(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】
(24)【登録日】2024-03-21
(45)【発行日】2024-03-29
(54)【発明の名称】化粧品容器
(51)【国際特許分類】
A45D 34/00 20060101AFI20240322BHJP
【FI】
A45D34/00 510Z
A45D34/00 510B
(21)【出願番号】P 2019225859
(22)【出願日】2019-12-13
【審査請求日】2022-09-14
(31)【優先権主張番号】10-2018-0161949
(32)【優先日】2018-12-14
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(73)【特許権者】
【識別番号】506213681
【氏名又は名称】アモーレパシフィック コーポレーション
【氏名又は名称原語表記】AMOREPACIFIC CORPORATION
【住所又は居所原語表記】100, Hangang-daero, Yongsan-gu, Seoul, Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100121728
【氏名又は名称】井関 勝守
(74)【代理人】
【識別番号】100165803
【氏名又は名称】金子 修平
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ヘウォン
(72)【発明者】
【氏名】ジョン ソフィ
(72)【発明者】
【氏名】チョエ ギョンホ
【審査官】新井 浩士
(56)【参考文献】
【文献】特表2007-529375(JP,A)
【文献】特表2016-521590(JP,A)
【文献】韓国登録特許第10-1219009(KR,B1)
【文献】特開2002-186519(JP,A)
【文献】特開2002-112832(JP,A)
【文献】米国特許出願公開第2014/0231464(US,A1)
【文献】韓国登録実用新案第20-0464645(KR,Y1)
【文献】韓国登録実用新案第20-0338755(KR,Y1)
【文献】韓国登録特許第10-1548477(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A45D 34/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体を貯蔵できる第1貯蔵空間を備える貯蔵部と、
前記貯蔵部に貯蔵されている流体を外部に吐出する吐出部と、
外部に吐出された前記流体が下側方向に対して支持され得る流体支持部と
、
前記貯蔵部に対して相対回転可能に備えられる回転部と、
前記回転部の回転により、前記第1貯蔵空間内で回転軸線を中心に回転する一つ以上の翼を含む翼部とを含み、
前記翼部は、
前記回転部の回転力の伝達を受けて回転中心として機能する中心部と、
前記中心部から延長され前記吐出部の一部を包み込む形状に形成される挿入部とを含み、
前記貯蔵部の下側には、
前記流体を外部に吐出するためのチューブの下側に流体が集まれる第2貯蔵空間が形成される、化粧品容器。
【請求項2】
前記流体支持部は、
外部に吐出された流体が溜められるように凹状の第1表面を含む、請求項1に記載の化粧品容器。
【請求項3】
前記流体支持部は、
前記吐出部を加圧する第2表面と、
前記吐出部によってガイドされ移動される第3表面とを含む、請求項1に記載の化粧品容器。
【請求項4】
外部に吐出された前記流体が前記貯蔵部に逆流することを防止するように、前記流体支持部の一方に結合されるチェックバルブが備えられる、請求項1に記載の化粧品容器。
【請求項5】
前記吐出部の一部に備えられ、前記第1貯蔵空間から流体の吐出を選択的に遮蔽する第1バルブが備えられる、請求項1に記載の化粧品容器。
【請求項6】
前記吐出部は、
前記貯蔵部に貯蔵されている流体を吸入するチューブと、
前記流体支持部を支持し、前記貯蔵部に貯蔵されている流体をポンピングする圧力を生成するポンプ部と、
前記チューブと前記ポンプ部とを連結する連結部とを含む、請求項1に記載の化粧品容器。
【請求項7】
前記ポンプ部は、前記流体支持部と結合され前記流体支持部を支持する表面を備える第1部分と、
前記第1部分がスライドする表面を備える第2部分と、
前記第1部分と前記第2部分との間に備えられ、前記第1部分が前記第2部分と相対移動する力を提供する弾性部とを含む、請求項6に記載の化粧品容器。
【請求項8】
前記第2貯蔵空間は前記回転軸線と重複して備えられる、請求項
1に記載の化粧品容器。
【請求項9】
前記第2貯蔵空間は前記中心部に備えられる、請求項
8に記載の化粧品容器。
【請求項10】
前記挿入部の周りには、
前記第1貯蔵空間から前記第2貯蔵空間に流体が流入できるように切開部が形成される、請求項
9に記載の化粧品容器。
【請求項11】
前記切開部は、
前記挿入部の上側に形成される第1切開部と、前記挿入部の下側に形成される第2切開部とを含み、
前記翼の回転により前記第1貯蔵空間に貯蔵されている流体が、前記第1切開部と前記第2切開部との少なくとも1つ以上を介して前記第2貯蔵空間に導入される、請求項1
0に記載の化粧品容器。
【請求項12】
前記翼部は、
前記挿入部の下端に配置される第1プレートと、
前記挿入部の上端に配置される第2プレートとを含み、
前記第1プレート上にある前記流体が前記第2貯蔵空間に流れ込まれるように、前記翼と前記第1プレートとは相対回転する、請求項
9に記載の化粧品容器。
【請求項13】
前記貯蔵部の一方には、前記回転部の回転を前記翼部に伝達する動力伝達部が備えられる、請求項
8に記載の化粧品容器。
【請求項14】
前記貯蔵部は透明な素材で形成される、請求項1に記載の化粧品容器。
【請求項15】
前記貯蔵部は円筒状であり、
前記貯蔵部の直径は前記貯蔵部の上下方向の長さよりも長い、請求項1に記載の化粧品容器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、化粧品容器に関するものである。
【背景技術】
【0002】
人々の皮膚美容に対する関心が増大するにつれ、粘性の高いクリームタイプまたはゲルタイプの化粧品の発売が増加している。
【0003】
従来の粘性の高い化粧料が貯蔵されている化粧品容器に浸漬管(dip tube)タイプのポンプが適用された場合は、粘性の高い化粧料が容器の内部壁面に付着するので、化粧料が浸漬管(dip tube)の内部に流入され難い。この場合、化粧料が化粧品容器の外部に吐出されず、化粧品容器の内部に残存する問題がある。このような問題のため、従来の粘性の高い化粧料を貯蔵する化粧品容器には、ポンプおよび浸漬管を適用せず、粘性の高い化粧料は瓶(jar)状の容器に貯蔵された後、ユーザが直接掬い取って使用する構造を有している。
【0004】
ところで、ユーザが直接掬い取って使用する化粧品容器は、使用上の不便をもたらすという問題がある。また、化粧品を外部に掬い出すための道具が化粧品容器の内部に直接挿入されるので、化粧品容器の内部に異物が入るという問題がある。
【0005】
また、化粧品容器から取り出した化粧料を他の化粧料と混ぜて使用しようとする場合は、化粧料を混ぜるための別の容器が必要であるという問題がある。
【0006】
一方、機能性化粧品、カスタム化粧品などの需要が高まるにつれ、互いに異なる特性を有する化粧料、または異なる剤型を有する化粧料を混合して使用できるさまざまな化粧品容器が提案されている。例えば、特許文献1のように、上下方向に離隔して配置された複数の撹拌翼が回転軸を中心に回転して化粧料を混合することができる容器が提案されている。
【0007】
ところが、このような容器は、撹拌翼が上下方向に離隔しているので、化粧料が撹拌翼と衝突しない領域が存在し、それにより化粧料が間接的に撹拌される領域が形成される。また、回転軸の上端部と下端部には撹拌翼が形成され難いので、この部分にも間接的に撹拌される領域が形成されざるを得ない。これにより、容器内部全体において十分な撹拌が行われ難いか、または十分な撹拌のためには撹拌翼の多くの回転が必要となるという問題がある。
【0008】
また、前記のような撹拌翼の配置構造とともに、撹拌翼の半径方向端部が容器の内側壁面と離隔して配置されることにより、容器の内側壁面に付着している化粧料が撹拌されずに残留するという問題がある。このような流体混合機能を有する容器は、化粧料の混合機能を消費者に示すために透明な素材で形成されるのが一般的である。しかし、透明な容器の内壁に化粧料が混合されずに付着していることは、デザイン上のマイナス要因となる。特に、粘性の高い化粧料が使用される場合、このような欠点はさらに浮き彫りとなる。
【0009】
また、従来の回転翼を有する化粧品容器の構造は、化粧品容器の中心回転軸に撹拌翼が固定されるので、このような構造にポンプを適用するのは難しいという問題がある。特に、従来の回転翼を有する化粧品容器の構造は、チューブが容器の底に当たるか、ほぼ当たるレベルまで延びている浸漬管を適用するのは難しいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【文献】韓国登録実用新案第20-0464645号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の実施例は、前記のような問題を解決するために提案されたものであり、外部に吐出された化粧料を混ぜるための別途の容器を必要とせず、化粧料の混合可能な構造を形成する化粧品容器を提供することとする。
【0012】
また、化粧料を化粧品容器の外部に吐出し易くするための化粧品容器を提供することとする。
【0013】
また、外部の異物が入る恐れのない化粧品容器を提供することとする。
【0014】
また、化粧料を迅速かつ十分に混合することができる化粧品容器を提供することとする。
【0015】
また、容器の内側壁面に流体(化粧料)が付着することを防止できる化粧品容器を提供することとする。
【0016】
また、容器の内側に延長するチューブおよびポンプを備える化粧品容器を提供することとする。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明の一実施例による化粧品容器は、流体を貯蔵できる第1貯蔵空間を備える貯蔵部と、前記貯蔵部に貯蔵されている流体を外部に吐出する吐出部と、外部に吐出された前記流体が下側方向に対して支持され得る流体支持部とを含み得る。
【0018】
本発明の一実施例による化粧品容器の前記流体支持部は、外部に吐出された流体が溜められるように凹状の第1表面を含み得る。
【0019】
本発明の一実施例による化粧品容器の前記流体支持部は、前記吐出部を加圧する第2表面と、前記吐出部によりガイドされ移動する第3表面とを含み得る。
【0020】
本発明の一実施例による化粧品容器は、外部に吐出された前記流体が前記貯蔵部に逆流することを防止するように、前記流体支持部の一方に結合されるチェックバルブが備えられ得る。
【0021】
本発明の一実施例による化粧品容器は、前記吐出部の一部に備えられ、前記第1貯蔵空間から流体の吐出を選択的に遮蔽する第1バルブが備えられ得る。
【0022】
本発明の一実施例による化粧品容器の前記吐出部は、前記貯蔵部に貯蔵されている流体を吸入するチューブと、前記流体支持部を支持し前記貯蔵部に貯蔵されている流体をポンピングする圧力を生成するポンプ部と、前記チューブと前記ポンプ部とを連結する連結部とを含み得る。
【0023】
本発明の一実施例による化粧品容器の前記ポンプ部は、前記流体支持部と結合され前記流体支持部を支持する表面を備える第1部分と、前記第1部分がスライドする表面を備える第2部分と、前記第1部分と前記第2部分との間に備えられ、前記第1部分が前記第2部分と相対移動する力を提供する弾性部とを含み得る。
【0024】
本発明の一実施例による化粧品容器の前記貯蔵部の下側には、前記流体を外部に吐出するためのチューブの下側に流体が集まれるように、凹状の第2貯蔵空間が備えられ得る。
【0025】
本発明の一実施例による化粧品容器は、前記貯蔵部に対して相対回転可能に備えられる回転部と、前記回転部の回転により前記第1貯蔵空間内で回転軸線を中心に回転する一つ以上の翼を含む翼部とをさらに含み、前記第2貯蔵空間は前記回転軸線と重複して備えられ得る。
【0026】
本発明の一実施例による化粧品容器の前記翼部は、前記回転部の回転力が伝達され回転中心として機能する中心部と、前記中心部から延長され前記吐出部の一部を包み込む形状に形成される挿入部とを含み、前記第2貯蔵空間は前記中心部に備えられ得る。
【0027】
本発明の一実施例による化粧品容器の前記挿入部の周りには、前記第1貯蔵空間から前記第2貯蔵空間に流体が流入できるように切開部が形成され得る。
【0028】
本発明の一実施例による化粧品容器の前記切開部は、前記挿入部の上側に形成される第1切開部と前記挿入部の下側に形成される第2切開部とを含み、前記翼の回転により前記第1貯蔵空間に貯蔵されている流体が、前記第1切開部と前記第2切開部の少なくとも1つ以上を介して前記第2貯蔵空間に導入され得る。
【0029】
本発明の一実施例による化粧品容器の前記翼部は、前記挿入部の下端に配置される第1プレートと、前記挿入部の上端に配置される第2プレートとを含み、前記第1プレート上にある前記流体が前記第2貯蔵空間に流れ込まれるように、前記翼と前記第1プレートとは相対回転し得る。
【0030】
本発明の一実施例による化粧品容器の前記貯蔵部の一方には、前記回転部の回転を前記翼部に伝達する動力伝達部が備えられ得る。
【0031】
本発明の一実施例による化粧品容器の前記貯蔵部は透明な素材で形成され得る。
【0032】
本発明の一実施例による化粧品容器の前記貯蔵部は円筒状であり、前記貯蔵部の直径は前記貯蔵部の上下方向の長さより大きくなるように形成され得る。
【発明の効果】
【0033】
本発明の実施例による化粧品容器は、外部に吐出された化粧料を混ぜるための別途の容器を必要とせず、化粧料を混合できる構造を提供できるメリットがある。
【0034】
また、化粧料を化粧品容器の外部に吐出し易いというメリットがある。
【0035】
また、外部の異物が入る恐れのない容器を提供できるという効果がある。
【0036】
また、化粧料を迅速かつ十分に混合することができるというメリットがある。
【0037】
また、容器の内側壁面に流体(化粧料)が付着することを防止できるという効果がある。
【0038】
また、容器の内側に延びるチューブおよびポンプを備えられるというメリットがある。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【
図1】
図1は、本発明の一実施例による化粧品容器の様子を示す図である。
【
図5】
図5は、
図1における回転部の内側を示す断面図である。
【
図6】
図6は、
図2における第1バルブの閉鎖状態を示す断面図である。
【
図7】
図7は、
図2における第1バルブの開放状態を示す断面図である。
【
図8】
図8は、流体の吐出時、
図2におけるチェックバルブの状態を示す流体支持部の一部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下では、本発明の具体的な実施例について、図面を参照して詳細に説明する。
【0041】
なお、本発明を説明するに当たって、関連する公知の構成または機能に対する具体的な説明が本発明の要旨を曖昧にし得ると判断される場合には、その詳細な説明を省略する。
【0042】
図1は、本発明の一実施例による化粧品容器の様子を示す図であり、
図2は
図1の化粧品容器の断面図であり、
図3は
図1における流体支持部を示す斜視図であり、
図4は
図1における翼部を示す斜視図であり、
図5は
図1における回転部の内側を示す断面図であり、
図6は
図2における第1バルブの閉鎖状態を示す断面図であり、
図7は
図2における第1バルブの開放状態を示す断面図であり、
図8は流体の吐出時、
図2におけるチェックバルブの状態を示す流体支持部の一部断面図である。
【0043】
図1~
図8を参照すると、本発明の一実施例による流体混合機能を有する化粧品容器1は、流体を貯蔵することができる第1貯蔵空間102を備える貯蔵部100と、貯蔵部100に貯蔵されている流体を外部に吐出する吐出部200と、外部に吐出された流体が下側方向に対して支持され得る流体支持部300とを含み得る。
【0044】
また、本発明の一実施例によると、貯蔵部100に貯蔵されている流体の混合を促すための手段をさらに含み得る。具体的に、貯蔵部100に対して相対回転可能に備えられる回転部500と、貯蔵部100の内側に配置され、回転部500の回転により第1貯蔵空間102内で回転軸線Cを中心に回転し、第1貯蔵空間102の一方から他方まで回転軸線Cの周に沿って螺旋状に延びる一つ以上の翼430を含む翼部400とをさらに含み得る。
【0045】
本発明の実施例の流体は、粘度(Viscosity)の高い流体であり得る。例えば、本発明の流体の粘度は、常温にて20000CPS~30000CPSの粘度を有する流体であり得る。
【0046】
また、本実施例の流体は、互いに異なる物質の第1流体と第2流体とが混合された混合流体であり得る。例えば、第1流体はW/OまたはO/Wエマルションであり、第2流体はコンシーラーであり得る。このように、エマルションとコンシーラーが混合した化粧料は、その混合率に応じて異なる効能を奏することができるので、ユーザは自分が望む割合でエマルションとコンシーラーとを混合してカスタム化粧品を使用することができる。しかし、本発明の思想はこれに限定されず、第1流体は溶媒として作用し得る任意の流体であり得、これに混合される第2流体は、第1流体に混合または溶解され得る流体またはパウダー等と、任意の物質であり得る。
【0047】
本実施例において、貯蔵部100と、吐出部200と、流体支持部300と、回転部500と、翼部400と、後述する動力伝達部800とは、容器本体10を構成するものであることを例にして説明する。容器本体10は、蓋20と結合され一つの化粧品容器として生産、販売され得る。蓋20は、化粧品容器1の未使用時に流体支持部300が外部に露出されることを遮断することができ、吐出部200と着脱可能に嵌合され得る。
【0048】
以下では、説明の便宜のために、蓋20が備えられる方向を上側、回転部500が備えられる方向を下側として説明する。
【0049】
貯蔵部100は透明な素材で形成され得る。これにより、ユーザは貯蔵部100の内部で流体が混合されることを確認することができる。また、ユーザは自分の化粧品容器1の操作により異なる化粧料が混合され、新たな形態の化粧料が形成されることを肉眼で確認することができる。それにより、ユーザに製品の信頼性を与えることができ、審美的な効果も与えられる。
【0050】
貯蔵部100は、両側が開放された形状で備えられる。具体的に、貯蔵部100は、流体の貯蔵および混合空間を備える筒部110と、筒部110の一方に備えられ吐出部200が結合される首部120と、筒部110の他方に備えられ回転部500と結合する貯蔵下部130とを含み得る。また、貯蔵部100は、首部120の内側に形成され吐出部200を支持する補強部140を含み得る。
【0051】
筒部110によって形成される第1貯蔵空間102は円筒形であり得る。このような形状により、筒部110の内側壁面は、翼部400の回転により化粧料が離れていくことができる。しかし、本発明の思想はこれに限定されない。一例として、翼部400が筒部110の内側壁面に接触しない実施例の場合は、第1貯蔵空間102は円筒形ではないこともあり得る。また、筒部110の外側形状は本発明の思想を制限しない。本実施例では、筒部110が全体的に円筒形であることを例にして説明する。
【0052】
また、筒部110は、翼部400の回転軸線Cが延長される方向に応じて、異なる断面積を有する筒状にも備えられ得る。具体的に、筒部110の内径の変化に対応するように翼430の形状が変化され得る。例えば、筒部110の内径の変化に対応するように翼430の幅が変更され得、翼430が筒部110の内側壁面に接触された状態が維持され得る。
【0053】
また、筒部110の上下方向の長さは、左右方向の長さ(直径)より短く形成され得る。この場合、化粧品容器1は瓶(jar)状の容器で提供され得る。また、筒部110は、円筒状、直方体形状など様々な形状で提供されることができ、その形状は限定されない。
【0054】
首部120は、筒部110より相対的に小さい直径を有するように形成され、首部120の周りにはねじ山122が形成され、首部120は吐出部200と結合され得る。このようなねじ山122を形成することにより、連結部230を首部120と相対回転させ、連結部230を貯蔵部100と脱着させられる。これにより、貯蔵部100に入っている流体を容易に交換することができる。本実施例では、貯蔵部100と吐出部200との結合方法としてねじ結合を例に説明するが、本発明の思想はこれに限定されず、嵌合も適用され得る。
【0055】
貯蔵下部130は、回転部500を回転可能に支持し得る。例えば、貯蔵下部130は、回転部500の内側空間に挿入される円柱状であり得る。また、貯蔵下部130は、動力伝達部800が内側に挿入されるように開口された形状を有し得る。貯蔵下部130の周りには、回転部500を固定するとともに、回転部500を回転可能に支持するための内側係止部132が形成され得る。内側係止部132およびこれと結合される外側係止部512に関する具体的な内容は後述する。
【0056】
補強部140は、吐出部200を上側から支持する上側表面142と、後述する翼部400がスライドする下側表面144とを含み得る。また、補強部140は、首部120と一体に形成されることもできる。
【0057】
吐出部200は、貯蔵部100に貯蔵されている流体または混合流体を外部に排出するための手段である。吐出部200から外部に排出された流体は、流体支持部300に溜められる。
【0058】
吐出部200は、貯蔵部100に貯蔵されている流体を吸入するためのチューブ210と、流体支持部300を支持し、貯蔵部100に貯蔵されている流体をポンピングする圧力を生成するポンプ部220と、チューブ210とポンプ部330とを連結する連結部230とを含み得る。
【0059】
チューブ210は、貯蔵部100の下側まで延長され得る。つまり、チューブ210は浸漬管(dip tube)の役割をし得る。
【0060】
ポンプ部220は、貯蔵部100に貯蔵されている流体をポンピングする圧力を生成する手段である。ポンプ部220は、流体支持部300と結合され流体支持部300を支持する第1部分222と、第1部分222がスライドする表面を備える第2部分224と、第1部分222と第2部分224との間に備えられる弾性部226とを含み得る。
【0061】
第1部分222は、流体支持部300の一部を支持するための第1係止顎222aを含み得る。例えば、流体支持部300に対して下側方向に外力が作用すると、第1係止顎222aに流体支持部300の一部がかかって流体支持部300と第1部分222とが下方に移動し得る。この際、第1部分222と流体支持部300とは嵌合し得る。ただし、その思想はこれに限定されず、第1部分222と流体支持部300との間にねじ山を形成して回転結合することもできる。
【0062】
第1部分222の外側には、弾性部226がかかられる第2係止顎222bが形成され得る。本発明の実施例において、弾性部226はスプリングを例示して説明する。
【0063】
また、第1部分222の内側においては、圧力部材228に結合する第3係止顎222cが備えられ得る。この場合、第3係止顎222cに結合された圧力部材228が下方に移動して流体をポンピングするための圧力を生成し得る。
【0064】
圧力部材228の側面には、貯蔵チャンバーDに貯蔵されている流体をチェックバルブ600側に移動させるためのホール229が備えられ得る。
【0065】
弾性部226は、第2係止顎222bにかかり、弾性部226の圧縮力が第2係止顎222bに作用して、弾性部226が復帰する力によって流体支持部300が原状復帰し得る。
【0066】
第2部分224は、第1部分222が滑ってスライドし得るスライド表面224aと、連結部230と結合し得る結合部225とを含み得る。
【0067】
結合部225は、連結部230と嵌合され得る90度曲げられた形状を有し得る。このような、折り曲げられた形状を有する結合部225を形成すると、第2部分224と連結部230との間の結合を強固にし得る。
【0068】
弾性部226は、第1部分222と第2部分224との間に備えられ、第1部分222が原状復帰できる弾性力を提供し得る。第1部分222が原状復帰すると、これに結合された流体支持部300も原状復帰する。
【0069】
連結部230は、チューブ210とポンプ部220とを連結し、チューブ210とポンプ部220との間に貯蔵チャンバーDを提供し得る。また、連結部230は、貯蔵部100とポンプ部220と流体支持部300と蓋20とが同時に結合できる部分を提供し得る。
【0070】
例えば、連結部230には、貯蔵部100の首部120と結合するための第1結合部232が備えられ得る。また、連結部230には、蓋20および流体支持部300と結合される第2結合部234が備えられ得る。なお、第2結合部234の外側には蓋20が結合され、第2結合部234の内側には流体支持部300がスライド移動され得る。流体支持部300の一部は、第2結合部234の内側と接触してスライド移動し得る。また、連結部230の下側には、チューブ210と結合できる第3結合部236が備えられ得る。なお、第3結合部236とチューブ210とは嵌合され得るが、その思想はこれに限定されず、結合手段は公知のいずれの手段を含み得る。
【0071】
連結部230には、流体支持部300が下側に移動することを制限できる移動制限部235が形成され得る。つまり、流体支持部300の第3表面326の下部が移動制限部235にかかることにより、外部からの力が加わっても流体支持部300が下方に移動されないよう支持され得る。また、流体支持部300に外力が加わらない場合、移動制限部235と流体支持部300の第3表面326の下部とは、離隔される。
【0072】
流体支持部300は、外部に吐出された流体が溜められるように凹状の第1表面322を含み得る。
【0073】
第1表面322の外側周322aは、第1表面322の中心Oより上側に位置し得る。また、第1表面322の中心Oには、チェックバルブ600が位置するチェックバルブ合わせ部322bが形成され得、外側周322aはチェックバルブ合わせ部322bより上側に形成され得る。このように、第1表面322が凹状に形成されることにより、流体が貯蔵部100の外部に吐出された後、第1表面322上に溜められる空間が備えられ得る。
【0074】
ユーザは、第1表面322上に流体を吐出させた後、吐出された流体と他の流体とを第1表面322上において混合させられる。化粧品容器1を瓶(jar)状に形成すると、第1表面322は、吐出された流体と他の流体を混合し得る広い表面積で備えられ得る。
【0075】
また、流体支持部300は、吐出部200と連結される第2表面324および吐出部200とスライド移動される第3表面326を含み得る。
【0076】
第2表面324は、吐出部200の第1部分222と結合され得る。例えば、第2表面324を円筒状に形成した後、第2表面324を第1部分222と嵌合されるように形成し得る。
【0077】
また、第2表面324の下側が第1係止顎222aによって支持されるので、流体支持部300に対して下側方向に外力が作用するとき、第2表面324が吐出部200を加圧し得る。
【0078】
第3表面326は、第1表面322の外側周322aから延びるように形成され得る。また、流体支持部300が下側方向に外力が作用するとき、第3表面326は吐出部200によってガイドされ移動され得る。例えば、流体支持部300が下側方向に外力が作用するとき、第3表面326は吐出部200の第2結合部234によってガイドされ移動され得る。そうすると、第2結合部234と向かい合う第3表面326は、摩擦力が少なく加わるよう滑らかに形成され得る。
【0079】
本発明の一実施例による流体混合機能を有する化粧品容器1は、貯蔵部100内部に回転型翼構造物が回転して、貯蔵部100に貯蔵されている内容物を撹拌し得る。なお、化粧品容器1は、クリームタイプの化粧料を貯蔵する容器であり得る。
【0080】
翼部400は、貯蔵部100の内側で回転し、第1貯蔵空間102内に提供される流体を、異なる物質と混合し得る。具体的に、翼部400は、流体および他の物質を流動させるか、これらと直接衝突できる一つ以上の翼430を含み得る。
【0081】
翼430は、第1貯蔵空間102内で回転軸線Cを中心に回転するように配置され得る。なお、回転軸線Cは、翼部400を回転させる回転軸840の中心線が延長された仮想の線であり得、貯蔵部100の上下方向に延びる形で提供され得る。また、翼430は、チューブ210が備えられる領域(第1貯蔵空間102の中心領域)と干渉しないように配置され得る。また、翼430は、チューブ210を中心に回転するように形成され得る。
【0082】
本実施例では、二つの翼430が上下方向に延び、螺旋状に形成されることを例にして図示した。なお、1つの翼430は、下端部から上端部まで延長され、回転軸線Cを中心に1回転するように形成され得る。つまり、平面方向から見たとき、一つの翼430の始点と終点は同一であり得る。
【0083】
また、複数の翼430は、回転軸線Cを中心に対称を成して延長され得る。そうすると、第1貯蔵空間102の内部において流体の混合が均一に行える。
【0084】
また、翼430は、回転部500によって回転される第1プレート420と、第1プレート420から所定の距離を離隔して第1プレート420と対向するように配置される第2プレート440とによって支持され得る。なお、第2プレート440は、選択的に備えられ得るが、翼430の強固な支持のために備えられることが望ましい。第1プレート420と第2プレート440の具体的な内容は後述する。
【0085】
翼部400は、回転部500の回転力の伝達を受けて回転中心として機能する中心部410と、中心部410から延び吐出部200の一部(例えば、チューブ210)を取り囲む形状に形成される挿入部450とを含み得る。なお、翼430は挿入部450の周りに配置され、チューブ210は挿入部450の内側に配置され得る。
【0086】
中心部410は、翼部400の回転中心として理解され得る。具体的に、中心部410は、回転部500から回転力の伝達を受ける回転軸840に固定され回転軸840とともに回転し得る。中心部410は、貯蔵部100の回転部500側に備えられ、挿入部450は中心部410から吐出部200に向かって延びるように形成され得る。
【0087】
また、中心部410の下側または第1プレート420の中心部には、貯蔵部100に貯蔵されている流体が集まれる第2貯蔵空間402が形成され得る。化粧品容器1に貯蔵されている流体(化粧料)が残り少なくなった場合、第2貯蔵空間402に流体が集まった後、チューブ210を介して外部に吐出され得る。そうすると、貯蔵部100に残っている流体の残量が最小化され得る。
【0088】
挿入部450は、吐出部200が固定され得る空間を備えると同時に、中心部410とともに回転するように形成され得る。
【0089】
挿入部450の内周面とチューブ210とは互いに接触しないように、挿入部450の内周面とチューブ210との間には、予め設定されている間隔が設けられてもよく、これにより翼部400の回転によってチューブ210が影響を受けなくなり得る。
【0090】
挿入部450の側面には、貯蔵部100にある流体が、チューブ210が位置する第2貯蔵空間402に集まれるよう切開部460が形成され得る。
【0091】
切開部460は、挿入部450の一部が切開された形状であって、挿入部450の周に沿って一定の間隔をもって配置され得る。
【0092】
切開部460は、翼部400の上側(第2プレート440に近く配置された側)に形成される第1切開部462と、翼部400の下側(第1プレート420に近く配置された側)に形成される第2切開部464とを含み得る。第1切開部462と第2切開部464とは、それぞれ挿入部450の周において一定の間隔をもって配置され得る。
【0093】
また、第2切開部464は、挿入部450の下側周の80%~95%の範囲で形成され得る。つまり、挿入部450の下側には、第1貯蔵空間102に貯蔵されている流体が第2貯蔵空間402に入り込まれるように、広い範囲の通路または空間が備えられ得る。このような構成を有することにより、貯蔵部の流体残量が5%未満の場合にも、チューブ210の下部である第2貯蔵空間402に流体を集めることができ、ユーザが使用することのできない流体の残量を最小化し得る。
【0094】
また、吐出部200が貯蔵部100に結合されるとき、チューブ210が挿入部450に挿入できるように、挿入部450の上端部は開口され得る。この際、チューブ210の挿入を安定して誘導するために、挿入部450の開口側端部には、チューブ210の挿入をガイドする挿入部450よりも大径に形成された挿入ガイド部(図示せず)が形成され得る。挿入ガイド部は、翼430の回転によって形成される流体の流動に不規則性を加えるために、一部が切開されているスリットがさらに形成され得る。
【0095】
また、翼部400は、中心部410に連結され、板状を有し、第1貯蔵空間102の一方に配置される第1プレート420と、挿入部450に連結され、板状を有し、第1貯蔵空間102の他方に配置され、チューブ210が挿入されるためのチューブ挿入ホール442を備える第2プレート440とを含み得る。そして、翼430の一方は第1プレート420に連結され、他方は第2プレート440に連結され得る。
【0096】
具体的に、第1プレート420は、回転部500に隣接して配置され第1貯蔵空間102を横切る板状に形成され得る。また、一対の翼430は、それぞれ第1プレート420の一方と他方に連結され、互いに対称をなして配置され得る。複数の翼430は、回転軸線Cを中心に対称をなし、第1プレート420から螺旋状に延びて第2プレート440まで延長され得る。
【0097】
翼430は、第1プレート420と第2プレート440との間で不連続区間がなく連続的に形成されることにより、連続した螺旋状の流体流動を作り出すことができる。また、このような翼430の形状を有することにより、翼430が形成されている第1貯蔵空間102の上下方向の区間内において、流体の全体的な撹拌が行われるようにする。
【0098】
また、本発明の実施例では、第1プレート420と第2プレート440とが同時に回転するものと例示するが、本発明の思想はこれに限定されるものではない。例えば、第1プレート420は回転せず、第2プレート440およびこれに連結された翼430と挿入部450のみが回転し得る。そうすると、翼430の下端部によって、第1プレート420上にある流体を第2貯蔵空間402に押し入れられる。
【0099】
第1プレート420は、第1貯蔵空間102の一側面を形成する後述するベース810に安着され回転され得る。第2プレート440は、首部120および補強部140、すなわち、第1貯蔵空間102の入口に隣接するように形成され得る。一例として、第2プレート440が首部120と筒部110との連結点から離隔する長さは、第1貯蔵空間102の全長の10%以内であり得る。この場合、第1貯蔵空間102の90%に対応する区間に翼部400が形成され得るので、翼部400が第1貯蔵空間102の全体において撹拌作用を行うことができる。
【0100】
本実施例において、翼部400の翼430は、第1貯蔵空間102において流体の全体的な撹拌のために、第1貯蔵空間102の全長の50%以上の長さに亘って形成され得る。また、第1プレート420の位置は、ベース810に安着されることに限定されず、第1貯蔵空間102内の任意の位置に配置され翼430を支持し得る。
【0101】
翼430は、所定の幅を有するブレード状に形成され、第1プレート420と第2プレート440との間で流体を押し出したり、液体と衝突して流動を起こしたりし得る。この際、翼430の内側エッジ432は、挿入部450と離隔している区間を含み得る。また、翼430の外側エッジ434の少なくとも一部区間は、貯蔵部100の内側壁面に接触して滑るように形成され得る。
【0102】
本実施例では、翼430の内側エッジ432は挿入部450と離隔されており、外側エッジ434は筒部110の内側壁面に接触するように図示したが、本発明の思想はこれに限定されない。例えば、翼430の一部分(内側エッジ432)は挿入部450に連結され得る。そうすると、翼430の構造的な剛性が補完され、第1貯蔵空間102の上下方向に移動する流体の流動に不規則性を加えられるので、撹拌効果が向上され得る。
【0103】
また、本発明の一実施例では、内側エッジ432は外側エッジ434に比べ相対的に低い高さに形成され得る。具体的に、翼430は、外側エッジ434側から内側エッジ432側に傾斜するように形成され得る。そうすると、外側エッジ434から内側エッジ432側に流体が流れることができ、その後流体は第2貯蔵空間402に流れ込まれる。
【0104】
本実施例のように翼部400が備えられると、翼430によって螺旋形の流体が形成され得、このような流体の流動は、内側エッジ432と挿入部450との間の空間を介して上下方向に混合され得る。また、翼430の外側エッジ434は、貯蔵部100の内側壁面に付着して残留し得る流体または他の物質を掃き出せる。これにより、貯蔵部100の内側壁面が常にきれいな状態で維持され得る。
【0105】
なお、翼430は、貯蔵部100にスクラッチを出さないために、貯蔵部100よりも強度が低い素材で形成され得る。一例として、貯蔵部100は透明PETGで形成され、翼430はポリプロピレンで形成され得る。
【0106】
一方、他の実施例として、翼430の外側エッジ434は、貯蔵部100の内側壁面に接触され、軟性材料で形成され得る。この場合、翼430は、貯蔵部100の内側壁面を掃き出すワイパー状であり得る。ワイパー状の翼430は、貯蔵部100の内側壁面においてスライド運動ができ、内側壁面の損傷を最小化できるようにテフロン(登録商標)のような低摩擦材料で形成され得る。
【0107】
本実施例では、外側エッジ434が貯蔵部100の内側壁面に接触されることを例に挙げて説明するが、本発明の思想はこれに限定されない。例えば、外側エッジ434は、貯蔵部100の内側壁面と所定距離で離隔するように配置され得る。つまり、翼430の幅は、翼430が貯蔵部100の内側壁面から離隔された状態で回転できるように設定され得る。この際、翼430の外側エッジ434と貯蔵部100の内側壁面が離隔された距離は、流体の流動によって形成される圧力によって貯蔵部100の内側壁面に付着している流体または他の物質が落ちるように設定され得る。例えば、翼430の外側エッジ434と貯蔵部100の内側壁面の離隔距離は1mm以下に設定され得る。
【0108】
また、混合される流体の特性により、流体または他の物質が貯蔵部100の内側壁面に付着しないこともあり得る。また、翼430の外側エッジ434は、貯蔵部100の内側壁面から十分に離隔するように設計され得る。そうすると、翼430の外側エッジ434と貯蔵部100の内側壁面との間に上下方向の流動が発生し流体がよりスムーズに混合され得る。
【0109】
一方、挿入部450は、第1プレート420と第2プレート440とを連結する機能を果たすものであり、翼部400の回転軸として機能することもあり得る。したがって、挿入部450を回転軸部とも命名し得る。
【0110】
一方、貯蔵部100の一方には、回転部500の回転を翼部400に伝達する動力伝達部800が備えられ得る。本実施例では、動力伝達部800として、所定のギヤアセンブリが備えられることを例に挙げて説明するが、本発明の思想はこれに限定されず、ベルト、チェーン、ローラなど、公知の様々な回転力伝達手段が使用され得る。
【0111】
具体的に、動力伝達部800は、貯蔵部100の一方の開口部を遮蔽するように貯蔵部100の一方に結合されるベース810を含み、翼部400はベース810に回転可能に結合され得る。ベース810は、貯蔵下部130の内側に挿入され開放空間を遮蔽し得る形状および面積を有し得る。つまり、貯蔵部100の一方はベース810によって遮蔽され得、これにより第1貯蔵空間102が形成され得る。
【0112】
ベース810の上面には、第1プレート420の底面一部を滑り回転可能に支持する回転支持部812が形成される。一例として、回転支持部812は、第1プレート420の底面に形成された突出領域が挿入できるように形成された溝であり得る。
【0113】
ベース810の中央、具体的に回転支持部812の中央には、翼部400の中心部410が挿入されるための貫通ホール814が形成され得る。中心部410は、貫通ホール814を介して回転軸840と連結され得る。つまり、翼部400はベース810に回転可能に結合され得る。
【0114】
また、ベース810の周りには、貯蔵下部130が安着され支持される安着部816が備えられ得る。安着部816は、貯蔵下部130の端部を加圧して支持し得る。また、回転部500は貯蔵下部130に結合され、ベース810に形成された連結ギヤ回転軸820を加圧し得る。
【0115】
回転部500は、ベース810と貯蔵空間下部130を包んで貯蔵下部130に回転可能に結合され得る。ユーザは回転部500を貯蔵部100に対して相対回転させることにより翼部400を回転させることができ、このような動作により第1貯蔵空間102に提供される流体を混合し得る。
【0116】
具体的に、回転部500は、貯蔵下部130の周りを包み込むハウジング部510と、容器本体10の底面を形成する底部520とを含み得る。この際、貯蔵下部130の外周面には内側係止部132が形成され、ハウジング部510の内周面には外側係止部512が形成され、外側係止部512が内側係止部132にかかることにより回転部500が貯蔵部100に固定され得る。
【0117】
外側係止部512が内側係止部132に沿ってスライド移動することにより、回転部500が貯蔵部100に対して相対回転可能となり得る。例えば、内側係止部132と外側係止部512は、それぞれリング状に突出形成される突起であり得る。回転部500を貯蔵部100側に加圧することにより、貯蔵下部130とハウジング部510とが一定レベル弾性変形され、外側係止部512が内側係止部132を乗り越えて内側係止部132にかかることにより、回転部500が貯蔵部100に固定され得る。そうすると、外側係止部512は、内側係止部132に接触してスライドされ得る。また、回転部500は、予め設定されている位置において貯蔵部100に対して相対回転され得る。
【0118】
一方、底部520は、ベース810に形成された連結ギヤ回転軸820を加圧し得る。これにより、ベース810は上方に加圧され得、これは貯蔵下部130の端部を加圧する。これにより、ベース810は貯蔵下部130に嵌められた位置を強固に保たれる。本実施例では、ベース810が貯蔵下部130および回転部500によって加圧されることにより固定されることを例に挙げて説明するが、ベース810は貯蔵下部130に接着固定または無理やり嵌合固定されることもあり得る。
【0119】
ベース810には、翼部400の回転中心となる回転軸840と、回転軸840に結合された中心ギヤ850とが備えられ得る。回転部500の内側には、回転部500の内周面の周に沿って形成される主ギヤ530が形成される。ベース810には、メインギヤ530の回転力を中心ギヤ850に伝達する少なくとも一つの連結ギヤ830が備えられ得る。
【0120】
前述のように、回転軸840は、中心部410に固定され得、中心ギヤ850は、主ギヤ530の回転により回転軸840を回転させる。
【0121】
連結ギヤ830は、ベース810から下方に延長形成される連結ギヤ回転軸820に固定され、中心ギヤ850を中心に複数備えられ得る。このような連結ギヤ830は、主ギヤ530の回転力を中心ギヤ850に伝達する役割を果たせる。この際、主ギヤ530と連結ギヤ830と中心ギヤ850とは、回転軸840が回転部500よりも大きい回転数を持つようにするギヤ比で形成され得る。つまり、回転部500の1回転により、中心ギヤ850はさらに多く回転することができ、これにより翼部400は回転部500よりもさらに多く回転をすることとなる。したがって、ユーザは、小さな力を回転部500に加えても、容易に流体を混合することができる。本実施例では、連結ギヤ830が中心ギヤ850の両側に1対で備えられることを例に挙げて図示したが、本発明の思想はこれに限定されない。
【0122】
また、本発明の一実施例による化粧品容器1は、吐出部200の一部と結合して、第1貯蔵空間102から貯蔵チャンバーDに流体吐出を選択的に遮蔽する第1バルブ700を含み得る。具体的に、第1バルブ700は連結部230とチューブ210との間に配置され得る。
【0123】
第1バルブ700は、定着リブ733によって位置が固定された状態で、第1バルブ700の一方と他方(図において上側と下側)の圧力変化によって流体を吐出部200側に移動させられる(
図6および
図7を参照)。
【0124】
第1バルブ700は、上方と下方の圧力変化に応じて変形可能に弾性を有する素材で形成され得る。具体的に、第1バルブ700は、変形可能な遮蔽面712と、遮蔽面712に1つ以上の形成され流体が通過できる孔714と、遮蔽面712の端に形成され遮蔽面712を支持する支持部713とを含み得る。
【0125】
この際、遮蔽面712には、チューブ210を完全に密閉させるための負荷718が備えられ得る。一例として、負荷718は半球状で形成され、チューブ210側に所定の深さで挿入される形状を有し得る。
【0126】
遮蔽面712は、第1バルブ700が定位置に配置された状態で定着リブ733に接触することができ、孔714は定着リブ733の内側境界の外側に配置され得る。
【0127】
また、遮蔽面712は、第1バルブ700の下方および上方の圧力変化に応じて変形可能である。具体的に、第1バルブ700の上方(図面において上側)の圧力が相対的に高くなると、第1バルブ700は下方側に圧力を受けることになり、
図6に示すように、遮蔽面712は定着リブ733に密着される。
【0128】
一方、第1バルブ700の下方(図面において下側)の圧力が相対的に高くなると、第1バルブ700は上方側に圧力を受けることになり、遮蔽面712は
図7に示すように変形され得る。遮蔽面712が上方に押されることによって、遮蔽面712と定着リブ733との間には空間が形成され、この空間を介して流体が流入し、孔714を介して上方に抜け出られる。
【0129】
支持部713が連結部230に安着されるが、ここから離脱しないように、連結部230の内部には固定突起299が備えられ得る。
【0130】
チェックバルブ600は、流体支持部300と密着された第1状態と、流体支持部300と一部または全部が離隔された第2状態を有し得る。第1貯蔵空間102に貯蔵されている流体をポンピングする圧力が吐出部200に加わると、チェックバルブ600は、第1状態から第2状態に切り替わり得る。
図2に示すチェックバルブ600の状態は、流体支持部300と密着された第1状態と理解することができ、
図6のように第1バルブ700が閉鎖状態にある場合、チェックバルブ600は第1状態にあり得る。
【0131】
また、
図8に示すチェックバルブ600の状態は、流体支持部300と離隔された第2状態と理解することができ、
図7のように第1バルブ700が開放状態である場合、チェックバルブ600は第2状態にあり得る。
【0132】
吐出部200に外力が加わらない場合、チェックバルブ600は第1状態に位置するので、チェックバルブ600は、流体支持部300から第1貯蔵空間102に流体が逆流することを防止し得る。具体的に、チェックバルブ600が第1状態に位置する場合、チェックバルブ600の外側周612は、流体支持部300のチェックバルブ合わせ部322bと密着され得る。
【0133】
吐出部200に外力が加わる場合、チェックバルブ600は第2状態に位置するので、第1貯蔵空間102から流体支持部300に流体が吐出され得る。具体的に、チェックバルブ600が第2状態に位置すると、チェックバルブ600の外側周612は、流体支持部300のチェックバルブ合わせ部322bと離隔され得る。
【0134】
以下では、前記のような構成を有する本発明の一実施例による化粧品容器1の作用および効果について説明する。
【0135】
容器本体10の組立過程を見ると、以下の通りである。
【0136】
まず、翼部400を動力伝達部800に結合する。この際、翼部400の中心部410はベース810の一方から貫通ホール814に挿入され得、回転軸840は中心部410に結合されて固定され得る。
【0137】
回転軸840には、中心ギヤ850が結合され得る。翼部400は、回転軸840に中心ギヤ850が結合されることにより、ベース810に回転可能に固定され得る。
【0138】
次いで、ベース810の連結ギヤ回転軸820に連結ギヤ830を中心ギヤ850と連動可能に挿入する。
【0139】
作業者は、翼部400と動力伝達部800との組立体を、貯蔵下部130を介して貯蔵部100の第1貯蔵空間102側に入れる。この際、組立体の挿入深さは、ベース810に形成された安着部816が貯蔵下部130の端部にかかることにより制限され得る。ベース810は、貯蔵下部130の内側に挿入され、第1貯蔵空間102の一方を遮蔽し得る。
【0140】
その後、作業者は、貯蔵下部130を回転部500の内側に嵌合させる。この際、外側係止部512が内側係止部132にフック結合され、これにより回転部500が貯蔵部100に相対回転可能に固定され得る。さらに、回転部500の内周面に形成された主ギヤ530が連結ギヤ830および中心ギヤ850と連動可能に配置され得る。
【0141】
このような状態で、首部120を介して貯蔵部100の内側に所定の流体が注入され得、その後に吐出部200を貯蔵部100に結合させられる。この際、吐出部200は、チューブ210が翼部400の挿入部450に挿入されるよう組み立てられ、チューブ210は挿入部450内で安定的に位置され得る。
【0142】
このように容器本体10の組立が完了し、蓋20が結合されて完成した化粧品容器1がユーザに販売され得る。
【0143】
ユーザは、このような化粧品容器1を購入した後、吐出部200を貯蔵部100から分離し、首部120を介して混合しようとする物質を保管部100に入れることができる。本実施例では、吐出部200を貯蔵部100から分離した後、混合しようとする物質を貯蔵部100に投入することを例に挙げて説明する。しかし、実施例によっては、吐出部200を貯蔵部100に固定し、混合しようとする物質を貯蔵部100に投入することも可能であり得る。また、混合物質が貯蔵部100に貯蔵されたままで、ユーザに提供されることもあり得る。つまり、流体と混合される物質を貯蔵部100に貯蔵する方法は、本発明の思想を制限しない。
【0144】
ユーザは、貯蔵部100に流体およびこれと混合される他の物質を入れた後、吐出部200を結合するなどの方法により、貯蔵部100を密閉することができる。そして、ユーザは、貯蔵部100と回転部500とを相対回転させられる。例えば、ユーザは、貯蔵部100を片手でもって固定させた後、回転部500を他方の手で回転させられる。
【0145】
この際、主ギヤ530と連結ギヤ830と中心ギヤ850との連動により、ユーザが回転部500を回転させる回転数より多い回転数で翼部400は回転され得る。
【0146】
一方、流体支持部300に流体を吐出させた後、ユーザは、流体支持部300の広い表面において吐出された流体および異なる他の流体を混合して使用し得る。
【0147】
また、第2貯蔵空間402に流体が集まりチューブ210を介して外部に吐出されるので、貯蔵部100に残っている流体の残量が最小化され得る。
【0148】
挿入部450の下側に、第1貯蔵空間102に貯蔵されている流体が第2貯蔵空間402に流入できる通路または空間が備えられ得る。このような構成を有することにより、貯蔵部の流体残量が5%未満の場合にも、チューブ210の下部である第2貯蔵空間402に流体が集まるようにし得る。
【0149】
また、本発明の一実施例による化粧品容器1は、流体の混合機能を有し得る。具体的に、化粧品容器1は、貯蔵部100の内部に回転型翼構造物を形成し、これを回転させて貯蔵部100に貯蔵されている内容物を撹拌し得る。この際、化粧品容器1は、クリームタイプの化粧料を貯蔵する瓶(jar)状の容器であり得る。
【0150】
翼部400に形成された翼430は、貯蔵部100の一方から他方まで螺旋状で連続して延長される形状を有し得る。それにより、貯蔵部100の全体において流体の撹拌作用を起こし得る。特に、翼430の一方の端部を形成する第1プレート420がベース810に支持され、第2プレート440が首部120に隣接して配置されると、第1貯蔵空間102の全体に亘って翼430が形成され得る。そうすると、流体の撹拌効果は極めて大きくなり得る。
【0151】
また、翼430の外側エッジ434が貯蔵部100の内側壁面に接触して回転されることにより、貯蔵部100の内側壁面に流体が残留することが防止され得る。
【0152】
また、翼430の内側エッジ432が挿入部450と離隔されている区間を含むことにより、翼430によって形成される流動が上下方向にも混合し得る。特に、外側エッジ434が貯蔵部100の内側壁面に接触していると、内側エッジ432と挿入部450との間の空間は、流体が上下方向に混合できる唯一の通路として機能し得る。この際、翼430によって螺旋方向に形成される流体の流動と、内側エッジ432と挿入部450との間の空間を介して上下方向に形成される流体の流動とが混合されるので、流体の撹拌効果が向上され得る。
【0153】
前記のような本発明の一実施例による化粧品容器1によると、翼部400が回転軸線の延長方向に沿って連続的に形成されることにより、翼部400の少ない回転数でも流体を十分に混合し得る。
【0154】
また、翼部400が貯蔵部100の内側壁面に流体や他の物質が残留することを防止できるので、貯蔵部100が常にきれいに保たれる。
【0155】
また、挿入部450の内側にチューブ210が挿入され得るので、チューブ210を含むポンプを吐出部200として使用し得る。
【0156】
以上、本発明の実施例による化粧品容器を具体的な実施形態として説明したが、これは例示に過ぎないものであり、本発明はこれに限定されるものではなく、本明細書に開示された基礎思想に従う最も広い範囲を有するものと解釈されるべきである。当業者は、開示された実施例を組合、置換して摘示されていない形状のパターンを実施し得るが、これもまた本発明の範囲を逸脱しないものである。さらに、当業者は、本明細書に基づいて開示された実施形態を容易に変更または変形することができ、このような変更または変形も、本発明の権利範囲に属することは明らかである。
【符号の説明】
【0157】
1:化粧品容器
10:容器本体
100:貯蔵部
200:吐出部
300:流体支持部
400:翼部
500:回転部
600:チェックバルブ
700:第1バルブ
800:動力伝達部