、スポーツ用品、金属を含む楽器類
・てんぷら油などの植物由来の油脂
【0036】
買取り対象となる物品RSに含まれる品目は上記に限られず、買取時の状態による再販売が困難な品目、リサイクルショップ等において買取が不可能と判断された品目、そのほか品目自体に価値が残存している物品RSのほか、有価物を含む廃棄物なども含まれる。
【0037】
図4は、物品買取システム1の動作を示すフローチャートである。
図4に示すように、ステップS001において、受付装置21の制御部は、ユーザを識別する識別情報を識別情報取得装置10から受信する。
【0038】
ステップS002において、受付装置21の制御部は、受信した車両登録番号を識別情報として制御装置40に送信する。
【0039】
ステップS003において、制御装置40の制御部41は、受付処理を行う。受付処理は、例えば、受付処理開始の年月日時に基づいてトランザクションNoを発番して記憶部42のテンポラリファイルに格納する。次に、受信した識別情報に基づいて取引DB421に格納された対応する識別情報を有する顧客IDの有無を判定する。
【0040】
制御装置40の制御部41は、対応する識別情報を有する顧客IDが取引DB421に格納されていると判定した場合、顧客IDを読み出し、対応する識別情報を有する顧客IDが取引DB421に格納されていないと判定した場合、顧客IDを新たに発番して取引DB421に格納する。さらに制御装置40の制御部41は、取引IDを新たに発番して取引DB421に格納する。
【0041】
ステップS004において、制御装置40の制御部41は、識別情報及び取引IDとともに受付けが完了した旨の情報を受付装置21に送信する。
【0042】
ステップS005において、受付装置21の制御部は、識別情報及び取引IDがエンコードされた識別コードが記載された風袋用識別票BC1及びユーザ用識別票BC2を出力する。
【0043】
ステップS006において、制御装置40の制御部41は、計量装置から識別情報を受信したかを判定する。制御部41は、計量装置から識別情報を受信したと判定した場合(ステップS006のY。)、ステップS008に進み、計量装置から識別情報を受信したと判定しない場合(ステップS006のN。)、ステップS006に戻る。
【0044】
ステップS007において、計量装置の制御部は、識別情報読取装置35から受信した識別コードを識別情報にデコードして制御装置40に送信する。
【0045】
ステップS008において、制御装置40の制御部41は、計量装置から受信した識別情報に基づいて取引DB421を検索し、対応する識別情報を有する顧客IDのアクティブな取引IDから品目IDを読み出して、読み出した品目IDとともに計量処理指示を計量装置に送信する。
【0046】
ステップS009において、計量装置の制御部は、計量装置に載置された物品RSの計量を行い、風袋TR等の重量を差し引いて計量結果を制御装置40に送信する。
【0047】
ステップS010において、制御装置40の制御部41は、受信した重量と、品目IDに基づいて価格DB422を検索して読み出した相場価格および買取単価に基づいて、品目別買取金額を算出して取引DB421に格納する取引処理を行う。
【0048】
ステップS011において、制御装置40の制御部41は、精算装置50から識別情報を受信したかを判定する。制御部41は、精算装置50から識別情報を受信したと判定した場合(ステップS011のY。)、ステップS013に進み、精算装置50から識別情報を受信したと判定しない場合(ステップS011のN。)、ステップS011に戻る。
【0049】
ステップS012において、精算装置50の制御部は、精算用識別情報読取装置51から受信した識別コードを識別情報にデコードして制御装置40に送信する。
【0050】
ステップS013において、制御装置40の制御部41は、精算装置50から受信した識別情報に基づいて取引DB421を検索し、対応する識別情報を有する顧客IDのアクティブな取引IDから品目別買取金額及び買取金額合計を読み出して、精算処理指示を精算装置50に送信する。
【0051】
ステップS014において、精算装置50の制御部は、受信した買取金額合計に相当する現金を払い出す精算処理を行う。
【0052】
ステップS015において、精算装置50の制御部は、精算が完了した旨の情報を制御装置40に送信する。
【0053】
ステップS016において、制御装置40の制御部41は、対応する取引IDに精算が完了した旨の情報を格納して取引をクローズする取引クローズ処理を行い、処理を終了する。
【0054】
以上述べたように、本実施形態の物品買取システム1は、ユーザを識別する識別情報を取得する識別情報取得装置を備え、取得した識別情報をエンコードして識別コードを生成し、記録媒体に出力する受付装置21と、記録媒体から識別コードを読み取り、識別情報にデコードする識別情報読取装置35と、物品RSの重量を計量する計量装置と、識別情報ごとに関連付けられ、計量装置から受信した物品RSの重量と、別途記憶している物品RSの品目ごとの買取単価から買取金額合計を算出する制御装置40と、精算用識別情報読取装置51によって記録媒体から識別コードを読み取り、識別情報にデコードし、制御装置40に送信した識別情報に対して制御装置40から受信した指示に従って買取金額合計に相当する金額の精算を行う精算装置50と、を備える。
【0055】
従って、本実施形態によれば、受付を行うスタッフ及び精算を行うスタッフが不要になるとともに、設備費も少なくて済み、物品RSの買取にかかる時間も短縮くされ、スタッフが不正を行うことが困難となるため、ランニングコストを抑えた物品買取システムを提供することができるという効果がある。
【0056】
(第2の実施形態)
図5は、本実施形態の物品買取システム1の構成を示す概要図である。
図5に示すように、物品買取システム1は、撮像装置11を含む識別情報取得装置10と、受付装置21と、識別情報読取装置35と、計量装置である載置搬送式計量装置32及び据え置き型計量装置33のいずれか1種類以上と、制御装置40と、精算装置50と、を備える。
【0057】
撮像装置11は、いわゆるカメラであり、対象物を撮像して画像データを出力する装置である。撮像装置11は、物品RSを持ち込むユーザの自動車のナンバープレートを撮像し、撮像した画像を識別情報取得装置10に出力する。
【0058】
識別情報取得装置10は、CPU(Central processing unit)などの演算装置と、メモリなどの記憶装置と、通信装置と、を備える。識別情報取得装置10は、撮像装置11から受信した画像データからナンバープレートに記載されている車両登録番号を抽出してテキストデータに変換した後に受付装置21に送信する。この処理には公知の画像をテキストデータに変換するアプリケーションを使用することができる。
【0059】
受付装置21は、CPUなどの演算装置と、メモリなどの記憶装置と、通信装置と、ユーザの操作に基づいて情報を演算装置に入力するタッチパネルなどの入出力装置と、紙やいわゆる無線タグと呼ばれるRFIDなどの記録媒体へ情報を出力するプリンタ装置や無線タグリーダライタなどの媒体出力装置と、を備える。
【0060】
受付装置21は、識別情報取得装置10から受信した車両登録番号を識別情報として制御装置40に送信する。受付装置21は、受付装置21は、制御装置40からの応答を待って、識別情報を入出力装置から入力された物品RSRSの名称等とともに記録媒体にバーコードや2次元コードなどのコンピュータ等が読み取り可能なコードに変換し、風袋TRに貼付する仕様の風袋用識別票BC1と、ユーザが所持して精算の際に用いるユーザ用識別票BC2と、を出力する。
【0061】
識別情報読取装置35は、計量装置の近傍に設置され、媒体に出力されたコードを読み取る、いわゆるバーコードリーダや無線タグ用のリーダライタなどが含まれる。識別情報読取装置35は、風袋TRに貼付された風袋用識別票BC1に記載の識別情報を読み取り、制御装置40に送信する。
【0062】
計量装置(載置搬送式計量装置32、据え置き型計量装置33など。)は、風袋TRに収容される物品RSの重量を風袋TR或いは風袋TR及び移動風袋CRのまるごとの重量を風袋総重量として計量し、計量した風袋総重量から予め記憶装置に格納されている風袋TR及び必要に応じて移動風袋CRの重量を差し引いて、物品RSの重量を算出し、識別情報とともに精算装置50に送信する。
【0063】
載置搬送式計量装置32は、ベルトコンベア、あるいは複数のコロなどの計量対象物を載置して搬送する搬送部と、搬送部の計量対象物載置面の下方に配置される計量部と、を備える。載置搬送式計量装置32は、計量対象物が計量部の上に到達し、計量対象物の移動が停止すると、載置された計量対象物の重量を計量する。載置搬送式計量装置32は、設置面からの高さが高いため、ユーザが手で持ち運べる程度の重量の物品RS(以下、可搬重量物という。)を計量する際に使用できる。据え置き型計量装置33は、設置面からの高さが低いため、ユーザが手で持ち運べない重量の物品RS(以下、不可搬重量物という。)を計量する際に使用できる。ユーザは、載置搬送部31、あるいは移動風袋CRなど、ユーザが使用可能な搬送装置を使用して、物品RSが収容された風袋TRを計量装置まで搬送し、計量する。
【0064】
可搬重量物の場合、ユーザは風袋用識別票BC1を風袋TRに貼付し、この風袋TRに物品RSを入れる。そして、物品RSが入った風袋TRを、必要に応じて配置される載置搬送部31に載せて載置搬送式計量装置32まで移動させ、計量する。載置搬送部31は、ベルトコンベア、あるいは複数のコロなどの搬送対象物を載置して搬送する器具を備え、搬送対象物を載置する搬送対象物載置面が載置搬送式計量装置32の計量対象物載置面とほぼ同じ高さに調整されている。計量の際、識別情報読取装置35は風袋TRに貼付された風袋用識別票BC1に記載の識別情報を読み取り、制御装置40に送信する。
【0065】
不可搬重量物の場合、ユーザはまず風袋用識別票BC1を風袋TRに貼付し、この風袋TRを移動風袋CRに載置し、載置した風袋TRに物品RSを入れる。移動風袋CRは、例えばカート等のユーザが押しながら移動させることができる搬送器具が挙げられる。そして、移動風袋CRを押しながら移動させて据え置き型計量装置の上に載置し、風袋TR及び移動風袋CRを含めた重量を据え置き型計量装置33によって計量する。この際、識別情報読取装置35は風袋TRに貼付された風袋用識別票BC1に記載の識別情報を読み取り、制御装置40に送信する。
【0066】
制御装置40は、いわゆるサーバ装置やストアコントローラを用いることができる。いずれの場合にも、制御装置40は、CPUなどの演算装置を含む制御部41と、メモリなどの記憶装置を含む記憶部42と、通信装置を含む通信部43と、を備える。
【0067】
記憶部42は、ユーザに固有に割り当てられる識別子であるユーザIDごとに、識別情報と、取引ごとの取引内容と、を格納する取引DB421(以下、データベースをDBという。)と、物品RSの種類を示す品目ごとに、物品RSの相場価格と、物品RSの買取単価と、を格納する価格DB422と、を格納する。
【0068】
通信部43は、物品買取システム1の中の各装置と通信する通信装置と、インターネットなどの公衆通信回線網60を介して外部サーバ70と通信する通信部と、を備える。
【0069】
制御装置40は、通信部43を介して外部サーバ70から品目ごとの相場価格を取得することもできる。
【0070】
精算装置50は、いわゆるキオスク端末を用いることができる。精算装置50は、媒体に出力されたコードを読み取る、いわゆるバーコードリーダや無線タグ用のリーダライタなどの精算用識別情報読取装置51と、現金を払い出す現金払出装置を備える。
【0071】
図6は、取引DB421のデータ構成を示す図である。
図6に示すように、取引DB421は、メインテーブルに、ユーザに固有に割り当てられる識別子である顧客IDと、ユーザをユーザごとに識別する識別子である識別情報と、その他の情報と、を格納する。
【0072】
本実施形態においては、識別情報としてユーザが乗り入れた自動車のナンバープレートに記載されている車両登録番号を格納する。
【0073】
その他の情報としては、例えば、ユーザが決済に使用した電子マネー媒体等の媒体識別番号、必要に応じて収集された顧客の連絡先等が含まれる。
【0074】
取引DB421は、サブテーブルに、取引ごとに固有に割り当てられる識別子である取引IDと、メインテーブルとのリレーションシップを示すポインタとしての顧客IDと、取引年月日と、取引を行った品目ごとの品目ID、買取時相場価格、買取単価、重量、及び品目別買取金額と、買取金額合計と、を格納する。
【0075】
本実施形態の価格DB422のデータ構成は、第1の実施形態の価格DB422のデータ構成と同様である。
【0076】
図7は、物品買取システム1の動作を示すフローチャートである。
図7に示すように、ステップS101において、受付装置21の制御部は、車両登録番号を識別情報取得装置10から受信する。
【0077】
ステップS102において、受付装置21の制御部は、受信した車両登録番号を識別情報として制御装置40に送信する。
【0078】
ステップS103において、制御装置40の制御部41は、受付処理を行う。受付処理は、例えば、受付処理開始の年月日時に基づいてトランザクションNoを発番して記憶部42のテンポラリファイルに格納する。次に、受信した識別情報に基づいて取引DB421に格納された対応する識別情報を有する顧客IDの有無を判定する。
【0079】
制御装置40の制御部41は、対応する識別情報を有する顧客IDが取引DB421に格納されていると判定した場合、顧客IDを読み出し、対応する識別情報を有する顧客IDが取引DB421に格納されていないと判定した場合、顧客IDを新たに発番して取引DB421に格納する。さらに制御装置40の制御部41は、取引IDを新たに発番して取引DB421に格納する。
【0080】
ステップS104において、制御装置40の制御部41は、識別情報及び取引IDとともに受付けが完了した旨の情報を受付装置21に送信する。
【0081】
ステップS105において、受付装置21の制御部は、識別情報及び取引IDがエンコードされた識別コードが記載された風袋用識別票BC1及びユーザ用識別票BC2を出力する。
【0082】
ステップS106において、制御装置40の制御部41は、計量装置から識別情報を受信したかを判定する。制御部41は、計量装置から識別情報を受信したと判定した場合(ステップS106のY。)、ステップS108に進み、計量装置から識別情報を受信したと判定しない場合(ステップS106のN。)、ステップS106に戻る。
【0083】
ステップS107において、計量装置の制御部は、識別情報読取装置35から受信した識別コードを識別情報にデコードして制御装置40に送信する。
【0084】
ステップS108において、制御装置40の制御部41は、計量装置から受信した識別情報に基づいて取引DB421を検索し、対応する識別情報を有する顧客IDのアクティブな取引IDから品目IDを読み出して、読み出した品目IDとともに計量処理指示を計量装置に送信する。
【0085】
ステップS109において、計量装置の制御部は、計量装置に載置された物品RSの計量を行い、風袋TR等の重量を差し引いて計量結果を制御装置40に送信する。
【0086】
ステップS110において、制御装置40の制御部41は、受信した重量と、品目IDに基づいて価格DB422を検索して読み出した相場価格および買取単価に基づいて、品目別買取金額を算出して取引DB421に格納する取引処理を行う。
【0087】
ステップS111において、制御装置40の制御部41は、精算装置50から識別情報を受信したかを判定する。制御部41は、精算装置50から識別情報を受信したと判定した場合(ステップS111のY。)、ステップS113に進み、精算装置50から識別情報を受信したと判定しない場合(ステップS111のN。)、ステップS111に戻る。
【0088】
ステップS112において、精算装置50の制御部は、精算用識別情報読取装置51から受信した識別コードを識別情報にデコードして制御装置40に送信する。
【0089】
ステップS113において、制御装置40の制御部41は、精算装置50から受信した識別情報に基づいて取引DB421を検索し、対応する識別情報を有する顧客IDのアクティブな取引IDから品目別買取金額及び買取金額合計を読み出して、精算処理指示を精算装置50に送信する。
【0090】
ステップS114において、精算装置50の制御部は、受信した買取金額合計に相当する現金を払い出す精算処理を行う。
【0091】
ステップS115において、精算装置50の制御部は、精算が完了した旨の情報を制御装置40に送信する。
【0092】
ステップS116において、制御装置40の制御部41は、対応する取引IDに精算が完了した旨の情報を格納して取引をクローズする取引クローズ処理を行い、処理を終了する。
【0093】
以上述べたように、本実施形態の物品買取システム1は、ユーザを識別する識別情報を取得する識別情報取得装置10と、取得した識別情報をエンコードして識別コードを生成し、記録媒体に出力する受付装置21と、記録媒体から識別コードを読み取り、識別情報にデコードする識別情報読取装置35と、物品RSの重量を計量する計量装置と、識別情報ごとに関連付けられ、計量装置から受信した物品RSの重量と、別途記憶している物品RSの品目ごとの買取単価から買取金額合計を算出する制御装置40と、精算用識別情報読取装置51によって記録媒体から識別コードを読み取り、識別情報にデコードし、制御装置40に送信した識別情報に対して制御装置40から受信した指示に従って買取金額合計に相当する金額の精算を行う精算装置50と、を備える。
【0094】
従って、本実施形態によれば、受付を行うスタッフ及び精算を行うスタッフが不要になるとともに、物品RSの買取にかかる時間もさらに短縮くされ、スタッフが不正を行うことが困難となるため、ランニングコストを抑えた物品買取システムを提供することができるという効果がある。
【0095】
なお、識別情報読取装置35は、指紋読取装置から受信した指紋情報を識別情報として用いることも可能である。
【0096】
(第3の実施形態)
第2の実施形態の物品買取システム1においては識別情報として撮像装置11から受信した画像データからナンバープレートに記載されている車両登録番号を抽出してテキストデータに変換したデータを使用した。
【0097】
これに対して本実施形態の物品買取システム1は、識別情報として撮像装置11から受信した画像データからユーザの顔の特徴量などの顔認証データを抽出し、抽出された特徴量を識別情報として用いる。
【0098】
以下、本実施形態の物品買取システム1を第1の実施形態の物品買取システム1と異なる部分を中心に説明する。
【0099】
図8は、本実施形態の物品買取システム1の構成を示す概要図である。
図8に示すように、物品買取システム1は、撮像装置11を含む識別情報取得装置10と、受付装置21と、識別情報読取装置35と、計量装置である載置搬送式計量装置32及び据え置き型計量装置33のいずれか1種類以上と、制御装置40と、精算装置50と、を備える。
【0100】
撮像装置11は、いわゆるカメラであり、対象物を撮像して画像データを出力する装置である。撮像装置11は、物品RSを持ち込むユーザの顔を撮像し、撮像した画像を識別情報取得装置10に出力する。
【0101】
識別情報取得装置10は、CPUなどの演算装置と、メモリなどの記憶装置と、通信装置と、を備える。識別情報取得装置10は、撮像装置11から受信した画像データからユーザの顔を抽出して特徴量を抽出した後に受付装置21に送信する。この処理には公知の顔認識アプリケーションを使用することができる。
【0102】
受付装置21は、CPUなどの演算装置と、メモリなどの記憶装置と、通信装置と、ユーザの操作に基づいて情報を演算装置に入力するタッチパネルなどの入出力装置と、紙やいわゆる無線タグと呼ばれるRFIDなどの記録媒体へ情報を出力するプリンタ装置や無線タグリーダライタなどの媒体出力装置と、を備える。
【0103】
受付装置21は、識別情報取得装置10から受信した車両登録番号を識別情報として制御装置40に送信する。受付装置21は、受付装置21は、制御装置40からの応答を待って、識別情報を入出力装置から入力された物品RSの名称等とともに記録媒体にバーコードや2次元コードなどのコンピュータ等が読み取り可能なコードに変換し、風袋TRに貼付する仕様の風袋用識別票BC1と、ユーザが所持して精算の際に用いるユーザ用識別票BC2と、を出力する。
【0104】
識別情報読取装置35は、計量装置の近傍に設置され、媒体に出力されたコードを読み取る、いわゆるバーコードリーダや無線タグ用のリーダライタなどが含まれる。識別情報読取装置35は、風袋TRに貼付された風袋用識別票BC1に記載の識別情報を読み取り、制御装置40に送信する。
【0105】
計量装置(載置搬送式計量装置32、据え置き型計量装置33など。)は、風袋TRに収容される物品RSの重量を風袋TR或いは風袋TR及び移動風袋CRのまるごとの重量を風袋総重量として計量し、計量した風袋総重量から予め記憶装置に格納されている風袋TR及び必要に応じて移動風袋CRの重量を差し引いて、物品RSの重量を算出し、識別情報とともに精算装置50に送信する。
【0106】
載置搬送式計量装置32は、ベルトコンベア、あるいは複数のコロなどの計量対象物を載置して搬送する搬送部と、搬送部の計量対象物載置面の下方に配置される計量部と、を備える。載置搬送式計量装置32は、計量対象物が計量部の上に到達し、計量対象物の移動が停止すると、載置された計量対象物の重量を計量する。載置搬送式計量装置32は、設置面からの高さが高いため、ユーザが手で持ち運べる程度の重量の物品RS(以下、可搬重量物という。)を計量する際に使用できる。据え置き型計量装置33は、設置面からの高さが低いため、ユーザが手で持ち運べない重量の物品RS(以下、不可搬重量物という。)を計量する際に使用できる。ユーザは、載置搬送部31、あるいは移動風袋CRなど、ユーザが使用可能な搬送装置を使用して、物品RSが収容された風袋TRを計量装置まで搬送し、計量する。
【0107】
可搬重量物の場合、ユーザは風袋用識別票BC1を風袋TRに貼付し、この風袋TRに物品RSを入れる。そして、物品RSが入った風袋TRを、必要に応じて配置される載置搬送部31に載せて載置搬送式計量装置32まで移動させ、計量する。載置搬送部31は、ベルトコンベア、あるいは複数のコロなどの搬送対象物を載置して搬送する器具を備え、搬送対象物を載置する搬送対象物載置面が載置搬送式計量装置32の計量対象物載置面とほぼ同じ高さに調整されている。計量の際、識別情報読取装置35は風袋TRに貼付された風袋用識別票BC1に記載の識別情報を読み取り、制御装置40に送信する。
【0108】
不可搬重量物の場合、ユーザはまず風袋用識別票BC1を風袋TRに貼付し、この風袋TRを移動風袋CRに載置し、載置した風袋TRに物品RSを入れる。移動風袋CRは、例えばカート等のユーザが押しながら移動させることができる搬送器具が挙げられる。そして、移動風袋CRを押しながら移動させて据え置き型計量装置の上に載置し、風袋TR及び移動風袋CRを含めた重量を据え置き型計量装置33によって計量する。この際、識別情報読取装置35は風袋TRに貼付された風袋用識別票BC1に記載の識別情報を読み取り、制御装置40に送信する。
【0109】
制御装置40は、いわゆるサーバ装置やストアコントローラを用いることができる。いずれの場合にも、制御装置40は、CPUなどの演算装置を含む制御部41と、メモリなどの記憶装置を含む記憶部42と、通信装置を含む通信部43と、を備える。
【0110】
記憶部42は、ユーザに固有に割り当てられる識別子であるユーザIDごとに、識別情報と、取引ごとの取引内容と、を格納する取引DB421(以下、データベースをDBという。)と、物品RSの種類を示す品目ごとに、物品RSの相場価格と、物品RSの買取単価と、を格納する価格DB422と、を格納する。
【0111】
通信部43は、物品買取システム1の中の各装置と通信する通信装置と、インターネットなどの公衆通信回線網60を介して外部サーバ70と通信する通信部と、を備える。
【0112】
制御装置40は、通信部43を介して外部サーバ70から品目ごとの相場価格を取得することもできる。
【0113】
精算装置50は、いわゆるキオスク端末を用いることができる。精算装置50は、媒体に出力されたコードを読み取る、いわゆるバーコードリーダや無線タグ用のリーダライタなどの精算用識別情報読取装置51と、現金を払い出す現金払出装置を備える。
【0114】
以上述べたように、本実施形態の物品買取システム1は、ユーザを識別する識別情報として、ユーザの顔の画像データから得られる特徴量を用いる。
【0115】
従って、本実施形態によれば、受付を行うスタッフ及び精算を行うスタッフが不要になるとともに、物品RSの買取にかかる時間も短縮くされ、スタッフが不正を行うことが困難となるとともに、ユーザが不正を行うことが困難となるという効果がある。
【0116】
本実施形態においては、取引DB421には識別情報としてユーザの顔の画像から抽出した特徴量などの顔認識データが、車両登録番号の代わりに、又は車両登録番号とともに格納される。
【0117】
また、本実施形態の物品買取システム1の動作は、識別情報として顔認識データを車両登録番号の代わりに使用するほかは、第1の実施形態の物品買取システム1の動作と同様である。
【0118】
以上述べたように、本実施形態の物品買取システム1は、識別情報として顔認識データを使用する。
【0119】
従って、自動車を使用せずに、自転車等によって物品RSを持ち込むユーザに対しても適用できるという効果がある。
【0120】
(第4の実施形態)
第1の実施形態の物品買取システム1においては、計量時に物品RSの品目の確認をスタッフが行う必要があった。
【0121】
これに対して本実施形態の物品買取システム1は、計量時に物品RSの品目の確認を、学習済モデルなどのいわゆるAIなどのAIを利用する。
【0122】
以下、本実施形態の物品買取システム1を第1の実施形態の物品買取システム1と異なる部分を中心に説明する。
【0123】
図9は、本実施形態の物品買取システム1の構成を示す図である。
図9に示すように、物品買取システム1はさらに、計量装置の近傍に撮像装置12を備える。
【0124】
外部サーバ70は、物品RSの画像を説明変数とし、物品RSの品目を目的変数として学習した学習済モデルを備える。外部サーバ70は、制御装置40から物品RSの画像データを受信すると、受信した画像データを学習済モデルに入力し、学習済モデルが処理して出力した品目のテキストデータを制御装置40に送信する。
【0125】
制御装置40は、外部サーバ70から受信した品目のテキストデータと、受付処理時にユーザが入力した品目とを比較し、合致するかを判定する。制御装置40は、両者が合致した場合にのみ、計量装置に計量指示を送信する。
【0126】
以上述べたように、本実施形態の物品買取システム1は、計量装置の近傍に撮像装置12をさらに備え、制御装置40は、計量装置の近傍の撮像装置12によって撮像された物品RSの画像を外部サーバ70に送信し、外部サーバ70が有する、物品RSの画像を説明変数とし、物品RSの品目を目的変数として学習した学習済モデルに送信し、学習済モデルが処理して出力した品目のテキストデータを外部サーバ70から受信し、受信した品目のテキストデータと、受付処理時にユーザが入力した品目とを比較し、両者が合致した場合にのみ、計量装置に計量指示を送信する。
【0127】
従って、本実施形態によれば、計量時に物品RSの品目の確認をスタッフもさらに不要となり、ランニングコストをさらに減少させることが可能となるという効果がある。
【符号の説明】
【0128】
1 物品買取システム
10 識別情報取得装置
11 撮像装置
12 目標
12 撮像装置
21 受付装置
31 載置搬送部
32 載置搬送式計量装置
33 据え置き型計量装置
35 識別情報読取装置
40 制御装置
41 制御部
42 記憶部
43 通信部
50 精算装置
51 精算用識別情報読取装置
70 外部サーバ
421 取引DB
422 価格DB
BC1 風袋用識別票
BC2 ユーザ用識別票
CR 移動風袋
RS 物品
TR 風袋
【要約】
【課題】ランニングコストを抑えた物品買取システムを提供する。
【解決手段】物品買取システム1は、ユーザを識別する識別情報を取得する識別情報取得装置を備え、取得した識別情報をエンコードして識別コードを生成し、記録媒体に出力する受付装置21と、記録媒体から識別コードを読み取り、識別情報にデコードする識別情報読取装置35と、物品RSの重量を計量する計量装置と、識別情報ごとに関連付けられ、計量装置から受信した物品RSの重量と、別途記憶している物品RSの品目ごとの買取単価から買取金額合計を算出する制御装置40と、精算用識別情報読取装置51によって記録媒体から識別コードを読み取り、識別情報にデコードし、制御装置40に送信した識別情報に対して制御装置40から受信した指示に従って買取金額合計に相当する金額の精算を行う精算装置50と、を備える。
【選択図】
図1