(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-21
(45)【発行日】2024-03-29
(54)【発明の名称】表示システム、遠隔操作システム、及び表示方法
(51)【国際特許分類】
E02F 9/26 20060101AFI20240322BHJP
E02F 9/20 20060101ALI20240322BHJP
【FI】
E02F9/26 B
E02F9/20 N
(21)【出願番号】P 2019141680
(22)【出願日】2019-07-31
【審査請求日】2022-03-31
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高濱 和久
【審査官】五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】特開2018-035645(JP,A)
【文献】特表2016-516928(JP,A)
【文献】特開2017-172185(JP,A)
【文献】特開2019-071592(JP,A)
【文献】国際公開第2016/031009(WO,A1)
【文献】特開2021-008776(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/26
E02F 9/20
E02F 3/84-3/85
E02F 3/43
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
表示装置と、
作業機械に設けられた撮像装置と、
前記作業機械に設けられた3次元計測装置と、
前記3次元計測装置により前記作業機械の走行中に計測された前記作業機械の進行方向の3次元地形データに基づいて、前記撮像装置により前記作業機械の走行中に撮像された前記進行方向の地形画像に、
接地面を有する前記作業機械の走行装置が走行し前記接地面が接する前記進行方向の地形高さを示
し前記進行方向に延びるシンボル画像を重畳させて、前記表示装置に表示させる表示制御装置と、を備え
、
前記シンボル画像は、前記作業機械の規定部位を通る規定面と前記進行方向の地形の表面の少なくとも一部とが交差する交差部を示す、
表示システム。
【請求項2】
前記表示制御装置は、前記作業機械の周囲の地形の3次元形状を示すメッシュ画像を、前記シンボル画像とは異なる表示形態で前記表示装置に表示させる、
請求項1に記載の表示システム。
【請求項3】
前記交差部は、前記地形の表面に沿って前記進行方向に延伸する交線を含む、
請求項
1又は請求項2に記載の表示システム。
【請求項4】
前記規定部位は、前記作業機械の車幅方向において最も外側の部位を含む、
請求項
1から請求項
3のいずれか一項に記載の表示システム。
【請求項5】
前記作業機械は、車体と、回転軸を中心に回転する回転体を含む走行装置とを有し、
前記規定面は、前記回転軸と直交する、
請求項
1から請求項
4のいずれか一項に記載の表示システム。
【請求項6】
前記作業機械は、前記車体に連結される作業機を有し、
前記規定部位は、前記作業機の少なくとも一部に規定される、
請求項
5に記載の表示システム。
【請求項7】
前記作業機は、ブレードを含み、
前記規定部位は、前記ブレードの幅方向両端部に規定される、
請求項
6に記載の表示システム。
【請求項8】
前記車体の位置を検出する位置センサと、
前記車体の姿勢を検出する車体姿勢センサと、
前記作業機の姿勢を検出する作業機姿勢センサと、を備え、
前記表示制御装置は、前記車体の位置、前記車体の姿勢、及び前記作業機の姿勢に基づいて、前記規定部位の位置を算出する、
請求項
6又は請求項
7に記載の表示システム。
【請求項9】
前記表示装置は、前記作業機械の外部に設けられる、
請求項1から請求項
8のいずれか一項に記載の表示システム。
【請求項10】
作業機械の外部に設けられた表示装置と、
前記作業機械を遠隔操作する操作装置と、
前記作業機械に設けられた3次元計測装置により前記作業機械の走行中に計測された前記作業機械の進行方向の3次元地形データに基づいて、前記作業機械に設けられた撮像装置により前記作業機械の走行中に撮像された前記進行方向の地形画像に、
接地面を有する前記作業機械の走行装置が走行し前記接地面が接する前記進行方向の地形高さを示
し前記進行方向に延びるシンボル画像を重畳させて、前記表示装置に表示させる表示制御装置と、を備え
、
前記シンボル画像は、前記作業機械の規定部位を通る規定面と前記進行方向の地形の表面の少なくとも一部とが交差する交差部を示す、
遠隔操作システム。
【請求項11】
作業機械に設けられた3次元計測装置により前記作業機械の走行中に計測された前記作業機械の進行方向の3次元地形データに基づいて、
接地面を有する前記作業機械の走行装置が走行し前記接地面が接する前記進行方向の地形高さを示
し前記進行方向に延びるシンボル画像を生成することと、
前記作業機械に設けられた撮像装置により前記作業機械の走行中に撮像された前記進行方向の地形画像に、前記シンボル画像を重畳させて、表示装置に表示させることと、を含
み、
前記シンボル画像は、前記作業機械の規定部位を通る規定面と前記進行方向の地形の表面の少なくとも一部とが交差する交差部を示す、
表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、表示システム、遠隔操作システム、及び表示方法に関する。
【背景技術】
【0002】
作業機械に係る技術分野において、特許文献1に開示されているような遠隔操作システムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
遠隔操作システムの表示装置に作業現場の2次元画像が表示される場合、操作者は、作業現場の3次元形状を十分に認識することが困難になる可能性がある。例えば遠隔操作により作業機械を走行させる場合、作業機械の進行方向の地形を操作者が十分に認識できないと、作業効率が低下する可能性がある。
【0005】
本開示は、作業機械の作業効率の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従えば、表示装置と、作業機械に設けられた撮像装置と、前記作業機械に設けられた3次元計測装置と、前記3次元計測装置により計測された前記作業機械の進行方向の3次元地形データに基づいて、前記撮像装置により撮像された前記進行方向の地形画像に、前記進行方向の地形高さを示すシンボル画像を重畳させて、前記表示装置に表示させる表示制御装置と、を備える、表示システムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、作業機械の作業効率の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本実施形態に係る遠隔操作システムを模式的に示す図である。
【
図2】
図2は、本実施形態に係る作業機械を示す図である。
【
図3】
図3は、本実施形態に係る表示制御装置を示す機能ブロック図である。
【
図4】
図4は、本実施形態に係るメッシュ画像を示す図である。
【
図5】
図5は、本実施形態に係るシンボル画像を示す図である。
【
図6】
図6は、本実施形態に係る表示装置を示す図である。
【
図7】
図7は、本実施形態に係る表示方法を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、本実施形態に係るコンピュータシステムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示はこれに限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は、適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0010】
[遠隔操作システムの概要]
図1は、本実施形態に係る遠隔操作システム1を模式的に示す図である。遠隔操作システム1は、作業機械2を遠隔操作する。本実施形態においては、作業機械2がブルドーザであることとする。
【0011】
遠隔操作システム1は、表示システム3と、操作装置4と、操作制御装置5と、通信システム6とを備える。表示システム3は、表示装置7と、撮像装置8と、3次元計測装置9と、表示制御装置10とを備える。
【0012】
作業機械2は、作業現場WSにおいて稼働する。操作装置4、操作制御装置5、表示装置7、及び表示制御装置10は、作業機械2の外部の遠隔操作施設RCに設けられる。作業機械2は、車両制御装置11を有する。操作制御装置5及び表示制御装置10のそれぞれは、通信システム6を介して車両制御装置11と無線通信する。通信システム6は、作業機械2に設けられた通信装置6Aと、遠隔操作施設RCに設けられた通信装置6Bとを含む。
【0013】
操作者は、操作装置4を操作して、作業機械2を遠隔操作する。操作制御装置5は、操作装置4の操作に基づいて、操作指令を生成する。操作制御装置5により生成された操作指令は、通信システム6を介して車両制御装置11に送信される。車両制御装置11は、操作指令に基づいて、作業機械2を作動する。
【0014】
撮像装置8は、作業機械2に設けられる。3次元計測装置9は、作業機械2に設けられる。撮像装置8は、作業現場WSを撮像して、作業現場WSの画像を示す画像データを取得する。撮像装置8により取得された画像データは、通信システム6を介して表示制御装置10に送信される。3次元計測装置9は、作業現場WSを計測して、作業現場WSの3次元形状を示す3次元データを取得する。3次元計測装置9により取得された3次元データは、通信システム6を介して表示制御装置10に送信される。表示制御装置10は、作業現場WAの画像データ及び3次元データに基づいて、作業現場WSに係る画像を表示装置7に表示させる。操作者は、表示装置7に表示された画像を参照しながら操作装置4を操作する。
【0015】
作業機械2は、車体12と、車体12を支持する走行装置13と、車体12に連結される作業機14とを有する。走行装置13は、回転軸AXを中心に回転する回転体である駆動輪13A及び遊動輪13Bと、駆動輪13A及び遊動輪13Bに支持される履帯13Cとを有する。
【0016】
[座標系]
本実施形態においては、グローバル座標系(Xg,Yg,Zg)、ローカル座標系(Xl,Yl,Zl)、カメラ座標系(Xc,Yc,Zc)、及び計測座標系(Xd,Yd,Zd)を規定して、各部の位置関係について説明する。
【0017】
グローバル座標系(Xg,Yg,Zg)とは、地球に規定された原点を基準とする3次元座標系をいう。グローバル座標系は、GNSS(Global Navigation Satellite System)によって規定される。GNSSとは、全地球航法衛星システムをいう。全地球航法衛星システムの一例として、GPS(Global Positioning System)が挙げられる。GNSSは、Xg軸方向の位置を示す緯度、Yg軸方向の位置を示す経度、及びZg軸方向の位置を示す高度を検出する。
【0018】
ローカル座標系(Xl,Yl,Zl)とは、作業機械2の車体12に規定された原点を基準とする3次元座標系をいう。ローカル座標系において、前後方向、左右方向、及び上下方向が規定される。Xl軸方向は前後方向である。+Xl方向は前方であり、-Xl方向は後方である。Yl軸方向は左右方向である。+Yl方向は右方であり、-Yl方向は左方である。駆動輪13Aの回転軸AXは、Yl軸方向に延伸する。Yl軸方向は、作業機械2の車幅方向と同義である。Zl軸方向は上下方向である。+Zl方向は上方であり、-Zl方向は下方である。履帯13Cの接地面は、Zl軸と直交する。
【0019】
カメラ座標系(Xc,Yc,Zc)とは、撮像装置8の撮像素子に規定された原点を基準とする3次元座標系をいう。
【0020】
計測座標系(Xd,Yd,Zd)とは、3次元計測装置9の検出素子に規定された原点を基準とする3次元座標系をいう。
【0021】
[作業機械の概要]
図2は、本実施形態に係る作業機械2を示す図である。作業機械2は、車体12と、走行装置13と、作業機14と、油圧シリンダ15と、通信装置6Aと、撮像装置8と、3次元計測装置9と、位置センサ16と、車体姿勢センサ17と、作業機姿勢センサ18と、車両制御装置11とを有する。
【0022】
走行装置13は、車体12を支持する。遊動輪13Bは、駆動輪13Aの前方に配置される。駆動輪13A及び遊動輪13Bのそれぞれは、回転軸AXを中心に回転する回転体である。回転軸AXは、作業機械2の車幅方向に延伸する。駆動輪13Aは、油圧モータのような駆動源が発生する動力により駆動する。駆動輪13Aは、操作装置4の操作により回転する。駆動輪13Aの回転により履帯13Cが回転する。履帯13Cの回転により作業機械2が走行する。
【0023】
作業機14は、車体12に移動可能に連結される。作業機14は、リフトフレーム19と、ブレード20とを有する。
【0024】
リフトフレーム19は、上下方向に回動可能に車体12に支持される。リフトフレーム19は、ブレード20を支持する。
【0025】
ブレード20は、車体12の前方に配置される。ブレード20は、リフトフレーム19に連動して上下方向に移動する。
【0026】
油圧シリンダ15は、作業機14を移動させる動力を発生する。油圧シリンダ15は、ブレード20を上下方向に移動させるリフトシリンダ15Aと、ブレード20をアングル方向に回動させるアングルシリンダ15Bと、ブレード20をチルト方向に回動させるチルトシリンダ15Cとを含む。
【0027】
撮像装置8は、作業機械2の進行方向の地形WAの画像を示す地形画像TIを撮像する。撮像装置8として、動画を撮影可能なビデオカメラが例示される。作業機械2が前方に進行する場合、撮像装置8は、作業機械2の前方の地形画像TIを撮像する。作業機械2が後方に進行する場合、撮像装置8は、作業機械2の後方の地形画像TIを撮像する。本実施形態において、撮像装置8は、車体12の運転台の屋根部に設けられる。撮像装置8は、作業機械2の前方の地形画像TI及び作業機械2の後方の地形画像TIのそれぞれを撮像するために、屋根部の前部及び後部のそれぞれに設けられる。なお、撮像装置8は、作業機械2の進行方向の地形画像TIを撮像可能な位置に配置されていればよい。撮像装置8は、例えば運転室の内部に配置されてもよい。
【0028】
3次元計測装置9は、作業機械2の進行方向の地形WAの3次元形状を示す3次元地形データTDを計測する。3次元計測装置9として、物体の3次元形状を計測可能なレーダセンサ、レーザセンサ、及びステレオカメラが例示される。作業機械2が前方に進行する場合、3次元計測装置9は、作業機械2の前方の3次元地形データTDを計測する。作業機械2が後方に進行する場合、3次元計測装置9は、作業機械2の後方の3次元地形データTDを計測する。本実施形態において、3次元計測装置9は、屋根部よりも低い車体12のボンネット部に設けられる。3次元計測装置9は、作業機械2の前方の3次元地形データTD及び作業機械2の後方の3次元地形データTDのそれぞれを計測するために、ボンネット部の前部及び後部のそれぞれに設けられる。なお、3次元計測装置9は、作業機械2の進行方向の3次元地形データTDを計測可能な位置に配置されていればよい。3次元計測装置9は、例えば運転台の屋根部に配置されてもよいし、運転室の内部に配置されてもよい。
【0029】
位置センサ16は、グローバル座標系における車体12の位置を検出する。位置センサ16は、車体12に設けられる。位置センサ16は、GNSS(Global Navigation Satellite System)を利用して車体12の位置を検出するGNSSセンサを含む。位置センサ16は、車体12に複数設けられる。位置センサ16が複数設けられることにより、複数の位置センサ16の検出データに基づいて、グローバル座標系における車体12の方位が算出される。
【0030】
車体姿勢センサ17は、ローカル座標系における車体12の姿勢を検出する。車体姿勢センサ17は、車体12に設けられる。車体姿勢センサ17は、慣性計測装置(IMU:Inertial Measurement Unit)を含む。車体12の姿勢は、Xl軸を中心とする車体12の傾斜角度を示すロール角、Yl軸を中心とする車体12の傾斜角度を示すピッチ角、及びZl軸を中心とする車体12の傾斜角度を示すヨー角を含む。
【0031】
作業機姿勢センサ18は、ローカル座標系における作業機14の姿勢を検出する。作業機姿勢センサ18は、油圧シリンダ15に設けられる。作業機姿勢センサ18は、油圧シリンダ15の作動量を検出する。作業機姿勢センサ18は、油圧シリンダ15のロッドの位置を検出する回転ローラと、ロッドの位置を原点復帰する磁力センサとを有する。なお、作業機姿勢センサ18は、作業機14の傾斜角度を検出する角度センサでもよい。
【0032】
作業機姿勢センサ18は、リフトシリンダ15Aに設けられるリフト姿勢センサ18Aと、アングルシリンダ15Bに設けられるアングル姿勢センサ18Bと、チルトシリンダ15Cに設けられるチルト姿勢センサ18Cとを含む。リフト姿勢センサ18Aは、リフトシリンダ15Aの作動量を検出する。アングル姿勢センサ18Bは、アングルシリンダ15Bの作動量を検出する。チルト姿勢センサ18Cは、チルトシリンダ15Cの作動量を検出する。
【0033】
車両制御装置11は、操作制御装置5から送信された操作指令に基づいて、作業機械2を制御する。
図1に示したように、操作装置4は、走行装置13を操作する走行レバー4Aと、油圧シリンダ15を操作する作業レバー4Bと、作業機械2の進行方向を前方と後方とに切り換える前後進切換レバー4Cとを含む。車両制御装置11は、操作装置4の操作に基づいて生成された操作指令に基づいて、走行装置13及び作業機14の少なくとも一方を駆動する。
【0034】
[表示制御装置]
図3は、本実施形態に係る表示制御装置10を示す機能ブロック図である。本実施形態において、表示制御装置10は、3次元計測装置9により計測された作業機械2の進行方向の3次元地形データTDに基づいて、撮像装置8により撮像された進行方向の地形画像TIに、進行方向の地形高さを示すシンボル画像SIを重畳させて、表示装置7に表示させる。
【0035】
図3に示すように、表示制御装置10は、通信装置6B及び表示装置7のそれぞれに接続される。表示制御装置10は、通信装置6Bを介して、撮像装置8により撮像された地形画像TI、3次元計測装置9により計測された3次元地形データTD、位置センサ16により検出された車体12の位置を示す車体位置データ、車体姿勢センサ17により検出された車体12の姿勢を示す車体姿勢データ、及び作業機姿勢センサ18により検出された作業機14の姿勢を示す作業機姿勢データを取得する。表示装置7は、液晶ディスプレイ(LCD:Liquid Crystal Display)又は有機ELディスプレイ(OELD:Organic Electroluminescence Display)のようなフラットパネルディスプレイを含む。なお、表示装置7は、プロジェクタ装置を含んでもよい。
【0036】
表示制御装置10は、地形画像取得部101と、3次元地形データ取得部102と、作業機械データ取得部103と、規定部位位置算出部104と、メッシュ画像生成部105と、シンボル画像生成部106と、表示制御部107と、記憶部108とを有する。
【0037】
地形画像取得部101は、撮像装置8により撮像された作業機械2の進行方向の地形画像TIを取得する。
【0038】
3次元地形データ取得部102は、3次元計測装置9により計測された作業機械2の進行方向の3次元地形データTDを取得する。
【0039】
作業機械データ取得部103は、位置センサ16により検出された車体位置データ、車体姿勢センサ17により検出された車体姿勢データ、及び作業機姿勢センサ18により検出された作業機姿勢データを取得する。
【0040】
規定部位位置算出部104は、作業機械2の少なくとも一部に規定される規定部位SPの位置を算出する。規定部位SPは、例えば作業機械2の車幅方向において最も外側の部位に規定されてもよいし、作業機14の少なくとも一部に規定されてもよい。本実施形態において、規定部位SPは、ブレード20の幅方向両端部に規定される。ブルドーザにおいて、ブレード20の幅方向両端部は、作業機械2の車幅方向において最も外側の部位である。
【0041】
規定部位位置算出部104は、車体位置データ、車体姿勢データ、及び作業機姿勢データに基づいて、グローバル座標系における規定部位SPの位置を算出する。
【0042】
規定部位位置算出部104は、作業機14の寸法及び外形を示す作業機データと、作業機械データ取得部103により取得された作業機姿勢データとに基づいて、ローカル座標系における規定部位SPの位置を算出する。作業機14の寸法は、リフトフレーム19の長さ及びブレード20の長さを含む。作業機14の外形は、ブレード20の外形を含む。作業機データは、作業機械2の設計データ又は諸元データから導出可能な既知データであり、記憶部108に予め記憶される。規定部位位置算出部104は、リフト姿勢センサ18Aの検出データに基づいて、車体12に対するリフトフレーム19の傾斜角度θ1を算出する。規定部位位置算出部104は、アングル姿勢センサ18Bの検出データに基づいて、リフトフレーム19に対するアングル方向におけるブレード20の傾斜角度θ2を算出する。規定部位位置算出部104は、チルト姿勢センサ18Cの検出データに基づいて、リフトフレーム19に対するチルト方向におけるブレード20の傾斜角度θ3を算出する。規定部位位置算出部104は、記憶部108に記憶されている作業機データと、傾斜角度θ1、傾斜角度θ2、及び傾斜角度θ3を含む作業機姿勢データとに基づいて、ローカル座標系における規定部位SPの位置を算出することができる。
【0043】
規定部位位置算出部104は、作業機械データ取得部103により取得された車体位置データ及び車体姿勢データに基づいて、ローカル座標系における規定部位SPの位置をグローバル座標系における規定部位SPの位置に変換することにより、グローバル座標系における規定部位SPの位置を算出する。
【0044】
メッシュ画像生成部105は、3次元地形データ取得部102により取得された3次元地形データTDに基づいて、作業機械2の周囲の地形WAの表面の3次元形状を示すメッシュ画像MIを生成する。
【0045】
図4は、本実施形態に係るメッシュ画像MIを示す図である。メッシュ画像MIは、地形WAの表面に沿うように生成される。メッシュ画像MIは、グローバル座標系における地形WAの表面の位置を示す複数のポイントPgと、Xg軸方向に延伸し複数のポイントPgを結ぶ第1ラインMIxと、Yg軸方向に延伸し複数のポイントPgを結ぶ第2ラインMIyとを有する。ポイントPgは、地形WAの表面においてマトリクス状に複数設けられる。ポイントPgは、Xg軸方向に複数設けられ、Yg軸方向に複数設けられる。複数のポイントPgのそれぞれは、地形WAの表面のXg軸方向の位置、Yg軸方向の位置、及びZg軸方向の位置を示す。
【0046】
第1ラインMIxは、Xg軸方向に設けられた複数のポイントPgを結ぶようにXg軸方向に延伸する。第1ラインMIxは、Yg軸方向に間隔をあけて複数設けられる。第2ラインMIyは、Yg軸方向に設けられた複数のポイントPgを結ぶようにYg軸方向に延伸する。第2ラインMIyは、Xg軸方向に間隔をあけて複数設けられる。本実施形態において、複数の第1ラインMIxは、Yg軸方向に等間隔に設けられる。複数の第2ラインMIyは、Xg軸方向に等間隔に設けられる。ポイントPgは、第1ラインMIxと第2ラインMIyとの交点に規定される。
【0047】
シンボル画像生成部106は、作業機械2の進行方向の地形高さを示すシンボル画像SIを生成する。シンボル画像SIは、ブレード20の規定部位SPを通る規定面VPと作業機械2の進行方向の地形WAの表面の少なくとも一部とが交差する交差部CLを示す。
【0048】
図5は、本実施形態に係るシンボル画像SIを示す図である。シンボル画像生成部106は、ブレード20の規定部位SPを通る規定面VPを設定する。規定面VPは、規定部位SPを通り地形WAの表面に交差する仮想平面である。規定面VPは、ローカル座標系のXl軸及びZl軸を含むXl-Zl平面と平行である。シンボル画像SIは、規定部位SPを通る規定面VPと作業機械2の進行方向の地形WAの表面の少なくとも一部とが交差する交差部CLを示す。規定面VPは、地形WAの表面と実質的に直交する。本実施形態において、規定面VPは、駆動輪13Aの回転軸AXと直交するように設定される。交差部CLは、地形WAの表面に沿って進行方向に延伸する交線を含む。
【0049】
交差部CLは、地形WAの表面のXg軸方向の位置、Yg軸方向の位置、及びZg軸方向の位置を示す複数の交点CPの集合体である。交点CPは、地形WAの表面に沿って作業機械2の進行方向に複数配置される。シンボル画像SIにより示される地形高さは、交点CPのZg軸方向の位置である。交差部CLは、前方に走行する作業機械2が通過する地形WAの3次元形状を示す。
【0050】
表示制御部107は、地形画像取得部101により取得された作業機械2の進行方向の地形画像TIに、シンボル画像生成部106により生成された作業機械2の進行方向の地形高さを示すシンボル画像SIを重畳させて、表示装置7に表示させる。
【0051】
図6は、本実施形態に係る表示装置7を示す図である。
図6に示すように、表示制御部107は、撮像装置8により撮像された作業機械2の進行方向の地形画像TIに、作業機械2の進行方向の地形高さを示すシンボル画像SIを重畳させて、表示装置7に表示させる。本実施形態において、表示制御部107は、地形画像TIに、作業機械2の進行方向の地形高さを示すシンボル画像SI及び作業機械2の周囲の地形WAの表面の3次元形状を示すメッシュ画像MIの両方を重畳させて、表示装置7に表示させる。
【0052】
表示制御部107は、シンボル画像SIとメッシュ画像MIとを異なる表示形態で表示装置7に表示させる。表示制御部107は、シンボル画像SIがメッシュ画像MIよりも強調表示されるように、シンボル画像SI及びメッシュ画像MIを表示装置7に表示させる。本実施形態において、メッシュ画像MIは、第1太さの点線で表示され、シンボル画像SIは、第1太さよりも太い第2太さの実線で表示される。
【0053】
シンボル画像SIは、メッシュ画像MIとは別に生成される。シンボル画像SIとメッシュ画像MIとは、表示装置7の表示画面において重複するように表示されてもよいし、重複しないように表示されてもよい。
図6に示すように、本実施形態において、表示制御部107は、シンボル画像SIがメッシュ画像MIの第1ラインMIxと重複しないように、シンボル画像SI及びメッシュ画像MIを表示装置7に表示させる。
【0054】
シンボル画像SIは、ブレード20に規定された規定部位SPを通る規定面VPと作業機械2の進行方向の地形WAの表面とが交差する交差部CL(交線)に基づいて生成される。本実施形態において、規定部位SPは、ブレード20の幅方向両端部に規定される。そのため、シンボル画像SIは、ブレード20の幅方向両端部のそれぞれに対応するように、表示装置7に2本表示される。
【0055】
シンボル画像SIは、作業機械2の進行方向の地形高さを示す。これにより、操作者は、表示装置7に表示されたシンボル画像SIを確認することにより、作業機械2の進行方向の地形WAを直感的に認識することができる。また、作業機械2の進行方向に段差MBが存在する場合、表示制御部107は、段差MBにおいてシンボル画像SIを表示しない。段差MBは、進行方向において作業機械2に近い地形WAよりも先方の地形WAの方が低い段差である。段差MBにより、地形WAの表面において3次元計測装置9が計測できない部分が生じる。例えば3次元計測装置9がレーザレーダ(LIDAR:Laser Imaging Detection and Ranging)を含む場合、段差MBにより、地形WAの表面においてレーザレーダから射出された検出波が照射されない部分が生じる。そのため、表示制御部107は、段差MBにおいてシンボル画像SIを表示しない。
図6に示すように、段差MBにおいて、交差部CLは不連続になる。同様に、表示制御部107は、段差MBにおいてメッシュ画像MIを表示しない。これにより、操作者は、作業機械2の進行方向に段差MBが存在することを認識することができる。
【0056】
[表示方法]
図7は、本実施形態に係る表示方法を示すフローチャートである。地形画像取得部101は、撮像装置8から地形画像TIを取得する。3次元地形データ取得部102は、3次元計測装置9から3次元地形データTDを取得する。作業機械データ取得部103は、位置センサ16から車体位置データを取得し、車体姿勢センサ17から車体姿勢データを取得し、作業機姿勢センサ18から作業機姿勢データを取得する(ステップS1)。
【0057】
ステップS1において取得された地形画像TIは、カメラ座標系において規定されている。3次元地形データTDは、計測座標系において規定されている。車体位置データは、グローバル座標系において規定されている。車体姿勢データ及び作業機姿勢データは、ローカル座標系において規定されている。
【0058】
次に、3次元地形データ取得部102は、3次元地形データTDから車体12及び作業機14が占める領域を示す占有領域を算出する(ステップS2)。
【0059】
車体12の一部又は作業機14の少なくとも一部が3次元計測装置9の計測エリアに入り込む可能性がある。そのため、3次元地形データ取得部102は、3次元地形データTDから車体12及び作業機14の占有領域を除去する。3次元計測装置9の計測エリアにおける車体12が占める領域は、既知データであり、記憶部108に記憶されている。また、3次元地形データ取得部102は、記憶部108に記憶されている作業機データと、作業機姿勢データとに基づいて、3次元計測装置9の計測エリアにおける作業機14が占める領域を算出することができる。占有領域は、ローカル座標系において規定される。3次元地形データ取得部102は、ローカル座標系の占有領域を、グローバル座標系の占有領域に変換する。
【0060】
メッシュ画像生成部105は、3次元地形データTDに基づいて、メッシュ画像MIを生成する(ステップS3)。
【0061】
3次元地形データTDは、計測座標系において規定されている。メッシュ画像生成部105は、計測座標系の3次元地形データTDを、グローバル座標系の3次元地形データTDに変換する。メッシュ画像生成部105は、グローバル座標系において規定された3次元地形データTDに基づいて、
図4を参照して説明したメッシュ画像MIを生成する。メッシュ画像生成部105において生成されたメッシュ画像MIは、表示制御部107に出力される。
【0062】
規定部位位置算出部104は、作業機械2の規定部位SPの位置を算出する。シンボル画像生成部106は、規定部位SPの位置と3次元地形データTDとに基づいて、シンボル画像SIを生成する(ステップS4)。
【0063】
上述のように、本実施形態において、規定部位SPは、ブレード20の幅方向両端部に規定される。規定部位位置算出部104は、記憶部108に記憶されている作業機データと、作業機械データ取得部103により取得された作業機姿勢データとに基づいて、ローカル座標系における規定部位SPの位置を算出する。また、規定部位位置算出部104は、作業機械データ取得部103により取得された車体位置データ及び車体姿勢データを用いて、ローカル座標系の規定部位SPの位置を、グローバル座標系の規定部位SPの位置に変換する。シンボル画像生成部106は、計測座標系の3次元地形データTDを、グローバル座標系の3次元地形データTDに変換する。
図5を参照して説明したように、シンボル画像生成部106は、グローバル座標系において、規定部位SPを通る規定面VPと作業機械2の進行方向の地形WAの表面とが交差する交差部CLを算出する。シンボル画像生成部106は、交差部CLに基づいて、シンボル画像SIを生成する。シンボル画像生成部106において生成されたシンボル画像SIは、表示制御部107に出力される。
【0064】
表示制御部107は、メッシュ画像MI及びシンボル画像SIから、ステップS2において算出された占有領域を除去する(ステップS5)。
【0065】
表示制御部107は、ステップS1において取得された地形画像TIに、ステップS5において占有領域が除去されたメッシュ画像MI及びシンボル画像SIを重畳させる(ステップS6)。
【0066】
表示制御部107は、グローバル座標系のメッシュ画像MI及びシンボル画像SIを、カメラ座標系のメッシュ画像MI及びシンボル画像SIに変換した後、地形画像TIに重畳させる。
【0067】
図6に示したように、表示制御部107は、重畳された地形画像TI、メッシュ画像MI、及びシンボル画像SIを表示装置7に表示させる(ステップS7)。
【0068】
なお、
図6においては、図面を見易くするために、占有領域の一部である車体12は示されてなく、ブレード20のみが示されている。
【0069】
[コンピュータシステム]
図8は、本実施形態に係るコンピュータシステム1000を示すブロック図である。上述の表示制御装置10は、コンピュータシステム1000を含む。コンピュータシステム1000は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ1001と、ROM(Read Only Memory)のような不揮発性メモリ及びRAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを含むメインメモリ1002と、ストレージ1003と、入出力回路を含むインターフェース1004とを有する。上述の表示制御装置10の機能は、コンピュータプログラムとしてストレージ1003に記憶されている。プロセッサ1001は、コンピュータプログラムをストレージ1003から読み出してメインメモリ1002に展開し、コンピュータプログラムに従って上述の処理を実行する。なお、コンピュータプログラムは、ネットワークを介してコンピュータシステム1000に配信されてもよい。
【0070】
コンピュータプログラムは、上述の実施形態に従って、作業機械2の進行方向の3次元地形データTDに基づいて、進行方向の地形高さを示すシンボル画像SIを生成することと、進行方向の地形画像TIに、シンボル画像SIを重畳させて、表示装置7に表示させることと、を実行することができる。
【0071】
[効果]
以上説明したように、本実施形態によれば、撮像装置8により撮像された作業機械2の進行方向の地形画像TIと作業機械2の進行方向の地形高さを示すシンボル画像SIとが重畳された状態で、表示装置7に表示される。これにより、遠隔操作により作業機械2を走行させる場合、操作者は、シンボル画像SIを参照することにより、作業機械2の進行方向の地形WAを十分に認識することができる。操作者は、シンボル画像SIを参照することにより、作業機械2の進行方向の地形WAの凹凸を認識したり、作業機械2の進行方向の障害物を認識したり、作業機械2の進行方向の凹部MBを認識することができる。したがって、操作者は、作業機械2の進行方向の状況を認識しながら作業機械2を走行させることができる。操作者は、例えば作業機械2が障害物に接触しないように操作装置4を操作したり、作業機械2が凹部MBに進入しないように操作装置4を操作したりすることができる。そのため、作業機械2の作業効率の低下が抑制される。
【0072】
表示装置7には、メッシュ画像MIが地形画像TI及びシンボル画像SIと一緒に表示される。これにより、操作者は、メッシュ画像MIを参照することにより、作業機械2の周囲の地形WAの3次元形状を認識することができる。また、シンボル画像SIとメッシュ画像MIとが異なる表示形態で表示されることにより、操作者は、シンボル画像SIを参照して、作業機械2の進行方向の地形WAを認識することができ、メッシュ画像MIを参照して、作業機械2の周囲の地形WAを認識することができる。
【0073】
シンボル画像SIは、作業機械2の規定部位SPを通る規定面VPと作業機械2の進行方向の地形WAの表面の少なくとも一部とが交差する交差部CLを示す。これにより、シンボル画像SIは、進行方向に走行する作業機械2が通過する地形WAを適切に表わすことができる。
【0074】
交差部CLは、地形WAの表面に沿って作業機械2の進行方向に延伸する交線である。シンボル画像SIとして進行方向に延伸する交線が表示装置7に表示されることにより、操作者は、シンボル画像SIを参照して、作業機械2の進行方向の地形WAを十分に認識することができる。
【0075】
規定部位SPは、作業機械2の車幅方向において最も外側の部位である。シンボル画像SIは、作業機械2の車幅方向において最も外側の部位が通過する地形WAを適切に表わすことができる。
【0076】
[その他の実施形態]
上述の実施形態において、規定部位SPは、ブレード20の幅方向両端部に規定されることとした。規定部位SPは、例えばブレード20の幅方向中央部に規定されてもよい。また、規定部位SPは、作業機14に規定されなくてもよく、例えば履帯13Cに規定されてもよい。例えば、規定部位SPは、履帯13Cの車幅方向両端部に規定されてもよい。規定部位SPが履帯13Cの車幅方向両端部に規定されることにより、シンボル画像SIは、作業機械2の走行装置13が通過する領域を示す走行幅を示すことができる。
【0077】
上述の実施形態において、シンボル画像SI(交差部CL)は、地形WAの表面に沿って作業機械2の進行方向に延伸する交線であることとした。シンボル画像SIは、作業機械2の進行方向に表示される交点CPでもよいし、マークでもよい。
【0078】
上述の実施形態において、規定部位SPを通る規定面VPは、回転軸AXと直交し、ローカル座標系のXl-Zl平面と平行であることとした。規定面VPは、回転軸AXと直交しなくてもよい。また、規定面VPは、グローバル座標系に基づいて規定されてもよい。例えば、規定面VPは、作業機械2の進行方向と平行な軸及び鉛直方向と平行な軸を含む平面と平行でもよい。作業機械2の進行方向とグローバル座標系のXg軸とが平行である場合、規定面VPは、グローバル座標系のXg軸及びZg軸を含むXg-Zg平面と平行でもよい。シンボル画像SIは、グローバル座標系において規定された規定面VPと作業機械2の進行方向の地形WAの表面の少なくとも一部とが交差する交差部CLを示してもよい。
【0079】
上述の実施形態においては、前方に走行する作業機械2の進行方向の地形高さを示すシンボル画像SIが表示装置7に表示されることとした。後方に走行する作業機械2の進行方向の地形高さを示すシンボル画像SIが表示装置7に表示されてもよい。また、作業機械2の後部に、掘削対象を掘削可能なリッパと呼ばれる掘削部材が設けられている場合、規定部位SPは、掘削部材に規定されてもよい。また、前後進切換レバー4Cが操作されることにより、作業機械2の前方の地形高さを示すシンボル画像SIの表示と、作業機械2の後方の地形高さを示すシンボル画像SIとの表示とが切り換えられてもよい。
【0080】
上述の実施形態において、メッシュ画像MI及びシンボル画像SIは、作業機械2の走行において3次元計測装置9により取得された3次元地形データTDに基づいて生成されることとした。すなわち、メッシュ画像MI及びシンボル画像SIは、リアルタイムに取得された3次元地形データTDに基づいて生成されることとした。過去において取得された3次元地形データTDが記憶部108に記憶され、メッシュ画像MI及びシンボル画像SIは、記憶部108に記憶されている3次元地形データTDに基づいて生成されてもよい。例えばグローバル座標系において規定される3次元地形データTDが記憶部108に記憶されることにより、メッシュ画像生成部105は、記憶部108に記憶されている3次元地形データTDに基づいて、作業機械2の周囲のメッシュ画像MIを円滑に生成することができる。シンボル画像生成部106は、記憶部108に記憶されている3次元地形データTDに基づいて、作業機械2の進行方向のシンボル画像SIを円滑に生成することができる。
【0081】
上述の実施形態において、メッシュ画像MIは表示装置7に表示されなくてもよい。
【0082】
上述の実施形態においては、作業機械2がブルドーザであることとした。作業機械2は、油圧ショベルでもよいし、ホイールローダでもよい。作業機械2が油圧ショベルである場合、作業機械2の車幅方向において最も外側の部位は、履帯である場合が多い。作業機械2が油圧ショベルである場合、規定部位SPは、履帯に規定されてもよい。なお、作業機械2が油圧ショベルである場合においても、規定部位SPは、バケットを含む作業機の少なくとも一部に規定されてもよい。
【符号の説明】
【0083】
1…遠隔操作システム、2…作業機械、3…表示システム、4…操作装置、4A…走行レバー、4B…作業レバー、4C…前後進切換レバー、5…操作制御装置、6…通信システム、6A…通信装置、6B…通信装置、7…表示装置、8…撮像装置、9…3次元計測装置、10…表示制御装置、11…車両制御装置、12…車体、13…走行装置、13A…駆動輪、13B…遊動輪、13C…履帯、14…作業機、15…油圧シリンダ、15A…リフトシリンダ、15B…アングルシリンダ、15C…チルトシリンダ、16…位置センサ、17…車体姿勢センサ、18…作業機姿勢センサ、18A…リフト姿勢センサ、18B…アングル姿勢センサ、18C…チルト姿勢センサ、19…リフトフレーム、20…ブレード、101…地形画像取得部、102…3次元地形データ取得部、103…作業機械データ取得部、104…規定部位位置算出部、105…メッシュ画像生成部、106…シンボル画像生成部、107…表示制御部、108…記憶部、AX…回転軸、CL…交差部、CP…交点、MB…段差、MI…メッシュ画像、MIx…第1ライン、MIy…第2ライン、RC…遠隔操作施設、SI…シンボル画像、SP…規定部位、TD…3次元地形データ、TI…地形画像、VP…規定面、WA…地形、WS…作業現場。