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特許7458100二酸化炭素の処理装置、および二酸化炭素の処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-21
(45)【発行日】2024-03-29
(54)【発明の名称】二酸化炭素の処理装置、および二酸化炭素の処理方法
(51)【国際特許分類】
   B01D 53/14 20060101AFI20240322BHJP
   B01D 53/18 20060101ALI20240322BHJP
   B01D 53/62 20060101ALI20240322BHJP
   B01D 53/78 20060101ALI20240322BHJP
   C01B 32/184 20170101ALI20240322BHJP
   C01F 5/24 20060101ALI20240322BHJP
【FI】
B01D53/14 210
B01D53/18 110
B01D53/62 ZAB
B01D53/78
C01B32/184
C01F5/24
【請求項の数】 7
(21)【出願番号】P 2023012100
(22)【出願日】2023-01-30
【審査請求日】2023-01-30
(73)【特許権者】
【識別番号】500002423
【氏名又は名称】株式会社ジョンクェルコンサルティング
(74)【代理人】
【識別番号】110003281
【氏名又は名称】弁理士法人大塚国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】落合 茂
【審査官】小久保 勝伊
(56)【参考文献】
【文献】特開2021-133318(JP,A)
【文献】特開2010-70438(JP,A)
【文献】特開昭52-89569(JP,A)
【文献】特開昭59-4418(JP,A)
【文献】特開平8-206450(JP,A)
【文献】特開2019-126743(JP,A)
【文献】特開平7-178310(JP,A)
【文献】特表2019-531870(JP,A)
【文献】実開昭52-59756(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B01D 53/14
B01D 53/18
B01D 53/62
B01D 53/78
C01B 32/184
C01F 5/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水酸化マグネシウムとアセトニトリルとを含む水分散体によって二酸化炭素含有ガスを処理する装置であって、
前記水分散体を収容し、少なくとも前記水分散体と接触する内面にライナを有する処理容器と、
前記処理容器に設けられ、前記水分散体を導入する水分散体導入手段と、
前記処理容器に設けられ、前記二酸化炭素含有ガスの出口に噴出部を備え、前記二酸化炭素含有ガスを前記水分散体と接触させる二酸化炭素含有ガス導入手段と、を備え、
前記処理容器の内面が前記水分散体の飛散を抑制する飛散抑制板を備え、
前記噴出部が前記二酸化炭素含有ガスを気泡状に放散させる複数の開口を有する、二酸化炭素含有ガスの処理装置。
【請求項2】
前記噴出部は複数の管で構成されている、請求項1に記載の二酸化炭素含有ガスの処理装置。
【請求項3】
前記ライナはフッ素樹脂層である、請求項1に記載の二酸化炭素含有ガスの処理装置。
【請求項4】
前記処理容器は筒の中心軸が上下方向に向けられた筒形状を有し、
前記内面は複数の前記飛散抑制板を備え、複数の飛散抑制板は前記上下方向に離間して配置されている、請求項1に記載の二酸化炭素含有ガスの処理装置。
【請求項5】
前記処理容器に設けられ、前記処理容器内のガスを採取するガス採取手段と、
前記処理容器に設けられ、アセトニトリルを導入するアセトニトリル導入手段と、をさらに備え、
前記ガス採取手段を介して採取されたガスの検知結果に基づいて、前記アセトニトリルの導入量に関する条件を決定する、請求項1に記載の二酸化炭素含有ガスの処理装置。
【請求項6】
前記二酸化炭素含有ガスは天然ガス由来によるものである、請求項1に記載の二酸化炭素含有ガスの処理装置。
【請求項7】
請求項1に記載の二酸化炭素含有ガスの処理装置を使用して、二酸化炭素含有ガスを処理する方法であって、
水酸化マグネシウムとアセトニトリルとを含む水分散体を処理容器に導入すること、
前記二酸化炭素含有ガスを処理容器に導入すること、および
前記導入された二酸化炭素含有ガスを気泡状に放散させて前記水分散体と接触させて、前記水分散体と前記二酸化炭素含有ガスとを反応させること、を備える二酸化炭素含有ガスの処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二酸化炭素の処理装置、および二酸化炭素の処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
地球温暖化の原因の一つとされている二酸化炭素の削減は、世界的にも重要な課題となっている。二酸化炭素の排出の多くは、石油や石炭等をエネルギ源として使う火力発電からとされている。この火力発電における二酸化炭素の排出量を抑制する(低炭素化)ための方法として、二酸化炭素回収・貯留(CCS=Carbon dioxide Capture and Storage)、および二酸化炭素回収・有効利用・貯留(CCUS:Carbon dioxide Capture,Utilization and Storage)が開発および推進されている。
【0003】
また、天然ガスは、燃焼するときに発生する二酸化炭素の発熱量当りの発生量が少ないため、化石エネルギの中で環境への負荷が少ない燃料とされている。世界的に環境問題への対応やエネルギ資源の多様化への対策が求められる中、天然ガスは石油の代替燃料として注目されている。しかし、ガス田や油田から産出される天然ガスは、主成分のメタンに加えて、多くの場合二酸化炭素を含んでいる。そのため、天然ガスは、それに含まれる二酸化炭素が除去された後に、液化天然ガス等の原料としての製品ガスとして利用される。
【0004】
二酸化炭素の回収または除去技術としては、吸収液を用いた、化学吸収法、物理吸収法、膜分離法、吸着法等が知られており、代表的な回収技術は、アミン水溶液を用いる化学吸収法である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0005】
【文献】特許第6905693号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1は、容器内の水酸化マグネシウムおよびアセトニトリルを含む水分散体を攪拌しながら、二酸化炭素を管で水分散体に送り込み、二酸化炭素を処理する装置を開示している。このような水分散体を用いて、二酸化炭素を処理する処理装置において、二酸化炭素の処理効率を向上させることが望まれていた。
【0007】
本発明の目的は、二酸化炭素の処理効率を向上させることができる二酸化炭素含有ガスの処理装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明によれば、
水酸化マグネシウムとアセトニトリルとを含む水分散体によって二酸化炭素含有ガスを処理する装置であって、
前記水分散体を収容し、少なくとも前記水分散体と接触する内面にライナを有する処理容器と、
前記処理容器に設けられ、前記水分散体を導入する水分散体導入手段と、
前記処理容器に設けられ、前記二酸化炭素含有ガスの出口に噴出部を備え、前記二酸化炭素含有ガスを前記水分散体と接触させる二酸化炭素含有ガス導入手段と、を備え、
前記処理容器の内面が前記水分散体の飛散を抑制する飛散抑制板を備え、
前記噴出部が前記二酸化炭素含有ガスを気泡状に放散させる複数の開口を有する、二酸化炭素含有ガスの処理装置が、提供される。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、二酸化炭素の処理効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】一実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理装置の概略図。
図2図1に示す一実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理装置のA-A’断面図。
図3】一実施形態に係る噴出部の断面図。
図4図3に示す一実施形態に係る噴出部のA-A’断面図。
図5図3に示す一実施形態に係る噴出部のB-B’断面図。
図6】別の実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理装置の概略図。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して実施形態を詳しく説明する。尚、以下の実施形態は特許請求の範囲に係る発明を限定するものではなく、また実施形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが発明に必須のものとは限らない。実施形態で説明されている複数の特徴のうち二つ以上の特徴が任意に組み合わされてもよい。また、同一若しくは同様の構成には同一の参照番号を付し、重複した説明は省略する。
【0012】
[一実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理装置]
一実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理装置は、水酸化マグネシウムとアセトニトリルとを含む水分散体(以下、単に「水分散体」と称することがある)によって二酸化炭素含有ガスを処理する装置であり、水分散体を収容し、少なくとも水分散体と接触する内面にライナを有する処理容器と、処理容器に設けられ、水分散体を導入する水分散体導入手段と、処理容器に設けられ、二酸化炭素含有ガスの出口に噴出部を備え、二酸化炭素含有ガスを水分散体と接触させる二酸化炭素含有ガス導入手段と、を備えるものである。このように、二酸化炭素含有ガスの処理装置は、少なくとも水分散体と接触する処理容器の内面にライナを有するので、水分散体の処理容器の内面への付着が抑制され、水分散体に対して処理容器の内面の滑りが向上し、水分散体の撹拌効率が向上し、二酸化炭素の処理効率が向上する。さらに、二酸化炭素含有ガスの処理装置は、二酸化炭素含有ガス導入手段の噴出部により、二酸化炭素含有ガスを水分散体に導入して接触させるので、水分散体を攪拌するための攪拌機を付けることなく、水分散体と二酸化炭素含有ガスを混合することができる。
【0013】
さらに、二酸化炭素含有ガスの処理装置は、処理容器の内面に水分散体の飛散を抑制する飛散抑制板を備えるものである。これにより、水分散体から離れた液滴を、再度、水分散体に戻すことができ、水分散体の量の減少が抑制され、二酸化炭素の処理効率が向上する。さらに、飛散抑制板は、水分散体に接触した後に水分散体から流出するガスを、再度、水分散体に戻すことができ、二酸化炭素の処理効率が向上する。さらに、二酸化炭素含有ガスの処理装置は、噴出部が複数の開口を有するものである。これにより、水分散体にガス道が生じないため、水分散体と二酸化炭素含有ガスとの混合性が向上するとともに、水分散体が攪拌され、二酸化炭素の処理効率が向上する。
【0014】
図1は、一実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理装置の概略図である。本実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理装置100は、処理容器10と、水分散体を導入する水分散体導入手段20と、二酸化炭素含有ガスを気泡状に放散させて水分散体と接触させる二酸化炭素含有ガス導入手段30と、を備えるものである。二酸化炭素含有ガスの処理装置100は、処理容器10内で、二酸化炭素含有ガス40を水分散体50と接触させて、二酸化炭素含有ガスから二酸化炭素を除去するものである。以下、各構成について説明する。
【0015】
<処理容器>
処理容器10は、水分散体50を保持することができ、耐圧性を有するものであれば、特に限定されるものでない。一実施形態において、処理容器10の材質は金属とすることができ、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム、モネル、ハステロイ、およびニッケル等が例示される。また、処理容器10の形状は、円筒状および直方体状の密閉できるものとすることができる。また、処理容器10は、それに収容される水分散体50と接触する内面にライナ11を有するものである。ライナ11は、処理容器10に収容される水分散体50と常時接触していない内面にも設けてもよく、処理容器10の全内面に設けてもよい。ライナ11はフッ素樹脂層であり、フッ素樹脂層は、例えば、パーフルオロアルコキシアルカン樹脂(PFA)、ポリテトラフルオロエチレン樹脂(PTFE)等で形成される。
【0016】
また、図1に示すように、処理容器10は、その内面に水分散体50の飛散を抑制する飛散抑制板12a、12bを備えている。図2は、図1に示す一実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理装置のA-A’断面図である。図1および2では、処理容器10は、2つの飛散抑制板12a、12bを備えているが、飛散抑制板の個数は、特に限定されるものでない。飛散抑制板の個数の下限は、一実施形態において1個以上、別の実施形態において2個以上、さらに別の実施形態において3個以上、さらに別の実施形態において4個以上、さらに別の実施形態において5個以上とすることができる。これにより、水分散体50の攪拌等により、水分散体50から飛散物51として気相中に移動したとしても、再度、矢印aで示すように水分散体50に戻すことができ、また、水分散体50から流出するガス42を、再度、矢印bで示すように水分散体50に戻すことができるものである。また、飛散抑制板の個数の上限は、処理容器10の内容積に応じて決定することができ、一実施形態において10個以下、別の実施形態において9個以下、さらに別の実施形態において8個以下、さらに別の実施形態において7個以下、さらに別の実施形態において6個以下とすることができる。これにより、処理容器10内における水分散体50の容積を十分確保することができ、二酸化炭素の処理効率が向上する。
【0017】
また、図1および2では、処理容器10は、上下方向に向けられた中心軸aを有する筒形状を有しており、飛散抑制板12a、12bは上下方向に離間して配置されている。飛散抑制板同士の間隔は、特に限定されるものでなく、処理容器10の上下方向の高さ、飛散抑制板の数に応じて決定することができる。また、一実施形態において、飛散抑制板12a、12bの表面形状は、図2に示すように扇形を有しているが、その形状は、水分散体50の飛散物51を水分散体50に戻すことができ、また、水分散体50から流出するガス42を、水分散体50に戻すことができれば、特に限定されるものでない。また、飛散抑制板12a、12bは、同様の形状を有しているが、飛散抑制板毎で異なる形状であってもよい。
【0018】
また、飛散抑制板の形状を扇形とする場合、扇形の中心角も、特に限定されるものでなく、一実施形態において10度以上、別の実施形態において30度以上、さらに別の実施形態において45個以上、さらに別の実施形態において90度以上、さらに別の実施形態において120度以上、さらに別の実施形態において180度以上とすることができ、一実施形態において350度以下、別の実施形態において330度以下、さらに別の実施形態において270度以下、さらに別の実施形態において240度以下、さらに別の実施形態において200度以下とすることができる。
【0019】
<水分散体導入手段>
水分散体導入手段20は、処理容器10に設けられ、水分散体50を処理容器10に導入するものである。水分散体導入手段20は、水分散体50を処理容器10に導入することができれば特に限定されるものでないが、導入管21とバルブ22で構成することができる。また、水分散体50の導入量または導入速度は、作業者により調節されても、水分散体導入手段20に水分散体源および水分散体導入ポンプを接続し、かつそれらに制御装置を接続して自動で調節されてもよい。
【0020】
<二酸化炭素含有ガス導入手段>
二酸化炭素含有ガス導入手段30は、処理容器10に設けられ、二酸化炭素含有ガス40を処理容器10に導入するものである。二酸化炭素含有ガス導入手段30は、二酸化炭素含有ガス40を気泡状に放散させて水分散体50と接触させることができれば、特に限定されるものでないが、導入管31と、バルブ32と、噴出部33と、で構成することができる。また、二酸化炭素含有ガス40の導入量または導入速度は、作業者により調節されても、二酸化炭素含有ガス導入手段30に二酸化炭素含有ガス源を接続し、かつそれらに制御装置を接続して自動で調節されてもよい。
【0021】
図3は、一実施形態に係る噴出部の断面図であり、図1に示す噴出部33の紙面に平行な面での断面図である。また、図4は、図3に示す一実施形態に係る噴出部のA-A’断面図であり、図5は、図3に示す一実施形態に係る噴出部のB-B’断面図である。噴出部33は、二酸化炭素含有ガス導入手段30の二酸化炭素含有ガス40の出口に設けられており、複数の開口34を有するものである。噴出部33は複数の管35で構成することができる。
【0022】
噴出部33は、導入管31の二酸化炭素素含有ガスの出口に設けられており、水分散体50へ噴出する二酸化炭素含有ガス40の流路を複数に分割するものである。これにより、水分散体50にガス道が生じないため、水分散体50と二酸化炭素含有ガス40との混合性が向上する。また、噴出部33は、その開口34(管)の中心軸の方向を変更可能とすることができ、二酸化炭素含有ガス40の噴出による水分散体50の流れの方向を変更することができるよう導入管31に設けられている。例えば、処理容器10の内周面に沿って気泡41が流れるように(処理容器内を旋回するように)、噴出部33の開口34(管)の中心軸の方向を調節してもよい。これにより、水分散体50の攪拌性が向上され、それにより二酸化炭素の処理効率を向上させることができる。
【0023】
噴出部33の開口34の数は、特に限定されるものでない。開口34の数の下限は、一実施形態において5以上、別の実施形態において10以上、さらに別の実施形態において20以上、さらに別の実施形態において40以上、さらに別の実施形態において50以上とすることができる。これにより、二酸化炭素含有ガス40を気泡状に放散させて処理容器10内に収容された水分散体50に噴出した場合、ガス道が生じなくなり、水分散体50と二酸化炭素含有ガス40との混合性が向上する。さらに、水分散体50を攪拌するための攪拌機を付けることなく、水分散体50を攪拌することができる。また、開口34の数の上限は、一実施形態において100以下、別の実施形態において90以下、さらに別の実施形態において80以下、さらに別の実施形態において70以下、さらに別の実施形態において60以下とすることができる。
【0024】
図5に示すように、一実施形態に係る噴出部33の断面は、直方体形状を有しているが、その形状は特に限定されるものでなく、例えば、正方形、多角形、円形、楕円形等とすることができる。また、図5に示すように、一実施形態に係る噴出部噴出部33の開口34の断面は、円形状を有しているが、その形状は特に限定されるものでなく、例えば、正方形、長方形、多角形、楕円形等とすることができる。
【0025】
<その他の構成>
一実施形態に係る処理装置100は、処理後のガス放出手段60、使用済み水分散体回収手段70、ガス採取手段80、および圧力計90等を備えることもできる。
【0026】
<処理後のガス放出手段>
処理後のガス放出手段60は、上下方向において処理容器10の上側または頂部に設けれ、処理後のガス63を処理容器10から放出するものである。処理後のガス放出手段60は、処理後のガスを処理容器10から放出することができれば、特に限定されるものでないが、導出管61と、バルブ62と、で構成することができる。処理容器10から放出された処理後のガス63は、処理後のガス放出手段60に接続された不図示の装置によって回収またはさらなる処理され得る。
【0027】
<使用済み水分散体回収手段>
使用済み水分散体回収手段70は、上下方向において処理容器10の下側または底部に設けれ、使用済みの水分散体52を処理容器10から放出するものである。使用済み水分散体回収手段70は、使用済みの水分散体52を処理容器10から放出することができれば、特に限定されるものでないが、導出管71と、バルブ72と、で構成することができる。処理容器10から放出された使用済みの水分散体52は、使用済み水分散体回収手段70に接続された不図示の装置によって回収または処理され得る。
【0028】
<ガス採取手段>
ガス採取手段80は、処理容器10に設けれ、処理容器10内の処理後のガスを採取するものである。ガス採取手段80は、処理後のガスを処理容器10から採取することができれば、特に限定されるものでないが、導出管81と、バルブ82と、で構成することができる。処理容器10から採取されたガスは、不図示のガス検知手段によって処理後のガス中の二酸化炭素の濃度を検知され得る。また、ガス検知手段は、ガス採取手段80に接続されてもよい。ガス検知手段は、二酸化炭素を検知することができれば、特に限定されるものでなく、ガスクロマトグラフ(GC)、赤外分光光度計(IR)、質量分析計(MS)等が例示される。なお、ガス採取手段80は、処理容器10内の圧力を調節するためにガスを放出する手段として利用されることもできる。
【0029】
<圧力計>
圧力計90は、処理容器10に設けれ、処理容器10内の圧力を計測するものである。圧力計90は、処理容器10内の圧力を計測できれば、特に限定されるものでなく、従来公知の圧力計を採用することができる。
【0030】
[別の実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理装置]
図6は、別の実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理装置の概略図である。別の実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理装置200は、図1に示す二酸化炭素含有ガスの処理装置100における処理容器10にアセトニトリル導入手段210が設けられたものである。以下、一実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理装置100と異なるアセトニトリル導入手段210について説明する。また、同一の構成には同一の符号が付与されており、共通する構成の説明は省略する。
【0031】
<アセトニトリル導入手段>
アセトニトリル導入手段210は、処理容器10に接続され、アセトニトリルを処理容器10に導入するものである。アセトニトリル導入手段210は、アセトニトリルを処理容器10に導入することができれば特に限定されるものでないが、導入管211、バルブ212等で構成することができる。アセトニトリルは、アセトニトリル導入手段210を介して、作業者が導入することができる。この場合、アセトニトリルは、ガス採取手段80によって採取された処理容器10内の処理後のガス中の二酸化炭素の濃度に基づいて、アセトニトリルの導入量を決定し、アセトニトリル導入手段210によって、アセトニトリルを処理容器10に導入することができる。
【0032】
または、アセトニトリルは、アセトニトリル導入手段210を介して、自動で導入されてもよい。アセトニトリルを自動で導入する場合、二酸化炭素含有ガスの処理装置200に、アセトニトリルを収容するアセトニトリル源、アセトニトリルの導入ポンプ、および制御装置を接続し、ガス採取手段80によって採取された処理容器10内の処理後のガス中の二酸化炭素の濃度に基づいて、制御装置でアセトニトリルの導入量を決定し、その導入量となるようにアセトニトリルの導入ポンプを作動させ、アセトニトリル導入手段210を介して、アセトニトリルを処理容器10に導入することができる。さらに、制御装置にガス検知手段を接続して、制御装置が、処理容器10内の処理後のガスの検知結果の取得、アセトニトリルの導入量の決定、およびアセトニトリルの導入を制御するよう構成してもよい。
【0033】
また、制御装置は、処理部と、RAM、ROM等の記憶部と、外部デバイスと制御装置との信号の送受信を中継するインタフェース部と、を含んでいる。処理部は、CPUに代表されるプロセッサであり、記憶部に記憶されたプログラムを実行し、二酸化炭素含有ガスの処理装置200の構成を制御する。記憶部には、処理部が実行するプログラムの他、各種のデータが格納される。インタフェース部には、検知手段の検知結果が提供され得、処理部は提供された検知結果に基づいて、アセトニトリル導入手段210等を制御することができる。
【0034】
<一実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理方法>
一実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理方法は、水酸化マグネシウムとアセトニトリルとを含む水分散体50を処理容器10に導入する工程と、二酸化炭素含有ガス40を処理容器10に導入する工程と、導入された二酸化炭素含有ガス40を気泡状に放散させて水分散体50と接触させて、水分散体50と二酸化炭素含有ガス40とを反応させる工程と、を備える。
【0035】
<水分散体の導入工程>
水酸化マグネシウム(Mg(OH))とアセトニトリル(CHCN)とを含む水分散体50は、水分散体導入手段20を介して、処理容器10に導入される。水分散体50の導入量は、二酸化炭素含有ガス40中の二酸化炭素の濃度をガス検知手段等により測定しておき、処理する二酸化炭素含有ガス40の量と測定された二酸化炭素の濃度に応じて調節されることができる。
【0036】
水と、水酸化マグネシウムと、アセトニトリルと、を含む水分散体に対する水酸化マグネシウムの濃度は特に限定されるものでない。水酸化マグネシウムの濃度は、その固形分含有量として、一実施形態において1重量%以上、別の実施形態において5重量%以上、さらに別の実施形態において10重量%以上、さらに別の実施形態において20重量%以上、さらに別の実施形態において30重量%以上であり得る。これにより、水分散体における二酸化炭素の吸収効率が向上する。また、水酸化マグネシウムの濃度は、その固形分含有量として、一実施形態において80重量%以下、別の実施形態において70重量%以下、さらに別の実施形態において60重量%以下、さらに別の実施形態において50重量%以下、さらに別の実施形態において40重量%以下であり得る。これにより、水分散体が適切な粘度となり、水酸化マグネシウムと二酸化炭素との反応が均一となる。
【0037】
水と、水酸化マグネシウムと、アセトニトリルと、を含む水分散体に対するアセトニトリルの濃度は特に限定されるものでない。アセトニトリルの濃度は、一実施形態において1重量%以上、別の実施形態において5重量%以上、さらに別の実施形態において10重量%以上、さらに別の実施形態において20重量%以上であり得る。また、アセトニトリルの濃度は、一実施形態において60重量%以下、別の実施形態において50重量%以下、さらに別の実施形態において40重量%以下、さらに別の実施形態において30重量%以下であり得る。これにより、水分散体における二酸化炭素の吸収速度の調節が容易になる。
【0038】
水は、溶媒として機能するもので、特に限定されるものでない。水の由来としては特に限定されず、水道水、地下水、蒸留水、イオン交換水等を用いることができる。
【0039】
一実施形態において、水酸化マグネシウムと、アセトニトリルと、を含む水分散体は、金属酸化物、例えば、水酸化バリウム、水酸化亜鉛、水酸化ナトリウム、および水酸化カルシウムを含むことができる。特許第6905694号に開示されるように、金属水酸化物は、その導入量によって、二酸化炭素含有ガス中の二酸化炭素の処理速度を調節することができるものである。金属水酸化物は、水と、水酸化マグネシウムと、アセトニトリルと、を含む水分散体に対して、固形分含有量として、一実施形態において1重量%以上、別の実施形態において5重量%以上、さらに別の実施形態において10重量%以上、さらに別の実施形態において30重量%以上、一実施形態において100重量%以下、別の実施形態において90重量%以下、さらに別の実施形態において70重量%以下、さらに別の実施形態において60重量%以下とすることができる。金属水酸化物の合計の濃度は外数であり、水分散体に対する金属水酸化物の合計の割合である。これにより、水分散体における二酸化炭素の吸収速度の調節が容易になる。
【0040】
一実施形態において、水酸化マグネシウムと、アセトニトリルと、を含む水分散体は、種々の添加物、例えば分散剤を含むことができる。分散剤の材料は特に制限されるものでなく、例えば、無機化合物の分散剤、高分子界面活性剤等が例示される。これにより、水酸化マグネシウムの固形分濃度が高い場合でも、水酸化マグネシウムの分散性が向上し、水酸化マグネシウムと二酸化炭素との反応が均一となる。
【0041】
<二酸化炭素含有ガスの導入工程>
二酸化炭素含有ガス40は、二酸化炭素含有ガス導入手段30を介して、処理装容器10に導入される。二酸化炭素含有ガス40の導入量および導入速度は、二酸化炭素含有ガス導入手段30のバルブによって調節され得る。
【0042】
二酸化炭素含有ガス40は、純粋な二酸化炭素に限らず、二酸化炭素を含むものであればよい。一実施形態において、天然ガスのガス田および天然ガス精製設備から排出されるガスには、高濃度の二酸化炭素が含まれており、二酸化炭素含有ガス40として、このような天然ガス由来のガスが挙げられる。また、二酸化炭素含有ガス40としては、例えば、火力発電所、製造所のボイラ、セメント工場のキルン、製鉄所の高炉および転炉、焼却炉等の各種施設や設備から排出されるガスも挙げられる。これらのガスには、液化天然ガス(LNG)および液化石油ガス(LP)等の気体燃料、重油、ガソリン、および軽油等の液体燃料、石炭等の固体燃料等を燃焼させて発生する二酸化炭素が含まれている。
【0043】
二酸化炭素含有ガス40中における二酸化炭素の濃度は、特に限定されるものではない。二酸化炭素の濃度は、一実施形態において1体積%以上、別の実施形態において2体積%以上、さらに別の実施形態において10体積%以上、さらに別の実施形態において20体積%以上、さらに別の実施形態において40体積%以上であり得る。また、二酸化炭素の濃度は、一実施形態において70体積%以下、別の実施形態において65体積%以下、さらに別の実施形態において60体積%以下、さらに別の実施形態において55体積%以下、さらに別の実施形態において50体積%以下であり得る。これにより、十分な吸収速度および吸収量で、水分散体50に二酸化炭素は吸収され得る。なお、ガス中には、二酸化炭素以外に水蒸気、NO、SO、CO、HS、COS、H、O等が含まれ得る。
【0044】
<二酸化炭素含有ガスの接触および反応工程>
処理容器10に導入された二酸化炭素含有ガス40は、噴出部33から水分散体50中に噴出され、気泡状に放散させて水分散体50と接触する。噴出した二酸化炭素含有ガス(または気泡41)は、水分散体50を攪拌する。噴出器33は複数の開口34を備えているため、水分散体50にガス道が生じなくなり、水分散体50と二酸化炭素含有ガス40との混合性が向上する。
【0045】
水分散体50と接触した二酸化炭素含有ガスの気泡41は、水分散体50中の水酸化マグネシウムと反応する。その際の水分散体50の温度は、特に限定されるものでなく、常温(例えば、25±15℃)で行われ得る。これにより、二酸化炭素の吸収速度や吸収量が向上し得る。また、処理容器10内の圧力は、圧力計90で計測されることができる。処理容器10内の圧力は、特に限定されるものでなく、例えば、大気圧以上の圧力に設定され得る。これにより、二酸化炭素含有ガスの水分散体50に対する吸収速度や吸収量が向上し得る。または、二処理容器10内の圧力は、大気圧未満の圧力に設定され得る。
【0046】
二酸化炭素含有ガス40と水分散体50との反応の終了は、予備実験等により予め決められた時間が経過したところとしてもよく、ガス採取手段80により処理容器10内の処理されたガスを所定時間後または所定時間毎に採取し、ガス検知手段により二酸化炭素の濃度を測定し、所定の二酸化炭素の濃度となったところとしてもよい。
【0047】
さらに、一実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理方法は、処理されたガスを回収する工程と、使用済みの水分散体を回収する工程と、を有することができる。
【0048】
<処理ガスの回収工程>
二酸化炭素含有ガス40と水分散体50との反応が終了した後、処理容器10内に存在する処理されたガスは、処理容器10の上部に設けられたガス放出手段60を介して、処理容器10から回収されることができる。二酸化炭素含有ガス40が天然ガス精製設備から排出されるガス(天然ガス由来のガス)である場合は、回収されたガスは、液化天然ガス等の原料としての製品ガスとされる。二酸化炭素含有ガス40が各種施設や設備から排出されるガスの場合は、回収されたガスは、必要に応じて、他の成分の除去や別の処理がなされ、その後、排出される。
【0049】
<使用済みの水分散体の回収工程>
二酸化炭素含有ガス40と水分散体50との反応が終了した後、処理容器10内に存在する使用済みの水分散体52は、処理容器10の下部に設けられた水分散体回収手段70を介して、処理容器10から回収されることができる。回収された使用済みの水分散体52には、炭酸マグネシウムが存在する。炭酸マグネシウムは、ろ過等の従来公知の方法によって分離されることができる。炭酸マグネシウムは、床材、耐火、消火組成物、化粧品、粉塵、歯磨き粉、充填材、プラスチック中の煙抑制剤、ネオプレンゴム中の補強剤、乾燥剤、食品中の色保持、投影スクリーン用のマットホワイトコーティング等で利用され得る。
【0050】
一実施形態において、炭酸マグネシウムは、金属マグネシウム中において所定温度(例えば、600℃)で加熱されると、グラフェンと酸化マグネシウムの混合物が形成される。混合物は、水および酸性水溶液の少なくとも1つと混合し、ろ過等することにより、グラフェンがマグネシウム含有液と分離され得る。グラフェンは、導電性、光学特性、スピン輸送、磁場効果等有し、電子デバイス構成要素として利用され得る。一方、マグネシウム含有液は、本実施形態に係る水分散液の一部として再利用され得る。
【0051】
<別の実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理方法>
別の実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理方法は、上述した別の実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理装置を使用するものである。以下、一実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理方法と異なる点を中心に説明する。
【0052】
別の実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理方法は、処理されたガス中の二酸化炭素の量または二酸化炭素の処理速度に基づいて、追加のアセトニトリルの導入量を決定し、アセトニトリルを処理容器に導入する工程を備えるものである。図6を参照して説明する。
【0053】
<アセトニトリルの導入工程>
アセトニトリルの導入工程は、一実施形態に係る二酸化炭素含有ガスの処理方法における二酸化炭素含有ガスの接触および反応工程中、または、二酸化炭素含有ガスの接触および反応工程後に行われる。特許文献1に開示されるように、アセトニトリルは、その導入量によって、二酸化炭素含有ガス中の二酸化炭素の処理速度を調節することができるものである。
【0054】
まず、処理前の二酸化炭素含有ガス中の二酸化炭素の濃度がガス検知手段によって測定される。次に、二酸化炭素含有ガスの接触および反応工程中、または、二酸化炭素含有ガスの接触および反応工程後に、処理後のガス中の二酸化炭素の濃度が、ガス採取手段80を介して処理後のガスを採取して、ガス検知手段によって測定される。検知された二酸化炭素の量(または濃度)に基づいて、二酸化炭素含有ガス中の二酸化炭素の処理速度が計算され、設定された二酸化炭素の処理速度となるように、アセトニトリルの導入量が決定される。決定された条件(導入量)に基づいて、二酸化炭素含有ガスの接触および反応工程中に、アセトニトリル220が、アセトニトリル導入手段210を介して、処理容器10に導入される。または、決定された条件(導入量)に基づいて、二酸化炭素含有ガスの接触および反応工程後で、一連の処理が終了後に、別の二酸化炭素含有ガスの処理において、アセトニトリル220がアセトニトリル導入手段210を介して、処理容器10に導入される。また、アセトニトリルの導入工程は、上記の制御装置を設けて、自動で導入されてもよい。
【0055】
<実施形態のまとめ>
本明細書の開示は、以下の天然ガスに含まれる二酸化炭素含有ガスの処理装置および二酸化炭素含有ガスの処理方法を含む。
【0056】
(項目1)
水酸化マグネシウムとアセトニトリルとを含む水分散体によって二酸化炭素含有ガスを処理する装置であって、
前記水分散体を収容し、少なくとも前記水分散体と接触する内面にライナを有する処理容器と、
前記処理容器に設けられ、前記水分散体を導入する水分散体導入手段と、
前記処理容器に設けられ、前記二酸化炭素含有ガスの出口に噴出部を備え、前記二酸化炭素含有ガスを前記水分散体と接触させる二酸化炭素含有ガス導入手段と、を備え、
前記処理容器の内面が前記水分散体の飛散を抑制する飛散抑制板を備え、
前記噴出部が前記二酸化炭素含有ガスを気泡状に放散させる複数の開口を有する、二酸化炭素含有ガスの処理装置。
【0057】
(項目2)
前記噴出部は複数の管で構成されている、項目1に記載の二酸化炭素含有ガスの処理装置。
【0058】
(項目3)
前記ライナはフッ素樹脂層である、項目1または項目2に記載の二酸化炭素含有ガスの処理装置。
【0059】
(項目4)
前記処理容器は筒の中心軸が上下方向に向けられた筒形状を有し、
前記内面は複数の前記飛散抑制板を備え、複数の飛散抑制板は前記上下方向に離間して配置されている、項目1から項目3のいずれか1項目に記載の二酸化炭素含有ガスの処理装置。
【0060】
(項目5)
前記処理容器に設けられ、前記処理容器内のガスを採取するガス採取手段と、
前記処理容器に設けられ、アセトニトリルを導入するアセトニトリル導入手段と、をさらに備え、
前記ガス採取手段を介して採取されたガスの検知結果に基づいて、前記アセトニトリルの導入量に関する条件を決定する、項目1から項目4のいずれか1項目に記載の二酸化炭素含有ガスの処理装置。
【0061】
(項目6)
前記二酸化炭素含有ガスは天然ガス由来によるものである、項目1から項目5のいずれか1項目に記載の二酸化炭素含有ガスの処理装置。
【0062】
(項目7)
項目1に記載の二酸化炭素含有ガスの処理装置を使用して、二酸化炭素含有ガスを処理する方法であって、
水酸化マグネシウムとアセトニトリルとを含む水分散体を処理容器に導入すること、
前記二酸化炭素含有ガスを処理容器に導入すること、および
前記導入された二酸化炭素含有ガスを気泡状に放散させて前記水分散体と接触させて、前記水分散体と前記二酸化炭素含有ガスとを反応させること、を備える二酸化炭素含有ガスの処理方法。
【0063】
以上、発明の実施形態について説明したが、発明は上記の実施形態に制限されるものではなく、発明の要旨の範囲内で、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0064】
10 処理容器、20 水分散体導入手段、30 二酸化炭素含有ガス導入手段、40 二酸化炭素含有ガス、50 水分散体、60 処理後のガス放出手段、70 使用済み水分散体回収手段、80ガス採取手段、90 圧力計、100、200 二酸化炭素含有ガスの処理装置、210 アセトニトリル導入手段
【要約】
【課題】 二酸化炭素の処理効率を向上させることができる二酸化炭素含有ガスの処理装置を提供する。
【解決手段】 水酸化マグネシウムとアセトニトリルとを含む水分散体によって二酸化炭素含有ガスを処理する装置であって、前記水分散体を収容し、少なくとも前記水分散体と接触する内面にライナを有する処理容器と、前記処理容器に設けられ、前記水分散体を導入する水分散体導入手段と、前記処理容器に設けられ、前記二酸化炭素含有ガスの出口に噴出部を備え、前記二酸化炭素含有ガスを前記水分散体と接触させる二酸化炭素含有ガス導入手段と、を備え、前記処理容器の内面が前記水分散体の飛散を抑制する飛散抑制板を備え、前記噴出部が前記二酸化炭素含有ガスを気泡状に放散させる複数の開口を有する、二酸化炭素含有ガスの処理装置。
【選択図】図1
図1
図2
図3
図4
図5
図6